徒然雑記

終日のたりのたりかな  
  オロチのまどろむ庭TOP  読書メーター  月刊書籍発売カレンダー  書籍感想・殿堂作品
  書籍感想・著者索引(表紙絵附) 書籍感想・著者索引(シンプル版)  書籍感想・作品タイトル索引(シンプル版)
  10月の漫画新刊カレンダー  10月のライトノベル新刊カレンダー
  11月の漫画新刊カレンダー  11月のライトノベル新刊カレンダー
 

時雨沢恵一

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインXI フィフス・スクワッド・ジャム〈上〉★★★☆  



【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインXI フィフス・スクワッド・ジャム〈上〉】 時雨沢 恵一/黒星 紅白 電撃文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

SHINCとの合同チームで挑んだクエスト《ファイブ・オーディールズ》。その壮絶なバトルから間髪入れず開催が発表された第5回スクワッド・ジャム。
スポンサー作家によって課せられる今回の特殊ルールは『ゲーム途中で、チームメイトが運ぶ別の装備一式にスイッチ可能』という、全プレイヤー混乱必至のものだった。
当然のごとくSJへの挑戦を決めたレンたちは、首都・グロッケンの酒場で作戦会議を敢行するのだが、思いもよらぬ知らせが彼らのもとに届く――。それは『今回のSJでレンを屠ったプレイヤーに1億クレジットを進呈する』というもので……。

「わたし、賞金首になったくらいで、 SJから逃げないもん!」
時雨沢恵一×黒星紅白が贈る痛快ガンアクション、第11弾が登場!
およそ一年半ぶりの新作! もう出ないのかな、とも思っていたので正直嬉しい。好きなシリーズなだけに。時雨沢さん、違うシリーズ手掛け始めてましたしね。
さて毎度はじまりました、アレな作家がスポンサーの大会スクワッド・ジャム第五回。当たり前みたいにシャーリーとクラレンスがメンバーとして参加してくれてるのは嬉しいなあ。相変わらずシャーリーは隙あらばピトは殺す、と言ってますけれど。いや照れ隠しじゃなくてこの人はホント殺す気だと思いますけれど、前回までのチーム自体裏切ってでもという雰囲気ではなくなって、ピト以外とはちゃんとチームとして協力してくれそうなので、それでよし。ピトさんはちょっと一度殺しちゃってもいいくらいだと思ってるし。
しかし、今回の大会ルールとはまた別に、謎の依頼人からこの大会においてレンの殺害に成功したものに賞金を出す依頼が出され、参加者たちが沸き立つことに。事実上の賞金首となってしまったレン。
もちろんその賞金とはゲーム内マネーなのだけれど、これリアルマネーに換算すると100万円にもなるという話で、そりゃあちょっと無視できない金額だよ。ついつい手が滑ってでも殺りたくなっちゃう金額だわ。
この件に関しては、上巻では少なくとも誰がこの賞金を賭けたのか、についての話は進まなかったのだけれど、ポンと100万円もの金を出せる人間ってそうそういないと思うので、自然とポンと100万円出せる人間の顔を伺ってしまうのですが。
いやまじであんたじゃないの? ピトさんや。
ピトさん完全否定してるけれど、この人の場合真顔で否定しておきながらあとでシレッと実はわたしでしたー♪とかほざいても全然おかしくない人だからなあ。
今の所、なぜわざわざレンに賞金をかけたのか、という理由も原因も推測すらもあがってきていないので、想像のしようもないのだけれど。

本編の方は今大会用の特殊ルールがいくつか。事前に公表していた装備品のスイッチ機能は、説明されてもよく頭に入ってきませんねー。こればっかりは実際に使用してもらわないと。
そしてもう一つゲーム開始と同時にチームメンバーがフィールドの各所にバラバラに配置されることに。このメンバー同士の居る場所が異なってしまう、という事を加味してのスイッチ機能だったんろうか。
ともあれ、いつもワケわからんルールでむしろ行動が縛られて展開が狭くなっていくばかりだったのに比べると、このメンバー分散は面白い試みかも。
自然と、違うチームのメンバーとの協力プレイ、時間制限だけれど共闘なんて選択肢が生まれることで、いつもと違うメンバーと一緒に戦うというなかなか見られない戦争シーンが見られることになりましたし。前巻の女子高生チームとの共同戦線も面白かったけれど、あれをよりシャッフルした形か。それ以前の4巻のイベントでもVSNPCで他の全チームとの共闘があってあれ凄く良かったんですよね。ああいうのをもう一度見られるという展開は楽しかったです。
それに今回は個別に臨時チーム組むという形で、他のチームの人間と組む形で相手の人となりとかより深く知れる話になってましたしね。あのマシンガンラバーズの新女王の人、前回優勝を掻っ攫ったわけですけれど、その辣腕振りは思い知らされましたけれど意外とどんな人なのか、というのはマシンガンラバーズの様子を外からチラッチラッと見かけるだけだったので、本当の意味で詳しくはわからなかったのですけれど、今回レンと二人で行動することになったので改めてどんな雰囲気の人なのかわかってきましたしね。とはいえ、まだまだ底知れないところのある人なのですが。
しかし、別チームのメンバーと共闘しながら、偶発的な戦闘を繰り返していたら、いつか同じく別チームのメンバーと組みながら戦っていた同じチームのメンバーと遭遇戦になってしまうのではないか、という懸念は最初からあったわけで。
二人で組むとかなら、声をかけて戦闘を止める、ということも出来るでしょうけれど、今回のレンは最終的に4人で組んで全員他のチーム、という形になってしまっていたわけで、こんがらがって同士討ちになるんじゃ、と思ってたら案の定……どころか、臨時リーム内で不意打ち銃殺ってやらかしおった奴が出おった!! なんて邪悪、なんて卑怯! こいつはゲロの匂いのするクズやろうの登場かーー! と、ここは敵役の登場により一致団結の流れか? と手に汗握ったところで、出てきたやつがあれですよ〜〜。
うん、まあ何となくわかってた。まあ、ピトさんだとありがちすぎて、拍子抜けしてたと思うくらいなのですが。奴なら、やらかしてもおかしくはないなあ、うんうん。
いやもうこれ、レンちゃん普通に今の臨時チームで頑張ったらいいんじゃないですかね!? 元チームのメンバーって半分くらいこの際殺ちゃってもむしろスッキリ気分爽快な気分にさせてくれそうですし。
いや、クラレンスちゃんは普通に凹みそうなので、勘弁してあげるとして。



ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインX ―ファイブ・オーディールズ― ★★★☆   



【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインX ―ファイブ・オーディールズ―】 時雨沢 恵一/黒星 紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle BOOK☆WALKER

熾烈極まる第四回スクワッド・ジャムの死闘から約1週間後。『ファイブ・オーディールズ』、すなわち“5つの試練”の意味を持つ謎のクエストに、レンたちLPFMはボス率いるSHINCとの合同チームで挑む!
「今回のクエストは、スクワッド・ジャムとは違って対人戦闘はナシ。フィールドに出る“エネミー”を倒しクリアを目指す。そして一番重要なのは十二時ジャスト一斉スタートの“競争型”ってこと」
 第一のフィールドに転送されエネミーを警戒するレンたちが目にしたのは――「こんにちは、皆さん」。言葉を喋るかわいい犬で……!?

あれ、神崎エルザが語った自分の過去の話で本当なのって、エムさんに最後に告げた「全然本当じゃないかもしれないよ?」だけなんじゃないの?
と、思わせてやっぱり豪志くんにだけは本当の自分の過去を語っていた、というのならそれはそれで綺麗なお話なんだけど、一連のお話はちょっと出来すぎなような気もするし、でもエルザの過去としてはぴったりなような気もするし、でもエルザの性格からして実は女子高生軍団に語っていた作り話の方が実は本当だったりしてもおかしくないし、ああもうこのあたりの迷彩のかけかたはさすがは時雨沢さん、と言ったところですか。

表紙はフカとワンコ。ワンコの絵がなんともリアルでなんだこの犬、と思ったら今回のゲームの案内人、案内犬? だったのですけれど、フカこと篠原 美優のワンコ愛が深すぎて、フカってばひたすらワンコ愛でるばかりだったじゃあないか。でも、フカ次郎の名前の由来って飼い犬からだったのね。この話って前にも出てたっけか。覚えてはいないのだけれど、彼女の愛犬への思いの深さは今更ながら伝わってくる。
その愛情の深さを知っているレンも加えた愛犬とのエピソードは、改めてレンとフカが昔からの家族ぐるみの親友だったんだなあ、というのを実感させてくれる話でした。
住む場所離れてしまっても、今はこうしてゲームで一緒に遊べて、繋がりはなくならないというのはイイ環境ですよねえ。まあ、何かあったらというかレンのデートの顛末を覗き見するためだけに北海道からすっ飛んでくるんだから、この二人に距離の隔たりというのはあんまり関係ないのかもしれないけれど。

というわけで、今回は対人戦なしのゲームに、女子高生アマゾネスチームにシャーリーとクラレンスのコンビを加えたオールレディース(プラスM)チームで参戦。いくらチャンスあればピトさんを暗殺仕放題権をもらったとはいえ、誘われたら参加してくれるようになったシャーリーはだいぶ打ち解けましたよね。ピトは除く、だけど。
そしてアマゾネス軍団は、今回はなんかロールプレイがだいぶ吹っ飛んでたぞ? 素の素直でひたむきなスポーツ女子高生集団っぽさが前に出てしまっていた気がする。いや、出てしまっていた、と言っても悪いわけじゃないんだけど。でも、文章では女子高生っぽくてもビジュアルはいつもどおりのイカツいアマゾネス軍団のはずなので、漫画とか映像で見たら若干異様な感じになってしまうかもしれないが。それとも、ピトを首領と仰ぐ規律正しいアマゾネス軍団、みたいに見えるんだろうか。

ともあれ、今回は5つの試練、というタイトル通り全五面の様々なシチュエーションに制限や条件を付与されたゲームをクリアしていく話になっていて、頭をひねる場面も対人戦闘みたいにお互いを撃ち倒すためにバトル脳をフル回転させて銃撃戦するような展開ではなく、用意されたギミックを文字通りゲームとしてクリアしていく話だったので、いつもの調子で見ているとちと熱量は足りないかもしれない。相手がいてこそ、という場面もありますからねえ。
でも、終盤になると対戦相手が、まあいつもの面々ですけど、現れて対抗戦になっていくんですけどね。
ただ最後のワンコの扱いについては、もっとシチュエーションを用意すればよかったのになあ、と思わないでもなかった。唐突感があって、そうしなければならないストーリー性がなかったですもんね。逆に言うと、そうしないストーリー性もなかったので躊躇しない人たちはあっさりと引き金を引いてしまったのかも知れませんけど、ゲームとしてもそこでやるかやらないかに煩悶を催させるのに、単に動物への愛情とか状況に違和感を感じるか、という感情とかメタ的な勘に拠るものじゃなくてもっと前フリがあったらよかったのになあ、と思ったり。今回のゲーム企画したの小説家先生のはずなんだがなあw

そして、あのラストのワンコ……スー三郎のフカへの別れの言葉はなんだったんでしょうね。どうして、犬の天国なんて言葉が出てきたのか。別に彼とフカの愛犬の繋がりなんてものは一切なかったはずなんだけれど、ちょっと意味深なお別れがひとひらの味わいを胸に残してくれるラストシーンでした。

シリーズ感想


ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインIX フォース・スクワッド・ジャム〈下〉 ★★★★   



【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインIX フォース・スクワッド・ジャム〈下〉】 時雨沢 恵一/黒星 紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle BOOK☆WALKER

