夕仁

神滅騎竜の英雄叙事詩(サーガディア) 3   

神滅騎竜の英雄叙事詩(サーガディア) (このライトノベルがすごい!文庫)

【神滅騎竜の英雄叙事詩(サーガディア)】 湖山真/夕仁 このライトノベルがすごい!文庫

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大陸の約三分の一を版図とするアルタニア神聖国。この地には二百年ほど前から、毎週「災曜日」に巨大な異形の怪物「災神」が現れる。災神は都市を襲い、建物を破壊し、人々を殺戮するが、日付が変わった瞬間に靄のように消え失せてしまう。災神に立ち向かうことは人間にとってほぼ不可能で、せいぜい24時間誘導し続け、被害を減らすことが精一杯だった。だが唯一、竜と契約して「竜騎士」となった者だけが、災神を斃せる力を行使できた―。新感覚バトルファンタジー!
いやいやいや、幾ら何でも一つの都市で毎週十人近く殉職者が出るって、被害多すぎだ。単純計算で、一ヶ月に五十人。一年で六百人近くも死んでることになる。他の城塞都市では週4,5人ペースだそうだけれど、それでも三百人。国全体じゃなくて、都市個別でとなると、毎年想像を絶する数の騎士が殉職していることになる。普通、これもう組織維持できずに崩壊してますよ、一年で。仮にも騎士は竜を駆る特殊職であり、その任務内容も凄まじく熟練を要求されるのを鑑みると、訓練をまともにうけてないような即席培養だったらとても生き残れない環境だろうし。殉職者がそれだけたくさん出るということは、経験も蓄積されないということでもあり。
ちょっと状況設定が厳しいを通り越して末期戦の一番後ろらへんなんですが。これを二百年も続けていられているというのは、ちょっと信じがたい。順調なペースで城塞都市もしょっちゅう陥落してるみたいですしね。それに週一で都市部の外を出歩くことができなくなるとなると、国内の流通も壊滅的に発展しにくいでしょうし、農業生産もまともに出来なさそうだし、そうなると国力そのものも増える要因がどこにもなく……。
それだけ過酷な状況に主人公たちは置かれている、と印象づけるためなんでしょうけれど、この人の筆致ってリズム感がよくってキャラクターも軽妙なところがあるので、果たして世界観と合っているのかというと微妙な所なんですけれど。シリアスな展開はバッチコイなんですけれど、そこにすっとぼけたようなノリが介在する事で上手いことブレンドされた作風になっていたのが、前作の【カレイドメイズ】シリーズだったんですけどね。
とはいえ、一つ間違えれば容易に死に至る過酷な環境、というのはコウキとフレッカの関係に緊張感を絶やさないという意味ではちゃんと意味がありましたし、マデリーンのような人の絶望感を描き出すには有用だったのですから、ちょっと盛りすぎたのと、アネットの色呆け具合がどうも場違いだったのを除けば、むしろ舞台設定としては魅力的だったのか? 「災神」と呼ばれる怪物たちのおぞましい造形なんかは、そそられるものがありましたしね。人類の敵、という存在はやっぱり見た目のインパクトがないと話になりませんからね。その意味では「災神」の造形はピカイチ。
さらに、人間が「災神」と対向するために共に戦う「竜」という存在を、単なる乗り物や武器として扱わず、かと言って擬人化した存在にしてしまうのではなく、人にとっての愛馬や愛犬のような言葉は通じないけれど意思を通じ合わせた相棒、として話の要にも深く関わることになる存在として取り扱ってるのは、個人的には凄く好みでした。人同士の関係と同じくらい、竜との関係も物語の根幹に関わってくるんですね、これ。
物足りなさがあるとするなら、押し寄せてくる破滅的な状況を捌く方に重点が置かれてしまって、コーキとフリッカの関係の掘り下げがやや後回しになってしまったところでしょうか。過酷な環境だからこそ、深くのめり込むようにお互いの内面に干渉し、縺れ合う展開というのはどうしても期待してしまうところだったのですが、とにかく生き残ることに精一杯になってしまって、肝心の二人の関係がもう一歩踏み込みが足りないところでとどまっちゃった感があるんですよね。フリッカが抱えていた秘密やコンプレックスは、コーキの存在が支えとなっていた心根や竜騎士になる過程、またコーキ自身の意思の源泉も含めて、どうもちゃんと準備方は仕込んであったような感じなんですけれど、「災神」が現れる世界の秘密と合わせても、そちらにとっかかれないまま終わってしまった感がそこかしこに残っているので、どうしても食い足りなさは拭い去れないんですよね。
もし続きがあるならば、腰を据えてじっくりやって欲しいなあ、と思います。この人の作品、好きなんですよね。本作もちゃんと面白そうという手応えがあったからこその期待値です。

