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大場陽炎

月花の歌姫と魔技の王 45   

月花の歌姫と魔技の王IV (HJ文庫)

【月花の歌姫と魔技の王 4】 翅田大介/大場陽炎 HJ文庫

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歌姫の舞台の幕が上がり、戦いの火ぶたが切られる!!

「月花の歌姫」として大舞台に立つことになったルーナリア。
その美しさと歌声は人々を魅了し、ライルに涙を流させるが、人と幻想種との戦争を止めることは出来なかった。
舞台の幕開けはそのまま惨劇の幕開けとなり、戦いの火蓋が切られる。
その中で下されるライルの大きな決断、そして運命に翻弄されるヒロイン達が選択する、それぞれの道とは?
いやあ、ホンマにホンマに。こんだけイイ女が出揃ってる作品は早々ありませんよ。マリーアにしてもルーナリアにしても、イルザにしてもツェツィーリアも、他の作品なら他の追随を許さない抜きん出た超抜ヒロインとして君臨できそうな逸材にも関わらず、それが全員揃っちゃってるんだもんなあ。なんて贅沢な。
いやあ、もう心の底から惚れ惚れさせていただきました、今回は。特にマリーアとルーナリア、この二人はちょっと極まっちゃってましたよ。
マリーア、なんですかあの全身全霊で捧げた献身の中に一輪の花のようにひっそりとささやかな、しかし頑なに飾り立てた乙女の願いは。本気で胸がキュンとさせられてしまったんですが。
その直前の、髪の毛の一本に至るまで自分の全てはライルのものだという気負いも何もない当然の事のように告げた宣言だけでも致死量に等しい凄まじい威力の兵器にも関わらず、対価がそんな事で構わないのかと思ってしまうような細やかな乙女の意地が、胸どころか心臓まるごと首根っこも含めて締め付けられそうな可憐な可愛らしさで、もうあきません、参りました、完敗です。
これほどの女性にこれほどまでに惚れられるって、男の本懐ここに極まれる、だよなあ。
マリーアの魅力というのは、決してライルだけに向けられているものじゃなくて、彼女の心意気に救われ、支えられ、生まれ変わったルーナリアは、半ばマリーアの信奉者みたいになっているのがまた面白いところ。彼女、ダブルヒロインの片割れにも関わらず、どうも途中からライルよりもマリーアの方を向いている傾向が強くなってるんですよね。親友であり、ライルをめぐる恋のライバル同士、という関係ではあるものの、どうやってライルの気を引くかではなくて、どうやってマリーアと対等になれるか、マリーアに張り合うに相応しいだけのイイ女になるか。マリーアのライバルに見合う女性になれるか。と、とにかく基準がマリーアなんですよ、ルーナリアって。一生懸命マリーアのことばかり注視しているのです、この娘。決してライルをないがしろにしているわけではなく、ちゃんと真っ向からライルに告白という宣戦布告をして、雄々しいまでに堂々とライルへの恋に没頭しているのは間違いありません。けれど、それ以上にルーナリアって、マリーアマリーアマリーアなんですよ。それがなんとも微笑ましいというか、恋している相手と恋を争っている相手のことがこんなのも好きでいられるというのは、とても幸せなことなんだろうなあ、とついつい笑顔になってしまいます。
ルナーリアはライルが好きで、マリーアが大好きだ。
この一文が、ある意味すべてを表しているのではないでしょうか。
ルーナリア、ガチでブチキレ!!のあのシーンも、マリーアが傷つけられた事で完全にプッツンきてしまったわけですし。
主人公がヒロインを傷つけられてぶちきれるシーンはありますけれど、ヒロインの片割れが同じヒロインの娘が傷つけられたことで、あれだけ本気で正体失うほどにブチキレるシーンはお目にかかったことありませんよ。もう、どれだけマリーアの事好きなんだ、と。
それでフルボッコにされるのがライルというのがまた……何とも微苦笑を禁じ得ないのですが。いや、でも痛快でしたよ。女の子を哀しませた男は、相応の報いを受けニャアなりません。それが善意にしろ後ろめたさにしろ、真実の愛情だったにしろ、です。何しろ女の子たちは、何の助けもフォローもなく、自力で立ち上がったわけですから、そうするだけの権利があり、義務すらあったに違いないのですから。
お陰で、最後のルーナリアの結論もスッと理解出来ました。そりゃあ、それだけ好きなら諦められんよなあ。好きなもの同士結ばれて幸せになってくれるなら、それであきらめが付く……という範疇をとっくにぶっちぎってますもの、これ。ある意味一番肉食じゃないか、ルーナリアって。
これほど恐ろしいお目付け役は居ませんよ。なるほど、最後のこの二人の組み合わせはちょっと納得です。ルーナリアの据わりっぷりに加えて、何だかんだとライルだってマリーアに若干頭おかしくなるほどべた惚れである事が発覚した上ルーナリアに焼き入れられたことで心境に変化もあったようですし、この二人組に今マリーアを放り込んでしまうと、色んな意味で「蹂躙」されてしまいそうな気がします(笑

民族問題の様相もはらんだ幻想種との争いも、お為ごかしの倫理を振りかざした決着ではなく、いわゆる剣と闘争による対話をもって決着を付けたのも、子供騙しの和解ではなく、逃げない真っ向からの解決法で思わず頷いてしまいました。これって、人間種と幻想種がお互いに接触が少なく未知の相手であったからこその争いであり、和解でもあるんですよね。本当の民族紛争だと数百年千年単位で遺恨が根付いてしまっているので、どうにもならないケースが多々あるのですが、未知と利権が発端で始まった争いは、お互いを知ること、出会いの先に進もうとする意志を結び合うこと、そして利益調整さえ叶えば、相応に形が出来ますし。そして、お互いを知ることには、痛みと血を流すことでようやく理解できる事も含まれるわけで、ようはそれをどれだけ限定的な形に留めることが出来るか。その理性と強かさが試されるわけで。ライルにしても、ベルンハルト王子にしてもイルザにしても、そこを冷徹に判断して実行してのけたのは、感心させられることばかりでした。

