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小説家になろう

2021年 面白かったウェブ小説ピックアップ 上半期!  

6月ももうすぐ終わり、今年も半分が経過する頃ということで、半年ごとの恒例。
今年に入って読み始めたウェブサイトに掲載されてる小説など、ご紹介です。


前回、去年の後半に読んだウェブ小説のおすすめ紹介記事です。


前回の記事からは【メスガキ銭ゲバCEOアズニャエルの経営拡大記】が先日完結。
原作のガンダムSEEDに備わっていた戦争を通り越して相手を根絶やしにしてやるという破滅性を、そのまま開放させるとこうなる、というような黙示録的展開には戦慄させられました。留まる所を知らない人の愚かさを、しかし押し止めるのもまた人の愚直さなんだよなあ。



<小説家になろう>から

伝奇世界の悪役令嬢※90年代からきました (海老)


90年代の伝奇小説好きが、死後に悪役令嬢として現代に黄泉帰る。
彼女のいくところ、魔戦が繰り広げられるのだ。

そんな、よく分からない物語。

壺の上で踊る】という悪役令嬢モノの皮を被ったヒロイックダークファンタジーを送り出した作者の、またぞろ独特な怪作にして快作。
90年代の伝記小説というだけあって、舞台は令和のはずなのに世界観の雰囲気は夢枕獏や菊地秀行という御大型の描く妖しくおどろおどろしいものなんだけれど、ストーリー展開は重苦しいものではなく、本来進むべき重苦しい流れを振り切るようなポップで明るく前向きなものが根ざしてるんですよね。これ夢枕獏原作ながらコミカライズで独自のコメディチックな作風を創り出した伊藤勢のノリが近いかもしれない。
このアンバランスなはずなのに、他に類を見ない混ざり方をした作品の雰囲気は魅力的で、ドライブ感ある、そしてバッドエンドを吹き飛ばす展開は滅茶苦茶面白い!
またお食事パート、グルメ語りがまた素晴らしくて、料理の数々がまた美味しそうなんだ。また、話の要としても、みんなで食卓を囲んでというパートが結構重要だったりするんですよね。
現在の章も異能とか全く持たない風来坊の主人公の叔父さんが、妖魔や神格をその無自覚の屈託の無さで振り回しながら、本来死と呪詛で暗く沈んでいくだろうだった話を明るい方向へとひっくり返していく展開は、もう痛快というほかなく。
最新話の
「ゴッド引いた! ゴッド引いたんや!」
は爆笑しつつ、文字通りの神展開で最高でした。



厨二病お嬢さま? 〜悪役令嬢は魔王に進化(?)しました。前世が魔王で闇属性に目覚めたそうです〜 (稲荷竜)


十四歳の誕生日パーティの日、貴族令嬢アンジェリーナは前世の記憶を思い出した。
『魔王』……魔法を極め魔族を統べた原初の王こそが、自分の前世なのだ。
記憶を取り戻したアンジェリーナは魔王であることを隠したりはせずに生きていくのだが……

「最近、アンジェリーナ様、発言が、その、『アレ』では?」
「なんていうか、こう、特徴的であらせられる、というか……」

はあ? 我は二千年の太古より目覚めし魔の中の魔、魔王であるぞ? 深淵なる闇を司りし我との邂逅という栄誉に浴しながらそなたらの応対、あまりに不遜ではないか?

魔王であると言っても信じてもらえない。
思春期特有の痛い発言だと思われる。

戯れにすべてを闇に呑ませしことも能うるが、我とて世を乱すこと本意ならず。光の中に生まれし者どもよ! 我が平和を愛する者たる幸運に感謝せよ!
輪転する時の中に刻まれしかすかな波紋。光満ちる世界に一条の闇が刻まれし瞬間より、運命の歯車は巡り、新たなる可能性が誕生する!
開闢! これより始まるは『人生』ではない! 我という存在が再び生まれ世界を変える『神話』である!

典型的に頭の悪い世間知らずの傲慢な令嬢だったアンジェリーナが、魔王の記憶(賢君)を取り戻したことで周りからは厨二病と思われながら、聡明な女性(マイペース)に転身してしまうのですが、その彼女に夢中になってしまうのが婚約者だったオーギュスト君で、お互い聡明ながらどこか半歩ずつズレたカップルが誕生してしまうのです。この王子様の一途な恋がまた可愛らしくてねえ。聡明になったのについでにポンコツにもなってしまったアンジェリーナには直球でボールを投げても中々想いは通じず。オマケに完璧超人の兄リシャールまでアンジェリーナに興味を抱きだし、それでもパートナーとして共犯者としてアンジェリーナと二人三脚で王様になるために活動する姿がまたイイんですよねえ。
稲荷竜さん特有のあの独特の言い回しとロジックの噛み合ってるのか噛み合ってないのか謎な面白さは健在でありつつ、結構ストレートにラブコメしてる作品でもあり、最近アンジェリーナの方が自覚してなかった恋心にキュンキュンしだしていることもあり、続き楽しみな作品です。


魔王谷より愛をこめて (門司柿家)


 かつて人と魔の戦いがあった。
 闇の神獣率いる魔王たちと人類との戦いは熾烈を極めたが、最後には人類の勝利で幕を閉じ、魔王たちは皆死に絶えたかの様に思われた。
 しかし魔王の一柱アクナバサクは死んではいなかった! 彼はこっそりと命を分割し、一割の命を少女の姿をしたホムンクルスに移して、ほとぼりが冷めるまで眠る事にしたのである。願わくは、起きた時には人間に紛れて暮らそうともくろんで。
 そんなこんなで二百年、少女の姿で目覚めたアクナバサクが見たものは、徹底的に破壊され草木も生えぬ灰色の不毛の大地と化した旧魔領の姿であった。
「あいつら、徹底的に領地をぶっ壊して、精獣も精霊も根こそぎ滅ぼしましたから」
「え、そこまですんの? 人間こわあ……」
 これでは人間に紛れて暮らすなぞ、怖すぎて出来そうもない。
 という事で、アクナバサクは旧魔領で何とか安穏に暮らそうと、部下のホネボーンと一緒に頭を捻った。
「というか、まず何をやればいいんだろ?」
「とりあえず木でも植えてみたらどうです」
「なるほど、それだ」

※女の子ばっかり出て来る頭の悪い話です。

【冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた】の作者さんの新シリーズ。
人と魔の戦いが終わった後、突如出現した生命を奪い土地を荒廃させる謎の怪物・現世喰によって、世界が文字通り滅びを迎えつつある世界。人の暮らす領域は遥か遠方まで退き、人間たちが生み出した魔姫と呼ばれる人造生命の女の子たちが、辛うじて現世喰の領域の中で生き残り戦い続けている。
前作でもそうだったのだけれど、街から故郷である村に帰る時の風景描写が素晴らしかったんですよね。旅路の中で刻々と目に映る風景が変わっていき、それに従って空気感がかわっていく。風の匂い、草木の香り、雪の気配や夏の色。季節の変わり目とか、そんな情景描写がさり気なくも物語の基部に根ざしていて、作品の雰囲気そのものに大きな影響を及ぼしてたんですよね。
今回の作品はそれがより顕著に伝わってくる。魔王アクナバサクちゃんの活動によって、荒れ果てた不毛の荒野に緑が生まれ、きれいな水が湧き、動物たちが戻ってくる。大地が生き返っていく様子が描かれる一方で、魔姫たちの絶望的な、空は重く雲が立ち込め太陽も見たこともない少女たちが飢えて乾いてジリジリと炙られるように死が近づいてくる、終わりの中で溺れているような日常が対比のように描かれるんですね。そんな泥の中、闇の奥に置き去りにされていた彼女たちの前に、魔王アクナバサクちゃんが現れた瞬間から始まった、目に映る世界の変化、曇天の下から光り輝く太陽の下に引っ張り出されたような転換、冷たく冷え切った身体がポカポカと温まっていくような展開は素晴らしかった。


董卓の娘 (神奈いです)

董卓の娘として生まれたので皆殺しエンド回避を目指します!

