細音啓

S.I.R.E.N. 5 ‐次世代新生物統合研究特区‐3   

S.I.R.E.N. (5) ‐次世代新生物統合研究特区‐ (富士見ファンタジア文庫)

【S.I.R.E.N. 5 ‐次世代新生物統合研究特区‐】 細音啓/蒼崎律 富士見ファンタジア文庫

Amazon

真なる敵の計画により、大樹から生まれ堕ちる無数の幻想生物たち。世界を蝕む存在を前に、京花、エリス、レイレイたちだけでなく、かつて敵として戦ったネックザール、禰鈴、そしてキリシェまでもが、SIRENを守るために共闘する。一方、大樹の胎動を受け、フィアの中に眠っていた真天使の覚醒が始まる。その身を犠牲に大樹を封印するため―。真天使の悲壮な決意を止めるべく、ミソラの中に秘められた“方程式”の真の力と役割が、いま解放される。天使を宿す少女と世界を癒やす少年の物語、佳境に突入!
あー、なんかあれですね。原作付きのアニメが、1クールで締めるために途中から原作のネタを無理やりまとめて取り敢えず終わらせた、みたいな感じで。この、巻いた巻いた感たるや。青・緑・黒の第一相を総登場させたのに、特に決着をつけさせないまま顔見せでしかなかったり、バイオテスタ側の最強であるキルシェの無理やり感のある再登場といい、ちょっとバタバタしてるのは否めないんですよね。うーん、でも先々のことを考えられるなら、ここでひと通りの要素を出しておきたい、というのはわかる。それに、多くを謎のままだったり不明のまま幕引きされるよりも、ざっと通り一遍等とはいえ準備されていたネタや伏線を概ね開示してくれたという意味では、もやもやしたものが残ることはずいぶんと少なくなったと思うし。どうしたって、ここで作品を終わらせなければならない、と区切られてしまったケースにおいて、一つの選択をしてそこに全力投球しているのがわかるだけに、仕方ないのかと思わざるをえないところか。もうちょっと、ひとりひとりの心情描写を掘り下げてこそ、それぞれのシーンの情感は豊かになっただろうことは伝わってくるだけに、残念ではあるんだけれど。レイレイの黒の一相との再会なんか、かなり唐突だもんねえ。そして、唐突なくせにやたらとラブラブだったあたり尚更にw
ネクサス=大樹にしても、本来ならラスボスとして満を持して登場だったはずだろうに、なんか中ボス的な扱いだったし、真天使のデレが物足りないまま終わってしまったり、と物語としての充足不足はどうしたって目につくのですが、さて問題はこの先である。
【S.I.R.E.N. 】はこれにて終了ではあるんだけれど、後書き見ている限りだと、どうも【黄昏色の詠使い】からの一連のシリーズの集大成的な話の気配があるようなないような。
まだ一蓮の世界を通じての謎がいくつも散見され、エルベルトやアナスタシアの素性も含めて、そろそろ核心の部分と細音ワールドのオールスターをそろそろ見てみたいじゃないですか。その辺、期待しつつ……。

シリーズ感想

世界の終わりの世界録<アンコール> 3.熾天の女神3   

世界の終わりの世界録<アンコール>3 熾天の女神 (MF文庫J)

【世界の終わりの世界録<アンコール> 3.熾天の女神】 細音啓/ふゆの春秋 MF文庫J

Amazon

伝説の英勇エルラインが遺した至宝「世界録」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める時代―レンたち「再来の騎士」は竜帝カルラとの激闘を経て、世界録の在り処を推し当てる。“その地”の封印を解除するため、一行は天界を総べる女神レスフレーゼの下へ旅立つ。時同じく、世界最大の旅団「王立七十二階位特務騎士団」が、天界への侵略を画策。さらに聖女エリエスや剣聖シオンたち実力者は、得体の知れぬ不穏な脅威との遭遇を予見する。「強くなるさ。…これ以上、守ってもらう立場でいたくない」。その決意は世界を震わす狂詩曲の一片となり、偽英勇を歴史上にたった一人の存在へと昇華させる―いま、最も王道を行くファンタジー、覚醒の第3弾!
これ、どう見てもフィア先輩がぶっちぎりで残念というか、実は脳筋なんじゃ、という疑惑が。なんだよ、この「弓矢使うより、思いきり拳で殴った方が強くないかしら」という事に気づいて武闘家に転身した、とかw
猫かぶってるけれど、わりと理性蒸発するの早いし、ブチ切れたらぶちきれたで奥歯ガタガタいわしたろか?系になるし、セクハラ上等のエロエロ先輩だし……ひとりでアウト枠使いきってますよ?
別作品の同名の天使フィアが本当に純真無垢で天使らしい天使なのに、この差はいったい……。
竜の谷で法印を受け取り、次は天界にあるはずの封印をとく法印をもらうために、フィアの案内で天界を訪れるレン。今度は天使か女神が相手か、と思ったのだけれどさすがにそんなワンパターンではなかったのか。世界録が隠された場所とそこに施された封印、そしてかつての終焉戦争の真実と、立ち向かうべき謎が徐々に明らかになると同時に、同じ場所、同じものを求めて動き出している他のグループの存在も浮き彫りになってくる。同じ人間の旅団でも、法印をめぐり対立するものたちも居れば、共闘できる人たちも現れて、と段々忙しなくなってきた。強すぎる仲間たちの直接の支援は受けず、レンが一人で戦う場面もさらに増えてきているのだけれど……これかつてのエルラインがむちゃくちゃすぎる上にキルシェやフィアたちも図抜けているだけで、現状で既にレンって人間の範疇だと十分突き抜けちゃってるんですよね。それでもまだ求めるレベルは上の上だから立ち止まること無く修練を続けているせいで、成長速度が尋常でないことになってしまってる。いや、こんなにグイグイ強くなっている時点でかなりおかしいのだけれど。将魔クラスの高位魔族とガチで渡り合えてるわけですから。
それでも、レンに求められるものには足りなくて、彼が目指す先はキルシェやフィア、エリーゼと対等に、そして彼女たちを守れるだけの強さを得ること。今回の一件で、その確かな取っ掛かりは得られたんじゃないでしょうか。これ、エリーゼのお墨付きだもんなあ。彼女の興奮具合は、なんとも擽ったかった。
順当に行くと、次は魔界。エリーゼのお膝元であり現魔王であるエリーゼの弟の元を訪れることになるんだろうけれど……ラブコメの予感w

シリーズ感想

世界の終わりの世界録<アンコール> 2.極光の竜帝  

世界の終わりの世界録<アンコール>2 極光の竜帝 (MF文庫J)

【世界の終わりの世界録<アンコール> 2.極光の竜帝】 細音啓/ふゆの春秋 MF文庫J

Amazon

伝説の英勇エルラインが遺した、世界の終焉と再来とを記した至宝「世界録」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める世界緑大争奪時代―炎の将魔討伐を果たし、レンたち「再来の騎士」は一躍世界中にその名を轟かせた。周囲からの注目を浴びつつ、一行は世界録の手がかりを求め竜姫キリシェの故郷である秘境リ・インファリエルへ向かうことに。道中で「カナン巡礼聖教船」、新たな始原精霊との邂逅を経て、辿りついた秘境。待ち受けていたのは、キリシェの妹である竜帝カルラだった。「人間、あなたはキリシェ姉様にとっての害悪です」。竜の長との激戦の調べの中、偽英勇は、覚醒の咆哮を上げる―いま、最も王道を行くファンタジー、反響の第2弾!

うん、わかってた。キリシェに妹が居て、その名前がカルラだというのは。キャラクターについては、殆どSIRENと互換関係になってるのね。まあ、SIRENに限ってはいないみたいですけれど。レンを除けば人類唯一の精霊使いだという聖女エリエスのフルネームが、エリエス・シア・凛・ケールということで、氷結鏡界のエデンの紗沙こと聖女サラと同じ凛・ケールなんですよね。さらに、氷結鏡界のエデンの春蕾と同じ傾向であろう名前の「夏蕾」なんて娘も居るし。
尤も、性格とかは全然違うみたいだけれど。例えば、こっちのカルラは思いっきり委員長気質みたいですし。
しかし、レンに力を貸してくれる始原精霊のサラマンダーとかノームとかというと、精霊魔術なんかでは最もポピュラーな名前なんですが、だからこそ精霊としては初級の存在、みたいな思い込みがあるので、竜や悪魔や天使ですら一目置くような強大な存在、と言われると何となくふわっとなるんですよねえ。サラマンダーよりも炎の将魔の方が一見して強そう、みたいなw
さて、竜の頂点である竜姫に、天界最凶の鉄腕天使、冥界の支配者であった先代魔王という世界最強のパーティーメンバーに恵まれたレンですけれど、この物語は最強のパーティーの力でサクサクっと強敵を倒していくようなイージーモードなどでは勿論ありえず、むしろこの最強パーティーに見合うだけの力を身につけるために、身の丈を超えた伝説的な存在と次々戦う事になるスーパールナティックモードなお話なんですよね。
ちなみに、肝心のボス戦では三姫さんたちは戦闘不参加、という凶悪さw 事実上たった一人で人類とは隔絶した存在と戦わなくてはならないという恐ろしい話なのである。何より恐ろしいのは、この試練に対してレンが怖気づくどころかむしろ意欲的に挑戦していくところか。彼の非凡さは、明らかに手に負えない相手に対して、手持ちのカードだけで勝ち負けに持ち込める勝負勘にあるのかもしれない。彼の、精霊使いとしての能力は、あくまで要素の一つでしか無く、それほど大きなアドバンテージではないんですよね。勿論、数少ない強力な手札ではあるんですけれど、必殺とか決定的な要素とは別に成り得ないわけですし。
相手に本気の殺意がなく、相応の手加減がなされているというのは無論あるんですけれど、だからと言ってレンにとって甘い展開などでは全くないので、ただの人間の少年に対するには三姫の過剰すぎる期待にレンは十分以上に応えているんじゃないでしょうか。比較対象がエルラインという一人天外魔境な人間なせいでどうしても小器用という印象になってしまうレンですけれど、現状で既に人類という括りの中では歴史に名を残す逸材なのだと思います。でも、彼の目指すところは、そして三姫が彼に望む高みは、まだまだ今の段階では山の麓がいいところなのでしょう。よくまあレンくんは、三姫からの期待という名のプレッシャーを受け切れるものです。向上心が尋常じゃないんだよなあ。

さて、三姫が復活しレンを中心に再来の騎士と呼ばれる旅団として活動を開始するのと時を同じくするようにして、著名な旅団も動向をみせはじめる。それは、かつて三姫が英勇との旅を終える事となった謎の敵との最後の戦いの再来が近づいているからなのか。世界各地で要となる旅団が動き始めることで、世界そのものが蠢動を始めてるような雰囲気が、なんぞたまりませんなあ。この何事かが始まりつつある、という空気感はやっぱりワクワクしてきます。

1巻感想

S.I.R.E.N. 次世代新生物統合研究特区 3 3   

S.I.R.E.N.3 ‐次世代新生物統合研究特区‐ (富士見ファンタジア文庫)

【S.I.R.E.N. 次世代新生物統合研究特区 3】 細音啓/ 蒼崎律 富士見ファンタジア文庫

Amazon

SIREN第三衛星都市に特別警報が鳴り響く。幾人もの理装執行者を打ち破った最強のΩ指定種バイオテスタ―コードネーム“赤色標識”が侵入し、都市が恐怖に包まれる。中央統合樹すら捕獲を断念した史上最悪の放浪個体。その正体は、人間が手を出すことの許されない特異なる“伝説の竜人”だった。「人間…お前らは、何度、私の逆鱗に触れれば気がすむ!」バイオテスタと人間との、ほんの僅かな誤解から“彼女”は暴走する。その圧倒的な暴虐の前に、ミソラの大切な友人たちもまた次々と傷ついていく。ミソラは友人のため、そして孤独な“彼女”自身のため、勝機の見えない戦いに臨む―。
伝説の竜人が伝説すぎる! 主に異世界で!
このSIRENの世界と繋がった異世界って、黄昏の世界と見せかけて微妙に違うっぽいとは思ってたけれど、実際どうなってるんだろう!?
いや、竜人キリシェって……もろに【世界の終わりの世界録】のメインヒロインさんじゃないですか。って、もしかしてフィアも、あっちの肉食系エロ天使先輩のフィアとシンクロしてるんですか? キャラが全然違いすぎて、対応していることにさっぱり気が付かなかったですよっ。ということは、今後【世界の終わりの世界録】のもう一人のヒロインであるエリーゼに対応するキャラクターも登場するんでしょうか。エリーゼさんって、魔王様なんですけれど。
そういえば、キリシェの妹となるカルラも、黄昏色の詠使いの世界に同じ名前の真精が登場してるんですよね。

と、同じ作者の作品の相関関係はまた置いておいて、この世界におけるバイオテスタの境遇に纏わるお話。これまで出てきた主なバイオテスタは、獣寄りで人間と意思疎通が出来るタイプではなかったのですけれど、一方でフィアのような天使型やウンディーネ型のように普通に人間と同格のパーソナリティを持つバイオテスタも居るわけで、一応はちゃんと人権は保証されている、のだろうか。どうも、保護者というか所有者みたいな形でその身柄を預かり責任を負う立場の人間がいないと、はぐれ扱いされるっぽいんですよね。その意味では、バイオテスタが独立して人間に頼らず一人で生きていく事は許されていない、というのは完全に人権が認められているわけではないようですし、今のところ人間とバイオテスタの関係はどう繕ったところで、創造者にして使用者と、その被造物であるところからは脱却してないんだなあ、きっと。
ミソラや奈々は、彼らバイオテスタを友人として接しようとして体も張っているけれど、さて果たしてどこまで本当の意味で「同じ生物として対等な存在」としてバイオテスタと付きあおうとしているか。
キリシェ側が抱いている人間に対する不信感というのも、深刻ではあっても難儀ではないんですね。愛情を期待して裏切られる事によって生まれた不信に対しては、信義を貫くことで修復は叶う。これが社会を構成するシステムそのものへの不信だったりすると一気に難しくなるんだけれど、この作品は人間とバイオテスタの関係を社会的に捉える話ではなく、あくまで個人の範囲で心結ぶ話なので、関係はないのか。

