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デート・ア・ライブ 10.鳶一エンジェル4   

デート・ア・ライブ10 鳶一エンジェル (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 10.鳶一エンジェル】 橘公司/つなこ  富士見ファンタジア文庫

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五年前、目の前で精霊に両親を殺された少女―鳶一折紙。あの日から、少女の存在意義は両親の仇を討ち、この世界から精霊を滅ぼすことに変わった。数年後、魔術師となり精霊と戦う力を得た少女は、自らの無力さを呪う。精霊を殺すためには、さらなる力を。その想いは叶えられ―。
「あなたを巻き込まないためには、これがもっとも確実性の高い方法」
「一体何にだよ!」
「―私と、精霊の戦いに」
彼女にとって唯一特別な存在、五河士道を監禁し、精霊たちを殺す悲願を叶えるため、戦場へと向かう折紙。戦争を止めるため、精霊を憎む少女をデートして、デレさせろ!?

折紙の精霊化フラグで、折紙にキスするなんて罰ゲームを通り越してデスゲームだよね〜、なんて無責任にせせら笑っていたらこれだよっ!
うわぁ、マジかぁ、マジなのか? 幾ら折紙だからって、幾らなんでもこの仕打はあんまりにも救いがなさすぎる。恐ろしいことのこの一連の事実、発端から結末に至るまで完全に円環状になってて、ループしていて、折紙の絶望を産んだのが、折紙の絶望そのものだった、というもう触れようがないくらい救いのない輪っかになっているのです。
これ、キスした程度でどうにかなるもんじゃないよ。愛は絶望を救わないよ。精霊に両親を無残に殺されて、精霊を憎悪し、精霊を滅ぼすために力を欲し、信義を売り渡し、人であることすら捨て、挙句憎んでいた精霊に成り果ててなお精霊を滅ぼそうとして……何が起こったかは言葉にするのも重たすぎる。
すべてを理解した折紙の姿は、あまりにも酷すぎてゾッと寒気がするほどでした。

四糸乃と七罪というでこぼこコンビの純真無垢なやりとりを見て癒やされよう。心慰めよう。……ふぅ。
いやあ、四糸乃はともかく、七罪がこんなに癒し系になってくれるとは。あの性格ひん曲がった様子からは想像できんかったわ。七罪って、視点が低いせいか精霊とはいってもかなり普通の女の子寄りの感性の持ち主なんですよね。浮世離れした他の精霊たちと比べると。琴里や美九という元人間組だってかなり特別ですし、折紙は斯くのごとし。普通の女の子いないなあ、この作品。一番それらしいのは、三十路近しのタマちゃん先生という阿鼻。まあそれはそれとして、七罪の普通の女の子っぽさというのが、これがまた十香をはじめとした精霊たちのこれまで見られなかった女の子らしさを引き出す要因になっているのです。その意味では、今まで登場した精霊の中でも七罪の存在というのはかなり大きなものだと思うんだよなあ。

ストーリー的にも狂三の真の目的らしきものがついに垣間見えたり、これまで封印されて限定解除がせいぜいだった十香のそれが、ついに全開放されて、精霊諸氏の全力戦闘への筋道がついたり、人間を精霊化させる謎の存在がついに現在進行形で現れたり、と物語が大きく動いた回でありました。
そして、もしかすると五河士道という少年の持つ特質の正体、何故彼にそんな力が付与されたのか、という謎についても、このラストの展開は一つの答えを導いてくれるかも。いずれにしても、士道の存在が状況を打開する鍵となるのは間違いないようで。今回ばかりは士道には何とかシてほしいよ、これ。いくら折紙がキモくても、ヒロインとしてはアレすぎたとしても、こればっかりは可哀想過ぎるもの。

シリーズ感想

デート・ア・ライブ 9.七罪チェンジ3   

デート・ア・ライブ9  七罪チェンジ (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 9.七罪チェンジ】 橘公司/つなこ  富士見ファンタジア文庫

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「シドー!おなかがすいたぞ、シドー!」、「だーりーん!だーりーん!」、「みんなちょっとおちつきなさい!」
第7の精霊、七罪が化けた相手を探す勝負を見事制した士道だが、天使の力によって十香たちを子供の姿に変えられてしまう。
「七罪…一体、なんでこんな…」
世界から存在を無視されたことで、コンプレックスを肥大化させ、偽りの姿に変身し、本当の姿を隠す精霊、七罪。「教えてやるよ―女の子は天使なんて使わなくたって、『変身』できるんだってことをさ」自分を否定し続ける精霊の魅力を引き出すため、デートして、デレさせろ!?
これ、表紙の8巻との対比が素晴らしすぎるでしょう。多少ネタバレにはなってますけれど、既に8巻で七罪の正体については殆ど明かされているようなものですし。むしろ、一発で見てわかるインパクトがまた素晴らしい。そんでね、この姿はまだちゃんと身繕いする前の素の彼女なんですよね。カラー口絵には、ちゃんとみんなの手でオシャレした七罪の姿がちゃんと掲載されていて、これがまたとびっきり可愛いんだ。実のところ、表紙の彼女でも素の素材として可愛いのは間違いないんだけれど、ちゃんと手入れされた七罪は、ほんとに完璧な美少女になってるんですよね。この描き分けは手放しで絶賛していいと思う。
さて、これまでの物理的に破壊力タップリに攻めてきた精霊たちに対して、今度の七罪は士道に心を折るかのように精神的に攻撃してくる。いやまあ、彼が一番精神的にダメージくらったのは、美九の洗脳でみんなが敵に回ってしまった時がピークだったんだろうけれど、七罪の攻撃はイタズラレベルなんですけれど、悪意たっぷりに社会的に抹殺を図ってくるから質が悪いのなんの。士道って、基本的に真面目で遊びのない性格しているから、そんな子があんなに変態として警察にしょっ引かれそうな目に合わされるのは、ちょっとどころじゃなく悲惨でした。これで、ギャグキャラの要素を持っている主人公なら、笑って済ませられるんですけどね。この作品、ギャグ要素はわりとタップリあるのに、士道はそれをやるタイプじゃないからなあ。個人的にはもっと弄られ属性があっても良かったとも思うんですけれど。蒼穹のカルマの鳶一くらい。
ただまあ、他の精霊の子たちが言ってるように、客観的に見ると七罪のやってることって可愛らしいレベルなんですよね。他の精霊の子たちが大暴れしている時にやらかしたことを考えると、ね。それでも、士道だけじゃなく十香をはじめとして精霊のみんなが七罪に対して全然隔意を持たずに親身になって接していたのを見ると、随分微笑ましい気持ちにさせられました。いい子たちじゃないですか。八舞双子の多芸さには笑ってしまいましたけれど。
トドメに、士道の化粧の腕前である。こ・い・つ・わww
そういえば、女装するのに後のほうでは他人の手を借りずに短時間で出来るようになってた、と言っていたけれど、どこまでのレベルに達してるんだよ。なんか微妙に変な方向に行ってるぞ。

でも、今回の士道の真摯な振る舞いは、精霊の心を溶かすという意味では一番説得力あったんじゃないだろうか。あれだけ献身されたら、七罪じゃなくても心ぐらつきますわ。それに、今回に関しては士道のワンマンじゃなくて、他の精霊の子たちが積極的に七罪に構って、彼女のネガティブに凝り固まった心を優しく溶かしてましたからね。みんなのチームプレイが光った回でした。特に、クライマックスでは精霊のみんなで共同戦線張る、という一番見たかった展開が待ってましたからね。力が封印されて限定的になっているとはいえ、やっぱり燃えました。共同戦となると美九が支援系として非常に役立ってたのが印象的。単に洗脳とかだけじゃなく、ステータスアップまで賄うとは。

個人的にはDEM社のエレンに精霊がやられてしまうのはちょっと悔しいんですよね。人類が太刀打ちできない絶対の存在が精霊だったはずで、あの真那だってずっと苦戦し続けてたのに。
今回に関しては七罪が戦闘能力の低いタイプの精霊だったから、と思いたいところですけれど。

あと、折紙はいくらなんでも節操なさすぎだと思う。この子は、ほんとに周り見てないでマイウェイ突き進むよなあ。明らかに士道の敵だとわかっている側にホイホイ参加してしまうとか。
あ、ということは次回はついに折紙回になってしまうのか。この際、いい機会なのでDEMと一緒にまとめて始末してしまうわけにはいかんのだろうか(苦笑

シリーズ感想

デート・ア・ライブ 8.七罪サーチ3   

デート・ア・ライブ8    七罪サーチ (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 8.七罪サーチ】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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「ねぇ、ねぇ士道くん。お姉さんのどんなところが綺麗?」ハロウィンが迫る一〇月一五日。五河士道は第7の精霊、七罪と遭遇する。会話を重ね、順調に好感度を上げていた士道だが、とあるきっかけで七罪の態度が豹変し―。「あんたの人生、おしまいにしてやるんだから…!」変身能力を持つ七罪が化けた相手を当てる勝負を受けることに。容疑者は十香、折紙、琴里、四糸乃、耶倶矢、夕弦、美九、亜衣、麻衣、美衣、珠恵、殿町の一二人。『この中に、私がいる。誰が私か、当てられる?誰も、いなくなる前に』正体を隠した精霊を見つけ出すため、全員とデートして、デレさせろ!?
そろそろ精霊の数も揃ってきて、この終盤に出てくる精霊は事態の本質を知悉しているのではないかと期待していたけれど、七罪の様子を見る限りどうも彼女も美九と同じく何も知らないまま人間から精霊に転化させられた娘っぽいなあ。むしろ、美九にしろ七罪にしろ後半に出てきた娘ほど、精霊というよりも非常に人間臭い力に溺れているカンジがするのが面白い。最初期の十香や四糸乃、狂三は浮世離れしたところがあって、もしかして本当に人間とは異なる存在なんじゃないか、という趣がありましたけれど。こうなってくると、彼女たちも元々は人間の少女だった、と考えた方が正答なんだろう。
さて、あれだけ盛大にやらかした上に士道にメロメロで好意を隠そうとしない美九は、こりゃあ他の子たちと一悶着あるかなあ、と危惧していたのだけれど、思いの外すんなりと馴染んでいて驚いた。あれだけ飛ばしていたにも関わらず、美九って女性相手には社交性高かったのな。もうちょっと士道を独り占めにかかるかと思っていたのですが、むしろ美九の方から積極的に他の子たちと仲良くしようと振る舞っていましたからね。十香を始めとして度の娘もその手の危機感は薄いほうなので、向こうから仲良くされると全然警戒心なしで受け入れちゃうんだよなあ。今のところ美九も裏でほくそ笑んで何かを企んでいる、という様子もないのでいいんですけれど。
さてさて、改めて新たな第七精霊・七罪の登場である。七罪と書いて(なつみ)と読む。これはさすがに分かった、というか狂三だけがダントツに読めないっすよw
最初の登場時の言動から大人びた理性的な女性かと思ったらどうも下駄を履いていたようで、思い込みの激しさと人の話の聞かなさ、コンプレックスの強さなどからして今までで一番メンタル面がメタメタな娘なのかもしれません。未だに精霊の中でちゃんとしてるのが琴里くらいというのがなんだかなあ。狂三も頼もしい類なんですけれど同じくらいヤバい娘なのでカウントできん。その意味では、耶倶矢・夕弦の八舞姉妹は意外と常識人ですし、一人ひとり分けても結構しっかりとした娘さんだったりするので、士道にとってもそこそこ相談相手というか頼る相手として機能しているような気がします。琴里はなんだかんだと妹だから、お兄ちゃんとしては早々軽々と頼りっぱなし、というわけにはいきませんものね。
七罪の変装による正体当てゲームは、これはかなりわかりやすかったんじゃないでしょうか。士道も最初から違和感を感じていましたし、発想さえひっくり返さえしいていれば最初に正答にたどり着いていたかもしれません。ってか、あのシーンけっこう盛大に異常でしたよ。比較的出番少ないキャラですけど、それでもあれはしゃべりすぎでしたし。しかし、珠恵先生はまだしも、亜衣、麻衣、美衣はさすがに余計でしょう。何という水増しw 殿町? 別の意味でありだったんじゃないでしょうか。
さて、最初の関門はクリアしたものの、七罪を捕まえることが出来ないままさらなる難問が士道を襲うはめに。って、別にこの展開は普段の面倒さから比べてもあんまり士道の大変さは変わらない気もするぞ。

