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語部マサユキ

疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが? 2 ★★★★   



【疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが? 2】 語部 マサユキ/胡麻乃 りお 角川スニーカー文庫

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「夢を自由にできれば」誰もが一度は考えるだろう。俺だって考えたことはあるさ。そんな妄想が『夢を操る方法』という名の怪しげな本を拾って現実に…!?少し前までは目を合わせることすら出来なかった幼馴染の天音と一気に親密に!
夢の中では結婚までした俺たちは、現実世界でも無意識のうちに手を繋いだり、夢の中に入るため一緒に眠ったり、その上「じゃあ……目を瞑って…………」って!?
2人きりで差出人不明の手紙の謎を解き明かすことになった俺と天音は、初めての共同作業でイチャイチャが止まらない!
夢と現実を巡る、ちょっぴり不思議な学園ラブコメ第2弾!!

夢次と天音の幼馴染であるスズ姉、あからさまに怪しい素振り見せていたわけですけれど、この二巻の冒頭であっさりと暴露。完全に異世界関係者じゃねえか。それも直じゃなくて、異世界で没してこの世界に転生して、という転生モノの逆輸入バージョン。いや、話を聞いているとあちらの世界の女神様が相当に働いた結果らしいのですけれど、あの女神様善良で腰がめっちゃ低い一方で相当に働きものじゃないですか。スズ姉の前世の人物だけでなく、かなりの人数の転生先を世話しているみたいですし。異世界である地球にまで転生先をねじ込んでいる、しかも時間を跨いでいるケースもあるだけにこれ相当タフな交渉を経ているんじゃなかろうか。あれで何気に凄腕ネゴシエーターじゃないのかしら。なぜか前世の記憶の封印が誰も彼もユルユルなのは気になる所ですけれど。でも、スズ姉とその両親の話を見てしまうと、昨今見てきた中でもこの女神様って最上級に「神様」してると思うんですよね。こんなにも、人に幸せを送り届けてくれる神様なんてなかなか居ないですよ。

さて、夢の世界或いは失われた記憶と時間の先にある異世界で、永遠を誓いあい結婚していた事実を思い出した、もしくは夢に見た夢次と天音の距離感は無事に壊滅。一応世間体、という言葉は知ってはいるものの、普通はありえない密接なスキンシップをとりながらベタベタ、イチャイチャすることに違和感など感じなくなっている二人。あのね、一緒にピッタリ寄り添って寝ちゃうとかヘタに手を繋いでたり腕を組んで歩いていたりするよりもよっぽど、なんですよねえ。それをまあ、堂々と人前で、近所のおばちゃんたちが常連で居るような喫茶店とか、屋外の神社なんかでくっついて、或いは抱き合ってスヤスヤお休みしてたりしたら、そりゃあもう天下に向かって大声で叫んでいるようなものですよ。皆が携帯を持ち、SNSを利用している現代は、まさに国民総記者時代。情報の拡散速度と範囲が色んな意味で桁違いすぎるw
狭い村で噂になる、というレベルを超えて、クラスや学校どころか世代を超えてあっという間に地域中に広まっちゃってるしw いやそれだけ、幼い頃のこの二人が評判の仲良しカップルで近隣住民や商店街など様々なコミュニティの大人たちから微笑ましく見守られていた、というのも大きいのでしょうけどね。大人連中からしたら、幼い頃に評判だったちびっ子二人組のカップルが大きくなってまたぞろ仲睦まじく寄り添っているのを見たら、そりゃあテンションあがっちゃうわなあ。
しかし、くっついて眠ってる様子を写真付きで拡散、それも違う場所でそれぞれ違う情報源から広まった、となるとねえ。いやあ、SNSって怖いねえww
というわけで、大坂城よろしく盛大に外堀が埋められていくのがまた、勢いも凄まじく。クラスメイトにバレちゃって学校で評判に、というだけでもアレなのに、もう家族にも妹にもバレちゃってますよ?

しかし、異世界編と現代編の両跨ぎで話は展開していくのかと思ってましたけれど、思いの外現代側に腰を据えて話が進んでいるんですよね。スズ姉の話が冒頭に出たように、異世界側の重要度は非常に高いものがあると思うのですけれど、敢えてそちらは後回しにしてるように見える。そのぶん、現代側で夢次と天音の関係をじっくりと醸成させている感もあるんですよね。
まあ醸成と言っても、既に一度結婚まで行っている二人ですから好感度はカンストしてますし、リスタートというにはスタート地点が既にゴール過ぎちゃってる気もするのですけれど、夫婦以上恋人未満とでもいうのでしょうか、変にアンバランスなところがまた愛で甲斐があるんですよね。初々しい側面もあり、また取り返しのつかないミスをしかけて落ち込む夢次を支える天音の姿には、比翼の鳥めいた人生のパートナー的な貫禄がありましたし。ただのカップル、夫婦ではない共に死地をくぐり抜けてきた戦友であり、共に生きて共に死ぬことを選んだ運命共同体という絆の深さを、ここぞというときに垣間見ることが出来るんですよねえ。
幼馴染を越えた幼馴染だなあ、と。

ちょっと予想を外したのが、天音の親友二人組。この二人も異世界関係者なんじゃないか、と疑っていたのですが、今回のエピソードで少なくとも神楽はそっちとは全く無関係、というのが明らかになったので、誰も彼もがあちらと関わっている、という事はなさそうとわかったのは大きいかと。
何気にね、誰も彼も異世界側の関係者だとそれはそれで世界観が狭く限定されてしまいちと窮屈に感じる場合もあるので、現代編で異世界と関係ないお稲荷さまみたいな存在が、前の猿夢みたいに出てきてくれるというのは、神楽の家のお話などを含めて現代編に手脚を伸ばせる広々とした自由さを感じられて、良かったんですよね。
これからも必要とあれば異世界側の要素を盛り込みつつ、現代編で色々と話を広げていけそうで、シリーズ自体長く続けてくれると嬉しいなあ。
もうひとり、天音の友達の神威さんの話が残っていそうだし、兄と天音との関係に気づいてテンションMAXに入っている妹とも一悶着ありそうだし、まだまだ楽しみな展開が待っていそう。期待期待♪


疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが? ★★★★  



【疎遠な幼馴染と異世界で結婚した夢を見たが、それから幼馴染の様子がおかしいんだが?】 語部 マサユキ/胡麻乃 りお 角川スニーカー文庫

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幼馴染。この言葉を聞けば、甘酸っぱい青春の1ページを想像するだろう。
俺にも幼馴染はいる。話すどころか目も合わせられない関係だけどな!
でも『夢を操る方法』という怪しげな本を拾って――異世界で幼馴染と暮らす夢を見るように!?
しかも「いいよ……私が貴方のお嫁さんになってあげる」と結婚までする関係!
抱きしめたら「……大好きだよ」と嬉しそうに応えてくれる、そんないちゃラブ新婚生活を堪能できた!
とはいえ、しょせんは夢の出来事と考えていたが、登校途中に出くわした幼馴染は――なぜか顔を真っ赤にして走り去り!?
疎遠になった幼馴染との、ちょっぴり不思議な学園ラブコメ!

