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天川天音の否定公式

天川天音の否定公式 44   

天川天音の否定公式 IV (MF文庫J)
 
【天川天音の否定公式 4】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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領域との休戦のようなひととき、長月学園では文化祭準備が佳境を迎えていた。瑛子は天音に「後夜祭で、雪道に告白する」と宣言をする。複雑な心中の天音だが、応援すると決めた。折しも虚構式の断片が世界中で発見された報告を受け、この街に居る時間も短いことを悟ったときだった。しかし、後夜祭にて学園全体を巻き込む攻撃が御堂姉妹によって仕掛けられ、雪道たちは戦闘に巻き込まれていく。願望の化身エピメテウスの思惑とはいったい? そして、雪道と天音がうちに抱えた「永遠」と「終焉」という世界の全ての根源である『式』が、二人を思わぬ運命に導いていく――。

永遠以外は無価値だ。終わってしまうもの、消え去ってしまうものに価値など無い。そう言い切ったのは、<待ち人(ゴドー)>。
永遠へとたどり着くために彼が選んだ方法は、数年という僅かな年月のみ存在を許された人の姿形と心を持った人形に永遠式を継承し、先へ先へと繋げていくこと。いつか、永遠に辿り着く日を待ち続け。だがそれは、その人形は、彼が無価値と断じた、ただ消え去りゆくもの、そのものではないか。
矛盾である。矛盾があるからこそ、待ち人は決して永遠にたどり着けない。彼だけが、それに気づかない。
そして、そんな無限に続く放浪の中に囚われる彼を終わらせたものこそ、彼が無価値と断じたものだった。

思えば、芦原雪道には永遠どころか過去も未来も許されていなかった。永遠式の人形として発生した雪道には過去というものは何も無く、いずれ永遠式に蝕まれ消えゆく定めがある以上、未来もまた存在しない。彼を産んだ両親すらも存在せず、係累もなく、過去を共有する友人もいない。何も無いまま存在し、そのまま永遠式を継承して消えゆくだけだった彼を、芦原雪道という人間にしたのは、まさに長月瑛子その人だったのだ。第一巻で、雪道が瑛子をどう思っているのか、好きなのかと天音に問われ、間髪入れずに「光だ!」と告げたのは、暗喩でも何でも無く事実そのものだったのだと今になってよくわかる。瑛子の存在は、無に等しかった彼にとって、闇を払う光そのものだったのだ。雪道が瑛子を半ば神聖視し、崇めるように彼女を大切にしているのも決して大げさなことではなかった。彼にとって、瑛子は文字通り人生のすべてだったのだろう。
二人の世界はまさに二人で完結していたと言ってもいい。例外は二人をつないだ二匹の猫だけ。いずれ泡沫のように消え去ることを運命づけられた、刹那の楽園。そんな中に飛び込んできたのが天川天音であり、彼女こそが非日常の世界に二人を巻き込んだように見えてその実、四つの原初式によって紡がれる滅びの運命に巻き込まれた部外者だった、という趣旨の話は2巻や3巻の感想で触れた事だったか。
そして部外者であるからこそ、彼女が雪道たちに忍び寄る滅びの運命を覆す鍵となるのでは、と考えていたのだけれど、勿論天音も役割を果たしたと言えるんだが、想像以上に雪道、瑛子、シロコ、そして天音の四人が四人共に誰一人欠けていても叶わなかったという形で、四つの(いやこの場合は四人の、と言い表した方がいいか)原初式と向き合うことになる。
永遠に辿り着くために生み出された雪道は、瑛子たちと過ごす時間を通じて消えゆく今この瞬間にこそ掛け替えのない価値を見出し、無価値であった自身を<待ち人>と伍するほどの存在へと昇華させる。それは永遠式の否定。
願望式に見込まれた瑛子は、絶望を恐れず、希望を拒絶し、何も望まず、何も願わず、自らの手で大切なものを取り戻そうとする。それは願望式の否定。
瑛子と雪道に拾われた猫として、本来彼ら二人の行く末をただ傍観する立場だったシロコは、世の理をねじ曲げ、自らも彼らが織りなす舞台へと上り、運命へと完全と介入することを選ぶ。それは虚構式の否定。
そして、すべてを終わらせることで救いを与えようとする力、終焉式を振るいながら、終わることを拒絶し、滅びに抗い、先へとつなげようとした天音。それは終焉式の否定。
原初式となりはてた四人が違ってしまった結末を、雪道たち四人は敢然と否定したことで、図らずも在り得るはずがなかった未来を手繰り寄せることが叶ったわけだ。
運命は、覆されたのだ。
私、この物語は雪道や瑛子たち個々人の感じる幸せは別として、現実的にはあまり救われない結末を迎えるんじゃないかなあ、と思ってたんですよね。透明で幻想的で美しくはあっても、たとえば根本的に普通の娘である天音は、寂しい思いを抱える形で終わるような終り方になるんじゃないかと。
ところが、そんな予想されてしかるべき儚い終焉を、彼らは見事に打ち破ってくれた。いや、正直言ってたまたまそうなってくれた、と言うべきかもと思わないでも無い。シロコも瑛子も雪道も、誰も自分が生き残ることを考えて動いていなかったわけだし。三人とも自分が死に、消えてしまう事をまったく恐れず、ただ自分の大切なものを守ろうとしただけ。その意味では、やっぱり天音の存在は、皆が未来に繋がるための鍵になったんじゃないかなあ。一生懸命のわりに役に立ってたか怪しい、というのが天音らしいんだけど(笑
否定の解釈については、上に書いた意外にもまだ色々と視点を変えて捉えられる部分が多そう。
なんにせよ、見事なくらいに上手いこと話がまとまった上で先に続いてくれたのは、幸せだった。ちゃんと、みんな告白できたわけだしね。
最後まで天音は残念美少女だったけど(苦笑
このヘタレで間が悪くて残念なところこそが、天音のめんこい所なんですけどねえ。ぶっちゃけ、瑛子には恋愛方面では絶対に叶いそうにないんだよねえ。ただ、逆に完全に瑛子との間で雪道の所有権については上下関係できちゃっているっぽいので、その意味では強行派で裏表の激しい策士であるがゆえに瑛子とガチで対決しそうなシロコと違って、天音は二号さんで安泰なのかもしれない。天音のダメッ娘っぷりは、見捨てるのも突き放すのも難しいような、ついつい放っておけない気にさせられてしまうところがあるからなあ。雪道と瑛子のふたりがかりで面倒を見てしまいそうな所があるのよねえ。いや、メインヒロインとしてはどうよ、というようなダメっぷりだけどね(笑
とりあえずこれで完結なのかしら。どこにも明記されてないんですよね。話はきっちり終わってると思うのだけど、このままラブコメメインで続いてもらっても、それはそれで全然OKなんだがw