レンのリアル・小比類巻香蓮との結婚を目論むファイヤこと西山田炎の誘いに乗り、“結婚を前提としたお付き合い”をかけて戦うことになった第4回スクワッド・ジャム。是が非でもレンに勝利したいファイヤは、打倒LPFMのために編成した結託チームに、ボス率いるSHINCを取り込むことに成功する―。MMTMとの壮絶な“高速バトル”を潜り抜けたレンたちは、ついにSHINCのメンバーと相まみえたのだが、そこにファイヤ傘下のチームが突如現れ…。銃声と硝煙とほのかな恋心が入り乱れる第4回スクワッド・ジャム、いよいよクライマックスへ!
ここに来て時雨沢さんの趣味というか銃火器愛が炸裂しまくってるぅぅ。拳銃戦なんか、どこに拳銃があるんだよ!?と言いたくなるような拳銃(ハンドガン)の定義の限界に挑むようなものばかり出てきて、これ絶対主催者が思い描いていた拳銃同士の打ち合いとは違ったんだろうなあ、と思う展開だったんですが作者の偏愛がこれでもかと伝わってくるのはなんともニヨニヨした感じでした。
さて、流れからボスたちのSHINCと共闘することになったレンたち。ただ、このバトルにおけるファイアとの決着の意味を彼女らに伝えたら、そりゃ女子高生共なんですから盛り上がりますわなあ。
ボスのキャピキャピしたテンションの上がり方が可愛いんだけれど、実際のビジュアルだとごついゴリラがキャピキャピしているのは絵面的にキツイものがあるかもしれない。その点、小説で良かったのか後の映像化のお楽しみなのか。
でも、絵的に映えるという意味では今回はミニガン搭載のハンヴィーとのカーアクションや突進する機関車に搭乗しての打ち合いに、凍りついた河の上での戦いなど、見た目派手な銃撃戦が今回は特に多かったような気がします。耳をつんざくような銃撃音に、飛び散る破片、転げ回って逃げ回る人間たち、とイメージが映像となり音となって聞こえるようなシーン描写は、やっぱりいいですなあ。狙撃手が多かったことから、狙撃戦も多かったですし。
その点、シャーリーは活躍の場がたくさんあったぞな。
あのまま、シャーリーとクラレンスが敵になって別れたまま、というのは折角おんなじチームとしてスタートしたのに勿体無いなあ、と思っていただけに後半の合流は嬉しいものがありました。せっかく、スクワッドジャムってチームの最大人数が6人なんですから、いつもの4人だけって味気なかったですもんね。そこに狙撃手のシャーリーとレンとは違うタイプの近接型でもあるクラレンスが加わると、チームとしてもバランスが取れて充実してますし、もし次があるとしたらもう一度この面子でやってほしいところではありますねえ。
ファイアとの決着は正直ちょっとすっきりしないものがあったり。そもそも、ファイアという御曹司がどういう人物か、結局分かりづらいママおわってしまったところがありますしね。部下たちからは家族のように慕われているようですけれど、あのゲームに対する偏見はマジものだったようですし、自分の知らないものに対して平然と見下すことがある、というのはだいぶマイナスポイントだと思われ。ただ、実際体験してみて素直に前言を撤回できるあたりは、一廉の人物なのでしょう。
でもなあ……あれだけ部下の人たちに手伝ってもらっておきながら、最後のあれはないんじゃなかろうか。この大騒ぎがなんだったんだ、という話になってしまうし。まあ、部下の手前無理をして、というのも意味のない話なので、あかんと思ったら即撤退という判断の速さは褒められて然るべきなのかもしれない。
レンの方はもう本当にいい面の皮なのですが。あれは怒っていいと思うぞ。実際、恥かかされたと言ってもいいと思うし。

ピトさんとフカには大ウケ案件だったかもしれないけど。わざわざ見に来るピトさんw
しかし、ピトさんはリアルで自分の正体を明かすときが一番輝いてるなあ。
シャーリーの方は、あれなかなか凄い仕事してるんですねえ。自然を相手にする仕事であると同時に、案内人ってことは人間とも密接に関わる仕事でもあるわけで、あの難しい性格からしてあんまり他人と関わらない仕事内容なのかと思ったけれど、コミュニケーション能力高いのかー。
明言はされてないけれど、あのお客さんクラレンスなんだろうなあ。

シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVIII ―フォース・スクワッド・ジャム〈中〉― ★★★☆   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVIII ―フォース・スクワッド・ジャム〈中〉― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVIII ―フォース・スクワッド・ジャム〈中〉―】 時雨沢恵一/黒星 紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle B☆W

恋愛には人一倍疎い香蓮に、突如持ち上がった若手実業家・西山田炎との結婚話。GGO内で遭遇した彼のアバター・ファイヤのあまりに無粋な振る舞いに、レンは売り言葉に買い言葉で“結婚を前提としたお付き合い”をかけた勝負を約束してしまう―。そうして始まった第4回スクワッド・ジャム。香蓮の人生を左右する勝負と並行し、今度こそ宿敵SHINCとの直接対決で決着をつけたいレンだったが…優勝候補であるレンたちを倒そうと手を組んだ卑劣な結託チームの中に、なぜかSHINCの名前があり―!?
さすがのボスも、「ふぁいあ」がゲーム内での名前じゃなくてリアルネームプレイだとは気づくまい。
世代的にはキラキラネームに馴染みがあるのはむしろアマゾネス軍団なんですけどねえ。
さて、前回レンちゃんが赫怒していたファイアとSHINCの結託事情。西山田氏から何らかの事情が明かされてボスたちが協力することになったのか、と危惧していたけれど、SHINCにレンと決着つけるという意志が消えていなくて良かった。ボスたちからすれば、やむを得ずという展開でしたからなあ。ただ、それならSHINCは放っておいて勝手にぶつかるのを待っていてもよかったような気もするのだけれど、あそこでいちいち連れてきて直接接触してしまい、共闘を持ちかけるあたりに西山田氏の性根が出ているような気もする。それでいて、事情を明かすでもないですからねえ。まあ明かして協力を取り付けようとしたらしたで無神経の極みではあるんだけれど。
そして、どうやっても前座扱いになってしまうMMTM。おそらくチームバランス的にも個々の持つスキルや経験にしてもチームワークにしても参加チームの中で屈指のはずなのに、LPFMもSHINCも最終目的が違うからどうしても前座でやっつける相手になっちゃうんですよね。これ、前回までの大会でもだいたいそのパターンでしたし。一方でMMTMは、というかリーダーのデヴィットがピトさんに執着しているものだから、執拗にまとわりついてくる人たち、みたいな感じになっちゃってるし。
とどめに、ピトさんから明かされるデヴィッドの黒歴史。
『お前だけが、オレをダビドと呼んでもいい』(キメ顔)
おまえ……よりにもよってまたピトさん相手になんちゅう。それで今は逆恨み、と言ったらかわいそうか。ピトさんがクソ鬼畜外道プレイでやりたい放題仲間も血まみれにしていたのも確かな話ですし。いやでも、絶対私怨入ってますよね、はははは。
同じくピトさんに恨み骨髄なシャリーとクラレンスのコンビは、図らずもレンたちの別働隊みたいな形になっちゃってるんですね。ピトを殺すのは自分だ、だから他のやつには殺させない、ってどっかのツンデレライバルキャラですか、というプレイを地で行ってしまってるんですが。
でも、レンのチームが本来は六人組だった、というのを他の強豪チームが全く知らない、というのは何気に凄まじいアドバンテージなんですよねえ。現に、狙撃を食らったMMTMはやられたあとも何が起こったかわからないままで、生き残った二人も対策を立てようがない状態ですし。
三輪走行車のトライク。トライクってなに!? というくらいには初耳で存在すら知らなかったのですが、前輪が二輪の三輪バイクをトライクっていうのか。説明からして無骨なデザイン、というかトラクターみたいな乗り物かと思ったのだけれど、カラー口絵でレンたちが乗ってるイラストを見るとえらいかっこいいんですよね。スピードも相当でるみたいだし、これはかっこいいなあ。
ただ、Mが乗ってる方は明らかに重量オーバーにしか見えないw
ようやくSHINCとのガチンコバトルが叶った、と思った途端に横槍ですよ。これは無粋の極みだなあ。SHINCとの勝負が一進一退の本当に噛み合ったバトルだっただっけに、なおさらに。先に本命と相対するよりも、余計な邪魔者全部片付けてから、の方がよかったんじゃないだろうか、結果論だけれど。まあ、これからそうなるかもしれないが。プロポーズの件、ボスたちに話したら彼女たちもゲーム女子、一発で激怒して一緒に戦ってくれるでしょうし。
ふぁいあの結託チームの総人数的にも味方はそれなりにいないと苦しいだろうしなあ。
マシンガンラバーズはあれ美人指揮官を手に入れて猛威を奮っているけれど、逆に言うとチーム単体で完結してしまっているだけに、ストーリーにどう介入してくるのか見当もつかないだけに逆にどう動くか楽しみでもあるなあ。何気に蚊帳の外のまんま終わってしまいかねない可能性もあるけれど。

シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 7.フォース・スクワッド・ジャム〈上〉 ★★★★   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVII ―フォース・スクワッド・ジャム〈上〉― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 7.フォース・スクワッド・ジャム〈上〉】 時雨沢 恵一/黒星 紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle B☆W

『結婚を前提に、香蓮さんとお付き合いがしたいと思っております』
香蓮の父親のもとに届いた一通のメール。それは、父に付き添ったパーティー会場で出会った若手実業家からの、リアルな結婚の申し入れだった。しかし、香蓮は『ピーちゃんみたいなのがタイプ…』と取りつくしまもなく―。そんななか開催が決定した第4回スクワッド・ジャム。今度こそSHINCとの決着をつけるべく参戦を決めた香蓮だったが、首都グロッケンでの作戦会議中、突如レンの前に現れたハンサムな男からある勝負を持ちかけられ…。第4回SJの銃撃戦の裏で、香蓮の人生をかけたもう1つの戦いが幕を開ける!
香蓮さんって、家金持ちだとは知っていましたけれど……あんなでけーマンション、大学通うために東京一人暮らしの娘にぽんと与えてあげられる家、しかもちょーでけーテレビ置いてあるというお家なんですから、そりゃあ金持ちだとは思ってましたよ、うん。
でも、父親の付き添いでパーティーとかドレス着て出るとかそれ社交界じゃないですか。ハイソサエティじゃないですか。そういう界隈の人だったのねえ。
ってかさ、180センチ超えの長身スレンダー超美人の会社社長令嬢って日本というよりも欧米界隈のセレブみたいじゃないですか、おおう。
そんな香蓮さんにパーティーで出会い、その場ではけっこう意気投合して後日結婚の申込みを「父親に!」申し出ていた西山田炎。炎と書いてファイアーと読む。おおう、キラキラネームだ。そこまでするなら超火球と書いてメラゾーマと読む、くらいの名前にすればいいのに、などと思ってしまうキラキラ界隈であります。
いやさまあこの男がなあ。こういう独善的で無神経な男がなんでかビジネスシーンではちゃんとしてたりするんですよね。彼も実業家として成功しているわけですし。
その容姿を逆にバネにして成長を遂げてきた、と評されているみたいだけれど、彼の独善性と成功を元手にしたあの自信は、彼のあの自分の容姿を克服したものではなくて、歪んだ言い訳として自分の中でこねくり回しているんじゃないだろうか、と思ってしまうのはVRでの自分のアバターをいかにもな高身長の濃い顔をしたイケメンにしてしまってるところなんですよね。
そりゃあ香蓮さんもMさんもピトフーイも、いやMさんは実際どうなんかな、わからんけれど、現実と違う自分の理想像をアバターとしてああいう姿にしているわけですしね。多かれ少なかれそういうのはあるとは思うんだけれど、ファイアーさんはどうなんだろう。香蓮はレンというアバターを当初自分の背の高さのコンプレックスを解消するためのガワとしてストレス解消に使っていたけれど、なんやかんやと今はそのコンプレックスを解消して、レンというアバターは既に自分のもう一つの分身として扱っているわけですが、ファイアーさんは自分の事業展開など成功体験によってコンプレックスを解消できているなら、ああいうアバターを選ぶ必要どこにもないんですよねえ。
GGOどころかVRゲームすら未経験、ってかあの様子だとネットの基本的なマナーすら知らないっぽいんだけれど、超ご年配の方ならともかく若手実業家でそういうのってあるんだろうか。ともかく、金だけはたくさん持っているお金持ち素人さんがどういう手を打ってくるのか。以前傭兵雇ってというのはピトさんやってましたしねえ。
かくいうレンちゃんチームはというと、まさかのシャーリー&クラレンス加入展開!!
って、素直に行ったらほんとに最強チーム結成だったんですけどね。あのままズルズル仲間同士で行ってしまっても良かったのになあ。シャリクラが加わったらあのチーム、ほんとに隙らしい隙なくなるし。
そういえば、あのメンツの中で中の人が不明なのってクラちゃんだけなのよね。女性というのだけはわかっているものの……予想以上に子供なのか?
新キャラだとDOOMの子たちもパリッとしててよかったんだけれど、マシンガンラヴァーズに降臨した女神様がなかなか気になるところで。もしかして、今回すげえ強敵になるのか、マシンガンラヴァーズ!?

シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVI ―ワン・サマー・デイ― ★★★★   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVI ―ワン・サマー・デイ― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンラインVI ―ワン・サマー・デイ―】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle B☆W

第三回スクワッド・ジャムの死闘から約一ヶ月。
全国各地に散るSJプレイヤーのもとに、ある一通のメールが届く。それは、過去三度開された大会の上位入賞チームのみが参加できるという新ゲーム、“20260816テストプレイ”への招待状だった。
GGOの運営会社《ザスカー》からの依頼によって開催されるスクワッド・ジャムとは全く趣旨の異なるゲーム。そのミッションとは、最新AI搭載の敵NPCが守る“拠点”を攻略するというもので――。
SHINCと交わした再戦の約束を果たすため、消極的ながらも参加を決意したレン。彼女が目の当たりにするNPCの脅威とは。
時雨沢恵一&黒星紅白が贈る“もう一つのソードアート・オンライン”第6弾が登場!!
今回はスクワッド・ジャムじゃないからか、サブタイトルからちゃんとスクワッドジャムが消えてるんですね。お陰でこれまでよりはタイトルが短い。しかしそれでもタイトル長い!
個人的にはレンと一緒で、スクワッドジャムの形式よりもこっちのゲームルールの方が好きだなあ。協力プレイ、というのは抜きにしても、スクワッドジャムはレーダーに拠る居場所の暴露や、時間経過によってフィールドが狭くなってくる、というプレイにどんどんと制限がついてくるシステムなので、それを込みに戦略を立てるにしてもどうもプレイヤー側に選択肢がどんどんなくなってくるのでかなりバタバタしてくるのがちと不満だったんですよね。
その制限を、今回はキレイに取っ払ってあったので、それぞれのチームのポテンシャルが邪魔されずに発揮されている感があって、なかなかに楽しかった。
まあこれだけ回数を重ねると、相手チームも固定というかメンバー見慣れた連中ばかりになってきたんで、そろそろ催しとしてもただいつものメンバーでガンガンやりあう以外の要素がほしいなあ、と思っていたところだったので、なりゆきの結果とは言え全チームでの共闘戦、になったのは非常に面白かった。
てか、わりとイロモノよりだったマシンガンラバーズとか近未来フルアーマー軍団が味方になるとこれ異様に頼もしいことになってて、嬉しくなってしまった。なんだかんだとあのピーキー軍団好きなのねー。活躍してくれる嬉しいじゃないですか。あれだけ尖った性能の連中、諸兵科連合に組み込むと何気にカードとして使いやすいし強いんですよね。ここぞという時の使い所がたくさんある。それを言うとレンのような高機動型もそうなんだけれど、各チームからとある能力に秀でたメンバーを選抜して、作戦に投入という展開は普段のゲームよりも戦術の幅が異様に広がってて、メリハリもあっていいんですよ。いつも敵同士でやりあってた連中が、協力して戦うというシチュエーションはやっぱり大好物ですし。あのチームの強みとか特色とか、何度も戦ってた敵だからこそわかっている、という通じ合っている感もね。
一方で、このスクワッドジャム・チームのどんちゃん騒ぎな雰囲気とは裏腹に、NPCとされる敵サイドの空気感がまた全然違うのである。スクワッドジャム・チームの方は全くその空気感の違いに気がついていないのだけれど、お互いの空気が絶対に交わらないまま戦闘ポイントでグチャグチャに入り乱れているのが、また気色悪いのである。双方、同じ光景を見ながらまったく違うものを見て、違うこととして捉え、違うように考えている。この錯誤、ズレが異様なのである。
実のところ、似たようなズレに関してはスクワッドジャムの第一回のあるチームとの対戦でも薄っすらと浮かび上がっていたのを、今回読んで思い出したのだけれど、今回の話でのそれは以前のそれよりも遥かに顕著だったんですね。それは、ゲームと理解しているかいないか、の違いだったのかもしれません。
これ、レンたちのサイドから見たらほんと楽しいだけのドンパチなのだけれど、あちらさん視点からの話を見ると確かに怖いわ。レンの自爆のときなんかが特にそれで、ちょっとゾッとするものがあった。
思えば、冒頭のレンとフカのリアルでの会話はフリだったんだろうけれど、だからこそ余計に冒頭でレンが見せていた忌避感ってのが、フカに突っ込まれたように言い訳でしかなかっただな、というのがよく分かる。
なにげにこの交わらない味気の悪さみたいなものって、作者のキノの旅シリーズとかアリソンシリーズでもたまにプスプスとまち針で差し貼られたそれっぽくて、教訓じゃないんだけれど頭の隅っこに忘れないようにザクリと刻まれるような感覚は、やっぱり時雨沢さんらしいなあ、なんて思ったのでした。
しかし、これだけみんなのリアルの方の顔が知れてくると、アバターじゃなくてリアルの方の姿でドンパチやってくれたら楽しそうなんだけどな。いや、リアルでガチのドンパチやれ、と言ってるわけではなく、SHINCなんかアマゾネス軍団じゃなくて、女子高生軍団の方がやはり見た目的な映えというかギャップがさあ、ほらw

シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 5.サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス(下) ★★★☆  

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (5) ―サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス (下)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 5.サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス(下)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon
Kindle B☆W

"さあ、存分に殺し合え。かつての仲間は、今は敵だ"

生き残りチームから各一名がランダムに選抜され、ビトレイヤー(裏切り者)チームを結成する「特別ルール」が発動した第三回スクワッド・ジャム。優勝候補筆頭と目されていた最強チームからは、レンが最も戦いたくなかったプレイヤー・ピトフーイが選ばれてしまう。
激震が走る参加者たちをよそに、刻一刻と海へと沈むフィールド。その中央部分、濃い霧に隠されていた【UNKNOWN】エリアに鎮座していたのは、一隻の巨大豪華客船だった。行き場を無くした彼らは、やがてその客船に呑み込まれて――。
裏切りの銃弾が飛び交う、壮絶なバトルの結末とは……!?
結局、女子高生ズとの本気の決着はまたお預けかー。この「裏切り者」企画、プロデュースした作家先生はドヤ顔してたんだろうけれど、不評を通り越して参加者からは生命狙われかねないくらい非難轟々だったわなあ。そりゃねえ、チームの戦略とか目的とか色々あっただろうのを、一方的にお釈迦にされるわけだから面白くはないわなあ。今回の海が広がってってどんどんフィールドが狭くなっていく展開も、ちょっと運営側からの恣意が強すぎて、参加者側の自由度がかなり低めだったのが、見ている側としてもちょっとどうなのかなあ、と思うところではあった。誰が何をしでかすのかわからない先行きの不明さも面白さの要素でしたからね。かなり強制度が高くてどのチームもある程度行動が一緒になってしまいましたし。そんな中でもそれぞれチームが特色を見せてはいたのですが。
女子高生軍団のあの毎度の鋼鉄のチームワークはすごすぎるよね。初っ端から一糸乱れなさすぎてこええよ!
それだけに、彼女たちが幾つもの不自由を負って思うとおりに動けなかったのにはもどかしさを感じた次第。やっぱり、全力の彼女たちと全力のレンたちのバトルというのは見たかっただけに。

それにしても、ピトフーイは毎度毎度やらかしてくれることで。いや今回の場合、かなりの割合でレンが悪い気もするんだけれど。この巻の最初の方のあの反応ってそういうことだったのか。いやいやいや、気づかんよ。盲点すぎる、というかレンがはっきりしなさすぎだよこれは。優柔不断と言われても仕方ないんじゃなかろうか。
その分、ピトフーイさんはやりたい放題やらかしてたのでありますが。これ、あとから読み返してみたらホント、ピトフーイのやりたい放題っぷりは笑えてくる。裏切り者ルールのスカスカっぷりもアレなんですけれど。これ、あの敏捷性優先チームの人の裏切り者ルールに選ばれたけれど元のチームを裏切らないぜ、というのを全員がやってたら、企画自体成り立たなかったでしょうし。
まあ全体的にもどかしい部分が多い展開だったかなあ。大どんでん返しには文字通りひっくり返ったけれど。
ピトフーイさん、どれだけレンに対して抱え込んでるんだか。この人、横暴で傍若無人の割にやっぱり繊細だよなあ。その意味では、汲んでくれるフカ次郎ってリアルでもピトフーイと相性いいのかもしれない。いやさ、フカちゃんの場合、誰相手でも汲んでくれるフシがあるんだけれど。何気に面倒くさいレン相手もある意味そうだしねー。変に懐の深い女子大生である。
そして、SAOベータ版時代、ピトフーイさんと遭遇したイケメンがスカしまくってる件について。こやつ、素であんな言動してたんかー。なんか、こっちが恥ずかしくなってきてしまったんですけどっ。


シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 4.サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス (上) ★★★★   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (4) ―サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス (上)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 4.サード・スクワッド・ジャム ビトレイヤーズ・チョイス (上)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon
B☆W

ピトフーイのリアルな死をかけた第二回スクワッド・ジャムから約三ヶ月。突如アナウンスされた第三回大会に、レン、ピトフーイ、フカ次郎、エムの最強チーム〈LPFM〉が挑む! 優勝候補筆頭と目される彼らを待ち受けていたのは、“時間経過とともに海へ沈むフィールド”“MAP中央に潜む【UNKNOWN】エリア”“無名チームの結託”という過酷な状況だった! ――そして大会中盤、突如全プレイヤーに告げられる特別ルールとは!?
そうだよなあ、第二回では女子高生チームに折角の対戦を回避してもらっただけではなく、実質彼女らが犠牲になる形で援護までしてもらったわけで、そりゃもう貸し借りで言ったら返しきれないくらいの恩があるわけだ。その彼女らが決着を望んでいるわけだから、レンとしちゃあ何としてでも受けニャアいけん勝負だわな、これ。
しかし、何度見てもピトフーイのリアルとのキャラのギャップが凄いなあ。これでゴテゴテに乗せまくったロック歌手ならまだしも、完全に清純派ですもんね。というわけで、第三回は激闘を繰り広げたピトフーイとエムとチームを組んでチームパワーアップ! 味方になったらピトフーイさんの残虐ファイトが見られないじゃん、と思ったけれど、初っ端から虐殺プレイしていてそう言えばレンも毎回鏖殺してるなあ。わりと通常運転である。
ただ、第三回ともなると常連の連中がいい具合に古豪とかしていて、実力差がけっこう浮き彫りになってきてるんですよね。弱い奴は群れたがる、強い奴はそれを蹂躙する、とばかりに殺りも殺ったり。
いや、この上巻はほとんどシャーリーさんが持ってたんじゃないですか。リアル猟師の元博愛主義者のw
前回は、リアルで猟師として銃を撃ってる自分たちが、ゲームとはいえ人を撃つのはちょっと……。とか言ってた人が、今回なんかもうキタの大地でソ連兵相手に無双やってそうな冷徹非情な狙撃手みたいになってるんですけど。殺意高すぎるんですけど。
現実の狙撃の手腕を使っての予測線を出さずに仕留める戦術は、当初はエムさんの十八番でしたけれど、ことガチの狙撃戦の力量はシャーリーがトップ持ってったんじゃないでしょうか、これ。近接での遭遇戦まで完璧にこなされると、もうぐうの音も出ないですよ。つええしかっこええしー。
前半MVPはこの人だったなあ。

今回のゲームは時間の経過によってフィールドが狭くなっていく仕様なのですが、これって戦術の自由度が失われていくだけに、ちょと窮屈な印象なんですよね。むりやり、戦闘距離を縮められていくというのは、ケースによっては無理やりの力押しを強いられることになりますし。
まあ第二回はその戦術の自由度によって優勝をかっさらわれたようなものなので、そのへんも考慮したのでしょうけれど、今回のスポンサーは第一回の小説家先生だからなあ。
女子高生チームたちとの戦いに馳せるレンの想いからすると、特例ルールとかけっこう無粋ですしねえ。でも、あれって味方撃ちも可能な基本ルールからすると、最初から裏切らなかったりダブルスパイ、という役割も演じられるわけで、決してスポンサーの思惑通りに進むとは思えないぞ。

シリーズ感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3.セカンド・スクワッド・ジャム (下) 4   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (3) ―セカンド・スクワッド・ジャム (下)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 3.セカンド・スクワッド・ジャム (下)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

79,408発の弾丸が乱れ飛ぶ第二回スクワッド・ジャム! 緊迫のクライマックスに突入!!