湖山真作品感想

クラッキング・ウィザード 鋭奪ノ魔人と魔剣の少女3   

クラッキング・ウィザード ~鋭奪ノ魔人と魔剣の少女 (このライトノベルがすごい! 文庫)

【クラッキング・ウィザード 鋭奪ノ魔人と魔剣の少女】 紫藤ケイ/夕仁 このライトノベルがすごい!文庫

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天空都市“ヴァラスキャルヴ”の一画で探偵を営む主人公ヴァルは“鋭奪ノ魔人”の異名を持つ天才的魔術ハッカー。そんな彼の元に魔術器具開発企業の社長令嬢エーレフォーアがやってきて、母の形見である腕輪の奪還を依頼する。超おてんばな彼女にてこずりながらも仲間の情報屋やハッカーの力を借りて腕輪のありかを突き止めるヴァルだが、その裏にはある人物の黒い思惑が…。ヴァルは彼女の願いを叶えることができるのか!?
社長令嬢エーレフォーアが、「〜ですわますわ」口調の完全お嬢様系ヒロインにも関わらず、中身が野武士w むしろお嬢様属性のほうが後付で、幼少の頃から武者修行に出ていたようなバトル脳だったようなので、本性のほうが野武士のようなのだけれど、なかなかに面白いヒロインでした。超おてんばというよりも、この場合脳筋と言ったほうがよさそうな頭の悪さ、或いは何も考えていない、むしろ感じろ! なキャラでしたしね。
しかし、この作者もわりと多芸というべきなのか。これまでのファンタジー路線から一転、こちらは近未来におけるアングラサイドでの現実世界と仮想世界をまたにかけたハッカーバトル、と来たもんだ。この天空都市の成り立ちからして、元々ファンタジー世界だったみたい、と云うところが乙な面なのかもしれないけれど。まあ、ガチのハッカーものは難易度が高いので敢えてファンタジーから進化した世界を踏まえたのかもしれませんが。
ぶっちゃけ、主人公のヴァルがクールを気取っていますけれど、ヒネて斜に構えてる社会非適合者なので、ガンガンと話を盛り上げ進めていく原動力は、主にエーレフォーアのほうが担当。相方のケルベロスがまた妙味と愛嬌を持つマスコットで良い掛け合いをしてくれていたので、作品としての馬力はだいぶ高くてグイグイ読めた感じです。ただ、その分荒っぽいというか一度立ち止まってぐっと掘り下げる、という事はしないので、相変わらずこう深みにハマる感覚はないんだよなあ、この人の作品って。
象徴的なのが、ヴァルと交流のあるハッカー軍団。設定だけ見ているとキャラ的にも非常に味のあるメンツで賑やかで見ている分にも楽しかったのですけれど、如何せんモブの域を脱してないんですよね。わりと重要な役回りを担ってるし、盛り上がりにも必要な人材たちだったのに、個々に印象的なエピソードがまるでなくさらっとキャラを紹介されるだけだったので、最後まで十把一絡げな扱いで、ラストの展開は本来なら燃えるシーンだったのに、一山いくらのキャラが参戦してきても、とイマイチ物足りず、な印象だったのですよね。このへん、だいぶもったいなかった。これは、敵のハッカー軍団も動揺で、何かとそこにいるだけ、な所があったんですよね。正面からぶつかり合う事になる娘も、もう一声、ヴァルに入れ込むだけのワンエピソードが欲しかったかなあ。
でも、世界から爪弾きにされた事からくる人との壁、どうしようもない孤独に対する諦めとそれでも他人を求める渇望。そうしたヴァルが「トリックスター」として生まれたがゆえに抱えている鬱屈を、エーレフォーアが気持よく吹き飛ばしていくのは見ていて気持よかったです。やっぱり、エーレフォーアで愛でる作品だな、これ。

