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宝島社文庫

長崎・オランダ坂の洋館カフェ シュガーロードと秘密の本 ★★★   



【長崎・オランダ坂の洋館カフェ シュガーロードと秘密の本】 江本マシメサ/げみ 宝島社文庫

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長崎の女子大学に入学した東京出身の乙女は、オランダ坂の外れに一軒の洋館カフェを見つけ、バイトをすることに。クラシカルで雰囲気たっぷりのカフェのメニューは、一日一品のデザートセットのみ。不機嫌顔のイケメンオーナーは、本業不明でやる気ゼロ。その上、雨降る夜にしか開店しないという謎システム。乙女は怪しすぎるバイトをやめようかと思うが、提供される極上スイーツに攻略され、徐々にカフェと長崎の歴史に夢中になって…。

長崎って学生の頃に修学旅行で九州を回ったときに立ち寄ったのだけれど、グラバー邸とちゃんぽん食べたくらいでじっくりと街を回ることも出来ずに印象らしい印象も残ってないんですよね。お土産物屋さんでカステラ買ったりはしたけれど。とはいえ、子供の頃に町並みをじっくり堪能、なんて情緒を噛みしめる真似なんか出来なかったでしょうね。
そんなこんなで、長崎って通り一辺倒の坂が多い、洋風情緒の感じられる街、というイメージしかなかったんだけれど、本作を読んでてちょっと驚いたのは思っていた以上に街の佇まいに中華の風情もあるんですねえ。和洋中がハイカラに混じった横浜とか神戸とはまた違う独特の風情があるんですなあ。これを和華蘭文化と呼ぶらしいのですが。
というわけで、長崎情緒を想像以上にじっくりと堪能できるお話になっていました。オーナーの経営する雨の日の夜だけ開店するカフェでは、一日一品長崎や近隣にまつわるお菓子が出されるのですけれど、これがまたみんな知らないはじめて知るお菓子ばかりで。でも、知らないからこそ関心をもたせるような心憎い描き方されてるんですよね。お菓子一つ一つに由来や由縁があって、地元の名産・特産、或いは地元の人たちの間だけで愛されているものとして作られ、提供されているのが伝わってくる描写なのです。しかし、ほんとに多種多様あるんだなあ。これ、みんな知る人ぞ知るってなもんで、長崎在住の人でもみんな知ってるってもんでもなさそうなんだけど。

とまれ、そんな長崎情緒あふれる雰囲気を、愛想の欠片もないオーナーがそっけなくもせっせと乙女に教えてくれるんですね。気難しそうなこのオーナーとの距離感に悩みながらも、段々とカフェの雰囲気、なにより長崎という土地に愛着を抱いていく乙女さん。そうするうちに、オーナーの不器用ながらも親切で丁寧な気遣いに気づき、心惹かれていくものの、オーナーの態度は相変わらずそっけなくどうやら女性の影もあって、やっぱり距離感に悩んで二の足を踏んでしまうのだけれど……。
このオーナーって、愛想のない猫みたいなもんなんですよね。実際、あんまり懐かない猫が登場するのですけれど、結構暗喩みたいなの入ってるんじゃなかろうか。愛想の欠片もなく、どれだけ構ってもろくに反応もしてくれない猫だけど、そもそも相手をするのが嫌なら近寄りすらせず避けて逃げるはずなんですよね。文句言わずに毎日顔見せにきてくれるということは、つまり大いに懐いてくれてるって事なんですよ。
このオーナーも似たようなところがあって、オーナーとしては精一杯愛想振りまいてたつもり、というかめっちゃアプローチしてたんですよね。まあこんな気難しそうな人が、バイトのときいつも夜一人女性を歩かせてはいけないと迎えに来てくれたり、休みの日に出かけるのに誘ってくれたり、なにか思う所なければしてくれないわなあ。ただ、乙女の察しの悪さもさることながら、誤解させるような言動がオーナーに多すぎるのも悪いんですよね。無愛想不器用を通り越して、あれ思わず気後れしてしまう言い方だしなあ。
でも、あの気難しそうな表情のその裏で運命の出会いにずっとドキドキしていた、なんて想像してしまうと思わず微苦笑が浮かんできてしまうのでした。乙女のその鈍さゆえになかなか気づいて貰えなくて進展しない関係でしたけど、でも彼女がこれだけ鈍くておおらかでなかったらとても上手くいかなかったんじゃないだろうか、と思えば多少時間が掛かったとはいえ良き顛末だったのではないでしょうか。