シリーズ感想

デート・ア・ライブ 7.美九トゥルース3   

デート・ア・ライブ7  美九トゥルース (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 7.美九トゥルース】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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「ねえ士道さん。十香さんを助けたくはありませんこと?」第6の精霊、美九の天使によって四糸乃、八舞姉妹を支配され、“ラタトスク”のサポートも受けられず、DEMの手により十香もさらわれ絶対絶命の五河士道の前に現れた少女。―かつて士道たちを殺そうとした最悪の精霊、狂三。彼女の力を借りるリスクを負ってでも、十香を救い出したい士道は共闘を決意する。「俺たちの戦争を、始めよう」人間に絶望し、歪んだ幻想を持ち続ける精霊、美九の目を覚ますために再びデートして、デレさせろ!?―。
未だに狂三をクルミと読むのは抵抗があるなあ。無意識にキョウゾウと呼んでしまっている自分がいる。
しかし、改めて狂三の能力を目の当たりにするとこれホラー以外の何物でもないですね。彼女の物量戦は正直グロい。分身の術じゃないけれど、自分の似姿を大量に出現させて物量で押す、という戦術自体は決して目新しいものではないのだけれど、狂三の場合自分を殺すことを厭わないどころか死なせて潰して押し切ることを前提にしているものだから、文字通り見渡す限り狂三の死体が散乱するという地獄絵図が現出する上に、その死体の山を乗り越えて狂笑する狂三の群れが襲いかかってくるのだから、ある意味バタリアン並の恐怖である。幸いにして噛まれたからといって狂三化するわけじゃないのだけれど、怖いものは怖いのだ。
でも、その狂三が味方となるとこれがまた頼もしい。いやグロいしキモいし勘弁してくれと思うところだけれど、それでも狂三の群れが自分たちではなく、敵を押し潰していくとなれば心強いはあるんですよね。特に今回は孤立無援もいいところだったので尚更に。
それでも、今回に関しては味方してくれたとはいえ、この狂三だけはとてもじゃないけれどデレる気はしないなあ。そんな彼女はイカレているようでいて、何気に精霊の中では唯一と言っていいほどこの精霊が生まれた世界の真実に近づいていると言っていいようだ。好き勝手狂乱しているようでいて、真相究明に余念がないというあたり、彼女単体で独立した勢力といっていいくらいの影響力を秘めているのかもしれない。
もっとも、自覚なしに一番真実に近いところにいるのは、士道その人のようだけれど。しかも、その真相はどうやら彼の旧姓である崇宮にあるようだ。精霊とは如何にして生まれ、何のために生み出され、何を成そうとしているのか。通常より数世代先の技術を確保してる秘密組織〈ラタトスク〉なんてものが存在し、そもそも士道をサポートするために創設された、なんてことになっているあたり、全ての中心は士道その人にあるのかもしれない。
そもそも、こいつって明らかに性質が異常なんですよね。今回ちらっと思ったんだけれど、彼の精霊に対する反応、絶望するものに対する救済観念には条件付けされたような自動的なものすら感じさせる部分があった。むしろ、そのために「創られた」んじゃないか、という考えすら浮かぶくらいに。果たして、琴里はどこまで知っているんだか。少なくとも、いざというときは士道を殺害する覚悟まで持っている以上、何らかの真実は知ってるはずなんですよねえ。好感度マックスの状態であそこまで覚悟極まったことはなかなか言えないでしょうし。
改めて見ても、病んでる鳶一を除けば士道への好感度が一番高いのは琴里だよなあ、と断言せざるを得ない。前巻で美九に操られて士道に暴言を吐いたこと、琴里ってばメチャクチャ気にしてるんですよねえ、可愛いなあ。操られてたんだから、そこまで気にすることもなかろうに、と思うところなのに何気に凹みまくってるんですよね、そういうところ本当に可愛いと思いますよ。

さて、タイトルになってる美九ですが、表紙の方は一巻以来となる十香さん。しかも悪堕ち女幹部バージョンのお色気コスである。その十香が悪堕ちする条件がまた興味深い。つまるところ、精霊となった娘たちの今回には「絶望」が介在してるということなんですね。しかも、美九に関しては琴里と同じはっきりと人間から精霊へと変化させられたケースであることが明らかになる。決して、琴里だけの特例ではなかったわけだ。この二人、もしかしたら狂三もかもしれないけれど、人間であった当時の記憶を保持している娘に対して、十香たちは精霊として世界に現出する以前に記憶は持っていないため、元々人間だったという確証はないのだけれど、実際に美九という二例目が登場した以上、十香たちも元人間と想定しておいた方がいいのかもしれない。
すべては、誰かの思惑のうち、か。

デート・ア・ライブ 6.美九リリィ 4   

デート・ア・ライブ6  美九リリィ (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 6.美九リリィ】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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九月八日。天宮市内の高校一〇校が合同で行う文化祭―天央祭が迫る中、実行委員として準備に大忙しな五河士道は第6の精霊と接触する。「これは…歌…?」無人のステージで光のドレスを纏い、無伴奏の独唱をする精霊、美久。早速デレさせるため、会話を試みる士道だが…。「何喋りかけてるんですかぁ?やめてくださいよ気持ち悪いですねぇ。息をしないでくださいー」話すたびに好感度が下落していってしまい。凄まじいほどの男嫌いなアイドルの精霊をデートして、デレさせろ!?
精霊とデートするのを強要された時もそうだったけれど、士道って最初は嫌々言っているくせに、やりだすとかなり真面目に取り組んでしまうあたり、真面目なのかハマるタイプなのか。というわけで、男嫌いの精霊・美久をデレさせるために急遽女装して従姉妹・士織を名乗るはめになった士道。最初は嫌々だったくせに、慣れてくると化粧する姿も女っぽくなってしまっているご様子。女言葉もさして苦労している様子もなく、立ち振舞いも女性らしくやれているところを見ると、単に女顔というだけではない素質を感じさせるのであった。
こうして女装した士道をイラストで見ると、ちゃんと実妹の真耶にそっくりなんですよね。なんか妙なところで二人が実の兄妹だという事実を眼にした気がする。
とまあ、女装までして接近を図った精霊・美久は、だがしかしある意味狂三にも匹敵する人を人とも思わない正しく人の外にある怪物だったのです。と言っても、狂三のような凶悪無道なバケモノと違って美久の方は精神的に自立できていない幼い人格、自分の思うとおりにならないと気が済まない、というお嬢様然としていながら幼稚園レベルのメンタルレベルのワガママ娘、と言った感じである。なまじ、他者の自由意志を奪い自分の思い通りに動かす能力を持ってしまったが故の弊害、とも言うべきか。狂三がある意味酸いも甘いも噛み潰して壊れてしまった最果てとするならば、美久は始まる前に歪んでしまいそのままスタートラインを切ってしまったマイナス・ゼロといった感じだけれど、だからといって矯正可能かというとかなり厳しいような。
これまで自分の思うがままに振る舞ってきた女王様は、すべてが思い通りになるものではないのだと思い知らせた上でぐうの音も出ないほど叩き潰してその性根を叩き直すのがまず常道なのだろうけれど、途中までは順調だったにも関わらず、美久の能力の凄まじさに肝心のところでとんでもない事に。
あれ? 詰んだ?
今回は美久の独り善がりな性格といい、DEM社の横暴極まるやり口とイイ、けっこうストレスの溜まる展開が多かったです。こういう輩は、痛快にふっ飛ばして叩き潰してその自惚れやら増長やらをけちょんけちょんに痛めつけてくれるとスカッとするのですが、不幸な要素が重なって急展開でラストがあんなことになってしまい、この次回に続くは、あんぎゃーーって感じですよ。そこで引っ張るかー、と。
ええいっ、十香が随分と真っ当なお姫様ヒロインしてるじゃないですかっ!
せめてもの救いは、真那の復活か。彼女の活躍と啖呵はほんと、痛快でしたから。
しかし、言われてみると一箇所にこれだけ精霊が集まっているというのも、冷静に考えるととんでも無い状況なんですよね。その殆どが士道に力を封印されているとはいえ。あー、四糸乃は出てくる度に癒されます。なにこの癒し系。八舞姉妹も、随分と落ち着いて姉妹でイチャイチャラブラブ、お前らお互い好きすぎだろう、というラブ時空を形成してしまっていて、眩しいような目も当てられない様な。
好きすぎだろう、というと琴里の折々のさりげない言動も、お前おにーちゃん好きすぎだろう、というのが伺えてニヤニヤものなのですが。さすがは好感度ウルトラマックスw

さて、美久の能力が全開となり、DEM社の暗躍によって十香がえらい目にあい、肝心の〈ラタトスク〉までもが機能不全に陥ってしまい、仲間も居らず徒手空拳のまま放り出されてしまった士道。何も出来ず誰も助けに行けず無防備に放り出された彼の前に現れたのは、かねてから虎視眈々と彼の身を狙っていたあの最悪最凶の精霊・狂三。
まさに盛り上がりも最高潮といったところで、次回に続く。くわーーっ。

シリーズ感想

デート・ア・ライブ 5.八舞テンペスト3   

デート・ア・ライブ5  八舞テンペスト (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 5.八舞テンペスト】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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夏休み前の七月一七日。来禅高校の修学旅行で或美島を訪れた五河士道は二人の精霊と遭遇する。「最後の決闘だ!この男―士道を、先に落とした方の勝ちだ!」「承諾。―その勝負、受けて立ちます」どちらが真の精霊かを争う八舞、耶倶矢と夕弦。彼女たちの裁定役に選ばれてしまった士道は令音に相談するのだが…。「…今回、私は、君をデレさせる。だから君はその上で二人をデレさせてくれ」謎の通信障害によって“ラタトスク”のサポートは受けられない状況の中。すれ違う二人の精霊の過酷な運命を覆すため、デートして、同時にデレさせろ!?―。
耶倶矢と夕弦という双子の精霊が登場したことで、ついにこれまで登場した精霊は計6名にまで達したのだけれど……壊れてしまっていた狂三を除いた全員がそのメンタリティは普通のそこら辺の年頃の女の子なんですよね。当人たちは記憶も目的もなく、ただ自分は精霊という存在であるという自覚があるだけで、訳もわからないまま現世に放り出されてパニックになっているだけの女の子でしかないのである。精霊としての強大な力を持っていること自体が間違っているようにすら思える、そもそもが力を振るう理由も目的も意志も持たない子たちなのだ。
デレさせろ、なんて意味不明としか思えない方法を推し進めている為にイメージが変になっているものの、「ラタトスク」の精霊を排除するのではなく保護しよう、という方針はこうして精霊の類形を見せられると非常に正しいものに思えてくる。
とはいえ、精霊とは出現するだけで社会を崩壊させかねない巨大な破壊を生じさせる存在でもある。実際に無数の犠牲者が生まれていて、人類側の攻撃は通じずに反撃は圧倒的という存在なのだ、精霊は。それを敵性と判断し、排除しようとする考え方を間違っていると糾弾するのはやはり一方的すぎるのだろう。
初期のエンゲージが致命的だったんでしょうね、きっと。人類側も精霊側も両者ともが予期せぬ事ばかりで冷静で居られなかったことが破滅のドミノを生んで対話が生まれないまま致命的な錯誤が固定化されてしまった。

