徒然雑記

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モンスター文庫

隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 4 ★★★☆   



【隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 4】 荒三水/さばみぞれ モンスター文庫

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夏休みのひと悶着も解決し、いよいよ新学期。文化祭も控えるなか、唯李の黒歴史のような過去を知る「萌絵」が転校してきて――。
漫才のような会話劇が面白いネット発ラブコメ、思いが絡まる第四弾!


現在進行系で唯李って黒歴史を更新し続けているような気もするのだけれど、それはそれとして今と違った自分を知る過去のクラスメイト・萌絵が転向してきたことで、あからさまに挙動不審情緒不安定になる唯李。これが挙動不審ってやつなんだよ!とばかりに誰が見ても萌絵相手にビビり散らしている姿は、果たしてこやつってほんとにメインヒロインなんだろうか、と常々抱いていた疑問が再燃してきてしまうのだが、まあもとから唯李って三下系ヒロインだし?
どうしてこの娘、隣の席キラーとか言われるに至ってしまったんだろう。話しやすいのは話しやすいんだろうけれど、魔性の女とは絶対にベクトルが真逆だよね? 素が三下だよね。

とはいえ、そんな逃げ腰で必死に避けまくろうとしている唯李に対して、被せるように話しかけてきて先回りして逃げ道を塞ぎ、マウントを取ってくる萌絵。
いやこれは唯李でなくても、言いたい事を言わせずに自分の言いたい事だけ押し付けてくるスタイルは相手するのしんどいよなあ、とは感じたものの、最初はそれが意図的なものだと思ってたんですよね。
話の主導権を握るため、唯李を逃さずに何かしらの思惑があって唯李に絡んできているのかと。
まさか、そういうやり方でしか他人と話の出来ない娘だったとは。
これ、コミュニケーション強者に見せかけたコミュ障だったのか。
唯李だけではなく、誰に対しても似たような自己中心的な話法でコミュニケーションを図ろうとするため、いつの間にか孤立しだす萌絵。一部の男子の熱烈な支持者たちに煽られるように、文化祭でやりたい放題はじめる彼女に、クラスの女子たちからは忌避感が漂い始める。
それは、一線を越えようとしている状態でした。
ここで、唯李が動くんですよね。下手な言い訳かましながら逃げ回り、逃げ損なってヘラヘラ笑いながら首スッ込めていた彼女が、萌絵の絡みに……バトルに応じて文化祭中での売上勝負を受けて立とうとなんか変なスイッチ入ってテンション高めにぶっ飛ばし始めるのである。

前に悠己の妹の瑞奈が鬱モードになり一度嵌ると抜け出しにくくなるであろう一線を越えようとしたときも、唯李って正面からじゃなく変な方向からグイッと首突っ込んできて、介入してきたんですよね。
他人の家庭の事情に首突っ込むって結構勇気がいることで、実際唯李は内心ビビリ散らしていた所あるのだけれど、それでも素知らぬふりをしてなんでも無い顔をしながら、しれっと首突っ込んできて、ふざけた自分の雰囲気、空気感に瑞奈を引きずり込んで、なし崩しにしてしまった事がありました。凛央の時だって、彼女の独り相撲を独りのままにしなかった。
こういうの、放っておかないんですよね、唯李って。見過ごさないし、無視しない。かといって直球で正論ぶちかましてきたり、なんていう正面突破もしてこない。そういう所、ビビリな故もあるのかもしれません。そのままのチャラついたふざけた空気で誤魔化しながら、それでもガシッと越えてしまいそうなその人の腕を掴んで引き寄せる。
若干勢い任せすぎて、自分でも止められないっていうか、目をギューッと瞑って爆走しているような節もあるけれど、その勢いにみんな自身を覆っていた殻をぶっ壊されてしまうんだなあ。

悠己が、唯李を太陽と言うのはそういう所なのでしょう。いつの間にか、悠己はこんなにも唯李に惹かれていたのか。
本当の意味で一番面倒くさくて、一番固くて蓋の開かない殻に閉じ籠もっているのが悠己なのだとしたら、次は本命本番、彼の番なのかもしれません。
悠々綽々と返り討ちにしていたのが、今度こそ隣の席キルされてしまうのか、楽しみになってきた。




氷の令嬢の溶かし方 1 ★★★☆   



【氷の令嬢の溶かし方 1】  高峰 翔/加川 壱互 モンスター文庫

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「私に構わないでください」
ぶっきらぼうながらも、世話焼きな火神朝陽と心を閉ざし、他者を寄せ付けないことから"氷の令嬢″と呼ばれる氷室冬華。
マンションの隣に住んでいるとはいえ、関わる機会がなかった二人だが、朝陽のお節介から冬華との関係性に変化が訪れ……。
第8回ネット小説大賞受賞作! じれったくも甘酸っぱい遅効性ラブストーリー

明確に他人を拒絶している相手と仲良くなるのは概ね難しい。彼女、冬華の場合は特に言葉にして自分と関わるな、と一線を引いている人物である。態度や物腰から誤解を受けて孤立している、という訳ではない以上、バッサリと仕切りを立てられているのに、それを押しのけたり迂回してわざわざ嫌がっているのに接触を図ろうとするなんてのは、普通は嫌がられる。
そして、主人公の朝陽はそういう強引なタイプではない。世話焼きなどと言われるけれど、要らないと言っている相手の言葉や意思を無視して余計なお節介を焼くような人間ではないという事だ。
だから、朝陽と冬華が関わりを持つようになったのは、本当にタイミングの問題なのである。タイミングが合った、それが運命的に二人を結びつけてしまった。
他人を拒絶しつづける冬華をして、どうしても独りではどうしようもなかったタイミングで朝陽が行き会ってしまった。正直、朝陽が行ったことは本当に常識的な範疇だったと思う。無理押しはしなかったし、心から拒絶されたら、或いは手を貸すことが本当に必要じゃない状況だったら、彼は手出ししなかっただろう。その意味では非常に抑制の効いた良識的な対応だったと思われる。
問題は、冬華が一人暮らし生活に盛大に失敗していた、ということで。冬華自身もどうやらいっぱいいっぱいで、これダメなんじゃないかしら、と自覚せざるをえないタイミングだった、という所なんですよね。だから、心から拒絶出来ずに精一杯の拒否や遠慮も強がりの範疇に終始してしまった。実際、体調を崩して朝陽の前で倒れてしまった以上、限界を振り切っていた事はバレてしまっていたわけですし。
それでも、冬華が熱で倒れた場面で朝陽が行き会ったという場面以外にも、幾つかの出来事が重なったことで冬華が強がりを押し通すことができなくなった、という意味でも、朝陽がこれはちょっと手助けしてあげないとちょっとヤバそうだ、と思わざるを得ない状況になってしまった、という意味でも、タイミングが合ってしまった、と言わざるを得ないんですよね、これ。
もしこれ、ちょっとずつでもタイミングがズレてたら、お隣同士とは言え彼らの間に縁は生じなかったでしょう。氷の扉に生じた亀裂の隙間から、朝陽がヒョイッと中を覗くことも、冬華がおずおずと顔を出すこともなかったでしょう。
そう考えると、なかなか運命的じゃないですか。

