徒然雑記

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天野英

主人公じゃない! 02 ★★★☆   



【主人公じゃない! 02】  ウスバー/天野 英  エンターブレイン

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

能力差5倍!? 脇役 VS 「序盤、中盤、終盤最強」の剣聖

素質看破、無限骸骨トラップ、囮召喚装置……ゲーム知識を駆使したレクスの手法によって、常識外れな速度で成長していくラッドたち新人パーティ。
だが、その総仕上げに挑んだ「世界一決定戦」で待ち構えていたのは「序盤最強」のレクスを超える「真の最強キャラ」で……!?

現実で無限に敵湧くフィールドでレベル上げ、って出来るのかー。
いや、実際にはゲームでやってたレベル上げの多くはゲームみたいに上手く行かなかったのだけれど、その中から何とか実用に耐えられるものを検証の上で採用して、という形で実現しているのですね。
シナリオの展開でもそうだけれど、ゲームが現実化したからと言ってすべてがゲーム通りに進行するのではなく、ゲームでは可能だったことが不可能になっていたり逆にゲームではシステム上不可能だったことが、自由に動き回れる現実だと可能になっていることがあったり、とその辺の現実とゲームの可能と不可能の範疇のバランスが非常に高く取れていて、読んでても引っかかりが少ないんですよね。
レクスがゲームと同じつもりでやらかしてしまい、失敗してしまうというケースもありますし、ゲーム表現と現実とのすり合わせがうまいんだなあ。
そんな中で自分たちよりも明らかにレベルの高いダンジョンボスを、ゲームさながらにハメ技で傷一つ負わずに倒してしまうシーンは、苦笑交じりながら面白かったです。
ゲームではNPCが不規則な行動を取ってしまうためにランダム要素が強かったハメ技が、現実側ではパーティーでしっかり個々のメンバーと信頼関係が結ばれていて意思統一が取れているために、余計な行動を取る人間がおらず、安全にハメられた、というのはなんともはや。
まあ現実は現実で不確定要素があったり、思わぬミスがあったりという事もあるので結局完璧に安全という事はなかったのだろうけれど。

そんな風にズルにも思える強化策を取り続けるレクスだけれど、彼の教授する攻略法や強化法は効率の最適化というもので決して楽して強くなるものではないんですよね。いや、楽しようとすれば楽できるんだろうけれど、コードをイジってステータスの数字を変更するみたいなチートではなく、ちゃんと鍛えて強くなる方法ですからね。ハメ技はシステムの穴をついたみたいなものだけれど、リスクはあったわけですし。
まあレクスの思惑以上に、ラッドたちは真面目なものだから彼に提示された訓練法にレクスの思惑以上に真剣に向き合って、数値だけをアップさせるのじゃない自力からお仕上げていくような地道な強化に繋がっているので、その成長も大きいのでしょうが。
それでも、あっさり2巻でラッドたちがレクスのステータス数値を上回ってくるとは思いませんでしたが。スペックだけなら、もうレクスよりも強いのかw
それでもこの世界で認知されている戦闘システムを越えたプレイヤースキルと知識を駆使するレクスは、戦闘巧者としてまだまだ新人で戦闘のイロハを学びきれていないラッドたちでは、遥か天上にいる英雄に思えるのでしょう。レクス自身、その憧れを裏切るようなこすっからい真似はしてませんしね。
結構内心卑屈だし、コンプレックスも強いし、ラッドたち才能あふれる若者たちに嫉妬を滾らせているレクスですけれど、その教育は熱心で誠実ですし、ついつい面倒を見てしまうところなんか、教えて貰う側もレクスがそれだけ心砕いてくれているというのが伝わるから、慕うのも無理ないんですよね。
彼の誠実さは、今回の大きな壁だった剣聖相手にも示されていて、単にゲーム感覚だけだったら彼に勝ったあとにあんな塩を送る真似は思いつきもしなかったでしょうからね。与えてもらったら、少なくともそれに比肩するものを返したい、と今以上に彼に強くなるためのシステムブレイクのヒントを与えてしまうとか、ほんとそういうところだぞ、という感じで。
しかし、主人公じゃないと自重し逃げ腰にもなりながら、いざというときには逃げないし、度胸も据わって思い切るあたりが、このレクスの中の人の資質だよなあ、と思う所だ。大人のくせにガキみたいなピチピチした心を持ってるんじゃないだろうか、この人。まあそういう粋人じゃなかったら、高くて売れなかったゲーム機を買い揃えて夢中になって攻略したりとかしないですわなあ。
彼ならたとえ本当の現実だとしても、必要ならバカ高い高級品を使い潰すことを躊躇わなかったんじゃないだろうか、と思えてくる。
同時に、その必要な時を見極めるのも上手いよなあ、と。単に意地や見栄だけで不必要に超高級アイテムを使い潰したりはしない強かさもあるんですよね。
まあ、単純に負けた場合面倒見てる若手の女の子の身の安全がヤバイ、という段階で勝つために躊躇うことはなかったかもしれませんけれど、ちゃんと得るべきものは得ているあたりが抜け目ないんですよねえ。

