徒然雑記

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切符

本屋の店員がダンジョンになんて入るもんじゃない! ★★★☆   



【本屋の店員がダンジョンになんて入るもんじゃない!】 しめさば/切符  ダッシュエックス文庫

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Kindle BOOK☆WALKER

本をこよなく愛している青年、アシタ・ユーリアス。「一生本を読んで暮らしたい!」というアシタだったが、彼が働く本屋にはいつもひっきりなしに冒険者たちがやって来る。理由は簡単。彼の“知識”が欲しいのだ。本が読めたらそれでいいというアシタの想いとは裏腹に、顔馴染みの女冒険者、エルシィにダンジョンへ連れ出されたのが運の尽き。彼の博識さがダンジョン探索の鍵になると目を付けたエルシィは、貴重な文献をエサにしてアシタを更なるダンジョン探索へ誘い…。“最も博識”で、“最も貧弱”な本屋の店員が、「帰りたい!」と嘆きながらダンジョンを駆け回る!ドタバタファンタジーコメディ開幕!!
スペランカーだ、こいつスペランカー級だ! ファミコン時代の伝説的虚弱冒険者スペランカー、それは自分の背丈にも満たない段差を飛び降りるだけで死ぬる男。それに比類するほどの虚弱さを示すのが、このアシタである。ってか、アシタくんこれだけ虚弱だとダンジョン潜る以前に日常生活でも苦労してソウナンですよね。本屋とか、あれで地味に体力仕事なところがあるし、本棚に本を収めるために梯子を登るだけでオチて死にそうじゃないですか、この子。
と、思ってしまうくらいポキポキと折れるアシタの骨。君、骨粗鬆症じゃね? 特にダンジョン関係ないところで骨折れてたりするし。
よくまあこれをダンジョンなんて危ないところに連れて行こうとするよなあ、と思う所なんだけれど、その張本人であるエルシィ、最初は考えなしなのかと思ったのだけれどこれがよくよく気を使ってはいるんですよね。彼女の考えうる最高の手段と人脈を持ってアシタを守れるだけの仲間を取り揃えていたのが、あとになって一緒にダンジョン潜ったメンツを振り返るとわかってしまうわけで。
いやいや、これメチャクチャ贅沢なメンツじゃないですか。
それだけ非戦闘員以下に危ないアシタを危険地帯に連れて行くための万全の用意、というのは整えようとしているんですよね。エルシィの態度が気軽この上ないので考えなしに見えてしまうのだけれど。
加えて、アシタの知識に関しても決して軽々しく考えているのではなく、貴重で稀有な価値を持つものだとちゃんとわきまえた上で、最大限の評価をしているんですよね。そして、それを手前勝手に利用し搾取しようとしているのではなく、極めて正当な評価と対価を払おうとしている。
ダンジョン探索への参加料としての稀覯本を別にして、ダンジョンで得た収入を分前として等価に渡していることからも明らかなのである。正直、彼女そこまできっちりしているとは思わなかったので、ちょっと感心してしまったくらい。
彼の持っているものは一見分かりづらいもので、なかなか評価しづらいものではあるんですよね。なので、往々にして普通の人はそれに対して対価を払おうという概念から持っていない。アシタ本人ですらその意識に乏しい事からもエルシィの認識と考え方が決して一般的なものではないのだろう事は想像がつくんですよね。そういうところが、彼女をトップクラスの冒険者に押し上げているのかもしれない。
それにまあ、何だかんだとダンジョン探索に参加するアシタは、イヤイヤじゃないんですよね口で言っているほどには。結局、餌に釣られてとはいえ決断しているのはアシタの方ですし、断固として断る事はしていないわけで。
それに虚弱ではあっても、痛みに対する耐性は強いみたいですし何よりあれだけペキポキ骨折れていながら全然めげないのは根性があるというよりもメンタル異常なんじゃないだろうか。
ラプチノスとの交流にはほっこりとしてしまいましたけれど、ラプチノスって思いっきりジュラシックパークのヴェロキラプトルがモデルですよね。さすがにラプトルくらいになるとファンタジーのモンスター相手でも全然引けをとってない、というか凶悪度では上回ってるw
ちょっと街中で連れ歩いたり家で飼ったりするにはフォルム的にもやばすぎると思うんだけど、どうするんだこれ。

それでも異能兵器はラブコメがしたい ★★★☆   

それでも異能兵器はラブコメがしたい (角川スニーカー文庫)

【それでも異能兵器はラブコメがしたい】 カミツキレイニー/切符 角川スニーカー文庫

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異能兵器”である彼女の願いは、ラブコメのような学園生活!?

俺・辰巳千樫は、クラスメートの市ヶ谷すずが好きだ。ラブコメに憧れる、引っ込み思案な不思議系女子。
そんなかわいい彼女との、待ちに待ったデート当日――この関係は始まった。
突然ビルは崩れ、降り注ぐ銃弾の中で、無傷のままの少女。
「……怖がらせてごめんね。私は、異能兵器だよ」
すずを狙ったテロに巻き込まれ死んだ俺は、復興庁終末局によって生き返り、“異能兵器(カノジョ)”が願う“ラブコメのような学園生活”を演出する《お友だち係》に任命され!?

たとえ何度死んでも、世界を敵に回しても――大好きなこの子とデートする。
新世代学園アクションラブコメ、開幕!!
ラティメリアタウンとか、なぜそんな名前つけたし!? そんなんトラブル見舞われるに決まってるからでし!
他にも縁切りに沖縄のユタが関わっていたりと、作者の他作品の要素がチラチラと散見されるんですよね。あくまでチラ見せで直接登場ではないのですけれど。世界観も別に繋がっているわけではなさそうですし。しかし、あそこまで強力な縁切りは十分異能の類だと思うんだけれどいったいどこから異能兵器扱いになるんだろう。
さて、最終兵器彼女である。改造じゃなく天然モノという違いはあるけれど。ってかそれ以前にカノジョじゃないんだけれど。
それを用いての戦争が起こっておらず、ある程度の抑止力として機能しているという意味では、戦略兵器として十分機能しているわけだが、そこまで絶対的な力があるのかな。
不意打ちだろうと奇襲は効いてますし殺そうと思うなら容易に殺せそうではある。とはいえ、前提として異能兵器の存在がそのまま国力や国際的な地位に繋がるという設定があるのでそこを問うても仕方無いのである。ってか、千樫くんに付与された再生力の方が実際ヤバイんじゃないですか、あれ? リミットが在るとはいえ、頭吹っ飛んでも瞬時に再生して意識も記憶も飛ばずに連続稼働出来るとか、どんだけ最強の不死身兵士なんですか。それ研究しろよ、研究。量産型異能兵器いけるじゃん。むしろ、他国はQを攫えよ、それか殺っちゃえ!
と、思わず殺意がほとばしるほどには、Qさん外道です。人でなしです。普通に人間のクズです。国のため、とかうそぶいているけれど、その手の信念を持っているようにも思えず、そもそも罪悪感の類を抱いている様子もなく、単なる免罪符として振りかざしているだけで絶対にあれ個人の性格だよね。
そしてそもそも、これラブコメじゃないですよね!
ラブコメがしたい! という希望は出されていらっしゃいますが、それが叶っているとは言えないですよね。ラブコメとは、ラブなコメディなんですよ。どこにコメディ要素がありますか? 主人公の頭がポンポンふっとばされるのはギャグじゃないはず。多分。

