赤井てら

サバゲにGO! はじめてのサバイバルゲーム ★★★★   



【サバゲにGO! はじめてのサバイバルゲーム】 アサウラ/赤井てら LINE文庫エッジ

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こんなに楽しい遊びははじめてだ!!それが“サバイバルゲーム”

これといった趣味もなく、日々をなんとなく過ごしていた青年・貞夫と、その友人シノ。
二人の青年がある日偶然立ち入ってしまったお店……エアガンショップ『大野公房』。
彼らを出迎える姉妹の店員、舞白菜花と璃良。彼女達に心惹かれるも、それ以上に店内に所狭しと並ぶ銃器の数々が、貞夫とシノの童心を強く強く刺激するのだった。
「んじゃあさ、そんなに撃ちまくりたいっていうんなら……いっそ明日、サバゲに行ってみたら?」
そんな何気ない璃良の提案により、なし崩し的に一緒に初のサバイバルゲームへの参加することに!?
菜花のレクチャーにより装備を準備し、レンタカーを借り……そしてついに貞夫達は舞白姉妹と共に千葉のサバイバルゲームフィールドへ。
その後、彼は知ることとなる――、そんな様に旅の計画を立て、フィールドを子供のように走り周り、空腹というスパイスが効いたカレーを食べる。そんな時間全てが宝物となる、それが“サバイバルゲーム”だということに!
サバゲー初心者もこれを読めばすぐにサバゲーがはじめられる――。
趣味を楽しむ全てが詰まった、本格サバイバルゲーム小説『サバゲにGO! 』ここに爆誕――!!
おーー、サバゲーってこんななのかー!
サバイバルゲームについては殆ど知識がなく、弾が自分に当たったら自己申告で退場というルールにも、サバゲーって結構生地が分厚そうな野戦服とか着てるプレイヤーをよく見るじゃないですか。BB弾が自分に当たったのってちゃんと自分で認識できるのかなー、と。当たっても気づかないんじゃ、と思っていたのですが、そうかー。
サバゲーで使うようなエアガンって、威力そんなに強いのかー!
服越しでも当たると普通に痛いのだという。ってか、歯が折れちゃう事故もあるってそんな強力なの!? 全然、BB弾のイメージと違ったし。そうか、それであんなゴツいマスクみんなしてるのか。単なるファッションだけじゃなかったんですね。ゴーグルとかだと吹っ飛ぶ場合もあるって。
子供が公園や空き地でバンバン打ち合うオモチャのイメージ(昭和)とはまったく異なる、強力無比な銃弾の応酬というのが、安全にプレイするための丁寧な説明で逆に浮き上がってきて、大人が本気になって走り回って、感情を迸らせて思わず絶叫してしまう、そんな銃撃戦の手応えを伝えてくれるのである。
銃を握った時の重みと感触。引き金を引く時の感触。BB弾がコチラからもあちらからも想像以上の威力で飛び交う中を時に這いつくばり、時に掻い潜り、時に壁や木に隠れてやり過ごし、銃を構えながら敵のいる方に飛び込んでいく緊迫した高揚感。なにより、楽しさがうーん、素晴らしい。

全くのサバゲー初心者、どころかエアガンも持った事もない初心者である主人公が、エアガンと出会いその魅力に見せられて、その挙げ句に手にした銃を撃ちまくれるゲームへとハマっていく、まさに「沼」に落ちていくまでの心の移ろいその一部始終を描いた物語。
流石はアサウラさんというべきか。この作家さんの特徴は読めば腹減りヨダレが垂れてくる凄まじいレベルの料理描写なんだけれど、あれも実際に食べていないのに思わず匂いも漂ってきて味まで感じてしまいそうな迫真の描写力、脳髄へと直接ダイレクトアタックしてきて感覚を刺激しまくる表現力によるものなんですよね。
それを同じベクトルで、まったく未知たるサバゲーの魅力を伝えるのに駆使されているのである。丁寧で詳細でわかりやすい説明は、まるで自分が本当に銃を手にとって、試し打ちしているような気分にさせられますし、主人公が実際にサバイバルゲームが行われる現場で集まってきている人たちを見渡すシーンなんか、その始まる前のワクワク感を直接体感しているような感覚にさせられる。
サバゲーが実際はじまってしまったら、もうそれどころじゃなく、緊迫感と高揚感がないまぜになって読んでいるこっちまでテンションが引っ張り上げられていく。
ああ、面白そうという他人事で置いておいて貰えない。これも一つの臨場感というやつなんでしょうか。

あれよあれよ、と営業上手なエアガン店の店員姉妹舞白菜花と璃良に沼へと引きずり込まれていく貞夫とシノ。働いているとはいえまだ20前後の若者である彼らにとって、エアガンやサバゲーという遊びは決して安いものではない、というのは値段を突きつけられるたびに直面する現実であり、二の足を踏む大きな要因なのですけれど、それを呑み込んでなお欲しくなってしまう魅力を、彼女たちはこれでもかと浴びせてくるのだ。
いや、実際結構高いよね。ただ、大人の趣味としてはそれなりではあってもメチャクチャ高く付く、というほどでもないんじゃなかろうか。備品やメンテやサバゲーに参加するとなるとあれこれ消耗品含めて諸費用かかりますけれど、毎月1銃買わなきゃいけないという義務もないですし、他の諸々の趣味と比べても飛び抜けているというほどではない気がします。
それでも、まだ若い彼らにはそこそこ重いよなあ。でも、これほど心の底から楽しめて、心の底から絶叫できて、頭が真っ白になるほど遊び尽くせるのなら、まさにお金の使い所じゃないですか。
何の役に立つ!? まさに「楽しかった!」と笑えるために役に立つじゃあないですか。
でも、編集さんと挿絵の赤井さんまで沼に引きずり込んで、特に赤井てらさんはこの仕事から得られるであろう収入よりも盛大にハマらせてしまったのはどうなのかとw
ヒロイン姉妹二人も、まあ沼の住人という感じのハマりきった方々で。でも自分の趣味を仕事にバイトにできてるんだからこれも毎日楽しいだろうなあ。
菜花のあの控え目で恥ずかしがり屋に見えて、自分の欲望は素直に口にしちゃうキャラはけっこう好き。カレーをあれだけ美味しそうに食べられるヒロインに悪い子はいませんw

アサウラ作品感想

第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 3 ★★★   



【第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 3】 翠川 稜/赤井 てら ヒーロー文庫

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温泉、プール、娼館経営…。キュートで聡明なお姫様が、コワモテ騎士とともに辺境開拓で大活躍!じれじれラブコメ第3弾!

ウィンター・ローゼに到着した第六皇女ヴィクトリアは、魔術を存分に使って温泉掘削をしたり、次々に新しいアイデアを出したりと、辺境開拓を進めていた。このまま順調に計画が進むかと思われたが、残酷な事件が起きてしまう。
その事件の真相を知ったヴィクトリアは、街を観光業で発展させるためには娼館も必要なのではないか、と思い至り、アレクシスには内緒で娼館設立のために動き始める。
しかし、ヴィクトリア本人が帝都の娼館街に出かけたことを知ったアレクシスは、危険なことをしないでくれとヴィクトリアに怒ってしまう。
二人は初めて衝突してしまうのだが――。

ヴィクトリア皇女殿下、御年十六歳なんだけど魔力の作用の影響なのか成長に乏しく見た目が幼女、なのを本人も大いに気にしていらっしゃるのですけれど……ちびっ子なのって見た目だけじゃないですよね、これ。
これまでも元気いっぱいなお嬢さんだったのですけれど、この巻でのヴィクトリアはひたすらテンションマックスのままアクセル全開まで踏み込んだ状態で駆け回ってる感じなんですよね。アイデアを思いついてははしゃぎ回って周りの人たちに語って聞かせる、現場に出れば全力全開で魔術をぶっ放して開拓作業に従事し、あっちこっちに突撃し思いつくまま声を張り上げて喋り倒し、ともう何をするにも全力なんですよね。
これって、幼い頃の全力で遊び回りはしゃぎ周り走り回って、大人もついていけないくらいどこにエネルギーが詰まってるのか、と思ってしまうくらいエネルギッシュなちびっ子たちそのままなんじゃないでしょうか。幼稚園とか小学生の低学年の頃の子供って、ほんともう信じられないくらい最初から最後までアクセルベタ踏みでしょ。そんで、突然パタンとスイッチが切れたみたいに止まっちゃってすやすやとおやすみモードに入っちゃうの。マックスからオフの間が全然無いのよね。
ヴィクトリア皇女も、今回は似たようなものでいきなりパタンとお休みになってしまうケースが見受けられて、なんか既視感があるなあと思ったらちびっ子の生態そのままなんじゃね、と思い至って思わず「ふふっ」と微苦笑してしまうのでした。
いやでも、今回は特にテンション高くなかったですかね、皇女殿下。お膳立てもすんで、あとはひたすらやりたいことをやりたいだけやり倒す、という段階に入ってしまったのでよっぽど浮かれてしまったのかもしれませんけど、さすがにずっとこれだと疲れないのかしらと心配になった所でさすがにお疲れモードに入る場面がありましたけど、黒騎士さまがお出かけに誘ってくれただけで疲れが吹き飛んでしまうのですから、回復力が若い、若い。
ただまあこれ、やっぱりどれだけ叡智を感じさせる行動結果だとしても、傍から見ているとお子様が元気いっぱいはしゃぎ回っているようにしか見えないので、乙女力とか女子力的にはどうかというものだった気もするんですよね。バリバリ仕事する姿に惹きつけられるというよりも、子供頑張ってるなあと微笑ましくなるような感じでしたし。
ただ、肝心の黒騎士さまはというとそんな姫様に純粋に敬意を抱き、同時にちゃんとレディに対する接し方をしていたあたり、主君への対応云々だけではなく子供に対する庇護者としての振る舞いでもなく、ちゃんと女性扱いしてたように見えるんですよね。
でも、今回の姫様の様子を見てその対応はむしろルーカスじゃないけれど、ロリコンか?とちょっと言いたくなるぞw
ただ、黒騎士さまの場合はどうにも姫様にどういう立ち位置で接したらいいか未だに定まらないが故に迷走している所もあるんですよね。自分に言い聞かせる建前と内実の変化がそろそろ明確に食い違ってきた、と言えるのかも知れません。この期に及んで、未だ自分の建前を信じているがゆえに自分の中から湧き上がってくる感情を持て余し、適切に処理できないまま見ないふりをして曖昧に対処してしまったが故の、今回の姫様との喧嘩でありますけれど……姫様もまだまだその対応はお子様ですよね、あっさりムキになってしまって。なにげにまだまだレディには遠いぞ、それじゃあ。
むしろ、姉姫のエリザベート殿下とハルトマン伯爵の何かがはじまりそうな関係の方が興味をそそられます。ヴィクトリアがめっちゃ煽ってましたけれど、確かに今の情勢だとエリザベートが選べばそこに異を唱えるのって難しいのだから好きに選んじゃえばいいんですよね。それがワガママになるかどうかは相手次第。その点、ハルトマン伯爵は王配としては文句なしに最適の人材ですしねえ。
このカップルの顛末がどうなるかは非常に楽しみです。
しかし、変なところに転生者が散らばってるなあ。アメリアとルーカスの凸凹コンビは結構好きなんですけど、それにしてもデジカメはさすがにオーパーツすぎません?

