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神さまのいない日曜日

神さまのいない日曜日 9 5   

神さまのいない日曜日IX (ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 9】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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「私、死んじゃったんですね…」
アイは、土曜の朝に死んだ。ユリーも、傷持ちも、ディーも、ウッラも、それぞれがアイの死を受け止めた。そして、皆が思った。
「アイ、キミは、これからどうするの?」
死者として埋葬されるのか、このまま在り続けるのか…。アイは待っていた。脅威なき世界の魔弾となったアリスと、悪なき世界に舞い降りた魔女の娘を―。世界の終わりに出逢った少年と少女。ふたりは奇跡を起こせるのか―?
墓守アイの願いの物語、ついに完結。

次々と「死んだ」アイに会いにきて、それぞれ違った反応を見せていく、アイの家族や友人たち。それは、まるでアイに最後の別れをしにきた葬列のように思えて、頭がクラクラと揺らいだ。
まるで、「アイの葬式」だ。
アイは、ちゃんとそこに居るのに。生前葬? でも、アイはもう死んでいる。死んでいるのに、意識を持って其処にいる。でも、ユリーも、スカーも、ディーも、アイの死を嘆き悲しみ、狂乱しているのだ。
なんて狂った状態なのだろう。なるほど、ようやく実感できた。これこそが、この死者が生き返る世界のありのままの姿なのだ。死んだアイに逢いにきた人たちの反応がそれぞれ違うのも当然だ。みんなそれぞれ、この死者が残り続ける世界において、見ている「死」が違うのだから。
アイが救おうとして失敗した、壊れた世界とは、つまりはこういう世界だったのだ。こんな共通した価値観を喪った「死」が蔓延する世界なのだ。先に生者から見た死が描かれたのと対象的に、この巻はまさに「死者」の側からこの世界を見ることになったである。
神様のいなくなった、生者が生まれず死者が死なない壊れた世界。その破綻の最たるものである「壊れた死」が、「アイの死」を通じて、ついに実感として突きつけられる事になったのです。

アイの死を嘆き、哀しみ、絶望し、一方で受け入れ、祝福するものもいる。これまでも十分、死者の死なない世界というのを目の当たりにしてきたつもりですけれど、主人公のアイが「死」の当事者になる、というのはこれまで見聞きしてきた「死者」が、結局は外側から見てきたものだと思い知らされる事でもありました。
アイの死を目の当たりにして狂ったユリー。墓守として初めて「悲しみ」を知り暮れたスカー。アイの死を前に、死というものを理解して恐怖に崩れ落ちたディー。
アイの死に、彼らが受けた衝撃はあまりにも大きくて、激しくて、彼らがこらえきれずに溢れ出させ、噴き出させた感情の渦はあまりにも圧倒的で、ああ、親しい大切な人が「死んでしまう」とはこういう事だったんだな、と思い出さされて、なんだか無性に……わけもなく落ち着かなくなったのでした。滾々と沸き上がってくる情動はコントロールできず、その揺さぶるような波に、しばしじっと耐えるしかありませんでした。
「もう二度と、絶対に会えない」。
それが人が死ぬということ。死なれるということ。それが当たり前の真実だというのを、改めてつきつけられたのでした。
しかし、死んでしまったアイは、なおもどこにも行かずにここにいる。それが不思議で、不可解で、でもホッと安心させられて、でも彼女が埋まる事を選択すれば、死は正しく死として彼女を眠りへと誘ってしまうという状態で……とにかくもう足元がグラグラとして覚束ないのです。これは、何なんだろう。この定まらない、具体的でないあやふやで混沌としたものは何なんだろう。この訳のわからなさが、感情に方向性を与えてくれないのだ。感情に名前をつけることを許してくれないのだ。だから、どう名づけていいのかわからない感情が、混沌としたまま渦巻いている。
だから、混乱したまま受け止め、飲み込むしかなかったのだ。

一方で、物語の登場人物たちは、当事者であるアイを含めて、「アイの死」というものに整理をつけていく。それは、半ばあまりにも大きすぎるその衝撃によって生じた狂いを、或いは浮き彫りになったその人の真実を、すべてアイが受け止め、許容し、肯定して、受け入れたことによって収まったと言えるのだろうけれど。
アイが死んではじめて家族になった、ユリーとスカー。アイが死んだことで初めて生と死を理解し、そうしてアイと本当の友達になったディー。生前も死後も変わりなく、かけがえのない友達でいてくれたまま再会し、別れることになったターニャ。アイが死ぬことによって、初めて顔をあわせ言葉を交わし、触れ合うことが出来て、思う存分旧交を温めることが出来たウッラ。
そして、なおも世界を救う夢を諦めなかった、失敗を認めず、突き進むことを選んだ魔女の娘をも、アイは否定せずに肯定して受け入れる。
たったひとりの、アイの死という事実だけでも、これほどまでに多種多様な捉え方があり、慟哭があり、歓喜があった。それをすべて、受け止めて、認めてみせたアイに、過日の姿はない。かつて、世界を救うのだと夢見た頃のアイは、多くを否定し、多様性を一つの枠に収めようとして、狭量に振る舞うことしばしばだった。それが、幾度もしくじり、失敗し、自分の不明を思い知り、挙句の果てに、世界を救うのだという夢さえ敗れ、半ば怪物とかしていた存在から、ただの人の子に落ちた末に、生きることを終えて死者という存在になった末に、アイがたどり着いた場所が此処だった。数多を認め、数多を受け入れ、数多を肯定し、すべてを祝福する。
それでいて、自分の信念はブレずに貫いてみせる。他者を肯定し祝福し、しかし自分の道に立ちふさがるなら堂々と立ち向かうのだと、笑って宣言できるのが、今のアイでした。
これが、彼女の長い旅の出会いと別れの果ての結果だったのだ、そう思うと、ただただ胸が一杯で、たとえ感情の名前がわからなくても、たとえどんな種類か把握できていなくても、感動というのは訪れるのだと、知ることが出来たのでした。