その体を張った、文字通り生命を費やしての懸命さは、異能兵器の少女たちの心を鷲掴みにする、という意味ではちゃんと女の子連中にモテてはいるけれど、コメディ分が圧倒的にたりない! ってか無い!
 むしろ、ひたすらに異能兵器として国同士のパワーゲームの渦中に放り込まれてなお、日常生活へ戻りたいと願いながら、しかし果たせず銃弾と殺意の飛び交う戦場と化した街の中で、互いに口に出すことも態度に見せることもせずに、想い合う少年と少女の悲痛なるピュアラブストーリー、というそっち方向への直球勝負じゃないですか。
ああ、そうか。もしかしたら、ラブコメは敢えて誰が誰に恋している、という事実を明示しなくても成り立つんじゃないだろうか。誰かへの恋心を秘密にしたままでも、心に秘めたままにしていても、男の子と女の子が居て一緒にドタバタ笑っていたら、そこからラブコメは発生してもおかしくない。
すずは、自分が本当は誰が好きなのかを明らかにしなくても始めることの出来るラブコメを、そして場合によっては決着がつかないままなあなあで終わることの出来るラブコメを、だからこそ望んだ、という向きもあるのかもしれない。本当の恋物語でもラブストーリーでもなく、ラブコメを。
でも、これだと。この終わり方だと悲恋になってしまうじゃないか。それで満足したら、悲しいラブコメなんていうありえないものになってしまうじゃないですか。
これを本当にラブコメにするのなら、したいのなら、千樫は腹を決めなければならない。まあ、この男、まったくもって最初から、決めるべき腹は決まりっぱなしなのだけれど。次巻に乞うご期待、てなもんだ。

カミツキレイニー作品感想

のうりん 11 ★★★☆  

のうりん 11 (GA文庫)

【のうりん 11】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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木下林檎です。新しい年が始まりました。岐阜に来て初めて迎えるお正月は不思議な風習がいっぱいで楽しいです。大きな天狗の像にお参りしたり、田んぼで竹と大量のゼ●シィを燃やしたり、一緒に担任(41)も燃やしたり――
え? そんな風習ない? ……でも、やったわよ? ねえ若旦那? やったわよね?
……あら? 若旦那のお腹から、何かが…………ま、まさか若旦那、あなた、本当は――!!

シリーズ最大の衝撃!
あのラブリーなマスコットに秘められた謎が明かされる、驚天動地の第11巻!!
あの担任野焼きにしたら、有毒物質とか発生しそうだしちゃんと処理施設で処分した方がいいんじゃないだろうか。いや、焼却場とかでは無理か。核廃棄物並に処分に困る存在だなあ、あれは。
昨今、結婚できないと嘆く年上の女性キャラクターって、喪女詐欺が多くって大概優良物件なんですよねえ。【やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。】の平塚静先生とか、【俺、ツインテールになります。】の桜川尊とか。むしろ、なんで結婚できないんだ!? と真剣に首を傾げてしまうくらいの女性たちですからね。
しかし、それに比べてこの41歳は本当にブレなく絶対にモテない喪女神を貫くよなあ。もはや半分以上、人間やめているんですけれど、この人マジでどうするんですか? ここまで来ると、ラストで無事結婚できましたー、みたいなネタ、やったらあかんレベルに達してますし。そろそろゼ●シィへの風評被害がえらいことになってませんか。各都道府県ごとに違うゼ●シィが出てるとかいう話も、関西ウォーカーとかみたいなタウン情報誌的なもののはずなのに、なんかオドロオドロしい呪われた魔道書みたいな雰囲気になってますよ!? ネクロノミコン(ラテン語版)とか無名祭祀書(ドイツ語原書)とかルルイエ異本(中国語版)みたいな!
この魔道書の類に魅せられてる気配のある農って、耕作逃したら順調にベッキー2号化しそうだなあ、これ。

今回も、一般的にはなかなか知られていない農業事情のあれこれがウンチクみたく語られていて、面白がりながら色々知ることが出来るというのは、やっぱり楽しいのう。
個人で新しいコメの品種を作り出した人の逸話だとか、新種改良に苦心する企業の話。これだけネーミングで遊んでるのって、他に競馬の馬くらいじゃないか、という各種野菜の種苗業者のネーミング話とか、名前の紹介見てるだけでも面白かったしなあ。バイオマス発電とか、どれくらい可能性があるんでしょうね。
と、うんちく話は楽しかったものの、この巻はわりとそれに終始していて、物語の進行とかキャラにスポットを当てて、という部分がなかったせいか、起伏がない回であったという印象もあり……物語の進展とかはぶっちゃけあんまりどうでもいい気もするのだけれど、キャラの掘り下げは欠かさないで欲しいかなあ、と思う所。バイオ鈴木も話に関わってきていたわりにおとなしかったしなあ。
若旦那に関しては、可愛いんだからいいじゃないか。ってか、若女将に改名する?

シリーズ感想

のうりん 10 3   

のうりん10 (GA文庫)

【のうりん 10】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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今日はみなさんに、とっっっても残念なご報告があります。
わたし、戸次菜摘は――

結婚 します!!

男子生徒のみんな~! 先生が人妻になっちゃって落ち込むのは仕方ないけど、元気出さなきゃダメだゾ!
だってだってぇ、これから始まる『インターンシップ』で、いろぉ~んな仕事を体験しなきゃならないんだからね☆
男の魅力は出世と収入! いい就職先を見つけて、みんなも先生みたいな若くてピッチピチな奥さんをもらっちゃお~♪

聖夜に起きた奇跡と農業の物語、将来(みらい)へと繋がる第10巻!
これは、おおう。農高卒業後の進路の話は、今まででもトップクラスに衝撃的な話だったかもしれない。凄いよね、これ。この作品の根幹をへし折りかねないどうしようもない絶望的な話じゃないですか。確かに、農業高校に通うというのはそれだけで一つの意思表示であるはずなのに、その農高の卒業生の数に対して実際の日本の農業人口の推移は全然反映されてないもんなあ。これもう、意欲の問題じゃなくて完全に構造問題じゃないですか。
しかも、わりとどうにもならないたぐいの。いや、どうにかする方法はあるんだろうけれど、日本人というのは一度構築されてしまっているシステムを一旦ぶっ壊して新生させる、というのを生理的に忌避してて、とりあえず
手近で出来る範囲でやれることを無理やり取り繕って満足してお終い、というのを得意としているだけに、こりゃああかんですわ。個々では見事に立ち回り、ビジネスチャンスをものにしている人たちもいるのだろうけれど、それが日本の農業の構造そのものを変革する動きになるとは思えない。もしそれがビジネスモデルとして確立したとしても、致命的に時間がなさすぎる。既に、タイムリミットは過ぎている感すらある。
わざわざインターンシップで様々な卒業後の進路先を見せた挙句に、この現状を見せつけてくるあたり、極悪ですらある。
思えば、銀の匙の八軒くんって凄いよなあ。

インターンシップの話で一番印象的だったのは、やはり市役所の話でしょう。これ、モデルとなった人、或いは人たちがきっちり居るんだろうなあ、というのが敬意にあふれた文章からも伝わってくる。正直コレ、システムの不備を個人の才覚ややる気や責任感に押し付けすぎ、という気もするんだけれど、こういう人が少なからず要所要所に存在しているからこそ、この国は回ってるところがあるんだろうなあ。でもこれって、給料分以上、だと思うんだけれど。
あと、この作品のヒロインはやっぱり金上っでいいと思う。スカート金上最高。ってかさ、あの居直り強盗みたいな幼馴染より、よっぽど金上の方が乙女じゃないですか、可愛いじゃないですか、女の子してるじゃないですか。自分、筋金入りの幼馴染ストだと思ってるんですけれど、農については焼畑農業で処分した方がいいと思うんだ。
この娘、絶対ベッキーと同類だと思う。
そのベッキーだけど、もうだめだよ。誰か止めろよ、家族身内の人、なんとかしなさいよ。あれじゃあできるものもできないよ、無理だよ、女として終わっている以前に人として終わってるよw