でも、今、こうして精霊との対話が成功し、彼女らの破壊行為が一部の例外的な精霊を除いて概ね敵意も悪意もないものだったと知れた以上、そして士道とのコンタクトによって彼女らから精霊としての力そのものを封印できるという事実がある以上、一方的に精霊を敵として排除しようとする考え方は感情を抑えて間違いだとするべきなんだろうけれど……。
果たしてあの「DEMインダストリー」の過激なほどの精霊への敵視は、感情論や既存の考え方だけに基づくものなんだろうか。裏の思惑がある、というにしてはあの社長の態度には、憎しみに類する感情がかいま見える気がするんだよなあ。
いずれにしても、DEMインダストリーとラタトスクの両組織のみが、技術力が異常なほど突出しすぎてるんですよねえ。まず間違いなく、彼らの裏にこそ精霊という存在の秘密を解き明かす鍵がありそうなんだが。
それに、士道の力をラタトスクが正確に把握していたらしき件。そして、精霊の力を振るう事が出来るという士道の能力への、あの琴里の覚悟の壮絶さ。兄への好感度がMAXを振り切っているはずの琴里をして、あんな発言をせざるを得ないほどに、愛してるからこそやらねばならぬと思い定めなければならないほどに、士道の持つ力というのは危険なのか。

と、真面目な話をしている一方で、非常に残念なことになっている人たちも。
特に、世界最強の魔術師(笑)エレン・ミラ・メイザースさん、貴女ですw
鳴り物入りで登場したくせに、「DEMインダストリー」のエースにしてジョーカというワイルドカードとして登場したくせに、思わせぶりに強者風情で登場したくせに……この人駄目っ子だw
やることなす事うまく行かないし、実力を発揮する以前に発揮させる場に至れずに自爆してしまうという残念さ。いざようやく戦場に経ったと思ったら、本人関係ないところで不運が重なり、というかあれは監督不行き届きな面も強かろう気がしますが、魔術の実力とは関係ないところでボコボコに。
……もっとがんばろうな。

逆に、前回まで凄まじい無能具合を晒しまくってて、こいつ要らないんじゃね? と読者どころか同じラタトスクの部下たちにも思われていた副司令官の神無月恭平がついに真価を発揮! こいつに真価があるなんて思ってもいなかったよ! なんでこの人が副司令官なんだろう、と本気で疑問に思ってただけに、実はネタキャラでしかないんだろう、と思い込んでいただけに、その凄まじい実力と経歴には唖然呆然。そして、あの性格はやっぱり素でしかなかったと知れて愕然がっくりw
彼の初めての見せ場が、ラタトスクの空中艦<フラクシナス>とDEMインダストリー空中艦〈アルバテル〉の航空戦、という対精霊戦以外では初めてと言ってもイイくらいの大規模戦闘になるとはねえ。いやあ、変態のくせにマジ凄かった。

DEMインダストリーが本格的に動き出してラタトスクと衝突し、また拉致されたと思しき崇宮真那の方にも動きがあったことで、士道の能力が本格的に目覚め始めたことと相俟って、そろそろ物語自体も激しく動き出しそうな予感。精霊も新しいのが登場するにしても、これまでの子たちみたいな何も知らない子たちじゃなく、真実を知った上で動いている子たちがそろそろ出てきそうなものだけれど……さて。

1巻 2巻 3巻 4巻感想

デート・ア・ライブ 4.五河シスター3   

デート・ア・ライブ4 五河シスター (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 4.五河シスター】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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最悪の精霊、狂三を救ってみせると、そして真那も救ってみせると、言いながら結局、士道は何もできなかった。もし、あのとき五河琴里が現れなければ全ては終わっていた。「今から五年前。―私は精霊になった。士道の回復能力はもともと私の力よ」琴里の口から告げられる真実。彼女が精霊になり。士道が初めて精霊を封印し。折紙の両親が精霊に殺された五年前の事件。「今日で私は私でなくなる。その前に、おにーちゃんとのデートを」タイムリミットはたった一日。可愛い妹で、苛烈で強気な司令官を救うため、デートして、デレさせろ!?―。
これ、もうメインヒロイン、琴里でいいんじゃないのか、というくらいの妹ちゃんの存在感。素っ気無くて扱いがぞんざいだったり、クールで兄への感情をあまり表に出さないようにしているものの、琴里が士道を大好きだというのはその言動の端々から伺えるものだから、ギャップ萌えとでもいうんだろうか、琴里が可愛くて仕方がない。あくまで態度に見せないようにしているだけで、好意そのものはあんまり隠していないのが普通のツンデレと違って愛いんですよ。あからさまにしてしまうのは恥、という感覚が大人びてしまったこの妹の考え方にこびり着いているのかもしれませんが。
にしても、琴里の正体については想像しているのとは違ったので、驚かされた。実のところ、琴里は五年前に現れた精霊で、士道にデレさせられて力が安定したのと士道が記憶喪失になってしまったのを利用して、妹のポディションに収まった、のだと思ってたんですよね。士道の本当の妹は、その五年前の事件で行き別れてしまった真那の方だったと。でも、今回の話しによれば、琴里はちゃんと五年前の事件以前から士道の妹で、あの事件をきっかけに「精霊になってしまった」、ということで……あれ? じゃあ真那が実の妹だという話はどうなるんだ!?
それに、これで「精霊」が精霊として誕生するものではなく、元は人間であり何者かによって「精霊」にさせられた、という事実が出てきた事は大きい。十香や四糸乃、そして狂三もまた元は人間の少女であった、という可能性が生まれたのですから。
だとすると、誰が少女を精霊にしている黒幕なのか、というのが新たな謎になってくるのですが。琴里を精霊にした謎の影。これが今まで登場していない新キャラなのか、それとも誰かが正体を隠して暗躍しているのか。士道になぜ精霊を安定させる力が秘められているのか、という謎も相まって物語もそろそろ芯の部分に入ってきたか。

それにしても、ラタトスクのデートナビ能力の無能さはいっそ絶賛に値するw いや、あの司令官代理は論外にしても、だ。これまでも、結局デートを成功させたのってラタトスクの指導を無視して士道が独自に判断して動いたケースばっかりなんですよね。これって、ごちゃごちゃ横から横槍入れなくても、士道に任せておいた方がいいって事なんじゃ……。
相手が「妹」だからと言っても、今回の士道の愛の言葉は今までで一番熱がこもっていたんじゃないだろうか。あそこまで情熱的に思いの丈をぶつけられたら、そりゃ妹だってデレるわー……と言っても、琴里さんは最初からクライマックスだったようですけれど。好感度の話がラストで漏れたときは、笑ったけれどそれ以上に微笑ましかった。あんた、そんな精神状態でデートに挑んでたんだ。それでなくても、これまでの兄への苛烈で容赦のない態度も本心がアレだと知れてしまった今となると、どんなにキツい態度をトラれてももうニヤニヤするしかないじゃないですか、おのれ〜(笑 前巻で触れた琴里の行動原理は「献身」である、というのはどうやら間違ってはいなかった模様。琴里司令官、お兄ちゃん好きすぎ!!
どうやら作者的には一番書きやすいのは折紙みたいですけれど、正直あれをヒロイン扱いで見るのは腰が引けるなあ(苦笑

1巻 2巻 3巻感想

蒼穹のカルマ 85   

蒼穹のカルマ8 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 8】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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私のねえさまは、あっ、正確には叔母さんなんですけど…なんかねえさまの方が呼びやすくて、それにお姉ちゃん、欲しかったから。私のねえさまは、蒼穹園騎士団で働いています。空獣から世界を守る大変なお仕事なので、仕事中は笑わないって聞きました。家ではいつも笑顔なのに。あんまり無理しないで欲しいなって思ったりもします。だって私のねえさまは勇者で、魔人のマスターで、神様で、ときどき女子高生で、魔王で、魔法少女で、赤ちゃんで。とにかくねえさまは何だってできます。だから…授業参観にもきっと間に合うよね。信じて待ってるよ。ねえさま。暴走ファンタジー、完結。
ライトノベル史に燦然と輝く大怪作、ここに大完結!! ヤバイよ、ラストシーン、不覚にも感動して涙ぐんでしまった。【蒼穹のカルマ】で腹を抱えて笑わされたり、度肝を抜く展開に仰天させられる事はあっても、感動で目頭を熱くさせられるとは思いもよらなかった。まったく、最後の最後まで予想を良い意味で裏切り倒してくれるお話でした。
最終巻でも改めて思い知らされましたが、この作者の大風呂敷の広げ方と、それ以上に広げた風呂敷のあざやかでダイナミックで流麗とすら言える畳み方は何度読んでも唸らされ、絶句させられる。いやほんと、なんでこんなむちゃむちゃにぶん回して、終わってみたら綺麗に決着してるんだろう。この完結巻に至っては、この一冊のみならずシリーズ全8冊の集大成と言わんばかりにあらゆる伏線が、一度回収されたはずの伏線に至るまでパタパタとドミノ倒しされてくみたいに、シリーズの幕引きに向かって裏返しにひっくり返っていくんですよ。
おまけに、各章のタイトルと来たら、各巻の内容そのものになっていて、目次を見るだけでこのシリーズがどんな展開を迎えていたのか一目でわかるという作りになっている……嘘です、あまりにカオス過ぎて一目見ただけじゃさっぱり意味がわかりませんw まあ、ここまで読んでる人はシリーズ全部読んでいるはずだから、わからないはずはないんですけれど。
そして、すべてが収斂していく先は第一巻と同じく在紗の授業参観。でも、あの時と違うのは授業参観に出るのが駆真だけじゃないという所である。実は、今回は駆真だけなら何の問題もなく参加できるんですよ。ところが、駆真は当初は出席予定だったものの突然のハプニングによって出席できなくなったメンバーが参加できるようにと、各人が見舞われた様々なトラブルを解決すべくかけずり回るのだ。
一巻の時には、駆真と在紗の二人だけで閉じていた世界が、今やこんなにも沢山の人達の間でつながり広がっているのだという事が実感できるような出来事であると当時に、在紗こそ全て、という方針こそ変わらないものの、在紗さえ居れば他の何も要らない、眼中に無しと言わんばかりだった駆真の在り方も、少し変わってきていることが伺えるエピソードでもあるのです。自分さえ居ればいい、という考えではなく、在紗の周りに沢山人が居ることを喜ぶ考えにシフトした駆真。変態さ加減こそ変わらないものの、一巻の頃と比べてもこれ随分変わったんじゃありません?
特に、在紗の実母である冬香への対応にはちょっと感動さえしてしまいました。長らく娘の側から離れていた冬香には、やや引け目があって在紗から一歩引いたような遠慮が根付いてしまってるのですが、その為に授業参観の話が持ち上がった時に冬香は自分が在紗の授業参観に出てもいいものなんだろうか、と腰が引けてしまったのですが、その時に母親が出るのは当然じゃないですか、と後押しした人こそ駆真だったのです。このシーン見たときは、二人の関係ってホントに上手く行ってるんだ、と嬉しくなったものでした。駆真は在紗のこと、もっと独占欲発揮すると思ってたもんなあ。実際、冬香が帰ってきた当初は在紗をめぐってかなり険悪な雰囲気になりかけていましたし。それが、ちゃんと敬愛する兄の奥さんとして、在紗の母親としてちゃんと尊重し、義理の姉として、家族としてキチンと気遣いを見せるようになっているのですから、駆真のこと見直したどころの話じゃないです。冬香との関係は、特に駆真の人間性を捉え直すきっかけになりましたね。

