草河遊也

魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場(初回限定版)4   

魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場【初回限定版】

【魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場(初回限定版)】 秋田禎信/草河遊也 TOブックス

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《戦術騎士団》の崩壊から数日後。オーフェンは指揮官としての責任を問われ、市議会により拘束されていた。
そして、騎士団と魔術学校の運営を託されたマジクたちは、それぞれの立場から秩序維持のために動き始める。

一方、マヨールは妹であるベイジットを追うために、《キエサルヒマ魔術士同盟》を離反し、原大陸を放浪する。辿り着いたのは魔術士のいない開拓地。《ヴァンパイア》たちが統治する村だった。
すべてが混沌とし事態も収拾されぬまま、《反魔術士勢力》を支援するために一隻の船が入港する。《ガンズ・オブ・リベラル》。解放と自由を歌うその船は、魔術士にとっての脅威を詰め込んだ装甲船だった。

原大陸の覇権をめぐる抗争は三つ巴の様相を呈し、新たな戦火は各地へと広がっていく。
オーフェンが拘束された一方で、いや要石だった彼が身動きが取れなくなったからこそか、色々と目まぐるしく情勢が動く。それだけオーフェンが効かせていた睨みというものは、ヴァンパイア、市議会、キエサルヒマなどといった大きな力を持つ組織に行き届いていたのだろう。それだけ、オーフェンの持つ力とは強大なものであり、その強大な力を効果的な抑止力として機能させる政治力が備わっていたことが実感される。逆に言えば、先の戦争から今に至る仮初の安定は、殆どオーフェンが一人で維持してきたと言っていいのかもしれない。勿論、市長やマギー姉妹、マジクにエド、敵としてのカーロッタなどの協力があってこそなんだろうけれど、オーフェン一人の重石がなくなった途端に、この有様となれば……。
果たして、今の状況の絵を描いているのは誰なんだろう。「魔王」の手は入っているとしても……いや、むしろ多数の思惑が絡みあって、収斂しているのか?
それに、まさかここで「クリーチャー」の名前を目にするとは思いもよらなかった。しかも、完成品の歴とした自己を有したままのクリーチャーである。「クリーチャー」が登場するからには、あの美貌の暗殺者ヒリエッタもまた再登場があるんだろうか。クリーオウがもういい年したおばちゃんと化してしまっている以上、ヒリエッタもいい加減熟女を通り越しちゃってるとは思うのだけれど。それでも、あの人の事だから、幾ら年輪を重ねてもイイ女なのかもしれないなあ。
いい女といえば、現在進行形でマヨールの婚約者であるイシリーンがイイ女すぎて、ちょっと愕然としてるんですが。オーフェンに出てくる女性陣って、多かれ少なかれ性格や内面に爆弾や地雷を抱え持ってて、一言でいうと面倒くさい女の人ばっかりだったものなのですが、このイシリーンってタフだし図太いし結構イイ性格はしているものの、根っこはカラッとしてて陰にこもった所や影を抱えてたりする部分は見当たらないんですよね。それでいて、無軌道でも天然に任せた暴走娘でもなくちゃんと理が通じる合理的な性格だし、その上で情にも熱い。根性も据わってて柔軟性もあり応用力も抜群。口うるさくはあるものの、肝心な部分は相方に譲る度量の広さと余裕を以て、相方の決断に自分の身命をかける一途さ、献身性も持ち合わせてる。
いや、ハッキリ言って抜群にイイ女なんですけど! マヨールとの出会いの場面を見ても、努力家で自立した女性というのがよく分かるエピソードだったし。マヨール、めちゃくちゃイイ人を捕まえたんじゃないか? ぶっちゃけ、この線の細い青少年と来たら、両親の細っこい部分を受け継いでしまったようで、かなり神経質な部類だと思うんですよ。女性不信、人間不信の嫌いもあるし。そんな彼の懐にスルリと入ってしまっている時点で、イシリーンという女性の優良物件っぷりを見ぬいておくべきだったかもしれない。
それに、マヨールが今とってる行動って、これまで約束されていた自分の未来を投げ捨ててるような行為なんですよね。それに文句も言わずについてきて、妹を殺すと宣っている男の覚悟にすら、自分も一緒に背負うような台詞を気負いもせずに言ってのけているのである。
あまりにイイ女過ぎて、実は裏があるんじゃないか、とすら疑いたくなる。だって、オーフェンに出てくる女が歪んでないって、どっかおかしくないですか?(苦笑
一方で、ペイジっトはというと完全に迷走中、と傍からは見えちゃうんですよね。当人はそんなこと全然ないと言いはるんだろうけれど。彼女が怒りを抱き、反発を覚え、叩き潰そうと思っている対象って、彼女の言い分を聞くとどうも上っ面を撫でているようにしか見えないんですよね。彼女が今、理解できる範疇でわかりやすい対象がそれだったから、それを目の敵にしているだけで、実際はなんか違うんじゃないかと感じてしまうのです。多分、ペイジット自身、本当の苛立ちの対象はわかっていないんじゃないかと。盛大な自分探しですなあ。意外と、わりと思春期的なオーソドックスな結論に落ち着くんじゃないかな。それとも、そうであって欲しいという願望なのか。何れにしても、次で決着だ。

秋田禎信作品感想

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】4   

魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】

【魔術士オーフェンはぐれ旅 原大陸開戦【特製小冊子付き初回限定版】 秋田禎信/草河遊也 TOブックス

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アイルマンカー結界が消失し、キエサルヒマ大陸は世界を滅ぼそうとする女神の前に無力となっていた。代わりにオーフェンが手にしたのは女神に対抗するための「魔王」の力。
世界の均衡を崩した罪を背負ったオーフェンはキエサルヒマを追われ、新たな土地である原大陸へと旅立つ。しかし、そこは女神の手で怪物=ヴァンパイアと化した人間たちと魔術士とが戦い続ける厳しい土地だった。

それから23年。オーフェンの旧友の息子であるマヨールは、三年ぶりに原大陸を訪れていた。
今回の同行者は、妹のベイジットではなく、婚約者のイシリーンと教師のイザベラ。三人はキエサルヒマから原大陸へとヴァンパイア化を目指して渡航した人々を追うため、魔王の統治する魔術学校に出向く。そこにヴァンパイアたちが強襲をかけ、マヨールは否が応にも大陸を二分する戦争に巻き込まれていく。
うおおお!? なにこれ、20年前と魔術戦闘のレベルが激烈と言っていいくらいに変わってないですか!? 具体的に言うと「ドラゴンボール」と「ドラゴンボールZ」くらい。【約束の地】で読んだ時も、マジクの強キャラっぷりには度肝を抜かれたものですが、イメージとしてはまだ個々がさらに強くなった、というレベルのものだったんですよね。うん、確かにオーフェンやマジクが魔王術によって昔よりも著しく強くなっているのはそれはそれで間違いないのですが、問題はヴァンパイアとの闘争にそれが常時必要だって事なんですよね。つまり、原大陸ではこの規模、この強度の戦闘が日常茶飯事であり、逆に言うならこのレベルで戦えないと話にならない、必須の戦闘能力であるということ。求められる力が、20年前とは段違い、別次元になっている。
過酷どころじゃないですよ、これ。たとえ、カーロッテとの暗黙の盟約があったとしても、実際にヴァンパイアとの闘争は続いていたわけで、最前線では紙一重の死線が繰り広げ続けられてきたわけだ。
二十年以上も!!
これを20年以上も続けてきたのか!? 歴戦どころじゃないですよ。信じられん。そりゃ、これキエサルヒマ大陸の魔術士では比較にならんわ。そもそも、最前線と後方では価値観から摺り合わせができないだろうに。