さて、これでレクスの行き止まりだった成長の壁を突破できたわけですけれど、だからといって順調に波に乗れる、というはずもなく。また不用意に名声があがってしまったために余計なトラブルも舞い込んできそうですし、果たしてこれからもシナリオ管理や成長管制ができるのか。
あと、若手の中心であるラッドの成長はわりと丁寧に描かれているのですけれど、それ以外のメンバーはあんまり掘り下げた描写も少ないので、もう少し描いてほしいかなあ。それとレクスの妹のレシリアのポディションもまだ中途半端でどういう立ち位置なのか微妙によくわからんのですよねえ。ラッドのパーティーとは一歩距離置いていますし、レクスの相棒というわりにはレクス単独行動が多いですし。レシリアがヒロイン枠ではあるんだろうけれど、もうちょっとハッキリ立ち位置がしてくるとありがたいなあ、と思ったり。


主人公じゃない! 01 ★★★☆   



【主人公じゃない! 01】  ウスバー/天野 英  エンターブレイン

Amazon Kindle BOOK☆WALKER


「ただのサブキャラ」がゲーム知識で世界を塗り変える!

女の子をかばって車に轢かれ、「俺」はRPG世界の「レクス」に転生していた。
あらゆる分野の技能を備えたイケメン・レクスだが彼は序盤のお助けキャラ。
低過ぎる成長率、残念過ぎる固有技、器用貧乏過ぎるステータスでレクスが無双出来るのは最初だけ。
あっという間に役立たずになってしまう危険性を前に俺は決意した。

「世界を救う」ことも「魔物との命懸けの戦い」もゲームの主人公様に任せて、のんびりしよう!

これは「主人公」を探す凡人が、なんだかんだで世界を救う英雄になってしまう物語

ゲーム序盤の最強キャラが、中盤以降なんだか使えなくなってきてお役御免、後方待機、予備役入してしまうのはゲームあるあるだよなあ。
というわけで、RPGのそんな序盤のお助けキャラへと転生してしまった主人公。いや、主人公じゃないのか。タイトルがタイトルなので主人公という言葉使いづらいな、これ。
というわけでゲームの主人公じゃないけれど、この物語この作品の主人公はこの序盤最強キャラのレクスである。最強キャラなんだけれど、無双できるのは序盤だけ、というだけあって兎に角ステータスを中心にショボい要素が満載で、あんまり最強キャラという感じがしないのは上手いなあ、と思うところ。実際、序盤の負けイベントでレクスではどうやっても太刀打ちできないような敵キャラもどんどん出てくるので、むしろレクスの低すぎるポテンシャルでどうやって不可能を可能にするか、という雑魚キャラ縛りプレイ的な展開の方が多くて、これがまた面白い。
それにしても、レクスの成長率はすでに終わってる状態だし、そもそもの初期の素質が周りの特別ではない冒険者たちと比べても貧相を通り越して酷いの一言で、周りの有望さと自分の悲惨さを比較してしまってのたうちまわるレクスさん、可哀想だけど面白すぎるw

これは、自分を主人公だなんて、間違っても勘違いできないよなあ。

でも、実体がどうあれ内実がどうあれ、レクスという人間の内面がどうあれ、彼の姿は周りの、特に冒険をはじめたばかりの少年少女を中心とした冒険者パーティーの面々からしたら、レクスこそが勇者であり主人公なんですよね。

自分は主人公なんかじゃない。

それを、主だった登場人物みんなが痛感して、自分は特別ではない事を噛み締めている。でもそれで挫折して膝を折ってしまうのではなく、レクスも、そしてラッドたち若き冒険者たちも諦めること無く自分が主人公になれない世界でも強くなる事を目指す。それを彼らに促したのが、それぞれお互いなんですよね。
ラッドたちは、レクスという世界のシステムを覆す可能性を見せてくれる憧れの冒険者の姿に心を滾らせ。
レクスたちは、ラッドたち初心者がひたむきに頑張り、自分の訳のわからないだろう指導についてきてくれる一途さに魂を震わせられて。
自分は主人公じゃない、という絶望を乗り越えるのである。いやあ、面白い。

レクスは現状ではレベル50という序盤の街では突出したレベルの持ち主なんだけれど、実は同じレベル50まで成長する他のキャラと比べたらステータス的にはせいぜいレベル30相当。そして、ここからも殆ど成長の余地がない。
現状で既にイベントボスだけれど、レクスではマトモに戦っても勝てないような敵が出てくる状況なので、ここで行き詰まっている、と言ってもいい。
ならばレクスが武器にすべきなのは、この世界の常識にはない外から来たゲームプレイヤーの持つ埒外のゲーム知識。ゲームシナリオの方はかなりぐちゃぐちゃになって早々に役に立たなくなりつつあるので、彼が活用しようというのはプレイヤービルドの知識だ。この世界の人間が経験則や曖昧な勘で行っていて効率的とは程遠い、場合によっては成長が行き詰まってしまうレベルの上げ方をしている中で、最適にして最強のビルドを素質の優れたラッドたち初心者パーティーに叩き込んで、彼らを世界最強のパーティーへと育てていく、という目標。
これ、ゲーム知識をふんだんに利用したものではあるのだけれど、意外とその訓練模様はゲームゲームしたものじゃなくて、スポーツ選手に施すような成長戦略っぽいんですよね。
スポーツ医学やスポーツ人間工学なんかが発展した現代では、必要な部分だけ伸ばすための練習法、みたいなものがあるけれど、満遍なくすべてを鍛えるのではなくそれぞれ個人の特性に合わせた、ジョブに合わせた最適なビルドを組んでいく、というのはむしろ生々しい生きた訓練法という感じがして、このへんの描写は面白いなあと思うと同時にそんな風に感じさせる所が上手いなあ、と思うところでした。
ラッドくんの、レクスへの捻くれた憧れがまたイイんですよね。可愛い。
顔を突き合わせているときはおっさん呼ばわりで突っかかってばかりなのに、陰では師匠とか読んでるの生意気なのに健気で可愛すぎやしないですか?w
本来のシナリオでは死んでしまうはずのレクスの妹の、レシリア。この娘だけが唯一、レクスの中身が実の兄とは別人と知っている、ある意味レクスの相棒キャラなのですがこの娘はブラコンを拗らせているのか、それともレクスの中の人に対して拗らせているのか。なんかややこしいことになってるなあ。レクスの肉体の方は実の兄のもの、というのもややこしいのを加速させている気がするぞw


