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比嘉智康

ワーウルフになった俺は意思疎通ができないと思われている 1 ★★★☆  



【ワーウルフになった俺は意思疎通ができないと思われている 1】 比嘉智康/福きつね HJ文庫

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ある日、目覚めたら異世界でワーウルフに転生していた竜之介。しかもワーウルフは人間はおろか他の魔物とも意思疎通ができない種族だった! 超ハードモードな状況に戸惑う竜之介だが――「……わたしと一緒に、テイムロイヤル、出てほしい」テイマーを目指す美しいお嬢様・エフデを救ったことで、彼女のパートナーとして生活することに! しかしこのお嬢様、名家出身のはずが貧乏でバイト三昧と、何やら訳ありのご様子……!? 言葉はなくても心でつながる異世界ワーウルフ転生譚、開幕!

たとえ言葉が通じ合っても、意思疎通出来ているかというと一概にそうとも言い切れない。話している言葉の意味はわかっても、理解する気がなければ何も伝わらないしそもそも聞いちゃいない場合もある。自分勝手に好きな解釈をして意図を汲んでくれない時もある。
時として、言葉が通じても意思疎通は一方通行だ。ドドリアさんのエピソードなんてその最たるものだろうし、妖精アアリッコの言動も好意と善意に基づいているのだろうけれど一方通行で竜之介の意志なんて確認なんざしちゃいない。
ブレイクのエフデさんへのアプローチも意思疎通なんて一切考慮していない一方通行の押し付けがましい搾取に過ぎない。
ザボンさんの告白イベントに関してだけはあれよくわからないんだけど。うん、あれどういう事なの?
ともかく、意思疎通というのは気持ちを通じ合わせるというのは決して言葉が通じてこそ叶う、というものではない、という事だ。ドドリアさんの一件でどれだけ言葉を尽くしても、母親はそれを信じてくれなかったこともある。あとで誤解は解けたにしても。
だからなのだろうか。竜之介が発した言葉が伝わらないワーウルフになってしまっても絶望しなかったのは。いや、それとも言葉が通じなくてもコチラの気持ちを理解しようとしてくれる、自分の気持ちを一生懸命伝えてくれるエフデと出会えたからだろうか。
やはり言葉が通じない以上、エフデとだってちゃんと意思疎通が叶うわけじゃない。コチラがいいたいことをトンチンカンに受け止めてしまうことがほとんどだ。伝わらないことに、もどかしい気持ちを抱くことだって度々だ。
でも、通じることもある。
ちゃんと、意志が通る時もある。ちゃんと、わかってくれることもある。そのときに、伝わったと感じた時の嬉しさを竜之介は本当に大事にしている。伝わないはずの気持ちを意志を汲み取ってくれたときの感動を忘れられず、とても素敵に思っている。
だから、誰とも言葉が通じないこの世界で、でも竜之介は一度も孤独を感じなかった。
幸せだったのだ。
その幸せは、果たして人の幸せかどうかはわからないけれど。でもどうせ、アアリッコに誘われて浮上世界に行ったとしても、そこにあるのは意図を誰も汲み取ってくれず決めつけで押し付けてくるだけの家畜の楽園だ。

エフデさんとキズナと名付けられた竜之介の関係は、エフデの側から見たらペットと飼い主のそれなんだろう。どれほど心繋がり大切なパートナーとなっていたとしても、二人の間には決定的な隔たりがある。認識の差がある。それは、言葉が通じないというだけで説明がつかない断絶だ。でも、現状はともかくエフデさんが一族の彼岸として目指している、ワーウルフの低脳種からの知恵ある種族への復活は対等以上の関係を目指すもののはず。
家族を失い、他者には見捨てられ、社会システムには望まぬ結婚を強いられ、周りには言葉が通じる相手ばかりなのに誰よりも孤独だったエフデさん。その下に現れた言葉の通じないワーウルフのキズナは、でもエフデさんにとっても唯一心通じ合わせられる相手だったのだ。今は対等でないにしても。ペットと飼い主の関係に留まっているのだとしても。それでも、二人は家族になったのだ。
多分、これはきっとそんなお話。そんなテーマをお話するには、ちと色々ととっ散らかって集約できていなかった気もするけれど。
ともあれ、この健気な二人の人外カップルには、それこそ本当に人外カップルになれるように願うばかりでありました。

比嘉智康作品感想

たまらん! メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。4   

たまらん! メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。 (MF文庫J)

【たまらん! メチャクチャな青春ラブコメに巻き込まれたけど、生まれてきてよかった。】 比嘉智康/本庄マサト MF文庫J

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高校に入って最初の春休み。余命一週間と宣告された“たまらん”こと玉木走太。幼馴染の親友三人から「生まれてきてよかったと思えることをしまくろう」と提案され、みんなでがむしゃらに遊びまくる。そして七日目、三人が連れてきたのはたまらんの憧れる学校一の美少女・月形嬉々。気を利かせて二人きりにされてしまい、思わず緊張するたまらん。夢のようなひとときは瞬く間に過ぎ、たまらんは嬉々と最期のキスをする―。だが誤診!!再びみんなと、何より嬉々と会える!と喜ぶたまらんを、しかし嬉々は超過激に冷たくあしらうのだった。えっ?なんで!?そして始まるたまらんの多角関係青春ラブコメ『たまらん!』お待たせ!!
この比嘉さんだけはもう、奇才天才の類だわなあ。
タイトルの「たまらん!」というのは主人公のアダ名なんですけれど、本作を読んでいると折々に触れて「こりゃあたまらん!」と頭を抱えるはめになるので、タイトルのインパクト、印象度、頭に焼き付けられることこの上なしです。ちょっと忘れられないタイトルになってしまった。たまらんたまらん。
内容の濃さについては、母子家庭である主人公のお母さんが巷でよくあるお姉さんに見える若作りの美人、なんてものではもちろんなくて、整体師をやっているボディービルダーおかんという時点で色々とぶん殴られたような酩酊感を味わえるんじゃなかろうか。
余命一週間と宣告された時、全力で最期の一週間を過ごしてくれた幼馴染たち。誤診とわかった時も、一緒に心から喜んでくれた最高の親友たち。志村誉、庵藤充、岩井靜香の三人は、玉木走太ことたまらんにとって、そりゃもうかけがえない存在なわけです。誤診の一件がなくても、彼らは最高の幼馴染だったのでしょうけれど、この一件でさらに絆が深まったと言えましょう。だから、たまらん君にとって幼馴染たちの願いは、もう何に変えても叶えてあげたい、何より自分がそうしてあげたい案件なわけですよ。それが、純粋な恋なんて素敵なものなら尚更に。秘めた片思いを成就させたい、なんて素晴らしい願いなら尚更に。
たまらん君には幼馴染たちへの恩がある、友情がある、親愛がある。ならばこそ、二つ返事で彼らの恋を応援するのになんの障害があろうか。
問題は……その片思いの相手が全く噛み合わないまま入り組んでしまった点にある。
さらに、誤診による最期の一週間の際に、今わの際という切羽詰まった状況を利用してしまい大きな借りが出来てしまった月形嬉々さんもまた、たまらん君の幼馴染の一人に片思いしていることが発覚して、彼女の為にその恋を叶える手伝いをすることになり、さらにさらに幼馴染の片思いを助ける為のアプローチから知りあうことになった購買部のバイト少女色鳥いろりとも、予期せぬ形で縁が出来、気がつけば雁字搦めの多角関係の渦中にハマってしまうことになったたまらん君。
あっちを立てればこちらが立たず、あちらを結べばこちらが結べず。誰かの恋を叶えれば、誰かの恋が叶わない。いやこれほんと、どうするの? マジでたまらんどえらい状況に追い詰められたたまらん君。自分の恋などにかまけている暇すらなく、ほいほいと追い込まれていく様は、もう笑うしかないという顛末。いや、多少自業自得というか、立ち止まって考えろ、と言いたくなるような軽やかなノリで請負まくってたからなあ、たまらん君。いやでも、その猪突っぷりこそ彼の愛すべきところでもある。金髪に髪を染めてみせた時の即決力は、並の人間じゃ出来ない思い切りですもんね。いや、わかってたけれど、たまらん君って絶対おかしい人ですよね、うん。しかし、メチャクチャ良い奴である。
そんな彼の幼馴染の三人組も、全員濃すぎるくらいキャラの濃い奇矯な人物でありながら、これ以上なくピュアな若者たち。すごくいい子たちなんですよね。裏表がなくて一途で純粋。だからこそ、全力で応援してあげたいんだけれど、当人たちが知らないところで人間関係がかち合っていたり、嬉々さんの秘められた真実がけっこう深刻で、彼女の恋も決して浮ついたものではなく、むしろヘヴィーなくらい必死なものだったり、たまらん君の知らない所で誤解が生じていたり、と多角関係、マジパないことになってます。なにこの、ほどけない固結びw
ぶっちゃけ、本当のこと、それぞれの気持ちを正直に打ち明ければ、みんな自分から身を引いてしまうだろう、と確信できるくらいいい子たちなんだけれど、これ誰かが身を引けば解決するような片思いの絡み方じゃないんですよね。誰もが納得し、誰もが喜ぶ解決法があるのだろうか。
予想の斜め上にぶっ飛んでいく思考方向のキャラクターたちが織りなす、しっちゃかめっちゃかな多角関係ラブコメディー。これは、一体どうなるか予想もつかないワクワク感。お、も、しろいぞー。

比嘉智康作品感想

転醒のKAFKA使い 3   

転醒のKAFKA使い (ファミ通文庫)

