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浅草鬼嫁日記

浅草鬼嫁日記 九 あやかし夫婦は地獄の果てで君を待つ。 ★★★★  



【浅草鬼嫁日記 九 あやかし夫婦は地獄の果てで君を待つ。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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『――絶対に、連れ戻す。地獄の果てまで、お前を探しに行ってくるから。』

「茨木真紀は、まだ、助けられるぞ」ライの凶刃に真紀が倒れ、絶望に暮れる馨。そこへ助言を与えたのは、宿敵・安倍晴明の生まれ変わりである叶だった。
彼女は前世“茨木童子”の重ねた罪で、地獄に魂が囚われている。閻魔大王の判決を覆し、連れ戻せれば目覚める可能性はある、と。
一縷の望みに、馨は迷わず地獄へ向かう。そこでは姿が前世“酒呑童子”に変わり、鬼の獄卒として出世していくことになり……!?
彼岸花の咲く地獄の果て。朽ちゆく大魔縁・茨木童子――真紀が待つ、その場所へ辿り着くために。

おおっ、大魔縁・茨木童子モードの真紀ちゃん、見た目カッコいい!
前回、ライによって死んでしまった真紀ちゃん。いや、肉体的にはまだ死んでなかったものの、魂の方が地獄へと堕ちてしまったんですね。その真紀ちゃんを復活させるためには、直接地獄へと赴いて彼女の魂を連れ戻さないといけない。
こういうパターンだと日本の場合は黄泉の国へと赴くことが多いのですけれど、地獄まで行ってというのは結構珍しいんじゃないだろうか。地獄から戻る話って、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」くらいしかパッと思いつきませんしね。
つまるところ、地獄ってそれだけしっかりと組織だった「監獄」なんですよね。そこに落とされた死者は、裁判によって罪人と定められた囚人たちである以上、安易簡単にその罪を許して地獄から出してやるわけにもいかないし、勝手に抜け出したり連れ出したりしたら脱獄になってしまう。
そら簡単に地獄から現世に戻る話がないのも理解できようというもの。蜘蛛の糸の話は、仏様による恩赦あってのことでしたしね。
てっきり、真紀ちゃんは地獄に落ちようとあの真紀ちゃんなのですから、いつものごとく大暴れして地獄の鬼どもを屈服させるか心酔させて、お山の大将かみんなの姐御みたいになって地獄に君臨しててもおかしくはないなあ、と楽観的に考えていたのですが。
地獄というのは上記したようにしっかりとした組織によって運営されているもので、ならず者や無法者たちが好き勝手して暴れている場所じゃあないんですよね。ヤクザかチンピラ相手なら、真紀ちゃんが一発暴れて改心させて、という展開もあるのかもしれないけれど、地獄の鬼たちは鬼であっても獄卒というちゃんとした社会人であり、当人たち曰く社会保障制度によって守られた公務員という安定した職についている勤め人たちなのである。
いやそりゃ、真紀ちゃんと相性悪いわ。弱者を虐げている乱暴者相手に一暴れするのならともかく、真面目に働いている人相手に暴れたら、ただの悪い人だわ。
なればこそ、こういう時こそ馨くんの出番なんですよね。真面目で細かい所によく気がつくマメで責任感の強い馨くんが。まだ高校生にも関わらずバイト掛け持ちでよく働き、勤務先の評判もよく、社畜の気質もあるんじゃないだろうか、という勤め人気質の馨くんは、この公務員組織な地獄にもよく肌が合うんじゃないだろうか。というか、天職なんじゃないですか、これ?
実際、叶先生の手引で獄卒の採用面接を受けることになり、新卒として下っ端から採用された上に、その真面目な勤務態度と勤務成績から若手のホープとして順調に獄卒として出世していく馨くん。
……こいつ、前世酒呑童子で反秩序の旗頭みたいな存在だったくせに、なんでこんな組織の歯車として働く勤め人が似合う男になってるんだ?
いやこれで、ちゃんと家庭を大事にする所はしっかりしているので、家庭的だし家計を担う大黒柱としても頼もしいし、結婚する相手としては優良以外のなにものでもないんだよなあw
真紀ちゃんとしても、そのへん不満を覚えたこと一切ありませんし。

鬼が暮らす環境として、地獄は思いの外仕事環境のみならず、生活環境の方も公共福祉に至るまで完備されてて、実に暮らしやすそうなので、いざとなったら地獄の方に生活基盤持ってもいいんじゃないだろうか。獄卒の鬼のみなさん、みんなイイ人ばかりでしたしw
とはいえ、今の馨くんたちの故郷は現世であり、細かく言うと浅草こそがホームであり、待っている人たちも沢山いるのだから、夫婦で幸せになるのならやはりそこで、なんですよね。
これまで馨が知ることのなかった、大魔縁・茨木童子としての真紀の姿を目の当たりにすることで、彼女が千年以上に渡って抱えていた苦しみ、悲しみ、彼女が背負った罪と業を彼はようやく夫として受け止める機会を得ることになる。
きっと、それを知らなくても二人なら幸せになることは出来たかもしれないけれど、真紀ちゃんだけが罪の意識を背負い続けるのではなく、夫婦で分け合って背負っていけるというのはまた全然違ってくるものがあるでしょう。
叶先生、本当にこの二人には何の憂いも蟠りもなく、幸せになって欲しかったんだなあ。そのために、随分と胡乱で面倒くさい手順を踏むことをしていますけれど、いちいち説明しないのって変に言っちゃうとシナリオ通りに進まないから、というのもあるんだろうけれど、この人説明するのが面倒くさいと思ってる節があるように見えるんだけどなあw
おかげでやたらと胡散臭く見えてしまうけれど、仕方ないよね、胡散臭いし。まさか、こんなに裏表なく真摯に二人のことを思い遣っていたとは思わないじゃないですか。胡散臭いし。性格悪そうだし。いや、性格歪んでいるのは間違いじゃないでしょう、この人の場合w
ともあれ、ミクズの本当の目的もわかり、どうして彼女が裏切ったかの理由も理解できたので、だいぶ全体すっきり晴れた気がします。叶先生の正体の方もはっきりしましたしね。

なんか、次の展開浅草を離れて京都の陰陽師の学校での学園編開始! みたいなネタフリもあったのですけれど、シリーズとしては次回が最終巻なのか。学園編、真紀ちゃんが悪役令嬢ばりに暴れてくれそうで、結構読んでみたいんだけどなあ。


浅草鬼嫁日記 八 あやかし夫婦は吸血鬼と踊る。 ★★★★   



【浅草鬼嫁日記 八 あやかし夫婦は吸血鬼と踊る。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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千年の忠誠と思慕を胸に秘め、吸血の鬼と「最強の鬼嫁」は競い合う!

