美奈川護

キーパーズ 碧山動物園日誌5   

キーパーズ 碧山動物園日誌 (メディアワークス文庫)

【キーパーズ 碧山動物園日誌】 美奈川護 メディアワークス文庫

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都内某所にある『碧山動物園』の飼育員を務める青年・鳥羽晴樹は悩んでいた。絶滅危惧種の肉食獣・アムールヒョウのガイア―。彼女を見るために幼い頃から動物園に通い詰め、その想いを胸に飼育員となった晴樹は、彼女の余命が僅かと知り、その死と、そしてその後の自分との向き合い方を見失っていたのだ。だがある日、悩む彼の前に不思議な少女が現れた。柵から逃げた暴れ馬をたちどころに落ち着かせ、知らないはずのその馬の名前まで言い当ててみせた彼女はなんと『動物の言葉が分かる』というが―?
もう随分と前に閉園してしまったのですけれど、二駅ほど先に動物園があったのですが、今もまだあったのなら、フラッと立ち寄ってみたくなりました。いい年をした大人になった今だからこそ、子供の頃と違った面白さがあると思うんでうよね。
これまで「絵画」「届け物」「音楽」というジャンルを手がけてきた作者、美奈川さんが新たに手がけたのが、動物園。これまでの作品が、人の人生というテーマを大きく意識させる物語だったのですが、さすがに動物相手ではアプローチも異なってくるのかな、なんてことも読む前は思いましたけれど……何の何の、とんでもない。生きている動物と半生にわたって向き合っていく飼育員という仕事は、何よりも「人生」を如実に表すあり様であり、そのクライマックスの圧巻とも言うべき演出は、むしろより迫力を持って演出されていて、最後のエピソードなんかもう涙が出てきました。ドラフィルのオーケストラによるクライマックスシーンでもそうだったんですけれど、ここぞという時のあの時間と空間が凝縮され切り取られたかのようなあの密度、濃度、特別さは何度味わっても圧倒されてしまう。凄い。なんか、余分なものが全部消え去って、そこだけに凝縮されるんですよね。本を読んでいてこの感覚はなかなか味わえないんだけれど、この作者の作品だとクライマックスではほぼ毎回味わえるので、たまったもんじゃありません、たまりません。
動物と話が出来る、というとドリトル先生なんかがあまりにも有名ですけれど、彼女―向島理央は動物と話せるものの、決して動物とお友達! なんていう浮かれた子供ではありません。そして動物の話がわかる、というとどうしても動物医療の話になっちゃいがちなんですけれど……本作はペンギンのアンの件なんかはありましたけれど、本筋としては喋れない動物から問診を得て、普通の獣医では気づかなかったり直せなかったりする病気や怪我に対処する、という方向には向かいません。物語の対象となる動物たち、アジアゾウのマーヤー。ガラパゴスゾウガメのジョージ、そしてアムールヒョウのガイア。彼ら彼女らは、決して多弁ではなくむしろ寡黙に口を噤み、自分を軽々と語ろうとはしません。そこには、彼ら自身の人生の重みがあり、彼らと半生に渡って付き合ってきた飼育員たち、来客たちの過去があり、今があり、先へと続いていくものが積み重なっているのです。だからこそ、彼らの口からこぼれ出る、理央を通して語られた一言一言が、あまりにも重厚であり、偉大であり、畏敬の念に打たれるのです。途中、主人公の晴樹がゾウガメのジョージに深々と頭を垂れるシーンがあるのですが、純粋な生に生き、そして死んでいく「生き物」という存在に対して、人は抗えようもないくらい敬虔な気持ちにさせられるときがあるんですよね。
そしてそれは、自分の人生そのものを、そんな動物たちと寄り添わせる事に選択した彼ら飼育員たちこそ、顕著に感じるであろうことであり、理央が伝えてくれた言葉はそれを明確な形として思い出させてくれるものだったのではないかと。
でもそんなメッセンジャーである理央こそが、自分の人生をどこに向けるべきなのかを悩み、迷った末にこの動物園に辿り着いたというのは意外でもあり、同じく自分の人生そのものだったガイアの死を前に、人生に迷いを得ていた晴樹の前に現れた、という縁に納得もする。

そして、ラストのガイアの気高さ。どれほど、それが見守る人々の心を揺さぶったか。なんて、美しい生き物なんだろう。なんて、偉大な獣だったのだろう。晴樹をはじめとした多くの人間の人生を魅了し、掴んで離さなかった女神の死。もう、言葉はありません。ただただこみ上げてくる敬意と感慨に、目尻を熱くするばかりでした。
自然を愛する、動物を愛する。言葉にすれば安直だけれど、真摯に向きあえば向き合うほど、その言葉は深みを得、深淵に至り、その意味を捉えきることは難しくなります。そこに苦悩が生まれ、迷いが生じ、立つべき寄る辺を見失って、立ち眩んでしまうのでしょう。しかし、それと向き合うことを決めた人たちがここに居ます。
動物たちの守り人(キーパー)として。そんな彼らと、彼らの愛を捧げられる動物たちの生き様の物語と出会えたことに、感謝。

美奈川護作品感想

ドラフィル! 3.竜ヶ坂商店街オーケストラの凱旋4   

ドラフィル!〈3〉竜ヶ坂商店街オーケストラの凱旋 (メディアワークス文庫)

【ドラフィル! 3.竜ヶ坂商店街オーケストラの凱旋】 美奈川護 メディアワークス文庫

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再び季節はめぐり、次の竜ヶ坂祭りに向けて練習を続ける『ドラフィル』のメンバーたち。しかしそのさなか、響介のもとにある奇妙な依頼が舞い込んだ。依頼者の名は、七緒の育ての親であり、彼女を見捨てたはずだった女性―一ノ瀬真澄。その内容は真澄の姉であり、世界的ヴァイオリニストの羽田野仁美が所有するヴァイオリンの鑑定であった。所持した者に不幸を呼ぶという呪いのヴァイオリン“チェリーニ”に酷似した、その楽器の正体とは?そしてドラフィルの演奏会の行方は―。

……しばらく、余韻を噛み締めるばかりで放心していました。さて、この物語をして何から触れるべきか。
そもそも、響介がとある演奏会にてある少女の神がかった演奏に遭遇し、音楽と言う魔に取り憑かれたのも、彼の手元に一ノ瀬ゆかりが使っていたランドルフィが訪れたのも、因果を求めていけば羽田野仁美へと辿り着く。
そう、七緒が足の自由と指の感覚を失ったあの事故さえも。羽田野仁美が持つ謎、彼女の真意こそがあの七緒という奔放な女性を今も縛り付け、前に進もうという意志を遮っている。
それこそが、最後の難関。羽田野仁美との対決こそが、このドラフィルという物語に課せられた、最後の障壁であったのだ。
その謎を紐解くためのきっかけとして、もたらされたものこそ「呪い」というキーワードである。“チェリーニ”という、持つものを次々と不幸に陥れてきた伝説の「呪いのヴァイオリン」。かの名器「メサイア」のコピーを携えている羽田野仁美が持つという、もう一つのオリジナルに比肩するコピー“チェリーニ”は、果たしてその「呪い」をも再現しているのか。彼女の持つ「呪い」こそが、彼女の娘である七緒と、妹親子である真澄とゆかりの運命をもねじ曲げてしまったのか。
果たして真実は何処にあるのか。一ノ瀬真澄から託された依頼をきっかけに、響介は自分を七緒に巡りあわせ、そして今なお七緒を縛り付けているものを解き放つために、真相を追い求めていくことになる。
そして、決着は……呪われた王者とドラゴンの対決は直接向き合い音楽を交えることではじまり……終わる。

