競馬

第59回農林水産省賞典 新潟記念 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 新潟競馬場2,000メートル(芝・左 外)

来週から阪神中山での開催がはじまるので、実質夏競馬も今週で終了。そのトリを飾る新潟記念が今年もやってきました。

1番人気は4歳牝馬ながら未だ5戦。大事に大事に使われてきた名馬の血統サリエラ。 府中牝馬Sを勝ちG1でも2着二回。クロノジェネシスやラッキーライラックとがっぷり四つで戦った名牝サラキアや、朝日杯FSで2歳チャンピオンとなり、皐月ダービー2着。毎日王冠連覇、とG1の常連として名を馳せたサリオスの妹である。当馬もまだ重賞勝ちこそ無いものの2着2回といつでも取れるどこからでも飛んでくる脚の持ち主。ここは一番人気も順当だったでしょう。
ただ入ったのが最内枠1番。新潟競馬場最終週ということでやっぱり外目の馬場が有利という所で内側を引いたのがどう出るのか。

2番人気はダービーにて強烈な差脚で印象を焼き付けたノッキングポイント3歳牡馬。前有利の競馬の中でこの馬が一番すごい足を使っていたので記憶に残ってたんですよね。秋からも注目スべき馬としてチェックは入れていたのですが、ここを始動レースとしてきましたか。

あとは前走宝塚記念6着からのプラダリア。近走での実績で言えばこの馬が一番でしょう。人気もノッキングポイントと同じ5.0倍で同率2番人気。

4番人気は丸一年ぶりの函館記念で4着と健闘したマイネルウィルトス。元々叩いて良くなる馬だけに2走目となる今回のほうがより調子もあがってくるんじゃないでしょうか。

あとは前走目黒記念6着のバラジ。関ケ原Sを快勝して絶好調のファユエン。去年の新潟記念の2着馬で8歳ながらも壮健なユーキャンスマイルなんかが並んでおりました。


レースは松岡騎手のフラーズダルムが軽快に逃げて平均ペースの1.00.6で1000メートルを通過。その後もこのフラーズダルムが緩むことなく飛ばし続けたものだから、これが結構消耗戦の様相を呈してしまい、先行勢がもろに壊滅。フラーズダルム自身はゴール前で後続勢に捕まってしまったものの、ほかの先頭集団が軒並み遅れてしまった中で6着に残ったのは大したものなんじゃないだろうか。
ちなみにこの手の厳しいレースを前走ダービーで経験していたのがノッキングポイントでした。外から伸びてくる馬たちを逆に突き放す形で、1完歩ずつじわりじわりと後ろを離していく、地力を感じさせる走りで見事に勝利。大きく引き離したわけじゃないけれど、力の差を見せつけてくれるような勝ち方でした。古馬相手にこういう勝ち方されると、秋は期待してしまいますね。次回は中距離路線かそれとも菊花賞かどっちに向かうんだろう。
鞍上の北村宏司騎手は先週の新潟2歳Sに続いて連続で重賞勝利。近年は大きな怪我が続いて満足に走れていなかったですけれど、今年は勝ち星も積み重ねて行って久々に重賞もゲット。このまま頑張っていってほしいですね。

2着には、大外を後方から撫できってぶっ飛んできたユーキャンスマイルが入線。一頭だけ違う脚色で飛んできやがった。8歳とは思えない切れ味。19年の覇者であり、去年も2着とほんとこのレースに関しての強さは何なんだろう。古老健在を示した一戦でした。

3着には最内を掬うようにして伸びてきたインプレス。スタートで出遅れてそれ以降どこを走っていたのかまるで目に入らなかったのが、いつの間にか最内に滑り込んできていてスルリスルリと前に滑り込んできたんですよね。ゴール板直前になって、なんか内にもう一頭いる!? となって良くみたら8番インプレス。10番人気ですよ。何気にユーキャンスマイルよりも後ろから上がり最速で駆け込んできてるんですよね。思わぬ伏兵でありました。菅原ジョッキーも出遅れても焦らずじっくり馬を進めて、上手いこと内に滑り込ませたもんです。


人気のサリエラは伸びてきてはいるんですが、ピリッとした手応えがなく7着。
プラダリアは4着。まだまだ調整過程といった感じだったので、本番は涼しくなってからでしょう。ってか放牧先で夏バテしてたんか。最近はトレセンの方がクーラー効いててイイのかしら。


第18回キーンランドカップ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 札幌競馬場1,200メートル(芝・右)

札幌競馬場は雨。8レース後、あまりに豪雨の為に一時パドックからも馬が退避して9レースの発走時間がずれ込む事態に。雷も落ちてたみたいですから、安全を考慮してみたい。
豪雨で発走時刻が変更されるのはさすがに珍しいと思う、記憶にないなあ。

さて、サマースプリントシリーズも今回で第五戦目。なんですけど、この時点でCBC賞と北九州記念を勝ったジャスパークローネがポイント的に突き抜けちゃってるので、あとキミワクイーンがここを勝って最終のセントウルSでも2ポイント以上ゲットしない限りはジャスパーの優勝確定だったのか。
……いや、ジャスパークローネがセントウルSに出れば、と思ったら次走予定はスプリンターズSの模様。いずれにしても、ほぼジャスパーの勝確だわなあ、これ。

レースは夏競馬を激走してきた組と、秋に向けての初戦という馬たちの混合メンバー。
後者は特に短距離界のトップランナーたちが集まっており、1番人気のナムラクレア。高松宮記念の覇者ナランフレグ。ウインマーベルやゾンニッヒといった面々が並ぶ。
一応サマースプリントシリーズの第一戦だけれど、函館スプリントステークス参戦馬もこれ6月11日だからこれ出て休養していた馬はほぼ夏はおやすみでいいんですよね。
キミワクイーン、ジュビリーヘッド、トウシンマカオが函館SS組ですな。
夏競馬で実績積み上げてきたのがシュバルツカイザー、シナモンスティック、レッドベルオーブあたり。
とはいえ、やはりG1戦線で人気をしているナムラクレアが堂々の筆頭人気。
実際の競馬も、ナムラクレアだけちょっと別格と言っていい競馬を見せてくれました。元々雨の馬場でも諸共しないクレアちゃんですけれど、逃げたシナモンスティックが殆ど脚緩めないまま馬場状態のわりに流れた短距離レースで、皆が内を避けて外を回るさらにその大外をぶん回してゴール前できっちりシナモンスティックを1馬身抜き去っての完勝。
これはもう貫禄勝ちでしたね。秋は今度こそG1戴冠成就してほしいものです。絶対実力はあるはずですから。
キミワクイーンとナランフレグは展開上外に持ち出すのも難しかったでしょうし、敢えて勇気を持って最内突いたのは悪くなかったんでしょうけど、流石に馬場が悪すぎたかなあ。外とは伸びが全然違ってきてしまいましたね。
2着のシナモンスティックはまさに展開と馬場がマッチしたという感じで。3着のトウシンマカオは馬場が良ければクレアと勝ち負けまで行けたかもしれないでしょうけれど。
4着のシュバルツカイザーもこれなら重賞で戦っていけそう。出来れば、シナモンスティック躱すくらいまでは行ってほしかったが。
ゾンニッヒも10着と精彩を欠く。これも馬場が合わなかったかなあ。




今日はワールドオールスタージョッキーズが開催されて、他国のいろんな騎手が来日していて華やかな一日でした。海外の女性騎手も何人か参戦して勝ち星もあげてらっしゃいましたしね。
You Tubeにてジョッキーカメラがまた大量にあがっておりますね。




第59回札幌記念 G2 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 定量 札幌競馬場2,000メートル(芝・右)

夏競馬ながら秋に向けて早めに始動する組が参戦することで、G1級の馬たちが多く出走することからスーパーG2とも呼ばれる札幌記念。

今年も前年の覇者にして大阪杯を制した金色のスピードスター・ジャックドールを筆頭に、
香港ヴァーズを制した名牝ウインマリリン。
チャレンジCを連覇した中距離戦線の雄ソーヴァリアント。
千夜一夜物語の王の名を冠するダービー馬シャフリヤール。
最強世代の一角を形成しG1で常に掲示板を外さないダノンベルーガ。
前走香港はクイーンエリザベス2世Cであの香港最強ロマンチックウォリアーと叩きあったプログノーシス

他にもG1の常連馬たちがズラリズラリ。ウインマイティーにマテンロウレオ、アフリカンゴールドのベテランたちに、現在クラシック戦線を戦っているトップナイフなどなど。
え? G1走った経験ないのヤマニンサルバムだけじゃない?
という豪華メンバーが揃った札幌記念。
今回は折からの雨もあり、レースのときは雨は止んでいたものの馬場は稍重。やや荒れ気味の柔らかめの馬場になっていたようです。
こうなると軽快に飛ばすタイプの馬たちにはやや苦しい馬場状態になってましたか。これは個々の馬の得意不得意が大きいんですけどね。

ポンと弾けるように飛び出したのが大外枠のユニコーンライオン。続いてアフリカンゴールドとこの2頭が逃げるのは予定通りと言った感じで。ジャックドールもいいスタートだったのですが、前へ前へと押し出す二頭には付き合わずに4番手に控える形に。
1000メートル通過がちょうど一分くらいだったので平均ペース。ただウインマリリンを加えた前3頭が随分と間をあけて先行していたので、後方集団はスロー気味だったのだろう。
ただこの1000メートルあたりからジワリと後方集団がスピードをあげる。全体的にロングスパートに入ったようだ。逃げるユニコとアフゴ、そしてマリリンは早めに一杯になり直線入る前に息切れ。ジャックドールもいつもみたいなスピード感が全く無くどうにも走りにくそうにしたまま馬群に包まれていく。
早めに動いたのが、内側からトップナイフ。すでに4角に入る所で先頭に踊りでている。これは先頭集団の失速もあったんだろうけれど、かなり早い進出。ただ、この馬場と展開では鞍上の横山和生の好判断だった。事実、トップナイフはラチ沿いの経済コースを進み、直線までに距離を稼ぎ、そのお釣りを落とすこと無く2着に駆け込んでいる。
2歳G1の頃から活躍してホープフル2着など実績をあげてきたトップナイフだけれど、当初から成長の余録があまりないんじゃないかと言われて、実際皐月賞・ダービーでは大きな壁に跳ね返されてしまったトップナイフだけれど、まだまだこんなもんじゃない、こんな所で終わらないという意気を見せてくれる古馬重賞、それも一線級の集った中での堂々の2着でありました。まだ重賞勝ってないのよね、2着ばかりで。なんとか一本重賞取ってG1にも勝ち負けで勝負して欲しいです。

んで、一番どぎついパフォーマンスを見せたのが、川田鞍上のプログノーシス。一頭、桁違いの手応えでユニコ、アフゴ、マリリンの間をススっとくぐり抜けて先を行くトップナイフを捕まえに掛かるプログノーシスの競馬は、圧巻でありました。
これは強い。3歳のときはクラシックには関係のない地回り生活でしたけれど、ずっと1番人気を続けていた期待馬でもありました。古馬になっての初戦の金鯱賞で重賞初勝利をあげたことで覚醒って感じですねえ。トップナイフとは4馬身。3着のソーヴァリアントとは7馬身ぶっ千切っての勝利。これはもう完勝と言って過言じゃないでしょう。秋の中距離戦線の主役の一角として名のりをあげてきましたよ。
3着にはルメール騎乗のソーヴァリアント。4着にはダノンベルーガ。ベルーガは掲示板は絶対外さんねえ。5着には短い最後の直線だけで後方からぶっ飛んできたヒシイグアス。本調子からは程遠い状態みたいだったんだけれど、走らせるときっちり脚使ってきてくれる馬です。イグアスもなんとか馬場状態とか馬の調子とか全力で出せるレースに巡り合ってほしいものですけれど。
ジャックドールはそのあとの6着。走り方からして、なんかモッサリとしていていつものジャックドールじゃありませんでした。
まあ、全体見ても上がり最速が勝ったプログノーシスの36.0ですからね。軒並み37秒から40秒掛かっているのを見ても相当に足元キツいレースだったと思われます。
逃げも追い込みも壊滅。1000メートルあたりから早めにロングスパートして先頭に取り付き、耐久出来た馬が上に残ったって感じですね。
シャフリヤールもいい位置つけていたのですが、肝心の後半から伸びずに11着とあまりにもらしくなくてどうした、と思っていたらどうやら喉に異常を発生していたようで。喉頭蓋エントラップメントって聞いたこと無いなあ、と思ってたらいわゆる喉鳴りとか喘鳴症と呼ばれるものだそうで。
手術となるそうですけれど、軽いものならすぐに再始動できるみたいですので秋以降もまだ絶望視しなくても済むかも。





第58回テレビ西日本賞北九州記念 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 小倉競馬場1,200メートル(芝・右)

夏のスプリント決定戦。一昨年のヨカヨカは有名ですよね。熊本産馬初の重賞勝利ということで。
その後すぐに怪我で引退となってしまった無念さも含めて。

さて、今年も実力伯仲で人気は混沌。一番人気のママコチャで最終的に4.3倍。締め切り近くまでずっと5倍近辺でウロウロしていたくらいで。
以下4番人気まで一桁台。最低人気のレジェーロで89.0倍だから割れに割れてました。

一番人気のママコチャはあのソダシの全妹。白くないんですけどね。普通の鹿毛です。
また姉ほど華麗な戦績を残してもいないのですけれど、なかなか固く複勝外さないですし前走でリステッドを勝ってますから叩き上げ、という感じです。
今回は初めて1200のスプリント戦に挑むことになりました。距離短縮の方が良いという判断みたいですね。気性はお母さんのブチコ譲りで相当荒いみたいなので。

2番人気はモズメイメイ。前走の葵ステークス(G3)でとんでもないロケットスタートを見えてそのまま逃げ切った事でかなり話題を呼びました。実際、あの映像見たらひっくり返りますよ。
まあ流石にあれほどのスタートを再現できるかは相当難しいと思うのですが、それでもスタートした瞬間で1馬身は突き放すようなダッシュは武器として極めて有効です。展開それ自体が変わってきますしね。
とはいえ、今回は枠番が一番大外。調子も前走ほどあがってはきていなかったみたいで、ハンデも牝馬3歳で54キロは結構厳しかったんじゃないでしょうか。

3番人気はデュガ。2歳の頃は随分と話題にもあがった馬ですけれどその後は長く低迷していたのですが、今年古馬になってからポンポンと2連勝して3勝クラスを勝ち上がり才能を開花させはじめた馬です。

以下4番人気が小倉2歳S(G3)を勝ってここが今年初戦となる三歳馬ロンドンプラン。
5番人気が前走CBC賞2着のサンキューユウガ。
6番人気がCBC賞を見事に逃げ切ったジャスパークローネ。

……? なんで勝ったジャスパークローネの方が人気が下だったんだ? というか、なんでジャスパーこんな6番人気だったんだ? CBC賞から勢いついてて1、2番人気争ってても不思議ではなさそうだったのに。前走フロック扱いだったんだろうか。