建築士・音無薫子の設計ノート あなたの人生、リノベーションします。 ★★★  

建築士・音無薫子の設計ノート あなたの人生、リノベーションします。 (宝島社文庫)

【建築士・音無薫子の設計ノート あなたの人生、リノベーションします。】 逢上央士

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産後クライシス(?)で妻子に出て行かれた男性、サモエドと暮らす老夫婦、自宅カフェ開業を考える二人の主婦……
音無建築事務所には、今日もさまざまなワケありクライアントが訪れる。
天才的な観察眼を持つ音無薫子(おとなし・かおるこ)は、彼ら自身も気付いていない真の問題に、建築士として切り込んでいく。

「あなたに必要なのはリフォームではなく、リノベーションです」。

個性的な面々が織りなす、大人気“建築" ミステリー、第2弾!
人生リノベーションします、ってなかなか大仰な文句だとも思うのだけれど、住む家にしても働く場所にしてもその人の人生を担う場所なのですから、それをリノベーションするというのは人生そのものをリノベーションすると言ってもいいんだろうなあ。
そう、建築物。特に住居なんていうのは人が住む場所なんですよね。生活して、毎日を過ごす場所。インテリアなんかだと思いきれば変えられるけれど、家はそう簡単にはいかない。自動車などよりも遥かに高価なものであり、持ち家、マンションともなれば生涯に一度買えればいい、というくらいの買い物となるわけです。まあ、中には引っ越ししまくる人もいるのですけれど、それは置いておいて。
古くなってきたから修復する、という意味の大きいリフォームと違って、リノベーションは建物そのものをアップデートしたり改造したりする、という意味があるらしく、つまるところ住む人の変化に合わせて、アップデートしていくことが建築物にも求められる、ということなんでしょうな。人間の人生なんて、ずっと同じというわけにはいきません。結婚してからも子供が生まれて生活スタイルが変わっていったり、ペットを飼うことで価値観そのものが変わっていったりもする。職場でもそうで、会社を立ち上げた時と順調に事業が拡大していったときではやはり場所に求められる役割というものは、細かいところで様々な変化が訪れ、しかし場が変わらなければ様々な食い違いや歪みが出てきてしまう。
今回は、そんな住んでいる人も気づかないまま淀み軋んでいた建築物を、その住人と幾度も話し合いながら建築士たちも手探りで、一番良い形でのリノベーションを掴んでいく、そんな話ばかりでした。
改造する、アップデートすると言っても過去を消し去ってしまうわけじゃあないんですよね。むしろ、過去に立ち返ってそこで何を大事にしていたのか、何が大切だったのかをいつしか忘れてしまっていたこと、凝り固まった観念にとらわれていたことに気がついて、改めてそれを取り上げて新しい形へと進化させていく。これもまた、成長というものなのかもしれません。
主人公、なのかは今回ちょっと微妙な気もしましたけれど、インターンの今西くんはもうすっかり自立して、頼りにできる一端の建築士の端くれになったのを、まあまだまだな部分は多々あれど、見せてくれたのは良かったです。なんだかんだと、元カノの怜さんとよりを戻しそうだな、これ。
カップリングとしては、実は薫子さんって月見里さんの方が組み合わせとしてはしっくり来るのだ、ということをエピローグになってようやく気がついたり。これまでずっとふたりでやってきたんですしねえ。何気に元ライバルみたいな間柄だったみたいですし、穿ってみるとあれやこれやと美味しいシチュエーションが詰まっている気がします、この二人。
ただ、話としてはラストのフルールの再生なんてものをやってしまったので、今西くんの成長物語としても月見里さんの再始動の物語としてもキレイに決着ついてしまっているので、だいたい片がついちゃってるんですよね。シリーズとしてはこれでおしまい、となっても全然不思議じゃない終わり方だったんですけど、どうなんだろう。

