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ライトノベル

限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない 2 オーバーリミット・スキルホルダー ★★★★   



【限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない 2 オーバーリミット・スキルホルダー】  三上 康明/大槍 葦人 富士見ファンタジア文庫

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お嬢様に迫る危機を払いのけ、全知全能者として世界を救え!

全知全能の天賦珠玉を手に入れてから4年ーー。成長したレイジはラルクの情報を求め、貴族のお嬢様・エヴァの護衛の任についていた。幼き彼女に迫るは魔の手、レイジは命を賭し彼女を守り切ることができるのか!?

全知全能者ってまたこのあらすじ、強い言葉を使うなあ。確かあらすじ限定で、本編ではこんな風な書かれ方はしていなかったと思うけれど。
こういう風に書かれると、それこそ神様みたいな強大な力を振るえるみたいに見えてしまうけれど、全知全能というにはだいぶ機能も弱いし限定的だし、何よりレイジは「森羅万象」の天賦珠玉に依存することも驕ることもなく、うまく利用することで自分を研鑽することで、「森羅万象」に頼り切りにならない、場合によっては使えない場面でもなんとか出来るように頑張ってるんですよね。
もともと謙虚であり善良な子ではありましたけれど、こういう直向きな所はやはり最初に出会ったダンテスさんたち「銀の天秤」の影響は大きいのでしょう。
彼らの優しさ、心の健やかさに助けられ、守られ、救われたレイジにとって、彼らは恩人である以上に憧れであり、彼らのような在り方こそレイジの人生の指針になっているのではないでしょうか。
それが、「冷血卿」と呼ばれるスィリーズ伯爵とその娘であるエヴァとの関わり方に垣間見えるような気がします。
襲われていたスィリーズ伯爵を救った縁から、エヴァの護衛に雇われることになったレイジ。情報の扱いに長けたスィリーズ伯に報酬として姉と恩師の孫娘にまつわる情報を引き換えに、彼の依頼を受けたレイジにとって、最初はエヴァの護衛というのはまあ仕事にすぎなかったわけです。
まあ仕事に過ぎないというのは言い過ぎで、まだ12歳の少女を守るのにビジネスライクも何もなく、もとより聡明で良い子であったエヴァを危険から遠ざけるのに否応などあるわけがなく、身を入れて彼女の護衛に徹するレイジなのですけれど、エヴァという少女の魂の輝きはそんな気持ちの入り方じゃ全然足りないものだったんですね。
一つ経験を得るごとに、見違えるように大きく翼を羽ばたかせていくエヴァ。その心の成長は、見る人の鼓動を激しく高鳴らせてしまうような、そんな素晴らしいもので、見守るレイジをして思わず魅入られてしまうような、夢中にさせられてしまうような、そんな眩しいくらいの輝きだったのです。
そんな今鳥かごの巣の中から飛び立とう、羽ばたこうとしている雛を目の前にしたら。
かつて、鉱山から逃げ出して右も左もわからなかったレイジを拾い、救って、守って、導いてくれたダンテスさんたち「銀の天秤」のように、レイジもまた憧れ尊敬する彼らの姿に倣うことに何の躊躇いもなかったのではないでしょうか。
純粋に、この姿以上に心の美しく強い少女と、不器用に娘を愛する父親を応援してあげたい、彼らがより良き未来へ歩めるように細やかでも手助けしてあげたい、と善良なレイジが思うことは自然ではあったでしょうけれど、かつて庇護される側だった自分がしてもらった事を、この素敵な父娘に同じようにしてあげたい、そう倣うことで「銀の天秤」の人たちに胸を張れる、そういう思いもあったんじゃないかなあ、と。
幼い頃、レイジはずっと守られる側でした。姉ラルクに対しての親愛の想いも、ずっと自分を弟と呼んで庇い守ってくれたことへの感謝が多分に含まれてるんですよね。そして、「銀の天秤」のメンバーに対してもそう。
四年という月日が流れ、レイジは大人と言うにはまだ幼いけれど、少年と青年の境というくらいには大きくなって、無力であった悔しさを乗り越えるように強くなりました。
そうして今、一人の少女と一人の父親の人生の岐路に関わり合うことになった時、レイジはかつてと違って今度はそっと手を差し伸べて支える側になれたのです。
尊敬と憧れ、親愛に満ちた最愛の人たちに倣うように、四年という月日は一人の少年にそれだけの人としての大きさを蓄えさせてくれたわけです。
エヴァは立派でした。大人でも心折れそうな大きな事件、災厄の渦中をくぐり抜けながら、むしろ蛹から羽化するように、父であるスィリーズ伯爵の予想を遥かに上回る形で、レイジの期待を軽々と飛び越えるように、目覚ましい成長を遂げていく。それは、レイジが手取り足取り引っ張ってのことではなく、全部彼女自身の意思であり勇気であり思慮であり、自立した決意でもありました。
レイジは側で見守り続けただけ。そっと手を差し伸べて、支えただけ。それこそが、エヴァにとってかけがえのないものであったとしても、主体は常にエヴァにあったんですよね。
個人的に、ラストシーン。レイジとエヴァが手をつなぎ父親という庇護の鳥かごから出て夜明けの静かな街を歩いていくシーン、とても美しくて心に焼き付いています。
そして、そのまま二人で自由な空に旅立つ、のではなく、ここでレイジが繋いでいた手を離す展開には驚愕と言っていいほどの驚きと同時に、感動のような想いが湧き上がったんですよね。
この別れと旅立ちは、ボーイ・ミーツ・ガールとしても父と娘の物語として最上級の美しい情景だったように思うのです。
いつか再び出会ったとき、今よりももっと素敵で幸せな二人になれることを約束するような、皆の未来を祝福するようなお別れ、そんなシーンでした。

スィリーズ伯爵家での経験は、レイジという人間の心に大きく真っ直ぐな柱を立たせるものだったように思います。伯爵とエヴァだけではなく、この聖王国で幾多の出会いを得ることになるのですが、なんていうんだろう、そうして出会った人たちは聖王陛下をはじめとして人間的にも魅力的な人たちでしたし、エヴァと同じように幼子から自覚を持って一廉の大人へと成長しようという眩い子供たちの姿もあり、名もなき一騎士や使用人でありながら人としての良き姿、心すくような在り方を見せてれた人、親愛や友誼を交わしてくれた人が沢山いて、レイジの人生の中でも最良のひとときであり思い出と成り得る時間だったんじゃないでしょうか。

また、このクルヴァーン聖王国で対することになった大事件。天賦珠玉と、調停者と呼ばれる世界にまつわる秘密に関わる出来事は、この世界そのものがなにか一筋縄ではいかない大きな思惑、そして想像を絶する仕組みによって成り立っている事が垣間見えて、なにかとてつもない事が動き出しているという感覚と共に物語が動き出したという雰囲気が走り始めるんですよね。

……しかし、素晴らしきは大槍葦人先生のデザインですよね。このレイジの衣装とか、なんかもうカッコいいとか通り越して、呑まれそうです。エヴァのドレスも、そこらのドレスとは一線を画していますし、ファンタジーとしての奥行きへの味わいが半端ないですわー。

そしてゼリィ姐さんのダメ人間っぷりがちょっと好きすぎるw 
レイジくん、結構ダメ人間好きでしょう、君w


筺底のエルピス 7.継続の繋ぎ手 ★★★★★   



【筺底のエルピス 7.継続の繋ぎ手】  オキシ タケヒコ/ toi8 ガガガ文庫

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終わりを拒み、未来を繋げ。

殺戮因果連鎖憑依体――
古来より『鬼』や『悪魔』と呼ばれてきた、殺意の媒介者を狩る三つのゲート組織が、突如陥落した。月に鎮座する異星知性体によって、三体の地上端末が一斉に掌握されてしまったのだ。彼らのネットワーク攻撃によって、ローマの祓魔師たちと全世界の不死者が瞬時に制圧されてしまうという危機の中、同様に沈黙した《門部》本部の地下聖域では、阿黍宗佑が第二心臓を埋め込まれ、無敵の刺客として復活しようとしていた。

異星知性体の目的は、悠久の時と歴史を使い捨ててまでして求め続けた宝――白鬼の奪取。
超人と化した阿黍が復活し、朋之浦結の確保に動き出せば、すべてが終わる。白鬼である彼女が星の彼方に連れ去られてしまうことになれば、三つのワームホールゲートも地上から撤去され、残された人類は鬼への対抗手段を失い、滅亡が確定するのだ。

打開のために残されたタイムリミットは、わずか数十分。すべてを託された百刈圭と、彼が率いる狩人たちは、断ち切られた希望の糸を繋ぎ直すべく、伏魔殿と化した《門部》本部の攻略戦に、いかに挑むのか――。
人類の存亡をかけた、影なる戦士たちの一大叙事詩。終焉を拒絶する、反撃の第7弾。


この娘にしてこの親あり。朋之浦結という娘は、その立場上悲劇のヒロインでありあらゆる意味で守護される存在であり、薄幸のお姫様的な立ち位置にあるはずの娘なんですよね、本来なら。
でもこの娘と来たら、いざとなればポイッと生命を捨てるだけの覚悟完了キメちゃっているにも関わらず、自分の境遇に対して悲壮感を持たず、むしろどんとこいとばかりに腕組んで仁王立ちしているような娘であり、それどころか自分が関わることになった超宇宙的な現象や存在に対して好奇心を剥き出しにして目をキラキラさせている始末。現実逃避しているわけじゃないのだけれど、現実と夢を一緒に見られる娘なんですね。或いは現状現在現実を取り敢えず棚に上げておいて、自分の好きなことに夢中になれる変人のたぐいというべきか。
こんな娘を生み出してしまった両親ってのはどんな人なんだろう、という疑問に答えるのがプロローグにおける朋之浦夫妻のアメリカ珍道中である。半ば巻き込まれたとはいえ、諸手を挙げてわーいとばかりに目をキラキラさせてやべえ案件に突っ込んでいくこの夫妻、確かに結の両親以外のなにものでもない。
でもこのバイタリティの塊みたいな所といい、人並みにビビるしやべえ事に首を突っ込んだ事に怯えているのだけれど、いざ好奇心を刺激されたら大概のことはスルーして夢中になっちゃう所とか、なんかもう楽しそうでねえ。娘置き去りにして好き勝手やってるだけあるなあ、と思うんだけど、ここまで人生と仕事を心の底から楽しんでたら、もうなんも言えないですわ。
それは人の業かもしれないけれど、人間という種の幸でもあるのでしょう。人ってこういうハッピーな生き物なんだよね、と改めて教わった気がします。こうしてハッピーでいられるってのは、絶望に負けない強さなんだよなあ。なんとかなる、なんて楽観持ちようがないはずなんだけど、この夫妻の明るさというか生命力の強さは、ネガティブを吹き飛ばすものがありました。
この二人が元気なら、なんか今回は負ける気がしなかった。

というわけで、前回提示された現状は控えめに言って無理ゲーであり、詰みであったはずなんですよね。
全面核戦争が起こる核ミサイルの発射スイッチが押されてしまったのと大して変わらない状況だぞ、これ!?
と、前回の記事では自分こんな風に書いちゃってますけれど。
人類滅亡確定までの残り時間、一年とか数ヶ月とか数週間とかじゃなく、いきなりあと数時間……でしたからね。おまけに、今まで人類史を支え続けていた人類最強の男が敵に回るわ、戦力となるはずの能力者の殆どが一斉に機能停止するわ、青鬼の一本角が出現してリーゼント兄ちゃんを乗っ取るわ、いやこれどないしてもどうにもならんやん!
という意味不明なデッドラインを突きつけての幕でしたからね、前巻。

前提条件が最初から鬼畜すぎる。

ただ、この作品、その前提条件が常に鬼畜なので、登場人物たち今更動じたり絶望しないのが、安心材料というかいい加減ぶっ壊れてるなあ、と思わされるところで。
このどう考えても詰んでるしかない状況を次々にひっくり返していく百刈圭さんが、もうとんでもねーです。
今回実質、圭さん無双。作戦面でも個人戦闘でも、ほぼ全部彼の手のひらの上。むしろ状況が状況だけに、これを片っ端からひっくり返していく圭さんの意味不明さが引き立つぐらいで。
ほぼ最初から最後まで彼の思惑通りにコロコロと事が進んで転がっていったんじゃないだろうか。指し手としても理想的な筋である。さすがは太公望の孫弟子、というべきか。

問題は、にも関わらずなぜか圭さんが肉体面でも精神面でもフルボッコになっているあたりですが。
……いや、なんで無双してるのに、圭さんが一番ボコボコにされてるんだ?
奥菜パパが文字通りグロゲチョに一度死んじゃってるのを除けば、一番ボロカスにされて死にかけてたのも圭さんですし、半分以上死にかけてましたよね、これ。場合によっては後遺症がバーゲンセールなみに残りそうな塩梅ですらありそうですし。
なんでほぼ想定通りに事が進んで、死にかけてるんでしょうねこの人。想定通りに死にかけてる、というべきなんだろうけど、なんでこうそう簡単にポンポンと死にかけるの前提の作戦立てるかなあ、それしかなかったとしても。
まあ、当然怒られます、叱られます。
登場人物のほぼ全員から、片っ端から怒られて叱られて怒鳴られて正座させられて説教されてる主人公。こいつ、別の世界線の自分からすら「クソ童貞」と罵られてる始末ですもんね。自分からすら!
違う組織だろうと敵だろうと味方だろうと生命を救った相手だろうと年上だろうと年下だろうと関係なしに、片っ端から叱られてボロクソに罵られてやんの。
フルボッコである。
まあ、当然なのですが。叱られて然るべきなのですが。
人類の破滅を瀬戸際で回避せしめた英雄のはずなんですが、まあ叱られるよね。

そんなあらゆる人から詰められて正座してるところを囲まれて説教の嵐くらってるようなダメな人からすら、クソミソに貶せれてアホ呼ばわりされてるようなアホが一人いるんですけどね。
百刈燈という、世界を裏から支える三大組織の一つのボスなのですが。圭さんの妹なのですが。

別世界線の圭さん、どうやら結局、燈が本当は変わっていなくて人間だった頃と変わらない心と愛情を持っていた、と気づかずに終わってしまった、このシリーズの1巻で叶と会わなかった圭さんらしいのですが……人形に成り果てたと思っていた妹と別の世界とはいえ再会したと思ったら、こんなアホの娘だった、と知った日にはそりゃ……引きこもるわな。
ちょっとショックが大きすぎてえらいことになってしまった別世界線の圭さんこと「V」には同情を禁じえない。いやこう、突き放して見捨ててしまった妹に虚無を得て行き着くところまで行き着いてしまったのが「V」の末路だったのに、その妹の本性がこれ、だったと見せられたら、もうなんか世界の終わりみたいな絶望だよね。うん、これも絶望絶望。

と、思わず絶望探しをしてしまうほどに、今回の一連の話は何から何まで上手く行った、犠牲もなく助かるわけがないと思っていた人まで救ってしまったわけですから、白昼夢でも見ているのかと疑いたくなるほど理想的な展開だったんですよ。大丈夫なのか、と逆に心配になるのも無理ないよね。
今までのどうしようもない絶望具合を覚えていれば。
でも、そんな奈落の底のように何も見通せぬ、救われる世界が存在しない深い深い絶望の暗闇を、これまで諦めず諦めず突き抜けて突っ切ってきたからこそ、たどり着けたこの最適解とも言えるのです。
いわば、此処こそが希望の切っ先。突端。一番深い闇を突き破ったからこそ、一番明るい光の場所に到達した、と言えるのではないでしょうか。
どれだけ絶望させられたでしょう。どれだけ深淵に突き落とされたでしょう。こんなんどうしようもないじゃないか! と、何度叫ばされたことか。もうダメだ! もう無理だ。こんなの耐えられない、と何度嘆かされたか。
それを、彼らは何度も何度も諦めずに打ち破ってきました。切り裂いてきました。乗り越えてきました。落として無くして喪われたと思ったものを、全部拾い集めながら、無くさずに辿り着いてきたからこそ。
此処なのです。
終わりの見えない無明の絶望は、しかし今どれだけ遠く遥かはてにあるのだとしても、目標が生まれました。先延ばしにするしかなかった終焉に、どれだけ無理で無謀だとしても、ケリをつける可能性が芽生えました。これほどの希望はありません。無・ゼロに比べれば、どんなに僅かな可能性でも「在る」ことがどれほど救いになるか。

……在るんですよね?

盛り上がっといてなんですが、次回最終章のタイトルが「絶望時空」ってなんかもう「わははーぃ♪」て感じになりません? 1巻以来の絶望タイトル。これ希望の切っ先、ペキッって折れちゃいません? 大丈夫?
ここまで来ても不安に心ひしゃげそうなの、これまでのトラウマって感じがして引きつった笑いがこみ上げてくる感じです。 
もうギス猊下に癒してもらわないと。


僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない ★★★★   



【僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない】  紙城 境介/羽織 イオ 星海社FICTIONS

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本格ラブコメ×本格ミステリ、開幕!

生徒相談室の引きこもり少女・明神凛音は真実しか解らない。
どんな事件の犯人でもまるで神様の啓示を受けたかのように解ってしまう彼女は、無意識下で推理を行うため、真実に至ることができた論理が解らないのだった。
伊呂波透矢は凛音を教室に復帰させるため、「彼女の推理」を推理する!

『継母の連れ子が元カノだった』の紙城境介が紡ぐ新たなる勝負作!

紙城先生、ほんとジャンル問わずに上手いよなあ。【継母の連れ子が元カノだった】が代表作となった紙城先生ですけれど、その書籍デビュー作は「ミステリー」でした。それもファンタジー世界における魔法を使った殺人事件、千年の因縁と祈りを紐解く超歴史的殺人事件というミステリー。
これがまためちゃめちゃ面白い、という以上にストーリー展開にしても演出にしても凄く巧かったんですよねえ。
そして再び今作にてミステリー作品と来た。体裁こそ日常や学生生活の中で生じた謎を解く日常ミステリーですけれど、本作が生半可なミステリーと異なっているのはあらすじからも明らかでしょう。
これは犯人や真相を推理するミステリーじゃない。過程をすっ飛ばして「天啓」によって導き出された真実、その真相に至るために演算されたはずの「推理」を「推理」するミステリー。

明神凛音は真実しか解らない

計算機に数字を打ち込めば、計算式をすっ飛ばして答えが出てくるように。
コンピューターに数値を入力すれば、その過程を内的に処理して答えだけを出してくれるように。

凛音は自分でもなぜ解ったのか解らないまま答えを導き出してしまう。それが真実、でも真実を証明するすべはどこにもなく、過程がわからない凛音自身にもそれを証明する事は出来ない。
なかには凛音に超常的な能力があると思い込み、それを「天啓」と呼んで神からの託宣や預言のようにありがたがる者すらも身内から出てしまう始末。
しかし彼女の能力はそんな神がかりのものではなかった。ただ、得られた情報を無意識下でスーパーコンピューターが演算するように超高速で処理し……瞬時に推理していただけ。いや、その能力ですら余りにも人間離れしていて、人間はそれを認められない、人の社会はそんな形で導き出された真相、答えを受け入れられるように出来てはいない。
そのため明神凛音は人の社会から孤立していた。自分のあり方が誰からも受け入れられず、理解されないと諦めていた。当然だ、明神凛音自身ですら自分の「天啓」を理解できなかったのだから。
どれだけ真実を話しても誰も信じてくれない、誰も話を聞いてくれない。
そうして世界と自分とを隔てて引きこもろうとしていた彼女の前に、一人の少年が現れて自分は弁護士志望だと告げた上で言ったのである。
弁護士とはこの世で最も、話が通じる人間のことだ、と。

推理の工程を、語らなければならない。答えへと至る筋道を示さなければならない。彼女が言う「自明の理」を、誰にでもわかる形で解き明かさなければならない。

そうして二人の事件簿がはじまった。明神凛音の誰にも理解できない「推理」を「推理」する謎解きが。
それは通常のミステリーとは真逆の工程をたどる。まず、答えが提示され、そこからなぜその答えが導き出されたのか、明神凛音に入力されたであろう「情報」を、真相に至る材料となった情報の収拾とブラッシュアップを行い、真相から逆算して「情報」を当てはめ、答えに至る筋道を、方程式を構築していく。
これがまた、べらぼうに面白い。通常の謎解きの工程を辿らないので、思わぬ展開、思わぬ思考の方向性、思わぬ発想気づきが思わぬ所から飛び出してくる。
ただ得ただけでは意味を捉えきれない情報材、それがどんな意味を内包しているかを読み解いていく、それが連鎖的に繋がっていく。
そうして見事に論理的に「推理」が構築され、明神凛音が明示した「真相」に至ったときの痛快感。なるほど、これは方程式だ。穴埋めのパズルだ。

それに。
答えを出した明神凛音が、お手並み拝見とばかりに高みの見物、をしてるわけじゃないんですよね。
真相を、犯人を暴いた張本人である凛音も、自分の「推理」がどういう筋道を辿ったかまったくわからないために、立場としては透矢と同じなんですよね。なので、透矢と一緒に自分の「推理」を推理していく相方となりコンビとなり、相棒となっていくんですね。
さらには、真相に至る「推理」の形に辿り着いた透矢に疑義をただす役回りすら担うことになる。
自分の出した答えを証明してくれる透矢に、なんでそうなるのか、なぜそんな風に考えられるのか、なんでそんな答えに至ったのか。わからないこと疑問に思ったこと理解できないこと、それを透矢に問いただして、理解を、納得を得ていくのである。
これ、考えてみると錯綜してるんですよね。倒錯、と言ってすらいいのかもしれない。この瞬間、伊呂波透矢という少年は明神凛音当人よりも明神凛音の思考を、考えを、無意識の領域を、明神凛音の一番奥底を理解している、掌握している、把握している、という事なのですから。
自分自身よりも自分のことを「解っている」男の子。どれほど鋭く瑕疵と思われる部分を突いても、疑念を生じさせても、彼は明朗に自分の無意識下の思考を正確にトレースして語ってくれる、話してくれる、証明してくれる。
彼こそが、明神凛音を暴き出してくれる。解き明かしてくれる。
この時明神凛音が感じている感覚は、いったいどんなものだったのか。想像するだけで、ゾクゾクしてくれるじゃないですか。
そもそも、諦めきっていた彼女を動かした透矢の言葉がまた必殺なんですよね。きっと彼女の頑なになっていた心に残っていた柔らかい部分をブスリと貫く一言だったでしょう。あまりにあまりに強力な言葉。これ以上強力な「口説き文句」はなかったでしょう。
このジゴロめ。
まあ常々凛音が告げる「気持ち悪い」というセリフもわりと本音な気もしますけどね。いや、実際その日の出来事を詳細に日記として記録してるとか、それも周りの状況や人の反応、行動を正確に記録してるとか。
彼の過去の経験が、彼に強烈な弁護士志望という動機を与えたのと同時に、「証明」という行為に対する執着、執念を産んだ結果、というのもわかるのですが。
客観的に見て気持ち悪いですww

まだラブコメ方面は心の側に踏み込む度合いが少なく、ミステリーの謎解きに寄った構成でしたけれど、結構無造作に凛音に致命傷めいたクリティカルを繰り出してますし、チビギャルこと紅ヶ峰亜衣との微妙な距離感……紅ヶ峰が自分の複雑な気持ちを質しきれずにかなり不安定な攻め方してるのを透矢がまったく理解していない、という微妙さですけれど、この人間関係の描写の妙は紙城さんの得意とするところですから、これからの展開はそれはもう期待大です。
凛音からして、この計り知れないキャラは面白すぎますからね。この娘、ひそかに蛮族だろw


双神のエルヴィナ ★★★☆   



【双神のエルヴィナ】  水沢 夢/春日 歩 ガガガ文庫

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ヤバい女神と契約した少年の恋と戦いの日々

遥かな昔。あらゆる世界の支配者の座を巡り、美しき女神たちが争いを繰り広げた時代があった。いつしか牙の抜けた女神たちは、愛という虚飾で自らを偽り、穏やかに人間界を見守るようになる。

幼い男の子・創条照魔は、地上にお忍びでやって来た女神と出逢い、恋をした。いつか再会する約束を交わして別れ、女神にふさわしい男になろうと努力を重ねて逞しく成長。小学生にして一企業の社長を任されるまでになるのだった。

しかし現代。照魔の淡い初恋を余所に、神の国・天界では女神が異常発生してしまっていた。収拾がつかなくなった女神たちは、次の創造神――すなわち天界の支配者を決めるため、太古のように暴力で覇を競い始め、その争いの炎は人間界にまでも及ぼうとしていた。それを知った照魔は、自分の初恋を叶えるため、世界の平和を守るため、自らの会社を女神に特化した運用をすることを決意。利害が一致した最強の女神の一人・エルヴィナとともに、社長として戦いに臨む!!