レースの方はやはりモズメイメイ、あのロケットスタートは再現ならず。まあ決して悪くはなかったんですが、それよりもジャスパークローネのダッシュが素晴らしかった。一瞬でトップスピードに駆け上がり、伸び伸びとしたフォームで先頭を掴んで主導権ゲット。
前半32.8で快速を飛ばしながら後半もまったくスピードを落とさず。これはたまらず先頭集団を形成していたスティクスやテイエムスパーダ、モズメイメイが耐えきれずに直線で息絶え、軒並みすり潰されました。
さすがにゴールまでジャスパーもスピード落ちましたけれど、残り200で後続をだいぶ突き放していましたから余裕がありました。後半も34.4で纏められたらね。追い込み勢も前半あれだけ飛ばしたら上がりの脚、そこまで速くは出せないです。
ママコチャがさすがの脚でゴール前寄せてきましたけれど、届かず2着。
ジャスパークローネはまたも逃げ切りで重賞連勝。団野くん、お見事でした。
3着には1枠1番という枠番を活かして前めでラチ沿いにつけてタイミング良くしかけた坂井瑠星騎手のストーンリッジが9番手ながらも3着に入りました。人気なかったですけれど、なかなか力強い脚で追いついてきましたし、いい馬なんじゃないでしょうか。

デュガは16着といい所なし。前半これだけハイペースながら前が止まらないと、最後方近くだと苦しいですね。上がり時計も34.1と出ていませんでしたし。


第23回アイビスサマーダッシュ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 別定 新潟競馬場1,000メートル(芝・直)


1  スワーヴシャルル  牡7  田辺 裕信 78.8(17番人気)
2  ロードベイリーフ   牡6  西村 淳也 48.6(12番人気)
3  オールアットワンス 牝5  石川 裕紀人 39.2(9番人気)
4  ロサロッサーナ   牝4  津村 明秀 54.3(13番人気)
5  バンデルオーラ   牡4  幸 英明 170.0(18番人気)
6  ジャングロ      牡4  戸崎 圭太 6.2(4番人気)
7  チェアリングソング 牡6  藤田 菜七子 56.6(14番人気)
8  ライオンボス    牡8   大野 拓弥 74.4(16番人気)
9  サトノファビュラス 牝6  丸田 恭介 40.8(11番人気)
10 トキメキ       牝6  松岡 正海 9.7(6番人気)
11 メディーヴァル   牡5  今村 聖奈 39.9(10番人気)
12 ヤマトコウセイ   牝4  小林 脩斗 63.4(15番人気)
13 ヴァガボンド     牡5  岩田 望来 14.5(7番人気)
14 スティクス      牝5  坂井 瑠星 6.1(3番人気)
15 マウンテンムスメ  牝5  柴田 善臣 31.2(8番人気)
16 ファイアダンサー  牝5  武藤 雅 3.9(1番人気)
17 シンシティ      牝6  田中 健 5.9(2番人気)
18 レジェーロ      牝6  団野 大成 7.9(5番人気)


もしかしたら、札幌記念を押しのけて夏の競馬で一番有名かつ人気のレースになってるかもしれない、1000メートル直線の馬場を真っ直ぐに走りきる名物レース、アイビスサマーダッシュ。
今年もやってきました。
もう周知となってますけれど、この直線レースはなんでか外ラチ沿いに走る馬が好走するので、自然と外ラチに近い外枠の馬が人気となります。
いやこれ、ほんとなんでなんでしょうね。開催後半ならともかく、このアイビスの日程は新潟競馬の開幕週。まだ内ラチ沿いは全然荒れていないはずなんですけれど、なんでか外が伸びるのである。
とはいえ、敢えてそれでも内ラチ沿いを行くという戦法を一昨年の同レースでバカラクイーン騎乗の菅原くんが開拓したので、それ以降一定の内枠に入った馬がそのまま距離ロスしてまで斜めに走って外に行くよりもまっすぐ内側で勝負、というパターンも出てきたので、それぞれの駆け引きが垣間見えてくるんですね。

今回、その敢えて内ラチ沿いを選んだのは4番ロサロッサーナ一頭だけでした。これも難しい所で、馬によっては一頭で気持ちよく走る馬も居れば、一頭だけだと競り合いにならずに気を抜いてしまう馬もいるんですよね。ロッサーナはどうだったんでしょう。残り200メートルくらいまではテレビカメラの角度の関係で位置の把握難しかったのですけれど、結構先頭近くを走っていたと思うのですが、終いで失速してしまいました。残念。

さて、今回一番人気だったのは16番ファイアダンサー。これまで1000メートルで幾度も好走続けてたのですが、これらのレース全部内枠というアンラッキーだったんですね。にも関わらず掲示板に乗るくらいの走りを見せ、前哨戦となる韋駄天Sでは2着に入る力走。そんな馬が待望の大外枠に入ったのですから、こんなん勝ったも同然だぜー。なんてコメントする解説者もいらっしゃったようで。
ところが……スタートから行き足がつかず。ってか、全然走ってないぞファイアダンサー!?
まるで集団についていけずに後方ぽつん。いやほんとどうした!? 完走はしたものの、最下位。怪我でもしてなきゃいいのですけれど。

レースの方は3番という内枠に入っていた一昨年のこのレースの勝者オールアットワンスが、これは鞍上の石川くんの好騎乗。ってか会心の騎乗でしたね。内から一気に外ラチ沿いまで切り込むのはまあ内に入っちゃった人ならみんな考えるんでしょうけれど、みんなが外ラチ沿いにギューギューに固まっていくごちゃついた中でスッとラチ沿いまで持っていく馬の操作。そこからじっくりとラチ沿いで前を伺い、馬群に隙間が出来たのを見計らって突っ込ませる。
前を走っていたトキメキがけっこうフラフラしていて進路を塞がれかけてるんですが、加速を削がないようにうまいことスイスイとオールアットワンスを促してトキメキ躱してるんですよね。
騎乗予定だった香港のホー騎手が負傷乗り替わりで、一昨年ぶりに戻ってきた手綱で見事にもう一回アイビスSDを勝ってみせた石川くん。今回はほんとお見事でした。

2着はトキメキ。勝ったと思ったところで、残りあとちょいでいきなり後ろについてきていたオールアットワンスに躱されたんですから、これは悔しかろう。
3着はこれまた内枠2番のロードベイリーフ。これも上の西村くんが腹決めて一気に内枠まで持っていったのですが、息をついたところで前にオールアットワンスに入られて、残り400で前がギューッと詰まってきたのを見て、その位置を見切って内側に進路を取ったんですね。その判断はその瞬間では適切だったんでしょうけれど、内に進路を取った途端に一度固まった外ラチ沿いの集団が固まりすぎてバラけたのと、さらに内側にいた馬たちが外に寄ってきたのもあって、抜け出す隙間がなくなって壁が出来ちゃったんですよね。それでも、強引に押しのけ捌いて進路を確保したものの、このワンテンポがけっこう痛かった。
とはいえ、外に残ってても進路があったかというと、どうだろう。オールアットワンスの後ろはあれちょっとついていけないだろうし。やれるだけの事はやって、いい脚見せてくれたんじゃないでしょうか。とはいえ、トキメキは躱したかっただろうなあ。ロードベイリーフも、去年の3着馬。それからのレースはなかなかイイところなかったのですが、このアイビスも一度来た馬は無視できないレースですねえ。



第71回北海道新聞杯クイーンステークス G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)牝(特指) 別定 札幌競馬場1,800メートル(芝・右)


1  コスタボニータ  7.8(4番人気) 牝4 55.0kg  松山 弘平
2  ウインピクシス  17.5(9番人気) 牝4 55.0kg  横山 武史
3  ライトクオンタム 7.4(3番人気) 牝3 52.0kg  武 豊
4  ルビーカサブランカ  6.4(2番人気) 牝6 55.0kg  C.ルメール
5  サトノセシル   9.0(6番人気) 牝7 55.0kg  佐々木 大輔
6  ローゼライト   103.0(14番人気) 牝5 55.0kg  鮫島 克駿
7  ドゥーラ   4.0(1番人気) 牝3 51.0kg  斎藤 新
8  キタウイング   20.8(10番人気) 牝3 52.0kg  江田 照男
9  グランスラムアスク  33.6(12番人気) 牝4 55.0kg  古川 奈穂
10 イズジョーノキセキ  17.4(8番人気) 牝6 57.0kg  岩田 康誠
11 ジネストラ   8.9(5番人気) 牝5 55.0kg  三浦 皇成
12 ミスニューヨーク  9.5(7番人気) 牝6 56.0kg  M.デムーロ
13 ビジン    48.5(13番人気) 牝4 55.0kg  藤岡 佑介
14 トーセンローリエ  27.2(11番人気) 牝3 51.0kg  吉田 隼人


夏の女王決定戦。7月末の夏真っ盛りの時期にもかかわらず、結構良いメンバーが揃った。
特に3歳の面々。ライトクオンタム、ドゥーラ、キタウイング、トーセンローリエはクラシックでも活躍した面々。とはいえ、本番で良い成績を残せなかったからこそ、夏のここで賞金加算のために出張ってきているんだけれど。
その中でもドゥーラは唯一オークスで3着という優良な成績を残しており、いやなんでここで出走したんだろうと思わないでもないのだが、斤量51キロはこの馬の実力からすると美味しいものでありました。キタウイングの方が重いんだ。
人気が3歳の実績馬2頭に集まる中で、割って入ったのが先々週に函館記念で2着に入ったルビーカサブランカ。中一週ってよっぽど前走の消耗が少なかったんだろうか。

レースはライトクオンタムが飛び出し引っ張る中で、中団後方に位置づけてじっくりと脚を貯めたドゥーラが4コーナーでまくりあげて、そのまま外から押し切っての力強い勝利。
4角で一頭だけ別格の手応えであがっていく迫力はオークス3着で素質を開花させたドゥーラの本格覚醒を思わせるものでした。直線も最後までびっしり伸びましたしね。
これは秋も楽しみ。
ライトクオンタムは決してペース速くない平均くらいの配分で逃げながら、あそこまで脚が途切れてしまうとは。ちょっと心配ですね。
キタウイングも今までで一番じゃないかというくらいの出来栄えだったにも関わらず、上がっていくドゥーラを追いかけずに待機しちゃったのはなんでなんだろう。札幌で最後の直線だけに掛けられるほどの脚はなかろうに。ついていけなかったのならともかく。

2着にはウインピクシス。3着にはコスタボニータと内ラチ沿いで虎視眈々と先頭を伺った二頭が抜けましたね。このあたりは松山、横山武史の両騎手らしい手綱さばきでした。
ルビーカサブランカも頑張ったのですが4着まで。上がりは良かったんですけどね。仕掛けのタイミングがちょい遅かったか。
斎藤くんはこれが今年の初重賞。気合入った乗りっぷりでしたよ!
ドゥーラの鞍上を取り返してオークス3着に続いて見事結果残しました。なかなか重賞勝ち馬に乗れる機会はつかめないですからね。もう離さないで頑張って欲しいものです。





第59回七夕賞 G3 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 福島競馬場2,000メートル(芝・右)


1 エヒト      6.1(4番人気) 牡6   田中 勝春
2 ホウオウエミーズ  50.7(13番人気) 牝6 丸田 恭介
3 バトルボーン   4.7(1番人気)  牡4 津村 明秀
4 ククナ      20.7(9番人気) 牝5 石川 裕紀人
5 カレンルシェルブル  14.0(6番人気) 牡5 斎藤 新
6 サンレイポケット  23.5(11番人気) 牡8 M.デムーロ
7 トーラスジェミニ  194.8(15番人気) 牡7 木幡 育也
8 ガロアクリーク  16.1(7番人気) 牡6 永野 猛蔵
9 レッドランメルト  27.2(12番人気) 牡4 田辺 裕信
10 グランオフィシエ  21.6(10番人気) 牡5 戸崎 圭太
11 フェーングロッテン  5.7(3番人気)  牡4 松若 風馬
12 ショウナンマグマ  94.3(14番人気)  牡4 菅原 明良
13 ヒンドゥタイムズ  16.6(8番人気)  せん7 団野 大成
14 テーオーソラネル  9.6(5番人気)  牡4 三浦 皇成
15 セイウンハーデス  5.2(2番人気)  牡4 幸 英明
16 シフルマン 217.3(16番人気)  牡7 大野 拓弥


1番人気は5戦4勝で重賞初挑戦となるバトルボーン。唯一の2着である新馬戦で勝ったのがダノンベルーガなんですよね。そこからポンポンと連勝して3勝クラスを勝ち抜けたものの、日経賞で始動するはずが鼻出血を起こしてしまい、結局前走から7ヶ月開けての復帰となってしまいました。
春のうちに重賞戦線で成績を残してG1に、と行きたいところだったのでしょうけれど。それだけに、ここは勝っておきたい所だったのですが、同じくらい負けられなかったのが2番人気のセイウンハーデス。
クラシック戦線ではもう一つレベル上の連中に太刀打ちできなかったものの、年明けて馬がパンと引き締まった感があって、今どんどんと勝てる雰囲気出てきてたんですよね。初重賞を狙った前走新潟大賞典では折り悪く雨で道悪の不良馬場。カラテの激走に後塵を拝したものの、後続とは8馬身ぶっ千切って見せたのですから、充実の一途が今なのでしょう。
去年の七夕賞勝馬エヒトや重賞連続連対中のピクシーナイトの半弟・フェーングロッテン、3連勝で一気にOPクラスまで駆け上がってきたテーオーソラネルなど強豪は揃っていますが、ここで初重賞は逃せなかったかと。

今回は前目で競馬をしたい馬が多く集まっていて、誰がハナを主張するか。フェーングロッテン、ショウナンマグマ、テーオーソラネル、シフルマン、そしてセイウンハーデスと逃げて勝ってきた馬は少なくなかったですからね。しかし番手に控えての競馬も出来るため明確な逃げ馬というのはいなかっただけに、今年に入って逃げで結果を残してきたフェーングロッテンが逃げるのでは、と思われていたのですが。
スタートと同時に明らかに行く気なしのフェーングロッテン。鞍上の松若くんは逃げるつもりだったみたいなのですが、馬が全然という感じで。
他馬もこれには戸惑ったようで、ならば自分がと前に出ようとする馬も出てこず、様子見しあううちに押し出される形でバトルボーンが先頭に立たされる結果に。
主導権握って逃げるんじゃなくての先頭は、まあろくなことになりません。案の定、これまで番手から前を伺う競馬を続けていたバトルボーンとしても、先頭での競馬は新馬戦以来。自分が目標にされてしまう形に。
また、先頭争いが激化して前が潰れる展開を期待できたところが、逆にスローペースとなり煽りを食ったのが追い込み勢。
結果としてベストの位置につけていたセイウンハーデスが、存分に力を発揮できる競馬になりましたね。幸さんとしても今日はやりたい競馬が出来たんじゃないでしょうか。
3コーナーに入ったところあたりからペースが加速。ここから直線に入るまでのペースアップで篩い落とされ、スピードについていけなかった馬、体力切れた馬がどんどんと脱落。先行勢からはセイウンハーデスとククナがもうベストの位置につけていました。その一段後ろから狙いをつけていたのがホウホウエミーズ丸田恭介。外からまくってきたレッドランメルト。4角での動きでだいたい上位陣の動きの良さが見て取れます。
番手につけていたテーオーソラネル。あのまま行けば勝ち負けなりそうだったんですけれど、直線入ってさあこれから、という所で手応えなくなっちゃいましたね。あそこでズルズル下がっちゃうのは重賞の壁かしら。10着惨敗。もう一回挑戦し直しですね。
逆に手応えバッチリで素晴らしい脚を伸ばしてきたのが、セイウンハーデス、ククナ、ホウホウエミーズ、レッドランメルトの4頭。ただレッドラメントは最初後方に位置していたのと3・4コーナー中間あたりからずっと脚使ってたのもあって届かず5着。ただ長く良い脚を最後まで使えてたのは好材料なんじゃないかと。
バトルボーンは踏ん張って4着。ちょい悔しい4着でしたね。
ククナとホウホウエミーズは人気薄だった分、思い切って競馬出来たのもあるでしょうけれど、二頭ともほぼほぼ思う通りにやれたんじゃないでしょうか。それでもきっちり1馬身ちょい離されて負けたのは、それだけセイウンハーデスとの現状での実力差でしょうか。
二頭とも惜しかったんだけどなあ。内外の馬場の伸びの差もあったかもしれないですね。