茨木真紀は、かつてあやかしの国を治めた鬼姫“茨木童子”の生まれ変わり。前世の夫“酒呑童子”だった天酒馨らとともに暮らす浅草で、毎年恒例のお祭り行事を心待ちにしていた。
しかしその喧騒の裏で、吸血鬼による事件が見え隠れしはじめる。前世の眷属で吸血の鬼である凛音を心配する真紀だが、その凛音に真紀自身が攫われてしまった。
浅草に帰るため、在りし日の仲間と刃を交える真紀。それはやがて、茨木童子と凛音が出会った千年前の勝負の日々を、二人に思い起こさせて――。

凛音、この子一番眷属でもしっかりした子だったんじゃないか。
人間になった真紀と再会してからも、敵なのか味方なのかあやふやなポディションで西洋の吸血鬼のコミュニティに属したまま、意図の読めない行動を繰り返してきた凛音。基本的には真紀のことを気遣っているのは確かなんだけれど、攻撃的な姿勢は否めず、そのどっちつかずな態度がどうしても凛音という子の不安定さ、のように見えてたんですね。
最初の方の事件で、眷属だった深影が茨姫の喪失に参ってしまって道に迷っていた、という印象も大きいのでしょう。西洋吸血鬼のコミュニティに深く足を突っ込んでしまっていて、余計な柵を抱え込んでしまっているように見えていた事も多分に影響ありました。
茨姫という柱をうしなって、凛音もまた長く長く彷徨っていたのではないか。自分が何をしたいのかわからないまま、悪い吸血鬼なんかとも関わってしまって、押し流されるようにここまで生きてきてしまっていたのではないか、そんな心配をしていたんですよね。
とんでもないことでした。まったく不要の心配でした。
ある意味スイ以上に、凛音は芯のしっかりした子でした。彼がもっとも、酒呑童子と茨姫の理想を継承して、想いを引き継いで自分の意志で歩いていた子だったのです。
勿論、内心は不安や怒り、自分のどうしようもない無力さに懊悩しながらで自分では迷い流され定まらないまま生きてきたように感じていたのかもしれませんけれど、傍から見れば彼の生き様はずっとブレないまま貫かれてきているんですよね。
日本を離れてヨーロッパを旅して回っていたのも、彷徨っていたというよりも日本という国に囚われずに広く見聞を広めていたとも取れるし、そこで虐げられた弱き西洋のアヤカシたちを救い守り、シェルターと呼ばれる庇護の空間に匿って回っていたのは、それこそ茨姫たちの想いを引き継いでそれを守り続けた結果でしょうし、結局大江山で潰えてしまった理想を凛音は広く世界で実現していたとも取れるんですよね。
吸血鬼のコミュニティに参加していたのも、流されての結果ではなく明確な思惑あってのことでしたし、何よりこの子、真紀ちゃんへの忠誠については最初から一切ブレてなかったんだよなあ。吸血鬼のコミュニティに属したのも、最初から真紀ちゃんを守るためだったわけですし。
それに、一人で抱え込んで突っ走っていたわけではなく、ちゃんと各所に根回しもしていて凛音の勝手な暴走、という形ではなくちゃんと計画的な対吸血鬼戦を構築するその主導を担っていて、頼もしいのなんの。
そうだよね、こういう場合暴走するの真紀ちゃんの方だよね。その辺一番理解していて、真っ先に彼女の身柄抑えたのは確かに正解である。真紀ちゃんも自覚あるので、話を聞かずに勝手に逃げ出すこともせずに大人しく凛音に従ったのは、彼への信頼を伺わせる。うん、人狼の子たちと同じく自分も真紀ちゃんもっと暴れるかと思ってたよ。
凛音の真意がどこにあるのか。彼の本心の奥底でうごめいているものが何なのか。彼が真紀ちゃんをどう思っているのか、ようやくそれを吐露してくれた。或いは、それは胸に秘めたまま口に出してはいけない思いだったのかもしれないけれど、それを言わせて肯定するのが真紀ちゃんの器なんですよね。
ある意味、凛音は茨姫という存在に今なお囚われているのでしょう。囚われて、自分の狭い世界を作ってしまってそこに閉じこもるのではなく、それを基軸にして広く大きく大成してみせたのが凛音の凄さだったのかもしれませんけれど、しかし茨姫が人間として転生し再び彼の前に現れたことで、彼はもう一度愛した人を喪うだろう苦しみを得ることになってしまった。
ここを、真紀の人生を見送ることを茨姫に囚われた凛音の人生の集大成にするべきだと、真紀は感じ取ったのでしょう。彼が自分を愛することを認めてあげることで、自分が幸せになり人生を終えたときに、彼が喪失に潰れることなく今度こそ自由に羽ばたけるのだと信じたからこそ。信じられるだけの大成を、彼が見せてくれたからこそ、わりと残酷にも見える凛音の愛を認め、しかし受け入れない宣言をやってのけられたのでしょう。
凛音にとって、それが一番報われることだったんですよねえ。可哀想とか報われない愛とかじゃあないんだ。ああ言って貰えることこそ、凛音にとっての本懐だったんじゃないでしょうか。

とか、言ってる側から早速ああなっちゃうのって、真紀ちゃんひどいw いや、真紀ちゃんが悪いわけじゃないんだけど、自分の生涯を見守れといった端から はい終了、お疲れ様でしたー となってしまったのはひどくないですか!?w
いやほんと、真紀ちゃんやられた側だから文句言われる筋合いまったくないんだけど。馨以上にこの展開は凛音がいささか可哀想になってしまった。
なんだかんだ、真紀ちゃんがいった先で大人しくしてる姿が想像できないから、というのもあるのですが。いやこの娘、地獄だろうと煉獄だろうと絶対大暴れして向こうの人たち困らせるか半泣きにさせるに違いないんですからw
まあそれが楽しみでもあるのですけど。

友麻碧作品感想

2019年9月読了ライトノベル系書籍からのお勧め  

読んだ本の数:30冊 うち漫画:1冊

9月、休みも不安定で忙しかったのだけれどある程度は読めましたか。しかし漫画も、結構買ってるのにこっちを読めてないなあ。雑誌はマガジンWalker購読してることもあってかなり読んでいるのですが。他にもサンデー、マガジンポケット、モーニングなどにニコニコ静画でいろんな連載作品読んでてってか追っつかん!

さて、自分が渡瀬さんの作品、というか主人公を主としたキャラが好き過ぎるのは当然としても、常敗将軍と処刑少女は期待を上回る面白さになってきていて、うはうはです。特に処刑少女は敵キャラの描写が完全にキていて、脳汁が出すぎてSAN値がガンガン削れてしまいました、だからあれはヤベえって。
浅草鬼嫁はシリーズ長くなればなるほど余計に味が出てきた感じで、今回はもう完全に泣かされてしまいました。あかんねん、おじさんあそこらへんが一番弱いねん。


★★★★★(五ツ星) 0冊



★★★★☆彡(四ツ星Dash) 4冊

常敗将軍、また敗れる 3】 北条新九郎/伊藤宗一  HJ文庫(2019/8/30)
妖姫ノ夜 月下ニ契リテ幽世ヲ駆ケル】 渡瀬 草一郎/こぞう  電撃文庫(2019/9/10)
処刑少女の生きる道(バージンロード) 2.ホワイト・アウト】 佐藤真登/ニリツ  GA文庫(2019/9/13)
浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。】 友麻碧/あやとき  富士見L文庫(2019/9/14)