思い返すとこのドラフィルという物語は……いや、作者の美奈川護さんの描く物語は見送る者と、その背を見守られながら前へと進んでいく者の、往く者と残る者の構図によって成り立つことが多い。それは別離であり、切ない別れであると同時に、再出発であり新たな時間のはじまりでもある。不思議と、残された者も置いていかれた、という感じではないんですよね。残ることもまた選択であり、その別れは最後の心の整理であり、往く者を見送るその心境は道別れたことへの寂寥と共に祝福が込められていて、そこには自分が選んだ道を進んでいく覚悟が得られていく。
一巻のゆかりに贈ったドラフィルの演奏も、二巻の最後に響介の父親に聞かせた演奏も、惜別であり決着であり、新たな出発であった。それはこの三巻も同様で、かつてこのドラフィルでヴァイオリンを弾いていた高柳とのそれも、羽田野仁美とのそれも、同じ意味を持っていたように思う。
そして、ここで描かれた別れが、別れた道が永遠に別れたままではないということも、この三巻では見せてくれた。
「おかえり」

皆が待ち続け、七緒が迎えたその言葉を贈った演者の凱旋は、まさに一度別れたものの帰還であった。そして、倒れた王者もまた、いつか「再生」することを、ドラゴンを率いる男勝りの指揮者は疑いもしていない。今度こそ、同じ音楽を奏でるために。

いつになく弱気だった七緒。彼女が初めて響介に吐露した弱音は、しかし響介の背筋を伸ばすことに繋がったような気がします。指揮者がブレたときこそ、コンマスが支える時。迷い、悩みながらも、ゆかりという七緒を支えるもう一つの支柱に助けられながらも、響介は今回、コンマスとしての本分を、七緒の相棒としての役割を毅然と果たしてくれたのではないでしょうか。七緒とドラフィルが、王者を前にしてもドラゴン足り得たのは、響介がブレずに尽くしたからなのでしょう。
かつて、そして今に足るまで、七緒にとっての英雄は羽田野仁美であり続けました。しかし、羽田野仁美を敗北させた今、彼女の音楽の英雄はどうなったのか。七緒の内面の詳細は、ついに曝け出されることなく終わってしまい、それが微妙に残念なのですが、その辺りは想像の余地あり、ということで。
うん、個人的にはもう少し、響介と七緒の二人の関係について踏み込んでほしい気持ちはあったんですけどね。ラブ寄せとまでは言わなくても。
もっともっと、このアマオケの話は見続けていたかったのですが、これにてこの物語は完成です。素晴らしい、音楽というものの素晴らしさを轟々と浴びせかけてくれた、凄絶なくらいの傑作でした。
次回作もまた、芸術方面で大いに期待したいと思います。

シリーズ感想

ドラフィル! 2.竜ケ坂商店街オーケストラの革命5   

ドラフィル!〈2〉竜ケ坂商店街オーケストラの革命 (メディアワークス文庫)

【ドラフィル! 2.竜ケ坂商店街オーケストラの革命】 美奈川護 メディアワークス文庫

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 『お前にこれ以上、ヴァイオリンを続ける価値はない』
 相も変わらず、公民館の職員をしつつ竜ヶ坂商店街フィルハーモニー、通称『ドラフィル』でコンマス(兼、団員のトラブル解決係)を続けていた響介。しかし急にかかってきた父・藤間統からの電話と唐突なその物言いに、響介のヴァイオリンの音色は大きくかき乱される。
 そんな彼に発破をかける七緒だったが、彼女の元に送られてきた『ある物』により事態はより混迷を極め――!?
 商店街の個性的なメンバーで贈る「音楽とそれを愛する人々の物語」待望のシリーズ第2弾が登場!
ぐおおおお、凄い、なんだろうこれもう凄すぎる。最後のオーケストラ【ラ・カンパネラ】の演奏シーンなんか、圧巻もいいところである。
どおおおおん、ぐおおおおん、ぐわっしゃああん、ぶわあああっ、どがああああああん、てな感じなんですよ。って、何一生懸命擬音を書き連ねてしまっているんだろう、自分は。
豪壮な音の洪水、という音楽の表現だけではここまで圧倒的な圧力に押し流されるような感覚は味わえないだろう。その音の波の中には一人の男の人生があり、ひとつの親子の相克があり、その男たちを今此処に立たせている家族の、一族の歴史が存在し、奏でられている曲が生み出された時代そのものが刻まれていて、曲を生み出した作曲家の、この曲を今まで奏でてきた音楽家たちの妄念が渦巻き、音をはじき出す楽器たちの魂が飛び交い、今ここで音を奏でている者達の、その曲を聞いている観客たちの息吹が、それらすべてが渾然一体となって荒れ狂い、吹き荒んでいるのだ。これがオーケストラ。これがフィルハーモニー!!
まさしく、これが「魔」である。ここで目撃するものは、舞台上の「魔物」であり、その魔物を食いちぎり雄叫びをあげるドラゴンの咆哮であり、無機物であるはずのヴァイオリンたちの歓喜の祝福なのである。
コンマスである響介と、その父との幼い頃からの冷たいすれ違い。父親の突き放した態度に秘められた真相は、縁か運命か、不思議と指揮者である七緒へとつながっていき、やがて驚くべき真実が明らかになっていく。
人生とはドラマそのものである、なんて使い古された言葉かもしれないけれど、これほど真贋を貫いている文句もないのかもしれない、とここで目にすることになる一人の男の人生を前にして、しみじみと思わざるを得なかった。彼が取り戻そうとして手を尽くし、何もかも上手く行かなかった果てに、息子にも音楽にも楽器にも、すべてに背を向けようとしたその先に、こんな結末が待っているなんて。
運命とは、斯くも絡まり合うものなのか。人間の人生とは、こうも交錯しあうものなのか。光も闇も、いつどこから差し込むかわからない。なんて、ドラマティックなんだろう。そして、そんなドラマティックな人間の生き様は、それこそ生き続ける限り終わらないのだ。いや、たとえこの世から消えさっても、何らかの形で残り、残された人々に何かを残し続ける。それは名声だったり、楽器だったり、曲だったり。そんな明確な形のものではなくても、子供に引き継がれていくもの。歴史に刻み残されていくもの。何も残らなかったように見えて、その人生にすれ違った人の心の片隅に焼き付いて引き継がれていくもの。そうしたものが一杯あるはずなのです。
そんな渾然とした想いが、この物語においてはオーケストラの演奏会にて、一気に渦巻き吹き出すのです。幾多の想いも運命も、魔も奇跡もすべてを内包したまま、この世に現出する。
そりゃあ、圧巻ですよ。魂消るのも当然だ。それだけの、凄まじい密度が詰まっているのだから。
そして、恐るべきことにそんな圧縮され解放されるのを待っている人生のドラマは、演奏者一人ひとりの中にもあるわけです。前奏となる、それぞれのオケのメンバーのお話は、そうしたドラマに触れて実感するための機会の一つ。オケのメンバーの一人ひとりに人生と言う名の歴史がある。老若男女関係なく、モブなんて誰一人もいないというのを、肌で感じるためのひとときなのです。
音楽って、すげえなあ。そして音楽を歴史として、伝説として、物語として、語り表現できる小説って、凄いよなあ。
今回、かなり頼りない響介が主体の話でありながら、そして父親からのプレッシャーに響介の内面がかなり不安定になる展開でありながら、前回よりもむしろ不動の安心感が一番底の部分で失われなかったのは、七緒からの響介への信頼感が最後までブレなかったからかもしれません。いつの間にか、ずっと絆が深まってるんですよね、この二人。色っぽい雰囲気は皆無なのですが、そういう男女の機微を抜きにしての揺るぎない信託がお互いに行き交ってました。だから、響介も不安定になっているようで、芯の部分で負けを意識させない強さがにじみ出ていたような気がします。七緒が、ああやって自分の体を運ばせるって、何気によっぽどの事だと思うんだがなあ。

