ホウオウビスケッツ

第69回大阪杯 G1 レース回顧   

4歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 阪神競馬場2,000メートル(芝・右)

今年は混迷の大阪杯でした。なにしろ、1番人気がG2を連勝してきているとはいえ、G1の出走自体がダービーの7着だけ、というシックスペンスで。しかも4.8倍という1番人気では相当に高い倍率。
ちなみに一桁台の単勝倍率だったのが、
2番人気 ベラジオオペラ 5.1倍
3番人気 ステレンボッシュ 5.2倍
4番人気 ロードデルレイ 6.5倍
5番人気 ホウオウビスケッツ 9.1倍 
と5頭が一桁台。直前まで6番人気のジャスティンパレスも9倍台。
9番人気のコスモキュランダでようやく20.1倍でしたから、相当に人気は割れていたと思います。
それほどに本命不在のレースでした。
ドバイワールドカップで、ダノンデサイルやリバティアイランド、シンエンペラーといった面々が海外に飛び立っていたこともありましたし、タスティエーラ、レガレイラ、アーバンシック、ローシャムアパークといった面々も休養や春天など違う路線に行ってることもありましたしね。
去年、このレースを勝ったベラジオオペラですけれど、大負けはしてないものの掲示板に乗るか乗らないかといったところ。いや、有馬記念の距離もろともしない激走は4着でも立派で、正直もっと人気になっても良かったと思ってる。
横山和生騎手のこれはお手本のような乗り方でしたね。それもあって、1馬身差という着差以上の完勝だったと思います。
それも、コースレコードを1秒近く塗り替えるレコード勝ち。
これは、出遅れたのにイカレた猛ダッシュで逃げまくったデシエルトの大逃げの影響も多分にあったんでしょうけれど。1000メートル57秒って、出遅れたのになによ!?
ホウオウビスケッツがうまいこと2番手で後続を落ち着けていたものの、前半のラップタイムはかなりわけわからんことになってました。こうなると、前に位置取った馬は苦しいのですけれど、ここでしっかり残れるのが強い馬なんでしょうね。
ホウオウビスケッツのあと、3番手で走ったシックスペンスは、さすがにこのペースきつすぎました。鞍上がこの馬を手の内に入れていたルメール(ドバイ行き)に代わって横山武騎手に代わっていたのも微妙に作用したのかもしれません。ヘタな騎乗してたわけじゃないんですけれど、この厳しい展開を乗り切れるにはコンビとしての成熟度が足りてなかったのかなあ。7着でした。
むしろ、5着掲示板に残ってるホウオウビスケッツが凄いんじゃないの? 確実に確かに強い、あとは展開が向いたらって所なんですよねえ。G2くらいなら余裕で勝てるポテンシャルが今の彼にはあると思うし、G1でもワンチャン……とはいえ、中距離戦線となると宝塚と秋天となるわけですが、さて……。
ともあれ、ベラジオオペラ。先行と言って良い4番手につけながら外のシックスペンスが4コーナーで手綱しごいているのに対して、じっくり溜め込んでいる様子で手綱を持ったまま手応え十分で直線までスムーズに進め、シックスペンスに並んだ瞬間にGOサインを出し、その途端に一気に爆速加速していったのは、貫禄すら感じさせるレースっぷりでしたね。
2着はロードデルレイ。後方からの大外ぶん回しての直線だけでぶっこ抜きでしてよ。クラシックとは縁がなく、古馬となった年も2戦しか出来なかった馬なのですが、とにかく連を外さず這い上がってきて、前走日経新春杯で重賞初勝利。叩き上げですけれど、これは想像以上に強い馬かもしれません。後方からぶっ飛んでくるタイプなだけに勝ちきれない部分もあるんですけれど、逆に言うとそういう脚質でありながら今まで殆ど連を外していない、というのは相当ですよ。今回は特に前が潰れるレース展開で、この馬に向いたこともありましたけれど、G1となるとどうかな?と不安を感じる馬じゃなくて、G1でもしっかり戦えるタイプの子だと認識を改めるべきだと感じました。今後の飛躍、期待できそう。
3着には、ヨーホーレイク。7歳馬! 数々の否定データを覆していく反逆の追い込み馬である。シャフリヤールが去っても、21クラシック世代にはまだ自分が残っている、とばかりの3着入線。
いや、この子内側の後方、馬群の後ろにいたのに、残り100メートルでスイスイと馬群縫っていつの間にか3着まで食い込んできてるの、競馬うますぎないか? パトロールビデオ見ても、決して前が大きく空いてるわけじゃないんですよね。ジグザグに空いてるところ縫ってきてるの。スタートで出遅れてしまったロスもあったにも関わらず。
長期休養明けでずっと重賞好走するわ勝つわしてたヨーホーレイクですけれど、どうにもG1には出るタイミングがなかったみたいで、ダービー以来4年ぶりのG1出走となったわけですけれど、こうしてしっかり結果残してくるあたり、ほんとこの世代やべえですわ。
……同期のソウルラッシュくんも、今週世界のロマンチックウォリアーをついに芝で撃破してのドバイターフ勝利なんてのをカマしてくれましたからね。まだまだ元気な現役が他にもいるんだよなあ。