『俺、ツインテールになります。』の水沢夢&春日歩コンビの最新作は、世界を超えた、少年と女神の恋と戦いの物語。その女神たちは美しく、そしてヤバい! 今ここに、女神大戦の幕が上がる―――!!

【俺、ツインテールになります。】の水沢夢×春日歩コンビによる新シリーズ開幕! って、まだ俺ツイの方最終巻まで追いかけきれてないんですけどね! それでも、新作の方も追いかけていきましょう。
俺ツイが広義の変身ヒーローものと定義するなら、これは巨人化ヒーローものにあたるのか。
ヤバい女神と契約した、とあらすじにはあるけれど、正確には女神=ヤバい、なんですよね。むしろ、ヤバくないと女神じゃないというべきか。その中で照魔と生命を共有することになるエルヴィナは、性癖がぶっ飛んでないし拗らせてもいない、という点でむしろ全然ヤバくない部類なんじゃないだろうか。自分の心情を表に出せない不器用な側面はあるものの、純情一途なわけですし。
女神たちの世界である天界に男が存在しないことから、男日照りになって肉食系を通り越して餓鬼亡者みたいになってるヤバい系女神さんたちに比べたら、すごく乙女。純情乙女!
まあそんなエルヴィナの心情が明らかになるのは最終幕での彼女のパートなのであって、それまではぶっきらぼうでどこか突き放したような態度にしか見えないんですけどね。幾ら出来物とはいえ、小学生の男の子に女性の複雑な思いはなかなか察してあげろなんて言えないですよね。まだまだお子様だもの。その信念や心映えは立派で大人びているけれど、同時にまだ幼いがゆえの無垢さ純真さはそれだけ物事を見たとおりに受け止めてしまう、という側面もあるわけで。
よく見ると、エルヴィナめっちゃサイン出してるんですけどね。なにかとビシッと正装で決めた照魔のスーツ姿をよく似合っている、と褒めるのなんか彼女の精一杯のアプローチだったりするの、ものすごく可愛らしいですし。恋なんて自分には理解不能だし、男女の機微とか意味不明、常識的な付き合い方も知らない、というそもそもそっち方面に興味薄そう、という素振りを見せておきながら、よく見ると何かと不器用に距離詰めようとしてるんですよね。彼女なりに凄く頑張って、自分の中に芽生えた恋に殉じようとしている。めちゃくちゃ乙女してるんだよなあ。
一方で照魔の方は、さらに幼い幼児の頃に出会った女神に恋をして、そこから人生の大半を費やして自分を高めていつか女神を迎えに行く、恋を成就させると決め込んで自分を高めてきたわけですけれど。肝心の女神については、記憶を封じられ相手の女神の方も同じく記憶に蓋をされている状態で、相手の女神が六枚翼の存在だったとしか覚えていない。つまり、彼自身の熱烈な恋情は未だ向ける先を見失っている状態である。エルヴィナはその有力な候補の一人ではあるものの、決定ではない。だから、照魔は世界の広さに匹敵するような凄まじい恋をしているけれど、それはまだ自分の中に抱えたまま。その膨大なエネルギーを原動力にして、今起こりつつある世界の危機に立ち向かおうとしているけれど、恋を叩きつける相手がいない。
照魔に、この小学生に、彼個人に恋をしたエルヴィナとは、ある意味両思いに至らない関係なんですよね。それどころか、エルヴィナの気持ちを知らない照魔は彼女を信じきれていない。あれほど女神に思い入れながら、生命を共有するパートナーとなったエルヴィナには複雑な思いを抱えてしまっている。でも照魔から見たら自分と一定の心の距離を感じてしまっている、また彼女の方からもどこか突き放しているように見えるエルヴィナは、実は照魔に一途に恋をしている。このもどかしいような複雑に行き交った関係、ここから進んでいけば行くほどこんがらがって面白くなっていきそう。
一方通行の恋心、としてはメイドの詩亜と執事の燐くんもなんか面白いことになりそうで、こっちも興味津々になってるんですよね。

ドタバタなラブコメな様相を呈しつつも、世界観はかなりシビアというかシリアスに緊迫している、というのも特徴かもしれません。
小学生の段階で大企業の長に、という突拍子のなさも、微妙に子供が子供のままで居られない切羽詰まった世界、というような雰囲気が感じられるところがあるんですよね。
一度、滅びかけた世界。それも侵略者や天災によるものではなく、人の生きる気力、やる気そのものがごっそりと失われていった事により社会そのものが一端崩壊しかけてしまった世界。ある発明によって、それらは一応克服されたもののどこか薄氷を踏むような、ほんのちょっとのきっかけで再び何もかもが壊れてしまいそうな危うさが感じられるんですよね。
どうにも、人類の平均寿命そのものが大幅に減っちゃってるんじゃないか、と思わせられるところも。実際、世界崩壊期には平均寿命が20年近く下がっていた、という事も明記されていますし。照魔の境遇は元から特別で、彼が小学生なのに社長になんかなれたのは彼個人だけの特別な事情である、と捉えるのが普通なんでしょうけれど、時折それだけではないのでは、と思わせられる描写があるんですよねえ。
侍従長の里茶さん、ご年配で還暦前というからまだ五十代なんですけれど、彼女が照魔から祖母のように慕われているのって……いや、彼の12歳という年齢からすると至極妥当ではあるですけれど、なんかこう、社会における年齢のピークがやたらと前倒しになっているような感じがしてならないんだよなあ。
物語の核となる部分は、かなり徹底してシリアスに進行していくと思わせられるものがありました。
社長をやる云々どころじゃなく、僅か12歳にしてこの小学生、重いものを背負いすぎだろう! せめて、彼の人生の原動力が「恋」にあるというのが救いなのかもしれないけれど、今はまだその一途な恋の向かう先が見つけられていない、すぐ隣にエルヴィナという人がいるにも関わらず、という状況環境がまた、彼には酷な話だよなあ、と思うのでした。彼が恋の行く先を見つけるには、それこそ本当の大人にならなくてはいけないのかもしれないなあ。
頑張れ、頑張れ男の子。

水沢夢・作品感想

ホラー女優が天才子役に転生しました 2 〜今度こそハリウッドを目指します!〜 ★★★★☆   



【ホラー女優が天才子役に転生しました 2 〜今度こそハリウッドを目指します!〜】  鉄箱/きのこ姫 ガガガ文庫

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ホラー女優が転生した天才子役、無双す!

貧乏育ちの苦労人ホラー女優の鶫(30歳。努力の甲斐あって演技力はピカイチ)が、自動車事故で即死。
転生した先は碧眼ハーフの超美少女つぐみ(5歳)で、ドのつくお金持ち令嬢だった!!つぐみの両親はつぐみに「注入された」演技の才能をすぐさま見抜き、テレビドラマの子役オーディションへ飛び入り参加させる。
天使そのもののつぐみの身体を得た実力派ホラー女優鶫は、その奇跡に感謝し、誓った。「今度こそハリウッドを目指します!」。
3人の仲良し子役美少女、凛、珠里阿、美海とはぐくむ幼い友情。行き違いから、深く落ち込んでしまったその親友を救うためにつぐみにできること、それは、度肝を抜く演技!
ドラマ、バラエティ、CMに演技無双する天才子役つぐみ(5歳)の進撃が止まらない!!

鶫さん、あなたが死んだおかげで人生ネジ曲がっちゃった人がえらいたくさんいるんですけど!? ホラー女優というその道では第一人者であっても、ある種ニッチなポディションの女優で、決して芸能界の大御所とか業界の売れっ子トップ女優というわけではなかったはずなのだけれど、それだけ影響力が強かった、個々の心の奥まで食い込む何かがあったという事なのか。
なんか、人によっては人格まで歪んでいる節があるんですよね。桜架さん、ちょっと鶫という女優に対して美化が進みすぎて狂信入ってませんか!?
幼い頃の憧れが高まりすぎて、桐王鶫という女優を神格化してしまっているようじゃないですか。
なんだよ、微笑むだけで相手の役者を信者にしてしまうとか。鶫さんならCGなんて使わなくても空だって飛べただろう、って。いやいやいや、空は飛べないから。どんなすごい役者でも、空は飛べないから! 
……飛べないよね?
ちょ、ちょっと待って、さすがに妄想ですよね、これ。鶫でも、そりゃ空は飛べないだろうし。でも、空を飛んでいるように見える演技技法とかならやりかねないんじゃないだろうか、という可能性が。
なんかつぐみって時々素で意味不明な人外魔境のアクションができるような素振りを見せるだけに、ちょっともしかして、と思ってしまうんですけど!? いやだってさ、普通に何の器具も使わずに天井に貼り付いたりとかできるみたいな事言ってるし、逆ブリッチで階段移動とかしやがったし、歩法でまったく足を動かしているように見せずにすすーっと滑るように移動してみせたり、とかしちゃってるんですよね。
……マジに空を飛べる、とは言わないけれど、カメラ越しだと幽霊みたいにふわふわと浮遊して移動してるように見える、みたいな技持っててもおかしくないんだよなあ!
実際、鶫が死んで壊れてしまった人たちは慕っていたを通り越して信者みたいになっていたとも言えるかもしれませんし。珠里阿のお母さんの早月も、鶫を慕っていたからこそその拠り所を失ってしまった事で転落してしまったようにも見えますし。
現在進行系で桜架さんよりもヤンデレ拗らせていると思しき人も現れてしまいましたし、桐王鶫の死は演劇界の損失という以上の被害をこの業界に与えてしまっていたんじゃないだろうか。
その鶫の復活が、果たしてそれら歪んでしまった人々の救済と成り得るのか。
まず旧世代の人たちよりも先に、同世代の子役たちが友人としてライバルとして、「つぐみ」の洗礼を浴びることになってしまうのですが。
1巻で登場した時点では、夜旗凛という子以外は、珠里阿も夕顔美海も親が役者の二世というだけで確かに技術として上手いものはあったかもしれませんけど、色んな意味で普通の子だったんですよね。
しかし、彼女たちは幼くして「本物の演技」を、「本物の女優」を目の当たりにしてしまった。その世界に飲み込まれ、味わってしまった。まだ5歳6歳の幼子が、役者とは、演技とは、という哲学に本気で向き合うことになってしまったのです。
その時点で既にこの子たちは本物の役者としての道をこの年齢にして、自分の意思で歩みはじめているのですけれど、それだけでは済まずに「人生の壁」にぶち当たってしまうんですね。
いや、早いよ! 幼稚園とか小学生になったばかりのちびっこだぞ!? まだ理性とか知性も普通なら育ちきっていない自分の感情を制御できずに振り回されるばかりの「動物」に近い生物なのが、この年代の子たちのはずなのに。
早くても思春期、或いは青年期にぶち当たるだろう人生の壁、行き詰まりに、彼女たちは行き合うのである。それはコンプレックスだったり家庭環境だったり人間関係の歪みだったり。
まだ向き合うにはあまりに早いそれに、この子たちはもう一廉の役者として生きる意思を持ってしまったが故に、壁として認識してしまうんですね。いや、立ち向かわなければならないもの、として認識したというべきか。
つぐみの手助けがあったとはいえ、珠里阿も美海もそれらに真っ向から立ち向かい、克服してみせるのである。超克、と言っていいくらいに乗り越えてみせたのだ。それは役者としての成長という以上に、人としての一皮剥けたなんてレベルじゃない成長であり覚醒であったのでした。
……いや待って、あのね、まだ6歳の時点でこんな人生の壁超えちゃったら、人間として出来上がって立派になってしまったら、思春期とかどうなるんですか? まだ10歳にもなってないのよ? 超人か? 完璧超人の誕生か? まだ小学校一年生になったか、というくらいでこの人格面での仕上がりだと、小学校の高学年とか中学生とか高校生とか、どうなっちゃうんでしょう。
想像するだけで、なんか変な笑いが浮かんできてしまうのですけどw

……つぐみ、確かに他者への影響力がヤバいわ。これ、また鶫のようにつぐみが途中でどうにかなってしまったら、この子役の子たちの精神面、えらいことになってしまいそう。

そんな「つぐみ」の本質を本当の意味で見抜いているのは、どうやら夜旗兄妹だけっぽいんですよね。感覚で捉えている、というべきか。面白いことに、「つぐみ」が抱えている違和を、つぐみ本人も自覚していないということ。それを、この兄妹はどうにもはっきりと感じとっているようなんですよね。
この二人こそが本物の天才、ということなのか。つぐみは自分でも語っているように、あくまで努力型であり、前世の鶫の遺産を受け継いでいるからこその現在の天才性、でもあるわけですしね。
虹が感じているつぐみのチグハグさ、というのを読者の側である自分も未だによくわからないのだけれど、どうにもつぐみの中で「つぐみ」と「鶫」が完全に同化していない、ということなのか。ふとした瞬間に一人ではなく二人を感じる場面が、ちらほらと見受けられるのも確かな話。
もっとも、その微かな分裂がどうなれば正解なのかもわからないのだけれど。完全に同化してしまえばいいのか、或いはどちらかが主導権を握れば良いのか。片方を消し去ってしまえばいいのか。
いずれにしても、まだつぐみ自身自覚がないだけに彼女自身がそのあたり把握しないとどうにもならないか。どうやら虹との演技勝負で「引き出された」そうなんだけど……何が引っ張り出されたのか。
「鶫」に執着する人たちの不穏な影が見えてきて、展開も面白くなってきましたけれど、やはり同じ演者や撮影班みんなを魅了し引き込み「世界」を創り上げてしまう空星つぐみのこのゾッとするような演技空間、やはりインパクトがすごい。読んでるこっちまで引き込まれそうで、ゾクゾクさせられました。くぅぅ、おもしろい、面白かったぞ!!







我が驍勇にふるえよ天地 10 ~アレクシス帝国興隆記 ★★★☆   



【我が驍勇にふるえよ天地 10 ~アレクシス帝国興隆記】  あわむら赤光/ニリツ GA文庫

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世に常勝不敗の将軍、二人あり。
一人はアレクシス侯レオナート。
いま一人はガビロン三太子マルドゥカンドラ。
ともに百戦して百勝という稀代の名将が、多士済々の勇者賢者英雄女傑を幕下に従え、万の軍を率い、遂にいくさ場にて相見える!
これ矛盾の故事なりや――激戦死闘の果てになお不敗の旗を掲げられるのは一方のみ!
真の常勝将軍は、果たしてレオか? マルドゥカンドラか?
武勇、知略、用兵、戦略、策略、情報、人材、国力――全てを駆使し激突する、シリーズ最大の総力戦に刮目せよ!
魔法がないから面白い、痛快にして本格なるファンタジー戦記の大本命、待望の第10弾!!

古来より戦記小説多々あれど、片方が将星の抱負さ……人材の質と量の両方の高さ多さを強味とする軍勢に対して、同じ多士済々の人材の質量で真っ向から勝負してかかってきた展開は、ちょっとはじめて見たかも知れない。
ただでさえレオナートのアレクシス軍って並の戦記物よりも多種多様なキャラクターの将星が揃っているんですよね。アドモス軍を吸収したものだから、さらに拍車がかかっていますし。
光武帝の雲台二十八将かってなもんで。いや、文字通り雲台二十八将がモデルになってるんですかね。同じ二十八神将なんて名前が後世につけられるみたいですし。
そんなレオナート軍と真っ向から此度かち合うことになったガビロンの常勝将軍マルドゥカンドラ。その不敗の軍団こそ、レオナート軍と同じく様々な得意分野に秀でた人材の宝物庫。オールスターキャストに対して、オールスターキャストで戦いを挑んできたようなもので、レオナート軍の将星たちのお株を奪うような逸材たちが、将棋やチェスで同じ駒が両陣営に揃っているように相互に対応するように、レオナート軍と真っ向からぶつかり合うことになるのである。
まさに、人材と人材の勝負、てなもんでした。そりゃ、これだけ敵方の一軍団にこれだけキャラの個性を考え、戦い方考え、レオナート軍との千差万別の戦闘を考えてたら時間かかりますよ。惜しげもなくネタを掘り起こして投じていくようなものですし。

でもこれ、人材と人材の勝負、と言いはしたものの、終わってみると何気にシェーラとジュカのレオナート軍の二大軍師によって、決戦がはじまったときにはだいたい決着はついていた、という様相になるんじゃないですか、これ。
残念ながら、マルドゥカンドラには盤上を自在に操る智将のたぐいは幾人も居たようですけれど、盤面そのものを用意する軍師は見当たらなかったみたいなんですよね。かといってマルドゥカンドラが自身でそれを成すかというと過去の戦歴を見ても、マルドゥカンドラは提供された戦場で戦うタイプの将軍であって、自分で戦場を用意したり作り上げるタイプじゃないみたいですし。これもアドモスの妖怪爺さんが語っていた、あの兄弟は優秀で仲が良すぎるが故に相手の職分を侵さない、という弱点にあたるのかもしれません。マルドゥカンドラもあくまで軍人に徹していて、言われたところに向かいそこで本分を尽くす、というような行動が伺えますし。
かといって、長兄は政治家としても軍政家としても化け物級みたいですけれど、大戦略家として国家戦略を先々に至るまで見通して操っている、というタイプでもなさそうですし、次兄は謀略家にして情報屋ですけれど、だからこそ裏方に徹しています。天才と言ってもいいんだろうけれど、三人とも限定された局面にしか手を伸ばそうとしないようで。だからこそ、彼ら兄弟は末弟に期待しているのかもしれないなあ。

ともあれ、終わってみれば「役者が違った」と言ってしまっていいくらいに、差が浮き出てしまった感があります。結局、レオナートの側の将星に勝てるような、決定的に上回るような逸材はあれだけ人材が豊富に居たにも関わらず、誰も現れなかったわけですしね。それに、あまりにも多種多様にキャラを出してしまったために、個々に当たるスポットが小さくなって結果として一人ひとりの印象も薄くなってしまった気がします。一番印象に残っているのが、性格最悪のクティルというのがなんともやは。
肝心のマルドゥカンドラも、人の扱いのうまさ、カリスマ性こそが常勝を担ってきた要因なのでしょうけれど、レオナートがトラーメという曲者を意外にもうまいこと使っているのに対して、マルドゥカンドラの方はクティルをはたして上手く使えていたかというと、もろに軍団の弱点になってしまった点を鑑みても、これを重用していた時点でどうなんだろう、と思ってしまった部分もありますし。
部下たちの意見を良く聞く、という点は彼の強みでもあったのでしょうけれど、物語としてはマルドゥカンドラの存在感そのものが薄まっていたような感じがありました。なんとなく軍団全体に主体性というか、主導する強烈な牽引力が見当たらなかったというのもありますし。
レオナート軍の方はシェーラとジュカ、特にジュカがガッツリ手綱握って主導権握って全体を動かしてくれてますしね。既に戦争全体の行程を整えた上で、戦場現場での対応をガンガンとジュカが指揮していってくれるこの安心感安定感。
おまけに、今回の戦いはオスカーとクルスという自ら先頭に立って切り込む個の武勇で活躍していた二人が、後方から一勢を指揮する将帥として一皮むけるステップアップに至った話にもなりましたしね。
こういうところに「役者が違った」という感があったんですよねえ。

やはり、拮抗し得るのは同じステージで戦う相手。この場合はシェーラと同じ目線で戦争を動かせる相手、となるのか。シェヘラザード、そしてキルクス皇子がやはり一番の強敵、ということになるんでしょうな。
作者としての難所を越えたことで、これからはガンガンと続きだしてくれると嬉しいんですけどね。勢い付けて頑張ってほしいな。


処刑少女の生きる道(バージンロード) 5.約束の地 ★★★★   



【処刑少女の生きる道(バージンロード) 5.約束の地】  佐藤真登/ニリツ GA文庫

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「私は清くもないし、強くもないし、正しくもない。そんな悪い奴だもの」
アカリを連れ去った導師「陽炎」を追い、“聖地"に足を踏み入れたメノウ。せめて自分の手でアカリを殺す。そう決意した彼女の目的は、【白】の遺物・塩の剣の確保だった。
幼き日のメノウと導師がかつて辿った旅路の果て。塩の剣が眠る、清浄なる塩の大地。第一身分に封印されたそこへ至るには、【使徒】魔法使いが守護する聖地の中枢・大聖堂の突破が絶対条件。「陽炎」によるアカリ処刑のタイムリミットが迫るなか、圧倒的戦力差を覆すためにメノウが選択した禁忌の手段とは――。
師を超える時は、今。彼女が彼女を殺すための物語、決別の第5巻!!