紫藤ケイ作品感想

剣の女王と烙印の仔 83   

剣の女王と烙印の仔  (MF文庫J)

【剣の女王と烙印の仔 8】 杉井光/夕仁 MF文庫J

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“流転する生命”という最凶の力を引き摺りながら進軍する女帝アナスタシア。その傍ではニコロだけが一命を取り留めていた。帝国を脱出したジュリオとシルヴィアには死の追跡の手が伸びる。一方、疲弊した聖都でミネルヴァは記憶と精神、全てを失ったクリスと対面した。裡なる獣を封印するにはそれしかなかったのだ。そしてついに聖将軍となったフランは全てを背負い、帝国との決戦に挑む。「真名を思い出したらあいつはもう、クリスじゃなくなる。そうしたら、斬ればいい」定められた刻印の運命によって分かたれたミネルヴァとクリスの最後の戦いの行方、そしてはじまりの獣と終わりの女神が出逢うとき、世界は――。一大ファンタジー巨編、ついに終幕!

神話は潰えず。神の世は終りには至らず。神々は未だ彼方に去ること無く、人間は神から世界を奪うこと能わず。
もしね、これが神の軛から人間が解き放たれる話だったら、ミネルヴァとクリスの結末はああいう形にはならなかったんだと思う。その意味では、この物語は神からの脱却、人の独立、神代の終わりを描く物語ではなかったんだな、と二人の辿り着いた終わりを読んでようやく得心がいった。思えば、杉井光という作家の作風なり作品の備え持つ世界観を鑑みるなら、当然だったのかもしれない。ファンタジーのみならず、ジャンルを跨ぎ超えてこの人の作品には、どこか高次からの抱擁と束縛を感じさせるものがあるんですよね。杉井さんの作品には度々、聖書の内容やキリスト教をネタにした話が用いられる事があるけれど、案外とここに起因みたいなものがあるのかもしれないと考えると面白いものがある。
でも、たとえ神の腕から抜け出せなくても、何もしない、何も出来ないって訳じゃないんですよね。ここに出てきた人々は、誰も彼もが神の力に囚われ抜け出せないまま、それでも抗って抗ってジタバタしてみせたんだと思います。だからこそ、失うものは多くても、一番大切なものだけは守ることができた。それは信仰であり、野望であり、夢であり、愛する人であり。たとえそれがどんな形であれ。
唯一、それが出来ていなかったのが、あのカーラ先生なのかもしれませんね。彼女は多分、登場人物の誰よりも自由であり、きっと望めばどんな事だってできたにも関わらず、ついには自らを束縛し、自由をほうり捨て、枠に閉じこもり、挙句に絶望に潰えてしまった。強さなんて、目的を叶えるための手段に過ぎないのに、この人はそれだけを目的としてしまったのが哀れでならない。愛情でもいい、友情でもイイ、庇護欲でも単なる下卑た欲望でも良かった。何でもいい、その強さを使って何かを叶えてみるという世界を見つければよかったのに。
作中でも尤も無為で可哀想な人だったなあ。
彼女についで、もっとも多くを失ったのはやっぱりフランなんでしょうね。彼女は目的こそ達したものの、辿り着いたそこは最初に思い描いていたものとはかけ離れたものになり果てていた。忠実なる騎士と半身こそ残ってくれたものの、大切だった人たちの多くは去り、寄り添い続けるはずだったミネルヴァとクリスもまたああいう形となってしまった。それでも彼女は強いから、きっとこれからも膝を折る事無く輝き続けるのだろうけれど、果たしてかつてのように彼女が笑える日がくるのかと思うと、無性に辛くなってくる。
誰も彼もが傷だらけになって生き残った中で、むしろ生の軛から解き放たれて現から去っていった人たちの方が満たされていたような印象が残る。ニコロにしても、アナスタシアにしても、あのガリレウスにしても、そしてミネルヴァにしてもクリスにしても。余分なものをすべて取り払い、ただ一なる願いに殉じた彼らこそが、安息の平和と幸せを手に入れたように見えてしまう事が、何よりも寂しい。寂しい。
ミネルヴァとクリスには、特に、ただただ普通に幸せになって欲しかったなあ。

