ソウルラッシュ

第74回安田記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)

香港の大英雄ロマンチックウォリアー、アウェーだろうが関係なし!
並み居る本邦のマイルのスペシャリストたちの悉く、無双の豪脚にて蹴散らし候。


此度の安田記念、話題はなんといっても「ロマンチックウォリアー」が来るぞーーー!!でした。
歴史的名馬と呼ばれるような超大物海外馬が日本のG1に参戦してきたのも今は昔、昨今ではこちらから海外のレースに乗り込んでいって大暴れしてくる、という方が常になってしまい、逆に向こうからくるというのは本当に少なくなっていました。
来るにしても、あまり知名度のない馬が大半で、実績はあってもその実力をどう推し量って良いものかわかりかねる馬が多かったんですよね。エリ女を連覇したスノーフェアリーくらいが最後なんじゃないだろうか、鳴り物入りで参戦してきたのって。
しかし、ロマンチックウォリアーはモノが違いました。近年、伝説的な強さを誇り海外、日本にまでその雷名鳴り響く馬が香港に二頭存在したのです。
それが短距離のゴールデンシックスティであり、そしてこの中距離のロマンチックウォリアーでした。
これまでに19戦して15勝。うちG1を7勝。G1を7勝ってテイエムオペラオーとかシンボリルドルフ、ディープインパクトといった名だたる面々と同レベルってことですからね?
しかも、負けているうちの2敗は伝説を通り越して神話になっているゴールデンシックスティとの勝負に敗れたもの。相手が悪かったとしか言いようがない敗戦だったわけです。
そしてこのロマンチックウォリアー。香港でのレースで暴れまわる日本からの参戦馬たちを片っ端からぶち倒し、ただの一頭も先着を許さなかった馬でもあったわけです。
そう、既に日本の馬との対戦成績は山とあって、その全てで勝利しているバケモノだったわけですよ。
強い強いと実績を残していても日本の馬と戦ったことがないだけに、実際どんなもんかわからないよねえ、という未知の強豪馬とは一線を画した馬だったわけです。
ついでにいうと、香港の競馬場は日本の馬が毎年遠征して活躍しているように、まるで別次元の馬場であろうヨーロッパとは異なっていて、こっちの馬たちの走りとマッチする馬場でもあります。
つまり、香港の馬だって日本の馬場なんの問題もないわけですよ。
ヨーロッパの強豪馬が来日! とは桁の違う大怪獣襲来! だったのです。

とはいえ、日本の競馬場でもそれぞれ傾向や質が違うように、香港の競馬場にベストマッチするからといって府中ではどうなんだ? という話でもありました。
主戦場であるシャンティ競馬場は洋芝なんだそうで。あれってわりと粘りのある力のいる芝で、そうですね、どちらかというと阪神や中山タイプの馬場なのかもしれません。
実際に走破タイムを見ると東京競馬場で求められる高速競馬からすると少々物足りない時計ではあったんですよ。また、ロマンチックウォリアーの主戦距離というのはおおむね2000メートルで固定されていて、1600メートルというのは経験も実績もあるけれど、若い頃で最近はずっと中距離戦線だった、というのも注目ポイントでした。
果たして時計それほど早くない浪漫勇士が、さらに距離短縮の1600メートルで高速馬場となるだろう東京競馬場の早い流れに乗っていけるのか。
むしろそれなら、同じく香港から参戦。1600のG1タイトルを獲っている上にゴールデンシックスティの2着にも来たことのあるヴォイッジバブルの方が侮れないんじゃないのか? という言説もあったわけです。
何しろ現在の香港短距離界は世界でもまさにトップもトップ最上位の魔境。そこでG1獲ってる。魔神ゴールデンシックスティに迫った、とかは絶対に無視できない強調要素でありました。