「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」
そんな衝撃の一言で風向きが一変した第二回SJ。“リアル世界のピトフーイの死”をかけたこの大会で、最悪の事態を回避できる唯一の方法は、レンの手によってピトフーイを殺すことだった……。
参加を決意したレンは《ALO(アルヴヘイム・オンライン)》からコンバートした地元の親友・美優とタッグを組み、ピンクのP90と両手グレネード・ランチャーを武器に次々と現れる強敵をなぎ倒していく。
一刻も早くピトフーイのもとに辿り着こうと焦るレンたちをよそに、鬼のような強さと狂気をみせるピトフーイは、「死」を愉しむかのように参加チームを壊滅させていき――。
果たしてレンはピトフーイを救うことが出来るのか?
『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『ソードアート・オンライン』第三弾が登場!
ヒャッハー、皆殺しだっしゃー、おらおら!!
もうこんな感じ。全般に渡ってこんな感じ。
リアルでしか描けないノリがあるとしたら、これはゲームでしか描けないノリを見事に演出し切ってみせてくれたと言わんばかりの内容で。これ、観客の反応も雰囲気の醸成に一役買ってますよね。当事者たちだけの描写だと、ここまでエンタメとしての雰囲気は出なかったかも。当事者たちの緊迫感、白熱感を味わいながら絶妙のタイミングで外側からの、ある意味呑気で他人ごとで、だからこそ思いっきり楽しんでる感の伝わってくる「抜き」があったからこそ、盛り上がりの緩急が素晴らしかったのでしょう。
当事者であるプレイヤーたちにしても、チームや個々によってスタンスが違うから、その意味での多種多様さ、噛み合ってる部分と噛み合ってない部分がしっちゃかめっちゃか感を引き出してるんですよねえ。これも、ゲームであり「大会」であるという舞台設定だからこそ、だわ。
そんな中で、ゲームでありながら人の生き死にに関わらざるを得なくなったレンは、他の人と違ってメンタルサイドから必死こかないといけない立場に立たされていたのだけれど、そんな彼女の余裕の無さを心身の両面からうまいこと解消し続けてくれたのが、今回の相棒となったリアルの親友でもある美優ことフカ次郎氏であったのでしょう。完全にMVPは彼女だよなあ。フカちゃん居なかったら、とてもじゃないけれどレン、もたなかっただろうし。けっこう、大会中も普通の女性としては、幾らゲーム内とはいえきっつい目にもあっているはずなのに、一貫して脳天気で他人に対して負荷を与えるような態度を一切とらずに通しきりましたからねえ。暑苦しい叱咤激励もせず、ただただ自然体でレンを支え続けたわけですから。エピローグの、リアルでのエムとのやりとりなんかでも、レンが結構いっぱいいっぱいだったのを、美優がうまいことフォローし続けてましたしねえ。
レンって娘は様々な良い出会いに恵まれていましたけれど、いや本当に良い出会いばっかりで(男運はなさそうだが)、その最高の枠はこのフカちゃんだったと言って過言なしでしょ、うん。
そして、新体操部の女子高生たちもまた、同枠で。
いやー……この娘ら、戦い方が男前すぎるでしょー。男前というか、マッチョというか。対ピトフーイチーム戦での戦い方、あの凄まじい作戦にはガチで鳥肌たちましたし。ゲームでしかやれない作戦だけれど、ゲームと考えてさえ、あそこまで体張れる「ソウル」が凄まじい。捨て身だとか、計算された犠牲云々を通り越した「仲間のために死ねッ!」を体現した作戦で、これはもう新体操部チームはガンゲイルの中でガチで畏怖されそう。
このとんでもなくマッチョなチームの中身が現役女子高生軍団、というのは正直萌えます。うはははは。

なにげに、外見と中身のギャップと言う意味ではピトさんもぶっ千切ってましたが。ちょっ、リアルピトさん、もっとガチなロックに針が振り切った歌手なのかと思い込んでたら、カラー口絵の彼女見て吹いたw
エムさんとのでろでろなリアルの関係見てたら、もっと艶かしいタイプの大人の女だと思ってたしなあ。ラストのリアル・レンとの対比からしても、幾らレンが大きいにしても、あのサイズは相当小さそうだったもんなあ。色々とストーカーされてた経緯から見ても、かなり可愛らしい系っぽいのは間違いなさそうだし。
まあ、その分、エムさんは地獄を見てしまったわけですけれど。ギャップが凄まじすぎて、覚醒してしまうとは夢にも思うまいてw
でも、Mさんじゃないけれど、脳内物質がドバドバ出てしまうようなテンションの連続で、期待通りの面白さでした。なんかねー、メインキャラだけじゃなくて名前がちゃんと出てこないようなモブ参加者の一人ひとりに至るまで、ってか観客の一人ひとりに至るまで、みんな心底楽しそうでねー、そんなに楽しそうにされると一緒に楽しまないと損な気になっちゃうじゃないですか。というわけで、一緒になって大はしゃぎできました。大満足!
いやいや、大満足すぎて、これでシリーズ締められてしまうと、なんかテンションの落ち着けどころがないんですけれど。一応、このガンゲイルシリーズはこれで終わりなんですかねえ。もっともっと遊んでいたい気分なんですよぅ。

1巻 2巻感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 2.セカンド・スクワッド・ジャム (上) 4   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (2) ―セカンド・スクワッド・ジャム (上)― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 2.セカンド・スクワッド・ジャム (上)】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

突如、全ての“GGO”プレイヤーにアナウンスされた、第二回スクワッド・ジャム。知らせを受けた第一回大会優勝者のレンこと小比類巻香蓮だったが―あまり気が乗らない様子。そんな中、香蓮に忍び寄る、謎のストーカー男が口にしたのは、こんな言葉だった。「第二回スクワッド・ジャムの夜に、人が死にます」敵として出場するピトフーイを“SJ2”内で倒すことでしか、“最悪の事態”を避けられないという男。香蓮は苦悩の末、大会への参加を決意するのだが…。『キノの旅』コンビが贈るもう一つの『SAO』、第二弾が登場!
うわぁい、新たなちびっ子登場だぁ! 敵か味方か新キャラか、と思ったらまさかまさかの相棒だった。なにこのちびっ子コンビ。レン一人だけでもビジュアルインパクト大なのに、それが二人となると相乗効果で酷いよ!? しかも、フカと来たら両手にグレネードの二丁グレネードと来た。ロマン装備すぎる(笑
しかしこれ、リアルの方の二人は全然頭身の異なる女子大生なわけですから、なんかある意味本職の軍人が参加しているよりも、色々と別の意味で大人げなくないですか? ……素敵すぎる(笑
前回ラストで、リアルにすれ違った女子高生軍団と何やらそのまま友達になっちゃったらしく、香蓮が小娘どもを家に呼んで一緒にお茶しながら、第一回大会の映像なんかを見て騒いでいるのを見て、彼女の劣等感、コンプレックスはもう綺麗に拭われたんだなあ、と何だか心穏やかな気分に。それどころか、若干お姉さま的に慕われてご満悦のような(笑
実際、小柄な女子高生たちにキラキラした目で見上げられる背の高く凛々しくて格好良いお姉さんという立場を、心なしか楽しんでいるかのようでしたしねえ。
しかし、この女子高生軍団も濃いキャラである。カラー口絵でGGOでのマッチョなアバターとの対照表があるのだけれど、思わず笑ってしまった。この子らも、ああいうマッチョな軍団形成して楽しんでいるあたり、この年頃の女の子としては結構変わっているんじゃないだろうか。なんか、部活でのチームワーク形成の一環で監督から勧められてはじめたみたいだけれど……どう見ても、もうこっちの方がメインになってるよね。部活のレ衆、ちゃんとしてるのか!?
第一回で自分のコンプレックス含めて色々と解消され満足してしまったレン。第二回の開催と参加を打診されても自分の中に燃え立つものがなく、次回は見送ろうと思っていたところに現れたのが、リアルのエムさん。彼によって語られるピトフーイの真実。何だかんだと恩ある彼女を救うために、第二回への参加を決意するレンだったがチーム戦のスクワッド・ジャム、一緒に出てくれる人が居ないどうしよう!? ……という流れが今回のお話だったのですが、そうか……エムさんのアバターネームってつまるドMのエムだったのね!
いや、それはともかくとしてドMという以上にエムさんも相当頭がおかしい事を言っているので、ピトフーイと異常さはどっこいだったりする。しかし、ピトフーイがSAO生還者……という安易な経歴ではなくて「SAO失敗者」なるものだったのには、その内実をみるになるほど、と頷いてしまった。いや、普通だったら自分の運の良さにほっとするのを通り越して放心しそうな奇跡の立ち位置だったにも関わらず、この人の異常性癖からしてそりゃあたってる宝くじをみすみす交換期日をすぎるまで忘れていた、みたいなもんなんだろう。いくら後悔しても飽きたらない精神状態が、彼女を尚更追い込んでいったのか。
とはいえ、果たして彼女がSAOに参加していたからといって、どこまで行き果てていただろう。ブレーキ壊れてるっぽいから、どこかで行き過ぎて死んでそうだけれど……ラフィン・コフィンに加わるような殺人鬼タイプとは、ちょっと違う気がするんだよなあ。彼女自身が言ってるように、PKKは嬉々として専門にやりそうだけれど。
だからこそ、この第二回大会で彼女を助けられる芽があるとも言えるんですよね。彼女の衝動は、ぶっちゃけ自分という範囲から出てないし、あとはエムさんまで範疇に入ってるくらいだけれど、これは身内の甘えみたいなもんだからなあ。ぶっちゃけ、ピトフーイの悪意がレンのリアルやその交友関係にまで及ぶような展開を想像の範疇に入れていたので、第二回におけるピトフーイの考えを聞いて、ああイカレてはいても悪い人じゃないんだ、と納得したくらいで。
さて、参加回避の予定を急遽変更したものの、相棒がいなくて困っていたレンが思い至った相方候補。彼女がまた、痛快すぎる人で。レンもねえ、こういうのをリアルの友達に持っているあたり……ねえ(苦笑
しかし、始まってみるとスクワッド・ジャムも一回のみんなどこか初めてでやりようがわからなくて戸惑いがあった雰囲気と違って、プレイヤーも観戦者たちも楽しみ方を理解したというか、盛り上がり方がさらに洗練されたような気がする。いやあ、序盤から面白すぎるよ、これ。そして、前回以上にレンがキレキレすぎる。優勝者の貫禄、どころじゃない無双っぷりに、思わず読んでるこっちもヒャッハー状態。これ、観戦してる人たちの盛り上がりたるや尋常じゃなかったんだろうなあ。前回以上に作者の時雨沢さんがノリノリすぎる(笑
もうやりたいことやってみたかったことをこれでもかと盛り込んで、ドーパミンだばだば出しながら書いてるんじゃないだろうか、というくらいの勢い。
あまりの楽しさに、これが上下巻編成だというのを本気で忘れてしまって、まだ終わってないのに捲るページがなくなってしまい、泡吹いてしまいましたがな。これ、次が6月って……焦らすすぎよー!!
だがしかし、面白かった。掛け値なしに面白かったよーっ!

1巻感想

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 1.スクワッド・ジャム4   

ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン (1) ―スクワッド・ジャム― (電撃文庫)

【ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン 1.スクワッド・ジャム】 時雨沢恵一/黒星紅白 

Amazon

『キノの旅』の時雨沢恵一&黒星紅白による、もう一つの『ソードアート・オンライン』が登場!