1巻 2巻 3巻感想

天川天音の否定公式 34   

天川天音の否定公式〈3〉 (MF文庫J)

【天川天音の否定公式 3】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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この、物語全体にしんしんと降り積もる一種異様な儚さ、明るく賑やかにわいわいとラブコメをやっているはずなのにどこか仄かに香る物悲しさ。
この他の異能モノやラブコメハーレムものに類を見ない、あまりに独特であまりに異端な雰囲気は、同時にどこか既視感があって、いったいなんだったかなあとずっと頭を悩ましていたのですが、ようやくわかった。
これ、一種の終末モノなんだ。
遠くない未来、自分たちが滅び去ることを半ば承知しながら、それでもその時、その瞬間が来るまで絶望する事を選ばず、懸命に今の幸福を享受して生きる若者たち。その輝きは眩くも儚く、美しくも幻のようにふつりと消えてしまいそうで。
彼らはきっと、破滅するのだろう。
雪道は瑛子たちを守ると決めながらそれが叶わぬのだと識っている。
瑛子は未来を知らずとも忍び寄る運命を察し、その果てが滅びであると薄々気づきながら、最期まで雪道と離れないと決めている。
天音もまた、雪道に迫る絶対的破滅の足音を聞きながら、巻き添えを食う前に逃げろと言う協力者に別離を告げ、彼と滅びることを選択した。
シロコは最初から何もかも承知の上でカレの前に現れた。