4着には エコロヴァルツ。10番人気を覆しての激走でした。なんか落鉄もしてたみたいなんですよね。それがなかったら馬券圏内も十分にあったかもしれません。それに、鞍上のミルコが、デムーロがほんと最近昔の辣腕に戻ってきてる感じなんですよね。今のミルコはやってくれる感があります。

5着がホウオウビスケッツで、6着にジャスティンパレス。明らかに距離短い上にウルトラハイペースというこの馬にとっては不得意満載だったのにここにつけているのは、強さの証でしょう。でも、イクイノックスの秋天で2着に入ってるように、速いペース自体は意外と悪くないのか? ともかく、どんなレースでもきっちり結果残してくれる馬です。本命はやはり春天でしょう、そこがこの馬にとっての適鞍。

で、人気だったのに大敗してしまったのがステレンボッシュ。来日以来無双しまくってるモレイラ、先週もうますぎるだろう、という騎乗でG1かっさらい、土曜日にもダービー卿勝ったマジックマンですからね。そりゃ人気にもなりますよ。
にも関わらず、13着の見せ場なしの大敗。桜花賞の勝ち以来1着はなかったものの、クラシックを2着3着。香港G1でも3着と好走し続けてきたにも関わらず、もうこのペースに全然ついていけず、という感じの大敗。レース前ではむしろペースは流れてくれれば、と速い展開を望んでいたようなんですが、この結果ですからねえ。桜花賞では栗東滞在した上で阪神に入ったみたいなんですが、今回は美浦から直行の長距離輸送だったのも何らかの影響があったんでしょうか。こんな大負けする馬ではないはずなのですが。

ベラジオオペラはこれで大阪杯2年連続連覇となりました。G2の頃を通じても、このレースを連覇した馬はいなかったんですね。そういう意味でも歴史に名を残しましたね。このまま、大阪杯だけじゃなくて他のG1にも名前を刻んで欲しい、大きな馬になって欲しいものです。
にしても、1着2着の馬のお父さんがロードカナロアかぁ。今年のG1、フェブラリーSも高松宮記念も全部ロードカナロア産駒が勝ってるんですよねえ。偉大すぎるだろ。





第74回日刊スポーツ賞中山金杯 G3 レース回顧   

4歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 中山競馬場2,000メートル(芝・右)

有馬記念に出れなかったホウオウビスケッツ。一度、有馬に向けて仕上げてたんで、そりゃあもう期間あけてられないですよね。
ということで、重いハンデ背負うことを覚悟で出走したものの、まさかの斤量59.5kg。キツイ!
さらに主戦の岩田パパが例の移動中にYouTube見ちゃった案件で騎乗停止中で、テン乗りでドイル騎手に。ビスケッツは岩田パパがいいところ引き出してたようなところのある、鞍上を選ぶタイプにも見えるんで、まだ日本の競馬に馴染んでる感じしないドイルさんはちょっとむずかしそう。
さらにトドメと言わんばかりの大外18番枠。逃げか番手の競馬する子だけれど、大外はキツイ!
というわけで実績も勢いも明らかに一枚上で圧倒的一番人気になりそうなビスケッツでしたが、4.7倍の2番人気に落ち着いてしまいました。仕方ないよね、これはキツイ。有馬記念では同じような所からシャフリヤールが2着入りましたけれど、それはそれこれはこれ。

というわけで、なんでかクリスマスパレードが1番人気に。ある意味、買う方もこれ迷ったと言うか迷走したというか。中山3戦3勝。先行有利のレースで先行。クラシックも紫苑S勝って秋華賞5着となかなか。というあたりが人気要因だったのでしょう。でも、ビスケッツが大外になったおかげで、代わりになる馬を条件見て選んだって感じがあったなあ。

ほかは阪神や小倉で強いイメージあるけど、中山って走ったこと無いよね? それに1800タイプじゃないの? という所で前走マイルCSで11着と大敗したこともあってか、重賞戦線で実績あるわりに4番人気だったアルナシーム。2000挑戦2回ありますけど、結果残せてなかったんですね。
この子、お母さんがアルアインやシャフリヤールの兄弟だったんですね。だから近親、甥っ子にあたるのか。そしてドゥデュース・イクイノックス世代であります。

3番人気にシンリョクカ。クラシックではワンパンチ足りない所があったものの、明け4歳で開花。新潟記念で初重賞をとりエリ女では4着。じわじわと実力をつけて、調教も抜群と充実期に入ってきた牝馬でしたね。ただ、この子も17番と苦しい枠。

5番人気にリカンカブール。前年の中山金杯覇者で連勝を狙う。秋はオールカマーで3着と、寒くなる時期に強いのかね。あでも9月はまだ暑いか。鞍上の津村さんは今日が誕生日だったそうで。凄いな、5日は絶対に金杯競馬がある日なので、この人だけは絶対に誕生日に競馬があるのか。