それでも、オーフェンは20年経っても、ここまで戦い続けていたにも関わらず、変わっていなかった事になんだかほっとした。【約束の地】を読んだ時は結構変わった印象だったんですけどね、あれはどちらかというと外部からのイメージが強く反映されていて【魔王】であり原大陸の守護神であり魔術学校の長、という英雄として、政治的存在としての在り方や立場が表に出ていたが為に変わって見えたのであって、今回は内面描写も多くあった分、ただのオーフェンとしての姿も描かれたお陰で根本的なところはあんまり変わってなかったんだなあ、というのが確認できて安心した。それでも、だいぶ大人になって分別がつき、年輪を踏んだ分の汚さや割り切りも得ているんですけどね。でも、それは不安定で迷ってばかりだった昔の彼と違って、ドッシリとした安定感、信頼感の礎になっていて、うん、頼もしくなったよ、オーフェンは。
私人として、実質的には甥であるマヨールにどこか叔父さんぽく接していたのも、安心の一材料だったんだろうなあ。昔の家族に対しても、物理的にも人間関係的にも距離ができてしまったけれど、家族として話をしてくれましたし。

マヨールの方も、【約束の地】からはずいぶんと印象変わりましたね。前はもっと余裕がなくて良くも悪くも父親のフォルテに似た生真面目で角張った子に見えたんだけれど、三年経って大人になったどころか、良い意味で無茶が出来るようになった感じ。意地や見栄の結果ではなく、熟慮と研鑽の結果、想定のさらに向こう側にえいやっと飛び込めるようになった、というか。
読み終わった後に振り返ってみて気づいたんだけれど、図らずも今のマヨールってかつて牙の塔を飛び出した時のキリランシェロとシチュエーション、重なってるんですね。ただの考えなしの暴挙に過ぎなかったキリランシェロの脱走と違って、マヨールの場合はもっと覚悟と計算がある上に、切羽詰まった上でオーフェンの後押しがあったわけで、人間的な成熟度を見ても、かつてのキリランシェロと比べるのは間違ってるんでしょうが。
何れにしても、これなら主人公として十分の熱さだわ。正直、彼がオーフェンとともに新シリーズの主人公を担うと聞いた時にはちょっと不安であり不満でもあったんだけれど、これは良い予想外だった。
わりと努力家で研究熱心でもあるんですよね、彼。あんまり実践派じゃなかったフォルテやティッシと比べても、かなり現場に合ってるんじゃないだろうか、意外だけれど。

さて、本格的に登場と相なったオーフェンの三人娘。あの三女、ヤバイだろう。どこが普通の娘だよ。一番キレキレで危うかった頃のクリーオウでも、ここまで不気味じゃなかったぞw
三人の中では真ん中のエッジがやっぱり一番常識人か。常識人といっても程度問題な気もするけれど、プルートー師の言うとおり、確かにこの子はキリランシェロ似だったかもしれない。まともという意味でも、神経質という意味でも、ハリネズミという意味においても。慣れると一番扱いやすい、というのを見抜いたのか、マヨールは一番に彼女に協力を求めていたわけですし。
ラッツはもうどうしようもないよなあ。あれ、どうしたらいいんだろう。もう、マジクに全部任せておくしかないんじゃないかというくらいにどうしようもない。他の人も手を付けられないみたいだし。あのコルゴン=エドですら持て余してるみたいだしなあ。
まあ、一番持て余しているのはどう見てもマジクおじさんなんですが。

マジク、まともじゃないですか。どうも彼について語るのがラッツやエッジというマジクを色眼鏡で見まくっている子たちばっかりだったので、もうどうしようもない情けない中年に成り果てているのかと憐れみを抱きながら遠くから生暖かく見守ってたんだが、どうやらあの三姉妹以外はマジクの評価は全然違うようで。実際、戦ってるシーンなどを見ると、お前本当にマジクかよ!? と絶句してしまうくらいに凄まじい人になっちゃってるようなんだが、番外編の扱いは悲惨の一言。というか、ラッツと一緒にいると常に悲惨というべきか。と言うことは、人生概ね悲惨なのか。どうやら今後も生涯悲惨の予定みたいだし。

一番嬉しかったのは、やっぱりクリーオウ夫人でした。家庭に入っちゃって、あの暴れ馬もいいお母さんになちゃったのかな、などと思ってたら、やっぱり案の定無茶苦茶でしたし。クリーオウはそうでないと、そうでないと。
あとは、オーフェンとの夫婦生活がどんななのか、ですよね気になるのは。結局、この二人がラブラブだったシチュエーションはついに見られないままでしたし。まあ、これはこの二人に限らず、どのカップルにも該当する話ですけれど。ラブラブとかこのシリーズでは見たことないし!!

おそらくは、その旅の最初から手遅れだったキリランシェロのそれとは違い、マヨールのそれはまだ間に合うもののはず。アザリーとのそれをあんな形で終えるしかなかったオーフェンの二の舞になることなく、マヨールは自分の答えを見つけることが出来るのか。
女神の進軍というアイルマンカー結界崩壊を上回る破滅的絶望的な状況も相まって、始まったばかりなのに切羽詰まった雰囲気が尋常でない第四期。既に来年2月に続編が発売予定と言うことで、今から続きが楽しみで仕方ありません。
本書が届き、手に取った時のワクワク感、期待をまったく損なわなかった「まだ見ぬオーフェン」の世界。堪能させていただきました。ああ、オーフェンだ。

秋田禎信作品感想


魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で
魔術士オーフェンはぐれ旅 約束の地で秋田 禎信 草河 遊也

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魔術士オーフェンはぐれ旅 解放者の戦場【初回限定版】
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BLACK BLOOD BROTHERS 11.賢者転生5   

BLACK BLOOD BROTHERS11  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 賢者転生― (富士見ファンタジア文庫)

【BLACK BLOOD BROTHERS 11.賢者転生】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫

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終わった。終わってしまった。
その事実を前にして、湧き上がり押し寄せてくる様々な感情の波に、ただただ翻弄される。
しかし、意外なほど喪失感はない。寂しさもない。もうこれ以上この物語の世界に住まう眩しいばかりの魂の持主たちの姿を読めない、というのにだ。
あざの先生のエンターテイナーとしての手管は、その意味では物語を完結させるやり方においてさえ、読者に対して行き届いていると言っていいのかもしれない。たとえ物語が、ページ上に文字列として描かれる形においては終わりを迎えたとしても、この赤と黒の血が交わる世界が泡沫のように消えゆくのではなく、何一つ終わることなく、先へ、未来へ、次の世代へと引き継がれ、様々な物語が紡がれていくのだろうというヴィジョンを、刻みつけていってくれたのだから。
だから寂しさなど何処にもなく、想いを馳せることただそれだけで、再び彼ら彼女らが駆け抜けていった世界の姿を脳裏に垣間見ることができる。刻々と変わっていくであろう世界を想像できる。
それがただ、嬉しい。
終わってなお、物語が続いていくだろうことが嬉しい。