個人と国家 人魔調停局 捜査File.02 ★★★★☆   

個人と国家 人魔調停局 捜査File.02 (Novel 0)

【個人と国家 人魔調停局 捜査File.02】 扇友太/天野英 Novel 0

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国籍を持たない不法移民−−通称『ベイグラント』と呼ばれる社会的弱者。主人公ライルに持ち込まれたのは度重なるベイグラントの暴走事件だった。
時を同じくして、クリアトと冷戦状態にあるヘクト連合王国からコスタス少佐が入国。少佐の目的はヘクトを裏切りクリアトに密入国したテロリスト・ヴォルフの殺害だった。
2つの事件を追う人魔調停局。だが、その背後には恐るべき陰謀が隠されていて……!?
新相棒カエデと共に、ライルはクリアトの街を疾走する。
これなー、これなー。ヴォルフのあの時の慟哭、どうしてこうなってしまったんだ、という嘆き。これ、ラストで真実が明らかになったあとに振り返ると、胸を掻き毟られるんですよね。前回のラスボスもそうだったんだけれど、あまりにも個人に対する扱いが非道すぎて泣きそうになる。国家への忠誠に対する報いがこれなのか、これなのか。駒の扱いとしても酷すぎるんですよね。平和を守るための正義とは、いったいなんぞや。
ただ、国家という秩序を守るためのシステムの無機質さが原因のみならず、より酸鼻を極める状況をもたらしている悪意が、裏側にあるんですよね。本能派……各国からテロリストとして追われる一団、これは予想以上にえげつない集団なのかもしれない。魔物種としての本能を重視する姿勢とは、魔物種たちの人としての在り方、善意や義侠心、優しさや仲間意識、愛や平和を尊ぶ心、といった人らしい想いすらも全否定するようなものじゃないか。魔物が人であることを、貶めるかのようなその行動原理。まさに人類の敵である。
が、そんな彼らの活動に相乗りするもの、同調する原理が社会の中に厳然と蔓延っている、その結果が地獄めいた幾多の現実であり、それを正そうとする行為すら酸鼻を極める悲劇となってしまう。
苦しいなあ。
でも、それをなんとかしようという正義もある。やっぱり、自分ロイヤーたちのような人たち、好きですわ。権力構造の内部から、構造そのものに喧嘩を売るものたち。それこそ、現場で働くライルのような戦士たち、いや騎士たちか、が居ないとその力を発揮しきれない人種かもしれないけれど、逆に言うならどうやったって現場で頑張るしか無い、既に起こってしまっている現出した地獄を対処療法で鎮圧していくしか無い現場の人間でしか無い彼らに、さらに最奥まで届く道を示してくれる、或いは道を創りだしてくれる支援者というのは、得難い相方なんですよね。今回のロイヤーとの共闘は前回にもましてガッチリ四つに組んでのもので、その行き届いた支援は非常に頼もしかったものの……同時にドツボにハマってしまった、戻れないところまで組んでしまったなあ、という感もある複雑さ。