一方で、明確な野望を持たずひたすらに享楽で人と国と世界を弄ぼうとしたアルベルトや、復讐に囚われたマルガレーテについては、これまた見事な決着の付け方をしてみせてくれました。
ライルは、二人のいびつな精神の正体を、見事に細片まで解体してみせ、マルガレーテには解放を、不気味で底の知れなかったアルベルトには馬脚を現させて、見えなかった底をあからさまにして矮小化して徹底的に叩き潰してしまったわけです。特にアルベルトは、野心家ではなく快楽主義者という点から最悪その悪事を潰しても、破滅することすら含めて楽しみそうな気配があって、たとえやっつけてもスッキリしない終わり方になるんじゃないかな、と思っていたところに、見事にその歪んだ心をライルが折りたたんで踏みつぶしてくれたので、こっちの方も痛快だったんですよね。

改めて振り返っても、面白いと諸手を上げて喝采する展開、シーンの連続で、実に密度の濃いエンターテイメトでした。これで終わりというのが勿体無い、あまりに勿体無い……シリーズ、これで終わりじゃないですよね!?
とりあえず一区切り、と作者はおっしゃっているようですけれど、十分続いて然るべきですよ。幸いにして、締めの英文はパート1の幕であって、パート2の開幕を可能性として内包している文章でしたから、全然オッケーですし。やりましょうやりましょう。
その前に、【マリーア・ザ・フレイムダンサー】というスピンオフの可能性もあるのか。マリーアも主人公やって全然役不足じゃないもんなあ。これはこれで有りかも。
何れにしても、彼らとお目にかかれることを真剣に願いつつ……ああ、面白かった!!

シリーズ感想

月花の歌姫と魔技の王 34   

月花の歌姫と魔技の王III (HJ文庫)

【月花の歌姫と魔技の王 3】 翅田大介/大場陽炎 HJ文庫

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行楽地で水着回……と思いきや。

いつも通りにイルゼシュタイン城を訪れるライルだったが、イルザの策略にはまり、半ば攫われるような形で王家のプライヴェートビーチがある行楽地・へクセンブルグに連れ出されてしまう。
最後の魔女・エルルーア所縁の地でもあるというヘクセンブルグでライルはエルルーアの最初の工房を発見する。
その始まりの地でライルが見た物とは?
かっ……かっこいいーーーーっ!!
 うわああっ、何これもう体の芯からビリビリと痺れそうなほどカッコいいですよ、メインヒロインのお二人さん。マリーアにしてもルーナリアにしても、ちょっともう反則級にかっこ良すぎですよ。イイ女どころじゃない、二人して世界一イイ女じゃないですか。惚れるわー、これはもう惚れるわー!
いやもうね、マリーアとルーナリア、二人の友情が滅茶苦茶熱いんですよ。今回、肝心のライルがイルザ姫の策略で行楽地に連れ去られてしまったので、二人きりで行動するシーンが多かったのですけれどお陰でライルを抜きにした分、ダブルヒロインというよりもダブル主人公みたいな活躍っぷりで。それ以上に、お互いを高め合うような関係が本当に素敵なんですよ、この二人。恋のライバル同士であることをとても大事にしていて、相手が腑抜けてたりするのを絶対に許さないんですよね。叱咤激励し合ってお互いを磨き合っているから、相乗効果でただでさえイイ女だったマリーアはもう手の付けられないくらいイカした女になってるし、あの儚げで自信なさげだったルーナリアもマリーアに認められたに相応しい女性であらんとして、今となっては見惚れるような毅然としたイイ女になっちゃって。前回の感想で、ルーナリアはもうマリーアに頭あがらないんじゃないか、言ってましたけれど、彼女はそんなタマじゃありませんでした。そうだよなあ、その程度ならマリーアが認めんよなあ。それでも、一瞬でも膝を折りかけたマリーアの背中を蹴飛ばし立ち直らせるだけの対等な存在にまで成長するとは思わなかっただけに、あのシーンは感慨深かったなあ。
彼女については、今後人間と異族の争いの狭間に立って苦しむことになるんでしょうけれど、この段階で自分の立ち位置と覚悟を決めちゃってるのは頼もしい限りです。もう、どうすればいいかわからなくて右往左往して守られるだけのヒロインじゃないんですよねえ。それでも、一人だけで頑張っているなら心配だし不安なのですけれど、両脇を固めるのがライルとマリーアという、正攻法のみならず腹芸や政治工作、謀もお手の物という二人なので、少なくとも彼女一人が為す術もなくどうしようもない境遇に追いやられてひどい目にあう、ということだけはなさそうなのが幸いであります。いや、その意味ではライルとマリーアの頼もしさは半端ないよなあ。二人ともお前がラスボスやれよ、と思うこともしばしばな出来物ですもんねえ。まあその分、敵となる黒幕もまったく油断ならない不気味さと得体のしれなさを兼ね備えたラスボスに相応しい逸材なのですけれど。さらに言うと、イルザ姫とそのお父様の第一王子も恐ろしいくらいのクセモノなんですよね、この作品ラスボス級ばっかりだな、おいw