出会いあれば別れあり。
しかれども、別れた先で想った人が元気であり続けてくれるのなら、たとえ二度と逢うことがないのだとしても、別れは決して辛くはない。
つまりは、そういうことなのだろう。



赤い血、人間の。黒い血、吸血鬼の。
この物語では、様々な形の意志の継承。世代を経て受け継がれていく想いというものが描かれてきた。
賢者の血統、ジローに課せられた血の宿命、サユカに受け継がれたゼルマンの意志のような、血によって引き継がれていく、吸血鬼独特の在り方。
また、陣内の遺志をミミコが引き継ぎ、より大きく翼を広げていったような、人間の世代の引き継ぎ方。
どちらが是で、どちらが否というわけではない。そのそれぞれの在り様を、まるまる飲み込み、すべてを肯定するようにして結実していく未来の形。
それはさながら、新しい世界での人間と吸血鬼との新たな関係の誕生を祝福するかのようだった。
カーサや九龍の家族たちが、ワインに託した思いが。ジローとミミコの間にうまれたものが、まさにその象徴、この大きな戦いと世界の変革がもたらすであろう世界の未来の、希望の光の象徴だったのではないだろうか。
まったくすごい。ここまで見事な形で、常にこの物語の根底に流れていたテーマに解答を叩きつけてくれるとは。もう、痺れるような快感に震えるしかないではないか。
おめでとう。ありがとう。ここまで書きたかったであろうことのあまねく全てを余すことなく書き切ってやったぜ、ってなものを見せられては、読者冥利に尽きるというものである。ほんとに。まったく本当に。


しかし、ある種の痛快感、カタルシスにいささか欠けた点があったのは否めないなあ。もちろん、理由は明快にして明確である。
倒されるべき敵。憎むべき仇敵。世界に仇なす大敵であるところの九龍の血統。
あの連中が、あまりにも愉快で、優しくて、温かで、眩しいぐらいの絆と愛情によって結ばれた、とてもとても素敵な家族(ファミリー)であったからだ。
敵として扱うには。倒される相手として見るには、あまりにも最高なヤツラだったからだ。
決して強大な敵などではなく、むしろ抗いがたい世界のうねりに勇ましくも誇り高く、持てる力と知恵を振り絞って戦いを挑んできた弱者たちだったからだ。
その彼らが、一人一人、倒れていく姿に、どうカルタシスを感じることができるだろう。どんな痛快感が生まれるというのだろう。
だからと言って、九龍側にだけ一方的に感情移入していたわけでは無論無い。ミミコの、ジローの、ケインの、サユカの。カンパニーを含めた吸血鬼・人類連合サイドの感情移入度も、最高潮に達していたのだ。
勘弁してほしい。敵味方、どちらもこんなに好きなのに。全身全霊を賭して戦い、抗い、生きようとして、世界を作ろうとしている姿にこれほど心打たれているというのに、その双方が争い、戦う事が運命づけられているんだから。どちらかが倒れなければならないことが決まっているわけだから、辛かったなあ。苦しかったなあ。
かといって鬱になるわけじゃないんだ。恩讐を超えた先、というべきか。互いに憎み恨み負の感情を募らせて傷つけ合った時期は確かにあったと思うけど、この最終決戦には不思議とネガティブなところは感じられなかった。誰もかれもが、眩しかった。光り輝いていた。
相容れぬはずだった二つの陣営。だけれども、戦いは避けられなかったにしろ、互いには認め合い、通じ合う何かが生まれていたように見えて仕方ないのだ。カーサを前にしたケインのあのセリフ。ミミコとカーサの約束。そして、ジローとカーサの最後の戦い。
だから、カルタシスなど感じなかったのは確かだけど、それとはまったく別の、とても深い感慨と、どこか不可思議な爽快感を、この最終決戦から受け取った気がする。

だからこそか。少しばかり、いや大いにか、この九龍の血統を生みだした世界の脈動が憎らしい。
はぐれ者たちの寄る辺となったこの血統だけど、乱を好む性質、血を吸って血族を増やすという特性から、世界と相容れぬ性を持たせ、新たな世界を生み出すための生贄のようにして、従来の世界を壊させ、罪を犯させ、用が済んだら使い捨てるように排除させた、世界が恨めしい。
やつらは、本当に素敵な連中ばかりだったのに。囚われたコタロウが思いのほか九龍の家族たちに馴染んでいたように、
もしワインがミミコを噛んでいたとき、カーサの企みが成ってミミコが九龍の血に感染していたら、と思う事がある。きっと、笑っちゃうほど馴染んでいたんだろうなあ、なんて光景が思い浮かんでしまうのだ。カーサにからかわれながらも肝心な時にはお尻を叩いて喝を入れ、ザザなんかも頭があがらず、ダールからは可愛がられ、弟たちからは小うるさいちいお姉ちゃんとして、うるさがられ、慕われて、ちょっぴり恐れられ。みんなを引っ張り回し、引っかき回し、逆に引っかき回され、頭を抱えて怒鳴り散らす。
そんな光景が容易に思い浮かんで仕方がない。

元は孤児で家族を知らないミミコは、思いのほか九龍の家族たちと相性が良かったのかもしれない。
ミミコがもし、あちら側にいれば。結局、ダールやザザでは抑えられなかったカーサの激情を、カーサという個性を殺すことなく見事に制御できたんじゃないだろうか。
アリスにもジローにもケインにも結局埋めきれなかったカーサの心の虚。それはリズと出会い、九龍の血統という家族を得て、蓋がされたのだろう。彼女は十分、満足していった。
でも、本当に彼女の虚を埋められたのは、もしかしたらミミコだったように思えてならない。この作品の登場人物の中で、もっともミミコという人が必要だったのは、カーサだったような気がしてならない。
カーサとミミコが敵ではなく、家族だったら。そんな「if」に想いを馳せるのが、少し楽しい。

それからすると、ミミコがワインとした約束は、実のところかなり惹かれるものがあるんですよね。
ミミコが本気になってワインを立てるようなことになったら。どこか、心躍るものがないだろうか。胸沸き立つものがないだろうか。
きっと、今回の一件が比肩にならないほどの大混乱が世界を満たすことになるに違いない。一つのテロリズムに過ぎなかった九龍の抵抗は、まったく形を変えた世界を変革する激動になるのがまぶたの裏に浮かんでくる。
そして、その中核にいる新たな家族たちは、きっとかつてのそれに勝るとも劣らない、素敵で愉快な面々であるに違いないのだ。