サプライズとして、まさかの【らじかるエレメンツ】の面々の再登場。作者白鳥士郎氏のデビュー作の登場人物たちですよ。流石にカトウハルアキさんのイラストで認識していたので、最初わかんなかったんですけどね。
作者の中で、実質打ち切りになってしまったデビュー作に気持ちの上で一区切りつけるための、ある意味公式エンディング、となるんですけれど、のうりんという作品のキャパに余裕があってこそだけれど、あの作品のファンだった身としては、こういうのもまた嬉しいです。読み手としても、こういう風に一区切りつけてくれると、ああ終わったんだなあ、と思うことが出来ますし。
しかし、アルミはもっとデコてかってるぞw

シリーズ感想

のうりん 9 3   

のうりん 9 (GA文庫)

【のうりん 9】  白鳥士郎/切符 GA文庫

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忙しい忙しい。…あ、どうも。木下林檎です。農業高校生やってます。今はもうすぐ始まる緑園祭の準備で大忙しです。この学校に来て半年たちました。自分がどれだけ変われたのか、それはわからないけど…毎日がすごく楽しいです。このままずっと、耕作たちとこの学校で―えっ!?あ、あなたは…どうしてここに…!?いやっ!帰りたくなんてない!!林檎を連れ戻しに東京から訪れた最強の相手を前に、田茂農林に集いし仲間たちが立ち上がる!懐かしいキャラクター総出演で農業高校の本質に迫る、友情と祝祭の第9巻!これぞ史上最大の農林一揆!!

前半の体育祭は、悪ノリばかりで勢い任せ、コメディとしてもギャグとしてもパロディネタと、絶叫ネタばかりで正直品質に問題在りだったように思います。なんか、アニメの悪い影響を受けてしまったような感すらあり。原作サイドがそっちに寄り添ってはいかんでしょうに。
ギャグパートにしても、前はもっと緩急というか、間合いや溜めが絶妙だったのに、今回ばかりは雑だった気がするよ。
あと、先代四天王の渡辺カルテットが、本当に渡辺ばかりで作中でも区別できなくて困った!!

本番は後半の緑園祭なんだろうけれど、こればっかりは農業学校特有のお祭なんだろうなあ。ってか、農業学校ってのはどうしてこんなに食べ物が美味しそうなんだろう。
各専科がそれぞれの特色を活かして繰り出してくる商品が、ホントに学生レベルのそれをぶっちぎっている上に、発想やら何かがすごくチャレンジャーなんですよね。銀の匙で、学生だからこそ出来ること、という話をしていたけれど、このいろんな企画にチャレンジして、しかし利益は出すぜ、という根性が素晴らしい。林科と造園科の合作商品には、作中での仰天の叫びに「な、なにーーーっ! そんなんありなんかー!?」と完全に同調して、びっくりしすぎて笑ってしまいましたがな。
こういう学園祭は、ほんと面白そう、というだけじゃなくて実際に美味しいものが食べれて、面白いものが手に入るわけで、こんなに実際に行きたくなるイベントはなかなかありませんよ。これ、モデルとなった学校では実際に行われてるそうなのですから、地元の人達がこれは羨ましい。

あと、あのベッキーは絶対に偽物ですね。いまさらそんな方向で本気出されても、信じられるかー!! クリーチャーのくせに、モンスターのくせに、今更まともな教師っぽく弁舌されても、作中の皆さんみたいに素直に感動とか出来ない!w
しかし、林檎ってまだ笑えなかったのか。あれだけドタバタに馴染んで過ごしていたものだから、未だに表情が固まってしまっている事なんて全然忘れてたよ。多分、これは耕作含めて田茂農林の面々全員の心証だったんでしょうね。ほんと、初期の頃と違って今は誰も林檎のそんな事について言及してなかったし、自然に接して笑いながら彼女を囲んでたんだから。もう、一緒になって笑っているのかと思ってた。
でも、誰も問題に思ってないなら、それで構わないのでしょう。林檎当人も、焦っている訳でもないみたいだし。
農業高校の実態についても、もうこれだけの巻数付き合っていると、ジェニー社長の認識って本当に今更の古臭い認識なんですよね。今回は、そういう今更に思えていることについて一回振り返ってみて、今の時代の農業学校についてスポットを当てよう、という話だったのかもしれない。
じゃあ、ゴールはどこに設定しているんだ、という疑問も湧いてくる頃だけれど。林檎の離脱リミットがこういう形になってしまうと、普通に卒業までこのままの形で、というのもありそうだし、さすがに今から卒業までは長い気もするし。だからといって、ベッキーの結婚が幕引きというのは、純粋に嫌だぞw

……ところで、マネー金上が、なんか今一番乙女している気がするんだが、いいのか?w

シリーズ感想

のうりん 8 3   

のうりん 8 (GA文庫)

【のうりん 8】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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乳酸菌とってるぅ? おひさしぶり。バイオ鈴木よぉん。
はぁ……修学旅行楽しかったわぁ……と、特に、畑くんと花園くんの濃厚な絡みが……
腐(フ)、腐腐腐(フフフ)……。
さあ! 次は緑園祭よぉ! 私たち四天農を筆頭に、五つの学科が秋の大祭に向けて準備を進める田茂農林。
みんなとっても楽しそう♪ ……けれどその裏側では、巨大な歪(ヒズミ)が生まれ始めていたのぉ!
うふふ。どうやら私たちの強すぎる農力(チカラ)が、この街(マチ)によくないものを引き寄せてしまったようねぇ……?

四天農最大の危機! 襲いかかる強大な力に、立ち向かえ! 最強の農業高校生(せんし)たち!!

地(ち)湧き巨乳(にく)躍る激闘の第8巻!!
アニメのOPに四天農が一コマも出てこないのがどうしても理解できない今日此の頃。
それはそれとして、イラストの切符さん、もう殆どまともな挿絵が存在しないんですがw 挿絵の数についてはかなり多いんですが、その殆どがネタ絵じゃないですか、って今更か。今更なのか。それでも、林檎さんと金上の可愛い絵があったからそれでよしとするか。
金上というと、実は登場した時って男なんだと勘違いしてたんですよね。あの金の亡者がこれだけ上昇してくるとはなあ。ここ最近の巻の彼女の言動を見ていると、いい加減頭のおかしい連中ばかりの生徒たちの中で、何気にまともだったりした上に、さり気なく女の子っぽいフリもあってアレアレアレ?と思ってたんですけれど……これ、金上ヒロインもありなんじゃないですか? ぶっちゃけ農はヨゴレ系ですし、林檎ちゃんが癖がありつつも単独で頑張ってましたけれど、性格的にもまともな方で家計的にも安心で、かなり可愛いところもあるとか、女性キャラとしてほかと比べて凄くマトモですし、結構胸もありますし……金上ありなんじゃね? 今回なんぞ制服ミニスカート姿を披露してくれて、恥ずかしがってる姿がまたキュンとくる可愛らしさで、むむむむ……。
ちなみに、彼女の主役の話は完全に流通関係の話で一見農業関係ないんですけれど、どんどんネタの範囲が広がっていくよなあ。これも農林高校で勉強する範囲なのか。どちらかというと、経済系の大学の内容に近い気もするのだが。林業はともかくとして、造園もこっちに入るのか。完全にネタキャラかと思われた花園も、こうして偶にまともな話に絡んでくるから侮れないんですよね。造園業に纏わるお話については、毎度のことながら勉強になりました、という感じで。いや、今回一番「え?」となったのは、林業での「森は、二酸化炭素を吸収などせぬ!」でしたけどね。言われてみるとなるほどという理由付けで、さらには一概に決めつけられない様々な要因が絡むようですけれど、何にせよ固定観念としてそういうものだと思い込んでいた事実を、この作品では度々ひっくり返される純粋な驚嘆を味わえるんで、これがまた面白いんですよねえ。
にしても、林業編の世紀末伝説編はホント好き放題やってるなあ、と笑ってしまいましたけれど。これ、ネタ元って考えてみるともう何十年も前になるんですよね。未だに色褪せないネタ元の北斗の拳がスゴイのか、林業ネタで聖帝編をやってしまう本作もスゴイのかw
それはそれとして、良田おっぱいさんがラオウなのか。通りすがりでなにをやってるんだ、この人は。

