森井しづき

Fate/strange Fake 2 ★★★☆  



【Fate/strange Fake 2】 成田良悟/森井しづき 電撃文庫

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Kindle BOOK☆WALKER

冬木と呼ばれる地で語られる、どこにでもあるような噂話『蝉菜マンションの赤ずきん』。その話には、噂では語られぬ続きがあった。米国・スノーフィールドにて紡がれる、都市伝説の後日談。その怪談の主役、アヤカ・サジョウが巻き込まれたのは、生半な流言飛語などよりも遥かに荒唐無稽な―偽りだらけの聖杯戦争だった。「問おう、汝が俺のマスターか」半壊したオペラハウスの中、アヤカの前に佇むのは『セイバー』と名乗る騎士。聖杯戦争の仕掛け人たちですら与り知らぬ謎のサーヴァントの参戦により、事態は混迷を極めていく。そして、市内のカジノビルで賭博に興じるギルガメッシュは、そのとき―。

一巻の感想書いたのが2015年2月なので4年近く間をあけての2巻読破であります。おかげで、内容あんまり覚えてない!!
ギルさまとエルキドゥが再会してギルさま本気出すよー、となってたのは覚えていたのですけれど、他の召喚されたサーヴァントたち、真名明らかになってましたっけ。ジャック?以外は確か明らかになってなかったですよね。結局この巻でも誰も真名名乗ったり呼ばれたりしていなかったですし。
……というか、なんか人数多くないですか? 正規メンバー以外にもなんかいつの間にか増えてないですか? なんか、爺爺が喚ばれて、「!?!?」となってたらアーチャーっぽい人がもうひとり出てきて、いやホントに混迷を極めすぎててわけわかんなくなってきたのですけど。
取り敢えず、正規メンバーたちもまだはじまったばかりで行動方針が定まってないんですよね。エルキドゥとやりあうから今回は本気だぜ、とのたまってたギル様ですが、さっそくカジノで遊んでますし。いや、彼の場合はそれなりに目的ありそうだし、何よりマスターの教育という面も伺えるので一番わかりやすいのですけど。ギル様、ああいう人ですから自分のマスターに対する要求が非常に高い分、マスター大変なのですけれど今回のギル様は非常に優しいというか丁寧に示唆してくれるので、このギル様賢王さまの方のギル様なんじゃないのかしら、と思うくらい。先住民の少女の方も真面目なので盲目的に傅くのではなく、必死に言われたことを噛み締めてひたむきに実践しようと頑張っているので、ギル様としてもかつての自身のウルクの民を想起でもして可愛がっているのではないでしょうか、これ。
見回してみると、一番真っ当なマスターとサーヴァントのコンビがこの二人なんじゃないか、と思えるくらいまあエキセントリックな面々が今回のメンツには多いものでして。あのフラットくんがひとり浮いてないのよ!
まあ死徒のマスターなんてものが出てきた上に、サーヴァントそっちのけで教会の代行者とド派手なバトル繰り広げてたら、そりゃフラットくんも目立たず動けるというものである。目立たず動き回って、目ざとく色々と気がついて情報集めまくっているあたり、この子の天然の抜け目のなさはやはりいすごいのですが。
しかし、死徒のマスターって誰もが一度は想像しちゃう設定ですよね。このFate時空では、月姫時空と違って死徒は盛大にパワーダウンしている、という話からなかなか難しい展開なんだと思ってましたけれど。FGOの方でも出てきちゃったしなあ。
そして、教会の人間の代行者率が高すぎるw しかも、サイボーグ神父だし。あれで埋葬機関は自分なんかとは比べ物にならない人たちだ、と神父がのたまうわけですよ。シエル先輩どれだけすごいんだ、って話ですよね。まあシエル先輩はあれガチで強さランキング最上位クラス、月姫以来今日まで不動であり続けてるっぽい人ですからなあ。
ともあれ、神秘の秘匿という観点に全編に渡って喧嘩を売り続ける展開である。本来秘匿頑張らないといけない神父からして、死徒と大立ち回り繰り広げちゃってるしなあ。本人、真面目にする気はあるみたいだけど。実は監督役として一番真面目にやろうとしてた人かもしれないけど。
でも、公衆の門前で堂々と警察に捕まって連行されて、テレビカメラに向かって演説しちゃうようなサーヴァントを、どうやって秘匿すればいいんだw
ってか、公共の建物がぶっ壊れるのは聖杯戦争の定番ですけど、それで警察に捕縛されたサーヴァントはさすがにはじめてみたよ!! しかも、魔術とかまったく知らない普通の一般警察に捕まったとか! いや、本人が自分からすまんかった、と自首して捕まったわけで警察のお手柄というわけでもないのだけれど。でも、警察ちゃんと仕事しているの、えらいよね。なんか、署長さんは本来の警察の業務そっちのけで部下に宝具もたせてアサシンと遊んでたりするのですけど。
このセイバー、たとえばZEROでのイスカンダル枠だよなあ。色々本人が暴露している情報から正体だいたい想像はつくのだけれど、史実のエピソード見てもキャラがイスカンダル枠だもんなあ。
アヤカ・サジョウがなんかダウナーキマってるのが心配だけど。【氷室の天地】の沙条綾香に近いキャラという話だったけど、あっちのゴーイングマイウェイなふてぶてしいキャラと比べるとだいぶおとなしいというか縮こまって見えるけど、こっから変わってくるのだろうか。