そんなアイが唯一、認めず、肯定せず、祝福せず、問答無用で蹴っ飛ばしてみせたものこそが、アリスの生き様だったというのは、結局アイが夢を諦めることを選んだ時から、自明だったのかもしれません。
だからこれは、きっと心の底から「良かったね」と微笑むことが出来るエンディングだったのだと、思うのです。
明日へ……。

本作は、富士見ファンタジア文庫というレーベルの色から逸脱した、というところに留まらず、もう数あるライトノベルという括りからも半ば足を踏み出した、非常に特異な作品だったように思います。よく、こんな独特すぎるお話を、打ち切りもせずに路線も歪めず、存分に書かせてくれたものだと、感嘆するばかりです。これぞ、英断というものでしょう。結果として、これほどまでに唯一無二の物語が、ついに幕を引くまで走りきったのですから。
この物語を、最後まで読み終えさせてくれたすべての尽力に、感謝を。
……ありがとうございました。

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 8 3   

神さまのいない日曜日VIII (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 8】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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黒面の向こう側に現れた新世界。世界は救われ、封印都市は新たな街に生まれ変わろうとしていた。そしてアイも、新たな自分を見つけ始める。「アイ・アスティンは、始まりを見守るものでありたい…それがきっと『私』なんです」夢が果ててもなお、たくましく変わりゆくアイ。そんなアイを目の当たりにしたアリスは―。そんなとき、黒面からもう一人の少女が降り立つ。「私は世界を救うのよ」夢に生きる少年と少女の物語は、再び交わるのか―?
ちょうどアニメも始まったことで、振り返りという意味も込めて1,2巻あたりの感想を読み返してみると、そこで自分はアイのことを理想主義者ではなく徹底した超現実主義者だと唱えている。今更ながら、これは結構当たっていたと思うんですよね。彼女は現実主義者だったからこそ、自分の抱いていた夢が単なる目標であり、夢破れ、また自分の夢を裏切ったという挫折をあるがままに受け入れることが出来たのでしょう。今、アイは自分で不思議に思うほどに、夢を喪った今を平穏に健やかに過ごしている。
一方で、アリスはその点、理想主義者ではないけれど全くもって現実主義者でもない。彼の夢は、夢と言うよりももう存在理由そのものになっていたのです。それはもう、自動的に邁進するだけの存在とすら言えるほどに。ただ、そのままだとアリスは自分が破滅する他ないことを自覚するに至っていたし、自分と同類だと思っていたアイが思いの外健やかに夢を捨てられた事に希望を抱くに至っていたわけです。
ところが、そんな折に現れたのが、「万能の力」を有する魔女の娘。世界救う、というかつてアイが夢見た目標を、アリスと同じように存在理由として持つ少女ナイン。そう、彼女こそはアイが成し得なかったのと同じ夢を、叶えるためだけに生み出された存在であり、神に等しい力を持つ彼女は何の力も持たなかったアイと違って、世界のすべての理をも、神様が捨てて変わり果ててしまった死者が死なず生者が生まれない、という狂った理すらも覆す力を持って現れたわけです。
ところが、この魔女の娘は、世界を救うという存在理由に強迫的に背を押され走り回りながら、その実世界を救う方法を何一つ知りませんでした。そう、アイが世界を旅することで一つ一つ現実として知っていった世界を救う難しさを、世界を救うとはどういうことなのかを、世界を救うの「救う」とはどういう事なのか、何を意味するのか。救うべき「世界」とはそもそも何なのか。世界を救おうとしてここにアイがたどり着くまでに知ったものを、夢を捨てるに至るまでに得たものを、ナインは何も知らなかったのです。彼女にあるのは力だけでした。
だからこそ、ナインの進むべき道にあるのは破綻だけであり、しかし彼女には止まるわけには行かない理由となんでも出来る力があったのです。
結果として訪れたのが、救うはずの世界の破綻であり、それを止めるために止まらなくなったアリスでした。

まー、もうナンと言っていいのやら。ナインの存在はあまりにも今更であり、あまりにも早すぎたとも言えて、もはや神に近しい力を持っていても世界は救われないほどに、物事は単純じゃなくなってしまったんだなあ、という感慨が。まあ、最初からうまくいくはずがない、というのはわかりきっていて、だからもうナインが現れた時点でアリスやディーは動き出していたわけですけれど、ナインの駆け抜けっぷりは早かったなあ。なまじ力があったからこそ、アイが夢敗れるまでに至った過程を一瞬で駆け抜けたような気がします。ところが、アイがそこで立ち止まり、諦めたのと違って、ナインはそれでも止まれなかった。そうなると、世界を救うという夢を叶えるためにどうなってしまうのか。アイが辿れなかった、辿らずに済んだ道をナインは突き進んでしまいます。有り得ない未来として、これはアイとアリスが迎える結末だったのかもしれません。
とはいえ、ここに対峙したのはアイとアリスではなく、ナインとアリスであり、その両者の前に割って入るところに世界の行く末を見守ろうと決めたアイが居たわけです。
……あれ? アイ、世界救ったんじゃね?
いや、だからこそ、当初の予定としての世界を救う、という形とは大いに違っていたとはいえ、ある意味世界が救われたからこそ、ナインもアリスも止まれたんだろうけれど。
いやしかしこれ、せめて死者の方は置いておくとしても、子供が生まれなくなってしまった理の方は、元に戻してもらえばよかったのに。それさえ元に戻れば、、この世界少なくとも死者の世界になってしまう事は免れたはずなんだが……ナインも順番考えようぜw

そして、一手にラブコメパートを引き受けるスカーとユリーの新婚夫婦。今回はついに結婚式まであげてしまい、まーおめでとうおめでとう。……ラブラブでござるなあ。いったい、一巻二巻の頃から二人がこうなると誰が想像したものか。辿る軌跡の不思議なことです。
……って、ラストが衝撃的すぎて、あっけだよ、あぜんだよ。マジですか!? どうなるんだ、これ!?