にしても、相棒ってユニコーンのアルミスじゃなくて、毎回変わるのか! いやいやいや、人間種のライルの体の弱さからして、アルミスの回復魔法がないっての致命的じゃないの!? 前回なんて戦闘あるたんびにアルミス居なかったら死んでた状態なのに! と、思ってたんだけれど、案の定くたばりそうになりまくるライルくん。回復支援役がいないのに、簡単にボロボロになりすぎだ、この男!
だが人魔調停局最強の近接戦闘能力者にして、最高の剣士というだけあって、烏天狗のカエデ姐さん、強い強い。もう頼もしいのなんの。いや、この戦闘力、いわゆる警察の範疇に入る人魔調停局で扱われるレベルじゃないでしょう、強すぎだろう。元は移民局の特殊部隊に居たっていうけれど、尋常じゃないですよ。おまけに、空を飛べる! 空を飛べるのである。しかも、一人だけじゃなくてライルを抱えて飛ぶことも出来るという飛行能力付き。この近接戦闘力と飛行能力で、ライルのことを助ける助ける。ってか、ライル助けられすぎだろ、ってくらいに死にそうな場面で助けにきてくれるカエデ姐さん。絶体絶命のピンチで助けられるのって、1エピソードで一回あれば十分だろうに、ライルくん何回助けられましたか、あんた。口も態度も軽いお調子者でありながら、カエデの頼もしさたるやまったくまったく。
いやもうライルって、頼りになる相棒がいないと普通に死にますね。それでいながら、毎回毎回殺し合いの場に突入するはめになってるし。最初から戦闘になる前提で突っ込むシーンって何気にあんまりないんですよね。ただ、事情聴取とか張り込みとか聞き取り調査に向かった先で面白いくらい毎回死体の山が出る場面に出くわしてしまうこのトラブル吸引体質。別にライルの血の気が多くて余計な戦闘を彼が起こしている、というようなわけでもないのが尚更に可哀想というかなんというか。
そりゃ、これだけトラブル吸引してたら、家に帰れないよなあ。ただ、ライルに家で待ってるクーへの意識が薄いというのも確かで、あれだけ気にかけているのに仕事が煮詰まるとあっさりクーとの約束とか忘れてしまっているあたり、まだまだ家で家族が待っている、という状況に彼自身が慣れていないのが伝わってくる。アルミスやカエデにあれだけ注意されているのに。
だからこそ、クーの「自分には文句言う資格がない」という言葉がしみるんですよね。ライルの揺るぎない正義こそが、クーの命も尊厳も何もかもを救ってくれたことをクー自身が誰よりも知っているからこそ、余計に彼が戻ってこなくて寂しい思いをしてしまっている自分の気持ちに嫌悪をいだき、苦しんでいる、というのが痛々しくて。そりゃ、アルミスがガチ激怒するよ。
ただ、このクーの想いの吐露が、ライルにクーとの関係、家族を持つということの覚悟を改めて据え治させた気がします。彼が戦おうとしている巨悪、彼が貫こうとしてい正義には、クーのような家族というアンカー、そして精神的な支えがやっぱり必要なのかなあ。
ラストで自分の弱さをこの上なくキツい形でつきつけられたからこそ、余計に、尚更に、クーのような家族、アルミスやカエデたち人魔調停局の仲間たちとの関係が大事になってくるのかも。

さて、次回もどんどん地獄行しそうですけれど、またぞろ相棒変わるんだろうか。ちらっと出てきただけでも人魔調停局は個性的で魅力的な連中が揃ってるので、誰が相方になっても面白そう。もちろん、再び変態ユニコーンになっても全然構わないのよ。

1巻感想

竜と正義 人魔調停局 捜査File.01 ★★★★★   

竜と正義 人魔調停局 捜査File.01 (NOVEL0)

【竜と正義 人魔調停局 捜査File.01】 扇友太/天野英 NOVEL0

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血霧と硝煙に覆われた任務の果てで彼らが正対するのは、魔物の本能か、それとも人間の業か。人間と魔物が共存する現代。人魔社会の平和維持のため、調停局の新人実働官ライルは今日も事件と、上司であるオーロッドの叱責と戦っている。第9回MF文庫J新人賞・最優秀賞受賞作が加筆修正、完全版として登場。
あらすじにもあるように、本作は第9回MF文庫J新人賞・最優秀賞受賞作品【MONSTER DAYS】がレーベルを変えて装いも新たになって再登場してきた作品である。
正直、MF文庫Jというレーベルの作風からすると重厚かつダイナミックすぎて似合わんなあ、とすら思った大作だったのですけれど、一巻が出てからピタリと音沙汰なくなってしまい、非常に惜しい思いをしていたところに、NOVEL0にて新装開店ですよ。しかも、今回はちゃんとシリーズ化して2巻も現段階で刊行済み。
ちょっと新人作品とは思えない、凄まじい面白さだったので本作が再開するという情報が耳に入ったときは興奮したなあ。新人作品や一巻目は多少甘めに見る傾向があるとはいえ、本作に関しては文句無しに五つ星を捧げましたからね。ほんと、文句のつけようもなかったですから。

ああ、当時の感想記事についてはこちらで。
MONSTER DAYS

というわけで、再読してみたのですがやっぱり面白い。面白い、うおう面白い!
既読にも関わらず、ハラハラ・ドキドキしながら読みふけってしまいました。大まかなストーリーラインや展開に関してはほぼ変更はないもの、細かい描写や表現についてはけっこうあれこれと練りなおしているらしく、全体的にMF文庫Jの時よりも文章量は増えている模様。文字通りの加筆修正完成版、と言えるんじゃないでしょうか。MF文庫Jってあんまり本を厚くすることに関しては積極的でないだけに、とかく密度の濃いままページ数が増えていきそうな本作は折り合いは良くなかったのでしょう。その意味では、ノベルゼロの方で再開できたのは僥倖というものなのでしょう。
しかし、久々に読んでも相棒のユニコーン・アルミスのキャラは濃いなあ。激烈とすら言っていいかもしれない。バディの相方が女性なのに、ここまでヒロインらしくないというのもそれはそれで凄い。一応当人、異性愛者だ、と宣ってますけれど、本当か!?
アニータが元カノになってたけれど、これは登場フラグになるんだろうなあ。あと、クーベルネもでっかくなってるし、ヒロイン候補なんだろうか。でも、新装版でも人間と魔物の間では子供出来ないとは明言されてましたけれど。
ともあれ、既に2巻も出てますし、近いうちに突入する予定。読めないと思っていた続きに挑める、ということほど嬉しいことはない。

MONSTER DAYS 5   

MONSTER DAYS (MF文庫J)