アニメ化ですって! これはびっくり。これにはびっくり。GA文庫が怒涛の7作品アニメ化(続編含む)に打って出た一環なのですが、それにしてもこの作品が選ばれるとは……。でも、本作もGA文庫の大賞作品なんでしたっけ。それに、この作品のストーリー展開と世界観、ビジュアルはアニメ映えするものだと思うので、これは素直に期待してしまうなあ。

かくして、物語はクライマックスへ。

……クライマックス? いやいやいやいや、ちょっと待ってちょっと待って?
最後の最後で今までの前提全部真反対にひっくり返されちゃったんですけれど。なにこの構成? 本当に全部裏返しになったぞ!?
これ、終盤まで見事なくらいにメノウという少女の成長譚であり覚醒の物語であり、革新に至る真っ当なストーリーだったはずなんですよね。いびつながらも美しく磨き抜かれた師弟愛の物語であり、尊いまでのメノウとアカリの二人の少女の友情を超えた友情の物語であったはず。
二人の間に育まれた絆によって、メノウは自分に課していた枠組みを壊して、人として生きる道をついに見つけた、ついに掴み取った。この5巻までの間に丁寧に丁寧に積み重ねられていったものの集大成であり、メノウが自分を見つめ直して本当の望み本当の自分の姿に気づく、そんな話だったはず。お互いにどこか一方的だったアカリとの友情が、ついに混じって交ざって繋がった、そんな回だったはず。
克服の物語として、越えられなかった壁を超える物語として、新たな自分に出会う物語として、美しいまでに綺麗な線を描いて辿り着いた、天王山だったはず。

……だったんですよ。

しかして明かされた真実は、メノウのあのどこか寄り固まった在り方もアカリとの深すぎる繋がりにも世界の在り方にすら深い深い納得を与えてくれてしまった。凄まじいまでの納得だ。怒涛のような得心だ。
でもそれは、今まで彼女らが歩いてきた道の情景を根こそぎひっくり返すものなんですよね。彼女たちが旅の中で掴んできたものの意味が、そっくりそのまま反転してしまう。ひっくり返されてしまう。
メノウの原点が「白」にある、というのは半ば承知されていた事でしたけれど……その関わり方はあまりにも予想外でした。そこまで残酷な、酷薄で無情な意味を持っているとは思わなかった。
名前からしてそうですよ。普通メノウって……宝石の名前じゃないですか。なんですか、その意味。酷すぎませんか? 名付けたんじゃなくて、自ら名乗ったという無意識な所が余計に酷薄じゃないですか。でも納得なんですよね。それは、メノウのあの自らをどこか突き放したような淡々とした定義づけに、実に沿う。役割であるという事がこれほど似合う子はなかったんじゃあないだろうか。
サハラのメノウへの嫌悪や敵対心の根っこって、実は良いところ突いてたんだなあ、と。今回この巻だけでも、感性感覚のまま振る舞っているサハラだけれど、なかなか侮れないんですよね、この人。

でも、メノウは人形じゃなく、そのはじまりから師匠に憧れあの人のようになりたいと望んだ。役割でありながら、あまりにも彼女は人として生きる道を求め続けてた。
その最果てでアカリと出会い、自分の根源を揺さぶられひっくり返され、自分に課していた壁を乗り越えることが出来た。
その全部が、意味を失いかねない。一番大切なアカリとの繋がりですら、嘘になりかねない。アカリと繋がることで望むことが出来た、善き人を殺さずに世界を変えるという願いも……善き人ってなんだよ!? てことになる。
メノウの覚悟も決意も望みも願いも、これまでのメノウの全部が、ここまで至ったメノウの人生の何もかもが、無価値にされるようじゃないですか。無意味へとひっくり返されたみたいじゃないですか。無造作に踏み躙られたようじゃないですか。
幼い頃から師匠に憧れあの人のようになりたいと思い、成った処刑人としての在り方。それを自分で粉々に砕いてしまい、なにをどうしたらいいのかわからなくなって途方にくれたことも。
虚無の虚脱に呑まれながら生きたいという衝動にすがりついたことも。
ゼロの中から本当に大切なものを見つけて、アカリのもとに辿り着いたことも。
アカリと手を携え一緒になれて、彼我を混ぜ合い分け合って、一心同体というほどにお互いを理解し合えたことも。
二人で自分の生きる道をついに見つけて、そこを歩いていこうと決意して覚悟して、立ちふさがる師匠を超えていくのだと決心したことも。

マノンが見つけた「彼女」は、その登場とともに、その存在を知らしめることで、メノウが示したそれらの意味を、勇気も愛情も友情も罪悪感も、ぜんぶが裏返り台無しにししまった。

きっとこれを冒涜というのだろう。

それをまだ、メノウは知らない。アカリも知らない。フレアですらも知らないのかもしれない。いや、師匠は「知って」いるのかもしかして? 彼女のセリフは、ラストを見てから振り返ると意味深に取れる部分が幾らでもあるように見えてくる。だからもしかして?

そしてそれを知ったマノンは、文字通り……白紙になった。いやマジで? これ本当に? 

未だ知らないメノウたちにひたひたと近づいている真実は、試練と呼ぶには余りにも悍ましい。果たして、メノウたちはこれに耐えられるのだろうか。ここでメノウたちが結実させた輝きは、その真実を前にした時一切の光を泥でもぶちまけられたみたいに無価値にされてしまうだろう。
見事なまでに力強くあげて美しいまでにあげて、見事なまでの落とし方。いや、奈落の落とし穴を開いてみせただけで、未だそこに足を踏み入れず、その少し手前で走り出しているというのが現状か。敢えて未だ落としていないのが逆にエグい。えげつない。

あと、みんなもっとフーズヤースさんに優しくしてあげて! 今回一番ひどい目に遭いまくってたの、この人なんじゃないだろうか。彼女自身、あんまり酷い目にあってる自覚なさそうなのが、自分の有能さに気づいていないところも相まって、不思議な愛嬌と絶妙の存在感がのってるキャラだったんですよね。良いように振り回され翻弄されまくってたフーズヤースさんですが、ある意味一番今回美味しいキャラだったのかも。それにしても、モモはもうちょっと本当に他人に対して丁寧に、というか他人を人間扱いしましょうよw
そんな人非人なモモに対して、メノウちゃん幻想を抱きすぎ!!
 

ドラキュラやきん! 2 ★★★☆  



【ドラキュラやきん! 2】  和ヶ原 聡司/ 有坂 あこ 電撃文庫

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虎木に憧れる新人バイト登場! コンビニ夜勤吸血鬼の生活に波乱の予感!?

吸血鬼が一年で最も苦手な季節――クリスマス。街中に溢れる十字架だけでも気が滅入るのに、池袋でコンビニ夜勤に勤しむ吸血鬼の虎木にさらなる災難が。天敵である男性恐怖症のシスター・アイリスが、隣の部屋に引っ越してきたのだ。
聖務のパートナーに任命されてしまい、アイリスからどうにか逃れようとする虎木だが、職場のコンビニは年末の繁忙期に突入し、崩壊待ったなし。
そんな時、新人バイトとして現れたのは、梁詩澪(リァン・シーリン)と名乗る美人の留学生。虎木は詩澪とバイトに励むが、そこにアイリスと未晴が様子を見に押しかけてきて、事態は修羅場寸前に。さらに、コンビニ強盗までやってきて――!?
『はたらく魔王さま!』の和ヶ原聡司が贈る、ドラキュラ日常ファンタジー第2弾!

こうして見てると、コンビニのバイト簡単じゃないよしんどいよ大変だよー、という話以上にコンビニオーナーのブラックっぷりを実感してしまい、なんともはや。特に虎木が務めるコンビニの村岡オーナーは余計なトラブルが舞い込んでくることもあって、色んな意味で可哀想過ぎる。幸い、前巻で拗れてた娘さんとの仲を修復できたという虎木が絡んだおかげで良い方に転がったパターンもあるわけだけど、疲弊の仕方がもうすぐ過労死しそうな人だもんなあ、これ。
この人がある意味作中で一番人間らしい生活が出来ていないおかげで、日が当たらない時間しか活動できないという虎木の不自由さも相対的にあまり大変そうに見えなくなってる気がするんですけど!?
虎木にそこまで切実さや悲壮感がない、というのもあるんでしょうね。彼の人間に戻りたいという願望は数十年生きてきて募るばかりでしょうけれど、同時にその感情切望に振る舞わされるような若さは消え去り、年相応の老成を経てしまっている。それは諦観とも現状への適応とも取れる落ち着きで、彼自身はそれに馴染むことを必死に拒んではいるけれどやっぱり切迫感は薄いんですよね。
彼には理解ある家族、ずっと寄り添ってくれた弟が今も生きていて、弟家族も親身になって彼のことを手助けしてくれている。また、荒っぽいと言うか雑ではあるけれど比企未晴のように慕ってつきまとってくる女性もいる。
彼には家族がいて、周りには愛情がたゆたっている。その家族と流れる時間が違い、徐々にその乖離は広がっていて、だからこその孤独感と焦りは虎木にもあるのでしょうけれど、未だ失われていない以上はやはり持ちたる側だったんですねえ。
それを、本当に何も持たず、何も持たせて貰えず、どこにも寄り添えずどの集団にも入れない、そんな本物の孤独の中に居た彼女・梁詩澪の存在が虎木の境遇がどういうものかを教えてくれた気がします。
そんな彼に、詩澪が惹かれ焦がれてしまったのもわかるんですよね。彼女の境遇が想像以上に酷薄であったことからもなおさらに。
若い見た目とは裏腹に、虎木は実際にこう歳食った落ち着きと余裕があるんですよね。いや、アイリスと喧々諤々してるのを見るとほんとかー?と思いたくもなるのですけれど、詩澪が正体をバラしたあとのあの変わらない対応は年の功だと思うんですよね。枯れてる? うーん、どうだろう。
こうしてみると、詩澪が虎木に求めたのは文字通り「親」としての包容力なのかもしれない。女としての色気や魅力で迫っているようで、それは果たして異性に対する求愛や誘惑だったのか。手を繋ぐという行為も、こうしてみると幼い子供が親の手にしがみつくような感覚がどこかにあったんじゃ、とふと思うことも。
まあいざ、虎木が詩澪に真意を問おうとしたら、事前に想定していた対応をなにも出来ずにひたすらしどろもどろでオタオタしてしまっていたのを見ると、老成した余裕なんてこれっぽっちも見当たらないんですけどね。あそこでの詩澪の落ち着いた対応と返答はむしろ歳不相応に詩澪の方が一回り年上みたいに大人びて見えましたし。
いや、その前段階で詩澪と真剣に向き合おうとする虎木に挙動不審になってしまったアイリスに、彼が正論打ってアイリスの大人気なさを嗜めたのを見せられていただけに、あんたアイリスにあれだけ偉そうにぶっておいて、言ったこと何も出来てないじゃんw となってしまったんですよね。
虎木って、なにごとも卒なくこなすし、それこそ70年近く社会で生きてきただけあって人当たりも熟れていて、言葉を尽くす事も慣れていて人に教え諭すことにも長けてるじゃないですか。だから、あんなオタオタしてしまってる姿は新鮮ですらあったんですよね。いや、彼もそんな風になるのか、と。
意外と、女性とこんな身近に親身になって話す経験少なかったのか。若造みたいなうろたえかたしてからに。でも、そういう所って老成してあんまり隙のない彼の可愛げ、でもあると思うんですよね。
それにしても、アイリスにはあれだけ遠慮も何もあったものじゃないのにねえ。自分でも気づいていないっぽいけれど、やたらとアイリスの反応気にしているところあるし。
アイリスの側も虎木にはやたらと気を許しているというか、彼には一切緊張を感じていないのを見ると、ほんとにお互いいつの間にか距離感近くなってるんですよね。和楽老人が面白そうにするわけだ。

一連のトラブルの原因の方は、なんか予想外にラスボスが再登場してきたけれど、大陸系の妖の方も意外と小物だったというか、現代になってかつての格を組織としても失ってしまった、という事なのか。中途半端に古来のまま厳しい掟が残っちゃってるのがやたらアンバランスでしたし。
これを見せられると、闇社会を牛耳るような古妖たちの、闇十字騎士団と対等に暗闘を続けるようなバトルもの定番の大組織、みたいなのはもう存在しないのかもしれないなあ。アイカみたいな個人がポツポツと活動しているばかりなのだろうか。
……比企家とか、思いっきりこの大組織に該当するな、そう言えばw

しかし、文章からはあんまりわからないんだけれど、この話の間の殆どで虎木ってコンビニのクリスマス用制服であるサンタ服を着てたんだよなあ。絵面、けっこう強烈だったのかしら。まあラストバトルまではサンタ姿じゃなかったのですけれど。
最後、アイリスと二人で同じコンビニの袋を持って並んで歩くシーン、あのイラストはいい雰囲気で好きだなあ。



邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 2 ★★★☆   



【邪神官に、ちょろい天使が堕とされる日々 2】  千羽十訊/えいひ GA文庫

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「雌獅子の女神が復活した――このままだと、人類は絶滅する」

英雄アウグストがイフリートと相討ちになり死亡して数日後、祈師が殺される事件が教皇顧問団で問題となった。事件現場は、山脈が抉り、消し飛ばされたという。
「丁度いいスタッフがいるではありませんか。有能かつ、死んだら死んだで構わない、そういう祈師が」
そんな事件に送り込まれることになったギィたちは、教団と敵対する亡神結社の刺客と邂逅する。
「で、こいつはチェルシー・ザラ。オレの嫁」
「誰が嫁だ! 」
不良神官と彼に甘やかされる天使が紡ぐファンタジー第2弾!


アストリッド、年齢的にもチェルシーよりも一回り上(アストリッドが千二百歳でチェルシーが八百歳だそうで)ですし、神格でも星の女神アスタルテとして魔王を冠するほどのものであり、月の大天使たるサリエルなチェルシーよりもまあ上かなって所なんですけれど、関係性としてはチェルシーが姉でアストリッドが妹、というポジションに収まってしまうんですか。
逆じゃね? と、思ったんだけれど、アストリッドが一緒に旅するようになってからチェルシーって確かに甘ったれた行動は取らなくなってるんですよね。ギィにはだだ甘えてますけれど、三人一緒のときは先達としてアストリッドの面倒をよく見ているし、どこか落ち着いた雰囲気すら醸し出すようになってるんですね。
これ、無理してお姉さんぶって背伸びしているわけじゃないという所が味噌で、ごく自然にアストリッドの事を見守って、気遣って、寄り添ってあげてるわけですよ。
アストリッドも、天真爛漫で無邪気な子ですけれど別に短慮だったりちゃんと見てないとどこに突っ走るかわからない暴走グセがあるわけでもない。むしろ、裏表のないバカっぽい言動とは裏腹にとても聡明で思慮深いすらあるし、我儘言ったりもしないイイ子なのである。でも、どこかその純真さは見守ってあげたいという庇護欲を掻き立てるので、チェルシーが何だかんだと面倒見てしまうのもわかるんですよね。
それに、今回の事件はアストリッドと縁の深い神様と対決することになり、彼女も恩人であり家族のようでもあった人を討たなければならない、という状況に深く苦悩することになるから、余計にその明るい笑顔を曇らせている彼女には寄り添ってあげたい、と思わせてしまうのでしょう。
もっとも、アストリッドは苦悩はしても迷いは一切していなかったのですが。
その意味では覚悟据わった魔王でもある、と言えるんですよね。同時に、チェルシーやギィ、そして共闘する事になった亡神結社のエドとシャルロットの人神コンビがアストリッドの心の内をかき乱すことなく、彼女を支えるようにその悲しみに常に寄り添ってくれていたから、迷うだけの隙間がなかったんですよね。
ギィもエドも、その意味ではイイ男すぎるし、チェルシーとシャルロットがイイ女で良き友で姉妹同然の同志であった、というべきなのか。
特にエドゥアルドとシャルロットのコンビは、さながらもう一組のギィとチェルシーで以心伝心、息ピッタリだし、価値観もギィとほぼ似通ったものだけに、義もあり仁もあり、という感じで気持ちの良い二人組だったんですよね。って、いきなりギィと故郷での幼馴染という設定が飛び出してきて、びっくりしたんですけど。故郷を滅ぼされて以来、の再会になったんでしたっけ。そして、お互い対立する組織の掃除屋みたいな立場にありながら、変にすれ違って衝突することもなく、いや出会い頭はお互い誰かわかっていなかったので戦闘になりましたけど、お互い幼馴染だった相手とわかったら信じたり疑ったりという概念すら必要ないとばかりに、一緒に行動するようになって……いや、男同士の幼馴染というのもこうしてみると、いいもんだなあ、なんてちょっと思ってしまいました。
ともあれ、そんな連中がアストリッドの苦悩に何も余計なことを言わずに寄り添い、命令や何かを強いる事無くアストリッドの在り方をそのまま受け入れてくれていたから、彼女も迷うことなく暴走する恩人に対して自分が何をするべきかを貫けたんですよね。
その迷いの無さが、覚悟が、またアストリッドの健気さを引き立てていて、天真爛漫でムードメーカーで聡明で可愛らしくて健気な年上の妹格って、パーフェクトかよと言いたくなるんですけど!
エドとシャルの亡神結社のコンビの登場に、アストリッドの掘り下げ、チェルシーのちょっとした成長と、キャラクターに関しては大いに味わわせていただきましたけれど、ストーリーとしてはあんまり進展なかったんじゃないかな。天罰神の復活は遠大な計略かもしれませんけど、怨敵ヤオダバオトの側の動きは見えなかったわけですし。
ただ世界観はやはり面白いなあ。今回はエジプト神話の天罰神が登場、そこにアストリッドの神格であるアスタルテが色んな神話大系に様々な名前で登場しているのを運用して、関わりを持たせて、という形になっていましたし。各地の神話の残滓が今、人の間に入って生き残り、今この世を支配する疑神ヤオダバオト打倒のために雌伏している、というのもワクワクしますし。スクルドって、盾の戦女神でもあるのか、このへんあんまり知らんかった。


継母の連れ子が元カノだった 6.あのとき言えなかった六つのこと ★★★★★   



【継母の連れ子が元カノだった 6.あのとき言えなかった六つのこと】  紙城 境介/ たかやKi 角川スニーカー文庫

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「なぁ。『好き』って、なんなんだ?」お互いの気持ちに向き合う文化祭編!

親の再婚できょうだいになった水斗と結女は、元恋人同士。
水斗といさなが付き合っているという噂で校内が色めく一方、結女は水斗との距離を縮められないままで……。
そんな初秋、きょうだい揃って文化祭の実行委員に選ばれる!
衣装選びに放課後の準備作業……長くなる二人きりの時間に、夏祭りのキスの真意を確かめようとする水斗。
そして水斗に自分の好意を気付かせたい結女。
探り合いながら迎えた、文化祭当日――二人は展示の見回りを任されるが、これってもうデートでは!?
「なぁ。『好き』って、なんなんだ?」
元カップルが、お互いの気持ちに向き合う文化祭編!