エアリエル 3.偽りの黒い椿 3   

エアリエル〈3〉偽りの黒い椿 (電撃文庫)

【エアリエル 3.偽りの黒い椿】 上野遊/夕仁 電撃文庫

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「私はマコトのことが好き──!」
美少女パイロットとの恋と冒険の物語、第3弾!


 お互いの想いを伝え合ったはずのミリアムとマコト。しかし、豪華客船でのキス以来、二人の仲はなぜかぎくしゃくしてしまっていた。
 そんな時ミリアムが、反政府勢力レヴァンテの任務で潜入捜査をすることになる。潜入先は、ミリアムの父の会社を廃業に追い込んだ航空機メーカー社長の別邸『椿の館』だった。しかもその館は、うら若き乙女しか入ることができないという。ミリアムが心配なマコトは、なんとか一緒に任務に就こうとするが ──!?
 恋と冒険の物語、第3弾登場!
今回のサブタイトル、意味深でどこかほの暗い展開を予想させる不安を掻き立てられるような文句で、前回の婚約者だったお嬢様が凄まじく病んでしまったのも相まって、相当壮絶な展開が待ち受けているのかと覚悟していたら……ちょっ、そういう意味だったのかよ、偽りの黒い椿w
しかも、内容ときたらダークサイドに突入どころか、前回で気持ちを確かめ合ったミリアムとマコトが二人きりで敵地に潜入し、敵地にも関わらず二人きりで甘々な雰囲気をダダ漏れにしながらイチャイチャしまくるという、ある意味予想を斜め上に上回る凄まじい展開に。ミリアムさん、ツンデレこじらせ過ぎ!!
マコト以外に肌をみせるつもりなんかないんだからねっ! とか、ツンツンしながらも言ってる内容が態度と逆すぎますから。
しかしまあ、上野さんが本格デレ展開を描くとこんなにも甘々なシロモノになってしまうのかー。作者のこれまでのシリーズって、【彼女は帰星子女】は心通じ合っても恋に溺れるような展開にはならなかったし、【銀槌のアレキサンドラ】はそうなる前にシリーズ途絶しちゃったものですから、実のところ作者のこういうラブラブな話って初めて読むんですよね。しまったなあ、まさか一旦青信号になったら主人公もヒロインも立ち止まることすらしないイケイケ展開の使い手だったとは。豪速球じゃないか。
今回はミリアムの実家の会社の直接の敵である企業家のもとに潜入して、不正の証拠を握るというサスペンスでもあり復讐劇でもある手に汗握る展開だったはずなのだけれど、ミリアムにとってマコトと恋仲になれたというのは良い意味で過去に拘泥しなくてよくなった、という事のようで。勿論、会社の敵をとって現政権にダメージを与えることは大切な事なのだけれど、それは怨みや憎しみ、復讐の為というよりもマコトとの未来をより薔薇色で過ごしやすい世界にするため、純粋に将来のために、という前向きな姿勢へと移り変わっていくのがよくわかる。ただイチャイチャしてるんじゃないんだよ。ただイチャイチャしてるようにしか見えないけど!(笑
もうこれは、お幸せにー、というしかないね。
ただ、この二人はこのまま仲睦まじく頑張っていけばいいんだろうけれど、ほかの女性陣はというとなかなか厄介な進路へと進んでいる。愛しい婚約者を奪った泥棒猫を仲間ごと殲滅するために、独自の戦力を整えつつあるヤンデレお嬢様に、確固とした信念を拗らせて国をどんどん窮屈な方向へと知らず知らず追いやっている女宰相閣下。ヤンデレお嬢はともかくとして、女宰相の方は難しい立場だよなあ。ただ、彼女には賛同者じゃないけれど理解者となろうとしている人がいるので、その人がもうちょっと積極的に彼女の蒙を啓いてくれさえすれば、国の進む方向ももうちょっといい方に変わりそうなものなんだが。いや、実際に良い方に進むかはわからないけれど。閣下は今の国づくりを正しいと思っているわけですしね。でも、そんな彼女に正面から意見する人はやはり居るべきなんでしょう。殿下は、それを怠っているようだ。彼の忠実な僕であるリータの憂鬱を見る限り。
個人的には非合法な形で政権を転覆させられて当然、と思うほど宰相閣下はひどいことはしていないと思うので、特に今回ミリアムの会社が潰されたのが政権そのものの意思ではなく一部の利権主義者の横暴によるものだと分かった以上は、テロリズムで政治が変わるのではなくちゃんと真っ当な政治的なアプローチで穏当に変わってほしいものです。ミリアムとマコトの将来も、その方がちゃんと幸せになれるでしょうし。