レースは逃げると思われたセイウンプラチナが全然行かず、代わりに勇躍戦闘に躍り出たのはクリスマスパレード。
……クリスマスパレードぉ!? なんで逃げるのクリパちゃん!?? 鞍上の石川くんがヒィーーンってなってたんじゃないかこれ。パドックからイキってたみたいだけど、気性のせいですかそうですか。
しかしあんた一番人気だったんだぜ!?
前半1000メートル58秒4というハイペースを演出してくれました。やーっちまいましたね。
ただ、そのまま最後まで落ちずにワンペースでレースを引っ張って、最終的には4着まで粘っただけに実力は間違いなくあるのでしょう。ラップタイム見てもほぼ同じラップで推移してるんですよね。息いれるタイミングもなさそうでしたし、タフなレースだったと思うのですが。気性面もうちょっと落ち着いたら面白くなりそうなんだが。
レース後コメント見ると、逃げるのも想定内だった、みたいな事を仰ってるようで。いやーー。そうですかぁ。

勝ったのはアルナシーム。2000行けたじゃん! むしろマイルよりもいい感じじゃないですあ。距離短縮よりも延長の方が合っていた模様。おっと、中距離でじわじわと実績溜まってきましたよ。
藤岡佑介騎手が幸先よく今年初日で初重賞勝利。がんがん勝って欲しいですね。

2着には6番人気のマイネルモーント。いやあ、走る条件は揃っていたのですが、思ってた以上に堅実な強さを感じるレースでした。前走のチャレンジCは3歳以来の重賞挑戦だったのですけれど、12番人気で6着。今回が2着と確実にステップアップ。これ、G3くらいならしばらく大崩れしなさそうな感じがする。

3着ボーンディスウェイ。クラシックではホープフルで5着。ディープ記念弥生賞では3着、と春のクラシックで結構上位に名前見せていた馬です。が、皐月賞で大敗したあと、残る2冠は出走敵わず地道に2勝クラスからやり直してたんですね。さすがに条件戦では勝ち負け余裕だったのですが、重賞だと厳しい。去年のこの金杯では2番人気にあげられたものの4着。1つ順位あげましたね。去年はリステッドで結果を残して、もう一度再挑戦の金杯でした。
ここで16番枠57キロ8番人気で3着に入れたというのは、もう一度やれるぞ、という手応えになったんじゃないでしょうか。去年と同じローテなら中山記念ですが、これだとちょい人気取れそう?

ホウオウビスケッツは9着。うーん、まあ仕方ないっちゃ仕方ないとしか言えない悪い条件が揃っていたのですが。それにしても、もうちょっと楽な競馬をさせてあげられたら良かったなあ、と思わないでもないです。クリパにそこまで仕掛けていかんでも。

シンリョクカが12着。あきませんでしたね。枠順でしょうか。壁を作れず、外を周り、としんどい競馬になってしまったみたいですね。今回はあんまり参考にしないでいいんじゃないでしょうか。

5番人気だったリカンカブールは15着、調教はかなり良かったみたいなんだけれど、終始後方のままで終わっちゃいましたね。ちょっと想定外の大負け。どうもゲート内でもたついてスタートが全然あかんかったみたいですね。もう発走時点でレース終了だったのか。こいつは残念。

第170回天皇賞(秋) G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,000メートル(芝・左)


遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ!
これこそ紛うことなき現役最強、ドウデュースよ!!


有馬記念でイクイノックス去りしあとの競馬界を任されたのは俺だ、と言わんばかりの劇的な勝利を収めたドウデュース。
ですが、年明けてドバイで勝てず、宝塚記念では崩れ、現役最強を継いだ矜持は潰えたかに思いました。
しかしそれでも、このレース間隔を大きく保つご時世において、秋古馬三冠。ゼンノロブロイ以来20年誰も達成できず、近年では挑戦すらままならない中で、これを狙いそして達成して引退すると宣言し挑んだ陣営。
まさに有言実行。そして復活にして覚醒にして逆襲の末脚。武豊というレジェンドの専用機として世に出た彼は、すでに伝説でありながらさらなる伝説を完結させるための第一歩を勝ち取った。
令和の神話となったイクイノックス、そのライバルを名乗るに相応しい伝説を打ち立てるための、最初の盾を彼は堂々その怪物っぷりを見せつけることで、奪取したのである。