あとがきで作者が囁いていた、この世界のその後の物語にも相当心躍ったものだけど、ほんとに、終わったにもかかわらずこの作品には想像がつきることない可能性が詰め込まれていて、少し想いを馳せるだけで一気にそれらがあふれだしてくる。
まったく、楽しくて仕方無い。もう終わってしまったと言うのに、楽しくて仕方がないよ。


あと、少しだけ個人にも触れる。

カーサは、結局もう一人の主人公として、見事に走り切ったなあ。
この人は、結局最初から最後まで、どんな立場に立っていても、みんなのお姉ちゃんだったな。アリスたちと一緒にいたときも、九龍の血統になったあとも。みんなの頼りになるお姉ちゃんにして、みんなが守り支え助けてあげないと、と思ってしまうお姉ちゃん。
結局、彼女をよく知る人たちは、みんなカーサが大好きだったんだよね。罪作りな人だよ、カーサは。自分がこんなにも愛されているということを、彼女は頭では知っていたとしても胸の部分で分かっていなかったところがあったんだろうなあ。
もしかしたら、それを思い知ったのが、ケインが目の前に現れたあの時だったんじゃないだろうか。あの激しすぎる動揺は、ケインの想いに打たれたものは当然としても、それ以上に自分がどれほど想われ、大切にされ、愛されていたかを、本当の意味で思い知ったからなんじゃないだろうか、なんてことを思ったり。頭ではわかっていた、みんなが自分を愛していてくれた、という事実に、あの瞬間、実が籠り、色が生まれ、匂いや質感が生じ、本当に確かなモノとして感じとることが出来たんじゃないだろうか。
ただの、想像だけどね。
でも、だから。カーサはさいごまで幸せだったんじゃないだろうか。
そう、思うことにする。


通してカッコ良かったのは、間違いなくサユカさんだよなあ。この人はもう、あらゆる意味で化けた。もう惚れた。彼女に関して書いてたら、それこそ尽きることがないので、もうやめとく。やめとこう。
いやもう、最高にかっこよかったよ。

他にも書きたい人はいくらでも。それこそ、いくら書いても足りないくらいに。
だから、このへんにしておこう。



史上に残る大作にして、傑作でした。
終わることを惜しみつつ、また新たな先生の作品が読めることを喜んで。

BLACK BLOOD BROTHERS 10.銀刀出陣5   

BLACK BLOOD BROTHERS10  ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣― (富士見ファンタジア文庫)

【BLACK BLOOD BROTHERS 10.銀刀出陣】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫

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カーサがワインに語る香港聖戦前夜。どうしてアンヌがカーサを誇り高き子と讃えて死んでいったのか、九龍の血統がどうして生まれたのか。どうして、カーサが裏切ったのか。その真相が語られる過去語り。
うん、なんでアンヌがカーサにあんなことを言って死んでいったのか、今ならその哀しみも誇らしげに思う気持ちもよくわかる。
もし、彼女がこの世にただ一人の孤独な混血児のままだったら、逆にカーサは九龍の血統にならなかったのだろうと思う。そうなると九龍の血統自体が生まれることがなかったのかな。
彼女が自分のような混血児の扱いを象徴とする世の歪み、世の矛盾と戦う事を選んだのは、自分を守るためじゃなく、自分じゃない誰かを守るためだったわけだ。
人間たちの世界が激動の変化を迎える近世。皮肉にも、ジローがアリスと契りを結び、カーサやケヴィンたちとともに歩んだこの百年こそがもっとも世界が激しく動いた百年であり、その激変に対して夜の世界はついていけず停滞し、淀み凝り煮詰まりつつあったと、ウォーカーマンは語った。
昼と夜は乖離を続け、おそらく両者の関係の破綻は時間の問題だったのかもしれない。
世界は変革を求めていた。そして、吸血鬼の始祖とは、世界が求めるからこそ生まれる存在なのだという。
今ある世界と戦う意思。自分を苦しめたものを自分ひとりに留めるために、初めて得てしまった家族を守るために、世界に抗う意思を得たカーサと運命が邂逅した瞬間、九龍の血統は生まれてしまったわけだ。

その結果、香港聖戦が起こり、世に吸血鬼の存在が知れ渡り、そして十年を経て特区インパクトが起こることになる。

確かに世界は変わりつつある。停滞は消し飛び、人間と吸血鬼の関係は劇的ともいうべき変化を迎えつつある。
九龍の血統は、世が求めた役割を見事に果たしたのだろう。
でも、変わりつつあるその世界の中に、はたして九龍の血統の居場所はあるのだろうか。
自分の存在の拠り所なく、寄る辺なく、孤独に飢え、常に家族を求めていたものたち。自らを家族と称し、自らの居場所を探し続けるものたち。
混血の名のもとに、すべてを飲み込み、孤独を隔てる壁を取り払おうとするものたち。
皮肉なことに、彼らが求めたゆえに訪れつつある変化した世界は、彼らを敵対者として、存在を許されぬ害悪とて、根絶すべき病根として滅ぼし消し去ろうとしている。
用済みだから消されるのか? 九龍の血統はただ触媒として用意されただけの使い捨ての駒に過ぎなかったのか?
彼らは乱を求め、戦うことで腐った不平等の平和を打破し、自らの居場所を勝ち取ろうとしている。でも、その果てに彼らの求める安息の地はあるのだろうか。
黒蛇が与えた禁断の果実によって、楽園を追われたアダムとイヴ。
求める未来に楽園は在るのか。それとも、今家族で集うこの現在こそが楽園なのか。それとも、おのおのが決別し捨て去った過去こそが楽園だったのか。
黒蛇カーサ。彼女が求める真の楽園はどこにあるのだろう。

彼女がひたすら見つめ続けた視線の先にいた男。望月ジロー。
彼女が決別の前にジローと語らった一夜の出来事。そこでどんな会話がかわされ、どんな想いが交錯したのかは夜の闇に沈んだまま、各々の心の奥に大切に仕舞われたまま、明らかにされることはないのだろうけれど。
ただ、彼女の秘められた想いは、思っていたような偏執的な歪んだものとはかけ離れた、とても尊く誠実で、他人が口出ししていいようなものではない、神聖なものなのだと、今は思う。とても、哀しいことだけど。


世界が動いている。
特区を占拠する九龍の血統をせん滅するため、昼の世界と夜の世界が手を結び、圧倒的なまでに燃え広がる炎のように、戦いの機運は盛り上がっていく。

でも、ずっと違和感があったのだ。
世界各地から、鳴りを潜めていた多くの血統から絶大な力を秘めた吸血鬼たちが集い、人間たちの組織力がそれをバックアップする。
戦いは、間違いなくミミコたちの勝利に終わるだろう。
でも、この流れに、ずっと違和感があったのだ。

まるで、弱者と自らを謳う九龍の血統を、生贄のように圧倒的なうねりの中に押し流そうというこの流れが。

特区インパクトからミミコがメイデンと呼ばれ、息をのむような怒涛の流れで生まれ変わっていく世界の姿に打ち震え、感動に胸を高鳴らせていた身でこういうことを言うのは矛盾かもしれないけれど。