銃と鋼鉄の世界《ガンゲイル・オンライン》を舞台にしたアニメ『ソードアート・オンラインII』ファントム・バレット編。
その銃器監修を担当した時雨沢恵一だからこそ描くことができた、新たなSAOワールドがここに!

身長183cmの女子大生・小比類巻 香蓮(こひるいまき かれん)。長身コンプレックスが災いし《現実世界》では人付き合いが苦手な彼女を変えたのはVRMMO《GGO》だった。
身長150cmにも満たない理想の"チビ"アバターを手にした香蓮は、全身ピンクの戦闘服を身に纏い、プレイヤー"レン"となってGGO世界を駆け回る!
そんなレンの前に現れた美人プレイヤー"ピトフーイ"。GGO内ではレアな女性同士、意気投合するが――ある日レンは、最強ガンナー決定戦《BoB》のチームバトルロイヤル版《スクワッド・ジャム》への参戦をピトフーイから打診され……。
ふおおおお、面白い面白い面白いよーー!! 時雨沢さんが一心不乱に趣味全開に走るとこうなってしまうのか。SAOはどうしても性に合わなくて結局10巻を前にして脱落したのだけれど、GGO編は読んでいたので、設定云々については覚えていたのでその辺りはすんなり頭に入ってきた。元々SAOの世界観はエンタメとしての枠はしっかりしつつ、その中身の詳細については相当柔らかくてどうとでもなるので、こんな風にスピンオフで他の作家が手がけられる余地は相当にあったのだと思うのだけれど、こうしてバッチリ成功してしまうと、時雨沢さんだけではなく他の人のスピンオフみたいなのも増えてくるかもしれないなあ。ただ、このベテランさん並にしっかりと自分の作風というものを確立していないと、容易に埋没してしまうのもスピンオフの怖い所だけれど。
しかし、うん、本当に面白いなあ。キノの旅からアリソンから、銃と冒険の世界にどっぷりと浸かってきた人だけれど、ただひたすらガンガンガン、という作品はこれまでなかったんですよね。当然と言えば当然で、そんな銃塗れの世界なんてよっぽどの世紀末か紛争地帯の渦中かマフィアの抗争状態である、早々ライトノベルで書ける領域ではない。のだけれど、この作者さんの何気に真っ黒ノワール色が強かったりするので、バルカン半島とか香港でドンパチしている話書いても、案外不思議じゃないような気もするのだけれど。
ともあれ、このGGOではどれだけ銃弾をぶち込んでも誰も死なない仮想世界であり、後腐れなく楽しくドンパチできるということで、本当に伸び伸びと好き放題好みの要素をぶち込んでゲラゲラ笑っているのが伝わってくるようなノリノリの話なんですよね。いや、楽しい楽しい。ただ、ノリノリすぎて、いつものレベルの完全に危ない人までぶち込んでしまっているのは、これ今後どうするつもりなんだろう。はっちゃけすぎて、リアルでドンパチしはじめないか心配なレベルである。何しろ、実際に実銃経験者、それもかなり熟練と思しき人も登場しているわけで、その人って結局それができる環境にあったわけですしねえ。いやまさか、そんな話になるとは思わないけれど、思わないけれど、この作者さんもいわゆる「油断できない」タイプの作家さんだからなあ(苦笑
しかし、このリアルで180センチを越える身長にコンプレックスを抱える女性が、150センチのチビアバターを手に入れて、心ゆくまでチミっ子のちょこまかすばしっこいプレイを満喫する、という設定は面白いなあ。彼女に限らず、リアルの自分とネットゲームのアバターの自分を大きく変えることで、多かれ少なかれ現実から逃避し、しかしなりたい自分に仮想とはいえなってみて、そのアバターで全力を振り絞ることで、逃避ではなく現実の自分との折り合いをつけていく、という形に収束していくのは、一つの成長物語なんですよね。違う自分になり、その経験を現実に還元していく、というのはネットゲームものの成長譚における一つの王道なんでしょうけれど、意外と女性主人公で、というのは覚えがないですし、それが小から大ではなく大から小という方向なのも新鮮で、面白かったです。
結構分厚いページ数だったのですけれど、まあ時雨沢さんの作品はスルスルとわんこそばみたいに喉越しスルリとしているので、最後まで一気に読めましたし、テンション落ちなかったなあ。
やたら不穏な要素が残っていますが、ガンシューティング、存分に堪能させていただきました。でも、まだまだ足りない、もっと読みたい!!

時雨沢恵一作品感想

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 3.―Time to Pray―4   

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (3) ―Time to Pray― (電撃文庫)

【男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 3.―Time to Pray―】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

彼女の冷たい手が、とても、気持ちいい。
どうして? 僕は、このときまでを、思い出す。

女子高校生で新人声優をしていますが、年上のクラスメイトで売れっ子ライトノベル作家の男子の首を締めています。それが、今の私です。
男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。それが今の僕だ。
女子高校生でライトノベル好きを自負しているけれど、年上のクラスメイトが朗読した、『ヴァイス・ヴァーサ』のWeb小説版が気になっています。それが今の私です。

高校生作家と新人声優の秘密の関係に『ヴァイス・ヴァーサ』ファンの少女が乱入し、ラブコメモードに急加速!? さらに、再び"首絞め"の悲劇が――!?
時雨沢恵一×黒星紅白の新シリーズ第3弾が登場!
最初の上下巻がほぼライトノベル作家についてのハウトゥー本であり、物語としては殆ど能動性が皆無に近かったのに対して、この三巻からはライトノベル作家のハウトゥーはバッサリ比重を落として、高校生作家と女子高生声優の一筋縄ではいかない青春物語として俄然動性を帯びてまいりました。いや、殆ど別物と言っていいくらい作品の趣旨が変わったんじゃありません、これ?
そりゃあさ、本気で殺されかけたにも関わらず、あの何事もなかったかのような彼の対応。その後もまるで気にしておらず、殺人未遂の事実があったことも忘れたかのような振る舞いには、違和感はありましたよ。似鳥を庇ってのこと、と最初はそれで納得していましたけれど、それならそれで何らかの似鳥への熱量というものが籠もりますし、彼女への対応についてももうちょっと悩んだり、距離感の測り方について戸惑ったりする面があって然るべきだったのに、その辺りがまったく無かったわけです。これは、似鳥に気を使っているのかな、とも思ったのですけれど……。
実際、最初のうちは似鳥は先生の何事もなかったかのような態度に救われて、元の電車の中で相席していた頃の関係に戻れたのですけれど、そこから彼女は行き詰まってしまうのです。自分が彼の首を絞めて殺そうとしたことを、どう彼に謝るべきか。彼の自然な態度が、ここで逆に壁になって彼女に踏み込むことへの恐れを抱かせることになるのですが……その事がむしろ似鳥が彼という人物を、あこがれの作家としてではなく一人の人間としての、そこに居る少年としての彼として深く観察し、考察することへとつながっていくのだから面白い。
似鳥は、声優と原作者としての関係から、同級生という関係から、コアなファンとしての視点から、時に仕事を介した距離感で、時に同世代故のコミュニケーションから、そして『ヴァイス・ヴァーサ』という彼が書いた作品を通して、様々な多角的な側面から、この「彼」という存在を掘り起こし、入り込んでいくわけです。
それは夢心地の期待であり、痛切な罪悪感であり、好奇心であり、興味であり、自省であり、関心であり、切迫感であり、複雑に混合した感情が、彼の人となりを求めていく。元々あった信仰に近い情熱は、一時殺意にまで昇華されるほどになってしまったのだけれど、こうして彼という人を求めていくことで、それはごくごく親しい男性としての彼への熱へと色を帯びていっているんですよね。そして、彼の「異質」さに直面することで似鳥絵里が感じたものはなんだったのか。
いずれにしても、この一件を通じて似鳥には、ピンと一本の芯が背筋に通ったような気がします。ある意味、なりふり構わぬ真剣さが突き通ったような……。
彼女が得た恋心は、果たしてふわふわとした砂糖菓子のようなものとは裏腹の、一本の剣のようなものでした。凛々しくも勇ましく、可憐にして真摯一途な祈りの形をした解き放つ一振りとして。
「Time to pray」、さり気なく三巻からサブタイトル、変わってます。

時雨沢恵一作品感想

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 2. ―Time to Play― (下)3   

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (2) ―Time to Play― (下) (電撃文庫)

【男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 2. ―Time to Play― (下) 】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

僕は、東京へ向かう特急列車の車内にいる。いつもの、窓側の席に座っている。五月晴れの空の下、まさに今、列車は動き出した。ホームの景色が、後ろに流れていく。隣の席は、あいている。似鳥は来るか?来る。僕には分かる。高校生にして電撃文庫で作家デビューを果たした“僕”と、クラスメイトで声優の似鳥絵里が、週一回、アニメのアフレコに向かう特急列車で交わす作家業についての会話。―それは、二度と引き返せない終着点へと進んでいく…。これは、僕が、やがて意識を失うまでの、走馬燈のような、お話。
首を絞められる原因については、概ね予想通り、というかそれ以外に理由らしい理由が考えられなかったんだけれど、しかし何故首を絞めるまでに逆上することになるのかが想像つかなかったんですよね。いや、そこまですることか? と。声優として役をあてられたミークが死んでしまい、作品から途中退場してしまうことが何か致命的な問題があるのか、とも思いましたけれど、原作者が死んじゃったらそもそも犯人がバレなくてもそこでアニメも停止してしまうわけで、やっぱり理由がわからなくて、さてどういうことなんだろうと手ぐすね引いて待っていたのですが、なるほど声優としての似鳥、クラスメイトとしての似鳥、という方に意識を持っていかれていてそれ以外の可能性、側面については想像だにしていなかったな……って、そんなん想像つきませんて。
そもそも、表紙で似鳥と並んでるやけに色彩豊かな娘は誰なんだろう、と彼女の正体すらわかんなかったですしね。むしろ、これは作中の彼女の役であるミークか、と思ってたくらいで……あれ? ミークなんかしら? 衣装的にファンタジーっぽいしなあ。

まあ件の問題はさておいても、話の中軸はやはりライトノベル作家としての実存的なあれこれ、ハウトゥーであります。印税の問題はかなりぶっちゃけていて、小説でそこまで実録的に書いちゃっていいのだろうか、ほんまにハウトゥー本だな、という内容で……でも、作家というものになりたいと思っている人にとっては、小説をどう書くか、なんてのはぶっちゃけ人それぞれ自分次第、他人に聞くようなもんじゃないもので、何が知りたいかというと、まさにここで描かれているような作家になるにあたって、またなってから実際に何が起こり、何をしなくちゃならなくて、どのように対処しているか、という話だと思うんですよね。こういう話は、それこそ経験者に聞くしかどうしようもないわけですから。
でも、打ち合わせで毎回東京まで遠出しないといけないというのは、大変そうだなあ。まあ、色んな作家のあとがき見ていると、地元から動かない人も結構居るようですけれど。
あの感想に対してのスタンスは、かなりわかる気がします。あれって、自分でもうすうす思っているような事を図星突かれなければ、わりと割り切るというか気にしないようにするのは出来るんですよね。無視するんじゃなくて、否定するんでもなくて、別の棚に置いておく、みたいな感じで。ムキになるのは、なかなか不毛です。

「ヴァイスヴァーサ」アニメ化が2巻で1クール、というのはやっぱり作家側からしても、このくらいが理想なんだろうなあ、という気持ちが伝わってきて、思わず微苦笑。そりゃそうだよなあ。

話は戻るけれど、印税というか発行部数……電撃文庫は初版からスゴイよね。電撃文庫の新人賞投稿数が図抜けているのも納得できる。ぶっちゃけ、この話からするとよっぽど沢山書くか、よっぽど沢山売れるかしないとこれだけで食ってくのはしんどいもんね。じゃあ兼業、と気楽にいかないのも確かな話で、仕事しながら書くのって普通に死ぬるよ? ぶっちゃけ、仕事するのと執筆するの以外何も出来なくなるし。年を経るごとに本業は責任増えて忙しくなるのが常で、体力的にも時間的にも執筆の方に力を注ぐ余裕は刻々と削られていく。
まあ大変な仕事だわなあ。それこそ、よっぽど好きでないと長くは続かないよ。どこかで、息切れしてしまう。アイデア、構想、ストーリーなんてのは、湧く人はなんぼでも湧いてくるもんだけれど、それを文字として起こすのは全く別の話ですからね。

作中作の「ヴァイスヴァーサ」、これはあんまり興味なかったんだけれど、プルートゥの本音がかいま見えるあのシーンを見てしまってから、ちょいと気になってきてしまった。ってか、大まかなあらすじが語られるだけで、興味が湧くほどの内容は描かれていないし、キャラも描写されてないんだけれど……ああいう風にシーンが描かれてしまうと、やっぱり面白そうと思ってしまうよなあ。

ストーリー的には、これで終わり? かと思ったんだけれど、また続くのかしら。続くにしても、タイトル変えないとあかんのでしょうけれど。首、〆終わっちゃったし。〆終わったというのも変な表現だけれど。
あとがきは、通常運行でした。これで通常なのはこの人だけだけどな!!