正直言って、ドウデュース、そこまでキレる脚を持っているとは思わなかった。イメージとして一瞬の切れ味はないけれど、長くて良い脚を使うタイプ。だから、東京の2000.しかも前年までの牽引役としての逃げ馬がいないのでスローになるだろう展開で、ドウデュースは決め手に欠けるだろうな、と。
おいおい、こいつはダービー馬なんだぜ? 東京2400でイクイノックスを2着に下した馬なんだぞ?
とはいえ、去年の秋天では7着惨敗。ジャパンカップも4着と、東京競馬場でキレる脚を持っているイメージはなかったんだけれど。
でも、振り返ってみると有馬記念でもそうだったんだけれど、ドウデュースの最適解の走りって本当にごくごく狭いポイントにしかないっぽいんですよね。しかし、そこにガッチリとハマった時、溜めに溜めた脚が尋常でない勢いで炸裂する。あの爆発力をいつでも出せるわけじゃないんだけれど、それが出た時はまさに怪物としか言えない走りが顕現するのだ。
そして、そのポイントの見極めが出来るのが武さんしかいない。本当に、武専用機なんだよ、おドウって。
今回、どう考えても最後方2番手っておドウの位置は後ろすぎるんですよ。事前の展開予想でもペースは遅くなるだろうとされていて、実際1000メートル経過タイムは59.9。今の東京競馬場の馬場でG1というハイレベルというのを考えるなら、これはややスローと言って良かったでしょう。
武さんが体幹でこの遅さを感じていないはずもなく。
位置取りとしての最適解は、おそらくリバティの位置あたりだったと思いますよ。そういう意味では川田騎手はいつもどおり予想される最適の位置を確保していた。
おドウはいくらなんでも後ろ過ぎた。でも、ドウデュースという馬にとってはそここそが最もこの馬が力を発揮できるポディションなのだ、と武さんは腹据えたんでしょうね。武さんはこの子の乗り方に関してはもう徹底してこの乗り方を貫いているように見える。
ドウデュースという馬の力を信じ抜く、信じ抜いた上で自分はその全力を発揮できるように全てを注ぎ込む、そんな乗り方だ。

結果がこれだ。直線で、何頭抜いた? 残り400から自分と最後方にいたニシノレヴナントを除いたおよそ13頭ごぼう抜き。圧巻の上がり32.5。上がり2位のレヴナントとジャスティンパレスが33.0だから恐るべき事に他馬と最低でも0.5秒もの差がついていたことになる。
圧倒的だ。
武さんのゴール後の客の声援に応えたりアピールしたりするガッツポーズと違う、ムチを握った右腕をグッと振る姿に、歓喜と手応えの深さを感じ取れた。

秋天でこんな勝ち方されたら、ジャパンカップの東京2400ももう何の問題もないじゃないですか。府中で勝てる目処がつき、暮れの有馬はすでに実績あり。馬体の仕上がりは完璧でしたけれど、ここが上限じゃなくてまだ上澄みがありそう、まだ仕上がる、という見解も多々見ます。
これはまじで、テイエムオペラオー、ゼンノロブロイ以来の3頭目の秋古馬三冠、あり得るんじゃないのか!?

2着は9番人気のタスティエーラ。だがしかし、彼も去年のダービー馬だぞ!? ダービー馬によるワンツーフィニッシュだったのだ。
スタート良く、内前目につけれていましたけれど、ペース考えてもかなり良いポジションを確保出来ました。先頭を逃げるホウオウビスケッツを33.4と先行勢としては抜群の脚で捉えてゴール前できっちり抜いた。映像を見ていると直線入った段階ではまだギアが入っていなくて、先行勢からは若干置いてかれ気味になってるんですよね。でも外に進路を取って前があいた残り200から一気に抜き去っている。ドウデュースという規格外がいなかったら、これは鮮烈な差し脚で前の集団まとめて躱しきった強い勝ち方なんですよねえ。あまりにも圧巻のドウデュースが外側ぶっ飛んでいったんで、視線全部持っていかれましたけれど。
菊花賞2着から、有馬記念の6着。これは不利があったんですが、一番人気に押された大阪杯では11着大敗、春天でも7着と株を落としてしまっていたタスティエーラですが、この秋に向けてしっかりと立て直しが出来たみたいで。
プラス18キロは減っていた身体を戻したと見ていいのでしょう。ダービー馬の面目躍如でありました。まさか府中だけ得意ってわけじゃないでしょうから、今年前半の不調はやっぱり調整あかんかったんかな。

3着はホウオウビスケッツ。岩田望来くん、パパみたいなじんわりとした逃げを上手いことしやってからに。しかし、騎乗に応えて逃げながらも上がり34.0の時計を叩き出してゴール際まで粘りました。逃げ馬にこの時計出されたらちょっと後ろは厳しいですよ。最後まで行ってしまうか、とすら見えましたからね。
クラシックではスプリングSで2着に入ってますが、才能はありそうだけどまだまだ1枚も2枚も足り無さそうという感じでしたが、年明けから着実に好走を重ねてG3函館記念を勝って重賞初勝利。また実力馬の揃う毎日王冠でも2着と足りなかった1枚2枚をしっかり積み上げて力を備えてきた、という雰囲気はあったんですけれど、これだけのメンバー揃ったG1でこれだけの走りをするとまでは思ってませんでした。思ってた以上に強くなってましたね。これからも重賞で上位の勝負が出来そう。G1制覇出来るかまでは、格の高いG2で勝ち星掴んだらもうワンステップあるかもしれない。