一巻感想

君に恋をするなんて、ありえないはずだった ★★★★   

君に恋をするなんて、ありえないはずだった (宝島社文庫)

【君に恋をするなんて、ありえないはずだった】 筏田かつら/U35 宝島社文庫

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B☆W

千葉県南総にある県立高校に通う地味で冴えない男子・飯島靖貴は、理系クラスで灰色の青春を過ごしていた。ところが夏休み直前に行われた勉強合宿の夜、クラスメイトで学年ナンバーワンの美少女・北岡恵麻が困っているところを救ったことで、靖貴はなぜか恵麻から気に入られてしまう。
けれど彼女が話しかけてくるのはいつも学校外だけで、教室の中では知らんぷり。恵麻はいったい何を考えている?
クラス内ヒエラルキーで格差のある、地味系眼鏡男子と派手系ギャル。
絶対に相容れないはずのふたりに起きる、すれ違いラブストーリー。

うん、うん、面白かった。
正統派青春ラブストーリー、恋物語と言った方がしっくりくるか。昨今ではファミ通文庫から多く出ている青春小説にリズム感が良く似ている。せっかちに発生するイベントで追い立てるのではなく、登場人物の心情の変化を時間をかけてじっくりと描いていく丁寧にして繊細な物語、ということだ。
はじまりには何もなかったところから、ほんのりと温度を感じていくような熱量の変化。それは熱、と言えるほどの熱さもなかったものに、温もりが灯っていく過程が穏やかに流れていく。
そう、これまだ恋にまですら至っていないんですよね。自覚もなく認識もしていない、確かにそこに存在しているのに名前すらない不思議な感情。それが、ゆらりゆらりと熱を帯びていく。いつの間にか、その人のことを考えているようになっていた。その人が何を考えているのか、思い描くようになっていった。たったひとりが特別になっていく。
そんな小さな、しかし刻々と変わっていく心の移ろいが、時々刺激を促すような出来事を伴いながら描かれていく。結構恣意的、と言うか作者が用意したイベントです、みたいな露骨なあれこれがあって、決して全編に渡って自然な流れで形成されている、というわけではないのだけれど、靖貴も恵麻もそうした出来事に影響は受けるものの、なんというか自然体であり続けているので脚本通りに動いているだけの大根役者、という雰囲気は一切ない。むしろ、時々書割りっぽさが見えてしまう舞台の上でありながら、確かに彼らは自分たちの世界を生きている。そんな風に登場人物を動かす、いや彼ら自身に任せるように描けていると感じさせてくれるだけで、こんなにも彼らの紡ぐ物語に没入できるのだと、改めて感じている。
不器用で、初々しい二人が、こんなにも愛おしく感じてしまう。無自覚に、無神経に相手を傷つけてしまう若者たちの等身大の在り方が、どうにも胸を突く。
二人はまだスタートラインにも立てていなかった、どころかはじまる以前よりも後退してしまう。でも、始まっていた事実は、変わってしまった心はもうなかったことには出来ない。
必要なのは勇気……。それがきっと、一番難しいことなのかもしれないけれど。

それにしても、こうした接触を限定していくシチュエーションとなるとやっぱり携帯電話というツールは本当に壁なんでしょうなあ。このご時世で高校生が持っていないというのはちょっと作為を感じすぎてしまった。
それから、地味系男子と派手系ギャルというキャッチフレーズがついているけれど、実のところ靖貴は地味系っと言っても趣味がマイナーだけれど根強いファンの居るバンドのファンとか実はメガネ外したらイケメンとか
、非モテどころかむしろモテる要素満載だし、恵麻の方は実際は全然遊んでない清純派だろう、ってな女の子だし、ということでヒエラルキーの違いによる価値観や常識の違いというのはあんまりなくて、わりと領域近いもの同士なんですよねえ。だから、「ありえない」というような身分違いの恋、ではなく案外無難である気がするのでありました。
しかし一方で、それぞれが所属しているカーストはくっきりと別れている。それが二人の間に障害として横たわってくる、というのはラストの展開からしても想像し得るのだけれど。
近年の学校のスクールカーストとかいう舞台設定って、こうして見ると現代版の身分違いの恋物語みたいなジャンルに適用されてるのですかねえ。少女漫画なんかだと、文字通り身分が違うような日本にいるのかよ、というような王子様たちが出てきたり、ハイソサエティー用の特別クラスなんかが存在したりしますけれど、そこまで特異な設定を使わなくても、普通に学校内に格差、階級社会、身分差社会を演出できるという意味で、スクールカーストというのはなるほど、使いやすいのかもしれないなあ。