【転醒のKAFKA使い】 比嘉智康/ぜろきち ファミ通文庫

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高校生作家の僕、周防崇には秘密がある。異世界ファンタジー『aBis』シリーズは毎晩続く夢を書き起こした物語なんだ。そんな僕も学校では住友真白さんに想いをよせる平凡な学生。でもある日、全ては一変した。
突然超人的な身体能力に目覚めた僕に、『aBis』のキャラの姿をした美少女・瀬名乃南さんが告げる――aBisは実在した星で、その住人が続々地球に転生してKAFKA【変身異能】を覚醒させている。つまり『aBis』は僕の前世の物語!? そして前世での“敵"もまた、僕たちの前に現れる――。
怖いッ、だから怖いよっ! 相変わらず、イッちゃってるサイコストーカーを描かせると真に迫りすぎてて心臓に悪いです。なんでここまで生理的に気持ち悪いのを書けるんだろう、と毎度ながら感心させられる。ただ、ストーカーが自分本位なだけだったら、ここまで気持ち悪くはならないはずなんですよ。危ない奴とは思えても、こんなに怖くておぞましくて気持ち悪い、とは感じないはず。この恐怖感というのは、相手がどうやっても理解できない考え方をしていることから来るのだろうけれど、同時にその常軌を逸した在り方を隠すこと無く堂々と表明してくることあるんでしょう。それも無理やりまぶたを抉じ開けて、そうした自分の存在から目を離せないようにして突きつけてくる。絶対に逃げられない、とでも言うように。それはヌルリとした侵蝕であり、心を犯してくるような悍ましさなのである。
これは本当に怖い。傍から見ていても怖いのに、ターゲットとして狙われる娘の恐怖、自分の尊厳を舐めこそがれていくような気持ち悪さは想像を絶するものがある。
こういう時、自分を守り包み込んでくる存在が居れば、それも身体だけじゃなく心を守ってくれるような存在が居れば心強いのでしょうけれど……。
これ、このお話ってヒロインの乃南の立場からするとかなり辛い話なんですよね。なまじ前世の記憶があり、彼女にとってのヒーローの姿を実感とともに覚えているからこそ、彼女は自分を前世から付け狙うストーカーの方からのみならず、本来なら彼女を守ってくれる存在の側からも精神的にゴリゴリと削られていってしまうはめになる。もうちょっと彼女が独善的で悪い子だったら、都合の良い立ち回り方も出来ただろうに、乃南という娘は何だかんだと不器用で、それ以上に誠実で真摯な娘であったが故に、追い詰められていくはめになるのである。その挙句には、あそこまで思い詰めるはめになってしまうのですが。
でも、そんな娘であるからこそ、ヒロインとして相応しいと言えるのでしょうし、お似合いとも言えるんだろうなあ。そして、其処こそが結局、決定的な差になってしまったわけだ。
崇は、比嘉さんの作品の主人公らしく、等身大の若者であると同時に、漢の魂を有したヒーローであるのですが、だからこそ彼の横に並び立つというのは、実はかなりハードル高いんですよ。その優しさや強さに許され、守られることは難しくはないのでしょうけれど、そうした弱さを受け入れて甘受してしまうのではなく、己が弱さを痛みをこらえて克服し、辛さを我慢して乗り越えて、真摯に誠実に掴みとってこそ、人生を共有出来るまでにようやく到れるわけです。メインヒロインになるには、生半じゃない勇気が必要なんですよねえ。
周防崇は、ヒーローとしても、作家としても、決して強い存在じゃありません。むしろ、自分の弱さ、未熟さにのたうちまわって常に苦しんでいるような少年です。特に、作品を書き殴っている時の作家として活動している時のそれは顕著なもので、自分の魂を切り売りするように、血肉を削りだすようにして、ゆっくりと刻むように文面を捻り出していく様子は、ある意味これまで見た作家モノのなかでも最も共感出来るものでした。
というか、この子は書くという事に対しても全く逃げないんだよなあ。恐ろしく真摯で、誠実で、常に退路を立って這いずるように前に進んでいく。
彼の誠実さは、今回に関しては乃南を追い詰めていく要因にもなってしまうのですけれど、でもだからこそ乃南が最後まで彼を信じ、疑わない根源でもあり、すべてを救う動力源でもあったので、やはり彼のヒーローたる所以はその誠実さにこそあったんだろうなあ。

この一巻で完結してるんじゃないか、というくらいかなり綺麗に終わってしまっているんですが、続いてくれるんですか、これ? 続くとなると、今回ではなかなか味わえなかった相思相愛同士のいちゃこらが存分に味わえそうなので、ぜひぜひお願いしたいところ。いやあ、この人の描くイチャコラはほんとにこっ恥ずかしいので、たまらんのですよ。

覚えてないけど、キミが好き 24   

覚えてないけど、キミが好き2 (一迅社文庫)

【覚えてないけど、キミが好き 2】 比嘉智康/希望つばめ 一迅社文庫


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突如、転校してきた元カノ「ゆらら」と、妹「ひなた」の特殊体質の秘密を共有し、同居するようになってから数日。小衣家の一日はいつも通り吉足の不幸な騒動で幕を開けるのだったが、その日に限ってなんと商店街の福引で大当たり。高級リゾートプールの招待券を手に入れる。ゆららとひなたの大胆な水着姿に大興奮の吉足だが、このまま何事もなく幸運な一日を送れるのか?!記憶喪失ラブコメディ、いよいよ第二弾登場。
吉足の失われた過去に秘められていた惨劇は、あまりにも残酷で、あまりにも悲惨で、真実を知ってしまった時読んでいるこっちまで悲鳴を上げてしまうほどえげつないものでした。
死にたい!! これはもう死んでしまいたい!!(笑
……え? 吉足の記憶喪失って両親の事故がキッカケだったんじゃなかったっけ。あくまで記憶喪失が発動してしまったキッカケは両親が亡くなったという心的ストレスであったにしても、彼が記憶を失わなければならなかった原因そのものは、あの事件だった、という事なのか。でないと、妹のことを含めた親しい人のことを忘れてしまった、という特殊な記憶の消え方もわからなくはない。
凄いのはこの場合ひなたの方だけれど。この妹ってば、兄のメンタルを守るためただその為だけに、自分を犠牲にして兄のメンタルを守り続けてきたという事なのですから。むしろ、ゆららの普段はポンコツな推理しかしないくせに、こういう時だけまともだった記憶喪失の真相の推理が正しかったなら、ひなたは純粋に兄想いの健気な少女で居られたのに……真相を知ってしまうと、そこは頑張るところじゃないだろう! と思わず叫びたくなるぽんこつ具合。てっきりこの作品、ぽんこつなのはヒロインであるゆららだけなのかと思ったら、吉足もひなたも総じてぽんこつじゃないか。なんという総ポンコツ劇場(笑
ここまで盛大にひっくり返ったオチはなかなかないですよ。読み終えたアトにピクピクと痙攣して動けなくなるような事態はなかなか経験できませぬ。比嘉智康という作家は、毎度凄まじいといっていいくらいのオチを持ってくる人という認識はちゃんとあったのですが、これは予想を上回り過ぎだ!!
吉足を好きで好きでたまらなくて転校までして追いかけてきた元カノに、同じくお兄ちゃんが好きで好きで堪らなくて自分の恋心も犠牲にして義理の兄に尽くしてきた妹。そんな二人に対して、主人公の吉足もまた、妹の為に不運を引き受けて不幸なんかじゃないと笑い、また記憶をなくしてなおゆららへの愛情を失っていないという状態で、結局のところこの三者の関係って完全に青信号なんですよね。これで妹と元カノの関係がギスギスしていたら不具合も出ようものなのですが、兄妹二人きりの生活の中にゆららは非常に上手く入り込んで三人で一緒のファミリーという空気を作り出すことに成功したので、ヒロイン二人の仲も良好を通り越して密接といっていい位になっているので、ギスギスするどころか三人でイチャイチャしているような有様になっている。もうご馳走様としか言いようがない。三人ともがお互いに対して求めるのではなく与えることを喜びとする献身さを至上としているので、もう見ていて恥ずかしいくらいにラブラブっぷりが加速していくのである。
たまりませんな。
それでいて、三人ともが三人とも、というか登場人物が総じて比嘉智康特有のどっかセンスやら思考が並から外れたポンコツさを実装しているので、醸し出される空気は甘々ながらどこかとぼけ切った脱力空間が形成されている。このあたりのセンスは好みの良し悪しがあるんだろうけれど、ハマってしまうと際限なく笑えて好きになってしまうんですよね。言うまでもなく自分はハマってしまう方。この時空間は中毒になりそうな愉快さが溢れてる。
そんな独特のセンスの極めつけが、あの馬場園伝説なのでしょう。一般的に鑑みて、彼は主人公のリア充っぷりを僻み、彼なりの努力を持って非モテを解消しようとする十把一絡げのモブ脇キャラという立ち位置なのでしょうけれど、それも極めに極めつけると如何に輝き伝説となれるかを実証してしまった、一種の神であり英雄である。ある意味、本巻は馬場園くんの為にあったと言っても過言ではないくらい、輝いてた。馬場園、輝いてたよ!!
さて、なんかあとがきも本編と変わらないポンコツなノリで進んでしまって読み応えがあるのか読後感が錯乱してしまったというか、なんとも偉いことになってしまったのだが、肝心の続編はあるんだろうか、これ。あのオチでこのシリーズそのものが終了というのはそれはそれでアリな気もしないでもないけれど、あったらあったでヒドい! いい意味で酷いというべきか悪い意味で酷い!というべきかも判断がつかないけれど、とにかく酷いw


1巻感想

覚えてないけど、キミが好き4   

覚えてないけど、キミが好き (一迅社文庫)

【覚えてないけど、キミが好き】 比嘉智康/希望つばめ 一迅社文庫

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高校二年生の小衣吉足、あだ名は小吉。高一の妹ひなたと二人暮らし。両親を三年前に亡くし、そのショックから「自分にとって身近な人であればあるほど忘れてしまった」特殊な記憶喪失で過去の一部を失くしていた。そんなある日、突如、誰もが振り返るような美少女が転入してくる。その名は浅海ゆらら。吉足は、ゆららから衝撃の真実を告白されてしまう。「わたしの元カレは…小衣吉足です」記憶を失った空白の一年、本当に吉足はゆららと付き合っていたのか?そしてゆららの急接近に慌てる妹ひなたの真意とは。
何か事情があって、主人公が記憶喪失なのをいいコトに元カノジョと偽って現れた、というのがこの場合、王道のパターンなんでしょうが……裏の裏をかくまさかのど真ん中直球展開。
ってか、本当に元カノかよ、浅海ゆらら!! しかも、話を見る限りどうやらガチで何の裏の思惑もなく、小吉の事情を知ってヨリを戻すために転校してきたようなのである。
いくらなんでも直球すぎる! 情熱的と言えば良く聞こえるかもしれないが、その為だけにわざわざ転校までして追いかけてくるなんて、何かの事情や思惑があっての事ならともかく、後先考えなさすぎなのだ。絶対に隠された理由があるに違いない……そう思っていた時代がワタシにもありました。
違った、違ったんだ。真実は実にシンプルだったのだ。
このメインヒロイン、後先考えないただのポンコツだ!