董卓の孫娘である董白ちゃんが活躍するラノベが絶賛刊行中ですが、本作は董卓の娘である超絶美少女(自称)董青ちゃんが主人公。将来魔王と呼ばれて一族根絶やしにされる董卓パパの運命を覆すために、色々小細工しちゃいますよー、なお話。この作品の董卓は苦労しながらも配下や異民族の人望厚い人の良いオジさんであり名将であり、親バカなんですな。三国志当時の価値観や独特の風習に混乱し振り回されながら、一方で周りの人達を振り回して明るくポップに董一族のために頑張る董青ちゃん。テンポの良い語り口と和気あいあいとした董一族とその軍団のノリが楽しい作品です。


バズれアリス (富士伸太)

人々の祈りや応援を集めて力に変える『人の聖女』アリスは
魔王を倒して世界を守ったが、その功績を妬んだ王と
『天の聖女』ディオーネから「反乱を企てた」と濡れ衣を着せられる。
アリスを弁護するはずの親友『地の聖女』セリーヌは逃げてしまい、
アリスの追放刑が確定した。
しかしアリスは追放された先の遺跡で、謎の大きな鏡を発見する。
鏡の正体は別世界と繋がるゲートであり、その先にあったのは
日本のレストラン「しろうさぎ」店内。
そこでアリスは異世界の青年、誠(職業レストラン経営)と出会った。

誠はアリスを助けようとするが、鏡を通り抜けられるのは
命を持たない物品だけで人間は決して通過できない。
そこで誠は鏡を通して食事や生活物資を与えることにした。
鏡越しの共同生活を始めた二人は少しずつ惹かれ合っていく。

またこのときの誠は、コロナ不況を乗り切るため店の宣伝動画や
料理動画を配信していたが、アリスや異世界を紹介する動画を思いついた。
そしてアリスの動画がバズってフォロワー数やgood評価が急上昇した瞬間、
アリスに莫大な力が流れ込み……?

ところでアリスを追放した王国は、アリスの戦友たちから
怒りと不信を買い、滅亡の日が刻一刻と迫っていた。

短期集中で連載してすでに先日完結した作品ですが、これがまた面白かった!
絶望と諦観に塗りつぶされ、死ねとばかりに追放された遺跡ダンジョンでそのまま諦めと共に終わろうとしていたアリスが見つけた、異世界と通じる鏡。
生きてる生命だけは通れないものの、それ以外なら物体でも電波でも通り抜ける鏡を通して、レストランの若き店主である誠と交流を続け、生きる気力を取り戻していくアリス。そうして、なんやかんやと遺跡攻略をメインとするユーチューバーとしてデビューすることになるのである。
普段は礼儀正しいのに、動画撮影がはじまると、途端にテンションが切り替わってめっちゃ口数の多い兵隊ノリのイケイケガンガンになるアリスがまた面白くて。これはウケるわー。
どんどん、現代の文化や機材に慣れ親しみ、動画配信者としてメキメキと腕を上げていくアリスに、いやそれでいいのか、と思いつつ、鏡越しの誠との淡いラブストーリーも相まってほんと面白かった。


<やる夫スレ>から
【あんこ】カミーユ・ポッターと短気な意思【ハリーポッター】

先の【ザリガニ令嬢】こと【【あんこ】悪役令嬢と石田三成】の作者の新作。ガンダムZのカミーユ・ビダンがハリー・ポッターの役で行くハリー・ポッターシリーズ。
いやこのカミーユのキャラが、あの人格破綻者のカミーユ・ビダンそのままなものだから、初手から言葉にならないほど酷いことにw そりゃ、伝説になるよ。カミーユ伝説。
スリサザン寮に振り分けられた初日に、堂々とグリフィンドール寮に遊びに行ってそのままお泊りしてくる展開は腹痛くなるほど笑いましたがな。なんでかマルフォイがカミーユのストッパー役となり親友枠に入っちゃってるし。毎回、この作者さんの作品は突拍子もないことになってめちゃくちゃおもしろいです。

2020年 面白かったウェブ小説ピックアップ 下半期!  

前回、今年の上半期に読んだウェブ小説のおすすめ紹介記事です。



半年ごとのウェブ小説紹介であります。
わりとマメに新作チェックしているの、歴史ものなだけなせいか、必然的に歴史モノが多くなってしまうんです。
二次創作の方も、わりと歴史シミュレーションとか戦記物風味のをよく摘んでいますし。


<小説家になろう>から


薩摩転生 〜サツマン朝東ローマ帝国爆誕〜(ほうこうおんち)



天正十五年(1587年)正月、桜島の異常な光に包まれた薩摩半島は、島津家ごと西暦1453年の黒海沿岸に転移してしまう。
島津家の十字の紋を見たビザンツ帝国と戦争中のオスマン帝国皇帝メフメト2世は、謎のキリスト教徒を屈服させるべく、薩摩の地に踏み入る。
オスマン軍を迎え撃つは、島津家四男・家久。
一方、オスマン帝国によって滅亡の危機に瀕していたビザンツ帝国皇帝コンスタンティノス11世は、起死回生の一手として島津家との同盟を申し出る。
だがそれは、島津家に「ローマ帝国再興」を大義名分としたヨーロッパ征服のお墨付きを与えるものであった。
ビザンツ帝国に臣従し、皇帝を傀儡として神輿に担いだ島津家は、中断された九州平定の憂さを晴らすかの如くヨーロッパ、アナトリア、ロシア、北アフリカで猛威を振るう。

出オチ! かと思うでしょ!? 思いましたよ、自分も。しかし、違ったんです。最初から最後までオチだったよ!!
百年先の未来から来た蛮族たちがヨーロッパを領土的だけじゃなく、思想的にも政治的にも宗教的にも引っ掻き回し、侵食していくのである。当時15世紀の欧州の怪物たちが触発されたように覚醒していき、サツマニアというあまりにも凶悪な触媒をきっかけにして激変していく欧州史。
勇躍するワラキア串刺し公、台風の目となるブルゴーニュのシャルル突進公、復活のジャンヌ・ダルク。他にも北はロシア、東はオスマン、西はスペイン、北アフリカの地中海沿岸地域に至るまで、各地の奸物、妖怪、英雄、怪人が激動の欧州史を彩っていく、むちゃくちゃ面白かった!
キレイにこれすでに完結していて、本当に最後の最後まで予想のつかない展開であり続けてた怪作でした。