そうして生じた縁、或いは恩と義理によって、二人の間に少しずつ交流が増えていく。交流が増えれば、お互いに知ることが増えていく。冬華がわりと見栄っ張りだったり、勉強が教え上手だったり、逆に料理のセンスが皆無だったり。美味しいものを食べさせてあげると表情が和らぐこと。笑うと、ふわりと暖かな雰囲気をまとうこと。
冬華がなぜ、他人をあそこまで拒絶していたのか。学校でも人を寄せ付けず、孤高を保っていたのか。その理由はまだ明かされない。
でも、少しずつちょっとずつ、彼女のこわばった頑なさが溶けていく。一緒に過ごす時間が段々と居心地良くなっていく。柔らかくなった彼女の顔を見つめていると、胸の鼓動が高鳴っていく。自分の顔が熱くなっていく。
それはもう、誰がどう見ても恋じゃないですか。
両親が営むレストラン、ドレスコードが求められる超一流の三ツ星レストランであるそこに、両親から友達を連れてこいと招待されて、朝陽は冬華を誘って冬華はそれに行きたいと応えて、二人で訪れることになる。
時はクリスマスイブ。そんな日に高級レストランで二人でディナーを、というシチュエーションの意味を見いださないことがあるだろうか。
招待状のメールを見て行きたいと言ったのは冬華の方だ。でも、朝陽の方もイブの日に彼女とディナーを楽しむことを選んだわけで。
おまけにクリスマスも二人で過ごして、プレゼントを交換して……。
一般的に、ただのトモダチに過ぎない男女が二人きりでクリスマスイブとクリスマスを一緒に過ごしたりはしません、しません。
朝陽の方はもう完全に意識しまくっているわけで、冬華の方もわざわざ自分の方から誘ってクリスマスとイブを共に過ごしたという時点で、なにもないはずがない。書き下ろしの短編を見たら、もう彼女の方も完全に満更じゃないようですし。
あとは時間の問題……のはずなのですが、ここでほとんど事情がわからない冬華の家庭のことが関わってくるのでしょうか。もう氷の方はほぼほぼ溶けてしまっている気もするのですけれど。





隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 3 ★★★☆   



【隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 3】  荒三水/さばみぞれ モンスター文庫

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悠己と唯李、隣の席じゃない2人の、夏休みが始まる――。

漫才のような会話劇が面白いネット発ラブコメ、思いが絡まる第三弾!
雑ーー! 扱いが雑ーー!!! かつて、これほど主人公に雑に扱われるヒロインが居ただろうか。
これで主人公がヒロインのことを鬱陶しがっているとか邪険に思ってるとかなら、雑に扱われるのも宜なるかな、という所なのだけれど、別に悠己って唯李のこと邪険にしてるわけじゃないんですよね。ちゃんと友達だと思ってるし、妹の瑞奈とも仲良くして貰っててイイ子だし面白い娘だなあ、と思ってる。
じゃあなんであんなにあしらい方が雑なのか、というと「素」としか言いようがない。というかこの男、わりと誰に対しても扱い雑だよね! 友人である慶太郎に対しても普段から対応雑だし。
ただ嫌がられている訳じゃないのは伝わるので、雑な扱いにキレながらもそんなに機嫌は損ねたりしない唯李や慶太郎なのであった。
特に唯李さん、あんまり構って貰えずにかなり雑、かなり適当にあしらわれて発言が若干チンピラみたくなってるんですが、それはそれとして微妙に嬉しそうだったりするんですよね。

……Mかよ!!

それでいいのか、この女。隣の席キラーなどと噂されて美少女然とした顔を卒のない対応でもって男の子を翻弄してきた唯李だけど、その実コミュ力あんまりないんですよね。むしろポンコツ。元々小さい頃は内向的だった娘なので、本質的なところでジメッとしたところが見受けられるんだよなあ。
なので、行動力があるようで肝心の所ではヘタレるし、夏休みになって心機一転悠己との距離を縮めるのだ、などと思い立ちながら「隣の席キラー」改め「夏キラー」などとほざいているばかりで、ちょっと悠己に会うチャンスがあれば、それだけでゲヘゲヘと満足しちゃっているような娘なのである。
お姉ちゃんがお節介焼こうとするのもまあわかる。
でもこの姉ちゃんも、方向性としては妹と同じポンコツ風味なんだよなあ。

さて、ここで思わぬ形で悠己と唯李の関係に介入してくるのが、友人速水慶太郎とその妹である小夜の兄妹である。今もベタベタな悠己・瑞奈兄妹と違って、今やすれ違いお互い疎遠になってしまっているこの兄妹。元々は悠己たちと同じように仲の良い兄妹だったのが、こうも拗れてしまった原因こそが兄のキャラ変とその盛大な失敗であり、彼がそのような陽キャラになろうとしてすっ転ぶことになったきっかけこそが、唯李への慶太郎の告白であり、討ち死にであったのです。
そして、隣の席キラーなんて言葉で彼が告白の失敗を糊塗しようとしたことが、大好きだった兄を変えてしまった、男を弄ぶ悪魔のような女として、唯李を目に敵にする小夜という少女を生み出すことになってしまったのでした。
謂れのない理由で憎まれる羽目になってしまった唯李こそ、いい迷惑なのですが、ともあれこの小夜が唯李につっかかりつつ、友達のいなかった瑞奈と仲良くなっていくことで、悠己と唯李の関係に刺激を与えることに……なったんだろうか、これ。
凛央が唯李だけじゃなく、一緒にグループで遊ぶことで慶太郎なんかと喋るようになったり、唯李のお姉ちゃんに気に入られたり、瑞奈を通じて小夜とも知り合ったり。
瑞奈が人見知りを強発動して迷走したものの、同じボッチ同士小夜と段々と共感して仲良くなっていったり。長年拗らせていた速水兄妹の仲が、唯李に小夜が突っかかったことをきっかけに元に戻ったり、といろいろと周辺の人間関係には変化や進展が訪れていたものの、悠己と唯李の関係に焦点を当てるとあんまり周りの騒ぎ関係ないんですよね。
概ね、悠己のあの飄々として周りの空気読まない泰然としたマイペースさに起因するのでしょうけれど、そのマイペースさ、空気の読まなさ、肝心な時に突き放さずに自然体で居させてくれる包容力が、「みんな」の中に入っていけない人付き合いの下手くそさを内包している唯李や慶太郎にとって救いになってるんでしょうね。
そっけないようで、いつも受け入れてくれる安心感。その居心地の良さに拘泥したくなって現状維持に逃げてしまいそうになる唯李の気持ちもよく分かる。でも、好きという感情はいつまでも燻ぶらせていられるものでもないですし、ふとした瞬間に恋心を刺激する、ズキュンと来るような言動をしてくる悠己に、果たして唯李はいつまでヘタレていられるか。
周りに事情を察して応援する面々がどんどんと増えてるからなあ。そして、悠己の方も確実に心境の変化が生まれている。唯李のおかげで、停滞していた自分と妹の生活に新たな風が吹き込んでいることは事実で、何より引きこもりだった瑞奈の周りの環境はどんどんと変わってきている。瑞奈自身も勇気を出して、前向きに一つ一つ壁を克服していけるようになった。そしていつしか、自分もまた彼女の楽しい言動を追いかけてしまっている。自分の中に何かが芽生えようとしていることに、彼もまた気がつきはじめている。ラブコメとして、どんどんと山場に差し掛かってきた感があるのでした。
にしても、女の子をああやって雑に扱ってむしろ喜ばれるって、才能ですよね。いや、普通なら怒って離れてっちゃうのが当たり前だろうから、やっぱり唯李の方の性癖の方がアレなのか……。


隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 2 ★★★★  



【隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 2】 荒三水/さばみぞれ モンスター文庫

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クラスの席替えで隣同士になった成戸悠己と鷹月唯李。「唯李が『隣の男子を惚れさせるゲーム』をしている」と勘違いした悠己は、唯李からのアタックを返り討ちにする日々を送っていた。そんなところに、一年前に唯李の隣の席だったクールな“女の子”花城凛央が現れた! なぜか凛央に敵意を向けられる悠己だったが、ひょんなことから凛央の「とある願い」を叶える協力することに! 一方、その様子を見た唯李は二人の関係を疑い始めて――。漫才のような掛け合いが面白いネット発ラブコメ、アクセル全開の第二弾!

唯李さん唯李さん、そろそろポンコツ少女を通り越して「超クソ雑魚ヒロイン」の道をひた走りはじめてますよ!? あんまり悠己にフルボッコに返り討ちされまくってパンチドランカーになったのか、言動がどんどんクソ雑魚化していき、自爆を繰り返すありさまに。
いや、悠己の方も鬼か! 人の心はないのか! というくらいバッサリバッサリ斬殺しまくった挙げ句に鼻フックして引っ張り回すみたいな軽妙な切り返しするものだから、わりと女の子としてやっちゃいけないような事やったり口走ってますよね、唯李さん!? 
隣の席になった男の子を片っ端から勘違いさせ惚れさせて、振りまくってる同級生の中でも屈指の美少女、という評判はどこへ行ってしまったのか。いや、男子連中にはまだ勘違いされてるんだけれど、この娘本性がクソ雑魚でアホの娘でわりと友達からも残念扱いされてるっぽいんですよね。
女の子同士で集まっておしゃべりしてても、時々「唯李うるさくて話進まないからちょっと黙ってて」とイジメとかじゃなく素で言われて黙らされてるのを悠己が目撃してたりして、結構友達からの扱いが雑だったりするし、引き篭もりで友達いない悠己の妹である瑞奈にも親しまれてはいるけれど、一方でかなりナメられてて「所詮はちゃんゆい」とか「ゆいちゃんの分際で」とか面と向かって言われてたりするし。あんまり年上、お姉ちゃん扱いされてないぞ、唯李さん。
まああれだけアホを晒してしまうと弁護のしようもないのですが。インテリを気取るためだけに姉からメガネ借りて、学校まで掛けてきて見せびらかしたりとか(勿論、悠己には雑にあしらわれる)、あれだけテストテストと騒いで、点数勝った方が相手を言いなりに出来る券発行します!とかノリノリで言っていながら、テスト勉強そっちのけでゲームしまくってたりとか(テスト中にやべえよやべえよ、と顔を青くしてつぶやいている様子が悠己くんに目撃されております)。
いやもう一巻の頃のほうがまだ正統派クラス1の美少女をやってたんじゃないだろうか。それだけ、悠己には素を曝け出してしまうほど馴染んでしまっている、べったり心寄せてしまうほど慣れ親しんだ関係になった、とも言えるのでしょうけれど、それでもここまでクソ雑魚化するとは思わなんだw
でも、このやたらヤサグレたチンピラっぽいポンコツ残念娘が、ほんとカワイイんですよ。面白カワイイの極致に達してしまったんじゃないだろうか。これで同時に、恋する乙女を全開にしてるので……その発露の方向性がどうにもアホなのですけれど、悠己への本気の恋に余計に頭緩くなっている節もありますし。いや、元が緩いので恋してるから頭ゆるゆるになってるとは言い難いのですが。
そして、ただのアホの娘ではないんですよね。
前回の瑞奈がメンタル追い詰められて切羽詰まってしまった時、土壇場で瑞奈の心を柔らかく包んで守ってくれたのは真剣に向き合ってくれた唯李でした。
そして今回、自身のハリネズミな相手に棘を刺さずには居られない性格に心傷つき、離れていこうとした凛央を引き止め、彼女の本音を受け止めたのも彼女でした。
両方、唯李はいつもの緩い浮かれたようなふざけたようなノリを崩さないまま、逃げていく相手を逃さないように掴まえてみせたのですけれど、あとに悠己に本心をこぼしてるんですよね。すごく怖かったって。触れれば壊れてしまいそうなほど傷ついていた二人をどうしたらいいかわからなくて、それでも見ないふりも掛けるべき言葉を見失ったりもせず、いつもの調子を心がけて直接に飛び込む、それは勇気ある行動でした。肝心な時、土壇場の大事な時、そういう時だけこの娘は決して迷走せず、まっすぐに飛び込んでいくのである。普段、あれだけデフォルトで迷走してるのに、こういうときは本当に頼もしくて相手の心を奪っちゃう隣の席キラーを体現するんですよね。
その姿に、悠己がどれほど心震わされてるか、あんまり気づいてないあたりが唯李さんらしいのですが。いや、気づいているのかもしれないけれど、あれだけ悠己の事落とそう落とそうとしていながら、いざ落ちそうになったら茶化しちゃうの、なんなんでしょうね。
でも、実際の所わりともうすでに結構落ちている気もするのですけどね。充分、鷹月唯李という美少女に成戸悠己は惚れ込んでいる気がします。そのわりに、扱いホント雑ですけどね。ぼんやりしてるくせに、隙あらばトドメ刺しにいくし、マイペースに淡々と溺れてる犬を棒で叩くみたいに追い打ちかけていきますしね……この主人公もたいがい頭おかしい気がしますけど。若干、マイペースすぎて人の心がない節があるからなあ。
唯李相手だけじゃなくて、言動がとにかくキツくてトゲだらけな凛央の言動に対しても暖簾に腕押しで全く応えた風を見せずにグイグイとマイペース貫いて、凛央を仰け反らせていましたし、なんだかんだと自分のペースに巻き込んでるんですよね。唯李が実はコミュ力やべえんじゃないかコイツ、と慄くほど我が道を行く主人公。その彼を、なんだかんだと落としかけているというだけで、やっぱり唯李ってすごい娘な気がしてきたぞ。クソ雑魚化著しいけれど。