女流棋士は三度殺される ★★☆  

女流棋士は三度殺される (宝島社文庫)

【女流棋士は三度殺される】 はまだ語録 宝島社文庫

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かつて天才少年と呼ばれた松森香丞。とある事件をきっかけにプロ棋士の道を諦めた彼は、高校の将棋部でひっそりと活動している。ひと癖もふた癖もある幽霊部員たちに悩まされながら、文化祭の準備をしていたある日、幼馴染みの少女が血塗れで倒れているのを発見する。彼女を襲った犯人を見つけるため、調査を始める香丞だったが、彼女の過去と将棋には大きな秘密があるのだった。
舞台となるのが2030年代なので近未来は近未来でも至近未来と言ってもいいくらいの近い将来なんですよね。なんでわざわざそんな近い未来にしたのか。現代そのままじゃだめだったのか、という点に関してはまあ事件にまつわることとか将棋界の行く末的なこと。今猛威を奮っているコンピューター将棋の発展など、遠すぎないけれど現代じゃない時代背景が必要だった、というのはよくわかる。話の根幹に関わる部分でもありますからねえ。
でも、ここまで近い将来だと、あれやこれやのネタってちょっと未来技術すぎるんじゃないかとも思うんですよね。うーん、でも今から十六・七年前を想起するとスマホやタブレット、VRだって未来技術と言って過言ではないくらい遠い先の技術だと思っていたので、決してあり得ないことではないのかしらん。
むしろ、技術的なことよりも現在の将棋界の極々近い地続きの未来を描きたかったのかもしれない。十数年先なら今活躍している棋士たちもそのまま現役で頑張っているだろうから、主人公たちがこれらの棋士たちのネタは話を雑談していてもおかしくはないですからねえ。
ただまあ、当然なんですけれどこれらの現役棋士ネタは作中で経過している十数年分の空白があるんですよね。お陰でこれら話の話題に出てくる棋士たちの、2030年代の姿があんまり見えてこない、というよりも今の彼らの姿がそのまま転写されているかのような違和感があるんだなあ。将棋界が辿ろうとしている未来への警句は理解できるんだけれど、棋士たちが2017年の今現在までの姿しか想起できないから、いまいち実感を伴って2030年代の将棋界の状況が把握しきれないというかなんというか。将棋AIが猛威を奮っているという状況もね、わかるはわかるんだけれど具体的な様子がねえ。なので、か。主人公の香丞が将棋のプロを目指さなかった理由の一つや、これから棋士を目指している若い子たちの危機感というものをなかなか共有しにくかった部分が多いんですよね。ここが一番重要だったにも関わらず。
あと、薀蓄のはさみ方があんまり上手くない。話の流れに馴染んでなくて、ぶった切った上で薀蓄話自体がどうも浮いちゃってるんですよねえ。かなり頻繁に薀蓄がある分、尚更にぶつ切り感がキツイことに……。個人的に薀蓄が多くある話は好きな方なのですが、なるほど話の中に薀蓄を滑り込ませるのは決して簡単じゃあないんだなあ、というのがよくわかった。
話自体は幼なじみの女流棋士が血まみれで倒れていた事件の謎を解いていくミステリーなのだけれど、こうして振り返ってみると結構不自然な流れも多かった気がしますねえ。話の転がし方といい、個々の感情表現や周囲の様子など、ところどころで「え?」と躓いてしまうような感覚を味わうことがありました。全体的にぎこちなかった、というべきかなあ。
タイトルに篭められていた意味なんか、わかってみると面白かったんですけどね。

はまだ語録作品感想

建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。 ★★★  

建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。 (宝島社文庫)