今年は幕歴417年です!!(甲殻類)


ソビエト幕府爆誕!! 史実においてロシア帝国を滅ぼす形で誕生した共産国家ソビエト連邦が、なにをどうしてか徳川幕府から進化する形で「ソビエト幕府」として誕生してしまう歴史改変シミュレーション。いやもう「ソビエト幕府!」のパワーワードで全部持っていっているでしょうw 
徳川初代将軍信康からはじまったこの世界の徳川幕府は、なぜか北へ北へと進出することになり、シベリアの大地に勢力圏を築くことになり、ここから世界史は正史と全く異なる様相を呈していくのである。
これまでも数々の歴史犯罪を企ててきた作者さまでありますが、今回のはまたぶっ飛び具合ではとびっきりであります。


平民宰相の世界大戦 〜原敬兄弟転生〜(巽未頼)


日本最初の本格的政党内閣の総理大臣となった原敬。彼は総理大臣在任中に東京駅で暗殺され、元老たちにも、そして多くの政党政治家にも惜しまれた。彼の死後協調外交は破綻し政党は腐敗を加速させ、日本は軍の手綱を握れなくなっていく。そんな原敬と兄・恭の兄弟に転生した2人が、自分のため、家族のため、日本のために二人三脚で歴史を変えていく物語。 ※一部通説以外を採用して物語を構成している部分もあります。ご理解いただけますと幸いです。

【斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!】を完結させた作者さまの新作は、舞台幕末。のちの平民宰相として知られる原敬と、その兄・原恭の二人が転生者として目覚め、彼らの故国である盛岡藩をもり立てて、幕末期を乗り越えていくお話となっている。原敬が、盛岡藩の士族の出だったのも知らなかったし、盛岡藩の幕末当時の動きなんかも全然知らなかったのでこのあたりは本当に興味深かった。原兄弟の働きで経済的にも技術的にも雄藩と言うべき力を持ち、激動の幕末の中でも頭角を表していく盛岡藩。西国諸藩が中心だった幕末の動きが、盛岡藩をきっかけに東北諸藩も無視できない力を蓄えるようになって、史実とはかなり動きが変わっていて、まだ明治に入る前なのにめちゃくちゃ面白いことになってるんですよね。
でも、このまま行くと宰相にはなっても、平民宰相とは呼ばれませんよね、原敬w


肥満令嬢は細くなり、後は傾国の美女(物理)として生きるのみ(八針来夏)


もう獣将姫さまの戦利品〜身代金さえ惜しいんだろ? たとえ奴隷でも高く『買って』くれる相手を選ぶ権利はある。知る人ぞ知る王家の奴隷、知らぬは当の王家のやつばかり。 (八針来夏)

【覇道鋼鉄テッカイオー】や【メサイア・クライベイビィ】、ダッシュエックス文庫がまだスーパーダッシュ文庫だった頃に活躍していた作家さんで、自分もずっとファンなんですよね。
テッカイオーの武侠モノとしての特色はホント好きだった。「十絶悪鬼」とか語呂がヨすぎて未だに舌の上で転がしていますもの。
そんな八針来夏さん、小説家なろうでの連載もしていらっしゃって、今年は特にこの2つの長編シリーズを手掛けていて、非常に楽しませていただきました。どちらもファンタジー戦記寄りの世界観なのですが、キャラクターの思想・性格の根底に武侠モノの侠の気質が備わっていて、腐りきった悪漢をぶっ飛ばし、尊敬できる好敵手と命を懸けて槍を合わせ拳を交える痛快さを味わえて、堪能させていただきました。


我輩は猫魔導師である! 〜キジトラ・ルークの快適ネコ生活〜 (猫神信仰研究会)


猫は可愛いだけで偉いし、神様みたいなもの。そんな宇宙の真理に基づいて、下僕なヒトたちに猫に尽くすという幸福を与えるために、猫な神様に下界に遣わされた元人間の猫による快適ペットライフである。
ちなみに、この作者の猫神信仰研究会さんの別名は、渡瀬草一郎先生とおっしゃる方であります。
渡・瀬・草・一・郎・先生、ですよぅ!!


ハーメルン

雛森「シロちゃんに『雛森ィィィィ!』と叫ばせたいだけの人生だった…」(ろぼと) 原作:BLEACH


愉悦部と化してしまった雛森桃による、大好きなショタ幼馴染の顔を曇らせて悦に浸るために道という道を片っ端から踏み外してしまった、通称・悦森さんによる大暴走劇である。
彼女の目的欲望をぜんぶ承知した上で、めっちゃ協力してくれる藍染さまの理解ある上司ムーブがまた面白すぎて、いやもう今年もっとも酷い! 酷いお話で最高すぎました。ちょっとヤバいくらい面白かった。


和風ファンタジーな鬱エロゲーの名無し戦闘員に転生したんだが周囲の女がヤベー奴ばかりで嫌な予感しかしない件(鉄鋼怪人) オリジナル


銀河英雄伝説の二次創作【帝国貴族はイージーな転生先と思ったか?】の作者さんによる、オリジナル作品。この作者さん、ほんとドSすぎて、オリジナル作品になってもひたすら主人公がトラブルに巻き込まれ、敵味方問わずにヤバい病んだ連中に目をつけられ狙われて、いたぶられ精神的にも肉体的にも追い込まれていく、というやべー話である。とかく、ヒロインが全員ヤンデレというのがひたすらヤバい。純粋無垢な半妖のシロちゃんだけが癒やしであるが、この子も一歩踏み外すと途端に外道落ちした大妖怪に変貌してしまうので、主人公も心を許しきれないという救いが限りなく少ないという、控えめにいっても地獄かな? ヒロインたちにはベタぼれされているはずなのだけれど、惚れられれば惚れられるほど、死亡フラグが立ち、バッドエンドフラグが立ち、まともに人間の形で死ねなさそうなフラグが立っていくという。



メスガキ銭ゲバCEOアズニャエルの経営拡大記ー腹一杯食べようではないか!ー(作者:Dixie to arms) 原作:機動戦士ガンダムSEED


なんかやべー作品しか紹介してない気がするが、これもとびっきりのやべー作品である。原作の機動戦士ガンダムSEEDが、一歩間違えれば憎悪の連鎖で国益関係なく人類絶滅戦争へと行きかねなかった危険性があったのを、ひたすら救いなく国家間の選択肢を一番ヤバい方へと振り続けた展開にしたのが、この作品であります。
戦争の無差別拡大、狂気に侵された首脳による戦争指導、加速度的に戦争が国家間の勝敗を位置づけるものではなく、人類そのものの生存を脅かすものへと広がっていくのを、多くの人が制止の意思を持ちながら誰も止められない加速度を得ていく、人類の絶滅へのカウントダウンがはじまってしまう絶望感。戦争というものを冷徹にシビアに描き続けてきた作者さんが描くからこそ、余計にゾッとさせられる人類の愚かさの淡々とした生々しさを味わえるんですよね。

真・恋姫†無双〜李岳伝〜(ぽー)原作:真・恋姫†無双


長らく続いてきた傑作三国志戦記も、このたびついに完結。
別に記事書いて、完結を祝させていただいてますが、本当にとてつもない大作でした。
真・恋姫†無双の二次創作という枠にとどまらず、三国志モノとして尋常ならざる素晴らしい物語でありました。ここまでドキドキワクワク、鳥肌が立ちまくった作品は滅多とありませんでしたよ。
本当に、凄い物語をありがとうございました。これほどのお話を読めたことに、ひたすら感謝を。


2020年 面白かったウェブ小説ピックアップ 上半期!  