しかし、キリシェの「竜の息吹」って、話を聞く限り人間がまともに食らったら原型も残りそうにないんだけれど、それを食らって火傷程度で済んだあの先輩って、頑丈にもホドがあるんじゃなかろうか。ゴーレムか、あんたは。

1巻 2巻感想

世界の終わりの世界録<アンコール> 1.再来の騎士3   

世界の終わりの世界録<アンコール>1 再来の騎士 (MF文庫J)

【世界の終わりの世界録<アンコール> 1.再来の騎士】 細音啓/ふゆの春秋 MF文庫J

Amazon

伝説の英勇エルラインが遺した、世界の終焉と再来とを記した至宝「世界録」。その在り処を世界中の国や旅団が探し求める世界録大争奪時代―騎士志望の少年レンは、彼の英勇生き写しの容姿ながら剣才に恵まれず「偽英勇」とバカにされる日々を送っていた。そんな彼の前に現れた、封印より目覚めし伝説の竜姫キリシェ。レンをエルライン本人と勘違いし、外見だけだと失望したキリシェだったが、一方でレンの中に秘めた可能性を見出すことに。そして、かつて英勇と共に世界を救った大天使フィアや先代魔王エリーゼとの世界録をめぐる旅へと少年を誘う。「わたしと、行くか?」―これは、英雄たちが奏でる狂騒への序曲。今、偽英勇の少年と伝説が邂逅する!
フィア先輩が肉食系過ぎる!! まだ人間のふりをしていた時は清楚で優しくて包容力のあるまさに天使みたいな女性だったのに、体裁繕わなくなったら途端にガツガツしだしましたよ、この人!? しかも、後方支援回復系かと思ったらバリバリの……。なんかヒロインとしてではない方向性で色々持ってっちゃってる気がするよ?
最初からアンコールとは此れ如何に、というタイトルだけれど、実際RPGのシリーズ第二作で、パーティーメンバーが主人公以外全員前作のラスボスバトルの参加メンバー、みたいな感じなんですよね。主人公以外強くてニューゲーム、てなもんか。とはいえ、それぞれ理由あって他のメンバーも最盛期からは著しく力を落としてしまっているのですが、それでもかつての世界最強パーティーのメンバーなわけですから、凡百とは比べ物にならないわけで彼女たちに守ってもらえるので通常なら容易に突っ込めないような危険なフィールドや事件にも首を突っ込める。レベルだの経験値だのといったステータスが存在する世界観じゃないんですが、本来なら対峙する事も叶わないような格の違う敵と戦うという経験が、著しい成長を促すというのは珍しい話じゃありません。その意味では、レンの境遇って凄まじく恵まれてるんですよね。伝説の英勇のそっくりさんということで偽物扱いされ、実力を正当に評価してもらえる不遇を託って来た身の上を鑑みても、お釣りが来るくらいの環境なんだよなあ。とはいえ、彼自身が非常に努力家で、不当に扱われ続けてきたからこそ余計な慢心は抱かず浮つくこともなく、謙虚でひたむきな性格の好ましい人物なので、その腐らずに頑張り続けたことがちゃんと報われた事が素直にうれしくなるんですけどね。
それに……キルシェたちも、やばかったら自分たちが何とかするから、という心持ちでまだ一人前にもなっていないレンを危地に連れだしてしまうのですが、肝心なとき三人共居ないし!
結果として、半人前には分不相応の死地を、レンはたった一人で挑むことになってしまうのである。主人公以外最強パーティー、しかしイベント戦闘の時は離脱するので、ソロで頑張ってボスキャラ倒してください、てなもんである。おいおい。
まあレンも、他のメンバーに釣り合うだけの力を示したいという気持ちもあって、前向きに一対一の対ボス戦に挑んでいくのですが、完全に実力で圧倒される相手を攻略するのはまさに綱渡りの駆け引きで、そのあたりはなかなか面白かった。
ちょっと気になったのは、キルシェも含めてフィアもエリーゼも、先のパートナーであったエルラインに対しての思い入れをあんまり感じないところなんですよね。レンにエルラインの姿を重ねてみるような真似をしないようにしている、と思えばいいのかもしれませんけれど、殆どエルラインの事を思い出さずにレンに掛り切りというのは、若くして孤独に亡くなってしまったエルラインがちょっと可哀想になってしまった。
ぶっちゃけ、この巻は主だったキャラの顔見世興行と大まかな世界観の紹介であって、多くのキャラクターを投入してるのも相まって、本格的に動き出すのは次回以降になるんじゃないでしょうか。
あと、イラストなんですけれど、細音さんの作品は淡い感じのタッチの人がやっぱり似合うと、最初のシリーズの竹岡美穂さんのデザインのピッタリさもあってか印象としてずっと張り付いていたのですが、ふゆのさんはいい具合にしっくり来ますねえ、これ。

細音啓作品感想

S.I.R.E.N.  2. 次世代新生物統合研究特区―3   

S.I.R.E.N. (2) 次世代新生物統合研究特区― (富士見ファンタジア文庫)

【S.I.R.E.N.  2. 次世代新生物統合研究特区】 細音啓/青崎律 富士見ファンタジア文庫

Amazon

天才生命科学者・アナスタシアに創られた“天使との調和体である”バイオテスタの少女・フィア。『SIREN』の学生・ミソラは師の志を継ぎ、フィアを守る決意をする。だが、それは科学世界と幻想世界の双方と敵対することを意味していた。ある日、ミソラは暴走バイオテスタ「暴君」輸送計画を知る。“幻獣との不完全な融合体である”暴君は科学世界にとっても、幻想世界にとっても、なんとしても押さえておきたい存在。ミソラは、世界の思惑に翻弄される暴君を解放することを決意する。それは暴君もまたフィアと変わらず、守り救うべき存在であるから―。いま、ミソラの『方程式』が起動する!

頑張る女の子は素敵ですか?
今のところ、物語の核心に居るのは、行方不明のアナスタシアに、今回現れた「エルベルト共鳴」と同じ名前を持つエルベルトさん、ということになるのか。福音機関はわかってそうでどこか見当違いの方に走っていそうだし、それよりは踏み込んでいそうなレイベルトも、エルベルトとの会話を聞いていると深層については関知していないみたいだし、幻想世界側の公的組織らしい「見えざる烙印」と来たら、むしろミソラよりもなんにもわかっていない節がある。
まあそもそもこの話、いったい何が起こっているのか、何を焦点に何を求めて何が動いているのか、という肝心なところがさっぱりわからないから困るんだけれど。とりあえず、アナスタシアが残したフィアこそが中心である事はわかるんだけれど、「S.I.R.E.N.」も「福音機関」も「見えざる烙印」も持ってるカードが少なすぎて、手持ちのカードからわかる範囲の情報を元に動いているものだから、殆どが片手落ちでチグハグな動きになってしまっている気がする。結局のところ、自分たちが手に入れようとしているものの全貌も、そのたどり着いた先にあるものもわからず、とりあえず目の前にあるわかりやすい価値に向かって手を伸ばそうとしている状態なので、どうもピントが外れている節があるんですよね。
もっとも、福音機関が抱えている情報も、「S.I.R.E.N.」がどれほど情報を掴んでいるのかも実際のところ定かではないので、はっきりした事は言えないのですが。案外、ミソラの方が情報握ってたりするからなあ。彼の場合、目的はフィアの安全というところに落ち着いているので、一番行動がスッキリしているのですが。まあ、フィアの安全を確保するためには、アナスタシアの消息とその真意を知らなければならない、というところで結局最深部に踏み込んでいかなければならない運命にあるのでしょうけれど。
そんな、今のところ誰もが靄の掛かったようなはっきりしない状況の中で手探りしている中で、シンプルに強くなりたい、義姉を見返したい、という目標を持ち、ひたむきに努力している京花にスポットを当てたのは、ボッチなフィアに友達を、という点からもこのタイミングがベストだった気がします。いや、友達なら奈々が居ますけれど、彼女戦闘要員じゃないからなあ。

しかし、「見えざる烙印」は出落ちというか、福音機関からしたら雑魚扱いじゃないですか、これじゃあ。ネオリエさん、役に立つのか立たないのか微妙だし。ってか、福音機関の青の第三相ってそれなりにすごかったのか。完全に噛ませ担当だと思ってたのに、裏切りやがって。
新たな情報としては、新約召喚も五色限定の模様。触媒についての条件もほぼおんなじ、と基本的に名詠式と同様のシステムみたいだけれど……。五色以外の色については、ネオリエさんはまるで知らないみたいだし、彼女が知っているのって殆ど表向きにしか知られてない情報ばっかりみたいだから、この人も結局驚き役なんじゃないかと疑いたくなる。そろそろ新約召喚についても通り一遍等じゃない本当のところを、名詠式と合わせて知っている人に出てきて欲しいものです。怪しさ極まるエルベルトさんは、なにげに匂わせるのが好きな人みたいなので、どんどん意味深なことをこぼして欲しいのう。

1巻感想

S.I.R.E.N.―次世代新生物統合研究特区―3   

S.I.R.E.N.―次世代新生物統合研究特区― (富士見ファンタジア文庫)

【S.I.R.E.N.―次世代新生物統合研究特区―】 細音啓/青崎律 富士見ファンタジア文庫

Amazon

次世代新生物―それは竜や妖精という空想の産物を再現した生命工学の結晶。その最先端研究エリア『SIREN』の学生・ミソラは、街を彷徨う天使型バイオテスタの少女と出会う。創造主=母を探す少女・フィアを手助けするミソラだが、手がかりとなる創造主の名前“アナスタシア”には聞き覚えがあった。それはミソラを育て、命を救った師と同じ名前で―「ミソラ、いつか巡りあう本物の天使をどうか守ってあげて」中央統合樹、そして福音機関イスカリオテに狙われる少女を守るため、ミソラはその身に宿る力『方程式』を解放する。人の科学と神の幻想が交差する時、天使の永唱が響きだす!
【黄昏色の詠使い】、【氷結鏡界のエデン】に続く、第三シリーズのスタート。勿論、当然のように他のシリーズとの関連性はアリアリ、ということで共通する名詞が飛び交うのは当然として、思いっきりそのままのものも登場しているわけで……それって、【黄昏色の詠使い】世界の名詠式ですよね!! ……と、見せかけて、どうも微妙に違うぞ? 名詠式ではなく、新約召喚とか言っているし、真精もこちらでは真獣なんて呼ばれているし。それに、名詠式で言われている真精と、こちらの真獣ではちょっと質が違う気がするんだよなあ。バイオテスタの事を劣化劣化、なんて嘯いているイスカリオテのエージェントだけれど、実は真似事をしているのはそっちじゃないのか? なんて事すら思ってしまう。名詠式に比べて新約召喚って微妙に安っぽい気がするし。デッドコピーなんじゃないのか?
生命工学の産物であるバイオテスタに対して、高次世界から召喚される本物の幻想生物たち。現代風の世界観に対して、最初から異世界の介入が確認されるという意味では、このサードシリーズは最初から2つ以上の世界にまたがる物語なんだろうか。いわゆる「真の赤き実のなる大樹(ネクサス)」が絡む話で、このネクサスってどうも世界を跨いでいる感じがあるんですよね。これを探している人たちが、色んな世界を渡り歩いていることからも。まあそれはそれとして、本物かはともかく、今までのファンタジーよりから生体科学っぽい要素をふんだんに取り入れた設定群は、やっぱり楽しいなあ。こういう科学サイドのはったりは大好物なのですよ。
ただ、一方でキャラクターについては今までのシリーズでも、掴みとしては一番弱い気がするんですよね。何より、メインとなる主人公のミソラとヒロインのフィアの関係がすごく弱い。アナスタシアという女性を通じて繋がっていたとはいえ、当人同士は出会ったばかりでそれほど深い関係を築いたわけでもないですし、ミソラがフィアを助けようとする根拠って、実は別にフィアという個人を特別視したものではないんですよね。バイオテスタという存在全体を慈しんでいるミソラの信条の延長線上としてフィアを助ける行動があったようにしか見えなくて、ぶっちゃけフィアじゃなくても彼の行動は変わりなかったんじゃないかと思えてくる。かなり肉と骨を切り売りするような壮絶な有り様に成り果ててもやり通す、というにはまだフィアとの関係って特別には見えなかったんだよなあ。だから、余計にミソラの信念の方を空恐ろしく感じてしまう方に作用してしまった感じ。
あと、「天使」の性格があれちょっと嫌なやつすぎるわー(苦笑)
まあ一言で言ってしまうと……「何様?」と。その御蔭で、クライマックスでは無条件にミソラに「そいついてまえ」という感じになってくれはしたんですけれど
ともかく、導入編としてはまだ振るってない感じなので、そろそろ【黄昏色の詠使い】の頃の深く美しく沈んでいく雰囲気が、作品の根底にほしいなあ。これからの捲くりに期待。

細音啓作品感想

氷結鏡界のエデン 13.楽園現奏―エデン・コード―3   

氷結鏡界のエデン13 楽園現奏―エデン・コード― (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 13.楽園現奏―エデン・コード―】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