【常敗将軍、また敗れる 3】 北条新九郎/伊藤宗一  HJ文庫

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常敗将軍、政争編。傭兵にも関わらず、宮廷での派閥争いで両派の間を華麗に泳いで支持を集めていくダーカス。むしろこっちが本職なんじゃ、と思えてしまう交渉人、或いは外交官っぷり。当初のプロットを外れて、小物だとおもわれていた登場人物が自己主張をはじめたり、と全体に躍動感が漲っている作品でした。


【妖姫ノ夜 月下ニ契リテ幽世ヲ駆ケル】 渡瀬 草一郎/こぞう  電撃文庫

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大正を舞台として物語らしい言葉遣いや言い回し、背景描写や風俗描写が実に素晴らしく独特の雰囲気を醸し出している。そこにまた突拍子もない主人公の存在感、魅力が相まってグイグイと作品世界に引き込んでくれる、これぞ渡瀬ワールドの真骨頂。


【処刑少女の生きる道(バージンロード) 2.ホワイト・アウト】 佐藤真登/ニリツ  GA文庫

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あかん、これ本気でヤバいやつや! ガチヤバなヤツですやん! 世界を滅ぼすとされた四大人災の一角がついに登場したのだけれど、洒落になってないヤバい存在でまたなんちゅうもんを描いてしまうのか、と悲鳴をあげてしまったほど。そりゃ世界も滅びますわー。マジでこれどうすんの!?


【浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。】 友麻碧/あやとき  富士見L文庫

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絶対に無理だと思っていた、完全に終わったと思っていた家族の再生に、自分でもびっくりするくらいボロ泣きしてしまった帰郷編。馨が本当に幸せになるための、大事な偉大な一歩でした。


★★★★(四ツ星) 7冊

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 9】 手島史詞/COMTA  HJ文庫(2019/8/30)
ロード・エルメロイII世の事件簿 9「case.冠位決議(中)」】 三田 誠/坂本 みねぢ  TYPE-MOON BOOKS(2018/12/31)
野生のラスボスが現れた! 9】 炎頭(ファイヤーヘッド)/YahaKo  アース・スターノベル(2019/4/15)
監獄勇者のやり直し 貶められた最強の英雄は500年後の世界を自由に生きる】 瀬尾 つかさ/平井 ゆづき  富士見ファンタジア文庫(2019/9/20)
ファイフステル・サーガ 4.再臨の魔王と女神の巫女】 師走トオル/有坂 あこ  富士見ファンタジア文庫(2019/9/20)
今昔百鬼拾遺 鬼】 京極 夏彦 講談社タイガ(2019/4/19)
魔弾の王と凍漣の雪姫(ミーチェリア)3】 川口 士/ 美弥月 いつか  ダッシュエックス文庫(2019/5/24)


【魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい? 9】 手島史詞/COMTA  HJ文庫

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【ロード・エルメロイII世の事件簿 9「case.冠位決議(中)」】 三田 誠/坂本 みねぢ  TYPE-MOON BOOKS

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【監獄勇者のやり直し 貶められた最強の英雄は500年後の世界を自由に生きる】 瀬尾 つかさ/平井 ゆづき  富士見ファンタジア文庫

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今月のピックアップ・キャラクター

ザガン (魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが)
ネフィ (魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが)
ネビル (常敗将軍また敗れる)
ダーカス (常敗将軍また敗れる)
ライネス (ロード・エルメロイII世の事件簿)
椚雪緒 (妖姫ノ夜 )
ハンニャ (インフィニット・デンドログラム)
南十字瀬衣 (野生のラスボスが現れた!)
ルファス (野生のラスボスが現れた!)
万魔殿 (処刑少女の生きる道)
メノウ (処刑少女の生きる道)
茨木真紀 (浅草鬼嫁日記 )
天酒馨 (浅草鬼嫁日記 )
ミル (監獄勇者のやり直し)
ヘンリエッテ (ファイフステル・サーガ)
呉美由紀 (今昔百鬼拾遺)
イザヤ (プロペラオペラ)
クロト (プロペラオペラ)