1巻感想

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 1. ―Time to Play― (上)3   

男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 (1) ―Time to Play― (上) (電撃文庫)

【男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。 1. ―Time to Play― (上) 】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

僕は高校生にして電撃文庫で作家デビューを果たした。執筆のため1年間休学した後、転入した高校で出会った彼女・似鳥絵里は新人声優で―僕の作品のアニメの出演者だった。僕らは、学園内で自分の仕事を秘密にしているけれど、似鳥はクラスの人気者、僕は一人ぼっち…。そんな僕らが会話を交わす唯一のチャンスは毎週木曜日、アニメのアフレコに向かう特急列車で、隣の席に乗り合わせるときだけ―。よりよい演技のためにと、彼女からの作家業についての質問に答えていくうちに―どうしてこうなった?これは、僕が、やがて意識を失うまでの、走馬燈のような、お話。
長いよタイトル!! 長文タイトルの季節はもう随分と前に過ぎ去ったんじゃなかったのか(笑
敢えて時期外れの流行りに乗ってみるのはこの人らしいのかもしれないけれど、それはそれとしてどう略せばいいんだろう。首絞めか、首絞めなのか!? あと、タグ入れたら長すぎるって怒られた……。
事実、この作品って首絞めが圧倒的なエッセンスになってしまってるんですよね。この首を絞められている、という状況が挟まれているお陰で、作品のジャンルそのものが定まらずに予断を許してくれない緊張感を漂わせてるのである。これがなければ、もっとダラダラと中に入り込まずに読み通してしまったかもしれないのだけれど、なぜ先生が彼女に首を絞められてしまっているような状況に陥ったのか、という疑問が常に突きつけられていて、喋っている内容は先生が作家になるまでの事を似鳥さんから問われる形で答えていく質疑応答、或いはQ&A、もしくはハウツー本といった様相にも関わらず、首絞めという一点があるお陰でサスペンスの要素が介在していて、常にドキドキしながら読み進めるはめになってしまったのである。時雨沢さん特有のユーモア、ウィットに富んだ軽妙な掛け合いの中に、果たして首絞めへと至るヒントが隠されているのか、なんてことを気にしながら読んでいくものだから、緊張感が途切れないんですね。
これで、ハウツーの部分がつまらなかったらさすがに疲れるんだけれど、これがまた丁寧かつわかりやすい説明で非常に理解しやすく、面白い。なるほどなあ、と思う部分も多くて、この手の主人公がライトノベル作家という作品は最近ちらほら見かけだしたけれど(【エロマンガ先生】とか)、応募する時のコピーの仕方とか冊子のまとめ方なんか、為になる話なんじゃないだろうか。
一方で、実際の執筆の仕方については、これは作中でも念を押して書かれているけれど、人それぞれですよねえ。プロットは大事、としつつもプロット無しで一気に書いてしまうケースも有る、という風にいろんなやり方があるのを実際に示してみせてくれてるところなんか、凄まじく親切ですらあると思いますけれど。実際、プロット無しで書いてると豪語している作家さんもいらっしゃいますしね。まあ、書き方については参考までに、と言ったところなんでしょう。
しかし、【エロマンガ先生】の先生が全ボツ食らいまくってる一方で、こっちの先生は全ボツ喰らったこと無い、というのはスタンスというかスタイルの違いが見えて、面白いなあ。
あと驚いたのが、原作者ってアニメ化した場合毎週アフレコ見に行ってる、なんてケースもあるんだ。もちろん、中にはこうしたケースもある、というぐらいで全部じゃないんだろうし、ホライゾンの時なんかの話聞いてるとそれどころじゃなかったみたいだしw ただ、アニメ化なると途端に執筆ペースが落ちるパターンが多いのは、執筆する以外の仕事や作業がどうしても増えてしまうから、というのはこれ見てもわかる気がする。
かなり電車代掛かりそうだけれど、これって経費落ちるのかしら。って、自営業作家の確定申告ってやっぱり面倒そうだ。
作家というものを生業とするということは、仕事である以上ただただひたすら書くことに没頭するわけには行かなくものなんだよなあ、というのが自身の経験を反映したラノベ作家主人公の作品を見て大いに感じたところである。要フットワーク。社会人とはそういうモノなのよね、実際の話。そしてあれこれ必要の余分が増えたその上で、ひたすら書くことに没頭しなきゃいけないわけで……兼業作家とか、そりゃ大変どころじゃないわ。

ともあれ、どうして首絞めになるのか、こうなると気になって仕方がない。時雨沢さんのやり口からして、身も蓋もない形に終わることも考えられれば、容赦なくやっちゃうパターンも大いに想定出来るだけに、予測がつかないというのが正直な所。次回は三月か。

シリーズ感想

一つの大陸の物語 (下) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~4   

一つの大陸の物語 (下) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~ (電撃文庫)

【一つの大陸の物語 (下) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫


Amazon

トラヴァス少佐を乗せた軍用機が突如爆発。制御を失ったその機体は、人里離れたルトニ河に墜落してしまう―。その頃ロクシェ首都では、消息を絶った少佐が麻薬犯罪に関与したという疑惑が持ち上がり、過剰とも思える証拠が次々と明らかになっていくのだった。一方、やんごとなき事情により長年勤めた空軍を追われることになってしまったアリソン。将来に絶望したリリアを新聞部メンバーが助けようとする中…アリソンは「わたし、再婚するんだ!」と陽気に語るのだった。しかも、相手は既に死んでしまったはずのあの人で―。胸躍る“彼らの物語”ここに完結。
ラスト、ラスト。最後は思い切ってアリソンとヴィルで良かったんじゃないか、と思うくらい【アリソン】に回帰して、そこから未来に広がっていくという徹頭徹尾二人がメインのお話でした。いやあ、懐かしい顔ぶれが出てきて、思わずこっちまで「ああっ!!」と声を上げそうになってしまったくらいで。
そうなんだよなあ、ずっと心の何処かには引っかかってたですよね。ヴィルが生きているということはアリソンは知っていたのだけれど、その他のヴィルと親しかった友人たちは知らずに死んだと思ってたはずなんですよね。あれだけ仲の良かった連中とも縁を断ってしまっていたのが、どこかで凝りになって残っていたのかもしれません。
だから、図らずも久闊を叙する展開になったのは嬉しかったなあ。偶然とはいえ、運命の女神様はほんと、粋なことをしやがりますよ。よりによってあの時あの瞬間にこんな再会を用意しているだなんて。
こう言っちゃなんだけれど、これまでどうしてもトラヴィス少佐とヴィルが微妙に重ならない感覚ってのがあったんですよね。立場や年月のせい、というのは解っているから仕方ないとは思っていたんだけれど、アリソンや女王夫婦がいつまでも相変わらずなのに比べて、ヴィルはトラヴィス少佐の皮をもう引き剥がせないほどぴっちりと着こなしてしまっているのがいささかなりとも寂しかったんですよ。それが、彼と顔を合わせた瞬間に、トラヴィス少佐の皮がスルリと脱げて、懐かしいヴィルの顔が簡単に現れてしまって……まるで長い間顔を合わせていなかったなんて事実がなかったかのような息のあったやり取りに、懐かしさやら嬉しさやらがこみあげてきて、なんだか胸が一杯になってしまいました。
アリソンのあのハイテンションも、いつもよりも浮かれてたように見えたのは、さて気のせいなんでしょうかねえ。
一方で、煽りを食ったのがリリアである。もう、ご愁傷様としか言えん。冷静に傍から見てあの母親の奇行は頭がおかしくなったとしか思えんもんなあ。なんだかんだとタフなリリアがあれだけ参ってるのを見ると苦笑いが浮かんできてしまいます。トレイズ、横でアワアワ言ってないでなんかフォローしなさいよ。真実を知っている分二の足を踏んでしまったんでしょうけれど、好いた相手があれだけ弱ってるんだから、なんとかしてやらなきゃ。こういう時に男を上げておかないと。影でいくらキメてたって、見てもらえないと評価されんですよー。

しかし、前回アリソンがしたり顔で呟いたセリフがセリフであり、きな臭い展開も相まってトラヴィス少佐ってば自ら姿を隠したのか? とも微妙に疑ってしまったのですが、さすがに此処に至ってアリソンに内緒で事は進めんよなあ。というわけで、下巻はトラヴィス少佐行方不明の真相から。かなりハード路線でこのシリーズが牧歌的なノリとは裏腹に相当に黒い謀略戦が飛び交ってる作品なのだというのを改めて思い知った次第。こういう世界だからこそ、ヴィルもわざわざ悩んだ挙句に飛び込むことにしたんだったよなあ。
とはいえ、虫は勘弁して下さい。気を同じくして虫食なネタが同時期にあっちこっちから襲いかかってきて、こちとら頭を抱えて戦々恐々ですよ。ついにはユネスコまで虫を食べようぜ、なんて言い出すし。いいんですよ? いいんです、好きな人はどうぞどうぞ。でも、自分は勘弁して下さい。
話がよれましたが、前半のトラヴィス少佐の生き残りをかけた戦いは、虫を食べるなんてそれこそどうでもいいと思わされるくらい厳しいもので、どうせ助かるんだろ、なんて楽観的な気分にもなれずハラハラしっぱなしでした。だからこそ、あの再会は強力だったんですよね。
もっとも、そんな再会を蹴飛ばすように勇んで飛び込んできたママさんも居ましたけれど。この人のバイタリティは何歳になっても変わらんねーー!! ほんと、変わらんねー!!
それから、あれよあれよという間に、アリソンは飛行機を勝手に飛ばした罪で不名誉除隊になり、その勢いをかるように何故かアリソンが謎の人物と結婚式を上げるという自体になり、リリアは目を回して頭を抱えるはめに。ほんとにご愁傷様です、超頑張れ。
こっから、また懐かしい面々が集まってきて、ヴィルヘルム復活のサプライズも相まっていやあもう、このイタズラまがいの謀略戦にはニヤニヤしっぱなしでしたよ。ついに、アリソンパパもおじいちゃんと名乗れたわけで、少将も最後に報われたなあ。というか、この人の場合はリリアにおじいちゃんと呼んでもらえるのを狙って今回頑張ったようにしか見えんw
喪われたはずのヴィルヘルムが戻ってきて、全ては丸く収まってハッピーハッピーエンディング。元に戻って取り戻して、そっから改めて先に。遥か希望に満ちた平和な未来に。これを大団円と言わずしてなんという。すなわち、目出度し目出度し。
もっともっと浸っていたい、長い付き合いとなったシリーズですけれど、これで満了完結。お疲れ様でした。
さて、この調子だとリリアとトレイズの娘が生まれる前に、リリアの妹でも生まれそうだな。

時雨沢恵一作品感想

一つの大陸の物語(上) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~3   

一つの大陸の物語<上> ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~ (電撃文庫)

【一つの大陸の物語(上) ~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

『アリソン』『リリトレ』『メグセロ』と続く"彼らの物語"、完結編がついに登場!