いさな、この子ほんと凄えわ。この物語上における怪物なんじゃないだろうか。正直、この子みたいなタイプの登場人物ってその立ち位置を含めて見たことがないんですよね。なんなんだ、この未知の怪物は。
登場した時からそうだったのですけれど、いさなって結女の恋敵、ライバルキャラ、ヒロインの一人、では一貫して無いんですよね。じゃあなんなんだ? と、言われるとこの巻を読んでるともう「親友」としか言えないわけですよ。でも、男女の仲を越えた親友、というカテゴリーでもないんですよね。だって、男女の仲越えてないんだもの。いさなの方は未だに水斗の事好き好きですしねえ。
ただ、究極的には恋人になるとかあんまり欲してるわけでもない。
普通の人が考える男女の関係の範疇にどうしても収まらない。独立独歩というべきか、いさなはいさなの価値観の中で生きている。
世間の当たり前にどうしても適合できない自分にずっと悩んでいた彼女だけれど、前巻でおおむねその辺吹っ切っちゃったんですよね。
いさなに比べると、水斗の方は常識的と言える。いや、いさなと比べるなよ、て話かもしれないけれど、水斗みたいな他人と関わることを億劫に感じる人種って、みんなでわいわいとやるのが楽しいと思う人種からはびっくりするくらい認識されないんですよね。そういう人との関わりを避ける人の事は、本当はもっと周りの人と仲良くなりたいけれど性格的に不器用だったりしてうまく出来ない人、と思っちゃう事が多いんですよね。だから、善意で関わろうとするし関わらせようとしてくる。違う価値観の存在を認めない、というんじゃなくて認識出来ないわけだ。
水斗は、接客や委員会の取りまとめなどやろうと思えばできる人間である。でも、できるからってっやりたいわけじゃない。できるからってそれが別に楽しいってわけでもない。
そういう人間なのだ。そういう自分であることに、水斗は別に悩んでいたわけではないんですよね。
この巻においての主題は、あとがきでさらっと美しいぐらいシンプルに纏められてあって、ちょっと唖然としてしまうほどでした。いや、ここまで明確な指針を以て水斗という人間を掘り下げていっていたのか、と感嘆してしまって。本作って、キャラクターを解体してバラしきった後にもう一度そのバラした要素を組み上げていく行程がメチャクチャ綺麗なんですよね。ストーリーとしてでこぼこが一切ないなめらかすぎるほどの曲線を描いている。ラブストーリーとして「美しい」としか言いようのない情景が、心情が奏でられることになる。
いさなが導き出した、「好きってなんなんだ!?」という水斗の苦悶に満ちた問いかけへの答え。その前後に描かれていく、幾つものシーンがとても綺麗なんですよ。ドラマティックで神秘的で情熱的で、答えを聞いた水斗が衝撃を受けると共に自分の中に厳然として在った「好き」という感情が色を帯びて熱くなっていく瞬間が。二人のやり取りを知らないまま、後夜祭の独特の雰囲気の中でセリフもないままその眼差しを以て答えを示していく男女たちの情景。そして、一人歩く結女の脳裏の過ぎっていく水斗の横顔。
クライマックスは、決して盛り上がるわけではなく、熱がほとばしるわけではない。むしろ地味ですらあるのでしょう。それは静かで、ざわめきもなく、落ち着いた空気の中でそっと置かれたものでした。
劇的、とは程遠かったのかもしれません。感動というような震えるものを起こされたわけでもなかったでしょう。
でも、美しかった。こんなに胸に、心にふわりと熱をおびるシーンは経験がないほどに。
綺麗でした。きっとずっと先まで、忘れられないくらいに。
これが二人の恋のリスタート。勇気を出して踏み出したもう一歩。そのままの自分を許し肯定し認められたがゆえの、君を欲する我儘。
物語においても間違いなくここが転換点。こここそが最も大事なターニングポイントでした。
なんかもう、何度も読み返したくなります。読めば読むほど、色んなものが染み込んでくる。

あと、大正時代風の書生衣装をまとった水斗を目撃した女性たちが片っ端から聖闘士星矢の車田飛びみたいにぶっ飛ばされていくのは、なんかもう笑ってしまった、面白かったよw





<Infinite Dendrogram>-インフィニット・デンドログラム- 15.<GAME OVER> ★★★★   



-インフィニット・デンドログラム- 15.<GAME OVER>】  海道左近/タイキ HJ文庫

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大賢者ついに登場!!

講和会議の裏で起こっていた、盗賊王たちによる王都襲撃。
世界の謎を暴くため、譲れないものを貫くため、己の力を刻み込むため、かけがえのない日々を守るため。
未曾有の混乱の中で、様々な思惑と信念がぶつかり合う。
大賢者、管理AI、そして邪神とはいかなる存在なのか。
世界に潜む謎を解き明かす一端となる戦いが今始まる――!!
大人気VRMMOバトルファンタジー、熱戦必死の第15巻! !
大賢者インデグラと盗賊王ゼタが表紙ですか。大賢者ってロリババアだったのかー!(まだ二十代)
レイたちが獣王・衝王と激闘を繰り広げていた講和会議(講和会議なのに激闘とは此れ如何に)と同時進行で行われていた王都襲撃事件。
主人公不在で繰り広げられる死闘は、これまで厚いベールに覆われていたこの世界の真実の一端を閃かせる秘密開示の一幕でもありました。と、同時にアルター王国第三王女のテレジア・セレスタイト・アルターと黄河帝国から訪れていた第三皇子のツァンの秘されていた正体が明らかになる回でもありました。
二人共、まだ幼いと言ってもいいくらいの年齢に過ぎないのに、背負っている業がおもすぎる。片や、生まれた瞬間から世界の終焉のトリガーとなる存在であるが為に死ななければならない宿命を背負ったテレジア。生まれた瞬間に母体となった母をバラバラに引き裂き、母親殺しの業と家族からの憎しみを背負ってしまったツァン。特にテレジアはジョブ<邪神>の特性として、歴代邪神たちの記憶を引き継いでいるという宿業まで背負っている。歴代の邪神たちと人格は違うとはいえ、記憶は人となりの形成に大きな意味を持つだろうし、テレジアは生まれ落ちたその瞬間から明確な意識を持っていたのだから、生まれたその時から自分は死ななければならないと思い定めた人生とはどんなものだったのか。それでも捨て鉢になったり投げやりにならず、粛々と宿命を受け入れながらも王女として思いの外平穏に続く日々を喜び、自分を慈しんでくれる家族を愛するテレジアが本当にイイ子でねえ。
一方のツァンも、家族から愛されるどころか憎まれて、乾いた人生を送りながらこの子も実直に生きてきたんですよね。それは諦めだったかもしれないけれど、憎まれたからと言って家族を憎み返さず世界を呪わず、彼自身に罪は無いはずの母殺しの罪を濯ぐように生きてきたツァン。
そういう彼だからこそ、エリザベートという最愛を抱くに至る人に出会えたのだろう。
なんか、この作中で一番まっすぐに男の子してるのって、この蒼龍くんじゃなかろうか。レイの方もまっすぐはまっすぐなんだけれど、ちょっとぶっ壊れている節もあるし純真とはまた違う真っ直ぐさな気もするし。
まだ10歳の男の子と9歳の女の子との、純真で命懸けの人生を賭した純愛物語。何よりも真剣で何よりも必死な幼い恋の物語。この二人がともに歩む人生は幸せであって欲しい、祝福されたものであってほしいなあ。
邪神と龍帝という、過去から延々と引き継がれていた宿命、或いは宿業を引き継ぐことで人生そのものを苦難に塗りつぶされたものに変えられてしまっているテレジアとツァンは、だけれどそのジョブに引き摺られることなく、二人共彼らなりに今の自分の人生を自分のものとして歩んでいる。
でももうひとり、同じ過去から<大賢者>として記憶と使命、そして宿業を引き継いでいるインテグラはどうなのだろう。生まれたその時からジョブを引き継いだ上記の二人と違って、インテグラは教育を受けた上で先代の死と共に大賢者を引き継いでいるんですよね。その記憶の継承がどのような形で行われたのかは詳細よくわからないのだけれど、彼女もまた<大賢者>が代々引き継いできた使命感、或いは妄念と呼ばれるものをそのまま受け継いでいるように見える。
記憶を継承しても魂は違うから人格も異なっている、という邪神の継承は大賢者にも該当するかわからないのだけど、怨念みたいなものがそのまま引き継がれているような印象がこびりついてるんですよね。ただ、インテグラとして幼馴染であるリリアーナやアズライトを想う気持ち、彼女らへの友情もちゃんと抱いているようなので、彼女がインデグラなのは間違いないんでしょうけれど。
それでも、彼女が抱いている使命感、信念、或いは妄執は果たして彼女のものなのか。そのあたりが、同じ過去から延々と宿命を引き継ぐ邪神や龍帝とはちょっと様相が異なっているように見えるのだ。
俯瞰してみると似たような境遇に在るこれら<邪神><龍帝><大賢者>のジョブの持ち主たちが、しかし三者三様に異なった在り方を示しているのがまた面白い。
これは、今回王都強襲に送り込まれた改造人間たち、改人と呼ばれるティアンの成れの果てたちも似たようなところがあるんですよね。四者四様、人であったにも関わらず人から外れてしまった者たち。改造された結果とはいえ、それぞれ思う所あって人である事を捨て去る事を受け入れてるんですよね。その末路も含めて、四人ともが突き進んだ方向が違うのは面白いなあ、と。その中で、もっとも流された選択を続けたモーターが生き残る、というのもまた面白味がある。
そんな改人と対峙した騎士テオドール、マスクド・ライザー、ツァンという面々が捨て去るのではなく、受け継いで守るために戦って、彼らを下していったというのもまたシチュエーションの妙なのでしょう。
人とは多様な側面を持ち、その一点を研ぎ澄ませていくか、その多様を混在させたままで進んでいくのかも人それぞれ。そうした複雑さは、管理AIたちも同じように背負っている、或いは内包しているように見えるんですよね。AIでありながら情を持ち、それぞれの方向にその情を炸裂させて邁進している彼らをただの機械と称するのは難しいでしょう。彼らもまた、この世界の「人間」なのか。
世界の行く末のためには、テレジアを邪神として目覚めさせないまま殺す事が一番と合理的に理解しながら、その選択を取ることをためらってしまうドーマウス。彼らが元はマスターとともにあるエンブリオだった事を思えば、その情も理解できるのだけれど、大半がぶっ壊れた感性と妄執に捕らわれているのがなんともはや、なんだけれどそれもまた人らしいと言えるのかも知れない。
彼らに比べれば、IFの犯罪者たちの方がよっぽど「人でなし」なんですよね。倫理がぶっ壊れている、というよりも彼らの内面が非常にシンプルで、ある種の自分ルールを絶対遵守しているように見えるからこそ、そのブレの無さが非人間的に見えてしまうのか。
こいつら、こんな人間性でリアルの方でまともに生活出来ているのか、と心配になるのですけど、心配しなくても出来てない人の方が多いのかw

ともあれ、ついに動き出す犯罪王。終焉を巡る世界の秘密の一端も明らかになり、幾つもの思惑が多数の勢力とともに錯綜しはじめる。果たしてそんな中で、主人公レイ・スターリングはどんな役割を得ていくのか。
今の所、彼は幾つもの事件の中心に居たものの、核心には殆ど触れないまま表層で活躍している、とも言えるんですよね。そのままネメシスとイチャイチャしててもいいんですよ?
ネメシスに、なんかもうプロポーズみたいなセリフ吐きやがってまあ。テレテレなネメシス、かわいいですよ?





いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。1 ★★★☆  



【いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。1】  六升六郎太/ bun150 HJ文庫

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こうちゃんのこと 大・大・大好きだけどバレてないから問題ないよね

《今日こそ、こうちゃんに告白するんだから! 》

特にモテる訳でもない男子高校生・二武幸太(にたけこうた)に、いきなり聞こえてきた声。
それは、いつも彼にそっけない態度をとる幼なじみ・夢見ヶ崎綾乃の心の声だった!
綾乃が自分にベタ惚れなんて全く知らなかった幸太だが――。

《本当はこうちゃんの方から話しかけてほしかった……。》

いきなり筒抜けになった綾乃の片想いに彼女を意識しだす幸太。
しかしそこで「心の声」の意外な副作用が見つかって――!?

タイトルぅ!! 足りない、このタイトルだと肝心の部分が抜けてるんですけど!
バレバレなのは決して態度が実はわかりやすい、とかではなくあらすじにもある通り、サトリさながらに異性の声が聞こえるようになってしまったため、なんですね。
それだけなら、表向きとは裏腹に幼馴染が本音では自分のこと好きで好きでたまらなくて、そんな素直になれない彼女が可愛くて仕方ない、という聞こえてくる心の声をうまく活用してすれ違いのないようにちゃんと相手の本当の意を汲んでひたすらイチャイチャしてダダ甘なラブコメをやりましょう、てなりそうなものなんですけど……。
ここに、詐欺よろしく契約書の隅っこに見えないような小さな文字で書き記してあるが如く、大事な続きが……。

但し、告白されれば死にます。逆に異性からの好感度が下がりすぎても死にます。学校から転校退学しても死にます。無関係の人に知られても死にます。

死にます!

……無理ゲーだぁーー!!

異性の心の声が聞こえるようになった代償がこれである。
ちなみにこの能力、主人公の幸太くんがたまたま見かけた交通事故に遭いそうになった猫をとっさに命懸けで救った恩賞として、猫の姫神様がくれた神様アイテムによって付与された能力である。
いや別にそんなつもりじゃなかったので要りませんて、と固辞してる幸太に強引に与えたものである。
……幸太、何にも全然一つの悪くないやん!!
なんでこの子、こんな酷いを通り越したえげつない目にあってるの!? 恩を仇で返すどころじゃないよこれ!?
まだこれ、猫神様に悪意があった邪神とかなら納得もいこうというものなのですが、猫姫様も詐欺紛いの宣伝に騙されて購入したもの、という酷いオチ。いやこれでまだ猫姫さまが罪悪感から一生懸命この呪いを解くために奔走してくれるならいいのですけど、このくそ神様、あっさり飽きて知らん顔しだすわ、説明書の解読サボってるの怒ったら逆ギレするわ、ちょっとガチで殺意湧いてくるんですけど。むしろこの呪いをかけてきた嫉妬の神様とやらよりも、猫姫さまのほうに怒りが煮立ってきたんですけど。幸太がなにか悪い子とした報いでえらい目あってるならともかく、善いことをした上に望んでもいないのにあんたが強引に押し付けてきたもので彼、こんなえらい目にあってるのに、その態度はなんだーー!!
幸太くん、メチャクチャ良い奴なので、余計に腹が立ってきてしまいました。もう、幸太が助けた猫の白夜を変わりの猫神さまに昇神させて、この駄猫は放逐してしまえればいいのに。

んでそう、幸太めっちゃいいヤツなんですよ。
いきなりわけのわからん理由で自分の命がやばい、という状態になりながらこの子自分のことばかり考えずに、むしろ心の声を通じて知ってしまった幼馴染や親友の境遇に心痛め、心配し、彼女らが傷つかないように一生懸命立ち回るのである。
……このヒロインたちが、また色んな意味で「やべえ」娘らなので、幸太の配慮を全力で明後日の方向にぶん投げて自爆していってしまうのですが。
気持ちが、気遣いが、配慮が、心配りが、これっぽっちも通じねえーー!!
幸太、心の声が聞こえているから本来ならその場に応じた最的確の行動や言葉選び、選択肢を選んでいるはずなのです。実際、幸太の行動はこっちから見ても最も無事に着地させようとしている行き届いたものだと判断できるものばかりでした。幸太がんばった、ほぼ無茶振り同然の反応を要求されていた場面にも関わらず、超頑張って配慮した。気遣った!
 
それらを全部地面にぶちまけて台無しにしていくスタイルの幼馴染の綾乃とクラスメイトのみずき。
こ、こいつらわー
特に綾乃の方は本性が完全にストーカーな上に妄念にとりつかれた変態という、ヒロインとしてそれもうアウトなんじゃないですか? というあれな心の声を垂れ流しにしちゃってるんですよね。
幸太、よくドン引きしてそのままズリズリと後ろにさがっていってフェイドアウトしちゃわないよなあ、と感心してしまうほどの変質者っぷりですし。
この幸太くん、決して呪いの制約があるから仕方なく綾乃に付き合っている、という事は一切ないんですよね。ここまでやべえ妄念を常時浴びせられている上に、色々とやべえ彼女の妄想手帳の中身までばっちり見ちゃったにも関わらず、むしろ気を遣ってあげるところとか、この子聖人じゃないだろうか。義務感や親切心といったよそ行きの心配りでもなく、本当に綾乃に親身になって彼女に心寄せてるんですよね。幼い頃に、綾乃に妹ともども兄妹が一番苦しかった時に心救われた、人生そのものを救われた事を今でも恩として大事に抱え込んでいるし、アレな内面はともかくとして小説家の母と真剣に向き合い、自分の夢と掛け合わせてひた走っている綾乃の事を本気で尊敬もしてるんですよね、彼。
だから綾乃が家庭環境のこともあって追い詰められた時に奔走しているとき、幸太は自分の命の危機に関しては殆ど考えていないんですよ。あんまり入れ込んで彼女のこと助けてしまうと、余計に惚れ込まれて告白されてしまう危険性は、致命的なほど高かったにも関わらず、その危険性を無視して綾乃の苦難を取り払おうと走り回るのである、この子は。
そりゃ、惚れられるよ。めちゃくちゃ良い奴であると同時に、イイ男なんだから。
綾乃はそんな彼にずっと一途だったわけですから、男見る目はありますよ。まあ、男を見る目云々の前に、自分のその性癖というか人間性というか、妄想に殉じて生きてるようなネチャネチャした性質、なんとか治した方が良かろうに。もう手遅れっぽいけれど。もう駄目だわ、この娘。
残念ながら、幸太くん器が大きすぎて、こんなヤバいのですらあっさりと受け入れてしまいそうなのがなんともはや。
いや、呪いのおかげで受け入れられなくなってる現状なのですが。

しかしこの呪いって……言っていいのかな? 愛の告白を「されたら」死ぬって言うのなら……ねえ?
これは抜け道、あるのかな?

マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる 4 ★★★☆   



【マジカル★エクスプローラー エロゲの友人キャラに転生したけど、ゲーム知識使って自由に生きる 4】  入栖/神奈月 昇 角川スニーカー文庫

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新たな攻略ルートへと突入!? 次世代作の大本命、待望の第4幕!!

「おめでとう、瀧音幸助。君は選ばれた」
ダンジョンソロ四十層攻略という前人未踏の記録を打ち立てた瀧音は、ツクヨミ学園最大の権力を有する【三会】に招かれる。
最高のハッピーエンドを目指す為、学内で大きな力を手にした瀧音は仲間達への支援に奔走していく。
そんな中、瀧音はマジエク主人公である聖伊織の義妹・結花の身に異変が起きている事を察知する。
「待ってくださいっ! 瀧音さん何で知って……るんですか?」
本来それは造作も無く解決出来る筈のイベント――しかし、物語は瀧音ですら知らない新たなルートへと分岐していて!?
いま、マジエク世界と瀧音の運命が大きく動き出す!!
これ、伊織の方は誰がメインヒロインで進行してるんですかね? 一応、幸助の方はリュディがメインっぽいものの、ここに来て同じパッケージに載るメインヒロインの一人である伊織の義妹の結花が幸助の方のルートに入ってきたわけですからね。
クラスメイトのカトリナが現在の所順調に友好度深まっているみたいですし、伊織が三会に入れば生徒会長のモニカの芽も出てくる、といったところなのでしょうか。
ともあれ、40階層ソロクリアという突拍子もない記録を引っさげて学年一位を獲得した幸助は、その功績を以て「主人公」である伊織に先んじて三会入りを果たすことになる。
三会とは生徒会、風紀委員会に加えて式部会という通常の学校ではまず見たことのない組織が存在しているのだけれど、表向きは兎も角裏向きのこの式部会という組織の存在理由がまたなんというか独特で面白いんですよね。
ゲームの世界特有、と言っていいのだろうか。現実世界にはまず存在し得ない組織の在り方である。意図的にヘイトを集めてこいつらには負けたくない、という反発による向上心を生徒たちにもたらすための組織なんてもの、まあ現実にはあり得ないわなあ。と、思ってたら作中でもちゃんと幸助によってさらっと突っ込まれてたし。まあまずこんな組織、並の人間なら担えないでしょう。個人としての実力と、搦め手からでも潰されない社会的地位や権威、権力を持ち、なおかつ余程の人格者でないと容易に潰されてしまうでしょうし。
つまるところ、元式部会幹部であるベニート卿と紫苑さんは、その余程の人格者なわけだ。ベニートがエロゲのプレイヤーたちからは大人気ってなんぞ?と思ってたら、そういう仕組みだったわけね。
今まで一人で突っ走ることが多かった幸助が、いざ手助けが必要になった時に、他の親しいヒロインたちがたまたま手が塞がっていたとはいえ、真っ先にベニート卿と紫苑さんに助けを求めたあたり、既に余程の信頼を彼らに寄せていた、って事なんですよねえ。
ともあれ、組織の目的そのものが「ライバル稼業」を担っているようなものですから、主人公聖伊織と真っ向から張り合おうという幸助にとっちゃあ、ここしかないという選択だったのでしょう。同時に、友人キャラという枠組みから明確に逸脱し、伊織と対等の立場で対決してやるという決意表明とも言うべき選択だったのかもしれません。
そして、それは伊織に明確に伝わった。
伊織からすれば、入学当初から常に幸助が先を行き、自分はその背中を追いかけるばかりだった。今、式部会に入会したことで先を突っ走っていた友は一旦立ち止まってこちらを振り返り、ちゃんと付いてきてるか? と、待ちわびているかのように見えたのかもしれません。
知らない間に義妹の結花が誘拐されてピンチに陥っていたのを、いつの間にか幸助に助けられていた、というのも伊織からすれば衝撃でもあったでしょう。彼にとって強くなりたいという願望の根っこのところに、結花を守る、という目的があったでしょうし。なのに、自分は何も関与出来ないまままた結花は助けられてしまった。兄として安堵し、友人として深い感謝を、でもライバルとして見れば自分の不甲斐なさを思い知らされる。
「主人公」としてはギアが入るには充分な理由であり原因であり、発火点ではないですか。
1巻のラストの、伊織からすれば何のことかわからない幸助からのライバル宣言。その裏返しとして、今回の伊織の宣戦布告。今まで幸助の物語上において、視界の外……とまでは言わなくても、視界の外縁部をマイペースにひた走っていた主人公が、ついに正面に躍り出てきた、と言わんばかりの展開はやはり燃えますなあ。ここからしっかり、切磋琢磨するようなすぐ傍に伊織もいる展開になるのでしょうか。
その前に、義妹の結花がなんかかなり唐突ですけれど、幸助のルートにメインヒロインの一人として参入してきたみたいですけれど。
人の妹をヒロインとして掻っ攫うって、なんとも背徳感があっていいですなあ。しかも絶体絶命のピンチに颯爽と現れて、大きな背中でかばうとかいうシチュエーションまで奪っちゃってまあ。それは、ヒロイン相手には致死の一撃ですよ、お兄さん。
なんか結花の出自もこうしてみると物語の根幹に関わりかねないものがあるみたいですし、一気にストーリー上でも最重要人物の一人に持ち上がっちゃったみたいですし、大丈夫ですかリュディさん。ラーメン大好きリュディさんしている場合でいいんですか!?
しかし4巻まできましたけれど、未だにあんまり元のゲームがエロゲという感じしないですよね。結花が巻き込まれたラッキースケベ案件のランニングマシンも、まあおバカコメディではあるんですけどあくまで全年齢版って感じで、見えても下着までという大人しさ。エロゲなら、もっと剥かれて当然ですからね!?というのはエロゲに対する偏見でしょうか。
でもエロゲを想起させるようなえっちぃ展開、ほんとないですよ? リュディとも同居しているのに、それらしいハプニングすらも殆どありませんし。健全、とても健全っ!
せめてもうちょっとこっ恥ずかしいラブコメしてくれてもいいですよ!?