以下に、読書メーター読録と一言感想続きを読む

浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。 ★★★★☆   



【浅草鬼嫁日記 七 あやかし夫婦は御伽噺とともに眠れ。】 友麻碧/あやとき  富士見L文庫

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茨木真紀は、かつて鬼姫“茨木童子”だった前世を持つ女子高生。前世の夫“酒呑童子”だった天酒馨らとともに、浅草あやかしを狙う「狩人」の騒動を退けて、無事に高校三年の新学期を迎えていた。陰陽局の津場木茜が転校してきたりと、少しずつ変わっていく真紀たちの日々。そんな折、法事で実家に帰る馨に、真紀はついていくことに。訪れたのは「御伽噺の隠れ里」と呼ばれる九州の片田舎。二人はそこで、夜毎屋敷をさまよう面妖な人間と遭遇し―。伝承と謎を相手に「最強の鬼嫁夫婦」も眠れない?
なんかもうねー、まいったなー。
ホロホロと泣いてしまったんですよね、これ。気がついたら、グワーッと泣けてきてしまってたんだ。
こういう思わず泣いちゃう時ってね、読んでて自分でも感情が沸き立っていくのがわかるし、わからない時はそれだけ夢中になってるか没頭してる時なんですよね。それでも、あっこれは泣いちゃう、というのは事前にわかるんですよ。
でも、今回はほんと気がついたら泣けてきちゃってて、自分でも「え? なに?」とちょっとびっくりしてしまったくらいで。あれ? これ自分、感動してる? と理解があとから追いついてきたんですよね。
それくらい、自分の中で馨と彼の母との和解というのは盲点で、もうあり得ない事なんだと思いこんでたんでしょう。
彼の母である雅子さんの馨への拒絶は本当に酷いもので、こと天酒馨の崩壊した家族関係はもう絶対に元に戻らないものだと思ってたんですよね。だからこそ、馨は真紀との関係に家族を求めて、正式に恋人となって将来を約束した今となってはもう彼の求める「家族」というものは眷属たちや仲間たちも含めて満たされた、と思っていたわけです。過去はもう過去であって、今更振り返るものではないと、克服したものなんだと。それは、諦めたとすら考えていなかった、決着のついたものだと、そう思っていたんです。
でも、真紀と結婚して夫婦になっても、それは前世で茨姫と結ばれた過去に並んだだけで、それ以上ではなかったんだなあ。いや、真紀とこのまま末永く生きていければ、悲劇に終わった前世よりもそりゃあ超えたものになるんだろうけれど。素敵な奥さんとの夫婦生活、というのはすでに前世で一度は得たものだったんですよね。それで足りないなんてことは全然なかったから、それ以上のことを別に何も考えていなかったんだけれど。
酒呑童子ではなく天酒馨という人間の男の子が本当以上の、最高の幸せを手に入れるには、幼い頃の悲しい思いを、得られなかった親の愛を取り戻して、辛い記憶を払拭することが最高の手段だったんだなあ。
それはでも、決して叶うものではないと思っていたのだけれど。そうか、時間を経て一度離れて距離を置くことで、そして馨が成長して大人にはまだなっていないけれど高校生になって、真紀との関係も幼い頃のあの必死で寄り添っていた頃よりも落ち着いたものになって、全体的に余裕ができた今でこそ。
そして雅子さんの方も、精神的に追い詰められてささくれ立ち過敏になっていた心が落ち着きを取り戻し、田舎の実家での生活によって余裕ができたときに、改めて自分の息子に対する所業を思い出してとてつもなく後悔していたのだ。
そうしてお互いに余裕ができたからこそ、落ち着いて向き合う機会というのは出来るもんなんでしょうね。
正直、馨の親への接し方というのは褒めれられたものがなかったのは確か。幼児からあんな態度取られ続けてたら、母親としてもノイローゼになっても仕方ないんじゃと同情してしまう部分はある。育児ノイローゼって非常にデリケートで周りの理解とサポートが必要なものですけれど、雅子さんもそのへん難しかったんだろうなあ。普通の育児の問題とはまた違う形ですし、馨との関係は。
馨としても、前世からして親と酷いことになってるわけですから、どう両親と接したらいいかわからない部分もあったでしょうし、元々人間関係小器用な方でもないわけで。
人として暮らした十数年間が。一般学生として同じ子供たちと一緒に学び、社会に出てバイトして、真紀と一緒に過ごしつつ他の人達とも遊んだりしていった経験は、確かに天酒馨のものとして酒呑童子のものしかなかった人生経験を上積みしてくれたんでしょうね。
再会した雅子さんと最初は恐る恐るお互い触れるのを怖がってなかなか近づかなかったけれど、事件を通じてちょっとずつ話すようになり、距離感を縮めていく間、馨の態度ってのはほんと、ただのちゃんとした高校生の息子って感じだったんですよ。ちょっとぶっきらぼうだけど、母親に接するただの十代後半の男の子の姿だったのです。
雅子さんの方も、どう考えてもおかしい幼児な息子よりも、高校生くらい成長した息子の方が違和感感じにくかったんじゃないかな。馨が結構普通にただの息子していたのを除いても、変に大人びたような幼児よりも、高校生くらいに成長した馨は精神年齢のギャップみたいなものが少なかったんじゃなかろうか。フラットに、接することが容易だったような感じなんですよね。
雅子さんって、過去の回想の印象からもっとヒステリックで神経質なイメージだったんですけれど、本来の彼女、改めて再会したお母さんってどこか頼りがいがあって姉御肌な部分もある懐の広い感じの女性で……何気に真紀ちゃんと似てるんじゃないか、と思えてしまう所すらある感じだったんですよね。
ああ、馨のお母さんって、こんな人だったのか、と。凄く新鮮だったんだよなあ。
ちゃんと、馨のこと愛してたですよね。そして、それは過去形じゃなくて今もちゃんと愛してくれていた。だからこそ、酷く馨を傷つけたことを後悔していて、自分の存在そのものが彼をまた傷つけるんじゃないか、と避けるようにしていたんだけれど。馨もまた似たような事考えてたんですよね。自分の異常さが家族を壊してしまった、母を傷つけてしまった、と。
だから、真紀が鎹になってくれなければ、この二人がまた家族になれることはなかったのでしょう。ちょっと真紀ちゃん、いい奥さんしすぎである。今までで一番良妻ムーブしてましたよ。真紀ちゃん一緒に連れて行くように言ってくれた馨の親父さん、ほんとグッドジョブである。
まさか、雅子さんに本当に全部、馨や真紀が妖怪とかこの世ならざるものを見ることが出来る、というだけではない、前世のことまで全部詳らかに打ち明けることになるとは想像だにしていなかったけれど。
一連の事件で、雅子さんは今度は決して逃げず、目をそらさず、全部受け止めてくれたんですよね。だからこそ、真紀も全部打ち明けなきゃ、と。そうすることで二人は今度こそ本当の母子になれる、と思うことができたんだろうけど。
あのもうどうしようもないくらい壊れてた母子が、馨と雅子さんがホントにただのそこらへんの高校生の男の子とその母親みたいな、普通の会話をしてるわけですよ。日々の生活の中でどこの家庭でもかわされてるような、ぶっきらぼうでふてくされたみたいだけどよく気がつく息子とそんな子供に遠慮なく背中を叩いて笑って叱咤するような元気なお母さん、みたいな光景が。
普通の親子の姿が、あったわけですよ。絶対にありえないと思っていた光景が。
もう、それ見てホロホロと泣けてきてしまったのです。
本当に、良かったなあ、と心の底から思えたんですよねえ。

これは徹頭徹尾、天酒馨という人間のお話でした。今回に限っては、酒呑童子という前世は関係ないんですよね。前世と紐付けされていない、天酒馨という人間が確立されたともいうべきお話で、茨木真紀が好きになったのは天酒馨という人なのだ、という彼女の想いを確かなものにする出来事でした。
ライ、というもうひとりの酒呑童子の魂を持つ存在が現れているからこそ、今回の話はとてつもなく重要だったのでしょう。馨のレゾンデートルを揺るがす彼の存在ですが、今回の一件で馨の側は強固に補強されたわけですから。
しかし、一方でライが酒呑童子の魂を持つ存在であることには違いなく、果たしてそれを真紀ちゃんが無視できるのか、という問題があるんですよね。真紀ちゃんが好きで愛しているのは、間違いなく馨です。これは揺るがない。彼女はとっくに選んでいる。でもだからといって、前世からの思いに苦しんでいるライを無視して関係ないと突き放せるような娘でもないわけで。選んだからこその苦悩が、彼女につきまとうことになるんですよね。
凛音の方もやたらとややこしいことになってるみたいですし。むやみに汚れ役しようとせんでもー。