「第七真音律は、すべての魔笛を消滅させる鍵。だけど…」
穢歌の庭で向き合うふたりの少女。ひとりは皇姫の後継者として、祈りを詠う使命を帯びて。ひとりは愛する人を救うため、世界を敵に回して。同じ想いを抱いたはずの鏡を介した実像と虚像。そして、第七真音律を帯びた少年、シェルティスは穢歌の庭を進む。最愛の人を守るという想いを叶えるため―浮遊大陸で希望を胸に抗う者たち、穢歌の庭より悲哀の遠吠えをあげる獣たち、その戦い。魔笛を宿した少年、沁力を持つ少女、ふれ合うことのできないふたりの約束。すべての願いと戦い、決意と希望が交錯する、重層世界ファンタジー、終曲!
これ、ちょっとイグニドがカワイソすぎるじゃないですか。これで本当にシェルティス以外眼中にないくらい病み狂っていたならまだしも、双子に接する愛情といい、何だかんだと知り合いには情を傾けてしまうところといい、目からハイライトが消えているとは思えないくらい元の優しい彼女を保っていたわけですし。彼女が本当に負の感情を抱いていたのは、ユミィだけだったのですから。そのユミィに対してさえ、ある意味必要ないくらい公平に勝負してしまうあたり、この娘の根本は何も変わっていなかったのがわかります。彼女とユミィの違いって本当に置かれてしまった立場だけなんですよね。
イグニドって、結構嫌らしい事も仕掛けてきて決していい印象のモテる相手ではなかったんですけれど、その心情を見てしまうとなあ。本当ならもっと小狡い策もとれたでしょうに。彼女にとって優先するべきは自分ではなく、あくまでシェルティスだったことが痛感させられます。
その献身は無駄にはならなかったけれど、シェルティスにとってユミィは一人である以上、彼女が報われる事はなかったのです。彼女もまたユミィその人であることを思うと、これは本当に切ない。幸いにして、彼女が孤独なまま打ち捨てられる事はなく、新たな家族ともいうべき異篇卿の面々が寄り添ってくれることになるのですが……。うん、異篇卿って一つの目的に向かって強くまとまってはいたけれど、そんな家族的集団には見えなかっただけに、イグニドのために世界を越えて駆けつけてくれたのには、ちょっと感動してしまった。良かったね、ユミエル。
虚像と実像。氷の向こうの鏡界面。鏡合わせの隔たり。ユミィとイグニドの関係はその一つの象徴でありましたけれど、穢歌の庭という場所、そしてセラというすべての元凶となった少女の存在、その想いの形もまた、鏡合わせであるが故の哀しいすれ違いであったことが、その最深部にてシェルティスは目の当たりにする事になります。エルベルト共鳴の真実、そして禁断水晶が託した本当の願いも。世界を滅ぼすに至った根源のどこにも悪意はなく、幽玄種の人類に対する敵意もまた、純然たる正方向の怒りであったのです。
幼女を泣かすとか、絶対許さん!
とか思ってたかどうかは知りませんけどっ。

第七真音律と第七天音律、最初から真実はここにあったわけだ。

今回は総力戦ということで、ようやくというべきかやっとというべきか、第一位の巫女と千年獅が顔見せしてくれました。……巫女が銃火器持って暴れるとか、なんか違うんですけどミカエルさん!
こ、このロボ子、まさか千年もの間、凪にメンテしてもらうの待ってたのか。そんなに全身弄んで欲しかったのか。ってか、さすがに壊れるでしょうに、それ。健気を通り越して若干アホに見えるのは相変わらずか、この赤髪。
あと、ユメルダ先生はさすがに千年前の当人とは違ったか。右流の家名は同じなので、モロに血族ではあるんだろうけど。
驚くべきは、かなりダイレクトに【黄昏色の詠使い】の世界と繋がったことですか。正直、シャオやアマリリスみたいな上位存在を介してしかつながらないと思っていただけに、まさかこうも直結するとは。ってか、カインスさん、あんたまだイヴ探してるの? なんつーか、執念だよなあ。そのうち、人間辞めても探してそうだけれど。
どうやらこれ、最終的にあらゆるシリーズをひとまとめにした集大成的なお話が待ってそうだな。
その前に、まずは次のシリーズ。ネクサスにまつわる話がはじまるようなのですが、そうなるとツァリが今度は本格的に話に絡んでくる事になるのか。彼女については、こちらの世界は旅の途中、みたいな様子でしたし。なんとなく、エリエ込みで次のシリーズにも登場してきそうな予感。
あと、個人的には凪とサラの再会はちゃんと描いて欲しかったなあ。こっちではずっと固いまんまだった皇姫さまが、盛大に壊れる様子を見てみたかった。
逆に満を持して見ることが出来た光景こそ、シェルティスとユミィが触れ合うシーンでしょう。まさに、これを見るための物語だったのですから。感無量。
でも、余韻に浸る間もなく次に移行できるのは、これはこれで心地良いものです。次のシリーズにも大いに心踊らせたいものです。楽しみ楽しみ。

シリーズ感想


氷結鏡界のエデン 12.浮遊大陸-オービエ・クレア-3   

氷結鏡界のエデン12  浮遊大陸-オービエ・クレア- (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 12.浮遊大陸-オービエ・クレア-】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

氷結鏡界が音を立ててきしむ。結界の鍵を異篇卿イグニドに奪われ、幽幻種侵攻は時間の問題だった。皇姫サラが下した決断、それは精鋭による異篇卿追撃戦と、護士たちの総力を挙げての浮遊大陸防衛戦。サラに率いられ、巫女、千年獅、そしてシェルティス、ユミィがイグニドを追う。だが“楽園幻想”を成就させんとする異篇卿が、真の力を解散し、行く手を阻む。
「…レオンは一番強いから。誰にも負けない…から」穢歌の庭で対峙する、千年獅レオンと異篇卿アルマデル。一方、浮遊大陸でも天結宮戦力と幽幻種の撃戦が幕を開けて―氷結鏡界か楽園幻想か。重層世界ファンタジー、最終局面!
紗沙さん、貴女本気でババ臭くなってますよ? 説教臭くなってるわ、涙もろくなってるわ、言動がいちいち年寄り臭くなってしまってる。さっさと少女分を回復しないと、あれと再会した時大変ですよっと。
さあ、ついについに<イリス覚醒!> これを<邪神(イリス)覚醒>にすると程よくガメラ3になります。さすがにイリスも邪神さまと呼ばれるほどケバケバしい存在ではなく、ただの駄メイドなので良かったです。いや、よくはないか。駄メイドが復活したところで意味無いものなあ。目下のところ必要とされるのは、不完全神性機関としてのイリス。かつて数千・数万の幽幻種と渡り合った伝説の存在が今、復活する。というところで、結界の崩壊に寄って圧倒的な幽幻種による数の暴力に吹き飛ばされそうなときに、機神としての彼女の復活は文字通り希望の光り。主力である巫女と千年獅たちが総力戦でエデンに向かったとなると、浮遊大陸の方はもうからっけつと言ってイイ状態ですしね。いかな、ジルシュヴェッサーたるイシュタルが残っているとはいえ、戦力を欠くのは揺るがぬ事実。ここにイリスが復活というのは非常に大きな戦力補強になるのではないかと。エデン開放しました、しかし浮遊大陸全滅してました、じゃ話にならないものなあ。
もっとも、イリスに限らず秘戦力はわりと残っている模様ですけれど。あの謎の店長含めて。機神に関してもわりと千年前から十全戦力残っているんじゃないか、という節もありますし。この期に及んで、第一位の巫女と千年獅が重役出勤なのはちょっと勿体ぶりすぎだと思いますけどねっ! この分だと、エデンか浮遊大陸かどっちに現れるんだかわかんないなあ。イリスも、てっきりエデン投入だと思ってたんだけれど、果たして浮遊大陸を守り切ってそっちまで行けるかどうか。でも、行かないとナギと再会できないじゃないかっ!

今回は、いうなれば異篇卿との決着戦。ただ、本当の意味で『重界計画』に拘っている人がいないものだから、紗沙のエデン浄化に対向する信念とか指導力というものが足りなかった気がする。単に、個々の相手との因縁をぶつけあうのが目的、みたいな感じでしたし。だもんで、対決する相手と真っ向からぶつかり合ってそれで概ね満足しちゃってるんですよね。それはそれで構わないといえば構わないんですけれど。その中で唯一、こだわりが強かったのがマハさんですか。彼女自身の過去や事情を鑑みれば、彼女の決意や覚悟の深さは知れますし。でも、ゼアドールさん、そんな人を泣かせてたらあかんですよ。ぶっちゃけ、漢気ならあんたがぶっちぎりで一番なんですから。
ところで、黒猫さんは毎度毎度一番ひどい怪我を負っている気がするんだけれど、もうちょっと優しくしてあげてくださいw

ユミィやシェルティス、そしてイグニドについては最後に回したか、今回は殆ど出番なし。最終回に、全ての因縁が紐解かれることになるのでしょう。意外と秘密も引っ張ったなあ。

シリーズ感想

不完全神性機関イリス 5.154cmの花嫁機関3   

不完全神性機関イリス5    154cmの花嫁機関 (富士見ファンタジア文庫)

【不完全神性機関イリス 5.154cmの花嫁機関】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

俺・凪とダ家政婦・イリスが見た光景。数億…いや、それを遙かに上回る数の幽幻種の眼が放つ光により深紅に染まった空。それは俺たちと幽幻種との最後の戦いの予兆だった。俺たちは、たったひとつの希望“氷結鏡界”を完成させるまでの12時間、最後の抵抗を決意する。シィ、いいんちょ、ミカエルの活躍。機神たちの連係、チビ聖女の沁力、ツァリの超常の力。すべてがかみ合い儀式の完成は目前だった。なのに―最後に現れた“絶望”を前に、イリスは俺に言ったんだ。「もし、この戦いで生き残ることができたら…私を―」想いは千年の時を越える。人と人型機械体の物語、完結!
これは単体のシリーズとして見たら結局何が何やら分からないまま終わってしまうので、続きはウェブで、じゃないんだけれど、同作者のシリーズ【氷結鏡界のエデン】と合わせて読まない事にはどうにもならないんじゃないだろうか。ってか、千年前に何があって、現状のエデンシリーズの世界になったのかについても、具体的なことは何もわからないまま終わってしまったわけで。
他にも、紫苑やミカエルがどうなったのか、とか、剣帝ヘケト・マグナはここからどうやってエデンシリーズのあれになったのか、とか、ある程度経緯を知りたかった事も殆どエデンに持ち越しになっちゃったからなあ。実のところ、最終巻というにはかなりスッキリしない終わり方になっている。
しかし、紗沙がエデンシリーズで凪の無事を知った時のあの安堵の様子には納得しました。そりゃあ、あの状況下で生死不明になってたら、心配するどころじゃないですもんね。ある意味これ、イリスよりもよっぽど辛い千年だったんじゃないだろうか。よくぞまあ心折れないまま、氷結鏡界を耐えながら維持できたものですよ。でも、マグナがあそこから戻ってきているということは、凪が死んでないって事だけは伝わってたと考えるべきだから、そこを拠り所にして踏ん張ってたのか。
というか、最初から好感度マックスのイリスはこれ以上あがらないからいつも通りと言えばいつもどおりだったんだけれど、サラの方がむしろ一杯一杯の状況で感極まってか思いっきり心情をダダ漏れにさせてて、こっちの方が感情移入しちゃったなあ。
ミカエルも絶望的な状況を前に随分と自分の気持に素直になっていましたけれど、コチラは紫苑というぶつかって気持ちの面でも決着を付ける相手が居ましたし、取り残される感ではサラの方が強かったんじゃないかと。
本当の意味で取り残されてしまったのは、ヨミなんですけどね。何だかんだと千年後まで存在し続けてる他のメンツと違って、彼女だけは人間としての時間を全うする他なかったわけで。特に凪とは別れの言葉らしい言葉もなく、あれが今生の別れとなってしまったわけですから、皆が居なくなってしまったあとの彼女の思いは想像するだに切ないです。
逆に意外だったのが、いいんちょとシァで。この二人もヨミと同じ立場になるのかと思ってたら、まさかまさかの流れでしたからね。なんちゅうか、思いの外しぶとい!!

ともあれ、結局物語の結末はエデンの方を待たないと有耶無耶のまま、ということになってしまいましたので、あとは怒涛のエデン完結に向けての流れを待つ他ありません。幸い、もうすぐに出るみたいですから、首は長くする必要なさそうですけれど。

シリーズ感想

不完全神性機関イリス 4.勝率0.08パーセントの戦女神3   

不完全神性機関イリス4    勝率0.08パーセントの戦女神 (富士見ファンタジア文庫)

【不完全神性機関イリス 4.勝率0.08パーセントの戦女神】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

自らの意志で人類を裏切り、幽幻種を率いる人型機械体・剣帝ヘケト。奴との戦いで俺・凪は、いま…入院していた。ダ家政婦・イリスの献身的な看護(本人曰く「完全看護士機関イリスです!」)の甲斐もあって右腕の治りは順調だが、剣帝の襲撃で紗砂とヨミ先輩は深手を負い入院。俺たちの計画“プロジェクト・エデン”は遅れることになってしまった。すぐにでも退院して剣帝と再戦、といきたいところなのだが―。「あなたのデータ採取を剣帝から依頼されました」お前、剣帝側についていたのかよ!?意外な人物から語られるヘケトの計画とは?楽園へと続く最終局面、いま始まる!
表紙のサラの、いかにも偉そうだけど小娘! って感じが実に素晴らしいなあ。実際、怪我してあんまり動けなかった今回は概ねイリスと同レベルのネタキャラとしてしか活動していなかったような。いいのかそれで、皇妃さま!! 氷結鏡界のエデンの方のサラが、周りから神聖不可侵といったイメージで抱かれているのを知っているだけに、その正体のグダグダ感は思わず笑ってしまう。まあもっともこの時代でもサラはちゃんと猫被ってるから本性知っているのは此処に出ているメンツくらいなのだけれど、いずれ氷結鏡界のエデンでもあの「皇妃サラ」様の本性が露呈してみんなが唖然とする姿を見てみたいよなあ。何しろ、あのメイメルよりも相当に「アレ」なわけだし。
というわけで、今回の主役はイリスやサラではなく、むしろミカエルであり紫苑であったと言えましょう。このサブタイトルからして、ミカエルの事ですしね。機神となった紫苑と、ただの軍用機械兵士であるミカエルとの戦力差は1250倍。相対した時の勝率はすなわち0.08%。
やはりというべきかなんというか、ミカエルってやっぱりそれなりに特別製だったわけだ。最初に彼女が出てきた時は、一般の軍用機械兵士はみんなこんなに人間味あふれたものなのか、と結構仰天したんですが、そうだよなあ、みんなここまで人間っぽくあるはずないよなあ。
改めてミカエルの口から彼女の名前がミカエル・ユーティア・ラスカであることが明らかにされて、どうやら【氷結鏡界のエデン】で名前だけ出ている第一位の赤毛の巫女「エルミーティア・遊・ラスカ」との共通性が確定的になったようで。実のところ、ただの軍用機械兵士であった彼女がどうやって「それ」になったのかだけが疑問符のつくところだったのですが、今回の機神・紫苑との因縁や彼女が実際には禁断水晶に認められ祝福を受けるはずだった存在であり、ナザリエルというツァリと同じくネクサスと関わり深い別世界の人間が紫苑と対に特別に作り上げた人型機械体であり、という至るに足る「要素」は揃ってたわけで、それが此処に来て一気に表に出てきた感がある。どうやら、凪の手によってミカエルも色々な意味で作り変えられちゃうような気配が。ミカエルの全身メンテってまたエロいな! いや、何よりミカエルが思いっきり親が居ない彼氏の家にお邪魔する的な覚悟でその気になっているあたりが特に。