みんな、最期まで運命に抗い戦い抜くつもりであり、同時にその果ての滅びが避けられないものだとどこかで受け入れ、その上で今この瞬間を、かけがえのない日常を、騒がず慌てず穏やかに過ごしているのだ。
それはまるで、滅びゆく世界で終末を前に、それでも懸命に穏やかに日々を生き抜こうとする人々の物語そのままのように感じたのだ。
それは雪道が、この巻の最後、この結末をとても悲しみながらも、悔悟や理不尽に憤る事もなく、ただ粛々と受け入れ、瑛子たちに努めて普段と変わらぬ表情を見せたこと。瑛子たちもまた、穏やかにそれを受け入れたことに、象徴されているのではないだろうか。

何度読んでも、彼と彼女らのこの透明な覚悟には、背筋が震える。表向きの賑やかなラブコメパートが楽しいだけに、その明るさに余計に胸打たれる。
その明るさが、決して無理をして作り出しているものではない、極々自然に湧き出しているものだという事実が、彼女らの健気さを示しているようで、息を飲む。
天音が協力者だった人から<領域>の動向を知らされた時の一瞬の躊躇いもない、穏やかな決断とその後の別れのやり取りなんか、ちょっとした衝撃ですらあったものなあ。その後、みんなの前での天音が、それまでと何も変わらなかったという事も。
どこかお遊戯のような日常の時間が、彼女らにとってどれほど大切でかけがえのないものなのか、思い知らされたようで。
あれほどの痛切で鮮烈な想いを抱えながら、瑛子も天音もシロコも、決してそれをぶちまけず、無様に晒さず、ぬるま湯のような空気の中で戯れじゃれ合い続ける。
来るべき時が来たならば、自身の何もかもを投げ捨てる覚悟を秘めながら、今はただ戯れ続ける彼と彼女らが、無性に切なく愛しい。
もし叶うならば、彼らの幸せな時間が長く長く続くように、祈りたい。その祈りはもう何度も何度も物語の中で否定され続けているのだけれど。

そして、他の彼女たちのように一途に雪道に想いを寄せながら、その運命に押し流されていったコッペリア。人形である彼女こそが、幸せな時間が終わることを否定し、そして失敗したと言うのはここでは何を意味するんだろう。
彼女は、結局雪道を中心とした小さな世界に、入りきれなかったと言うことではあるんだろうけれど。今回の一件で確信したのは、この物語においてもはやヒロインは増えないという事ですね。あくまでヒロインは天音と瑛子の二人であり、特別枠はシロコのみということか。
こうなってくると、あの最初の四式も、この四人にかかってくるのだろうか。雪道の原初式に加えて、天音は終焉式を得ているわけで、あとの二式も瑛子とシロコに対応すると想像し得る。
時間迷宮で出てきたもう一人の天音の意味深な発言も、待ち人ゴドーの言葉にかかる部分があるし、想像の余地はまだまだあるなあ。

天川天音の否定公式 25   

天川天音の否定公式 II (MF文庫J)

【天川天音の否定公式 2】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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そうか、これはそういう事だったのか!!
完全に登場人物の立ち位置を勘違いしていたのが、シロコの天音への痛烈な指摘とエピメテウスの繰り言によって、この作品について捉えていた構図がガラリと百八十度引っ繰り返った。
そもそも、非日常の象徴として雪道と瑛子を巻き込む存在として現れたはずの天音こそが、逆に巻き込まれた側であり、もっとも普通の人間であり、この惨劇が約束されている未来の運命に対する部外者だったという事か。
故にこそ逆に彼女――天川天音こそが雪道・瑛子・天音の三人によって紡がれ始めていたこのぬるま湯のような安息の日常を護る担い手となり、部外者であるが故に運命を覆す要となり、雪道や瑛子の歯止め――ストッパー、いつか彼らが境界を飛び越えてしまうのを、日常の側に引き留める存在になるということか。