とりあえず、ほんとに混迷しすぎているので一度何らかの形で全体整理してほしい気持ちがあるのだけれど、書いてるの成田さんだからなあ。
内容を忘れてしまわないうちになるべく早めに次を読もう。

1巻感想

Fate/strange Fake 1 3   

Fate/strange Fake (1) (電撃文庫)

【Fate/strange Fake 1】 成田良悟/森井しづき 電撃文庫

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その聖杯は、偽りから真実へと至る――
電撃文庫×TYPE-MOONでおくる「Fate」新章、遂に本格始動!

あらゆる願いを叶える願望機「聖杯」を求め、魔術師たちが英霊を召喚して競い合う争奪戦――聖杯戦争。
日本の地で行われた第五次聖杯戦争の終結から数年、米国西部スノーフィールドにおいて次なる戦いが顕現する。
――それは偽りだらけの聖杯戦争。
偽りの台座に集まった魔術師と英霊達。
これが偽りの聖杯戦争であると知りながら――彼らはそれでも、台座の上で踊り続ける。
真偽などは彼岸の彼方。
聖杯ではなく――他でもない、彼ら自身の信念を通すために。
そしてその時、器に満ちるのは偽りか、真実か、それとも――。
TYPE-MOONの大人気ビジュアルノベル『Fate』、成田良悟が描く新章始動!!
ついに違う場所でもはじまってしまった聖杯戦争。もはや冬木市でなくても関係なし、とは言え新たな舞台がアメリカ新大陸というのはなかなか意外。これまで語られてきた魔術師の世界の中でも、アメリカについてはエアポケットみたいな所がありましたからねえ。
しかし、これだけ繰り返し繰り返し行ってもネタが尽きないのだから、Fateという作品が持つエンタテインメントとしての自由度と汎用性、耐久性にはやはり瞠目すべき所があるのだろう。むしろ、この下敷きをもっと今回みたいな他の作家に使わせて、多種多様な作品を送り出すという試みはもっと早くやっていても良かったんじゃないかな、と思うくらい。
さて、成田良悟氏というと【デュラララ!】や【バッカーノ!】などのように無数の登場人物を縦横に動かし状況を混沌にひっくり返して転がしながら、最終局面に収束させていく群像劇を古くから得意技にしてきた作家さん。今回のように特定の主人公をおかず、マスターとサーヴァント全員にスポットをあてながら物語の大風呂敷を広げていく話はまさに掌の中に入れている、と言って過言ではないでしょう。実際、初っ端からずいぶんとまくり上げている。新たな地の新たな聖杯戦争ということで、登場するサーヴァントもこれまでのモノからほぼ一新されて、目新しい英霊たちばかり。一方で英霊たちの繰り手となるマスターたちも、これまた一筋縄では行かないものばかり。いや、もうちょっと一筋縄でいいんじゃない? と思うほどエキセントリックな人たちも居て、これ収拾つくんだろうか。
そう、これ本当に収拾つくんだろうか。ぶっちゃけこの第一巻ってまるごと一冊費やしたプロローグなんですよね。ゲームで言うと、無料で配布する体験版くらいしか進んでないんじゃないだろうか。なにせ、サーヴァントの登場シーンしか描かれてない、と言っちゃったら間違ってるだろうか。間違ってないよね? 全員が召喚された時点で終わっちゃってますよね、これ? うん、これで充分ワクワクして面白いというのは、それはそれで素晴らしいのだけれど、果たして全体像を俯瞰してみた場合、いったいどれだけの巻数費やすことになるのかちょっと計り知れないんだが。先に小説で発表されたというと、虚淵さんの【フェイトゼロ】がありますけれど、あれより長くなるんじゃない? フェイト本編並となると、最終決戦だけで2,3冊掛かるとかあっても不思議じゃなさそうなんですが。果たして、5,6冊の中編シリーズで収まるのか、それともあっさり十巻超えて見通し立たないような超長期シリーズになるのか。いや、企画段階である程度ラストまでの目算は立ってると思うんだけれど、本当に序章だけでこれだけになっちゃったしなあ。
ところで、なんか普通に沙城さんが居るんですけど、いいのかアンタw しかもこの沙条綾香、『Fate/Prototype』の主人公の沙城じゃなくて、むしろ【氷室の天地】のあの曲者沙城タイプみたいなんですけどw 彼女とフラットくんは死にそうなイメージが全然湧かん!
あと、とりあえずライダーのビジュアルイメージは勝手に問題児の黒白メイドでお願いします。そのほうが萌ゆる。無形のモヤモヤより、ねえ。