ラストの金上編は、完全に福本伸行調でお送りしております。単に「ザワザワザワ」が入るだけじゃなくて、セリフの切り方とか、地の文までそれっぽくなってるのは、何気にスゴイなあ、と。その割に、内容の方は深刻に高齢社会と流通問題にマネーの虎と、えらい真剣なものだったりするし。ギャップがごっついw

って、緑園祭まであと何日って毎回カウントダウンしておきながら、緑園祭次の巻に持ち越しかいな!!

シリーズ感想

のうりん 74   

【Amazon.co.jp限定】イラストカード付 のうりん 7 (GA文庫)

【のうりん 7】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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ボクの名前は群雲りく。
宇宙一かわいいスーパーアイドルだにゃん?
……けど、ボクのことを宇宙一だってまだ認めてない連中もいる。あの女――草壁ゆかが宇宙一かわいいって信じてるヤツらだ。どっかの田舎の農業高校に引っ込んだアイツの存在は、ボクにとって超目障りにゃ!!
弱ってる今がチャンス。ちょうど撮影で沖縄に行くタイミングと、あいつの学校の修学旅行が重なった。
ふーん、なるほどね。
あの耕作っていう冴えない男のことが気になっちゃってるわけぇ? だったら……。
挿絵とかイラストというのは、文字通り絵であってイラストレーションのことであって、書類がそのまま掲載されていたらそれは書類です……何言ってるか分からないが、私も何が載っているのか意味がわからなかった。ライトノベルを読んでいたら、挿絵の部分に見開きで婚姻届が記載されていた件について。
なんでだろう、すっごいテンション下がるよ? なんか婚姻届を見るたびにアラフォーの怪物が脳裏をよぎるトラウマが植え付けられた気がするよ? 婚姻届なんかそうそうお目にかからないけど!!
それにしても、今回の挿絵の男率の高さは、なにこれ!?というレベルで、実際問題6〜7割くらい男だったんじゃないだろうか。そして、そのほとんどが裸体!! 男の裸体!! Free!!ってなもんじゃねえから! ネタの回収早いよなあ。これ、まだ放映中じゃないか。
そして、数少ない女性のイラストの、そのほとんどがまたアラフォーの女に見えないどころか人間に見えないおぞましいクリーチャー画像ばかりで、何かがゲシュタルト崩壊をはじめてます。たすけて、たすけて。
女性陣の水着やお風呂シーンのイラストは、もう読者と切符さん自身の精神安定剤として指定されたんじゃないかと思えるくらいに、今回のあれはアレすぎました。あもーれ。
という訳で、今回はいつもの農業学校を離れて沖縄修学旅行編。
なお、この修学旅行はフィクションです。
実在の人物、学校、沖縄とは一切関係ありません。
  ……が、一日目のアレは本当にあんな感じだったらしいです。
マジか!? この注釈が、一日目のイベントを見るとガチで泣けてくるんですが。いやいやいや、折角の修学旅行の初日、こんなんだったら泣き叫ぶよ!?

今回は旅先で、林檎のライバルとして今売り出し中の群雲りくとの遭遇イベント。というか、向こうからスケジュール調整して突っかかってきたのか。林檎ちゃんの気に仕方からしても、もっとガチで林檎ちゃんが場所を奪われた相手なのかと思ってたけれど、むしろ林檎ちゃんの存在を気にして引っ張られていたのは向こうの方だったのか。いや、それ噛ませのパターンですから。どうやら、アイドルとしても林檎を超えるのに四苦八苦しているようで、それ以上に林檎が自分たちを放り捨てて業界から去っていってしまった事に衝撃を受け、悔しい思いをしている娘でした。ハチャメチャだけれど、動機やら何やらを見ると結構まともにアイドルしてる子であり、悪い子じゃないんですよね。林檎のこと裏切り者と恨めしく思いながらも、どこか心配しているようでもありますし。
ただ、実態というか本性がこれアウトでしょうw いや、全然悪くないんだけれど、騙されたわっ! ドキドキイベントをどうしてくれるw この涼ちんめ。リアルアイドルでマジでこういう子いないもんかな。居たら面白そうなんだが。
さて、なんかえらい遠回りしたけれど、またぞろ戻ってきて林檎フラグがガチンとそそり立った修学旅行編。前は何故か農の方に転がって変なことになってしまいましたが、今回な林檎の芯にガツンとダイレクトに響いた模様。ただ、その分逆にお別れフラグも立ってるんですよね、これ。痛し痒しだけれど、林檎という子が自分をどこに立たせようとしているか。今は一生懸命農業学校に馴染もうとして楽しんでいるのも確かなんだけれど、
はたしてそこに足がついているのか未だにあやふやな部分があるのも確か。社長の襲来は、ついにそのあたりをついた展開になりそうで、風雲急を告げるか。

シリーズ感想

のうりん 6 4   

のうりん 6 (GA文庫)

【のうりん 6】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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HEY! ニッポンの皆さん初めましてだナ!?
ナタリー、テキサスからコウサクを嫁にもらいに来ましタ!
連れて帰って一緒にコメづくりするナ!?
……ナにナに? アメリカじゃ、美味いコメつくれナいって? ノー!! それ違うナ!?
日本じゃナくても日本人に合っタ作物はつくれるし、規模も技術も比較にナらナい!
そしてナにより……ナタリーが一番かわいいナ!? だからコウサク、Will you marry me!?

最後の寮生来襲!
グローカルな規模で超展開する愛と有機の農業高校ストーリー、全世界激震の第六弾!
――日本よ、これが農業だ。
金髪ロリを侮ってはいけない。金髪ロリに油断してはいけない。あれは、ちょっと目を離すととたんに巨大化する怪物のたぐいだ!
その昔、【Phantom of Inferno】というアドベンチャーゲームがありまして……そう、まどマギで今や知らぬものも無しとなった虚淵玄のシナリオライターデビュー作でありますよ。あれで、主人公が保護して一緒に暮らしていた金髪幼女が、ふと生き別れになって目を離していた隙に、巨大化して金髪巨乳になって再登場するという仰天の展開がありましてだね、あれ以来金髪ロリは巨大化するものという刷り込みが既に出来ていたので、精神防御は完璧だw
……まさかとは思うが、ナタリーのこれ、Phantomのキャルのパロディネタじゃないだろうなw