お前たちは、違うだろう、と。思ったのだ。

この戦いの決着をつけるのは、こんな世界の流れなんかであるべきじゃない。戦いの帰趨を、よそから送り込まれてきた血統の派遣軍なんかにゆだねていいわけがない。
因縁も、愛憎も、そこにはなにもないじゃないか。
そう、よそ者だ。所詮は部外者なのだ。彼奴らは、九龍の血統の連中のことなんか何も知らない。彼らとミミコたちが、どういう想いを交錯させ、戦ってきたかを、知る由もない。
もちろん、尾根崎たちの尽力や、各血統たちの変革への決意を否定するわけじゃない。実際に特区の中で戦うレジスタンスたちの現状を無視するわけじゃない。
彼らはとても正しい。やるべきことを、限界を超えた力をもってやり遂げようとしているその姿は、眩しく誇らしく、素晴らしいものだ。

でも、違うと思ったのだ。こんな形で、この動乱を治めることは違うのだと。

まったく、ぐうの音も出ない。
びっくりするくらいにあざのさんは、この違和感を明確に読んでるこっちに突きつけ、そして打ち破ってくれやがった。

そう、この戦いの決着は、世界の流れなんかじゃなく、彼らの手にゆだねられるべきなのだ。

最終巻は、続けて来月に送り込まれてくる。
願わくば、一人のダンピールの少女に明るい未来を与えんことを。
それこそが、きっとすべての人の救いへとつながるはずだから。

万感の思いを胸に、五月を待つ。

BLACK BLOOD BROTHERS S 5―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (5)  

BLACK BLOOD BROTHERS S 5―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (5) (富士見ファンタジア文庫 96-14)

【BLACK BLOOD BROTHERS S 5―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (5)】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


うははは、調停屋っつーか、もはやなんでも屋になってるじゃないですか、ミミコさん(笑
このままいくと、街の顔役になりそうな流れなんですが。
特区の中でも特に居場所のない吸血鬼や人間が流れ着いて街をなしている第二地区。短編集がどれだけ続くか分からないですけど、この雑然とした街を舞台とした話はいろいろとやってほしいなあ。吸血鬼と人間が共存しているという特殊な場所である特区ですけど、表向き吸血鬼はその存在を隠しているわけで、ここに暮らしている人間の多くは吸血鬼がすぐ近くに住んでいることなんて知りもしない。ところが、この第二地区では吸血鬼も人間もお互いその正体を承知しながら、お互い生きることに忙しくていちいち種族の違いなんか気にしていない、というある意味特区の中でも特別な共存の形態を示してしまっている地域なわけです。
これまでのミミコの属するカンパニーが行う調停っていったら、吸血鬼の血族間のトラブルの仲裁や、吸血鬼の存在を人間から隠蔽することがメインだったわけですけど、この第二地区だと今までになかったトラブルが降って湧いてきそうじゃないですか。それこそ、これまでみたいに人間の目から隠れてじゃなく、おおっぴらに街の真ん中を、街の人間や吸血鬼に声かけられながら、ミミコやジロー、コタローたちが駆け回るような馬鹿騒ぎが。
カンパニーを離れ、一介の調停屋としての道を歩みだしたミミコたちが活躍する舞台としては、理想の街であり、将来ミミコが目指すであろう吸血鬼と人間の共存の在り方の原型として、ミミコの忘れられない故郷となりそうな街だと思うんですよね。
短編が続くなら、もっとこの街を土台にした話を広げてほしいなあ、と期待するところ。

一番素晴らしかったのは、やはり最後に掲載された中編【月と太陽のモンタージュ】でしょうか。
第二次大戦後から香港聖戦へと至る半世紀。その五十年余にわたる時代の流れを、さまざまな吸血鬼のその時の姿を通して送るこの中編。
ストーリーらしきものはないんですけど、とにかく時代のうねりや胎動といったものをひしひしと感じる話でした。
悠久の流れに身を任す吸血鬼にとっても、この半世紀がどれほど劇的で大きな変化を伴うものだったのか。それまで雄大に流れていたものが、激流と化し、時間という枠の外から時代を睥睨しているようだった吸血鬼という存在ですら容赦なく飲み込み、やがてくる吸血鬼と人間の関係を一変させる転換点、香港聖戦という一点へと押し流していくような巨大な奔流。
そして、その先、葛城ミミコという存在が生み出すであろう吸血鬼と人間の新たなる世界、大いなる海へと繋がるであろう時代の流れを垣間見るような、なんかスペクタクルな話でしたねー。
なんかこう、歴史を感じさせる話って好きなんですわ。しかも、それが今現在の歴史の転換点へと流れ込んでいくようなうねりを感じさせる話ならなおさら。

しかし、かの革命家をゼルマンと共演させたのは、やっぱり作者の趣味ですかねえ(笑
いや、彼の理想と足跡を顧みれば、それはどこかこの物語の進むべき道と交わる部分もあるわけで、これはオマケじゃなくある種の明確なメッセージなのかもしれませんねえ。
そして、彼女の出演。この手の邂逅は、胸を突くような哀惜を伴うものだったはずなのですけど、あざのさんはすごく優しく労わるようなエピソードに整えてくれたなあ。

って、あとがき見たら、短編集は次がラストって書いてあるじゃん。
おーい(苦笑

BLACK BLOOD BROTHERS 8 宣戦恋歌  

BLACK BLOOD BROTHERS 8 (8) (富士見ファンタジア文庫 96-13)

【BLACK BLOOD BROTHERS 8.宣戦恋歌】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


表紙の背景は、やっぱりシンガポールのどっかなんだろうか。あとがき読むとあざのさんは現地まで取材旅行行ったみたいだけど。
シンガポールというと、どうしても港湾都市、マーライオン、高層ビル群、というイメージなので、こうした明るい壁色の低層建造物が並んだアベニュー、という感じの街並みはちょっと意外だったり。
ちょい昔の香港みたいな近代都市と雑然を通り越した混沌とした街並みが並存している街、というイメージだった特区とは、どちらにしてもかけ離れてるので、ミミコ外国の街を往く、みたいな雰囲気はとっても出てて、物語は特区を離れたんだなあ、という感慨は湧いてきたんですが。
ミミコの表情もいいですよね。なんか、初めての街を歩いてる、という雰囲気出てる。