1巻感想

エアリアル 緋翼は風に踊る3   

エアリエル―緋翼は風に踊る (電撃文庫)

【エアリアル 緋翼は風に踊る】 上野遊/夕仁 電撃文庫

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【銀鎚のアレキサンドラ】2巻以来の久々の上野さんの新作。もう二年ぶりになるのか。
しかし、この人のボーイ・ミーツ・ガールの雰囲気はデビュー作から変わらず一貫していて気持ちがいい。【彼女は帰星子女】【銀鎚のアレキサンドラ】、両方共にそうだったんだけれど、上野さんのボーイ・ミーツ・ガールは見知らぬ男女が突然同じ生活空間に暮らすようになり、プライベートを共有することになる事への戸惑いや不安感、相手との距離感が掴めない事への居心地の悪さ。そういったものをちょっとずつちょっとずつ、日々の交流を通じて解消して行くところにあったのでした。それは、この【エアリアル】でもきちんと引き継がれていて、マコトとミリアムを取り囲む環境や情勢はそれはそれとして踏まえた上で、物語の主題は、この初めて出会った他人同士二人が辿たどしくお互いの距離を埋めていき、同じ世界を共有し、同じ空を見る事なのだときっちり見定めている。このブレの無さこそ、作品の安定性や物語の質の高さを維持する要因なんだろうなあ。逆に言うと、それがまた作品の地味さを誘引してしまっているのかもしれないけど、この丁寧で質実なところこそ作者の長所だと思うのでなんとかこのまま行って欲しいところなんだよなあ。
ヒロインのミリアムもまた、これぞ上野ヒロインと言ったキャラクター。勿論、性格は前シリーズまでの子らとは違うんだけど、魂は一緒というかなんというか。表面上の頑固さの裏にある触れれば割れてしまいそうな脆さ、強気な態度とは裏腹の臆病さ、我武者羅さに覆い隠されている細やかな繊細さ。表面上だけ見ていては、また色眼鏡越しで見ているだけなら分からない少女が被った殻の奥、最初はそんな彼女の外側しか見ていなかった主人公が、真剣に彼女と向き合ううちにその内面に気が付きだし、内と外のコントラストによって築かれる彼女の本当の魅力に引き込まれて行く。これぞ見事なまでの良質なボーイ・ミーツ・ガールじゃないですか。
いやまあ、初対面でヒロインにあんな事をしでかす主人公がなんのボーイ・ミーツ・ガールだよ、と思わないでも無いけど。普通、捕まりますww
舞台がイタリアモデルの国であり、この国の男性は息を吐くみたいに垂らし文句を垂れ流すのだと作中にもしっかり書かれているにも関わらず、ミリアムが今までマコトに言われたみたいなセリフを言われたことがない、というのも変な話なんですけどね。