話を聞いていると、実はこのライル。女性の好みに対する理想値というか期待値のレベルが異様に高すぎるきらいがあるんですよね、主人公のくせに(笑
人当たり自体は柔らかくて人畜無害に見えるので許容度は広いのかと思うところですけれど、並の女性だと異性としてまるで眼中にないんじゃないかな。女性にモテるわりに、あまりしつこく言い寄られないのは、女性の側がライルと自分とは吊り合わないと思って身を引いてしまう、という風な事をマリーアが語っていましたけれど、実際は敏感に相手にされていない、眼中にも入れられてない、と感じ取ったからなんじゃないでしょうか。女の人だって、上辺だけ丁寧に接っせられても中身は実質無視に近い扱いで見られてたら、なかなかそれでも、とはいかないでしょうし。
いや、こいつ結構キツい男ですよ。
まあ、マリーアとミラみたいな幼馴染が幼い頃から身近にいたら、そりゃあ女性を見る目も基準値がイカレるか。マリーアも自分でハードル上げ続けてるんですよね。ライルの基準って完全にマリーアになってるから。しかも、だからといってマリーアが自身のレベルを下げたとしても、それに合わせてライルも基準をさげてくれるわけじゃないから、殆ど止まったら死ぬレベルの耐久レースになってしまってる。
まあ、普通はここに割って入るのは無理なんですけれど、ルーナリアは見事にマリーアとライルのタイマンレースの中に割って入ってきたわけです。あの、果し合いをたたきつけるようなライルへの参戦宣言という名の告白は、気持ちいいくらいカッコいい告白でした。普通、ああいうのってライバルの恋敵にするもんだろうに、それをライルにするあたりに、この三人の関係性の面白さがにじみ出てるような気がします。まったく、カッコいい告白ってなんだよ、と思うところですけれど、前巻のイルザ姫も含めて、この作品のヒロインはとかく熱い告白ばっかりですよ(笑
そして、突き抜けてしまった主人公を、二人のヒロインが身命を賭して引き止めるシーン。ここでのマリーアのセリフがね、叫びがもう至言なんですよ。
必死な女を見て、涼しい顔するな!
このセリフ見た瞬間、なんかうわーーっ、てなりましたね。まさに無数のヒロインの魂の叫びですよ、これは。それを実際に言ってのけるマリーアかっけえ!
こんなとてつもなくイイ女二人に想われるなんて、男冥利に尽きるなんてもんじゃないですよ。

わりと危惧していた3巻というハードルも無事乗り越えて……って、作者の主人公への殺意がヤバいことになってる(笑
ライル大丈夫か、生き残れるのか?w
今回もすこぶる面白かったです。最高だわ。あっ、なんかツェツィーリアについて一切言及せずに終わってしまいましたが、彼女も悪くはないんですよ。というかむしろヒロインとしては非常にレベルの高い魅力を発揮していて、今回はかなり優位な位置取りで蹂躙していたとも言えるんですが、如何せんマリーアとルーナリアが圧倒的すぎるんだよなあ。ライルの好みのレベルに合わせて、本作ヒロインのレベルが色々と高すぎて、ウッハウッハですよ、まったくヤレヤレだw

1巻 2巻感想

月花の歌姫と魔技の王 24   

月花の歌姫と魔技の王II (HJ文庫)

【月花の歌姫と魔技の王 2】 翅田大介/大場陽炎 HJ文庫

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秘書であるルーナリアに部屋を用意するために、新しく仕事を探していたライル。マリーアの仲介で家庭教師のアルバイトを始めたが、教え子のイルザは明らかに普通の少女では無かった。そんな中、マリーアは2人の王子と面会を果たし、ルーナリアは死んだはずの肉親に出会う。人と『幻想種』、王位を巡る陰謀、ライルは新たな争いに巻き込まれる。
うあああっ、面白いっ、面白いなあもう!! なんかもう隅から隅まで私の好みの琴線に触れまくってる。なにこれ、すっごい好き!! 大好き!!
このシリーズのみならず、前作、前前作シリーズからこれだけスマッシュヒットばっかりを食らうと、この作者さんの作風そのものが私のドストライクを突いている、と捉えてもう間違いないみたいだ。