そして、ついに最後の謎だったあの人が……わりあいあっさりと正体を表すことに。勿論、殆ど確信を持って彼の正体は理解していたつもりだったのですが、何故此処に居るのか、についてはさっぱり予想がついていなかったのですが……こ、この人、駆真並にでたらめなルートかけずり回ってるぞ!! さ、さすがは血の繋がった兄妹(爆笑
そもそも、空獣の女王と恋仲になってしまったところから、ラブロマンスも極まってお話としても出来過ぎな展開を迎えているというのに、そこからの突っ走り方がハチャメチャすぎる。でも、駆真ほど奇想天外で非常識なスピードとカオスっぷりではなく、ちゃんと順路を進んでいるあたりは、実は物語の主人公となるのはこの人の方が似合ってたのかもしれない。この人が主人公の場合は、ちょっとシリアス寄りのジェットコースター的な波乱万丈の大河ドラマになってたんだろうなあ。
でも、何もかもが上手く行って、大団円のハッピーエンドに収まって、本当によかった。まさかここまで綺麗にハッピーエンドになるなんて、さすがに思わなかったもんなあ。あれもこれも、予想外が多すぎるシリーズだった。それもこれも、全部駆真の力技というのがもう笑うしかない。駆真にかかると、もう何でもアリに思えてくる。普通なら「ねえよ!!」という展開でも、駆真ならむしろあり得ないという方が「無いな」と思えてしまうくらいだし。それでも、リサの方の駆真のオチには「ねえよ!」と手を打ちながらひっくり返って笑い転げてしまいましたけど。でも、嬉しい笑いでしたよ。一抹の悲しさの余地も残さない喜色の殲滅戦には感嘆の溜息しかありません。
そして、感動のラストシーン。
あそこは、ちょっと本気でうるうる来てしまいました。ホントにカオスではちゃめちゃでぶっ飛んだ物語でしたけれど、在紗からすれば、まさにあの冒頭の一言に尽きるんだろうなあ。

多分、二度とお目にかかる事もないと思われる、余人には幾分とて似せる事はできないだろうぶっ飛んだ展開とその収斂の手腕は、まさに大怪作にして傑作と呼ぶに相応しい、空前絶後のシリーズでした。
毎回毎回、べらぼうに愉快で、無類の楽しさでした。終わってしまうのが、今となっては寂しく思えてくるほどに。
完結、お疲れ様でした。

追記: 槙奈……生きろ。


橘公司作品感想

デート・ア・ライブ 3.狂三キラー 4   

デート・ア・ライブ3  狂三キラー (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 3.狂三キラー】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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六月五日。士道の通う高校に災厄は突然やって来た。「わたくし、精霊ですのよ」転校生の少女、狂三の衝撃的な自己紹介。校内を案内することになった士道に、少女は微笑を浮かべささやく。「士道さんにお願いがありますの。…聞いてくださいまして?」世界を殺す災厄を体現するかのように己の意思と、明確な殺意で、愉悦を感じながら、人を殺す最悪の精霊。「精霊が現れやがったんです。ならぶっ殺す以外にすることはねーです」そして、その精霊を殺す少女、真那。人を殺す少女と精霊を殺す少女。悪夢を断ち切るため、デートして、デレさせろ!?―。
「狂三」と書いて「クルミ」と読むのは無理です先生!! どう考えても「キョウゾウ」としか読めないよ。どこの世紀末のチンピラか、というような名前である。せめて「狂美」とか「狂魅」という女性を連想させる感じが使われてたら女の子の名前と言われても納得できるんだけれど。サブタイトルを見て、真剣に「ついに男の精霊が現れて、男相手にキスを迫るはめになり『アーー!』」な展開なのか! と勘ぐってしまったじゃないか。
でも、敢えて「三」の字を使わなければならなかった、とも考えられるんですよね。これまで登場した精霊は、十香や四糸乃と全員名前に数字を含んでいる点は注視すべきか。一人例外がいるじゃないか、と言われそうだけれど、彼女についてはあれが本名なのか、という疑問もありますしね。苗字の方にも数字がついてますし。それをいうなら鳶一もじゃないか、という話になり、何気に全員に数字がついているという事実に気づいた次第。別に意味ないのか!?

さて、次に現れたる第三の精霊は、これまで人類に対して攻撃的な意思を持たなかった十香や四糸乃と違って、悪意と狂気を持ってして自らの手で人を殺して回る殺人精霊。人類がまともに対抗できない力を秘めた精霊が、その力を人を害する事に使い出したら、という悪夢を体現した存在。
これまで士道の能力に基づいた作戦が成功を収めていたのは、十香や四糸乃は自分の力に振り回された被害者という立場であったからこそである。精霊の力を振り翳し、人間を惨殺することを楽しんでいる狂三にはデートしてデレさせる、という作戦は根本から当てはまらないのだ。
無理ゲーである。
事態が拗れたのは、狂三の危険性を性格に把握していた自衛隊と違って、士道や琴里を含めたラタトスクの面々は狂三についての情報を全く持っていなかった為に、これまでと同じ、害意のない精霊に対するスタンスで彼女に挑んでしまったことにあるのだろう。違和感や嫌な予感を感じていながら状況を続行させてしまった事はもとより、明らかに狂三が十香たちとは違う危険人物だと把握したあとも、士道に打開を託したのは琴里のミスである。過去に似たような前例があったからこその判断ミスなんだろうが、お陰で状況を挽回するために琴里本人が出張るはめになってしまったわけだ。
琴里の正体については、二巻の段階でほぼ確信を得ていたけれど、どうやら間違いではなかったらしい。琴里の兄への信頼感には、盲目的なものや机上の理論というふうな感じがまるでなかったんですよね。それどころか、経験に裏打ちされた全幅の信頼があった。それが、自分が被験者となった経験に基づくものと考えれば、琴里の確信的な行動にも違和感がなくなるというものである。度々、それらしい発言してましたしね。
ただ、どうして彼女がこれまで頑なに真実を隠して口を噤んでいたかを考えると、琴里が直接出張る羽目になったのは計算外もイイ所だったんだろうなあ。これまでどおりの兄と妹でいられなくなる可能性を思えば、忸怩たる思いだったに違いない。それでも、最愛の「兄」は見捨てられんよなあ。傍若無人に見えて、琴里の行動原理って何気に「献身」だったりするし。
波乱の展開だったが、ラストの急展開は読んでてやたらと盛り上がってしまった。話の筋は結構ベタベタですし、文章の綴り方も決して特徴的だったするわけじゃないんですが、なんだかこの三巻はやたらと面白かった気がする。三股デートとか蛇足もいいところなのにねえ。

最悪の精霊の出現に、謎が謎を呼ぶ義理の妹、ついに現れた真の妹、と存在感を齧りとろうとする新旧ヒロイン衆の猛攻に対して、これを真っ向から迎え撃ったのがメインヒロインである十香さん。二巻ではさっぱり目立てなかったのを取り戻すように、純真無垢キャラで攻める攻める攻める!!
なにこの可愛い生物!! 捨てられた子犬か!? 天使じゃね!? 天使じゃね!?
この娘に嘘ついたり騙したりすると、胸を掻き毟りたくなるほどの罪悪感が湧き出てくるよ。健気だし一生懸命だしひたむきだし、人の言うことを素直に聞いてくれるこの純心さには、意味もなく土下座したくなる。
ごめんなさい。生きててごめんなさいw
さすがメインヒロインだわ。これは敵わん。ぶっちゃけ、鳶一じゃ相手にならんw
士道も三股デートでは明らかに他の二人と十香とでは態度違うし。ほだされてるほだされてる。まあ、あれはほっとけないよなあ。まだ異性としては見られないと思うけれど、仮にもまともな人間なら、あんな健気な子を蔑ろにはできんよー。
とは言え、まだまだ戦うヒロインとしては何も出来ていないので、そのへんは次回以降に期待カナ。まあ、次回も琴里が全部持っていきそうな気がするが。

1巻 2巻感想

を掻き立てる

デート・ア・ライブ 2.四糸乃パペット3   

デート・ア・ライブ2  四糸乃パペット (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 2.四糸乃パペット】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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第2の精霊、四糸乃をデレさせろ!? 新世代ボーイ・ミーツ・ガール!!
高校に転校してきた十香は、鳶一と事あるごとに喧嘩を繰り広げ、毎日が修羅場な士道。唯一心休まる自宅に帰れば、訓練ということで十香との同居イベントが発生。動揺する士道の前に、第2の精霊が現れて――!?
シドー、こいつ根性あるなあ。基本的にシドーってシャイというか誠実なところが強くて、精霊をデレさせて無力化する、という作戦に対してノリ気ではないのである。精霊の出現によって大ダメージを受ける人類のためであり、また本意ではなく破壊をまき散らしてしまう精霊たち自身のため、というのは理解しているので妹司令官からの命令を拒否はしないのだけれど、やっぱり好きでもないのにわざと気を引いて、デートの真似事をして、精霊の女の子の気持ちを弄んでしまう形になってしまうのが罪悪感を掻き立てるんでしょうね。どうしても、必死ではあるものの仕方なく、といった風情で任務についている。
でもだからこそ、いざというとき、シドーは精霊の娘たちに対して心の底から誠実に接しようとする。それはもう、献身と言っていいくらいの勢いで。自分が下心ありの損得勘定で近づいている事の代償を支払わんとでも言うように。
本来、彼がそこまでムキになる必要は何処にもない。あくまでそれは命令でやらされている事であり、社会のためにやらなければならない事であり、彼が悪意や欲望から望んだ事では全くないのだから。
それでも、彼は自分が精霊にアプローチした責任を、誰にも押し付けず、自分で果たそうとするのだ。
それは恋愛感情に基づくものではないからこそ、恐怖や弱気を乗り越えた先にあるものだからこそ、シドーという少年の侠気を、勇気を目の当たりに出来る。普段ははっきりしない優柔不断な男に見えるけれど、五河士道は本物の「漢」ですよ。カッコイイ男の子ですよ。
そりゃあ、あの「妹」ちゃんだってデレるわー。いや、まさかあの強烈なキャラの妹がこんなふうに崩れるとは思わなかった。

しかし、謎だった「妹司令官」の裏事情も今回の話で情報がいくつか出てきたことで仮説を立てる事が出来てきた。なんで幼い妹が特殊機関の司令などに収まる事ができたのか。そもそもなんで、シドーが精霊を無力化できるという不思議な能力があることを、妹ちゃんが知っていて、それを利用するための機関を組織するに至ったのか。大きな謎が幾つかあったわけですが、なるほど、十香が一番最初のシドーの能力の実例ではなかったとしたら、色々と説明がつくなあ。最後に「本物」が登場したのも、シドーの両親がなくなった精霊災害の件なども交えて、伏線としては大いに注目すべきところだし。