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 7 4   

神さまのいない日曜日VII (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 7】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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アイやディーたちの活躍により封印都市は復活を果たす。けれど、アリスの断罪に失敗した魔女旅団―マダムは暴走、鉄虫に襲われた封印都市は、戦火に包まれる。アリスは、封印都市を救う為、“我が侭”になったマダムに対抗する為に、その力を解放する。「―俺が止める」その異能で。すべてを燃やし尽くす。一方、アリスと共に戦うと決めたアイは、一度は手放した墓守のショベルを、再びその手にとる。大切なものを、誰かを。もう一度、守りたいから。「アリスさん―私と一緒に、生きてください」世界の終わりを守る少女と少年の、果てない夢の行方は!?―。
前々回で「世界を救う」というこれまで培ってきた夢を裏切り、前回においてはその夢を取り戻すどころか、裏切った選択を肯定して本当の意味で捨て去ってしまったアイ。ここに至るまで、ただ「夢」を叶えるために生きてきたアイにとって、生きる意味である「夢」を捨て去ったことは死んだも同然。なぜ夢を捨ててなお未だに生き続けているのか、という存在意義への疑問すら抱きながら、アイは周りの人たちを通じて自分が普通に笑って生きていることを実感する。同じく、自分の夢にこだわり続けて破綻しかけていたアリスの姿を目の当たりにすることで、自分もまたどれだけいびつな存在だったのか。ユリーたちに心配をかけてきたのかを、実感する。
夢がなくても、人は生きていける。その事実に愕然とした想いを抱きながらも、彼女はその事実を受け入れつつあったのでした。

でも、世界は着々と滅びつつある。

この生者が生まれず死者が生き返る世界の恐ろしさは、これまでも散々目の当たりにしてきたつもりでしたけれど、結局今までの体験というのは生まれた時からこんな世界だった若者たちと、滅びつつある世界の中で抗いながら生きてきた大人たちの目線から見ていた世界だったんですよね。ある意味、異常が当たり前になった人たちの視点からしか、この世界を見ていなかったと言える。
でも、この世界から長らく隔離されていた封印都市の古参の人たちの、死が終わりであった人たちの目線からこの世界を見直した時、今の世界の異常性が際立ってくる。
この世界は明らかに壊れていて、そして滅びつつあるのだ、という事実を改めて認識することになった。そして、そんな世界を救うなんてこと、とてもアイの手には余ることだったのだ。

そもそも、自分の全存在をかけた夢とは何なのか。一度「夢」から離れて、アイが「夢」というものを振り返った時、そこにあるものは、夢とはただの生きる上での「目標」でしかなかったのです。生きるための目標なのに、そこには「自分」というものが存在しなかった。違ったのだ。夢とは思い定めて自分を捨てて、置いてけぼりにして邁進するものなどではなく、ただ自分が自分らしく生きようとした時に自然とその道筋の先に現れるものだったのだ。
この「夢」というものの概念自体の再編は、さらなる衝撃だった。
そもそもこの【神さまのいない日曜日】という作品自体が、神という指針が存在しない世界での、「夢」という生の意味を問いかけるような内容だっただけに、夢そのもののようだったアイが、その夢を裏切り、さらに取り戻すことすらせず裏切った事を肯定して、夢なき自分を認めてしまった事自体が大衝撃だっただけに、その上にさらに「夢」というものの概念すら根底からひっくり返してしまうという展開は、驚きなんてものじゃないんですよ。この作品の主題の扱いとしては正直度肝を抜かれるような大胆さである。本来ならぶれないはずの作品の芯の部分そのものを、ぶん回すような所業なのですから。
でも、ぶん回したその先に、新たな、そして開かれた未来への道が待っているというのは、唖然とすると同時に興奮を呼ぶ流れでした。
その上さらに、夢の標榜だった「世界を救う」ことそのものを、ここで一気に叶えてしまったという展開も、仰天だったんですけどね。あれだけアイが苦心して見出そうとしていた答えを、ここで数ある一つとは言えあっさりと開いてしまうとは。なんと、まあ……。
でもその救済を前にした時、現行世界は先へと続く未来を手に入れ滅びを回避したと同時に、完全に「死後の世界」への道を歩み始めたことになったのです。高次世界やアストラル界などではない、3次元の物理世界にも関わらず、ここは地獄であり天国である死者たちの世界。死後の世界へと変わっていく。
この事実を前にした時、もうわけわかんない感情がこみ上げてきて、どうにもならなかった。それは感動であり、失望でもあり、希望でもあり絶望でもあり。とてつもない矛盾をはらんだ感情がわきあがってきた。なんか、もう凄かった。
もちろん、これも確かな世界の救済なのです。世界は間違いなく終わりから救われた。でも、未来へとつながっていく歴史、という意味での世界は救われたとしても、それは世界を救うことの一つに過ぎないんですよね。世界を救うという言葉に思い描く形の一つでしか無い。これで、全部終わりじゃないはず。世界が在りし日の姿を取り戻す、という救いが、まだあるはず。でも、それが叶うということは、今回の救いを台無しにすることにもつながりかねないんですよね、考えてみると。あの救いは、死者が存在し続けることが前提となっているのですから、死者が終わり、生者が生まれる世界の復活は、黒面を通じた異世界との連結を台無しにするおそれがある。
でも、この形が正解なの? 分からない、何も分からない。アイは、どうするつもりなんだろう。アリスやディーと共に、どういう光景を見出すんだろう。アイがアイらしく、自分を手に入れた時に見たいと思う光景は、一体どんなものなんだろう。
まさに最終回! みたいなノリだったのにも関わらず、物語はまだ続く。当然だ、アイはまだ「自分」という夢を見出していないし、アリスは破綻したままで、ディーは魔女のままなのだから。
でも、次回以降のあらすじはそれこそ理解不能の次回予告で、これってどういうことなの!?
わけがわからないよ! でも、その理解不能さが今だけは心地よい気がする。まったく、不思議で地に足の付かない困った、しかし恐ろしく充実して中身が充填された作品であり、物語である。