おおっ、なんか予想していたのはもっとシンプルな構図のラブコメだったのですが、思いの外入り組んだ構造のストーリーになってるぞ、これ。
疎遠だった幼馴染と、異世界で結婚するという同じ夢を見てしまった事をきっかけにして段々と離れていた距離が縮まっていく話、だと思ってたんですよね。さて、問題はその夢がただの空想の果ての夢なのか、それとも実際に夢の中で一緒に別の人間として過ごしているある意味実際に起こっている事なのか、そのどちらかなんだろうかなんて風に想像していたのですが。
実際にその夢ときたら連続ものであり、しかも夢の中では結構な年月を過ごしていて二人ともちゃんとした大人にまで成長しているわけですよ。しかも、夢の中での冒険はシリアスかつ過酷なものであり異世界に突然放り出された二人が必死に生き延びようと足掻いた結果寄り添い合いお互いを頼りに求め合い、そうしてやがてお互いをかけがえのない愛する人として堅く結ばれるようになった、その結果として結婚へと至っているわけである。
夢の中でひょいひょい結婚しちゃって新婚生活キャッキャウフフなお手軽な妄想空想の話どころじゃないじゃないですかー。ガチ結婚じゃないですかー!?
この段階で、あれ? この夢ってもしかして本当にあった事じゃないの? という疑惑が湧き上がってくるわけです。しかも、どうも夢の中で最終決戦に勝つことが出来たら元の世界に戻る事が出来る上に時間も巻き戻ってしまう、みたいな話も匂わされているのですよ。
確定じゃないですかー!
と、思ったわけですけれどそこからも一筋縄ではいかないんですよね。二人の喪われた記憶が取り戻されてもう一度愛を取り戻すのに、過去を夢として二人で追想しながら現実世界でも徐々に距離が詰まっていく、というある意味落ち着いたラブコメなのか、とこの時点くらいでは思ったわけですよ。
ところが。
うん、まずもって夢次が手に入れた『夢を操る方法』という本。これを誰が用意したのか。そしてこの本、ただ見る夢を操るだけという単純な内容じゃなくて色々な夢を様々な形で操作するための多岐に渡った内容になってるんですよね。
そして、本のタイトルに偽りなく、幼馴染二人が異世界に転移して冒険する話、だけではなく本当に望む夢をみたりすることが出来て、異世界の冒険譚が唯一無二の夢ではなくて、たくさん好きなように見ることの出来る夢の中の一つ、という立ち位置へとするすると移動してしまうわけです。
おまけに、ギリギリまでばれないと思った夢次と天音が同じ夢を見ているという事実が、わりと早々に天音の方にもバレてしまうんですね。
ここから、徐々に詰まれていくと思われた二人の距離感が、一気に昔の仲の良かった頃の気のおけないものに戻ってしまうのです。この時点で想像していたラブコメの形と方向がググッと変わってきて、二人が共犯関係というか距離感ゼロの幼馴染に戻ってこの夢にまつわる「冒険」を繰り広げていくのであります。
ってかね、新婚生活の夢見ていたということはガッツリ夜も若さに任せてヤりまくっていたわけですよ。その夢の記憶を共有してる、自分も見てて相手も見てた、というのを分かってて天音さんてばもう豹変というくらいの勢いで、どういう態度取っていいかわからないという恐る恐るな距離感だったのが、ベタベタひっつくのが当たり前な感じに変わってしまったわけで。いやあの夜の記憶がありながらその距離感って、もう全部許しちゃってるというのと同じだと思うんだけどなあ。
元の仲の良さに戻れた嬉しさに浮かれている、という部分もあるのでしょうけれど、テンションあがりすぎて若干距離感見失っている節もあるだけに、もう一度改めて二人の間に恋が成立するまでにはもう少し紆余曲折がありそうなのです。尤も、夢次の方がむしろ腰を据えて天音との関係をちゃんとして正々堂々想いを通じあわせたい、と考えているのでその点安心感があるのですが。
一方で、あの異世界の記憶がただの夢の中の出来事ではないこと。さらにこの世界でも得体の知れない存在から襲われる危険があるということ。そして、二人の喪った記憶の中にまだ大切な何かがあり、夢を操る本を用意した誰かは夢次と天音のために何がしかの準備を整えていて、何かがまだ起ころうとしている、というまだまだ何か大事が起こりそうな気配があるんですよね。
あと、ちょっと気にかかっているのがクラスメイトで天音の親友としていつも傍らにくっついている二人の女生徒。今の所、完全にただの仲良しな女子高生にしか見えないんですけど……。二人の名前が一人ひとりならともかくとして、二人揃ってると明らかにチョイスとしておかしい。幼馴染二人の共通の姉貴分なスズ姉もまあなんかあからさまに怪しいのですけど、ちょいと話の展開が想像以上に一筋縄では行かなさそうで、なかなかワクワクさせてくれるものになりそうなんですよね。
一方で、幼馴染がよりを戻すお話としても秀逸で、変わってしまったと思っていたものが変わっていなかったという感触。これ夢次と天音二人の間だけで完結していなくて、二人が一緒にいる姿を見て近所の人や昔から誼にしていた商店街の人たちなんかが、口々に声をかけてきてくれるんですね。また二人で仲良く一緒に連れ立っているんだね、って嬉しそうに。そうやって掛けられる声に周りを見回してみると、自分たちの成長に伴って多くが変わってしまっていたと思っていたものが、実は変わらないままずっと見守ってくれていたものも多いのだ、と気づかせてくれるきっかけになってて、疎遠になっていた間取り零してしまっていたものを取り戻せた、空白になっていた部分を埋めることが出来た、という気にさせてくれたのです。ああいうさりげない描写、大切だと思うんですよねえ。

ラスト、天音の中に消えていたものが戻ってきたような描写もあり、先の展開がなかなか読みづらい構成にもなっていて、続きが非常に楽しみな新シリーズの開幕となりました。これは期待しちゃいますよ?