前回、去年後半の分の記事です。



半年ごとのウェブ小説開拓であります。今回は二次創作小説からも数点ピックアップ。
前までの記事を見ていると、結構取り上げた作品が書籍化してるんですよね。今回のピックアップ作品からもまた本になるものがあればうれしいのですが。


<小説家になろう>から


転生令嬢ヴィルミーナの場合 (白煙モクスケ)


この女、ガチヤベえ。公爵令嬢ヴィルミーナ。
前世からして女の身の上でありながらネオリベラリズム信者であり、日本が金で世界を食い荒らしていた時代に総合商社のキャリアウーマンとして世界中を飛び回り、社内紛争でケチを付けられては紛争地帯に飛ばされたりしても発展途上の国々を食い散らかして再びのし上がってきたそれはカルロ・ゼンの世界を高笑いしながら悠々と闊歩する女、或いはエコノミックアニマルならぬエコノミックモンスターというべきか。
政治の妖怪、経済の怪物。それでいて身内には甘いくらいで身近な人にとってはイイ人なんですね。そして乙女のように恋をして、幼馴染と大恋愛だってしてしまう。
しかし、知人友人親族の範疇からハズれれば、それは徹底した利害の対象、搾取の標的。自国民でないのなら、死骸からでも毟り取れ。
近現代に片足を踏み入れた産業革命と思想革命と戦争革命の渦中へと至る時代。国際政治の闇という汚泥の中を、さても世界各国を牛耳る政経の怪人魔人魔王どもが大宴会を繰り広げる中で、主役として踊り狂うヴィルミーナ。正直、ここまでハイエンドの経済魔人なお嬢様は、【現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変】の桂華院瑠奈さま以来お目にかかったことはなく、その悪辣さ冷酷さにかけては追随を許さず。架空戦記としても政治小説としても悪役令嬢モノとしても観物の一作でした。


誰だ、こいつら喚んだ馬鹿は (赤木一広(和))



わりと真面目にゲームの三國無双とか戦国無双シリーズみたいな大軍勢VS個人をやると酷いことになるね、の【無双系女騎士、なのでくっころは無い】の作者さんの新シリーズは、異世界に飛ばされた元からかなり頭おかしかった女子高生による無双惨劇と、それについていくことになった普通だったはずの男子高校生の三人組の冒険譚、なのかしら。面白いのが、実際戦闘では戦力にならない男の子の方がリーダーシップを発揮して、現代日本と異世界の価値観ギャップをうまいこと埋めていき、女子高生たちに染められながらも彼女達が最大限力を振るえる環境状況を整えていく彼の手腕は見応えタップリなんですよね。ただ戦闘力で無敵な女子高生たちもまあ精神も何もかも怪物の類なんでしょうけれど、それを見事にコントロールし同時に存分にやりたい放題させる彼もまた怪物なんだよなあ。なので、これは現代から来た三匹の怪物が、異世界を蹂躙していく話でもあり、戦闘力∞で脳味噌まで戦闘民族の女の子たちを覚悟の決まった頭の切れる誠実な男たちが苦労しながら支えていく、というお話でもありました。結構、カッコいい男連中が出てくるんですよね。


限界超えの天賦《スキル》は、転生者にしか扱えない ー オーバーリミット・スキルホルダー (三上康明)



元々からプロの作家さんで、小説家になろうで連載をはじめてからも【察知されない最強職《ルール・ブレイカー》】などのヒット作を飛ばしてきた三上康明さんの新作シリーズ。個人的にはこの人の最高傑作になるんじゃないかと思っているほど、今現在メチャクチャ面白い。
なにより主人公のレイジくんが凄くいい子でねえ。好青年、というにはまだ幼い少年なのだけれど、奴隷という身の上で苦労し辛酸をなめる経験もしてきていながら、つらい思いをしてきたからこそ優しくされた事を大事に思い、懸命に報いようとする善性は見ていて気持ちがいいんですよ。
第二章の貴族の従者として過ごしたあたりが特に好きで、一人の貴族令嬢を独り立ちさせ、歪み壊れるはずだった父娘の愛情を繋ぎ止めることになった彼の働きは、痛快であり胸を暖かくさせてくれるものでした。話の展開も山場がたくさんある盛り上がりが絶えないもので、毎日連載というのもあり面白いという意味では今一番かも。




ハーメルン

皇女戦記 (ヤマモトレイ) 原作:幼女戦記


結局は一兵士に過ぎない主人公デグ氏が国政の行く末に関与するには大いに制限があるなかで、さてそもそもから国の中枢に座を設け国家体制に寄与できる立場の人間にデグ氏と志同じくするものがいればさてどうなるか。
というわけで、手の及ぶ範囲で産業構造やインフラ整備、兵器開発などに影響を及ぼし、軍組織の再編から外交に至るまで手を加える皇女さまによる自国のみならず世界中を引っ掻き回す帝国運営のお話であり、そしてどう改善しようとも根本的にどうしようもない帝国という国のあり方と、どうしようもない国際情勢という絶対に超えられない壁を前に、どうソフトランディングするか、という後始末のお話である。


帝国貴族はイージーな転生先と思ったか? (鉄鋼怪人) 原作:銀河英雄伝説


正史より遥か以前に帝国から派閥争いに敗れた皇族貴族たちによる亡命政府が誕生し、それが同盟側の自治区となり同盟政府にも加わっている歴史。
つまり主人公は門閥貴族の子息であると同時に、同盟軍の士官でもあるという愉快な立場なのである。
貴族世界のある意味歪みながら歴史として長らく成立してきた重みを感じさせる制度や価値観の描写や、同盟側も民主主義をうたいながらも様々な名士層や旧植民星系層などの派閥があり、複雑怪奇な政治闘争が行われてたり、と門閥貴族でありながら同盟士官という主人公の立ち位置を納得させる世界観の形成が重厚なんですよね。
それでいて、この主人公が望んでないのに向こうから必ずトラブルが舞い込んでくる、というか毎回死にかけるような問題にぶち当たるトラブルメーカーで、いやこれがいい加減可哀想になってくる頻度と難易度なんですよね。よくこいつ死なないよなー。おかげで周囲からは自分から死地に飛び込んでいく疫病神の戦闘狂と思われている始末。とはいえ、戦闘描写にしても主人公のどこか愛嬌のあるキャラクターにしてもメリハリがあって、非常に面白い。
帝国亡命政府が同盟内の一つの派閥勢力として成立しているので、原作キャラクターの立ち位置なんかも微妙に影響されて変わってたりもしますし。一番変わってしまったのはやはりシェーンコップですか。本人のキャラはあんまり変わっていないのですが、境遇は相当変わっています。というか、奥さんのキャラがあんなん面白すぎるw
今、ちょうどイゼルローン要塞攻略戦なのですが、どえらい事になってますし。イゼルローン要塞での戦いで、ここまでガチの要塞攻略戦になってるのそう言えば見たことなかったよなあ。
銀英伝原作の二次創作の中でも屈指の作品だと思います、おすすめ。

2019年 面白かったウェブ小説ピックアップ 下半期!  