あと、スカーがユリーと惚気けすぎ。いや、この人ホントに変わっちゃいましたよね。構ってくれないユリーに拗ねるスカーさんが、可愛らしすぎる。今回は墓守らしい働きも見せてくれたお陰で、余計に昔との差異が浮き出たような気がする。そうか、これがいわゆる未婚の人妻か!!(?
そして、ユリーのお父さんスキルがそろそろ異能の域に達しつつあるような。第六感冴えすぎですw
まあ、アイはまだ恋愛感情って理解できてないようですけど。それとも、解った上でディーをからかってる? アイとアリスの雰囲気はディーがいじけるくらいに醸成されてしまってるのですが、本人たちにその気はないのかなあ。これが普通のお話なら、双方とも鈍感、で済まされるのかもしれないですが、こればっかりはアイもアリスも色々と破綻してるからなあ。本当に無い可能性もあるので油断できない。
でもスカー、貴女は無いわ。普通にそれは恋ですから、愛ですから。

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 64   

神さまのいない日曜日VI (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 6】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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封印都市をタイムループから解き放ち、3年4組を助けることに成功したアイ。しかし、同時にアリスの願いに反して彼を救ってしまったことで、2人はすれ違ってしまう。「私にだけ見えていた夢が、なくなっちゃったんです…」アリスへの想いと引き替えに失った、墓守としての夢。ひとりぼっちで途方に暮れるアイだが、突如、封印都市に魔女旅団と名乗る異形の集団が現れ―!?「罪人を裁きに来ました―ここに魔女裁判を開廷する!」世界を救う罪を裁くという魔女旅団。彼らの狙いはアイなのか?そして、すれ違ったアリスとアイの想いの行方は―。
前回、自らの「世界を救う」という夢を「裏切り」、アリスを助けてしまったアイ。これまでの失敗は、言うなればアイの力不足であったのに対して、前回のそれは文字通り自分の夢を裏切ってしまった。これまで彼女が歩んできた道を全否定するものだった。これまでアイが世界を救うためと信じて選んできた幾多もの選択、他者の想いの破壊、何より実の父を埋めた過去をけたぐり捨てるものだったのだ。
これまでなら、失敗しても失敗してもめげずに立ち直り、世界を救うということへの見識を改め、更新し、さらに夢を高みに置いて邁進を続けていたアイをして、「裏切り」は二度と立ち直れないほどの挫折だったのだろう。もう、この巻のアイは気力を失い、希望をなくし、諦め、絶望し、完全に腑抜けになってしまっていました。自らへの背信。それは彼女の意思をズタズタに傷つけ、その傷が時間の経過や周囲の人間たちの温かい思いやりによって癒されていく事に気づいて改めて傷つき、抜け殻のようになって新たな生活を構築していく封印都市の皆の間でふらふらと生きるアイ。
その生きる屍のようなアイの姿は哀れなんだけれど、ディーやユリーたちがそんな今のアイに安心を覚えているのもわかるっちゃわかるんですよね。世界を救おうとしているアイは、はっきり言ってまともな人間とはかけ離れた存在だった。聖人とも狂人ともつかない、恐ろしくも危うく何もせずに見ていられない存在だったんですよね。ユリーがあれだけ過保護にアイを気にかけていたのは、何も親友の娘だから、今となっては自分の娘のように思っているから、というだけではなかったはず。それだけ、危うい存在だと感じていたからなのだろう。だからこそ、この巻ではユリーはわりとアイの事は放置してるんですよね。勿論、落ち込んでいるアイを気にして気遣ってはいるものの、ムキになっていたこれまでと違ってどこか余裕がある。それは、スカーとイチャイチャ夫婦生活送ってるのに忙しいから、とは思いたくないw
ディーの方も幽霊じゃなくなり、西の魔女という軛から解き放たれたからこそ憑き物が落ちたように忙しく走り回っているんだろうけれど、アイのことを気にかけている様子は普通の友達のようで、以前のように友達でありながら不倶戴天の敵という風な態度から変わってしまったのは、アイが変わってしまったから、というのも大きかったのだろう。

つまりは、アイは普通の「人間」になってしまったのだ。

これから彼女がどうするのか。夢に背を向けたままそのまま薄れていくのか。それとも、強引に自分の夢をもう一度たぐり寄せるのか。普通なら、夢を取り戻すというのが王道なんでしょうね。うん、今回も実はそうなると思っていた。
まさか、アイがあんなことをするなんて。あんな選択をするなんて。
けっこう、いやかなり驚いた。トドメじゃないか。諦めでもなく、絶望でもなく、否定の末の受容ではなく、アイはあの瞬間、自分の夢を捨てたのだ。自分の自分への裏切りを肯定した。
夢を取り戻し、意思を取り戻し、再び「世界を救う」ために立ち直るのではなく、「世界を救う」夢を裏切ったことを間違いではなく、アイという人間の在り方として肯定したのだ。
これまでのアイは死んだ。完全にトドメを刺され、息の根を止められた。アイの姿をした「世界を救う」生き物の抜け殻は、ただの人間のアイへと生まれ変わったのだ。

なんかもう、言葉にならない衝撃だった。
これって、アイ個人の話だけじゃなくって、アイが世界を救うという主題でこれまで積み上げてきたこの作品のこれまでを、放り捨てるってことでもあるんですよね。勿論、物語としては積み上げた事もそれをほうり捨てた事も踏まえて進んでいくので、無意味ってことでは全然ないんだけれど、それでも大胆なことをするよなあ、となんだか深呼吸してしまう。
世界は、この死者が戻ってくる世界は、新たに生者が生まれない神様に捨てられた世界はどうなるんだろう。
世界は、救われないんだろうか。このまま、ゆるりゆるりと滅んでいくんだろうか。
絶望感はない。だからと言って希望が湧くわけでもない。何となく、すごくフラットな気持ちでアイとアリスが選んでいく道を見ている自分がいる。
ふらふらと足取りもおぼつかないけれど、紐で繋がれて引っ張られていくみたいに、物語についていく。連れて行かれる。
どこに、この物語は一体何処に、自分を連れて行ってくれるんだろう。不思議な、作品だよなあ。不思議なお話だよなあ。でも、何がなんだか面白い。

とりあえず、スカーさんは誰か何とかしろ。なんだあの色ボケ人妻は。元の墓守だった頃の面影が全然ないんだが。というか、キャラ違いすぎ!! もっとやれ!!