響介と父親との対決がこれで片が付いた以上、残るは七緒の方の問題でしょう。彼女と、その本当の母親。音楽に魅入られてしまった本物の魔物との対決が済まないと、やはり片手落ちの感は否めません。作中でも、七緒が母親についてまだ自分の中で持て余している描写が、いくつか見受けられましたしね。
この人達のドラマを最後まで見届けたいと思い願うばかりです。

1巻感想

ドラフィル! 竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄5   

ドラフィル!―竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄 (メディアワークス文庫)

【ドラフィル! 竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄】 美奈川護 メディアワークス文庫

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寂れた町に、オーケストラと言う名の『ドラゴン』が舞い降りる――!!
 音大を出たけれど音楽で食べていく当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父から紹介されて彼がやってきたのは竜が舞い降りた――と思われる程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志が集まったアマチュアオーケストラだった。
 魚屋のおっさんから女子高生、スナックのママまで、激烈個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を半ば強引に響介へ押し付けてきて――!?
 竜ヶ坂商店街フィルハーモニー。通称『ドラフィル』を舞台に巻き起こる、音楽とそれを愛する人々の物語。

うおおおおおおお!! ドラフィルちょーー面白れぇ!!!

いや、これすげえわ。音楽モノとしては杉井光【さよならピアノソナタ】以来のヒット。アレとはまた違う方向から、魂を揺さぶられ、体の芯から高ぶる興奮を得られた一作でした。演奏シーンの迫力がまた凄いんですよ。文章から音楽が聞こえてくるどころじゃない、音塊を生でぶつけられるような圧力が襲い掛かってくる。轟々と、竜の咆哮みたいな波が押し寄せてくる。【のだめカンタービレ】や【天にひびき】の最高潮のシーンを彷彿とさせるような、意識を鷲掴みにされ、タクトの切先の動きに引っ張りまわされ、音の奔流にドカンと飲み込まれるような、恍惚とした瞬間を嫌というほど味わわされた。

すげえわ、これ。

物語の世界観とはまた別の独自の「世界」が生み出され、その真っ只中に放り込まれ、ただただその目覚ましさに音の世界を仰ぎ見る。こんな最高の体験が出来るなんて、痺れるどころの話じゃないですよ。

素晴らしかった。

デビュー作のシリーズである【ヴァンダル画廊街】でも、有名な絵画をモチーフとした数々の話の中に、一人の音楽家を主人公にしたお話があって、それがまた素晴らしい出来栄えだった記憶があるのですが、この美奈川さんという人の筆は、絵画やクラシック音楽など芸術作品をテーマをした時にこそ真価を発揮する独特の空気感があるんですよ。一つの絵画、ひとつの楽曲に込められた製作者の想いとそれが作られた個人の、或いは時代の背景、そして現在に至るまでその作品に関わってきた人たちの思いに基づく歴史の年輪を、この人の筆致は色鮮やかに描き出し、その上で今この瞬間にその作品に関わっている人の物語に絡めて、独自の「世界」を生み出していく。
この「名作」として今に残る作品たちの纏う「オーラ」を、この人の筆は自在に束ね、操り、その感覚的な大きな存在感を、雰囲気として物語の中に敷き詰めていく。その手腕が、本当に見事なのです。
メディアワークス文庫に移ってから最初に出した【特急便ガール】が、ヒューマンドラマとして格別の出来栄えだったのにも関わらず、少し物足りないな、という感覚が常につきまとっていたのは、多分この芸術作品と今を生きる人の人生との交錯と一体感がなかったからなのかもしれません。
それが今、クラシック音楽とオーケストラ、という主題を携えて、骨太で温かく妥協のないより昇華されたヒューマンドラマに挑んだ本作は、まさに美奈川護という作家の現段階での集大成と言わんばかりの素晴らしい完成度で、もう文句の付け所が見当たりませんでした。敢えて言うなら恋愛色の薄さですけれど、この人はもともとそういう色恋は主人公やヒロインの主体の中には盛り込まないタイプの人のようで、今まで描いた作品の中でもそういう色は一切見かけた事はないので、わざわざ付け加えるのも無粋という話でしょう。遠まわしに見るならば、七緒と主人公との間に育まれた絆の果てには、ちょっといい雰囲気も芽生えてた気もしますし。

いやあ、それにしてもすごかった。なんか、凄かったばかり言ってる気もしますけれど、音楽を通じて交錯する人と人との縁や繋がり、人生が重なる瞬間をこうもダイナミックに、感動的に見せられると、凄いなあとしか言えないですよ。本来ならまじわる事のない一人ひとりの人間の人生が、ちょっとした縁でつながっていく。その目に見える形の一つが、オーケストラという集団で一つのことを行う行為であり、そこに音楽という人類にとってとてつもない魔とも神とも付かない領域のものが絡むことで誕生する奇跡と言う名の結実。その魂が震えるような美しさに、ただただ溜息をつくばかりでした。
人の優しさ、素朴な好意、温かな気持ちの繋がり、さり気ない愛情。そういった当たり前の素晴らしいものを、この田舎と都会の中途半端な狭間にある特徴のない街の商店街で見ました。そして、聞いたのでした。

胸がいっぱいになった、傑作でした。しばらく、このまま余韻に浸っていたいです。

超特急便ガール!!3   

超特急便ガール!! (メディアワークス文庫 み 3-2)

【超特急便ガール!!】 美奈川護 メディアワークス文庫

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 上司をぶん殴って一流商社を辞めた、吉原陶子24歳。いきなり目覚めた「ある能力」に相変わらず振り回されながらもバイク便会社・ユーザービスの風変わりな同僚たちとともに、手渡しで荷物を運ぶ「ハンドキャリー便」担当として騒がしい日々を送っていた。自転車メッセンジャー便担当の天然新人が加入したり、社長がスリ被害に遭ったり、過去に一件だけ起こった「配送事故」問題が再浮上してきたりと、事件が絶えない中……陶子自身にまさかの引き抜き話が降って湧き、大きな岐路に立たされることに――!?
 荷物を巡って東奔西走! 異色のワーキングコメディ。
表紙のとーこさんが怪鳥すぎる件について。
跳ぶのは全然構わないんだけれど、そのポーズはいくら何でもはっちゃけ過ぎだ。ガールとか通り越してもう妖怪じゃないのか、これ!?

てっきり一巻で完結だと思っていたけれど、なるほど前回では悠さん個人としての未練は解消出来たのだけれども、残された如月社長、菅野、さおりんの気持ちの方はまだあの事故から止まったままだったんだな。
つまり、決着はついていなかった。
結果、悠さんが与えたと思しきとーこさんの強制空間跳躍能力は消えること無く継続してしまっていたわけで……冒頭、いきなり砂浜で黄昏ているトーコさんの様子に、わりと真剣にシリアスな展開を予想して身構えてしまった私に緊張感を返せ。
まあ思わず黄昏てしまったトーコさんの気持ちも嫌というほど分かるんですがね。誰だって、いきなり心の準備もなく、沖縄になんぞ跳ばされたら現実逃避するわ。しかも、この能力は会社のみんなには内緒の為に、帰りの交通費は自腹。沖縄から東京までの交通費って、片道でもエラいことになりますがな。行き場のない憤りを溜め込んだトーコさんの恐ろしいこと恐ろしいこと。この人、ただでさえがらっぱちな所あるのに。年齢だけじゃなくて性格的にもガールじゃないよなあ、この人は。
しかし、一旦沖縄まで跳んでしまったからか、その後も同じ関東圏内とはいえ都心から相当遠くに跳ばされるケースが続発したにも関わらず、トーコさん、やった今度は近い! と安堵していらっしゃる。慣れって怖い。
しかし、このどこに跳ばされるかわからないという恐怖感はとてつもないですよ。まだ日本国内だから良いものの、下手をすると海外に跳ばされる事だって考え得るんだから。海外なんか飛んじゃったら大変どころじゃないですよ。完全に不法入国で拘留されてしまいます。ってか、帰れん!
この巻では、もしかして海外に飛びかねない事案もあったので、その際にはドキドキものでした。この能力、トーコさんの方の事情なんか斟酌してくれないもんなあ。