ところがところが。
天は誰に味方したものか。当日日曜日の東京の天候は……雨! それも金曜日からしとしとと降って、馬場状態も懸念される状況に。
さあ、そうなってくるとパンパンの馬場と比べて走破タイムは時間がかかるようになってくる。しかし、果たしてどれほど馬場が悪くなるのか。ちょっとゆるくなる程度と、グズグズの不良馬場とではまた全然違ってきますからね。
馬にもこうした雨天の馬場への得意不得意というのは顕著にありまして、予想する人達は天気の変化に頭を悩ませるはめになるわけです。
とりあえずヴォイッジバブルの方は馬場が緩むと全然だめ、と陣営が公に述べているので、これほんとにダメだったのでしょう。いやでも、香港の元から時間のかかる馬場の緩んだ不良状態と、日本の馬場の重馬場とはまた傾向が変わってくるかも。陣営の人達が言うほど苦手なことにはならないんじゃないのか? と考えたりもするわけで、ここらへんの判断は非常に難しいことになってくるんですよね。
血統や走り方、蹄の形だとかで重馬場の得意不得意を判別するその筋の人達もいるので、専門家は凄いなあとあんぐりと口を開けるばかりです。まあ血統に関しては特に実際にお父ちゃん雨得意だったら子供も得意、というパターンが結構あるので無視できないのですけれど。

さて、散々語った香港の大英雄の参戦に対して、迎え撃つ日本馬たちですが。
君たち、香港で既にけっこうやられてるよね、特にセリフォスさんw
いや、これまでと違って今度はホーム。我らが庭の府中競馬場でありますよ。返り討ちにしてやるわーっ!
と勇んで立ち向かうのは、現役のトップマイラーたちはほぼ出揃ったんじゃあなかろうか、という面々。
一昨年のマイルチャンピオンシップの覇者であり、去年の安田記念の2着セリフォス。
マイル重賞3勝。G1でも常に勝ち負けの勝負でその強さは現役の頂きにあるソウルラッシュ。
前走こそ海外帰りで体調整わず負けたものの、現マイルの女王として名乗りをあげるナミュール。
日本の大将クラスはこのあたりだったでしょう。
他にG1馬はダノンスコーピオンがNHKマイルを買ってますが、最近は良い成績ではなく前走やっと復調の気配を見せてきたところ、くらい。
あとはダート含めて様々な種類のレースを出まくり、最近ようやっと東京マイルが適正なんじゃない?とか言われ始めたガイアフォース。
ダート界隈を放浪していて、調教師先生の強い願いで芝に戻ってようやく掲示板に乗る走りに戻ってきた皐月賞馬ジオグリフ。
連勝でダービーCTを買って初重賞制覇。マイル戦線に割って入ってきたパラレルヴィジョン。
伝説の21クラシック世代の生き残り、長期休養明けから復活して再度輝きを取り戻してきたステラヴェローチェ。
これらが追いかける形になってますけれど。逆に言うと今のマイル戦線ってこのあたりで精一杯とも言えるんですよね。
マイルの女王ソングラインが去年引退。シュネルマイスター、ダノンザキッド、ソダシ、グレナディアガーズといった古豪たちも揃ってターフから去ってしまったために、やっぱり陣容が薄いんですよね。
実力で言うならソウルラッシュが総大将を背負ってほしいんだけれど、本来なら2つ3つはマイルG1を取っていてほしいのに、G2までなら凄く強いレースをするのに本番G1となると毎回一歩届かないレースをしてしまう、偶にいる馬なんだ、この子。
そのあと一歩分、騎手の腕の問題か、とも思ったのだけれど、名手モレイラをもってしても同じような競馬になってしまっているところをみると、もうそういう馬なんだとしか考える他ないんだよなあ。
血統的にルーラーシップ産駒は東京マイルの成績が良くないって事もあったので、これまでの安田記念の負け方は適正があわない向きもあったのかもしれません。
ただ今回は、馬場が稍重になって重馬場得意のソウルラッシュにとっては最適だった。調教も抜群で、おそらく今までで最高の調子だったと思われる。鞍上には望むべく最高峰の騎手モレイラ。
もうここで勝てないならどこで勝つんだよ、というくらい出目が揃っていたわけです。

にも関わらず、ロマンチックウォリアーには一蹴され、それどころか本調子には程遠かったナミュールにまで躱されての3着。苦手の東京競馬場マイルで3着は立派かもしれませんけれど、ここまで好材料を揃えた上での3着というのは、ここが限界点か、ともとれるわけで。あとはもう本当にマイルCSに賭ける他ないのかねえ。