語部 マサユキ作品感想

如月さんカミングアウト ★★★   

如月さんカミングアウト (角川スニーカー文庫)

【如月さんカミングアウト】 語部 マサユキ/風の子 角川スニーカー文庫

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如月キサキ。「絶対零度の女帝」として我が校に君臨する生徒会長。その冷たい美貌は人を寄せ付けず、俺のようなオタクには縁遠い存在―のはずだった。
「貴方たちの会話に私も入れたらと…いつも思っていました」
如月さんは孤独な隠れオタクだったのだ!秘密のオタ友に選ばれて、毎日一緒にゲーム対戦、アニメ鑑賞…普段と違いすぎる如月さん(かわいい!)にドキドキする俺だったが、実は彼女にはもう一つ秘密があって…。
涼宮ハルヒのフォーマットを現在に適用するとこんな感じになるんかー。涼宮ハルヒ、20年前ですって。まあ枠組みが似たようなフォーマットであっても本作の雰囲気がかつての涼宮ハルヒのそれと違うのは、年代の隔たりやテーマの違いというよりも純粋に作者の作風の違い、と言ってしまえばそれまでなのだけれど。語部さんの作品は根底にシビアなものがあろうとも出てくる人たちはみんな善人で、頑張って善いことをすればちゃんと良い結果が訪れる正しく報われるアットホームなコメディ作品でしたからね。ハルヒ風のフォーマットに目を奪われガチですけれど、基本路線は今までとなんも変わってないのである。むしろ、よりラブコメを前提にしている分、起こる事件をみんなで解決して、という風に行かない分、よりメインヒロインとのイチャイチャ成分が高めになっているかもしれない。
ただ、その密接さを生かしてより二人の心情、恋愛模様に踏み込んでと行かずに今までと変わらないノリでストーリーを進めてしまった分、全体的に薄味になってしまったかな、というところはあるんですよね。
他の生徒会の面々も、辛うじて会計の千鳥が裏工作を手動していたからか存在感を示していたけれど、他の二人に関してはいるのかいないのか微妙なくらいだったしなあ。唯一の男メンバーの山城くんも、その唯一の男同士という関係性で押し出していたけれど特にその関係性でなにかあった、というわけでもなく、後半は三人まとめて十把一絡げという感じでしたし。
妙な感じでこれまでの関係が拗れて、それがお互いの誤解が解けて修復される、という毎度の流れにも特筆すべきパワーがありませんでしたし、肝心のカミングアウトもそうする意味が特に見当たらず。
なんちゅうか、キサラギさんと主人公の二人で完結している展開を無理にごたごたを起こして外向きに広げようとして、ちと推力不足のままあんまり盛り上がらんと終息してしまった、という感じなんですよね。なんとなく、自分としては外に広げるのではなくもっと二人の中に踏む込むような展開を欲してた気がします。次巻があるなら、ひたすらイチャイチャしないかなあ。

語部マサユキ作品感想

縛りプレイ英雄記 2.剣が振れない聖騎士さま ★★★☆  

縛りプレイ英雄記2 剣が振れない聖騎士さま (角川スニーカー文庫)

【縛りプレイ英雄記 2.剣が振れない聖騎士さま】 語部マサユキ/ぎうにう 角川スニーカー文庫

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回復魔法なき世界に転生した高校生・陣。天然すぎる元聖女マリーに心も体も癒やされる旅が始まる―はずが、はぐれていた騎士イリス合流で早くも別れの危機!?マリーの護衛役として、陣への警戒を全く解かないイリス。彼女と共に“石化”の怪物・メデューサに挑むが…
「その剣、重すぎるだろ。使えんのか?」
「う、うるさい、敵に心配される謂れはない!!」
ポンコツ女騎士加入で、ますます不安な異世界放浪コメディ第2弾!
わだかまりが解けたあとの騎士イリスとの相棒感はなかなかに素晴らしいなあ。陣とイリスとである種の「助さん格さん」が揃ったような感覚すらある。むしろ、息が合いすぎてマリー置いてけぼりになるんじゃないか、と心配になるくらい。今回は特にマリーは囚われのお姫様みたいな役回りもあってか、ずっとイリスとのコンビで一緒に行動していただけになおさらに。
陣って、先のサキュバス事件にしても今回のメデューサ事件にしても独自の視点から事件の真相を発見して解決に導いているという、冷静な知見を以って立ち回っているものの決して頭脳担当というキャラではなくて、あくまで肉体労働が似合う主人公だけに、なんだかんだとイリスの方が相性が良いというか、丁々発止のリズムがいいんですよね。特にお互いの意思と目的が噛み合うようになってからは特に。背中を預け会える相棒同士、という雰囲気は、けっこう割って入りにくいものがあるからなあ。
事件の概要は、何気に概ね前回と似たような展開であっただけに、最初の段階からだいたいどうなるか想像できてしまった、というのはちょっと勿体無い気もする。それでもなんだかんだと面白かったのは、やはりイリヤのキャラが思いの外映えたのと、幼女が可愛いのは正義、という真理故なのでしょうか。王道の強みを引き出せている、とも言えるのかもしれません。水戸黄門をアキずに繰り返し見てしまうようなノリで。
とは言え、これを幾度も繰り返し続けてしまうとやっぱり賞味期限も切れてしまいますし、メデューサの石化能力の真実と事件の錯誤の勘所はなかなかおもしろかったものの、先のサキュバス事件に比べて石化と魔法に頼らない治療という縛りコンセプトにあんまり関連性をつけることなく終わってしまったのも、肝心の縛りプレイどうした、というところもありましたしね。まあ、治癒魔法が使えないからこそ、石化の真実が読み取れず、そもそも石化現象についてちゃんと考察したこともなかった、という意味はあるんでしょうけれど。それに、今回はマリーはお預けでイリスメインというところもあったでしょうし。
でも、だからこそ第三巻ではキャラもある程度揃ったこともあって、違ったアプローチが求められるところでしょうし、正念場ではあるんでしょうね。ある意味ここからが本番とも言えますし、この作品が次のステージにあがれることを楽しみにしたいところです。

1巻感想

縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様 ★★★☆   

縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様 (角川スニーカー文庫)

【縛りプレイ英雄記 奇跡の起きない聖女様】 語部マサユキ/ぎうにう 角川スニーカー文庫

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凶悪すぎる見た目以外はフツーの高校生・仁王院陣は、不幸な事故の末なぜか異世界に。ひとまず小鬼に襲われていた美少女を助けたところ、シスターらしい彼女は傷の治療をしてくれると言う。ついに魔法の登場かとファンタジー世界に今さら感動する陣だったが、彼女はその舌でそっと傷を舐めようと―
「いや、舐めるってのは医療行為として間違ってるから!」
回復魔法が使えない天然聖女とふたりきり、先行き不安な冒険が始まる!