上半期の記事ですよー


去年の記事ですよー



ヤバいなー、あんまり新規開拓出来ていない。というのも、既にブックマークしている作品の連載更新を追うだけでも結構な量になるし、書籍の方も積んでしまっている分をどんどん消化していきたい、というのもあるので気楽に手を出しづらい面があるのです。
というわけで、ちょびちょびとになりますが、こんな感じで。


<小説家になろう>から


斎藤義龍に生まれ変わったので、織田信長に国譲りして長生きするのを目指します!】 (巽未頼)

これも連載開始当初から読んでいたのだけれど、今年に入って特に面白くなってきたのでピックアップ。元医師の転生者として戦国時代の医療改革に努めつつ、同時に戦国大名斎藤義龍としての立場を見事に両立させてるこの主人公。時代の先駆者としてリーダーシップを取りながら、同時に義弟の信長をうまいこと守り立ててもいるんですね。ここで畿内に大きな影響力を持つ三好長慶とも対立ではない方向性を導き出した展開は非常に面白く感じたんですよね。配下もちゃんと美濃の国衆ベースなのも好印象。人間関係の描き方もとても好みで、織田信秀と斎藤道三の親父コンビもいい味出してるんですよね。今連載している戦国モノでは政戦の巧妙さにキャラ描写、現代知識の導入の仕方にバランスが取れていて、読み応えのある良作ではないでしょうか。
意外なんですが、最新話あたりで1560年。桶狭間合戦の年なんですよね。初動が早いと天下の動勢ってこんな風な景色になるのか……。



狩猟騎士の右筆 〜魔術を使えない文官は世界で唯一の錬金術士?〜 】(のらふくろう)


【予言の経済学 〜巫女姫と転生商人の異世界災害対策〜】の「のらふくろう」さんの新シリーズは再びのファンタジー世界。だけれど、随分と人間の生存権が限定されていて、都市の社会構造が生存目的のためにいびつになった世界なんですよね。簡単に言うと、食料を確保する騎士の権限が異様に強く、政経を司る文官の地位が低い世界というところ。そしてファンタジーにも関わらず、相変わらずSF志向が非常に強い作者さんで。その科学的要素も世界の構造とそれを実証応用するための科学実験に比重が置かれているのが、らしいというかなんというか。その分、ストーリー展開のダイナミックさには欠けて地味な検証が続くのですが、他国からの陰謀に国内の騎士派閥の横暴と内乱の気配に対して、主人公による平民層の地位上昇の牽引、王家への権力集中などが図られ、じりじりと面白い展開を広げてってるんですよね。主人公は無頓着なのですが、地位の低い文官である主人公の地位をなんとか引っ張り上げて自分と釣り合ってほしい姫様のやきもきしてる所がまた可愛いのがズルいw



百万回転生した俺は、平和な世界でも油断しない】 (稲荷竜)

前回の記事でも紹介した本作ですけれど、完結したのも加味して改めてご紹介。
ってか、自分にとっては人生観を揺さぶられるような衝撃作だったんですよね。
百万回転生した経験のある一人の男の、結局何も起こらない平凡な人生を描いた、生まれてから死ぬまでを描いた日常の物語なんですけど、凄まじく「刺さる」内容だったですよね。
お前は俺か! と思わず思ってしまうような考え方、思想、生きる上での心構えというか俗な思考パターン。共感性がとんでもなかったんですよ。
そして描かれるのは家族とのことであり、友だちとのこと。仕事なんかもちゃんと就職してしているのだけれど、そちらは殆ど描かれなかったんですよね。多分、仕事については職業によって語るべき内容が異なってくるけれど、家族とのことや友人とのことは誰でも共感できることだったからじゃないかな。
特に自分なんかは子供はいないけれど、老親がいるだけにもう胸にくるものが本当に多くて。若く元気だった両親が自分が成長しおとなになり老いて行くにつれて、親もまた老いていくのが……。
自分の結婚。憧れだった幼馴染のお姉さんが結婚したり、自分に子供が生まれたり、その娘が恋人を連れてきたり。それは当たり前の日常シーンであるのだけれど、日常の一幕だからこそむちゃくちゃくるものがあったわけです。それは主人公がおとなになり、自分と同世代になり、さらに老人となっていく過程でどんどん痛切になっていくんですよね。特別なことは何も起こらない。予想外のハプニングは、事故や急な病で親しい人が突然なくなったり、という理不尽な展開はないのですけれど、順当に周りの人たちは自分と一緒に老いていって、その中で順当に亡くなっていく。それは幸せな一生で、常に理不尽な死によって人生を終わらせられてきた主人公にとって望むべき人生で。
振り返って、自分の人生を鑑みてしまうんですよね。四十路を超えた自分だからこそ、余計に刺さるものがあったのかもしれません。若い人たちはまた捉え方も違うのかな。
ともあれ、本年において一番心揺さぶられ、胸を締め付けられた一作でありました。


魔法自衛隊1964…雲の桂冠…】(秋山完)

カクヨム版
面白かったウェブ小説ピックアップ! と銘打ちながら、実のところ自分、この作品読んでません。
というのも、書籍化した時にまっさらな形で読みたいから。書籍化とか全然決まってるなどと話は出てないのですけど、でもだってもし出たらと思うと読みたいけど読めない、読めない!
作者さまのお名前見てくださいよ。秋山完先生ですよ!? 秋山完先生! これ知った時はマジで!? とひっくり返りました。 往年の名SF作家。【ペリペティアの福音】や【吹け、南の風】の秋山先生ですよ?
この人の新作読めるとか、「小説家になろう」や「カクヨム」というフィールドの確かな価値を感じでしまいます。シリーズも三期に突入。
読めない、読むの勿体ない。なのでせめて本が本として出るまでは……とか思ってるのですけれど、タイミングさえ合ってしまえば、多分読み始めちゃうと思うんですよね。

2019年 面白かったウェブ小説ピックアップ 上半期!  