【MONSTER DAYS】 扇友太/天野英 MF文庫J

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【邂逅の日】1200年前のその日、世界に魔物が出現した。それはドラゴンであり、妖狐であり、巨人であった。そして戦いが生まれた。魔王が生まれた。英雄が生まれた。多くの戦い、犠牲、そして時を経て、人間と魔物は何とか共存している。とはいえ、未だ軋轢が絶えない人魔間の平和を維持するため、人魔調停局の新人実働官ライル・アングレーは今日も事件と、上司であるオーロッドの叱責と戦っている。
そんな中、相棒の一角獣であるアルミスと社会加入を求める外部魔物集落【竜羽の里】の使者を護衛することに。だが、護衛対象の使者は竜族の姫様、しかも彼女は幼い少女で――!?
第9回新人賞 <最優秀賞> 受賞! 銃と魔法の現代バトル&サスペンス活劇誕生!
……うぉう(呆気
いや、なにこれ凄くない? ちょっと上手い新人作品、どころじゃないレベルなんですけど。
うむむむ、これは参った。問答無用、文句なしに面白い。読み応えが半端ない、なんちゅうハードボイルド。
ハードボイルドなんだけれど、主人公ライルって全然こう、鋼鉄の男とかそんな感じではないんですよね。性格的に問題があるわけでもなく、上司の怒鳴り声にうんざりしながら、好き勝手する同僚に皮肉を垂れ、気の合う仲間と他愛のない雑談に興じる、普通の捜査官。調停局の実働官って、世界の背景は違うけれどアメリカさんの刑事モノが一番しっくりくる仕事かな。新人、なんて冠ついているけれど、既に何年か実務についているし、新人特有の現実を見てない青臭さは持ってないし、かと言ってスレて性格がゆがんでいるわけでもない。堅実に強かに、ちゃんと任務をこなしているやり手の捜査官、て感じで。なんでそんなに始末書が多いのかはわりと謎。戦闘能力も特段高かったり、特別な能力を秘めてたりするわけでもなく、同僚の魔物の実働官と比べると純粋な身体能力や特殊能力では一等劣る普通の人間なんで、周りの同僚と比べても決して強い方でもなんでもない。ただ、サバイバリティが高いというか、粘り強いというか、絶体絶命でも凌ぐ凌ぐ。このあたりは、ハリウッドの刑事物なんかと一緒で、スペックの高低じゃないんですよね。決して強さは感じないのに、喰らいついたら離さないしぶとさが、土壇場の度胸と機転の利かせ方がやたらとカッコいいんですよ。
悲鳴を上げながら軽口を絶やさず、すかさず反撃。アクションシーンの充実ぶりは、見応えたっぷり。後半に行くほど、相手が無理ゲー化していくのですけれど、絶体絶命どころか必死の状態になってさらにコイツのカッコよさがでっかくなっていくんですよ。絶対に譲ってはいけない一線を守るために、文字通り全身血みどろになり、凄まじい痛みにのたうちまわりながら、逃げずに戦って戦って戦いぬく。
また、怪我を負ったり、悲惨極まりない状態に陥るシーンの表現が、また痛みが伝わってきそうな迫真の描写なんですよ、これが。マンティコア戦なんて、あまりにも悲惨なダメージに生唾を飲み込んだほど。あれほど凄まじい状況になりながら、心折れない様を見てようやくこの普通の捜査官の凄まじさを思い知りました。いや、こいつホントすげえ、と唸ってしまった。歯を食いしばって我慢してこらえて、退かずに立ち向かう姿がもう痺れそうなほどカッコいい。その戦う理由がまたいいんですよ。大層なお題目なんかじゃなく、本当にささやかな、人として当たり前の、誰もが共感できる正義。泣いている子供を理不尽から守るという、大人としての正義。それだけの事なのです。でも、その理不尽を押し付け、泣いている子供を消し去ろうとしているのは、社会であり秩序であり平和と呼ばれるもので、そういった正しい世界を織り成すものが嵩にかかって子供を轢き潰そうとしているのを目の前にして、彼とその仲間たちは一歩も退かないわけです。
私はねえ、こういう素朴な正しさを貫ける大人たちって、大好物なんですよね。これこそ「強さ」というものでしょう。感動した、感動した!!
相棒のアルミスが、あくまで相棒であってまったくヒロインではなかったのは正直苦笑いなんだけれど、あらぶる一角獣がまたスゴイんですよね、荒ぶりすぎだろうユニコーン。実はユニコーンって凶暴、という話は知っていたけれど、ここまで大暴れするユニコーンも見たことねーですよ。あんた、一応回復職じゃないんですか、と問いたくなるような突貫ぶり。ライルに負けず劣らずの血みどろ具合であります。頼もしいったらありゃしない。
彼女に限らず、同じ調停局の同僚たちがまたいい味出してるんですよね。人間、魔物を問わず。
魔物の種類が洋の東西を問わずに、ほんとにいろんな種類が居ることには関心しましたね。窮奇とか、ポンと出てきませんよ。素晴らしかったのが、こうした多種多様な魔物が本当に社会の中に馴染んでいたこと。魔物と人が融和した世界というのは、これまでもたくさん描かれてきましたけれど、この人魔社会の馴染みっぷりは一等抜けていて、思わずヨダレ垂れてきそうでした。人と魔物が一緒に社会を形成しているのに、全く無理がありませんし、しかし社会情勢としては人と魔物の間にしっかりと軋轢があることを、歴史を交えて主題としても取り扱っている。魔物の種類の特徴に、立ち位置が引っ張られてないのも好印象。一番わかりやすいのがアラミスですけれど、彼女のユニコーンという魔物の特性は消さず、しかしあの暴れさせようからも分かる通り、ユニコーンと言えば想像してしまう固定観念は、綺麗に吹き飛ばしてるんですよね。
また、人間と魔物の能力差はきっちりと描きながらも、調停局の中ではその辺りに全然壁が感じられないのも良かったなあ。ちょっと名前が出てくるだけの同僚でも、一発で印象に残るような存在感で、読んでてちょいとワクワクしてきてしまいました。この手の中では一番好みかもしれん。