1巻 2巻感想

第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 2 ★★★☆  



【第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 2】  翠川 稜/赤井 てら  ヒーロー文庫

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帝国の第六皇女ヴィクトリアと、屈強な強面騎士アレクシスの婚約発表は成功に終わり、二人は新しく辺境領を治めることになっていた。「何もないところなんだから、何でも作っていい」とワクワクするヴィクトリアは侍女のアメリアの提案も入れつつ、どんどん開拓計画を進めていく。しかし一方で、隣国から留学しているイザベラ王女の暴走は続いていた。一国の王女である自分を差し置いて、子供にしか見えないヴィクトリアばかりチヤホヤされる現状は屈辱そのもの。苛立つイザベラのもとに、イザベラに熱を上げる男、シュレマー子爵が現れて…。

ヴィクトリアのアレクシス好き好きっぷりが微笑ましい。あからさまなくらい好意を振りまいているので、ようやく周りの人たちもヴィクトリア……トリアが本当にアレクシスの事を好きだというのを理解して、小さな姫から無辺の愛情を差し向けられているというフィルターを通すことでアレクシスという騎士が恐ろしい怪物ではなく、不器用ながら実直な男だというのが彼を詳しく知らぬ人々の間にも広まっていったの、若干トリアの思惑もあったんですかねえ。あの好き好きっぷりはわざとではなく素のものなんでしょうけれど、自分のそうした態度がどういう作用をもたらすのかについては、この聡い姫様は承知の上ではあったんだろうなあ、と思えるくらいには強かさが垣間見えるんですよね、このヴィクトリア姫。
ただ、一方のアレクシスの方はトリアに対する感情は忠誠以外のなにものでもなく、かろうじてそのか弱い見た目から庇護しなくてはならない、という使命感が寄り添っているようなもので、その可憐な容姿に見合わぬ統治者としての才覚に対して尊敬の色を隠さないのだけれど、どこからどう見ても彼の態度は主従のそれであって、自分の奥さんになる人に対するものではないんですよねえ。
女性に対する接し方、レディの扱い方以前の問題であることは明らかなんだけれど、アレクシス自身はまったくそのあたり自覚も認識もないんだよなあ。
幸いにして、彼の周りの人間が正確にアレクシスの錯誤を認識して積極的にフォローし、彼の思い違いをその度ごとに指摘し修正し説教しているので致命的なことにはならず、なんとかうまくまとまってはいるのだけれど……。
これだけ指摘されていながら、根本的な認識が揺るがずにこの姫様を娶ることの意味とか夫婦とは!というあたりの事についてわかっていない、或いは認識するのを無意識に拒否しているのか、どうやっても理解できない筋金入りの朴念仁なのか、理由はともかく打開の隙が見えないアレクシスはこのままだとちょっと危ういんじゃないだろうか。
トリア、今領地の開発の件とアレクシスの婚約がうまくいっていることで舞い上がってテンションMAXですけれど、彼女も一番根底のところで自分に自信がないところがあるし、アレクシスに自分は似合わないんじゃないか、というコンプレックスもあるだけに、どこかで大きな齟齬が生じてしまいそうで怖いところである。ただの痴話喧嘩とか誤解とすれ違いの結果とかじゃなく、これに関してはアレクシスがヴィクトリアを主君ではなく一人の女性として愛することが出来るのか、というところがスタート地点でゴール地点なだけに、今の状態から一度食い違うと簡単に仲直りして終わり、といかないだけに……。まあ、今から心配しても仕方ないのだけれど。

しかし、帝国は戦勝国であるはずなのになんで敗戦国のイザベラの国にそんなに気を使う必要があるんだろう。いやまあ、良識的に勝った国だろうと何やっても良い、という野卑な認識を持たずに負かした国に対しても礼節を持って接しているというのは尊敬に値する態度だとは思うのだけれど、あれだけ無分別無神経に振る舞われて黙っているのも、どうなんだろう。いや、黙ったままでは終わらなかったのだけれど、これを奇貨としてさらなる要求を突きつける、みたいな交渉材料にしてしまうくらいの強かさはあってもよかろうに、と思ってしまった。気を使うべきは本来ならあっちだろうに。
帝国の姫様たち、みんな有能優秀極まる傑物姉妹なわけですし。
そもそもイザベラの物語の中での役割がよくわからなくて、単なるトリアの噛ませかと思ったら意外にもちょろっとイザベラにもフォローがあったのには驚いた。でも、トリア関係ないところで姉姫さまがやったことなので、あとで敵が翻って友達に、みたいな流れでもなさそうですし。

ちょっと面白いのが、メインのトリアとアレクシスとは関係ないところで、いや関係なくはなく彼らの身近な人間、ということになるんだけれど、そこにチラホラと前世が現代地球人、と思しき人たちが散見されるのが面白いアクセントになってるんですよね。今の所アクセント、くらいの影響力ではあるんですが。いや、あの発明姫さまは影響力だけなら完全にやりたい放題ではあるんですが。
姫様の魔法もちょっと便利がすぎる。あれ、何気に今まで街道工事に携わっていた現場の人たち立つ瀬ないんじゃないだろうか。ちょっとした工事関係者へのフォローやこのまま派手に魔法を使い続けていることへの危惧みたいなものは挟まれてはいましたけれど、あの一瞬で道が完成してました、ってのは結構キツイものがあると思いますよ、なかなか好意的にすごいすごいと言えるだけの感情では済まないものだよなあ、とちと想像してしまいました。そのへんのさじ加減、果たしてトリア姫の無自覚の僅かな無神経さにつながるのか、単なる姫様凄いのシーンなのか。はてさて。

1巻感想

第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 1 ★★★☆  



【第六皇女殿下は黒騎士様の花嫁様 1】 翠川 稜/赤井 てら ヒーロー文庫

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天使のような王女が降嫁された相手は強面の騎士!? 恋には年の差も身長差も関係なし? あま~いラブコメディが登場!

リーデルシュタイン帝国は隣国との戦争に勝利し、戦勝の式典のために慌ただしい時を過ごしていた。そんな中、第六皇女であるヴィクトリアは父である皇帝より、先の戦争で武勲を挙げた第七師団師団長のアレクシス――通称「黒騎士」に降嫁させると告げられる。
ドラゴンすら屠ると言われる剣の腕に加え、その鍛え抜かれた大きな体躯と厳しい風貌は、令嬢なら顔を見ただけで泣いて逃げ出すと恐れられている黒騎士。
対するヴィクトリアは16歳という実年齢に反して、10歳程度の子供にしか見えないほどに、幼くあどけない少女だった。
政略結婚にしても可哀想だと、周囲は結婚に反対するのだが、当のヴィクトリアは何故かアレクシスとの結婚に前向きなようで――。
女の人が泣いて逃げ出す強面って、まだ今の年齢(28歳)と師団長という立場故の貫禄でまだ格好がつくけれど、まだ何者でもなかった少年時代から女性に逃げ回られてたのなら、そりゃ思春期の繊細な頃の内面ズタズタでそれを今まで引きずっていた、というのもわからなくない。特に貴族様となれば一定の年齢になれば社交界にもデビューしないといけないわけで、惨劇が容易に想像できてしまう。
ただまあ、この国の貴族のご令嬢たちと来たら軟弱ですよねえ。強面ならまだましで、ブクブクの脂ぎった肉塊みたいな狒々爺にだって相手が偉い貴族だったりしたら問答無用で嫁がないといけないケースだって珍しくもないでしょうに。まあ、アレクシスの家が拒絶しても許されるだけの家格だったと言えばそれまでなんだけど、思いっきり悪役令嬢な役割が振られて思いっきりその役割を果たしまくってるイザベラ嬢が、なんだかんだと全く怖がりもせずにアレクシスにちょっかいを掛けているのを見ると、このクソ雑魚お姫様に根性で負けてるこの国のご令嬢方と来たら、と思ってしまいますがな。
まあ、イザベラ嬢は根性がある云々ではなく単なる無神経と考えなしゆえにアレクシスの強面に反応していないような気もしますが。
それにしても、このイザベラ嬢ってどういう立ち位置なんだろう、物語的に。ヴィクトリアのライバルというには、あまりにもあんまりなクソ雑魚っぷりですし、アレクシスとの間に割って入ることもまるで出来ていないわけで、そのくせアレクシスとヴィクトリアが直接関与しない場外ではやりたい放題やり倒して悪評ばかりは盛大にトロフィーの如く勝ち取りまくってますし。いや、なにしに現れてるんだ、このキャラ。彼女の起こしたトラブルの影響が回り回ってヴィクトリアたちが介入して解決する問題に発展しているのは確かなんだけれど、えらい遠回りと言えば遠回りな関与しかしていませんし。というか、敗戦国の人質同然に来た人間にこんな好き放題させて、帝国としても威信の問題とかあるんじゃないだろうか。いい加減、誰か偉い人ビシッとなにかしないと。
肝心のヴィクトリアとアレクシスの関係は、アレクシスが女性に対する自信のなさから及び腰なんだけれど、ヴィクトリアが積極的な分変にこじれることなく順調に進展していて、殆どノープロブレム。わりと16歳だけど10歳ぐらいの容姿でしかない、というのは難しい問題をはらんでいると思うんだけれど、アレクシスが及び腰な分婚約者というよりも姫に仕える騎士として振る舞うことで何とか自分を保とうとしているので、見た目もギリギリセーフになってるんじゃないでしょうか。28歳のいい男が10歳の女の子に本気で愛をささやくというのは、なかなか犯罪的な構図になってしまいますしねえ。まあイケメンならそれも許されてしまうのでしょうが。
それでも、王族として統治者しての資質を多分に見せつつ、年頃の女性として花嫁であることを公に、そしてアレクシスにも直接にアピールしてみせるヴィクトリアに、事態についていけていないアレクシスも段々とああこの人と自分は結婚するのだ、という自覚が芽生え、尊崇と敬愛の中から親愛とそれ以上の萌芽が育ち始める姿には、なんともときめきのようなものを感じる次第であります。
強面のおっさんにときめいてどうするんだ、と思わないでもないですがそれもまた良し。