今回の話の主軸となるのは、昨今話題も尽きないTPPについて。名前ばかりが先行して、語る人によってまるで様相が異なるという、今やTPPというものの実態を誰も把握していないんじゃないかという疑いが拭いされない未だかつて無い混沌たる貿易協定。
みんな自分の語りたい部分しか切り取って語らないし、自分の聞きたい部分だけしか切り取って聞かないものだから、端から見ていると同じ協定について語っているのか信じられなくなるくらい正反対だったり相互に無関係に思えるような言が飛び交っていて、何が何やら、というのが正直な感想である。誰が正しくて誰が間違っている、という括りでは捉えられない、恐らくは誰の言も語っているTPPの一部については正しいのだろうけれど、それがTPP全体、参加することで起こるマクロな影響という点に至ると、全く不明瞭になってしまうといういやはやこれほどわけの分からない、参加すればどうなるのか、参加しなければどうなるのか、さっぱりわからない貿易協定もちょっと記憶に無い。
結局のところ、一言で「こうなる」とは言えない本当の意味で包括的な経済連携協定なのでしょう。これに参加することによって起こる出来事は、注目する場所によって事細かに異なってくる。その場所によって異なる一部分を、全体のことのように語るからわけ分からなくなってくるのでしょうね。その意味では、のうりんは最初からこれは一部分の話であると断って肩肘張らず範囲を区切り、この作品の職掌……つまり農業の、説明できる部分の起こりえる影響を、何が正しく何が間違っていると声高に主張するのではなく、淡々と事実のみを、また同じテーマでも相反する意見を並べて話してくれるので、安心して読むことが出来る。意見を押し付けてくるのではなく、考える材料だけを送り出してくれるのだから、本当に良心的な教材なんですよね。もっとも、あくまでこれは小説であって専門書や解説書ではないので、本当にトバ口でしかないのは心得ておくべきでしょう。実際、こうして色々と教えてもらっても、じゃあTPPは日本の農業にとってどうなんだ、と問われるとそんなんわかんない、多分やってみなきゃわからないし、実際はやってみても結論なんて捉える人それぞれによって異なるんじゃないかとすら思える。でも、考える材料というのは必要だし、否定されるべきものではない。その意味では、この【のうりん】は非常に真摯に日本の農業というものに対する理解のトバ口を広げようとしている作品なんだなあ、とちょっとした感動すら覚えるのでありました。

その一方で、他の追随を許さない変態的なイロモノゲテモノ小説であることも絶対的に否定出来ないんですけどね!! なんで、なんでこんなに真面目なテーマを扱ってるのに、ここまでハザードレベルの変態小説なんだろうっ。とても、日本の農業について丁寧にアプローチしている良書ですから、と無邪気に人に進められない地雷原である。作者も勇気あるよね、あれだけ積極的に熱心に農業学校などの現場に取材に行きながら、実際書くのはこれなんだから。こんなん書きました、と取材した人に見せれる勇気!w
いや、いやいや、今回はまだだいぶ大人しかったよ、大人しかった、うんうん。
しかし、これをアニメ化というのも冒険だよなあ。またこれ、癖の多いどころか癖しか無い作品だけに、取り扱いには余程のセンスが要求されるんじゃなかろうか。普通に原作通りにやればいい、なんてこれの場合、何をどうやったら普通の原作通りなのか良く分からんしw
あと、ベッキーの取り扱いにはよくよく注意してほしい。あれは、ガチで放送倫理に違反すると思うので、ちゃんとモザイクをかけるとか、よくテレビ番組で、問題を起こした出演者をうまく編集で消してしまうあれみたいに、うまく画面上から消してしまうような処理をしないと

怖くて見れないから!!

ベッキーは、精神的にダメージが大きすぎますw

毎度ながら、イラスト挿絵の切符さんのフリーダムさは揺るぎありませんでした。もうこうなってくると、すげえ、としか言えなくなってきたぜ。

白鳥士郎作品感想

のうりん 5 4   

のうりん 5 (GA文庫)

【のうりん 5】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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現代動物調教研究同好会――通称『どうちょけん』。
それは私、良田胡蝶が新たに創部した、人と家畜の心を通わせるための部活である。

古来より人類は動物を伴侶とすることによって栄えてきた。
畜産なくして人類の繁栄はなく、 だからこそ……ん~? どうちたんでちゅか若旦那?
おなかペコりんでちゅかー? ママが食べさちてあげまちゅね~(ハート)

……そんな私の前に立ちはだかる黒い影! 飛騨高山のライバル校、過激な動物愛護団体、
そして……謎のサングラスの男!! 貴様は――!?

人は虚無の畜産にぬくもりを見つけられるか!?
おっぱい大増量で贈る農業高校ラブコメ、緊迫の第5弾!
――君は、牛の涙を見る。
【SHADOW SKILL】って、幾らなんでもネタが古いよ! わっちが高校生の時だぞ、連載していたの!! って、思って調べたら、ええっ、これ今も連載してるの!? 知らんかった! 全然知らんかった! なんかしらんうちに休載になってそのまま止まってるのかと思ってましたよ。たまに見かけていた販売タイトルはてっきり昔のを新装版にして出し直しているのだとばかり思ってた。
と、冒頭から話がこの作品とは全然違う所に言ってしまったが、今回はわりと全体的に真面目なお話でした。これで真面目なの!? とか言わない。真面目なんですよ。普段はもっと酷いんですよ!
考えてみれば、18歳以下の未成年において家業を除いてこうも日常的に生き物の生死に携わるのってまず畜産系の学校に通っている学生さんたちくらいなんですよね。他、なんかありますかね? 咄嗟に思いつかないんですが。動物に関わる部活などはあるかもしれないけれど、畜産というところは生き物を「生産」し、肉などにして「出荷」する、生かすだけではなく必然的に「殺す」事を求められる場所であります。勿論、慣れることによって日常的に起こる家畜の生死についていちいち考えなくなる、と言うことは当たり前のことなのでしょう。でも、大人ではなく多感な思春期の少年少女たちが、こうした人の都合によって生み出され、消費されていく動物たちに携わっていく、という経験はとても大きなものなんじゃないでしょうか。
登場人物の中でも非常に真面目で目の前で起こることから将来の展望に至るまできちんと向き合い、真剣に考えることをやめない、やめることのできない良田さんと過真鳥継は今回特に人間のエゴによって消費されていく家畜たちの姿に、畜産業の行く末に思いを馳せ、悩むことになる。
本作はもう頭おかしいんじゃないかというギャグが飛び交うとんでも無い作品なんだが(苦笑)、こと現在の農林畜産業というテーマについて語るときには非常に丁寧に今この業界では何が起こっているのかと解説してくれる。それも、一方的な視点によるものではなく、一つの事例についても何が正しいと言わずそれぞれ違う主張を並べて、公平に読み手に考える機会を与えてくれる事には大きな好感と信頼を抱いている。多かれ少なかれ自分の意見が混じりそうな所を、本当にフラットに偏向なく情報を発信してくれるのだから大したものです。こうしたバランス感覚はなかなか養えませんよ。
それでいて、ただ機械的に意見を並べ立てているだけじゃないんですよね。何が正しくて何が間違っているか、どの方法が将来この国を豊かにし、業界をもり立ててくれるか。そこには答えはないのかもしれません、でもそうした正解のない問題とはまた別に、揺るがない倫理観……純朴で誰もが共感できる一番シンプルな倫理観については、一切ブレず厳然と、これは蔑ろにしてはいけないんだよ、と主張して退かない、そうした毅然としたスタンスを貫く様には敬意と安心を覚えるのです。
今回のテーマである畜産というものに対して、最後に良田さんたちが見せてくれたものは、様々な問題に対しての答え、ではなく、最低限の基本的な在るべきスタンスというものでした。決して失ってはいけない姿勢というものでした。たとえ、どんな答えを出そうと、どんな道を辿ろうと、その姿勢さえ見失わなければ……そう思わせてくれる結末であったように思います。
普段にもまして色々と考えさせられるお話でしたけれど、うん……すごかった。そしてなにより面白かった! ほんと、いろんな意味でぶっ飛んだ作品ですよ。

白鳥士郎作品感想

のうりん 4 4   

のうりん 4 (GA文庫)

【のうりん 4】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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Q.
士(つかさ)姉さん、こんにちは。ぼくはアイドル好きの高校生です。
どうすればアイドルと結婚できるんでしょう?(K・H 岐阜県)

A.
農家へ行け。
オマイは一刻も早く現実を見るべきじゃ。夏休みを利用して農村へ戻れ。
戻ってアイドルのことなど忘れて、幼馴染みと結婚しろ。そして子供を作れ。
十人くらい作れ。家庭を持って妻や子供のために必死に働けば、
そのうちアイドルのことなんてどうでもよぉなる。
つべこべ言わずにさっさと帰って来い!!