さて本作は第一巻の表紙だったルーナリアと、今回表紙を飾るマリーアのダブルヒロイン制なんだけれど……これ、ルーナリアってマリーアに絶対頭あがんないですよ。元々、ライルたちに出会った段階では生きる屍のようなもので、彼女が自分を助けてくれたライルへの思慕を自覚したのはマリーアの導きによって、と言っても過言ではありません。その段階で既にスタートラインで差がかなりついているのですけれど、マリーアときたらこの娘、恋というものについてまるで解っておらず右往左往して迷走するばかりの彼女に対して、わざわざ手をとって自分の立っている場所まで引き上げた上に、シャンとしなさいとばかりに喝を入れるような真似さえしているのです。それは、当事者であるルーナリアすら呆然としてしまうほどの手厚い援助。恋敵として未熟過ぎるルーナリアを、自ら対等なライバルとして立たせようとするその所業は、まさに敵に塩を送るようなもののはずなんですが……このイイ女は自分がライバルの弱みを突いて蹴落として満足するような卑小な女である事に我慢がならなかったのでしょう。それよりも、ライバルと正々堂々張り合って愛する人を勝ち取る事を選んだわけです。同時に、自分の愛するライルを同じように愛する見る目のある女性が、無様を晒す事が我慢ならなかったのかもしれませんが。自分がライルに相応しい女であるように常に努力しているのと同じく、その恋敵にも相応の水準を求めずには居られない、という一種のライル至上主義(笑
まあ、ただ純粋にマリーアという女性がお人好しもいいところ、という理由が大半なのでしょうけれど、もし彼女が深慮遠謀神算鬼謀の策士だというのなら、こうやってルーナリアを厚遇することで彼女に引け目を負わせて自分を出し抜くことのないように楔を打った、と考えることもできるのですが、さすがにそこまでは考えすぎでしょう。繰り返しになりますが、何だかんだとこの娘はとてもイイ娘で、食わせ物の才女のくせに変な所で間の抜けた所のあるお人好しですから。
ともあれ、ルーナリアは大変です。恋のライバルは一から十までお世話になって頭が上がらず、恋の相手である主人はときたら、そんな完璧なイイ女がさらに努力を重ねてなお完璧さを高めないと釣り合わないと思い込んでいるほどのイイ男で、実際文句のつけようのない完璧超人ときた。しばらく迷走気味にツンデレをこじらせてウジウジしてしまったのも無理ない環境です。ルーナリアという娘は無表情系ではありますけれど、自他共に求める感情過多の負けず嫌い。意地を張ろうにも周りの高さは足がかりになるものもないほどで、寄って立つもののなかった彼女が困ってしまったのも仕方ないでしょう。それでも、自分なりのやり方で自信を得る方法を見つけて努力を重ねることを選び見つけ出したのだから、この子も大したものです。そこは、マリーアが対等の相手と見込んだだけの事はあるかもしれません。
それでも、なかなか厳しい道程ではあるのですけれど。
マリーアはまだ自分の恋愛は恋を射止める狩猟の段階で、同じ舞台に立たせてでの戦争には至っていないと考えていますけれど、実際はというとライルは完全にマリーアを特別扱いしていますからね。ここに本当の意味で割って入るには、マリーアの壁は生半じゃなく高い。幼少の頃から純粋にライルのためだけに自分を磨き続けた女に、途中から割って入るというのは本当に難しい。面白いことに、それが出来ると誰よりも見込んで、期待してすら居るように見えるのがマリーアというのがなんともはや。
話は戻ってライルのマリーアに対する感情ですけれど、これが発覚してみると何気に思いの外明確だったんですよね。マリーア本人には一切素振りを見せないくせに、彼女のいない所では彼女が他の男に粉かけられたと知って余人に隠せないくらいに感情を乱していたり、特に感心させられたのはマリーアの従者にして同じくライルとは幼馴染の関係にあるミラとのやり取りで見せた、「本当のただの幼馴染」との接し方、でしょうか。ここは死角を突かれた感がありましたね。幼馴染であるミラに対して、ライルは胸襟を開けて本音や愚痴を吐露しているのですが、それは気心の知れた幼馴染だからこそ、であると同時に幼馴染でしか無いからこそ、でもあったんですね。実は、ちゃんとマリーアとは明確に接し方を異にしていたわけです。ライルの事を巷にあふれる鈍感主人公とは一線を画しているとは思っていましたけれど、これほどはっきりしていたとは、マリーアは報われているのか居ないのか(苦笑
ただ、はっきりしているからこそわりと思想は頑固というか凝り固まった所があったこともわかってきたわけで……でも、家庭教師となった先の教え子である女の子イルザから、そんなちょっと独り善がりの入った思想に対してダメ出しを受けたことで、自分が意固地になっていた部分があると自覚したようですから、もしかしたら次あたりからその態度に違った面が出てくるかもしれませんね。そうなった時のマリーアのメロメロっぷりがどれおほどのものになるか……既に現段階でかなり骨抜きで目も当てられないことになっているので、えらいことになるかもしれませんが。にやにや。
なんて言うんだろう、このあたりの微妙かつ巧妙な男女関係の機微は、さすがは上質にして繊細な心理描写で鳴らした青春恋愛劇である【カッティング】シリーズを描いた翅田大介その人、と言ったところでしょうか。
それでいて、活劇らしい激しく感情をぶつけあい、盛り上がるシーンも多いわけで。ライルを泥沼の政治闘争の渦中に巻き込ませないために、これまでのライルと過ごした時間そのものを賭けて彼を引きとめようとしたマリーアとライルの対峙は、もう鳥肌が出るほどしびれました、うん。しびれた。
あとでマリーアが殆ど融解といって良いくらいにデレッデレに蕩けてたのも宜なるかな。女として男にそこまで言ってもらったら本懐でしょう。まあ、あそこまで崩れるとみっともないですが。この娘、この段階でそこまでデロデロになってたら、まともに付き合いだしたら体裁保てるのか?(苦笑
とまあ、語る話はついつい恋話ばかりになってしまいましたが、裏で進行する権力闘争や古き時代と新しい時代の相克から発生する軋轢など、時代の裏側の闇の部分にまつわる話もいい具合に盛り上がってきているんですよね。黒幕となる人が、どうも思っていた以上に大物、身分的にじゃなくてメンタル的に大物で、敵役に相応しい貫禄の片鱗を垣間見せてくれたことは、先々どんどんおもしろくなっていきそうな要素でもあるので嬉しい限り。何気に本作は敵も味方も小物、と呼んでしまえるような人物が居ないので非常に歯応えがあります。新しく登場した幼いイルザも、まだ十を幾つか超えただけの子供としては、その境遇や経験によってかなり鍛えられていますし、味方側となるであろう第一王子もまたちょっとやそっとでは微動だにしないであろう大物感あふれる人物ですし、そんな大物揃い相手にして一歩も引けをとらないのが、ライル、マリーア、ルーナリアの主人公サイド。誰も弱みや弱点になるような所がなく、三人とも頼もしい限りなので、焦れったさなどで歯噛みすることもなく、痛快で手応えばっちりのストーリーを安心して期待できます。出来れば、でっかい規模の長編シリーズになってくれればいいんですけれど、それに相応しい面白さであるだけに。少なくとも既に三巻は執筆中のようですので、非常に楽しみ。
オススメ、一押しです。よしなに。

1巻感想

月花の歌姫と魔技の王 4   

月花の歌姫と魔技の王 (HJ文庫)