でも、イリスが居ますからw

此処に来て、機神たちの一斉反乱。話を聞いていると幽幻種に味方した、というよりも人型機械体への帝国をハジメとした人間たちの不当で残虐な扱いに対する反抗、という意味合いが強いようで、確かに現状でも退役した人型機械体には人間に準じた人権が与えられている中で、使い捨ての人体実験に等しい扱いを受けていたら、そりゃあ人間不信にもなるわなあ。ヘケトが複雑なのは、彼にはヨミという信じ抜くに足る親ともいうべき人間が居たにも関わらず、反乱に踏み切ってしまったところにあるのでしょう。凪が大雑把なところのある分、このイリス・シリーズではこのヘケトが一番精神的に繊細なんじゃないかとすら思えてくる。その点、凪はもうこの時点でブレなく一本筋通して胸張ってる主人公だけに、実に頼もしい。
あっちの主人公のシェルティスと違って、そんなに特別腕だって立たないのに、というか弱いのに、色々とイリスとつながっている特典があるとはいえ、堂々とした小細工で剣帝と真っ向から渡り合えるんだから、強かさという意味ではエデンシリーズと合わせてもかなり屈指のしぶとさを持ったキャラなんですよね。
しかし、世界の破滅は刻一刻どころか、加速を初めもはや猶予は幾分もなし。プロジェクト・エデンは予定を繰り上げ開始されることになる。【氷結鏡界のエデン】シリーズに繋がるための千年紀のはじまり。
イリスサイドは残り一巻。はやく、クライマックスの【氷結鏡界のエデン】再開のためにも、10月だという最終巻が楽しみです。

シリーズ感想

氷結鏡界のエデン 11.最終双剣‐ユミエル・ノイズ‐3   

氷結鏡界のエデン11  最終双剣‐ユミエル・ノイズ‐ (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 11.最終双剣‐ユミエル・ノイズ‐】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

天結宮に突如として出現した幽幻種の群れ。護士が、巫女が、千年獅が、そして皇姫自らが戦線に立つという総力戦のさなか、奇妙な情報が走る―巫女ユミィが“ふたり”いる!?戦場にありがちな、ただの情報の錯綜なのか、それとも…。真偽を確かめるべく、塔を駆け上がるシェルティス。だが、時を同じくして、浮遊大陸全土に“何か”が重くきしむ音が響き渡り、不気味な振動が塔をゆらす。塔の最上階、シェルティスの前に立つ異篇卿イグニドは驚くべき事実を告げる。「氷結鏡界を維持する鍵、今それは私の手の中にあります」あるべき世界を選択する、重層世界ファンタジー。
サラ様、サラ様、本性が出てます、もろに出てしまってます! あーた、結局凪のことは最後まで駄犬呼ばわりだったのね。少なくともシェルティスから聞くまで凪がエデンで生存している事は知らなかったようなので、このシーンはけっこう感動的なシーンのはずですし当人も驚愕と歓喜が極まったような状態だったはずなのですが、その口からこぼれた名前が素で「駄犬」だったことで色々と帳消し。紗沙さん、せめて思わず名前をこぼしてしまうような場面では、凪って呼んであげてください。
千年間も皇姫として苦労し続けたことで精神面でも老成してしまったか、すり減ってしまったかと多少心配になっていましたが、本性は相変わらずひねた口の悪い小娘だったことに微妙に安心してしまいました。現代の人たちにとっては悪夢みたいな事実なだけに、むしろサラ様の本性見たりと暴露してしまって阿鼻叫喚の地獄絵図が繰り広げられた方が面白いっちゃあ面白いだけに、いつか全部台無しにしてほしいなあ。伝説として伝えられる機神イリスの目も当てられない真実もセットでお願いします。
というわけで、もう一つのスピンオフシリーズ【不完全神性機関イリス】の舞台である千年前の出来事、あの時代がどのように今につながるか、あの作品の結末を薄っすらと伺わせる内容が続出するとともに、千年前からの生き残りと思しき人物も次々と登場してくるというクライマックス間際らしい伏線回収直前準備期間、みたいな流れに。これまで未登場だった千年獅の第一位もついに登場……って、この人って完全にあの人じゃないですか。イリスに出てきたあの人と、シェルティスの双剣繋がりって何なんだろうと思ってたんですが、千年獅の第一位がシェルティスの師匠だったとかいう話、これまでにも出てましたっけ? まったく記憶に引っかかってなかったんですが。さらに、統制庁の方でも紫苑と名乗る女性が登場。イリスの第三巻を読んだ人ならお馴染みの、と言いたいところなのですが全然性格というか様子が一変してるんですよね、この人。千年獅第一位もそうだったのですが、イリスのラストではよっぽどの事があったのが伺えます。彼女が残っていて、ミカエルの姿がないのも何ともはや。サラが語った千年前の写真の五人の仲間の中にはミカエルは居なかったですし。でも、第一位の巫女が赤髪だったりするそうなので、んんんん??
一方で、やっぱりというべきかなんというか、ヨミとエリエはほぼ完璧に相似形らしく、性格だけじゃなくて見た目も瓜二つなのか。生まれ変わりなんて、と言いたいところだけれどこの世界観はあながちそういうケースも否定しきれんからなあ。
どうやら、異篇卿たちもその幾人かが千年前から継続している人たちらしく、彼らの計画、目的もまた千年前から続く世界の救済計画の執行であることが明らかになってくる。彼らの計画も厳密に言うと現状のエデン浄化計画とは決定的にたもとをわかっているわけじゃないんですよね。両立できるものではないものの、決してお互いを全否定するものではない。ただ、現状紗沙の維持していた結界が限界を迎えつつある以上、何らかの手を打たないといけないところまで世界は来てしまっている。その中で、確かに彼らの計画は選択肢の中に数えられるものなのだ。選択肢はおおよそ3つ。異篇卿たちの計画によってエデンを隔離するか、サラのあとをユミィが引き継ぎさらに数百年浄化を続けるか、それともシェルティスがエデンを消滅させるか。そのどれもが、無視できない犠牲を必要としている以上、どれが正解ということはないんですよね。ただ、後々世界を鑑みてのリスクを鑑みるならば、一番安全なのはシェルティスの方法である事はまず間違いないわけで、イグニドこと真・ユミィが必死に手段を選ばずシェルティスがその選択を選ばないように立ち回っているのもわからなくはないんですよね。シェルティスなら、最終的にどうしてもその道を選んでしまいかねないですし。
いずれにしても、モニカ先輩、お腹出してだらしなく寝こけてる場合じゃないですよ。あーた、完全にヒロインから脱落してるじゃないですか、その格好(笑
異篇卿の方でもマハさんが、自室を大改造してゼアドール様激ラブ部屋というおよそ余人の立ち入れない魔境にしてしまっているようで、あなたも色々と自重してくださいw

どうやら本編はひとまず置いて、さきにイリスの方を片付ける模様。ネタバレ的にも先にイリスの方を片付けておかないと順番的にマズイでしょうし。そのあとに、満を持してイリス復活、と相成りそう。でも、イリスが肉体を持つと今よりスペックダウンしそうで不安なんだよなあ。ボディが戻ると必然的に駄メイド復活! になりそうだしw

シリーズ感想

不完全神性機関イリス 3.三大世界の反逆者3   

不完全神性機関イリス3  三大世界の反逆者 (富士見ファンタジア文庫)

【不完全神性機関イリス 3.三大世界の反逆者】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

人類による幽幻種への生存闘争。その旗頭を決める覇権戦争の帝国代表に選ばれたのは、宝条軍学校に通う貧乏学生の俺・凪だった。もちろん、俺個人の力が評価されたわけではなく、うちのダ家政婦にして帝国の切り札イリスとコンビでの選出だ。覇権戦争の舞台・凱旋都市エンジュで、俺はイリスの製作者であるヨミ先輩と再会する。ヨミ先輩とチビ聖女・紗砂、そして武宮唐那国のツァリが、覇権戦争そっちのけで進めていた企み“エデン・プロジェクト”。計画に誘われる俺とイリスだが、「幽幻種の反応を観測。敵個体数一五〇〇から二〇〇〇」答えを決める間もなく、幽幻種の襲撃が始まり―。

このシリーズのセカンドヒロインは紗沙だと思ってたんだけれど、あっさりミカエルとシィに持ってかれました、ご愁傷様です。その表紙ゲットしたミカエルだけれど、やっぱりどうやら普通の人型機械体ではない様子。そうだよね、幾ら人型機械体が優秀だからって、イリスと殆ど変わらないほど人間と同等……ってか、他の人間とメンタルがさして変わらないというか区別がつかないぐらいに精巧なのはちょっと違和感あったんですよ。あくまで人型機械体って兵器であって、ニンゲンと同じような心を持ってる存在として造られているような背景は感じなかったので。それでも、これまで具体的に他の人型機械体や機神が出て来なかったものですから、もしかしたらこういうものなのか、とも思っていたのですが、紫苑と呼ばれる機神が出てきたことでミカエルの違和感が余計に募ることに。紫苑は一応禁断水晶の加護を受けたイリスと同じ機神にも関わらず、その様子はまるっきり機械っぽくて人間味がないんですよね。人間味がない、とまで言ってしまうには反応に不気味さや意味深なところがあるのですが、それでもイリスやミカエルと比べると非常に機械っぽい。
その紫苑とミカエルにはどうやら戦場で因縁やら関係があったらしく、相互間で微妙な緊張感が漂っている。これって状況から予測して、ミカエルの方が機神だったりするんじゃないの?
何気に事故でとは言え、キスまでしちゃっているあたり、一番ヒロインしているのはこの子だったりするんだろうか。微妙に嫌なフラグが立った、という気もするんですけれど。

さて、物語は人類圏に残っている三大国が合同で行う覇権戦争の開幕に至ったわけだけれど……まあ人類が滅びようとしている時に勢力争いしている場合じゃないだろう、という意見も全くそのとおりだとは思うのだけれど、三大国がバラバラに戦っているというのもただでさえ少ない余力を無駄に消費している事に繋がるのは間違いなく、だからといって協力してあたるにしても主導権をどこが握るかというのは決めておかないと船頭多くして船山に登るや小田原評定になってしまい、余計に混乱を招きかねない、その為に旗頭を決めよう、という方針自体はそこまでおかしい事じゃあないと思うんだけれど……普通は武闘会みたいなんで決められるようなもんじゃないよなあ。ってか、どう考えてもイリスも紗沙もツァリも能力が戦略級すぎて、まともに戦ったら都市ごと吹き飛びそうな気がするんだが、覇権戦争の舞台となった凱旋都市エンジュはそのあたりの危険性をどう考えてたんだろうw 
まあ武宮唐那国だけは、武闘会ってお似合いな感じはするけれど、ここの連中、話を聞いてるとクンフーが高まりすぎててもはやニンゲンを逸脱してるんですが(笑
おかしい、話半分に聞いても凪やシィたちと同じ人間とは思えないんですが。どこのドラゴンボールのZ戦士たちだよw 一応、ここの武人たちがのちのエデンの千年獅や護士たちの前身だというのはわかるんだけれど、それでも能力はこの頃の武宮唐那国の連中のほうが桁違いな気がするぞ。
そんなバケモノ集団の最強に立つという謎の存在、ツァリ。この頃の姉ちゃんはどういう人間だったんだろう、と紗沙のアレっぷりもあってか非常に楽しみではあったんだが、ツァリ、あんたこの時代から既にそういう存在だったんかいw
いや、昔のあなたはお淑やかで引っ込み思案でした、なんて想像するほうが間違ってるんだけれどさ……千年経ってもまるで変わってないというのもアレだよね。というか、こいつの主人格ってむしろユトの方なんじゃないかと疑いたくなる。そもそも、コイツの正体はいったい何なんだ? あんな幼女と美女を自在に使い分けるとか、普通だろうと異常だろうと特別だろうと、人間じゃないだろう。幾らぶっ飛んだ存在だとはいえ、此処に至るまではツァリは武宮唐那国の出身者なんだと思ってたんだが、どうも表に出た話からすると異世界からの異邦人……それも、世界観設定の中で幾度か名前が出たというネクサスに関わりを持つ存在、なのか?
ともあれ、覇権戦争の裏で動く思惑の中には、帝国上層部のように人類に仇なすかのような怪しい動きもありーの、そして紗沙たちが中心になって動いているプロジェクトありーの、と真実誰も武闘会なんかそっちのけというご様子。しかし、最初からツァリと紗沙は兎も角として、イリスの製作者まで一緒になって組んで動いていたとは予想外。しかも、どうやら彼女たちの個人的な動きではなく、結構帝国を除いた上層部も関わっているあたり、エデン・プロジェクトも決して少数独断によって動いていたんじゃないのか。

そして、幽幻種の襲撃によって覇権戦争は結局中止され、イリスたちの元には最強にして最悪の裏切り者最強の機神【剣帝】ヘケト・マグナが襲来する。って、マグナってどういうこと? 本編のシェルティスのミドルネームと一緒じゃないですか。しかも、魔笛を宿した双剣使いって……。
イリスを制作したヨミ博士も、これヨミ・レッセントって本編の天才工学士のエリエ・レッセントと名前一緒なんですよね。こっちも果たして、子孫なんていうちょろい関連性なのか怪しい感じ。エリエの天才性ってちょい異常な側面もあるしなあ。

細音啓作品感想

氷結鏡界のエデン 10.黄昏讃歌‐オラトリオ・イヴ‐3   

氷結鏡界のエデン10  黄昏讃歌‐オラトリオ・イヴ‐ (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 10.黄昏讃歌‐オラトリオ・イヴ‐】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