縛りプレイって実はやったことないんだよなあ。大体において、使えるものは使い尽くしてフルにやり尽くすスタイルなもので。よく覚えてないのだけれど、あるとすればロマン編成ですよね。効率的には悪だとしても、物語上はこのパーティー、この装備で行くのが一番浪漫があって美しい、という場合において特攻も辞さない!
しかしまあ、本来これまでなら普通に使えていたものが使えなくなった状態でこれまで通りを強いられる、というのはキツイなんてものじゃないでしょう。それがゲームではなく現実ともなれば尚更に。そして、それが医療に関するものなら悲惨の一途をたどることになるのでしょう。
にしても、治癒魔法が普及している世界において、通常の医療行為に対する無知と偏見がはびこっている、というくらいならまだしも、医療という概念すら存在しないなんて世界があるけれど、そんなんまずありえんだろう……と思ってたんですが、最近人間の合理性や客観性や科学的な見地というものに対してかなり途方に暮れるシチュエーションを目のあたりにすることが多くて、安全よりも安心、じゃあないですけれど在るものを在ると認められない極端に偏った見方、というのは案外あり得るんじゃないか、という残念極まる考えに落ち着いてきたので、この世界における医療という行為に対する拒否反応も決して否定しきれないんですよねえ。
それでも、それでも・治癒魔法が使える人間が一般家庭にも居るのではなく、極々限られた教会関係者などといった特別な人間意外に存在しない世界、つまり治癒魔法の恩恵に預かれるのがどう見ても低い社会にも関わらず、果たして薬草や民間療法などの、極々身近な家庭医療の概念まで廃れてしまっているというのはあり得るのか、という疑問は尽きないのですが。

さて、物語の方は極めて顔の怖い、ガンつけが殆ど「竜の咆哮」レベルの恐慌付与の精神攻撃になってしまっている主人公ジンが、急に治癒魔法が使えなくなってしまった異世界に転移してしまい、そこで古い資料を掘り起こして突貫で医療知識を身に着けた聖女さまと旅をともにすることになり、その行く先の村で起こっていたサキュバスによる眠り病という事件の解決に挑む、という話になっている。
これ、今までも風土病のように存在した病気が、治癒魔法の消失によって回復の手段がなくなってしまい深刻化している、というどうにかして治療法を見つけ出そう、という話になるのか、と思ったらこれが二転三転して、治療魔法が使えなくなったことを利用した陰謀にまた異なる思惑が重なって、状況が固まってしまったという混迷した話になってくるのである。謎解きというほどミステリーをしているわけじゃないのだけれど、一方的な見方によって偏見を受けて不当な扱いを受けている存在の悲しみや辛さを、同じ経験をしてきたジンが汲み取って、それでも挫けずに頑張り続けていた健気で強い意思に手を差し伸べる、という作者らしい「優しい物語」になってるんですよねえ。
原因と理由があるとは言え、あのシスターの向こう見ずで計画性の薄い自己犠牲精神はあんまり好きじゃないのですが、その分以心伝心以上に思いを汲み取ってくれるもう一人のヒロインの登場が、本作を支えてるんですよね、後半。実質、相棒そっちだもんなあ。シスター、良い人過ぎてちょっとヒロインとしての毒が足りないのでもうちょっと押し出しが欲しいところ。何しろ、最後にもう一人出てきちゃいましたからねえ。

語部マサユキ作品感想

転生従者の悪政改革録(ブラッククロニクル) 3 ★★★  

転生従者の悪政改革録 (3) (角川スニーカー文庫)

【転生従者の悪政改革録(ブラッククロニクル) 3】 語部マサユキ/遠坂あさぎ 角川スニーカー文庫

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愛しの七海先輩と共に異世界転生した勇利。水泳部仕込みのアスリートスキルによって、魔法頼みの異世界を変えつつあった二人だが、獣が無差別に人を襲う“ビースト・ウェイブ”が突如発生し、国中が大混乱に!七海と共に獣を迎え撃とうとする勇利だが、何故か彼女に避けられてしまい!?王国崩壊&最強コンビ解消の危機!鍵を握る魔力至上主義の頂点・「冷酷」王女マーブルに、勇利の神魔眼(※ただの観察眼)が冴え渡る!
これは酷い。“ビースト・ウェイブ”って自然現象にしては変な災害だなあ、と違和感みたいなものはありましたけれど、人の手が加わっているにしても古代文明の遺産とか事故的なものによる現象かと思ってたら、ろくでもないにも程があるじゃないですか。建国の成り立ちからこんな有様だとしたら、むしろよくここまで国の形を作れたなあ、とすら思うところで、むしろ昨今の国の崩壊の様相は順当といえるものだったのかもしれない。国家を成立させるための基盤からして、こんなしっちゃかめっちゃかだったんだから。
むしろ、これでなんで優秀な人材が王族や大貴族にそろっていたのかが不思議に思えてくる。いやだって、勇利たちの活躍によって若い世代が「目覚めた」にしても、国の形としてその変化を馴染ませるには下地が必要なんですよね。それを、現国王や王族、大公爵といった要ドコロの人たちがちゃんと下地を整えてくれてたから保ったわけで。むしろ褒めるべきは、本格的に魔法至上主義が蔓延っていた先代国王の世代から現実主義路線に舵を切った現国王の世代だよなあ。一つの価値観が真理として罷り通り、現実にも力を持ち、それ以外が顧みられない状況で本当に何もないところに楔を打ち込んだのですから。
現在のように、実態を直視すると国の崩壊が明らかになっていたわけでもないでしょうに。
まあ、勇利や七海たちのおかげで国の価値観がひっくり返ったのは、大人の世代が下地を整えてくれていたのと、あとはそれだけ国が若かったからなんでしょうね。成り立ちが虚飾で出来上がっていても、年月が積み重なればそれが伝統となり、揺るがぬ歴史となっていく。そうなれば、容易にひっくり返せはしなかったでしょうし。まあ、それ以前に歴史になる前に国が持たずに潰れてしまいそうな流れでもあったのですが。