一方で、本作は社会の闇をこれでもかと容赦なく描き出す作品でもあり、抗いようのない理不尽に憤りを感じる前に薄ら寒さを感じてしまうような、そら恐ろしさがあるんですよね。だからこそ、それに真っ向から抗おうとする主人公たちに思わず拳を握り、強かに裏から手を回して自分なりに正義を手繰り寄せようとするロイヤーみたいな食わせ者に頼もしさを感じてしまうわけです。ロイヤー、私は好きですよ、この人。何もせずに黙認してしまったり、目をそらしてしまう人に比べてば、まさに正義の味方じゃないですか。身体張って血反吐を吐いて戦ったライルたちからすれば気に喰わないでしょうけれど、彼がお膳立てしてくれなければそもそも彼らも体を張る場面すら訪れませんでしたからね。そこのところをちゃんと理解して、濁を飲める男だから、このライルという主人公は大人で好きだなあ。
魔物と人間の間には子供が出来ない、というのがこの世界の法則らしくて、その辺微妙に残念だなあ、とも思うのですけれど、魔物と人間の種族間問題に混血の問題まで打ち込むのは避けた、という事ならまあ納得する他ないか。クーベルネはどう見ても被保護者枠なので、ヒロインほんとに居ないのな。
でも、そういうの抜きでも文句なしに面白かった。読み終わったあとに思わずほえほえ〜と放心してしまったほどガッツリ満腹感を感じさせてくれる出来物でした。超おすすめ。

八百万の神に問う 1.春 3   

八百万の神に問う1 - 春 (C・NOVELSファンタジア)

【八百万の神に問う 1.春】 多崎礼/天野英 C・NOVELSファンタジア

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「楽土」は神々によって開かれた。そこには飢えも痛みもなく、怒りや悲しみもない。争いの存在しない地には、「音導師」と呼ばれる言葉で問題を解きほぐす者たちがおり----新シリーズ開幕!
今度の多崎さんの作品は和風異世界ファンタジー。あくまで和風、風味であってこれはまた独特な雰囲気だわなあ。確かに中華風でも洋風でもないし、日本語表記以上にこの牧歌的な郷の風景は和風のような気もするんだけれど、でも明らかに違う。まあそれを言ってしまうと、これまでの作品だってその世界観はあまりにも独特な空気が流れていて、洋風だなんだという括りでは捉えきれない起立したものがあったんですよね。それを、ここでも如実に感じ取ることが出来ます。こうやって自分の世界観を確固として構築できるからこそ、一流のファンタジー作家として名を成してるんだろうなあ。
さても、主人公は表紙にも描かれているイーオン音導師。音導師というのは音を操る音楽家、ではなくて弁舌を操って争いを纏める弁護士、或いは交渉人、といったところでしょうか。それも、誰かの利益の為に働く営利職業者ではなく、限りなく公人に等しい役割を担っているように目されます。勿論、頼まれて依頼人の代弁者となって働く人も居るようなので一概には言えないのですが。
しかし、このイーオン、見た目からすると男だと思ったのですが、実は女性のようでして。挿絵の登場人物紹介など見ますと、目つきは悪いというか眼の下に隈がはっていて、もはやガラの悪い「L」みたいにしか見えないのですが、これでも三十路前後の女性だというお話。主人公が三十路女とはまた斬新な、と言いたいところですが、むしろ主人公は若いサヨさんの方でして、翻ってみてみるとこの一巻は、一廉の音導師であるけれども心に傷を負い、後悔とトラウマに囚われているサヨ音導師のくびきが解き放たれる、いや自ら解き放つのをけったいで性格も悪い問題児、に見えてその実賢人なイーオンが導いていくという人生の障害を乗り越えるお話だったんですなあ。
さらに注目して見るべきは、この「楽土」なる暴力が否定された場所でして、一番奥まった里の方は神の判別によって自由に出入りできなくなっております。そこは、深く傷つき現世で生きられなくなったほど弱ってしまった人たちが癒されるために訪れる場所。まるで天国のように語られていますけれど、その実態をよくよく見ているとそこは人生の終端地点。穏やかに平和に人生を終えるための場所。言うなれば、終末医療の施設、みたいなところなのです。もっとも、冒頭から読む限り、楽土のもっとも奥まった人里ナナノ里にそんな時の止まったような静寂はありません。耐えない人の笑いがあり、生き生きとした村人たちの生活がかいま見えます。お陰で、最初は「楽土」の意味がよくわからなかったんですけどね。
どうやら、過去回想などを見る限りではナナノ里がこうなったのはごく最近。この村を見守ってきた方がそれ故に苦悩し続けてきた人生の終着点たる村の姿は、徐々に変わりつつ在るようです。
楽土に訪れる変化、それは既に起こり始めており、人間と神の関係を含めて大きくうねりはじめています。
この一巻のクライマックスで、ひとまず急激すぎる変化は否定されているのですが、面白いことにその否定した人によって、ナナノ里は徐々に変化を迎えている。同時に、楽土の外から外国の手が忍び寄り、近々の波乱は約束されてしまっているようなもの。イーサン音導師の出馬は、まさにその変化に備えてのもの、と言えましょうが、はてさて、「変化すること」そのものの良し悪しはどっちなんでしょうねえ。変わるべきものもあれば、変わらざるを良しとすべきものもあり。一概には言い切れず、見る位置、立場を変えれば様相は代わり、短期的と長期的という観点からも大きく異なっていくのでしょう。
「楽土」という特別な場所の行く末がどうなるか。まだ誰の口からも語られない、イーサン音導師の抱える一度世を捨ててしまった程の傷と闇は何なのか。まずもって人を揃え、世の在り様を捉えるところからはじまったこの第一巻。夏が来て秋が参り冬が訪れる。そこに「答え」を見る前に、まず「問い」から集めていくのが次以降か。
さてもはじまりはじまり、然してたのしみたのしみ。