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 54   

神さまのいない日曜日V (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 5】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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アイはアリスを救えるか!? 世界の終わりを守る少女の物語
「3年4組を救ってくれ」。世界塔を共に脱出した少年、アリスにそう請われたアイ。アリスと共に向かったのは15年前、神さまがいなくなる前に“時が繰り返す”街だった。アイはそこでアリスの真の目的を知り!? 
……うわあ、やっちまった。とうとうやっちまった!! アイ・アスティン、最大最悪の致命的な大失敗である。これまでも何度も大失敗してきたアイだけれど、今回のそれは今までのそれとは質が違う。これまで一切揺るぎなかったアイの「世界を救う」という信念を、自らねじ曲げてしまった失敗なのだから。
他でもないアリス・カラーによってアイは「世界を救う」方法を導き出せたというのに、肝心のアリスの「世界」を救う事が出来なかったなんて、なんて皮肉な話だろう。彼女はここで逡巡する訳にはいかなかったはずなのに。父を埋めた段階で、あの願いによって建っていた塔を壊した段階で、彼女はもう後戻りできなかったはずなのに。アイが求めた通り、彼女の夢の叶え方にそって、アリスは自らの世界を救う方法を決したというのに。
アイは今まで歩いてきた道を、自ら否定してしまったのだ。彼女が世界を救うのではなく、彼女が世界に救われてしまったのだ。
取り返しの付かないことを、しでかしてしまった。
ハッピーエンドのはずなのに、希望がつながった結末だったはずなのに、結果としてアイは自らの夢を閉ざしてしまったのである。理想が、目の前の救いに負けてしまったのだ。
勿論、それを責められる人はだれもいないだろう。彼女にそれを強いるのはあまりにも酷な話だったからだ。アリスもまた彼女を責めなかった。ただ、事実を突きつけただけだ。でも、アリスはそんな酷な現実を、アイなら実行してくれるはずだと、思ったんですよね。だから、彼女に救いを求めたはず。……ひどいヤツだな、こいつ。
そんな酷いけれど、きっと誰よりもアイの夢を認めてくれたアリスの期待に、彼女は応えられなかった訳だ。それを一番良く知るのはアイ本人である。だから責めるのは、アイ本人でしかない。
どうするんだろう、アイは。一度こうして道を外れてしまえば、敢えて振り返らずに居た過去を振り返らずにはいられないだろう。父を埋めたことを、いまさらのように後悔してしまうんじゃないか。彼女は夢を叶えられるのだろうか。それ以上に、世界を救うという夢をこのまま持ち続けることができるのだろうか。

アイを含めて皆が救われた話だったというのに、何故こんなにも残酷な話なんだろう。
これから話がどう展開するのかがまるで予想できない。アイは挫折したまま違う道をゆくのか、それとも脇目もふらず邁進をはじめるのか。とにかく、次回が気になって仕方ない。


さて、それはそれとして、あの新婚夫婦なんとかしろ! ユリーは亭主関白だしっ、スカーは人妻女子高生だし! スカーは前回にも増して登場時の墓守らしいクールさが微塵も残ってないよ。なにこのデッレデレな若奥様は。貞淑妻は。はいはいはいはい、末永くお幸せにーーッ!! 

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 43   

神さまのいない日曜日IV (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 4】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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消えたスカーを追いかけるアイたちは、「世界塔」に辿り着く。遙か天を突く巨大なその塔は、アイに不思議な幻を見せる。何でも願いが叶うという「世界塔」だが、石碑にはある兄妹の物語が刻まれており……
これって見方を変えれば、賽の河原の積み石そのものだよなあ。ならば、兄が石を積み上げるのは供養のためなのか。この塔、結局完成することは有り得なかったんですよね。鬼が現れて積み石を崩してしまうことはなかったけど(それとも、ディーの為した所業こそがそれに該当するのか)、積んでも積んでも積んでいる本人はそれを完成とは認められない以上、塔は果て無く上へ上へと登っていくしかなくなるわけだ。それこそ、願いが叶う天国のようなものになってしまうまで。
元々、神様が世界を見捨て、生者が生まれなくなり死者が死ななくなった世界という、ファンタジーな世界観でしたけど、少なくとも今までは確固としたルールに則った世界だったんですよね。それが、この「世界塔」の物語は通常の物理法則や、一定の決まったルールなど完膚なきまでに無視した、イメージが何よりも優先される、観念的なファンタジーの世界観へと変貌している。
そこで描かれるのは、実際に救われた世界だ。
これまで、アイの世界を救うという目的に対して、救うべき世界とは一体何なのか。救うという行為は具体的にはどうしたものなのか、という問いかけが為されてきたわけだけれど、ここで新たに指し示されたのは、人それぞれ個々の中にのみ有されている救われた世界の形だったわけである。なるほど、これは観念的な世界観でなければ描ききれないシロモノだ。敢えて堂々と小細工を弄さずに、ならば世界を観念的にしてみよう、とやっちゃうあたり、この作品は他の何を度外視しても、恐ろしく徹底してアイの目的である「世界を救うこと」を追求していく試みなのだと伺える。テーマの為なら、世界観すらひっくり返して透徹とするぶれない一途さは、ちょっと鳥肌が立ちそうだ。人間、なかなかここまでテーマに対して脇目をふらずに居ることは出来ないものだからして。
そして、ブレないのはアイも同じ。世界観がひっくり返っても、彼女の「世界を救う」という目的に基づく行動には一切の迷いがない。願いが願うだけ叶う世界の中で、彼女は自分が思い描く自分であり続けながら、塔を上へ上へと登っていく。彼女はこの手作りの天国を否定も肯定もしなかったけれど、少しだけツラそうに眺めてた。ディーがこの塔を罵倒したとき、アイは怒っていたけれど、彼女はこの塔と、この願いがカナってしまう場所を創りだしてしまった人の在り方を、どう思っていたのだろう。
考えているのだけれど、よく分からない。その塔を生まれさせるに至った人の意思を肯定し、しかし塔そのものの姿は否定的だったのだろうか。
わかるのはひとつだけ。
塔の中で自分の答えを見つけたのは、アイではなく、きっとユリーだったのだろう。
アイの結論は、塔を登る前と登ったあとで変わったようには見えない。塔の最上でスカーに追いつき、彼女の縋るような問いかけに対する答えを導き出したとき、アイは彼女なりの「世界を救う方法」を既に見つけていたように思う。アイは世界を救うのだろう。でも、きっと誰にも何も与えないのだ。願いを叶えるわけでもない。手を引いて導くのでもない。自決せよと迫るのだ。世界を救うのだと願いながら、自分で決めろと放り出す。なんて突き放した理想論。でもきっとそれは、この世を見捨てた神様から、人間は独り立ちしなきゃいけない、という意味が込められているのかもしれないなあ。
でも、現実的には人は迷ったとき、道を見失った時、手を握って導いてもらいたいものなんですよ。その意味では、ユリーの決意と行動はまさに現実をかみしめた大人の考えで、でも諦観を乗り越えたドラマチックなリバティでした。
大それた理想を叶えるのもまた世界の救済かもしれないが、手に届くものを幸せにする甲斐性も、この滅び行く世界の中じゃあ十分世界を救ってるよ、ユリーさん。何より、アイみたいな子には貴方みたいな保護者が必要だわ。でないと、アイみたいなのはどこまでも突っ走っていってしまうだろうから。
さて、じゃあアリスが抱えているのは、大それた理想なのか、身の丈にあった甲斐性なのか。いずれにしても、それを達するために、彼はアイを見込んじゃったわけですね。この子に「助け」を求めたらどうなるか、大概分かっているだろうに。それとも、分かっているからこそ、なんだろうか。
何にせよ、次は、アリス・カラーの物語だ。