にしても、本来のメインヒロインであるはずの十香がいまいち目立っていなかったような。同居イベントに精霊の力を復活させての相棒展開と、メインヒロインとしてちゃんとやることはやってたのに。かと言って、新ヒロインのパペットマメットが目立ってたかというと、別にそんなわけでもないわけで……。
鳶一、恐ろしい子w

1巻感想

デート・ア・ライブ 十香デッドエンド3   

デート・ア・ライブ  十香デッドエンド (富士見ファンタジア文庫)

【デート・ア・ライブ 十香デッドエンド】 橘公司/つなこ 富士見ファンタジア文庫

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世界を殺す少女を救う方法は――デートして、デレさせること!?
「――君、は……」「……名か。そんなものは、ない」四月一○日。五河士道は精霊と呼ばれる少女と出会った。世界から否定される少女。だけど自分だけは少女を肯定したいと願った。新世代ボーイ・ミーツ・ガール!!
ちょっと笑っちゃうくらい、解説とか説明とか投げてるな、これ! 本来なら、精霊とは何なのか、どうしてこの世界に現れるのか。妹ちゃんがどうしてああいうことになってしまっているのか、など物語の主題の一ツとして追求したり、言及して然るべきところを大胆にスルーされた時には「え? それツッコまないの!?」と読んでるこっちでツッコミを入れさせられてしまったがな。これ見よがしに餌をぶら下げられて、かぶりつくのかと思った途端にひょいとスカされるこの感覚。これがかの有名な放置プレイか!
相変わらず、トントン拍子で展開が思わぬ方向へと転がり落ちていくのは【蒼穹のカルマ】から変わらないこの作者のお家芸といったところか。ただ、あちらと比べてもこの【デート・ア・ライブ】はよりコミュニケーションと内面描写に重点を置いてじっくりと人物を描こうとしているようだ。それがなぜああなるのかは、やっぱり謎に包まれているが。だから、なんで妹があんな事になってるのか誰か説明してくれよ! 何も知らなかった兄貴の士道も含めて誰も突っ込んでくれないから気になって仕方ないんですよ! シドー、おまえ十香の事が気になって頭が一杯なのは分かるけど、もうちょっと妹の方も気にしろよ。可愛い妹が青天の霹靂みたいに訳の分からない正体を見せたってのに、なんでそのまま受け入れちゃってるんだよ(笑
こいつ、実は普通にバカじゃないのか?

それにしても、ちと面白いのが登場人物の幾人かが、【蒼穹のカルマ】シリーズと登場人物が同じ名字だったり、地名にあれ? と思うところがあったり、微妙に互換性を感じさせる部分がある所なんですよね。特に世界観が共通してたり、過去の話だったり、という訳じゃないんだろうけど(断言できないが)、サブヒロインの名前に鳶一を使うのは色々と反則だと思うぞ(笑
さすがに、年齢的に苦しい魔法少女にさせられて痛かったり、黒歴史の自作小説を大々的に売り出されて痛かったりと、痛々しいありさまにはなっておらず、それなりにちゃんとヒロインらしく扱われてて、こちらの鳶一は幸いでしたが。
鳶一さんは置いておいて、むしろ注目すべきは主人公である士道と十香ですよ。村雨玲音が彼のことを「シン
と略した時に「ん?」と思ったんですけど、この二人って何気に【蒼穹のカルマ】シリーズの鷹崎宗吾と冬香の互換モデルなんじゃないのだろうか。キャラや性格までそのまま一緒だとは言わないんですが、シュウと冬香が結ばれるまでのシチュエーションと、今のこの二人の立場ってわりとそっくりなような気がして。名前の感じが似ているのもそうなんですけど、特に十香なんかは冬香がまだ人間という生き物や彼らが構成する社会を知らない怪物だった若い頃を想起させるところがありますし、結構似てるところが多い気がするんだよなあ。
もしかしたら【蒼穹のカルマ】では描かれなかった、かの人間の青年と空獣の女王の娘とのラブストーリーを、舞台から作品から全部移し変えながらも描いてみたかった、という意図があるのかなあ、なんてちょっと妄想してみたり。

さすがに、色々と謎を放置しすぎててこっち涙目だったので、続きがあるのには安心したんだが、逆にさらに放置プレイをかまされた挙句に、またぞろ予想だにしない方向にぶっとびかねない前例をイヤというほど思い知らされているので、実は全然安心出来ないことに気づいた。取り敢えず、妹については誰か説明してください、お願いだから。気になって仕方ないんだっw

蒼穹のカルマ 74   

蒼穹のカルマ7 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 7】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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槙奈の黒歴史再来!!『ダークパラディン伝説』
主人公の設定:<黒衣の聖騎士>ヴァリアルド・ヴァン・シュナーヴェル。武器は巨大な十字架型のロザリオ・セイバー。新進の鬼才・鳶一槙奈が贈る次世代エンターテイメント! あなたは歴史の生き証人となる――。

お願いだから、もう勘弁してあげて、もうやめてあげて。槙奈のHPはとっくにゼロよ!?
いやもうマジで、槙奈が悲惨すぎる。なにこの極悪非道な虐殺ショーは。自分の恥ずかしい過去が晒し者にされるという惨劇に見舞われるようなシチュは数あれど、ここまで、ここまで巨大な規模で晒し者にされた人っていませんよ? ありえませんよ? だって、心が死ぬもの。社会的に生きていけないもの。未だかつて見たことがないレベルでの羞恥プレイに、もう流れる涙が止まらない……あとお腹痛い、笑いすぎでw
いやあ鬼ですよ、鬼。そんなに鳶一槙奈が好きか、作者さん。このシリーズ、駆真の紆余曲折しまくる破天荒な日々にばかり目が行ってますけど、振り返ってみると駆真の陰に隠れているけど槙奈も相当ぶっ飛んだ人生歩んでますよね。概ね駆真のとばっちり、というのがまた涙をそそる。それでも、蒼苑騎士団でも屈指の最強騎士となり、異世界の魔法まで習得し、ちょー売れっ子新人作家としてデビューを果たし、と経歴だけ見ると順調に人生勝ち組ロードを歩んでいる気もするのですが、そろそろ鳶一槙奈、心が死にそうですw
それに比べて、駆真と来たら……この女はほんとに、どうしようもないなっ。どうしようもないなっ! 槙奈には駆真を殺す権利があると思いますよ? ヤッちゃっても構わないと思うYO?

それにしても、驚かされるのは広げた大風呂敷のたたみ方の素早さである。正直、前巻のラストの展開を前にした時には、ついにシリーズ通したラスボス登場か!! と、VERSUSリサ編へと突入すると思ったのに、バッと広げた扇子を、そのまま勢い良く逆に振って畳んでしまった、みたいな潔いという他無い展開に。そう言えば、冬香母さんが初めて登場した時も、すわラスボスか、と構えたもんなあ。見事に騙された訳だが。
でも、一段落ついて一息いれる間もないのがまたこのシリーズの特徴でもある。だいたいもう巻の始めか中盤あたりからすでに次巻への伏線が仕込まれだしてるんですよね。お陰で、大風呂敷がたたまれたと思った時にはすでに次の大風呂敷が広げられてその渦中にいるという、繋ぎ方がまた巧妙この上ないわけだ。この、終わったと思ったらすでに始まっていた、という展開が尽きることなく続いていくので、本当に気が休まらない。恐ろしくスピーディーで大雑把に見えて、グランドデザインの描き方が精妙極まるんですよね、この作者。ここまで全体像を捉えきれないまま鼻面摘まれて引っ張りまわされる作品って、私自身殆ど経験ないものだから、毎回毎回新鮮で楽しくって仕方有りません、いやあ、凄いわ。
まさか、こんな展開が待ってるとは、と唖然呆然だもんなあ。でも、考えてみると6巻の話が出来るなら有り得なくないんですよね。無茶苦茶なのに無理がないんだからたまったもんじゃない。双子神からすりゃ、在沙に出来た事が他神の力を借りるにしても出来ないはずないですもんね。でも、あの人については今まで微妙に謎、というかその人となりを含めて伏せられていた部分が多かっただけに、これ一体どういう事になるんだろう。
と、次巻が気になって仕方なくなるあたり、やっぱり引きは強烈だ。

橘公司作品感想

蒼穹のカルマ 64   

蒼穹のカルマ6 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 6】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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 bk1

先日、本巻の表紙とあらすじのあまりの酷さに興奮してしまい、ついつい記事で触れてしまったんですよ。

ものすごく幸せそうな顔をしながら鷹崎駆真、死亡!?
臨時のニュースです。本日、蒼穹園中央都にて、鷹崎駆真さん(17)が遺体で発見されました。詳しい死因は調査中とのことですが、現場には大量の血が確認されていることから、出血多量によるものと推測されています。

さっぱり意味の分からないあらすじも相俟って、悪ふざけもここに極まった。と、考えていた自分は相当に甘かったらしい。
確かめてみると、五巻の感想記事の冒頭でも自分、おんなじような事を語ってるじゃないか。くそっ、またやられてしまったのか。
この明らかに巫山戯きったと覚しき表紙とあらすじ、実際中身を読んでみるとあながち間違っていない、どころか「だいたい合ってる」という事実が厳然と存在しているのである。なんだよ、このあらすじとだいたい合ってるって!?
なんだってこの作者は、ここまでのカオス展開をここまで精緻な計画性に基づいて構成できるんだ? 2巻以外の1、3、4、5巻、そしてこの6巻まで、どれもぶっちゃけ一発ネタの打ち上げ花火みたいな、一度大きく爆発すればそれでおしまい、みたいな本来ならばどう考えてもその場限りの先行きのないネタなんですよね。確かに、その場では大ウケして大爆笑、破天荒に見えて調和の取れた美しい構成に拍手喝采、なんだけどそこで行き止まり。ど派手に無茶をやらかした分、整合性の取りようがなくって行き詰まるはずなのに。
それなのにこの【蒼穹のカルマ】シリーズと来たら、何の問題もなかったかのように一発ネタを違和感も無理やり感もなく綺麗に連結させて、シリーズとして何らの不整合もなく自然な形で続いていくのである。ゴチャ混ぜ闇鍋カオスがカオスのまま整然と続いていくこの狂気をいったい何と表現したらいいものか。魔法みたいだ。
いや、マジでナメてたかも。この作者、本気で異才かもしれない。冗談じゃなく並みじゃない。どっかおかしいよ、絶対。デタラメなだけならここまで仰天しない、デタラメにも関わらず計算され尽くしたかのような美しい式が構成から垣間見えるのが凄いのだ。いやいや、絶対行き当たりばったりなんだろうけどさ! 行き当たりばったりでここまで出来るって、それはそれで凄いじゃないですか!? 計算通りにしても行き当たりばったりにしても、どちらにしても異常だ、これは。

肝心の内容であるが、今回もまたぶっ飛んでいる。ぶっ飛んでいない【カルマ】シリーズはもう想像できなくなってきたな。これ、ジャンルとしては何なんだろう、いったい。ファンタジー? SF? シスコンラブコメ? 最初からワケが分からなかったが、そろそろ何が訳がわからないのかもわけが分からなくなってきた。
何にせよ、在沙祭りである。様々な在沙が登場し、駆真を姉さまと慕うのだ。まさに、駆真にとっての現世に現れた桃源郷、幸せすぎて死んでしまいかねない天国である。
……まさか、本当に死んでしまうとは思わなかったんだが。
世に稀に見る酷い死に方である。
ものすごく幸せそうな顔をしながら鷹崎駆真、死亡!?
まさか、これが真実だと思う人がいるだろうか。比喩だよな、普通。普通、あんな死に方するとは思わないよなー。実際、ギャグ漫画でもあんな死に方するやついないよ。
それを、真面目にやってしまうあたり、いや真面目なのか? 兎に角本筋でやってしまうあたりがイカレている。それだけでもオカしいのに、それをSFの時間ループものでやってしまうという、SFの無駄遣いと考えるべきなのか有効利用とするべきなのか。
いやしかし、阻止する目的である駆真の死に方がアレなだけで、一応内容としては駆真の死を回避するために何度も時間ループを繰り返して死亡要因を排除し、裏で動いている黒幕をあぶり出し、そいつを倒すための方策を築いていく、あとの在沙に託していく、という意味では正しくループものを踏襲しているというべきか。なんか、違う方向で槇奈が繰り返しでひどい目にあってた気もするが(苦笑
しかし、在沙は自己が薄いというべきか、他人に影響受け過ぎなんじゃないだろうか。12歳から五年で、師事する人によってなんであそこまでキャラが変わるんだよ!