独創短編シリーズ 野まど劇場 3   

独創短編シリーズ 野まど劇場 (電撃文庫)

【独創短編シリーズ 野まど劇場】 野まど/森井しづき 電撃文庫

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「電撃文庫MAGAZINE」で好評連載中のユニークすぎる短編が文庫化。死体を探しに行く検死官、対局にペットを連れてくるプロ棋士、勇者を何とかしたい魔王、若頭、サンダーファルコン、ビームサーベル、ライオン、うげげげと喋る牛、電撃文庫の妖精等、変態的(?)な登場人物たちが繰り広げる抱腹絶倒の物語の数々。
こ、これはっ!! これはっ!? これは、何!?
メディアワークス文庫から出されている野崎まどの作品から知らない身の上からすると、これはまったくもって期待していたものとは似ても似つかぬ謎の物体! UMA? UMAなのか!? そう、期待していたのとは違うぅ、違うのだけれどっ!! く、悔しい、冒頭からいきなり爆笑してしまった。これはあかんやろ!! いや、あかんやろ!! まさかこの人がこんなん2年近くも連載してはったなんて知らんかったわ。完全にお遊び感覚で、そんじょそこらの人がやってまうとふざけとんのかっとシバかれてお仕舞いな仕様になっとります。実際、小説としては反則も反則、或いは固定観念をリフティングしてしまっているような代物で、これを許せるのが大人なら大人になんてならなくてもいいんじゃないかという……。
結構微妙に面白くもないっ、という話も散見していたりw
こればっかりはかなり読む人の好み趣向が左右するんじゃないだろうか。それくらい、右に左に上に下に斜めに四次元にと偏りまくったお話揃い。まあ騙されたと思って読んで騙された! と怒るのが一番イイんじゃないでしょうか。
私が面白かったのは、冒頭でぶん殴られた【Gunfight at the Deadman city】。
なんか物凄い無茶振りをイラストレーターの森井しづきさんに振っていた、というか話の内容よりもむしろ無茶振りするのが目的だったんじゃないかという【バスジャック】。
しょうもないんだけれど、本当にしょうもないんだけれど、地味に笑ってしまった【苛烈、ラーメン戦争】二編。
そして、もうなんかアレすぎるボツネタな【第二十回落雷小説大賞 選評】。
なんでこの中に混ざってるんだ? どこかに隠された意図が? と思わず本を逆さまにしてしまったしっとりとした情緒あふれる短編【魔法小料理屋女将 駒乃美すゞ】。
きっと科学技術が進んで極まれば、ヒッグス粒子もニュートリノもお茶を点てられる時代が来るに違いない【TP対称性の乱れ】。あれ? けっこう楽しんでるじゃないか、自分。
あと、著者近影は許さない! アニメ版は認められない!

野崎まど作品感想

葉桜の来た夏 5.オラトリオ5   

葉桜が来た夏 5 (電撃文庫 な 12-5)

【葉桜の来た夏 5.オラトリオ】 夏海公司/森井しづき 電撃文庫

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 bk1

近未来ボーイミーツガール、完結編!

 水無瀬率いる<水車小屋>の暗躍により、一触即発の事態を迎えた日本とアポストリ。学は前評議長の娘である星祭を呼び寄せて<十字架>の評議会へ送り込み、アポストリ側からの開戦の引き延ばしを図る。そして自らは<水車小屋>を止めるべく東京へ向かう。一方、葉桜は学との関係について思い詰めた様子を見せるが──。
 人とアポストリ、学と葉桜、それぞれの関係の緊張が高まっていき、本格的な開戦まで猶予のない中、学はぎりぎりの決断と行動を求められる。はたしてその決着は!? 堂々の完結編!

MARVELOUS!!