 アリソンに見送られたトラヴァス少佐は、軍用機に乗り旅立つ。しかし機体はその後、爆発とともに墜落してしまい──。
 一方、リリアの通う第四上級学校では、"謎の転校生"トレイズを巡って新聞部メンバーが校内の大調査を開始する。すると、思いがけず臨時ロッカーに関する不審な現象が明らかに。彼らは、徐々に大きな事件へと巻き込まれてしまうのだった……。
 懐かしいあのキャラクターたちも勢揃いでお贈りする、胸躍るアドベンチャー・ストーリー×ドキドキハラハラワクワクドタバタ学園物語の完結編上巻!
リリアさんリリアさん、あんたの彼氏、デンジャラスですよ! バイオレンスですよ! 危険な香りのする男ですよ!!
【アリソン】からはじまったクロニクルもこれにて完結。ということで、タイトルは一体どういう事になるか楽しみにしていましたが、さすがに主要登場人物の名前を全部並べるタイトルは無理だったかー。その代わり、きちんとサブタイトルの方にねじ込んだみたいですけれど、こちらをタイトルで見てみたかった。その他はひどいと思うけど(笑
でも、この一つの大陸の物語、というのも実にいいと思うんですよ。【アリソン】の物語によって起こった変革からはじまり、メグとセロンというかつて敵対していた国家同士の人間が結ばれるまでに至る帰結を思えば、その集大成が「一つの大陸」というのはとても象徴的で素敵だと思うのです。良いタイトルですよ。その他はひどいと思うけどな!!
にしても、時雨沢さんも【アリソン】を【アリソンとヴィル】にしなかった事を後悔してたのか。まあ後々考えるなら、ヴィルだけハブにされてる!と見えちゃうもんなあ。でも【アリソン】という名前一つの揺るぎなさは、インパクトというか存在感としてとても大きいものがあったので、これはこれで良かったんじゃないかな。

さて、今回は冒頭からトラヴァス大佐が大変なことに、ってあらすじに堂々と書いてあるし。お陰で読む前から一体どういうことなんだよ、とかなりハラハラさせられたのですが、何やらどこぞで陰謀が起こっているのは間違いないようで、ヴィルはいったいどういう形で関わっていたのか。この人、何だかんだとガチで暗部の人間なんで結構後ろ暗いこともしてるからなあ。ただ、そろそろ足を洗おうとしていたのは多分本気だったと思うので、さてどうなってきているのか。
そして、裏の動きは表の方にも波及中、というよりもセロンたちがいつものごとく感度良く本来ならば引っかからないはずの犯罪を引っ掛けあげてしまい、そのままだとヤバかったところを何も知らないトレイズが、彼もやっぱり危険に関する感度をやたら高い所で設定している立場の人間なので、身近に浮上してきた異常事態に迅速に対処した結果、大事になる前に火消しできた、という話か。面白いことに、状況を今のところ誰も把握していないまま自分の見える範囲で出来る限り動きまわった結果、最悪を回避しているというところか。結構危ない状況だったんですよね、これ。誰もまだ気づいていないですけど。でも気づいていないということは、まだ誰も自分たちが踏み込んじゃヤバい所まで踏み込んでしまっていることにも気づいていない、ということで危ない状況はまだ続いているわけか。セロンたちは、何だかんだと正真正銘の一般人なのでかなり心配な立ち位置なのだけれど。それに引き換え、トレイズ殿下はなんですか、リアルアサシンですか!? こいつ、王子様のくせして白馬に乗らずに特殊部隊なことしてますよ。騎士じゃなくてアサシンですよw 普通の学校生活を知らない王子様が慣れない生活に世間知らずさを連発して浮世離れした空気をまき散らしている、というと少女小説的なそれを思い起こしてしまいますけれど、こいつの場合どちらかと言うとフルメタル・パニックの流れじゃないかと思うくらいデンジャーだよなあ。リリアは、トレイズの正体を王子様と知ってしまって、あんぎゃーと頭かかえてますけれど、このままだとその程度じゃ済まないかも。尤も、リリアの性格からしてトレイズの立場の暗黒面についてはさほど気にもとめないのかもしれませんが。何しろ、アリソンとヴィルの娘なわけで、小心とは程遠い大胆娘だもんなあ。その意味では、トレイズの女の趣味は実に的を射ているとも言えるのですけれど。

作中ずっと心配させられたヴィルの消息については、最後のアリソンのセリフで概ね不安も払拭され、あとはきっと痛快にして胸のすくような結末が待っているはず。すでに下巻の各章タイトルが紹介されてるんですが、ラストの結婚式がまた好奇心をかき混ぜられる。普通に考えれば、誰の結婚式かは想像できようものなんですが、果たしてそんな予想の範囲で納めてくれるのか油断できないのがこの作者さんなので、色んな意味でこの一連のシリーズの幕引きの形を楽しみにしたいところであります。

シリーズ感想

メグとセロン 7.婚約者は突然に3   

メグとセロンVII 婚約者は突然に (電撃文庫)

【メグとセロン 7.婚約者は突然に】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫


Amazon

メグとセロンが「大変なこと」に──。
超注目の『メグセロ』シリーズ完結編!


 メグの元に、ラプトアからの短期留学生だった“新人君”の出した手紙が届く。手紙の内容について一人思い悩むメグ。思い切ってリリアに相談してみることに──「むむ? メグ宛のラブレター?」「似てるけど……、ちょっと違う」「見ていいの?」「うん。でも、絶対誰にも言わないでね」──相談の結果、手紙の内容について、セロンに確認してみることに決める。そして、例年にない大雪が降る中、新学期が始まり、部室へと集まる新聞部のいつものメンバー。手紙の内容を相談するメグ。しかしそれが、新聞部を巻き込んでの「大変なこと」に発展してしまい──! 『アリソン』『リリトレ』から続くシリーズ『メグセロ』がついに完結。ラストを飾る黒星紅白書き下ろしのカラー&モノクロイラストもお見逃しなく!
はい、大変なことになりましたーー。
いやあ、最終巻にも至って今更言うことではないかもしれませんが……メグミカって面白い子ですよね。いや、弟たちの奇抜さを見てみると、この一家特有の妙味なのかもしれない。この一家の人達って、スー・ベーイルの言葉とロクシュ語で喋っている時と、思考パターンや性格切り替わってやしないだろうか。単に自国語と外国語の違いというにはダッシュ力が違いすぎてるんだが(笑
ジェニーの仕掛けで留学生がメグミカに残した爆弾は、そりゃもうとんでもないタイミングで炸裂してしまう。これまでだらだらと告白を引き伸ばしてしまっていたセロンの自業自得と言えばそれまでなのだけれど、図らずも告白前に盛大に機先を制された上で止めを刺されるハメに陥ってしまう。いや、そこまで丹念に告白できないように捻り潰さないでも、とメグミカさんの余りに容赦のない仰りように、セロンに同情してしまう。挽回しようにも、タイミング悪しくメグミカもセロンも部活に顔を出せない状況に陥ってしまうため、自然と顔を合わせる機会を失ってしまい、セロンは凹みメグミカはもやもやを濃霧警報を発令するほどに貯めこむ事になってしまったのでした。
ただ、あとになってみるとこのメグミカがもやもやを貯めこむ時間は結構重要だったんですよね。この爆弾が炸裂する前に、メグがセロンに対して果たしてどれだけの好意を持っていたのか。決して悪い気持ちはなかったでしょうし、これまでの様々な事件に対してのセロンの対応や、普段の姿勢などから好感度は間違いなく高かったでしょうけれど、ハッキリとそれが異性に対する好感に繋がっていたかは微妙なんですよね。あくまで友達の延長線上、という可能性も高かった。男性として魅力を感じていた部分もあったかもしれませんけれど、少なくともそれがハッキリと自他に認識できるものではなかったはず。セロンについては、みんなメグが好きというのはあからさまなくらいに把握されてましたけれど、メグの気持ちについては誰も言及してませんでしたしね。
そんな彼女に、男性としてのセロンを強く意識させるのに、このモヤモヤ期間はやっぱり重要だったんじゃないかと。自分のことを好きらしいのに何も言ってこないセロン。そのハッキリしない態度に腹も立つんだけれど、冷静になって考えてみるとハッキリさせる云々をデキないような発言をしてしまったのも自分なわけで、むやみに相手ばかりを攻めるわけにもいかず、でもやっぱり何も言ってこないセロンにはムカムカさせられるわけで。そんな二進も三進もいかない状態で熟成されていたモヤモヤが、揮発油に火花が飛んだみたく炎上してしまったのが、件の事件だったわけですな。たとえ、どんな形だろうと炎上してしまえばそれは熱であり炎である。
火がついちゃたのであります。一度火が付いちゃったら、もう言い訳できません。メグの弟はあれ、人物だよなあ。あの年で世の真理を体得しちゃってるんじゃないのか。図抜けた女の子との仲良くなり方といい。でもあいつ、本命相手には絶対苦労するよな。見事に失敗しまくるタイプと見た。
古風なのか何なのか、終わってみれば終わってみたらで、結果を見るとやっぱり大変なことに。ちょっと待て。ここまで告白するかしないかでシリーズ冒頭から引っ張った上で、この巻では揉めに揉めまくっていたのに、終わってみたら三段くらい途中すっ飛ばしてないか? と惑乱するほどの着地地点に到達してしまっていた罠。セロンの置いてけぼりっぷりには吹いてしまった。普段から先を見通すことには定評のある青年なだけに、あの茫然自失っぷりにはやっぱり同情してしまう。まあ、不幸なんて何処にもない最高の結末なんですから、同情の余地なんか何処にもないんですけどね。
個人的には着地地点が自明だったメグとセロンよりも、ラリーの相棒が誰なのかが気になる顛末ではありました。やっぱり最後までナタリアとのコンビは息もぴったりだったんですけれど、結局最後まで色恋沙汰を想起させるような雰囲気は皆無のままだったんですよね。その点、ジェニー部長の方がさり気なくアピールしていたような……うむむ、気になる気になる。
リリアとトレイズの方も、トレイズがダンスパーティーにちゃんと顔を出してくれてたのは良かったのだけれど、此方も進展しているのかしていないのかハッキリしませんでしたし、リリアのお父さんの問題もどういう打ち明け話になっているのか定かではなく、と気になる所がたくさん残ってしまっていたので、あとがきに「オールスターで話し書きます」という文言には手を叩いて小躍り。
いやあよかった。ちゃんとみんな書いてくれるんだ。特にリリアは色々と決着させてほしい所が多々在ったので、一安心。出ると決まっているのならいつまでだって待てますよ。さすがに五年十年は辛いですけど。

時雨沢恵一作品感想

メグとセロン 6.第四上級学校な日4   

メグとセロン VI 第四上級学校な日 (電撃文庫)