【月花の歌姫と魔技の王】 翅田大介/大場陽炎 HJ文庫

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「最後の魔女」が起こした技術革命は「魔法」の世界に「科学」という新たな秩序をもたらした。魔法と科学、双方の力を持つ少年ライルは、科学時代を推し進めようとする幼なじみの貴族令嬢マリーア、そして偶然出会った魔法時代の象徴「幻想種」の少女ルーナリアの間で揺れ動く。2人の少女、2つの時代。世界を変える力を持つ少年が選んだのは果たして!?
うはー、なんて素晴らしく格好良い女性なんだろう、このマリーア嬢。何が格好良いって、生き様でありその精神性ですよ。なんて言うんだろう、見栄と意地の張り方を見事なほどに理解してるんですよ。彼女、決して完璧な人ではないんですよね。裏に回れば、すごくジタバタとあがいている。でも、それを決してライルにだけは見せようとせず、常に自分に余裕があるように見せている。懐深く、思慮深く、聡明で賢く、綺羅びやかに品よく美しく、優しく快活で天真爛漫という瑕疵一つ無い淑女であるのだと見栄を張っているのだけれど、それをただのハリボテにせず本物にするために常に研鑽を積む事を怠らず、努力を重ね、自分を磨き上げる事に労苦を厭わず邁進している人なのである、このマリーアという人は。
とまあ、ただ石ころだった自分を宝石にまで磨きあげただけだったなら、それはそれで凄いけれどそこまで感心はしないのですけれど、彼女はそんな所にとどまっていませんでした。
そこで止まっていたならば、彼女は自分をただ価値あるアクセサリーとして練り上げただけで終わっていたでしょう。
この娘、本当にライルの事、好きなんですよ。愛とは与える事、と言いますけれど、彼女が彼に与えようとしたものは、彼女自身、すなわち心と体だけではなく、ライルの将来そのものでした。魔法と科学、過去と未来に跨った究極の天才であるライルが、今は何もしないことを選んでいる彼が、将来どのような道を選ぼうとも即座に支え守り実行出来るだけの、財と人脈と知をひたすらに蓄え、じっと待っているのです。その選択の中には、本当に何もせずに時代の中に埋没する、という道があるのも承知の上で。今備えている全てが無駄になることも厭わずに。彼に望めば、マリーアはそれこそ何でも手に入れることができるでしょう。世界を手中に収めることすら出来るかもしれない。もっと身近な、ささやかな幸せや利益だって得られるかもしれない。でも、彼女は一切、見返りを求めていないのです。ただひたすらに、与えようとしている。
愛とは与えるもの、をまさに体現していると言っていいでしょう。それどころか、彼女は今あるものを与えようとしているだけではなく、より良い物を、素晴らしいものを、最高のものを与えんとして、常に研鑽を積み続けているのです。
そして、それはライルが天才だからじゃないんですね。
ライルが、マリーアが自分に構うのは、自分の才を欲しているからなのではないか、と疑ってしまったのも無理はありません。それだけ、ライルが備え持つ才の価値は凄まじいものであり、彼女ほど素晴らしくイイ女が労力を傾ける理由としては、才が目当てである方が自然です。そこに愛情というものが介在していたとしても、ライルの才を無視する事など出来ないでしょう。そして、何よりマリーアにはライルの才を活用出来るだけの才がある。
でもね、話は最初から逆だったんですよ。マリーアが今みたいな素晴らしくイイ女になったのも、ライルの才能を活かせるだけの辣腕の持ち主になったのも、全てはライルのため。ライルに見合う女になるためであり、ライルがいざ事を起こそうと思った時に十全彼の力になれるようになるために。ライルを助けられるようになるために。
ライルを手に入れるためじゃなく、ただライルに振り向いて欲しいから。

ここまで女の人に思われるって、いったいどれだけ冥利に尽きるってもんなんだろう。
逆にここまでやってもらって、この男は何をやってるんだ、と思われるかもしれないけれど、男としてもこれ、生半可な気分では受け止め切れないですよ、ここまでされたら。
まあ、マリーア嬢ほどの人ともなると、自分の研鑽も献身も、相手に悟らせず気づかせず、押し付けがましくして背負わせず、ライルの行き方に不純物を混ぜあわせないように上手くごまかしてるんですよね。まったく、どれだけ見返りを求めようとしないのか。ホントなら、ちょっとくらい返して欲しいと思うだろうに。思ってるんでしょうけどね、実際。裏ではジタバタ悶えてますし。でも、それを見せない事が見栄なんだろうなあ。そして、その見栄と意地こそが、彼女を最高のイイ女にしているわけだ。
ライルだって、全然気づいてないわけじゃないと思うんですよね。そんでもって、逆に自分の方が彼女に与える
人間で居たいと願い、彼女にとって格好良いと思ってくれる男でありたいという見栄っ張りなきもちは持っているはず。とある場面で、マリーアに対して慌てて言い繕ってたセリフを見てると、ね。自分が色々と難しい立場に居て、安易に動けないと承知しているからこそ、ライルは慎重になかなか動こうとしないけれど、決してマリーアの献身に対して甘えるようなヌルい男ではなく、それどころか一種の高潔さを持ち合わせた誇り高い人種であることは、作品通して伝わってきているので、もうなんというか、まさにお似合いな二人なんだよなあ。

タイトルの一方でもあり、また表紙を飾ったもう一人のヒロイン、ルーナリアは決して悪くはないんですけれど、初動位置が違いすぎた上に、途中まで精神的にも骸みたいなものだったので仕方ないのですけれど、随分と出遅れてしまった感があります。が、巻き返しはここからなんだろうなあ。ある意味、ライルよりもマリーアと息があっている感じに女同士の友情が醸成されてしまったので、主人公との絡みのみならず、マリーアとの絡みというキャラ立ての飛躍のプロセスが構築されて、以後メキメキと伸びる予感はたっぷりあります。それでも、マリーア在って、という感もありますけれど。しかし、これはこれで、強力なダブルヒロイン体制だなあ、うん。

翅田大介作品感想

創立!? 三ツ星生徒会 4.そうして恋3は辿りつく4   

創立!? 三ツ星生徒会4 そうして恋3は辿りつく (ファミ通文庫)