トーコさんの後輩となるブレーキ着いてないようなワンコ系直進青年、自転車便のジョーも加わって、スタッフも充実してきたのだれど、此処に来てトーコさんが前の会社を辞める原因となった取引先の人間がトーコさんに注目し、彼女がなぜここで働くのか、という動機と前社長である悠さんの死に未だ囚われる社員たちのしがらみが合わさり、話は拗れていくことに。
というよりも、トーコの心情が拗れていったというべきか。会ったこともない人だけれど、能力を通じて悠にこの会社の人たちを託されたという気持ちのあるトーコにとって、自分は如月たちと同じ仲間である、という意識が強くあったのに、同時に自分は身内ではないという疎外感に苛まれ、自分がここで働く動機、存在意義にゆらぎが生じ始める。自分と一緒に前に進んで欲しいのに、過去に囚われ動かない菅野たち。自分もまた彼らを引っ張って動かすだけの「何か」を持っているわけじゃない、という心もとなさ、自身の喪失。それらが幾重にも重なって、強引だけれど巧みな取引先の勧誘もあって、思わずトーコは会社を飛び出してしまうわけだ。
でも、外に出たからからこそ、よく見える景色がある。自分がいた場所を、よく見直す事ができる。仲間たちが本当な何を考えていたか、自分のことをどう見ていてくれたのか。そして、自分の中には最初から、この会社で働き続けることを決めた時から芽生えていた動機が、離れたことでようやく見えてくるのである。
それはきっと、如月社長や菅野、さおりんにとっても同じだったんだろうなあ。如月社長なんか、最初からお見通しみたいな言動しているけれど、見通している事と自分から動き出せる事とは違うんですよね。見えていても動けないことはある。力強く牽引してくれる輝きは、やっぱり必要なわけですよ。
それがまぎれもない、トーコさんだったわけだ。
そして、皆の止まっていた時間が動き出す。自分の仕事に誇りを持って、彼らは託された思いを手に走りだす。
心に響く、良作でした。

1巻感想

特急便ガール!3   

特急便ガール! (メディアワークス文庫)

【特急便ガール!】 美奈川護 メディアワークス文庫

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 上司をぶん殴って一流商社を辞めた元OL、吉原陶子。同僚のツテであるバイク便運営会社に身を置くことになるが……職場の人々はとんでもなく個性的なメンツばかりだった!
 常に寝ぐせがついたままの社長・如月。強面で口の悪い“人間カーナビ”・菅野。少女趣味な女性ライダー・さおりん。そして、宣伝部長・大谷さん(オカメインコ)――。若干引きつつも長距離の荷物を手持ちで運ぶ「ハンドキャリー便」担当として仕事を始めた陶子だったが、あるときそんな彼らの個性をも凌駕する「ある能力」を身につけてしまい――!?
 荷物をめぐって東奔西走! 異色のヒューマンドラマ。
もう少女って歳じゃねえだろ、と思ったら作中で自分で突っ込んでた。後輩君いわく、女性は永遠のガールなんだそうだ。特急便レディでも良さそうなものだが、それだとダメなんだろうか。
というわけで、電撃文庫で文化が統制された世界で、人の心に浮かぶ名画を描いて回る画家の少女の話を描いた【ヴァンダル画廊街の奇跡】でデビューした美奈川護さんが、メディアワークス文庫で書いた一作がこれ。【ヴァンダル画廊街の奇跡】以外では初めての作品でもあるわけで、いったいどういう作品を書くんだろうとワクワクして読んだのですが、うん、これは紛れもなく美奈川さんの作品だ。
この人の書く話で好きなところは色々とあるのですけれど、そのなかで一ツあげると「一期一会」があるんですよね。長い生涯の中での刹那の邂逅。偶然に出会った人との、別れるまでの一度きりの僅かな交流。もうその人とはその後二度と逢うことは無いとしても、ここで出会ったこと、過ごした時間はその人の人生においてとても大きな意味を持つことになる。そんな短くも決定的な何かが残る一会を、この人の物語は鮮やかに描き出すのです。【ヴァンダル画廊街】でも顕著でしたけど、この【特急便ガール!】も、荷物を届けるという仕事をただ単に物を届けるのではなく、想いを届ける事を描くことによって、配達人と受取人というだけの邂逅を何かとても大切なモノとして浮かび上がらせてるんですよね。
そして、この人の描く一期一会の特徴は、別れた後のその後のことには決してタッチしないこと。後日談とか、その後どうなったか、という話は一切しないんですよ。想いを届けたその後の事は、すっぱりとその人の人生の事だから、と言わんばかりに触れないし、わからない。でも、その分からなさがいいんですよね。あの演奏家の女性と付き合っていた男性とがどうなったかも、赤ん坊とその母親、そして姉があの後どうなったのかわからない。でも、届いたという実感は残ってる。やるべき事を果たした、という達成感は確かに此処にあるわけです。そして、その実感はもう逢うこともないであろう彼らのその後を、何の確約もなく信じることが出来るのです。何を信じられるのかも分からないんですけどね。幸せになった、と信じるのとはまた違うんです。そういう信じるじゃなくて、陶子が届けた荷物が彼らの心にまで届いた事を信じられる、というのだろうか。だから、彼らのその後なんてわからなくていいんですよ。分からなくても、いいんです。彼らは彼らの結論をちゃんと導き出せるだろうと、想いが届いたなら信じていられるから。
なんだろうなあ、この人と人との人生が一瞬交わり、そしてすれ違っていく感覚が素晴らしい。その上で、すれ違ってもう人生が交わらない人々とはまた別に、一緒に同じ目標、同じ夢、同じ舞台で生きていく人たちと出会う縁を見つける事ができる。
最後のエピソードは、そんな自分の生きる場所を見つけ、受け入れ、離れていこうとするものを捕まえて、手を取り合うお話。託されたものを受け取る話でもある。陶子もまた、想いを届けられたわけだ。その人とは、一期一会どころかついに逢うことすらなかったわけだけれど、彼女はちゃんとそれを受け取って、同じくそれを受け取っていた人たちにそれを思い出させ、とその想いを共有する事が叶ったわけだ。
もうちょっとガツンと威力のある話があれば、もっと引力のある作品になったのかもしれないけど、それでも私はこの人の作風が好きなんだ、というのを実感できた一冊でした。あー、この雰囲気、好きだわー。

ヴァンダル画廊街の奇跡 34   

ヴァンダル画廊街の奇跡〈3〉 (電撃文庫)

【ヴァンダル画廊街の奇跡 3】 美奈川護/望月朔 電撃文庫

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 bk1

母の影を追うエナが見るものとは──。ヴァンダルたちの物語はクライマックスへ!

「──四枚の絵が揃った時、世界に審判が下る」
 絵画を掲げる事によって、混乱を振りまこうとするアンノウン。ヴァンダル一行は、彼の目的を知るためのカギがエナの母・イソラの研究内容にあると推測し、行動を起こす。一方ゲティスバーグたちは、文化制定局局長アナベルに出頭を命じられる。そして独自のルートでUMA──アンノウンの目的を調査していく……。両者が最終的に行き着いた真実は世界政府の構築とイソラに関わる驚愕の真実だった……!
 果たしてヴァンダルたちはアンノウンを止められるのか!?
 第16回電撃小説大賞《金賞》受賞作、感動の完結編!!

