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猪口

田中家、転生する。3 ★★★☆   



【田中家、転生する。3】 猪口/kaworu ドラゴンノベルス

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平凡一家、世界へ羽ばたく!? 和食ゲットのため、一家で外交はじめます!

エマの参加した夜会で、まさか通じた皇国語(がいこくご)。
今度は外交問題に巻き込まれるのだが、一家の関心は皇国産の日本食。
お味噌にお米、鰹節!
念願の食材を手にすべく、メルサは単身皇国へ。
一方、歯止め役の消えた王都では、学園で事件が起きたり、漁師やスラムを救ったり、果てはエマが聖女になったり――イベント多すぎ!?
波瀾の王都編、続きます!
え!? 皇国語ってそもそも認識すらできないの!?
単に言語体系が違いすぎて、習得が難しいだけなのかと思ったら王国民を含めた殆どの地域の人間が、皇国語を聞き取ることも文字を読むこともできないのだという。頭が理解を拒み、認識記憶することすら難しいのだという。これ、言語を覚える覚えないの問題じゃないのか。
あとあと、皇国語(日本語)を聞いた際のヨシュアなんかの反応を見ていると、確かに言語が理解できないというよりも、認識が阻害されているみたいな感じなんですよね。ジャミングされているような、突然ピー音が入って邪魔されるような。
なるほど、異世界でないと存在しない事情だなあ。
そりゃ、エマが皇国語使えたことに王様以下みんなが仰天するわけだ。
でも、そこまで意思疎通が難しい相手と皇国も王国も、なんでそんな必死になって交流しようとしているかがまた不思議だったのですが、両方とも亡国がかかった死活問題が関わっているということで、そりゃエマの確保に必死になるわ。国の存亡が関わっているのだから。
むしろ、エマ個人を気遣って無理をさせないように配慮してくれる王様が有情すぎるくらいで。
同時にスチュワート家が今や王国の浮沈の要となっていて、彼らの機嫌を損ねることが皇国との交流を上回る勢いで死活問題になっちゃってる、という冷静な判断もあるんだろうけれど。
スチュワート家を敵に回してはならない、というのは今や王家であっても肝を据えて掛からなければならない案件なわけだ。でも、そういうの抜きにして、本心からエマのこと心配しているからこそ、この王様いい人なイケオジなんだけど。

しかし、こうしてみると平和に見えてこの世界、人類の生存圏がヤバすぎますね。ちょっとしたきっかけでホントに国の一つくらい簡単に滅びてしまうくらい、崖っぷちに立たされているのか。
王国もこれ、座していれば早晩滅びる、というのがわかってしまったのはちょっとゾッとしないですよ。現在進行系でもうアカン状態の皇国に比べるとまだマシなんでしょうけれど。
いや王国ってば、この状態で辺境地域よくまああんな状態で放ったらかしにしてるよなあ。魔物の侵入を防いでいる辺境貴族がこのまま財政問題でバタバタ倒れていったら、完全にアウトじゃないですか。スチュワート家が自前で財政立て直したから良かったものの、王国側からはこのあたりの辺境への優遇策は何一つ改善していないわけで、実際幾つもの家が財政破綻して消えちゃってるのを見ると、ちょっとどうしようもないところがあるなあ。
スラム問題もその片鱗の一つだろうし。王様、政治的に決して無能ではなく見識も有り自己評価も冷静でフットワークは軽く手腕にも長けているだろうけれど、それでも手が届いていない場所が多いというのはそれだけ問題が山積してるんだろうなあ。王権もそこまで強いわけではないようだし。

ともあれ、皇国との外交問題にガッツリと噛むことになったスチュワート家。そりゃ、一家全員喋れますからねえ、皇国語。しかし、一家見渡してみてもマトモな交渉ができる人が……お母様しかいないw
さすが、一家の大黒柱というべきか。辛うじて常識人枠、というべきか。まあ、メルサお母さんも所詮はスチュワート家なのですが。
メルサお母さんとレオナルドパパとのイチャイチャに、子供達がチベットスナギツネ顔になってるのはイラスト付きで笑ってしまいましたw
子供らからしたら、前世では一度還暦までいってた両親ですからねえ。イチャイチャされたらたまらんよなあ。でも、お父さんもお母さんも一度生まれ変わって心身ともに若返っている影響なんでしょうねえ。というよりも、前世思い出すより前に再び巡り合って結婚して、なんて運命的な人生歩んでいるわけですから、未だ熱も冷めてないんだろうなあ。