セイウンハーデスは強い勝ち方が出来て、これ以上無いステップアップのレースとなったかと。サマーチャンピオンシリーズにもっかい出るのかしら。それとも秋に向けて休養に入るのか。いずれにしても、今後を楽しみとさせてくれるレースでありました。



第28回プロキオンステークス G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 別定 中京競馬場1,400メートル(ダート・左)

1 ケイアイターコイズ  藤懸 貴志  65.8
2 ロイヤルパールス  中井 裕二  269.3
3 シャマル  坂井 瑠星  除外
4 ジレトール  松山 弘平  8.8
5 エルバリオ  西村 淳也  18.9
6 イフティファール  角田 大河  101.3
7 ドンフランキー  池添 謙一  4.8
8 ブルベアイリーデ   荻野 極  38.0
9 フルム  水口 優也  35.6
10 リメイク  川田 将雅  2.0
11 メイショウテンスイ  太宰 啓介  130.6
12 メイショウダジン  酒井 学  52.1
13 タガノビューティー  石橋 脩  5.2
14 アティード  菱田 裕二  321.2
15 オーヴァーネクサス  藤岡 康太  131.5
16 オメガレインボー  藤岡 佑介  13.6



人気はドバイ帰りのリメイク。海外帰り一戦目とはいえ、メンバーの中では唯一の重賞馬……他、重賞勝ってる馬いなかったですよね、今回。タガノビューティーはG1含む一線級で走ってますけれど、勝ち星はなかったはずですし。
そういう意味ではひどく手薄なメンバーではありました。ダート短距離重賞はけっこう貴重だと思うんですけど。ここを足がかりに上に登りたい、という馬も多かったのでしょう。
レースは予想通り、ドンフランキーがハナを切り、リメイクは先頭集団に取り付き、ベストポジションを維持。前半600メートル33.9は稍重にしてもダートとしては早い目のペースだったと思います。
リメイク鞍上の川田騎手は4コーナーで馬を促し、直線で先頭集団から抜け出して逃げるドンフランキーを捕まえにかかる。おおよそここまでは川田騎手の予定通りだったんじゃないでしょうか。理想的な展開でした。予想外は、ここでドンフランキーがまったく落ちてこなかったこと。ラップタイムを見る限り、タイム的には落ちているはずなんですけれど、なかなかドンフランキーとの差が縮まっていかない。この二頭以外の後続は置いてけぼりにされて距離が空いていくのを見たら、リメイクはちゃんと差し脚を伸ばしていたはずなのですが、ドンフランキー譲らず最後まで逃げ切ってしまいました。これは、勝ったドンフランキーが強かった、というべきか。リメイクとしては1200を超えた残り200メートル、さらに伸び切るだけの体力が残ってなかったとも言えるのか。海外帰りというのも理由としては少しはあったのかもしれません。ここで勝ちきれなかったのはちょっと痛いよなあ。
後続勢から追いついてこれる可能性のあったタガノビューティーは、異常歩様で競走中止。辛うじて実績あるオメガレインボーが意地見せて3着入りましたけれど、2着リメイクと6馬身差ですから。前の2頭との実力差は一目瞭然となったかと。



第72回ラジオNIKKEI賞 G3 レース回顧   

3歳 オープン (国際)(特指) ハンデ 福島競馬場1,800メートル(芝・右)


1 コレペティトール  田辺裕  18.2
2 グラニット  嶋田純  7.5
3 スズカハービン  M.デムーロ  48.8
4 オメガリッチマン  横山典  23.1
5 シーウィザード  三浦皇  106.2
6 エルトンバローズ  西村淳  8.3
7 シルトホルン  大野拓  16.1
8 セオ   松若風  35.6
9 ウヴァロヴァイト  菅原明  21.8
10 バルサムノート  松岡正  14.3
11 アグラシアド  津村明  25.0
12 ダイシンヤマト  吉田豊  127.1
13 アイスグリーン  幸英明  26.3
14 レーベンスティール  戸崎圭  1.9
15 エマヌエーレ  石橋脩  93.2
16 マイネルモーント  石川裕  20.0


うわぁ、横から見るテレビ画面だと全然わからんかったのだけれど、正面から見たらレーベンスティール、最後バルサムノートふっとばしてるじゃないか。これは危ない。もう着順に影響ある位置じゃなかったけど、これは制裁食らうだろうな、と思ったら過怠金食らってますね戸崎騎手。
シルトホルンが内に切れ込んできて、内側から差すルートがなくなったので外に出そうとしたんだろうけれど、ちょうどシルトホルンとエルトンバローズの間に一頭か二頭分の十分なスペースが空いたのでそこに持ち込めばよかったのだろうけれど、馬が促しに過剰反応して思いっきり斜行してしまったのか。

圧倒的一番人気だったレーベンスティール。まだ1勝クラスをクリアした所なんですが、何しろ新馬戦で皐月賞馬ソールオーリエンスと僅差で渡り合った期待の若駒。前走でも強い勝ち方を見せて、ギアが入るとど迫力のストライドでグイグイ伸びてくる、もう見るからに強い馬なんですよね。
まあ今回は明らかに仕掛けが遅かった。残り200メートルであんな後ろにいたら、どれだけレーベンスティールが豪脚見せても届かないよ。正直、あのまま埋もれるかと思ったので、あそこから先頭に届きかけたというだけで馬の力は示してるんですよね。ちと乗り方がマズかったなあ。レーベン陣営としてはここは秋に向けて確実に重賞一つ取っておきたかったんだろうけど。

勝ったのは3番人気のエルトンバローズ。最近、鞍上の西村くんはほんと調子いいですよね。今年に入ってコンスタントに重賞を勝てるようになってきた。
エルトンバローズも新馬の頃から評判高かったのに2着ばかりでなかなか勝ちきれなかったのが(赤った相手を見るとみんなクラシック戦線に参戦してる名前に見覚えある馬ばかりだった)、西村くんと組んでからこれでポンポンと3連勝で初重賞制覇。どうやら秋はマイル戦線に挑むみたい。この充実っぷりなら色々と期待も出来るんじゃないでしょうか。
2着はシルトホルン。春は重賞に挑んでも盛大に跳ね返されて勝負にならなかったのですが、ここにきて馬体に芯が入ってきたのか脚の筋肉がしっかりとついてきたのか、走り方にブレがなくなってきて見違えてきてたっぽいんですよねえ。
1勝クラスを勝ち抜けたばかりなのに、他の実績馬を差し置いて4番人気になっていたあたり、ホースマンたちの目から見ても明らかに馬が良くなってたんでしょうなあ。
その通りに、逃げるグラニットを番手からしっかりと直線で捉えてゴール前まで走り切ることで2着に入りました。ほんとならマイルの方がいいのかな、この馬も。
3着には猛追のレーベンスティール。ここで3着は不本意ですわなあ。



第59回CBC賞 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) ハンデ 中京競馬場1,200メートル(芝・左)

1 ヨシノイースター  富田暁 6.1
2 タイセイアベニール  和田竜 140.7
3 エイシンスポッター  角田大 5.4
4 サンキューユウガ  松山弘 31.9
5 テイエムスパーダ  国分恭 43.4
6 スマートクラージュ  岩田望 10.0
7 アビエルト  永島ま 100.8
8 マッドクール  坂井瑠 1.8
9 トゥラヴェスーラ  藤岡康 12.2
10 ジャスパークローネ  団野大 28.1
11 ディヴィナシオン  川田将 18.7
12 サンライズオネスト  菱田裕 47.8



夏競馬の開幕を飾るサマースプリントシリーズ第一戦がこのCBC賞だ。
このレースの特徴というべきなのが、とにかく荒れる! って、一概には言えないんですよね。去年は1〜3番人気で収まっていますし。
一昨年の勝者であるファストフォースなんざ、今年高松宮記念を勝ってG1馬である。ああ、あのレースではピクシーナイトが2着だったりと実はかなりレベル高いレースだったみたいなんだけど。

今年に関しては絶対的に強いぞ、という図抜けた一番人気の馬がいました。
まだ重賞勝利こそなかったものの、前走57.5キロの斤量を背負って、次走で函館スプリントステークスを勝つキミワクイーンを下したマッドクール。
前前走者の初重賞挑戦のシルクロードSでは3着に破れたものの、その2頭は次のレース高松宮記念を1・2フィニッシュしたファストフォースとナムラクレアでしたからね。負けて格が落ちるようなレースではなかったわけです。
今回はさらに58.5キロの斤量を背負わされることになりましたが、今年のサマースプリントシリーズの主役のみならず、秋以降の短距離戦線の主役となるのもおかしくはないスプリント回の逸材として1.8倍もの圧倒的一番人気を冠することになったのです。

ところが、先行前目の位置のまま直線に入ったところでいざギアマックス……と思った所で、やたらと走りのバランスが崩れて見えたんですよね。足並みが乱れているというか、バラバラというか。なんか変だぞ!? と思っているうちにバタバタと苦しそうにマッドクールが沈んでいく。
どんどんと後続に躱される、というよりも失速して沈んでいく中でのめるように躓く姿も見えて、完全に撃沈されてしまったのでした。
いや、マジでどうしたんだろう。馬体もピカピカと光ったシルバーの輝き。出来栄えは最高だったように見えたのですが。いっそ、怪我か何かかと心配したのですが今の所それらしいコメントはありませんね。
このレース、元々逃げと目されていたジャスパークローネが素晴らしいスタートダッシュを決めて、そのまま一切スピードを緩めることなく、最後まで押し切ってしまう速く速くひたすら速くという競馬場開幕週に相応しいレースでありました。
前半600メートルを33.7で駆け抜けた時は、クローネ飛ばす飛ばす!と思ったのですが、後半600でさらに33.5とスロットルをあけられたらそりゃ後続が差すのは厳しいレースラップでした。
とはいえ、マッドクールもトップスピードの持続力の凄まじさこそが武器みたいな馬ですから、こんなふうに脚が止まってしまうとは思わなかったなあ。トップハンデが響いたにしても、ちょっと予想外の敗戦でした。
ジャスパークローネは団野くんがのびのびと思いっきり走らせた結果でしょうか。これだけスピードを失わずに最後まで走る競馬が出来たら、今後もこれは軽視できないなあ。

二番人気のエイシンスポッターは上がり最速の脚を使っているのですけれど、この展開では最後方からの追い上げはちょっと届かんですわなあ。




第64回宝塚記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 阪神競馬場 2,200メートル(芝・右)

ああーー、疲れた。今日は湿度が高かったせいか、なんかやたらとしんどかった。つかれたー。
阪神競馬場もほぼ満杯。チケットは今日は予約制だったのかな。それでも全部完売したそうで。人もめちゃくちゃ多かったみたいですね。確実に桜花賞や大阪杯よりも多かったと思います。
それだけ、誰もがイクイノックスを見に来ていたのか。

前走ドバイシーマで化け物じみた勝ち方をしてG1三連勝を飾ったイクイノックス。世代最強、現役最強、そして世界最強の看板を背負い満を持して出走した春のグランプリ。名実ともに一番人気。倍率は1.3倍と、かつてのディープインパクトやビワハヤヒデ、オグリキャップに続くオッズを叩き出してきました。
初の関西遠征でしたが、かなり早くから栗東入りして準備を整えていたみたいで、馬体重も前回から変動なしに止め、調教の様子も抜群も抜群。最高の仕上がりを見せていました。


ライラック       牝4 M.デムーロ 158.9(13番人気)
カラテ         牡7 菅原明良 180.2(15番人気)
ダノンザキッド    牡5 北村友一 35.1(8番人気)
ボッケリーニ     牡7 浜中俊  28.3(6番人気)
イクイノックス     牡4 C.ルメール 1.3(1番人気)
スルーセブンシーズ 牝5 池添謙一 55.7(10番人気)
プラダリア       牡4 菱田裕二 262.5(16番人気)
ヴェラアズール    牡6 松山弘平 42.1(9番人気)
ジャスティンパレス  牡4 鮫島克駿 8.5(2番人気)
ディープボンド     牡6 和田竜二 16.6(5番人気)
ジェラルディーナ   牝5 武豊   13.8(3番人気)
アスクビクターモア  牡4 横山武史 14.3(4番人気)
ジオグリフ       牡4 岩田望来 83.1(11番人気)
ブレークアップ     牡5 川田将雅 113.4(12番人気)
ユニコーンライオン  牡7 坂井瑠星 176.0(14番人気)
モズベッロ       牡7 角田大河 480.4(17番人気)
ドゥラエレーデ     牡3 幸英明  30.2(7番人気)

他に一桁台の人気は前走天皇賞・春を勝ったジャスティンパレスの8.5倍だけ。パレスは馬の充実っぷりが本格化の様相をていしていて、完成の域に達しようというレベルでしたからね。このメンツでも2番人気にあげられたのもよくわかります。有馬記念ではイクイノックスに太刀打ちできませんでしたが、イクイノックスの3歳秋の覚醒に遅れ馳せながらも、自身もここで結実しての再戦でしたからね。気合も入っていたかと思います。
珍しいところでは、3歳馬としてはいつ以来になるのか。ドゥラエレーデが参戦。斤量が53キロとずば抜けて低いこともあってか、一定の人気は得ていましたね。ただ、ここで勝ち負けになると考えていた人がどれだけいたか。
相手としては、やはり女王ジェラルディーナ。同世代対決として菊花賞馬のアスクビクターモア。
調教で素晴らしい出来栄えを見せていた閃光一線のヴェラアズール。そして重賞を好走し続けている充実一途のボッケリーニ。このあたりがなんとか対抗できるか、というイメージだったですね。
まあ少なくとも、スルーセブンシーズはまったくの眼中外でありました。