今回の黒幕については薄々察していたつもりだけれど、彼女だとは分かってもあの人だとはちょっと考えなかった。そういえば、あの人だけ駆真視点で妙な引っかかりがあったんですよね。他については特に違和がなかったので、全然気にしてなかったんですが。

前回和解した駆真と冬香が思いのほか関係が悪くなかったのはちょっとホッとさせられた。もっと駆真は自分から在沙を奪いかねない義姉の冬香を邪険にすると思ってたんですが、不器用な兄嫁を、案外気遣ってるんですよね。自分は駆真は在沙関連についてはもっと人でなしだと思ってたので、結構見直した。
いろいろ酷い目に遭ってる槙奈だけれど、未来在沙の話によると五年後の彼女は相当の腕前、蒼穹園でも屈指の実力者になってるみたいですね。実質、今の駆真よりも上になってるんじゃ。槙奈は不幸というかタイミングが残念なだけで、そんなダメな娘じゃないもんなあ。これは、一応本編で色々とかわいそうな目にあっているフォローはされているということなんだろうか(苦笑

どう考えても今回も一発ネタだったにも関わらず、何か物凄い引きで問題は解消されずに次回へと繋がってしまった。まさか、こんな形でラスボス候補がのさばってしまうとは。
挙句に、ラストには駆真があれである。おいおいおいおい、このシリーズってもしかして巷のあらゆるシチュエーションを網羅でもするつもりなのか!?

シリーズ感想

蒼穹のカルマ 54   

蒼穹のカルマ5 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 5】  橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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 bk1


「キャンキャンキャンディ☆ロリぽっぷん! みるきータッチで、スウィートちぇ〜んじっ!」かけ声とともに持っていたステッキから光が溢れ、駆真を包み込む。魔法少女キャンディカルマ、ここに見っ参!?
表紙といい公式のあらすじといい、一体何がしたいんだっ!!?
と、あまりの意味不明さに頭抱えて仕方無しに本編見たら、概ねこの通りでした。

どうしてこうなった!?

三巻からこっち、公式のあらすじ紹介のカオスさが収拾つかなくなっているのだが、恐るべき事に実際に中身を読むと決して間違っていない事に震撼させられる。
一瞬妥当で無難でつまらない方向に舵を切り掛けてしまった2巻は度外視するとして、それ以外はこの作品の傾向は一貫している。
ハチャメチャでデタラメで無軌道で無茶苦茶に脱線しまくった展開は、終わってみると見事に一点収束させられていて、物語の整合性がいつの間にかとれており、読んでるこっちは狐につままれたような感覚のまま盛り上がるクライマックスに拍手してしまっているという、この風呂敷を広げて畳む手腕は、いっそ凄まじいとすら言えるかもしれない。
王子様に見初められたシンデレラをぽかんと見送る義理の姉の気分、もしくはどう見てもゲテモノにしか見えない料理が食べてみると信じられないほど美味しかった、みたいな。つまるところ、過程の様子とその結果がどう考えても辻褄が合わないような気がする「どうしてこうなった!?」という騙されたみたいな感じにさせられるんですよね、この作品。
もちろん、実際に過程と結果の辻褄があっていないなどと言うことは全然なくて、予断と偏見を除いて客観的に話の流れを追っていくと、まったくもって実直なほどに話はまともに転がっていっているのです。転がっている場所があまりにもおかしいので、???という精神状態に陥ってしまうのですが。

だいたい、いったい何がどうなってあのカルマが十二歳になって魔法少女になって「キャンキャンキャンディ☆ロリぽっぷん!」とかぶりっこポーズで……あ、頭痛い。
そのくせ、終わってみたらなんかすごく感動的な話になってるしさww
あれだけカオスな展開に陥っておきながら、終わってみるとこれまでの懸案だった在紗がカルマに伝えられずに苦しんでいた自分の秘密。突然現れた在紗の母親、鷹崎冬香の正体や親権問題、この世界に横たわる様々な謎、特に最大の敵である空獣の真実、そしてこの物語が結末として目指すべき方向性の確立。駆真と在紗のいびつな関係の昇華。
これらが、終わってみると見事なくらいに綺麗に解決し、もしくは明確な形で提示されちゃってたんですよね。アレ? たしか直前まで「ラブリー・キャンディ・シュガシュガるーん♪」とかほざいてたよね?
それがいつの間にかクライマックスでは、産みの母たる冬香と育ての母たる駆真の母親同士の愛情と共感が激突し、駆真がこれまで蓄積してきたワケの分からない経験と立場と人脈がひとつの目的のために一気に収束するという熱い熱い展開に。
自分の持っているものすべてを突付け、冬香に訴えかけたときに駆真が発した一言、可愛い在紗を自分のもとから奪おうとする憎き敵としてしか見ておらず、きさまとしか呼んでいなかった冬香を、駆真がはじめて兄の妻として、在紗の母親として呼びかけるシーン。あれは、素直に感動させられました。
あの一連のシーンは、家族の愛情のぶつかり合いでもあったんですよね。冬香も駆真も娘を愛する母親の在り方として、どちらも決して間違ってはいない正しい意見同士のぶつかり合い。多分、それだけなら冬香は揺るがなかった気がするんですよね。あのシーン、冬香が揺らいだのは駆真が主張したのが育ての母としての訴えだけじゃなく、今は亡き冬香の夫、在紗の父親、駆真の兄であった男の想いを、冬香に置いていかれてしまった男の気持ちを、駆真が妹として代弁したからのような気がします。
しかし、こうなってくると駆真の兄の宗吾という男がどんなヤツだったのか気になるよなあ。
冬香が前の巻で登場したとき、やたらと明るくあっけらかんとした粗野で短絡的で大雑把な性格に見えたんだけど、そんな表層的な部分とは裏腹にその本当の性格は凄く繊細で臆病なくらい考え込むタイプ。その上自分の本当の気持を必死に隠して大切な人を心配させまいとする健気なところなど、娘の在紗そっくりなんですよね。
自分、在紗のあのマジメで健気な性格って父親譲りかと思ってたのに……。
まさか、兄も妹と同じアレなのか? 変態だったのか? そういえば、兄貴の親友の三谷原は、妙に駆真の奇行に慣れてたような……………w
いやね、もう今回、何だかんだと冬香が凄く母親していたので、対してあんまりにも変態過ぎる駆真のどうしようもなさを目の当たりにしていると、これ在紗、母親に引きとってもらった方がいいんじゃないだろうか、とこっそり冬香の方を応援してたんですよね(苦笑
在紗は駆真大好きなんだろうけど、この子は自分がどんな変態的な目で見られてるか気づいてないからなあww
でも、クライマックスでいつもの変態的な愛情ではなく、ちゃんとした肉親としての愛情を示してくれた事には、ホッとさせられました。いやあ、駆真もちゃんとまともな部分があったんだなあ、と(w
とはいえ、今後は冬香と在紗の二人も、しっかりと母娘としての関係を取り戻していって欲しいところです。まだまだぎこちなく、お互い繊細で人間関係に臆病なところがある二人なだけに、余計に徐々に距離感が近づいていく展開が引き立つと思うんですよね。

せっかく、タイムリミットが設定されたものの、ある程度目の前の問題は解決されて落ち着いたと思ったら、なんかまた、ラストで予想をあさっての方向に吹き飛ばす展開が待っていたわけで。
はたしていったいどう料理してくれるのか、まったく想像つかないだけに楽しみです、はい。


1巻 3巻 4巻感想

蒼穹のカルマ 43   

蒼穹のカルマ4 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 4】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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前巻の感想で、カルマの暴走はこの作品の牽引力なので、徹底的にやってしまえ、などと面白半分に書いてたら、何故だかこの巻ではカルマさん、魔王になっていました……やりすぎだよ、おいw
前の巻の表紙の女子高生カルマが、やけに目に沁みます。あんた、ほんとにアリサ・命という以外はどうでもいいんだな。たしか私の記憶が確かなら、第一巻では異世界に召喚されて、その魔王を倒す勇者になってたはずなんだが。紆余曲折にも程があるぞ(笑

アリサと一緒に過ごす時間を奪われそうになったため、何の未練もなくあっさりと騎士団を辞めてしまったカルマ。とはいえ仕事を辞めた以上は働いて稼がなくてはならず、おまけに重大な作戦の前に勝手にやめてしまったために、莫大な違約金を請求され、否応なく就職活動に入るカルマ。
……なに、その「特技はイオナズンです」な面接はっ。いや、特技がそれ系統なのはわかってるけど、それならそれを活用出来そうな会社を探せばいいだろうに、こいつ給与しか見て無いな、さては。
しかし、カルマってここまで社会適応力に欠けてたのか。よく、騎士団に入れたよなあ。それとも、騎士団ってのはやっぱり社会に適応できない人材の受け皿として機能していたんだろうか。考えてみるとメンバーの中には、いささか人間として問題がありそうな輩がかなりの比率でいたような。えらいな、騎士団。

そんな就職難に喘ぐカルマが、何故魔王などになってしまったかは本編をご覧アレ。もう、なんというか、アレだから(苦笑
魔王曰く、本来なら邪悪さと残虐さが魔王を上回らなくては乗っとれないはず、というのは実は正しいんじゃないのか、これ。アリサへの想いの強さ云々は除いても、魔王となった後のカルマの所業を見てると、ある意味魔王よりも相当邪悪だし、残虐だぞ、これ。本気で自分のことしか考えてないもんなw

まあ、自分たちのことしか考えていないという意味では、アルテナもまあ相当なのであるが。カルマが全然端から聞く耳持たなかったのが主な原因だけど、とにかく自分たちの世界がピンチだから助けろ、と強制して掛かるアステナの言い分もあれはあれでかなり無茶苦茶なんですよね。
アリサたちを勇者として招いたのだって、アリサ個人云々はまったく見て無くて、完全に利用しに掛かってますし。まあ、死活問題である以上、その手段を選ばないやり口は嫌いじゃないんですけどね。
でも、民家に勝手に押入って好き勝手に私物を強奪という古式ゆかしいRPGイベントは酷かった。あれ、本当にやると本気で酷いな!