シリーズ感想

浅草鬼嫁日記 六 あやかし夫婦は今ひとたび降臨する。★★★☆   



【浅草鬼嫁日記 六 あやかし夫婦は今ひとたび降臨する。】 友麻碧 /あやとき  富士見L文庫

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茨木真紀は、鬼の姫“茨木童子”だった前世を持つ女子高生。同じく元“酒呑童子”の天酒馨や、前世からの仲間たちとともに、浅草で賑やかな今世を送っていた。ところがそんな浅草あやかし界隈に大事件が勃発!あやかしを商売道具にする悪しき人間「狩人」に、次々と捕えられているというのだ。助けに行こうにも敵の正体は不明。頼れる味方も今は囚われの身。そこで真紀たちは、普段は犬猿の仲である陰陽局の津場木茜たちと協力することにして―!?捕われた仲間たちを救うため、浅草の最強チームが推参します!
表紙絵、茨木童子に酒呑童子とその眷属たち勢揃いでの百鬼夜行、という感じで勇ましくも格好良いデザインで非常にお気に入りなんですけど、よく見たら足元にちっちゃい手鞠河童たちがたくさん居るじゃないですかーー! しかも、みんな木の枝持って戦闘態勢ですよ、なにこれ可愛すぎるw
惜しむらくは虎さんと熊ちゃんのコンビがいないところか。これ以上人を増やすとごっちゃになっちゃうから仕方ないんだろうけれど、今回はほんとに身内総動員してのカチコミだっただけに全員集合は見たかったなあ。
全員集合と言えば、今回でとうとう茨木童子の眷属と酒呑童子の幹部が出揃ったことになるんですね。感慨深いと言えば感慨深いのだけれど、まさか大和組長がそうだったとは……。
いやあ、個人的にはこの人、馨たちとは縁もゆかりも無い今世ではじめて縁が出来た人であってほしくもあったんですよね。浅草のまとめ役として術師としての能力を殆ど持たないままで頑張り認められ慕われて、馨も真紀もこの人には本当にお世話になってきたじゃないですか。すっごく気にかけてもらって大事に大事に守ってきてくれたわけですよ。そこに前世からの縁、なんてものは関係なくその優しさも包容力も人徳も器の大きさも、大和さんがこの生まれで培っていたものである、というのは認めるところなんですけれど、それでも何の縁も柵もないところからこの大和さんには馨や真紀ちゃんを庇護してくれていた人、であった方がなんか尊い感じがしてよかったんですよね。彼の前世は今の馨たちとの間に培われた関係には余計な要素ではなかったかな、と。
ただ、馨からすればこれはこれで嬉しい真実ではあったんですよね。自分の身内が生まれ変わってもなお、こうやって縁が結ばれてこうして自分たちを何くれとなく守ってくれていた、ということは。
大和さん本人が何にも知らないまま、というのはそれで良かったんじゃないかと。こればっかりは馨たちの側が知っていれば良いことですもんね。大和さんが馨たちを慈しんでくれるのは、前世関係ないことなのですから。
しかし、もう一つの生まれ変わりの方は難儀な話になってきたなあ。ライは雷獣のライではなく……そっちのライだったのか。しかも、ただの前世の人物からの生まれ変わりなら、清明ほどでしゃばった存在にはならなくても、この生まれで新しい関係というのも紡げたのかもしれませんが、それどころじゃないもんなあ。
しかも、大和さんみたいに本人が知らない真実、なんてもんじゃなくライ本人はどうやらほぼ全容を把握しているようですし。そうなると、彼の真紀へのあの凄まじく未練がましいというか捨てられた子犬みたいな態度もわかってしまうわけで。
まさか、なんの障害もないだろうと思われた真紀ちゃんと馨の鉄板夫婦関係に、本格的なお付き合いの開始という進展なのか後退なのか微妙によくわからない変化が訪れた矢先に、こんな波紋を生じさせる大岩が投げ込まれるとは。
これ、真紀ちゃんの男気が試されるところなんじゃないだろうか。いや、男気というのもなんなんだけれど。馨が一番、と断言しているあたりなんぞ優柔不断の欠片もない気風の良さなんですが、相手はけっこう繊細そうなだけにどう対処すればいいのやら。
しかしこれ、叶先生てば以前意味深に真紀ちゃん、由理、馨にそれぞれ嘘をついている、と指摘して実際真紀と由理には大きな嘘があったのだけれど、馨に関してはこれ馨まったくご存じない話ですよね!? しかもこれ、安易に馨自身には知られてしまうとえらいことになってしまう案件だし。
真紀ちゃん、大丈夫なんだろうか。繊細に対処しないといけないの、相手さんだけじゃなくて馨にも該当するんだけど。真紀ちゃん、気配りも出来るし安易に下手こいてダレかを傷つけてしまうような言動はしない子でその点信頼感はあるんだけれど、それと同じくらい大雑把なところがあるだけに心配も尽きない!

心配といえば、凛音の方も渡欧時代の向こうの吸血鬼一族との関係がややこしいことになっているようで。凛音自身はもう真紀ちゃんのことどうこうしようとは思ってないみたいだし、殆ど眷属時代と変わらない距離感なんだけど……ってか、呼んだらどこからともなく出てくる、呼べば来てくれるってどれだけはべってるんだよ、て話なんだけれど、これだけ元の木阿弥になりながら向こうとの縁が切れてないというのは、それだけ柵みたいなものが出来ているということだし、まだ凛音関係のトラブルはつきまといそう。
ミクズも、スイの決死の活躍で残機減らせたものの、あっち側の猫さんといい食えない相手ばかりだし面倒は尽きないなあ。

シリーズ感想

浅草鬼嫁日記 五 あやかし夫婦は眷属たちに愛を歌う。 ★★★★   



【浅草鬼嫁日記 五 あやかし夫婦は眷属たちに愛を歌う。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫 

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人とあやかしが共に生きる町、浅草で暮らす茨木真紀は、前世で鬼の姫“茨木童子”だった記憶を持つ女子高生。鬼的には節分の、女子的にはバレンタインの季節を迎え、元“酒呑童子”の天酒馨や、前世で眷属だったあやかしの水連や深影たちのため、恒例のチョコ作りに奮闘する!深影のお使いや、水連の薬開発、熊虎姉弟の漫画を手伝いながら、今世でも家族のように助け合う真紀たち。そんな折、浅草を守る七福神に異変が起きたようで…?「最強の鬼嫁夫婦」と眷属たちの輝かしい日々がここに!

劇的な展開なく、お付き合いをはじめてしまったご夫婦。いやうん、本人たちも傍から見ている周りの人たちも読んでるこっちも既に「夫婦」という認識しかないカップルだけに、凄まじいまでの今更感……いや、今更というよりもなんなんでしょうね、これ。
実際に結婚しているわけではない以上、真紀ちゃんと馨の関係は彼らのことをよく知らない人たちからするとどういう関係なの?と聞かれるとどうにも名前のつけられない関係ではあったんですよね。夫婦です、なんて言えるもんでもないですし。
しかし、今更恋人です、というのも気恥ずかしいというわけでもないんだけれど、なんか違うのである。違和感があるわけじゃないんですよね。夫婦から恋人に「後戻り」しているというわけでもない。ただ、そぐわないというかなんというか。
でも、まだ夫婦じゃない以上、その前の関係というのを改めて今世では嗜んでみましょう、という二人の気持ちもよくわかるんだなあ。そのために劇的な展開があるわけじゃなく、自然に付き合おうぜという風に馴染むのも自然体な二人らしいし、恋人になったからといって無理して特別なことをするわけでもなく、今までどおりの距離感にちょっとした甘酸っぱさを添えつけたような幸せのエッセンスが、本当に二人らしくてなんとも素敵なんである。
生まれ変わって再び巡り合った運命の二人は、今人として生きて、一方でアヤカシたちも見守るかつての大妖怪としての振る舞いも忘れず、つまりは今彼らは幸せなんである。
悲劇的な結末を迎えた二人が、今幸せな時間を二人で過ごしている。それを見守っている彼らの眷属たちの感慨はいかばかりなんだろう。
再び転生するかもわからない主をずっと待ち続けた虚ろの日々。それは眷属たちの心を少なからず傷つけて、その傷は未だ癒えきったわけではないのは、スイをはじめとした眷属たちのどこか必死さが垣間見える主人たちとの接し方を見ても伺えるんですよね。
でも、一方で今世の幸せな主夫婦の姿に、そしてかつて以上に自分たちを慈しんでくれる彼らの愛情に、今眷属たちはこの上なく報われているのでしょう。凛音は悲劇で終わった過去に未だこだわっているけれど、その過去にしがみついて今の真紀ちゃんたちの幸せを壊してしまおうなんて不出来な真似は絶対にもうしないでしょうし。
奇跡のような再会がなった茨姫と酒呑童子。そんな二人に再び寄り添えた眷属たち。でも、生まれ変わった鬼夫婦は今は人間で、だからそう遠くない未来に彼らは再び老いて眷属たちの前から去っていく。それを、スイたちは忘れていなくて、時折胸をかきむしるような切なさに苛まれている。今が幸せだからこそ、未来を想うことが苦しい。
でも、同時にそれを受け入れてもいるんですよね、彼らは。いや、未だ子供な深影なんかは難しいのかもしれないけれど、スイなんかはそれをちゃんと受け入れている。悲劇で終わってしまったかつての別れは、後悔と痛みと苦しみばかりが残されたものだったかもしれないけれど、真紀ちゃんたちが今度はずっと幸せなままその第二の人生を終えることが出来たなら。
眷属たちにとって、今度の別れはどれほど寂しくても微笑んで送ることが出来るだろうか。身を引き裂かれるような痛みではなく、温かい思いで去っていった人たちを振り返ることが出来るようになるだろうか。
スイがずっと味わってきたという、真紀ちゃんたちと再会するまでの時間を想うと、切に考えてしまうんですよね。真紀ちゃんたちの幸せが、彼ら眷属を終まで幸せを抱くための大切な記憶に、思い出になってくれるように、と。
だから、残されたまだ出会ってない眷属の木羅々ちゃんと真紀ちゃんをちゃんと再会させてあげたいし、このまま真紀ちゃんと馨には幸せになってほしい。彼らの幸せは、彼らだけの幸せには留まらないんだ、というのをじんわりと実感できる、二人の夫婦を取り巻く「家族」のお話でした。