コメント欄の方で、今年の上半期のウェブ小説作品でのオススメ作品を教えて欲しい、というご意見を頂きまして、これ今年の年明けに一年の総決算という形で記事書いていたのですが、確かにウェブ小説は長期でシリーズ続くケースは多かれど水ものでもありますし、半年というサイクルでご紹介するのもありかな、と思うに至りまして今回こうして纏めました次第です。暮れか年明けにはまた下半期やりますので。

これ、前回の
2018年 面白かったウェブ小説ピックアップ

幾つか更新止まっている作品もありますが、概ね堅調に連載続いている作品が多いです。
【全肯定奴隷少女:1回10分1000リン】 (佐藤真登) に至っては今月ついに書籍化されて刊行される模様で。テンションあがってます。


<小説家になろう>から

ラケッティア! 〜異世界ゴッドファーザー繁盛記〜】 (実茂 譲)

いやお前絶対普通の高校生じゃないから。マフィアオタクの少年が異世界に転移してしまい、憧れのゴッドファーザーとなり、ありとあらゆるマフィア映画、マフィア作品、史実のマフィア伝説を再現して楽しんでしまおう、とゴッドファーザー・ロールに勤しむお話。
控えめにいって、頭がおかしいのですが作品のノリもいい具合にハッパがキマっているかのようなノリで、ハマるとヤバけ。
ひたすらコメディなんですが、やたらと濃いマフィアネタが話の最初から最後まで敷き詰められ、文章や台詞回しもマフィア映画のそれに染め上げられているので、読んでいると色んな意味で悪酔いできますのよ。


怪力魔法ウォーリア系転生TSアラサー不老幼女新米侍女】 (Leni)

えらい長い間休眠期間が続いていたものの、この5月に入ってから急に連載が復活したシリーズ。内容はまさにタイトル通りの幼女侍女さんの王宮侍女生活を追ったものである。
2012年から連載はじまって、バババーと第一章が書かれて以来、ポツポツと何年かに一度更新されるだけだったんですけどね、5月入ってから途中だった2章が完結まで書かれて、そのまま途切れることなく三章、現在四章と勢いが止まらない。
かなり練り込まれた世界観設定でこの設定だけでも相当面白いのですけれど、それを最前線の戦いとか世界の命運をかけた騒乱とかではなく、庭師と呼ばれる職業を引退して侍女として王宮で働いているキリンさんの日常風景の中にうまく練り込んで反映して描いているのがべらぼうに面白いんですよね。現在後宮編になってますけれど、一般的な後宮とはまた全然異なるこの王国の後宮設定がまた面白いんだよなあ。それにしてもキリンさんが色々便利すぎるw



魔物の国と裁縫使い〜凍える国の裁縫師、伝説の狼に懐かれる。】 (今際之キワ aka.necodeth)

本作のクリティカルはやはり「バロメッツ」の誕生でしょう。88騎からなる黒綿花の中から誕生した綿の羊たち。コットンリーダー以下、傍目にはヌエーヌエーと可愛らしく鳴いているようにしか聞こえない彼ら羊たちの、仲間内で喋ってる内容がニヒルで痛快すぎてやたらキャラ立ちしまくっちゃったんですよね。
最近裁縫師として活動してないんじゃないかとも思えるのですが、繊維に愛されるという主人公の設定は独自性と応用に長けていて非常に興味深いです。ただこの主人公のカルロ、精神年齢が高すぎるというか落ち着いている、老成している感じがあるせいか18歳の若者にはあんまり見えなかったり。20代後半或いは30越えてても不思議じゃないというか違和感なさそう。ルフィオの可愛らしさもいいのですが、つい感情が冥花となって背後で咲き誇ってしまうサヴォーカさん、実に好みです。裁縫師として一番仕事してますしね、サヴォーカさん相手。



百万回転生した俺は、平和な世界でも油断しない】 (稲荷竜)

これは実は名作なんじゃないのか? と、思わず最近読んでて唸ってしまうのです。
生まれたての頃は転生を拗らせてやたらと面倒くさいことばかりしてるんですけれど、白眉は高校生になったあたりから。形成されていた人間関係が大きく変化を迎え、同時に自分の将来について意識し始める頃からの、主人公の内面の語りが……生々しいというか身に覚えがあるというか、体裁を取り繕わずに自分がかつて、或いは今考えて体感して先々について思い巡らしていることが、そのままぶちまけられているような、オマエはオレか!?と言いたくなるようなあるあるネタがわんさかとコメディ、シリアスのシーン問わずにあるんですよね。いやもうぶっちゃけ過ぎじゃね?
もう笑うしか無いくらい笑わされ、ときにしんみりと浸らされられ……。大学進学から就職、結婚、子供の誕生、身内との死別などどんどんと作中のキャラの人生が進んでいくの、色々と感じ入るものがあるんですよね。




ヘンダーソン氏の福音を【データマンチが異世界に転生してTRPGをする話】】 (Schuld)

TRPG、いわゆるテーブルトークロールプレイングゲームを下地、というか主人公自身が強く意識して描かれている作品なんで、普通のそれとは若干バイアスがかかっているのが作品そのものの味となってる。【Tips】で世界観がさらりと語られたりするのも良いエッセンスになってるんですよね。スッと、主人公たちが置かれている環境の具体的な在り方がイメージの中に入り込んできてくれる。
しかし、幼なじみのマルギット。故郷に残って一旦離れ離れになったのにまったく存在感衰えないなあ。既に捕食済み、ということなのか。安易に都会には出てきそうにないけれど。



項羽と劉邦、あと田中】 (古寺谷 雉)

タイトルにも居る項羽と劉邦の二人が本格的に登場してきたことで、秦という統一国家の崩壊と戦乱の時代の本格化がはじまったかのようで、俄然面白さが加速してきた。
やはりこの時代の本番は、章邯が引き立てられ、最初の反乱である陳勝呉広の乱が平定されつつ、その火の粉が盛大に各地にぶちまけられてから。三国志の黄巾の乱みたいなもので。英雄現れてこそ英雄が引き立つ、というわけで我らが田横もむしろここにきて英傑の威風が見えてきた感じで、その脇で支える田中さんもその弁とともに軍師っぽくなっていた?