たったひとつの冴えた殺りかた ★★★   

たったひとつの冴えた殺りかた (HJ文庫)

【たったひとつの冴えた殺りかた】 三条ツバメ/赤井てら HJ文庫

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異能力が売買され、個人が圧倒的な戦闘力を持つ時代。強力な異能が高額で取引されるなか、代金の支払いを滞納する者を追うための「債権回収機構」が組織され、活動していた。機構の凄腕エージェントであり、情け容赦無さで名高いノーマンはマフィアが支配する町バリオスにて高性能の異能の滞納者の情報を得る。早速、相棒でありボスであるアイビスと共に異能回収に向かったノーマンだが、待ち受けていたのはマフィアの抗争だった。圧倒的なパワーで無慈悲に敵をなぎ倒す異能バトルアクション登場!
なんだ、この正義感の無いダーティハリーみたいな男は!? って、それだとただの無法者になってしまうんだけれど、このノーマンという主人公、無法者というにはちょっと違う気もする。いやもう、やってることを見ると無茶苦茶以外の何者でもなく、倫理も正義も良心も規範も何もなくやりたい放題やってるようにしか見えないんだけれど、どう見ても悪人以外の何者でもないんだけれど、アウトローという軽い感じでもないし戦闘マシーンというには何気に楽しそうだし、この手の巌のような男が発するような陰鬱さはあまりなく、世を倦んでいるという感じでもないんですね。なんちゅうか、主人公としては異色だわなあ。
振り返ってみるとこの男の内面描写って、一切なかったんじゃなかっただろうか。あったか? なので、淡々と破壊し殺しなぎはらっていくこの男が何を考えているか、実際は読んでいるこっちもさっぱりわからない、未知の男なのである。
なんか、ターミネーターが主人公みたいだ。襲い掛かってくる敵を片っ端から圧倒的な力で叩き潰し、逃げ惑う敵を大股の揺るぎない歩みで追い詰めて片っ端から始末していく姿なんぞ、まさにターミネーターって感じでこいつどうやったら止まるんだ!? という威圧感と殺気の塊なのである。
彼が回収に向かったバリオスの街では、マフィアの内部抗争と企業の介入によって権力闘争が錯綜しているのだけれど、陰謀やドラマが様々な形で踊り狂っている舞台にノーマンは無視するわけではなく、利用し乗っかり利用し利用して、って振り返っているととかく敵も味方も外部の組織も利用しかしてないな、こいつ。とにかく、ドラマや陰謀のさなかに飛び込んでいるにも関わらず、そしてそれらを利用しているにも関わらず、それらを一顧だにもせずに、邪魔になったら片っ端から潰していくんですよね。まるでここで起こってる出来事に対して寄与しようとしない。利用はしても全く利用されようとしない、物語の登場人物になろうとしないのである。
終わったあとを振り返ってみると、ただただノーマンが蹂躙していたばかりで、そこにあったであろう物語も根こそぎ根絶やしにされてしまっている。なんなんだ、こりゃあ。
ノーマン本人にも物語はなく、終わってみるとひたすら暴れていただけであり、結局それが目的だったと言わんばかりの態度なんですよね。ノーマンを起点として確かに起承転結はあったはずであり、他の登場人物は概ねその起承転結に則って動いていたような気がするんですけれど、肝心の起点であるノーマンがそれを徹底的に無視していたというか、起こること端から叩き潰していたというか、なんなんでしょうねこれ!?
ヒロインだかなんだかわからないAIのアイビスが、もう徹底して賑やかし以外の何者でもなかったのも、このただただ蹂躙する物語、物語なのか? お話を象徴していた気もします。だって、これヒロインがどうのとか、関わりようが一切ないもんね。下手に関わると、もろとも叩き潰されそうな勢いで、そりゃ生身のヒロインとか無理だわー、とか思ってしまった。一見無駄に思えるアイビスの大騒ぎが、実際無駄なんだけれど、居ないとひたすら殺伐なだけの意味不明なものになりかねないのを、無駄なキャラが無駄に騒いでいるという余地があるだけで、辛うじて息継ぎの隙間になっていたのかもしれない、と思わないでもない。もしかしたら、本当に無駄だったのかもしれないけれど。
まーこう、なんというか、何が起こってどう展開が転がってもターミネーター無双、というお話でした。おおう。

魔法使いは終わらない 傭兵団ミストルティン――七人の魔法使い ★★★★   

魔法使いは終わらない 傭兵団ミストルティン――七人の魔法使い (ダッシュエックス文庫)

【魔法使いは終わらない 傭兵団ミストルティン――七人の魔法使い】 八薙玉造/赤井てら ダッシュエックス文庫

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「魔法使いは終わっている」
戦場の花形、魔法使いの支配で栄華を極めた帝国は、銃による集団戦術の台頭で崩壊した。亡国の姫にして“殱光”の魔法使いリオノーラは追われる身ながらも民のための戦いを続ける。その中で彼女は傭兵シャノンと出会った。数名の魔法使いのみを戦力に、百の敵を容易く打ち破る彼の姿に、リオは希望を見出す。最強の魔法使いリオと、魔法による戦術を熟知したシャノン。二人は互いの望みのために手を結び、幾千幾万の軍勢に挑む。一騎当千の魔法使いが繰り広げる復讐と逆襲の魔法戦記が火蓋を切る!
「我が名はリオノーラ・シゲル・ハートフォード!いざ、魔技を交えん!」

姫様、褒め殺しすぎるっ。これ、能力的にも破格なんだろうけれど、それ以上に性格が無敵すぎる。決して見識がないとかポジティブすぎるとか考えなしに信じすぎ、というわけでもないんですよね。
シャノンのあの皮肉屋で偽悪趣味という性格の歪んでいる部分に全く囚われずに本質をズバズバ突いてくるから、シャノンの方も上手く返せずにタジタジになっている、というべきか。姫様自身にフラフラしたところが一切なく、完全に覚悟完了してるというのも大きいのだろう。魔法使いの鑑みたいに言われる姫様だけれど、この世界の魔法使いってサイヤ人か! というくらいの戦闘民族なんですよね。姫様も、その辺鑑と言われるくらいだから、統治者としての意識と戦って死ね!的な戦闘民族のノリが見事にハイブリッドされてしまっていて……ヤバいぜ。
それで居て脳筋でも蛮族でもないというあたりがエゲツないんですよね。魔法使いの戦い方が銃火器が普及した集団戦が常識となりつつある戦場において、無力化されつつある事を承知した上で魔法使いの戦いに拘るのかと思ったら、全然こだわらずに柔軟に「戦い」に適応して、新たな魔法戦術を構築しようとしているシャノンの戦い方を飲み込んでいくのである。誇りある戦い、という姿勢は損なわないまま「勝ったもんが強い」という戦場の論理に従順な姫様、マジ戦闘民族である。
このある意味「物分り」が良すぎる姫様によって、ひねくれ者属性としてのキャラを語る端から叩き潰されていくシャノンの掛け合いがまた楽しいんだけれど、【鉄球姫エミリー】以来の本作作者の会戦描写も見所の一つでありましょう。
シャノンのクセモノとしてのそれは、リオ姫には褒め殺しされまくってしまってますけれど、一傭兵団の長でありながら戦場を思うとおりにコントロールしてのけるその口八丁と作戦能力はちょっとぶっ飛んだものがあるんですよね。最前線に居ながら敵も、そして自分たちを使い潰そうとする味方司令部をも掌の上で転がしてしまう。ここで凶悪なのは、気がついた時には敵にも味方からも選択肢を奪っていて、シャノンの思惑を見抜きながらもその考え通りに動かないとどうしようもないところまで追い込んでしまっていたところでしょう。敵味方ともに無能どころか極めて有能な部類の指揮官であったからこそ、シャノンの誘導に乗っからないといけない状況に陥れられた、というあたりが実にイカしているじゃないですか。
時代遅れと化しつつ在った魔法使いを、戦場での新たな使い方を提示することで凶悪な兵器として再構築してみせた、その固定観念にとらわれない戦術眼が目立っていますけれど、むしろ彼の真骨頂は自分たちの側の選択肢は可能な限り準備しておいて、自分たち以外の選択肢は決定的に閉ざしていくその作戦的なシナリオの策定能力なんでしょうねえ。
そんでもって、シャノンのその技能が全く通じないのが、用意していた各種選択肢を無視して最短距離でツッコんでくる姫様なんでしょうねえ。何しろ、姫様がツッコんでくるのはシャノンの想定していたそれを、全部上回ってくるような一番良い選択、なわけですから。
んで、完全軍師タイプなのかと思ってたら、平素から自分はすげえ魔法が使える魔法使い、と言っていたのもまんざら嘘ではないようで。あのラスト近くの刺客との対決シーンでの、シャノンの素性を知った刺客の反応なんか、凄く意味深ですもんねえ。
ともあれ、キャラ同士の掛け合いから大会戦の描写に、ひりつくような思惑が絡み合う謀略戦、とこれはもう非常に面白い要素が満載で、久々に八薙さんの真骨頂となるアレコレが楽しめそうな物語となりそう!