【建築士・音無薫子の設計ノート 謎(ワケ)あり物件、リノベーションします。】 逢上央士 宝島社文庫

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「――つべこべ言わず、アナタはこの部屋にしなさい」
建築を学ぶ今西中(いまにしあたる)が、風変わりな喫茶店で出会った小柄な女性。
彼女こそ今西がこれからインターンとして働く建築事務所の代表、 音無薫子(おとなしかをるこ)だった。
天才的な観察眼と奇抜な発想で依頼に応える彼女の元には、ちょっとワケありの依頼人ばかりが訪れて……。
イケメン助手に謎多き喫茶店のママ(?)など個性的な面々に囲まれて、 今西のインターンライフがスタートした。
想いの数だけ設計図がある――新感覚“建築"ミステリー開幕!
リフォームは今や知らない人はいない言葉になったけれど、さてリノベーションなんて言葉を知っている人がどれだけいるものか。私は知りませんでした。リフォームが老朽化した建物を元の状態に修復する、という意味合いが強いのに対して、リノベーションは元の建物の機能をより高めたり、付加価値をつけたりとアップデートするみたいな形で建物に手を加えることを言うみたいですね。
というわけで、本作は依頼人が持ち込んできた案件に対して、依頼人たちの事情により深く踏み込み、その建物にまつわるあれこれを調べた上で、依頼人が考えていた以上の付加価値を加えて提案しようとするお話である。
ただし、依頼人の意見は聞かない!
依頼人には口を挟ませず、実際にリノベーションされた建物を見てからカネを払うか決めてくれ、というなかなかに強引な手法である。まあ無理だよね。拒否すればただで元に戻してくれる、という契約があるにせよ、依頼人側の意見を聞かない、というのを受け入れる人はそうは居ないはずだし、実際に満足してもらえなかったらタダ働きどころか、改造から元に戻す修繕費まで全部設計事務所持ちって、一度失敗すればそれで簡単に経営破綻しそうである。幾らなんでもリスクが高すぎる。
とは言え、音無さんの話だと依頼人自身その建物に何を望んでいるかわからない状態で、その人の意見を聞いたところで仕方がない、という話もわからなくはない。結局、建築の素人でしかない普通の人は、建物に対して明確なビジョンというものはなかなか持ち得ないものですからね。でも、それを建築士と話し合いながら叩いていき、解答となるプランを見つけ出していく、というのが順当なやり方なのでしょう。それを、音無さんは敢えて依頼人の意見を介入させず、第三者的視点から依頼人の家庭の事情や過去、周辺情報などを集め、考察することで依頼人が無意識に真に求めている建物の形を導き出していく。それは、地道な情報収集と明智な分析、それに基づく細緻な推測と実に探偵じみているやり方だ。
同時に、それはビジネスライクな設計ではなく、依頼人の心情を深く掘り下げ、彼らの今までの生き方とこれからの未来に寄り添った、功利とは別のやり方とも言える。
建築士として、自分が何を求めているのか。それがわからないまま、これじゃない、という思いばかりが膨らんで建築士を目指す情熱を失いかけていた今西くんが、不動産という財産としての建物ではなく、その人が生活する、毎日を過ごしていく、思い出を貯めこんでいく生きた家としての建物を提供していく音無さんの仕事を手伝っていく上で、自分の中の建築士として描いた夢を、手応えを再発見していく、という流れは派手さはないものの、順当なものだったんじゃないでしょうか。
迷走していた自分をもう一度取り戻していく過程で、不和になって別れていた彼女ともう一度雰囲気良くなっていく、というのはこのやろう、と思わないでもないでしたけれど。この彼女もわりと傍観的というか、自分でなんとかしてやろう、とは思わないのね。厳しいとも言えるし、なかなか突き放した見方をした女性である。お互い自立していないと許容出来ないタイプなんだろうか。
あと、冒頭のシーンの、あらすじにもある「――つべこべ言わず、アナタはこの部屋にしなさい」という音無さんのセリフは、つかみとしてはどんなものだろう、と首を傾げる。いやこれだけ見ると、高圧的で客を客とも思わない傍若無人な人物に思えてしまうし。実際の所、音無さんは感情的にならず丁寧に細部に渡って説明して相手が納得するまで手間を惜しまない信頼の置ける人物で、高圧的とか居丈高とは縁のない人柄なのに。これは誤解を生むと思うんだがなあ。

絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート ★★★☆   

絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート (宝島社文庫)

【絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート】 喜多南 宝島社文庫

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クラス委員である園川智三は、5月に入っても不登校を続ける級友・百灯瀬七姫の家を訪れる。彼を迎えたのは、どこか浮き世離れした雰囲気の小柄な少女だった。彼女が「何者」なのか言い当てられれば、学校に出てきてくれると言うのだが…。絵本作家で童話マニアの不思議少女と、彼女に振り回されるおせっかいな少年が織りなす、メルヘンとメンヘルがいっぱい詰まった青春ミステリー!
これはまた、実にミステリーらしいどんでん返しをやってくれましたなあ。
童話をモチーフ、或いは見立てとして用いる作品としてはやはり有名なのは甲田学人さんのホラー【断章のグリム】シリーズや【時槻風乃と黒い童話の夜】がありますけれど、本作も童話の上っ面だけを似せて描くのではない、一歩踏み込んだ形で童話の登場人物の行動原理や原典のモチーフなどに切り込み、それらを身近で起こる出来事や見えにくかった関係者の内面を当てはめて、浮き彫りにしていくというスタイルを取っていて、それぞれ短編ながら童話と現実を深く絡ませて切り込んでいるので、読み応えのある話が多く面白かった。
主人公自体、周りから面白みのないつまらない人物と言われるような、真面目が取り柄の少々周りから浮いてしまうタイプの子で、頼まれると断らないところなんざイイように使われるか、ウザがられる系なんだろうなあとは思うんだけれど、周囲の目を気にするよりも自分がやると決めた事はどんなにウザがられようが毛嫌いされようがやり通す、という姿勢は……いい風に捉えれば信念があると言えるんだけれど、場合によってはヤバイことになりそうな気がしないでもないんだが、当人別に頑迷でも視野が狭いわけでも察しが悪いわけでもないので、酷いことにはならないか。
でもまあ、あの嫌がられても踏み込むと決めたら踏み込む姿勢は、嫌われた時にはとことん嫌われるんだよなあ。そして、一方で並の人では近づけない領域まで突っ込んでしまえる、ということでもある。救いを求めることもせず、荊棘で覆われた城の中に引きこもる姫のもとへだって、無神経にたどり着ける。
相性、或いはタイミング、事によっては運命の糸、とでも言うのかもしれない。偶然でもあるが、会うべくして会った二人だったのだろう。ともかく、最初の出会いの時に起こった事件のとき、確かにトモゾーは彼女に人生そのものを救われた、とも言える。だからこその、執着だったのだろう。
学園ミステリーって、本当に日常の中の些細なミステリーを解き明かしていくものもあれば、何気に人間の闇に振れるようなどす黒い話を容易に持ち込んでくるジャンルでもあるのですけれど、この作品はわりと後者寄りであり、だからこそ本来足を取られて進めなくなるような泥沼の真実を、ガシガシと突き進んだ彼の面白味のなさは、なかなかに味があると思うのだ。
トモゾー心の俳句である。……キラキラネーム並に現代ではキツイ名前じゃないだろうか、これ。
ラストの展開は、完全に意表を突かれた。その発想は頭になかっただけに、これは見事に騙された、と言っていいでしょう。まず最初の最初から刷り込みのごとくミスリードが仕込んであった、ということだもんなあ。

筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。 3   

筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。 (宝島社文庫)