素晴らしかった。もう完璧に近いくらいに最高でした。ボーイ・ミーツ・ガールとしても政治・軍事サスペンスとしても、見事なほど完ぺきにしあげてきましたよ。MARVELOUS!!

まったく、何度も瞠目させられてきた南方学の政治センスだけど、今回のカードの切り方には戦慄させられっぱなしだった。星祭の使い方が尋常じゃないよ、これ。まさか、以前の灯籠との交渉内容を、ここでこんな風にカードとして切ってくるとは。正直、前回こそ灯籠との駆け引きには押し切りという形で勝ったものの、あれは灯籠がわざわざ学の舞台にあちらもあがってくれたから、という印象だったんですよね。不用意に彼と交渉してしまったから、と思っていたので今回彼に会う事すら拒否して彼の舞台に乗らなかったことで彼女に関してはどうにもならないと思ってたんですが……。
主戦派である灯籠が勇躍するアポステルたちの開戦選択の会議場での、あの顛末。学の繰り出した一手は、灯籠ほどの人物を殆ど一蹴と言っていいほどに無力化してしまうのです。いやもう、このシーンは滅茶苦茶鳥肌立った。学が星祭に託した灯籠への伝言。
「話し合いの機会は与えたはずだ」
には、もう総毛立ったどころじゃないですよ。震え上がった。この会議が始まるまで、灯籠は各方面に根回しを進め、幾多の策謀を巡らせ、度肝を抜くような政治的軍事的切り札まで準備して、アポストリ氏族全体の向かう先の流れをほぼ完全に掌握しきっていた。対して、学はといえば全権大使の父親は死亡し、力を貸してくれるはずの評議長は今や政治力を喪ってしまった状態。そもそも学は何の背景も持たない学生という身分にすぎないはずだったのに。灯籠は圧倒的優位な、比べるのもおこがましい立場にいたはずなのに。
あの傑物、灯籠を完全に手玉に取ったわけですから。もちろん、その手管は薄氷を踏むようなもの。少しでも想定外の事態が起これば余計に状況を悪化させかねない賭けだったわけですけど、もとより戦争へのタイムリミットは迫り、手持ちの札はろくにない状態。
ここで、あんな一手を打てる学の凄まじさには、震え上がるしかないでしょう。
そりゃあ、ここまで鮮やかにグウの音も出ないほどの敗北をくらった灯籠が、学にのめり込むのも仕方ないわなあ。彼に夢中になっていく灯籠の歪んだ情熱を思うと、将来的にも学はまた厄介な相手に見込まれてしまったなあ。

ここで勝ち取った時間は72時間。たったこれだけの猶予を持って、学はアポストリの居留区を出て東京に向かい、水車小屋を打倒しなければならない、というどう考えても途方に暮れるしかない状況から、学は父親が準備していたシステムに食らいつき、星祭をはじめとした人脈を使い尽し、持ち合わせのカードを最適最良の場面で次々にこれ以上ない効果的な手段を持って開いていき、それこそ身を投げ出すように、全身でぶつかるようにして、絶望的な状況に希望の光が差し込むように覆していくのです。

はたしてそれは、葉桜と過ごした故郷を護るため。アポストリである彼女と居られる世界を護るため。そのはずだったのに。
居留区を出た後のふとした瞬間、二人は気付いてしまうわけです。
何もかもを投げ捨てて、このまま二人、外国にでも逃げだしてしまえば、二人はずっと一緒にいられる。共棲の期間が過ぎればいずれ離れなければならない今の世界よりも、それは確実に二人に訪れる安息の時間。
お互い、危地に相手を送り込むことを怖れ、もし相手が死んでしまえば自分もまた生きてはいけない、それほどの想いを学は葉桜に、葉桜は学に抱いている事をそれぞれ自覚していくのです。
特に、葉桜が学に対している想いの大きさには、圧倒すらされました。茉莉花に、学は自分のマエスタだから、と宣誓する葉桜。人間にはないマエスタという概念。星祭がそれを説明してくれるんですけど、これがまた凄まじいもので。その上で、葉桜は自分の想いを学に告げるわけです。
葉桜の告白に対して、学がはっきりと自分の想いを告げられなかったのも、この緊迫した状況かと葉桜の精神面を思えば仕方ないよなあ。
それでも、葉桜と自分の想いを理解し知った上で、その上でなおアポストリと日本政府との間に起こるであろう戦争を止めるために、自分たちの身を危険に晒す。自分たちの幸せと、自分たちの住まう世界の平和。その微妙な齟齬に苛まれながらも、この男はひるまず邁進していくのです。前々から思ってたけど、両想いになろうと結ばれようと、その果てにこの学くんは葉桜に、今と同じような、もしくは今よりももっと大きな苦しい想いをさせるんだろうなあ。なんだかんだと、よく父親の南方大使と似てますよ、この男は。でも、葉桜はそういう彼だからこそ好きになり、そんな彼を誇らしく思い、その彼を助けることに誇りを抱くわけだ。いいパートナーじゃないか。
今のこの二人を見ていると、一巻の時の険悪な関係が信じられない。母親の死に深く関与したアポストリという種族を深く憎悪していた南方学の前に現れた、頑固で気まじめで融通の利かないアポストリの少女。反発し、衝突しあい、いがみ合っていた二人が、自分の生死を、存在すべてを委ねあえるほどの信頼を結び、情愛によって繋がれることになろうとは。
葉桜の想いに対する、学の告白もまた、これ以上ない場面での直球ど真ん中、それでいて状況的にも葉桜の鬱屈も払拭するのにも最も効果的で意欲的、先だって書き連ねた二人の懊悩への答えも含めた、将来の展望もひっくるめて、最高の代物でしたよ、ええ。これほど力強く、カッコいい告白も滅多と見ない一品でした。