八薙玉造作品感想

生ポアニキ パンプアップ ★★★☆  

生ポアニキ パンプアップ (オーバーラップ文庫)

【生ポアニキ パンプアップ】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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ユリが好きだという気持ちを抱えながら、相変わらずマッチョなアニキとの健全な二人暮らしを続けるユースケの元に、さらに妹系美少女が給付されてくる。そしてユリの前にも、100万人超のフォロワーを有する人気動画配信者ジュンイチが現れ、彼女に一目惚れをしたと告げる。「君は彼女にとって相応しい男なのか?」ジュンイチに問われ言葉を失うユースケ。恋愛生活保護の解消とユリへの想いを賭けた「男勝負」が幕を開ける!本当の男らしさとは、人を愛するということは―?全ての答えは筋トレの先にある!更にタフでホットになったハイテンション・マッスル・ラブコメ、待望の第2巻!
アニキ、服は着ようぜ。ただでさえ体脂肪少ないんだから、寒さはダイレクトにしみてくる。それにアニキ肌が弱いそうなんだから、ちゃんと服は着ないと。風邪ひくぞ。
アニキが風邪を引いて寝込む、という姿が思い浮かばないのだけれど、同時に寝込むアニキをユースケが甲斐甲斐しく世話する光景は不思議と思い浮かぶのである。
これを腐ってる領域に加えてしまっていいんだろうか。マッチョはちょっと別なような気がするんだが、サブ。
ああ、アニキが癒やしだ。アニキが柱だ。アニキが清涼剤だ。
今回はジュンイチという外部からの茶々によって、ユリもユースケも思わぬ形で心を揺さぶられて、貶められて、好き勝手蹂躙されて、そんな理不尽にもどかしいくらい二人とも抗えなくて、抗う方法がなかなか見つからなくて、見ているこっちも不安定になるくらいにふらついてしまいのだけれど、そのたびにアニキが出てきて、筋肉筋肉と筋肉を見せてくれて、その揺るぎのない好意と親愛と筋肉によって淀んでいたものを吹き飛ばしてくれたんですよね。
ああしろこうしろと指示したり導いてくれたりはしない。ただ、筋肉を鍛えることで克己せよとだけ語りかけてくれるアニキ。それは支えでは合っても誘導ではないんですよね。あくまで自主的に促すのであり、自立を求めている。何もかも主導権を握って思うように動かそうとするジュンイチの利己的なそれと比べて、あまりに対象的で傷んだ心が濯がれていく。
海の上から沈んでいくユースケに手を差し伸べてすくい上げようというのではない、海の底から落ちてくるユースケへと手を差し伸べて抱き寄せるあのアニキの姿の神々しい挿絵は、それを象徴してるかのようだった。
筋トレは、どれほど励まされても結局やるのは自分だ。自分一人でやりきらなければならない。一足飛びに達成することの出来ない、一つ一つ積み重ねていったものだ。
その成果を見せるあのラストシーンの、なんと地味でなんとカッコイイことか。ただ見てくれを格好つけるのではない、中身に肉をつけ、密度を詰め込んだ結実があった。カッコイイってのはああいうことを言うのだ。
そんなカッコよさにキュンキュンなってしまった彼女たちの恋の花が開くシーンの描写はもう素晴らしい青春モノでしたよ。
それ以上に、相変わらずの美味しそうなご飯描写。作品のコンセプト上、ダイエットに主眼を置いたメニューが主体なのだけれど、そういうの関係なしに見てるだけでお腹空いてしいまう食事描写は健在でした。
これ、また間隔あくにしても続編ほしいなあ。折角恋を知ったヒロインたちのその後を、見ずには終われないよっ。

1巻感想

その無限の先へ OVER THE INFINITE 5 ★★★★  

その無限の先へ 5 (MFブックス)

【その無限の先へ OVER THE INFINITE 5】 二ツ樹五輪/ 赤井てら MFブックス

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特殊イベント<鮮血の城>攻略戦。さぁ、次の試練の始まりだ!

アーシェリアと激闘を繰り広げた新人戦は、迷宮都市に大きな波紋をもたらし幕を下ろした。様々な期待を背負いつつ、綱たちは中級ランク昇格を目指し冒険者活動を続ける。
「えーと……唐突ですが、渡辺さんは運命って信じますか?」
「急な話だな。そういう謎の力が働いているんじゃないかって思う事はあるぞ」
吸血鬼の少女リーゼロッテとの運命的な邂逅は、次なる<五つの試練>の始まりを告げる。
彼女が主を務めるという<鮮血の城>で行われる特殊イベントを攻略する為、メンバーを集める綱たち。フィロスたちに加え、姫騎士(志望)・ティリア、期待のノーマル枠・摩耶という新メンバーを加えた一行は試練に向けた訓練を開始する。
しかし、そこで待っていたのは負けず嫌いの連鎖。罰ゲームを賭けた、無限に続くかのような地獄の特訓だった!?
一癖も二癖もあるパーティだから面白い! 無限に挑むバトルコメディ第五弾!!

特訓の内容が地獄……ではなくて、そのあとの罰ゲームが地獄(笑
一回一回罰ゲームが変わるのではなく、前回の罰ゲームは継続でさらに新しい罰ゲームを、という累積型にしてしまったのが運の尽き。人間としての尊厳をグリグリと踵で踏みにじってみんなで指差して笑うような罰ゲームの数々に、加速度的に目がマジを通り越して血走りだす参加者たち。これでよく人間関係壊れないよなあ、とも思うんですけれど、罰ゲーム自体は「あれ」でも訓練成績自体は自分が頑張るほかないんですよね。他人の足を引っ張るような真似が出来ないだけに、成績は全部自分の出す結果に基づいているわけで自分を責めるしかないわけで、その意味ではよく出来てしまった訓練だなあ、と思うんだけれどそれにしても罰ゲームの数々がひどすぎる(笑
みんながみんな負けず嫌いなものだから、本来なら訓練のハードさに音を上げてもおかしくない結構えげつない難易度に回数を重ねるごとに上がっていくにも関わらず、ひたすらに罰ゲーム回避のために決死の思いで無茶苦茶やりまくる、という強くなるという基本目的忘れてるんじゃないだろうか、というくらいの熱中ぶりだったもんなあ。
というわけで、ダンマスから提示された2つめの試練は、特殊イベント<鮮血の城>の攻略。しかし攻略には最低8人のパーティメンバーを揃えなくてはならない、という条件が出てしまい、今いる綱、ユキ、サージェス以外に5人新しいメンバーを集めなくてはいけなくなった綱たちは、慌ててメンバー集めに奔走し……。
新たな変態枠を回収してしまうのであるw
カラー口絵に、今回のパーティメンバー全員登場してますねー。基本的にだいたいみんなイメージ通りでしたが、摩耶が思った以上に夜戦忍者だったw
流石に、サージェス級の変態はもう迷宮都市にもまずまず存在しないんですけれど、人並み外れた変態はそこそこ揃ってるんですよね。その中でも白眉な、「オークに陵辱されたい願望」の持ち主のティリアが初参戦。いやこの子、オーク絡まなかったらわりと普通な分、全然サージェスよりマシなんですけどね。
考えてみると、今回会って誼を通じることになったトップクランの5人のクランマスターたちの方がよっぽど頭おかしかったよなあ。と言ってもシリアスな方に頭がおかしいんじゃなくて、愉快な方に頭がおかしいのはこの作品の常なのですけれど。トップクランの人でも、みんな緩いもんなあ。トップに限らず、中堅から下の方まで出てきたの概ね変なのばっかりだったような気もするけれど。
まあ、綱、ユキ、サージェスからして、トップクラスの頭のおかしさなのでそのへんはバランス取れているのかもしれない。その意味では、摩耶はかなり普通ですよねえ。期待の普通枠という期待を今のところ裏切ってない……徐々に普通のまま染まってってる気がしないでもないですが、先々の話ですが。

それでも、この頃の八人を見るとわりとベーシックなメンバーなんですよねえ。後にこの綱たちのクラン(予定)はもっとメンバー増えてくるんですけれど、カオスも良いところなメンツになるからなあ(笑