と、ビーストウェイブ発生という国家の大事とはまた別に、勇利と七海の関係の方にも楔が打たれる展開に。ってか、ようやくか、というくらいイマサラナガラ、七海が勇利の気持ちと彼に対する自分の気持ちに気がついて平静で居られなくなる、といういやもう本当に今さらながらの遅まきながらの、周りからするとはいはいごちそうさま、なお話に。しかも、気がつくにしてもバカップル魔法が発動してしまっていた、という揺るがぬ証拠が目の前に突きつけられてようやくですからねえ。バカップルでないと発動しない魔法が、自分と勇利との間でポンポン発動してしまってたら、そりゃあ認めざるをえないわけですけれど、気がついた途端恥ずかしくって逃げまわるこの女ww
無邪気と無自覚でさんざん無防備にスキンシップしまくって男心を弄んだ挙句に、自分が気づいたらこれである。徹底的に面倒見ないとドツボにはまっていくタイプなんだなあ、と呆れ半分苦笑半分。
これで現代地球の方の状況を見ると、ユリウスとナーミィが勇利と七海の姿でイチャコラしているのを見る周りの反応がねえ……もう家族公認というか、もっと早くくっつけよ、遅いんだよ、という半ギレ混じりですらあるのが笑えてくる。というか、両方の家族とも既にほぼ嫁扱いなのよねえ。知らぬは本人たちばかりなり。ってか、家族の前でもそんなにイチャコラしてたのか、この二人。
お互いの正体を知らないままとはいえ、わりと実直に普通の恋人っぽくお付き合いしているユリウスとナーミィ
に拍手を送りたいくらいである。
結局、最後にユリウスたちもお互いの中身が入れ替わっている、ということに気づいたんだけれど……あれ? 二組にカップルが結ばれたら、それで元の世界に帰る、という展開じゃないんだ。
国の問題もカップルの話も一応の決着がついたんだけれど、なんか消化不良というか盛り上がりに掛けたまま鎮火してしまった風情で、ちょっと拍子抜けでありました。これで終わりなんだろうか、うむむ。

シリーズ感想

転生従者の悪政改革録(ブラック・クロニクル) 2 ★★★☆  

転生従者の悪政改革録 (2) (角川スニーカー文庫)

【転生従者の悪政改革録(ブラック・クロニクル) 2】 語部マサユキ/遠坂あさぎ 角川スニーカー文庫

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大好きな七海先輩と一緒に異世界転生した水町勇利。日本に戻る条件“異世界の救済”をクリアするため、二人の改革はついに王宮へ!魔法に頼り切ったダメ貴族たちを鍛え直す勇利たちだが、「運動の素晴らしさ」が浸透しかけた矢先、またも決闘を申し込まれて―しかも今度の相手は国の第一王子!?隙のない魔導師相手に魔力なし従者&魔法を使えない令嬢、絶体絶命!「元」悪役令嬢とその従者の爽快異世界改革ストーリー、第2弾。
そりゃ、即効性でダイエットに効果あったら飛びつくわー。トレーニングやダイエットの一番辛いところって、効果の実感が得られないところにあるだけに、この魔法を併用したトレーニングメニューは地獄かもしれないけれど、頑張れるわな。
ただ、女性陣は普通にスリムになるのだからいいんだけれど、ユーリがプロデュースした方、軒並みマッチョになるのは勘弁してほしいよ! いや、体が資本の兵士稼業だと、マッチョであるべきなんですけどね、むしろ。それでも、普通の体型だった人たちがみるみるうちにマッチョになっていく、というのは何かしらの夢に見そうな光景であらせられる。
ともあれ、この国をむしばむ最大の弊害は魔法至上主義という、現実を無視した価値観であることがわかった以上、まずその価値観から打ち崩していくことにしたユーリとナナミ。幸いであるのは、現国王と第三王子、そしてナナミと対になる国内最大派閥の公爵家の令嬢が味方である、ということか。こういう意識改革は、下からの突き上げだと容易に暴力的な革命となって暴走してしまうのだけれど、とかく王族と最上位貴族、魔力の少ない下級貴族に平民、と最初の段階で上位中堅下層という全階層を押さえて味方に引き込んでるんですよね。ダイエット法を通じて、まず女性陣から……そして身内の女性が美しくなることを喜ばない旦那方もいない、ということで正面突破じゃなく、まず裏口から相手が望む形でまず価値観を崩していく、というのは何だかんだとうまい方法であります。
まあこれだけ簡単に崩していけたのは、それだけ魔法至上主義による弊害が取り返しがつかなくなる寸前、国家の社会基盤が破綻しかけているような無茶苦茶な状態だったから、とも言えるんですよねえ。まあ、普通ここまで現実無視した体制が罷り通ってたら、もうどうやったって挽回出来そうにもなかったのですが、良い方に捉えるなら、心ある人はこれは放っておいたらもうダメだ、という切羽詰まった意識を持たざるをえない状況であるからこそ、それを打ち崩そうとする動きには積極的に乗っかってくる、というところか。
現状が理解できないアホは、まずもって改革の動きに対抗できるような能力も頭の血の巡りがあるはずもないですしね。ちょっとでも考えが及ぶなら、自分たちが乗っている船が泥で出来ていて、既に崩れだしていると気づくでしょうし。
もうちょっと欲得ずくだったり邪念混じりで国を傾けているのなら、抵抗勢力も強力なんでしょうけれど。まあ、アホもアホだからこそ侮れない、という場合もあるのですが、この国に関してはまあチョロいアホばかりだった、というところなのでしょう。