まー、あの人の再登場にも仰天しましたけど。学は普通の人間だって言ってたけど、学本人も含めて二人とも普通の人間というにはその人を動かし状況を掌握する力は尋常じゃないよな。


彼らの勝ちとった平和は、彼ら自身が自覚しているように束の間の平和なのでしょう。また、世界が元の姿を取り戻したとしても、アポストリと人間である二人の間には、社会の認知、アポストリの寿命の短さを含めて、様々な障害が横たわっています。ただ、それを乗り越えるだけの多大な力強さを、彼らはここで見事に証明してくれたわけで。凄惨にして過酷な現実の在り様を踏まえてなお、とてつもなく希望に満ちた未来が広がっている、素晴らしいボーイ・ミーツ・ガールの完結でした。
あとがきを読む限りでは、防衛庁にもしっかり取材しにいってたみたいだし、政治情勢の描き方や、各公的機関の描き方、細かい機械システムの描写やその使い方といい、ライトノベルレーベルでは屈指の、というか殆どお目にかかった事のないレベルでの政治・軍事サスペンスでもあり、読み応えの確かさがもうハンパなかったです。
まったくもって、最高傑作でした。最高傑作でした。大事な事なので二回言いました。
これほどのものを読まされては、次回作が楽しみとしか言いようがない。たいへんたいへん、ごちそうさまでございました。

葉桜が来た夏 4.ノクターン5   

葉桜が来た夏〈4〉ノクターン (電撃文庫)

【葉桜が来た夏 4.ノクターン】 夏海公司/森井しづき 電撃文庫

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いいわ――、その誰も信用ならないという顔。全てを疑ってかかる歪んだ心。
あなたには才能がある。早く私と同じ立場にいらっしゃい。全てを騙し、謀り、嘘と真実を、正義と利害をいちどきに扱う世界に。



うははは、すげえすげえ。なんだこの主人公は。この南方学という青年は。背筋がそそけ立つ。まだ二十歳にもならないこの歳で、どの権力中枢とも関わりのない一般人の学生の身の上で、それどころか今回のあのとんでもない事件によって、後ろ盾と言ってもいい人脈が壊滅状態に陥るという状況下――何の武器も持たず、防具もはぎとられ、丸腰の状態で砂漠に放り出されたような有り様でありながら、数少ない手持ちの知識と人脈を駆使して現状で自分が為し得ることを引き摺りだし、もはや殲滅戦争という破局に向かって滑落していくばかりだった状況を、辛うじてとはいえ取り返しのつかない最悪の一歩手前で喰いとめたこの手腕。