4着はジャスティンパレス。去年の春天を勝った馬であり、また去年の秋天の2着でありました。あのイクイノックスの人外魔境のレコード勝ちの2着です。
後方からの追い込みは天下一品。宝塚記念の10着はまあこれもう重馬場が原因以外になく、度外視して良かったと思います。そういう意味でも6番人気は過小評価だったよなあ。
今回も追い込みの切れ味については唯一ドウデュースに引けはとっていなかったかと。ただ、内側を走っていた分、進路取りに失敗しましたね。前が壁になってしまい、仕掛けが遅れてしまった上に辛うじて空いた内に思いっきり斜行で身体をねじ込んでしまったために、制裁食らってます。
スムーズに行ってたら2着争いまで十分できたでしょう。ドウデュースとはどこまで張り合えただろうか。

5着はマテンロウスカイ。仕上がりはかなり良かった、というのはいろんなところで声あがってましたね。ただこのメンツの中だとどうしても格が見落とししてしまったのも事実。12番人気だったのも順当かな。それで掲示板乗ったんですから、鞍上のノリさんとしても会心の競馬だったんじゃないでしょうか。位置取りもずっと最内の経済コースを先行してこの展開ではベスト。直線でもずっと内ラチ沿い。前にいたベラジオオペラを躱しての5着ですから、よく走りました。

6着はベラジオオペラ。今年入って大阪杯の勝利に加えて宝塚も3着と馬券圏内。何より、4歳世代では最初に古馬になってのG1勝ちした馬ですから、クラシック組の中では筆頭格という印象の4番人気でした。
1枠1番という枠順を活用して、3番手につけての快走。残り400で仕掛けた時はこれ一気に行くかも、と思ったのですが脚がなんでか続かないで200メートルくらいから失速。結局、マテンロウスカイにまで抜かれての6着でした。仕掛けが早かった? でも、あのままだとビスケッツを捕まえきれないかもしれませんでしたし。なんか夏負けして状態あんまり良くなかったって話も。
この子ロードカナロア産駒なのですが、東京2000があってないという可能性もあるなあ。カナロア産駒って、東京2000の重賞、アーモンドアイの秋天しか勝ってないですし。3着まで含めても、パンサラッサの2着だけ。相性悪かったのかも。ローテーションはどうするんですかね。JCや有馬に行くのか? 距離長そうだけど。

7着は去年の皐月賞馬のソールオリエンス。宝塚記念で2着と復調したかに見えましたけれど……重馬場巧者という側面がやっぱり強かったんだろうか。仕上がり自体はほんと素晴らしかったみたいなのだけれど、も一つピリッとせんかったなあ。33.3とそれなりに脚はキレてたんだが。

8着に3番人気だったレーベンスティールが。エプソムCとオールカマーを激勝して、実質今年後半にかけての出世頭な馬でした。両レースともにとんでもない強い勝ち方しましたからね、そりゃ期待値も爆上がりでしたよ。鞍上がルメールだったというのも大きいでしょう。東京競馬場で外枠ですから、オールカマーみたいな窮屈な競馬も強いられないでしょうし、伸び伸び走ったらさあどれだけ強い走りをするのか!?
とまあ、そんな風にして人気も上がったんだと思います。
ところが、スタートで出足がつかず、そこから全体スローになってレーベンちゃんが行きたがってルメさん宥めに入り後方から。隣やや後ろにドウデュースがいる位置。最後方近くですよ。パレスよりも後ろから。さすがにまだ、ここからドウデュースやパレスみたいな追い込みをかませるほどではなかった。というか、好位から行く馬で後ろから行く馬じゃないですからね。理想はリバティくらいのポジだったと思います。
まあもう一回やり直しですね。人気落ち着いた所からもう一回ですよ。強いのは間違いないんですから。

9着にステラヴェローチェ。まあ良馬場の東京2000は元々厳しかったと思います。馬場渋ってたらともかく。でも、パレスの斜行でだいぶ不利食らって進路が急に潰されて馬に挟まれて立ち上がりかけて、ともうそこで流石にレース終了でした。それがなかったら、ソールオリエンスやベラジオと勝負くらいまでは行けてたかもしれません。あのまま伸びてたらね。


で、1番人気のリバティアイランドは、13着。残り400までまあ理想的な位置取りでした。川田騎手としても、400らへんで鞭入れたらあとはかっ飛んでいって後方置き去りにする、くらいのイメージはあったんじゃないでしょうか。ところが、全く仕掛けに反応せず、それどころかそこからズルズルと下がっていくという、どうしたリバティアイランド!?な結果に。
なにが原因だったのか。調子自体は多くの人が見解として凄く良かった。怪我の影響は見られない、と言っていたので、これは休み明けも大丈夫、元の強かった頃のリバティを取り戻していそう、と思ったものですけれど。
なんか、何気に前走から20キロ以上増えてたみたいですね。前走は海外のドバイで体重計測がされてないもんだから、前走からの体重変動が不明になってたわけで。
そういえば、馬体というか馬格が見違えるほど立派になった、というコメントも散見されてたなあ。てっきりあれ、筋肉量が増えてムキムキの走るための立派な馬体になった、という風に捉えていたのだけれど。もしかして、単に太ってデカくなってたとか???
細江さんが、返し馬覇気がなかった、と仰ってまして、これもう馬自身走る気になってないんじゃ……。
怪我とかではないみたいなので、原因はなんとか見つけてほしいなあ。