さて、今回のイベントの舞台となる鮮血の城。そこでボスモンスターを務めるのが表紙にもなっている吸血姫のリーゼロッテである。この娘がなかなかポンコツ可愛くてねえw
迷宮都市って、少なくとも無限回廊の100階層まではダンマスが創造したモンスターたちが戦闘要員務めていて、その中でも知性を持ってるタイプやモンスター同士から生まれた二世モンスターなんかは普通に意思疎通ができる、という以上に仕事で迷宮のモンスターやってるようなもんで、オフには普通に暮らしてたりするんですよねえ。
綱、初心者イベントのダンジョンボスで激闘を繰り広げたブリーフタウロスさんと、あとで焼肉一緒に食いに行ってたりしましたしねえ……なんでこの迷宮都市のモンスターたちは積極的に共食いするんだw
面白いことに、モンスターや動物でも条件をクリアするとモンスター業やペット業を廃業して、冒険者に転職できたりするんですよね。あとでクローシェがそれでえらい追い詰められることになったりもするのですが。
ともあれ、ユニークモンスターは用事があれば冒険者たちが暮らす地区にも普通に訪れてきたりもするわけで、そこで綱は次のイベントで戦うことになるボスキャラ……リーゼロッテと偶然に遭遇するのである。
って、それが一度だけだったら、お互いに決め台詞なんか交換しつつ、次に会うのは戦場です、なんてカッコいい別れ方も出来たりするのですが……。
いやあ、恥ずかしさに耐えられずに走って逃げてしまうロッテちゃん、可愛いっすw

また、ようやくこの四巻で前世からの友人、というか同じ部の仲間だったトマトちゃんとついに運命の再会を期することに……って、前世からの再会という劇的イベントをここまで思いっきりナチュラルに知らない人の振りしてスルーしてしまう外道は初めて見たよ(笑
トマトちゃん、素で人違いだと思いこんで謝って行っちゃったじゃないかw ガチでひどいw
しかし、ウェブ版読んだ当時は綱の前世の死因についてトマトが言葉を濁していたの、あんまり気にならなかったんだけれど、改めて見ると物凄い不穏なこと漏らしてたんですねえ。綱やトマトたちの前世での出来事、この時点ではそこまで深刻に考えてなかった、というのもあるんだろうけれど。

ともあれ、イベント本番は次回、ということで準備回ではあったんですけれど、罰ゲームが大いに盛り上がりすぎて、準備ドコロじゃなかったし、ボスのはずのロッテがあっちゃこっちゃで登場するもんだから、いい意味で賑やかな準備回でした。
クローシェは同じクランにはならなそうだけれど、自己評価低すぎるのは納得だし、ちょっときっかけがあったら飛躍しそうなんだけれどなあ。彼女も、この罰ゲーム参加してたらまた全然違った気がするのだけれど。


シリーズ感想

蒼鋼の冒涜者<ブルースチール・ブラスフェマ> 3 ★★★   

蒼鋼の冒涜者<ブルースチール・ブラスフェマ>3 (HJ文庫)

【蒼鋼の冒涜者<ブルースチール・ブラスフェマ> 3】 榊一郎/赤井てら HJ文庫

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再び現れた宣教騎士団を前に、ベルタの才能が目覚める!!
順調に発展を始めたフリートラントに、宣教騎士団に追われていた傭兵が流れ着いた。それをきっかけとして訪れた宣教騎士は、街が教化済みでないことを見破ってしまう。戦力を整え、再び襲い来る宣教騎士団を前に窮地に陥るユキナリたち。
《教会》を前にしたアーロンと戦う力を手に入れたが人を傷つけることを厭うベルタ。それぞれの決断とは――。
なるほど、神という崇められる立場に立たされながらも、ユキナリは孤立していくのではなくむしろ仲間を増やしていくのか。一方的に背負うのではなく、守るべき対象だった村人たちと協力して今の環境を守ろうとする。地神への生け贄であり、今はユキナリの巫女という立ち位置に収まっていたベルタもまた、受動的にあるがままを受け入れるのではなく、自分の意志としてユキナリに仕え、自分の考えでユキナリと村をどう守るかを思い巡らせ、その上で自分の出来ること出来ないことを自らに問いかける。
思考停止して与えられた役目に没頭するのではなく、考えて考えて自分の欲しいもの、自分のやりたいことを見つけていく。その意味では、アーロンや今傭兵に身をやつしているヴェロニカも同様で、自分の道を自分で選択することを問われるのですな。神としてのユキナリは、決して周りの人間たちに何かを促しているわけではないのですけれど、そうして何も強制しない姿勢こそが、常に自らの考えではなく与えられた役割を果たすだけの生き方をしていた人たちにとっては選択であり思考を誘発させるものだったのでしょう。
そこで、何も強制しない神に対して撃発しないあたり、この村の人たちにしろアーロンにしろ、柔軟だなとは思うところですけれど。特に宗教や生きる指標としての価値観は早々覆るものではないだけに、アーロンくんはチョロいな! と微笑んでしまうところです。

しかし、表紙にもなってる宣教騎士アンジェラ、何気に重要なキャラみたいだけれど、敵のままなのか味方になるのか。彼女、宗教的な純真さの持ち主であると共に俗的な野心家でもあって、思考停止して現状を受け入れているのではなく、恣意的に利用しているタイプなだけに、敵になると厄介だけれど味方になるとクセのある面白さがあると思うんですよねえ。
まあチョロインを爆走しているアーロンくんと同様、今後に期待。

榊一郎作品感想

その無限の先へ OVER THE INFINITE 4 ★★★★☆  

その無限の先へ (4) (MFブックス)

【その無限の先へ OVER THE INFINITE 4】 二ツ樹五輪/ 赤井てら MFブックス

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<朱の騎士>アーシェリアとの新人戦を控える綱たちは、ダンジョンに籠り特訓を開始。それぞれ見えてきた弱点と課題を克服していく。
だが、相手は≪流星衝≫という完全無比の攻撃スキルを有する『化物』。本当に勝ち筋など存在するのだろうか。
「勝つのは無理だろうが、お前らみたいな新人が一発位殴ってやれば目覚ますかもな」
綱たちが勝つのは無理と断ずるグワル。しかしそこにはアーシェリアたちが直面する閉塞感の打破を願う、先輩冒険者の期待が込められていた。
果たして、綱は≪流星衝≫を打ち破れるのか!? サージェスの禁断の秘技は炸裂してしまうのか!?
今、絶望的な勝率の戦いが始まろうとしている――。
ダンマスのオリジナルストーリーも収録。ダンジョンバトルコメディ第四弾開幕!
うはははははっ、お腹痛い、ぽんぽん痛い。もうね、サージェスのあのシーンの挿絵が素晴らしすぎる。もう神々しいと言って過言ではない荘厳さで、サージェスの表情が完全に悟りを開いてるの。まさに、身にまとうしがらみすべてを脱ぎ去り、一糸まとわずすべてをさらけ出した神の愛を体現したような神秘的な微笑み。いや、パンツとネクタイは脱がずに装着しているけれど。その意味では、やぱりサージェスのスキル「パージ」はまだ中途半端なんですよね。そそり立つナニは見事にブーメランパンツからはみ出しそうなんだけれど、やっぱり彼の真価は「フルパージ」の実装を待たなければならないっ!! それにしても、このイラストの構図は何度見なおしても目が潰れそうなほど凄いなあ。なんで乳首とナニが瞬いてるんだよ! はじけ飛ぶスーツがまるで天使の羽を体現しているようで、イコンの傑作じゃなかろうか、これ。
この時のアーシェさんがひどい目に合いすぎてて、もうなんというかご愁傷様である。そりゃ、いきなり神懸ったものを見せられた挙句にのしかかられたら、精神的なダメージ途方も無いよなあ。絶対不倒のボスキャラの威厳が、あの可愛い悲鳴で吹っ飛んじゃってましたし。

迷宮都市で冒険者としてデビューしたばかりの新人にも関わらず、本来なら中堅クラスと対戦するはずの新人戦で、文字通りダンジョンの最前線でトップを張る超一級冒険者であるアーシェリアと試合するはめになってしまった綱たち。これ、あとの番外編で明らかになるんですけれど、ウェブ版の最新話まで綱たちちょっとバカバカしいくらい尋常でないクエストにいくつも挑むことになるんですけれど、難易度判定で言うとそれらよりも新人戦のアーシェさんとの対戦の方が遥かに高いんですよね。
つまるところ、絶対に勝てない戦い。無理ゲーどころか、敗北前提のイベントバトル。実際戦ってみても、何をやっても太刀打ちできず、手も足も出ず、瞬殺される……のが当然、という段階から、この綱とユキとサージェスの三人組は、文字通り血を流し骨を削り石に齧りつくようにして、絶対不倒の敵にむしゃぶりついていくのである。なりふり構わず、あらゆる手管を使い、細い細い糸の上を綱渡りするような、刹那でも判断を間違えれば即座に落とされる瀬戸際を全力疾走しながら、アーシェの想像を絶する猛攻の雨あられを凌いで凌いで凌いで凌いで、奇跡の糸を手繰り寄せていく。
ありえない可能性を、一つ一つ掴みとっていくのである。絶対的な不可能を、七転八倒しながら踏み砕き、またぎ越していくのである。
絶望的というのもおこがましい状況に三人ともまったく心折らず、獰猛に食らいついていく。そのなりふり構わぬ姿は決して美しくはないけれど、どうしようもなく心震わされるのだ。

迷宮都市の冒険者たちが挑むダンジョン「無限回廊」。だけれど、その最前線で攻略を進めるトップクランは第100層を前に停滞し、どうやっても前に、奥に、先に進めない状況に閉塞感がはびこり、アーシェたちエース格の冒険者たちの間にも、無力感が、諦観が蔓延りだしていた、そんな時に流星のように現れたキラ星のごとき新人たち。
でも、彼らは立ち止まってしまったアーシェたちを、置き去りにして抜き去っていくのではなく……下から、後ろから、先にいる彼らに対して文字通りその体と魂を張って、なにやってんだ、なに諦めてんだ、そんなところで立ち止まってる場合か、自分たちがそこにたどり着くまでにもっともっと、今ダンマスたちが進んでいるくらいのはるか先へ、とっとと追いついてみせろよ、と叱咤激励してみせたのだ。
こんな戦いを見せられて、こんな心意気を目の当たりにして、どうして奮い立たずにいられるだろう。
この、迷宮都市全体にはびこっていた空気を吹き飛ばし、冒険者たち全体に活を入れ、上は上級冒険者から下は同じ新人まで、新旧の区別なくその心に火を灯した、この何もかもを吹き飛ばして、決定的に変えてしまう勢い、熱さこそがこの巻の見どころだったんじゃないでしょうか。
この作品をウェブから読んでる人の中でも特にこのあたりが好き、という人が多いのもよく分かる盛り上がりでした。うん、何度読んでもカーっとテンションあがる面白さだわ。