ともあれ、あれこれ動いていると今までのようにナナミとユーリ、いつものコンビで昼夜離れず一緒に、というわけにもイカず、日本時代ですらいつも一緒に居たのにこれだけ離れて過ごしているのは初めて、という環境に思いっきりメンタルに影響を受けまくるナナミ先輩。しかも、他の女の子と仲良く、というほどですらなく普通に雑談している様子を見ただけでモヤモヤとしてしまい、鬱屈に沈んでしまう……という有様になりながら、未だに自分の感情に気づけないこのお嬢さんの鈍感っぷり。
それでいて、無防備に寂しいからと寝床にまで潜り込んでくる無邪気っぷり。もう襲ってもいいんじゃないでしょうか、従者の人。

なるほどなあ、これほど鈍感極まってたら、現世日本の方で入れ替わった中身ナーミィさんの七海が、勇利のことを意識しまくってる様子を見せたら、周りも盛り上がるか。そりゃ、煽り立てるわなあ。
面白いことになってるのが、日本の方で。そうかー、これふたりとも中身がお嬢様だったり執事だったりすることには気づいてないのかー。罪悪感を抱えながら、本来の二人の仲を崩さないように、出来れば上手いこと進展させてあげようと苦心するお嬢様とユリウスくん。噛み合わなさが、何故かうまいこと咬み合って、トントン拍子で進展していく中身の違う七海先輩と勇利後輩。
なんか、こっちは真っ当にラブコメしてるんですよねえ。一方の異世界の方と来たら、もうシッチャカメッチャカ大暴れしてて……あんたら、普通にラブコメできんのか。
エルさまが二人の仲を勘違いしてドキドキワクテカしてる様子の方がなんか可愛いわー。エルさまも、王子ともっと普通にキャッキャウフフすればいいのに、と思うのだけれど此方のカップルもどうにも完全にエルさまが尻に敷いちゃってるっぽいからなあ。でも、この二人も良いカップルだと思うのだけれど。

シリーズ感想

転生従者の悪政改革録(ブラック・クロニクル) ★★★★☆  

転生従者の悪政改革録 (角川スニーカー文庫)

【転生従者の悪政改革録(ブラッククロニクル)】 語部マサユキ/ 遠坂あさぎ 角川スニーカー文庫

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大好きな七海先輩との下校中、異世界転生してしまった勇利。没落貴族の跡取りとして、仕えるワガママ令嬢に会いに行くと―「申し訳ありませんでした!」と華麗な土下座をキメられた。普段と様子の違う令嬢に戸惑う勇利は、ふとした仕草から彼女が同じく転生した七海先輩だと気づく。元の世界に戻るには令嬢(=先輩)が婚約or悪徳貴族がはびこる王宮での成り上がり!?先輩の婚約回避のため、悪役令嬢とはじめる異世界改革!!
おおっ、これは面白いなあ! 一人で異世界に転生してしまうのではなく、好きな先輩と一緒に転生しちゃうのか。でもこれって、転生じゃなくて厳密に言うと憑依になるんじゃないだろうか。肝心の悪役令嬢とその執事の中身も、現代の七海と勇利の中に入っちゃっているわけで、入れ替わっちゃってるわけですから。
ともあれ、この二人で、というのがポイントでお互い気心の知れた先輩後輩同士、息のあったコンビネーションでこれまでの公爵令嬢の悪評をガンガンひっくり返していくパワフルさは、見ていて痛快。うん、パワフルなんですよね。二人共現役水泳部、それも先輩の方はインターハイでもトップを狙える位置でオリンピックにも足をかけようか、という高いレベルのアスリートなだけに……基本体育会系。さっぱり姉御肌の体育会系悪役令嬢の誕生であるw
面白いのが主人公の勇利の方で、選手としては実力不足ながらその観察眼と分析力によるコーチングの才能には図抜けたものがあり、当人よくわかってないようだけれど、選手間での評判は上々、顧問の先生もわざわざ出場選手じゃない彼を大会まで引っ張っていくあたり、彼の才能は周知のものなんでしょうね。彼にアドバイスを貰えば、それだけでタイムがぐんぐん上昇する、という折り紙つきの指導力の持ち主なのであります。
でもこれって、軍師や策謀家というタイプじゃないんで別段悪辣な作戦や緻密な戦略を立てて計画的に目的を達成していく、という感じじゃあないんですよね。彼が一番得意とするのは、やはりコーチング。自分の才能や特徴をちゃんとわかっていない人たちに確実な方向性を授け、細かい修正を行い、効率的で着実な練習メニューを構築し、一流のアスリートへと仕上げていく手腕こそが、彼の得意技なんですね。試合における勝利への道筋を組み立てているのを見ると、コーチングだけではなく監督としても行けそうですけれど。
結果として、魔法の力も練習に活用して、モンスターアスリートを量産していく怪物執事と、その気風の良さとリーダーシップ、太陽のようなカリスマ性で執事が鍛え上げたみなをまとめ上げ、旧弊然とした階級社会にガンガン風穴を開けていくパワフル令嬢。
二人共、お互いに一番信頼できて一番傍に居て欲しい相手がちゃんと居てくれるお陰か、憂いも何もなくとにかく陽性の明るい雰囲気で、澱を吹き飛ばしていく話で、いやあスカッとしましたわ。
しかし、この二人の場合、ニブチンなのは主人公ではなくヒロインの先輩の方なのね。勇利の方があれだけ好き好き光線出しているのに。先輩の方だって、勇利への全幅の信頼の置き方とか心の拠り所にしてるみたいな反応といい、完全に好きっぽいんだけれど。
どうやら、この二人の恋愛模様に関しては、現代の方に飛ばされた異世界の二人の動きがジョーカーとなって作用してくる風向きも感じられるので、何気にそっちの方も要注目なんですよね。
なんにせよ、これは面白いシリーズはじまりました。

異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル) 3 4   

異界の軍師の救国奇譚 (3) (角川スニーカー文庫)

【異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル) 3】 語部マサユキ/ 明星かがよ 角川スニーカー文庫