5番人気のダノンベルーガも14着。これもちょっと負け過ぎでしたね。これまでコンスタントに好走を続けていて、掲示板を外したのもJCの6着だけと、同世代の中でも勝ちきれないながらも安定度があって伸びしろなら一番高そう、と今年の秋への期待は高まるばかりだったのですが。
レースはじまってすぐに、シルトホルンに外から被せられて躓いてるんですよね。シルトホルンには斜行で制裁入りましたし。序盤で走るリズム崩れちゃったかなあ。こういう負け方をする馬じゃないと思うのですが。


まあともかく、秋の主役はドウデュース、というのを知らしめる大レースでありました。
秋だけじゃなく、今年はドウデュースの年だった、と語り継がれる残り2レースを期待してしまいます。あまりにもドラマ性が強すぎるんだよ、ドウデュース。












第75回毎日王冠 G2 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 東京競馬場1,800メートル(芝・左)

例年その年のトップホースたちが参戦する毎日王冠なのですが、今年はかなり手薄な面々。本命馬なににしたらいいの? という混迷の出馬表でした。

結局、1番人気は3歳馬のシックスペンス。菊花賞には行かん組。まあダービーでも距離微妙って感じでしたからね。1600〜1800タイプ。2000はどうなの?
ダービーでは体調もなんか悪かったみたいで、いいところなしの9着。ただその前の同じ1800のスプリングSの勝ち方が凄まじく、この距離なら無双できるんじゃないの?と囁く人もいるくらい。
とはいえ、ダービー組優秀という話だけれど、古馬戦線に乗り込んできたのは今回のシックスペンスとダノンエアズロックの2頭が初めてなんですよね。
両者とも、まだスローペースの競馬しか経験がない、というのも不安どころ。
とはいえ、今回の毎日王冠もスローペースになりそう、という大方の展開予想ではあったのですが。
ルメール鞍上とはいえ、ダービーで転んでて、古馬との対戦実績もない3歳馬が一番人気に押される、というあたりに今回の層の薄さが伺えます。

2番人気はローシャムパーク。大阪杯2着の馬ですね。宝塚記念では5着。この子も後ろからの競馬しか出来ないタイプ。大阪杯では2着まで来ていますが、もうワンパンチ足りない印象がこれまではありました。G2大将路線かなあ、と。ただ、春と比べて馬が違ってきたという陣営からのコメントもあり、馬も非常に気合入ってて走る気満々。それでいて、調教でコントロールが利くようになってきていたみたいなので、話の通りなら今までよりも一段強くなっていると見ていいでしょう。
ただ、ハービンジャー産駒ってこのレース、追い込みだとあんまり結果残せていないそうな。

3番人気がヨーホーレイク。2年以上の長期休養を挟んだのに、休養明けでいきなり3着。次も展開が先行有利のきついレースだったのに3着と強い競馬を見せ、前走ではボッケリーニなどを退けてついに鳴尾記念で2年5ヶ月振りくらいの勝利を飾る。6歳だけどレースは全然走っていないので馬が若い。復帰からずっと強い競馬をしていて、今が全盛期なのか?と思うほど。

4番人気にホウオウビスケッツ。この馬、遅生まれなんですってね。サラブレッドは誕生月が遅くなるとクラシックなどでは結構影響があるらしく……。つまり4歳の今がまさに本格化してきた真っ最中って所なんでしょうか。前走函館記念では後続を突き放しての完勝。この馬も充実期に差し掛かっている。

5番人気がエルトンバローズ。前年のこのレースの勝者。鞍上には先週G1ジョッキーの仲間入りをしてノッている西村淳也騎手。去年はこのレースを勝ったあと、1600,1800戦線で戦ったものの、いまいちピリッとせず。ただ7月の中京記念(小倉)で3着に入って復調気配。調教もバチバチに走っているよっ、と評価高かった。


6番人気にダノンエアズロック。購入金額がべらぼうに高かった高額取引馬ですね。ただ相変わらず、死ぬほど気難しい所は変わってないみたいで、レース前にテンション上がりまくってしまう。外国人騎手のめちゃ上手い人達でようやく操縦できる、くらいなんで、乗り替わりで乗った鮫島くんはなかなかハードル高いのを用意されてしまったもんだ。