正直、アンノウンのポストヒューマンとして成そうとした世界を覆す行いというのはどうでもいいというと語弊があるけれど、その世界への影響や壮大さなどが問題ではなく、彼の存在と人間を照らし合わせて、ウィリアム・ブレイクの絶望とティツィアーノ・ヴェチェッリオの「慈悲(ピエタ)」の解釈を通じて、人間の在り方を問うことこそが主題だったように思う。人は罪深きものなのか、それともその魂は崇高であるのか。有限の命をもて生み出された人類、それは罪の証か神の慈悲か。これまで、それぞれの挿話で各々が心の中に持つ一枚の絵をもって、今までの人生を振り返り、これからの人生を歩いて行く人々の横顔を描いてきた本作において、その問いかけはひとつの集大成か総括と言えるものだったのかもしれない。
この小説は、決して言葉を多く費やすような雄弁さを持っていない。むしろ、寡黙な印象すら受ける。登場人物たちは、自分の心の内に秘めた想いをベラベラと語ったりはしないし、訳知り顔に説明するような弁士もいない。
しかし、この小説は強烈なまでのメッセージを、いや彼らが生きてきた、そして生きていくであろう人生をありのままの形で、そのままの形で伝えてくる。
だから、この作品は、読み手は文章を言葉として読むのではない。きっと、文章によって描き出された情景を「観る」事によって成り立っているのだろう。
正直言って、本作を読んで湧きあがってきた感慨、それこそ崇高だとか敬虔だとかいう気持ちのアリカ、拠り所についてそれこそ思うがままに書き殴ってしまいたかったのだが……難しいな。良い絵をね、観てしまったときというのはどうしても黙りこんでしまうものだし、絵の元から離れても、良い映画や小説をあとで語り倒してしまうのと違って、胸のうちに大事に仕舞っておきたくなるのと同じで、どうも気が乗らなくなってきた。それこそ、母と子と神の寓意など物語の中身や構成には様々な解釈が試されるし、とても解体し甲斐のある濃密な意味と意志の込められた作品だと思うのだが、そういうのを詳らかにしてしまうのは、随分と無粋な気がしてしまって。
これは読んで知るものではなく、純粋に、観て感じて伝えられる事が素敵な作品なのだと思うから。
だいたいどういう作品なのか、という点については二巻の感想で概ね書き切ってしまってる感があるし。そう考えると、まったく作品の在り方はブレてないんだなあ。

人は誰もが、心の中に一枚の絵を持っている


そして結局、最後までこのコンセプトもまた、一切ブレることがなかったということなんだろう。
読書メーターとか見ても、あまり読まれてないみたいだし、感想記事も殆ど見かけないということは、やっぱり売れてないんだろうなあ。これほど心に沁みる良作は滅多と無いと思うんだが。
特にこの人が素晴らしいのは、一期一会の描き方。そして、人生の終わりに差し掛かった老人の生き様。二章に出てきた老バーテンダーのイカした渋さには、そりゃもう痺れた。近年稀に見る格好良さだった。この二章だけでも、きっと読む価値はあるのだと、そう思う。
これでこのシリーズは完結となってしまったけれど、筆者には出来ればブレないまま次の作品を手がけて欲しいなあ。でも、売れなきゃ始まらない、となるとそうも行かないのかもしれないなあ……。

1巻 2巻感想

ヴァンダル画廊街の奇跡 24   

ヴァンダル画廊街の奇跡〈2〉 (電撃文庫)


【ヴァンダル画廊街の奇跡 2】 美奈川護/望月朔 電撃文庫

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第16回電撃小説大賞<金賞>受賞作早くも登場!

 父の遺志を継ぎ『誰かの心の中の絵』を描くため、世界を旅するエナたち『ヴァンダル』一行。しかしそんな彼らをあざ笑うかのように、過激派の反政府組織『DEST』が絵を用いたテロ活動を実行に移し始める。
 絵を単なる政治闘争の道具にする彼らを許せないエナたちは、それを妨害するために奔走するが……突如として彼らの前に現われた、殺されたはずの『DEST』の指導者UMAを名乗る少年は、エナと似て非なる光を宿した、赤い『眼』を持っていた──!!
 第16回電撃小説大賞<金賞>受賞作第2弾、怒涛の新展開!


渋いなあ。滅茶苦茶渋い。この読後感のどこか苦味と寂寥感をブレンドした清々しさ。懐旧を胸に、未来へと足を踏み出していく、その足取りの重たさと確かさが押し寄せるように想起される。
ここで登場人物たちに開かれる未来は、決して輝かしいものでも希望に満ちたものでもない。むしろ重苦しく薄暗く優しい過去から遠ざかっていくものだ。それでも、その場に一歩も動けなくなり、行き止まりに立ち尽くしていた彼らは、心の中の一枚の絵を目のあたりにすることで、その重く暗い未来へと自ら踏み出して行く勇気と決意を得るのだ。懐かしい思い出を胸に、優しい過去に別れを告げて、歩き出して行く。
その後姿は、淋しげでありながらとても崇高で、自然と敬虔な思いに駆られる。物悲しさに胸を震わされながら、それでも彼らが得た勇気を讃え、彼らが歩むことを選んだ人生に幸あらん事を祈らずにはいられない。

新人賞作品として一冊で完結させなければならないと言う制約によって、エナの過去や目的にまつわる事件を追いかけなければならないことから、一巻では全体に方向性が散漫になっていた部分があってちょっと残念だなあ、と思っていたのだけれど、シリーズ化されたことでそのへんが見事に解消されていた。特に、一巻ので一番だと感じた二章の方向性を突き詰めた形で、今回のメインとなる三作は描かれていたので非常に満足。話の締め方も、唐突感に拍子抜けする人も多いかもしれないけれど、自分はこの形がとても好きですわ。ある種の話やキャラの先行きの余韻を感じさせる締め方もいいけど、この話の主人公を置き去りにするような、それとも置き去りにされるような終わり方は、強く一期一会を感じさせ、彼らが彼らの人生を歩みだした事を強く印象付ける。彼らがこの先どう生きるのか、どうなっていくのかは、彼らだけの物語なのだ。エナたちも、読者も、もう彼らの行先に関知することはなく、覗見する意味もない。
故にこその唐突感。お別れなのだろう。
その点がより強く強調されているのが、第二章。ハルクの過去とすれ違う、<オフィーリア>の肖像。正直、この物語の終幕における、人生の終着点をのぞみつつある老人たちの抱くあまりにも複雑で入り組み積み上がった名状しがたい想いは理解の遙か埒外にあり、故にこそか、圧倒的なまでの密度を以て胸を締め付けてきた。理解ができなくても、伝わってくるものはある。わからなくても、わかることはある。
言葉にならない感情の渦が湧き上がってきて、泣けてきてしまった。
傑作である。
ちなみに、このお話の題材となるジョン・エヴァレット・ミレイ作の【オフィーリア】は、圧倒的なまでのインパクトある傑作なので、見たことがないという人は一度目にすることをおすすめする。
見た目若いサイボーグのハルクだけれど、此の男の中身はロフマットの言うように正真正銘、実年齢通りなんだなあ、というのが実感出来た話でもある。

四章で、エナを主人公としこのシリーズの基幹を為すだろう話が始まっているけれど、今後もこうして最後の一章だけエナの話、として進んで行くんだろうか。その方がバランス良さそうだけれど。
ウィリアム・ブレイクの【大いなる赤き竜と日をまとう女】は恥ずかしながら見たことがなかったんだが、いや、これは何ともものすごい絵だなあ。