今回は世界観もなかなか素晴らしい。時代はおそらく第一次世界大戦後を想定したもの。地域は多分、イタリア方面? 潮の匂いのする牧歌的な人々の賑わい、街の雰囲気は日本のそれとは違う異国情緒があるんですよね。【紅の豚】がやっぱり一番に脳裏に浮かぶ。しかし、反政府勢力「レヴァンテ」が台頭している情勢は、それだけ富国強兵に突き進む国家の強硬な姿勢が時代の行先に影を落としつつある空気を伝えてくれる。
とはいえ、読んだ限りでは女性宰相ディーナ・フォールトが推し進める国策は、強硬ではあっても無茶苦茶ではないんですよね。国民に負担を強いるものではあるけれども、時代背景を考えるなら、全体主義やファシスト的なものを想起させるような乱暴なものには見えない。少なくとも、作中で語られたものだけなら。
ミリアムの実家の航空機会社を襲った悲劇は悲劇だけど、あの時代の航空機産業の選定競争は凄まじいを通り越してえげつないものがあったからなあ。こういうケースは決してなくはなかったはず。
だからこそ、「レヴァンテ」側に何のヴィジョンもない事が少々危ういんですよね。今のまんまだと現状に不満を抱いて暴発しているテロリストに過ぎないように見える。続きが書かれるならこのあたりのことをしっかりとして、「レヴァンテ」側に歴とした正義が在ることを示さないと、先行きけっこう難しいことになるんじゃないだろうか。

剣の女王と烙印の仔 14   

剣の女王と烙印の仔〈1〉 (MF文庫J)

【剣の女王と烙印の仔 1】 杉井光/夕仁 MF文庫J

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杉井光作品としては、デビュー作。あの電撃文庫から出ていた【火目の巫女】(続き希望)以来の本格ファンタジーときましたか。しかも火目の巫女は和風ファンタジーでしたからねえ、洋風世界観におけるファンタジー作品としては初めてとなるわけで。
最近、わりと同じタイプの男の子が主人公の作品が続いていたので、その意味でも普段とは違ったタイプの主人公を拝めそうということで楽しみにしていたのですが、なるほどこう来たか。
いや、個人的には火目の巫女みたいに女の子が主人公の作品も読んでみたかったんですけどね。それはまたの機会を待ちましょう。
相変わらず、過酷と言うべきか残酷というべきか、ファンタジーを書くとなると主要人物に対してこれでもかというくらいの酷い運命、宿命を大前提として突きつけてくるなあ、この人は。立ち向かうべき壁がやたらと高い、というよりも現在進行形でぐちゃぐちゃに潰され壁に叩きつけられながら奈落に真っ逆さまなあり様なんですよね。それを、主人公とヒロインが出会うことでかろうじて指が壁面に引っかかって、留まったような状態。されども、頭上からはさらに無数の落盤が崩落中、みたいな? んで、ある意味この二人が出会ったことで閉ざされた未来が開けると同時に、足元にも地獄の釜がふたを開いた、というかすかな希望とさらなる絶望がセットでプレゼント、という底意地の悪さを感じさせるスタートなんですよね。どんだけ苛めるんだ、と。
そんな悲惨極まる運命の渦中にあるだけに、この作品の主人公クリスにはフラフラと自己が定まらずに頭を抱えてうずくまるようなヘタレる余裕はまるでなく、眼の前に現れた自分の抱える呪いの意味を変えてくれた相手ミネルヴァに夢中でしがみついて離れまいとするんですよね。
最初はこれ、本当に溺れているさなかに掴んだ藁の一束、と言った感じでミネルヴァという少女がどうというのではなく、ただその存在に必死にしがみつくという雰囲気で、実際彼当人もしがみつく相手を失ったら、みたいなことをダイレクトに言ってますし、彼女個人を見ている風ではなかった。
それが、彼女に引っ張られて銀卵騎士団という今まで戦場を渡り歩いてきたクリスが出会ったことのない、自分を受け入れてくれる集団の中に入ることで、段々と変わってくる。
それでも、最初はミネルヴァを守ろうとする動機って、かつて自分が守れなくて見殺しにしてしまった、自分に刻まれた獣の呪いによって運命を喰い殺された母親の代わり、代替行為としてのそれだったように見えたわけですが、さらに付き合いを増し、ただの奴隷だと、自分の所有物だなんだと喚きながら、しっかりと自分を見てくれるミネルヴァの視線を受け止め、また彼女が抱える自分とは違う過酷な運命、明かされていく出自、それらに真っ向から立ち向かおうとするミネルヴァの強さ、同時に過酷すぎる宿命に怖じ気づき、すべてを投げ捨てて諦めてしまいたいと願う彼女の弱さ、その両面を一番近くで目の当たりにすることで、ミネルヴァという少女その人を守りたいと、逃避でも諦めでも自己防衛でもない、純粋な自分ひとりの願いを、胸にともしていく少年クリスの姿が……なるほど、これは一人の騎士の物語になっていくんだ。
周りの人々の幸を食らい、運命を食らいつくす呪われた獣の落とし子。
自らの死を予見し、その死の痛みに苛まれ続ける剣の女王。
破滅で終わるはずの二人の出会いがもたらしたものは、闇に閉ざされいたはずの二人の未来を開く希望の鍵。
二人は、その呪われた運命それ自体を、喰らい潰せるのか。
よしよし、盛り上がってきた。これは、また期待のシリーズの開幕ですよ。