今日の馬場は、先週とはちと様相が変わっていました。中間、雨の影響はなかったはずで実際良馬場だったのですけれど、土日で急速に馬場が痛み、今週の芝レース映像見てもらうとわかるのですけれど凄まじい土埃があがってるんですよね。とかく、ゆるい馬場でどうにも足元に負担のかかるパワーのいる馬場だったように見えました。
そのせいか、どの芝レースも前残りで後ろが差そうにも脚が残っていないケースが散見されたんですよね。先週と比べると上がり時計もやたら掛かってますし。
意外と荒れているわりに内を走った先行馬がそのまま残るケースが続く。
これはもちろん実際に乗っている騎手たちもわかっていたでしょうから、この宝塚記念も相当に前掛かりになったっぽいんですよね。
前半600メートルで34.0秒。1000メートルで58.9秒はこの馬場では相当に早かったと思います。この時点で相当消耗する事になっていたでしょうから、よっぽどタフでスタミナがないと、前に居た馬は残れなかったんでしょうね。
実際、先行集団に居て勝負できたのは、ディープボンドだけでした。よくまあ、この流れで5着入りましたよ。或いは、これこそ出走できなかったタイトルホルダーにばっちりハマるレースだったような感じもあるだけに、もったいないよなあ。
結果、上位にあがった馬は2コーナーで最後方に固まっていた集団。勝ったイクイノックスは最後方から2番手。2着のスルーセブンシーズは文字通りの一番うしろでしたからね。
これはなかなか、今日一日のレース展開の傾向を踏まえると興味深いことになりました。
恐るべきはルメール騎手であり、イクイノックスでしょうね。いやだって、前走イクイノックスってドバイシーマを単走でぶっ千切って独走して勝っちゃったんですよ? 大逃げで後ろを寄せ付けないまま勝っちゃったんです。それが次のこのレースでは最後方からの競馬ですよ。ほんまに、どこからでも競馬できるじゃないですか、この子。逃げから追い込みから変幻自在に戦法を駆使したと言えば、マヤノトップガンが有名ですけれど、イクイノックスは彼を上回る雄大な自在性を感じさせてくれます。
そして、この展開を見越し、イクイノックスの能力を信じて後ろから大外ぶん回したルメールですよ。3.4コーナー中間で武さんがジェラルディーナをあげていった際に一緒についていかずに、ジャスティンパレスを見る形で4コーナーに差し掛かるところでまくりあげてってるんですよね。
ただこれ、ジョッキーカメラのルメさんの映像を見ていると、レース後に反応遅かったからお外に出した、って言ってるので、意図した仕掛けのタイミングではなかったのかもしれません。
実際、パレスの外を回らされてかなり大外回らされてますし。結構ゴール前、思ったよりも突き放せずに際どい着差になってましたからね。上がり34.8はイクイノックスでもなかなかしんどかったという数値なんじゃないでしょうか。
2着のスルーセブンシーズは……これ、池添くん痛恨だったなあ。残り300メートルのところでジオグリフとジャスティンパレスの間を突こうとして、その隙間がジオグリフが前のジェラルディーナを躱しに掛かろうとして外に流れてきた煽りをくってなくなっちゃったんですよね。パレスを弾き飛ばそうにも丁度パレスの外にはイクイノックスが馬体合わせて抜きに掛かっている最中で、これはこじ開けるのは不可能だった。ほんの一瞬のタイミングの差。あとワンテンポ早く前に入れていたらジオグリフ寄ってこられなかったんでしょうけれど、そのタイミングの差で進路が塞がれて一度大きく後退しちゃうんですよね。ところが、そこからセブンシーズ内側に空いていたルートに切り込み、再度加速。残り200メートルからとんでもねー脚を見せて、内の先行集団も、外のジオグリフ、ジェラルディーナ、ジャスティンパレスもまとめてぶち抜いて、イクイノックスに迫ったんですよ。
これ、不利がなかったらイクイノックスと勝ち負けになってたぞ。一頭だけ脚色全然違ったもんなあ。
これは池添くん、悔しかろう。
セブンシーズは前走中山牝馬Sでようやく初重賞制覇したような遅咲きの牝馬。ただ、なんでかこの馬、凱旋門賞に登録してるんですよね。それだけ陣営、この馬の能力に信頼を置いていたということなのか。父は宝塚と有馬で無類の強さを誇ったドリームジャーニーというまさに血のサダメを感じさせるような血統。この馬もイクイノックスと同じく栗東に滞在してじっくり仕上げてきたようで、追い切りの評価もダイブ高かったんですよね。さらに当日もあの細江純子さんがこの馬に注目していたようで、出来はほんとに良かったみたいです。
これだけの結果を見せてくれると、今後のレースも楽しみですよね。今回4着だったジェラルディーナ相手に女王の座を争うことが出来るか否か。
3着にはジャスティンパレスが。ずっと長距離路線を走ってきた馬だけに、2200という中距離はどういう結果を出せるか注目もしていたのですけれど、その答えは十分に見せてくれたんじゃないでしょうか。
5着にはディープボンド。良く走ったんですけどねえ。うん、能力は発揮していると思うんだが、勝てんなあ。この子が勝てるレースって、なんなんでしょうね。G1馬なれるだけの力はあるはずなんだが……といわれ続けてここまで来ちゃったなあ。
ボッケリーニは、最内から勝負に掛かりましたけれど、馬込みでスムーズに行かなかったり、やはり内は荒れていたというのもあるんでしょう。最後の脚の切れが外からまくってきた馬とちょっと差が出来てしまいましたね。7着。
8着はヴェラアズール。今日の馬場だと、ヴェラアズールの切れ味は発揮しにくかったかなあ。
アスクビクターモアはもう今日に関しては展開がどうしようもなかった、と。向かなかったですね。にしても、もうちょっと見せ場は欲しいところではありますけれど。


さても、イクイノックスが1.3倍という圧倒的人気に応えて勝利。現役最強を名実ともに証明した形です。秋はどの路線に行くのでしょうか。ドウデュースとの再戦がどこかであるのか。色々と楽しみの募る宝塚記念でありました。





第40回エプソムカップ G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 別定 東京競馬場1,800メートル(芝・左)

時期的に安田記念には出走しなかったけど宝塚記念にもちと出づらいなあ、というマイラーから中距離あたりを主戦とする馬たちが出走することの多いレースですね。
重賞で善戦しているけど勝ちきれない馬。OP特別を勝ち上がってきた馬。なんかが人気になる事が多いです。
ただ、近年はここを勝ってもそこから出世していく、という馬はあんまり見られず、なんか毎年エプソムCで名前を見るぞ? というリピーターになりがちなんですよねえ。
そういう意味では去年の勝ち馬、ノースブリッジは今年のアタマにAJCCを勝って期待膨らむところだったのですが、あんまりレース多く使えないのかな。大阪杯使ってそのあとは秋までお休みみたいで。

さて、今年はというとダービー卿チャレンジトロフィー組が人気でそのレースで2着だったジャスティンカフェが一番人気。何気にこやつも去年も同じレースを走っていたリピーター組である。
実力の高さは3歳クラシックの時期から高くてどのレースでも人気になっていたのですが、1勝2勝クラスで2着だ3着だと随分足踏みしてしまい、ようやく去年のこのレースでアーリントンC以来の重賞参戦。毎日王冠で2着などイイ所まで行くし人気も上位なのにどうしても勝てない、という競馬が続いていました。メンバーの薄い今回こそ、という陣営の意気込みも強かったんでしょうね。

2番人気はダービー卿チャレンジトロフィーを勝ったインダストリア。この馬もNHKマイルCで2番人気になるなど、以前から評価高かった馬ですね。ダービー卿CTで念願の初重賞。そこをステップにどんどんと駆け上がりたいところでルメールを鞍上に迎えて、ってところでしたね。ちなみにジャスティンの前走の相棒はルメールでした。これは両馬とも負けたくないわなあ。

この両馬の再戦は、直線入ったところで最後方集団にいながら、大外持ち出して全場ぶっ刺してみせたジャスティンカフェが貫禄の勝利。これまで勝ちきれなかった馬の競馬とは思えない豪快な勝ち方でした。折からの雨で稍重とちと渋っていた馬場で、前半だいぶハイペース。ペース的には後方有利の展開だったと思うのですが、それでもこの緩めの馬場であの差しは見事でした。ギアの入れ方も鞍上の横山和生くんが良いタイミングで上手かったですね。同じく後方にいたレクセランスとエアロロノアが同じくらいのあがりで差してきているのですけど、ちとギアが入るのが遅くて4着5着まででしたから。
2着には果敢に攻めて逃げるショウナンマグマの二番手につけた石川くんのルージュエヴァイユが粘りに粘り込んで2着入線。向正面で先頭に取り憑いたときは若干掛かっているようにも見えたのですけれど、先頭に追いついたところで上手いことすぐになだめられたんですよね。なかなかに勇気のある攻めでしたが、これが功を奏して馬の力を存分に引き出したんじゃないでしょうか。一旦抜きかけていたマテンロウスカイをもう一度グイッと前に出て譲らず最後まで走りきった根性は素晴らしいものがありました。この子も重賞取るの難しくなさそうなんだけど、ここで勝ちきれなかったのがどう響いてくるのか。

インダストリアは7着。馬場の緩さで思うように走れずに余計に馬自身が前のめりになっちゃってた感がありますね。一生懸命は走ろうとしすぎて、バタバタしてしまったようで。真面目なのが悪い方に作用しちゃったか。


第73回農林水産省賞典 安田記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


1.ナランフレグ    牡7 58.0 丸田 147.1 (16人気) 「高松宮記念」
2.メイケイエール  牝5 56.0 池添 37.0 (12人気) 「京王杯SC」「セントウルS」
3.ジャックドール   牡5 58.0 武豊 8.0 (5人気) 「大阪杯」「札幌記念」
4.セリフォス     牡4 58.0 レーン 5.8 (3人気) 「マイルCS」「富士S」
5.ソダシ        牝5 56.0 川田 5.5 (2人気) 「ヴィクトリアM」「桜花賞」
6.ダノンスコーピオン牡4 58.0 Mデム 67.1 (14人気) 「NHKマイル」「アーリントンC」
7.ガイアフォース   牡4 58.0 西村淳 19.0 (8人気) 「セントライト記念」
8.ドルチェモア    牡3 54.0 坂井 166.9 (17人気) 「朝日杯FS」「サウジRC」
9.シャンパンカラー  牡3 54.0 内田博 35.5 (11人気) 「NHKマイル」
10.ソウルラッシュ   牡5 58.0 松山 10.8 (6人気) 「マイラーズC」
11.イルーシヴパンサー牡5 58.0 岩田望 11.7 (7人気) 「スポ京都金杯」「東京新聞杯」
12.ナミュール      牝4 56.0 横山武 29.9 (9人気) 「チューリップ賞」
13. レッドモンレーヴ   牡4 58.0 横山和 31.9 (10人気) 「京王杯SC」
14. シュネルマイスター 牡5 58.0 ルメー 4.2 (1人気) 「NHKマイル」「マイラーズC」
15. マテンロウオリオン 牡4 58.0 横山典 145.9 (15人気) 「シンザン記念」
16. カフェファラオ    牡6 58.0 浜中 226.1 (18人気) 「フェブラリーS」
17. ウインカーネリアン 牡6 58.0 三浦 54.8 (13人気) 「東京新聞杯」「関屋記念」
18.ソングライン     牝5 56.0 戸崎圭 7.4 (4人気) 「ヴィクトリアM」「安田記念」


まあ凄いメンバーの揃った安田記念でした。現役のトップマイラーたちは全部揃ってたんじゃないでしょうか。そこにスプリント界の雄に中距離界のスピードスター達も揃い踏み。
全18頭中10頭がG1ウイナーという化け物が揃い、G1馬ではない面々も重賞を総ナメして勝っていたり、G12着の常連、クラシックの主役の一角など錚々たるメンバーばかり。
現役マイラー最強決定戦と呼ぶに相応しいレースとなりました。

1番人気は前走マイラーズCを完勝して復活の名のりをあげたシュネルマイスター。引退したグランアレグリアの跡を継ぎ、去年は現役最強マイラーの看板を掲げながらもどうしても勝てなかったシュネルが、前走でついに復活。ルメールの手腕も合わせて、人気一番手となるのも当然だったかと。
2番人気はマイルにおいては馬券圏内を外した事なしのソダシ。純白のアイドルから純白の女王へと去年のヴィクトリアマイルの勝利で戴冠なったかと思われたものの、それ以降は強敵たちに勝利を阻まれ、ついには前走相棒である吉田隼人騎手が降板となり、今回は川田騎手が上に乗ることに。
3番人気が去年秋のマイルチャンピオンシップを勝利し、シュネルと牡馬最強マイラーの座を奪い合うことになったセリフォス。次のドバイターフで一敗地に塗れてしまいましたが、あれは1800。主戦場たるマイルとなれば、その脚は錆びついてはおりません。
4番人気にソングライン。去年の安田記念の覇者であり、それ以降はもたついたものの再びマイルでの戦いとなったヴィクトリアマイルでは凄まじい脚で女王ソダシを下して勝利。ただ、ヴィクトリアマイルと安田記念の中2週での連勝はあのアーモンドアイやグランアレグリアですら無理だった偉業。遡ってもウオッカの名前があるだけの難行。さらに大外枠ということで、4番人気と相成ったのでしょう。
5番人気にはついに悲願のG1を大阪杯でゲットした中距離界のスピードスター・ジャックドール。その快速をもって他馬を寄せ付けない逃亡劇を見せるジャックドールなら、マイルのスピードも克服できるはず。その意気をもって初のマイル挑戦の舞台をこの安田記念に選んだ陣営の強気やいかに。


レースは逃げ馬のジャックドールではなく、ウインカーネリアン三浦皇成が大外から果敢に攻めて先頭に。カーネリアンも東京新聞杯で逃げて勝っているだけに、勝負に出ましたね。
ジャックドール武豊はここは無理せず2番手に。ジャックドールは無理して逃げなくても大丈夫なあたり柔軟性のある脚質なんですよね。普段の中距離と違ってマイルという距離もあって自分で牽引せずに抜け出すタイミングを見計らう事にしたのかもしれません。
3番手にはソダシ。川田としては、まずソダシという馬の教科書通りの位置だったでしょう。
意外だったのがメイケイエール。スタートちと遅れたのも相まって行き足つかず。向正面の3コーナー手前あたりで前進してましたけれど、いつもの前進気勢はなかった感じですね。折り合っていたというよりも、あんまり元気なかったように見えたなあ。……池添さんのコメント見ても、やっぱり馬のやる気が削がれてる感じでしたね。調教からなんかスムーズじゃなかったもんなあ。
セリフォスは内枠4番からの競馬としては、ここがベストポジションだったでしょうね。レーン得意の内から掬う展開を鑑みたら、ここが最高でしたでしょう。実際、スルスルと内から躱し躱しで伸びてきて、最後にきっちりジャックドールを躱してゴールの展開でしたからね。
……外から強襲してきたソングラインが凄すぎましたわ。残り400からの脚がとんでもなかった。前に追いつき、後ろには追いつかせない、ソングラインの脚色と位置取りがピッタリと合ったベストレースでした。この切れ味を見せられたら、前はちょっと粘りきれんわ。
シュネルマイスターはソングラインを上回りかねない凄まじい追い込みをかけてきているんですけれど、如何せんタイミングがワンテンポ遅かった。位置取りも少し後ろ過ぎましたね。
ルメさんはもう少し展開が流れてたら、と言ってましたけれど、決して前半遅いわけではなかったですからね。ジャックドールも武さんも早々止まらんですよ。

というわけで、1着ソングライン。安田記念連覇にウオッカ以来となるのか? ヴィクトリアマイルから安田記念を連勝で、名実ともに春のマイル女王に。並み居るマイルの王者たちを蹴散らしての統一王座ですからね、これは価値ある一勝です。
2着にはセリフォス。Dレーン会心のレースだったと思いますが、これはソングラインの役者が上でした。ただ質実剛健なこの終いのゴール際の強さは本物ですわ。早々負けませんよ、この馬も。
そして旧王者の面目躍如というべき鬼脚で並み居る馬たちを躱して躱して、3着に飛び込んできたシュネルマイスター。
そして長距離からマイル路線に路線変更してから走りに迫力を感じさせるようになったガイアフォースがシュネルに食らいついてあがってきての4着。
そして一瞬、勝利のフラッグが眼前をちらつくまでにいい勝負をしてみせたジャックドールが5着。ちょっと上位四頭の脚のキレが尋常でなさすぎました。相手が悪かった。でも、これならマイルでも全然行けますよ。進路が広がった感があります。