【創立!? 三ツ星生徒会 4.そうして恋3は辿りつく】 佐々原史緒/大場陽炎 ファミ通文庫

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 bk1

調整型というと、どうしてもリーダーとして軽く見られる傾向があるように思われる。たとえば、政治家にしても、組織やグループのリーダーとしても調整型という肩書きがつくだけで、声が大きく率先して行動するタイプのリーダーと比べて、いささか指導力が一段落ちるような印象を抱いてはいないだろうか。
だが、それは現場を知らない外野からの一方的な認識と言えるのかもしれない、と自他共に調整型の生徒会長として認められ、広く支持を集めつつある向坂恵の存在感を目の当たりにすると、ふとそんな考えを巡らせてしまった。
実際、様々な意見や立場、利害関係が絡まりあう現場において、強烈な指導力による突破力は時に大きな革新の波となって旧弊を打ち砕くものかもしれないが、現実としてそれが全体の機能停止を招き、より大きな弊害を生み出すケースを挙げれば枚擧に暇がない。
皆の意見を集約し、立場を考慮し、利害の妥協点を見出して、誰もが納得し得る最適の解決方法を導き出すということは決して安易な解決法ではないのだ。むしろ、非常に困難で結果を導きだすことに多難を擁する道だとも言える。真の調整型とははいはいと人の意見を簡単に聞き入れ、耳障りの良い返事を返し、都合のいい題目を唱えるようなものではない。皆に難を割り振り、損を共有化し、恨まれながらも客観的な視点における最善を具体化し、その上で誰かにとっての致命的な損壊を回避するというものだ。
それは、ただがむしゃらに突き進めばいいものではない。俯瞰的な位置からの視野の広さを維持しながら、細心の注意を払い足元に目を凝らすという舵取りが要求される、余程の我慢強さと粘り強さと慎重さとタフネスさが要求されるやり方だ。

鳥越と葛城、二人の個性的な生徒会長の狭間で、向坂恵はずっとそのやり方を黙々と実行し続けた。嘆き愚痴り疲れ果て、何度も挫けながらも、彼は最後まで決して自分の仕事を放り出さなかった。
それがどれほど偉大なことなのか。彼の成し遂げていくことがどれほど大変なことなのか。それを堅実に実現していく彼がどれほどの人物なのか、一緒に仕事をしている生徒会の皆が気づかないはずがない。鳥越たちも、葛城女史たちも、とても優秀な人たちであるからこそ、恵本人が自覚している以上に、彼を高く評価し、一目置くようになっていく。
そして、その理解は幾度もの学校行事と、それら行事が頓挫しかねない危機を乗り越えていくことで、一般生徒にまで広がっていく。この巻においてもうすぐ始まろうとしている総生徒会選挙で、向坂恵はもう鳥越と葛城、二人の偉大なる生徒会長のオマケでも、名前だけの居るだけ生徒会長でもなく、星イチ出身生徒のみならず広く支持を得られ、三高校合併後の統一生徒会を任されるに足ると誰しもに認められるほどの評価を得るに至っていた。
よくぞ、あの意志薄弱でヘタレた男の子がここまで来たものだ。あとがきで作者も述べているけれど、向坂恵は作者がこれまで手がけてきた作品の主人公の中でもとびっきり、ダメな子だったように思う。なんだかんだと、作者の書く主人公はバイタリティにあふれていて、弱音や愚痴を吐きながらヒーヒー泣き言わめきまくる子は多かったものの、喚きながらも土壇場になるとガァーーーっとものすごい勢いで目の前の障害をバッタバッタと片付けていくような子たちだったのだ。それに比べてこの子と来たら、イジケる拗ねる自虐に甘える、と本当によわっちくちっぽけでツマラナイ、なんの取り柄もないお子様だった。

そんな子が、ここまで成長したのだ。なんかもう、感慨深くて仕方ない。
面白いことに、恵は結局最後まで才能が開花したり、能力が覚醒したり、という事はなかったんですよね。目覚しくやり手になった、という風情はどこにも見当たらない。ただ、堅実にみんなの意見を聞き、投げ出さないで、地味に黙々とやるべき事を投げ出さずに最後までやり遂げ続けただけ。でも、それこそが本当に立派だった。
どうしようもないと投げ出しても仕方ない、これはできないと諦めても仕方のない事件が起こっても、ラノベの主人公としては滅多と見ない、マジフラレ、本気の失恋を喰らって精神的にボロボロになるという、辛い辛い目に合ったにも関わらず、ピーピー泣きじゃくりながら、グチャグチャに凹みながらも、最後まで歩き抜いたこの子は、本当に偉かった。

心の底から褒めてあげたい主人公である。


しかし、見事に途中からヒラリとメインヒロイン入れ替わったなあ。最初から四月さんは脈薄そうではあったものの、当初は確かに恵は一途に彼女にアプローチしようと粘ってたもんなあ。
実のところ、もうちょっと水穂さまの方と恋愛イベントあるかとも思ってたのですが、意外にも最後まで親愛関係で終わってしまいましたね。
水穂さま、あれだけ俗っぽいにも関わらず、不思議と神様としての立場でキャラクターが立脚していて、ひとりの女の子の顔は本当に最後の最後の一瞬まで見せなかったもんなあ。あの最後の行為にしても、異性への愛情というよりも、心の底からの親愛、という感じだったし。
でも、とても美しいラストでした。
あの、駄神と呼ばれるにふさわしい身も蓋もない俗っぽさは、本当に大好きなキャラだったんですけどね(苦笑
ネトゲもできず、Amazonも配達してくれない神の庭でこの人がやっていけるのか、かなり絶望的にも思えるのですがw 

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創立!? 三ツ星生徒会3 それでも恋3は終われない

【創立!? 三ツ星生徒会 3.それでも恋3は終われない】 佐々原史緒/大場陽炎 ファミ通文庫

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学園祭目前、大錯綜の多重三角関係ラブコメ第3巻!!