1巻感想

ヴァンダル画廊街の奇跡4   

ヴァンダル画廊街の奇跡 (電撃文庫)

【ヴァンダル画廊街の奇跡】 美奈川護/望月朔 電撃文庫

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これ、最初から続き物にするつもりで書いてた方が良かったんじゃないか、と思ってしまうくらい、一話と二話が素晴らしかった。第三章から、主人公のエナとハルクが直接関わってくる物語へと移行してしまうんですよね。この物語のコンセプトとも言える、
人は誰もが、心の中に一枚の絵を持っている

は、一切ブレることなく、エナたちが主体となる話になってもそのまま敢然と走り切るのですけど、エナたちとは直接関係ない、行きずりの、一期一会に出会った人たちの心のウチにあった絵の物語の美しさを思うと、レナード・ウィンズベルの遺した絵を巡る謎を追う話の筋立ては、これはこれで非常にしっかりとした読み応えのある話として成り立ってるんですが、出来ればある程度シリーズが続いて、キャラや世界観の掘り下げが進んでから読んだ方が、より心に響いた気がするんだよなあ。この辺は、新人賞に応募した作品として一巻でちゃんと話を終えておかなければならないという制約ゆえなんですけどね。
お陰でインターポールの曲者警視と堅物娘が、かなり中途半端な立ち位置になっちゃってるし。下ディスバーグ警視なんて、それなりのバックグラウンドがあり、アートテロリスト<ヴァンダル>を追うための行動原理を持ってそうだったのに、エナたちの方の掘り下げに手一杯で、彼の方を突き詰める暇がないままクライマックスまで行っちゃったし。カッツェ警部補も、ヴァンダルを追っている間に芽生える心境の変化が、弱いまま終わっちゃったしなあ。元々、揺らぐべき正義への信念も、これといった明確な形で描く時間がないまま終わっちゃったし。
追いつ追われつの人間関係は、やっぱりもっと煮詰まらないと味が出ないんですよね。相反する立場に居ながら、時に目的を同じくし、心情を交わし合い、その上でお互いの主張や思想をぶつけ合いながら対決するライバル、というのが一番映える形なわけですし。

世界的な名画を題材とするだけあって、これはイラストレイターは大変だったろうなあ。さすがに当の絵をそのまま描くのはあらゆる意味で難しかっただろうし。カラー口絵を見る限りでは、相当上手い人だと思うんですけどね。単にキャラクターを描くのではなく、背景に落とし込む表現が非常に素晴らしかった。一目でグッと引き込まれる絵でしたしね。
ちなみに、題材となる絵は、あんまり詳しくない自分でも殆どが知っているようなものばかり。故に、容易にその光景が想起出来て、感動もひとしお。というよりも、これは心のなかにあった絵を、現実に目の当たりにした瞬間の、その人の衝撃や感動を伝える描き方がそれだけ素晴らしかった、というべきなのかもしれない。その人の感じた思いがそのままダイレクトに伝わってくるように、感情移入してしまったわけで。
特に傑作は第二章。遥か遠い故郷に大切なものを置き去りにしたまま、享楽の都ラスベガスで流れて行く時間の波に浮かんでいた女が目の当たりにする故郷の風景。
何故、彼女がこの街にとどまり続けたのか。その答えを告げると共に彼女の選んだ道が、何とも物悲しい。ここでの彼女が抱くに至った境地というのは、ちょっとライトノベルの登場人物離れしてるんですよね。男と女の出会いと別れ。このシーンは、胸にグサっと来たなあ。

良かったら、文学少女並にとは言わないので、もっと絵に関する蘊蓄があったら嬉しかったなあ。絵の存在そのものが、各章の登場人物の人生そのものの投影でもあったわけだし。

絵画を瞳に宿す少女エナ。彼女が秘めた、願いと想いは──。

 人は誰もが、
 心の中に一枚の絵を持っている──。

 統一された政府により、様々な芸術が規制を受け始めた世界。しかし、そんな世界各地の壁面に封印されたはずの名画が描き出される事件が起こる。

『Der Kunst Ihre Freiheit!(芸術に、その自由を!)』

 絵とともにそう書き残していく<アート・テロリスト>を、人々は敬意をこめて「破壊者(ヴァンダル)」と呼んだ。
 政府を敵に回すという危険を冒してまで彼らが絵を描く理由とは。そして真の目的とは──? 
 第16回電撃小説大賞、<金賞>受賞作!


平和のためという錦の御旗によって、戦争にまつわるとコジつけられたあらゆる文化が抹消されて行く世界の中で、白日のもとに封じられた名画たちを刹那だけ、描き出す一人の少女。
彼女の戦いは、世界を変えるため。それは体制を覆すためではなく、押しつぶされた人々の心を解き放つためのモノ。さいご、彼女が描き出したものこそが、それを示しているのではないだろうか。
もし続きがでるのだとしたら、やっぱり二章みたいな話を読みたいなあ。これはこれで綺麗に終わっているので、無理に続ける必要もないと思うけど。
 

9月30日

綾里けいし
(角川スニーカー文庫)
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慶野由志
(角川スニーカー文庫)
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三上こた
(角川スニーカー文庫)
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ヤマモトタケシ
(角川スニーカー文庫)
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桜目禅斗
(角川スニーカー文庫)
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タンバ
(角川スニーカー文庫)
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伏瀬
(GCノベルズ)
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棚架ユウ
(GCノベルズ)
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アロハ座長
(GCノベルズ)
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万野みずき
(GCノベルズ)
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支援BIS
(エンターブレイン)
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ぺもぺもさん
(エンターブレイン)
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とくめい
(エンターブレイン)
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飯田 栄静
(エンターブレイン)
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竹井 10日
(ファミ通文庫)
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小鈴危一
(モンスター文庫)
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川井 昂
(ヒーロー文庫)
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アネコ ユサギ
(ヒーロー文庫)
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朱雀 伸吾
(ヒーロー文庫)
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岩船 晶
(ヒーロー文庫)
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陽山 純樹
(ヒーロー文庫)
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ひだかなみ/山口悟
(ZERO-SUMコミックス)
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おだやか/クレハ
(B's-LOG COMICS)
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藤丸豆ノ介/友麻碧
(B's-LOG COMICS)
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一メルカ/深海亮
(B's-LOG COMICS)
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太田垣康男/矢立肇
(ビッグコミックス スペシャル)
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万乗大智
(少年サンデーコミックス スペシャル)
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9月29日

いのうえひなこ/棚架ユウ
(ライドコミックス)
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餅田むぅ/新山サホ
(ライドコミックス)
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八木ゆかり/保利亮太
(HJコミックス)
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青乃下/まきしま鈴木
(HJコミックス)
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表野まつり/柊遊馬
(HJコミックス)
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9月28日

三雲岳斗/Mika Pikazo
(新潮文庫nex)
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吉上亮/Mika Pikazo
(新潮文庫nex)
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9月27日

異識
(まんがタイムKRコミックス)
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ひさまくまこ
(まんがタイムKRコミックス)
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Koi
(まんがタイムKRコミックス)
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相崎うたう
(まんがタイムKRコミックス)
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セトユーキ
(まんがタイムKRコミックス)
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こめつぶ
(まんがタイムKRコミックス)
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福きつね
(まんがタイムKRコミックス)
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メイス
(まんがタイムKRコミックス)
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9月26日