さて、本編ですけど。
なにはともあれ、尾根崎会長の親バカっぷりにまず目が行く私は異端でしょうか(笑
なんですか、あの初めて娘ができたパパ、みたいなミミコへの溺愛ップリは。しかも、扱い方がよくわかってなくて、過保護にしすぎて逆にダメージ与えてるあたり、もう典型的というか自重しましょう、というか(苦笑
あんなにも気を遣って、ミミコに対して守ってやらなければという姿勢を見せているのは、彼女に事態を打開するための切り札や、新生カンパニーの象徴、有能な部下という姿以上に、亡き陣内の忘れ形見という思いを抱いてるんでしょうかね、尾根崎会長は。
ミミコの事実上の父親代わりだった男。尾根崎にとっては敵意ならずとも複雑な感情を抱かざるを得なかったあまりにも大きくて、劣等感を抱かせる、だが悔しくも尊敬を抱かざるを得なかった部下。
その死に、尾根崎が責任を感じるいわれはないはずだけど、それでも彼はあくまで部下であり、他の人はそうは思わないはずだが尾根崎にとっては自分などより生き残るべきだったと考えてしまうような、負い目もあったのかもしれない。
その男が手塩にかけて育てた娘。心ならずも生き残り、絶望的な状況から復仇を果たさなければならない自分に残してくれた最高の人材。
いや、逆に自分こそが彼女のために生き残ったのかもしれない、と考えることもあったかもしれない。
陣内の代わりに、という気負いが漲ってても、それは当然かもしれないけど。
漲り過ぎて、上司というより保護者みたいになってます、会長(w
陣内があくまで、厳しい上司という姿勢を崩さなかったのに比べて、尾根崎さんってば、全力で守ってやんぜ! という気合いが見えまくってるのがなんともはや(笑
まあ、そこらへんが突然娘ができてどうしたらいいのかわからないものの、とにかく張り切ってしまってやっぱり扱いに失敗してしまってるお父さんみたい、という風に見えて仕方がないんですよねえ(笑

ただでさえ、親しい人を喪い、別れ、特区を追い出されて大変な時に、突然今までの自分からすれば信じられないくらいの立場、責任という重荷を背負わせれ、いっぱいいっぱいだったミミコ。
サマンサ教授がいなけりゃ、完全に潰されてましたね。そのへんの、身の安全ばかりに気が行って、年頃の女の子の内面の浮沈にうまく気が回らなかったのは、神父や会長も忙しかったから、というより男親の気の回らなさなんじゃないだろうか、やっぱりw
そういえば、サマンサみたいな年上の女性って、ミミコの周りにはいなかったですよね。孤児だったミミコにとって、親代わりと呼べるのは陣内だけだったし、母親代わりになってくれるような人はいなかったはず。
その意味では、この出会いはミミコにとって、望月兄弟との出会いにも匹敵する大きな出会いだったんじゃないだろうか。

サマンサ教授の語る、血によって繋がる吸血鬼と、繋がれない人間の違い。
これは素晴らしかった。今まで霧が立ち込めていたものが、パァーーっと一気に視界が開けたような感覚。
アリスとジローの関係に、どうやっても割って入れるような要素が雫の一抹も見当たらなかったミミコ。内心、諦めつつも鬱々とした気分を抱えてたんだろうけど、サマンサの励ましは彼女の中の陰りを一気に吹き飛ばしてくれたような気がする。
そりゃ、三人が再会したときやたらとテンション高いのもわかるわー。

と、同時に吸血鬼の血族となることがどういう意味なのか、これまで漠然とだった理解がすっきり心身になじんだような気がする。
 ゼルマンの死に直面したサヤカが、今後どういった道を辿るのか正直心配だったのだけど、サマンサの話と特区をさまよっていた彼女が戦いの中で得た実感、それが彼女の今後を明るく照らしてくれた気がします。
そして、彼女と行動を共にすることになったバウワウ大公。ほんと、何してるんですか、貴方は(笑

奪われた特区を取り返すための戦い。それは、きっと世界中を物理的にも概念的にも巻き込む、人々の価値観を揺るがそうという戦いになるのでしょう。

「Are you known?」

世界に発信される、ミミコの言葉、ミミコの想い。
ここから連なる一連のシーンに、実感しました。きっと、この物語は単純に特区を占領する九龍の血族を倒して排除して終わり、という形にはならないでしょう。それでは今までと何も変わらない。
香港聖戦の結末と何も変わらない。
聖戦を戦い抜いた陣内たちは、特区という人間と吸血鬼が共存する街を世界に生み出しました。ならば、次の戦いをくぐり抜けた先には、いったい何が待ち受けているのでしょう。

今から、その先に描かれているだろう世界の情景が待ち遠しくてなりません。

BLACK BLOOD BROTHERS S 4  

BLACK BLOOD BROTHERS S 4―ブラック・ブラッド・ブラザーズ短編集 (4) (富士見ファンタジア文庫 96-12)
【BLACK BLOOD BROTHERS S 4】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫


今回はもう徹頭徹尾……

みみこーーーーっ orz

これが噂のクイーンM編か。まさかこういう話だったとは。
カンパニーを見事にクビになり、無職となってしまったミミコさん。もうこの時点で充分人生崖っぷちなのですけど、この娘の凄いところは

その崖っぷちからあっさり足を踏み外してさらに下に下へと転げ落ちていく、その転落人生の底なしっぷり!!

なのに同情できないのが、それが不運だけではなくかなり自業自得な側面があるせいでしょうか。ヴァイタリティが売るほどあるくせに、なかなか発動しなかったり、発動したらしたでその発揮の方向性がマイナスだったり、悪逆道へまっしぐらだったり、人間としてあまりにせこかったり、と。まるで人間のクズじゃないか(笑
迷惑な娘だなあw
この人間としての最底辺の時代こそが、後のミミコを形作る貴重な経験となったのだろうけど……反面教師にしましょうね、いやマジで。

意外であり納得だったのが、この時期にかなりサユカと深い親交結んでたのね。正直、これまでの本編だけの関係じゃ、ミミコとの繋がりがまだいささか弱いんじゃないかなあと思ってたんですけど。
ジローたちとはまた違う意味での相棒にして、対等の親友である彼女。本編でサユカが選んだ道はあまりに酷なものでしたけど、ミミコにとっては得難い味方になってくれそうですね、こりゃ。

過去編は、とうとう本編開始当初への状況へと至る端緒を垣間見たような話で。
しかし、ジローはアリスアリスと彼女一人に傾倒しているように見せて、案外カーサの方にも気持ちのリソースを振り分けてるんですよね。あくまで親愛なのですけど、物理的にはアリスの方がよっぽど危なっかしいわけですけど、カーサの方は精神的に危うい面があるせいか、心配とか気遣いという意味ではアリスよりもカーサの方に心を砕いているようにも思えるわけで。でも、ジローの鈍さはそういう繊細かつ慎重な手管が必要なものを無造作かつ無意識にやってしまうところで。
カーサがジローのことをメチャクチャ可愛がりつつ憎ったらしく思うのも仕方ないですわなあ。

BLACK BLOOD BROTHERS 7.王牙再臨5   

BLACK BLOOD BROTHERS 7 (7)
【BLACK BLOOD BROTHERS 7.王牙再臨】 あざの耕平/草河遊也 富士見ファンタジア文庫
Amazon Bk1


……絶句

これに言葉は必要か?