ぽんこつヒロインだーー!!

清楚でお淑やかで可憐な美少女転校生として登場した彼女、ゆららは何と実家が探偵事務所で、小さい頃から家の手伝いをしていたのだという。容姿端麗で性格も柔らかい上に、謎解きも得意な知性キャラだなんて、まさに完璧系お嬢様ヒロインじゃないか! そう思っていた時代がワタシにもありました。
周りを置いてけぼりにして、斜め上の推理に熱中してあさっての方向にすっ飛んでいって帰って来なかった姿を見るまでは。
……アホの子だ、この娘。

しかし、概してぽんこつヒロインというものは、自身がぽんこつと思ってもみない為か、周りの視線や環境の変化には鈍感でマイペースで、ある意味異様に精神的にタフなんですよね。
めげることを知らないというか、自分がどんな境遇になろうが特に気にしないというか、目的以外はあまり気にしないというか。
ゆららって、客観的に見るとそれはもう不幸系主人公の職分でしょうと言いたくなるくらい、とんでもない目にあっているのです。引っ越してきてすぐに下宿先が火事で焼失してしまい、しばらく野宿生活してましたとか、それメインヒロインの境遇じゃないから! しかも、当人がそれほどその状況を深刻に受け止めていなくて、主人公の家に居候サせてもらえることになっても、遠慮して庭先にテントを張って野外生活をはじめようとする……なにその妙なバイタリティはw
ともかく、このあさっての方向にすっ飛んだヒロインが面白すぎて、あひゃあひゃ笑いながら読んでましたよ、この話。それでいて、この娘、一途に主人公のこと、慕ってるんですよね。恋を自覚して想いに忠実に動く女の子を描かせたら、胸がキュンキュンするほどいじましく健気に可愛らしく魅せるのが比嘉智康という人である。同時に、主人公もそんな女の子を決して粗末には扱わないんですよね。記憶喪失だからって、突然のハプニングだからって、決して逃げないし避けないし自分も他人も誤魔化さない。そういう潔さは、本当に気持ちのいい。
運気吸引体質の妹を、常に体を張って守ってきた事といい、相変わらずの男前性格イケメン主人公である。

現状は、とりあえずこの運気吸引体質の妹ちゃんを、小吉とゆららで守り助けあいながら、恋愛サイドでは兄に対して異性として恋するひなたとゆららで正々堂々真っ向勝負、という構図になってはいるのですが……これ、実はまだまだ小吉が気づいていない部分で謎が散逸してますよね。伏線、と言っていいかも。
そもそも、小吉が記憶喪失になった事件からして、その真相が明らかではない上に、ひなたも運気吸引体質とはまた別に、小吉に対して秘密を抱えている素振りがあり、どうやらゆららもそれを知っているっぽい。
物語の途中から、突然怒涛の展開へと転がし始めることについては定評のある作家さんであるからして、この怪しい伏線はどうも時限爆弾どころじゃない威力を秘めていそうで、戦々恐々である。
そもそも、ひなたが兄のカノジョであったゆららの存在を知らなかった、というのが最大の違和感なんだよなあ。これについては、むしろゆららよりもひなたの方が挙動が怪しくて、一応ゆららが助け舟を出して、ひなたが知らなかった理由のつじつま合わせがなされているんだけれど、どうも無理矢理感が拭えないんですよね。
はてさて、一体どんな真実がそこには眠っているのか。炸裂する時が、恐ろしいやら楽しみやら。わくわく。

あと、担任教師の体育会計。先生のくせに、大人のくせに自分の欲望に対して色々と忠実過ぎるだろう。自分の担当授業放り出して、小吉に元カノ出現か!? という事実追求に先生が率先してかまけるとか、フリーダムすぎるw あと、内心を口に出して言い過ぎ。あんた、本気で教育委員会に訴えられるぞw

泳ぎません。 2 3   

泳ぎません。 2 (MF文庫J)

【泳ぎません。 2】  比嘉智康/はましま薫夫 MF文庫J

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その日、神卵太郎は学校の本校舎屋上で困惑していた。学校一の美少女と謳われる小田部桜子から呼び出され、交際を申し込まれていたからだ。だが卵太郎は丁重にお断りしてしまう。その夜、実は水恐怖症で泳ぐことが全くできない卵太郎は、近所の女の子の美唄と一緒に、日課となっている近所の大型プール施設に行く。もちろん、いつも通り水が怖くて泳いだりはできないのだけど。そこに現れた桜子が美唄とプールで遊びはじめ、卵太郎は振り回されることになる。さらに水泳部の顧問・野々宮先生までやってきて……? すこぶるつきの彼女たちのプールサイド・トーク、サイドB!
おいおい、一巻でメインだった水泳部の三人を放置プレイにして、今度は卵太郎視点で別の女の子たちとキャッキャウフフしはじめたぞ!?
一巻では水泳部の面々が長すぎる休憩時間を謳歌する様子を描いて「泳ぎません。」のタイトルでしたが、この二巻では水恐怖症の卵太郎が水が怖いので「泳ぎません。」というタイトルに当てはめたらしい。その割にはほとんどのシーンがプールサイドになっていたのですが。
一応、卵太郎の水恐怖症を治そうぜー、という流れでお話は進んでいるはずなのに、なぜか余計に卵太郎の水恐怖症が悪化するような展開に。桜子さんがフリーダムすぎる! この人のどこがいったい完璧超人なんだ!? むしろ完璧にアウトの人なんだが、色々な方面に向かってw
お陰で卵太郎、水恐怖症に加えて女性恐怖症まで発症しそうな勢いに。この場合、女性が怖いと言うよりも桜子怖い、とした方が正鵠を射ている気もするけれど。口うるさくておしゃまな美唄の方は何だかんだと可愛げがあってイイ子でしたし。小学生だけどな!! でも、小学生だろうが精神的にはしっかりしているし、十分に女性としての気概を持った既に一端の女の子。ロリコンとは言うなかれ。そこそこ歳の差はありますけれど、卵太郎はもうこの子の気持ちに応えてあげてもいいんじゃね? と、彼女の真剣なきもちに打たれてしまいました。作者の描く女の子の本気の気持ちは、どんな形であれ蔑ろに扱ってしまうには貴くて、一途なのです。幸いにして卵太郎は、相手が小学生で妹分でしかない子であろうと適当にあしらうような真似はしない迂闊な男ではないのでよかったですが。
でも、巨乳の方が好きなんだよな、うん。……美唄も水着の挿絵とか表紙を見ると、小学生としては望外に育っていらっしゃるので、将来とてつもなく有望そうではあるのですよ? ……って、そう言えば二巻の表紙、美唄なんだ。あれ? 他の女性陣差し置いて? わりとマジでメインヒロイン格だったんだろうか。他の人達差し置いて早々に告白まがいの事しているし、もしこの作品が恋愛ターンに入っても何気に中心から動きそうにない存在感もあったので、適当な人選だったのかもしれない。桜子さんがイロモノ過ぎたからなあw
まあそれも、三巻以降も続いたら、の話だったのでしょうけれど。
なぜ二巻で終わる!?
いやあ、二巻でシメはないでしょう、幾ら何でも。見切りが早すぎるよ。これから水泳部の面々とも卵太郎が絡んできて本番だったろうに、二巻でさらに面白くなってきたのに。
いきなりの終了宣言に、脱力バッタリでありますよ。うあー、がっかりだ。

一応、もう一迅社の方で新作出す予定が決まっているようですし、すぐに比嘉さんの作品が読めそうなのは不幸中の幸いでしたが。あー、デビュー作、二作目と傑作を書き連ねてきたこの人のシリーズがこんなにあっさりと終わってしまうのは、どうも残念でならない。次に期待しましょう、うん。

1巻感想

泳ぎません。3   

泳ぎません。 (MF文庫J)

【泳ぎません。】 比嘉智康/はましま薫夫 MF文庫J

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だがスク水。
グラウンドから野球部のランニングの掛け声が聞こえてくる。「おーっ、ぱいおっ、ぱいおっ、ぱいおっ!」……なんで「おっぱい」って叫んで走るの? 綾崎八重はビニールボートの上でボンヤリ考える。ここは学校のプール。ほかにはストレッチしてる茂依子と、ござを敷いて本を読んでいる榛名日唯。たった3人だけの水泳部。別に大会とか目指してないから放課後は毎日こうやってプールでのんびりしてる。「あたしって学校生活の三分の一以上、布きれ一枚で過ごしているんだなぁ……」徹頭徹尾スク水! でも泳ぎません。すこぶるつきの彼女たちのプールサイド・トーク!
泳ぎません。この句点の「。」がポイントです。「!」じゃないんですよね。これが【泳ぎません!】といったタイトルなら、何やら断固とした理由があって頑なに泳ぐまいとしているかのような内容になってしまうのでしょうが、本作はあくまで【泳ぎません。】なのである。
いっそ【注:泳ぎません。】でも良かったんじゃないか。
というわけで、水泳部員たちが長すぎる休憩時間を利用して、プールサイドでだらだらと時間を潰す、ただそれだけのガールズトーク・ストーリー。いや、ストーリーというほどの物語も起きないのだけれど。本当に、だらだらと駄弁っているだけなのである。
前作の【神明解ろーどぐらす】も、基本的に下校路でわいわいと駄弁りながらブラブラするだけのお話でしたけれど、この【泳がない。】が凄いのが、舞台が学校のプールから全く動かない所なんですよね。ホントに場面がプールサイドから殆ど動かない。何度か学校内の別の場所でのワンシーンがあるくらいか。【神明解ろーどぐらす】はあれで毎回帰るルートを変えての寄り道が恒例だったのでいろんな場所でシーンを展開できたのだけれど(逆に校内での描写はほぼ玄関のみで極力排していたのが面白い)、ここまで場面を固定してしまうと本気でトークだけがメインとなってしまうので、話広げるの結構たいへんだったんじゃないかなあ。
そう考えると、神卵太郎というイレギュラーは、基本的にプールの外の存在で、校内をうろちょろしているだけにも関わらず、外から様々な刺激を八重たちに送り込んでくる不思議なファクターなんですよね。彼女たちのトークの材料となり、好奇心の対象となり、心を擽る存在に徐々に徐々にスライドしていく。彼がプールサイドに現れて彼女たちと会話するのは僅かに一回。メインキャラの八重ですら、それ以外ではたまたま校内で遭遇した時に一言二言言葉を交わしただけの関係にもかかわらず、プールサイドからチラチラと見える校内のあちこちを動きまわる神卵太郎の小さな姿や、校内放送から聞こえる声だけで彼女たちの中に妙な存在感が増してくるのである。
この奇妙な関係性の盛り上がりの流れ、変な感じなのだけれど、これがなかなか擽られるのだ。面白い。