レースはスタート抜群に良かったホウオウビスケッツが、まあ抑えてしまうのも難しくそのまま先頭をはることに。
逃げると思われたシルトホルンや、外からスルスルっときたエルトンバローズも一旦先頭狙うか? という素振りも見えたんだけれど、ここで競り合うにはビスケッツが気持ちよく行きすぎてたんで、控えて番手につけたんですね。
……ホウオウビスケッツの鞍上は岩田パパでした。
淡々と進むレース。淡々、淡々、淡々。ペースは1000メートルで59.3と平均ペース。なんだけれど、ビスケッツこれ……ゆっくりだよね? 余裕たっぷりじゃない? 途中で遅くなってない? と、直線入っても手応え十分すぎてやべえ感じのビスケッツに、岩田パパぁぁぁ!って感じでしたよ、もう。
直線に入るところまで馬群が動かなさすぎて、あ、これここからよーいどんだ。流れた。前残りだ。と思っちゃいましたよ。ビスケッツと、エルトンバローズが手応えありすぎて、これ崩れん。
と、先頭集団と後方集団を視線行き来しているその陰……エルトンの真後ろにちゃっかりつけているルメールさん。ここに、ばっちり、ちゃっかり、きっちり、つけてるのがほんとルメール!
それでもなかなか落ちてこない前の馬たちに、じりじりじりじりとじわりじわりと伸びていくシックスペンスの、あの息切れしない長く続く脚色! 残り400からずっとじわじわと伸びてましたもんね。
この完全前残りの展開でああいう形でジワ差しで躱し切るのは、強い勝ち方だったんじゃないでしょうか。33.3の上がりだったのか。その上がりであのジワジワにしか見えない流れだったのね。
2着のホウオウビスケッツで33.8でしたから、逃げた馬にこの上がり出されちゃあこりゃ後ろは追いつけないや。レース全体のペースを支配した岩田パパのワザマエでした。
3着にはエルトンバローズがそのまま粘り込み。ここ、ビスケッツを躱せなかったのは内外の差と斤量の1キロ差になるんですかねえ。この差の分、純粋に現状ビスケッツの方が強かった、とも言えるのかもしれません。出来は両方とも良かったみたいですし。
4着にはこれも1番で内々からジリッと伸びたヤマニンサルバム。これ、直線で前塞がっちゃいましたね。前が落ちてこない分、進路が開かなかったか。結局、シックスペンスが進出するのを待ってその後ろからついていく形になっちゃった分、出遅れてしまった感がある。進路確保できた途端、ゴール直前でグイグイっと伸びてヨーホーレイクを置き去りにしたのを見ると、道を確保出来ていたら2,3着と勝負は出来てたんじゃないかな。
5着にはシルトホルン。この子も最後まで力尽きずに粘り込みましたね。この子も前のビスケッツに横のエルトンに挟まれてしまって、行き場がなくなってた事もあり、進路があったらもうちょっと頑張れたのかも。
6着にはダノンエアズロック。レースはずっと折り合ってたみたいですね。サメカツくん、良く乗ったんじゃないでしょうか。位置取り的にはここが限界だったか。
7着にヨーホーレイク。道中、壁が作れず引っかかってしまった、という話なので最後に力が残っていなかった模様。今までずっと良い流れで来ていただけに、これはもったいない。

2番人気のローシャムパークは10着と大敗。騎手コメントでは折り合いを欠いていたわけじゃないみたいなんで、これはもう展開が向かなかった、ということなのでしょう。このレース展開では後ろから行く馬はもう難しい。




第90回東京優駿 日本ダービー G1 レース回顧  

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

入線後、大差の最下位でゴールしたスキルヴィングが1コーナーで倒れたまま動かなくなってしまって。心房細動なんでしょうか。ルメールが心配そうに撫でていたんですが。
続報が入ってこないのですけれど、どうやらスタンドから見えないように幕張られて馬運車に載せられたようで、これなー、幕張られちゃうケースはもうアカン場合が殆どなんですよね。厳しいかもしれない。

追記:心不全で死亡の報道があがっていました。キタサン産駒の有望株として青葉賞を制してこれからが嘱望された馬でしたが、残念です。


スタートから17番のドゥラエレーデ。ホープフルSを勝って、どこからアラブ首長国連邦のUAEダービーに行くという異色のローテを辿ってこのダービーに乗り込んできた子なんですが、いきなりスタートで躓いて騎手の坂井瑠星落馬、という衝撃のスタート。スタート時の映像見たら躓いたどころじゃない、殆ど前のめりにこけちゃってるような状態で、これは坂井くんも落馬は避けられなかったでしょう。
放馬したドゥラエレーデは基本、後ろの方でついてきていただけなので、まあ最後方近くを走っていたショウナンバシットやトップナイフ、サトノグランツあたりは迷惑だったかもしれないけれど、直接これら後ろの方の馬以外の他馬に影響はなかったと思うのですけれど、直接的に影響がなかっただけで放馬した馬が居るという事で騎手たちに心理的な影響があったのか、かなり流れが落ち着いちゃったんですよね。
1000メートルのラップタイムこそ60秒ちょいと平均ペースに見えるんですけれど、これ先頭のパクスオトマニカがかなり後続の馬群を離しての時計でしたし、さらにここからパクスが後続突き放すんだけれどパクスがスピードアップしたんじゃなくて、後方がペース遅いんですよ。
見ててもこれ、3000メートル以上のレースだろうかというくらい馬がトロトロと走っている、というか流しているように見えたので、相当だったんじゃないだろうか。
ラップタイム出ましたね。
12.6 - 10.7 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.4 - 12.8 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.9 - 11.8