番外編は、書籍版では初登場になるのか、トマトちゃんこと美弓のデビュー回となる、迷宮都市の外でのお話と、完全書き下ろしとなるダンジョンマスターの周辺のお話。特にダンマスの周りの話はウェブ版でもあまり語られてなかったことなので、これはなかなか興味深かった。ってか、これまで人となりどころか名前すら不明だったダンマスの嫁たちとか攻略メンバーの情報が満載で、ちょっとくらくらするくらいの情報量だったじゃないですか。
ここで明らかになったのが、ダンマスたちの末期的な症状。ダンマスが、永遠に近いダンジョン攻略の弊害で精神が摩耗し人格を保つのが限界に近い、というのは既に語られていたことだったのだけれど、そうなんですよね、ダンマスがこうなら同じ攻略メンバーだって同様の状態になっているはずで……。まさか、あのダンマスの状態でまだだいぶマシだったのか。
他の嫁さんやメンバーの様子を見ていると、本当に彼らには時間が残されていないことが実感としてわかってしまって、これはキツイ。ほんと、余裕ぶっこいてるどころじゃないじゃないか。特に、正妻の那由他さん。ウェブ版で伝え聞いている話では、なんか普通にポンコツっぽい人らしい感じで登場を楽しみにしていたのだけれど、あかん、それどころじゃないじゃないか。
しかし、無限回廊の攻略自体は進んでいても、状況の変化がこれまでほとんどなかったところに、これから起こった幾つかの事って、ダンマスたちにとっても本当にどでかい爆弾みたいな出来事だったんじゃないか、これだと。マジで、綱の存在ってなんなんだろう、という話になってくる。どうも、綱の前世での死の状況も普通ではないみたいだし、謎はまだまだ深まるばかりだ。
できれば、ドジっ子らしい那由他さんの、それらしい様子を見れるくらいにはなんとかなって欲しいのだけれど。

とりあえず、この新人戦くらいで基本的な迷宮都市チュートリアルは済んだので、ここからわりと頭のおかしいキャラとか、絵面的にインパクト強すぎるシチュエーションとかあれこれがどんどん出てくるので、挿絵の方も楽しみだなあ、うんうん。

1巻 2巻 3巻感想

その無限の先へ 3 ★★★★  

その無限の先へ (3) (MFブックス)

【その無限の先へ 3】 二ツ樹五輪/赤井てら MFブックス

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トライアルダンジョンを最速クリアし、一躍冒険者からの脚光を浴びるツナとユキ。
彼らはレストランで食事をしたり、ファッションセンターに行ったり、あるいは駅前を探索しながら、外の世界とは違う迷宮都市の日本じみた文化を目の当たりにする。
そして、ダンジョンマスターと邂逅するツナとユキ。
ユキは最速クリアのボーナスとして、女の子に戻ることを願う。
対してダンジョンマスターから出された条件は、五つの試練をクリアすること――。
一つ目の試練は『新人戦』での勝利。そして相手はトップランカー<朱の騎士>!?
新人戦に向け仲間を探す二人の前に、実力は確かだが問題を抱えたサージェスが現れる。
『つまり私は、肉体的、精神的な痛みを感じる事に喜びを感じるド変態という事ですね』
Web版で人気の変態紳士がついに登場! 無限に続くダンジョンコメディ第三弾!!
でーーーたーーっ!! ついに出ました、最強の変態紳士サージェス。いや、彼変態とは言ってもドMというだけで、それ以外に関してはマジで礼儀正しいジェントルマンなんですよね。勇気があり決断力があり判断力も鋭く、思考も早く思慮も深く気配り上手で婦女子に優しく同性にも慕われ頼みにされるような、ほぼ完璧に近いジェントルマンなんですよ。
ただし、ドMだ!
いやマジでビジュアルがスーツ姿が決まってるガチにイケメンだったので驚いたんだけれど、そうだよなあ、サージェスってこのくらいはカッコいいんだよなあ。
だからこそ、ページめくった途端に現れたサージェス第二形態には文字通りひっくり返った、仰け反った!! 物理的に遠ざけたわ!!

股間を光らすな!!!!!

あかん、もう思い出しただけで笑いがこみ上げてくる。このドM、恥辱攻めを特に愛するドMであって、すぐに脱ぎたがるんだよなあ。それでも、まだこれで本領発揮していない、という時点でもう笑いが止まらん。
彼の必殺スキルが決まったときの絵面を想像すると、それだけで横隔膜が痙攣するww
やっぱり、サージェスのキャラは強烈だよなあ。今後、仲間となるキャラクターはどんどん出てくるのだけれど、その尽くが大体にしてアレな感じな個性的なキャラばかりなのだけれど、やはりサージェスが最強だよなあ、うん。
これで戦力としても、トップアタッカーとして絶体絶命の危機を何度もぶち抜いてくれる頼もしい戦力なので、今後の活躍にはこうご期待。

とりあえず、トライアルダンジョンをクリアして、新人戦に参加するまでの間の日常編、という感じなのだけれど、迷宮都市のファンタジー世界にあるまじき高度に進んだ未来都市じみた本当の姿や、ユキの女の子に戻りたいという願いにダンジョンマスターが課した試練など、色々とイベントはあるんですよね。重要なのは、ダンマスという人物の本性か。彼の善悪を超越した、一つの願望にすがりつく生き様というのは今後の展開にも大きく作用してくる要素ですからね。まあ、基本的には信頼できる味方となる人物なのですが。
笑ってしまうのは、ファンタジー世界にありながら現代の日本よりもさらに文明的に進んでいる迷宮都市の異様さを、ツナが初めて体感するイベントを、渡辺綱の初めての風俗! というイベントに被せてしまったところでしょう。その存在を知った途端、迷いなく即座にクーポン券を握りしめて飛び出していくあたり、すげえなあ、と感心するところなのですけれど、本来迷宮都市の本当の姿に度肝を抜かれる場面でありながら、いや実際驚いてはいるのですけれど、それよりも意識が完全に下半身に向いているので、途方も無い広さも交通機関の発展や複雑さも、なかなか現地に辿りつけないという焦りの方に還元されて、ある意味スルーしちゃってるんですよね。そんなにゾクフーが大事かwww ツナ、一生懸命すぎる。
こんなときに限って知り合いの女の子、この場合はクローシェに出会ってしまうタイミングの良さ。頭の中は完全にゾクフーとそこのおねーちゃんたちに埋め尽くされながら、世話好きのクローシェが構ってくるのを絶妙な話術で行く先を聞かれたり、案内を申し出てこようとするのを回避しようとする、この必死さwww
いやもう、頑張れw
そのオチのまた、笑ったこと笑ったこと。「これはひどい」。トライアルダンジョン最速クリアの伝説を打ち立てて有名になっていた最中に知れ渡ってしまったこのスキャンダル。物凄い燃料投入である。

そしてパンダ。
パンダ率高いんだよなあ、この作品。パンダ率ってなんだ、って思われるかもしれませんが、登場人物の総数におけるパンダの率である。ってか、パンダって動物であってモンスターではないんですよね、確か。もう動物とかモンスターとかあんまり関係ないんですけどね、この世界だと。
ウェブ版読んだ時にひっくり返って爆笑したのが、ツナたちのトライアルダンジョンクリアの動画を放送した特別番組で、ミノタウロス戦の解説でミノタウロスが登場したシーンだったんですよね。
いや、笑ったのはもう爆笑してしまったんだけれど、それ以上にこの作品の世界観の特殊さ、異様さを固定観念ごとぶち破られたのもこのシーンだったのです。ゴブリンのゴブタロウや吸血鬼のヴェルナーなど、本来モンスターのはずの存在がギルドで働いている時点で、モンスターも普通に人間と同じ知性を持ち普通に迷宮都市で暮らしている存在なのだ、という認識はあったものの、まだ固定観念の側に縛られてたんでしょうね。
迷宮都市で暮らしている、という意味をちゃんとわかっていなかった。それを、あの一時的にミノタウロスとして戦っていたブリーフタウロスさんの登場がぶち破ってくれたんですよね。
だからと言って、あとのパンダパンダパンダパンダなあれこれは、それはそれで「なんじゃそりゃあ!!」になるんですけれど。
それに、モンスターが冒険者になることも珍しくない、という話はまたこれも後々大きく関わってくるものでしたしね。

にしても、この作品、本当に絵面が色々と酷いというか、インパクトがありすぎるよなあ。猫耳さんところのクランリーダーのスキンヘッドサングラスのいかつい姿にうさ耳をつけて語尾が「ぴょん」とか、ある意味テロじゃないのか!?
それ以上に、今回に関してはサージェスのそそり立つアレが凄すぎましたが。イラスト、ユキの目にそそり立つアレが映っちゃってるんですけど!! アウト! それはアウト!!
でもやばいなあ、今からアーシェさん戦が楽しみすぎる。これはこれでめちゃくちゃ熱い戦いな上に、やはりサージェスのアレが初お目見えですからなあ。楽しみ楽しみw
1巻 2巻感想

その無限の先へ 2 ★★★★  

その無限の先へ (2) (MFブックス)