――耕作と農、遂に結婚!? 林檎はどうなっちゃうの!?
農村の光と影を描き出す第4巻! 読めば絶対田舎へ行きたくなる!!
……あの産廃、誰かマジで処理してください!! いい加減そろそろ人間から怨霊と化しているので、埋めてお祓いして祀り上げちゃいましょうよ。でも、こんな神様、ご利益どころか行き遅れになりそうで信仰なんぞ集まらないか。いっそ零落させて存在を抹消させちゃいましょう。でないと、マジで発禁になりそうなんでw
他の作品の行き遅れ女教師はあんなに萌えキャラなのに、こっちは無残すぎるよ。見るに耐えない。というか燃やしたい。火刑に処そうぜ。なんか前回も同じ事言ってた気がするが、あのキャラを見ると条件反射で燃やしたくなるんですよね。ヒャッハーーッ、汚物は浄化だぁぁ! という勢いで。

さて、今回の表紙は一体誰なんだろう、と首を傾げてたんですが、農の姉妹たちだったのですな。名前が士農工商ってキラキラネームどころじゃなくひどいよな、これ。でも、ひどいというとこの姉妹の中で農だけが圧倒的にハズレな気がするのは自分だけなんでしょうかw 下の二人は純朴に可愛いし、上の士姉さんは若いころはっちゃけていたそうですけれど、今は強引な所があるもののかなり真っ当な辣腕の女性ですし、極めて残念極まる農に比べると……。
この幼馴染、本当になんとかしようぜ。ベッキーと比べると何を見てもまともに思えてくるけれど、この女も相当だぞw 妊娠したと偽って結婚まで無理やり持ち込もうとする根性が、ストーカーレベルじゃなく恐ろしい。まあさすがに、即座にバレましたけどね! バレなかったらと思うとゾッとするわ。
ところが、2人のできちゃった婚にかこつけて、二人の故郷の村では婚活イベントが催されていたために、二人はそのままイベントの目玉として仮の結納を結ぶはめに。

やめてやれよ!!

相変わらず、この作品はイラストとのコラボレーションがとんでもない高みにまで達してしまっていて、

正・直・こ・わ・い!!

これだけ本文と息のあった挿絵もないよなあ。勿論、作家と絵師と担当編集が密に意見を交えあい、見事な挿絵を絶妙なタイミングで映し込んでる作品というのはあるにはあるんだけれど、この【のうりん】についてはもう漫才コンビの掛け合いレベルで文章とイラストが応酬しあってるんですよね。
ラストの見開き6ページの酷さは、ひどいなんてもんじゃないよ。死ぬほど笑ったわww
冒頭の方のバンドも相当笑ったけどさ。あれも、イラストのインパクトだよなあ。あれには勝てんよ。どうしてああなったww
良田さんは出番が少なかろうと結局もう牛からは逃れられないんだな。
あと、あの林檎の絵日記も切符さんが描いたのか? あのセンスはリアル画伯すぎて、むしろ本職には難しい代物だと思うんだけれど、凄いな(笑


もはやどうしようもないを通り越して色々と後戻りできないレベルのギャグを前のめりにかましまくる一方で、農村のリアルな現実についても真面目に触れてくるのでたちが悪い、本当にたちが悪い。
ギャグとシリアスのバランスが絶叫マシン並なんだよなあ。しかも、これらの現代日本の農業問題は、何が悪いという決まった答えがあるわけじゃなく、保守的な意見にも改革的な意見にもそれぞれ合理的な言い分があり、どちらが正解という訳でもないんですよね。本作では、どちらか一方に傾倒するでもなく、それぞれの立場にたって冷静にこうした意見があるんだと表明し、様々な問題の原因についても主観を交えず事実のみを羅列して答えを押し付けず、提議に留めてまず問題について知ってもらい、その上で考えてみてください、と提示してくれているので、非常に分かりやすくて勉強になるんです。ある意味、楽しく現代農業について知識を得られる稀有な機会なのでしょう。
楽しくの部分が、やたらとアクロバティックすぎるきらいもありますけど!! 突破しすぎてる気がしますけど!!

さあ、次は、次こそは良田さんメイン回か。海外研修から帰ってきた良田さんが直面するのは、日本の畜産と検疫問題。こうして見ると、真面目な農畜産業モノなんだけどなあ。良田さん回となると、彼女が牛さんになりまくる構図しか思い浮かばない!

1巻 2巻 3巻感想

のうりん 3 4   

のうりん 3 (GA文庫)

【のうりん 3】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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 どもどもー☆ でへへ〜、とうとう先生が表紙になっちゃったよー?

 ここ『のうりん』は、岐阜県にある農業高校。普通科にはない楽しい学科がい〜〜っぱい♪
 その中でも、私、ベッキー先生が担任をしてる2年A組は毎日が大騒動!
 男子生徒が先生を巡ってケンカしたり、調理実習では男子生徒が料理より先生を食べたがったり……ダメよみんな! ケンカはダメ!!

 そんなある日、素敵な男性が先生を訪ねて来たの。
 も、もしかしてこの人は……過真鳥くん、先生のこと「お母さん」って呼んで!!

 四十歳が表紙を飾る掟破りの農業高校ラブコメ第3弾!
 悲しみを肥やしに変えて――立てよ! 農民!!
なんで林檎、農ときて三巻の表紙が選りにもよってベッキーなんだよ!! なんでベッキーなんだよ!! なんでなんだよ!! ここは普通は良田さんだろうが。普通じゃなくてもベッキーはないだろうが! ベッキーだけはあり得ないだろうがww
掟破りにも程がありすぎて、バカだろう。マジでみんなバカだろう。誰だよ、三巻の表紙はベッキーにしましょう、とか言い出した奴!!
あれか? 人気投票でベッキーが一位になってしまったからか? お陰様で大惨事じゃないかw
本編でも、ベッキーが出てくるだけで大惨事が引き起こされる。なに、このリアル・タタリ神は。いきなり「もののけ姫」が始まったときはひっくり返りましたがな。焼け、焼いて焼却して処分してしまえーー!
というか、この作品、一度ひっくり返ると終わるまで戻れないんですけどw 正位置に帰れないんですけど。だから、なんで全選手入場ネタを本気で全県分やるんだよ、アホかーー(爆笑
ってか、栃木の扱いがひどすぎるんだが。幾つか、もう完全に考えるの面倒くさくなったと思しき県が幾つか散逸してたんだが。
扱いが酷いといえば、表紙を飾る栄誉をブッチされてしまったボイン良田さんの扱いが極めて酷いw いや、マジで酷いから。誰だよ、この人に乳牛プレイを強要したのはw ってか、イラストーー!! 挿絵があうとーー! 完全にあうとーー!! 絵師の切符さん、実は毎回だけれど今回も一線超えすぎw ページを捲って挿絵が現れるたびにひっくり返る身にもなってください。もう、ハチャメチャである。いいのか、これ!?
いいんです。ゆかたんは、宇宙一、かわいいよーーー! だが農、お前はダメだw
この幼馴染はあれだ、真剣にアホだろう。もう取り返しがつかないくらいアホだろう。誰か、畑に埋めてやれよ、助けると思って。