異世界迷宮の最深部を目指そう 15 ★★★★☆  



【異世界迷宮の最深部を目指そう 15】  割内タリサ/鵜飼沙樹 オーバーラップ文庫

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立ち上る火柱を視認し、ラスティアラたちの安否を確認するべく地下街に向かったカナミ。
そこで目にしたのは、捕縛から抜け出したノスフィーによって『素直』にさせられ、仲間内で争うラスティアラたちの姿だった。
すぐに加勢しようとするが、ラスティアラに制止され……!?
ノスフィーとの決着をつけるため、ラグネが持ち込んだ触媒で過去視を行ったカナミは、いかにして彼女の在り方が形成されたかを知る。
さらに未来視でフーズヤーズ城を支配したカナミは、ついにノスフィーと対峙し――。
そして、『彼女』とどこまでも落ちていく。

今もパーティーの中核をなすこのヒロインたちが一堂に会したのは7巻でしたか。あの時はリヴィングレジェンド号でカナミが常に死を感じるくらいヒロイン同士がギスギスして火花が飛び散り、ちょっとでも燃料が投下されたら即座に爆発炎上して地獄が現出してしまうような修羅場でした。
そうかこれが常在戦場! と悟りを開いてしまうくらいの殺伐とした空気でした。カナミ、わりとすぐに刺されるだろうなー、血みどろの惨劇はいつ起きるかなー? という雰囲気だったのも今は昔、なんですよね。
いや、実際カナミってば結構ザクザクと切り刻まれて血みどろになりましたけれど、厳密には女性関係を拗らせて刺されたのではなくて、千年前の所業がもとになって攻撃されるパターンが大半だったはずなので、自業自得ではありますけれどヒロイン衆が妄念を拗らせて殺しにかかったケースには結局行き当たらなかったんですよね。
あの極めつけのヤンデレが揃いも揃ってしまった地獄のパーティーが、よくぞまあ。
そして今回、ノスフィの能力によって強制的に各々の奥底に秘めていた病んだ部分を引き出されてしまったにも関わらず、ラスティアラの邁進によって全部彼女たちヒロイン同士でしっかり話し合って気持ちを通じあわせて病んだ部分を解消、もしくはそのまま受け入れる形で地上最強の絆で結ばれてしまうのである。
むしろ、カナミは居るだけ邪魔、やることなすこと邪魔! 邪魔してばっかり! になってしまっていた有様だったのである。感慨深いじゃないですか。人の話を全然聞かずに自己完結してカナミだけに執着していたヤンデレヒロインたちが、カナミ関係なしにメンタル薄弱な部分を克服して自分たち同士でぶつかり合い胸襟を開けあって、理解しあい認め合い心寄せ合って、今や親友、今や運命共同体。共に行き共に死す仲間として、同じ人を愛し恋した同志として、手を取り合い頬を寄せ合い額を合わせて満面の笑みを浮かべる関係になったのである。いや、なったんじゃなく、ラスティアラを中心として、そして各々の克己心によって、そういう関係を自分たちで築き上げたのである。
本心から、すげえなあ、と感心させられてしまいました。ここまでヒロインたちがしっかりと自立して自分たちだけで関係を築き直したケースはちょっと見たことがないですよ。
主人公がそれを阻害しまくってたパターンもw
いや、いつの間にか話を全然聞かないのってヒロインたちじゃなくて、カナミの側になってたんだなあ、と気付かされてしまう。いや、カナミは視野狭窄になっててもちゃんと自力で気づくし、而今完結してしまわずに、ライナーをはじめとして話を聞いて考えを改めることができる、そういう風に成長した主人公なので、話を聞かない、なんて事はないのだけれど。
でもだからこそ、カナミはそれだけ成長した、と思っていただけに読者側もカナミ自身もいつの間にか考え方捉え方見方が偏ってしまっていた事に気づかなかった、というのもあるんですよね。
……何度も何度も思い知らされるけど、ライナーはこういうときでも外側から冷静な視点でカナミを掣肘してくれるので、ほんと助かりますわ。彼が居てくれるだけでどれだけ道踏み外しかねない判断や思考を食い止めてくれたか。
ともあれ、今回の視野狭窄はカナミの人間的な欠陥というよりも明らかに仕込まれたものっぽかったので、カナミ自身なんか自分おかしくなっていると自覚してますし、彼が悪いというわけではないみたいなのですけれど。

まあ、千年前にやらかした事に関してはどうやったってカナミあうと、ですよね。カナミが悪い。
ノスフィーがねえ。いやうん、まさかここまで並外れてイイ子だとは思わなかった。悪い子じゃない、という風には今までの感触で納得はしていたんですけれど、ここまでこんなイイ子だとは想像できませんよ。むちゃくちゃイイ子じゃないですか。善良の結晶であり、健気の塊じゃないですか。
なるほど、元妻、という肩書にも意識が引っ張られていたのでしょう。その素性が本来なら妻じゃなくて、娘。しかも、ずっと父親に焦がれていた子となればなおさらに……。
もう完全無欠にイイ子でしかないイイ子が必死に悪いことしようと頑張っているものだから、そりゃ行動がどこかちぐはぐになりますよね。凄く悪意をもってカナミを狙い撃ちに彼を陥れる、苦しめるようなことを企てているにも関わらず、結果見ると妙に良い結果に終わったり誰かが救われてたり、報われてたり、助けられてたりして、なんかここしばらく物事の巡りが良いような感じがしてて、凄く違和感たっぷりだったんですよね。カナミがなにかすると大概悪いことになったりケチがついたりする印象だっただけに、妙に居心地わるくすらあったのですが。そうかー、ノスフィーが悪いことにしきれなくて、ついついみんなが助かったりするように着地点を変更しちゃってたのかー。
……いい子すぎるッ(思わず両手で顔を覆って
そんな頑張っても頑張っても悪堕ちしきれないこの善良無垢な子を、それでも悪者にならねば、と追い込んだ元凶こそが、千年前のカナミであったわけで。
もう死ねばいいんじゃないかな、こいつ。現在のカナミが黒歴史どころじゃない自分のアレっぷりに怖気づいてヘタレてしまうのも、ちょっと仕方ないなあ、と同情してしまうほどの、あの無神経っぷりはここまで来ると凄いなあ、としか言えない。正直、間が悪かったとも言えなくもないのだけど、ノスフィの健気さを思うとそれをこれでもかこれでもかとクリティカル連発でピンポイントに踏み躙ったカナミの所業は、言い訳しようがないんですよね。どう考えてもお前が悪い。
そこで最大限これ以上無いくらい覚悟決めて完膚なきまでに謝ってみせるところは、カナミえらいと思いますよ、素直に。極端に走りすぎ! と思わないでもないんだけど、ノスフィが拗らされた状態がそこまで極端に走らないと言葉も気持ちも届かないまでにグリグリ踏み躙られっちゃってるんだから、仕方ないよね、としか言えない。正しい極端であった、と言えるのかも知れない。多分、あれこそが正解だったのでしょう。
取り敢えず、修羅場を越えて一致団結したカナミパーティーが、一人ひとり意味不明な強さすぎてそれが一堂に襲ってくるとか、魔王軍総攻撃かな? というくらいのスケールなんですけど。この娘ら、しがらみとか要らん拘りとか全部放り出して最適化した協働したら、ここまで分けわからんレベルの集団になってしまうのか。
いやこれもう無敵じゃん。と、凄まじい安心感に後ろ支えられつつ、一番の難関であった対ノスフィ。これは戦って倒すという方向性には行かない時点で、無敵無双の強さは意味をなさず、だからこそ最難関だろうという壁の高さを感じていただけに、うん、それを乗り越えることこそがこの巻の山場だと思っていたわけだ。あくまで、山場……峠であって、まさか分水嶺だとは思っていなかったし予想もしていなかった。
いやこれどうすんの!?
途中で散々、カナミと似た者同士と言ってたの、こんな形で放り込んでくるとは思わないじゃないですか。そうだよね、カナミと同類項、同じ穴のムジナ、似た者同士なら……そいつはカナミと同じ「人間のクズ」にカテゴライズされる側だった、とも言えるのか。
どうなるんだこれ? さすがに驚天動地の展開過ぎますよ!? ……まあ、次の瞬間普通に何事もなかったかのように動き出しても不思議ではないブキミさというか得体のしれ無さというか、化け物感がこの人にはつきまとっているのも確かなのですが。
むしろ、いついきなり目をぱっちり開いて喋りだすか、ホラー感覚でずっとハラハラドキドキしていた自分がいるのも確かでありますw


聖剣学院の魔剣使い 6 ★★★☆   



【聖剣学院の魔剣使い 6】  志瑞祐/遠坂 あさぎ MF文庫J

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10歳児に転生した最強魔王とお姉さん達の学園ソードファンタジー第6弾!

「レオ君――君は、一体何者なの?」〈死都〉での任務より帰還したレオニスを待っていたのは、リーセリアによる質問攻めだった。魔王の秘密は遂にバレてしまうのか!? 一方、咲耶の周囲では〈桜蘭〉出身の武装傭兵団が〈第〇七戦術都市〉を巻き込む恐ろしい計画を実行しようとしていた。かつての同胞を止めるため、ひとり奔走する咲耶は、謎の魔王(※レオニス)に接近する。「魔王の力を貸りるには、それなりの対価が必要だな」「え、えっちな要求か?」「違う!」明かされる〈桜蘭〉滅亡の真実。姿を現した咲耶の姉。そして、レオニスの師にして〈六英雄〉最強の〈剣聖〉が目を覚ます――!

レオくん、想定外のことが起こるとわりと内心でいつもテンパってますよね。今回にしてもセリアに正体がバレたときにしても、予想外のところで咲耶と行き会ってしまった時も、え!?え!?どうしよう!?どうする!?てな感じで慌ててますし。まあ慌てて軽率な失敗をしないあたりは流石なのですが、テンパってる時点で可愛いんですよ、ショタ可愛いんですよ。
君はずっとそんな感じで居てください。
……いや、セリアに事情の一端を明かしたとき、けっこうやらかしてないかしら。魔王と告げなかったのはともかくとしても、探しているロゼリアという人物が現世ではただの女の子という情報は、セリアさんちょっと引っかかっちゃうんじゃないだろうか。
古代の王国の王様だった、という話をしながら、魔王だという事に関しては言わなかった件についても、別に言っちゃっても良かっただろうにそこまで踏ん切れなかったのか。彼が勇者から魔王になった詳しい事情については明かされていないので何とも言えないのだけれど、少なからず親しかった人たちが敵に回ったことが心に残っているんですね。魔王だと知れた時にどう反応されるかが引っかかって踏ん切れなかったというのは、それだけセリアの事を大切に思っているからなんだろうけど。情報の小出しは後々話がもつれる要因になりそう。
ただでさえ、他では魔王ゾールなんて名乗って活動はじめているわけですし。それでついつい咲耶と接触してけっこうがっつり関わるはめになっちゃってるわけですしね。
彼がそうして徹底して自分の正体隠していることは、敵側にも一切その存在を気取られていないという点で大きなアドバンテージを稼いでいるのも確かなんでしょうけど。
セリアに埋め込まれていた女神の欠片とやら、普通の展開なら後々芽を出して取り返しのつかない事態に陥る原因になりそうなものなのに、あっさりレオくん除去しちゃいましたしね。いや、取っちゃうの!? 取れちゃうの!? とびっくりしてしまうくらい簡単に取っ払っちゃったもんなあ。なんやかんや理由つけて、現状では手を出せないみたいな展開にもならず。これ、埋め込んだ敵サイドはこれ気づいていなくて、未だに「ふふふ」とほくそ笑んでるわけで、若干間抜け面を晒してるんですよねw
ただ、果たしてこの欠片を除去してしまった展開が思わぬことにならなければいいんですけど。もしかしたら、埋め込まれたままだった方が違う展開になったという可能性も、セリアと女神の繋がりしだいではアリ得るわけですから。まあこればっかりは話が進まないとわからないのですけれど。

そろそろ咲耶側の事情も明らかにしてきてくれたわけですけれど、彼女は彼女で孤高に半分闇に身を沈めながら修羅に堕ちても外道に堕さず、の矜持を示しながらヴォイドを斬って回っている姿はさながらダークヒーローなんですよね。
魔王軍としてはスカウト上等なのか、この場合。でも、スカウトする際に取引で彼女だけではなく咲耶のもとに集っている彼女の国の民まで臣下になるように要求するというのは、最初からあんまり取り込むつもりはなかったんでしょうね。ブラッカスも、あんまり気が進まない感じでしたし。
結局、レオくんは眷属であるセリアも含めて、あんまり魔王サイドに取り込もうという姿勢は見せないんですよね。魔王の配下になるという事は人類の敵になるという事、それを彼女たちに強いる事に抵抗を覚えているのか。あんまりそのあたり言及されないので、想像するしか無いのだけれど。
セリアをせっせと育てたり、今回咲耶に新たな力を授けたり、と彼女たちの強化にはせっせと勤しんでいるのですけどねえ。

そうこうしているうちに、復活したレオくんが初めて遭遇する自分よりも強力な敵。ここで、まさか魔王である彼に「聖剣」が発現するのは予想外でした。いやだって、魔王に聖剣って。
セリアがずっと悩んでいたように、この世界では皆に聖剣が発現する以上、人間として生まれ変わったレオくんにもその可能性がある、というのはそれこそ言われるまでさっぱり頭になかったなあ。
となると、そもそも「聖剣」とはなに? という話になってくるんですよね。ヴォイドの正体からして、未だに殆どわからない状態である以上、あまりにも情報が足らないのだけれど。
いずれにしても、大きく事態が進展したのには間違いなく。剣聖のヴォイドがセリアの事を女神の器と言ったのは今回レオくんもはっきり聞いたわけですから、セリアの正体についても話が進んでいくんじゃないでしょうか。さらに、新たな魔王も登場して、ということで話も新たな段階に進みそう。


カンピオーネ! ロード・オブ・レルムズ 2 ★★★☆  



【カンピオーネ! ロード・オブ・レルムズ 2】  丈月城/BUNBUN ダッシュエックス文庫

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英雄界ヒューペルボレアの異常事態に立ち上がった勇者・物部雪希乃。
彼女はその異常の原因であり、英雄界で勢力を伸ばしつつある「神殺し」たちを討伐する旅を決意する。

雪希乃は六波羅蓮、鳥羽梨於奈を旅の伴にし、「神殺し」を探す中で、海賊に襲われている国に辿り着く。
海賊退治をした雪希乃たちは、その海賊が「神殺し」のひとり、羅翠蓮の手下だと知る。
罪なき民を苦しめる羅翠蓮を討伐するため、3人は海賊の本拠地へと乗り込む…。
そこで待ち受ける試練は想像を絶するものであった。

時を同じくして、英雄界は各地で不穏な動きが出ていた。
邪教カルト「反運命の教団」、裏社会を統べる組織「影追いの森」、英雄界の交通を牛耳る「旅人のギルド」…。
強大な組織同士の勢力争いの火種がくすぶり始める。

「神殺し」たちの力と覇権を懸けたバトルロワイヤルと、「神殺し」討伐に命を懸ける勇者の運命が交錯する!!

犬猿雉をお供に引き連れ、いざゆけ桃太郎の鬼退治。てな具合に、物部雪希乃が六波羅蓮、鳥羽梨於奈、あとステラを引き連れて世直しの旅よろしく剣をぶんぶん振り回して各地を収める神殺したちに挑んで回る、というのはなんというか、ドン・キホーテ的な滑稽さもあるけれど子供のヤンチャのような微笑ましさもあり、みたいな感じでなんともはや。
雪希乃の師匠であるラーマが桃太郎を名乗っていたのって、雪希乃のこうした世直し旅を暗示していたのでしょうか。それにしては、お供のはずの六波羅蓮が爆弾すぎるのですけれど。
雪希乃は世間知らずの迂闊者で、そこに粗忽乱雑短絡的と三拍子揃えた上にポンコツで未熟者、と剣腕こそ秀でているものの、カンピオーネと戦うにはあまりにも足りない娘さんなんですよね。魔王殲滅の運命を課せられた救世の勇者を名乗るには、あまりにもあまりにも未熟すぎる。
本物の神殺しとの格の違いを知らしめるには、護堂さんみたいなよくわからないけど意味不明に強い、という相手よりも翠蓮姐さんのように誰がどう見てもわけわからんくらいちゃんと強い、という正統派の相手の方が彼我の力量の差というのが明確に伝わるのでしょう。あれで翠蓮姐さんは理不尽だけど師匠として一定のルールを持っている人なので、ちゃんと相手してくれる人でもありますし。
これがヴォバン狼侯なんかだと適当に踏み躙って潰してしまうでしょうからね。ドニはドニで興が乗ってざくざく斬っちゃうかもしれないし。
ただ、なるほど雪希乃の資質が救世の勇者というよりもカンピオーネ寄りにあるとしたら、このあっけらかんとした雑な性格も相まって確かに、そう簡単に死なないし心も折れないしメゲないし闘争心も失いそうにないように見えてくる。
梨於奈ともいいコンビですし、まだまだ半端者で梨於奈と組んででないと抗し得なかったとはいえ、翠蓮姐さんを封じてみせたのは大金星でありました。まあこの女仙、封じられているという体でもひょいひょいと封じられたまま出てきちゃうんですけど。
そんな雪希乃の世直し旅ですけれど、どう考えても獅子身中の虫が傍にいるわけで。
純真な世間知らずの娘さんが、チャラ男の軽薄な態度に呆れ忌避しながらもその馴れ馴れしさにちょっとずつ慣れてきてしまった上に段々とちょっといいな、なんて思う場面がちらほらと出てきてしまって徐々に惹かれ出しているという様子は、完全に悪い男に無垢な少女が騙されて食い物にされそうな構図です。なんか微妙に背徳感が漂ってきたぞw

さて、英雄界に新たに乗り込んできたカンピオーネがまたひとり。黒王子アレクサンドルも見た目若いけどもう壮年か。ともすれば、神の正体の解体を剣をする能力を持つ護堂よりも、神話や神そのものの謎や秘密を解き明かすことを得意として趣味にしている探索者アレクが、この英雄界の混沌としながら何らかの意図が感じられる情勢を見て、探らないはずがなく。
今回はアレクが謎解きおじさんとなって英雄界を駆け巡って現状を紐解いていくぞ!
いや、おじさん扱いは本気で怒られるかもしれないけれど、彼も若い頃に比べると丸くなった、というのとは少し違うかもしれないけれど結構性格も練れてきた感もあるんですよね。青年時代はもっと刺々しくて対人対応ももっとザクザク斬るような感じがあったぞ。そもそも、護堂と顔を合わせて普通に雑談できる時点で、落ち着いたと言ってもいいんじゃなかろうか。
そう言えばアレクって、プリンセスアリスとはどうなったんだろうか。
ともあれ、アレクが追って見出した護堂の足跡と、そこから見出した半運命の気運によって魔王殲滅の盟約の大法が弱まっているという考察には瞠目させられた。これだけ神殺しが揃っているにも関わらず、雪希乃がさっぱりパワーアップしないのは彼女が未熟なだけが理由じゃなかったのか。なるほど。間近にひとりカンピオーネが侍っているにも関わらず、あの反応ですからね。
逆にそういう世界だからこそ、勇者というよりもカンピオーネとしての性質を持つ雪希乃が選ばれた、という鷹化くんの考察も面白く、やはり彼女が今後も騒動の中心になっていくのか。
あと、久々にエリカが登場。いやあ、大人になった彼女の美人なこと美人なこと。その上、ここで生き別れになった子供たちと再会していたのか。珍しくアレクが仰天する姿を見られたのは貴重でした。あんなあからさまに驚くキャラじゃないのに、まじでびっくりしてたもんな。


Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 03 ★★★★  



【Dジェネシス ダンジョンが出来て3年 03】  之 貫紀/ttl エンターブレイン

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神VS元サラリーマン!?止まらない二人の猛進に世界が振り回される!!

2018年。ダンジョン攻略が当たり前になった世界。
元社畜の脱サラリーマン芳村は不幸?な事故で最強スキルを手に入れる。
異界言語理解の力を使って碑文に隠された情報を手に入れた芳村と三好はダンジョン下層へと検証に向かう。
そこで待ち受けていたのは黄金の椅子に鎮座する神!?
碑文の翻訳サイトを開設してさらに世界から注目を集めることになったDパワーズの前に、お嬢様がやって来た!