っと、なんかいきなり話飛ばしてソウルラッシュ3着の話に流れてしまいましたが。
勝ったのはロマンチックウォリアー。文句なしの横綱相撲でありました。力の差を見せつける完勝でした。返し馬からやたらテンション高くなってて大丈夫か、と心配されたんですけれど、レースに入ったらこの馬本番の集中力パないですわ。道中囲まれて決して楽な展開ではありませんでしたし、進路があくまで堪えて堪えて、空いた途端にモノの違う足でほかを置き去りにしていってしまいました。
並走していたステラヴェローチェがあっという間に置いていかれちゃったもんなあ。
彼がこれまで速い時計を残していなかったのは、そういう馬場でしか走った事がなかったからで。府中で走れば相応に対応できるだけの適応力が備わっていた。勇士は戦場を選ばない、ということだったのかもしれません。
それでもパンパンの良馬場よりも稍重の馬場が良かったのは間違いないでしょうけどね。そういう意味では運も備えてたというべきなのでしょう。文句のつけようのない圧倒的な痺れる強さでした。
安田記念の結果次第では、宝塚記念に参戦すると以前から仰ってたみたいですけれど、これはもう来るでしょう。来るー、きっと来るー!
おいおいおい、中距離戦線の方がホームグラウンドなんだぜ、ロマンチックは。2200はまだ走ったことないとはいえ。この大英雄に勝てる馬が今の日本にいるかい?

ドゥデュースがおるではないか。

おいおい、じゃあ宝塚記念はロマンチックウォリアーVSドゥデュースになるんですかぃ!? そいつはえれえことになりますよ!?
プログノーシスちゃん、あんたもここは自分もいるぞって殴り込んでこないとあかんぜ。香港の復仇という意味ではあんたが一番ロマンチックに悔しい思いしてるんだからさ。

追報:なんかもう既に調教師さんが疲れてるからやめときます、と言ってるみたいで、宝塚記念は回避するみたいですね、残念無念。


さて2着に入ったのは、まさかのナミュール。いや、実績考えたら全然まさかではなく4番人気だったんですけどね。海外転戦から帰厩しての所詮のヴィクトリアマイルでまさかの8着大敗。その時もう全然いつもの体調ではなかったのは明らかで、ナミュールほどの実績がありながら2番人気になっていた時点でみんな強い時のナミュールに戻ってないよねこれ、と見てたんですよね。
そこからたった中2週。元々ヴィクトリアマイルから安田記念の路線は厳しいことこの上なく、あのアーモンドアイですら勝てなかったほど。勝ったの、ウォッカだけなんでしたっけ?
そんな中で多少は復調の様子をみせたものの相変わらず本調子とは程遠い、という評価が飛び交っていたナミュールです。また馬場も緩むとカミソリの切れ味の末脚は活かしづらく、雨が降ったら評価が下がる馬の側でした。
ソウルラッシュとは真逆で、もうマイナス要素ばっかりしかない状況だったんですよね。
にも関わらず、ソウルラッシュを競り落としてハナ差の2着に食らいつく根性を見せてくれたのでした。
これはもう、今の日本のマイル戦線、ナミュールが筆頭として引っ張っていくと見て間違いないでしょう。あれほど体が弱くて脆かった馬が、今や多少体調整わずとも実力で押し切れるだけのタフさと根性を見せつけてくれたわけで。彼女の覚醒、本格化が本物だというのを改めて証明してくれたんじゃないでしょうか、これは。

4着にはガイアフォース。毎度イイところまではきてるんだが、G1となると掲示板までというイメージしか出てこないのがさらに強化されてしまった感がある。一度どっかの重賞もぎ取って勝利の味を思い出させて上げて欲しいな。セントライト記念から随分と勝ち星から遠ざかっているわけだし。
5着にはセリフォス。ちょっと中間集中欠いてたみたいなので、今回はこのあたりが妥当かなあ。川田騎手は相変わらず東京マイルはなんでか全然あかんのですねえ。セリフォスはこの先ちょっと上積みあるか怪しくなってきたかもしれない。
他人気はというと、パラレルヴィジョンが13着と良いところなく。ルメールさん、府中のG1でここまで大負けしたの久々じゃない?
ヴォイッジバブルは17着とブービー。これほんとにちょっと緩むと全然あかんかったのかしら。或いは速い時計に全然ついていけなかったのか。