今回は結構まじめに日本の農業の現状なども語られてて、農薬の話や農協の問題など知らないことも多くてさり気なく勉強にもなるし、そういう話も面白くて興味深いんだが……それにも増して、誰も彼もがアホすぎて、ひっくり返るのに忙しすぎるんですよ!! 
もう笑った笑った。なんか、読んでるだけで色々と大事なものを亡くしてしまってる気もするけれど、もうどうでもいいやと思うくらいに面白い。

とりあえず、トマトは時事ネタとしても取り入れるのが速すぎるわ!! 脂肪燃焼に効果的! とか話題になったのホントについこの間じゃないかww ってか、幾ら何でもトマトにそこまでの効果ないわい! トマトだからOKで投げっぱなしに片付けるなww
ダメだ、もうツッコミがおいつかないっ。

1巻 2巻感想

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー3   

ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー (電撃文庫)

【ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー】 三河ごーすと/切符 電撃文庫

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マネーの支配をぶち破れ!! 期待のファンタジックアクション!

「奪うことだけが正義なんだよ」「なぜ奪われる哀しさがわからないの」
 地下貧民街に生まれ幼い頃から暴力と略奪の中で孤独に生き、地上で安穏と暮らす人間を憎んできた十七歳のジェイファ。地下を脱出した彼は中流平民街に上がると同時に一軒の豪邸に盗みに入る。しかし冬瀬陽月《ふゆせはるつき》という少女に遭遇、捕縛されてしまう。豪邸の持ち主である冬瀬一郎は、ジェイファを許す代わりにある条件を突きつける。それは陽月と組み『ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー』という、魔術師と戦士の二人一組で相手ペアと戦う競技のプロになることだった!?
これ、映像にしたら随分と映えるタイプの作品ですね。『ウィザード&ウォーリアー・ウィズ・マネー』、通称『WWWM』と呼ばれる支援効果を持つカードを駆使して戦うゲームのバトルシーンを読んでいると、自然と想像を掻き立てられて盛り上がってしまいました。特段シーン描写に優れているというわけじゃないんですけれど、逆にそれがイメージを湧き立たせる要因にもなっている。大枠となるゲームシステムの構築がしっかりしているからこそ、読者たる此方側が逆に自由に場面場面の情景を思い浮かべて手に汗握る事が出来るようになっている。
こうした基本軸となる骨子の部分の堅実さは、物語の構成そのものにも及んでいて、なかなか唸らされました。新人作品とは思えないくらい物語の主題の取り扱いが終始一貫してブレがないのです。ストーリーラインから、主人公とヒロインの基本的な行動理念や思想から考え方の変化に至るまで、常にテーマに基づいている。これはメインとなるキャラクターのみならず、敵キャラやサブキャラクターの在り方や顛末に関しても変わりません。
これは、よっぽどプロットをしっかりと組み上げたんだろうなあ。と感心した上でさらに頷かされたのは、これだけ堅実な基本構造に基づいていながら、完璧さを追求しすぎず、ある種の発展性の余地を残した「余裕」を残していたところなんですね。細部に至るまでガチガチに作者が全部「決めて」しまって物語や登場人物を動かすのではなく、一本大きな芯となるテーマを置き、枠組みとなる舞台設定を整え、おおまかな物語の流れを組んだ上で、あとは結構自由にさせているんです。
まあでも、自由にさせると言ってもまだキャラクターの心情への働きかけ方にまだまだ手が足りない部分が見受けられるのも確かで、主人公の皿次にしても、ヒロインの陽月にしても、初期の頑なさからすると打ち解けるのにいささか「物分りが良すぎる」ところがあったんですけどね。このあたりは、脚本の都合に引っ張られた部分だよなあ。とは言え、この辺りはキャラクターが生きてくれば自然と解消されてくる部分でもある。干渉しすぎてお人形さんにしてしまうことさえなければ、これだけ基礎となる骨子をしっかりと作れる作者である。それこそ、物語の面白さは先に進めば進むほどうなぎ登りにステップアップしていくんじゃないでしょうか。
将来の発展性という点に関しては、一連の粒ぞろいの新人賞作品の中でも一番可能性を有した作品かもしれませんね。ある一定の高さまで達した時に、果たして基礎部分の堅さが次のステップの踏み台になるか、破けない殻になるかがちと気になるところだけれど、ってまだ受賞したばかりの時点でそこまで気をやっても仕方ないか。それだけ、先が楽しみな作品であり、作家さんだということなんですけどね。

個人的に気に入ったキャラクターは、主人公でもヒロインでもなく、この二人のスポンサーとなる冬瀬一郎だったりする。単なる野心家の俗物で、人を人とも思わず搾取するだけの強欲者なのかと思ってたら、どうも底知れないというか、金への妄執とはまったく違う好事家っぽいところがあって、興味を唆られる人だった。本当にただの俗物だったら、初期値が無能すぎた皿次や、再起不能になった陽月の元パートナーへの対応ってもっと違ったものがあったと思うんですよね。勿論、優しいとか甘いとか、イイ人だとは口が裂けても言えない人物ではありますけれど、良い意味で悪い人で、実に面白い。

のうりん 2 4   

のうりん 2 (GA文庫)

【のうりん 2】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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 あたしの名前は中沢農。ここ県立田茂農林高校――『のうりん』で普通に農業やっとったんやけど……どえらーことになってまった!

 ほれとゆーのも、幼馴染みのコーサクを狙う転校生が! おまけに最強の刺客『四天農』まで動き出ーたもんでさあ大変!

 バイオ鈴木! ウッドマン林太郎! ローズ花園! マネー金上! そして……ボイン良田ッ!! あれ!? 五人おるよ!?
 まあええわ、みんなまとめてかかって来やあ! コーたんのマッシュルームを最初に収穫するのは、このあたしなんやから!!

 大暴走農業学園ラブコメ第2弾! 見よ! 農場は紅く萌えているっ!
おまいら、全然普通に農業やっとらんでねえか!!
どいつもこいつもキャラが濃すぎて特濃すぎる。カルピスの原液か! 乳酸菌取ってるぅ?じゃないですよ!?
初っ端から「Wカップ!」に大爆笑。こいつ、いい加減本気で笑い殺しにきてますね? 来てますね? そりゃさ、イラストレイターの切符さんも、仕事選びなさいと家族に説教されるよ。もう、なんか大事な一線踏み外してるもん。大切な何かを売り渡しちゃってるもん。ってか、そういうメタネタを本分に入れるかっ。後書きじゃなくて本分の方で絵師さんがイジられるとは思わんかった。カラー口絵の萌え卵のデザインの気合の入れ方を見ていると、可哀想にノリノリであることを認めざるを得ない。説教、全然聞いてなかったな、この人。

とまあ怒涛のギャグとパロディの波状攻撃に息継ぎも出来ず溺れ死していたわけだけれど、さり気なくそんなふざけた空気の中に、このご時世に農業という儲からない職業に賭ける想いなんかが綴られていて、折しもTPPが話題になっている最中ということもあるんだろうけれど、厳しい現状に負けない心意気みたいなものが感じられて、胸熱くなりました。
……まあこの人材たちに日本の農業を預けてしまうと、もはや後戻りできない魔界に突入しかねない気もしますけれど。既に岐阜県が現実世界の日本から逸脱しつつありますがな!? なんだあの女ターザンわ!!! 
「岐阜では日常茶飯事だぜ!!」
ねぇよ!!!