基本雑魚狩りしかしていなくて、エリアボスっぽいのにも中ボスっぽいのにもフロアボスっぽいのにもさっぱり当たっていないにも関わらず、いきなりレベルが三桁くらい違いそうな敵キャラと戦闘って、極端! ほんと極端! しかも、相手神様っぽいし。神様、いきなり神様!
まあ神様と言っても、ダンジョンの生成に関わったような根幹に繋がっている存在ではなくて、あくまでも神域という設定の舞台に配置された敵キャラっぽいので、ダンジョンの秘密とか真実に繋がっているような相手じゃなかった、のかしら。アフリカの神話に出てくる太陽神だったみたいですし。
少なくとも、芳村も三好もその後殆ど話題らしい話題にもあげずに興味持ってないっぽいもんなあ。
戦闘自体はいきなりボスエリアまで自動進行させられた挙げ句の実質強制戦闘で、三好がいきなり即死攻撃くらいかけたように今までで一番危険でハードな戦い、だったはずなんだけど……。
なんかもう、レベルを上げて物理で殴る……この作品の場合はステータスバーを上げて物理で殴る、になるのか。それを地で行くような展開に。いやレベルを上げて、の方はちゃんと地道に経験値ためてレベル上げて、という過程を辿っている分堅実だけど、こっちはホントにメイキングでステータスバー引き上げて、だもんなあ。身も蓋もないw
しかも、殴るの方も鉄球握ってガンガン殴っているので、もうどうしようもないくらい「殴る」の実践。一応、神話上の弱点を突いて入るのでしょうけど、ガンガン殴ってるしなあw
最強のはずの敵のあっさりの退場、以上にメインの二人からの興味関心の薄さが、本作においては戦闘シーンってのは主体じゃないんだよ。醍醐味は、Dパワーズがガンガン開拓していくダンジョンの新機能によって、世界中がひっくり返り引っ掻き回され、その現実的な対処のために皆が目を回すはめになる、という場面の方がメインなんだなあ、というのが如実に伝わってくるのでした。
日本の官側でその現実とDパワーズのやらかしとの擦り合せのために奔走しなければならなくなるのが、斎賀さん、というわけで、この人が一身に苦労背負ってる気がするぞ。有能かつ良心的で真面目で責任感がある、ということで一切面倒がのしかかってくるわけだ。ちょっとこの人にも報いというか、報酬あげてもいいんじゃなかろうか、Dパワーズさん。
あのでっかいわんこたち、アルスルズのこと、秘密にしたまま影の護衛として運用し続けていくのかと思ったら、ちゃんと申請しちゃうんだ! 法制度的にダンジョンのモンスターを召喚飼育する際の項目が未だないので、アルスルズも普通のわんちゃんと同じ扱い……って、無理がある、無理がある。無理があろうと、制度的にはそう解釈するほかない、というのがなんともはや。いや仕方ないんですけどね。現実にあってないからって勝手に無視したら、法律や制度を恣意的に変更できてしまうことになってしまうし。ちゃんと、正当な手順を持って法整備はしていかなければならないのである。問題は、どれだけ迅速かつ適切に改正していけるか、ってところで。
もうDパワーズはやることなすこと、そんなん現実に起こることから想定していないよ、というような事例をガンガン開拓していってしまった挙げ句に、ほんとにヤバいこと以外は素直にちゃんと官側に問い合わせたり申請したりするものだから、斎賀さんが全部対処しないといけなくなっちゃうんですよね。いや、実にちゃんとしていてよろしいんですけど。まさか、Dパワーズ側にやめろ、とは言えないですしねえ。
ヒブンワークスの件のように、内実を秘匿しているケースもまあ当然あるわけですけれど。
あれもまあ、公開してしまったがために念話機能が実質Dカード持っている人は誰でも使えることになっちゃって、試験のカンニングし放題、という事が公開後に発覚してしまうという。芳村三好も、これ考えてなかったもんなあ。あらゆる想定をして、なんてまーできるわけがないので、この世この世界に存在しなかった新たな機能が突然生まれてしまった場合、現行の社会体制にどんな劇的な影響を与えてしまうか、現状のままでは対処できないケースも出てくる、というのが今回の話の中で幾つも案件として出てきてしまってるの、面白いけど大変よね、うん。
ちょうど、センター試験の時期と被ってしまって試験の監督している側の人たちが頭抱える、という展開は何気に笑い事じゃないんですよね。この年の大学受験自体、どうなってしまうのか。

と、一方で国家よりも胡散臭いカルト教団っぽいのが、前回のインドの超お金持ちのお嬢様の重い怪我を治してしまったのをきっかけに、Dパワーズを嗅ぎ回りだした、というのは……新しい噛ませ犬ですか? と思ってしまうんですけど、ある意味直接的な国家機関よりも搦手というか嫌らしい形で関わってきそうなので、さて一筋縄でいくのか。早速、マスコミサイドから、という手を繰り出してきたわけですし。
まあ早速三好が色んな意味で酷い返り討ちを、無造作に首突っ込んできた輩にやらかしていた上に、芽まで仕込んでしまいましたからね。この女、やはり根っこの所が真っ黒じゃないですか!?
だいたい、ホラー演出の脅し方にしても堂が入りすぎてて、怖いんですけど。あんなん肝が冷えるどころじゃ済まないぞw
取り敢えず、インドの超上流階級のお嬢様を腐の道に招いてしまった件については、パパにバレたら国際問題どころでは収まらない気がするんだが、大丈夫かDパワーズ。



TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す 3 ~ヘンダーソン氏の福音を~ ★★★★★   



【TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す 3 ~ヘンダーソン氏の福音を~】  Schuld/ランサネ オーバーラップ文庫

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妖精にまつわる悲しい事件を経て、魔導院のある帝都へとたどり着いたデータマンチ転生者エーリヒ。
魔導師(マギア)アグリッピナの丁稚として、今度は魔導院で働く生活が始まった。
危険人物に目を付けられたりもしたけれど、半妖精の妹エリザの学費のため、エーリヒは丁稚の仕事と魔導院のクエストでお金を稼ぐのだった。
そんな中、友人となった魔導院の聴講生ミカと共にアグリッピナの「お遣い」で旅に出たエーリヒ。
しかしダイスの女神の悪戯か、安全な旅のはずが命懸けのダンジョン攻略(アドベンチャー)に変貌し……!?
ヘンダーソンスケール行方不明のデータマンチ冒険譚、ダイスが荒ぶる第3幕!

ライゼニッツ卿、分類がエネミーになってますよ!? エーリヒ、完全に敵認定してるのか。あれだけお世話になってるのに。どれだけ苦手なんだこの人のこと。人柄としてはアグリッピナと比べるべくもなく善良な人……死霊のはずなんだけど、生命礼賛主義者(ロリショタコン)の餌食とされた事でトラウマ化してしまったか。いい人なんだけどなあ。
というか、この場合はエーリヒを生贄に長期休暇もぎ取っていったアグリッピナ師がどう考えても邪悪でしょうに。そもそも、絶対エーリヒそのために連れてきたでしょ。ライゼニッツ卿の前に人参よろしくぶら下げるために丁稚として連れてきたでしょうw
望外にエーリヒが出来る子だったから重宝してるけど、最初は見た目容姿がライゼニッツ卿のどストライクだったから丁稚で同行するの同意したようにしか思えん、この人の邪悪さを思えば。
というか、エリザを弟子にしたのだって、フィールドワークから戻る理由付のためだったわけですし。

というわけで、やってきました帝都ですよ、帝都編。シティアドベンチャーのはじまり、とはいきなりは突入しませんけれど、ここから風景が一気に変わるんですよね。
この作品の特色は、舞台となる土地や街、場所によって漂ってくる空気感がまったく異なってくるところでしょう。特にこの「帝都」が凄いんですよね。
辺境の村から国の首都まで出てきて、その発展具合に驚く、というのは定番も定番の展開なのですけれど、この帝都の異様はひと味もふた味も違ってくる。現代の地球を知っているエーリヒをして、圧倒される帝都のスケール、凄まじい威容。それを如実に伝えてくれる左を見ても右を見ても視点を縫い留められるような圧倒的な情報量が、情景描写に込められているんですね。視覚情報のみならず、そこに建造物や土地の来歴や歴史的エピソードを挟みつつ、目の裏にすげえディティールで浮かんでこらせられる緻密な描写と、その景色の中に実際にいる登場人物たちの受けている感覚、空気感がダイレクトに伝わってくるのである。そりゃもう圧巻ですよ、なんかもうすげえ、としか言えなくなる。
ライン三重帝国と呼ばれる重厚な歴史と多様な異民族を内包する巨大国家の中枢たる帝都。いやこの帝国という国家の内実を聞いてるだけでも楽しいんですよね。これもうリアルタイムで続いている古代魔法帝国じゃねえの!? という魔法文明そのものですし、国の構造からして面白いのなんの。まだここでは帝室周辺の話はまだ持ち上がってないのか。あれは次巻になるんですか。いやでも、この国、皇帝周りの体制がちょっと面白すぎてすごすぎて。
それでなくても、多民族国家の粋みたいなところがあって、国の拡張に従って取り込まれたあらゆる種族が貴族として国家の運営に携わってる、ってなんかもうそれだけでワクワクしてきませんか? そもそも、皇族からして人間じゃねえし。いや、そう言えば現状、エーリヒの周りって妹含めて普通の人間種っていないんでしたっけ。妹は半妖精だし、アグリッピナ師は長命種で魔導院の五大閥の長たるライゼニッツ卿ときたら死霊ときた。この国、ちゃんと死人にも自我があって動いてたら財産権とか法律で認められてるんだぜ。相続権の方、ちょっとややこしい事になってるの、法律が制定されるまでに結構色々トラブルあったんだろうな、というのが伺いしれてこれはこれで面白い。

さてもそんな混沌たる国の魔法文化の核である魔導院だ。国中の多種多様な種族から魔導を志すものたちが集った魔法版虎の穴。その内実を聞いたエーリヒの、過激派とカルトしかいないんですが? というお言葉にそうだね、と満面の笑みで応じてしまえるマッドたちの巣窟にして楽園である。
学園編、と言ってもいいかもしれないけれど、エーリヒは丁稚というなの従僕であり学生……ここでは聴講生と表現されていますか、ではないのだけれど、アグリッピナ師やライゼニッツ卿のツテで学んで魔法使いから魔導師と呼ばれる存在になっていくわけですが。
この魔導院、魔法学校と言っても中学高校みたいなタイプの学校ではなく、大学に近いものと捉えるべきでしょう。なので学園編と言ってもそこから連想されるものとはだいぶ様相が異なっているし、その日常風景もある種大学的な自由さとわやくちゃさに溢れている。探求の場、としてのみならず、貧乏聴講生たちがそれぞれ四苦八苦して努力と工夫を重ねて生活と学ぶための資金や伝手を手に入れるために駆けずり回っている様子や、学校周辺にそんな聴講生や教授方を対象とした様々な店や職種が軒を連ねていて、独特の学園都市風味な風景にさらに魔法的なエッセンスが加わった光景が、エーリヒの物語の背景にごくごく自然に流れてるんですよね、これがまたいいんだ。雰囲気最高なのですよ。
たとえば、エーリヒの何気ない普段の朝の風景からして、凄まじく絵になるんですよ。
下宿で朝起きたら、家事妖精によって準備された朝餉が湯気を立てている。彼が曰く付きの下宿になぜ住まうようになったか、シルキーという妖精の在り方に触れながら、そのシルキーとの不可思議で温かいコミュニケーションを挟みつつ、仕事のために魔導院に向かえば、彼が駆ける街角では貧乏聴講生たちがバイトとして窓越しに目覚ましの魔法をかけてまわっている様子が、朝の町並みの当たり前の風景として流れていくんですね。
このワンシーンだけでも、魔法文化の結晶のような濃密な描写なんですよ。もうここだけで酩酊してしまいそうな、見たこともない異文化の、でも目の裏にありありと浮かぶように描かれていて、それがそれがさらっと章の導入として触れられるだけで、流れていくのです。

密度が濃すぎて、濃厚すぎて、ちょっともうたまんないッ!!

背景だけでもやたらと濃厚濃密にも関わらず、登場人物たちときたらさらに濃い人ばかり。個人が濃いだけではなく、人間関係そのものがやたらと濃いものになってくるわけですよ。
郷を出てはじめて得た同世代の友人。北方出身の中性的な黒髪の麗人ミカとの出会い。
このミカとエーリヒとのやり取り、というか掛け合いが最初遊びまじりだったんですけど、お互いオペラか演劇のセリフみたいな言葉遣いで会話するんですよね。大仰もいいところで、エーリヒてば絶対TRPGの演技というかロール? あれが楽しさのあまり捗りすぎて、ちょっと酔っ払ってね? という具合にノリノリでやっちゃってて、彼自身あとで恥ずかしさのあまり枕に顔を埋めてジタバタするに違いない、などと述懐しつつ、やめないんですよねえ。
エーリヒもミカもまだ13歳という、それはそううん、お年頃なんですから、この特別感ある友達関係にウカレてしまっているのも仕方ないんでしょうけれど、それにしても「ねっとり」というのがふさわしいような距離感にどんどんハマっていくんですよね、彼ら。ちなみにこれ、少年期特有の距離感、で終わらずに青年期になってもこの調子のままなので、君等結局全然恥ずかしがってないだろう、とw
ミカなんて、自分の秘密がエーリヒにバレてなお受け入れられたあとなんぞ、もうべったべたですからね。エーリヒのこと、名前で呼ばずに普通に「友よ」と呼ぶのがデフォルトになってたり。
なんかもう波長があってしまった上に、コンプレックスを解消するきっかけにもなり、距離感がズブズブになっちゃったんですよね。これにはミカの特殊なありようも大きいのでしょう。これ、ミカが単にヒロインだったらこうはならなかったでしょう。ミカだからこその、同性同士にしては妖しすぎ、異性間としては気安すぎる、中性的なミカ相手特有の特殊にして特異な関係が成り立ってしまった。「おお友よ!」と実際に口にしながら、肩を組み、髪に顔を埋め、頬を寄せ合ってクスクスと笑みを交わすような近すぎる距離で睦み合う距離感の、なんかもう凄さたるやすごいよ?

そして、エーリヒの戦闘力が手がつけられなくなってくるのがちょうどこのあたり。
いや、あの「見えざる手」が強力すぎるでしょう、これ。本来なら日常生活の補助に使うのが通常の簡単な魔法、とされているけれど、エーリヒの手にかかるとちょっとこれ尋常じゃないものになってしまってるんですよね。
これって、いわゆるところの「念動力」にあたる能力のはずなのですけれど、無形の漠然としたサイコキネシスではなく「手」という具体的なイメージを固めて使っているせいで、汎用性と応用性がわけわからんレベルになっちゃってるんですよね。使い手本人のイメージとしてもそうなんだろうけど、読んでる読者側も「手」というイメージ付をしてくれているせいで、その異常さが具体的によく認識できるんですよ。いやもう、これ強すぎませんか? 魔法を使わなくても、戦場刀法が神域にまで達しているエーリヒは剣士として尋常ならざる領域に達しているのに、ここからさらに「見えざる手」の多重同時使用をマルチタスクで運用することで、意味不明わけわからん強さを発揮することになっちゃってるんですよね。攻撃にも防御にも特殊機動にも応用が聞きすぎだろう、この「手」。あげくにアグリッピナ師に教えてもらった空間転移魔法の応用で防御の方に絶対的なアドバンテージが手に入って……。
正直、これエーリヒに正面からぶつかって勝てる方法がさっぱり思いつかないんですけど!

とか思ってたら、エーリヒに正面からぶつかって、ぶち転がしまくる敵がひょいっと出てきて、もう笑うしかねえんですけど!?
いやこれどうやっても負けるはずがないだろう、とばかりに見せた途端にこれですよ。だからといってエーリヒの方が弱体化したわけじゃなく、格が下がったわけじゃなく、それどころか描写の方もエーリヒの凄まじさが死地に突入したことでより磨かれ研がれ叩かれて、ガンガン凄み増すわ鋭さ増すわやべえくらい強者的オーラを纏っていくのですよ。
それをさらにその大上段からばっさりと叩き潰していくようなとんでもねーボスキャラのとんでもねー事とんでもねー事。つ、強すぎる、なんじゃこりゃーー! てなもんである。
いやこれ、どうやったら勝てるんだよ!? と、思わず悲鳴。ついさっき、エーリヒどうやったら負けるんだよ! と言ってた時点から秒である。
ちなみに、わりとたまたま遭遇しただけのエリアボスであるよ。因縁ある怨敵とか先々まで対決し続けることになるライバルキャラ登場、てなもんでは全然ない。

TRPGだよなーー! こういうのTRPGならではだよなーー!! わははは!!

GMの殺意さまである。それ以前のエーリヒとミカが全然準備してないのに巻き込まれるはめになった魔宮ダンジョンの、あの正統派だけど難易度ヤバすぎで、どんどん順番に強力なエネミーが出てくる展開も、あるあるなんだけど、それにしても殺意が高すぎw
13歳の子供たちが挑むには、あまりに殺意が高すぎる。それを、なんかもう拗らせ過ぎて昇華してしまった運命共同体か比翼の鳥のような一心同体親友ムーブで、死にかけながらもクリアしていくエーリヒとミカ。激闘激闘、あまりにも凄まじい激闘すぎて、密度が濃すぎるーー!!
いやほんとに、シリーズ通しても最高潮の戦闘パートだったんじゃないだろうか。熱量がほんと凄かった。熱は熱でも、これ圧縮熱だろう!? と言いたくなる濃度密度濃厚さで。
いやもう、これあらゆる方向に満足度が高すぎて、ちょっと読み終えた時いっぱいいっぱいになってしまいました。しばらくクール時間をおかなくてはならなくなった。酩酊状態よ。
ウェブ版から大量加筆されていた、というのもあるのでしょうけれど、書籍として一気に読むとほんと凄えですわ。濃密さにアテられる。
しかししかししかし、おっもしろかったー! 面白い面白い面白すぎて、もうわけわかんねえ、あははは!!
クールタイム一日置いたはずなのですが、感想書いてたらテンションがまたぞろあがってしまった。
でもだって面白いんだもの。いやあ、好きすぎですわ、これ。もう大好き。

そして、3巻のヘンダーソンスケール1.0。いわゆるIFルートの未来編は、エーリヒくんそのまま魔導院で教授になったよ編!
いやあひどい(爆笑
なにがひどいって、周りからの評価評判と本人の意識が180度異なっている件について。周りからはやりたい放題好き勝手にやりまくって魔導院全体を振り回している超問題児扱いなのに、本人は振り回されて苦労して窮屈な思いをしている側だと信じ込んでいるこのギャップw
漂泊卿とまで呼ばれて自由に世界中を飛び回って帰ってこない、と呆れ嘆かれ怒られているのに、本人気楽に冒険もいけなくて好きに遊びにもいけない、と嘆息しているあたり、こいつ本気で解き放ったらどうなるんだ? おまけに、気が向いたら同僚や派閥問わず若い連中を冒険に引っ張って連れ去っていくものだから、半ば妖精扱いされてるしw
めっちゃ冒険行きまくってるやん! ほぼほぼ冒険者やん! これで、当人不満しか無いって、彼の持つ冒険者のイメージはいったいどこまでイッてしまっているのかしら。
そして、あまりの問題児っぷりに集まって謀殺を企んだものたちが、意味不明な壊れ性能の戦闘能力に「何をどうすりゃ殺せるんだこれ?」とふと冷静になって解散してしまった、というくだりとか、ちょっと大好きすぎるんですけどw

しばらく出番のない幼馴染のマルギットがここで短いながらも登場してくれていて、ちょっとうれしい。こうしてみても、エーリヒの本命ってマルギットで揺るぎないのは間違いないんだよなあ。
ちょうとウェブ版の連載ではマルギットとミカがはじめて対面、或いは対決? しているところなので、この未来での二人の仲の良さは興味深い。
あと、名前の出てこないお弟子ちゃん。年齢的には一回りは違うんですよね。なので、本編には登場しづらいでしょうし、多分エーリヒが魔導院に残るルートでないとなかなか関わるチャンスなさそうなんだけど、いいキャラなだけにチャンスはあって欲しいなあ。
しかし、アラサーになってもライゼニッツ卿に着せかえ人形にされかけてるのか、エーリヒ。そりゃ、エネミー認定してまうわなあw

しかし、毎回毎回、IFルートがどれも面白そうすぎて、それぞれで1シリーズできそうなんですよね。もう各ヘンダーソンスケール1.0のバージョンごとに一冊ずつでも本書いてくれないかしらw



氷の令嬢の溶かし方 1 ★★★☆   



【氷の令嬢の溶かし方 1】  高峰 翔/加川 壱互 モンスター文庫

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「私に構わないでください」
ぶっきらぼうながらも、世話焼きな火神朝陽と心を閉ざし、他者を寄せ付けないことから"氷の令嬢″と呼ばれる氷室冬華。
マンションの隣に住んでいるとはいえ、関わる機会がなかった二人だが、朝陽のお節介から冬華との関係性に変化が訪れ……。
第8回ネット小説大賞受賞作! じれったくも甘酸っぱい遅効性ラブストーリー