ともあれ、世界最強の一角であるロマンチックウォリアーがロマンチックウォリアーらしく勝つところを、この東京競馬場で見られた、というのはなんか感無量の思いがありました。
日本の馬たちが負けて悔しいというのはありますけれど、伝説的に強い馬がちゃんとリアルに強いという事を堂々と証明してくれるのを見るのは、感動がありますよ。ええものを見た。




第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)


な、な、な、ナミュールだぁぁぁ!!!

すまん、正直すまんかった藤岡くん。ムーアからの乗り替わりで完全にもう目がないと思っちゃったよ。4コーナーから直線でのコーナリングに位置取り、お見事でした。
ナミュールに関しては若い頃の一度走ると一気にガレてしまう、体重落としてなかなかしっかりと調教できなかった時期を超えて最近ほんと身体がしっかりしてきてたんですよね。その有り余る才能をようやく発揮できる身体が出来てきていた。
富士ステークスでその結実は成っていたわけですし、勝つべくして勝つ下地は十分に出来ていたわけだ。京都の馬場も合う方の感じでしたしね。
鞍上にムーアを迎えたのも、陣営としては必勝の意気だったんでしょうなあ。それが大外枠に、ムーア落馬からの乗り替わり。ナミュールの追い込みの脚質からして外枠自体は良い方向に捉えることも出来ましたけれど、それも騎手の腕前あってのことですから。
それをまあ、見事に藤岡くんがやってくれました。お見逸れしました。正直すまんかった。にしても、やっぱりナミュール、あの切れ味が炸裂するとやっぱりとんでもない脚ですわ。このカミソリの切れ味がG1の舞台でお披露目されるときを、みんなどれだけ待ち続けたか。この娘の才能に魅入られつづけた人が2歳の頃からどれだけいたかを思うと、ついにナミュールがG1戴冠した事実が感慨深いです。おめでとうございます。
藤岡くんも、G1はジョーカプチーノ以来になるんですか。うわー、ほんとに久々じゃないですか。

2着にはうちの馬群を切り裂いて伸びてきたソウルラッシュ。いや正直この子は決め手勝負になると辛いだろうから前目で勝負して押し切る競馬するのかな、と思ったら想像以上に切り込んできましたよ。正直ソウルラッシュのイメージを塗り替える走りでした。鞍上モレイラの上手さもありましたけれど、強さの手応えを感じさせてくれるレースでした。ってかナミュールの激走がなかったら堂々の勝利だったのに、惜しかった。
3着はジャスティンカフェ。直線入ってからまだ後方にいたのは加速に時間のかかるこの馬らしいというべきか。でもトップスピードに入った途端に馬群突っ切って前を行くソウルラッシュに襲いかかった時は一瞬勝ったかと思うくらいの勢いでした。でも、そこで脚が止まっちゃったんですよね。加速に時間かかるのにそれほど持続性については難儀なのかしら。乗り方非常に難しいぞこれ。

4着はエルトンバローズ。ジワジワと最後まで伸びたものの、途中まで同じ位置にいたジャスティンカフェに置いていかれちゃったんですよね。外回った分もあるだろうけれど。けっこう息入れられないハイペースだっただけに、中団の前目に位置していたのも影響あったのかしら。前に居た馬は軒並み壊滅しましたからね。
人気のセリフォスも、道中順調じゃなかったというかどうも力入っちゃってたらしいんですよね。今回人気の馬実力馬はみんな後ろの方に行っちゃったもんだから、ピタリと後ろにつけて走れる馬がいなかったというのもあるかもしれないけれど。外外回ってしまったのもイタかったか。肝心の勝負どころで脚が残っていませんでした。調教はいけてるみたいだったんだけどなー、夏負けして期間空いた影響やっぱりあったんでしょうか。
一番人気のシュネルはもうゲート内で騒いでて、スタートでも出遅れ。最後方からになってしまった上に馬も落ち着いてなかったんで、これはもうアカンかった。
同じく最後方近くからの競馬となったダノンザキッドはまだスムーズに行った分、溜めが効きましたね。直線での伸びは素晴らしいものが有りました。とはいえ、さすがにちょっと後ろ過ぎたか。普段は前目か中団くらいからの競馬する馬ですもんね。追い込みでぶった斬る脚があるかというと……。