困った。どうしよう。読み終わったあと、立ち上がってわけもわからないまま部屋の中を歩き回っている自分がいた。
行き場のない衝動。
まごうことなき、活劇小説の最高峰。
もう最初から最後までクライマックス。猛りっぱなし興奮しっぱなし泣きっぱなし。
すげえよ、すごすぎるよ。とんでもなさすぎるよ。ありえないよ。ふざけるなよ。
ついに特区へと攻め寄せてきた九龍の血統との全面闘争。崩壊していく人間と吸血鬼の楽園。
熱い。熱い。敵が熱い。味方が熱い。熱死しろというのか、こんちくしょう!
あざの耕平作品の恐るべき点の一つは、たとえ敵方と味方側を俯瞰する読者視点を完全に入れ替えて、つまり敵方を主人公側として描いても恐らく殆ど遜色なく一つの傑作として成り立つであろうところだと、今回改めて認識した。それぐらいに、カーサをはじめとした九龍の血統の面々のキャラクターの掘り下げは深く、彼らの絆は熱く強靭で複雑だ。
カーサ、ザザ、ラウ、ナブロ、ダール、ワイン。ヤフリー。ハンス。マーヴェリック。彼ら九龍の血統(クーロンチャイルド)九姉弟は強大にして凶悪な吸血鬼の一党だが、決して無敵ではない。彼らの王が眠る墓所、特区には東の龍王という絶対的な敵がおり、特区自体にも龍王セイのはりめぐらした結界が敷いてある。むしろ劣勢は攻める側の九龍の血統の方とも言えるのだ。
だが彼らは悪辣なまでの智謀と姦計を駆使して、特区へと敢然と攻め込んでくる。
視点を変えてみてみれば、彼らの戦い振りはまったく見事としか言いようが無い。勇知を従えたいささかも卑下するところのない、気持ちの良いほど素晴らしい闘争だ。

だがしかし、それは特区からみれば悪夢でしかない。
次々に打ち倒される味方。崩壊していく平和と日常。絶望は津波となって押し寄せる。それを押し返し、逆に追い詰め、だが逆転され、再度盛り返す。
呼吸すらも忘れてしまうほど熱い熱い、戦い。戦うものたちの覚悟と意思。

あまりにも、あまりにも大きな犠牲の数々。信じられない人たちの退場劇。喪われたものの大きさは、あまりにもあまりにも大きすぎて、読んでる此方まで茫然自失となってしまった。
第二部の完結は、特区側の完全な敗北をもって終わる。敗北だ。負けだ。彼らは追い散らされ、背を見せて逃げるしかなかった。楽園を、新たな故郷を、自分達のホームを捨てて、彼らは逃げ出すしかなかった。

だが、刮目せよ。

逆襲がはじまるぞ!

あざの耕平の真骨頂はまさにここから。ここからなのだ。
地獄の底から、絶望の淵から、奈落の下から。かすかな希望をその手に握り、彼らは這い上がってくるのだ。泥だらけになって、血だらけになって、それでも諦めず、歯を食いしばって。
はじめるのだ。
逆襲を。
希望は失われていない。
去っていった人々は、だが後に引き継ぐものを遺して行った。想いを、力を、希望を、世界を。
彼らは、もう一度戦いを挑むのだ。我が家を、取り戻すために。

第三部が、気が狂うほど待ち遠しい。




しかし、今回は本当に放心状態にさせられた。
まったく思い掛けない人物の舞台からの退場。全然想像していなかっただけに、ダメージ大きいよ。この反響は物凄いと思う。
しかし、少なくとも片割れに関してはしっかり引き継ぐ人がいてくれたことに、感慨と感動を抑えられない。
自分としては残念だったのが、新キャラのジャネットのビジュアルがなかったことかなあ。赤い牙の隊長という凛々しい物腰と同時に、ケインに憧れ思慕してる少女らしい側面。そして壊滅的な被害にも屈せず毅然と破滅に立ち向かうカンパニーへ惹かれ傾倒していく姿は読者である自分の感情と完全にシンクロしていて、もうなんか今回が初登場にも関わらず、一気に魅力爆発してた上にただでさえ少ないところに壊滅的な戦力ダウンを見せた特区側の貴重な仲間になってくれそうな人だというのに。
イラストがないんだもんなあ(悶絶
いや、次回以降必ずあるに違いない。間違いない。

今回は本当に喪われたものが大きかったんだけれど、その代わりにこのジャネット嬢を含め、新たな戦力として加わりそうな面々も増えている。
足りないと嘆かれていた手駒は、ひそかに整いつつあるのかもしれない。
次に攻めるのは此方からだ、というわけだ。くわあああああ、燃える。燃え滾る。
焼死しそうだ。マジで。早く、次を出してくれぇ。
次はミミコが首になった後の短編集だろうけど。
 

8月19日

三田誠
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西出ケンゴロー
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かっぴー/nifuni
(ジャンプコミックス)
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高口楊
(ジャンプコミックス)
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静脈/依田瑞稀
(ジャンプコミックス)
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河本ほむら/羽田豊隆
(ジャンプコミックス)
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鳥山明/とよたろう
(ジャンプコミックス)
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篠原健太
(ジャンプコミックス)
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ちると
(ジャンプコミックス)
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8月2日

裕時 悠示
(講談社ラノベ文庫)
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歩く魚
(講談社ラノベ文庫)
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FUNA
(Kラノベブックス)
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FUNA
(Kラノベブックス)
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鬱沢色素
(Kラノベブックスf)
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琴子
(Kラノベブックスf)
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水仙あきら
(Kラノベブックスf)
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8月1日

逆木ルミヲ/恵ノ島すず
(B’s-LOG COMICS)
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比村奇石
(プレミアムKC)
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比村奇石
(ヤンマガKCスペシャル)
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森小太郎
(HJコミックス)
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あび/上村夏樹
(HJコミックス)
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佐々木マサヒト/綿涙粉緒
(HJコミックス)
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文ノ梛/水城正太郎
(HJコミックス)
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羊思尚生
(HJ文庫)
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軽井広
(HJ文庫)
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農民ヤズー
(HJ文庫)
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叶田キズ
(HJ文庫)
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おけまる
(HJ文庫)
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ハヤケン
(HJ文庫)
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北山結莉
(HJ文庫)
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北山結莉
(HJ文庫)
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7月29日

雲雀湯
(角川スニーカー文庫)
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燦々SUN
(角川スニーカー文庫)
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斎藤ニコ
(角川スニーカー文庫)
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たかた
(角川スニーカー文庫)
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はむばね
(角川スニーカー文庫)
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月夜涙
(角川スニーカー文庫)
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日向夏
(ヒーロー文庫)
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百黒 雅
(エンターブレイン)
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木の芽
(エンターブレイン)
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矢御 あやせ
(エンターブレイン)
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日之影 ソラ
(エンターブレイン)
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gulu
(エンターブレイン)
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小鳥屋エム
(エンターブレイン)
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櫂末高彰
(ファミ通文庫)
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棚架ユウ
(GCノベルズ)
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ジャジャ丸
(GCノベルズ)
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小鈴危一
(モンスター文庫)
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どまどま
(モンスター文庫)
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水月穹
(Mノベルス)
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ふつうのにーちゃん
(Mノベルス)
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赤金武蔵
(Mノベルス)
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つたの葉/Project シンフォギアXV
(バンブーコミックス)
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藤川よつ葉/あづま笙子
(バンブーコミックス)
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ミト
(バンブーコミックス)
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つくしあきひと
(バンブーコミックス)
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佐藤夕子/三嶋イソ
(バンブーコミックス)
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重野なおき
(バンブーコミックス)
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鳴見なる
(バンブーコミックス)
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さぬいゆう/伊丹澄一
(バンブーコミックス)
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重野なおき
(ヤングアニマルコミックス)
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7月28日