えすのサカエ/宇野朴人
(角川コミックス・エース)
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相野仁/市倉とかげ
(角川コミックス・エース)
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平未夜/之貫紀
(角川コミックス・エース)
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大和田秀樹/矢立肇
(角川コミックス・エース)
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今ノ夜きよし/イノノブヨシ
(角川コミックス・エース)
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Ark Performance
(角川コミックス・エース)
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石田あきら/東出祐一郎
(角川コミックス・エース)
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前田理想/沢村治太郎
(角川コミックス・エース)
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鏡/丘野優
(角川コミックス・エース)
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東方Project/芦山
(電撃コミックスEX)
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笹倉綾人
(電撃コミックスNEXT)
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苗川采
(電撃コミックスNEXT)
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Dormicum
(電撃コミックスNEXT)
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山路新
(電撃コミックスNEXT)
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宝乃あいらんど/震電みひろ
(電撃コミックスNEXT)
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小早川ハルヨシ/金斬児狐
(アルファポリスCOMICS)
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くろの/永島ひろあき
(アルファポリスCOMICS)
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9月25日

涼樹悠樹
(オーバーラップ文庫)
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迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
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友橋かめつ
(オーバーラップ文庫)
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ネコクロ
(オーバーラップ文庫)
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ネコ光一
(オーバーラップ文庫)
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白米 良
(オーバーラップ文庫)
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白米 良
(オーバーラップ文庫)
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でんすけ
(MFブックス)
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出井 啓
(MFブックス)
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一分 咲
(MFブックス)
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筧千里
(MFブックス)
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カヤ
(MFブックス)
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波多ヒロ/あまなっとう
(ガルドコミックス)
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やもりちゃん/じゃき
(ガルドコミックス)
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もちろんさん/猫子
(ガルドコミックス)
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吉川英朗/月夜涙
(ガルドコミックス)
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吉乃そら/ネコ光一
(ガルドコミックス)
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天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
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卯乃米/桜あげは
(ガルドコミックス)
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綾北まご/冬月光輝
(ガルドコミックス)
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9月24日

棚架ユウ/丸山朝ヲ
(バーズコミックス)
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天乃咲哉
(バーズコミックス)
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洋介犬
(バーズコミックス)
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かくろう/石神一威
(バーズコミックス)
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小林立/五十嵐あぐり
(ガンガンコミックス)
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小林立/五十嵐あぐり
(ビッグガンガンコミックス)
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小林立/めきめき
(ビッグガンガンコミックス)
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長田悠幸/町田一八
(ビッグガンガンコミックス)
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小林立
(ヤングガンガンコミックス)
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小林立/めきめき
(ヤングガンガンコミックス)
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福田晋一
(ヤングガンガンコミックス)
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田尾典丈/三雲ジョージ
(ヤングガンガンコミックス)
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戌森四朗
(ヤングガンガンコミックス)
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六本順
(ヤングガンガンコミックス)
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田澤裕/友井太郎
(ヤングガンガンコミックス)
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9月22日

十文字 青/原作・プロデュース:Eve
(MF文庫J)
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総夜ムカイ/原作・監修:みきとP
(MF文庫J)
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両生類 かえる
(MF文庫J)
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木緒 なち
(MF文庫J)
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長月 達平
(MF文庫J)
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川口士
(ダッシュエックス文庫)
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川口士
(ダッシュエックス文庫DIGITAL)
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川口士
(ダッシュエックス文庫DIGITAL)
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赤金武蔵
(ダッシュエックス文庫)
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河本ほむら/尚村透
(ガンガンコミックスJOKER)
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河本ほむら/斎木桂
(ガンガンコミックスJOKER)
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昆布わかめ
(ガンガンコミックスJOKER)
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サラ イネス
(イブニングKC)
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ハナツカシオリ
(モーニング KC)
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江口夏実
(モーニング KC)
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瀧下信英/津田彷徨
(モーニング KC)
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藤本正二/Juan Albarran
(モーニング KC)
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千嶌オワリ/津田彷徨
(モーニング KC)
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森高夕次/足立金太郎
(モーニング KC)
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一乃ゆゆ/佐島勤
(MFコミックス アライブシリーズ)
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杉井光/篠アキサト
(MFコミックス アライブシリーズ)
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ぐう/水無瀬
(MFC)
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柏木郁乃
(MFC)
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倭ヒナ/ぷにちゃん
(MFC)
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9月21日

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9月20日

大和田秀樹
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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クール教信者
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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いとうえい
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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小宮地千々
(GCN文庫)
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一色一凛
(GCN文庫)
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風間レイ
(TOブックス)
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やしろ
(TOブックス)
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もちもち物質
(TOブックス)
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夕立悠理
(TOブックス)
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鳴沢明人
(HJ NOVELS)
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はぐれメタボ
(HJ NOVELS)
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9月19日

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9月16日

橘 公司
(富士見ファンタジア文庫)
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長岡 マキ子
(富士見ファンタジア文庫)
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羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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七斗 七
(富士見ファンタジア文庫)
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いつきみずほ
(富士見ファンタジア文庫)
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ラマンおいどん
(富士見ファンタジア文庫)
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ラチム
(富士見ファンタジア文庫)
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紫大悟
(富士見ファンタジア文庫)
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朝陽千早
(富士見ファンタジア文庫)
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コイル
(電撃の新文芸)
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相原あきら
(電撃の新文芸)
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イダタツヒコ/広江礼威
(サンデーGXコミックス)
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やまむらはじめ/広江礼威
(サンデーGXコミックス)
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坂崎ふれでぃ
(サンデーGXコミックス)
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了子
(裏少年サンデーコミックス)
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神内アキラ
(裏少年サンデーコミックス)
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柊一葉/じろあるば
(裏少年サンデーコミックス)
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内藤マーシー
(講談社コミックス)
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宮島礼吏
(講談社コミックス)
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久世蘭
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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裏那圭/晏童秀吉
(講談社コミックス)
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むちまろ
(KCデラックス)
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硬梨菜/不二涼介
(KCデラックス)
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さゆこ
(フロース コミック)
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あるてぃ/染井由乃
(フロース コミック)
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原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
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中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
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峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
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雪森寧々
(ヤングジャンプコミックス)
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小瀬木麻美/宮田ダム
(ヤングジャンプコミックス)
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キナミブンタ
(ヤングジャンプコミックス)
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大河原遁
(ヤングジャンプコミックス)
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武田綾乃/むっしゅ
(ヤングジャンプコミックス)
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子新唯一
(ヤングジャンプコミックス)
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グレゴリウス山田
(ヤングジャンプコミックス)
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ヤマザキマリ
(ヤングジャンプコミックス)
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スガワラエスコ
(ヤングジャンプコミックス)
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スガワラエスコ
(ヤングジャンプコミックス)
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瀬尾つかさ/bomi
(ヤングジャンプコミックス)
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川口士/的良みらん
(ヤングジャンプコミックス)
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9月15日

コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
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松江名俊
(少年サンデーコミックス)
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草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
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山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
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畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
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福地翼
(少年サンデーコミックス)
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青山剛昌
(少年サンデーコミックス)
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青山剛昌/阿部ゆたか
(少年サンデーコミックス)
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かんばまゆこ/青山剛昌
(少年サンデーコミックス)
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田中現兎
(マガジンエッジKC)
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川田暁生
(マガジンエッジKC)
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ひな姫/猫又ぬこ
(マガジンエッジKC)
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水森崇史
(講談社コミックス)
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ひととせひるね
(講談社コミックス月刊マガジン)
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杜乃ミズ/餅月望
(コロナ・コミックス)
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中島鯛/ほのぼのる500
(コロナ・コミックス)
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まいたけ/生咲日月
(コロナ・コミックス)
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わかさこばと/春の日びより
(コロナ・コミックス)
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羽尻伊織/鉄人じゅす
(コロナ・コミックス)
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ハム男
(アース・スターノベル)
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友麻碧
(富士見L文庫)
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柚原 テイル
(富士見L文庫)
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七沢 ゆきの
(富士見L文庫)
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9月14日