「学校に、行きたくない」夏休み、陽菜に告白→玉砕した恵は憂鬱な2学期を迎えた。陽菜との関係はもちろんギクシャク……でもアレ? 陽菜と鳥越もギクシャクしてるのはなぜ? 一方で鳥越もまどかも向坂水穂(恵×金魚神=性別不詳!)への恋心を隠さない。そんな絡まった恋模様の中、突然文化祭の日程が一カ月も前倒しに。全校大混乱、黒プニ増量&生徒会の仕事も大激増! さらにその陰で蠢く"陰謀"も明らかに!? 多重三角関係、波乱の第3巻!!



この作品の主人公、向坂恵ってなにが凄いのか、三巻まで読み切っても分かんないんですよね。特別な才能もなければ、弁が立つわけでも事務処理能力が高いわけでも、頭の回転が速いわけでもない。本当にただの凡人。いつも愚痴ってるわ、失敗してへこんでるわ、自分の言動を後悔してウジウジしてるわ、と彼の内面を常に目の当たりにしていると、精神的に強いとか言う事も出来ない。むしろ、打たれ弱い。
咄嗟に八つ当たりしてしまうこともあれば、大人げない態度をとってしまう事もある。そうしてやってしまってから、後で頭を抱えてまたへこむ。
間違いなく特別で優秀で才気あふれる鳥越や葛城まどかと比べれば、どうしようもないくらい平凡なんですよ。
ところが、その鳥越もまどかも、恵には一目置いている。前巻で戻ってきてくれた同じ星一の三谷や池部さんも恵に信を置き、物凄く期待している。他の生徒会メンバーも、今となっては何だかんだと恵の事を大いに認めてるんですよね。
ほんと、言葉にして評しようとすると何も出てこないような主人公なんだけど、何か特別なものを持ってたり感じさせたりする所なんて一切ないんだけど。
まったくもって平凡そのものなんだけど。
この文化祭一か月前倒し、という緊急事態の学内大パニックの中で示した恵の働きと言うのは……やっぱり地味で、特別な何かをした、というような派手な事は何もないんだけど。
でも、言葉に変換しがたいんだけれども、確かに鳥越やまどかが一目置き、みんなの信望を集めるにたる、何かがあるんですよね。
皆が心理的に切羽詰まり、追い詰められ、余裕をなくしている中で、恵も例にもれず同じように余裕なんか一切なく、それどころか四月陽菜に振られたショックもあって、精神的にはボロボロのはずなんだけど、それでも仕事を投げ出さず、堅実にこなしていくんですよね。
必死に一生懸命に頑張っているのは皆、同じなんだけど、皆がその自分の一生懸命さに振り回されて、自分たちの足元や周囲の些細な出来事に目を配ることが出来なくなっている中で、恵だけは必死に慌ててバタバタとなりながらも、細かいところまで目を配り、他人の話を蔑ろにせずちゃんと聞き、物事を一つ一つ着実にこなしていくわけです。
凡人だからだろうか、劇的に幾つもの案件をバッサリと片付けるような真似なんて到底できないからこそ、目の前につみあがったものを一つ一つ丁寧に処理していくその地味さ、堅実さが、皆がギリギリの瀬戸際の中で慌てふためいている中で、際立って見えてくる。
前々から、恵のそんな所は同僚である生徒会の面々からは認められていたわけだけど、修羅場となった文化祭準備の中でも、一切ぶれることなく揺るがず、普段以上の堅実な仕事ぶりを見せた、というのはやっぱり凄いことなんだろうなあ。
それまで接点がなかった一般生徒たちにも、恵の存在感は伝わりだしているわけだし。
その誠実さ、真摯さは、確かに彼の得難い資質であり、皆の信望が集まってくる要因なんだろう。
恵の愚痴っぽくへたれまくった内面見てると、なかなか分かりにくいんだけどねえ(苦笑

一方で、玉砕してしまった恋模様の方は、何故だか振った陽菜と、鳥越がギスギスしてしまい、恵の内心は穏やかではないわけで。これ、忙しさにかまける状況じゃなかったら、みんなメンタル的にかなりアップアップな事になってたんじゃないかなあ。その意味では、この修羅場も良かったのかもしれないけど。
目の前でイチャイチャされたらたまらんけど、だからと言って上手くいかないのを見せつけられても、キツいわなあ、恵は。
それでいて、幼なじみ特有の特別な雰囲気や、余人の割り込む余地のない絆を折あるごとに見せつけられてるわけだから、恵の立場は悲痛そのもの。
まさしくこれ、ギャルゲの親友ポディションそのものだよなあ(苦笑
失恋模様のなんという苦しさよ、痛みの辛さよ、てなもんである。
でも、この文化祭の背景で起こっていた鳥越の家庭環境にまつわる問題と、それに対する陽菜の決死の行動。陽菜のピンチに取り乱しながら叫ばれた鳥越の本音。二人の関係は、どう見てもお似合いで、陽菜の一途さは眩しいくらいで、この二人はやっぱりこの二人だからこそいい、という感じなんですよね。恵には可哀想なんだけど。
陽菜のあんな想いを見せられたらねえ。鳥越も、めちゃめちゃイイヤツだし。こいつ、まったく完璧に主人公キャラクタだもんなあ。しかもあんな堅物ひねくれ者のドジっ娘ヒロイン属性持ちだと、嫌味も感じられないし。
病院の一室での一幕は、恵の立場からするとトドメの一撃。告白して振られた時よりも決定的な、完膚なきまでの失恋だったわけだけど、第三者の立場から見ると、ほんとによかったねえ、という甘酸っぱくも微笑ましい気持ちにさせられたわけで。
恵の悲痛な思いと、鳥越や陽菜側。そのどちらにも傾かず、異なる共感を同時に抱かさせる作者のバランス感覚は驚嘆に値する。両者の気持ちが伝わってくるだけに、複雑なんだけど、妙に清々しいんですよね。