虚空に穿たれた小さな亀裂。それは幽幻種を穢歌の庭へと還すために開かれた扉だった。その身に宿す魔笛が呼応し引き寄せられるシェルティスと、彼を救うべく手をさしのべた天結宮の巫女ユミィは穢歌の庭へと堕ちてゆく。彼の地にみちる濃密なる魔笛と夢数の幽幻種たち。その先にあるものは―「あなた次第です。このままでは二人が浮遊大陸に戻ってくる可能性はゼロなのだから」異篇卿イグニドがモニカたちに語る、穢歌の庭に堕ちたシェルティスとユミィを待ち受ける運命とは―強き決意が奇跡へと昇華する、重層世界ファンタジー。
これまで、それとなく共通の単語を用いて関連性を示唆するだけだった、作者の前シリーズ【黄昏色の詠使い】。そして千年前の過去編という扱いだった【不完全神性機関イリス】。この両作品がこの十巻で【氷結鏡界のエデン】とガチンコで繋がったぁ!!
それはもう、分離していたマシンが合体して巨大ロボットにでもなったような勢いで。まさか、ここまでダイレクトに直結してくるとは、大胆過ぎるくらいですよ。アマデウスなんか、自ら「アーマ」と名乗ったくらいだもんなあ。実際にネイトやカインツの名前が出てくるし、アマリリスやシャオが出てきた以上、世界そのものは違っていても世界観そのものは共通していると考えてもいいのでしょう。何しろ、黄昏色の詠使いという作品からして別の世界の扉を開けて繋ぐような話でしたしね。セラの楽園というキーワードを通じて、あまたある世界を繋ぐ。その中に黄昏色の詠使いの世界やこの氷結鏡界のエデンの世界を当てはめて、ひとつの大きなグランドデザインの存在を見せつけてきた感じだ。実際、一気に広がった感のある世界観に、ややも圧倒感を感じている。
さらに、横の広がりのみならず、縦の深さとも言うべき過去との繋がりを一緒に持ってきたのは贅沢というか戦力の集中というべきか。
まさか、穢歌の庭の底にこんな世界が広がっていたとは。ある意味、千年前のイリスや紗砂、そして凪たちはきっちり役割を果たしていたんですね。なまじ、今のこの浮遊大陸を取り巻く状況という現在を知っているだけに、千年前の過去において彼らは為す術なく殆どを滅ぼされ、絶望的な撤退戦の末にようやくこれだけの生存権を確保して、細々と命を繋いできたのか、という想像を消しきれなかったのだけれど、凪たちは敗北したのではなく、ちゃんと勝利を残してここまでたどり着いてきたんだな。
私は過去の【不完全神性機関イリス】とこの【氷結鏡界のエデン】は、一種の断絶を経ているのだと思っていた。このイリスの物語は、一度終りを迎えてしまっていたのだと思っていました。でも、違ったようです。彼らはこの千年、何も終わらせずに見事にここまで世界も物語も生かしたまま繋いできたんだ、というのがシェルティスが穢歌の庭の底で出会った人物を目の当たりにした時に実感したんですよね。何も終わってなんかいなかった。今もなお、続いていたんだ。なんか、感動してしまったと同時に、千年という悠久の時間の流れをようやく実感したような感覚。
その未来への希望のバトンを受け取るべき、シェルティスとユフィは、だけれどまたこれ……きっつい話やで。世界の行く末への絶望を、個々の想いを昇華しての希望によって覆そうとしていた物語が、この瞬間まったく反転してしまったのですから。終わる世界の救世は、個々の絶望によってのみ成し遂げられる、と。

事此処に至ってしまうと、シェルティスとユフィの二人ではどうにも二進も三進も行かない状況になってしまったと言えるので、その意味ではこっから周りの助けがどれだけ食い込めるか、って所になるのかなあ。その意味では、彼女の復活フラグは非常に大きいものかもしれない。なんかいろいろな意味で最強無敵だったエリエが、本格的に重要なキーキャラになってきたなあ。
あと、紗砂さん。本編初登場でしたが、イリスで見せていた本性というか凶暴性は今のところ伏せられているようで、何よりですw 巫女さんたちの発言から、三十ぐらいまで成長してたのかと思ってたけれど、少女体のままだったのか。熟女紗砂も悪くはなかったんだが。

色々と切羽詰まって暗い雰囲気になってきたなかで、独りだけマハさんが春真っ盛りです(笑

細音啓作品感想

不完全神性機関イリス 2.100億の時めぐる聖女3   

不完全神性機関イリス2  100億の時めぐる聖女 (富士見ファンタジア文庫)

【不完全神性機関イリス 2.100億の時めぐる聖女】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

『イリスを私に預けなさい。結局、あなたが不完全神性機関を支えることはできない。できるのは世界で私しかいないのよ』宝条軍学校の傭兵科に通う貧乏生徒の俺・凪は、機械工学科への転科に悩む機械マニアだ。夏休み前の定期テストをどうにか乗り切った俺は、クラスの連中に誘われて強制的に海に行くことになってしまう(もちろんダメ家政婦のイリスも一緒だ)。海を満喫していた俺たちは、サラと名乗る一人の少女と出会う。みんなに可愛がられるサラだったが、俺と二人きりになった途端、「黙りなさい、愚民」と本性を現して―。イリスを手に入れようとする少女の正体、そして真の目的とは!?
ちょっ、本性! 本性!!(爆笑
果たしてこれが若気の至りの黒歴史なのか、1000年経っても実は変わっていない地金なのか判断が難しいところだけれど、イリスといいサラといい、いささかぽんこつ過ぎないかね?(笑
いや、これで【エデン】の方でサラ様がこの愚民どもがーーっ、などと言い出したら腹抱えて笑いますけどね。一巻で垣間見せた酷薄そうな側面だけでも、エデンのサラと印象かなり違っててインパクト強かったのに、実際に意気揚々と偉そうに登場したはいいものの、端から端まで誤算続きで「こんなはずじゃなかったのにっ」と地団駄ばかり踏んでいる微妙に残念キャラとか……皇姫さまの威厳が、威光のヴェールがどんどんズタボロになっていく。あかん、これもうエデン本編でサラがすまし顔で出てきたら、それだけで思わず生温かい笑を浮かべてしまいそうだ。へっへっへっ、こちとらあんたの若いころのみっともない姿知ってるんだぜ〜、と何かあると昔のことを引き合いに出してくる要らない事ばかり知ってる親戚のオバちゃん気分である。
イリスといいサラといいこんな調子なら、あとの残る希望はツァリだけだ。彼女についてはこの頃から色々と強かで飄々とした得体のしれないぬるっとしたキャラクターらしいのは仄めかされているので、希望は持てるんだけれど、サラも前巻で強面になって気合入れてたくせにこれだったからなあ。1000年前はツァリも天然ボケとかだったとかなら泣くぞw
というわけで、ひたすらにコツコツと千年前の重要人物たちにフラグを立てて回っている凪少年。正直、彼個人については何の特殊性もないのかと思ってたら、ちゃんとあったんだ。しかも、ボケツッコミ対応型という実践においては鉄壁にして夫婦漫才に対してはザルも同然、という絶妙なのか微妙なのか意味不明な実用結界を、イリスの洗礼を通じてゲットしていた模様。これで、イリスを後ろから応援するだけじゃなくて一応自分が前に出て肩を並べられる様式は整っていたわけか。
この流れだと、ツァリともフラグを立てそうな勢いなんだけれど……彼については千年後まで足跡が残ってないんですよね。結末的に悲恋だか別離だかが必然として用意されていそうなのがどうもテンションをあげきれない要因になっている。そも、バッドエンドの結果こそが【氷結鏡界のエデン】の世界なわけですしねえ。
何にせよ、あのツァリのデレが見れるのであればたとえバッドエンドでも本望なりっ。そこは期待したい、期待させて♪

1巻感想

氷結鏡界のエデン 9.決戦限界 アマリリス・コーラス3   

氷結鏡界のエデン9 決戦限界‐アマリリス・コーラス‐ (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 9.決戦限界 アマリリス・コーラス】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

「単純この上ない二択です。このまま穢歌の庭の扉が開ききって浮遊大陸が滅亡するのを待つか、それとも、ありとあらゆる犠牲を覚悟のうえでセラの虚像と戦うか」氷結鏡界を突破した三体の強力な幽幻種―『セラの虚像』。天結宮を追放されたシェルティスの前に現れた異篇卿イグニドは、セラの虚像を一緒に倒そうとシェルティスに提案を持ちかける。一方、天結宮では巫女のユミィが統政庁のゼアドールたちと共にセラの虚像の討伐に向かうことになり―。交錯するそれぞれの思惑、壮絶なる死闘、そして明かされるイグニドの正体―。絶望の中で少女の祈りが世界を守る、重層世界ファンタジー。

イリスさん、イリスさん。誰も貴女の過去を知らないからって、都合のイイように捏造しないの。あんた、誰がどう見ても極めつけのポンコツメイドだったじゃないですか。出来るメイドさんでした、みたいな嘘つかないのw
イリスは、なんでこんなイイ性格になっちゃったんでしょうね。昔は純朴で素直で思わず拳骨落としたくなるほどアホの子だったのに。歳月って残酷ね♪

世界の危機と相まって政治的緊張状態にあった天結宮と統政庁が協力し、さらに完全に敵対状態であった異篇卿とも共闘しての、対セラの虚像編という燃える展開に加えて、ついにイグニドの正体発覚。
という訳で、あとはネタバレ全開になるので、一応収納します。



続きを読む

不完全神性機関イリス 154cmの最終兵器3   

不完全神性機関イリス  154cmの最終兵器 (富士見ファンタジア文庫)

【不完全神性機関イリス 154cmの最終兵器】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

世界の四分の三が死んだ世界―。宝条軍学校の傭兵科に通う貧乏生徒である俺・凪は、機械工学科への転科に悩む機械マニアだ。ある日、俺は廃材の山の中から少女の姿をした家政婦ロボを発見し、早速家で修理することに。「おはようございます凪」―そう言って目覚めた彼女・イリスは、だけど、家政婦ロボのくせに家事も何一つできないダメ家政婦で、しかもその正体は軍事用の人型機械体!?嘘だろ!?―トラブルだらけの同居生活&大暴走な学園生活。そして迫り来る正体不明の侵攻者『幽幻種』―。人類の最終兵器『神性機関』として覚醒したイリスに、世界の命運が委ねられる。
作者の長編シリーズ【氷結鏡界のエデン】のおそらくは前史にあたると思われるスピンオフの新シリーズ【不完全神性機関イリス】。エデンの主人公シェルティスの優秀な相棒にしてお茶目な相談役、場合よっては引っ掻き回すトリックスターとして活躍する機械水晶イリスが、まだ人型機械としての身体を持ち、機神として活躍していた時代を描いたお話として、えらい期待していたのです。何しろラブコメっていうじゃないですか。あの所謂『イイ性格』をしたイリスが男の子相手にラブってコメるんですよ? 散々相手を引っ掻き回し弄り倒しておきながら、時々猛烈な可愛さでデレる! そんなイリスが見られるとなりゃあ、そりゃあワクワクですよ。その上で、このシリーズが前史である以上、いずれ世界は【氷結鏡界のエデン】の世界へと至るわけで、別れは必定、そこに待ち受けているのは何らかの形での悲恋である事は間違いない。
時代を超えた壮大なラブストーリーを、あのイリスさんが主役となってやってくれるとなれば、それはもうそれはもう……。
とまあ、そんな感じで盛り上がっていたのですが、あれ? イリスさん? なんか……その、性格というか、キャラ違いません?
何やら健気で一途でひたむきで献身的で、愛くるしくて人懐っこい小動物みたいな『カワイイ性格』の女の子じゃないですか。カワが被ってますよ、カワ、カワ。カワを取り除かないと『イイ性格』にはなりませんよ?

とまあ、意外と言えば意外すぎるイリヤさんのお姿に、ややも呆気。やっぱり記憶か、記憶喪失が原因か。記憶を取り戻したら、ちゃんと『アレ』なイリヤさんになってくれるんか。それとも、これから『アレ』な性格へと成長、もしくは変貌してしまうのか。染められてしまうのか。いや、染めてくれるような『アレ』なキャラはとりあえず見当たらないので、明らかに自己進化の方向だと思われるが。
あ、いや、ここは性格面よりも、性能面に言及するべきなのか。

ポンコツだーーー!!

なんという無能w 所謂無能な働き者。不完全神性機関ってつまり、大迷惑機関、という意味だったのでしょうか。本人、悪気がないだけにたちが悪い。エデンのイリスみたいに悪気たっぷりの有能もたちが悪いが……って、どっちにしてもたちが悪いな!!
結構、彼女の大迷惑さは死活問題な気がするが、凪くんは甘いなあ。

世界観の方は、世界の四分の三が滅び去っているにも関わらず、なんとものんびりした空気。普通ならもう、日常が崩壊しているレベルのようにも思うんですけどね。氷結の方は、結界が機能していて曲がりなりにも平穏は保たれているから、というよりも閉鎖空間の中での自己サイクルが完成しているが為に、一般市民の日常も成り立っているのでしょうけれど、此方の世界では世界が滅びていく状況が現在進行形なわけで、難民流入や市民の不安感の増大に伴う治安の悪化。生存権の縮小に伴う生産体制の崩壊と物資供給の滞りなど、ちょっと考えただけでも世界は終わっちゃってるわけで、普通なら国家総動員体制だわな。のんびり学校生活送らせている余裕があるんだろうか、とちと疑問に思う。
まあ近い将来、なくなりそうだけれど。どう見ても破滅的な状況でありますし。何やらエデンの方でも見かけた重要なネームド・キャラクターの姿がチラホラ、と。さすがに教官どのは別人だろうけれど、明らかにあの二人は同一人物、というかあの人たちはエデンでも千年前から活躍していた、とちゃんと明記されているので、間違いなく当人なのだろうが……この頃のあの人とか、結構ヤバそうな性格してそうなんだが。やはり千年という月日は、それ相応に性格の門を丸くしたり、逆に棘を生やしたりとかしてしまうのか。

そして、相変わらず世界の要石にも関わらず、微妙に役立たずな禁断水晶さん出ましたーー! って、禁断水晶、既に千年前から燃料切れだったんかい!! あんた、全盛期何時だよ!! エデンでもうあかん、もう耐えきれへん、ギブギブ! と音をあげてたから、千年前はさぞブイブイ言わせてたんだろうな、と思ってたら、千年前からもうあかんねん、もうあかんねん、これ最後やからな、最後やからあんた自分で何とかしたってな、とギブアップ寸前だった件について。
いや、実際はアマリリス・ソフィネット、こんな態度じゃありませんけど、大丈夫か世界の守護者と思わざるをえない。……まあ、大丈夫じゃなかったから、エデンになっちゃうんだろうなあ、うんw

細音啓作品感想

氷結鏡界のエデン 8.悲想共鳴―クルーエル・シャウト―3   

氷結鏡界のエデン8  悲想共鳴‐クルーエル・シャウト‐ (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 8.悲想共鳴‐クルーエル・シャウト‐】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