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エクレアとの同盟締結の功績から開かれたティアのためのパーティー。にもかかわらず、そこで継承権争いを繰り広げるティアの兄姉たちに耕は怒り心頭!キリカと大暴れしてしまい、『炎の女王』の異名をとる長姉ジュリアに目をつけられてしまう。そんな中、闇渡りが狙う東西水神国に向かう耕だったが、そこでジュリアの秘密を知ってしまい…!?魔力を持たず女にもモテぬ主人公が、今回挑むのはお家騒動!?異世界救国奇譚第3弾!
うん、3巻まで来ても変調へず面白いなあ。火竜の長老、フットワーク軽すぎ(笑
耕くんも相変わらず、上から解決策を与えて皆を動かす、という形ではなく一緒の立場に立って考え悩み一緒になって答えを導き出す、というやり方を続けていて、これが本当に心地よい。現代でも多くの女の子たちに恋愛お助け人として頼られてたというけれど、ちょっとした回想を聞いているだけでも耕くんって助言して終わりとか、スキルを教えて終わり、てな感じじゃなくてその娘の恋愛に対する努力に一緒になって寄り添って手助けしてるんですよね。そして、その方向性をねじ曲げず、想いのベクトルを正しく支え続けるわけだ。間違っても、自分の方には向かせない。そりゃあ、手伝って貰った女の子が耕くんを好きになってしまう、なんてことはないよねえ。でも、現代の方でも彼への信頼度、親愛度はパないんじゃないかなあ。恋愛感情は無くても、男女問わずものすごく好かれていそう。
面白いことに、この異世界においても彼に対して女の子として好意を抱いてるのって、ティアくらいなんですよね。男女問わず、身分問わずにこれだけ好かれ慕われているにも関わらず。面白い属性の主人公だわ。
さて、これまでは未然にトラブル、戦争に至る不和や争いが起こる前に防ぐ形で事件を解決していた耕だけれど、今回は既に国同士で感情的な諍いが起きてしまっている東西水神国が舞台。既に起こってしまっている争いを、いかに破滅的な状況に至るまでに解消するか、という点に推移する。段々と難易度があがっているのは、闇渡りのわざとなんだろうけれど、実にいやらしいやり方である。
前巻の感想でも触れたことだけれど、ハートフルでほんわか温かな緩い空気の作品に見えて、一歩踏み出す先を間違えれば途端に地獄変となり、ハードモード、救いのない血まみれの歴史へと移行してしまう世界なのは相変わらず示唆され続けている。それが緊張感を絶やさないんですよね。登場する人物は概ね良い人ばかり。善良で聡明で優しい人達ばかりなのだけれど、それがそのまま優しい世界を約束していない、というのはなかなか冷徹な話なんだと思いますよ。どれだけ良い人ばかりでも、誤解や錯誤、立場の違いからくる視点の相違やボタンの掛け違いなどで、世界は容易に破滅してしまうのだという危うさを提示している。優しさや善意は、ただそれだけでは決して平和をもたらすものではないのだ、と。
でも、だからこそ耕たちの頑張りによって、善意によって善良さが肯定され、優しさによって優しい世界が生み出され、努力が実り、誤解が解消され、良いことをすれば良い結果がもたらされる、という当たり前の事が当たり前に成立することに、これだけの幸福感が得られるのでしょう。耕は、当たり前の事が当たり前に成り立つように、手助けしてるだけなんだよなあ。それは、でも決して簡単じゃなくて、だからこそこの上なく素晴らしい。
王家の中で不遇をかこつていたティアだけれど、ようやく家族である王族たちのティアへの態度の秘密が解けたんだけれど……姉のジュリアにしても、いやマジでこの面倒臭さはティアそっくりだわ。確かに血が繋がった姉妹だわ。痛感したw
全員が全員、根っこがこんなに面倒くさいんだったら、そりゃあ拗れるわ。解きほぐしてしまえば、本当に簡単に仲良くなれるんだけれど。その解きほぐすのを、出来る人が居なかったんだよなあ。偉いよ、ほんとに耕くんは。
ちょいと注目したいのは、例の盗賊団……王子と王女の極々狭い個人的な関係だけじゃなくて、幼い頃から一緒に遊んだ仲間たちが噛んで、みんなで一緒に目的のために動いてたんですよね。前回までもそうなんだけれど、極一部の人だけの働きじゃなくてモブに当たるような無数の人たちも一緒に、同じ気持で協力し、戦ってくれる。それが、このクライマックスでの大逆転への一体感につながるんでしょう。この作品は、そういう盛り上げ方が本当に上手いですわ。


1巻 2巻感想

異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル) 2 4   

異界の軍師の救国奇譚 (2) (角川スニーカー文庫)

【異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル) 2】 語部マサユキ/明星かがよ 角川スニーカー文庫

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持ち前の『オカンスキル』を駆使して、なんとか昼食会を成功させた大地耕。これで一安心と思っていたのに、再び現れた女神ルーチェが新たな課題を言い渡す。
「今回のミッションは隣国の財政問題解決です!」「…は?」
隣国エクレア王国の財政破綻を解消できなければ、ティアの滅びの運命は変えられない!しかも今回はアリーシャ王女の運命にも影響が出るらしく…!?逆三冠王状態の主人公が挑む、異世界救国奇譚の第2弾!
相変わらず全然軍師していなくて、やってることはプロデューサーかはたまたコンサルティングアドバイザー、てなものなんだけれど、何の特殊な能力もなく元の世界で地道に築き上げ蓄積してきた知識と発想だけを武器として、まだまだ自信のモテないティアを盛り立てていく耕のプロデュース力の素晴らしい事素晴らしい事。彼の一番いいところは、ティアを含めて周りの人間たちみんなを巻き込んで気持ちを盛り上げていくその明るさなのかもしれない。彼の盛り立てによって、みんながこれなら出来るんじゃないかと前向きになり、また本来関係ない人たちもちょっとこれは手伝ってあげようか、力になってあげたいな、と思うようになり、次々と協力の輪が広がっていく。そして、そこには屈託のない笑顔が誰の顔にも浮かんでいる。この読み終えた時の、ほんわかと胸が暖かくなる多幸感は、パないです。思わずこっちまで相好を崩してニコニコしてしまうような、そんな幸せな気分にさせられる。
実際、起こっている問題はかなりシビアで際どいものばかりで、その内実を見ると民族問題や個々の人間関係のすれ違い、悪意に傾く寸前の負の感情の連鎖に権力のパワーゲームが絡んで、もうすぐにでも悲劇と惨劇が入り混じったハードモードの戦乱期に突入しようか、という瀬戸際であるんですよね、これ。
そして、本来の歴史では多くの人々が努力の甲斐なく犠牲となり、その結果としてティア王女は孤高の英雄として戦乱の世で血塗れていく姿が、幕間で描かれるのですけれど。その在り得たであろう血塗れの歴史が、尚更に耕たちが手繰り寄せたこの笑顔一杯の平和な世界の掛け替えのなさを痛感させてくれるのです。ただポワポワと脳天気な、お花畑な世界なんかじゃなく、一つ間違えればこんなに冷たく救いのない世界が手ぐすね引いて待っているのだ、という事実が突きつけられることで、ビシッと引き締まるものがあるし、またここで結ばれてい融和が、温かな感情が、素晴らしい人間関係がどれほどの珠玉の価値を持つものかを噛みしめる事が出来る。良い作り方してると思いますよ。
畏怖と共に語られてきた火竜の一族が、打ち解けてみると実は結構緩い人好きな付き合いやすい連中だったり、精強なはずの城の兵士たちが触手との戦いで見せた内訳が、なかなか良い根性wしてたり、とモブ連中がまたみんないい味を出していて、だからこそ彼らがいざという時、一致団結して一つの危難に立ち向かう事になった時の盛り上がりが、やっぱり違うんですよね、ただ中心となるティアやアリーシャたちだけが頑張るのと違って。みんなで頑張り、みんなでやり遂げた、という一体感や達成感があって、そこに広がる心からの笑顔に共感して、すっごい多幸感が沸き上がってくるわけです。
いやあ、面白かった。似たような傾向の作品はいっぱいあるはずなのですけれど、決して他の作品と違う特別な展開があるわけじゃないのだけれど、語り口の違いなんだろうか、表現の仕方の違いなんだろうか。こんなに幸せな気持ちにさせてくれる作品は滅多ないんではないでしょうか。
キャラもみんな立っててイキイキしてるし、キリカさんとククールの脇を固める人たちも独自に話を広げてきてるし、さらにバックではまた蠢いている勢力あり、と大きな枠組での話も盛り上がってきてますし、これは作品として波に乗ってきてるんじゃないでしょうか。これからに大きく期待したい作品になってきました。オススメ。