それにしても、ミネルヴァことミーナの、クリスへの接し方はハチャメチャだなあ。大剣振り回す剣戟少女のくせに、こと仲間内でのやり取りをみてるとメンタル面は【さよならピアノソナタ】の真冬並みに繊細で、感情の振り幅が忙しない。明らかに、クリスみらいなのがしがみついてられるような芯の太い子じゃないんですよね。わりと早々にクリスが守らなきゃ守らなきゃ、という意識に変わっていくのも、良くわかる。いくら、バカバカバカと言われまくって、奴隷だ召使だ自分のものだ、と喚かれてもねえ(苦笑
まあ、自分の所有権を一生懸命主張してたり、下僕だ奴隷だと突き離してるみたいな言動をしてるのは、フランにちょっかいかけられたり、仲間に囃されたりしてるときが大半なので、かわいいったらありゃしないのだけど。そのくせ、クリスが大けがしたり落ち込んだりしたら、大慌てで大騒ぎして物凄い一生懸命に一番近くに寄り添ってくるんだから、可愛いったらありゃしない。そりゃ、フランあたりがからかったり、騎士団の連中が二人の関係をもう恋人と信じて疑わないのも無理ないよなあw
まあ、当人同士は恋人だのなんだのと言ってる余裕もないわけで、それ以上に夢中に必死に寄り添おうとしているところが、なんとも切なく尊く見えるわけですけど。

銀卵騎士団の連中も、なかなか個性的な面々で。ジルベルトさんのむっつりイイ人振りが尋常でないんですけど。この人、めちゃくちゃモテそうなんだけどなあ。
喰えない女騎士団長フランチェスカ、この人はなんでか速攻で伊藤静さんの声が脳内で当てがわれてしまったのですが(苦笑
いやー、自分あんまりこういう脳内で特定の声の人があてられる、という現象には経験がないのですが、今回ばかりはなぜか「はやて」の桂ひなぎくというか「咲」の竹井久の声が脳内にリフレインしたのでしたw
このおてんばで破天荒でお調子者でヘンタイ入ってて、でもくせ者というべき政治的手腕にも軍事指揮官としての際立った才能を持ち、それでいて情に厚い、というキャラクターは、うん、パーフェクトです。
胸もでかいしな!(それはどうでもいい
 

5月30日


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4月26日

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