異篇卿イグニドによって告げられた事実に混乱する天結宮。帰還したシェルティスは上層部によって身柄を拘束されてしまう。そんな中、シェルティスの過去やユミィとの関係を知ったモニカは心を閉ざしてしまい……
ヴァイエルが完全にチームのおっかさんなんだが(笑
口では不貞腐れたような事を言いながら、やってることといえば甲斐甲斐しいくらいの橋渡し役。モニカの自閉によって拗れてしまったチームの雰囲気をコマ目なケアや気配りでフォローしてまわり、ただでさえメンタル面で本調子でない面々がツマラナイことで任務に躓かないように料理などの雑事や任務の準備作業などを回して余計な部分で負担がかからないように小隊運営の管理を一手に担い、挙句にシェルティスとモニカの最終的な仲直りを強引に後押しすることで支援する。もうパーフェクトである。見た目ゴツイチンピラで不平不満しか口にしないような不良のくせに、なんでこいつこんなに縁の下の力持ち属性なんだろう(苦笑
事情に通じていたはずの華宮が、意外にもあたふたするばかりであんまり役に立たなかったのに比べて、その働きが際立っていた。華宮って頭脳労働担当だけれど、人間関係の機微とか察することは出来てもあんまり自分から手を出すとか出来なさそうだもんなあ。ヴァイエルに懐いているのは、そのあたりも関係あるのかもしれない。

ちょっと意外だったのが、シェルティスの処遇が案外甘かったところかな。てっきり、帰還と同時に危険要素として問答無用で拘束して権利や地位を剥奪してしまうのかと思っていたんだが。塔の上層部って意外とそこまで強権的な力は持ってないんだ。そもそも、シェルティスが穢れ持ちだというのは、既に上層部も前にエデンから戻ってきた時に把握してたんですよね。それを公表もせずに居住区に追放した事実は、上層部にとってもスキャンダルなのかもなあ。今回の騒動を見る限り、シェルティスを秘密裏に居住区に放逐した件は知られれば相当に非難の的にされそうですし。下手に藪をつつくと蛇が出てしまうのは上層部も一緒なのか。だとすると、現状を維持したままシェルティスが失態を犯して別件で何とか潰す、という方針をとったのは理解できなくもない。
何だかんだと巫女や千年獅にシェルティスは強力な伝手があるわけですし、政治力に長けたメイメル姉さんもいる以上、安易な真似は危険ですらあるわけだし。

何とか、モニカとの亀裂は修復され、チームは元通りになったけれど、天結宮でのシェルティスの危うい立場は相変わらず。春蘭は攫われてしまうし、巫女たちと上層部との亀裂は下部の錬護士の間まで広がり、組織として内在的に分裂状態になりかけているという危機的状況。
そこに、エデンから浮上してきた存在。元々、異篇卿って厳密には人類の敵ではなく、天結宮などとは違う形で人類の生存権を守ろうとしている集団であるので、ほんとうの意味では敵ではないんですよね。ところが、今度現れてきた存在は、どうやら間違いなく絶対的な敵のようで……統政庁の方も動きが激しくなってきたし(って、あのマハのアレはなんなんだ!?(爆笑)、次回辺りかなり大きな動きが起こりそうでドキドキ。

それから、なんか本シリーズと平行して「イリス」がヒロインの新シリーズがはじまるみたいなんですが!
登場人物(?)の中でも最もイイ性格(w)をしたイリスがヒロインって、どんだけはっちゃけるつもりですか!? 粗筋やあとがきを見る限り、本シリーズの過去編にあたるもののようですが、これは楽しみだ。

細音啓作品感想

氷結鏡界のエデン 7.空白洗礼3   



【氷結鏡界のエデン 7.空白洗礼】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

「世界を構成する鍵。空白(わたし)のこと、あなたの魔笛のこと、第七真音律(エデン・コード)のこと。全てを教えてあげる。望む事実(こと)も、望まない事実も」
 満面の笑みを浮かべ、空白(イグニド)は歌うようにシェルティスに告げた。
「あなたには全てを知って――絶望して欲しいですからね」
 第三機関・異篇卿の拠点に潜入したシェルティスの前に、異篇卿イグニドが現れる。空白(イグニド)の存在にふしぎな郷愁に襲われ、シェルティスは戸惑いを隠せないでいた。そして同じ頃。千年獅・レオンの前には"理想の敵”が立ちふさがる――。
 穢歌の庭(エデン)に堕ちたシェルティスの"真実”が明かされ、"みえざるもの”の実在証明が求められる、重層世界ファンタジー。
いつかはシェルティスの秘密はバレるとは思ってたけれど、上層部の巫女や千年獅たちは殆どみんな承知しているし、そんな悪い形では明らかにならないと思っていただけに、これだけ露骨な悪意と作為を以て暴露されるとは完全に予想外。前回、シェルティスの秘密を匂わせた怪文書が案外騒ぎにもならずに収拾されたので安心してしまってたんだなあ。あれは単なる前振り。今回の暴露を効果的に知らしめるための呼び水に過ぎなかったわけだ。
しかもこれはイグニドが画策したわけじゃないけれど、モニカの行動がタイミング悪すぎだ。まるで謀ったように、モニカが一番ショックを受けるタイミングでの暴露だったからなあ。このタイミングでさえなかったら、シェルティスの秘密が知られたとしてもそこまで致命的な傷にはならなかったはず。否応なくこれは、シェルティスとユミィに裏切られた、騙されたと感じても仕方がないタイミング。たとえ理性でそれが誤解だと承知していても、感情が納得できない、心が傷ついてしまうタイミング。最悪だ。
幸か不幸か、シェルティスはモニカの気持ちに今の段階では気づいていないのだけれど、いややはりそれはあとで蟠りとなって残ってしまいそうだなあ。知らないということは対処が出来ない、或いは遅れてしまうということだし。今回の一件で塔の権威は著しく失墜してしまうだろう事を鑑みるなら、彼を守ってくれる立場にある人達はシェルティスをかばえる状況になくなるだろうし、周囲のほとんどは彼の敵に回ってしまうはず。
今のところシェルティスは挫けていないけれど、状況の厳しさを目の当たりにしたとき果たしてそれでもなお気力を保てるか。彼の方ががんばれても、ユミィもまたモニカの一件を中心に傷ついてしまってるからなあ。
それにしても、イグニドの悪意とも好意ともつかないシェルティスへの執着は意外だった。もっと飄々とした興味や好奇心だと勘違いしていたが……何かシェルティスやユミィと深い関係にある人なんだろうか。それらしい事を匂わしているけれど、過去にそうした人が居たという回想は二人の間にはないんですよね。いや親しいどころじゃない、イグニドの台詞からすると……。
シェルティスが穢歌の庭に堕ちたという事故の真実が明らかになったものの、それと同時にまた謎も増える始末。話を聞く限りでは、異篇卿は決して悪いことをしようとしているわけじゃないんですよね。ある意味、塔とは別の手段で世界を守るための方法を探っている、と言っていい。ただ、何故こうもこそこそと隠れてやらなきゃいけないのか。誰が彼らを纏めて方針を決めているのか。そもそも、何故だれも知らない世界の真実を知っているのか。
それこそ千年前まで遡らなければいけない因縁っぽいなあ。
ともあれこれで第一部が終了。穢歌の庭から戻ってきたよりもより酷い状況に置かれながらも、シェルティスは改めてユミィの千年獅となることを決意する。その決意は、かつてとは比べ物にならないくらいに重く、密度の濃いものとなっている。彼の前に立ちふさがる壁はさらに高くなっているけれど、彼もかつてとは比べ物にならないくらい心の芯が強くなっているのだから、最悪の状況にも関わらず決して不安ばかりじゃないんですよね。
願わくば、モニカが可哀想なことにならなければいいのですけど。

あと、黒猫さんが脱がされたのはグッドジョブw 天の車のメンバーって、ある意味塔の面子より個性的で面白い人ばっかりだなあ。

シリーズ感想

氷結鏡界のエデン 6.水晶世界3   

氷結鏡界のエデン6  水晶世界 (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 6.水晶世界】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon

巫女の第三位と、その千年獅。彼らの帰還と共に、水晶世界の旋律が響く−−
巫女失格なの−−ユミィはシェルティスにそう告げる。千年獅・ホルンとの因縁から、自分を追いつめるユミィ。そんな中、強力な幽幻種が発見される。ユミィは、討伐に向かうホルンと、ある“勝負”をするのだが−−
今の世界を織り成す秘密が徐々に浮かび上がり、真相へとたどり着くための足がかりが見えてくるのつれて、さらなる謎が謎を呼び奥行きが広がっていく中で……キリエ料理長、あんた何者なんだよ!!(爆笑
いや、このカフェの料理長だけなんかいきなり過ぎるよ! 他の世界の謎や登場人物の真の姿なんかは、ちゃんと物語が進む事によって段階的に、繋がりを持って情報が開示されて行っているにも関わらず、この人だけそりゃもういきなり無造作に、前触れもなく、出会い頭に、謎の中核にしれっとした顔で紛れ込みやがったw
何らかの思惑あって、このポディションに居た、と思えれば気も楽なのだが、言動を見てると本気でたまたまっぽいのが恐ろしい。紗砂と鉢合わせしたときの二人の様子を見てると、何も考えてないようにみえるし。
まあ、穢歌の庭から帰ってきたシェルティスを雇っていた時点で、何も知らなかったとは考えにくいんだけれど、やっぱり何も考えてなさそうだよなあ(苦笑

さて、今回の話でようやく巫女と千年獅が全員登場したのか。これまでは何だかんだと出来た人が多かった中で、千年獅ホルンが余裕のない人だったというのが意外だったなあ。ユフィに対して逆恨みが高じて、極めて辛辣な態度をとっているのだけれど、八つ当たりの対象であるユフィのみならず、誰彼構わず攻撃的な態度なんですよね、この人。ユフィに期待を裏切られたからこうなったのか、そもそも心をゆるしている家族以外には敵愾心をむき出しにしないと我慢出来ないたちだったのか。何れにしても、心に余裕が無い現れなんだろうけど、これは姉巫女様がちゃんと躾ておかないと。実際、妹の態度には姉様も危惧を持っていて何度も言い聞かせてたみたいだけど、全然効果がなかったようだし。
だからこそ、そんなホルンに対してシェルティスとユフィがビシッと直言してくれたのには、正直見直す思いだった。二人とも、温厚で他人に対してあまりキツい事は言わないタイプなだけに余計に。特に、ユフィなんかはホルンに恨まれるだけの理由があった上に、シェルティスを浄化出来ない件も合わさって、自分の巫女の資質に対して自信をなくしかけてた部分もあっただけに、ホルンに対してはとても強く出る事は出来ないとおもってたんですよね。それが、ああも直裁的にホルンを非難して退けるとは。
意固地になっていたホルンも、ユフィの人となりは恨み怒り憤っていたからこそ良く理解していただろうから、そんな彼女からの容赦のない言葉だからこそ、姉の言葉よりも余計に深く突き刺さったのだろう。自分を見つめなおすきっかけというのは、なかなかいつも傍に居る親しい人からは得にくいものですからねえ。
こうして、巫女として、護士として他者との関わり合いが増え、成長していくに連れて、お互いを守り助ける事を至上としてきたシェルティスとユフィは、その目的はそのままに、しかし立場と視点をより俯瞰的に、この世界の在り方そのものの謎の解明を意識しはじめている。それこそ、世界が自分たちに何を求めているかを確かめるために。
見事に、世界の謎を紐解くこそが、二人が求める道へと繋がっている事が明らかになりはじめたわけだ。
しかし、そこにどうやらエリエが思わぬ形で深く関わることになりそうなのは予想外だったなあ。この娘、最初はその立ち位置がよく分からなくて、単なる賑やかしの、雰囲気を明るくするためのコメディ要員なのかとすら思ったくらいなんだが、いつのまにやら謎を織りなす中核人物たちの間に一番深く入り込んでいる上に、この先も彼女が重要な役割を果たすであろう事が示唆されているわけで……。
丁度、あのやたらと個性的だった統政庁の特殊機関【天の車】の第九なども登場して、そろそろ役者も出揃ってきたのかな。あそこの連中、ある意味天結宮の人間たちよりもよっぽどキャラ濃いよなあ(笑

4巻 5巻感想 

氷結鏡界のエデン 5.絶対聖域4   

氷結鏡界のエデン5  絶対聖域 (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 5.絶対聖域】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon


君は千年獅になりたい?−−最強の錬護士筆頭イシュタルの目的とは!?
ユミィ護衛任務中のシェルティスの前に現れた、最強の錬護士筆頭イシュタル。シェルティスは、かつて剣を交わした彼女に正体がばれることを心配するが、イシュタルは謎めいた笑みを浮かべるばかりで……

前巻からその強大な存在が示唆されていた錬護士筆頭イシュタルさんが、予想していた、そして読んでいる最中の印象とまるで違う方向でヤバかった!!
うわあっ、こういうキャラクターだったのか。傍目から与えられるイメージからすると、まるっきり清々しいほど裏返しじゃないか。なにやら、物凄い因縁とか秘密を抱えているのかと思っていたのに、この人の抱えていた真実とは、まさに一点を貫く槍そのものだった。
でも、だからこそこの人の強さは怖いよッ! 余計な物が何もない分、目的がたった一つに特化されている分、感情その他もろもろまでたった一つのために集約されている分、この人には揺るぎというものが欠片もない。狂的なほどに、強靭だ。穿てぬ物は何も無いというほどに尖っている。
これは、下手に意味深に色々抱えている人よりも、シンプルな分その強さはヤバいですよ。単純な戦闘力なら千年獅の面々すら上回ってしまうというのも、この人ならば仕方がない。
もしかして、【祓戈の到極者 ジルシュヴェッサー】の称号に一番ふさわしいのって、このイシュタルなんじゃないだろうか、とすら思ってしまった。