新たに清明の式神に新入社員よろしく加入した由里があっちはあっちで大変そうですけど。大変というか、向こうの古くからの式神である四神たちとの距離感をどうとろう、とお互い戸惑って微妙な空気になってる感が、なんともかんとも……微苦笑が浮かんできてしまう。
ラインかなんかわからないけど、メッセージアプリで式神同士やりとりしてるのが現代的であるけど、先生全員に携帯もたせてるのか、甲斐性あるなあ。ってか、術とかじゃなくて、普通に携帯で連絡取り合ってるのね、あの主従w

しかし、狩人側に出てきた「ライ」というのは誰なんでしょうね。雷獣かなんかかと思ったら、なにやら妖ではないみたいだし、かと言って人間でもないみたい、となると真紀ちゃんたちみたいな?
大和組長もなにやら抱えているようですし。ってか、組長実は凄い力を秘めてるというか封印されてる系の人だったのか。この人も何気に1シリーズの主人公張れそうなポテンシャルの持ち主なんだよなあ。

シリーズ感想

浅草鬼嫁日記 四 あやかし夫婦は君の名前をまだ知らない。 ★★★★   

浅草鬼嫁日記 四 あやかし夫婦は君の名前をまだ知らない。 (富士見L文庫)

【浅草鬼嫁日記 四 あやかし夫婦は君の名前をまだ知らない。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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浅草の今を生きる茨木真紀は、かつて鬼の姫“茨木童子”だった記憶を持つ女子高生。彼女と同じく元大妖怪の天酒馨や継見由理彦を巻き込んで、今世も悩めるあやかしのため、賑やかに駆け回る。修学旅行先の京都で、真紀は前世にまつわる嘘を明かし、すれ違っていた馨と向き合った。そして今度は約束していた江ノ島デートへ!ところがその頃浅草では、由理彦の妹の若葉が、見えないはずのあやかしと出会っていて…。冬の浅草を襲う異変に、また一つ暴かれる嘘。「最強の鬼嫁」夫婦と、友との絆が試される―!

由理の嘘って、先だっての真紀ちゃんの抱えていた嘘に比べたら別にバレても問題にはならないんじゃ、と前巻でその一端が明らかになったときには思ったものでしたが……。
大問題だった!!
そうかー、真紀ちゃんや馨にバレたところでそんな拗れることはない、というのは間違いじゃなかったのだけれど、清明が指摘してきた嘘の代償って結局自分にこそ返ってくることになるんだよなあ。
てっきり、真紀ちゃんや馨の転生に合わせて由理は継見由理彦になったのだ、と思ってたんだけれど、話を聞く限りでは完全に偶然じゃないですか。正しく運命的だったのか。
そしてそれは同時に、由理が決して真紀ちゃんたちに合わせて今の人生を歩んだわけじゃなくて、彼自身の望みのために人として生きていたわけだ。たとえ、それが嘘によって成り立っていたものだったとしても、そこで育まれた関係が嘘であったはずがない。歪であったはずがない。
由理だけが与えられて受け取っていたんじゃないんですよね。由理の家族もまた、由理から多くを受け取っていた。由理があってこその継見家だったはず。だからこそ、若葉は本当の由理を知りたがったはずなのに。もっと、兄が報われるために。本当の姿を知ることで、彼が自分がついている嘘に苦しまずに済むように、と。
でも、その嘘を暴いてしまったがためにすべてがなかったことにされてしまう、というのは由理だけじゃなく残された継見の家の人たちがまた辛すぎる。たとえ、何も覚えてない事にされてしまったとしても、喪失感は由理を愛していた分だけ抱え込んでしまうでしょう。
それもまた、残酷な話じゃないですか。
家族という存在に対して複雑な想いを抱いてきた真紀ちゃん、馨、そして由理彦。それぞれの形で、家族という存在に追いすがり、求めてきた彼らだからこそ、この継見家の結末は苦しいよなあ。
ちょうど同じ時期に、津場木くんところの家のあったかな関係……なんの衒いもなく家族は大切にするもんだろう、ときょとんと言ってしまう津場木くん、彼にそう言わしめてしまう津場木家の在りようを目の当たりにしていただけに、余計に来るものがある。
真紀ちゃんたちが目指す、家族の形の一つに成りえるんだろうなあ、あの家は。まあ、某親戚のオジさんによって家系そのものがえらい呪いを食らっているという現状もあるのですが。津場木家の呪いの話って、こっちで関係してくるのかそれとも「かくりよの宿飯」の方で関わってくるのか気になるところではある。
と、話が逸れたが継見家の件についてはこれが決着というにはあまりにも悲しいので、記憶が消されてもなお諦めていない若葉ちゃんの頑張りに期待したいところでありまする。清明先生も人間の味方だってんなら、由理はいいので妹ちゃんの味方はしてあげてほしいのう。由理はなんだかんだと自分で決着つけちゃいすぎる。さっさと身の振り方まで1人でなんとかしちゃいましたし。馨や真紀ちゃんからすると、ちともどかしいところなんでしょうなあ、そういうところ。

シリーズ感想

浅草鬼嫁日記 三 あやかし夫婦は、もう一度恋をする。 ★★★★   

浅草鬼嫁日記 三 あやかし夫婦は、もう一度恋をする。 (富士見L文庫)