多崎礼作品感想

夢の上 3.光輝晶・闇輝晶4   

夢の上3 - 光輝晶・闇輝晶 (C・NovelsFantasia た 3-8)

【夢の上 3.光輝晶・闇輝晶】 多崎礼/天野英 C・NOVELSファンタジア

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サマーアの空を覆う神の呪いは砕け散る。そして----夜の王に提示された光輝晶はあと二つ。残されし想いや夢はどこに行くのだろう? シリーズ、ここに完結。
あとがきに書かれていた、この物語のモチーフになったという、ウィリアム・バトラー・イェーツの詩を読みました。その上でね、あの夜の王と夢売りの会話を読み直したら、もう泣けてきて泣けてきて。
それでなくても、あの夢売りの真意は戦慄モノだったんですよ。彼の意図を知った時の衝撃と言ったら。
自分自身の救済を(夜明けを)

……これを見た瞬間、全部が報われたのだと思いました。この三巻の間に描かれた六つの物語。そこで生き、そして死んでいった人たちは、決して幸いの中にあったわけではありません。それどころか、幸福な日常を失い、愛する人を奪われ、いだいていた夢を失い、辛く苦しい人生を歩んだのです。それでも、彼らは後悔などすることなく自分の信じるもの、大切なものを見つけ、夢をいだき、精一杯生き抜いた上で、夢を託していきました。
でもね、でもね、どれだけ彼らが満足していても、自分の生き方に納得していても、それがその人だけの中で完結してしまうというのは、やっぱり哀しい事だと思うんですよ。その意味で、夢売りが求めたものは簡潔にして絶大なものでした。
知ってほしい、覚えていて欲しい。そこで何があったのかを。彼らが、何を思っていたのかを。本当の真実を、本当の思いを。

これほどの、報いがあるでしょうか。これほどの、救いがあるでしょうか。与えるだけだった愛を、委ねるだけだった想いを、託すだけだった夢を、きっと一方通行でしかなく曖昧な感触でしか無く、錯誤や誤解や未知が入り雑じり正確には伝わらなかっただろうこれらの真実を、夢売りに見せられた記憶によって彼女は余すこと無く知る事が叶い、すべてを受け取ってくれたのです。彼らは別に真実など知ってもらわなくても構わなかったのかもしれません。でもね、これは残された者たちにとってもこれ以上ない救いなんですよ。
自分がどれほど愛情を注がれていたか、どれほどの想いを預けられたかを受け取った彼女は、自分が踏みしめるものの姿を知りました。故にこそ、歩いていける。
彼らの生き様を、記憶していて欲しい。彼らの夢の形を、忘れないで欲しい。
貴女は、彼らが敷いてくれた夢の上を、これから歩いて行くのだから。いつか、自らもまた誰かの踏みしめる夢となるまで。

やっぱり、ほんとうに重要なのは夢売りと夜の王のシーンだったんだなあ。
期待を裏切らない、それこそ結晶のように織り成された素晴らしい物語でした。感動。

1巻 2巻感想

夢の上 2.紅輝晶・黄輝晶4   

夢の上〈2〉紅輝晶・黄輝晶 (C・NOVELSファンタジア)