平和な日常モノと思われていた【神明解ろーどぐらす】が後半に凄まじい超展開があった事もあり、デビュー作の【ギャルゴ!!!!!】の内容も相まって、この第三シリーズもまさかの超展開、プールサイドを舞台にした猟奇事件でも発生するんじゃないかという不安だかwktkだか分からない警戒心が消し切れないのだけれど、さすがにもうそれはないよね? ないよね? 

一応【神明解ろーどぐらす】とは学校が違うはずなのだが、何故か「勝ち越しの会」の名前があったぞ!?(笑

しかし、また最近の長文タイトルに挑戦するかのような、短文一言スタイルのタイトルである。やがてこちらへの潮流も発生するのだろうか。何気に長文よりも短文一言の方がセンスが求められそうだけれど。たった一言でインパクトと作品内容をズバリ、或いは面白く言い表したタイトルってかなり難しいと思う。その点この【泳ぎません。】はかなり素晴らしいですよね。たったワンフレーズでよくもまあ……。

神明解ろーどぐらす 55   

神明解ろーどぐらす5 (MF文庫J)

【神明解ろーどぐらす 5】 比嘉智康/すばち MF文庫J

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ついに帰宅! 下校は家に着くまでが下校です!!
千歳のみならず、まりもや咲の危機をも察した十勝は、大胆にもクラスメイトたちの前でハーレム宣言をした! さらに集まってきた野次馬生徒たちが注視するど真ん中で、「うちのコトを好きだっていう確かな証拠見せて」と言うまりもにキスをした! 阿鼻叫喚に包まれる昇降口! ……果たして十勝は決死の覚悟で下校仲間を守りきれるのか? そして留萌を呪縛の檻から救えるのか!? 神聖下校物語、ついに完結! 「おまえみたいな野郎は許せねえ! いますぐ学校から出て行ってくれないか!!」――まさに下校。池田十勝、下校十段! 参る!!!
まさにこれ、大下校時代のはじまりである!
まあ表紙を見て欲しい。四巻でほど完成に至ったかと思われたものが、さらに進化していた驚愕。いちにいさんしいご、五人居る!?
いやあ、それにしてもすごかった。ものすごかった。特にすごかったのが、冒頭のシーンである。まさに騒乱、まさにカオス。十勝とまりもの二人のやり取りだけでも凄かったのに、それを見守る野次馬生徒たちのツッコミと存在感がとんでもないことになっていて、もう訳の分からない高揚感でテンションマックス。モブのくせに、君らちょっと個性ありすぎだよ! お陰で状況が煽られる煽られる。誰だよ、「はじめてのチュウ」を歌い出しやがったのは!(爆笑
4巻を読んだ時にはとんでもない引きにひっくり返ったものですけど、その引いた分の溜めを炸裂させた、凄まじいシーンでした。これは歴史に残るよ。
公然とした二股宣言、千歳もお前もさきっぽも全部オレの女宣言に、まりもも怒るどころが完璧に火がついちゃったもんなあ。この娘もすごいわー。
そしてこの名言である。
「ねえ、みんな。似合わないとか勿体ないとかって気持ちを恋愛に持ち込んじゃダメ。いい恋愛しようだなんてしちゃダメ。
この人になら、身も心もボロボロにされてもいいって思える人と恋愛すんの。
うちはこの男になら騙されたっていいと思える人しか恋愛はしないから」
まりも、覚悟決めちゃったーー!!
しかし、そのアドヴァイスは普通の女子には難易度高いですよっ。男を見る目がないと大変なことになりますよっ。幸い、まり姉が見込んでしまった男は、極め付きの漢でどう間違っても不幸にはさせてくれない大した野郎だからイイんですけど。ああでも、女の子にここまで芯の髄まで惚れられるって怖いくらいだよなあ。十勝はそれに見合うナイスガイだからいいんだけど。

安心したのが、まりもと千歳の仲直りが二人がちゃんと顔を合わせただけで自然にすんなりと出来てしまった所でした。留萌の計略でギスギスしてた二人だけど、千歳はどうやっても千歳に過ぎなくて、そんな彼女をまりもはやっぱり大好きだったんですよね。まりもにキチンと事情を話すことで和解するんじゃなく、話す前に二人に話をさせて、どんな理由があっても千歳もまりももお互いを嫌いになれない、向きあえばいつものように惚けた会話でほんわかと和んでしまう関係であることを示してくれたのは良かった。勿論、十勝がその前にまりもにキスをして、彼女に心の余裕が出来ていたからこそ、顔を合わせたときに普段どおりのやり取りになれたんだろうけど。それでも、これだけ心の距離が開いても、一度顔を合わせたらすぐに元通りってなってくれたら、今後何があってもこいつらはこんな風に仲良くなれるって信じられるじゃないですか。
千歳が癒し系すぎるのが原因かもしれないが、やっぱりさきっぽも含めて、この子たちの関係は一緒に居てこそ、映えるように思えます。素敵でした。

留萌の記憶によってようやく到底出来た連続少女殺人事件の犯人。彼が狙う千歳の周りに居ることで、ターゲットに含まれる危険性が出てきたまりもとさきっぽ。ついに彼女たちにも事情と留萌の存在を明かして、すれ違いを解消し、みんなで協力して通り魔に対抗する事になったのだが、此処からが生々しいというか現実的なところで、彼らの前に壁が立ちふさがる事になる。
犯人の正体がわかったのが留萌というオカルト的な存在のお陰である以上、通り魔が東神楽であると証明できないのである。警察に話しても、証拠も何もない以上、調べてももらえないし守ってももらえない。犯人も分かっている。狙われているのが千歳だともわかっている。にも関わらず十勝たちは犯人に対して手も足も出せないという状況に追い込まれていくのである。ただ、いつ彼が千歳やまりもたちに牙を剥くのかを警戒し続けなければならないという恐怖の日々。前作でもそうだったけど、こういうサイコな怖さを自然に描くんだよなあ、この人。
そして、警戒する十勝たちをあざ笑うかのように、巧妙に千歳に魔の手を伸ばす通り魔。絶望的な状況の中で、十勝、まりも、さきっぽ、留萌がそれぞれの持つ知識、経験、能力を活かして千歳の元へと駆けつける。
いざ恐怖が現実になった時に見せた十勝の漢っぷり、女性陣の健気さがまた胸をうつんだ。特に十勝は、紛れもなく「ヒーロー」。彼自身は自分はヒーローなんかじゃないと謙遜するけど、あんたがヒーローじゃなかったら何がヒーローだってんだ。自分への悪評を物ともせず、どころかそれを利用して女の子たちを守り、そして自らの身体を張ってみんなを守る。もう、めちゃくちゃカッコイイ。ここまでやられたら、もう何も言えんですよ。最初から言うつもりなんざ欠片もなかったですが、留萌を含めて全員貴方が引き受けなきゃ、誰も納得出来ないですよ。
ウヤムヤの結果のハーレムではなく、むしろこちらからお願いしますと頭を下げたいハーレムエンド。出来うるなら、留萌を加えてのあの屈託ない賑やかで楽しい下校エピソードをもう一話、もう一巻ニヤニヤしながら読みたかったですけどね。
4巻の超展開にどうなるかとハラハラしましたが、本当に素晴らしい作品でした。次回作も、ギャルゴ、十勝ちゃんに引き続くカッコイイ主人公、期待しております。

比嘉智康作品感想

神明解ろーどぐらす 44   

神明解ろーどぐらす4 (MF文庫 J ひ 3-10)

【神明解ろーどぐらす 4】 比嘉智康/すばち MF文庫J

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池田十勝は、夏祭りでまりもから投げつけられたバケツを返そうと、まりもの住むマンションにやってきた。インターフォン越しの会話。まりもが十勝の隠し事に気づく。雑木林でのキララとのキス。十勝は、キスしたことは認めるが、留萌との約束で本当のことは話せなかった。そして翌日、まりもの携帯にキララから電話がかかってくる。いつもの卑屈なキララの様子が、会話の途中で豹変し――? キララ、まりも、さきっぽ、十勝の四人が再び一緒に下校する日は来るのか! 風雲急を告げる充実下校生活。下校、フォー・エバー! ……いや、それは留年だから。