【浅草鬼嫁日記 三 あやかし夫婦は、もう一度恋をする。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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かつて鬼の姫“茨木童子”だった前世の記憶を持つ女子高生、茨木真紀。彼女と同じく元あやかしの天酒馨や継見由理彦を巻き込み、あやかし世直し&やり直し人生を謳歌中!そんな三人の前に現れたのは、前世の宿敵“安倍晴明”の生まれ変わり、叶冬夜だった。叶は真紀たちがお互い前世にまつわる重大な嘘をついていると暴き立て、三人の関係を壊しにかかる。叶の言葉に真紀と馨はギクシャクしたまま、修学旅行で京都を訪れて…?宿縁の地で明かされる前世の真実。鬼嫁夫婦の恋物語はここからはじまる!
大激震の真実じゃないかーー!!
これは確かに、三人の関係を根底から変えかねない「嘘」だった。そもそも本作って、真紀ちゃんがメインで描かれることが多い話だっただけに、彼女が見せている姿をありのままで捉えてたんだけれど、彼女が抱えていた嘘を踏まえて振り返ってみると、なんか泣けてすら来るんですよね。
この現代に、こうして人間として生まれ変わり、愛する酒呑と再び巡り会えた。それがどれほどの奇跡だったのか。彼女がかねてから語っていた茨木童子の末路から鑑みても、この時代に馨や由理と再会できたことは奇跡以外の何物でもなく、その重さは理解できていたつもりだったんだけどなあ。明るい真紀ちゃんの姿に安心してしまっていて、その重みを本当は何も理解出来ていなかったことに気付かされる。
これは、馨もおんなじで。というか、馨が主犯で。お前、一巻でまだ夫婦じゃないとか言ってたの、万死に値するぞ。彼女があやかしたちを慈しみ、困っている彼らを助けてまわり、友との時間を大切にし、満面の笑顔で馨に絡んでカラカラと笑い声を立てる。そこに込められていた想いの深さを、馨も読者サイドもこれは何もわかっていなかったんじゃないだろうか。
その愛の深さを、何も理解してなかったんじゃないだろうか。それをわかってたのは、きっと由理なんだろうね。ああ、そりゃ茨姫の従者たちが馨に対して思う所あるのも仕方ないわ。これは仕方無い。
正直、この三人の間に嘘がある、と指摘して引っ掻き回した清明先生には歯噛みしたくなるけれど、彼が言う今世のおいて人間となった彼らには幸せになってほしい、というかしたる! という彼の意図の意味は渋々ながらわかるんですよね。真紀ちゃんがついている嘘は、とてもとても優しいもので馨を愛するが故のものだったのは間違いないんだけれど、それは馨が知らなきゃいけない真実だった。知らなくても幸せにはなれたかもしれないけれど、それは真紀にずっと嘘をつかせるということだ。彼女が永遠に罪を抱え、負の遺産をうちに押し込め続けることだ。それを、引き受けてこそ夫婦ってなもんだろう。彼女の真の想いを、夫なら知りたし知るべきだったろう。
自分たちがこうして再会できたことの奇跡の意味を、思い知るべきだろう。
故にこそ、清明先生は意地悪だけれど、きっと正しかったのだ。でも気になるのは、彼があくまで人間の味方である、というのを強調していたところなんですよね。話していた時は、その流れからして真紀ちゃんと馨のことだとばかり思い込んでいたんだけれど……。あとになってみると、もしかして、と思わざるをえないもう一つの衝撃的な真実が明らかになってしまったわけで……。
ともあれ、本作は真紀ちゃんが偉大すぎて、女性が器大きすぎて、もう男の子たち頑張れ、としか言いようがない。馨はもとより、浅草互助会の兄さんとか、津場木くんとか。頑張って苦労しろ!! 元から苦労性な連中だけれど、頑張って苦労しろよー。

1巻 2巻感想

浅草鬼嫁日記 二 あやかし夫婦は青春を謳歌する。 ★★★★   

浅草鬼嫁日記 二 あやかし夫婦は青春を謳歌する。 (富士見L文庫)

【浅草鬼嫁日記 二 あやかし夫婦は青春を謳歌する。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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人とあやかしが共に棲まう町、浅草で。鬼の姫“茨木童子”だった前世の記憶を持つ茨木真紀は、持ち前の面倒見の良さから、あやかしたちの起こす厄介ごとを解決する日々を送っている。先日も鎌倉妖怪とのいざこざを調停し、ますます人(?)望を集めていた。そんな真紀も普段は女子高生。夏は花火大会に山遊び、学園祭とイベントが目白押し。かつての夫で元“酒呑童子”の同級生・天酒馨たちも巻き込んで、やり直し人生の今しかない時を謳歌する!だがそこへ、彼女の前世を知った陰陽局の面々も現れて…?
女子高生、そう女子高生なのだ、真紀ちゃん。
前巻では、まだ夫婦じゃないまだ夫婦じゃない、と往生際の悪さを見せていた馨だけれど、前回の事件を通じてもう諦めたのか受け入れたのか言い訳しているのが馬鹿らしくなったのか、真紀ちゃんが夫婦夫婦言うても否定しなくなったんですよねえ。もうこれ、無意識レベルでそれが夫婦が当たり前レベルにまで昇華されてしまったのかもしれん、というくらいには自然な受け答えをしているわけで。
一人暮らしの家の方も、結局あっちこっち見て回った挙句に真紀ちゃんと同じアパートに収まっちゃったし。通い婚だったのがもう殆ど同棲である。自室には寝に帰るだけで、殆ど真紀ちゃんの部屋に入り浸ってるわ、私物も持ち込んでるわ、ってか真紀ちゃんが馨の部屋からあれこれ持ってくるわ、同棲である、これ。
そう、同棲っぽいのよねえ。実のところ、本巻ではあんまり夫婦という印象受けなかったんですよね。熟年夫婦というのは、二人とも枯れてないというか、今回は学生を満喫していたからかもしれませんけれど、自立して二人して一緒に長いこと暮らしているという慣れ親しんだ生活感を出しながらも、夫婦というような確固とした枠組みは形成せずに、社会の側に包まれているというかなんというか。
今の二人って、高校に通いながら浅草地下街という互助会に助けられ、大黒様をはじめとする神様たちにも見守られ、と生活としては二人で独立居ているものの、社会的に見ると未成年者として庇護されている体があることが、夫婦としてよりも同棲カップルっぽさをマシている原因なのかもしれない。と言っても本当に長い間一緒に居ることに馴染んでいる地に足の着いたカップルなんですけどねえ。
平安時代がなんだかんだと不安定な立場で、命を狙われていた事も含めて楽しい日々であっても気が休まらなかっただろうことを思えば、今のように浅草地下街の人たちや大黒様たちのように見守ってくれる人たちが居て、その中で日々を穏やかに満喫しているという今の状況というのは隔世の感があるだろう。同じ好き合っている者同士、かつての夫婦と言っても、昔と夫婦感というものも変わってくるかもしれない。その観点に置いても、この二人は新しい世の中、新しい時代でちゃんとかつてから続く絆や想いを繋ぎつつ、新しいものへと昇華して一つ一つ積み上げていってる風なのは、堅実というかカップルとしても偉いなあ、と感嘆の吐息が漏れてしまいます。
平安の頃よりも人間が繁栄する現代で、しかししっかり逞しく生きてる妖怪たち。そんな彼らを愛し、現代に馴染めず、或いは虐げられてドロップアウトしてしまう子たちも見捨てず、そうしながらも今人間として生きている自分に背を向けず、かつては憎んだ人間という生き物に対しても親しいもの、眩しいもの、素敵なものを感じ取り、両親への愛情を通じて、人も愛しつつある真紀こと茨木童子。
それって、とても幸せなことですよねえ。自分がしっかりと幸せを噛み締めながら、その幸せを惜しまず他者へと配り歩く真紀って、もうこれ女神様的な存在になってやしないだろうか。今は人間なんだけれど、やってることって前世考え見ても鬼子母神みたいなものですよねえ。