ソダシはマイル戦では珍しく掲示板を外しての7着。どちらかというとパワー型のソダシにとって、この切れ味勝負はちょっと舞台が悪かったんじゃないでしょうか。テン乗りの川田くんもなあ。川田騎手、間違いなくべらぼうに上手いんですが、偶にその巧さと合わない馬っているんですよね。ソダシもどちらかというと個性強い方ですし、この騎手とは相性良くなかったんじゃないかな、なんて思ったり。乗り方としては注文通りだったんだろうけど。
ソダシは名物厩務員の今浪さんが、このレースを最後に定年退職。ゴールドシップなど個性派な馬たちの面倒を見てきた名厩務員さんでした。お疲れ様でした。



第76回鳴尾記念 G3 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(特指) 阪神競馬場2,000メートル(芝・右)

鳴尾記念って今G3なのか。どうしても年前の名物中距離G2レースというイメージが強く残っているので、この6月アタマの時期にやっているのは馴染めないなあ。これ、毎年ずっと言ってる気がする。
出走するのは大阪杯には出たけれど、宝塚記念には出ない、或いは出れないくらいの中距離を主戦場とたち。日経賞2500からこっちに参加してきた馬もチラホラ居ますね。
夏競馬にもそのまま参加する馬もいるかもしれないけれど、春走ってきての締めくくりという馬も多いんじゃないかな。

1.グラティアス   牡5 57.0 北村友 78.8(8人気)
2.カラテ       牡7 57.0 菅原明 5.0(4人気)
3.ディアマンミノル  牡6 57.0 藤岡康 428.9(15人気)
4.フェーングロッテン 牡4 57.0 松若 4.7(3人気)
5.モズベッロ     牡7 57.0 幸 96.4(9人気)
6.インプレス     牡4 57.0 鮫島駿 207.6(12人気)
7.マリアエレーナ   牝5 55.0 松山 4.1(2人気)
8.ワンダフルタウン  牡5 57.0 和田竜 254.8 (13人気)
9.アドマイヤハダル  牡5 57.0 岩田望 18.0 (6人気)
10.サトノルークス   牡7 57.0 荻野極 409.7 (14人気)
11.ヒンドゥタイムズ  セ7 57.0 武豊 43.2 (7人気)
12.ボッケリーニ    牡7 57.0 浜中 11.2 (5人気)
13.マイネルファンロン 牡8 57.0 坂井 122.8 (11人気)
14.ソーヴァリアント  牡5 57.0 ルメー 2.6 (1人気)
15.スカーフェイス   牡7 57.0 西村淳 101.7 (10人気)


1番人気は2走前のチャレンジC(阪神2000)で去年の暮れに勝っていたソーヴァリアント。だが前走2月の中山記念は1番人気に推されながらも9着敗退。原因よくわからない敗戦で、そこから休養入っちゃってましたから、2.6倍はちと過剰人気だったかもしれません。
レースも3番手につけてたのに、最後の直線で失速。12着という大敗。鞍上のルメールは距離長いかも。1800まで、と仰ってますけど、これまで1800から2200しか走ってないんだよなあ、この子。2000で長いとなると走る所なくなってくるんじゃ……。

レースの方はフェーングロッテンが引っ張りましたが、この子が良く粘った。4コーナーから直線に入ったところで後続に捕まった時はそこでおしまいか、と思ったら躱したマリアエレーナに食らいつき、逆にゴール前で抜き返すど根性。惜しくも2着。この子も初のクラシック参戦となった菊花賞こそ二桁着順でしたけど、古馬になった今年は重賞でずっと複勝圏内。重賞2勝目まであとちょっとなんですよね。裏ローテじゃなくてこれなら表ローテの中距離戦線でも戦っていけそう。いや、マジでこの差し替えしは凄かった。
勝ったのは3コーナーで先行集団に早めに取り付き、4コーナーで一気に前を伺ったボッケリーニ。内側のフェーングロッテン、マリアエレーナ、ソーヴァラントを一気に躱して先頭に躍り出て、そこから巻き返してくるフェーン、後方から強襲してきたアドマイヤハダルなどを抑えて勝利。
去年は2200以上の主に2400、2500の距離を主戦場としてきたんだけれど、再び2000に戻って力で押し切った重賞3勝目。G1となると力不足の二桁着順ながら、G2G3だとずっと勝ち負けしてきたんですよね。お兄ちゃんに中距離のスペシャリストであったラブリーデイがいる血統。これなら天皇賞秋も狙えるか。

3着にはアドマイヤハダル。重賞勝利もなく、主にリステッドを巡っている馬ですけれど、戦歴見るとジャックドールやパンサラッサの会心の逃走劇に食らいついて2着3着入ってる実績の馬なんですよね。まだまだこんなもんじゃねえぞ、という強さを見せてくれるゴール際でした。

2番人気のマリアエレーナはゴール直前で失速とまではいかないけれど、脚が止まってフェーンに差し替えされ、ハダルとワンダフルタイムに躱されて5着。
今回も仕上がりは抜群でしたし、牝馬ながらも果敢に古馬のG1戦線に挑み続けてる子なんだけれど、もひとつなんかこう勝負弱いところがあるねえ。大阪杯や秋天などでワンチャンあるかも、というくらい現役牝馬のトップランナーになれる馬だと思ってたんですが。

他の人気どころだと、4番人気のカラテ。前走新潟大賞典を勝って勢い込んでの参戦でしたけれど、内枠が逆に厳しい結果になっちゃいましたね。前が壁になってギア入った瞬間動けないままゴールの9着。ソーヴァラントがあそこでズルズルと下がってくるとは思わなかったんだろうなあ。まあギチギチに囲まれていたわけでもないですし、チャンスはあったと思うんだけど難しいか。



ナイスネイチャの訃報  




……そう、かあ。

うん。

ここしばらく、ご飯食べられなくなって衰弱しているという話は聞いていただけに歳も歳でしたしね。うん、そろそろ難しいのかなとは感じていましたけれど。
いざそうなると、胸にくるものがあります。うん、うん。
現役時代も良く知っていた馬ですしね。ちょうど競馬見始めた頃活躍してたんだよなあ。でね、世代変わってもネイチャはずっと走ってるの。いつ見てもネイチャいたんですよ。そりゃあ覚えるし、ああまだ頑張ってるなあ、元気にやってるなあってね。当時からほんとに人気あったんですよ。みんなナイスネイチャ、好きだったんですよねえ。
うん、ああ、そうかぁ。ネイチャ、いっちゃったんだ。
近年は引退馬支援の看板となって、ウマ娘からの人気も相まって毎年誕生日には素晴らしい金額の寄付を集めていた事は有名ですよね。あれ、寄付のやり方もわかりやすいし、やりやすくてねえ。
ほんとの功労馬ですよ。彼のお陰で、引退馬支援のことが知られ広まり、世間の関心が集まる牽引力となったのですから。願うなら、彼のあとを引き継いで彼に負けないくらい支援を集められる馬が現れてくれるといいんですけどね。彼が繋いでくれた支援の流れをそのまま続けていけるように。
お疲れ様でした。本当にお疲れ様でした。牧場スタッフの方々も、本当にお疲れ様でした。

5月27日・28日の競馬アレコレ  



土曜日の葵ステークス、話題になってますけれど勝ったモズメイメイのロケットスタート、凄かったですよね。
スタートがめちゃくちゃ上手いと言えば、20年の高松宮記念を勝ったモズスーパーフレアがとても勇名なのですが、血統上は何の関係もないのですけれど同じモズの冠名を持つモズメイメイが一世を風靡しそうです。
いや、マジでフライングかと思うくらい一頭だけ速いんだもんなあ。正面からのパトロールビデオみたら、ちゃんとゲート開いた瞬間に飛び出ているのがわかるのですけれど。
これもパトロール見てたらわかるんですけれど、ゲートが開く直前にぐっと後ろ足踏ん張ってクラウチングスタイル取ってるんですよね、メイメイ。元々スタートは得意、というか関係者の話聞いている限りだとこの馬、絶対ゲートが開いたらスタートって分かって待ってますよね。ゲートが開くタイミングも、周囲の状況から大凡図ってるんじゃないだろうか。
あまりのスタートの速さに鞍上の武さん、ゲート出た瞬間体勢後ろに持ってかれて馬上でベタ座りしてらっしゃるw いやあの武さんが珍しい。
正直、1200のスプリント戦でスタートの時点で一馬身も前に出てるようなロケットスタートは強力すぎる武器ですよ。その後も武さんのペース配分に応えて見事に逃げ切りましたからね。桜花賞こそ大敗してしまったものの、春はチューリップ賞を勝ったほどの馬。ここまでマイル中心にやってきましたけれど、初めてのスプリント戦でこれだけの結果見せてくれたら、今後期待しちゃいますよね。





日曜京都の10レース安土城ステークスではソダシの全妹となるママコチャが1番人気の期待に応えて勝利。やっぱり素質は十分あるんだよなあ。
重賞となるとまだ届かない感じなんだけれど、リステッドでこれだけ圧勝出来るなら重賞勝利も遠くはないんじゃないだろうか。2着がスプリングS勝ってて去年クラシック戦線完走したビーアストニッシドですからね。ヌルい相手ではなかったはず。今回は1400だったけれど、距離短いほうが手応えあるみたいですね。

あと、ダービー後に行われる東京12レース目黒記念G2は、粘るディアスティマを躱してヒートオンビートが長きにわたるシルバー・ブロンズコレクターを脱して初の重賞勝利。ディアスティマもあと一歩で重賞届かない惜しい競馬する馬だったので、どっちが勝ってもおめでとうだったのですけれど、ヒートオンビートの方は2着3着のオンパレードで年季入ってましたからね。以前も2着だった目黒記念でのリベンジとなり、まことおめでとうございました。
鞍上はダミアン・レーン。ダービーでのタスティエーラからの連勝ですよ。さすがよなあ。
1番人気のサリエラは、16番大外枠に展開も苦しいところでしたから、ちょっと前二頭には届くには苦しいところでした。お兄ちゃんのサリオスを超える馬になってほしいんですけれどねえ。



第90回東京優駿 日本ダービー G1 レース回顧  

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

入線後、大差の最下位でゴールしたスキルヴィングが1コーナーで倒れたまま動かなくなってしまって。心房細動なんでしょうか。ルメールが心配そうに撫でていたんですが。
続報が入ってこないのですけれど、どうやらスタンドから見えないように幕張られて馬運車に載せられたようで、これなー、幕張られちゃうケースはもうアカン場合が殆どなんですよね。厳しいかもしれない。

追記:心不全で死亡の報道があがっていました。キタサン産駒の有望株として青葉賞を制してこれからが嘱望された馬でしたが、残念です。


スタートから17番のドゥラエレーデ。ホープフルSを勝って、どこからアラブ首長国連邦のUAEダービーに行くという異色のローテを辿ってこのダービーに乗り込んできた子なんですが、いきなりスタートで躓いて騎手の坂井瑠星落馬、という衝撃のスタート。スタート時の映像見たら躓いたどころじゃない、殆ど前のめりにこけちゃってるような状態で、これは坂井くんも落馬は避けられなかったでしょう。
放馬したドゥラエレーデは基本、後ろの方でついてきていただけなので、まあ最後方近くを走っていたショウナンバシットやトップナイフ、サトノグランツあたりは迷惑だったかもしれないけれど、直接これら後ろの方の馬以外の他馬に影響はなかったと思うのですけれど、直接的に影響がなかっただけで放馬した馬が居るという事で騎手たちに心理的な影響があったのか、かなり流れが落ち着いちゃったんですよね。
1000メートルのラップタイムこそ60秒ちょいと平均ペースに見えるんですけれど、これ先頭のパクスオトマニカがかなり後続の馬群を離しての時計でしたし、さらにここからパクスが後続突き放すんだけれどパクスがスピードアップしたんじゃなくて、後方がペース遅いんですよ。
見ててもこれ、3000メートル以上のレースだろうかというくらい馬がトロトロと走っている、というか流しているように見えたので、相当だったんじゃないだろうか。
ラップタイム出ましたね。
12.6 - 10.7 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.4 - 12.8 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.9 - 11.8


ちなみにこっちが先週の同じコース同じ距離で行われたオークスのラップね。
12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

1000メートル超えてから速度あがって息入れる余裕もなく削り倒したラップのオークスに対して、ダービーの方は明らかに超スローペースからのヨーイドンになっている。
差しが猛威を振るう日本ダービーですけれど、今日は前が止まらない馬場と放送でも語っていた馬場状況だった上で、直線での切れ味勝負となってしまいました。こうなると、早めに前に加速つけて躍り出た馬が強い。
タスティエーラである。
皐月賞では完璧な競馬を見せながら、ソールオリエンスの脅威の脚に差し切られて悔しい思いをしたタスティエーラ。ほんと陣営は悔しかったんでしょうね。仕上げの気合の入れ方にしても、ここでリヴェンジかましたる、という熱量を感じさせるものがありました。
ソールとのライバル関係としても最高の位置にいた馬なんですよね。個人的にもソールに対抗する馬はこの子が一番手、と思っていただけに、迫るソールをクビ差押さえてゴール際粘りきったタスティエーラには手に汗握り燃えました!
にしても、ゴール前の攻防は熱かったですよね。一旦抜け出してそのまま突き放すかに思えたタスティエーラに、抜かれながらも最後まで食い下がるホウオウビスケッツ。
そして、後方から一斉に追いすがってくるソールオリエンス、内からベラジオオペラ。ソールの横にピタリと付いて離さずに追い込んでくるハーツコンチェルト。そして残り200メートルから加速してぶっ飛んできたノッキングポイント。
この攻防はほんと熱かったです。

タスティエーラはお見事という他ない押し切り勝ち。4コーナーで加速してトップスピードに乗りそのまま振り切り押し切った競馬は地の力を感じさせる強さでした。
2着のソールオリエンスはギアチェンジのタイミングが遅かった感じですね。タスティエーラのすぐ後ろにつけていたのが、彼の内側から外側に位置取りを変えているうちに突き放されてしまった。そこからワンテンポ遅れて加速しだすんですけれど、残り200あって躱せなかったのは切れ負けかなあ。それでもあそこまで迫ったのはさすがというべきか。
3着は内のベラジオオペラと外のハーツコンチェルト、テレビではわからなかったですね。ベラジオオペラの方が前かと思ったくらいでしたが、ハーツが前に出ていましたか。ハナ差!
ハーツはソールが外に位置変えてきた時に併せ馬の形になり、そのまま一緒に駆け上がってきました。引っ張られたというのもあるんでしょうけれど、それが出来る根性と脚があったからこその青葉賞2着の実績だったのでしょう。
ベラジオオペラは惜しかった。直線入った時に一番後方に居たのがこの馬でしたが、直線中盤に入るくらいでは既にソールやハーツの前に居たんですよね。脚色ではタスティエーラに一番迫る勢いでしたから、すごい足でした。しかし如何せんロングスパート過ぎたのか最後の最後で勢いが薄れてしまって。それでも止まらずに3着争いまで食い込んでるんですから大したものです。残り100メートルから50メートルあたりの勢いは、鞍上の横山和生ちょっと夢見れたかもしれませんね。あそこだけ見たら届く!と一瞬思いましたし。文句なしの出走馬中上がり最速でありました。
逆に直線残り半分辺りからギューンと加速してきたのがノッキングポイント。ゴール前の脚色ではこの馬が一番勢いすごかったです。調教の様子も抜群だったみたいで、上位に食い込めるだけのものはありましたね。……毎日杯2着で1800はちょっと短い。2400のダービーなら距離も伸びて合ってくるんじゃ、という話もありましたけれど、もしかしてもっと伸びた方がいいのか? いや、スローペースが色んな意味で合致したとも取れるし。モーリス産駒だしなあ。でもお母さんのチェッキーノはフローラSやオークスで2着と長いところ苦にしなかった馬ですし。いずれにしても中長距離向きという事なんだろうか。秋もちょっと気にしておこう。

3番人気のファントムシーフは8着に沈む。このペースで位置取り中団ではどうにもならなかったですね。5番人気9着のシャザーン、良馬場での一変を期待された10着フリームファクシ、そしてサトノグランツ11着とこのあたりも後方からの競馬となってしまい、どうにもならず。

ともあれこの世代の頂点に立ったのはタスティエーラ。ソールオリエンスとは火花散るライバルとしてこれからも大いにレースを湧かせてくれそうで、楽しみです。
タスティエーラ、サトノクラウン産駒としても孝行息子というか躍進ですよね。まさかクラウンの産駒からダービー馬が出るとは思わんかった。種付け料かなり安かったんじゃないの?

