【綾瀬さんは貢ぎたい!】 空上タツタ/かとろく GA文庫

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ATM系美少女ヒロイン・綾瀬さんをはじめ、ヒロイン全員残念すぎる、こじらせ青春ラブコメディ! !
普通の美少女はいないのか! ? いません! !

高校一年最初の日。新生活に希望膨らませる俺は、可愛さの化身のような巨乳の同級生・綾瀬小雨から
「あたしの想い(おかね)、受け取ってくださいっ」
と百万円を渡された。え。どういうこと?
戸惑う俺に対し彼女は――
「同伴登校ですから」
と頬を染め、断っても――
「想いを受け取ってもらえないと、つらい…」
とひたすら貢ぎたがる。お金持ちって怖いのな! !
さらには、美人な黒髪先輩の独占欲が日ごとに増し、大人しいはずのうちの干物妹が夜這いをかけてきて――! ?

頼むから普通の生活をさせてくれ。
普通の彼女が欲しい俺とポンコツすぎる美少女たちとの、こじらせ青春ラブコメディ!
変態までなら、可愛ければまだ何とか受け付けられるかもしれないけど、変態どころじゃないアウトラインを悠々と超えてくる危ない性癖の人たちはちょっと……ちょっとぉ。
ぶっちゃけ、これみんな「病んでる」のレベルじゃないかしら? 何かと課金したがる綾瀬さんが一番比較的にマシに見えるという恐怖。ホラーかな?
ちなみに、個人に対して課金するというビジネスシステムに関しては徐々にその萌芽が生まれつつあり、それをテーマにしたラノベなんかもチラホラ見受ける事もあるのですがその場合の課金って、投資と言い換えてもいいものなので、好きだから推しに課金します! と、いう類の話じゃないんですよね。
別に何かを作ったり開発したり、将来的にスポーツ頑張ったりビジネスで成功するという目的があるわけじゃないのに、好きなのでこれあげます、と札束を渡されるのって冷静に考えると怖いですよね、怖いです。ホラーかな?
それでも、綾瀬さんの場合は一応落ち着いて話も聞いてくれて、こちらの言い分も聞き分けてくれて、それで親から貰ったお金じゃなくてバイトして自分で稼いだお金を貢いでくるというのは、ホントにわかってんの? と言いたくなる行動の改め方ではあるんですけれど、あとの三人のヤバさを思うとなぜか可愛らしく話の通じる人に思えてくる不思議。
せめてこう、課金じゃなくてこのお金で生活しなさい、みたいな態度だったら主人公も立派なヒモになれると思うのですが。課金じゃなくて財布になってください、という嗜みが主人公にあれば、もっとこう全体的にダメな感じになったのですが。
わりと、ヒモになれそうな資質がありそうなんだけどな、この主人公。
あの自分の行動から交友関係から、付き合ってもいないのに勝手に掌握して独占して縛ってコントロールしようとする危ない先輩の、まず本能的生理的にごめんなさいしてしまいそうな性癖に対してめげることなく妥協ラインを探し出して、あわよくばお付き合い出来るんじゃないか、と期待してしまう主人公のバイタリティ、貪欲さはさすがにちょっと並のレベルを超えているのでヤンデレの彼氏としては結構適正あるんじゃなかろうか。
逆に言うと、この主人公をしてドン引きさせてしまうヒロインたちのヤバさが逆に引き立ってしまうのですが。ちとせ先輩も、妹のヒロも、そしてクラスメイトの彼奴もわりと主人公の人権とかには興味なさそうで自分のいいようにしたい、という欲望がガンガンにあふれているだけに、綾瀬がまだマシに見えてくるんですよね。いやもう、ラブコメにするにはもうちょっとヒロインに恐怖じゃなくて可愛げを感じるようにした方がいいんじゃないですかね? ガチに怖いんですけど。ホラーかな?

空上タツタ作品感想