とにかく登場人物同士の掛け合い漫才が、やべえくらい面白かった。ほんと、キレキレなんですよね。典型的なボケとツッコミ形式じゃなくて、ボケにボケを重ねて畳み掛けてくるときもあれば、漫才コントのように寸劇めいたやり取りで笑いのツボを二重三重に積み重ねていく時もあり、それを本人たちギャグでやってるわけじゃなくて普段の会話のなかでひたすら繰り広げていくので、もう楽しいやら面白いやら。漫才めいた掛け合いの面白さが売りなラブコメも決して少なくないと思いますけれど、本作はちょっとその辺の切れ味やセンス、それに呼応する登場人物のキャラの立ちっぷりが頭一つ抜けているようにすら思います。
それでいて、ただくだらないギャグやコメディだけの作品になっておらず、しっかり友達との関係に悩む青春をして、乙女が恋にひた走るラブコメを花開かせている。
そんな素晴らしい作品でした。いやもうホントに面白すぎですわ、この娘ら。


隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 1 ★★★★   



【隣の席になった美少女が惚れさせようとからかってくるがいつの間にか返り討ちにしていた 1】 荒三水/さばみぞれ モンスター文庫

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成戸悠己がクラスの席替えで隣になったのは、“隣になった男子は残らず告白(+玉砕)してしまう"と噂される「隣の席キラー」鷹月唯李。
何かにつけてグイグイ来る唯李に陥落も時間の問題……かと思いきや、悠己の鈍感具合は尋常じゃない!
むしろ唯李の方が、悠己のことを気になりだして!?

「くっそ、すました顔してぇ~。見てろよ見てろよ~……! 」
ネット発返り討ちラブコメディが、大幅加筆で登場!
やべえ、面白いわこれー。
ヒロインの唯李、男の子をからかって遊ぶような百戦錬磨な小悪魔系女史で、それが初めて自分の魅力が通じない相手に遭遇して、みたいな話かと思ったんですけれど、唯李ちゃん小悪魔じゃなくて小悪魔(笑)だったし!
むしろ、自分の魅力にあんまり自覚ないタイプなんですよね。隣の子に積極的に話しかけていくのは、遊びじゃなくてむしろ引っ込み思案な陰キャだった頃の反動、というか自己改造の結果で意図して男の子に粉かけて弄んでいたわけじゃなかったのだ。
その割に、相手を翻弄するような物言いをするのだけど、これって姉の悪影響かなんかなのだろうか。どうも変な教材をお手本にしているようにしか見えないわけだが。
でも、素材が本気で容姿抜群の美少女だったがために、唯李本人は普通に仲良くなろうとしているだけだったのに勘違いする男子が続出。結果として、隣の席キラーみたいに呼ばれるようになってしまった、と。
無自覚な分、けっこうタチは悪くあるな、うん。
しかし、新たに隣の席になった成戸悠己には、これまで培った話術が何一つ通じない。なにしろこの男、鈍感……というよりも天然ボケである。天然素材ほどパターンが通じない相手はいないわけで、唯李の小悪魔ムーヴは熟達したものではなく、結構ハリボテなので応用が効かないんですよね。予想外の返しをされると、途端にあたふたしてしまう。特に悠己のそれは鈍感故にスルーされる、というのとは違って結構斜め上の対応してくるんですよね。思わせぶりな迂遠な物言いをしたら、逆に言葉の表面だけ受け取って直球で投げ込んでくるし、逆にグイグイ踏み込んでみたら一歩横にそれて残った足に引っ掛けられてどんがらがっしゃーんとひっくり返ってしまったり、と。
また受け身だけなのかと思ったら、悠己の方から無自覚天然にグイグイ来られて逆に唯李の方が顔真っ赤にして仰け反らされる始末。
唯李の方が弄ばれてる、天然くんに弄ばれまくってるよ!!
この彼女のひとり空回りがほんと愉快痛快で面白い。
ボクシングで言うなら、蝶のように舞い蜂のように刺そうとするたびに、軽くも的確なジャブでペチペチと踏み込むのに合わせてカウンターを鼻っ柱に食らって「あうっ!あうっ!」と仰け反って半泣きにさせられてる、みたいな。
挙げ句に、悠己には前々の噂も合わさって、隣の席になった男の子を惚れさせるゲームをしている、なんて勘違いをされてしまい、ムキになってそのゲーム実際に受けて立ってやるわー、と突っかかる始末。アホの娘である。
しかし、悠己の方も適当にあしらっているのじゃなくて、話しかけてくる唯李を邪険にするのでもなく、結構真面目に対応してるんですよね。ただ天然なのでちょっと明後日の方向向いてたり、逆に近い近い!と悲鳴あげられそうな距離感で接してくるものだから、唯李の方が一杯一杯になるのもわかるんですよね。いや、どっちが小悪魔なんだと言いたくなる、これだから天然素材は。
でも実際、唯李にとってはクリティカルな部分を擽ってくるやら、「ちょっそれカッコいい」と思ってしまうような言動をさらっと繰り出してくるので、わりと速攻で唯李の方が意地云々じゃなくてホントに好きになってしまうのもこれ仕方ないんじゃないかなあ、と。
好きになってしまっても、振り向いてもらうためにやってる事は相変わらず変わらないあたり、唯李の方のポンコツがまた極まっているのですけれど。いやだから、もっと自分が学校でも随一の美少女というスペックと利点を活用してあげて! その空回りっぷりがまた可愛いんですけど。彼女のお姉ちゃんが妹を猫可愛がりしているのもわかるというものである。とりあえず、まだゲームを仕掛けてきていると勘違いしている悠己の誤解を解くのか先決だって。

まあ元々、他人とコミュニケーションを取るのが苦手だった唯李である。それが人気者になったのは間違いなく彼女自身の努力によるものなんだけれど、かつて隣の席恐怖症になるまで踏み外してしまったトラウマはまだ健在なんですよね。その経験が、同じように内弁慶で外に対しては対人恐怖症に近いものを抱いている悠己の妹である瑞奈の気持ちを理解できて、速攻で仲良くなれた要因でもあるのでしょうけれど。
母を早くに亡くし、父も出張が多く実質妹と二人で助け合って生活している悠己。彼の妹への深い愛情をシスコンと呼んでしまうのはまた違うでしょう。とは言え、苦労しているのは確かだし、思慮深くどこかぼんやりとしているようでしっかりとした大人びた所のある男の子である悠己は、天然である事を加味しても魅力的な男の子なんですよね。
悠己と唯李の掛け合いも、噛み合っていないようであれでお互いの事をよく考えて思い巡らしながらの会話なんで、しょっちゅう踏み外してドタバタしているようで息ピッタリに見えるのだ。いや、ほんとにテンポ良くて、お互いの本音とか素の部分を引っ張り出されるような楽しそうな距離感で、見ていても気持ちが良いんですよね。
あれで何だかんだと、唯李という少女の素の魅力にあてられて、悠己の方もドキドキしてたりするので、なんだかんだと甘酸っぱさがそこかしこに垣間見えますし。
実に素敵なラブコメでした。これは大当たりですよ。


神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。5 ★★★   



【神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。5】 妹尾尻尾/伍長 モンスター文庫

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ダンジョン第100層を目指し奮闘するラーナとプリネ。
次なる第20層は海底神殿、水中ダンジョンという特殊なステージを、クギュ船長とタイタニッコ号とともに攻略せよ!
そして、ついに登場する「時の魔女」、その姿は――。

「小説家になろう」発、大人気正統派冒険ファンタジー第五弾!