な……なんという超展開。これ、最初からこういう話にしようと思ってたの? 唖然呆然である。
三巻の展開ですら既に超展開というべき流れだったのに、この四巻と来たら、三巻で提示された展開をひっくり返し、コチラが目を白黒させている間にさらにとんでもない爆弾を炸裂させ、泡を吹きそうな衝撃に自失していたら、トドメにさらに魂が抜けそうな信じられない事を十勝ちゃんがやらかして、とまるで洗濯機にでも放りこまれたような驚愕のどんでん返し三連続だった。
特に、最後の大どんでん返しには、全身に電撃が走りましたよ。その直前まで、身も凍るようなサイコホラーをまざまざと見せつけられ震え上がっていただけに、その浸食を敢然と跳ね除けるが如き十勝ちゃんの形振り構わない勇躍には、痺れたーーっ! もう、めちゃくちゃかっこ良かった。いや、言ってることはこの上なく最低な上に、それを公衆の面前で絶叫するというひとつ間違えれば身の破滅であろう発言なんだが、その真意を知っている読者の身としては痺れる痺れる。嬉しいのは、訳がわからないながらもちゃんと丹下が十勝ちゃんの本気と真意に気づいてくれた所である。
目茶苦茶イイ女なんだよなあ、丹下。

にしても、凄い展開である。どうしてこうなった、と口をポカンと開けざるを得ない。得ないんだが、よくよく思い出してみるとこれを書いてたのは【ギャルゴ!!!!!!】を書いてた比嘉さんだったんだよなあ。かなり作品の雰囲気が違っていただけに、おもいっきり忘れていた。異常極まる人間の精神の変調を描いたサイコホラーといい、敢えて世界観を関係者だけの閉じた世界にするのではなく、大衆という観客を引き込むところといい、主人公の極まった漢前っぷりといい、此処に来て比嘉ワールドが炸裂した、という感じ。
それでも、この展開は超展開だよなあ。あまりの作風の大転換に、これはついていけない人もいるんじゃないだろうか。仮にも前巻までは【僕は友達が少ない】と同系統のほのぼの駄弁り系日常ラブコメ、というジャンルから小揺るぎもしていなかったのに、いきなりこれだもんなあ。留萌の登場は確かに波乱ではあったけど、まさかこんな展開になるなんて想像した人、いないでしょう。
自分としては、この危急を前にして十勝、キララ、まりも、さきっぽのメインの四人が四人ともが、思わず抱きしめてあげたくなるくらい素晴らしい人間性を見せてくれ、魅力的な振る舞いをしてくれただけに、もう四人ともが好きすぎて他どうでもよくなってしまいましたよ。
さきっぽなんて、振られて失恋したと思い込んで落ち込んだまりもに、あんなに親身になって付き合ってさ、なんてイイ娘なんだろう。まりもだって、決定的な場面を目の当たりにしてもっと歪んた有様になるかと思ってたのに、振られて凹んでとなりながら、振られた女なりの矜持をしっかりと見せてるんですよね。マンションに訪ねてきた十勝への接し方なんか、見てて泣きそうになったもの。それに、鈍感な男の子に対するヒロインの対応としては、あれは満点に近いでしょう。満点過ぎて、ラブコメのヒロインとしてはあり得ないくらい。そう、好きな男の子が鈍感だったら、気付いてもらう事を期待するなんて他力本願に甘えず、ちゃんと告白すりゃ済む話なんですよ。簡単にして最良の気持ちが通じる解決法。有象無象のヒロインたちが見て見ぬ振りをしてきたそれを、まりもが失恋したと思った後だったとしても逃げずに真っ向からやってみせた時には、感動すらしてしまった。抜け駆けした(と勘違いしている)キララに対しても、怒りをぶつけながらも最終的に絆されちゃってますもんねえ。本当なら、もっと憎み怒っても良かったはずなのに、嫌いになりきれないんだから。良い子ですよ。
そして何より十勝ちゃんです。状況はどう考えても無理ゲーだったんですよね。あの状況下だと、どう足掻いたところで四人の関係は破綻し、話は最悪の方向へと転がっていたはず。それを、十勝ちゃんは決して八方美人に事態を丸く収めようとしたわけではなく、自分が信じる最善を尽くし続けた結果、辛うじて首の皮一枚で希望を繋ぎ続けるわけです。その綱渡りも、あとになって分かることで、十勝ちゃんが行動していたその時々はそんな深刻な話とは誰も認識していなかっただけで、十勝ちゃんがちょっとでもまりもたちに妥協したり不誠実だったりしていたらと薄ら寒くなる。
これは、彼の献身と誠実さ、真摯さがもたらした結果以外の何ものでもなく、それが故にこの巻の十勝ちゃんは、今までも充分男前でかっこ良かったけど、それがさらに極まった漢でした。そして、最後にトドメのアレ、だもんなあ。

「勝ち越しさんムチャクチャだよ。頼むから休場してくれ!」

この無名の男子生徒が思わず叫んだ心からの絶叫が、妙にツボに入って爆笑してしまった。このセンスは好きだなあ。

風雲急を告げる中、次の五巻でついにラスト。いやあもう、どうなるんでしょうかねえ、これ♪

1巻 2巻 3巻感想

神明解ろーどぐらす 35   

神明解ろーどぐらす 3 (MF文庫 J ひ 3-9)

【神明解ろーどぐらす 3】 比嘉智康/すばち MF文庫J

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一学期最後の日。池田十勝は、丹下まりもに些細な嘘をついた。「ねえ、土曜とか日曜とか、昨日の月曜とかにキララと会ったりした? 電話したりとかした?」会ったり、電話したりしていないと答えたのだが、それは嘘だった。そんな嘘をつかなくてはいけなくなった日の前日までは千歳キララ、富良野咲との四人でただただ楽しく下校していた。夏休みまであと二日――。はやくも雲行きの怪しくなってきたパラダイス下校伝説、異変!

ド修羅場キターーーーー!!
うわぁ、これはキツい。誰も悪く無いとも言えるし、みんなが少しずつ悪かったとも言えるし。タイミングの悪さと、留萌の悪意が引き金になって、絶対と思われた友情が脆くも崩壊寸前に。
丹下は辛いよなあ。裏切られたような気持ちになっても仕方ない。これで、千歳がさり気無く問いただしたときに素直に慌ててくれてたら、丹下もあそこまで疑心暗鬼にならなかったんですよね。あの千歳の反応のおかげで、これまでの千歳の言動や性格まで全部信じられなくなってしまったのは、仕方ないしむしろ当然なんですよね。あの質問に対して、千歳が何も知らない振りをし通せるのは、これまでの千歳のキャラクターからして絶対に有り得ない。ありえない以上、これまでの千歳の姿が嘘だった、と思ってしまうのは無理からぬ事なんですよね。
まさか、本当に千歳が知らない、なんて思いもしないだろうし。だからと言って、千歳の秘密を黙ったままにしてしまった十勝が悪いのかというと……あの場合、たとえ丹下やさきっぽがどれほど信頼できようとも、秘密を共有できなかったのはしょうがないんですよ。あれは、脅迫されてたようなものなんだから。言えるはずがない。
ただ、三人とも少しずつ負い目はあるんですよね。十勝は、丹下に嘘をついてしまったこと。千歳は、留萌の事を十勝にだけ明かして、他の二人には打ち明けなかったこと。そして、丹下は十勝に抜け駆けして告白しようとしたこと。その負い目が、三人の行動のタイミングを少しずつずらすような影響が、どうも出てしまってるんですよね。それが今、事態を致命的なものにしようとしている。
この破局間際に陥った展開が起こったのが、四人で下校する最後の日であり、これ以降数週間は夏休みによる期間があく、というのは彼らにとってよかったのか悪かったのか。状況が悪化する可能性もあるけど、逆に冷静になれるチャンスもあるってことなんですよね。
あそこで、丹下にさきっぽが声をかけた時ほど救われた気持ちになった事はなかったですよ。あそこで、さきっぽが声かけてくれなかったら、丹下にはもう行き場がなかったですからね。完全に煮詰まってしまっていたはず。まさか、さきっぽが救いの手になるなんて。一番無軌道で自由人に思えた彼女が、これほど頼もしいと思う日が来るなんて。彼女が居てよかった。まじ良かった。

今回、恋する少女の丹下まりもが、本当に可愛かったんですよね。二巻までで既に十勝に恋してる自分に気づいていたんだけど、ついに彼に告白しようと決意してからの彼女の浮き足立った、もじもじとためらい、何度も頭の中でシミュレーションを重ねて、ついでに恋人同士になってからの事なんか想像したりなんかしてる、幸せそうな姿が痺れるような可愛らしさなんですよね。
一方の千歳キララも、全力で後ろ向きな性格は相変わらずなものの、ネガティブ一直線のくせに陰にこもらず、自分に閉じこもらず、なけなしの勇気を出して十勝に自分の秘密を打ち明け、さらには自分の中に芽生えた十勝への想いを、十勝へとさし出してみせる、その懸命さ、健気なまでの一途な生きざまが、こっちも可愛いこと極まりなくて……。
それだけに、二人が大きな誤解とすれ違い、そして恋という名の真実によってこれまでの仲の良さが崩壊の危機を迎えてしまったのは、特に丹下が傷ついたのは切なかったなあ。
ああでも、十勝なら、十勝なら何とかしてくれる。この男は、下校にすべてを賭けるある種の変人さんだけど、バカだけど、この男の優しさや心意気は絶対に二人を哀しませたままにしないはず。今回の一件は不可抗力と言っていいし、彼自身は目の前に唐突に発生した危険要因に目を奪われていて、現状の四人の間に発生してしまった破局の危機に気づいていないんだけど、それでも事態さえ明らかになれば、絶対なんとかしてくれるはず。
それを信じられるくらいには、イイ男なんですよね、十勝は。
しかし、そうなるとやっぱり鍵となるのは恐らく一番冷静かつ客観的に事態を捉えられるだろうさきっぽになるんだろうなあ。ほんと頼むぜ、さきっぽー。
この四人の下校風景は本当に楽しそうで、読んでるだけでこっちまで満たされるような、幸せな気分にさせてくれるんですよね。リア充って、リア充リア充と安易に使われ、ある種の揶揄ややっかみを込めて使われる言葉だけど、この四人の充実した日々は、素直に素敵だと思えるもの。嫉妬や羨望も湧いてこない、むしろ見ているだけでコチラまで幸福感、多幸感を分け与えてくれるような温かい日々だっただけに、あの楽しそうな日々をどうか失わないで欲しい。彼らにはずっと、四人で楽しそうに過ごして欲しいと思う。だから、頑張れ。頑張れ。悪意に負けるな。すれ違いにくじけるな。どうか、彼女らの恋が辛く苦しく切ない思いでにならず、尽きぬ素敵なものになりますように。