でも、メルサお母さんが皇国に直接赴いてしまうと、残されるのはレオナルドパパと子供達のみ。やらかすよなあ、これやらかすよなあ。
いや、一概にエマが悪いんじゃないと思いますよ。この子らに後を任さざるを得なかった状況が悪かったとしか言いようがなく。
どんどんと起こってしまうあれこれに、必死に取り繕い場を収めようとすればするほど、なぜか聖女として持ち上げられるエマ。それを阻止できない兄と弟に、火に油を注いでしまうお父さん。
はい、ご愁傷さまです。まあ同情の余地はあるよ、うん。
褒賞の件は、むしろスラムゲットは上手くやったほうですし。あれは王家としてもなんとしてでもスチュワート家の功績に報いなければならなかったところですから、受け取らないという結論はなかったわけですしね。

しかし、エドワード王子はちょっとエマに幻想を抱きすぎているというか、変に美化してしまっているというか。エマの実情とはかけ離れたイメージをエマに抱いて恋してしまっているけれど、大丈夫なんだろうか、これ。つまるところ、エマの事をなんにも理解していない、とも言えるわけですしねえ。
まだ、エマの素を知っているにも関わらず狂信的にハマっているヨシュアの方が錯誤が少ないという意味ではまだマシなのかもしれない。エマのお相手ってエドワード王子なのかと思ってたけれど、これだけ現実と理想がかけ離れてしまっていると、ちょっと心配になってきたな。



田中家、転生する。2 ★★★☆   



【田中家、転生する。2】 猪口/kaworu ドラゴンノベルス

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平凡一家、社交界デビュー!? 王都での学園生活始まります!

辺境を襲った魔物災害から一年。
田中家は3兄弟の入学のため一家総出で王都にお引っ越しすることに。
もちろん猫達も一緒です。
しかし待ち受けるは右も左もお貴族様だらけの学園&社交界。
試される礼節(マナー)、派閥争いの影も忍び寄る王都で、元庶民の一家は目立たず平穏に暮らすことはできるのか!?
転生一家の異世界奮闘記、第二弾!