あと、今回は上位馬の馬名が音楽関係多いの特徴的でしたね。勝ったタスティエーラはイタリア語でキーボード。3着のハーツコンチェルトは協奏曲。4着のベラジオオペラは名前の通り歌劇。朝日を包む音楽の祭典となりました。





第84回優駿牝馬 オークス G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

ヘッヘッヘ、ウヘヘヘヘ。変な笑いしか出てこんわい。

まー桜花賞もとんでもないレースに度肝を抜かれましたけれど、今回も今回でちょっとわけわからんですわ。高校野球の甲子園大会に現役バリバリのメジャーリーガーが混ざってるような感じ?
ちょっと他の馬とはあまりにも桁が違います。決して周りのレベルが低いわけではないと思うのですけれど。これ、ダービー行っても勝てたと言われても、おかしくはないよなあ。

というわけで、圧倒的一番人気のリバティアイランド。まあ文句のつけようのない圧勝でした。正直、1.4倍は付きすぎて美味しかったんじゃないでしょうか。1.2倍くらいまではついてもおかしくなかったのでは、と。
2番人気のハーパーで8.8倍。3番人気のコナコーストでもう10.6倍と10倍台超えてましたから圧倒的人気は人気だったんですけどね。

ともかく、桜花賞で明らかに前残りのレース展開で最高峰から差し切るというアタマのおかしいレースをやってのけたリバティアイランドに、果たしてこのオークスで他の馬たちはどうやって立ち向かうか、というレース前の状況でした。
とはいえ、むしろ桜花賞よりこの東京左回り2400の距離コースの方がリバティアイランド向きだったんですよね。
オークスの傾向として、逃げて勝った馬はいない。馬券圏内もいなかったんじゃないかな。とにかく先行不利。そして、過去に上がり最速で勝つ経験があるくらいの脚、最低33秒台で勝ち負けの勝負やってるくらいじゃないと勝負にならんよ、という過去データが揃ってるレース。
しかしまー、リバティのあの脚考えたら、リバティより後ろからレースしてこれを差し切るイメージ全く湧かない。だからリバティの前で勝負しないと、と考えると先行不利のレース形態からして、どう考えてもあのリバティの脚に追いつかれないイメージが湧かない。
どないせいっちゅうんねんw
川田くんとしては、とにかく道中は揉まれて囲まれて消耗しない。前を塞がれないように立ち回り。直線でとにかく前を開ける。それだけ注意していれば、あとは行くよーと合図するだけで、はーい、とばかりに翔んでいってくれますからね。
リバティは現状、若干馬込み、周囲囲まれるの嫌がる傾向があるみたいなので、その点は川田くんも気を遣っていたと思います。道中の位置取りを見ていたらほぼこれ文句なしの100点でしょう。内側ラチ沿いまで行かず2頭分か3頭分くらい開けてたのかな。それでいて、外側からもレミージュがピタリと若干前目につけてましたけれど、馬群がギューッと詰まってぎゅうぎゅうになるような展開とは程遠いゆったりとスペースのある展開になっていましたからね。このあたり、ジョッキーカメラなんか見てもわかるんじゃないでしょうか。他のレースのジョッキーカメラだと、前も横もぶつかるんじゃないの?というくらい車間距離ないレースしてますもんね。それに比べたら、ほんとゆったり空間でした。
若干、道中で掛かっている様子が見えてあれ?と思ったのですが、桜花賞ではなかなか馬が前に行かないところがあったリバティとしては、むしろこれくらい前進気勢があったくらいの方が良かったみたいですね、川田からしたら。ほんとにスタミナの問題は全然なかったのでしょう。

12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

ラップタイムがこれですね。最初の1000メートルはまあまあ余裕あり目。それでも1分ジャストか。2400メートルのレースとしては平均か若干早め。ただこっからペースが早くなって次の1000メートル全部12.0のラップでまとまってるんですよね。こっから息入れる余裕のない前傾のレース展開になっている。これは前に居る馬辛いですよ。殆どの馬が上がり35秒台以上掛かっているのも無理カラン。これで前居て勝てるのって、タイトルホルダーレベルでないと無理じゃないでしょうか。
2着のハーパーでようやく34.8。彼女の数字で上がり3位。
そんな中で、なんでか中団前目。6番手につけておきながら、なんでか34.0出して後ろぶっちぎった馬がいるんですけど。しかも、最後まで川田、馬に気を抜かせずに追いつつももちろん全力でしごいているわけじゃないからまだ余裕あり、の状態で34.0です。
……わけがわからないよ。
辛うじてこの上がりに匹敵する脚を見せたのは、3着に食い込んだ15番人気のドゥーラの34.1。とはいえ、これ最後方近くでずっと脚を溜めた上での差しでしたからね。
いやいや、でも最後方近くから大外で他の馬軒並みちぎって3着入ってたんだから、チューリップ賞で1番人気だったのは伊達じゃないのを見せつけてくれたんですけどね、ドゥーラも。なんでこの馬15番人気だったのか、それも訳わからないんだけど。チューリップ、桜花賞と二桁着順だったのはこの馬にとって展開がまったく向かないレースやっちゃったからで、実力や出来栄えの良さ考えたらこの人気は大変美味しい思いをした人も多かったんじゃないでしょうか。
ハマればこんなもんですよ。逆に言うと、展開に左右されてしまう馬でもあるわけで。
そういうの一切関係なくぶっちぎるリバティの凄みが余計に伝わってくるわけですが。
斎藤くんはドゥーラにとって一番いいレースしたと思います。

2着のハーパー。ルメールとしてはこれが精一杯だっただろうなあ。桜花賞2着だったコナコーストを抑えてこの馬が二番手評価されただけのものはちゃんと見せて発揮してくれたんじゃないでしょうか。
4着は1番ラヴェル。逃げたライトクオンタム、そして番手のキミノナハマリアがブービー・最下位に沈んだように、前に行った馬は地獄を見る展開になった中で積極果敢に攻めて攻めて直線粘り込んだラヴェル、そして坂井くんはまさに勝ちに行ったレースでお見事でしたよ、よく頑張った。アルテミスSでリバティに勝ったのもフロックじゃないですよ。まだきっと重賞勝てます。
5着のシンリョクカも、ハーパーと同じくリバティに狙いをすまして、のレースだったのですが、ハーパーとの着順差はあっちが12番。シンリョクカが大外枠という枠順の差でしょうかね。

桜花賞2着のコナコーストは、スタートのゲート開いた直後に隣の馬が寄ってきた煽りをくってスタートに失敗。後方グループに追いやられてしまった事でもうどうしようもなくなっちゃいましたね。コナとしては、桜花賞みたくリバティの前で勝負したかったでしょうし。それが、こんな後ろに置かれちゃどうにもならんですわ。それでも7着来てることを評価するべきところでしょうね、先々。
桜花賞3着。エフフォーリアの妹という事でも期待されたペリファーニアですけれど、やっぱりこの娘はマイル向きっぽいですねえ。馬体の出来栄えもうなんかミッチミチで素晴らしかったんですけれど、性格的にも能力的にも如何せん2400は長かったみたいですなあ。
4番人気。フローラSを勝ったゴルシ産駒のゴールデンハインド。前走は逃げて勝っただけにこのレースでもゴールデンハインドがハナを切るんじゃないか、という展開予測がなされていたんですが意外にも控えてリバティの前となる5番手でのレースになりました。まあオークスの傾向考えたらあんまり逃げたくないというのもわかりますし、ゴールデンハインドも別に逃げ馬というほどこれまでのレースもいつも逃げてた訳じゃなかったですしね。ただレース後コメント見ると、鞍上の菅原くん、この娘逃げた方がいいタイプなのかも、と感じたようで。鞍上がコロコロと変わっている馬だけに、そのあたりの馬の傾向を陣営が掌握しきれていなかったのかもしれませんね。今後逃げたときのレースの様子は注目しておくべきかも。

まあ何はともあれ、リバティリバティリバティ以外のなにものでもないレースでありました。翔ぶが如くの走りっぷりはまさに自由の翼。天馬だなあ。
正直こんなん秋華賞負けるイメージないんですけど。現段階で間違いなくブエナビスタやアーモンドアイに匹敵するだろう器だと思います。歴史的名馬が今、現在進行系で誕生し続けてますよ、






第18回ヴィクトリアマイル G1 レース回顧  

4歳以上オープン(国際)牝(指定)定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


雨ザバーーっと降ってきて大雨の中のレースとなりましたけど、降り出したの直前で10レースではまだ殆ど降ってなかったんですよね。
日中も時々パラパラと小雨があった程度ですので馬場の方はほとんど緩んでいなかったと思われます。

うん、凄いレースでした。ソダシ、強いわ。むちゃくちゃ強いわ。二番手につけてこのラップタイム

12.1 - 11.0 - 11.1 - 12.0 - 12.3 - 11.3 - 11.0 - 11.4


これで走っておきながら、ラスト33.6で走られたら、中団より後ろ走ってた馬追いつけないですよ。
それを33.2で内から差し切ったソングラインが凄すぎますて。さすが、安田記念でシュネルマイスターを競り落とした牝馬だけありますわ。
正直あの直線、ソダシがまったく落ちていく様子が見えないどころかど迫力の前進力でドドドドドと前へ前へと突き進んでいく姿は絶望的ですらあったんですよ。見ててうわああああああ!でしたよ。
それを内からジリジリと伸びてきたソングラインが、そのままジリジリジリジリと距離詰めていって並んで並んで最後に最後にジワリと前に出る、あの粘り腰というか競り落とす強さがもうたまらんかった。
いや、そのソングラインを最後の最後まで抜かせないソダシがまた、なんだこいつ!?って感じで負けて強し、強し、強し、だったんですよねえ。
この二頭のど迫力の競り合いでした。
スターズオンアース、いつもの後方からではなく前目の先頭集団に取り付いて、そこからソダシに狙い定めて躱しにかかるの、作戦としては完璧だったと思うんですが、追えども追えども距離が縮まらないの、あれほんと絶望的だったよなあ。ソダシの内側にいたの、外に切り替えたのは馬場の走りやすさを鑑みてなんだろうか。明らかにルメール、外に持ち出したように見えたんだけど。

ソダシ、今回は去年のマイルチャンピオンシップから随分と間隔あきましたし、調子も臨戦態勢とは言い難いものがありました。鞍上も相棒の吉田隼人騎手からレーン騎手に乗り替わり。止めに大外16番枠でしたからね。人気が3番人気に落ち着いてしまったのも無理からぬ状況だったと思います。
にも関わらず、このパフォーマンス。やっぱヤバいですわ、この真っ白ちゃん。

勝ったソングラインはサウジ遠征で大敗。海外輸送はあかんかったのか調子崩しちゃってたんですかね。そこからじっくり立て直して、仕上げもばっちり決まってたみたいですし。実力を発揮するとやっぱり強いですわ。東京コースであのあとになるほど伸びてくるストライドが見事に決まった素晴らしいレースでした。安田記念でもそうでしたけれど、東京マイルだとゴール分かってるみたいに丁度ゴール前でぐいっと先頭に出る競馬、まさにソングラインの競馬でしたねえ。

3着はスターズオンアース。なるほど、ルメールのコメントからするとマイルのスピードだとマイラーというスペシャリスト相手ではキレ味勝負には持ち込めなかったみたいですね。実績見ても、実はマイルで勝ったのって桜花賞だけなのか。5戦して1勝だと確かに。長い距離でのあの猛烈な末脚を鑑みれば、マイルは短いのかなあ。3着入っているように生半可な相手なら問題にならないにしても。

4着にはディヴィーナがブービー人気の15番人気ながら、出走馬中最速の上がり33.1を見せて4着入線。ヴィクトリアマイル連覇の母ヴィルシーナの娘として期待されつつも、重賞の壁に盛大に跳ね返されまくりだったのですが、ここで一発いい競馬してみせましたね。調教でもかなりよい仕上がりだったみたいですし、実力はあるんだ。一つは重賞取ってほしいなあ。


5着にはサウンドビバーチェ。前走阪神牝馬Sで初重賞を勝った勢いでこのレースにも挑みましたけれど、道中もスターズの外らへんで悪い位置ではなかったと思うのですが、直線入ったところで思いの外もたついてるんですよね。内のスターズ、外のルージュスティリアとコーナーでは並んでいた二頭に置いていかれる形になっている。ここでズルズルと下がっていくのかと思ったら、残り200メートルあたりから盛り返して、ルージュスティリアを差し替えして5着に粘り込んでるんですよね。
松山くんは走りにくそうにしていたとコメントしていますし、色々と噛み合わなかったのかな。

6着はロータスランド。良く逃げて最後の直線も踏ん張りましたけれど、最後力尽きました。1600での重賞勝ちもありますしマイルもこなせますけれど、やはり主戦場はスプリントか1400なんかな。

7着は2番人気のナミュール。位置的にも後方での競馬でしたので、今日の展開だとちょっと無理ですよねえ。ただ、だいぶ不利などもあったみたいで。
パトロールビデオを見直すと、ああスタートしてちょっとした後のソダシが内に寄せてきたときか。ナミュールが一番あおり食ってますね。



このあと、ソングラインとソダシは安田記念で再び激突、と順当にいけばそうなりそうですね。安田記念ではシュネルマイスターにセリフォスというマイルの雄たちも参戦しますし、またぞろ激戦を目の当たりにできそうです。楽しみ。


JRA公式のレース動画、トラッキングが標準装備になっとる!? NHKマイルCまでは別動画だったのに!


カメラずっと下向いてて一生懸命走ってるスターズしか見えんw ただ足元がよく見えるだけに隣の馬は内ラチとの近さが改めて実感できる。内ラチと当たりそうでほんと怖いよ!!
そして、雨の中でソダシ、光り輝いてるんですけど。ソダシだけ発光してない!? ソダシ眩しいんだけど!