ついに見た目こうスマートでスッキリした鎧姿、しかも白ということでついに勇者職に転職ですか!? と思ったものの違いました。そうかー、魔法戦士かー。でも今までも転職のたびに前職までの技能はおおむね使えたので複合職ってラーナにとってはそんなにメリットないんじゃないかしら。
とも思ったものの、純粋に戦士職の上級職でもあるから戦士技能も上級のどんどん取れるのか。それに、やっぱりその時の職種によってうまく使えない技能や装備品などもあるみたいですし、魔道士と戦士として最適に戦えるというのは、プリネとの二人パーティーである彼らにはメリットも多いんですね。
まあ魔道士・魔道士とか魔道士・神官という魔法職二人パーティーでもゴリ押しできた二人ですからちょっとしたメリットに過ぎないのかもしれませんが。でも、そろそろ階層の難易度があがってきた以上はなるべく最適である方がいいでしょうし。
ってか、兜や盾を装備できない職に転職しても、引き続き装備できるようになる技能とか、得しかないですよね。
とか言ってるうちに、またぞろ二人別れてソロで探索しなければならないパートが。前回のように突発的な罠によって別れ別れになってしまったのと違って、事前にソロで探索しなければならないとわかっていたから心構えが出来ていたのだろうけれど、今後もけっこうこういうケースは増えてくるのだろうか。
もっとも、別れ別れになってもお互い案内役として持ち歩くことに為った喋りまくるインテリジェンスミラー、しゃべる鏡を通じて顔見ながらおしゃべりも出来るし、一緒にダンスも出来るのでこれってソロ探索? というか、最初から最後まで鏡通じて通信繋ぎっぱなしじゃないですかー。鏡さんが白目むいてますがな。完全リモートパーティー状態。こんな繋ぎっぱなしでクエストに挑んだパーティーとかいなかったんだろうなあ。しかも、通信つないで何しているかというと、ひたすらイチャイチャ会話してるばっかりだし。そういうのは家に帰って自分の部屋でやんなさいって。

さて、ここでついに事件の黒幕。ラーナがダンジョン最深層に挑む原因となった妹メアリーの昏睡事件。その犯人である時の魔女が姿を表したわけですが……。
なんか、現した途端に読者にはその正体明かしちゃったのですけれど、速攻ですか!? 溜めなしですか!? 
まあメアリーの処遇が、ただ眠らせているだけではなく夢の世界では何気に好待遇だったり、ラーナとプリネの冒険の一部始終をメアリーが観戦できるようにしてあったりと、あんまり悪意を感じさせないメアリーの扱いだったので、邪な企みではない何らかの思惑あっての事なのかなー、とは考えていたのですが。
なるほど、時の魔女の正体がそれならば、概ね彼女がなぜメアリーを眠らせた、というかあれな仮死状態か時間停止状態にした、というべきか。メアリーをあのような状態に置いた理由もわかってくるというもの。
しかしまー、彼女って拗らせるとここまでアレになってしまうのか。でも、一人では何も出来ないように自分でも言っていたけれど、たとえ一人であっても行き着くところには行き着いてしまうだけの天才だったとも言えるんですよね、これ。真っ当な行き着く先ではないにしろ、並の人間ではどれほど迷走してもこうはならないだろうし。
すべては彼女が準備し整えた路。深い深い奈落のような後悔を、やり直すための起死回生の一手。でも、それを享受するのは自分ではないことをこの人はどう考えているのだろう。いや、その一途さは一切の揺るぎなく、彼と彼女の幸せを手繰り寄せようとしているのだろう。それが彼女の願いで救いだというのが、少しだけ胸を締め付けられる。


神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。4 ★★★☆   



【神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。4】 妹尾 尻尾/伍長 モンスター文庫

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ダンジョン15層・ピラミッドステージを踏破したラーナとプリネ。ラーナはついに魔法職である僧侶に転職することになった。さらに攻略を進める二人が辿りついたのは、ゾンビが蔓延る夜の墓場。その奥に佇む廃城には、美しい声で呪いの歌を奏でるゴーストが待ち構えていて…。僧侶編&魔道士編突入!プリネとの関係も急展開!?な「小説家になろう」発、大人気正統派冒険ファンタジー第四弾!

魔道士と僧侶の二人パーティーとか、普通お目にかからない珍しい組み合わせだよなあ、と思ったんだけれど、以前に既に魔道士と道化師などというトンチキパーティーを結成してたりしたので、それに比べれば普通だよね? まあ、これもラーナが前衛職の戦士や武闘家で一旦レベルあげた上で転職するというドラクエ方式の職業スキル上乗せ方式で前衛として戦えるからこそ、魔法職と魔法職なんていうパーティーを組めるのだけれど。
でも、何気に肝心な場面……戦闘の時だけでなくふとした瞬間、或いは人前でなにかアピールしなければならなくなった時などで道化師をやってた時に得たスキルなんかが役に立つ機会が多くて、実は今まで転職してきた中で道化師が一番MVPだったんじゃないだろうか疑惑が。書いてる作者さんも道化師好きでしょう、これ。別作品でも道化師主人公にした話書いてるもんなあ。
ラーナとプリネ、二人のネアカにワイワイと楽しく冒険していくスタイルの、紛れもなく大きな支えとなっているだけに、道化師やったのは大きかったんですよね。驚異の新人冒険者として有名になった彼らが、わりと好意的に見られているのも道化師やってた時の演劇の影響なんかも大きいでしょうし、色々と助けになってるわけです。

しかし、二人が憂いなく心から笑って危険な冒険を楽しめているのも、お互いがいるから。これまでもずっと、ラーナの後ろについてくる金魚のフン的な在り方になってしまいがちなプリネを、なんとかその心持から鍛えようとしていたラーナだけれど、今回はついにこれまでずっと一緒だった二人が意図せず離れ離れになる展開に。
臆病で怖がりで一人では何も出来ず縮こまって蹲ってしまう女の子だったプリネ。どれだけ魔道士として力を得ても、それを振るう心の強さをラーナという寄りかかる樹がなければ表に出すことが出来なかったプリネにとって、頼るべきラーナが突然いなくなっての戦いはまさに試練。
冒険者として本当に一人前になれるか、そしてラーナの恋人としてただくっついていくだけじゃない、対等の存在になれるのか、という分水嶺でもありました。
これを一人で、いやプリネ一人だけでではなく、彼女の勇気を、好きな人と一緒に居たいという気持ちを応援してくれる先人が居てくれたというのは幸いであったのでしょう。いや、そうやって周りから祝福され応援される素敵な恋をしていた事もまた、彼女の徳であったのではないでしょうか。
たった一人で克服するのもいいけれど、そうやって自分と似た境遇の人に応援され支えられて、かつて自分が振り絞った勇気を思い出す、というのもまたプリネらしくてよかったんじゃないでしょうか。
さて、ダンジョン攻略も佳境に入った模様ですけれど今回は肝心の妹ちゃんパートがなかったなあ。兄とプリネのいけないシーンを目撃してしまった出歯亀妹の反応なんか気になるところだったのだけれど。