さて、今回は彼女の強烈な存在感に引っ張られた感もあるけれど、とりあえずはシェルティスはサブに置き、むしろ巫女ユフィの自覚と成長を促すための話だった感じ。シェルティス側は、フォー・マン・セルのチームも上手く編成できて一旦安定したわけですしね。
それから、浮遊大陸エデンを出て、別の浮遊島に存在する統制庁とその施政下にある街に舞台を移したことで、どこか閉じた感覚があった世界観も一気に広がってきた。統制庁の【天の車】の面々も、あの暑苦しいゼルドールのおっさん初めとして、かなり個性的な連中みたいだし(笑
そして、空間的、人間的な広がりと同時に、時間的にも過去と現在がつながり始め、世界の構造の秘密もまた徐々に浮き上がり始めている。読者視点だけでなく、イリスという存在を鍵にして、また空白と呼ばれる敵との接触により、ユフィやシェルティスたちにも、そういった情報が開示されていくのもまた世界の秘密が紐解かれていく、という感じが出てて、物語が進みだしているという実感が得られる。

しかし、これは思っていた以上に「黄昏色の詠使い」シリーズとの共通点が深いところに食い込んできた。専門用語の共通点だけじゃなく、マハの使ってる術のシステムなんて、かなり「アレ」に近しいものだったし。
裏でうごめいていたものの暗躍が眼に見えるところに出てきたことで、話もずんずん面白くなってきた♪

物語の進行もそうだけど、キャラの掘り下げも進んできたなあ。さすがに新キャラ登場が多かったので、華宮とヴァイエルについては出番少なかったけど、その分、モニカがユフィとイチャイチャしてくれていたので、オッケーオッケー。ってか、モニカってヒロイン側にも関わらずそのキャラクターってどちらかというと生真面目ヘタレ系主人公のそれだよなあ(笑
むしろ、ヒロインとしてはただの機械水晶であるはずのイリスの方が可愛すぎるんですがww 性格に愛嬌がありすぎる。自分と同系列のシステムを守るためにシェルティスが庇って傷ついたときの「…………ばか」には思わずキュンと来てしまった。

4巻感想

氷結鏡界のエデン 4.天上旋律3   

氷結鏡界のエデン4  天上旋律 (富士見ファンタジア文庫)

【氷結鏡界のエデン 4.天上旋律】 細音啓/カスカベアキラ 富士見ファンタジア文庫

Amazon
 bk1

最近はアレですな、男のツンデレくんが大流行ですな!(笑
男の娘の流行といい、色々とこう、ねじれてきている気もするけれど、男の娘も男のツンデレも前から在るといえば当たり前にあるものなので、今更と言えばいまさらか。
というわけで、華宮の推薦というか強引な勧誘によって、四人目のメンバー、ヴァイエル・バッハベルが隊に参入し、これで隊の基本人数である四人が揃った。一応、これが基幹メンバーとなってこれ以上は増えないはず。隊以外の登場人物もかなり多いし、まだ名前だけ出て未登場のキャラもいるのですしね。
しかし、なんというかまた……主人公が属するチーム、恐ろしく個性的な面々が揃うのは珍しいどころか王道なくらいなのだけれど、みんながみんな、四人とも全員がそのベクトルは違うとは言え真面目くん揃い、というのは珍しいなあ。華宮は相当ズレてるけど、うん。でも、あの娘もちょっとマッド入っているけれど、人間関係や任務に対して生真面目なのは間違いない。新キャラのヴァイエルも、意固地でひねくれ者だけど恐ろしく律儀で頑固で堅物な生真面目くんだったしなあ。そして言わずもがな、隊長のモニカはと言えば杓子定規なくらいの生真面目の標本みたいな人……あれれ? むしろシェルティスが緩くすら見えてきたよ?(笑
イリスというお調子者の相棒がいるとは言え、何気に場を和ますボケツッコミ要員になってるし、主人公のくせに(笑
背負っているものや信念の重さに比べて、シェルティスが内向きに悩み沈んでしまわない明るさを持っているのも、大きなポイントなのかも。シェルティスも非常に真面目くんなんですけど、その真面目さで自分を自縄自縛してしまうタイプじゃないんですよね。意外と開き直って前向きに突き進んでいくタイプというのは好感が持てる。今回だって、突出した実力と他者との連携の経験不足によって、チームワークが上手く取れずに実力を鈍らせてしまうという行き詰まりにあたってしまうのだけれど、それで悩んで落ち込んでしまわず、積極的に克服していこうというあたり、目的であるユミィのもとに辿り着くために一途であるというべきか、精神的にタフというかメゲないタイプというか。なんにせよ、必要以上にウジウジしないのはいい事ですよ。
そんな彼に身近な女の子たちから好意を寄せられるのは、必然といえば必然なのか。まあ、今のところは露骨な接近はまだないんですけどね。シェルティス自身、ユミィ一筋だし、そもそもこの作者さんってハーレム志向よりも個々のキャラにカップリングを用意するタイプですしね。とはいえ、華宮があれほど積極的にヴァイエルに御執心とは思わなかった。お嬢さん、あんたのそれはもろに一目惚れの恋じゃありませんですか(笑
うわぁ……なんか一途だ。まだその感情に自分で意味付けを行っておらず、湧き上がってくる想いに真っ更なまま突き動かされているので、完全に白無垢な恋心は綺麗なことこの上ない。それが恋だと自分で意識したとき、いい意味でいろんな色に染まってくるんだろうけれど、この無垢な真っ直ぐさはヴァイエルからすると、……対処の仕様がなくて困るよなあ。そもそも人間関係あからさまに不器用そうだし(笑

世界観の方も、この閉ざされた世界の始まりとも言うべき過去の一端にユミィが触れ、そこで遭遇する謎の人物たちの正体も垣間見えると同時に、ユミィに課せられた責務とシェルティスに宿った魔笛の力の関わり、第七天音律に至るもの。色々なものが見えてきて材料はばらまかれつつあるのだけれど、また全体像は遠いなあ。前シリーズを想起させる単語が次々と出てきているのも、「黄昏色の詠使い」シリーズとの関連をどこまで示唆しているのか。
まさか「ジルシュヴェッサー」の名前まで観るとは思わなかったもんな。その称号持ってるだけで、未だ未登場でどんなキャラかも描写されていないにもかかわらず、ああこりゃいろいろな意味で手に負えない奴だな、と思ってしまうのはなぜだろうw

黄昏色の詠使い 10.夜明け色の詠使い4   

黄昏色の詠使いX  夜明け色の詠使い (富士見ファンタジア文庫 さ 2-1-10 黄昏色の詠使い 10)

【黄昏色の詠使い 10.夜明け色の詠使い】 細音啓/竹岡美穂 富士見ファンタジア文庫

Amazon
 bk1

うわぁ、泣いた。二人の詠が紡がれていくシーンでは、自分でもどうかと思うくらいに泣いてしまった。
しかし、どうしてここまで泣けてしまったんだろうか。ちょっと自分でも不思議に思うくらい、胸がいっぱいになってしまったんですよね。
お話自体は決して特別でも特異でもなかった。というよりも、むしろ古典的な王道路線と言ってもいいくらい普遍的な内容。囚われのお姫様を、小さな王子様が一生懸命助けようとする話。もしくは、分からず屋の親の手元から恋人を取り戻そうとする、嫁取り話?
こうして見ると、これって子離れできない親に対して、子供はしっかりと自分の力で成長し、貴方から受け取った祝福を糧として、自分たちだけで幸せを掴むことがもう出来るんだ、と伝える親子の物語だったんだなあ、と納得。
これまでミクヴェクスの摂理に抗した人たちは、まさしく反抗しただけだったわけだ。親の説いに対して、受け入れず反対し、抗おうとするだけ。それは、親としては子の行く末への心配をさらに募らせるだけ。
それに対して、ネイトは敢然とミクヴェクスの傲慢を指摘し、誤解や間違いを示し、それとは別に親としてのミクヴェクスの意思と好意、そして祝福を否定せず受け入れ、その上で自分たちはもう、自分たちだけでやっていけるのだ、ということを、見事に証明してみせたわけだ。
エピローグでのミクヴェクスがシャオやファウマに語った独白は、何故ミクヴェクスがクルーエルをネイトに返し、これまで彼の存在が竜との対立を解消するに至ったのか、それをものすごくわかりやすく端的に語っていて、この物語がとても素晴らしい形で幕を下ろしたのを理解させてくれたんですよね。あれは良かったなあ。
正直、ミクヴェクスとアマリリスの対立やこの世界の成り立ち、名詠式の意味など、かなりややこしく把握していたとは言い難かったんだけど、あの独白で一気に全部理解できた気がする。そして、ネイトたちが成し遂げた事の意味も。

ほんとに、きれいなお話でした。なんかもう、不純物を取り除き、丹念に磨き上げ、結晶化させたような、宝石のようなお話でした。見ているだけで圧倒され、心震わされ、魂を奪われる光景ってあるじゃないですか。まさにあんな感じ。気を衒う事もないとても王道的なお話だったにも関わらず、これだけもろに泣かされてしまったのは、人の根源的な部分にある、綺麗なものを見たら感動する、という感性に直撃を食らったせいなんじゃないかと、思うわけですよ。
ぶっちゃけ、色々と足りない部分も多々あったと思う。技巧的、構成的にも拙い部分があったように思う。でも、それらを気にさせない、圧倒的なモノが、この物語の結末には広がり、輝いていたという事なんだろう。
作家として、それはきっと得難い特質なんだろうね。これからも、作者にはそれを大事にして、いっそう磨いていって欲しいと願う。
また、何度も泣かされる作品を読ませて欲しいから、ね。

個人的には、イブマリーが「またね」と言ってくれたことがこの上なく嬉しい。思い入れとしては、むしろ少年少女よりもかつて少年と少女だったカインツとイブマリーにこそ入れ込んでいたものだから。
でも、イブマリー。息子がいるようないい歳なんだから、そろそろ素直じゃないのはやめときなさいよ(笑


黄昏色の詠使いVII 新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ4   

黄昏色の詠使いVII  新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ (富士見ファンタジア文庫 さ 2-1-7 黄昏色の詠使い 7)

【黄昏色の詠使い ?.新約の扉、汝ミクヴァの洗礼よ】 細音啓/竹岡美穂 富士見ファンタジア文庫


クルーエルのヒロイン性は完璧だなあ…(慨嘆
ようやく前回までのアマリリスによる浸食、というかアプローチ?の影響によってクルーエルの身体を蝕んでいたモノが拭い去られ、元気になったと思ってたら、結局問題は何も解決していなかったというわけなのね。
彼女が背負い続ける破滅へのリスクは、まさしくヒロインとして相応しい特性なんだけど、ちょっと辛いよなあこれは。
本来クルーエルとは、世話好きで明朗快濶、少しやんちゃなところもある正義感たっぷりの、でも女性らしさに満ち溢れた優しいお姉さんで、まだ幼い主人公のネイトからすれば、どちらかというと甘えたい対象というべき存在になるはずだと思うんですよね。実際、クルーエルは自身が負っている破滅を意識することなく(無意識には自覚しているのでしょうけど)、ネイトという少年を自分は庇護し支えるべきだと考えている(恋愛感情も自覚し出しているけど、まだそこらへんは擦り合わせてる段階のようにも見える)。
でも、ネイトからするとクルーエルを襲う運命の末路を知ってしまった以上、ただ頼り甘える相手ではいられないんですよね。母の軌跡を追い、母の想いを探して、どこか周りの全てを、自分ですらもかなぐり捨てて母が残した【夜色】を一身に、一心に追い求めていた少年を振り向かせるほどの強く眩しく、そして暖かい光。その光は、同時に今にも消えてしまいそうな儚さを秘めていて、自然と少年にその光を守りたい、守るために強くなりたいという意識を芽生えさせる。
これはまさしく、子供でしかない幼い少年を、一人の男に成長させる要因であり理由そのものなんですよね。
守ってくれる庇護者であると同時に、守ってあげなければならないお姫様という両面の特性を有しているクルーエルのヒロイン性は、完璧なんですよ(力説
ただ、そのためにクルーエルが背負う羽目になった運命が、半端ない過酷さで、正直たまんないんですが。
でもね、その分ネイトが男の子としておっきく成長してきているので、不安はないのですけれど。カインツが母イブマリーに対して果たせなかった想いを、ネイトが受け継ぐシーンはちょっと胸にきましたね。
お互いに、お互いが自身の根幹を支える存在、か。この二人にとって、相手を守ろうという想いこそ、時に崩れそうな自分を支え、時に自分を大きく成長させる支柱となってるわけだ。こういう関係、めちゃくちゃ好きなんですよね。

一方で、メンバーの中で騎士的・戦士的役割を担ってきたエイダの新しい一面も見えてきて……。
今まであんまり女の子扱いしてなかったくせに、いきなり反則級の見せ方してきたなあ(苦笑
そりゃあ、お互いを強く守ろうと意識し合ってるネイトとクルーエルを一番間近で見てきたのは、エイダなんだろうけど。茶化す風でもなく、あんなに真剣に、深刻に、守られる女の子を羨ましく思ってるとは、普段の男勝りで…というより冷静沈着なプロフェッショナルな彼女の在り様を見てたら、全然想像もしてなかった。
考えてみればこの子も年頃の女の子なんだよなあ、とテンプレ的なことを思ってしまうほどの不意打ち。
そんなエイダの女の子的な側面を、余人にまで垣間見せてしまうほどの刺激を与えることになった存在が、このアルヴィルってわけか。
なんかエイダの様子見てると、まだ自分の感情を把握しきれてないクルーエルやネイトと違って、かなり自覚的なような……。

そして完璧に予想外だったのが、灰色詠名。これまで敵役が使ってきた詠名式なだけに、ある種の邪法のように認識にインプットされてきたのですけど、まさかこういう形で再登場してくるとは……。
これって作者の詠名というモノに対しての強いメッセージを感じるなあ。
いやいや、素敵だと思います。

黄昏色の詠使いVI そしてシャオの福音来たり4   

黄昏色の詠使いVI  そしてシャオの福音来たり (富士見ファンタジア文庫―黄昏色の詠使い (174-6))

【黄昏色の詠使いVI そしてシャオの福音来たり】 細音啓/竹岡美穂 富士見ファンタジア文庫


二月に出版された五巻から僅か二か月での新刊ということで、早いなあと感心していたら、短編集でした(苦笑
とはいえ、ポツポツと見逃せない重要な情報が混ざってるんですよね。
短編それぞれの時系列が記されてないので、最初混乱しましたけど、一応冒頭に季節などが描写されてることもあり、おおむね判別はできそう。変に時系列シャッフルされてないし。