次代を担うかと目していたエルトンバローズとセリフォスが届かずと沈み、名人シュネルは本領を発揮できず、未完の実力馬のまま最上位には手が届かないもどかしさに苦しんでいたナミュールとソウルラッシュがワンツーを飾るという、色んな意味で趣深いレースとなりました。
いやでも、ナミュールはこれ5歳になりますけれど来年順調に行くならまだまだ勝てるぞ。まさにこれからが本番だ。

第54回読売マイラーズカップ G2 レース回顧  

4歳以上オープン(国際)(指定)別定 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)

さあさ新規改装開店の京都競馬場。ほんとに久々、見違えた各施設にコースに芝。ピカピカ光ってるよ眩しいよ!
実際、楕円形に変わって全周からお客さんが見られるようになったパドックなんかは、すごく新鮮!
そしてテレビ画面に映る本馬場も、なんか見え方違って新鮮! うわー、なんか初めてみる競馬場みたいだぞ!?

というわけで、そんなニュー京都競馬場最初の重賞レースが春のマイル戦線の名物レース・マイラーズカップだ。
マイルの大将シュネルマイスターを筆頭に、マイル戦に路線変更してから3連勝と今乗りに乗ってるキタサンブラック産駒のジャスティンスカイ。
去年のこのレースの勝ち馬でもあるソウルラッシュ。
長距離ベースから一転マイルに挑戦してきたセントライト記念勝ち馬のガイアフォース。
このあたりが人気してましたね。

レースは前哨戦で負けてられるか、とばかりに一番人気に応えてシュネルマイスターが大外から捲って並み居る馬を薙ぎ払っての久々の勝利。いや、ほんとに久々だよ。一昨年の毎日王冠以来ですからねm勝ったの。惜しいG12着などは度々ありましたけれど、特に近走は馬券に絡むことも出来なくなっていたんで、ここであかんかったら終わった馬扱いされかねないところでしたが本番安田記念に向けてしっかり健在っぷりをアピールしてくれました。
仕上がりも太ってた分マイナス14キロで解消してきたとはいえまだ前哨戦仕様っぽいですし、本番に向けてさらに整えてきますよ、これ。

2着はガイアフォース。いきなりのマイルで進路変更しながらド迫力で追い込んできましたよ。33.2の時計でもって。勝ったシュネルが32.9でしたから躱されちゃいましたけれど、走破タイムもめちゃくちゃ速い中でこの展開でこの脚でこの2着。
この馬もキタサン産駒だけれど、長い所オッケー、短いところもオッケーという幅の広さを感じさせる良い走りっぷりでした。これで勝ててたらなあ。惜しい。

3着はソウルラッシュ。枠が大外ということで終始外側を回らされたのだけれど、怯むこと無く着実に足を伸ばして逃げ粘るシャイニーロックを捉えての3着。豪脚2頭に躱されちゃいましたけれど、ほんと堅実だわー、ソウルラッシュ。

しかし、これ想像以上に外回り4コーナーの角度が緩くなった影響大きいんじゃないでしょうか。
今までだとあの4コーナーの急角度のせいで馬群が大きくバラけるんですよね。外の馬はより外に振られて、内の馬も外側にバラけて、おかげで内々で走っていた馬たちに進路が広がり、内をつく展開が決して珍しくなかったのだけれど。
今回見ていても、馬群全然バラけないし、外側を走っている馬もすんなりと進路切り込んでくる。ソウルラッシュなんかその典型だし、シュネルも余裕を持って直線でギア入れることが出来ていた。

対して一番煽り食ったのが、最内に閉じ込められてしまった川田騎手のジャスティンスカイでしょう。もう完全に締められちゃって行き場なくなっちゃってましたもんね。4角であれだけ馬群がばらけないと、進路も現れない。こりゃあかんですわ。いやー、ほんと思いの外これレース傾向変わるよなあ。面白い、興味深い。まさに新しい京都競馬場だ。新鮮だ!