2018年 面白かったウェブ小説ピックアップ  

本年度のライトノベルに関しては、読了済みの本の感想記事を書き終えてから取り掛かる予定で、例年通り来年になりそうです。
今年は仕事がギリギリまで食い込んだ上に、最後の最後に徹夜連闘案件になってしまいやがって、色々と予定が崩壊してしまったのですが、何とか少ない年末年始の休みを利用して立て直していきたいです。
というわけで、毎年毎年書こうと思っていながら出来なかった、今年読んだウェブ小説からオススメ作品を紹介、というのを是非やってやろうというわけでこの記事であります。
と言っても、カクヨムやpixivの方は殆どカバー出来ていないので、オリジナルの方は小説家になろう。二次創作作品の方はハーメルンから、という事になってしまうのですが。
当初は書籍化した作品は除外しようか、とも思ったのですが選んでみると意外と少なかったのでそのまま行きます。
一応、二次創作作品の方も触れようと思っていたのですが、とりあえずこちらから。

<小説家になろう>から

狼は眠らない】 (支援BIS)

いきなり書籍化作品であります、失礼。来年1月に刊行予定となっている骨太の本格ファンタジー。なにせ作者があの【辺境の老騎士】を書いた人であるから当然で、隻眼の歴戦冒険者レカンを主人公とする冒険譚でありながら、彼が巻き込まれるあるいは自分から首を突っ込む政治的な駆け引き、企み、謀略を食い破る読み応えある快刀乱麻のハイファンタジーとなっている。脅威の毎日更新。世界観の勇壮さと奥深さは他の追随を許さない傑作である。


魔王は世界を征服するようです】 (不手折歌)

長い休載期間を経て、この夏からついに復活。そこからのあまりにも激動過ぎる展開にはひたすら息を呑み続けている。主人公ユーリ・ホウを見舞う悲劇と飛躍。当初からタイトルと内容の乖離には不思議を覚えていたのだけれど、ここに来てまさにタイトル通りの展開になってきて、それが余計に胸を突くんですよね。そこに至るまでの展開は「マジかーマジかー」と思わず口ずさんてしまうようなものが続いてしまって、凄まじいの一言でした。


少女の望まぬ英雄譚】 (ひふみしごろ)

人の心を理解できない、何より心が怪物な少女。というキャラクターが主人公であるのは珍しくはないのですが、本作に瞠目させられたのはそんな化け物でしかなくおそらくはそれで終わるしかなかった少女に、周囲の人々が根気よく愛を与え続け、ついには少女に「心」というものを生じさせたことなのでしょう。主人公の精神構造が怪物で化け物の物語は、結局最後までその心は周囲の人間たちと通じ合うことなく、乖離したまま大きな溝を作ったまま進んでしまうものなんですね。それをここの登場人物たちの中の理解者たちは本当に根気よくその埋められないはずの溝を埋めていくのである。
主人公のクリシェが怪物でありながら根底で素直で良い子であるのも大切なのですが、それ以上にベリーをはじめとする周囲の少ない理解者たちが、彼女の考え方を全否定せずに受け入れた上で愛を注いでいく姿が、本当に尊敬に値する尊さなんですよね。
無償の愛を注がれ与えられることで、少女は心を理解し、愛を知り、歪みを内包したままながら、人の世界で生きていけるだけの魂を得ていくのである。そうして、少女は怪物から正しく英雄になる。


現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変】 (北部九州在住)

【大友の姫巫女】の作者さんの新作シリーズ。戦国時代や第二次世界大戦以前の世界を舞台にした歴史改変ものは多々アレど、本作が凄いのはその舞台として現代、それも昭和ではなくバブル崩壊後からリーマンショックまでのごく最近の二十年弱を描こうというのだから凄い、というか出来るのかそんなこと! と仰天してたら凄いよ、この二十年の様々な大事件が(主に財力と権威と政治力で)改変されてく! 現代でも歴史改変モノって出来るのか、というかごく最近起こった事件などもちゃんと「歴史」なのだというのを今更思い知らされるようで感動すら抱かせてもらいました。微妙に現行の日本とは異なる歴史を歩んでいる世界なのも興味深く、財閥が残っていたり北日本にかつて分離独立して赤化してた国があったらしく(併合済み)と某御大の名作【征途】の残り香みたいなのが残っているあたりがまた乙だったり。


戦国異聞 池田さん】 (べくのすけ)

戦国を舞台にしたものとしては、本年度のクリティカル。信長の乳兄弟である池田恒興の逆行物。中の人はおらず、あくまで池田恒興当人が時間逆行してやり直しをしているのだけれど、何故か林 秀貞をはじめ幾人かの武将が少女化してたり、池田さんが語尾にニャーニャーついてしまったりしているのだけれど、あくまで真面目な戦国ものであります(当社比)
この池田さん、正史では武辺一辺倒の人だったものの、信長命のまま無念の死を遂げた上でやり直しの機会を得たことで、こりゃいかんと謀略政略計略経略の人へと大転換を遂げるわけです。この戦で決着をつける前に戦争を決定づけてしまうえげつないやり口が、その軽快かつポップな語り口と相まってめちゃくちゃ面白いんだ、これが。独自の戦国当世論も非常に興味深く、悲劇的な展開を迎える幾つかの歴史もどんどん変わっていってて、今一番好きな戦国モノとして追いかけております。


全肯定奴隷少女:1回10分1000リン】 (佐藤真登)

もう好きーーー!!
現在ヒーロー文庫で【嘘つき戦姫、迷宮をゆく】をシリーズ刊行している作者さんの現在進行系連載作品なんですが、これがもう好きーーー!!
全肯定奴隷少女というタイトルからして何とも独特で、特に第一章はその特異性を前面に押し出して短編連作みたいな形ではじまるのですけれど、いやそれもメチャクチャ面白く掴みとしては最高なんですが、真に面白さが爆裂しだすのは役職やジョブ名で描かれていた登場人物たちの名前が表記され、物語が物語として動き出してから。
そこからがもうヤバい。ヤバイなんてもんじゃないくらいヤバイ。これほど威力のあるラブコメをデンプシーロールされたのは、長い読書遍歴の中でも果たして幾度在ったかというくらいのインパクト。特に登場当初はいけ好かないばかりだった女魔術師のあの娘が、名前が出て、想いを抱いて、本気になったときのあのエピソードたるや、読んでるこっちの自我が崩壊しかけた!! マジで!!
ガチのマジでヤバかったんだから!!
女魔術師の人気度があれで爆裂したのも当然すぎる結果であったのですが、それでもなお人気一位を堅固した奴隷少女ちゃん。あれと伍するだけの魅力を持っているヒロインがメイン、というだけでこのラブコメの暴力的なまでの破壊力を保証しているのではなかろうか。
あと、全肯定奴隷少女のダブル・ミーニングにはやられました、うん。
現状もなお、オーバードライブ中。最高かよ!