SASAYUKi/リュート
(ライドコミックス)
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一花ハナ/龍央
(ライドコミックス)
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7月27日

英貴
(REXコミックス)
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フライ/竹岡葉月
(REXコミックス)
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中田ゆみ
(REXコミックス)
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久慈 マサムネ/Mika Pikazo(REXコミックス) Amazon


空地大乃/黒山メッキ
(REXコミックス)
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長野文三郎/結城心一
(REXコミックス)
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上海散爆網絡科技有限公司/Ling
(REXコミックス)
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あずまあや
(電撃コミックスEX)
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五十嵐正邦
(電撃コミックスNEXT)
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秋奈つかこ/鴨志田一
(電撃コミックスNEXT)
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みなみ/逆井卓馬
(電撃コミックスNEXT)
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〇線(まるせん)
(電撃コミックスNEXT)
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リーフィ
(電撃コミックスNEXT)
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藤松盟
(電撃コミックスNEXT)
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加藤陽一/スメラギ
(電撃コミックスNEXT)
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ノッツ
(電撃コミックスNEXT)
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野人/小林嵩人
(電撃コミックスNEXT)
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松風水蓮/彩峰舞人
(電撃コミックスNEXT)
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戦上まい子
(電撃コミックスNEXT)
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夏川そぞろ/御鷹穂積
(電撃コミックスNEXT)
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隆原ヒロタ/青山有
(電撃コミックスNEXT)
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ちくわ。
(電撃コミックスNEXT)
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宇崎うそ
(まんがタイムKRコミックス)
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かきふらい
(まんがタイムKRコミックス)
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みくるん
(まんがタイムKRコミックス)
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むらさき*
(まんがタイムKRコミックス)
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カヅホ
(まんがタイムKRコミックス)
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7月26日

円城 塔
(ジャンプジェイブックス)
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TYPE-MOON(TYPE-MOON BOOKS)
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TYPE-MOON
(TYPE-MOON BOOKS)
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東條チカ/カルロ・ゼン
(角川コミックス・エース)
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池野雅博/ざっぽん
(角川コミックス・エース)
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東大路 ムツキ/ざっぽん
(角川コミックス・エース)
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植野メグル
(角川コミックス・エース)
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草下シンヤ/マルヤマ
(角川コミックス・エース)
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そと/冬原パトラ
(角川コミックス・エース)
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kanco/坂石遊作
(角川コミックス・エース)
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内田健/鈴羅木かりん
(角川コミックス・エース)
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矢野トシノリ
(角川コミックス・エース)
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高木秀栄/矢立肇
(角川コミックス・エース)
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浅川 圭司/花黒子
(角川コミックス・エース)
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7月25日

おがきちか
(ZERO-SUMコミックス)
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おがきちか
(ZERO-SUMコミックス)
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サワノアキラ/秤猿鬼
(ガルドコミックス)
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合鴨ひろゆき/赤井まつり
(ガルドコミックス)
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蒼和伸/篠崎冬馬
(ガルドコミックス)
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かせい/猫子
(ガルドコミックス)
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長頼/シゲ
(ガルドコミックス)
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ばう/小野崎えいじ
(ガルドコミックス)
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七浦なりな/桜あげは
(ガルドコミックス)
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藤谷一帆/瀬尾優梨
(ガルドコミックス)
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くずしろ
(ヤングガンガンコミックス)
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山崎夏軌
(ヤングガンガンコミックス)
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水城水城/Ko-dai
(ヤングガンガンコミックス)
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実倉なる
(ヤングガンガンコミックス)
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星河だんぱ
(ヤングガンガンコミックス)
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鮭no.マリネ/日本サぱ協会
(ヤングガンガンコミックス)
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咲竹ちひろ
(ビッグガンガンコミックス)
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Schuld
(オーバーラップ文庫)
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どぜう丸
(オーバーラップ文庫)
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みわもひ
(オーバーラップ文庫)
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甘木智彬
(オーバーラップ文庫)
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常陸之介寛浩
(オーバーラップ文庫)
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岸本和葉
(オーバーラップ文庫)
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鬼ノ城ミヤ
(オーバーラップノベルス)
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シゲ
(オーバーラップノベルス)
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上野夕陽
(オーバーラップノベルス)
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桜あげは
(オーバーラップノベルスf)
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日之影ソラ
(オーバーラップノベルスf)
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涼暮 皐
(MF文庫J)
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森林 梢
(MF文庫J)
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城崎/かいりきベア
(MF文庫J)
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マリパラ
(MF文庫J)
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壱日千次/Plott、biki
(MF文庫J)
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久追遥希
(MF文庫J)
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守雨
(MFブックス)
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新巻 へもん
(MFブックス)
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福寿草 真
(MFブックス)
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虎戸 リア
(MFブックス)
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7月23日

むらかわみちお/才谷屋龍一
(MFC)
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石見翔子/理不尽な孫の手
(MFC)
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村市/千月さかき
(MFC)
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松井俊壱/リュート
(MFC)
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Usonan/Wookjakga
(MFC)
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一智和智/桝田省治
(MFC)
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盧恩&雪笠/早秋
(MFC)
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牛乳のみお
(MFコミックス アライブシリーズ)
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雨水龍/細音啓
(MFコミックス アライブシリーズ)
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森野カスミ/暁なつめ
(MFコミックス アライブシリーズ)
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かわせみまきこ/駱駝
(MFコミックス アライブシリーズ)
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浅草九十九/和ヶ原聡司
(MFコミックス アライブシリーズ)
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えかきびと/長田信織
(MFコミックス アライブシリーズ)
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甲田 学人
(メディアワークス文庫)
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仲町 六絵
(メディアワークス文庫)
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7月22日

ネコクロ
(ダッシュエックス文庫)
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持崎湯葉
(ダッシュエックス文庫)
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新木伸
(ダッシュエックス文庫)
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磨伸映一郎
(REXコミックス)
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はるまれ/世界一
(4コマKINGSぱれっとコミックス)
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赤人義一
(ブシロードコミックス)
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藤近小梅/漆原雪人
(ブシロードコミックス)
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つるまいかだ
(アフタヌーンKC)
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出端祐大
(イブニングKC)
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華鳥ジロー
(イブニングKC)
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藤田和日郎
(モーニングKC)
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須賀達郎
(モーニングKC)
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蛇蔵/鈴木ツタ
(モーニングKC)
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ツジトモ/綱本将也
(モーニングKC)
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山田芳裕
(モーニングKC)
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中村光
(モーニングKC)
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大森藤ノ/矢樹貴
(ガンガンコミックスJOKER)
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嶋水えけ
(ガンガンコミックスJOKER)
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大森藤ノ/桃山ひなせ
(ガンガンコミックスUP!)
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大森藤ノ/汐村友
(ガンガンコミックスUP!)
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