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 34   

神さまのいない日曜日III (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 3】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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 bk1

百万都市オルタスを脱出し、荒野に戻ったアイ。青い車であてどない旅を続けるアイに、ユリーから思いがけない言葉がかけられる。
「学校に、行かないか」
学校――それは、かつて人食い玩具(ハンプニーハンバート)が通っていたという場所。期待と不安の中、ゴーラ学園という生者の学校に転入したアイだが、待っていたのは不思議な力を持つ級友たちと、鉄線に囲まれた奇妙な場所だった。そしてアイはそこで、アリスという少年と出会う。
 アリス・カラー――アイと“同じ夢”を見る少年と。
 十五年前の<あの夜>以来、人は生まれず死者は死なない。これは、神様が捨てた世界で紡がれる、世界を救う夢を見る少女の物語。

始まりの第一巻が、アイが世界を救う夢を手に入れる話だったとしたら、二巻はアイが世界に救う事を拒絶され挫折を知り、返す刀で<世界を救う>の「救う」とはそもそも如何なる事なのか、何をどうすることで「救った」と言えるのか、と問い詰められる話であったように思う。ならばこの三巻はどういう話だったのか。
物語はさらにアイに問いかけてくる。お前は<世界を救う>のだという。ならば、お前が救おうとしている<世界>とは、そもそも「何」なのだ? と。
アイにとって、これはで世界とはその単語を発するだけですべてが表現しきれる、伝わるもの、通じるものだと思っていた。それが、全くの凝り固まった観念に過ぎないのだと、彼女は生者たちが集う<学校>で、様々な人たちと出会うことで、皆がそれぞれに自分の中に自分だけの<世界>を有している事を初めて知ることになる。そして、アイと同じく<世界を救う>という夢を見ながら、アイが漠然と思い描いていた<世界を救う>姿とは全く違う形、方法、考え方で<世界を救う>と夢見る者たちと出会ってしまうのだ。
そう、アイの夢見る<世界を救う>事とは、万人が共有する夢では必ずしもなかったのだ。彼女がオルタスで大失敗をやらかしてしまったのは、「救う」という行為への不明のみならず、アイにとっての「救う」べき「世界」が、アイ独りの主観に基づくものに過ぎずオルタスの人々が抱く「世界」と異なっていた事が原因だったのだろう、と今になって理解できる。
彼女は、失敗するべくして失敗したのだ。
ここでアリス・カラーが無知なるアイに教授する、「世界」についての固有性と概念の説明は非常に分かりやすく、私もかなり目が覚める思いで彼の論述に頷かされてしまった。
彼は非常に論理的かつ簡潔で明快な形で<世界>という概念を解体し、アイに分かりやすく提示した上で、彼女に<世界を救う>方法論を指し示す。そう、前回アイが大失敗をやらかした原因をアイに思い知らされた上で、<世界>とは何なのか、<救う>とは何なのかをアイに見事に示すのだ。
これまであまりに漠然として掴み所がなかった<世界を救う>という夢に、アイは具体的な思考の取っ掛かりを得ることになる。
そして、彼女はついに、彼女なりの<世界を救う>方法を見つけることになるのだ。
最初から用意されている答えに辿り着くことは、簡単とは言わないけれど難しいとも云いきれない。答えがある、ということはそこに至るための道が必ずあるからだ。
しかし、彼女は答えを見つけるのではなく、自分の答えを創りだした。夢を見つけ、叶える決意を覚悟し、しかしやり方が分からず失敗し、悩みながら手探りで答えを求め、人の話を聞き、考え、考え、考えに考えて、その上で……彼女はついに形作ったのだ。
夢の叶える方法を。
それは、とても尊い事だと思う。とても、素敵なことだと思う。
学ぶとは、教えられるばかりではなくて、教えられたことをきっちりと自分の中で消化して自分なりの答えを得る事なんでしょうね。その意味では、今回は間違いなく「学校」の話だったように思います。
そして「学校」に通うということは、友達が出来る、ということでもあるんですよね。一方的に問いかけられるのではなく、お互いに問い掛けあえる関係。アイが自分の夢に悩むのと同じように、この学校で出会った級友・ターニャもまたアイに問い掛けられることで自分の<世界>について考えるようになる。そして、アイとターニャの考に導かれるように、他のQクラスのクラスメイトたちも、自分の<世界>について考えるようになるのだ。
これこそ、皆と一緒に学ぶ、という学校の在り方の原風景なのかもしれないなあ。