第28回NHKマイルカップ G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


雨だーーー!! 

前日からの雨模様もあって全国大荒れ。それでも、豪雨な京都や全面馬場グチャグチャっぽかった新潟と比べると、稍重の東京はまだ本格的な雨雲が掛かりきっていなくてマシだったやもしれない。
それでも、十分降ってたよね。

というわけで難解なレースでした。大本命がおらず、一番人気が本当に締め切りギリギリまでくるくると変わる大混戦。締め切り1分か2分前までエエヤンが1番人気だったのに、あとで見たらカルロヴェローチェに変わってたもんなあ。
それ以前に、もう十数分前まではオオバンブルマイが一番人気だったぞ!?

前走ジュニアCを圧勝したクルゼイロドスルが熱発で出走取消となり、全17頭でのレースとなりましたNHKマイルカップ。
クルゼイロドスルは実際、人気はどれぐらいだったんだろう。4ヶ月ぶりという事もありましたし、名前はちらほら聞こえてましたけれど、1番人気を争うほどでは……なかったですよね?

本来ならまず本命になりそうだった朝日杯FSの勝ち馬。一番人気で勝った唯一のG1馬であるドルチェモアですが、これが前哨戦のニュージーランドトロフィーで7着と予想外の大負け。一叩きして一変、という要素もあったんでしょうけれど、やはり前回負けすぎなんじゃないか、という所で4番手に人気を落としました。
6倍前後で激しく人気が入れ替わったのが、
アーリントンカップを重馬場で勝った武豊騎手のオオバンブルマイ。
NZTを稍重で勝ったエエヤン、戸崎圭太。
そして重馬場のファルコンSで2着に入ったカルロヴェローチェ。ダミアンレーン。
この3頭だったのですね。見事に前走みんなあんまり良くない馬場で良い成績出してたんですねえ。

ファルコンSを勝ったタマモブラックタイが12番人気だったのはちょっと意外でしたけれど。8番人気での勝利がフロックだと思われたのか、10キロ減が嫌われたのか、そもそもどちらかというと短距離向きで1600はちと長いんじゃ、と捉えられたのか。
まあ雨適正ある馬けっこう居たと思うんですけれど、その中でも陣営が雨はプラスと明言するほど荒れ馬場が得意だったのはタマブラでしょうね。
実際、直線では一度一番前に出て、おおおっ!?と一瞬これ勝つ!? タマモ冠久々にG1勝つ!? と盛り上がったのですが、残り200あたりでズルズルと力尽きたように急に失速。
やっぱり1400までの子だったんだろうか。いやー、でも確かに見せ場作りましたよ。惜しかったなあ。あとでコメントみたら鞍上の幸さんが距離長かったと決めつけない方がいい、と言ってますねえ。

というわけで、勝ったのは内田博幸騎手鞍上のシャンパンカラー……シャンパンカラー!? ウチパク!?
これは流石に流石に予想外。人気も9番人気と伏兵も伏兵。鞍上のウチパクは2018年のフェブラリーステークス以来のG1勝利。ここ数年、勝鞍もだいぶ減りましたし、G1どころか重賞でもあまり騎乗機会なくなってましたからね。歳も武さんと1年違いで50の大台とっくに乗っちゃってますから、さすがにもう……と、思ってたんですけどね!
いやー、にしてもシャンパンカラーか。調教での様子はお世辞にも良くなかったみたいなんだが、成績見るなら東京コースは2戦2勝。前走NZTでは3着。父は今一番流行りのドゥラメンテ、とまあネタは揃ってはいたんですよねえ。
にしても道中どこにいたんだ? 後方集団? そうかー、これ今回のレースは前が潰れての差し馬のためのレースになったんですねえ。

ハロンタイム 12.4 - 10.6 - 11.3 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 11.5 - 11.9


前半600メートル34.3はこの馬場だとまあ前のめり、結構早かったと思いますわ。そのあと息入れようとはしてるはずなんですが、緩んで12.0ですからね。いや、緩んでないよこれ。先行集団に居た馬は軒並み潰れたんじゃないですか? 先行集団後方、中団あたりにつけていたダノンタッチダウンとカルロヴェローチェ、この2頭だけですね。掲示板まで残れたのは。
それでもダノンは18番枠がやっぱり響いてコーナーでは外々回らされただけに、川田でも4着に持ってくるのが精一杯。というか、最後までじわじわと伸びていたんだから強いですよ。
カルロも道中かなり行きたがってたのが見えたんですが、レーン騎手はほんとなだめるの上手いですよね。2頭とも良馬場ならもうちょっと弾けたんだろうけど。
このレース、馬場の悪さに比してやたらとどの馬も抑えが行きたがって折り合いがあわずに消耗してマトモにレースならなかったみたいで、ある意味ぐっと我慢できた馬が最後バチンと伸びて勝ち負けになったみたいなんですよね。
シャンパンカラー然り。2着のウンブライル然り。
ウンブライルはこれ8番人気が完全に過小評価になっちゃってましたね。NZTでも2着に入っているわけですし。阪神ジュベナイルフィリーズでは3番人気。次のクイーンCでも1番人気になったほどの馬です。ただその2レースは気性の面で折り合いがあわずマトモなレースにならなかったのですけれど、ブリンカー着用がよっぽど効果てきめんだったんだなあ、これ。前走NZTでそれが示されていたのでしょうけれど。しかし、ウンブライルでG12着かー。今年の3歳牝馬はそれだけLEVEL高いと見ておいた方がいいなあ。
3着にはオオバンブルマイ。武さんが一瞬勝ったかと思った、とコメントしてますけれど、確かにゴール直前まで手応え抜群で前のシャンパンカラー抜きそうな気配だったんですよね。それが残り100メートルくらいから手応えが抜けていって脚色が同じになってしまったのは、勿体なかった。
コメントの「スムーズ過ぎたことで最後は一杯になってしまった」ってどういう意味合いなんだろう。
エエヤンは折り合いを欠いてイイ所なし。成長著しい感じあっただけに、まあ気合い入りすぎたかなあ。
ドルチェモアは、まあ前で競馬する馬ですからね。前が潰れる競馬になってしまった以上、展開も馬場も向きませんでしたね。かと言って今回は度外視、というには負けすぎだしなあ。

なにはともあれ、ウチパク久々の勝利の美酒。ピンクカメオ道悪の内田、ピンクカメオの大波乱再びでしたなあ。おめっでとうございます♪





第167回天皇賞(春) G1 レース回顧   

4歳以上オープン(国際)(指定)定量 京都競馬場3,200メートル(芝・右 外)


ううううう、タイホー。タイトルホルダーくん、競走中止。古馬の中では一推しの子だけにショック。
ショック大きすぎて、昨日はあれからずっと意気消沈してしまってなんとなく何もやる気になれずに一日が終わってしまったです。
今のところ怪我も大したことがないみたいで、具体的な症状はまだわからないですけれど、少なくともいきなり命に別状があるものではなさそうなのが不幸中の幸いでした。下馬したあとの歩いている様子見て大丈夫そうかも、とは思ったんですけどね。
話題にもなっていますが、確かにレース前にテレビでアンカツさんが横山和騎手が妙に入念にほぐしてるけどどうなのかな、と言及してましたし、細江純子さんもパドックでちょっと違和感を感じてるみたいだったんですよね。聞いた話ではグリーンチャンネルのパドック解説でもちょっと変みたいに言われてたみたいなので、見てわかる人はみんなわかるくらい歩様に違和感があったみたいですね。
海外では歩様に異常が少しでも見られたら強制除外、ってこれはドバイでしたっけ。香港でしたっけ。結構厳し目なのに比べて、日本はJRA側から出走アウトとか言うの聞いた事ないですからねえ。
圧倒的一番人気という事もありましたし、走る前に除外とは行かなかったのかもしれません。横山和くんもどこかおかしくなったら即止めるつもりだったんでしょうね、これ。大事になる前に止めたのは良判断だったと思います。
このレースは頑張って先頭切ってタイホの頭を抑えてみせたアフリカンゴールドも道中、心房細動を起こして脱落。さらに代わりに先頭に立ったタイトルホルダーまで脱落という波乱も波乱のレースとなってしまい、ペースで鑑みるとかなり乱れた事になってたんじゃないでしょうか。
入線後、トーセンカンビーナも浅屈腱不全断裂と大怪我になってしまいましたし。これ、ウインバリアシオンが競争能力喪失してしまった怪我ですよね。カンビーナももう7歳だし、復帰は難しいかもしれませんね。
タイホの真後ろにつけていたアスクビクターモアは一番煽りを食ってしまいましたね。外に逃げるスペースもなく、下がってくるタイホに押される形で後退。まさかタイホがこんな形で後退するとは想像もしていなかったでしょうから。本来なら、タイホが先頭千切るのについていって、最後に躱すみたいなプランニングしてたんじゃないかな、というのがレース後コメントからも伺えます。
ディアスティマやヒュミドールあたりも不利食らったのかな、このあたりで。
予想外というなら、ディープボンドも先行陣が早々に壊滅してしまったために、まさかの4コーナーから直線に入るところで早々に先頭に立ってしまうことに。この展開なら仕方ない、変に抑えても遅れちゃいますしね。ただ、こっからぐんぐんと後続を突き放していくような脚は彼には乏しいんだよなあ。和田さんのコメントでも目標がなくなっちゃったと言ってるんですよね。追いかける方が闘争心発揮するタイプなのかな。でも頑張った。早々にジャスティンパレスに抜かれてしまうものの、その後もしぶとく踏ん張り続けて3年連続の春天2着。惜しいよなあ。ほんと、G1までもうちょっとなんだけどなあ。
そして勝ったのは、ルメールのジャスティンパレス。1枠1番なのに、2周目の1コーナーでルメール、スススっと馬を外側に持ち出してるんですよね。これ見たとき、うひゃーっと思わず呟きましたよ。ルメちゃん、4コーナーの下りで仕掛けるつもりだこれ、と思って。
改装によって以前よりもコーナーの角度がゆるくなり馬群がバラけなくなったのは先週のマイラーズカップで各所で語られていますけれど、一番実感しているのは実際に走っている騎手の人たちでしょう。早速ルメール、新京都競馬場のコース仕様のレースしてきたぞ、と。そして、今の京都なら外ラインを走っても届く、という自信がジャスティンパレスの出来栄えに対してあったのでしょう。
前走の阪神大賞典の時点でジャスティンパレス、馬体重が16キロアップして馬格がめちゃくちゃデカくなった! なんか馬が全然去年と違うぞ!? これとてつもなく成長しているぞ、と。
レースっぷりも明らかに馬の強さが別格になっていて、ディープボンド、ボルドグフーシュを実力でねじ伏せてるんですよね。
今回も増えた馬体重は結局増減なしで来て、増えた分は全部成長分でしたと言わんばかりの迫力。
ルメールの騎乗に100%応えるまったく強い勝ち方でした。3歳時はクラシック完走はしたものの、どうあっても主役にはなれないその他大勢の一頭に過ぎなかったのですけれど、本当に見違えました。今の彼なら、イクイノックスを筆頭とした最強世代に主役の一人として名乗りをあげるに相応しい力があるでしょう。すごいですね、年を跨いでこれだけ馬が見違えるってのは。

3着には後方から唯一捲ってきたシルヴァーソニック。彼も去年の落馬で変に目立ってしまいましたけれど、その休養明けからの連勝はついにその才能が開花したのを示すような強い勝ち方でしたけれど、それを証明するような気合の入った3着入線でした。
ブレークアップも頑張ったんだけど、ちょっと距離のある4着。前の三頭とはちと実力差がまだありそう。
ボルドグフーシュもこれは離されちゃいましたね。3000で2着2回してるようにスタミナが足りないわけじゃないんだろうけど、バテちゃったみたいですね。2400〜2500あたりでどういう走りするのか見てみたいところ。

競走中止やトーセンカンビーナが入線後に大怪我発覚と過酷なレースになってしまいましたけど、とにもかくにもみんな命を失わずに帰ってこれたことだけは幸いでした。
この日は、京都競馬場のライスシャワー碑にとんでもなく長い行列が出来ていたというのが話題になっていましたけれど、無事を願う人々に応えてくれたライスの加護があったのかもしれませんね。




第54回読売マイラーズカップ G2 レース回顧  

4歳以上オープン(国際)(指定)別定 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)

さあさ新規改装開店の京都競馬場。ほんとに久々、見違えた各施設にコースに芝。ピカピカ光ってるよ眩しいよ!
実際、楕円形に変わって全周からお客さんが見られるようになったパドックなんかは、すごく新鮮!
そしてテレビ画面に映る本馬場も、なんか見え方違って新鮮! うわー、なんか初めてみる競馬場みたいだぞ!?

というわけで、そんなニュー京都競馬場最初の重賞レースが春のマイル戦線の名物レース・マイラーズカップだ。
マイルの大将シュネルマイスターを筆頭に、マイル戦に路線変更してから3連勝と今乗りに乗ってるキタサンブラック産駒のジャスティンスカイ。
去年のこのレースの勝ち馬でもあるソウルラッシュ。
長距離ベースから一転マイルに挑戦してきたセントライト記念勝ち馬のガイアフォース。
このあたりが人気してましたね。

レースは前哨戦で負けてられるか、とばかりに一番人気に応えてシュネルマイスターが大外から捲って並み居る馬を薙ぎ払っての久々の勝利。いや、ほんとに久々だよ。一昨年の毎日王冠以来ですからねm勝ったの。惜しいG12着などは度々ありましたけれど、特に近走は馬券に絡むことも出来なくなっていたんで、ここであかんかったら終わった馬扱いされかねないところでしたが本番安田記念に向けてしっかり健在っぷりをアピールしてくれました。
仕上がりも太ってた分マイナス14キロで解消してきたとはいえまだ前哨戦仕様っぽいですし、本番に向けてさらに整えてきますよ、これ。

2着はガイアフォース。いきなりのマイルで進路変更しながらド迫力で追い込んできましたよ。33.2の時計でもって。勝ったシュネルが32.9でしたから躱されちゃいましたけれど、走破タイムもめちゃくちゃ速い中でこの展開でこの脚でこの2着。
この馬もキタサン産駒だけれど、長い所オッケー、短いところもオッケーという幅の広さを感じさせる良い走りっぷりでした。これで勝ててたらなあ。惜しい。

3着はソウルラッシュ。枠が大外ということで終始外側を回らされたのだけれど、怯むこと無く着実に足を伸ばして逃げ粘るシャイニーロックを捉えての3着。豪脚2頭に躱されちゃいましたけれど、ほんと堅実だわー、ソウルラッシュ。

しかし、これ想像以上に外回り4コーナーの角度が緩くなった影響大きいんじゃないでしょうか。
今までだとあの4コーナーの急角度のせいで馬群が大きくバラけるんですよね。外の馬はより外に振られて、内の馬も外側にバラけて、おかげで内々で走っていた馬たちに進路が広がり、内をつく展開が決して珍しくなかったのだけれど。
今回見ていても、馬群全然バラけないし、外側を走っている馬もすんなりと進路切り込んでくる。ソウルラッシュなんかその典型だし、シュネルも余裕を持って直線でギア入れることが出来ていた。

対して一番煽り食ったのが、最内に閉じ込められてしまった川田騎手のジャスティンスカイでしょう。もう完全に締められちゃって行き場なくなっちゃってましたもんね。4角であれだけ馬群がばらけないと、進路も現れない。こりゃあかんですわ。いやー、ほんと思いの外これレース傾向変わるよなあ。面白い、興味深い。まさに新しい京都競馬場だ。新鮮だ!