【その無限の先へ 2】 二ツ樹五輪/赤井てら MFブックス

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ありとあらゆる願いが叶うといわれる『迷宮都市』に辿り付いたツナとユキ。冒険者としての登竜門『トライアルダンジョン』に挑む二人に“冒険者の洗礼"が降りかかる。そして――最下層。直後現れたのは、一目でボス部屋と分かる巨大な扉。
「成る程、ここでこのまま突入して死ぬのがパターンというわけだね」
いきなり目の前の扉に飛び込むほど馬鹿でも、無謀でもない。探索とレベルアップを重ね、万全の準備を整えボスへと挑むことに。ボスとのバトルを通して、二人は相棒としての絆を徐々に芽生えさせていく。しかし、扉の奥、さらにその先に待っていたのは――!?
ギャグもバトルも予想外! 無限に続くバトルコメディー第二弾!!
あれ、カラー口絵のユキの表記って、今ユキトになってるけれど、これって今後あのイベントに伴って変わってくるんだろうか。あれって、別にそのくらい構わないじゃない、と軽く考えてたんだけれど、口絵にこうして名前の表記がされるとなると凄く可哀想に思えてきて、爆笑してしまった。想像だけで笑えてしまうとか。うん、そりゃユキも憤怒するよね! って、まだ起きていないイベントはイイとして、この2巻は導入編の後編。トライアルダンジョン攻略編である。ボス部屋を前にしてレベリング、とかこの頃は普通のダンジョン攻略みたいなことしてたんだなあ……って、ぶっちゃけこういうダンジョンって、ほんとこのトライアルダンジョンだけなんですよね。もう次からは常識ぶっ飛んだようなハチャメチャなダンジョンに突っ込んでいくことになるし。
まずは定番とも言える序盤の大物ミノタウロス。これが、最下層のボス部屋に出てくることになるのですが、そういえばミノタウロスの名前の由来であるミノス島の大牛という意味にツッコまれたのは初めてみたなあ。他の異世界ファンタジーで出てくるミノタウロスもミノス島関係ないのにミノタウロスなんですよねえ。しかし、ほんとどうでもイイこと駄弁ってるよなあ、と思うんだけれど、何気にミノのタウロスさんは今後も引っ張っられるネタなのでここで流してしまうわけにはいかないのです。この段階までは、この作品に出てくるモンスターについて完全に思い違いしてたんですよねえ。ある意味、この迷宮都市のハチャメチャ具合を実感するのは、このトライアルダンジョンを戦い終えて、迷宮都市の実態を知ることになるこれ以降の話なんですけれど、ミノタウロスについてもあれはなんかもう笑い倒したもんなあ。いや、モンスターに留まらなくってあまりといえばあまりのことにひっくり返ったものですけれど。おかしい、もう全部おかしい、この都市!
それにわりと即座に馴染んでるツナって……。ツナって口では驚いたように言ってるんですけれど、どんな事でもわりと鷹揚に受け止めてるので、傍から見ると全然動じない風に見えてるんじゃないだろうか。状況に対しての適応力が尋常じゃないというか、驚きツッコミを入れながらもどんなふざけた事態、とんでもない状況、ぶっとんだ出来事でも、わりとそういうモノか、という風に馴染んじゃうんですよね。いや、それに馴染むなよ! というような事にまで。これは前世の学生時代からの事のようで、こいつは生身で紛争地帯に放り込んでも平気で生き残りそう、というか傭兵にでもなって馴染んでそう、とか言われてる始末ですしね。実際、彼がこの世界で生まれ変わったところは、日々の糧にも事欠くような限界村落で、転生者とか関係なく普通に死にそうな過酷な環境で、平然と適応してましたからね。チートとかではなく、ナチュラルに頭オカしいタイプなんですよねえ。とはいえ倫理観に欠けてたり常識がなかったり無神経だったり腹黒だったりコミュ障だったりするわけではなく、鷹揚で許容範囲も大きく付き合いやすいタイプなので、キャラ的にもホントに面白いばっかりの主人公で、見てて愉快なんです。でも、頭オカしいんですけどね!
ユキもあれで、相当ぶっ飛んでるというか、性格悪いところあると思うんだけれど、ツナとはよっぽど歯車合ったんだろうなあ、という噛み合いっぷりで。今後も仲間や知人友人は増えていくのですけれど、バディ的な相性の良さはやはりユキがずっと一番のような気がします。
で、最下層のボス戦を突破したツナとユキが直面するのは、この作品の特徴でもあり、この迷宮都市の特性でもある、「死んでも生き返れる」というシステム。
そもそも、迷宮都市の冒険者たちがクリアを目指す無限回廊は、死ぬのが前提とされている難易度のダンジョン。何度も死んでみることで内部を調べていくスタイルなんですよね。
でも、死ぬんですよ? ゲームで死んでやり直す、というのとは決定的に違う。血を流し、肉が削がれ、骨が砕け、眼球が潰れ、脳漿がこぼれ、ハラワタがぶちまけられる。グシャリと潰されたり、上半身と下半身を真っ二つにぶった切られたり、強酸でデロデロに溶かされたり、溺れ死することもこんがりと全身を焼かれて焼殺されることも、生きながら食い殺されることすらある。そうした普通なら一度経験して終わり、という救いがある絶望が、このダンジョンでは何度も何度も繰り返し経験しなければならない。死ぬとわかっていて、死ぬほどの苦痛を味わうと知りながらそれでも自分から進んでいかなければならない。
死んでも大丈夫、というのは決してヌルゲーの条件じゃないんですよね。死んで死んで死にまくらなければならない、というのもそれはそれで凄まじいまでの苛酷さなのである。
それに耐えられる人間だけが、この迷宮都市で冒険者で居られるのである。その洗礼を、ツナたちも無理矢理に強制されることになるわけだけれど……。

その絶対的な結末を、ボロボロになりながらごく自然に踏み潰していくツナがバケモノすぎるのである。この主人公の異常性というのは、メンタルが強いという表現に当てはまらない、巌のような揺るぎなさ、なのでしょう。絶望的な状況に対して、それをそもそも絶望的、と感じてないっぽいんですよね。限界村落でオークの群れと戦った時も、そこに英雄的な考え方も村を救わねばならないという信念があったわけでもない、絶望を覆してやる、という反発心や奮い立たせる意気があったわけでもない。
内心どれだけキツいキツいとこぼしながらも、黙々と、一つ一つ目の前の絶望を踏み潰し、握りつぶし、一歩一歩掻き分け、止まることなく突き進んでくるのである。どれほど傷めつけても、ボロボロに叩き潰しても、堪えた様子もなく、何も感じていないかのように、突き進んでくるのである。
絶対的な優位の上に居て、絶望を与える側だった者が、その止まらぬ進軍に逆に段々と追い詰められ、何をしても倒れないという事実に恐れおののき、逆さまに絶望を恐怖を味わわされるのである。
最終戦の相手、途中から逆に可哀想になりましたもんね。どっちが襲われている側か、わからなくなるほどに。トラウマです、もうトラウマ与える側です。

最後の目を覚ましたユキとのやり取りって、書きおろしだったのかしら。二人だけのささやかな祝勝会。ここは、二人の相棒としての雰囲気の良さが出てて、凄い好きなシーンでした。


で、書きおろしのオマケ話は、ユキが蹴っ飛ばしてきたお見合い相手のお嬢さんのお話。普通の娘さんかと思ったら……ちょっ、もしかして最新話近くでこっそりルーキーたちの間で話題になってた新人の子って、この娘のことだったのか!!
うははは、またぶっ飛んだ娘さんの登場である。これはまた、メンバーの候補だなあ、これ。

さて、導入編とも言うべきトライアルダンジョン編も終わり、ダンジョンマスターとのお話でこの都市で目指すべきところも把握し、次からこそはこの迷宮都市のぶっ飛びっぷりをこれでもか、と味わえるのでこっからが真骨頂なんですよね、楽しみ楽しみ。そして、本作最強のネタキャラがついに登場であるw

1巻感想

その無限の先へ 1 4   

その無限の先へ (1) (MFブックス)

【その無限の先へ 1】 二ツ樹五輪/赤井てら MFブックス

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いつ、どんな形で死んだかは分からない。
食べ物にも困る限界村落に転生した少年ツナ。ゲーム的システムはありつつも、現代知識の通用しない現実を前に、彼は希望の見えない人生を生きていた。
記憶にある豊穣の国は幻だったのか……全てを諦めかけた時、ある街の噂を聞く。
『迷宮都市』――ありとあらゆる願いが叶う街。
少年は同じく日本からの転生者ユキと共に、やがて無限へと至る試練へと導かれていく。
Webで話題沸騰! 超文明で繰り広げられる、笑って熱くなれるダンジョンバトルコメディ第一弾!!

うんうん、やっと来ました大本命。小説家になろうに連載中の作品の書籍化と、今では珍しくなくなったどころか大きな潮流となっている流れでありますけれど、その後発組の中でも屈指の大物作品がこれ、となるのでしょう。
実際、これ滅茶苦茶面白くてねえ。うん、夢中になって読んだものです。語り口の軽妙さと、固定観念に囚われない設定の自由さ。魅力的を通り越して、若干中毒症状を発症しかねないくらいに濃いキャラクターたち。
読んでいて面白い! という以上にね、「楽しい!」んですよ。心の底から笑って、あまりの馬鹿馬鹿しさに笑って、血の滾るような展開にワクワクして、ピリピリとしびれるような緊張感にドキドキして、時に度肝を抜かれ、時にびっくりしてひっくり返り、何が起こるかわからない未知の状況にウキウキして。
そう、もう楽しんだー。これぞ、エンターテイメントって奴でしょう。