さて、やりたい夢のやり方を手に入れたアイ様はもう無敵です状態のはずなんだけれど、自体はまたぞろワケの分からない方向へ。ユリーの言い草は一方的なのでいまいち信用できないけれど、アレほど固執していたセリカを放り出して、となるとよっぽどの事態が起こったのか、それとも本当にユリーの言うとおりに精神的に参ってしまったのか。どちらにしても、登場した時の無機質な墓守からは想像できない姿だ。

そして、二巻でさよならしたはずの友達。死人の女王ウッラだけれど……ちょっとこの娘、アイの悪いところが感染しちゃったんじゃないのか? と心配するくらい大ハシャギしてるんだがw 二巻の終わり方からして、この娘の行末は大丈夫と言われていても少し心配だったのだけれど、この様子だとホントに大丈夫そうだなあ。というか、彼女は彼女なりに自分の<世界を救う>方法を見つけたのだろう。やり方さえ決めたのなら、あとは一直線だ。

シリーズ感想

神さまのいない日曜日 25   

神さまのいない日曜日II (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日 2】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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本作は18回の川口士さん以来の第21回ファンタジア大賞・大賞受賞作。その続編に当たるのだけれど……。
一巻の段階で抱いた感想は、普通の良作、って感じだったんですよね。もっと詳細に述べるなら、新人賞応募作品であるがゆえに、一巻で完結する形での話のガッチリした完成度にこだわったがゆえに、それ以外のもろもろに目を瞑って切り捨てた作品、というイメージだったのです。
多かれ少なかれ、この手の大賞受賞作品にはその傾向があったのですが、この【神さまのいない日曜日】は特にその趣が強く、圧縮出来る部分はありったけギューギューに凝縮して、そこから漏れてしまったもの、例えば登場人物の掘り下げやテーマへの突き詰め方、世界観のディティールなどを泣く泣く置き去りにしてしまった感があったんですよね。
これは逆に言うと、構想の段階では作者が描くこの作品には、もっとスケールの大きなものが備わっていて、もっともっと細かく深く繊細なところまで書き込みたいという渇望みたいなものが、キチキチに枠に収めた一巻の中の色んなところに垣間見えたのでした。
それゆえに、前の巻の感想では<奔放にやらせたらかなりのスケール感を振り回せる>んじゃないの? と書いたりもしてるんですけど、実際には続刊が出ても劣化させずにどれだけこの雰囲気を持続させられるか、という現状維持が精々、という見込みしか抱いていなかったのが正しいところ。
ところがですよ、この二巻を読んでもう、私、仰天しました。
びっくりした、びっくりした、びっくりした!! もう一回言っておこう、ビックリした!!
これ、一巻とはまるで様相が違うじゃないか! 面白い、これはメチャクチャ面白い!!
いや、面白いという以上に「ガツン!!」と胸に衝撃が来るような、いい意味でこれでもかこれでもかと訴えかけ、問いかけてくる作品になっている。
読み始めてからすぐに、「あれ? これもしかして一巻の時より面白くないか?」と思い出したのもつかの間、グイグイと引き込まれ、呑み込まれ、夢中になって読みふけってしまい、一気に最後まで持っていかれてしまった。
これは参った、これがこの【神さまのいない日曜日】という作品の、引いてはこの作者が持っていた本当のポテンシャルだったのか。完全に見縊っていたと頭を垂れるしか無い。
まさか、窮屈な頚木を外されたこの【神さまのいない日曜日】という作品が、これほど爆発的に大化けするとは思いもしていませんでした。


子どもが生まれず、死者が死なない、神さまに見捨てられたと言う末世の世界。墓守と人間のハーフの少女アイは【人食い玩具ハンブニー・ハンバート】という男との出会いと別れを経ることで、この終りゆく世界を救うことを夢を抱き、父の友人であったユリーと墓守のスカーとともに旅に出る。その旅路の途中で出会ったキリコという少年との縁により、アイは死者たちが幸せに住まう街。百万の死者が住む死霊都市オルタスへと足を向けることになる。
ここで、前巻では漠然としか伝わってこなかった、死者が死なずに蘇る世界がどのように成り立っているか、という世界観が圧倒的なスケールと身近な体感を以て押し寄せてくる。
同時に、世界は、彼女が知っている生まれ育った村という小さな世界しか知らなかったアイでは、想像できないほど変わり果ててしまっていたことを思い知ることになる。
アイが救おうとしている世界は、すでにこの世のどこにも無く、生者が減り続け死者が増え続けるこの世界は、かつてのそれとは価値観も成り立ち方も多くが変容してしまい、今なお変容し続けている事を思い知らされる。知る度に、知る度に、知る度に、そのたびに彼女の夢が砕かれて行くのだ。
異常であることが、もはや異常でも何でもなくなってしまった世界。それが当たり前になってしまった世界。彼女が思い描いていた救いは、既に多くの人々にとって救いでも何でもなくなってしまっていて、彼女が備え持つ「不幸も幸福も、その人だけの者」という揺るがぬ信念は彼女が抱いた夢「死者には幸せに死んでもらいたい」という願いと真っ向からぶつかり、その夢を粉々に打ち砕いてしまったのだ。
だが、彼女は絶望しない。彼女の狂気に似た切望は、彼女に夢を諦めさせない。それでも、一度打ち砕かれてしまった夢は、改めて再構成しなければならない。どうすれば世界は救えるのか、ナニを持って世界は救われたと言えるのか。父と別れを告げ、生まれ故郷を旅立った時に胸に宿した夢のカタチでは世界を救えないと理解してしまった以上、アイはこれから「世界を救う」とは何なのかを見つけなければならなくなったわけだ。
この終りゆく世界をただ救うことすら途方もない事だったというのに、アイが自ら背負い込もうとしている夢の負債は、際限なくその重さを増しているように見える。その愛すべきキャラクターから、死者からも生者からもどんな立場の人間からも別け隔てなく愛され、慈しまれるアイというキャラクターは、だが恐ろしいほど孤独で過酷な生き方に身を投じているのではないだろうか。