そしてまた、ラストの章はなし崩しになんかいい話に……なったと思ったんだが…あれえ?
あれれぇ?
ちょっちょっ、ちょっ、えええええええええ!!??

……どうしてこうなった!?

いや、確かに林檎がどうしてこんな農林高等学校に転校してきたのかの理由が明らかになり、彼女がどうして最初から耕作の事を気にしていたのかもちゃんとわかってしまい、その結果としてあんな結末に辿り着いたわけで……あれ? 流れとしては何も理不尽にネジ曲がってないし、間違っていないのか。間違ってはイないんだけれど。間違っていないんだけれど。

こんなの絶対おかしいよ

うっうははははははは!!(大爆笑
いや、これねえわ。ないんだけれど、面白すぎる。何この主人公一人だけ悲惨な展開。あほか、あほかww
笑いすぎてお腹痛い。
なんて凄まじい大どんでん返しのハッピーエンド。衝撃的展開すぎて、ひっくり返って笑い転げてしまった。なんてこったい、なんてこったいw
もうこれは、ご愁傷様としか言いようがない。頑張れ、超頑張れ。もうあれじゃね? ローズ花園さんに鞍替えしたらいいんじゃね? 何事も相思相愛が一番ですよ。
にしても、最高だな、これ。

1巻感想

のうりん4   

のうりん (GA文庫)

【のうりん】 白鳥士郎/切符 GA文庫

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 県立田茂農林高校――通称『のうりん』。
 そこは、農業に青春をかけた少年少女の集う、人類最後の楽え「牛が逃げたぞおおおぉぉぉぉ!!」
 うるさい! あらすじくらい静かに言わせてよ!!

 あー、おほん。ぼくの名前は畑耕作。ここ『のうりん』に通う、ちょっぴりアイドルオタクな高校生だ。
 そんなぼくの通う学校に転校してきたのは、憧れの超人気アイドル草壁ゆかたん……!?

 方言幼馴染、メガネ美少年、ラブリー小動物、巨乳少女! 妄想系女教師! パンツ! 足フェチ! そして、謎の転校生……ここには青春の全てがあるッ!!
 奇才・白鳥士郎が送る農業学園ラブコメディー! 今、収穫の秋!!


試し読み体験版

ぶわははははははっっははははっ!! 反則、これ反則っ! わ・ら・い・死・ぬっ!
いやあ、これまで挿絵と文章を連動させて表現するという手法は何度か見たことがあったし、その度に上手いなあと感心してたものだけれど、なるほど挿絵に本文を乗っけるという手法は今まで見たことがない。これはコロンブスの卵だ。なんでその発想が今までなかったんだろうと思うくらい、簡単なことなのに。
実際はもちろん簡単じゃなく、作者とイラストレイターとのスケジュール合わせや、そもそもネタを効果的に使えるセンスがあるかどうかなど、実現困難な部分は多々あるのだろうけれど、この作品については完全に成功、完全勝利である。
もう、ひっくり返って笑ったもん。
事前に知っていたからまだしも、まったく何も知らずに最初のあのイラストを目の当たりにしていたら、もっと笑い転げてたかもしれない。知っててもあれだったもんなあ。いやいや、むしろP152/153の見開きの方が強烈だったことを考えるとさほど問題ではないのかもしれないな。
あのイラストは反則ですよ。もう、絵柄から違うじゃないですか。どれだけ気合入れて描いたんだ。あの荒みきって蔑みきった林檎の眼光が焼き付いて焼き付いて……もう、笑いがとまんないっ。

あまりにも頭のネジが外れきった登場人物のアホっぷりに、あの【ラディカルエレメント】の白鳥士郎が帰ってきたのだとしみじみ実感してしまった。これほど書いてる人の頭の中を覗きたくなるギャグコメディを書ける人は早々居ないもんなあ。
そもそも、主人公からヒロインからサブキャラに至るまで全員「アウト」なキャラってなんなんだよ。まともなやつが一人も居ない、というレベルを通り越して、アホと変態の国にいらっしゃい状態である。
特にベッキーはアウト。完全にアウト。もはや逮捕されても文句言えないくらいにアウト! アラサーならまだ笑い話で済むんだろうが、アラフォーでそれってもう救いようがないよ!! 四十前設定って鬼だな、作者!!
みのりも直にあんなんになってしまうんだろうか。この子もヒロインのはずなんだが、早晩ベッキー並に汚れそうだよなあ。現段階で残念を通り越して汚れ系に突入してしまってるし。こいつ、誰かなんとかしろよ! ……しまった、何とかできるほどまともな奴が一人も居ないし。
何故かコミュ力最低の林檎が、良心とも良識最後の砦とも思えてきた。ちなみにあくまで当社比であることは意識から遠ざけておこう。他社と比べると悲惨なことになるw

ギャグにコメディにコントにパロディと、ネタに事欠かない作品ではあるが、農業高校を舞台にしているだけあって、そちらの農業学校の日常に関する情報量については十分豊富なんですよね。今、サンデーで絶賛連載中の【銀の匙】にも負けず劣らず(ってか銀の匙ネタもあったな!)、むしろ文章である分、専門的だったり多岐に渡っていたりと知識欲を満たすには此方の方が確かなのかも。全シリーズでライトノベルとしては異常なほどの密度で、腰の据わった帆船時代の海洋モノとしての詳細で濃い知識を縦横に操っていた作者である。その手の知識の作中での扱い方にはかなりの信用がおけると言っていい。実際、へぇそうなんだー、と感心すること多々ありましたしねえ。
どうやら本当に農業学校の方に取材に行ってたみたいで、実地で色々見たり実際にやってみたりしたんだろうなあ。

さて、内容の方はというと、あまりにアホなキャラがアホばっかりしているお陰で話が進展しているのかしていないのか意識の俎上に載せる事をすっかり忘れていたんだが、いつの間にかちょっとイイ話になって終わってたよ。なんであんなアホな展開からイイ話になったのか、騙されたような気分だけどなっ!
と、転校してきた林檎の、耕作への態度や農林への馴染みっぷりには微妙な違和感を感じていて、ある仮定が頭の中に浮かんでいたんだが、最後のみのりの独白でほぼ確信に至った。少なくとも、みのりは最初から気が付いていたのか。もしかしたら、幼馴染達の過去からの関係に踏み込むようなそこそこシリアスな話が待っているのかもしれない。どんだけバカやってても【ラジカルエレメンツ】では恋愛問題についてはギャグでお茶を濁さず結構真面目に取り扱ったという経歴もあるので、ギャグとシリアスのスイッチの切替については既にお手の物でしょう。今回もラストでなんだかんだとイイ話に持ってってますしね。いずれにしても、本気で笑い転げたほど面白かったですから、次回も期待期待。いやあ、笑った笑った。
 
1月19日

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(ヤングジャンプコミックス)
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12月28日

(GCノベルズ)
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(HJ文庫)
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(講談社ラノベ文庫)
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(一迅社ノベルス)
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(角川コミックス・エース)
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(ビッグ コミックス)
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12月27日

(ヒーロー文庫)
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(YKコミックス)
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(B's-LOG COMICS)
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(B's-LOG COMICS)
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(B's-LOG COMICS)
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(REXコミックス)
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12月26日

(モンスターコミックス)
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12月25日

(ZERO-SUMコミックス)
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(DNAメディアコミックス)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップノベルスf)
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(ファミ通文庫)
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(PASH!ブックス)
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(ガルドコミックス)
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(角川コミックス・エース)
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