比嘉智康作品感想


しかし、千歳キララの自己分析は何気に的確だよなあ。恐ろしいほど自分のことをよくわかってるw 将来結婚したあとの予測なんて、自分の口癖や旦那の反応を含めて見てきたかのように鋭すぎる。そしてさり気無く、家はちゃっかり自分のものにしているあたり、この娘のネガティブさは妙な所で前向きなんだよなあ(笑

神明解ろーどぐらす 25   

神明解ろーどぐらす 2 (MF文庫 J ひ 3-8)

【神明解ろーどぐらす 2】  比嘉智康/すばち  MF文庫J

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たっのしいな、これ無茶苦茶楽しい楽しい楽しい、楽しいよっ!! うわああ、もう無茶苦茶楽しい!! この子たち、本当に楽しそうで楽しそうで、読んでるこっちまで心が弾んでくるんです。学校帰りの寄り道を全力全開で楽しむ十勝たち。そうか、これがリア充か、本物のリア充ってやつかっ!! これまでリア充って概念は理解していても、別に羨ましいと思ったことはなかったのですが、この子たちの毎日の充実っぷりには本気で羨ましくなってしまいました。この子たちってさ、そりゃあちょっと変わったところはあるけれど、変わっているところに意味がないんですよ。それは彼女たちの個性でしかなく、この子たちの中では特に何の問題でも懸案でもないのです。この子たちは純粋に、全くもって純粋に、下校を楽しむことに一心不乱なのです。お互いの変なところに頭を悩ましたり、溜息をついたり、迷惑を被ってげんなりするということが一切ない。それぞれが抱える欠点を気にしたり論って治そうとしたりということも別にしない。お互いの変なところはその人の個性として気にもせず、積極的に受け入れて、本当に、ただただ毎日を全力で楽しむだけ。
だから、掛け値なしにただただひたすらに楽しそうなんです。
夏休みまでの目標を考えてみたり、学校の帰り道で楽しめるオススメの買い食いフードを食べ歩いてみたり、こそこそと先に帰ろうとする下校仲間を尾行してみたり、放送部のまりもに依頼してきたデートコースの相談に、放課後デートコースプランをみんなで検証してみたり。
この手のコメディにありがちな、常識はずれな奇行も現実にはあり得ない突拍子のない出来事もなく、屈託なくみんなでワイワイガヤガヤと笑いあいながら、四人で遊びまわる姿は、眩しいくらい。

このシリーズ、始まったときは下校ってなんだよー、と苦笑交じり思ったものですが、なるほどなあ、今となっては下校にこだわる十勝の気持ちもわからなくないです。この楽しさは部活とはまた別物。学校が終わってからの家に帰るまで、そんな道程にしか味わえない特別な、特別な楽しい一時。
こいつら、毎日毎日が楽しんだろうなあ……羨ましい。

とはいえ、そんな楽しいばかりの日常も、危うい一線の上に流れていることが段々と浮き彫りになっていくのです。池田十勝、千歳キララ、丹下まりも、富良野咲。この四人の関係というのはまったくフラットな友達関係であり、これまで屈託なく純粋に放課後遊びながら帰ることに夢中になれたのは、彼らの中に関係の偏りがなかったから、と言えました。
でも、段々と彼らの中に、関係の偏重、それぞれの中に特別な気持ちが芽生え始めたことで、何も考えずにただ楽しくやれてた仲に歪が生まれつつあるのです。
恋のはじまり。
本来ならとても素敵で幸せなはずの想いが、彼らの素敵な時間に影を落とそうとしている、というのは皮肉な話。
さきっぽは何を考えているかわからないけれど、千歳は最初からあった十勝への懐きが、深度を増していますし、まりもに至ってははっきりと自分の気持ちを自覚するに至っている。十勝は、下校バカなだけあって、ひたすらに下校をみんなで楽しく過ごすことに夢中になってて、今起こりつつある兆候についてまるで気がついていないけど、これは仕方ない向きもあるよなあ。十勝、特別なことはなにもしてないんだもん。
この恋物語の至高なところは、まさにこの特別なことはなにもしていない、という点にあるとおもう。特別なことは何もしてないけれど、十勝って普段の日常における何気ない行動、下校仲間であるまりもたちへの接し方の些細な一つ一つが、スマート、というのも変かな。嫌味がないんですよね。彼女らが自分の望んでやまなかった下校ライフに巻き込まれてくれた仲間、という意識がどこかにあるのか、ちょっとしたホストとしての意識がそこかしこに感じられるんですよね。彼女らのため、彼女らを楽しませるために努力を惜しまない、尽力してやまないところが。それを、献身などといった押し付けがましい態度ではなく、心底自分が楽しそうにやっている。
付き合ってる彼女たちからすれば、彼の態度は息苦しくなく重たくなく、それでいて一緒に居て楽しくて仕方ないんだから、好ましいのは大前提。そこに、さらにちょっとした気配りや、嬉しい一言があったりすると、思わずドキっとしてしまうのも無理からぬこと。
うわっ、こいつめちゃくちゃカッコイイ! これは惚れるわ、と思う主人公はけっこういるんですが、こういう日常の何気ない姿が自然と格好イイと思うような男の子は、初めてだなあ。
一方で女の子たちの方もイイ娘たちばっかりなんだ。基本的に三人とも、他の人の事をめっちゃ大切にしてるんですよね。全力全開に後ろ向きな千歳も、強引でナルシストで自信過剰なまりもも、マイペースで自分の世界入っちゃってるさきっぽも、友達のこととなると途端に一生懸命になるし、普段から相手のことをよく気遣ってる。あの普段からへらへらとマイペースなさきっぽが、千歳のことで血相変えて十勝に食ってかかったのには驚いたし、千歳が距離感がわからなくなると言いながら、友達関係に怯えての後ろ向きな考えじゃなく、みんなが楽しめることを一生懸命考えてる姿は思わず相好が緩んでしまう。そしてなによりまりも。所見はあれだけ我が儘で自己中に見えた彼女だけど、この娘ほど周りを慮り繊細なほど気を配ってる子はいないんですよね。後ろ向きな千歳を絶対バカにしたりしないし、マイペースなさきっぽのノリにも律儀に応えて、目標は高く持って努力を惜しまない。人の気持ちや優しさにも敏感で、十勝の何気ない気配りを察して、千歳とさきっぽを巻き込んでお返しした場面なんか、感動すら覚えました。
こういう子だからこそ、これまで下心満載の男連中のお誘いに靡かず、逆に十勝の魅力というものにいち早く気づいたのかもしれません。自分の恋心に気づいたあとの、バスのシーンは楽しい時間の余韻を噛み締めるような、柔らかな静かさの中で、彼女の仕草の一つ一つが特別で、なんかもうとびっきりのシーンでした。あとから送られてきたメールなんか、シーンとしてはもう美しいと言っていいくらいに。

でも、そんな繊細で敏感な彼女だからこそ、細かいところが目についていってしまうのかもしれません。恋に目覚めた今だからこそ、十勝を今まで以上に見つめてしまうからこそ、自分以外との女の子と十勝の関係が、気になってきてしまう、平静でいられなくなる。
恋とは素晴らしいもののはずなのに、恋とは楽しいもののはずなのに。不安の影が見え隠れしはじめて……。

ああ、これはまた、見逃せない要素がワンダフルでありますよ。
一巻の段階で絶賛の嵐でございましたけど、二巻はさらにパワーアップした感ありあり。
これは間違いなく、傑作です。
全力でオススメ。

1巻感想

神明解ろーどぐらす5   

神明解ろーどぐらす (MF文庫 J ひ 3-7)

【神明解ろーどぐらす】 比嘉智康/すばち MF文庫J

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 bk1


くわっ! こ、これはっ!?
これはっ、これはぁ!! キタキタキタキタ、ひゃっはーー! これはキタぁぁぁ!!

MARVELOUS!!
MARVELOUS!!
MARVELOUS!!


最高だ、これ。すばらしいーーーーーー!!

一見意味不明なタイトルからはてっきり学園異能系のそれかと思ってたら、ろーどぐらすって……道草のことかー!!
今や富士見Fの【生徒会】シリーズやMF文庫Jの【僕は友達が少ない】などに代表され、一大潮流となりつつある駄弁り系ライトノベルの新機軸が此処に誕生。以前までのはクラブ活動的なものだったけれど、この【神明解ろーどぐらす】は言うなれば
帰宅部!!
下校時の他愛の無いお喋りや、友達と連れ立っての寄り道、道草、買い食い。それこそ、下校時の学校を出る前のまったりした時間などを主舞台に置いた、まさに本格的に駄弁り倒すことこそが根幹となる作品である。
駄弁ってないで仕事しろとか部活しろとか、これでもう言われる謂れなどなくなったーー!!

と、単なる新機軸というだけならここまでハイテンションにはなりません。全然なりません。
何をここまでうっはうっはのあげあげ状態になっているのかといえば、成り果てているのかといえば!
比嘉智康(敬称略)が本気出したー^ーーーー!!
デビュー作であるところの【ギャルゴ!!!!】の時点でそのエキセントリックで独特すぎる惚けた会話のテンポやセンスにはなんどもひっくり返されたものだけれど、本格的に益体もないお喋りを主体とした作品として打って出てきたこの【神明解ろーどぐらす】は、【ギャルゴ!!!!】のあれが霞んで見えるほど、突っ走りに突っ走った出来栄えだった。
いや、ぶっ飛び度に関しては【ギャルゴ!!!!】の方がアレだったんだが、より洗練されてきたというべきか。ぶっ飛びすぎてちょっとハズしすぎていたような部分が修正され、見事にそのお喋り部分を純粋に楽しめるように強化カスタマイズされてきたとでも言うべきか。
正直、センスが飛びすぎててちょっとついて行けない所があった【ギャルゴ!!!!】に対して、こちらの【神明解ろーどぐらす】はかなり取っ付き易くなっているように思える。それでいて、単純に登場人物たちの掛け合いを楽しみ、笑い、ニヤケさせてくれるという意味においては掛け値なしにパワーアップしている。
【ギャルゴ!!!!】も良作だったけど、これは予想を遥かに超えて化けた!!