【筆跡鑑定人・東雲清一郎は、書を書かない。】 谷春慶 宝島社文庫

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祖父が残した謎を解き明かすべく、美咲は大学一の有名人、東雲清一郎を訪ねるが、噂に違わぬ変人で…。著名な書道家なのに文字を書かず、端正な顔立ちから放たれるのはシビアな毒舌。挫けそうになるも、どうにか清一郎を説得。鑑定に持ち込むが―「気持ちに嘘はつけても、文字は偽れない。本当にいいんだな?」。鎌倉を舞台に巻き起こる文字と書、人の想いにまつわる4つの事件を描く、連作短編ミステリー。
これもう筆跡鑑定のレベルじゃなくて、サイコメトリーのレベルなんじゃないだろうか。勿論、筆跡から感覚的に、為人や書いている時の感情を推定する、とか技術で出来ることなんだろうけれど、彼の場合は文字に込められた感情にアテられる、とか文字に対する感受性が第六感覚じみてるんですよねえ。それどころか、受信だけじゃなくて送信についてすら人間離れしているし。
本人も認めているけれど、これなら昔から相当レベルで人間関係のトラブルに見舞われてたんだろうなあ。感受性の強い人間が、他者の感情に対して鈍い、なんてことはないだろうし、見るからに神経質で繊細なタイプですしねえ。
しかし、一方でこれだけ対人拒否症に罹っていながら、隠棲するのではなく大学に通っている、人の群れの中に遠く離れた端っことはいえ、居続けようとしているのはなかなか興味深い。美咲という人間に心を開いてからの、あの親身な対応から見ても、彼はもしかしたら人恋しいタイプなのかも。あのハリネズミみたいな他人に対する拒絶の態度も、過剰すぎることが逆に穿った見方をすることも出来るんですよね。本当に他人と距離を置こうとするのなら、孤独であろうとするなら、集団の中にあってさえもう少し上手いやり方、或いは徹底したやり方、というのがありますしね。ああやって、近づいてくる人を金属バット振り回すような追い散らし方は、何かを持て余しているように見えてしまうわけで。
とはいえ、ここまでアタリが刺々しい、悪意すら込められている罵倒混じりの発現を初対面から食らわされたら、ちょっとお近づきになろうとは思わんなあ。美咲は、必要あって根性見せて何度もアタックしたわけだけれど、最初はかなり本気で傷ついてますしねえ。あとでの美咲の友達への対応を見ると、近づいてくる人間限定ではなく、誰彼構わずみたいだし。
美咲も、もし別件で彼に関わることがなかったら、彼女の方からもう東雲に接触しようという気もなかったようですから、これこそ人の縁というものなのか。むしろ、運命の出会い、という意味合いで言うなら美咲の方からよりも、東雲が美咲に出会った方がそう表現するに相応しいような気もするんですよね。彼のこの性格にもめげずに根気よく付き合ってくれる人格者で、こんな東雲の性格にもへこたれず面倒みてくれるお節介で、大好物の日本酒を扱う酒屋の娘だし、どう見ても東雲の方に美味しいことの多い出会いなんですよねえ。美咲の方は、彼と出会って友人になったことであとで盛大なトラブルに見舞われるはめになるわけですし、友人に紹介できる性格じゃないしなあ。かなりの困ったちゃんですし。
まあ最初のお祖父さんの手紙を視てもらって祖母の元気を取り戻してくれたことや、ストーカー・トラブルも親身になって非常に積極的に行動してくれて助けてくれたこともあり、美咲の方からもまんざらじゃないのかもしれませんが。あの、美咲が肉体的にも精神的にも追い詰められていた時に、あれほどしっかりと頼もしい対応をしてくれたら、そりゃ印象も悪くなりようがないです。ほぼ、東雲の方が原因なのですが。まあ、彼もとばっちりなので、彼が悪いわけではないんですけどね。一度心をひらいてくれたら、案外と操作しやすそうな男であることも明らかになっちゃいましたし。これだけ面倒くさい人間ですけれど、美咲の方が面倒臭がらない性格なので、相性はいいんでしょうけれど、これは東雲の方が逃したらいけないケースだよなあ。まあ上手いこと捕まえたとしても、かの書家の大家みたく、将来逃げられないか心配になるところではありますけれど。なんとなく、ガチガチに針で全身を覆っている分、打たれ弱い気がしますしw

谷春慶作品感想
 
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(コロナ・コミックス)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップノベルス)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(MFブックス)
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(KADOKAWA)
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11月22日

(MFC)
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(MFC)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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(モーニング KC)
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(モーニング KC)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスpixiv)
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11月20日

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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(GCN文庫)
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11月19日

(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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11月18日

(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガブックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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11月17日

(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(講談社コミックス)
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(フロース コミック)
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11月16日

(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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11月15日

(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(Gファンタジーコミックス)
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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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