怪物である。

物理的戦闘能力でもなく、絡まりあった謎を解く知力でもなく、その人間的魅力を以って大勢を動かすカリスマでもなく。
ことこれほど、純粋な政治力だけを武器として巨大な世界そのものへと戦いを挑もうとした主人公が、ライトノベル界隈にいただろうか。ちょっと自分の記憶からは発掘できない。
しかも、彼は王様でも国政に発言力の在る貴族でもない。官位も立場も何もない、後ろ盾すらなくなった子供に過ぎないのだ。実際、彼と葉桜の存在は南方学という個人の才覚に注目している人物こそ何人かいるものの、政治的にはまったく無意味な存在として、どの勢力からも無視されているのが現状だ。茉莉花は戒める。もう、事態は学や葉桜がどうこうできるレベルを超えている、と。監察官稲雀も云う。人が一人動いたところで大勢に影響はない。安全なところで嵐が過ぎ去るのを待ち、葉桜と二人、普通の子供らしく生きればいいではないか、と。
然るに、南方学と葉桜は凄絶ですら覚悟を以って、渦中へと飛び込む決意を固める。
何故なのか。
結局それは、茉莉花や恵吾が穏健派、融和派として長きに渡り政治闘争の激流の中で戦い続けた理由と同じものなんですよね。
愛する人が夢見た理想を守るため。大切な人と共に過ごせる世界を守るため。恵吾が、今は亡き鶺鴒の意志、願いを守るために戦い続けたように。茉莉花が恵吾や学たちとの関係を守るために、評議長の座に立ち続けたように。
そして今、学もまた、ただの子供として誰かが代わりにやってくれるのを待つのではなく、自らの手で葉桜とともに生きることのできる今の世界を守るために戦う事を選んだわけだ。
アポストリと人間である葉桜と学の関係は、アポストリと人間が友好関係にある社会であるからこそ維持できるもの。だからこそ二人の関係を守るためには、社会に干渉し、世界に働きかけなければならない。
幸か不幸か、学にはその才覚があったわけだし。
ある意味これ、セカイ系の対極なのかな?

なかなか興味深かったのは、南方恵吾と茉莉花の意見の違いなんだよなあ。自らの理想を託して、普通の世界ではなく、権謀術数の政治の世界に息子である学が飛び込む事を望んだ恵吾と、渦中から学を遠ざけ関わらせまいとし、(あの事件によって冷静さを完全に失っていたとはいえ)権勢の限りを尽くしてでも、学を守ろうとした茉莉花。
これって、父親としての立場と、母親としての立場の違いによるものなのかなあ、などということをつらつらと思ったり。あの態度を見てると、やっぱり茉莉花って、恵吾のこと、想ってたんだろうなあ……。
そして、学が選んだのは庇護されることではなく、母と妹を見殺しにした挙句に政治的に利用し、また息子である自分を政治の駒として扱う事を厭わなかった、憎むべき父の理想を後継すること。
この辺はやはり、学も男というべきか。


反アポストリ派政治家の暗殺を契機として、【水車小屋】の謀略によりアポストリと日本との関係は急速に悪化。もはや、二度目の戦争がはじまるのも時間の問題とみなされる世論に、彼と葉桜がどういった手管を以って立ち向かうのか。
権謀術数の限りを尽くして、この戦争を止めてやると覚悟を決めた彼の打つ手。薄らとその筋道は、学が最後に開いて見せた、彼が持つ最大にしておそらく最後のカードでもって見えてきたけど、いやもう実際どんな風にこの破局的状況をひっくり返して見せるのか、楽しみで仕方がない。


挽回不可能に見えて、なるほど実のところこの最悪の事態を打開する血路は、なくはないんですよね。今のところ、人間側もアポストリ側も世論は戦争へと傾いているけれど、総意としてそれが決定的になっているわけではない。それどころか、人間側で事態を悪化に導いているのは社会情勢や政府の意志決定ではなく、【水車小屋】という一点に集約されている。つまるところ、人間側は【水車小屋】を。アポストリ側は秋氏族を中心とする過激派を、なんとかすればいい。
幸いにして、両者ともパレスチナ紛争などでのマクシマリストなどのように妥協の余地のない集団ではない。以前の水無瀬の動きや意見などからも、彼らがアポストリを危険視しているのは感情的、恣意的なものではなく、現在のアポストリと日本との関係が将来的に国を危うくするものになると想定した上での行動と見受けられる。アポストリ側の過激派も、燈籠の言葉や茉莉花の語った内容からして、現状の人間との融和政策への一般世論の絶望感を背景とした現状打破のための戦争選択を指針としているわけで、それぞれ、戦争以外に改善不能とみなした問題点に対して、別の解決策、改善に至る証明を示せば、受け入れる論理性を保持しているように見えるんですよね。灯籠なんか危うそうだけど、話聞かない人じゃないからなあ。最後のあの人を守った行動も、自分たちが選んだ道とは別の可能性を閉ざさないため、とも見えるし……。

うーん、しかしこうしてみると、四・一八事件から二十年。二百万近い死者を出す羽目になった破滅的ファーストコンタクトから、南方恵吾や鶺鴒、茉莉花たちはよくぞここまでアポストリと人間との融和社会を構築したと言えるんだけど、同時にそれもここにきて行き詰まり出していたんだということが実感される。
稲雀が言っていたのとはまた別の意味で、恵吾たちは失敗していたのかもしれないなあ。もちろん、それを打開するための尽力を、ずっと恵吾たちは続けていたんだろうけど。でも、どれほど恵吾や茉莉花が奮闘しようと、現状は緩慢な壊死を迎えつつあり、その劇症が【水車小屋】であり、秋氏族の対応となってきたわけか。
結局のところ、一度何らかの形でアポストリと人間との関係は、現状を破却しなければならなかったのかもしれない。
それを戦争によって一度跡形もなく打ち壊すか、それとも今の理想が引き継がれるよう穏当に着地させるか。そのせめぎあいが今、起ころうとしているわけだ。