下校に掛ける熱い男、池田十勝。ネガディブハッピー思い込み暴走少女の千歳キララ。自称超絶美少女のナルシスト丹下まりも。ロリロリポジティブカメラ小娘富良野咲、通称さきっぽ。
高校入学式の下校時にデパートの催事場で偶然知り合った奇天烈な四人組が織りなす楽しい楽しい下校ライフ。
一緒に帰るための待ち合わせ場所を決めようと真剣談義。寄り道に足を伸ばしてみんなでプール。雨降りの日の相合傘騒動。帰り道のジャンケン荷物持ち。
学校が終り家に帰るまでの、どこか心浮き立つ隙間の時間。
どれもこれも、読んでて楽しくて仕方ない。いいなー、こいつらいいなーー♪

うーん、やっぱりキャラのインパクトが凄い。まずもって最初に登場した千歳キララの存在感がパねえ。基本常にネガティブに物事を考え、自分に自信が欠片もなく、どちらかというとおどおどとした性格のキャラなのに、暗い印象は全然ないんですよね。常時軽度に暴走しているからか、むしろ弱気なのに押しが強いようにすら見える。言動もエキセントリックで自己完結していて、とにかく素っ頓狂で面白い。思考がダウナーすぎて、下降線を辿るどころか一回転して変な方向にふわふわと飛んでいくんですよね。
「さきっぽよ。よく考えてみてほしい。例えば十勝と安易に相合い傘をした結果、望まれない子供を授かることだってあるだろ」

みんなちょっと置いてけぼりにされるんだけれど、鬱陶しがったり引いたりせず、自然にふわふわと飛んでいく千歳を待て待てと追いかけて捕まえてくれるので、千歳の思い込みによる思考暴走も、わりと安心して見ていられるんですよね。
まりもも出てきた直後は自己中で自意識過剰で扱いにくそうな娘だと思ったんだけれど、話が進んでくると同姓の女の子には優しく親切で、ナルシストだけれど決して嫌味な人間だったり、他人を嫌な気分にさせるような娘じゃないとわかってくる。
それどころか、プール編では妙にしおらしくて繊細な女の子らしい側面を見せてくれて、一気に株価上昇中。
何気に、着実にラブコメしているのも好感触。というか、かなりニヤニヤしっぱなしだったんだが(w
妙なところで勘違いしまくって、十勝のことを意識しまくり思考をどんどん暴走させていく千歳の可愛いこと可愛いこと。
「出来るならロボットアニメみたいなことを十勝としたいという気持ちを持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめている状態じゃないから」
迂遠、遠回し過ぎる上に否定形で締めとは、心がグルグルしすぎだよ(笑
第五話でラブレターの件を知った途端、テンパって十勝に変なアプローチをしてくるまりもやさきっぽも、これ完全に十勝のこと意識してるんだよなあ。特に、まりもはプールの件でかなりグラッと来てる節があったし。
今のところまださきっぽについては特定個別イベントはない状態なので、まだまだなんにも始まってない状態なんですけどね。最終話で4月終了だから、まだ知りあって一ヶ月立っていないわけだけれど、この四人の息の合ったやりとりは、読んでて本当に楽しかった。
いやもう、まじで面白かったーー!!
全力全開で、これはオススメ。推薦図書。
これなら、【僕は友達が少ない】と二枚看板で押し出しても全く遜色ない、というかこれはプッシュすべきでしょう?
絶賛です。おすすめーー。

ギャルゴ!!!!! 6.地上波初登場大全3   

ギャルゴ!!!!! 6 (MF文庫 J ひ 1-6) (MF文庫J)

【ギャルゴ!!!!! 6.地上波初登場大全】 比嘉智康/河原恵 MF文庫J

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真・ギャルゴ 爆誕!!

と、叫びたくなる、とんでもない結末というか、ラストのオチにはもうそれこそ色々な意味で鳥肌が立ちました。戦慄に震え、もはや笑うしかないという、凄まじさ。
いやいやいや、あれはちょっとしたホラーだぞ。ぶっちゃけ、ギャルゴの称号を少々舐めていたかもしれない。仮にもゴッドを名乗るからには、あれぐらいはこなして当然なのかもしれない。数々のギャルゲ系、ハーレム系主人公を鼻で笑い飛ばすくらいの格の違いを見せつけた、あれこそまさに神。ゴッドの名に相応しい結末でした。
ヒーローにしてゴッドという、どれだけーだよな、どれだけー。

とは言え、物語のクライマックスとしては前回の正体バレに伴うクラスメイトたちが見守る中での噂長との決戦がピークだったと言えるだろう。この巻は、残った謎の回収と噂長との戦いの後始末、といった風情で盛り上がりに関しては、あんまりだったかなあ。
なにより、あれほどの狂気を纏いて恐怖の権化として暴れまくった噂長がああなっちゃったらね。本当に悪い人は誰もいませんでした、という展開はイイ話として締めれるのかもしれないけど、テンションがガタ落ちしてしまった点は無視できないんじゃないだろうか。
それに、肝心のコトリにライムにハナさんというメインヒロインたちとの絡みがガクンとなくなってしまって、賑やかし以上の存在になれてなかったのは致命的。
できれば、五巻の尋常でない盛り上がりのまま、結末まで走り抜いて欲しかったところだけど。その意味ではちょっと残念だったかな。
でも、独特の語り口、云いまわしを駆使した文章に彩られたストイックな孤高のヒーローの戦いの軌跡は、御町内を舞台にしたちょっと間抜けな都市伝説を相手にしたものにも関わらず、非常に先鋭としたカッコよいヒーロー像が描けていて、とても燃えた。そして、コトリ、ライム、ハナさんというヒロインたちもまた、愛くるしいまでの可愛らしさで描けていて、非常に良かった。

次回作も、非常に楽しみにできそうです。

ギャルゴ!!!!! 5.地伝英雄逃亡大全5   

ギャルゴ!!!!!5 (MF文庫J)

【ギャルゴ!!!!! 5.地伝英雄逃亡大全】 比嘉智康/河原恵 MF文庫J

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怖い、本気で怖いよ噂長!!
これはもうサイコホラーの領域。とにかく気持ち悪いし、おぞましい。女から男への行為とはいえ、噂長がギャルゴにやってるのは間違いなく凌辱。身も心も徹底的に穢す行為ですよ、これは。ギャルゴ、女性恐怖症にならないか本気で心配なんですけど。
もう生理的にたまらん。ほんとに勘弁してほしい。読んでるこっちでこれなんだから、実際に追いかけ回されてるギャルゴの心地たるや如何ばかりか。挙句、周りの友人や女の子たちに噂長の狂気が向けられないように、我慢して我慢して噂長に愛の言葉を何度も口にするギャルゴの気持ちを考えると、ちょっと本気で泣きそうになった。彼が愛の言葉をささやくたびに、どれだけ心を犯されてるのか、人間の尊厳とかプライドなどを投げ捨ててるか、好きや愛しているという言葉を穢しているのか、気が狂いそうになってるのが伝わってくるので、もうほんとに勘弁してやってくれと、頭抱えましたよ。
ギャルゴ、まだ中学生ですよ。まだ子供だってのに、こんなことされていいはずないでしょう。うわあ、殺意湧いてきた。

こんなに傷つけられ、汚され、大事なものを無くして言っているのに、それでも膝を折らず、大事な人たちを守るために戦い続けるギャルゴ――春男。
いったいどれだけヒーローなんだ、この少年は。
あまりの格好よさに、思わず泣きそうにすらなってきたよ。

そんな人知れず戦い続ける孤高のヒーローだった春男なんだけど、彼への愛のために正気を失い見境をなくして暴れ出す噂長の猛威に、ついに友人やクラスメイトたちにその正体を明かすことになる。
これが燃えるんだ。やっぱりヒーローものは正体バレの瞬間こそが一番燃える。ライダースーツに身を包み、物干し竿を手に、皆が見守る前で噂長と絶望的な激闘を繰り広げる春男の姿に、痺れまくり。
やばい、ほんとにカッコいいよ、この中学生。

ここぞという時に現れるカマ子とライムもカッコ良かったー。登場するタイミングがもう神掛かってるし。

にしても、春男は完全にギャルゲー・ゴッドから、ギャルゲットゴットへとクラスチェンジしつつあるよな、これ。
コトリといい、ハナさんといい、フラグの立て方が半端ない。この子、切羽詰まってて色々考える余裕がない時に、咄嗟に気障ったらしい台詞を口走るきらいがあるんかねえ。なんか、どさくさにまぎれてシュシュにもかましてるし。あれ、絶対クラッと来ちゃってるよ。
お陰で、今回ラストまで蚊帳の外だったライムがずいぶんおいてけぼりになってしまったような。登場したら登場したで、存在感たっぷりにカッコよい姿見せてくれたんですが、コトリもハナさんもリミッター外れたみたいに求愛している現状で、あんなツンツン素直じゃない態度してたら完全に追い落とされちゃいますよ、と大変心配しております、ライム派だった私。

物語の方は、怒涛の展開が続く中でついに地伝の全貌が明らかになってきた感あり。そして、姿を消したエアリスと姫唯の秘密も、噂長が語った彼女の過去から、ようやく見えてきたかな。
クライマックスもクライマックス。衝撃の終局を待て、ってか。

ギャルゴ!!!!!4 地獄天国直通大全4   

ギャルゴ!!!!!〈4〉地獄天国直通大全 (MF文庫J)