第58回サンケイスポーツ賞フローラステークス G2 レース回顧   

3歳オープン(国際)牝(指定)馬齢 東京競馬場2,000メートル(芝・左)

優駿牝馬・オークスへの途中乗車券を賭けたトライアル戦。過去三年でもウインマリリン、クールキャット、エリカヴィータと活躍馬を排出しているレースだ。
……え? クールキャットもエリカヴィータもそんなに活躍してない? そ、そうかな。戦績見るとそうだな。いや、長らく重賞戦線でわりと狙い目よ? というポディションなんですよね。実績伴ってないけど、うん。

東京競馬場の開幕週。ということで芝が良い! 京都競馬場2年以上ぶりの新規開店!に隠れているけれど、こっちもピチピチの生きた馬場だ。
参戦牝馬たちもデビュー遅れたものの、みなぎる才能をはち切れそうにしている馬が多い。
打倒リバティアイランド。格の違いを見せ続けている既に歴史的名馬の威光を示している彼女に立ち向かう新戦力たち。
その一番手筆頭が一番人気ソーダズリング。馬名の意味は「とっても眩しい」というピッカリさんだ。
母ソーマジックはマジックキャッスル、ソーヴァリアントなどを送り出した名牝。まさに名血統というやつですな。

他にもデビュー戦で既にデビューしている馬たちを相手に走りながら、あがり勝負となったスロー展開で後方から大外をぶん回して他馬が止まったような勢いで差し切ってしまった衝撃の勝ちをしてみせたドゥムーラン。これ、名前がアメリという映画の舞台になったフランスの有名なカフェ・ドゥ・ムーランから取っているらしくて、ちなみに母馬の名がアメリ。なかなかイカした命名で素敵だなあ、と。なかなかいい子に恵まれていないサトノダイヤモンドの期待の産駒でもあります。
同じく中京の未勝利戦を既走馬相手にレベルの違う強い勝ち方をしてみせたブライトジュエリー。
このあたりが一戦一勝馬ながら人気となっておりました。

レースは1000メートル通過タイムが60.8。おおむね平均ペースとも言えますが、開幕週でもありますしわりとゆったり目ではありましたか。
それも中盤あたりでじっくりと脚をためるラップタイムで、逃げた菅原くんのゴールデンハインドはラストを34.1で固める高速の逃げを決めてくれやがりました。こりゃ、後ろが33秒台で追いかけても追いつかないですよ。それこそ、この展開で差しきれるならリバティアイランドとも真っ向戦えます。こういう展開で差し切ったんだよな、あの馬。
実際、ソーダズリングは上手いこと追い出して抜き去る態勢を決めたんですけれど、結局全然追いつけなかった。脚色がおんなじになってしまいましたからね。
ゴールデンハインドは調教でも抜群に動けていたみたいで、これが7戦目というこれはこれで歴戦味を感じさせる勝ち方でした。ゴールデンハインドって言ったら、キャプテンドレイクの船として世界的に有名な帆船の名前。親父ゴールドシップの名をある意味体現してるような馬名なんですよね。
これ、思いの外長い所で良い味が出る馬なんだろうか。これは本番オークスも楽しみです。
ドゥムーランは外外回らされた分、届かなかったか。ギア入った時はもうちょっと伸びてくるかと思ったけれど案外でした。





 

第83回皐月賞 G1 レース回顧  

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 中山競馬場2,000メートル(芝・右)

残り200メートルからのソールオリエンスの脚がヤバいなんてもんじゃなかった。
先週の桜花賞リバティアイランドも衝撃的でしたけど、今回も凄かったなあこれは。

今年の皐月賞は大本命不在の混戦模様。飛び抜けた一頭がいなかった上に朝日杯フューチュリティステークスのドルチェモア。ホープフルステークスのドゥラエレーデという2歳G1を制した二頭が出走しないという事もあって、とかく混迷を深めていました。

有力馬はおおよそ五頭。
共同通信杯を制した【怪盗】ファントムシーフ。
ここまで走ったレースは京成杯を含む僅か2戦。しかしその2戦を鮮烈すぎる勝利で駆け抜けてきたソールオリエンス。
重馬場の中山を周囲を押しのけて突破していった重戦車ベラジオオペラ。
ディープインパクト最後の星であるオープンファイアを下して颯爽ときさらぎ賞を勝ちこの皐月のチケットをもぎ取った天馬フリームファクシ。
ディープインパクト記念弥生賞の勝利でサトノクラウン産駒として初の重賞制覇を飾ったタスティエーラ。

これ以外にも先週に引き続き、武豊・武幸四郎の兄弟コンビでクラシック制覇を狙うタッチウッド。
ホープフル2着を含む重賞3戦全2着と、着実に実績を重ねてきたトップナイフ。
2戦2勝で若駒Sを制し、父ゴールドシップと同じ荒れた中山の馬場を駆け抜けるマイネルラウレアなどなど。
どうにもまだ完成度は低く才能だけで走って才能だけで勝ってきたような、未だ未熟、或いは未だ底を見せていない面々が出揃った皐月賞。
混戦模様のクラシック初戦というのは、未だ図抜けた力を持つ馬がその正体を表していないか、或いはのちに競馬界を席巻する有数の名馬がうごめいているか、それともめぼしい実績を遺すことのない谷間の世代になってしまうのか。それは来年か2年後あたりを見ないと……コントレイル世代を振り返るともっとスパンを置いてみないとわからなかったりするのですけれど。
一応、記録として皐月賞前後では出走馬たちの印象はこんなだったんだよ、というのを書き残しておこう。

さてレースの方だが舞台設定から書いておくと、土曜日からの雨により馬場は重馬場。開催最終週ということもあり、馬場の内側の痛みは相当のものだった。なんでか京都競馬場開催分も2週分引き受けていたにも関わらず、あんまり荒れが酷くなくて内がガンガン伸びていた阪神競馬場とはまた全然違った舞台だったと言って良い。

レースを見ていると、スタートして早々に1枠1番のソールオリエンスに騎乗していた横山武くん、内の経済コースを放棄して早々に外側外側へと馬を持っていっているのがわかる。
彼に限らず、今回の皐月賞はみんな外側を走らせたいと思っていたみたいねえ。
そして逃げ宣言をしていたグラニットが宣言どおりに逃げたんだけれど、人気のベラジオオペラをはじめ結構な数の馬がグラニットを楽に逃げさせずに追いかけたんですよね。武さんのタッチウッドも掛かりを抑えきれずにグラニットに迫っていく。お陰でペースはどんどん上がり、雨の重馬場にも関わらず1000メートル通過時点で58.5を記録。中山競馬場だとよっぽどの良馬場でもこの時計早いのに、荒れた重馬場でこれですからね。あまりにも前傾すぎて、これは前が持つはずもなかった。最終的に先行勢は軒並み壊滅状態になってしまう。
タスティエーラは、これら先行勢をやや後ろで見る形で、馬場の良い外側ラインを通っている。面白いことに、タスティエーラの後ろがメタルスピード、その後ろがファントムシーフ、シャザーン、トップナイフ、そしてソールオリエンスとこの外の馬場の良いラインの境目の隊列に並んでいた馬がほぼ上位に来てるんですよね。内側走っていて上位に来たのはショウナンバシットだけだったんじゃないかな。
そして4コーナーから直線に入るところでタスティエーラ以下の隊列が一気に広がり、直線での追い込み勝負に。ただ、この形だと明らかに早すぎる先行に与しない外ライン隊列の一番前にいたタスティエーラが有利も有利。いわゆる短い中山の直線である。松山騎手会心だったんじゃないだろうか、これ。
直後のメタルスピードの脚色次第だったろうけど、彼はタスティエーラを追い抜くほどではなかった。
ファントムシーフは、向正面で靴が脱げたならぬ蹄鉄が外れてしまっていたらしく、ポディション的にもタスティエーラからは直線で3手ほど遅れてしまっている。そのあまりある能力でガンガン追い上げて3着まで来ているけれど、さすがに届きそうにはなかった。
先週のコナコースト並みに、松山くん勝ったと思ったんじゃないだろうか。
ところがである。
直線に入る所で明らかに遅れてしまっていたソールオリエンスが、いつの間にかいつの間にか、追ってきてるんですよね。いや、ギア入れるタイミングが他馬とくらべて明らかに遅かったでしょうに。
敢えて、なのか? 
残り200メートルのハロン棒を越えたところからの加速は、性格には残り150メートルあたりか。あそこから、カンテレの実況さんが翔んできた翔んできたと叫ぶように、見てわかるギアチェンジ、一気にグーンと伸びてくるんですよね。
上がり3F、ソールオリエンスと他馬とでは1秒近く違うのか。そりゃ、全然脚色違って見えますわ。それにおそらく、残り1ハロンの走破タイムはこれ別格のものになってるんじゃないだろうか。個別ラップわかんないけど。
それだけ横山武騎手、ソールの脚を信じて乗ったんでしょうね。彼の脚をフルに発揮できるレース運びを心がけた、その結果がこれだったのでしょう。人馬ともにお見事でした。
ソールオリエンスはラテン語で朝日、まさに太陽の子ってわけだ。先日引退したヴァンドギャルドの弟なんですねえ。海外を飛び回った兄貴でしたけど、弟はこのまま国内を蹂躙していけるのでしょうか。むしろ、まだまだこれからの馬っぽいからなあ。なんせまだ3戦目ですよ、これ。

タスティエーラはほんと残念でした。レース内容はパーフェクト。にも関わらず勝てないのが競馬の妙なんだよなあ。松山くんはこれは悔しかろうなあ。
ファントムシーフは負けて強し3着。これならダービーでもおそらく1番人気を争うことになるでしょう。
他の負けた馬たちも、まだまだ完成度低いだけにこれからの成長次第ではガラッと変わってくる馬も多いハズ。先行して負けた馬たちは今回は展開が合わず、でしたからね。大負けの着順見て人気下がるかもしれないけど、ベラジオオペラをはじめとしてこんなもんじゃなかろう。

ともあれ、クラシック三冠の1つ目皐月賞を制したのは横山武史騎手騎乗のソールオリエンス。鮮烈な勝ち名乗りでありました。
さあ、今年も歴史がはじまりましたよ。






今回もまたジョッキーカメラが公開されてますね。しかも勝ったソールオリエンスと、ルメールのファントムシーフの2頭出し。これ、今後も毎回G1ではやってくれるのかな。


第83回桜花賞 G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牝(指定)定量 阪神競馬場1,600メートル(芝・右 外)


…………ふぁー(呆気

いやもう、凄いわ。なにこれもう、すごいわ、バケモンだわ。
リバティアイランド、衝撃の最後方大外一気でした。
これ、コナコースト鮫島くん、会心の騎乗でしたよ。2番手追走でレースを掌握。ペースは前半34秒というタイトな時計ながらも次の400メートルで息を入れて1000メートルから再加速。これは後ろきついですよ。先頭のモズメイメイこそ撃沈しましたけれど、コナコーストは踏ん張りに踏ん張って34.5で最後走ってますからね、これは後ろ追いつかない。
完全に前残りのレース展開。

それでもコナコースト一度は苦しくなって、明らかに狙い定めたペリファーニアの方が脚色良く追撃してきたのに……これ、残り200メートルあたりで並んでないですか?
にも関わらず、抜かせない、抜かせない。拮抗した横並びの疾駆が100メートル近く続き、ついにゴール前でじわじわと再び距離を明けだして、クビ差ペリファーニアに差をつけてゴーーーール……と、思った瞬間、大外からぶっ飛んできたリバティーアイランドが一瞬にして抜き去っていく、この……これよ。

川田、マジかー。最初からあの位置につけるつもりだったのか、それともスタートのちょっと前にいかないダッシュで最後方近くに仕方なくつけたのかわかりませんけれど。インタビューだとリバティが選んだからとか言ってたけどさあ。いや、こうしてみるとその通りっちゃそのとおりなんだろうけどさあ!
……でも3番という内側でしたからね。下手に中段につけてしまうと直線で外に出せなくなる可能性がある以上、やっぱり敢えて後方3番手あたりにつけたのかもしれません。
直線、大外に持っていくつもりだったのは間違いないでしょう。阪神ジュベナイルフィリーズ見ても、邪魔の入らない外にさえ出しゃ絶対勝てるというという確信があったのでしょうからね。
にしても、あそこまで後方につけて、というのはよっぽど自信がないと無理ですよ。
実際、外に出すのに邪魔なリバティの外側を走っていたドゥーラがまくって前進していくまでじっと動かなかったですからね。障害がなくなった途端にスススっと外に出して大外ぶん回しですよ。
更に後ろに居たキタウイングとジューンオレンジがそのまま内ラチ沿いにいったものですから、直線に入った際リバティはほぼ最後方。前に他の17頭を見るという一番うしろの位置に。
もうこの時点で前止まらんぞという展開でしたし、いやこれは苦しいぞ!? と、その瞬間は思ったんですけどね。思ったんですけどね。
内回りとの合流地点あたりで「あ!! これ行ってまうぞ!?」と、なんかもう感覚的にわかる弾み方してやがったんですよね、リバティ。位置的にはまだ一番うしろの方から変わってないんですけど、明らかに違うんですよ。
ヤバいなんてもんじゃないですよ。もうリバティしか見てなかった。
最初34秒。1000メートル通過が57.6。このペースで最後34秒台前半近くで走った先行馬たちが、まとめて躱されるってどんなだよ。
それこそ、一昨年のソダシ並みに33秒台で走らんと無理だわなあ。
いや、どう考えても大外からまくれる展開じゃないって。なんだこれ?なんだこれ?
リバティがエグいのって、この脚を安定的に出せるっぽい所なんだよなあ。どんな展開だろうと必ずこの鬼脚で追い込んできそうなんだ。
こんなの、ブエナビスタしか見たこと無いよ。マジでそのレベルかもしれない。
コナコーストはもう運が悪かったとしか言いようがない。敗因は相手がリバティだった事としか言いようがないです。
3着のペリファーニアも、これ横山武史騎手文句ない騎乗でしたよ。位置取りといい追い出しのタイミングといい、文句ない。一度躱したかに見えたコナコーストを差しきれなかったのも、コナコーストを褒めるしかないですからね。……だからなんで勝ったのがコナコーストじゃないんだ!?

2番人気のライトクオンタムですが、どうも調教からあんまり良い話は聞こえてこなかったんですよね。本調子とは言えなかったんじゃないかな。道中の馬群で口を割って嫌がっていましたし、8着といい所なかったですね。
ドゥーラも出遅れから後方となり、前が止まらない展開もあってか14着。上がりの時計もあの位置からするとあんまり良くない。キタウイングの方がバシッと時計出してますねえ。

4着ハーパー、5着ドゥアイズ、6着シンリョクカあたりは実力通りに頑張ったかな、と。シンリョクカなんか良く伸びてたと思いますし。オークスでもこの3頭は距離も大丈夫そう。
7着のシングザットソングは逆にちょっと長かったのかもしれません。息切れしてたかなあ。

なにはともあれ、今年もクラシックに怪物爆誕。歴史に残るとんでもない名牝が現れてしまったかもしれませんよ。






あと、こんなんがJRA公式からあがってましたがな。
 

9月22日


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9月21日

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