となると、学の勝利条件も見えて来るな。最後に彼が引っ張り出してきたカードは、それを叶えるための交渉の場に立つための立ち場づくり、ということか。


しかし、ここまで事態が急展開を見せ始めると、前巻で危惧していた葉桜の評議員候補の資格はく奪という事態からくる、拠り所を喪った彼女の不安定な精神をどうやって支えるか、という問題は、事態に巻き込まれてそれどころじゃなくなってしまったなあ。冒頭では確かに、ポッキリ折れかかった葉桜を、どう支えるか学が苦慮するシーンが続いていたけれど。
まあ、幸いというべきなんだろう。葉桜は、縁って立つべきものを、ばっちり見つけたみたいだし。お互いがお互いに寄せる信頼は、もう何があっても壊れそうにないしね。
だが、学の野郎は、もう、ねえ。実にあっさりと、何のためらいも逡巡もなく、前置きすらなしにポンと自分の命を葉桜に預けるあたり、葉桜も生きた心地しないよなあ、これ。三巻でもそうだったもん。信頼しているのはいいけど、いい加減にしないと葉桜の精神すり減るぞ、それ。
この気の利かなさは、父親譲りか。となると、将来絶対子どもと揉めそうだな、こいつ(苦笑

葉桜が来た夏 3.白夜のオーバード3   

葉桜が来た夏〈3〉白夜のオーバード (電撃文庫)

【葉桜が来た夏 3.白夜のオーバード】 夏海公司/森井しづき 電撃文庫

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相変わらず、この主人公の土壇場での肝の据わり方は凄絶ですらあり、震撼させられる。前回は他人の人生を秤にかけ、今度は自分の命をチップに乗せる。その時の状況における最善と信じる結果を引き出すために、そのタイミングを逃さない。その瞬間、一切躊躇わない。
ただ度胸があるだけではない。まず相手を交渉の場に引きずり出すために必要な要素を見極める洞察力、その要素を活用する応用力、論理力、説得力、演出力。最大限に生かすために必要なタイミングを見極める判断力。リスクを背負う事を躊躇わない決断力。
若くして、まだ青年と呼ぶのも躊躇われる年頃でありながら、既にこの少年には正しき資質、ライトスタッフが備わっているのだ。
彼には正しく政治家の、というよりも為政者、人の上に立つ者としての資質があるのだろう。他人の命を背負い、人生を背負い、それらをチップとしてより良い未来を引き摺りよせる覚悟を持つ器を備えている。
まだ誰も気づいていないだろうけれど……いや、彼の父親やアポストリの中枢の幾人か、そして今回の水無瀬を含めて幾人かは薄々と察し始めているかもしれないけれど、彼という存在が人間とアポストリを繋ぐ位置にいるということは、今後とてつもない大きな要素として両者の種族に重きを為していくのかもしれない。
今のところ彼は国家や種族などという大きな括りにとらわれず、個人の想いに基づいて、出来る範囲の事をしているだけなのだけれど、そういう立場であるからこそ、しがらみに囚われず両者の益となる結果を導くことが出来る可能性を秘めているように思えてくるのだ。
アポストリを憎悪し、人間を嫌悪していた彼だからこそ、その恣意的な行動は両者に対して公平な結果をもたらすように思える。

そんなあくまで個人の恣意で動いている主人公に対して、葉桜はアポルトリの重鎮の関係者という立場に自らを括りつけてきたわけだけど、今回はそれを思いっきり投げ出して、彼女個人の迷いを優先してしまったわけだ。
学はそんな葉桜の迷いを肯定してくれたけれど、彼女としては今まで自分の拠り所としていた部分を自分から放棄してしまったわけですから、次の巻あたりから新たなアイデンティティの構築にだいぶ苦労するんじゃないだろうか。
ただ冒頭の彼女の学への甘えっぷりを見る限り、私的な関係性においては学とのそれはもう単純な共棲関係をすっ飛ばしてるとしか思えないんですけどね。だから、公的な足場の置きどころを失っても、彼女が立てなくなるというのは無さそう。学も、そんなパートナーの不安定な部分を支えることはできるだろうし。