猫、普通サイズならともかくあんなクマみたいなサイズの猫たち、王都につれてってどうやって飼うんだよ! と思ったら郊外にとんでもない広い屋敷を買ってしまってまあ。いや、マジでデカすぎてこれって王族の別荘か大公爵の屋敷とかじゃないの? というくらいなんですが。
でも、最初一家揃って御用商人のヨシュアの本邸に下宿させてもらうつもりだった田中家の面々。
いや、さすがに大商人の屋敷がでかくて部屋も空いてるにしても、貴族じゃなくても一家揃って下宿はあかんてw
いつも騒動を連れてくると家族からも呆れられているエマだけど、いやいやお父様も大概ですよこれ。ヨシュアのパパの大商人ロートシルト氏が身分差も忘れて、いつの間にかお父様にタメ口でツッコミとお叱りの言葉を飛ばすようになってるのも仕方ないよね。
ロートシルト氏に一から十まで面倒見てもらえなければ、今でも高級商材となる地元の産物持て余して貧乏生活してたんだろうし。幾らでもお人好しで世間知らずで金銭感覚ガバガバなスチュアート家から毟り取れただろうに、本当にお世話になりっぱなしじゃないか。
こうしてみると、スチュアート家の人々って基本的に振り回されながらも面倒見てくれる人と相性イイんだろうなあ。ヨシュアみたいなエマ信者で自分を顧みずに尽くし献身しちゃうタイプはちょっとあかん気がする。イエスマンじゃなくて、ついついお小言を言ってしまったり、常識をフォローしてくれたり。
その意味では、フレンチェスカ・デラクール嬢は最初虐めてくる令嬢という立場で、紆余曲折あって貴族社会での立場を失って孤立しかけた所をエマがお友達として守ってくれた事で救われたわけですけれど、エマに凄く感謝して上っ面じゃない本当の友達という関係に親愛の情を深く注いでくれながら、一方で一番常識的な貴族令嬢として、何かあると突拍子もない事を始めたり非常識な行動にでてしまうエマに、最低限越えてはならないラインを死守して、フォローしてくれるので地味ながらかなりエマが貴族社会で注目を集めるのに助けになってるんですよね。
エマ本人は自分の感性で突き進んでいるだけなのだけれど、周りがいい意味で勘違いしてくれて評判になっているのは、祖母の調教によって仕込まれたマナーの良さとフランチェスカのフォローが効いてると思うんですよね。礼儀作法とか基礎的な良識の部分がしっかりとしてなかったら、どうしたっていい印象は残らないですからね。基本的な部分がちゃんとしているように見えるからこそ、エマの突拍子もない言動も好意的に見られる余地が生まれるのですから。
いやしかし、エマたちスチュアート家の三兄弟の学園生活なんて、そもそもマトモに過ごせるのかと思ったら……いや、予想通り決してマトモには過ごせてないのだけれど貴族社会の中で浮いてしまうのではなく、第二王子の派閥の中の一方の旗頭的な立場に立ってしまうとは。それ以上に、エマが貴族令嬢として持て囃されることになるとは。あれ、野猿系だぞ。まあ、上記したように黙って大人しくしていれば楚々とした礼儀作法の整った絶世の美少女に見えるのだけれど。
中身はアレなのにねー。いや、まさか枯れ専のイケオジ趣味とは思わんかったよ、エマさんw
幸い、なのか恋愛対象ではなくあくまで推しとして愛でる対象みたいだけれど。
前世のOL時代からの趣味なんだろうけれど、現世の美少女なのに枯れ専となると倒錯的だよねえ。
エマって前世との混ざり方がちょっと面白くて、年齢相応の少女的な考えるよりも即動いてしまうような忙しない感覚とOL時代の大人の女性としての視点と、年配のおばちゃん的な保護者的な目線というのがまだら模様に介在してる感じがあるんですよね。
別個に別れてるんじゃなくて、コロコロと入れ替わるような感じでもなくて、マーブル模様に様々な側面が同時に垣間見えているような。普段一番強いのはやっぱりエマとしての暴走少女な面なんでしょうけれど。
だからか、これはエマに懸想している男の子連中としては難易度高いだろうなあ。いまいち恋愛的に捉えどころがないですし、いつも自分のほうが振り回しているくせに唐突に保護者目線になってきますし。それに恋愛に対して、前世で疲れてしまって面倒くさいと敬遠気味になってるにも大きいですなあ。前世ではOL時代にそれなりにお付き合いがあったみたいで、実感籠もってるしなあ。イケオジ相手にテンションあがりまくるのも、外から愛でる方に傾倒しているから、とも言えるでしょうし。
ゲオルグ兄ちゃんと弟のウィリアムにもさっぱり彼女になってくれそうな相手の気配がないのは苦笑してしまいますけど。エマの同じグループの令嬢たちとは接触も多いだろうに、ゲオルグは残念お兄ちゃんすぎて、ウィリアムは微妙に気持ち悪くてw やっぱり女性に縁がなさそうなんだよなあ。
いや、ゲオルグ兄ちゃんはついついダメ男の面倒見ちゃう系女子なら良い物件に見えるけれど。フランチェスカが何気に危ない位置にいそうだぞ。
まだ可能性がありそうな兄ちゃんに比べて弟の方はなんか絶望的な気がしてきたぞw



田中家、転生する。 ★★★☆   



【田中家、転生する。】 猪口/kaworu ドラゴンノベルス

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家族いっしょに異世界転生。平凡一家の異世界無双が始まる!?

平凡を愛する田中家はある日地震で全滅。
異世界の貴族一家に転生していた。
飼い猫達も巨大モフモフになって転生し一家勢揃い !
ただし領地は端の辺境。魔物は出るし王族とのお茶会もあるし大変な世界だけど、猫達との日々を守るために一家は奮闘 !
のんびりだけど確かに周囲を変えていき、日々はどんどん楽しくなって――。
一家無双の転生譚、始まります !