明確に他人を拒絶している相手と仲良くなるのは概ね難しい。彼女、冬華の場合は特に言葉にして自分と関わるな、と一線を引いている人物である。態度や物腰から誤解を受けて孤立している、という訳ではない以上、バッサリと仕切りを立てられているのに、それを押しのけたり迂回してわざわざ嫌がっているのに接触を図ろうとするなんてのは、普通は嫌がられる。
そして、主人公の朝陽はそういう強引なタイプではない。世話焼きなどと言われるけれど、要らないと言っている相手の言葉や意思を無視して余計なお節介を焼くような人間ではないという事だ。
だから、朝陽と冬華が関わりを持つようになったのは、本当にタイミングの問題なのである。タイミングが合った、それが運命的に二人を結びつけてしまった。
他人を拒絶しつづける冬華をして、どうしても独りではどうしようもなかったタイミングで朝陽が行き会ってしまった。正直、朝陽が行ったことは本当に常識的な範疇だったと思う。無理押しはしなかったし、心から拒絶されたら、或いは手を貸すことが本当に必要じゃない状況だったら、彼は手出ししなかっただろう。その意味では非常に抑制の効いた良識的な対応だったと思われる。
問題は、冬華が一人暮らし生活に盛大に失敗していた、ということで。冬華自身もどうやらいっぱいいっぱいで、これダメなんじゃないかしら、と自覚せざるをえないタイミングだった、という所なんですよね。だから、心から拒絶出来ずに精一杯の拒否や遠慮も強がりの範疇に終始してしまった。実際、体調を崩して朝陽の前で倒れてしまった以上、限界を振り切っていた事はバレてしまっていたわけですし。
それでも、冬華が熱で倒れた場面で朝陽が行き会ったという場面以外にも、幾つかの出来事が重なったことで冬華が強がりを押し通すことができなくなった、という意味でも、朝陽がこれはちょっと手助けしてあげないとちょっとヤバそうだ、と思わざるを得ない状況になってしまった、という意味でも、タイミングが合ってしまった、と言わざるを得ないんですよね、これ。
もしこれ、ちょっとずつでもタイミングがズレてたら、お隣同士とは言え彼らの間に縁は生じなかったでしょう。氷の扉に生じた亀裂の隙間から、朝陽がヒョイッと中を覗くことも、冬華がおずおずと顔を出すこともなかったでしょう。
そう考えると、なかなか運命的じゃないですか。

そうして生じた縁、或いは恩と義理によって、二人の間に少しずつ交流が増えていく。交流が増えれば、お互いに知ることが増えていく。冬華がわりと見栄っ張りだったり、勉強が教え上手だったり、逆に料理のセンスが皆無だったり。美味しいものを食べさせてあげると表情が和らぐこと。笑うと、ふわりと暖かな雰囲気をまとうこと。
冬華がなぜ、他人をあそこまで拒絶していたのか。学校でも人を寄せ付けず、孤高を保っていたのか。その理由はまだ明かされない。
でも、少しずつちょっとずつ、彼女のこわばった頑なさが溶けていく。一緒に過ごす時間が段々と居心地良くなっていく。柔らかくなった彼女の顔を見つめていると、胸の鼓動が高鳴っていく。自分の顔が熱くなっていく。
それはもう、誰がどう見ても恋じゃないですか。
両親が営むレストラン、ドレスコードが求められる超一流の三ツ星レストランであるそこに、両親から友達を連れてこいと招待されて、朝陽は冬華を誘って冬華はそれに行きたいと応えて、二人で訪れることになる。
時はクリスマスイブ。そんな日に高級レストランで二人でディナーを、というシチュエーションの意味を見いださないことがあるだろうか。
招待状のメールを見て行きたいと言ったのは冬華の方だ。でも、朝陽の方もイブの日に彼女とディナーを楽しむことを選んだわけで。
おまけにクリスマスも二人で過ごして、プレゼントを交換して……。
一般的に、ただのトモダチに過ぎない男女が二人きりでクリスマスイブとクリスマスを一緒に過ごしたりはしません、しません。
朝陽の方はもう完全に意識しまくっているわけで、冬華の方もわざわざ自分の方から誘ってクリスマスとイブを共に過ごしたという時点で、なにもないはずがない。書き下ろしの短編を見たら、もう彼女の方も完全に満更じゃないようですし。
あとは時間の問題……のはずなのですが、ここでほとんど事情がわからない冬華の家庭のことが関わってくるのでしょうか。もう氷の方はほぼほぼ溶けてしまっている気もするのですけれど。





両親の借金を肩代わりしてもらう条件は日本一可愛い女子高生と一緒に暮らすことでした。 ★★★   



【両親の借金を肩代わりしてもらう条件は日本一可愛い女子高生と一緒に暮らすことでした。】  雨音 恵/kakao 富士見ファンタジア文庫

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今日からアナタは私のものです! 親のせいで可愛いJKと同棲(のち結婚)

海外逃亡した両親の借金の返済を迫られた高校生・吉住勇也を救ったのは社長令嬢の同級生・一葉楓だった。
その条件は、「――私と同棲することです!」「……なんで!?」
そして始まった楓との生活。
全国女子高生ミスコンの1位に輝くほど可愛い彼女が、お風呂に一緒に入って背中を流そうとしてきたり、添い寝したり……、「いやいやこんなことで絆されないぞ!」と意地を張るも、誰にも見せない無邪気な笑顔や人知れず努力する一面を知れば知るほど、どんどん楓が好きになって……。
抜群に可愛くて、ちょっと抜けてて、一生懸命な彼女とのハプニング満載同棲生活!
これ、男女を逆にしてしまうとわりと盛大にアウト案件じゃないですか?w
親の借金でヤクザに引き取られそうになった少女を、金持ちのイメケン男子が代わりに借金払った見返りに自分のものにした上で、自分の部屋に住まわせながら迫りまくる、という構図は完全にエロ漫画である。いや、少女漫画とか少女系小説なんかだとこういうパターンもあるの?
でも一緒のベッドで寝ようとしてきたり、勝手にお風呂入ってきたりって、美少女でなければ許されない、ですよねw
いいんだよ、美少女なんだから許されるんだよ、というお話である。
とはいえ、金で買った関係である、というのは厳然とした事実。借金取りのお兄さんとは幼い頃からの付き合いでもうなんか兄貴分という感じでお兄さんの家族ぐるみで懇意にしていた関係でしたし、借金の件もお兄さんかなり本気で上に取りなして身体張って勇也の事守ろうとしてくれていたので、本当に酷い事にはならなさそうだったので、勇也の方にもあんまり絶体絶命から救ってくれた恩人、という実感は得られていなかったみたいなんですよね。
なんなら、楓と結婚して大企業の社長職を継がなきゃいけない、という強制ルートも大概地獄っぽいですし。
というか、今どき電機メーカーなんてしかも一族経営とか、お先真っ暗で先行きヤバそうなんですけどねえ。
とはいえ、楓の方は借金を笠に着て無理やり健人に迫るというわけではなく……いや、人生プラン押し付けられた段階で思いっきり笠に着てるかもしれませんけど、普段のアプローチでは立場の違いを利用してという真似はしていないのでセーフ、ギリギリセーフ。自分個人の魅力でもってアプローチするのはセーフの範疇、思いっきり女の武器を使いまくってる気もしますけど。
でも、そのあたりも好きの気持ち任せで結構無理はしている感じはあるんですよね。積極的にイケイケガンガン突撃していますけど、完全にノリノリでというわけではなく、ちょっとビクビクしながらという風情も見受けられるんですよね。だからこそ、一途さが感じられて、健人の方も惹かれていったのでしょうけれど。
相手から良い反応が返ってきだしたら、必死のイケイケにも段々と調子が出てくるというもので、いやこの場合は調子に乗ってきだすというべきか。学校でももとのキャラ続ける気さらさらなく、見せつけるようにバカップルをはじめてしまうあたり、ウカレてキャラが壊れたのか素が出たのか、或いは所有を主張する牽制だったのか。
案の定、健人にほのかに好意を持っていた娘たちは軒並み撃沈されてしまうわけですが。
個人的には、所詮金で買ったのがはじまりの関係、別に本当に好きな娘が出来てしまった場合、二階堂哀との仲が友情ではなく恋愛感情に至ってしまっていたら、どんな修羅場になっていたかは興味あるんですよね。借金問題というお金が絡んでいる上に金を払ってでも手に入れるという重たい愛情が合わさっている以上、とてもドロドロとした愛憎劇になりかねない要素たっぷりな環境設定だったのですが、無事というか残念ながらというべきか、そちらは回避されて順当に積極的な好意の攻勢に撃ち抜かれて陥落した、という展開に収まった感があります。
健人が楓の事を段々と好きになりながら、その気持ちに応えることを躊躇していた理由も、両親に捨てられた事で大事な家族を作ることへの怯えがあったから、みたいなものでしたけど、そもそもおいていかれた時もそれほどショック受けてた様子も見せてなかったですし、いや夢見て泣いちゃってたりはありましたけれど、それだけと言えばそれだけであんまりトラウマという感じがなかったですしね。ちょっと取ってつけたような印象はありました。
ともあれ、すんなりと愛されることを受け入れ、自分の人生を彼女に預けることを決めてしまいましたけど、これから彼女に寄り添うには尋常ではない多大な努力が求められることを彼はちゃんと理解しているんだろうか。覚悟決まってるんだろうか。彼女の気持ちに応えるという一点にしか意識が行っていなくて、与えられたものを返すことの困難さを果たして見ているんだろうか、という不安が。
あと、あんまり日常シーンなかったんですよね。同棲している上でのハプニング的なエピソードは幾つもあったのだけれど、一緒に暮らしている中での何気ないワンシーンとか、生活感を感じさせる景色、呼吸みたいなものを読み取れるシーンがあんまりなくて、同世代の男女が同居しているという折角のシチュエーションに対して、広がり奥行きをあんまり感じられなかったのはちと残念でした。
続きあるのかな。もうあとはひたすらイチャイチャするだけしかやることなさそうだけど。というか、最初からイチャイチャしかしてないですが。

 
3月1日
【紙山さんの紙袋の中には 2】
江ノ島アビス
(HJ文庫)

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【伝説の魔導王、千年後の世界で新入生になる 1 〜零からやり直す学園無双〜】
空埜一樹
(HJ文庫)

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【元カノ先生は、ちょっぴりエッチな家庭訪問できみとの愛を育みたい。1】
猫又ぬこ
(HJ文庫)

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【高1ですが異世界で城主はじめました 18】
鏡 裕之
(HJ文庫)

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【六畳間の侵略者!? 37】
健速
(HJ文庫)

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2月27日
【月刊ウンディーネ コンプリート・セレモニーBOX】
天野こずえ
(ブレイドコミックス)

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【あまんちゅ! 16】
天野こずえ
(BLADEコミックス)

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【よつばと! 15】
あずまきよひこ
(電撃コミックス)

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【影繰姫譚 5】
浦上 ユウ
(電撃コミックスNEXT)

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【野人転生 3】
野人
(電撃コミックスNEXT)

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【表情が一切わからない白銀さん 1】
Byte
(電撃コミックスNEXT)

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【カクレガミ 2】
烏丸 渡
(電撃コミックスNEXT)

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【パパと巨乳JKとゲーム実況 3】
糸吉 了一
(電撃コミックスNEXT)

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【クビコリ様が飽いている 1】
大出 リコ
(電撃コミックスNEXT)

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【就活失敗したサキュバスさんを拾いました 1】
八木戸マト
(電撃コミックスNEXT)

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【嘆きの亡霊は引退したい ~最弱ハンターによる最強パーティ育成術~ 4】
蛇野 らい
(電撃コミックスNEXT)

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【魔王の恋、ままならぬ。02】
ちろり
(電撃コミックスNEXT)

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【魔法少女にあこがれて 4】
小野中彰大
(バンブーコミックス)

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【楽園 Le Paradis 35】

Amazon

【まんがタイムきららキャラット 2021年3月号】

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【最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い 6 無能を演じるSSランク皇子は皇位継承戦を影から支配する】
タンバ
(角川スニーカー文庫)

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【時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーニャさん】
燦々SUN
(角川スニーカー文庫)

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【転校先の清楚可憐な美少女が、昔男子と思って一緒に遊んだ幼馴染だった件】
雲雀湯
(角川スニーカー文庫)

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【外れスキルの追放王子、不思議なダンジョンで無限成長】
ふなず
(角川スニーカー文庫)

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【ようこそ『追放者ギルド』へ 〜無能なSランクパーティがどんどん有能な冒険者を追放するので、最弱を集めて最強ギルドを創ります〜】
メソポ・たみあ
(角川スニーカー文庫)

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【世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する 6】
月夜 涙
(角川スニーカー文庫)

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【やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中 3】
永瀬さらさ
(角川ビーンズ文庫)

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【レディ・ロゼッタの危険な従僕】
石川いな帆
(角川ビーンズ文庫)

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【異世界から聖女が来るようなので、邪魔者は消えようと思います 2】
蓮水 涼
(角川ビーンズ文庫)

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【リアデイルの大地にて 6】
Ceez
(エンターブレイン)

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【むすぶと本。七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ】
野村美月
(エンターブレイン)

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【キミガシネ ―多数決デスゲーム― side ジョー】
勅使河原 あねも
(エンターブレイン)

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【異世界チート魔術師 14】
内田 健
(ヒーロー文庫)

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【ステータス・オール∞ 3】
八又ナガト
(ヒーロー文庫)

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【小さな魔女と野良犬騎士 6】
麻倉 英理也
(ヒーロー文庫)

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【康太の異世界ごはん 6】
中野 在太
(ヒーロー文庫)

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【ポーション成り上がり。2〜楽に簡単に稼げるスキル下さい〜】
夜桜蒼
(ファミ通文庫)

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【嘆きの亡霊は引退したい 〜最弱ハンターによる最強パーティ育成術〜 6】
槻影
(GCノベルズ)

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【捨てられた転生賢者 〜魔物の森で最強の大魔帝国を作り上げる〜 3】
未来人A
(GCノベルズ)

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2月26日
【少年エース 2021年4月号】

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【コンプエース 2021年4月号】

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【月刊少年シリウス 2021年4月号】

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【コミックアライブ 2021年4月号】

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【電撃マオウ 2021年4月号】

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【月刊コミック 電撃大王 2021年4月号】

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【コミック電撃だいおうじ VOL.90】

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【Comic REX 2021年4月号】

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【29歳独身は異世界で自由に生きた……かった。4】
リュート/オオハマイコ
(角川コミックス・エース)

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【異世界覚醒超絶クリエイトスキル 1】
たかた/みことあけみ
(角川コミックス・エース)

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【けものみち 8】
暁なつめ/まったくモー助
(角川コミックス・エース)

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【キミガシネ ―多数決デスゲーム― 2】
池上竜矢/ナンキダイ
(角川コミックス・エース)

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【異世界チート魔術師 10】
内田健/鈴羅木 かりん
(角川コミックス・エース)

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【陰の実力者になりたくて! 5】
坂野杏梨/逢沢大介
(角川コミックス・エース)

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【マジで付き合う15分前 1】
Perico
(角川コミックス・エース)

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【機動戦士ガンダム バンディエラ 3】
加納梨衣
(ビッグコミックス)

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【機動戦士ガンダム サンダーボルト 17】
太田垣康男
(ビッグコミックス〔スペシャル〕)

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【陰の実力者になりたくて! 04】
逢沢 大介
(エンターブレイン)

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【魔王様、リトライ! 7】
神埼黒音
(Mノベルス)

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【転生領主の優良開拓〜前世の記憶を生かしてホワイトに努めたら、有能な人材が集まりすぎました〜 :3】
野進
(Mノベルス)

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【魔法学園の大罪魔術師 ~大罪に寄り添う聖女と、救済の邪教徒~】
楓原こうた
(モンスター文庫)

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【進化の実 〜知らないうちに勝ち組人生〜 12】
美紅
(モンスター文庫)

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【宝くじで40億当たったんだけど異世界に移住する 13】
すずの木くろ
(モンスター文庫)

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2月25日
【mono 2】
あfろ
(まんがタイムKRコミックス)

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【まちカドまぞく 6】
伊藤いづも
(まんがタイムKRコミックス)

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【ぼっち・ざ・ろっく! 3】
はまじあき
(まんがタイムKRコミックス)

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【一畳間まんきつ暮らし! 2】
ひさまくまこ
(まんがタイムKRコミックス)

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【綺麗にしてもらえますか。6】
はっとりみつる
(ヤングガンガンコミックス)

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【コンビニで君との5分間。4】
一永のぞみ
(ヤングガンガンコミックス)

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【現実の彼女はいりません! 10】
田尾 典丈/三雲ジョージ
(ヤングガンガンコミックス)

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【先生、俺にかまわずイッてください!! 5】
イガラシユイ
(ヤングガンガンコミックス)

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【SHIORI EXPERIENCE ジミなわたしとヘンなおじさん 16】
長田悠幸/町田一八
(ビッグガンガンコミックス)

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【外れスキル【地図化(マッピング)】を手にした少年は最強パーティーとダンジョンに挑む 3】
SAVAN/鴨野うどん
(ガルドコミックス)

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【転生したらオレがヒロインであいつが勇者だった 2】
みずのもと
(ガルドコミックス)

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【生まれ変わった《剣聖》は楽をしたい 2】
鉄田猿児/笹塔五郎
(ガルドコミックス)

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【最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える 2】
やもりちゃん/じゃき
(ガルドコミックス)

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【不死者の弟子 1 ~邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚~】
かせい/猫子
(ガルドコミックス)

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【ブラックな騎士団の奴隷がホワイトな冒険者ギルドに引き抜かれてSランクになりました 1】
ハム梟/寺王
(ガルドコミックス)

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【二度と家には帰りません! 2】
遊喜じろう/みりぐらむ
(ガルドコミックス)

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【月刊ビッグガンガン 2021Vol.03】

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【月刊アクション 2021年4月号】

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【アフタヌーン 2021年4月号】

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【キミに捧げる英雄録 1.立ち向かう者、逃げる者】
猿ヶ原
(MF文庫J)

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【元カノとのじれったい偽装結婚】
望公太
(MF文庫J)

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【終焉ノ花嫁 3】
綾里けいし
(MF文庫J)

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【ようこそ実力至上主義の教室へ 2年生編 4】
衣笠彰梧
(MF文庫J)

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【僕のカノジョ先生 9】
鏡遊(MF文庫J)

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【ブラックな騎士団の奴隷がホワイトな冒険者ギルドに引き抜かれてSランクになりました 3】
寺王
(オーバーラップ文庫)

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【暗殺者である俺のステータスが勇者よりも明らかに強いのだが 4】
赤井まつり
(オーバーラップ文庫)

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【影の使い手 3.英雄の雛】
葬儀屋
(オーバーラップ文庫)

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【犬と勇者は飾らない 2】
あまなっとう
(オーバーラップ文庫)

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【最凶の支援職【話術士】である俺は世界最強クランを従える 3】
じゃき
(オーバーラップ文庫)

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【追放されたS級鑑定士は最強のギルドを創る 4】
瀬戸夏樹
(オーバーラップ文庫)

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【亡びの国の征服者 3〜魔王は世界を征服するようです〜】
不手折家
(オーバーラップノベルス)

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【鑑定魔法でアイテムせどり 2 〜アラサー、掘り出しアイテムで奮闘中〜】
上谷岩清
(オーバーラップノベルス)

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【境界迷宮と異界の魔術師 14】
小野崎えいじ
(オーバーラップノベルス)

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【ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 2】
雨川透子
(オーバーラップノベルスf)

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【転生大聖女、実力を隠して錬金術学科に入学する 3 〜もふもふに愛された令嬢は、もふもふ以外の者にも溺愛される〜】
白石新
(オーバーラップノベルスf)

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【フェンリル騎士隊のたぐいまれなるモフモフ事情 2 〜異動先の上司が犬でした〜】
江本マシメサ
(オーバーラップノベルスf)

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【モンスター娘のお医者さん 9】
折口良乃
(ダッシュエックス文庫)

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【鎌倉源氏物語 俺の妹が暴走して源氏が族滅されそうなので全力で回避する】
春日みかげ
(ダッシュエックス文庫)

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【堕ちた大地で冒険者 〜チート技術と超速レベルアップによる異星無双〜】
謙虚なサークル
(ダッシュエックス文庫)

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【不屈の冒険魂 2 雑用積み上げ最強へ。超エリート神官道】
漂鳥
(ダッシュエックス文庫)

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【報われなかった村人A、貴族に拾われて溺愛される上に、実は持っていた伝説級の神スキルも覚醒した】
三木なずな
(ダッシュエックス文庫)

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【解雇された写本係は、記憶したスクロールで魔術師を凌駕する 〜ユニークスキル〈セーブアンドロード〉〜1】
嵐山 紙切
(MFブックス)

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【食料生成スキルを手に入れたので、異世界で商会を立ち上げようと思います 1】
slkn
(MFブックス)

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【セミリタイアした冒険者はのんびり暮らしたい 2】
久櫛 縁
(MFブックス)

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【転生少女はまず一歩からはじめたい 2〜魔物がいるとか聞いてない!〜】
カヤ
(MFブックス)

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【春菜ちゃん、がんばる? フェアリーテイル・クロニクル 4】
埴輪星人
(MFブックス)

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【Missing 5.目隠しの物語】
甲田学人
(メディアワークス文庫)

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【青蘭国後宮みがわり草紙 2】
早見慎司
(メディアワークス文庫)

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【犯罪社会学者 椥辻霖雨の憂鬱】
吹井賢
(メディアワークス文庫)

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【平安かさね色草子 雨水の帖】
梅谷百
(メディアワークス文庫)

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【今日は心のおそうじ日和 2.心を見せない小説家と自分がわからない私】
成田名璃子
(メディアワークス文庫)

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【朝日堂オーダーメイド製本工房】
相原罫
(メディアワークス文庫)

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【博多豚骨ラーメンズ 10】
木崎ちあき
(メディアワークス文庫)

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【二宮ナズナの花嵐な事件簿 京の都で秘密探偵始めました】
望月 麻衣
(角川文庫)

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【後宮の木蘭 皇后暗殺】
朝田小夏
(角川文庫)

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【特等添乗員αの難事件 VI】
松岡 圭祐
(角川文庫)

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【最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き】
椹野 道流
(角川文庫)

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【彩雲国物語 十二、白虹は天をめざす】
雪乃 紗衣
(角川文庫)

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【紙屋ふじさき記念館 カラーインクと万年筆】
ほしお さなえ
(角川文庫)

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2月22日
【幼なじみが絶対に負けないラブコメ 6】
二丸修一
(電撃文庫)

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【賭ケグルイ 14】
河本ほむら/尚村透
(ガンガンコミックスJOKER)

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【賭ケグルイ双 11】
河本ほむら/斎木桂
(ガンガンコミックスJOKER)

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【賭ケグルイ(仮) 8】
河本ほむら/川村拓
(ガンガンコミックスJOKER)