まあ、この二人はくっつくだろうな、と予想はしていたので、ラストの展開もまた、ある程度は推測できていたわけだけど。
水穂さんを女性と誤解していた鳥越と違って、まどかの方は男性と認識していたから、齟齬はそれほどじゃなかったわけだしねえ。
でも、今のところ恵は失恋したばかりで他を見る余裕はないだろうし、まどかの方も真実を知って収まりがつくかどうか。
どうやらあと一冊でシリーズ完結するみたいだけど、はたしてこの整理されはじめた多角関係がどう決着するのか。もう一、二波乱があるのか。ううっ、これは完結編が待ち遠しい!

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創立!? 三ツ星生徒会2 それから恋3は加速した (ファミ通文庫)

【創立!? 三ツ星生徒会 2.それから恋3は加速した】 佐々原史緒/大場陽炎 ファミ通文庫

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この作品って、考えてみると凄いんですよね。ラブコメにも関わらず、ラブコメとして在って当然の、ラブコメとして大前提となるべき部分を放棄してるんですから。
ラブコメ史上、他に類をみないこの設定。

主人公を好きな異性が皆無!


これ、読み終えたあとにサブタイトルを見直すと、なんだか泣きたくなってきますよ。主人公・向坂恵、恋の加速に完全に置いていかれてるじゃないか!(涙
普通、ラブコメの主人公っていったら、誰かしら女の子に好意を持たれてるもんじゃないですか。たとえ現在は好きに至らなくても、好意の萌芽のようなもの。現代風にいうなら、フラグみたいなものが立ちかかってるみたいな。
皆無。
もうびっくりするくらいに皆無。

これほど誰からも眼中にない、っていうのは凄いですよね。恵の秘密を知る共犯者であり、恵の恋の相手である陽菜は、一途に鳥越の事を想っていますし、葛城さんはと言えば水穂さんに夢中。ゴスロリヤンキーさまはと言えば、葛城女史一択ですし。敢えて言うなら水穂様なのかもしれませんけど、この駄神様に恵へのそういう感情があるようには一切見えないしなあ。
ただこの主人公、恋愛面でこそ誰からもアウトオブ眼中なんですけど、肝心の生徒会活動に関しては、その地味ながらも堅実な働きが徐々にですが皆に認められ、信頼を得はじめているわけです。三校が合併してできた新設校の三ツ星学園は、それぞれの学校出身者が別れて対立軸を構成し、これまで反発や敵対、そして無関心によって乱れに乱れていたのですが、それが今、ここに恵を中継点というか楔というか緩衝地帯みたいにして、段々と一体感を獲得し出してるんですよね。
その意味では、彼はほんとによくやってると思うし、皆もその努力をちゃんとわかって認めてくれてるわけです。
ちゃんと頑張って、結果出してるんですよー。存在感薄いというわけじゃないんです。
なのに、恋愛面ではひとり蚊帳の外(笑
いや、蚊帳の外ではないのか。水穂様と合体した謎の転校生水穂さん(性別不明)として、葛城・鳥越両名のハートをがっちりしとめてるわけですし。
ただ、水穂として頑張れば頑張るほど、恵としては割りを食っていってしまうわけで。また、葛城・鳥越の二人を騙してるわけでもあり、精神的にも罪悪感によるダメージ大きいしで、恵ってけっこう一貫してボロボロなんですよね。可哀想に。
そんで、最後のアレでしょ。報われないんだよなあ。

陽菜の行動は、正直確かに酷いと思います。本人も最後に自分の酷さに気づき、愕然としてましたけど、やっぱりこの娘の目には鳥越しか入ってないんですよね。
ただ、彼女はそれでいいと思うんだよなあ。そりゃ、本人は大いに反省し、罪悪感に打ちのめされ、痛みに唇をかみしめるべきだとは思うけど、それでも恋する少女としてそれは受け入れるべき悪業ではないかと。綺麗なだけじゃいられない、というかなんというか。
でも、生徒会活動で付き合うにつれて、恋敵である鳥越の魅力的な人柄に気づかされ、そのたびに打ちのめされる恵の心の痛みは如何ばかりか。
実際、鳥越君のスペックって、主人公マックスレベルなんですよね。多少性格が気難しかったり、とてつもないドジっこだったりという欠点すら、完璧へと至る御愛嬌ってもんです。挙句、過去にトラウマあり。そんで、陽菜とは幼馴染。本来ならこれ、主人公とヒロインの立ち位置で、他人が割って入れるもんではないわけで。
……本気でなさそうだもんな。

今後これ、どういう展開になるんだろう。まるで想像できないんですよね。あれは、完璧にどうにもならない失恋だったわけだし。
可能性としては、葛城女史が一番大きいのかなあ。衣装選びで一応接点あったわけだし。ただ、恵も葛城女史も今のところ異性としてはお互いまるで眼中ないわけだし。これからの進展によるんだろうけど……。
しかし、あの恵のファッションセンスは彼女無し、姉妹無し、ただの野暮ったい一般高校男子としては、的確すぎて吹いたんですけど。佐々原先生の中身ですぎじゃないですか、あれ(笑
出すぎといえば、サッカーネタもアレですけどw

なんだか水穂さまも調子悪いみたいだし、ここから話がどう転がっていくのか。星イチ生徒会のメンバーもここで合流したことだし、改めて恋模様、複雑に再編されていくのかしら。どうなるのか、次また楽しみ。期待期待。
 
11月26日

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