と、またぞろ話が脱線しまくってるように見えたんですけどね。まいったなこりゃ。異世界レーベンシュアイツを舞台にした話が、まさかこの物語の本道をまっすぐ貫く話に繋がっていたとは。無茶苦茶して遊んでいるように見えて、卒がないというか隙がないと言うか。思わぬ方向から劇的に物語を進展させやがった。まさか、あの異世界がこれほど根本的なところで蒼穹園の世界と繋がっていたとは。

そして、畳み掛けるように名前だけ出ていたあの重要人物の来演。全然、予想していたキャラクターと違うし! こんなに軽かったのか。いや、しかし何らかの理由があって行方不明になっていたんじゃないのか、この人。なんか、旦那が死んでいる事も知らないみたいだし。そもそも、この人がラスボスという可能性も予想にあったのに、これはどういう事なんだろう。
よく考えるとこの作品って、終着点が未だに見えないんだよなあ。なにがどうなったら、物語の結末に至るのか。空獣の正体を暴き、その発生を止めて、勢力を撃滅すればオッケー、ってワケじゃないんですよね。今の蒼穹園の社会って、空獣の死骸が重要かつ最大の資源として活用されているわけだし。絶滅させるわけにはいかないはず。そこに、あの人の登場だもんなあ。
こりゃあ、アリサの存在は想像以上に物語の根幹を担いそうだ。
……どうも、それに合わせて主人公がアリサに移行しつつある気配もあるけれど。カルマはあらゆる意味で扱いにくいもんなあ(苦笑

蒼穹のカルマ 33   

蒼穹のカルマ3 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 3】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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おおおっ、面白い面白い!! 二巻で案の定というべきか、一巻の描き方の二番煎じで一気にグダグダになってしまってて、こりゃあダメかと思ったんですが、どうしてどうして、ここでまた一気に取り戻してきたじゃないですか。というか、なんで早々に二巻でこれをやらんのか。
一巻の突拍子もない展開の中でさらりと散りばめられていた伏線の数々がこの三巻で畳みかけるように拾われていくのを見て、感嘆しながらもあの二巻はなんだったのかと改めて首を傾げたくなる。二巻って槇奈の登場以外、物語上なんの意味もないように見えるんだよなあ。松永は消えろ。真剣に消えてしまえ。
男分は三谷原のアニキがいれば十分です、はい。三巻で既にアレは扱い兼ねている様子もあるし、二巻で消しておけばよかったのに。

元々、一巻でエアや騎士団にまつわる世界観の構成など、非常にしっかりした骨格をしているので、それらを物語の中核に据えたまっとうなファンタジーとしても成り立つだけのシステムは用意されていたので、あとはこの<なんでもあり>という独特の特性を持ったこの作品をどう制御しながら進めていくか、が注目点だったのですが、その意味ではこの三巻は見事に油断したらあっちこっちにスッ飛んでいきそうな暴れ馬を、上手い事一所の進行方向めがけて収束することに成功してるんですよね。魔人という、本来ありえねー反則物件だったものを上手い事物語の重要な要素の中に取り込んでいたのもその一例。まだ外周をウロウロしているだけの、あの双子の神様も案外この先、無視できない要素になってくるのかもしれない。エアというまだ謎に包まれた敵対生物に、ああいう衝撃の真実が備わっているのなら、まだまだこの世界観そのものに構造的な秘密が隠されていそうだし、あの神様たちなんかもろにそこに関わっていそう。特に、在沙関連で直撃してきそうな予感がするんですよね。
まだ、完膚なきまでに無関係な異世界組は、まさかまさかの関わり方をしてきて、強引にだけど首突っ込んできた感じ。一つ間違えれば、首挟まれて死にそうだけど、そこはある意味、槇奈のキャラクターのパワーの見せどころか。
まさか、カルマの兄貴の死と在沙にここまでダイナミックな秘密が隠されているとはさすがに思いもよらなかったので、カルマが一人色ぼけている以外は、何気に物語はかなり深刻かつシリアスに進行してるんですよね。
ある意味、カルマの一貫した在沙・命!!の行動はそれを無茶苦茶にひっかきまわしてくれてるわけですが。ラストの飛びっきり仰天ものの行動選択を含めて。でも、まさしくそれこそがこの【蒼穹のカルマ】という作品の先の予想もつかないデタラメさのけん引力にもなっているので、彼女に大人しくしろ、という方が大いに間違っているんでしょう。むしろ、徹底してやりたまえ、かしらw

一巻感想

蒼穹のカルマ 14   

蒼穹のカルマ1 (富士見ファンタジア文庫)

【蒼穹のカルマ 1】 橘公司/森沢晴行 富士見ファンタジア文庫

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……ぶはっ。あは、わはははははははは!(喝采
やばい、これはやばい、最高最高。この話の転がし方はまったく予想していなかった、上手い上手い。
冒頭からの入りは、完全に異世界ファンタジーの枠組みだったので、途中までそういう話だと完全にミスリードされてましたよ。いや、空獣や飛翔機関、国の歴史や騎士団の組織構成とか簡略的ではあるものの辻褄とか無視して適当にでっちあげたものとは違う、ちゃんと考えられたものでしたし、その辺は近年の富士見ファンタジアの新人作に見られるファンタジー系作品より、よほどしっかりした世界観なんですよね。
それを、途中から積極的にたたきつぶしていくあたりに、とにかく喝采をあげたい(笑
とはいえ、前記したものを完全に叩きつぶしているわけじゃないんですよね。台無しにはしておらず、今後続編が出るならば、ちゃんとした異世界ファンタジーの括りで話を展開させていくつもりがあるらしいことは、エピローグでの上司の動向や、同僚の三谷原の妙な反応、過去の兄の死に関する謎など、いくつか伏線を忍ばせていることからも容易に予想できるわけですが。

しかし、それにしても後半の怒涛の一直線展開は笑った笑った(w
この構成ってよく考えると、ライトノベルではあんまりお目にかかれない類いのものですよね。
とある目的のために目的地に急ごうとする登場人物の行く手に、予期せぬハプニングが次々と襲いかかり、それを主人公がいちいち引っかかって、時間に間に合わなくなりそうになり大ピンチ。みたいな。
あるとしたら、ギャグ系の短編や書き下ろし中編とかその編だろうか。よく見かけるのは、多分コントとかコメディ映画。いや、昔話や童話、古典作品などにも見かける類かと。

これはなんの予備知識もなく読んだ方が面白いかもしれませんねえ。それ一つ一つが一冊の長大な物語を構築できそうな要素を、闇鍋みたいにつぎ込んでは切って捨て切って捨て、捨てたように見せかけて最後に一つに収斂させ、大撃破!
全体にスピード感があって、爆笑しながらも痛快。主人公カルマの突っ込みどころ満載な姪至上主義の徹頭徹尾ぶりも、あそこまでやられると爽快でした。
まあ、実際あの姪っ子の在紗は実に可愛らしい少女なので、目に入れても痛くないカルマの対応は無理もなかろうと首肯するばかりなのであります。……その在紗にも、なんかあるのかもしれないですけどね。いかなる時もうろたえない<鉄仮面>のカルマの感情を容易に動かしてしまう存在、というだけでなく。あの人の、秘書に告げた一言は、それ以外の意味も含んでいたような気もするのだけど……ふむ。

なんにせよ、面白かった。展開そのものは壮大な一発ギャグ、というべきものなのかもしれないですけれど、それを構築している様々な要素が非常にしっかりとしている雰囲気があり、基礎、基盤、小説を書くにあたっての土台が出来てる感じなんですよね。まともな異世界ファンタジーを書いても、ドタバタコメディを書いても、面白いものが出てきそうな雰囲気がありましたし、これは続編が出ても、新シリーズになっても期待できそう。久々に、富士見ファンタジアから楽しみな新人さんが出てきたかも。
 

7月1日

紙城 境介
(角川スニーカー文庫)
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メソポ・たみあ
(角川スニーカー文庫)
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ナナシまる
(角川スニーカー文庫)
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shiryu
(角川スニーカー文庫)
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あまさきみりと
(角川スニーカー文庫)
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ミヤ
(角川スニーカー文庫)
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榊一郎
(HJ文庫)
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たすろう
(HJ文庫)
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シクラメン
(HJ文庫)
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かみや
(HJ文庫)
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6月30日

之 貫紀
(エンターブレイン)
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kawa.kei
(エンターブレイン)
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槻影
(エンターブレイン)
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白水 廉
(エンターブレイン)
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丸山 くがね
(エンターブレイン)
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鹿角フェフ
(GCノベルズ)
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力水
(モンスター文庫)
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蒼井美紗
(Mノベルス)
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よねちょ
(Mノベルス)
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あきさけ
(Mノベルス)
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唐澤 和希
(ヒーロー文庫)
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中野 在太
(ヒーロー文庫)
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新城一/海月崎まつり
(KCx)
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キダニエル/四葉夕卜
(KCx)
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6月29日

榊 一郎
(講談社ラノベ文庫)
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弥生 志郎
(講談社ラノベ文庫)
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雨宮 和希
(講談社ラノベ文庫)
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虎走 かける
(講談社ラノベ文庫)
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謙虚なサークル
(講談社ラノベ文庫)
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深山 鈴
(Kラノベブックス)
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右薙 光介
(Kラノベブックス)
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火事屋/蛙田アメコ
(ライドコミックス)
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真鍋譲治/すかいふぁーむ
(ライドコミックス)
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伊吹 亜門
(星海社FICTIONS)
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柴田 勝家
(星海社FICTIONS)
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6月28日

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6月27日

浦上ユウ
(電撃コミックスNEXT)
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猫夜叉/亀小屋サト
(電撃コミックスNEXT)
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たくま朋正/伊藤暖彦
(電撃コミックスNEXT)
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綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
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結城鹿介/髭乃慎士
(電撃コミックスNEXT)
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幌田
(まんがタイムKRコミックス)
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6月25日

十文字青
(オーバーラップ文庫)
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鬼影スパナ
(オーバーラップ文庫)
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迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
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篠崎 芳
(オーバーラップ文庫)
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寺王
(オーバーラップ文庫)
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御鷹穂積
(オーバーラップ文庫)
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メグリくくる
(オーバーラップ文庫)
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雨川水海
(オーバーラップノベルス)
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江口 連
(オーバーラップノベルス)
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和島 逆
(オーバーラップノベルスf)
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KK
(オーバーラップノベルスf)
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雨川透子
(オーバーラップノベルスf)
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6月24日

芝村 裕吏
(MF文庫J)
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志瑞祐
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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月見 秋水
(MF文庫J)
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三月みどり
(MF文庫J)
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花間燈
(MF文庫J)
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衣笠彰梧
(MF文庫J)
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常世田健人
(ダッシュエックス文庫)
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ジルコ
(ダッシュエックス文庫)
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疎陀陽
(ダッシュエックス文庫)
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九十九弐式/すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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甘岸久弥
(MFブックス)
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yokuu
(MFブックス)
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天ノ瀬
(MFブックス)
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ラチム
(MFブックス)
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櫻井 みこと
(MFブックス)
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御手々 ぽんた
(MFブックス)
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支援BIS
(KADOKAWA)
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藤也卓巳
(あすかコミックスDX)
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ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
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ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
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横田卓馬/伊瀬勝良
(角川コミックス・エース)
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ぶんころり/プレジ和尚
(角川コミックス・エース)
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蛍幻飛鳥/志瑞祐
(角川コミックス・エース)
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水無月すう
(角川コミックス・エース)
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鈴見敦/八又ナガト
(角川コミックス・エース)
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御宮ゆう/香澤陽平
(角川コミックス・エース)
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人生負組
(角川コミックス・エース)
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ZUN/水炊き
(角川単行本コミックス)
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神地あたる/白米良
(ガルドコミックス)
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黒杞よるの/雨川水海
(ガルドコミックス)
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村光/ベニガシラ
(ガルドコミックス)
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七六/鬼影スパナ
(ガルドコミックス)
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天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
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白砂/麻希くるみ
(ガルドコミックス)
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木乃ひのき/雨川透子
(ガルドコミックス)
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6月23日