てっきり典型的パターンとして元々日常サイドの人間だった瑛子の方がその役割を担う側だと思い込んでいたんだけれど、今回の一連の事件での瑛子の行動を見ている限り、彼女にはそういう立場に立つ事が絶対に無理だと思い知った。
瑛子と雪道の関係は、あまりに重く深く断ち難い繋がりによって、それこそ魂の根源からと言えるほどの深度で繋がっているので、日常とか非日常とか周りの環境、生死の境ですら問題ではないんですよね。彼女にとって雪道とは絶対と言っていい存在であり、彼の辿る道ならたとえ地獄だろうと奈落の底だろうと何の躊躇なく付いていく。他の何を捨てても振り返る事すらないだろう、まさしく絶対存在。
それは、雪道にとっての瑛子もまた同じで、それはかつて雪道が彼女のことを「自分にとっての光だ」とのたまったように、瑛子の存在は雪道にとって何を引き換えにしても後悔のない掛け替えの無い存在。今でこそ天音やシロコが現れ、彼にとって護るべき存在は増えているとはいえ、瑛子はまるで別格なんですよね。
そんな二人が、二人だけでいたなら、きっと軽々と越えてはいけない境界を踏み越えてしまうに違いない。いずれ襲い来るであろう明示された絶望の運命に、彼ら二人だけでは抗えない。
そこに、天音の存在が必要になるわけです。
ただ二人だけで完結しかねない雪道と瑛子の間に現れた、運命の部外者天川天音。彼女は異能者であり非日常の側の人間でありながら、あまりに普通の人間であり、多くのしがらみを捨て切れずにいる人間です。ラストに近いとあるシーン。あのシーンで躊躇なく雪道のいる場所に駆けこんでいった瑛子と違って、天音は異常な空間に隔てられた雪道のいる場所に飛びこむことを躊躇い、迷ってしまいました。
ヒロインとして致命的に見えるこの行動こそが、きっと天音の存在がこの物語において、雪道と瑛子の二人にとって、かけがえのない者となる事を示しているんじゃないかと思うのです。
異能者でありながら普通の人間そのものである彼女だからこそ、二人を日常の側に引き留める、過酷な運命から二人を護る存在になるのでは、と。
ですが、部外者が、普通の人間が運命の楯になるのなら、それ相応の代償が必要。大好きな二人を守るため、彼女はここでしばらく前、同じような選択を迫られた瑛子と正反対の選択をするわけです。それぞれが多大な勇気と覚悟を持って。
この時点を以って、雪道と瑛子と天音の三角関係というものは、誰一人欠けてもいけない、尊いまでの繋がりと化したのではないでしょうか。
もっとも、正直、今回の一件で天音はめちゃめちゃな勢いで死亡フラグを立てまくった気がします。雪道は、きっと最後に立てた誓いを果たす事はできないんでしょうけれど、守られたその先にこそ、もう一度果たせなかった誓いを果たす機会を得るのでは、となんとなくそんな展開を想像してみたり。それには、きっと瑛子が必要なんだろうね。瑛子こそが雪道の光なのだし。だからこそ、誰一人欠けたらいけないんだわ、きっと。

とまあ、完璧に入り込む隙のないように見えたこの三人の中に、見事にすべり込む事に成功した浅闇シロコというキャラクターの描き方は絶妙の一言。なるほど、出自と言い雪道や瑛子との関係といい、彼女が秘めていた知識と目的といい、その行動の果てに辿り着いた居場所といい、彼女もまた運命のキーパーソンとして重要な立ち位置を担う存在になるわけだ。具体的にどういう役割を担うかは、次回以降に見えてくるんだろうけど


シリアスパートの尻上がりの面白さと同様に、ラブコメパートもまたニヤニヤが止まらんのよですねえ。一番常識人で抑え役だったはずのクールで冷静だったはずの瑛子さんが、際限なく暴走しまくり、それをあたふた右往左往しながら必死に宥める天音の構図。おい、逆、元々の立ち位置と逆逆(w
猫被りのダメッ娘という属性に苦労症という属性まで付けて、天音さんはいったいどこまで行くつもりだ(笑
一巻で、既に振り回され役と思われた主人公の雪道が実は無自覚に振り回す方だったと発覚した上に、瑛子の無表情に惑乱暴走するタイプ、しまいにシロコは小悪魔的に事態をひっかきまわすタイプ、となると必然的に天音の抑え役の役回りが回ってきてしまうのか。傍若無人のお調子者に見えて結構根は常識人というのが発覚しちゃったからなあ(笑

一巻で絶賛に絶賛を重ねた本作品、二巻でますます惚れた、ベタ惚れ。自分の好みをスマッシュヒットされまくり。前シリーズの【この広い世界にふたりぼっち】よりは一般向けにカスタマイズされてるけど、まだまだ読み手を選ぶタイプの作品だとは思います。けど、自分相手にはまったくもって傑作様でございました。もう、こういうの大好きなんだよな、たまらん!!