1巻感想

異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル)3   

異界の軍師の救国奇譚 (角川スニーカー文庫)

【異界の軍師の救国奇譚(フェアリーテイル)】 語部マサユキ/明星かがよ 角川スニーカー文庫

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「アンタを召喚したのは、この世界に定住させる為じゃない!!」器用貧乏すぎてモテない大地耕は、ある日謎の声に導かれ異世界転生。なんとか王宮庭師として働きはじめ、ドジっ子メイドのティアや麗しき護衛師キリカとゆったりライフを満喫していたのも束の間。自称女神の幼女に「救世主として世界を救え」と宣告され!?金なし・コネなし・チートなしの主人公が挑む、異世界救国奇譚が開幕!第19回スニーカー大賞“特別賞”受賞作!!
これ、軍師というよりもプロデューサーですよね。軍事については全然関係してないですし。それでも、姫様は軍師として耕を持ち上げるのですけれど。軍師は軍師でも、王佐の才として見ればいいのか。
というわけで、女の子にモテる為にあらゆるスキルを磨きあげた結果、お助けキャラ・便利屋・いい人としてモテまくり、しかし男としては全く相手にされないという可哀想なありさまになってしまっていた主人公が、異世界に呼ばれた先でその多彩なスキルを擁して、役立たずの姫と呼ばれた女の子を助けていく、というお話。
もはや供給過多と言っていいくらいの伊勢回転性もの……じゃなくて異世界転生もの。その中でどうやって埋没せずに浮き上がっていくかと方策を考えれば、まず他に類を見ない着眼点や発想で勝負、ということになるのだろうけれど、そもそも簡単に突飛で個性的な発想が生まれるかというと生まれないから個性的なのであって、これがなかなか難しい。と、同時に別にほかと差別化を計ったからと言って、それが面白くなるかどうかは別問題なんですよね。
要は話が面白いかどうか、なわけだ。それは文章のセンスだったり、盛り上げ方の妙だったり、語り口の引き込み方だったり、構成の巧さだったり。そういうのがしっかりしていたら、ベタな展開だって王道として見事に仕立てあげられるわけです。
さて、本作はどうかというと、今のところさほどハッチャケた展開もなく、主人公や姫様たちの境遇もそこまで過酷なハードモードではなく、そこはかとなく緩く和やかな雰囲気で描かれる温めのお話なのですが、これがまた面白かった。
さすが、その多種多様のスキルを用いて元の世界では恋愛脳の女性陣の相談役となり、尊敬と人望を集めまくっていた主人公である。自分の恋愛については全く縁がなかったけれど、女性から相談を受ける、困った女性の手助けをするという意味では、まさに辣腕。女の子に物怖じせずに、ガンガンとアドバイス出来るのは、それまでの経験あってこそなのでしょう。周りから評価されず、自分自身も自身を失ってその輝きをくすませていた姫様に、自信を与え、勇気を与え、その輝きを磨き上げて彼女自身に皆を振り替えさせる力をもたせた上で、彼女一人ではどうしようもない部分を見事にフォローし、手助けし、幅広く策を練り上げ、舞台を成功させるための仕込みを忍ばせていく。
まさに、辣腕プロデューサーじゃないですかw
姫様と自分と極身近な人間だけの閉じた関係の中でそれらを醸成させていくのではなく、むしろ人の輪を広げて皆の姫様として縁を取り持っていき、彼女の輝きをみんなが憧れ、手を差し伸べて、仰ぎ見る輝きにしようとするのも素晴らしかった。まさに縁の下の力持ち、裏方の極みでしたなあ。
そりゃ、元の世界でも頼りにされるわ。

何気に、ちっちゃな女神さまと耕くんのやりとりが好きでねえ。この女神さま、途中から主人公にまったく頭が上がらなくなってしまうのですけれど、彼女は彼女で非常に未熟な存在であり、それでありながらその未熟さを踏み越え、分不相応な領域に乗り出して必死になんとかしようとしている姿が、後半に行くにつれて垣間見えてきたんですよね。これは、主人公としてもお助け甲斐のある神様じゃないですか。
ゆるい雰囲気のお話に見えますが、ここで道を過てばかなり過酷で悲惨な顛末が待っているようですし、女神さまサイドの方もなかなか予断を許さない状況で、他所からの介入も予想されるようなので、このまままったりほのぼのとした空気を保つにはそれだけ主人公に最悪の未来を回避するために奮闘してもらわなければならないわけですから、プロデューサー活動頑張ってくだされ。



 
12月2日

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