一家丸ごと異世界転生! いやこれはなるほど。異世界転生モノでまず最初に気になってしまうのはやっぱり元の世界に残された家族の事なんですよね。特にまだ十代の若者、それも一人っ子なんかが事故やらで死んでしまったら、残された家族のそれからの事を思うと胸が痛いものがありました。
それを思うと、一家丸ごとで転生してしまうというのは、元の世界への心残りが一つ解消されるパターンなんですなあ。まあ冷静に考えると、元の世界では一家丸ごと全滅しているわけですから、悲惨極まりない話では在るんですけれど。
まあ、転生することになった田中家の人たちは楽天的と言うか根っから明るく呑気な性格なのであまり引きずることはないようですけれど。
ある日突然、前世の記憶を一家みんなが思い出す、という展開はまあ生まれた時から記憶があるとこの場合混乱してしまいますので、自然な成り行きというべきなのでしょうか。
でもこれ、ある意味パパさんとママさん、生まれ変わっても結ばれていたということなのですから、何気にロマンチックなシチュエーションなんじゃないですか?
あと、特徴的なのが猫である。猫でかいな!!  完全に猫という名の巨大生物じゃないですか。これだけデカイ猫ってもはや虎なんじゃないですか? 猫科がデカイとそれもう猛獣ですよ? じゃれつかれると普通に死にそうなんですけど。
幸い、この猫たちは元の世界に居ることから半ば妖怪みたいな存在で非常に知性的であり、田中家の人々を慈しんでいたので、ちょっと機嫌が悪くなると猫パンチ、などという危険もなさそうなのですが。
でもこういう人間よりも巨大な質量を備えてしまうと、不思議と猫というよりも犬的な挙動に見えてしまうんですよね。犬みたいな忠実な振る舞いとはもちろん違うのですけれど、自由気ままで自分たちこそが一番偉くて人間たちは下僕!という風な振る舞いを見せる猫らしいところが目立たず、自分よりも小さな存在を護るように気を配って動くようすなんか、大型犬っぽく見えるんだよなあ。

とまあ、記憶が戻ったことで皆の無事(?)を喜ぶ田中家の人々。呑気だ。
でも、本人たちのこののんびりした善良温厚な気質とは裏腹に、田中家が転生したスチュワート伯爵家は、魔物が侵攻してくる辺境を任された貴族であり、これが想像以上に過酷な土地なんですよね。
実際、周りの辺境領は統治する貴族家が軒並み破綻していて、スチュワート伯爵家も長女のエマが偶々開発に成功した高級絹と、商材を的確に稼ぎに変換してくれるお抱え商人がいなけりゃ、一家総出で内職してても早晩財政破綻していたくらいですしね。
それに、魔物の恐ろしさがゲームのモンスターのようなちゃちなものと違って、まさに存在そのものが厄災級。突然、湧いて出てくるところといい、強さの基準がまともに人間の手に負えるものじゃないところといい、魔物の侵入が「ハザード」と呼ばれるのに相応しい脅威であり、それと真正面から向き合っているのが辺境地域なんですよね。
スライム戦でここまで絶望的でエグいことになる戦いは、早々見たことなかったですわ。場合によっては生きたまま喰われるの前提で生き残りの選別をしなければならない、ってそれまでのんびりコメディやってたのが嘘のような緊迫感と絶望感で、そのギャップが凄かった。普段あれだけ呑気にすごしているのに、いざという時あれだけの覚悟を備えていたわけだ、スチュワート伯爵家の人々は。

彼らと知り合い、それまで宮廷政治の陰湿さから精神の均衡を崩し家族間の仲も壊れかけていた王妃とその子供たちは、スチュワート家の人々の明るさと善良さ、その純朴さに心救われることになるのですけれど、それだけではない辺境に暮らす者たちの覚悟と、彼らの置かれた過酷で理不尽な状況を目の当たりにすることで、国内の政治的な不均衡と向き合うことになっていくのか。
ちなみに、スチュワート家こと田中家の人々は腹芸とか全然できないので、政治的にはまったくアレなのですが、彼らの場合はそのアレさがまた武器となっていくんだろうな、これ。
次からは辺境から王都に一家乗り込んでの大騒動になるようなので、彼らの動向によって何がどうシッチャカメッチャカになるのか、楽しみです。
しかし、長男と次男と結婚してくれそうな相手、出てくるんだろうかw

 
12月3日

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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(講談社コミックス)
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