シリーズ感想

神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。3 ★★★☆   



【神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。3】 妹尾 尻尾/ 伍長  モンスター文庫

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呼吸するだけで強くなるスキル【神呼吸】を手にダンジョンの最下層を目指すラーナと、幼馴染のプリネ。プリネを狙う悪徳領主を倒し、幼き頃の誤解がとけた二人は、晴れて恋人同士となった。ラーナは武道家へ転職。順調に歩みを進める二人だが、今度はその場にいる冒険者と一時的にパーティを組まなければ倒せない、レイドボスの巨大ガニが待ち構えていて…!?フェアリーに猫神官まで登場!? 書き下ろしはあの四兄弟視点のビハインドカットを収録! いちゃいちゃしながら無双します!「小説家になろう」発、大人気正統派冒険ファンタジー第三弾!
だよねー、武闘家と言ったらピラミッドが定番なんですよね! わかりみ、圧倒的わかりみ。
かと言って、武闘家なんて職業一度もならなかったけどな! それでもピラミッドで入手できる黄金の爪というのは一種のロマンだったわけですよ。使わないけどとりあえず手に入れる代表アイテム、みたいな。売ったらやたら高いというのも含めて、貴重品っと。そう言えば、これエンカウント率がアップしてしまうんでしたっけ。なるほど、それもリスペクトされてるのかー。
前回の奇術師と比べて、武道家という職業はまー地味と言えば地味か。前回が派手すぎた気もするのだけれど、こういう武術系スキルはサクサクっとあがっちゃうと有り難みもない、というのもありますしねー。
そのぶん、前回で正式に恋人関係になったこともあり、何かアレばひたすらイチャイチャしだすという呼吸困難レベルのイチャラブ濃度になってて、これもう二人きりの世界すぎてこれ以降一時的にも仲間増えるとか無理っじゃね?無理じゃね? ほんと、ただ雑談しているだけでもイチャイチャしだすし、関係ない話を他の人としてても気がつけばイチャイチャダンス踊りだしているし。もうこれ他人が入る余地ないよなあ。
夢を通して二人の様子を生中継で視聴している昏睡中の妹のテンションが、二人のガチラブっぷりに上がりっぱなしというのがなんともはや。この妹ちゃんを救おうと二人が奮闘しているわけですけれど、助けようとしている側も助けられようとしている側も無駄に悲壮感がなく、楽しく頑張ろうというスタンスなのがホント好きですわー。それにしても、妹ちゃんの寛ぎっぷりと完全にリラックスしての観戦応援モードになってるのも笑ってしまいますが。

さて、呼吸スキルのお蔭でドンドンとレベルがあがって、そのたびに転職して様々な職業のスキルを習得していっているラーナですけれど、魔術師一本で頑張っているプリネの方も一芸強化の強みでやたらと強くなっていってるんですよね。プリネが魔術師専任で後衛としてフォローしてくれているからこそ、ラーナも自由に色々とやれているという自覚もあるのでしょう。
一方で、ラーナの後ろからついていけばいいや、というプリネの引っ込み思案な部分への不安もあるわけで、そこで自分が自分が、にならずにプリネも一緒に強くなろうと彼女を対等に扱おうとするラーナは、これ地味に出来た旦那さんなんですよねえ。完全に安全マージン取れているからの余裕ですけれど、プリネに自分で判断して自分で決断する、ラーナの身命も預かる形でプリネ自身が引っ張るというシチュエーションを用意して、メンタルトレーニングに勤しむのは素直にえらいなーと感心した次第。今でもプリネに助けられているという実感を持っているのだけれど、それ以上にいつかプリネに助けて貰わなければならない時があるかも知れない、というのを自分が彼女を絶対に守るという決意と覚悟とは別にちゃんと保持しているのは冷静であると同時に、それだけプリネと自分が運命共同体だという意識を持っているんですよね、これ。自分に何かアレばそれだけプリネも危なくなる、という危機意識を保っていることが、増長してもおかしくない現状に甘んじていないことへと通じているのか。今の所、能力がチートというのとは関係なく実に安心感のある二人である。

にしても、一見露出の少ない装備のくせにプリネのエロエロさはちょっとヤバイですね。あの下ほぼ裸、というのは実に痴女っぽくて良いですね、良いですね。

シリーズ感想

神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。2 ★★★☆  



【神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。2】 妹尾 尻尾/伍長  モンスター文庫

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呼吸するだけで強くなれる神のスキル“神呼吸”を手に入れ、妹を救うためにダンジョンへ繰り出したラーナと、幼なじみのプリネ。2人は第4層で出会ったマルチナとジジとパーティを組むことになった。順調に進む4人。しかし初心者の壁である第5層で、ダンジョンに封じられし悪神・マスティマの手下だというメッサーデビルが現れて…!?戦士編と道化師編をたっぷり収録!プリネがウェディングドレスも着ちゃいます!「小説家になろう」発、大人気正統派冒険ファンタジー第二弾!