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【怪人麗嬢 5】
田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)

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【弱キャラ友崎くん-COMIC-5】
千田衛人/屋久ユウキ
(ガンガンコミックスJOKER)

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【通りがかりにワンポイントアドバイスしていくタイプのヤンキー 5】
おつじ
(ガンガンコミックスpixiv)

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【マージナル・オペレーション 16】
キムラ ダイスケ/芝村 裕吏
(アフタヌーンKC)

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【はたらく細胞BLACK 8】
初嘉屋 一生/原田 重光
(アフタヌーンKC)

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【宇宙兄弟 39】
小山宙哉
(モーニングKC)

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【この会社に好きな人がいます 6】
榎本 あかまる
(モーニングKC)

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【悪役令嬢に転生したはずがマリー・アントワネットでした 1】
小出 よしと
(MFコミックス フラッパーシリーズ)

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【幼なじみが絶対に負けないラブコメ 2】
井冬 良/二丸 修一
(MFコミックス アライブシリーズ)

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【D・N・ANGEL New Edition III】
杉崎 ゆきる
(あすかコミックスDX)

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【D・N・ANGEL New Edition IV】
杉崎 ゆきる
(あすかコミックスDX)

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【月刊ガンガンJOKER 2021年3月号】

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【まんが4コマぱれっと 2021年4月号】

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2月20日
【乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった… 10】
山口 悟
(一迅社文庫アイリス)

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【まがいもの令嬢から愛され薬師になりました 2】
佐槻 奏多
(一迅社文庫アイリス)

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【宮廷魔法士です。最近姫様からの視線が気になります。】
安居院晃
(富士見ファンタジア文庫)

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【培養カプセルを抜けだしたら、出迎えてくれたのは僕を溺愛する先輩だった】
冴吹稔
(富士見ファンタジア文庫)

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【最強不敗の神剣使い 1.王立学院入学編】
羽田遼亮
(富士見ファンタジア文庫)

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【【朗報】俺の許嫁になった地味子、家では可愛いしかない。】
氷高悠
(富士見ファンタジア文庫)

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【限界超えの天賦は、転生者にしか扱えない 2 −オーバーリミット・スキルホルダー−】
三上康明
(富士見ファンタジア文庫)

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【たとえば俺が、チャンピオンから王女のヒモにジョブチェンジしたとして。3】
藍藤唯
(富士見ファンタジア文庫)

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【1LDK、そして2JK。 IV 〜3つの結末、それは4人の未来〜】
福山陽士
(富士見ファンタジア文庫)

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【神々に育てられしもの、最強となる 5】
羽田遼亮
(富士見ファンタジア文庫)

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【一億年ボタンを連打した俺は、気付いたら最強になっていた 6 〜落第剣士の学院無双〜】
月島秀一
(富士見ファンタジア文庫)

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【継続は魔力なり 7 〜無能魔法が便利魔法に進化を遂げました〜】
リッキー
(TOブックス)

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【引っ込み思案な神鳥獣使い 2 ―プラネットイントルーダー・オンライン―】
古波萩子
(TOブックス)

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【ヒロイン?聖女?いいえ、オールワークスメイドです(誇)! 2】
あてきち
(TOブックス)

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【ポーションは160km/hで投げるモノ! 〜アイテム係の俺が万能回復薬を投擲することで最強の冒険者に成り上がる!?〜】
鉄人じゅす
(TOブックス)

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【ガールズ&パンツァー プラウダ戦記 4】
吉田 創(MFC)

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【豊田さんは悩まない。1】
津々巳 あや(MFC)

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【月刊ヤングキングアワーズGH 2021年4月号】

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【少年マガジンR 2021年3月号】

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2月19日
【ウマ娘 シンデレラグレイ 2】
久住太陽/杉浦理史
(ヤングジャンプコミックス)

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【推しの子 3】
赤坂アカ/横槍メンゴ
(ヤングジャンプコミックス)

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【久保さんは僕を許さない 4】
雪森寧々
(ヤングジャンプコミックス)

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【かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ 21】
赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)

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【すんどめ!!ミルキーウェイ ANOTHER END 10】
ふなつかずき
(ヤングジャンプコミックス)

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【王様の仕立て屋 ~下町テーラー~ 8】
大河原遁
(ヤングジャンプコミックス)

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【遊び人は賢者に転職できるって知ってました?~勇者パーティを追放されたLv99道化師、【大賢者】になる~ 4】
妹尾尻尾/柚木ゆの
(ヤングジャンプコミックス)

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【昨日、助けていただいた魔導書です 2】
森田季節/福袋あけ美
(ヤングジャンプコミックス)

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【薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~ 10】
日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)

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【任侠転生―異世界のヤクザ姫―4】
宮下裕樹/夏原武
(サンデーGXコミックス)

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【煩悩☆西遊記 2】
クリスタルな洋介
(サンデーGXコミックス)

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【アサシン クリード チャイナ 3】
倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)

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【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。@comic 17】
伊緒直道/渡航
(サンデーGXコミックス)

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【塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い@comic 2】
鉄山かや/猿渡かざみ
(裏少年サンデーコミックス)

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【異世界美少女受肉おじさんと 3】
池澤 真/津留崎 優
(裏少年サンデーコミックス)

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【絢爛たるグランドセーヌ 17】
Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)

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【角栄に花束を 3】
大和田秀樹
(ヤングチャンピオンコミックス)

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【マガイモノ 2】
今井神
(ヤンマガKCスペシャル)

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【まんがタイムきららMAX 2021年3月号】

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【ウルトラジャンプ 2021年3月号】

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【月刊サンデーGX 2021年3月号】

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【さようなら竜生、こんにちは人生 20】
永島ひろあき
(アルファポリス)

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【THE NEW GATE 18 聖地攻略戦】
風波しのぎ
(アルファポリス)

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【勇者に全部取られたけど幸せ確定の俺は「ざまぁ」なんてしない!】
石のやっさん
(アルファポリス)

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【レベル596の鍛冶見習い 2】
寺尾友希
(アルファポリス)

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【追い出されたら、何かと上手くいきまして 4】
雪塚ゆず
(アルファポリス)

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【じい様が行く 9 『いのちだいじに』異世界ゆるり旅】
蛍石
(アルファポリス)

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【底辺から始まった俺の異世界冒険物語! 2】
ちかっぱ雪比呂
(アルファポリス)

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【『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる 3】
農民
(アルファポリス)

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【新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。7】
岸馬きらく
(HJ NOVELS)

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【異世界はスマートフォンとともに。 23】
冬原パトラ
(HJ NOVELS)

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【シロクマ転生 9 ー森の守護神になったぞ伝説ー】
三島千廣
(HJ NOVELS)

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【威圧感◎ 4 戦闘系チート持ちの成り上がらない村人スローライフ】
日之浦 拓
(HJ NOVELS)

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【魔法女子学園の助っ人教師 8】
東導号
(HJ NOVELS)

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2月18日
【筺底のエルピス 7.〜継続の繋ぎ手〜】
オキシタケヒコ
(ガガガ文庫)

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【ホラー女優が天才子役に転生しました 2〜今度こそハリウッドを目指します!〜】
鉄箱
(ガガガ文庫)

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【塩対応の佐藤さんが俺にだけ甘い 4】
猿渡かざみ
(ガガガ文庫)

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【呪剣の姫のオーバーキル 〜とっくにライフは零なのに〜 2】
川岸欧魚
(ガガガ文庫)

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【双神のエルヴィナ】
水沢 夢
(ガガガ文庫)

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【転生で得たスキルがFランクだったが、前世で助けた動物たちが神獣になって恩返しにきてくれた 〜もふもふハーレムで成り上がり〜】
虹元喜多朗
(ガガガ文庫)

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【死に戻り、全てを救うために最強へと至る 4】
shiryu
(ガガガブックス)

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【魔王です。女勇者の母親と再婚したので、女勇者が義理の娘になりました。4】
森田季節
(ガガガブックス)

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【統計外事態】
芝村裕吏
(ハヤカワ文庫JA)

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【ALTDEUS: Beyond Chronos Decoding the Erudite】
小山 恭平/柏倉 晴樹/高島 雄哉/カミツキレイニー
(ハヤカワ文庫JA)

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【蒸気と錬金 Stealchemy Fairytale】
花田 一三六
(ハヤカワ文庫JA)

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【双亡亭壊すべし 21】
藤田和日郎
(少年サンデーコミックス)

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【君は008 12】
松江名 俊
(少年サンデーコミックス)

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【今際の国のアリス RETRY 2】
麻生 羽呂
(少年サンデーコミックス)

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2月17日
【GENESISシリーズ 境界線上のホライゾン NEXT BOX HDDD英国編〈中〉】
川上稔
(電撃の新文芸)

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【異修羅 光陰英雄刑】
珪素
(電撃の新文芸)

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【野生のJK柏野由紀子は、異世界で酒場を開く】
Y.A
(電撃の新文芸)

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【僕が答える君の謎解き 明神凛音は間違えない】
紙城 境介
(星海社FICTIONS)

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【銀河連合日本 Age after 悠遠の王国(上)】
松本 保羽
(星海社FICTIONS)

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【Ghost ぼくの初恋が消えるまで】
天祢 涼
(星海社FICTIONS)

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【終わりつづけるぼくらのための】
岩倉 文也
(星海社FICTIONS)

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【化物語 特装版 12】
西尾維新/大暮維人
(講談社キャラクターズA)

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【化物語 12】
西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)

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【ダイヤのA act2 25】
大久保篤
(講談社コミックス)

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【彼女、お借りします 19】
大久保篤
(講談社コミックス)

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【炎炎ノ消防隊 27】
大久保篤
(講談社コミックス)

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【ノラガミ 23】
あだち とか
(講談社コミックス月刊マガジン)

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【しかのこのこのここしたんたん 2】
おしおしお
(マガジンエッジKC)

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2月15日
【和国の楊貴妃 転生の狐姫、後宮の邪を祓う】
鳥村 居子
(富士見L文庫)

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【死の森の魔女は愛を知らない】
浅名 ゆうな
(富士見L文庫)

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【暁花薬殿物語 第五巻】
佐々木 禎子
(富士見L文庫)

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【鳴かぬ緋鳥の恋唄】
雨咲 はな
(富士見L文庫)

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【ウィル様は今日も魔法で遊んでいます。4】
綾河ららら
(サーガフォレスト)

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【転生幼女はあきらめない 5】
カヤ
(サーガフォレスト)

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【贅沢三昧したいのです! 転生したのに貧乏なんて許せないので、魔法で領地改革 3】
みわかず
(アース・スターノベル)

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【二度転生した少年はSランク冒険者として平穏に過ごす〜前世が賢者で英雄だったボクは来世では地味に生きる〜 6】
十一屋 翠
(アース・スターノベル)

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2月13日
【飛び立つ君の背を見上げる 響け! ユーフォニアム】
武田綾乃
(宝島社)

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【ダンジョン飯 10】
九井 諒子
(ハルタコミックス)

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【ダンジョン飯 ワールドガイド 冒険者バイブル】
九井 諒子
(ハルタコミックス)

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【ZINGNIZE 5】
わらいなく
(リュウコミックス)

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【パッチワークス・パスウェイ 1】
才谷屋龍一/M.WOLVERINE
(リュウコミックス)

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【俺の死亡フラグが留まるところを知らない 2】
乙須ミツヤ/泉
(このマンガがすごい!Comics)

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2月12日
【MIX 17】
あだち充
(ゲッサン少年サンデーコミックス)

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【からかい上手の高木さん 15】
山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)

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【からかい上手の(元)高木さん 11】 
山本崇一朗/稲葉光史
(ゲッサン少年サンデーコミックス)

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【死神坊ちゃんと黒メイド 11】
イノウエ
(サンデーうぇぶりSSC)

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【君は冥土様。2】
しょたん
(サンデーうぇぶりSSC)

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【異剣戦記ヴェルンディオ 1】
七尾 ナナキ
(裏少年サンデーコミックス)

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【私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! 19】
谷川ニコ
(ガンガンコミックスONLINE)

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【とある魔術の禁書目録 25】
鎌池和馬/近木野中哉
(ガンガンコミックス)

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【不徳のギルド 7】
河添太一
(ガンガンコミックス)

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【英雄教室 11】
新木伸/岸田こあら
(ガンガンコミックス)

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【ミノタウロスの想い人 2】
けいじろー/晶
(ガンガンコミックス)

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【でこぼこ魔女の親子事情 2】
ピロヤ
(メテオCOMICS)

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【戦国小町苦労譚 伊勢平定 8】
沢田一/夾竹桃
(アース・スター コミックス)

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【転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す A Tale of The Great Saint 3】
青辺マヒト/十夜
(アース・スター コミックス)

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【禁断師弟でブレイクスルー 〜ボーイ・ミーツ・サタン〜2】
えとうヨナ/アニッキーブラッザー
(アース・スター コミックス)

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【月刊少年ガンガン 2021年3月号】

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【まんがタイムきららフォワード 2021年 03月号】

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【ゲッサン 2021年3月号】

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2月10日
【年上エリート女騎士が僕の前でだけ可愛い 2】
たかた/吉野宗助
(角川コミックス・エース)

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【怪物メイドの華麗なるお仕事 2】
田辺 ゆがた
(角川コミックス・エース)

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【フェイト/エクストラ CCC 6】
ろび~な
(角川コミックス・エース)

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【神サー!~僕と女神の芸大生活~ 3】
上江洲誠/黒山メッキ
(角川コミックス・エース)

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【りんちゃんは据え膳したい 1】
澄田佑貴
(角川コミックス・エース)

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【エロマンガ先生 11】
伏見つかさ/rin
(電撃コミックスNEXT)

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【クソザコちょろイン西賀蜂 1】
kamatama
(BLADEコミックス)

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【はめつのおうこく 4】
yoruhashi
(BLADEコミックス)

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【りゅうおうのおしごと! 14】
白鳥士郎
(GA文庫)

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【りゅうおうのおしごと! 14 ドラマCD付き特装版】
白鳥 士郎
(GA文庫)

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【処刑少女の生きる道 5.約束の地】
佐藤真登
(GA文庫)

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【我が驍勇にふるえよ天地 10 〜アレクシス帝国興隆記〜】
あわむら赤光
(GA文庫)

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【家で無能と言われ続けた俺ですが、世界的には超有能だったようです】
kimimaro
(GA文庫)

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【信じてくれ!俺は転生賢者なんだ 〜復活した魔王様、なぜか記憶が混濁してるんですけど!?〜】
サトウとシオ
(GA文庫)

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【泥酔彼女「弟クンだいしゅきー」「帰れ」】
串木野たんぼ
(GA文庫)

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【女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話 3】
みかみてれん
(GA文庫)

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【レベル0の魔王様、異世界で冒険者を始めます 4.魔女との戦いに終止符を!】
瑞智士記
(GA文庫)

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【八歳から始まる神々の使徒の転生生活 4】
えぞぎんぎつね
(GAノベル)

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【86―エイティシックス―Ep.9 ―ヴァルキリィ・ハズ・ランデッド―】
安里アサト
(電撃文庫)

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【声優ラジオのウラオモテ #04 夕陽とやすみは力になりたい?】
二月 公
(電撃文庫)

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【神角技巧と11人の破壊者(中) 創造の章】
鎌池和馬
(電撃文庫)

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【ドラキュラやきん! 2】
和ヶ原聡司
(電撃文庫)

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【ねえ、もっかい寝よ? 2】
田中環状線
(電撃文庫)

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【ホヅミ先生と茉莉くんと。 Day.1 女子高生、はじめてのおてつだい】
葉月 文
(電撃文庫)

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【統京作戦(トウキョウフィクション) Mission://Rip_Van_Winkle】
渋谷瑞也
(電撃文庫)

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【ウザ絡みギャルの居候が俺の部屋から出ていかない。】
真代屋秀晃
(電撃文庫)

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【バレットコード:ファイアウォール】
斉藤すず
(電撃文庫)

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【「ククク……。奴は四天王の中でも最弱」と解雇された俺、なぜか勇者と聖女の師匠になる】
延野 正行
(カドカワBOOKS)

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【王都の外れの錬金術師 〜ハズレ職業だったので、のんびりお店経営します〜】
yocco
(カドカワBOOKS)

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【この冒険者、人類史最強です 〜外れスキル『鑑定』が『継承』に覚醒したので、数多の英雄たちの力を受け継ぎ無双する〜】
日之影 ソラ
(カドカワBOOKS)

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【本物の方の勇者様が捨てられていたので私が貰ってもいいですか?】
花果 唯
(カドカワBOOKS)

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【追放された転生公爵は、辺境でのんびりと畑を耕したかった 2 〜来るなというのに領民が沢山来るから内政無双をすることに〜】
うみ
(カドカワBOOKS)

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【聖女じゃなかったので、王宮でのんびりご飯を作ることにしました 4】
神山 りお
(カドカワBOOKS)

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【魔石グルメ 8 魔物の力を食べたオレは最強!】
結城涼
(カドカワBOOKS)

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【レジェンド 16】
神無月 紅
(カドカワBOOKS)

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【淡海乃海 水面が揺れる時~三英傑に嫌われた不運な男、朽木基綱の逆襲~十】
イスラーフィール
(TOブックス)

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【異世界で妹天使となにかする。2】
深見おしお
(TOブックス)

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【超鈍感モブにヒロインが攻略されて、乙女ゲームが始まりません 2】
かずは
(TOブックス)

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【ギルド追放された雑用係の下剋上3~超万能な生活スキルで世界最強】
夜桜ユノ
(TOブックス)

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【異世界に転移したら山の中だった。反動で強さよりも快適さを選びました。3】
じゃがバター
(ツギクルブックス)

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【元カレの猫を、預かりまして。】
石田祥
(双葉文庫)

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【盲目の織姫は後宮で皇帝との恋を紡ぐ 3】
小早川真寛
(双葉文庫)

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2月9日
【トリアージX 22】
佐藤 ショウジ
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【ゲーム オブ ファミリア-家族戦記- 06】
山口ミコト/D.P
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【可愛ければ変態でも好きになってくれますか? 6】
CHuN/花間燈
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【スコップ無双 「スコップ波動砲!」 ( `・ω・´)♂〓〓〓〓★(゜Д ゜ ;;;).:∴ ドゴォォ 3】
福原蓮士/つちせ八十八
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【黒ギャルさんが来る! 1】
いつむ
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【魔王を圧倒する大魔導士ですが、家では彼に押されています。1】
近江 のこ
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【異種族レビュアーズコミックアンソロジー ~ダークネス~ 2】
天原
(ドラゴンコミックスエイジ)

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【転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます 2】
石沢庸介/謙虚なサークル
(KCデラックス)

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【FAIRY TAIL 100 YEARS QUEST 8】
真島ヒロ/上田敦夫
(講談社コミックス)

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【花園さんちのふたごちゃん 2】
北島 音奈
(講談社コミックス)

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【聖者無双 7】
秋風緋色/ブロッコリーライオン
(シリウスKC)

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【蒼穹のファフナー 8】
松下 朋未
(シリウスKC)

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【野球で戦争する異世界で超高校級エースが弱小国家を救うようです。1】
西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)

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【人外姫様、始めました ~Free Life Fantasy Online~ 3】
園原アオ/割田コマ
(シリウスKC)

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【処刑少女の生きる道―そして、彼女は甦る―1】
佐藤真登/三ツ谷亮
(ヤングガンガンコミックス)

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【まんがタイムきらら 2021年 02 月号】

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【コミックフラッパー 2021年3月号】

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【ドラゴンエイジ 2021年3月号】

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【別冊少年マガジン 2021年3月号】

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2月5日
【小森さんは断れない! 9】
クール教信者
(まんがタイムコミックス)

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【Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆 2】
ツカハラミノリ/長月達平
(ガンガンコミックスUP!)

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【我が驍勇にふるえよ天地 ーアレクシス帝国興隆記ー 5】
あわむら赤光/佐藤勇
(ガンガンコミックスUP!)

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【千歳くんはラムネ瓶のなか 2】
裕夢/ボブキャ
(ガンガンコミックスUP!)

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【いつか仮面を脱ぐ為に~嗤う鬼神と夢見る奴隷~ 2】
榊一郎/ムロコウイチ
(ガンガンコミックスUP!)

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【悪役令嬢の怠惰な溜め息 2】
ほしの総明/篠原皐月
(フロース コミック)

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【サタノファニ 16】
山田 恵庸
(ヤンマガKCスペシャル)

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【おたくの隣りはエルフですか? 4】
植野 メグル
(ヤンマガKCスペシャル)

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【デスティニーラバーズ 3】
智弘カイ/カズタカ
(KCデラックス)

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【ヤングマガジン サード 2021年Vol.3】

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【good!アフタヌーン 2021年3号】

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【ヤングキングアワーズ 2021年 03 月号】

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【悪役令嬢は溺愛ルートに入りました!?】
十夜
(SQEXノベル)

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【雑用係兼支援術師はパーティー追放に憧れる 〜世間は追放ブームなのに、俺を過大評価するパーティーメンバーたちが決して手放そうとしてくれない〜】
としぞう
(SQEXノベル)

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【退屈嫌いの封印術師 〜監獄でたまたま相部屋になった爺さんが世界で唯一の封印術師だったので、暇つぶしに弟子になってみた〜】
空松蓮司
(SQEXノベル)

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【生き返った冒険者のクエスト攻略生活 自分だけもらえるスキルポイントで他の誰より強くなる】
萩鵜 アキ
(ドラゴンノベルス)

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【幼馴染の魔王の娘が家出して、今はうちで居候してる】
青春詭弁
(ドラゴンノベルス)

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【縁の下のチカラモチャー 〜魔王討伐したら若返ったので、学園で陰からサポートします〜】
ポルカ
(ドラゴンノベルス)

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【引き籠り錬金術師は引き籠れない 2 お家でのんびりしたい奮闘記】
四つ目
(ドラゴンノベルス)

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