赤奏【あなたに送る小さな黒歌】
ネイトが転入してきてからこっち、クルーエルのネイトへの感情って案外見えにくかったんですよね。最初から、ネイトに対しては熱心に構ってたし、その割には異性に対する情熱みたいなのはあんまり感じられず、柔らかい包み込むような温度、お姉さん役としての態度として一貫してたように見えていたので、あのキスをせがむシーンには不意打ちでガツンとやられたんですよね(苦笑
そんなクルルが、ネイトへの感情を自覚する話がこれ。てっきり、クルルもあの瞬間までネイトに明確な感情を自覚していたわけじゃないと思ってたんですけど、そうじゃなんかったのか。いやいや、ネイトが年下でまだ12,3の子供というのもあるんだろうけど、クルルって自分の恋情に対して余裕ありますよね。

緑奏【探せ、そいつはあたしのだ!】
本編ではなかなか見られない脇役衆の新たな一面が伺えるドタバタコメディ。というかミオ、本編とかーなりキャラ違うんですけど!(笑
こんな危ないヤツだったのか。もっと健気でまじめで貧乏くじ引いてしまう幸薄いタイプだと思ってたのに……完全に暴走して回り巻き込んで自分だけ平然としてるタイプだ、これ(w
そして、エンネ先生……なんなんだ、その暗黒精神面というのは(汗
若かりし頃のエンネ先生は、どうやら邪悪というか黒ミサひらいて悦に浸ってそうな暗黒な人だったらしいw

青奏【アマデウスを超えし者】
てっきり、名詠を学ぶ学校であるトレイア・アカデミーにおいて、こと武術についてはエイダだけがずば抜けた実力を有しているのかと思ってましたけど……違うのか?
どうやら少なくともあと二名(女性)、エイダに比肩する実力者がいるらしい。どちらもゲテものっぽいので、本編にどれほどからむかわかんないけどw

白奏【花園に一番近い場所】
ネイトが主人公である以上、絶対あるだろうなと思ってた女装ネタw
なんだけど……、これコメディ回にも関わらず、非常に気になる点があるんですよね。
なんで、女装したネイトが、イブマリーそっくりなんだ?
それも、イブマリーと同窓であるミラー、ゼッセル、エンネの三先生が揃って見紛うくらいに。
ネイトの話では、イブマリーと彼には血の繋がりはなく、ネイトはイブマリーによって孤児院から見受けされ、育てられたはずなのに。
ネイトとそっくりなシャオという少年の存在といい、ネイトの出自にはかなりまだ大きな秘密が隠されているのではないだろうか。

黄奏【走れ、そいつはあたしのだ!】
とりあえず、【イ短調】がダメな人たちの集まりだということはよくわかった。ものすごくよくわかった。
ダメだ、こいつら。
そして、短編通してわかったのが、クルーエルが何気にそつなくおさえるところ押さえてるしっかりものの要領良し、ということか。ちゃっかり暴走の外にいるか、巻き込まれても痛い目みたいところに上手いこと逃げてるし(笑
頼りになりますw

虹奏【また会う日までの夜想曲】
カインツとイブマリーの……これはもうラブストーリーと言ってもいいでしょ。お互いにひたすらに目指し登らなければならない頂が見えていたからこそ、お互いに普通の恋人として想いを重ねることを選ぶことはしなかったにしろ、こんなに深く固く絆が結ばれていたんなら、それはもう恋人以上に心を重ねた関係だったんだろうなあ。
不思議と、悲恋という感じはしないんですよね。距離も存在もこえて、この二人は傍に居続けているような気がします。少なくとも、カインツがネイトというイブマリーの想いを継ぐ者の存在と、それを見守る者の存在を認識した瞬間から。
それにしても、コートの事といい、卒業式での無茶っぷりといい、カインツのイブマリーへのべた惚れっぷりは想像以上でw

そして、第二楽章へと繋がる幕間
禁律・空奏【そしてシャオの福音きたり】
結局のところ、未だにクルーエルが負っている運命にしても、シャオの正体も、ネイトとイブマリーの使う夜色名詠にしても、何も明らかになっていないんですよね。それどころか、第一楽章で起こった様々な重大事件。その真相も明らかになっていない。
まさしく、ここまでの5巻って起承転結の起。序破急の序でしかないんですよね。そして、ここからこそ、本当に始まるこの黄昏色の詠使いの本章、というわけですか。

……よし、盛り上がってきた!
 

7月4日

松本直也
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


稲垣理一郎/Boichi
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


藤本タツキ
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


阿賀沢紅茶
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


マポロ3号
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


yatoyato
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


土田健太
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


橋本悠
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


辺天使/津田穂波
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊藤砂務
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


三条陸/芝田優作
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


稲岡和佐
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


有馬あるま/フカヤマますく
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


田中靖規
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


堀越耕平
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


古橋秀之/別天荒人
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


神江ちず
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle DMM


路生よる/藤堂流風
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


蝉川夏哉/ヴァージニア二等兵
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


三上康明/田中インサイダー
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM

7月1日

紙城 境介
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


メソポ・たみあ
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ナナシまる
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


shiryu
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


あまさきみりと
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ミヤ
(角川スニーカー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


榊一郎
(HJ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


たすろう
(HJ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


シクラメン
(HJ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


かみや
(HJ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ぎんもく
(FUZコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


晩野
(FUZコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


明地雫/霜月緋色
(HJコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


森山ゆっこ/はむばね
(HJコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


黒野ユウ/遠野九重
(B’s-LOG COMICS)
Amazon Kindle B☆W DMM


大和田秀樹
(近代麻雀コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月30日

之 貫紀
(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W DMM


kawa.kei
(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W DMM


槻影
(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W DMM


白水 廉
(エンターブレイン)
Amazon Kindle B☆W DMM


丸山 くがね
(エンターブレイン)
Amazon


鹿角フェフ
(GCノベルズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


力水
(モンスター文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


蒼井美紗
(Mノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


よねちょ
(Mノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


あきさけ
(Mノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


唐澤 和希
(ヒーロー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


中野 在太
(ヒーロー文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


新城一/海月崎まつり
(KCx)
Amazon Kindle B☆W DMM


キダニエル/四葉夕卜
(KCx)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W

6月29日

榊 一郎
(講談社ラノベ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


弥生 志郎
(講談社ラノベ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨宮 和希
(講談社ラノベ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


虎走 かける
(講談社ラノベ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


謙虚なサークル
(講談社ラノベ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


深山 鈴
(Kラノベブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


右薙 光介
(Kラノベブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


火事屋/蛙田アメコ
(ライドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


真鍋譲治/すかいふぁーむ
(ライドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊吹 亜門
(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W


柴田 勝家
(星海社FICTIONS)
Amazon Kindle B☆W

6月28日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月27日

浦上ユウ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫夜叉/亀小屋サト
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


たくま朋正/伊藤暖彦
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


結城鹿介/髭乃慎士
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


幌田
(まんがタイムKRコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W

6月25日

十文字青
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鬼影スパナ
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


篠崎 芳
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


寺王
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


御鷹穂積
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


メグリくくる
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨川水海
(オーバーラップノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


江口 連
(オーバーラップノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


和島 逆
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM


KK
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨川透子
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月24日

芝村 裕吏
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


志瑞祐
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


長月 達平
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


長月 達平
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


月見 秋水
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


三月みどり
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


花間燈
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


衣笠彰梧
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


常世田健人
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ジルコ
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


疎陀陽
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


九十九弐式/すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


甘岸久弥
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


yokuu
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天ノ瀬
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ラチム
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


櫻井 みこと
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


御手々 ぽんた
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


支援BIS
(KADOKAWA)
Kindle B☆W DMM


藤也卓巳
(あすかコミックスDX)
Amazon Kindle B☆W DMM


ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


横田卓馬/伊瀬勝良
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ぶんころり/プレジ和尚
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


蛍幻飛鳥/志瑞祐
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


水無月すう
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


鈴見敦/八又ナガト
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


御宮ゆう/香澤陽平
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


人生負組
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ZUN/水炊き
(角川単行本コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


神地あたる/白米良
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


黒杞よるの/雨川水海
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


村光/ベニガシラ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


七六/鬼影スパナ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


白砂/麻希くるみ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


木乃ひのき/雨川透子
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月23日

日向夏/ねこクラゲ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


押切蓮介
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小林湖底/りいちゅ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


金田一蓮十郎
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐藤真登/三ツ谷亮
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


萱島雄太
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


優風
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月22日

浅草九十九/和ヶ原聡司
(MFコミックス アライブシリーズ) Amazon Kindle B☆W DMM


安里アサト/シンジョウタクヤ
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


中山幸
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


三ツ矢だいふく
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


内藤隆/榎宮祐
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


花鶏ハルノ/相川有
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


久真やすひさ
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


衣笠彰/紗々音シア
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


フジカワユカ/理不尽な孫の手
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


藍屋球/アネコユサギ
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


クマガエ/宮澤ひしを
(イブニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


カルロ・ゼン/石田点
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


泰三子
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


ハナツカシオリ
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


瀬下猛
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


NICOMICHIHIRO
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


藤近小梅
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


柊裕一
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


村田真哉/速水時貞
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


都月景/いふじシンセン
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


殿ヶ谷美由記
(ガンガンコミックスpixiv)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月20日

風間レイ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ほのぼのる500
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


楢山幕府
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


リッキー
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


こりんさん
(GCN文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


武田すん
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


ペトス/橋本カヱ
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


千田大輔
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小坂泰之
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Kindle B☆W DMM

6月19日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月17日

上遠野浩平/カラスマタスク
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


野田サトル
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


双龍
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


深川可純/広報広聴課ゾンビ係
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


赤坂アカ/横槍メンゴ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


中山敦支
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


光永康則/入鹿良光
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ソウマトウ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


松江名俊
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


熊之股鍵次
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗山ミヅキ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


高橋留美子
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


福井セイ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


安西信行
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


新井隆広/青山剛昌
(少年サンデーコミックススペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山田 リツ
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


寺嶋裕二
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


三宮宏太/西田征史
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ヒロユキ
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


福留しゅん/天城望
(フロースコミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊吹有/葉山湊月
(フロースコミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三河 ごーすと
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


桜生 懐
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


陸奥 こはる
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


高橋 びすい
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


恵比須 清司
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三原 みつき
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


あボーン
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白井 ムク
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾里けいし
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


カミツキレイニー
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊崎喬助
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


平坂 読
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


緒二葉
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


川上 稔
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


美浜ヨシヒコ
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


草薙 刃
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


時田 唯
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月16日

樋口彰彦
(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


松岡健太
(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


さとうふみや/天樹征丸
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


あだちとか
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


和武はざの
(講談社コミックス月刊マガジン)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月15日

石田リンネ(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫田パナ(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐々木禎子(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


仲町鹿乃子(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


竹岡葉月(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


竹岡葉月(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍋敷(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


LA軍(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


天然水珈琲
(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


西尾維新(講談社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


葛城阿高(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ぷにちゃん(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田ヒロ(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾河ららら
(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


バッド(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


真安一(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


カヤ(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


コイシ/緑黄色野菜
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


よこわけ/やしろ
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


わかば/白露雪音
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田山るすけ/たつきめいこ
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月14日
ふか田さめたろう
(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


星奏なつめ(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


冬坂右折(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白石定規(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


星崎崑(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


えぞぎんぎつね
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


三木なずな
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


カイシャイン36
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


よっしゃあっ!
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


6月13日


Amazon Kindle B☆W DMM

6月12日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月10日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天那光汰/梅津葉子
(ガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


おーしおゆたか
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫田ゆかり
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


リムコロ
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


冥茶/萩鵜アキ
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


浅野りん/ヤングエース編集部
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


春花あや
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


経験値/TYPE−MOON
(単行本コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐島勤/おだまさる
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


古宮九時/越水ナオキ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


ベキオ/ていか小鳩
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


森田季節/シバユウスケ
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


顎木あくみ/みまわがお
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


加藤衣緒
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


竜騎士07/刻夜セイゴ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


飯島浩介/汐里
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


イノウエ
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


こじまたけし
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


白井もも吉
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


オジロマコト
(ビッグ コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


田村由美
(フラワーCアルファ)
Amazon Kindle B☆W DMM


もこやま仁
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


影崎由那/川獺右端
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


相模映/吉田杏
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


となりける/shiryu
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ユンボ/風楼
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


秋乃かかし/裂田
(アース・スターコミックス)
Amazon


東崎惟子(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三雲岳斗(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三雲岳斗(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


和ヶ原聡司(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白金透(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鎌池和馬/冬川基
(電撃文庫)
Amazon B☆W


佐島勤(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


二月公(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鏡遊(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


真代屋秀晃(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


周藤蓮(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


瀧岡 くるじ
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田 ヒロ
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


壁首領大公
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


七夕 さとり
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


KK(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


うみ(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM

ふか田 さめたろう
(宝島社)
Amazon Kindle B☆W DMM


魔石の硬さ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


地雷酒(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


サンボン
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


蒼月海里(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


椹野道流(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


森見登美彦/原案:上田誠
(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


桑原水菜(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


仁木英之(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月9日

石塚千尋
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


荒川弘/田中芳樹
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


奈良一平
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小玉有起
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


横田卓馬
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


高田裕三
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


長谷川三時/七烏未奏
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


村上よしゆき/茨木野
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


K9/小林裕和/支援BIS
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


冬葉つがる
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


樋野友行/瀬戸メグル
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


刀坂アキラ/加茂セイ
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


光永康則
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


原口鳳汰/カラユミ
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山本やみー/門馬司
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


一二三
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


がしたに/MITA
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


うかみ
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


桜野みねね
(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


森野きこり
(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月8日

かみはら(早川書房)
Amazon Kindle B☆W DMM


西尾維新(講談社)
Amazon Kindle B☆W DMM


ちんねん/能一ニェ
(BRIDGE COMICS)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐藤二葉
(星海社COMICS)
Amazon Kindle B☆W DMM


山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


稲葉光史/山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月7日

泉光
(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


TNSK
(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


水瀬るるう
(まんがタイムコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


琴子/TCB
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


枢呂紅/優月祥
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨後一陽/とちぼり木
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


西島ふみかる/白縫餡
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨沢もっけ
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


ふか田さめたろう/松元こみかん
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


えぞぎんぎつね/春夏冬アタル
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


リキタケ/三木なずな
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


琴子
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫子
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


平成オワリ
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


榛名丼
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


蝉川夏哉
(宝島社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


貴戸湊太
(宝島社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM

Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索