でも、この人間とアポストリの異種族間の恋愛には、今更ながらだけど大きな壁があるのだなあ、と実感。学が葉桜への感情を自覚するにつれて、その事実はよりリアルな現実として目の前に突きつけられてくるわけだ。
単純に、人間とアポストリとの間にはアポストリしか生まれない、という事実だけで、両者が本当の意味で混ざり合うことは不可能であり、いびつな共生関係を続けるしかない間柄を抜け出せない、という事になるわけだし。せめて混血が生まれるなら、長い時間をかけて両者の隔たりがなくなることもあるんだろうけど。
こればっかりは政治でどうにかなる領域ではないし。個人の視点で見るなら、二人が幸せならいいじゃない、で終わっちゃうんでしょうけどね。この物語の主人公である二人は、立場上、また性格上でもそういった一般市民の立場で自己完結してしまえる人じゃないしなあ。いや、学はどうかわからないけど、葉桜はね。
日本政府の方もきな臭い動きが見えてきたし、なかなか先行き厳しいなあ。

葉桜の来た夏 24   

葉桜が来た夏 2 (2) (電撃文庫 な 12-2)

【葉桜の来た夏 2】 夏海公司/森井しづき 電撃文庫



これは面白かった!
互いに敵意を持った異文明の少女との交流と相互理解を描いた第一巻から、一転迫真の政治謀略サスペンスに。いや、一巻の段階でその傾向はあったけど、この巻は特に後半にかけてその展開を一気に前面に押し出してきた感じ。
一人の少女を巡る日本政府・アポステリ双方の政治的攻防。いや、むしろ各々各陣営内の派閥対立によるパワーゲームが、星野智美という現在の政治状況を一気に激変させる政治的爆弾となりうる存在を引き金にして激化したというべきか。
この作者、もともとこの手の描写に相当のセンスがあったんじゃないだろうか。組織内によるパワーゲーム、明確な指揮系統が見えてこない非公式の暗闘、セクション同士の横の繋がりの欠如と軋轢。派閥抗争と、それに乗じた個人の独断専行。
主体的視点は、逃亡する星野智美に巻き込まれ一緒に逃げ回る羽目になった学と葉桜にあてられることになるんだけど、その外側で彼らを追い詰めるように蠢く様々な思惑が、非常に重厚な重みとなって圧し掛かってくる。その薄暗くも巨大で抗しがたい圧迫感が素晴らしい。
こういう政府レベルの大組織の重苦しい存在感を描ける人って、この業界意外となかなかいないので、新鮮でしたね。
なにより、クライマックスの主人公の見事なタフネゴシエーション。
これが凄まじかった。
そもそも何の権限も影響力も持たない一般人の立場から、交渉相手として自身の存在を相手に認めさせ、相手が置かれている状況、集団内での立ち位置をこれまでの行動から暴きだし、ブラフと自分の持ちえるカードを最大限に駆使して自分の主張を認めさせた上で、追い詰められた相手がテーブルをひっくり返そうとしてると見るや、攻撃材料であったカードをさらに広げてそれが相手にもプラスとなる材料であることを提示して妥協を引き出し、結果的に八方丸く収めた上で、元々の達成目標を手中に収める。
終わってみれば圧巻の手練手管。読んでるこっちもポカーンとさせられ、我に帰るや興奮の坩堝に叩き込まれました。
いやいや、ここまで見事な交渉術を見せられたのは、ライトノベル界隈ではちょっと記憶にありません。
この手の場面だと、だいたい感情に任せて力押しして、無理矢理に状況をねじ伏せる、言ってしまえば人の良心には忠実で美しくも、現実を無視した稚拙で強引でしかないまとめ方になってしまうことが多いのですが。
いやはや、これには感服させられました。
この主人公、目茶目茶厳しい。ただ泣いて助けてと請う少女に無条件に手を伸ばすのではなく、彼のやったことは助かりたければ自分で出来ることを全力でやれ、と突き放すこと。でも、単に突き放すのではなく、彼女が必死で頑張れば何とか出来る場を、あの絶望的な状況からちゃんと作ってるんですよね。ちょっとでも彼女が努力を怠れば身の破滅を招くかもしれないけど、彼女が生き残るための努力を惜しまないなら自分の居場所を作れるという状況を、こじ開けてみせた。それはとてつもなく厳しいけれど、親愛のこもった優しさが目一杯詰まってて、ちょっと不覚にも感動してしまった。

なんにせよ、この主人公、今後とも目が離せない。
葉桜との関係も、なんだかんだとお互い自覚モードに入ったみたいだし、次の巻もかなり楽しみですヨ。
 
1月26日

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