【夢の上 2.紅輝晶・黄輝晶】 多崎礼/天野英 C・NOVELSファンタジア

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眼前で解かれる夢の結晶。誰よりも激しい夢に身を焦がした『復讐者の遺言』、そして夢見ることを恐れた男が辿り着いた『夢の果て』----夜の王が呟く。叶わぬ夢はどこに行くのだろう、と。
てっきり、新しいキャラクターが出てきて語り部をつとめるのかと思っていたんだが、これ徹底してこの時代の歴史のうねりを様々な人の視点から描こうというのか。同じ事件でも、それぞれの人の立場によって見ている光景はまるで違う上に、一巻の二人の語り部の視点では何が起こっていたのかわからなかった部分、その時各々がどんな思いを抱いていたのかが次々と明らかになっていく。様々な事実と真実が交錯し、多くの想いが時にすれ違い、時に結びついて結実していく。一話一話でも充実した物語が、凄まじい濃度となって熟成していく。
これは群像劇と呼ばれるジャンルの作品なのかも知れないけれど、こんなにも同じ時間と空間を多様な視点から詳らかにし、人々の切なる想いをくり返しくり返し塗り重ねていく物語があっただろうか。
息を飲むような濃密さである。
紅輝晶の夢の主は、愛する人と家族と故郷を光神王に奪われた一人の女性の復讐者。そう、あのイスガータが自身の人生をねじ曲げてまで助けようとした人。アイラスの母、ハウファの物語。そして、黄輝晶はシアラの姿を通して自分の夢を見つけた影憑きダカールの物語。
特にハウファの物語は、光神王という存在の謎と時空晶が浮かび太陽を覆い隠しているこの国の謎と真実に迫る話であり、アイラスが王城から逃亡しなければならなかった理由とともに、一巻ではまだ不鮮明だったこの物語の全容が概ね明らかになったという意味で、とても重要な話だった。
ハウファが凍れるような復讐の炎を滾らせるに至った想い人との真相には、最後の最後までまったく気づきもしていなかっただけに、驚かされたなあ。てっきり、あの女性は亡くなった彼の母親だった、というオチを夢想していただけに、愕然とさせられましたよ。
復讐は何も産まない虚しい行為だ、と少年漫画や朝のアニメなんかだと諭されるのでしょうが、それを彼女の復讐に宛てがうのはやはり的外れでしょう。彼女の呪いは、復讐の炎は、すべてを滅ぼす破壊ではなく、闇に光を灯し、希望を生み出し、次代に続く明日を紡いだ、気高くも誇るべき復讐となりました。道半ばで旅を終えた彼女ですけれど、この人もまた、翠輝晶で語られたあの夫婦と同じように最期まで生き切った人でした。
それでも、彼女を掴めなかったツェドカにとっては、痛恨だったのでしょうけど。愛は与えるものだと、この物語では常に語られ、実践され続けている。でも、ツェドカは愛する人に何も出来なかったんですよね。それはどんなに辛いことだろう。結ばれない運命であっても、愛を捧げ愛を与えることは出来るだろうが、既に亡き人にどうやって愛を捧げればいいのか。
それこそが、次の三巻。光輝晶と闇輝晶の夢で語られる二人の王子の物語なのかもしれないが。
最後にこの二人が持ってこられるということは、やはり一番の主役たるのはアイラスとツェドカだったのかなあ。
問題は、幕間で語り合う夢売りと王がそれぞれ誰と誰なのか。どうもこれ、一見して思い描く人と実際が巧妙にずらされてる気がするんだよなあ。多崎さんには【煌夜祭】でも【<本の姫>は謳う】でも、予想だにせぬ心地良い驚愕を戴いているので、今回もその辺大いに期待しております。

1巻感想

夢の上 1.翠輝晶・蒼輝晶4   



【夢の上 1.翠輝晶・蒼輝晶】 多崎礼/天野英 C・NOVELSファンタジア

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 bk1

夜の王に「夜明け」を願い出た夢売りが取り出したのは、六色の宝玉。封じられし夢の結晶。夢は語り始める――結晶化した女の『夢のような人生』を。夢を見ない男の『沈黙の誓い』を......


ため息が出てしまう。やっぱりこの人、すごいなあ。もう、ハイファンタジーという領域での第一人者と言っていいくらいなんじゃないだろうかと思ってしまう。
此処で描かれるのは、二編の物語。幾多の苦難に見まわれながらも、苦しみも辛さも理不尽も笑って踏み越え、愛する人と手をとりあって走り抜けた短い人生を、素晴らしい人生だった、幸せな一生だった、全力で生き切った悔いのない人生だったと言祝ぐ女性の物語。
そして、愛する女性への想いを胸に留め、彼女が彼女らしく生きることをその影で支え続けることを誓った、沈黙する男の物語。
どちらも切なく、決して大団円のハッピーエンドとは言えない結末が待っているのですけれど、それでも渦中にいる人達は、哀しみや苦しみに心を掻き毟られ、切なさに惑い、叶わない想いに苛まれながらも、全力で愛する人のために、想い人がその人らしく生きられるように、全霊を尽くすことで自らの人生に満ち足りた想いを抱いていくのです。
彼らの生きざまは、視点が変われば不幸と呼ばれるものかもしれません。でも、彼らはその道を自ら選び、その選択に胸を張り、満足を得て居るのです。
愛するということは、決して一般的な視点から見ての幸せが得られるものではないのかもしれません。それでも、当人たちはそれを幸福と呼ぶのでしょうか。
わかりません。
でも、代わりに泣いてくれる人がいるなら、きっと救われるのかな。

それぞれの短編は独立して、主人公も異なっているのですが、同じ世界観の同じ時系列上にあり、登場人物もまた重なっていきます。
【煌夜祭】で、【“本の姫”は謳う】の各作品で見せてくれた、クライマックスでそれまで紡がれていた幾多の物語が、パノラマが広がるような何倍にも広がり、すべてがダイナミックに結びついていくあのカタルシスは、必ずやこのシリーズでも見られることでしょう。
既に「夜の王」と「夢売り」の会話は、二人が夢利きによって語られる物語に深く関連した人物であることをうかがわせ、この世界の秘密と彼らの置かれた状況が、すべてを紐解く鍵となっていることを予想させています。【煌夜祭】と似たこの幕間劇は、いかなる大ドンデン返しの素を担っているのか。
全三巻だそうですが、こう明らかに名作決定、な作品は待ち遠しいを通り越して逆に待つことに余裕が出てくる不思議。でも、多崎礼さんっていつも全部書き切ってから本にしているっぽいので、あんまり待たされる事はないんですよね。その分の安心感もあるのかもしれない。
 
12月6日

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