プリネのこの格好、がっちり全身覆ってて露出少ないんだけれどその外套の下、公共の場ではお目にかけられないくらいエチエチなんですぜ、奥さん! 痴女装備ですぜ、奥さん!
妹を助けるためにダンジョンの最深部にあるアイテムを入手しなくてはならない。その目的は理由としては重たく、難易度は難しいを通り越して前人未到だ。自然と挑む心境は悲壮となりその心からは余裕が失われていく。
だから、最初の段階でこれは妹を助けるためのダンジョン攻略だけれど、真剣に挑むのは当然としても心持ちとしては必死ではなく、ダンジョンそのものを、冒険を楽しもう、という目的設定はほんと良かったと思うんですよね。どれだけ合理的に判断するか決断するか、ではなくどれだけ楽しめるか、どれだけ面白いと思えるか。合理性だけを突き詰めて、肝心の自分たちの精神状態を追い詰めてしまっては話にならない。とはいえ、ラーナもプリネも基本的に真面目なので、面白がろう楽しもうといっても楽をしたりズルをしたり、というのを志向するわけじゃないし、誰かを出し抜いたり陥れたりというのを楽しむわけじゃない。彼らにとって、困っている人がいたら助ける、というのが一番自由にのびのびと好きなことをやっている状態なんですね、いい子たちじゃ。
そうして、ボス攻略を共にして5階層突破を助けることになった二人組。お嬢様の方もなかなか良いキャラだったのですけれど、その従者である執事のお爺さんがまた格好いい人だったんですよ。その職業は正面から戦うものでも後衛から支援するものでもなく、道化師という基本的に戦闘には何の役にも立たないジョブだったのですが……この執事のジジさんが道化師というジョブの可能性をたっぷりと指し示してくれるのです。
後半で、依頼された案件から道化師のジョブを習得することが必要になったのですが、ジジさんが色々と道化師の可能性を見せてくれていたおかげで、ラーナが道化師のジョブを取り怪盗役をやることになるのもすんなりと入り込めたのでした。二人共道化師というよりも奇術師という感じでしたけれど。
と、後半はお芝居を通じてラーナとプリネのすれ違っていた誤解を解消する展開に。ラーナが以前、プリネに告白されたけどフラれてしまったので、今は妹みたいな幼馴染として彼女が幸せになれるように応援している、けどプリネの方は告白された覚えもフッた覚えもなくラーナがそう思っていることも知らない、というすれ違い、関係としては安定はしているのでそのままもうちょっと引っ張るのかと思いましたけれど、2巻でさっさと引っ張らずに精算してしまいましたね。二人共実際は両思いですし、この調子だと臨時にパーティー組むことはあっても基本的に二人でずっと進むようなので、早うイチャイチャさせる方向に舵を切ったのか。
おじゃま虫にして貴族の偉い人で完全に悪い人がプリネを狙ってちょっかいをかけてくる展開、まさにどれだけ勢いよくギャフンと言わせられるか、カタルシスを得られるように完全に相手の悪者さ加減を世間に詳らかにしてやっつけられるか、というところでしたが、何気に相手小物じゃなくて結構強敵だったのが予想外でしたが、おおむね期待通りの展開に。
しかし、この段階で殆どゴールインな関係になっちゃったらあとはどこまで行き着くことになるのか。遠くから見守っている妹ちゃんの方は大好きな二人の進展にテンションあがりまくってますが。というか、この妹助けられるのを待っている側なのに、やたら元気よくて自力で復活してしまいやしないか、と逆に心配になってしまいます。いや、別に心配するようなことでもないのですが、むしろ勝手に復活してしまってもいいのだよ?

妹尾尻尾作品感想

使徒戦記 ことなかれ貴族と薔薇姫の英雄伝 1・2 ★★★★   

使徒戦記 ことなかれ貴族と薔薇姫の英雄伝(1) (モンスター文庫)

【使徒戦記 ことなかれ貴族と薔薇姫の英雄伝 1】  タンバ/新堂アラタ  モンスター文庫

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「使徒」と呼ばれる神秘の者たちがいる。およそ彼らは優れた能力を持ち、あるものは優秀な将軍であり、またあるものは一騎当千の猛者であった。エリアール大陸の中央部を領土とする、アルシオン王国の王都。転生者で貴族=ユウヤ・クロスフォードは少年期に、美しい少女・エルトリーシャとの出会い、そして別れを経験する。そして月日は流れ、二人が運命の再会を果たした場所は血と臓腑の匂いが立ち込める戦場。成長した彼女は、「白光の薔薇姫」と呼ばれる、名高き常勝不敗の名将となっていた!!


使徒戦記 ことなかれ貴族と薔薇姫の英雄伝(2) (モンスター文庫)

【使徒戦記 ことなかれ貴族と薔薇姫の英雄伝 2】  タンバ/新堂アラタ  モンスター文庫

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戦場にて運命の再会を果たした、アルシオン王国のユウヤ・クロスフォードと、レグルス王国の使徒にして、「白光の薔薇姫」の異名を持つエルトリーシャ・ロードハイムは、マグドリアの侵攻を受けるアルシオンの救援へと向かう。ユウヤは交戦中のアルシオン軍と何とか合流し、マグドリアの攻撃を阻止しようと図るのだったが、そこにはまたしても、あの黒き強敵の姿が―。「使徒」と呼ばれる神秘の者たちをめぐる戦いを描くファンタジー戦記。


基本的にシリーズものは、一冊読み終えたら先の巻を保有していてもその巻の感想を書いてから次の巻を読む、という方針を心がけているのだけれど、本作はネット小説ゆえの区切りの無さでえらいところで一巻が終わってしまったので、こらえきれずにそのまま二巻まで読んでしまい、結果としてこうして二冊まとめての感想記事をしたためている次第であります。
それだけ、中途半端なところで区切りを置くには我慢出来ないほど面白かった、という意味でもあるのですが。
使徒戦記というタイトル通り、特殊能力持ちが戦場の切り札として投入される、或いは軍を率いるケースが散見する作品ではありますが、それ頼りの偏ったバトルものではなくちゃんと軍勢と軍勢がぶつかりあう戦記モノとして、戦場での臨場感とスピード感、命と命がぶつかる迫真性をしっかりと描写しているかなり歯応えのあるタイプの戦記ものでした。
使徒の能力も、シミュレーションゲームなどで指揮官が持つ麾下の軍勢に対する付与効果、みたいなものと考えるとかなりわかりやすいかと。
ことなかれ貴族なんてタイトルにもされている主人公のユウヤですけれど、初陣にて押し付けられたのではなく、自分から率先して損する役回りを引き受けて敗戦での殿をつとめあげるとか、出世欲や野心のたぐいはないにも関わらず、無責任ではいられないタイプである。後方で軍配を差配する智将とか軍師型の主人公かと思えば、どんどん自分戦闘で敵中に突っ込んでいくあたり、わりとのんびり目の性格とは真逆の将帥としての資質に見受けられる。世間の評判も勇将のたぐいですし、味方の危機に果敢に飛び込んで全体を救う働きは、兵卒から一番慕われる型なんですよね。
こういう一般兵からの一番素朴で絶大な信頼を無視できない責任感を負うタイプは、色んな意味でどんどん追い込まれ祭り上げられていくのですが、ユウヤもまたその運命から逃れられないようで。
とはいえ、全滅必至の撤退戦を決死隊を率いて敵の大軍をかき回して最後には自分たちも脱出する、という孤軍奮闘の勇戦はそのシチュエーションだけでも燃える上に、戦場シーンの描写の止まれば死んでしまうかのような切羽詰まったスピード感がまた素晴らしく、久々にがっつりした戦記物を読んだ気分にさせてくれました。
わりと、実際に軍勢同士が戦う前の戦略面での駆け引きや作戦立案、指揮系統の確立や士気の維持なども疎かにせずに丁寧に描写されていましたし、ユウヤの故国のアルシオン王国も戦争から離れて平和ボケしていた、とされながらも将帥や士官クラスは普通に賢明ですし、この期に及んで足の引っ張りをするような愚かしい真似をしたりとかもせず、ユウヤの活躍に対しても妙な横槍を入れてこずに身分の上下などあまり関係なく素直に称賛していたり、と思いの外健全な感じではあるんですよね。
そのかわり、王族に対する評価は内外からも辛いものがありますが。放蕩王子であった第三王子も、実は密かに爪を隠していた優秀な人物、というほどではなくメンタル弱いし普通の人なんですけれど、でも彼の場合土壇場にはちゃんと肝も据わって命もかけてくれますし、身分関係なくちゃんと人の話は聞き、自分の命運を預けるのにためらいないくらい信頼を寄せてくれて、とある意味平凡な人間だからこその勇気や健気さを見せてくれる人なので、周りもなんとか支えてあげたいと思ってしまう信頼や忠誠を傾けるに足る人なんだろうなあ。