【ギャルゴ!!!!!4 地獄天国直通大全】 比嘉智康/河原恵 MF文庫J

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これは、予想をはるかに上回る緊迫した展開だった!!
やられたわ。自分、全然噂長の正体にたどり着けなかった。あとから考えると、あれ? と思うような違和感を感じた瞬間が何度かあったはずなんだけど、気にせずスルーしていた。
噂長の本命である彼女に関しては、彼女の存在が現れ、名前が明らかにされる以前から当初から疑わしい感じはしていたんだけど、かと言って可能性を否定しきれないところがあったんですよね。
それっぽく匂わせている点が、はたしてデコイなのか正体を示唆しているのか、どうにも判断しづらかった。正体を示唆しているのならあからさますぎるようなそうでないような微妙なラインだったのが、逆に強烈なミスリード要因になっていたような気がする。他に明確な噂長候補がいなかったせいもあるんだけど。途中から彼女の事を春男たちが噂長と決め付けた段階で、彼女は違うだろうとは思ったんだけど。一応、頭の片隅にそう考えることがひっかけで、実はやっぱり……みたいな展開も引っかかってたんですよね。なんかもう、全方位疑心暗鬼。
実はこの段階で、自分はことりさんが怪しいんじゃないかと疑ってたし。
挙句、最終段階であからさまに怪しい新キャラが登場するに至っては、はっきり言って大混乱。
なんかもうミスリードにいちいち足ひっかけて転んでいるような状態で、参りました。

いや、でも噂長の正体は明らかになったものの、噂長を倒せば万事解決、というこれまでの大前提がひっくり返されかねない、それどころかこの作品の物語の着地点がいったいどこになるのかすら分からなくなりかねないどんでもない凶悪な引きが、ラストに待っていて、なんかもう最初から最後まで翻弄された感覚です。

エアリスの下ネタ含め、エロい展開もちょっとレッドラインぶっちぎってるところまで暴走しはじめてるし、あらゆる意味でどこまで行ってしまうんだこの作品(汗

しかし、春男のヒーロー度はここに至っても右肩上がり。彼の、切羽詰まると軽口を叩いてしまう癖って、何気にヒーローらしい癖じゃないですか。
なんでなんでしょうね、周りには女の子たちがたくさんいて、一緒に戦ってくれる子たちがいるのに、どうしてこの春男から孤高でストイックな気配が薫ってくるのか。
本物の正義の味方というのは、こういう男の事を言うのかもしれない。惚れる。
ヒロイン衆も魅力的な子が多くて、ハナさんにしてもコトリさんにしても半端ない可愛さで、ここにライムまでいるんだから、どうしたらいいものか。
さらにエアリスがなあ。この巻読んでたら、彼女こそメインヒロインなんじゃないかと思えてくるわけで。
参った。

ギャルゴ!!!!!3 地上最強G級大全3   

〔MF文庫J〕ギャルゴ!!!!!3 (MF文庫 J ひ 3-3)

【ギャルゴ!!!!!3 地上最強G級大全】 比嘉智康/河原恵 MF文庫J


コトリさん、それは無防備にも程がありすぎます!(号泣

巨乳風邪という誰が考えたんだと小一時間問い詰めたくなるような地方伝説の流布により、老若問わず軒並み女の人は巨乳ばかりになってしまうなか、コトリさんのあの所業は誘惑なのか? 誘ってるのか?
天然もここまでくると悪辣ですらある。
ただ、もともとコトリさんは頭に花畑が咲き誇っているような能天気な少女であることは確かなものの、今回の春男へのアプローチの無防備さは、ちょっと常軌を逸している。異性に対する本来備えて然るべきの最低限の警戒心の喪失、自己防衛本能の欠如、さながら神に自らをささげられる贄のごとき喜色めいた態度。
これは、やはり春男が危惧していたとおり、コトリが蜚児であるが故に春男の特異体質に惹かれている、と見て仕方無いんじゃないだろうかと思えてくる。
イベントしては、今回春男にとって嬉し恥ずかしな得した展開が多かったのだが、彼にとっては素直に喜べないんだろうなあ。コトリが好意を示せば示すほど、春男は苦悩を突きつけられるわけで。
そうした苦しみに粛々と耐えながら、コトリの好意をそっと受け流し、彼女を運命から解放するために人に知られることなく戦い続けるこの少年は、間違いなく孤高のヒーローと讃えざるを得ない。

個人的には、ライムの方が好きなんですけどね。春男の誰も知らない、誰も知ろうとしないカッコよさを、なんだかんだと分かってくれてる彼女が。
エアリスやかま子もいいんですけど、男嫌い(というか男性恐怖症ですよね、この症状)にも関わらず、彼にだけはなぜか心を許して素の自分をだせてしまうライムの、多分もう本当は自分でもきづいている女の子としての春男への気持ちが、可愛らしくていじらしくて。うんうん。

そして、遂にその姿を見せ始めた、真の敵―噂長。どうやら、前巻で、まさかこいつじゃないよね、あはははー。と思ってたのが、ばっちりストライクの大正解だった模様で。
えーーー。
いや、うがったこと考えながら、普通にライムに続く三人目か、そのまま物語の外縁上で妙な存在感を発しながらふわふわと浮遊しているタイプのキャラだと思ってましたよww

……とりあえず、かま子は色々と生活真剣にピンチじゃないですか、これ。いつまでもこのまんまってなわけには絶対に行かないでしょうし。
どうすんだ?

ギャルゴ!!!!! 2.地域限定焼餅大全  

ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全 (MF文庫 J ひ 3-2)

【ギャルゴ!!!!! 2.地域限定焼餅大全】 比嘉智康/
河原恵 MF文庫J


ちょっ、このざっくりばっさりブチ切れな終わり方は明らかに容量オーヴァーで削除しました、てな感じなんですけど!
いやいやいや、幾らなんでもこれはもう少し書かせてくださいよ。なんとか話は終わってますけど、終わった後の余韻というか、エピローグという、物語の締めに浸れるようなものがないと、なんかあんまりだ(涙
一昔前の香港映画じゃあるまいしッ。

と、文句もひとしおなのですが、今回も素晴らしかったなあ。
変に誤解も暴走もせず、まっすぐに純粋に好意をぶつけてきてくれるメインヒロインのコトリも、一巻からさらに破壊力を増しつつ見事なヒロイン振りをかましてくれてるのですけど、そこにさらに驚きのエリアスの舞台登攀に、新ヒロイン、ライムの魅力の凄まじいこと。
侮ってました。この作者、女の子の可愛さの表現力が半端じゃない。そんじょそこらの並みのラブコメ職人なんざ箸にもかからない腕の持ち主だぞ、これは。
そして、それら極上の女性陣を惹きつけるに足る主人公の器を存分に示しているのが、この【ギャルゴ】こと田中春男なのです。
こいつ、本当に普通に中学生なんだけどなあ。
実に中学生らしい純朴さを持ちつつ、思春期らしくスレてて、女の子から汚いものを見る目で見られる自分の境遇に諧謔たっぷりで。
別に言動ともに格好いいところなんて特段見受けられない、本当に普通の中坊なんだけど、なんだろうなあ、第一巻を読み終えたときにも感じたんだけど、読了後改めて彼の印象は、と問いなおしてみると。
なんか、むちゃくちゃカッコいい、という印象が色濃く刻まれてるんですよね。
無理に背伸びはしないけど、自分に勝手に枠や限界は作らず、やらなきゃならないことを前にしたら、きっちりそれをやり遂げる。なにより、女の子にも男の友達にも決して悲しい思いをさせない行動力。当人はそれほど意識してないし、肩肘も張ってない自然な態度でそれをやってるので、読んでる最中はそれほど強烈に印象付けられてないんだけど、こいつ、ラブコメの主人公がよくやるような、些細な言動でヒロインを傷つけるような優柔不断な態度はうまいこと回避してるんですよね。
さすがは、恋愛ゲームで正解の選択肢を間違わないギャルゲーゴッドのあだ名で呼ばれる男だけありますw
当人は現実世界じゃそんな特技なんざ役に立たないと思ってるようですけど、さりげなく、現実世界でも正解選んでますよ(笑 
おかげさまで、モブキャラはともかく、攻略対象ヒロイン(?)の好感度はウナギ登りです。
これで、孤高のヒーロー像も背負ってるんだから、近年でも稀に見るパーフェクトな主人公です。満票を差し上げますw

それにしても、ああもう、コトリさんは可愛いなあ!!
「この意味、わかっちゃいましたか?」とかとかもうもう(ジタバタジタバタ
本来ならこれほど強力なヒロイン、もはや独壇場のはずなんですけど、新キャラのライムがこれに真っ向から対抗できるほどの凄まじいパワーファイターでございましたがな!
強気な態度の裏に垣間見えるか弱い小さな女の子の姿。
並みのメインヒロインなら一飲で飲み干してしまいそうな、凶悪無比な魅力の持ち主なんだけど、コトリが相手というのが惜しすぎる。もったいなすぎる。
そして、まさかのエリアスの介入。この子も、無茶苦茶な言動をとっているわりに、肝心な時にはきっちりと相手の気持ちを慮って身を引ける、すごくいい子なんですよね。ちょっとそんなに空気読まなくても、と思わず思ってしまうくらい空気読む。
そりゃ、春男も大事にするわなあ。
加えて、謎の着物女の登場。彼女の真相には最後の最後まで気づきませんでした。それこそ気づいたのはほとんど春男とおんなじくらいの遅さ。これは不覚だった。
ところで肝心の地方都市伝説や、噂長との対決という本筋の話は一向に進まなかったような気もしますけど、青春モードがあまりにも素晴らしかったので、気にしない気にしない。

ところで、あの名前も明らかにされずセリフすらも一切ない、春男の隣の席のギャルゲ嫌いで春男のことを嫌いぬいているクラス一番の美少女、という少女。
カラオケ大会のエピソードから推察すると、もしかして春男のこと、好きなのか!?
いや、小説的にはその線、大ありなんだけど、現状入手できる状況証拠では、読者の妄想でしかないのが面白いw カラオケ大会の出来事も、相手は別に春男じゃなくても全然かまわないわけですしねえ。
でも、小説的には大ありなんですよね(ニヤニヤ

 
12月2日

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