最強カップルのイチャイチャVRMMOライフ】 (紙城境介)

最近刊行された【継母の連れ子が元カノだった 昔の恋が終わってくれない】のメイン二人のイチャイチャっぷりで、読者を七転八倒させた作者の、もう一つの全力全壊で描かれたイチャイチャもの。イチャイチャものってなんだよ!?
いやもう凄いんだって。悶絶モノなんですよ、これがまた。連れ子が元カノ、で致命傷を受けた人は本作を読むと体が消し飛んでしまうかもしれない。
果たして、自分が後輩属性というものに目覚めてしまったのは完全に本作のせいである。
という至高のラブコメものであるのとは別に、この作品の最も素晴らしいところはゲームを全力で本気で楽しみ遊ぶゲーマーたちの物語である、というところなのでしょう。ごく最近の回のワンシーンなのですが、最終決戦を前に一度ログアウトして急いで飯かっ喰らって自室へとかっ飛んで戻ってく主人公に、事情を知ってる妹が頑張ってと声援を送り、行ってきますと勇躍する息子に両親が目を白黒させて、どうしたのか、こんな夜からどこに行くのかと問いかけて、それに妹のレナが自慢げにこう言うんですね。
「お兄ちゃんはね――これから、世界を救いに行くの」
このシーンが、もう胸がキューーっとなるほど来るものがあってねえ。好きなんだ。本気で真剣にゲームで遊ぶ、心から楽しむというその最高の姿を体現する廃人ゲーマーたちの傑作冒険譚なのです。


何も銑十郎元帥】 (神山)

戦前史における仮想戦記や歴史モノというのは、どうしても軍人視点で描かれてしまうのだけれど、本作の凄いところはよほど膨大な資料と知識を以って描いているのか、渦中の歴史の動乱期を政党人、官僚、知識人、財界人、新聞記者という観点から導き出しているところなんですね。いや本来なら国を動かしているのは政治家であり官僚であり財界の人間であり、国の世論に影響を及ぼすのは新聞社であり知識人たちであり、それは戦前だって何も変わらないはずだったのです。それを改めて思い出させてくれるように、知ってる名前そして膨大な知らない名前の当時の国の動向にいろんな形で関わっていた人の名前が出てきて、その上で動きまくる躍動しまくる。そう、歴史とはこのように無数の多種多様な人たちの様々な思惑が絡み合って形成されていくものなのだ。一部の軍人がどう動いたってどうこうなるようなものではないのでしょう。
とは言え、主人公はあくまで「何も銑十郎元帥」なんて言われる林銑十郎(中身あり)。こいつが本当に食わせ者でクセモノで、幾多の切れ者軍人、官僚、妖怪政治家たちから白目で見られ、こいつ何もしていないんじゃ、と思われながら、何気に密かに目立たず歴史の流れに手を加えているあたり、凄まじさすら感じるんですよね。多分、後世で果たして評価されるのか怪しいくらいの暗躍っぷり。正史を知らなければ、どうやって日本が奈落へと墜ちていくのを回避したのかなんて気づかんだろうなあ。


冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた】 (門司柿家)

アース・スターノベルから既に書籍化されている作品なのですけれど、これがまた実にパパ味が味わい深い作品でネエ。40を越えて老境に足を踏み入れかかった元冒険者の父親と年頃の娘という父娘関係の描き方が素晴らしいんですよ。
娘のアンジェリンは長らく故郷を離れて暮らしていたものの、凄いパパっ子。ファザコンではあるんですけれど、それは実に真っ当な父親への愛情であり、また父親であるベルグリフの方も本当の娘として(実は拾い子)アンジェのことを慈しんでいる。なかなか、この手の真っ当な親子の情愛というのを描けている作品というものは限定されますし、何よりベルグリフの穏やかで年輪を感じさせる懐の深い人柄がいいんですよねえ。人生の先達であるおじさんであるが故の渋み、他者への優しさ、痛みや辛さを飲み込む大らかさがもうカッコいいんだ。若い頃に片足を失って仲間たちと離れてドロップアウトした、という挫折の経験を乗り越えたが故の人物の大きさ、人徳というものをひしひしと感じさせるキャラクターなんですよね。そして、片足を失ってなお鍛錬を怠らず、むしろ若い頃よりも熟達した達人になってるあたりとか、渋い渋い。
そんな魅力的な大人であるベルグリフが、娘の活躍に目を細め、帰ってきた娘を優しく迎え入れ、またこの年で新たな冒険の旅に出て新鮮な感動を得たり、若い頃にたもとを分かってしまった仲間たちと再会を果たしたり、結ばれなかったかつての恋ともう一度向き合ったり、とおじさんとなった後であるが故のムーブメントが満載で、色々とたまらん作品なんですわ。


スフィーと聖なる花の都の工房 〜王立アカデミーのはぐれ綴導術士〜】 (み)

スケールのデカさと設定の緻密さ大胆さ、度肝を抜く怒涛の展開に跳ね回る魅力的なキャラクターたち、という意味においてはそんじょそこらの商業化作品が目じゃない完成度とポテンシャルを誇る超弩級のファンタジーが本作なのである。
初っ端から口開けっ放しになるような、作者の頭の中をほじくり返して閲覧したくなるくらいのストーリーが展開されるんですよね。アクション演出のビジュアルイメージなんかも凄まじいの一言ですし、アレンティアさんの薔薇の道なんてめっちゃカッコ良すぎるくらいですもの。
圧巻は直近の第三部。ここの王との対面から魔王使徒との決戦の密度の濃さとスピード感には唖然としっぱなしで震えが止まらない圧巻圧巻圧巻の描写で埋め尽くされてましたからね。
動きの目立つ戦闘シーンのみならず、王さまとの交渉シーンですよ、あれは痺れた。アレンティア隊長とキアス先輩を両脇に従えて、フォマウセンとともに立つスフィーリアの揺るぎのない立ち姿にはもう身震いしましたよ。あの凄まじい緊迫感とスフィーの格好良さ。痺れた、本当に痺れた。その後のノルンティ・ノノルンキア戦たるや筆舌に尽くしがたい凄まじさだったわけですけれど。なんなの、あのスケール感!?
とにかく読み応え、面白さに関してはずば抜けたシリーズでした。惜しむらくは半年以上更新が止まっているところなのですが、どうやらエタっているわけではなく執筆はされているようなので新作投下を首を長くして待ちたいところであります。pixivに投稿されていた短編はおかげさまで発見できましたし。


転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?】 (紙城境介)

も一つ紙城境介さんの作品を紹介させていただきましょう。他のこの方の作品が明るいイチャイチャラブコメであるのに対して、これは愛のダークサイドを徹底して追求したヤンデレワンダーランド。
いや、タイトルだけで凄まじいヤンデレに付きまとわれることになるのは想像できるでしょうが……果たしてその想像はおそらく容易にぶっちぎられるでしょう。
まさに想像を絶する狂気が舞い降りてくるこの恐怖。なまじ、通常モードの物語が秀逸すぎて、それ自体でとてもおもしろい名作ファンタジーとなり得るだけの作品だっただけに、途中からの大どんでん返しには比喩ではなく血の気が引くことになってしまいました。
死ぬかと思った。
魔王よりも邪神よりも恐ろしい(ガチで)ヤンデレと、本腰入れて戦うということが如何なることなのか。それは途方もない地獄で、絶望的なんて言葉が歯に浮くような悪夢。
これは、そんな災厄に必死に抗う主人公と、彼を愛するツンデレ妹とのグラン・ギニョル……と見せかけて、そこにとどまらない大転換を遂げることになるんですよね。勇躍、名乗りを上げるもうひとりの主人公。たった独りの抵抗者。それは奪われた初恋を取り戻す少女の物語。
と、大いに盛り上がっているさなかでこちらも半年更新停止中。ただ、作者の紙城さんは活躍中でありますので、いつかは更新再開されると信じています。

 
11月26日

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11月20日

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11月16日

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11月12日

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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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11月9日

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11月6日

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11月5日

エンターブレイン
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11月4日

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