鳥羽徹
(GA文庫)
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神田暁一郎
(GA文庫)
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佐伯さん
(GA文庫)
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佐伯さん
(GA文庫)
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海空りく
(GA文庫)
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海月くらげ
(GA文庫)
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柚本悠斗
(GA文庫)
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白石定規
(GAノベル)
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白石定規
(GAノベル)
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守雨
(GAノベル)
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金明豪×KJ
(アフタヌーンKC)
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こだまはつみ
(モーニング KC)
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9月13日

横島日記
(リュウコミックス)
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わらいなく
(リュウコミックス)
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9月12日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
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河添太一
(ガンガンコミックス)
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宮澤伊織/水野英多
(ガンガンコミックス)
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南海遊/村山なちよ
(ガンガンコミックス)
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高津カリノ
(ガンガンコミックス)
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オジロマコト
(ビッグコミックス)
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ゆうきまさみ
(ビッグコミックス)
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田岡りき
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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源素水
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
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七尾ナナキ
(裏少年サンデーコミックス)
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空谷玲奈/昴カズサ
(ガンガンコミックスONLINE)
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高野裕也
(ガンガンコミックスONLINE)
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礼島れいあ
(ガンガンコミックスONLINE)
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長岡マキ子/カルパッチョ野山
(ガンガンコミックスONLINE)
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森貴夕貴
(アース・スター コミックス)
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咲メギコ/師裏剣
(アース・スター コミックス)
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瑚澄遊智/漂月
(アース・スター コミックス)
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しろ
(アース・スター コミックス)
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檜山大輔
(アクションコミックス)
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浜田よしかづ
(アクションコミックス)
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ピロヤ
(メテオCOMICS)
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火曜
(まんがタイムKRコミックス)
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カエルDX
(まんがタイムKRコミックス)
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霜月絹鯊
(まんがタイムKRコミックス)
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そめちめ
(まんがタイムKRコミックス)
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9月10日

餅月望
(TOブックス)
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もちだもちこ
(TOブックス)
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岡崎マサムネ
(TOブックス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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榛名丼
(TOブックス)
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9月9日

アサウラ/Spider Lily
(電撃文庫)
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アサウラ
(電撃文庫)
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佐伯庸介
(電撃文庫)
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西 条陽
(電撃文庫)
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宇野朴人
(電撃文庫)
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三河ごーすと
(電撃文庫)
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佐島 勤
(電撃文庫)
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鎌池和馬
(電撃文庫)
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駒居未鳥
(電撃文庫)
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逢縁奇演
(電撃文庫)
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ミサキナギ
(電撃文庫)
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丸深まろやか
(電撃文庫)
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岬 鷺宮
(電撃文庫)
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夏 みのる
(カドカワBOOKS)
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遠野 九重
(カドカワBOOKS)
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明。
(カドカワBOOKS)
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流優
(カドカワBOOKS)
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愛七 ひろ
(カドカワBOOKS)
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ヤマザキコレ
(BLADEコミックス)
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ツクモイスオ/三田誠
(BLADEコミックス)
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住川惠/甘岸久弥
(BLADEコミックス)
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yoruhashi
(BLADEコミックス)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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横山コウヂ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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福原蓮士/つちせ八十八
(ドラゴンコミックスエイジ)
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稲葉白
(ドラゴンコミックスエイジ)
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二式恭介
(ドラゴンコミックスエイジ)
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遠野ノオト/流優
(ドラゴンコミックスエイジ)
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はっとりまさき
(ドラゴンコミックスエイジ)
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神谷ユウ/桜木桜
(角川コミックス・エース)
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吉岡剛/菊池政治
(角川コミックス・エース)
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唐澤和希/藤本れもち
(角川コミックス・エース)
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皇ハマオ/月夜涙
(角川コミックス・エース)
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緒原博綺
(角川コミックス・エース)
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げしゅまろ
(角川コミックス・エース)
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ヨシラギ
(角川コミックス・エース)
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RYOMA/カンブリア爆発太郎
(角川コミックス・エース)
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レフトハンド/伽藍堂
(角川コミックス・エース)
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窪茶/涼暮皐
(角川コミックス・エース)
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ゼロキ/雪村ゆに
(角川コミックス・エース)
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蟹丹/トネ・コーケン
(角川コミックス・エース)
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TYPE−MOON/中谷
(角川コミックス・エース)
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Team RWBY Project/スエカネクミコ
(電撃コミックスNEXT)
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コトバノリアキ
(KCデラックス)
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吉村英明/木嶋隆太
(KCデラックス)
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金田陽介
(講談社コミックス)
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大森藤ノ/青井聖
(講談社コミックス)
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中丸洋介
(講談社コミックス)
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9月8日

エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
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ヤチモト/resn
(KCデラックス)
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ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
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茅田丸/丁々発止
(シリウスKC)
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内々けやき/あし
(シリウスKC)
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マツモトケンゴ
(シリウスKC)
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くうねりん
(シリウスKC)
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光永康則
(シリウスKC)
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芳橋アツシ/延野正行
(シリウスKC)
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亜希乃千紗
(シリウスKC)
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9月7日

赤堀君
(アフタヌーンKC)
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伊口紺/保志レンジ
(アフタヌーンKC)
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LEN[Aー7]
(アフタヌーンKC)
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深山鈴/茂村モト
(ガンガンコミックスUP!)
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森田季節/出水高軌
(ガンガンコミックスUP!)
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ケンノジ/松浦はこ
(ガンガンコミックスUP!)
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羽柴実里/zinbei
(ガンガンコミックスUP!)
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常磐くじら/桃山ひなせ
(ガンガンコミックスUP!)
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串木野たんぼ/ぽんこつわーくす
(ガンガンコミックスUP!)
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鈴木竜一
(SQEXノベル)
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初枝れんげ
(SQEXノベル)
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十夜
(SQEXノベル)
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9月6日

西尾 維新
(講談社)
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智弘カイ/カズタカ
(KCデラックス)
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二階堂 幸
(KCデラックス)
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9月5日

和成 ソウイチ
(ドラゴンノベルス)
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白水 廉
(ドラゴンノベルス)
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釜田/六つ花えいこ
(フロース コミック)
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御守リツヒロ/柚原テイル
(フロース コミック)
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轟斗ソラ/柏てん
(フロース コミック)
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ORKA/Spice&Kitty
(フロース コミック)
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9月2日

(TYPE-MOONBOOKS)
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浅野りん
(角川コミックス・エース)
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ナカノ/八木羊
(角川コミックス・エース)
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日月ネコ/渡辺恒彦
(角川コミックス・エース)
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バラ子
(角川コミックス・エース)
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赤羽ぜろ
(角川コミックス・エース)
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三部けい
(角川コミックス・エース)
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縞野やえ/MB
(角川単行本コミックス)
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葦原大介
(ジャンプコミックス)
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マポロ3号
(ジャンプコミックス)
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権平ひつじ
(ジャンプコミックス)
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タカヒロ/竹村洋平
(ジャンプコミックス)
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助野嘉昭
(ジャンプコミックス)
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空もずく/十森ひごろ
(ジャンプコミックス)
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猗笠怜司
(ジャンプコミックス)
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横山左
(ジャンプコミックス)
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岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
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矢吹健太朗
(ジャンプコミックス)
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稲岡和佐
(ジャンプコミックス)
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叶恭弘
(ジャンプコミックス)
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大@nani/吉緒もこもこ丸まさお
(ジャンプコミックス)
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LINK/宵野コタロー
(ジャンプコミックス)
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LINK/SAVAN
(ヤングジャンプコミックス)
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桂イチホ/ふか田さめたろう
(PASH!コミックス)
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