それに比べて、エルトリーシャ・ロードハイムは才気煥発とした気炎をあげる猛女なのですが……ってか、このお姫様他国の人だったんですねえ。最初の出会いのエピソードではてっきり自国のお姫様と下町で偶然に遭遇して仲良くなって、という展開だと思っていたので途中戸惑ってしまったのですが。
侵攻してきた敵国ではないものの、未だ同盟を結んでいるわけでもない他国の女公爵とのラブロマンス。何気にMF文庫Jのファンタジー戦記【魔弾の王と戦姫】を彷彿とさせるものがありますが、あの名作戦記に伍するだけのポテンシャルが舞台設定に備えられているという意味でも、なかなか楽しみな先行きなのである。
エルトリーシャのみならず、他にも手綱を握るのが難しい使徒姫たちを擁する彼女の国の王様、けっこう苦労しているみたいだけれどあれで食わせ者っぽいし、王としてもなかなかおもしろいキャラクターでどう動いてくるのか非常に興味深いところである。
あのマグドリアの新しく出てきた使徒将軍は、能力ズルすぎない? と思わないでもないけれど。あれ、どう対抗しようというんだろう。



神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。 ★★★☆  

神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。(1) (モンスター文庫)

【神スキル【呼吸】するだけでレベルアップする僕は、神々のダンジョンへ挑む。1】 妹尾尻尾/伍長  モンスター文庫

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十五歳になると、女王からスキルが与えられる世界。冒険者になることを夢見ていたラーナが賜ったのは、「呼吸―息を吸って吐くことができる」というふざけたものだった。落胆するラーナだが、魔女の呪いで眠らされてしまった妹を救うため、万能の霊薬『賢者の種』を求めてダンジョンへ挑むことを決意する!自分に与えられたのが神のスキル“神呼吸”であることも知らずに―。幼なじみの美少女魔道士、ハイテンション受付嬢、ハーフエルフの姐さん鍛冶職人たちと協力し、最強スキルでダンジョンの最下層を目指せ!「小説家になろう」発、正統派冒険ファンタジー第一弾!

自分も、ログインしているだけで経験値が溜まっていくゲーム欲しいです。切実に欲しいです。経験値カード貯めるのめんどい!!
とまあ、息するだけで経験値が溜まっていってしまう、なんてスキルを手に入れたラーナくん。それで調子に乗ってしまったりしないところがこの子のいい所なのでしょう。
妹の命を救うためにダンジョンの最下層にまで行かなくてはならない、という切実な理由があるのですから、調子に乗っている暇もない、というのが正しいところなのでしょうけれど、それにしては深刻ぶらないラーナくんとプリネちゃんのコンビである。
元々の夢としてダンジョン探索というのが二人の間で約束されていたわけで、妹を助けるためという急ぎの理由はできたものの、夢はかなったわけですから楽しんで頑張らなくちゃ、というポジティブさは個人的には好ましいですね。変に深刻ぶって真剣さばかりを加味しても、それでうまくいくかというと人それぞれなわけですし。
勝利と喜びのダンス、というモンスター倒したら二人で意味不明な踊りを踊って喜んでるところなんぞ、微笑ましいというべきか頭お花畑だなあと呆れるべきかなかなか難しいところではあると思うのですが、その健全な前向きさはいいと思うんだけどなあ。
どんどんレベルが上がるからといって、なんでも自分でやってしまうのではなく、魔法関連に関してはプリネがいないとダメ、と割り切っている上に魔法に関してならプリネなら遥か高みにたどり着ける、という幼馴染への深い信頼。そして、彼女が居なくちゃ自分だけじゃダンジョンクリアなんて絶対にできない、という確信。これがラーナくんをして調子に乗らず、プリネとのコンビを大事にしている所以なのでしょう。本来なら万能感や特別感に酔ってしまいそうなところを、この謙虚な姿勢は明るさと相俟っても良い子なんだなあ、と頭なでたくなってしまいます。
こういう素直で謙虚な子なのだからこそ、プリネとの仲も進展しない、というのもあるのでしょうけれど。これに関してはプリネの方が問題だわなあ。一度ラーナくんの方から告白した時、兄として見てるよー、なんて言われたらそりゃもうプリネは妹同然妹同然、と自分に言い聞かせても仕方ないでしょうに。良い子、良いお兄ちゃんだからこそ、プリネの気持ちを尊重してしまっているわけだ。
ところが、プリネの方はこの告白のことを覚えていないのか、それとも全く違う解釈が存在しているのかわからないけれど、告白の件について全然認識していないようなんですよね。その上で、プリネなりに積極的にアプローチしているものの、ラーナくんはプリネは妹プリネは妹と言い聞かせているので、悲しいすれ違いが起こってしまってるんですねえ。
この件に関して、おそらく二人の誤解や勘違いやすれ違いを仲裁できそうなのって、ラーナくんの実の妹であるメアリーだけっぽいのである。二人のことを一番理解しているのが彼女であるようですし。
だからこそ、このダンジョン最下層に潜ってメアリーを助けるということは、イコールプリネとラーナの仲が結ばれる、という付与効果もついてきそうな側面もありそうなんですよね。
現時点で糖度高すぎるイチャイチャっぷりなので、別に現状でいいんじゃないの、と若干思わなくもないですが、まあ中途半端はよろしくないですからな。
ひたすらポップに明るく進んでいくダンジョン攻略、柔らかい気持ちで安心して読めるという意味でも読みやすい作品でした。

 
8月3日

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(GA文庫)
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(GAノベルス)
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(GAノベルス)
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(ハヤカワ文庫JA)
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(ハヤカワ文庫JA)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(モーニングKC) Amazon Kindle B☆W

7月13日

(リュウコミックス)
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7月12日

(アクションコミックス)
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(アクションコミックス)
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(アクションコミックス)
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(アクションコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグ コミックス)
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(ビッグ コミックス)
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(YKコミックス)
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(YKコミックス)
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(YKコミックス)
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(ガンガンコミックスONLINE)
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(アース・スターコミックス)
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(アース・スターコミックス)
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(アース・スターコミックス)
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(メテオCOMICS)
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(メテオCOMICS)
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(メテオCOMICS)
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(メテオCOMICS)
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7月10日

(TOブックス)
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(TOブックス)
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(モーニングスターブックス)
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7月9日

(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(カドカワBOOKS)
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(カドカワBOOKS)
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(カドカワBOOKS)
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(講談社)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(電撃コミックスNEXT)
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(講談社コミックス)
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(講談社コミックス)
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(講談社コミックス)
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(KCデラックス)
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(星海社COMICS)
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(ブレイドコミックス)
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(ブレイドコミックス)
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7月8日

(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(シリウスKC
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(宝島社)
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7月7日

(SQEXノベル)
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(SQEXノベル)
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(幻冬舎文庫)
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(アフタヌーンKC)
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(ガンガンコミックスUP!)
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