ちなみにこっちが先週の同じコース同じ距離で行われたオークスのラップね。
12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

1000メートル超えてから速度あがって息入れる余裕もなく削り倒したラップのオークスに対して、ダービーの方は明らかに超スローペースからのヨーイドンになっている。
差しが猛威を振るう日本ダービーですけれど、今日は前が止まらない馬場と放送でも語っていた馬場状況だった上で、直線での切れ味勝負となってしまいました。こうなると、早めに前に加速つけて躍り出た馬が強い。
タスティエーラである。
皐月賞では完璧な競馬を見せながら、ソールオリエンスの脅威の脚に差し切られて悔しい思いをしたタスティエーラ。ほんと陣営は悔しかったんでしょうね。仕上げの気合の入れ方にしても、ここでリヴェンジかましたる、という熱量を感じさせるものがありました。
ソールとのライバル関係としても最高の位置にいた馬なんですよね。個人的にもソールに対抗する馬はこの子が一番手、と思っていただけに、迫るソールをクビ差押さえてゴール際粘りきったタスティエーラには手に汗握り燃えました!
にしても、ゴール前の攻防は熱かったですよね。一旦抜け出してそのまま突き放すかに思えたタスティエーラに、抜かれながらも最後まで食い下がるホウオウビスケッツ。
そして、後方から一斉に追いすがってくるソールオリエンス、内からベラジオオペラ。ソールの横にピタリと付いて離さずに追い込んでくるハーツコンチェルト。そして残り200メートルから加速してぶっ飛んできたノッキングポイント。
この攻防はほんと熱かったです。

タスティエーラはお見事という他ない押し切り勝ち。4コーナーで加速してトップスピードに乗りそのまま振り切り押し切った競馬は地の力を感じさせる強さでした。
2着のソールオリエンスはギアチェンジのタイミングが遅かった感じですね。タスティエーラのすぐ後ろにつけていたのが、彼の内側から外側に位置取りを変えているうちに突き放されてしまった。そこからワンテンポ遅れて加速しだすんですけれど、残り200あって躱せなかったのは切れ負けかなあ。それでもあそこまで迫ったのはさすがというべきか。
3着は内のベラジオオペラと外のハーツコンチェルト、テレビではわからなかったですね。ベラジオオペラの方が前かと思ったくらいでしたが、ハーツが前に出ていましたか。ハナ差!
ハーツはソールが外に位置変えてきた時に併せ馬の形になり、そのまま一緒に駆け上がってきました。引っ張られたというのもあるんでしょうけれど、それが出来る根性と脚があったからこその青葉賞2着の実績だったのでしょう。
ベラジオオペラは惜しかった。直線入った時に一番後方に居たのがこの馬でしたが、直線中盤に入るくらいでは既にソールやハーツの前に居たんですよね。脚色ではタスティエーラに一番迫る勢いでしたから、すごい足でした。しかし如何せんロングスパート過ぎたのか最後の最後で勢いが薄れてしまって。それでも止まらずに3着争いまで食い込んでるんですから大したものです。残り100メートルから50メートルあたりの勢いは、鞍上の横山和生ちょっと夢見れたかもしれませんね。あそこだけ見たら届く!と一瞬思いましたし。文句なしの出走馬中上がり最速でありました。
逆に直線残り半分辺りからギューンと加速してきたのがノッキングポイント。ゴール前の脚色ではこの馬が一番勢いすごかったです。調教の様子も抜群だったみたいで、上位に食い込めるだけのものはありましたね。……毎日杯2着で1800はちょっと短い。2400のダービーなら距離も伸びて合ってくるんじゃ、という話もありましたけれど、もしかしてもっと伸びた方がいいのか? いや、スローペースが色んな意味で合致したとも取れるし。モーリス産駒だしなあ。でもお母さんのチェッキーノはフローラSやオークスで2着と長いところ苦にしなかった馬ですし。いずれにしても中長距離向きという事なんだろうか。秋もちょっと気にしておこう。

3番人気のファントムシーフは8着に沈む。このペースで位置取り中団ではどうにもならなかったですね。5番人気9着のシャザーン、良馬場での一変を期待された10着フリームファクシ、そしてサトノグランツ11着とこのあたりも後方からの競馬となってしまい、どうにもならず。

ともあれこの世代の頂点に立ったのはタスティエーラ。ソールオリエンスとは火花散るライバルとしてこれからも大いにレースを湧かせてくれそうで、楽しみです。
タスティエーラ、サトノクラウン産駒としても孝行息子というか躍進ですよね。まさかクラウンの産駒からダービー馬が出るとは思わんかった。種付け料かなり安かったんじゃないの?

あと、今回は上位馬の馬名が音楽関係多いの特徴的でしたね。勝ったタスティエーラはイタリア語でキーボード。3着のハーツコンチェルトは協奏曲。4着のベラジオオペラは名前の通り歌劇。朝日を包む音楽の祭典となりました。





 

10月8日

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