日向夏/ねこクラゲ
(ビッグガンガンコミックス)
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押切蓮介
(ビッグガンガンコミックス)
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小林湖底/りいちゅ
(ビッグガンガンコミックス)
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深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
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金田一蓮十郎
(ヤングガンガンコミックス)
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佐藤真登/三ツ谷亮
(ヤングガンガンコミックス)
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萱島雄太
(ヤングガンガンコミックス)
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優風
(ヤングガンガンコミックス)
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栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
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栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
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6月22日

浅草九十九/和ヶ原聡司
(MFコミックス アライブシリーズ) Amazon Kindle B☆W DMM


安里アサト/シンジョウタクヤ
(MFコミックス アライブシリーズ)
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中山幸
(MFコミックス アライブシリーズ)
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三ツ矢だいふく
(MFコミックス アライブシリーズ)
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内藤隆/榎宮祐
(MFコミックス アライブシリーズ)
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花鶏ハルノ/相川有
(MFコミックス アライブシリーズ)
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久真やすひさ
(MFコミックス アライブシリーズ)
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衣笠彰/紗々音シア
(MFコミックス アライブシリーズ)
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フジカワユカ/理不尽な孫の手
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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藍屋球/アネコユサギ
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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クマガエ/宮澤ひしを
(イブニングKC)
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カルロ・ゼン/石田点
(モーニングKC)
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泰三子
(モーニングKC)
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ハナツカシオリ
(モーニングKC)
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瀬下猛
(モーニングKC)
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NICOMICHIHIRO
(モーニングKC)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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藤近小梅
(ガンガンコミックスJOKER)
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田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
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柊裕一
(ガンガンコミックスJOKER)
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村田真哉/速水時貞
(ガンガンコミックスJOKER)
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都月景/いふじシンセン
(ガンガンコミックスJOKER)
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殿ヶ谷美由記
(ガンガンコミックスpixiv)
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6月20日

風間レイ
(TOブックス)
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ほのぼのる500
(TOブックス)
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楢山幕府
(TOブックス)
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リッキー
(TOブックス)
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こりんさん
(GCN文庫)
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武田すん
(ヤンマガKCスペシャル)
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ペトス/橋本カヱ
(ヤンマガKCスペシャル)
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千田大輔
(ヤンマガKCスペシャル)
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Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
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小坂泰之
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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6月19日

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6月17日

上遠野浩平/カラスマタスク
(ジャンプコミックス)
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野田サトル
(ヤングジャンプコミックス)
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二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
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原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
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双龍
(ヤングジャンプコミックス)
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深川可純/広報広聴課ゾンビ係
(ヤングジャンプコミックス)
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赤坂アカ/横槍メンゴ
(ヤングジャンプコミックス)
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赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)
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中山敦支
(ヤングジャンプコミックス)
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光永康則/入鹿良光
(ヤングジャンプコミックス)
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ソウマトウ
(ヤングジャンプコミックス)
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中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
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峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
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畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
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山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
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コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
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松江名俊
(少年サンデーコミックス)
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熊之股鍵次
(少年サンデーコミックス)
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栗山ミヅキ
(少年サンデーコミックス)
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高橋留美子
(少年サンデーコミックス)
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草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
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福井セイ
(少年サンデーコミックス)
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安西信行
(少年サンデーコミックス)
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新井隆広/青山剛昌
(少年サンデーコミックススペシャル)
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日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
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麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
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池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
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山田 リツ
(裏少年サンデーコミックス)
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寺嶋裕二
(講談社コミックス)
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三宮宏太/西田征史
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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福留しゅん/天城望
(フロースコミック)
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伊吹有/葉山湊月
(フロースコミック)
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羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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三河 ごーすと
(富士見ファンタジア文庫)
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桜生 懐
(富士見ファンタジア文庫)
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陸奥 こはる
(富士見ファンタジア文庫)
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高橋 びすい
(富士見ファンタジア文庫)
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恵比須 清司
(富士見ファンタジア文庫)
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三原 みつき
(富士見ファンタジア文庫)
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あボーン
(富士見ファンタジア文庫)
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白井 ムク
(富士見ファンタジア文庫)
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綾里けいし
(ガガガ文庫)
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カミツキレイニー
(ガガガ文庫)
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伊崎喬助
(ガガガ文庫)
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平坂 読
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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緒二葉
(ガガガ文庫)
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川上 稔
(電撃の新文芸)
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美浜ヨシヒコ
(電撃の新文芸)
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草薙 刃
(電撃の新文芸)
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時田 唯
(電撃の新文芸)
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6月16日

樋口彰彦
(マガジンエッジKC)
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松岡健太
(マガジンエッジKC)
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さとうふみや/天樹征丸
(講談社コミックス)
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あだちとか
(講談社コミックス)
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和武はざの
(講談社コミックス月刊マガジン)
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6月15日

石田リンネ(富士見L文庫)
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猫田パナ(富士見L文庫)
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佐々木禎子(富士見L文庫)
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仲町鹿乃子(富士見L文庫)
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竹岡葉月(富士見L文庫)
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竹岡葉月(富士見L文庫)
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鍋敷(アース・スターノベル)
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LA軍(アース・スターノベル)
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天然水珈琲
(アース・スターノベル)
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西尾維新(講談社文庫)
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葛城阿高(ビーズログ文庫)
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ぷにちゃん(ビーズログ文庫)
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小田ヒロ(ビーズログ文庫)
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綾河ららら
(サーガフォレスト)
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バッド(サーガフォレスト)
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真安一(サーガフォレスト)
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カヤ(サーガフォレスト)
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コイシ/緑黄色野菜
(コロナ・コミックス)
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よこわけ/やしろ
(コロナ・コミックス)
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わかば/白露雪音
(コロナ・コミックス)
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小田山るすけ/たつきめいこ
(コロナ・コミックス)
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6月14日
ふか田さめたろう
(GA文庫)
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星奏なつめ(GA文庫)
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冬坂右折(GA文庫)
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白石定規(GAノベル)
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星崎崑(GAノベル)
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えぞぎんぎつね
(GAノベル)
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三木なずな
(GAノベル)
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カイシャイン36
(GAノベル)
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よっしゃあっ!
(GAノベル)
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6月13日


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6月12日

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6月10日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
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天那光汰/梅津葉子
(ガンガンコミックス)
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おーしおゆたか
(角川コミックス・エース)
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猫田ゆかり
(角川コミックス・エース)
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リムコロ
(角川コミックス・エース)
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冥茶/萩鵜アキ
(角川コミックス・エース)
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浅野りん/ヤングエース編集部
(角川コミックス・エース)
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春花あや
(角川コミックス・エース)
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経験値/TYPE−MOON
(単行本コミックス)
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佐島勤/おだまさる
(電撃コミックスNEXT)
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古宮九時/越水ナオキ
(電撃コミックスNEXT)
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ベキオ/ていか小鳩
(ガンガンコミックスONLINE)
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森田季節/シバユウスケ
(ガンガンコミックスONLINE)
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顎木あくみ/みまわがお
(ガンガンコミックスONLINE)
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加藤衣緒
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/刻夜セイゴ
(ビッグガンガンコミックス)
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飯島浩介/汐里
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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イノウエ
(サンデーうぇぶりSSC)
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こじまたけし
(サンデーうぇぶりSSC)
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白井もも吉
(サンデーうぇぶりSSC)
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オジロマコト
(ビッグ コミックス)
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サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
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田村由美
(フラワーCアルファ)
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もこやま仁
(裏少年サンデーコミックス)
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影崎由那/川獺右端
(アース・スターコミックス)
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相模映/吉田杏
(アース・スターコミックス)
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となりける/shiryu
(アース・スターコミックス)
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ユンボ/風楼
(アース・スターコミックス)
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秋乃かかし/裂田
(アース・スターコミックス)
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東崎惟子(電撃文庫)
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三雲岳斗(電撃文庫)
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三雲岳斗(電撃文庫)
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和ヶ原聡司(電撃文庫)
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白金透(電撃文庫)
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鎌池和馬/冬川基
(電撃文庫)
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佐島勤(電撃文庫)
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二月公(電撃文庫)
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鏡遊(電撃文庫)
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真代屋秀晃(電撃文庫)
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周藤蓮(電撃文庫)
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瀧岡 くるじ
(カドカワBOOKS)
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小田 ヒロ
(カドカワBOOKS)
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壁首領大公
(カドカワBOOKS)
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七夕 さとり
(カドカワBOOKS)
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KK(カドカワBOOKS)
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うみ(カドカワBOOKS)
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ふか田 さめたろう
(宝島社)
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魔石の硬さ
(TOブックス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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地雷酒(TOブックス)
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サンボン
(TOブックス)
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蒼月海里(角川文庫)
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椹野道流(角川文庫)
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森見登美彦/原案:上田誠
(角川文庫)
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桑原水菜(角川文庫)
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仁木英之(角川文庫)
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6月9日

石塚千尋
(講談社コミックス)
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荒川弘/田中芳樹
(講談社コミックス)
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奈良一平
(講談社コミックス)
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小玉有起
(KCデラックス)
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横田卓馬
(シリウスKC)
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高田裕三
(シリウスKC)
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長谷川三時/七烏未奏
(シリウスKC)
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ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
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村上よしゆき/茨木野
(シリウスKC)
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K9/小林裕和/支援BIS
(シリウスKC)
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冬葉つがる
(シリウスKC)
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樋野友行/瀬戸メグル
(シリウスKC)
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刀坂アキラ/加茂セイ
(シリウスKC)
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光永康則
(シリウスKC)
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西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
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松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
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原口鳳汰/カラユミ
(KCデラックス)
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山本やみー/門馬司
(KCデラックス)
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一二三
(KCデラックス)
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がしたに/MITA
(KCデラックス)
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うかみ
(KCデラックス)
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エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
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桜野みねね
(BLADEコミックス)
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森野きこり
(BLADEコミックス)
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6月8日

かみはら(早川書房)
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西尾維新(講談社)
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ちんねん/能一ニェ
(BRIDGE COMICS)
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佐藤二葉
(星海社COMICS)
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山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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稲葉光史/山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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6月7日

泉光
(アフタヌーンKC)
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TNSK
(アフタヌーンKC)
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水瀬るるう
(まんがタイムコミックス)
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琴子/TCB
(ガンガンコミックスONLINE)
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枢呂紅/優月祥
(ガンガンコミックスUP!)
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雨後一陽/とちぼり木
(ガンガンコミックスUP!)
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西島ふみかる/白縫餡
(ガンガンコミックスUP!)
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雨沢もっけ
(ガンガンコミックスUP!)
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ふか田さめたろう/松元こみかん
(ガンガンコミックスUP!)
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えぞぎんぎつね/春夏冬アタル
(ガンガンコミックスUP!)
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リキタケ/三木なずな
(ガンガンコミックスUP!)
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琴子
(SQEXノベル)
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猫子
(SQEXノベル)
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平成オワリ
(SQEXノベル)
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榛名丼
(SQEXノベル)
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蝉川夏哉
(宝島社文庫)
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貴戸湊太
(宝島社文庫)
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