美人上司とダンジョンに潜るのは残業ですか? (Novel 0)

【美人上司とダンジョンに潜るのは残業ですか?】 七菜なな/にぃと Novel 0

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とある企業の会社員・牧野祐介は、上司・黒木姫乃(26)から業務後の呼び出しを受ける。巨乳の黒髪ロング美人である黒木主任と、まさかの社外デート?などということはなく、それはダンジョンアタックへの同行命令だった!?だが、仕事では「鬼の黒木」と呼ばれるエースなのに、どういうわけかダンジョン内では超絶へっぽこで―「これは、営業よりたいへんなことになったぞ…」牧野は黒木を一流のハンターに育成し、ダンジョンでのサービス残業から脱出できるのか!?職場とダンジョンでは立場が変わる、お仕事系ダンジョンファンタジー!

無理に上司やらから業務終了後まで付き合わされたら、そりゃあ残業扱いにしてくれよー、と思うのが常なんだろうけれど、このケースはどう見てもプライベートでしょうがー!
ってか若いって良いよね。ノー残業デーとはいえ、仕事終わったあとにダンジョンアタックですよ。体力的に死ぬる。ってか、仕事のあととかコンディション最悪なんですけど。翌日休みというわけでもないのに、よくやるわー。とか、そんなんばっかり気になってしまって。でも、世の人は仕事終わってからジム行ったり泳ぎに行ったりとか運動系の趣味に勤しむ人も少なくはないんですよね。異世界だよなあ。異次元だよなあ。
いや、それにしてもアフター5でダンジョンアタックはやっぱりすげえですよ。現代を舞台としたダンジョンものだと、週末だけダンジョンに潜る週末冒険者、みたいな兼業冒険者なんてカテゴリーが存在しましたけれど、本作くらい気軽に挑戦できるとなると、完全に遊びとかスポーツの延長になってるんだな、この世界のダンジョンって。世間の認識もそんな感じですし、実際にダンジョンの潜ることを仕事にしている人やダンジョンの運営やハンターの支援業務に携わっている人たちも一貫して同じ認識を共有しているみたいですから、そういうものとして見たほうがいいのでしょう。主人公の過去の大失敗でも、どうやら死人は出てないみたいですし。
そのわりに、マジで死ぬんじゃないか、という場面がけっこうあった気もするのだけれど。主任のスキルにまつわる話からしても、ダンジョンで死ぬ人珍しくないんじゃないか、という感じなんですよね。
登山趣味みたいなものかしら。わりと気軽に趣味にしている人が多い割に、毎年けっこう死んでるわけですし。安全にきちんと気を配っている限りはまず危険はないけれど、油断や見通しの甘さが即座に死に直結する、という意味では似ていると思っていいのかもしれない。
その体からすると、この上司ってば平気でサンダル履きと半袖軽装、荷物も適当という格好で登山しに来るあかん人と同じタイプだよなあ。
いや、普段の仕事での辣腕っぷりや頭脳明晰さからすると、あのダンジョンでの体たらくはポンコツとか云々じゃなくて、殆ど別人なんじゃないか、という無茶苦茶さで、ぶっちゃけ連続性が感じられないのも確かなんですよね。仕事ではやり手なのにダンジョンではポンコツ、というコンセプトはいいと思うんだけれど、これだと普段の彼女のキャラクターを無視して、無理やりポンコツにしているような感じですものねえ。
それに、彼女のそのポンコツっぷりが話の肝になってくるのかというと、なんか突然スキルに目覚めて、そのあたりのポンコツさ、まったく関係なくなってしまいましたし。うまく状況や設定を活かせているようには見えなかったなあ。
雰囲気は悪くないのだけれど、もう1つ2つ物足りない、という感じの作品でした。