第39回マイルチャンピオンシップ G1 レース回顧   

3歳以上オープン(国際) 阪神競馬場芝1600。

セリフォス、だとぉぉ!?(シンフォギア風)

ばかな、中内田厩舎所属馬の休養明け2戦目は割引じゃなかったのか!? 実際、仕上げのピークは前走の富士Sで今回は調教見ても下降線、という評価が散見されていたのだが。
とはいえ、大外から全馬を差し切って撫で切った脚色は見事の一言。馬場の良いところを通ったルート選択の優位もあったでしょうけれど、残り200からの加速力は文句なしでした。
3歳馬が並み居る強豪古馬を下しての勝利。朝日杯でのドゥデュースの2着は伊達ではなかった、ということですね。富士ステークスでも進路狭まってなお、細いルートを掻き分けて外まで持ち出してそこから差し切った脚は見事でしたからね。調子が万全ではないと見られている所でこれだけのものを見せてくれた事はやはり大きいかと。
同世代ではダノンスコーピオン(11着)にこれで連勝。NHKマイルCでは後塵を拝しましたが、これで文句なしに同世代のナンバーワンマイラーとなったのではないでしょうか。
にしてもダミアン・レーンはいい仕事しましたなー。

2着には鞍上が川田騎手(ダノンスコーピオンに)から北村友一騎手に乗り代わったダノンザキッド。あ、前走の毎日王冠は戸崎騎手だったのか。一時期の低迷期からは抜け出していた様相でしたけれど、今回は特に北村騎手の好騎乗が目立ったレースでしたね。これは川田騎手よりも思いの外手が合ったんじゃないでしょうか。長らく大怪我で戦線を離脱していて、復帰後もなかなか苦戦していた北村騎手ですけれど、ダノンザキッドを相棒にこれから勇躍、また騎乗依頼も増えてくれれば良いのですが。
3着はソダシ。内側で馬群が密集するなかを我慢我慢、というか馬体がぶつかり合うのをこじ開けてジリジリとはいえ前へ前へと突き進む姿は、純白の可憐な姿とは裏腹のパワフルさで、いやーど迫力でしたよ。
3着から9着のピースオブエイトまでの7頭は全部ハナ差クビ差で殆ど差がなく固まってゴール前になだれ込んだ形ですからね。かなりの激しい接戦でこれを競り抜いたソダシは十分パフォーマンスを、強さを示してくれたと思います。
ぶっちゃけ、ソウルラッシュ、シュネルマイスター、ジャスティンカフェあたりまではほんとに差がなかったと思います。特にシュネルはあれは苦しい競馬させられましたねー。
直線入ったところで彼に注目して見てたら一目瞭然なんですが、外に寄せたエアロロノアの武豊に完全に抑え込まれてるんですよ。進路が相手からの伸びを見ていると、もしあれ武さんにガードされなくてスッと外に出られたら、セリフォスとガチンコ勝負出来たでしょう。位置取り的にも突き抜けた可能性も高いです。そういう意味では全力発揮させて貰えなかったレースなんで、次回以降割引いてみる必要はないと思います。それにしても、鞍上のルメールからしたら悔しいレースだっただろうなあ。
あと6着のジャスティンカフェも良い競馬したんですが、これもごちゃついた影響を受けてしまいましたね。この馬に関しては調教での様子が特に素晴らしかったみたいで、実際のレースでもココぞという時に前が塞がったりと勢いをそがれながらもこれだけの走りを見せてくれただけに、これは重賞初勝利も遠くないんじゃないでしょうか。上位とはそれほど差があるようには見えませんでした。

一方で、期待の若手ダノンスコーピオンは11着の大敗。馬よりも鞍上の川田騎手の方がどうにも……。リーディング独走してるんですけれど、今年は秋以降重賞勝ちがローズSだけなんですよね。あんまり良く乗れてない感じだなあ。






 

7月14日


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