やがて鵺にもなろうかという妖怪トラツグミの幼生が、化けれるようになったら皇帝ペンギンのヒナに化けちゃって、この巻通じてずっとペンギン雛やってたのにはなんとも笑ってしまったというか和んでしまったというか。表紙絵にもちゃっかり出てますけれど、これはヌイグルミ感あるなあw

そう言えば陰陽局の津場木くん、【かくりよの宿飯】の主人公の葵の従兄弟にあたるのか、彼。爺さんとも葵とも似てない世渡り下手、というよりも堅物というか頭が堅いというかぶきっちょというか、苦労性だなあこいつ。

1巻感想

浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 ★★★★   

浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。 (富士見L文庫)

【浅草鬼嫁日記 あやかし夫婦は今世こそ幸せになりたい。】 友麻碧/あやとき 富士見L文庫

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浅草に住み、浅草グルメをこよなく愛する女子高生、茨木真紀。人間のくせに日々あやかし関連の厄介ごとに首を突っ込んでは腕力で解決する彼女には秘密があった。それは真紀が前世の記憶を持っていること。その前世は人間ではなく、平安時代にその名を轟かせた鬼の姫“茨木童子”だということ。前世で「夫」だった“酒呑童子”の生まれ変わりである同級生の天酒馨を引き連れ、ブラックバイトに苦しむ手鞠河童や老舗そば屋を営む豆狸の一家など、悩めるあやかしたちのために「最強の鬼嫁」は今日も浅草中を駆け回る!
ほんとに通い婚だなあおい。
基本メンバーとなる真紀、馨、由理の三人は同じ作者が別名義で書いていた【メイデーア魔王転生記】とほぼ同じキャラクターなんですよね。勿論、キャラが同じだけで背景や物語は違いますし、世界観も異なっているのですけれど。
前世で恋人だったり夫婦だったり、という関係は少女漫画的にはドキドキキュンキュンした感情の動性が激しいものが多いのですけれど、ってか前世モノって再会イベントこそが最大の盛り上がりのはずなんですけれど、その手の定番に拘らずに既に幼少時に再会しちゃってるんですよね、この夫婦とプラス由理。
文句なしの幼なじみである。
また、前世の夫婦関係というのはその密接さ故に逆に現世ではなかなか感情のすり合わせができずに、再び結ばれるまで様々な紆余曲折があるのもまた定番なのですが、この真紀と馨ときたらどれだけ年季の入った熟年夫婦だよ、と言いたくなるような所帯じみた夫婦っぷりで。真紀なんかは夫婦関係を公言して憚らないですし、馨の方もまだ夫婦じゃねえ、と真紀が夫婦とか妻とか口走るたびに反論してるんだけれど、ほぼ必ず「まだ」という副詞が頭についているあたり、ただ建前に拘ってるだけなんですよねえ。
ってか、家で寝る以外は真紀の部屋に帰ってきてそこでご飯食べて一緒にDVDみたり、と同棲してるのと何ら変わらない生活様式になってますし。
前世は酒呑童子と茨木童子として多くのあやかしを纏めていた立場から、それなりに大仰な生活を送っていたと思われるだけに、なんで現世だとこんな所帯じみた夫婦になってるんだろう、と思わなくもないですけれど、下町全開の浅草という街が舞台なのに適応してしまっているのか。学校帰りなどの浅草食べ歩きなんか、どれも美味しそうだもんなあ。
そう、この作者の作品らしく、実に飯テロが決まってるんですよねえ。同じ世界観の【かくりよの宿飯】でのご飯が庶民的でありつつもかなり工夫が凝らされた上品な小料理屋らしい料理なのに対して、こっちで描かれるご飯は買い食いのネタだったり、屋台のあれこれだったり、自宅でちょいちょいっと料理して食べる本当の家庭料理だったり、という身近なものなんだけれど、これはこれで実に美味しそうで……。
というか、真紀がどれもこれも本当に美味しそうに食べるもんだから、それに胃が引っ張られてる。由理も馨もこの食いしん坊には実に甘々なので、あれこれと絶えず食べさせてあげるものなあ。まあ、あれだけ美味しそうに食べられたら、ついつい口の中に放り込んでしまう気持ちもわからないでもない。
でも、馨のバイト代の何割が真紀の食費に消えているのかは興味深い部分である。高校生の段階で、この生活費を稼いでる感の凄まじさよ。
人情モノらしく、元あやかしの大親分だった真紀が困っているあやかしたちを助けるためにトラブルに首をツッコんでいくのを、毎回苦言と言うか説教しながらもマメにマメに手助けし、後始末をしてまわっている馨と由理というトリオのはっちゃけぷりが実に楽しい。今は人間に生まれ変わり、人として生きながらも、あやかしたちを見捨てられない三人の優しい元あやかしたち。かつての悲惨な末路は、彼らの中に傷跡として刻まれているはずなのだけれど、その過去に背を向けず逃げ出さず、積極的に首突っ込んでいく真紀さんは、元は儚げな藤原の姫様だったはずなのに、なんでこんな姉御肌なんだろう。思いっきりパワータイプな脳筋型だし。

しかし面白い。真紀たち三人共若者らしい溌剌さや子供故の家族関係の悩みを抱えていながらも、夫婦として見るとむしろ枯れてさえいるような落ち着いた関係で、好きとお互い公言しているにもかかわらず、さっぱりしてるんですよねえ。これだけいつも一緒に居て、同じ時間と空間を共有しているのに、ベタベタした感がない。イチャイチャはしているんだけれど、甘酸っぱいというよりも安心が先に来ているというか……連れ添うという言葉が本当に似合う二人なんですよねえ。
同時に、二人きりの狭い世界にならないのは真紀の社交性と、由理という第三者であり理解者がそれこそ家族並に身近にいるからか。本当に面白い、心地の良い関係である。
ラストで茨木童子の存在が広く知れ渡ってしまった以上、前にもましてトラブルが飛び込んできそうな状況にはなったものの、この三人なら全然大丈夫そうなので、そのへんは安心して見ていられそう。
そう言えば、ゲストで【かくりよの宿飯】の大旦那さまがチラッと登場してたけれど、良いサービスでありました。

友麻碧作品感想
 
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(ガガガブックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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11月17日

(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(マガジンエッジKC)
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(講談社コミックス)
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(フロース コミック)
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11月16日

(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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11月15日

(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(Gファンタジーコミックス)
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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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