【メグとセロン 6.第四上級学校な日】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon

今回のキーワード⇒「顧問のあの人」「ジャージ」「留学生」「メグとセロンの関係に変化」

 超お金持ちのご子息ご令嬢で美男美女ぞろいの新聞部部員、例の6人が巻き起こす今回の騒動は──「新聞部みんなで学校主催のオリエンテーリング大会に参加し(もちろんジャージ)、ある事情から1位を目指す!? ライバルとなるスキー部も登場しちゃったりして!?」と、「新聞部に短期留学生が来てなんかいろいろあって、そしてなぜかメグとセロンの関係に変化が起きちゃった〜!?」の中編2本。さらに“あの人達”が登場する短編2本も収録──というてんこ盛り! いつにも増してドタバタハラハラヘトヘトコソコソワクワクドキドキ、エ〜〜ッ!?なメグセロ第6巻。
 さらにさらに注目の“今回のあとがき”は──時雨沢恵一書き下ろし“あとがき特別企画掌編『セグとメロン』”!? いったいどんな話になっているのか? “メグとセロン”のスピンオフなのか!? もちろん黒星紅白が描き下ろす“あとがき”にも注目!
セグとメロン、スピンオフどころかまったく本編に関係ないじゃないか! だがしかし、ちょっと感動してしまった自分がいる。ベタな話なのに。いや、ベタなのか? 
いやー、やっぱりこのシリーズは安定して高い位置で面白いですねえ。話のテンポがまったく、絶妙を通り越して芸術的とすら呼べるところまで達しちゃってる。これほどのレベルで平易な文章を自在に踊らせることのできる作家がどれほど居るんだろう。メディアワークス文庫から出された詩集で思い知らされたけど、この人の言葉の選び方はやっぱすごいわー。
というわけで、短編連作形式で送り出されてきた6巻ですが、何気に今まででも一番のターニングポイントになったんじゃないだろうか。これほど話が動く出来事が起こった事はこれまでなかったわけだし。と言っても、今回はあくまで起承転結の起爆だけで、本当の動乱は次回以降となるので正しく導入編だったのですね。
その起爆に到るまでの過程の話も実に面白かった。何だかんだと紆余曲折してますよね、これ。発端がニックが棒術を得意にしてた事によってジェニーの好奇心が刺激されたところから始まった、と考えると。
ジェニーはバイタリティもあるし強かで策を巡らす頭の良さも備えていて、部長と呼ぶにふさわしい人材なんだけど、この新聞部のメンツにかかってしまうとどうしてもマスコットになってしまうんだなあ。ナータとニックの秘密を暴こうと画策して、何故か自分の恥ずかしい過去を逆に白状するハメになっていくジェニーには思わず同情してしまった。あれは、相手が悪いわ。ナタリアの押して押して押しまくりながら決して強引には感じさせない巧みな話術の誘導には感動してしまった程である。その脇ではニックが絶妙な合いの手で逃げ道を潰して行ってたし。なんでこの二人をいっぺんに相手にしようとしたんだか、もう(苦笑
と、オリエンテーリングそっちのけで駄べっているこっちの組と、ラリー、セロン、メグの一位取ったるぜ組との場面転換の繋ぎがまた上手いんだよなあ、これ。いや、途中までは単純に上手いなあと思ってただけなんだが、ジェニーの話が結論に達したときの、あのタイミングの良さにはびっくりしたの何の。あのシーン、二つの組をまったく関係なく別々に描いてたら、あのシーンにはそこまで驚かされなかったと思う。繋ぎの前後で文章が上手いことシンクロしてたからこそ、文章だけでなく現実までトドメで交錯するというオチが効いたんだよなあ、あれ。

留学生の話は、極めて珍しい二人称視点で描かれている。極めて珍しいはずなんだが、時雨沢さん的には別段普通に見えるのはなぜなんだろう。元々、この人の文章って普通の一人称とも三人称とも少し異なる独特の作風だからなのかな。妙にしっくりきてましたね、面白い。
このまま新聞部に七人目のレギュラー誕生か? ともワクワクしたんだが、さすがにゲストキャラだったか。残念。おなじみの六人に後輩が加わるとこうなるんですねえ。意外と外から見るセロンが、普段とちょっと違うキャラしてるんですよね。無口で物静かだけど、ここぞという場面でポツリと味のある発言するという、最初は距離感に戸惑うのだけれど慣れてくると小動物系の子には懐かれそうなタイプだな、これ。
同じく、他のメンツも概ね印象は一緒にも関わらず、ちょっとずつ思わぬ顔なんかが垣間見えて良かったですね、この話は。ちょうど、彼女が新聞部で扱った活動テーマとそのまま対比になってるのかしら。
これだけでも大変面白い話だったのですが、最後にジェニーの企みによって彼女がとんでもない爆弾を残していく事に。何気にそろそろこのシリーズもクライマックスなのかしら。

メグの弟のクルトが、初対面どころか顔も合したことのないセロンの妹のリィナに対して、初めての電話で一瞬にしてフラグ立てやがったのには、冒頭から爆笑させられた。すげえよ、この少年。セロンとまるで正反対のアグレッシブさだな、この子は♪

時雨沢恵一作品感想

メグとセロン 5.ラリー・ヘップバーンの罠3   

メグとセロン〈5〉ラリー・ヘップバーンの罠 (電撃文庫 し 8-31)

【メグとセロン 5.ラリー・ヘップバーンの罠】 時雨沢恵一/黒星紅白 電撃文庫

Amazon
 bk1

考えてみるとこれってけっこう酷い話なのだが、ラリーが最初から承知の上だったというのなら外野から文句を言うのも無粋な話なのだろう。
まさか、本当に最初からだった、というのは驚かされた。途中で気づくのと最初から承知の上で承諾するのは、その後の行動が一緒だったとしてもその意味や重みはかなり違ってくると思うのだ。
言われてみれば、ラブレターが届いてから(強制的に)皆に相談する羽目になったときにはどちらかというと戸惑い優先で、ラブレターを貰ったこと自体は嬉しそうでも実際に付き合うかと言うとあまり積極的ではなかったように見えたラリーが、直接彼女に対面して告白された後、あっさりとお付き合いを了承してしまったのには「あれ?」と思ったのは確か。ただ、ラリーの相手の女の子ステラとの会話がとても自然だったので、なんとなくその場の雰囲気でOKしちゃったのかな、とその時は違和感と言うほどではなかったのです。ラリー自体、完全にフリーだし、別に好意を抱いている女性も、意識している相手もいない。その上で、普通に女の子とお付き合いしてみたいなーと思っている年頃の男の子である以上、初対面であろうととりあえず付き合ってみよう、と考えることに奇妙なところはなかったので、それ以上は疑問は抱かなかったわけだ。
全部話が終わってから、この告白の場面を見直すと、ラリーがなんの気負いもなく軽く言っているような言葉がまったく軽重が異なっていることに驚かされる。
そもそも、まったく見ず知らずの事情も分から無い女の子に対して、まっすぐにあんな事を告げて、なおかつそれを貫き通してしまうのだから、なるほどラリー・ヘップバーンは騎士そのものだ。
終わってみると、とにかくひたすらにラリーがカッコイイ。これまでのエピソードでラリーのキャラクターというのはだいたい把握したつもりになっていたけれど、人間そうそう底まで覗き見れるほど浅いものではないと言うことか。
個人的には、ラリーが知らない女の子と付き合うことになって、ナータに何らかのリアクションを期待したんだけれど、この女、ケラケラと事態を楽しむばかりでことごとくスルーしてしまった。微妙に振られることを確信して疑ってなかったみたいな節があるけれど、本心からまったく気にしていなかったっぽいなあ、この様子だと。
ただこのシリーズ、【アリソン】のヴィルといい、【リリアとトレイズ】のリリアといい、ラブコメパートにおける片割れのスルー・スキルの凶悪さは目を覆わんばかりだからなあ。本心がどこにあるかというのは分かったものではないのである。ただの期待や希望で終わらないで欲しいところだが。個人的にはこのシリーズ、セロンとメグよりも、ラリーとナータの方が気になっているっちゃ気になっているので。
でも、ラストの展開みているとつぶさにラリーの言動や真意、決断を見守っていたジェニーの方にフラグが立ったんじゃないかと言う気配も無きにしもあらず。

ストーリー展開の方は、このシリーズにしてはかなりストレートでひねりなく進んだなあ、という印象である。伏線は最初からちりばめてありましたし、ある程度最初の方で予想は組み立てられるようにしてあったみたいだ。何気に予想よりニ、三歩思わぬ奥まで踏み込んだ結末が待っているケースがままあるシリーズだけに、予想通りに終わったと言うのはちょっとした安心感。変にスリルがあるからなあ(苦笑
まあ、メグとセロンは概ね学園内での事件にとどまっているので、それほどえらいことにはならないだろうというのはあるんですけど。

ちなみにこの表紙絵は、丁度クライマックスらへんのラリーたちを監視しているシーンだろうか。メグの仕草が、写真を取ってるジェニーに向けているものらしくて、お話の一場面を写真に収めたような妙な臨場感があって、楽しいなあこれ。

お茶が運ばれてくるまでに 〜A Book At Cafe〜5   

お茶が運ばれてくるまでに―A Book At Cafe (メディアワークス文庫)

【お茶が運ばれてくるまでに 〜A Book At Cafe〜】 時雨沢恵一/黒星紅白  メディアワークス文庫

Amazon
 bk1

実のところ、この本、完全に作者買いで内容についてはまったく把握していませんでした。あらすじも見てなかったし。だもんで、届いた時の薄さと本の質感に「????」となりながらページを開いてみたら、これが<絵本>じゃないですか。
ええーー、と拍子抜け、というかガッカリしてしまったんですよね。

そのときは。

ごめんなさい。ガッカリなんかしてごめんなさい。絵本を舐めてました、すみません。
絵本と言うよりも、本来ならこれは詩篇・詩集とカテゴライズするべきなのかもしれない。
18の掌篇。黒星さんの絵も、普段と違う淡いタッチ。
そして紡がれる、短くも濃密で、寡黙なようで雄弁な、言葉の旋律。
元々時雨沢さんって多くの言葉を費やさず、わりと短い言葉で物語や情感を紡ぐスキルを有した特異な人で、キノの旅なんてのはその結晶みたいなものだとこれまでは考えていたのだけれど、あれでまだまだ多弁だったのだなあ、と本当に結晶になるまで純化されたものを前にして感嘆の吐息をついてしまう。
真摯に訴えかける言葉。アイロニーが散りばめられた言葉。物静かにささやかれる言葉。そのどれもが、ムギュッ心を鷲掴みにして、トンと胸を押す。
なるほど、これは確かに喫茶店で注文して、お茶が来るまで軽くページを開いて目を通し、届いたお茶に口をつけて「ほぅ」と息をつく。
そんな至福を想起させられる一冊だ。
歩き続ける人生の中の一時の休息にて、再び歩き続けるための糧となり、新たな歩のリズムを得るための、かけがえのない一冊。
もっとも、お茶はお茶でもこれは紅茶というよりも苦いコーヒーが良く合いそうな気がするなあ。

お気に入りの一編は「りゆう」。内容だけなら、良く目にし、言われている事のはずなのに、たった二行の言葉に、どうしてここまでハッとさせられるのか。
あとは「やりたいこと」「かべ」「きょうのできごと」あたりかなあ。ああ、やっぱり時雨沢さんらしい、と思わされるアイロニーに満ちた内容のものも好きだし、柔らかくも優しい死生観を感じさせる詩もいいなあ。
これは、繰返し繰返し、折を見て読み返すことになりそう。何か心が疲れた時にこれを読んだら、また頑張ろうという気になれそうな気がする。
やっぱり、この二人のコンビは素晴らしいなあ。


それはそれとして、何故描かれている女の子になべて耳が生えているのか、なんか気になる気になるw
 
11月26日

(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月25日

Amazon Kindle B☆W


(ガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップノベルス)
Amazon Kindle B☆W


(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W


(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W


(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W


(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W


(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W


(KADOKAWA)
Amazon Kindle B☆W

11月22日

(MFC)
Amazon Kindle B☆W


(MFC)
Amazon Kindle B☆W


(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W


(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W


(MFコミックス フラッパーシリーズ)
Amazon Kindle B☆W


(モーニング KC)
Amazon Kindle B☆W


(モーニング KC)
Amazon Kindle B☆W


(モーニング KC)
Amazon Kindle B☆W


(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W


(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W


(ガンガンコミックスpixiv)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月20日

Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(GCN文庫)
Amazon Kindle B☆W

11月19日

(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月18日

(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W


(ガガガブックス)
Amazon Kindle B☆W


(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤングチャンピオン烈コミックス)
Amazon Kindle B☆W

11月17日

(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W


(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W


(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W


(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W


(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W


(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W


(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W


(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W


(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W


(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W


(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W

11月16日

(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W

11月15日

(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W


(Gファンタジーコミックス)
Amazon Kindle B☆W

11月12日

(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W


(宝島社)
Amazon Kindle B☆W


(星海社COMICS)
Amazon Kindle B☆W


(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W


(ビッグコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(アース・スター コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(メテオCOMICS)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(アクションコミックス(月刊アクション))
Amazon Kindle B☆W

11月10日

(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W


(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W

11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
Amazon Kindle B☆W


(ドラゴンコミックスエイジ)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W


(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W
11月6日

(角川書店単行本)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W


(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W

11月5日

エンターブレイン
Amazon Kindle B☆W


(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W


(ドラゴンノベルス)
Amazon Kindle B☆W


(ドラゴンノベルス)
Amazon Kindle B☆W


(ドラゴンノベルス)
Amazon Kindle B☆W


(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W


(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W


(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W


(KCデラックス)
Amazon


(KCデラックス)
Amazon


(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W

11月4日

(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(JUMP j books)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索