そもそも、このアイ・アスティンのキャラクターは、主人公としてもヒロインとしても、とてつもなく特異で強靱だ。
彼女は一見、天真爛漫で奔放で明朗快活で無邪気で楽観的で、優しく暖かでナニも考えていない頭の中が春うららな、幸せな夢想の中にいる少女、そんな風に見える。
彼女は、まるでこの世界が楽園であるかのように楽しげに、振舞っている。彼女の瞳には、世界が素晴らしい色彩を持って映し出されているかのように、
錯覚してしまう。
だが、彼女の本質はその傍から見える印象とはまるで異なっている事を、読む人は思い知るだろう。作品の登場人物たちも、彼女の明るく無邪気な態度に彼女の在り方を誤解し、勝手に思い込み、その結果、自分たちがとんだ勘違いをしていたことを思い知らされるのだ。
アイ・アスティンは夢想家などではない。空恐ろしいほど徹底した現実主義者だ。彼女は人が抱くには壮大すぎる夢をいだいているが、幻想は決して抱かない。どれほど厳しく辛く痛々しい現実だろうと、目を逸らさず真っ直ぐに直視する。
彼女はその身の上の事情から、欺瞞をとことん嫌っている。世界を決して自分の都合の良い偽りの姿で見ようとはしない。
彼女は常に理性的に、理知的に、世界を在るが儘に観察し、その有り様とその理由を深く思惟して、時に冷酷なほど率直に現実を受け止める。頑固ではあるが頑迷ではなく、意固地に自分の考えや視点に縛られない。それは彼女が素直だからというよりも、自己欺瞞を自らに許さないほど徹底した現実主義者だからと言える、そしてゾッとするような聡明さを備えていると言うことであり、真っ向から現実と向き合う壮絶な覚悟を有している証左なのだ。
その上で、アイ・アスティンはこの末世に、悪夢のような世界に絶望も諦観もいだいていない。これほどの現実主義者でありながら、彼女は夢を諦めないのだ。
なんという頑固者だろう。なんという、理想家なのだろう。この可愛らしくも鋼鉄の意志を秘めた小さな少女は。

人類と世界が終末へと至った世界観を描いた作品の多くは、その終末を粛々と受け入れる形で終幕へと流れて行く。そんな類型が多い中で、この作品は珍しくも明確にこの終りゆく世界を救おうと動いている。
にも関わらず、ここにきて何をもって世界を救うと言えるのか、というそもの原点を問いかける展開に進もうと言う大胆かつ妥協のない挑戦には、正直鼓動が高鳴った。
作者は、この世界観を単なる舞台装置ではなく、明確な主題として捉え、マントルへと掘り下げて行こうという果敢で意欲的な意気込みをはっきりと見せてくれたのだ。これが、愉快にならずに何にときめくというのだろう。
キャラクター同士のコミカルな掛け合いも、テンポ良くリズム良く、非常に面白くなっているし、時折ハッとさせられるような印象的な言葉の選択や、不意に訪れる荘厳なまでの神話的な圧倒感など、一巻の時からは想像もつかなかった、途方もなく大きなものが、今目の前にブワァッと広がっていく感覚に圧倒されている。酔いそうだよ、ホント。

まだまだ萌芽なのかもしれないが、芽が出たのは疑いも無い事実。この作品が本物の大作となり、傑作と呼ばれるに相応しいものになるかは、今後次第なのだろうけれど、私の期待は膨らむばかり。ああ、ワクワクが止まらない。

1巻感想

神さまのいない日曜日3   

神さまのいない日曜日 (富士見ファンタジア文庫)

【神さまのいない日曜日】 入江君人/茨乃 富士見ファンタジア文庫

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なんで絶賛しつつみんな売れない売れないって付け加えるんだよ! と選考の選評を見て突っ込んでしまった(笑
いや、確かにそうなんだけど。
ウケ狙いとは程遠い、実に大賞らしいというか受賞作を取りに来た作品と言う完成度の高さを重視した作りは、この作品に限っては売れ筋ではないでしょうけど、前の大賞受賞者の人に比べれば(この人はこの人で別レーベルの作品ですけど独自の作風を確立して、物凄いファンなんですけど)、だいぶエンタメ方面に舵を切れる余裕が文体から感じられるので、むしろ以降のシリーズがどれだけ売れ線に手綱を緩めながらこの大賞受賞作の持つ<雰囲気>を堅持できるかのバランス調整に興味が湧くところです。

と、肝心の本編ですが、この手の卒なく余分の無い完成度の高いのが特徴の作品は感想の取っ掛かりがなくて難しいんだよなあ。ぶっちゃけこの人、読んだ感覚だと奔放にやらせたらかなりのスケール感を振り回せるポンテンシャルを感じたんだけれど、この作品に限っては色々と圧縮しすぎてポロポロと削り落ちている部分が目立ってしまうくらいにはあるんですよね。もっとテーマのみに焦点を当てて研ぎ澄ませる方式ならこれほど粗が目立つことも、肝心の主題に対する印象が薄まってしまうこともなかったんだろうけど、こりゃあもっと色々書きたかったんだろうなあ、というのが伝わってくる気がして、ついつい削り落としてしまった部分の削り跡に目が行ってしまいました。スカーにしてもユーリにしても、中途半端なんだよなあ。
それでもボロボロにならずに、ここまでガッチリ物語として固めてるんですから、感心させられる次第。

って、やっぱり中身に触れてないや。出来れば人が死ななくなった壊れた世界の街並み、人々の日常風景などといった世界観の根幹を担う部分をもっと読みたかったなあ。
 
12月2日

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