1巻感想

天川天音の否定公式5   

天川天音の否定公式 (MF文庫 J は 6-4)

【天川天音の否定公式】 葉村哲/ほんたにかなえ MF文庫J

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うわあ、前作の【この広い世界でふたりぼっち】とはまるで違うじゃないの。この人、こういうのも書けるんだ、と感心してしまった。いやはや、作風の範囲が広いというのは、いいことだと思うよ。
それに、個性を消してしまったわけではなく、後半ラストの主人公周辺の情報が浮き上がってくるらへんのシーンでは、前作で作品全体に立ちこめていた深く立ちこめる白い霧を連想させる、うすら寒くも厳かな幻想神話の雰囲気が確かに感じられたんですよね。前作がとにかく自分の持ってる特色部分を先鋭的に研ぎ澄まし、特化させた作品だったとしたら、今回のはそれをうまく引き出して使いこなしているイメージ。その意味でも、非常に驚き感心させられたんですよね。よほど地力が高くないと、自分の作風をこんな風に掌握して使えないですよ。前作みたいな作品書く人は、書き方事態に引っ張られ、引きずりまわされてしまいがちだしねえ。

個人的には序盤の異能編は普通だったんだけど、際立って素晴らしかったのが猫被ってた天音の本性に主人公が慣れ、同時に瑛子が仲好くなった二人の関係に気づいて割り込んできたあたりですか。
すなわち、ラブコメパート!! これが、とんでもなく素晴らしかった!!
瑛子と天音がぶつかりだしたあたりから、二人に振り回されてるみたいに見えていた主人公・雪道の本性が明らかになってくんですよね。雪道の策略で、天音の猫被りが瑛子にバラされ、有耶無耶のうちに二人とも仲良くさせられてしまった挙句に、ヒロイン二人がまとめてマイペースな雪道のノリに振り回されまくる、という展開に(笑
「あーん」とか、極悪だぜ、あれw

でも、この三人の関係が、ほんとにすばらしいんだ。個人的に、こうした誰が欠けてもいけないトライアングルの三角関係って、ツボにハマりまくるんだよなあ。雪道の瑛子を大事に思う気持ちとか、瑛子が雪道を好きな気持ちの純粋で真っすぐな温かさは、ほんと可愛らしくて眩しいくらいに思えるし、そんな二人に出会った天音の無邪気さ。弄られ、可愛がられ、大事にされ、という関係は、ほんと読んでて楽しかったし、ニヤニヤしっぱなしだった。
中盤から、ただ巻き込まれていただけと思われていた雪道の存在に突き付けられた謎の、寒々しさを感じさせる不穏な空気が、余計にこの三人の関係を引き立たせていた気もするなあ。能天気ではない、今にも崩れそうな前提の上にあるからこそ、尊くも眩く大切な関係、という感じで。

御堂叶流も、これ思いのほかイイキャラだったなあ。いや、途中まではそんなにイイとも思ってなかったんですが、エピメテウスに対してあの態度・表情のまま、あんな事をナチュラルに云った瞬間にガラッとイメージ変わりましたよ。あの理由だけなら、ここまでグルっと変わらなかったんですけどね。ただ、言動通りの人間じゃなかったんだな、と思うだけで。
ただ、それまでもあの奇矯な物腰の侭、自然にああいうこと言われてしまうとね、いきなり底が見えなくなった気がしたんですよね。考えすぎかもしれませんけど。

にしても、面白かった。セリフの中にも、短いくせに異様に印象に残る名セリフも多いし。「全部」とか「光だ」とか、もうグッと来ましたよ。
後半行くほどテンションあがってきて、これはホント、予想外に傑作でした。やー、面白かった。
最後の雪道の叫びには、もうニヤニヤしすぎて、顔面崩壊だったw
 
12月2日

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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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11月6日

(角川書店単行本)
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(SQEXノベル)
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11月5日

エンターブレイン
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(エンターブレイン)
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(ドラゴンノベルス)
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(PASH!コミックス)
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(フロース コミック)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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