実のところ、この一巻ってまだまだ開幕前で終わっちゃうんですよね。少なくとも、トライアルダンジョンのラスボス戦こそが、プロローグの盛り上がりどころで、そこが終わって本格的に迷宮都市の詳細とそこに暮らしているアレな人々の実態が明らかになってきてからこそ、の物語なので、この一巻ってまだ食卓の上に前菜のお皿が並び始めた、というくらいなんですよね。それが、掴みが大事な一巻としてはちょいと勿体無かったなあ、と思わないでもない。無理しても、トライアルダンジョンくらいはクリアして欲しかったなあ。でも、変に削られるのも嫌だし。難しいところである。だからこその、二ヶ月連続刊行だったんだろうけれど、それならもう一巻二巻の同時発売、くらいはやってもよかったんじゃないだろうか。
案内役のチッタをはじめとして、既に濃ゆそうな面々が出まくってるように見えるけれど、濃さに関してはまだ本当に触り程度で、迷宮都市の想像を絶する……マジで想像の斜め上を行き過ぎてるイカレっぷりはまだまだこれからなので、少なくともパンダ地獄程度が嗜まれはじめてからが本番ですよね?
まあ、既に主人公とヒロイン(?)のツナとユキが濃度100%のキャラなんですけどねw その二人の頭のおかしさ……可笑しさ?もまあこれからなのですよ。いや、この時点で既に相当アレなんですけれど。ツナの迷宮都市に来る以前、帝都住まいの前の故郷の限界村落でのサバイバーっぷりについては、これだいぶ削られてるのかな。それとも、これからもっとエピソードが出てくるんでしたっけ。ちょっと忘れちゃったのですが、ともかく文明的な生活など欠片も存在していない村落での、彼のサバイバル生活ってとても現代日本の若者だったとは思えないバイタリティなんですよね。というか、文明人としてどうなのか、というレベル。当人、まったく自覚なくておかしいと思ってないのだけれど、よく話を聞いていると明らかに人類として何かおかしいレベルの生存の仕方をしてるんですよね。わかりやすくチート能力とか持っているのなら、理解できるんだけれど別に特別な能力があるとか身体能力に優れているとかの範疇とはズレた「変」な部分を備えているのです。すぐに周囲の人たちにも「あれ? こいつ存在レベルで頭おかしいんじゃね?」と察せられてしまうんですよね。迷宮都市の人間は概ね頭も存在も「あれ? これ色々とダメなレベルでダメなんじゃね?」という階梯の人(人以外も)ばかりなのに、その中ですらアレ扱いされるのだから、まあ尋常じゃありません。話を聞く限りだと、どうやら生前、前世の一般人だった頃から「これ」だったらしいのですけれど……現代編のエピソードも相当「オカシイ」ので、要注目。
まあその彼、ツナの本性の一端が垣間見えるのがトライアルダンジョンのラスボス戦だっただけに、何もかもとりあえずそこに行かないと、始まらないなあ。
迷宮都市のダンジョンでは、冒険者は死なない、という仕様も決してヌルい難易度じゃなく、ユキがちらっと口にしているけれど、死ぬことを前提としているような超ハードモードな仕様なんですよね。トライアルダンジョンは、文字通り体験版でしかなく、今後本格的にダンジョンに潜る際は序盤ですら尋常でないルナティックモードと化すので、その凄まじいを通り越して壮絶すぎる攻略編は、実に盛り上がるのでとりあえずその辺りまではどんどん巻出して早くたどり着いて欲しいものです。

巻末に掲載された書きおろし短編は、前世持ちが珍しくない世界で純粋な魔術師としてツナたちと同時期に迷宮都市に来たリリカさんのエピソード。彼女、すぐに仲間入りするのかと思ったら、ウェブ版でもまだなんですよね。マトモ寄りの人はなかなか仲間にならないのか!? ちょうど、単行本の発売に合わせてウェブ版でもリリカの番外編が公開されたんですけれど、これはこれでひどいな!! なんかもう、いい具合にダメになってきているので、そろそろクランメンバー入りするのかもしれないなあ……。

あ、重要な案件を忘れてた。
表紙のヒロイン・ユキちゃんは…だが男だ!
あくまで現段階では生物学的に性別が男というだけで、ガチで中身も男というわけではないので、多分ヒロインである……のだろうか?
この子も、チッタへの煽りで一瞬垣間見えたように、けっこう外道属性の持ち主なので、アレな感じの人たちの中でもわりとブラック寄りのアレなんだよなあ。それが良いのだがw
……さて、今後「アレ」じゃない人が出てくるんだろうか。人じゃなくてもいいので。ホントに。あ、フィロスはその点マトモな方か。希少な真人間枠w


幻葬神話のドレッドノート 3   

幻葬神話のドレッドノート (GA文庫)

【幻葬神話のドレッドノート】 鳥羽徹/赤井てら GA文庫

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剣と魔術を駆使して幻獣と戦う人類の守護者・戦技魔装士。その養成校に入学した御霊志雄と御霊日輪は、早々に新婚であることを発表したり、公衆の面前で盛大に惚気たりとお騒がせ気味。だが二人が伝説級幻獣をたやすく討伐してしまったことで、周囲からの好奇の目は畏怖と尊敬へと変わり始める。そんな彼らの目標はかつて地上を蹂躙し尽くした七柱の神話級幻獣を滅ぼすことだった!異端の天才(夫)×無双の戦姫(妻)、旧き神話に幕を引く、夫婦の伝説が始まる!比翼連理のデュアル・ヒロイックファンタジー開幕!!!
うわぁ、何年ぶりだろう。【オキアヌス】や【ボーイ・ミーツ・ハート!】の鳥羽徹さんが久々に新作引っさげて復活ですよ。特に【ボーイ・ミーツ・ハート!】は抜群に面白かったシリーズだけに、2巻が出て以来パタリと音沙汰なくなってしまって、寂しい想いをしたものでした。
しかし、話がスタートした時点で既婚とは、なかなか意欲的じゃあないですか。完全にメインヒロイン固定ってことですしね。内容を見ても、夫婦仲に暗雲が、というふうな展開を持ってくるような雰囲気の話でもありませんし。出来上がっちゃってますもんねえ。まず結婚ありき、の仲ではなくておもいっきり恋愛結婚ですし、信頼と絆が覚悟と執着によって完成してますからね。これは心が離れようのない、離れたら即座に死ぬタイプのカップルですやん。比翼連理とはまさにまさに。
しかし、同時にこの二人で戦力的にも物語の核としても完結してしまっているので、色んな意味で余人が入る余地がないのも確かなんですよね。普通に、仲の良い友達も出来るのですけれど、果たして彼女らが彼らの物語の中に主要人物として食い込んでこれるのか。今回に関しては、どうしても「外側」から入ってこれませんでしたからねえ。彼らに絡む事のできるのは、今のところ「敵」だけであって、夫婦と七柱の幻獣という強固なライン一筋だけなんですよね。ここから、物語をこのライン以外に発展させていける余地があるのか。まあ、その必要がない、という考え方もあるのでしょうけれど。
夫婦であることを秘密にするわけでもなく、最初からぶちまけてしまうあたりは度肝を抜かれましたけれど、もうちょっとイチャイチャしても良かったんじゃよ?
重い陰を背負った主人公の志雄に、自分という重石を乗っけるだけの偉業をやり遂げた日輪は実際大したものだと思うのだけれど、ここはそれ以上の戦果を求めたくなるじゃあないですか。覚悟を据えてしまっている志雄のそれに、堂々と付き添うその雄々しさはちょいと惚れぼれするくらいなのですが、甘え方もけっこう上手でわりと二人で過ごすときはベタベタしてるのですが、この男の子はもう少し堕落させてあげてもいいんじゃないか、と思えてくる。彼の真面目さに対して、わりと甘いんですよねえ。甘えてる一方で、けっこう旦那を甘やかしてますよ、この奥さん。恋人とか婚約の段階じゃなくて、既婚なんですからやることはやっちゃえばいいのに。まあ、子供が出来てしまったら大変なので節制が求められる部分なのかもしれませんけれど。

しかし、GA文庫は【落第騎士の英雄譚】もそうですけれど、ヒロインを一人に固定するケースに寛容というのは、今の御時世に挑戦的じゃないですか。って、落第騎士の英雄譚しか他に見当たらないので、レーベルでくくる件ではないのかもしれませんけれど。でも、ぜんぶ右に倣えじゃなくて、多様性がないと先細りになってしまう、というのはどんな分野方面でも良く言われることですし、もっと試みてもいいと思うんだけれど。その意味では、【落第騎士の英雄譚】は良き先駆となった、と見るべきか。

個人的にはこの一巻では志雄の掘り下げの方に重点を置いていて、日輪は彼を支え補う役割を果たしている面に焦点があたっていて、若干日輪という女の子のキャラの魅力を映えさせる場面について物足りない部分があったので、次回はもうちょっと日輪の方にフォーカスをあててほしいなあ、と思う次第。ちょっと、夫婦としての、という点に比重が傾いていたかなあ、という感じで。微妙な感覚なんですけどね。
鳥羽さんは、これまでの作品見ても女の子の描き方は抜群におもしろ愉快に可愛らしく描ける作家さんだっただけに、日輪という娘のポテンシャルはまだまだこんなもんじゃないぞー、という期待含みで。

鳥羽徹作品感想

創世のエブリオット・シード 平和の守護者 1 4   

創世のエブリオット・シード 平和の守護者1 (ファミ通文庫)

【創世のエブリオット・シード 平和の守護者 1】 池崎数也/赤井てら ファミ通文庫

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超常の力をもたらす『ES』に適合し、能力を得た『ES能力者』。彼らの存在は少数ながら、世界のパワーバランスの一翼を担っていた――。
そんな超常者達が集まる訓練校に入校を果たした河原崎博孝は、自分の力で空を飛ぶ事に思いを馳せるのだが、彼一人だけが能力を発現できず、同期生からは劣等生のレッテルを貼られてしまう。さらに、小隊を組む事になったメンバーはある問題を抱えていて――!?
新たな次代を担う者たちの創世の物語、堂々開幕!!
やっぱり、この作品もネット小説だったか。いやね、入学してからこっち事件らしい事件も起こること無く、ゆっくりじっくりES訓練の教育課程が描かれてくんですけれど、これが本当に懇切丁寧なんですわ。ああ、これは元々ネット小説だった作品だなあ、というのがこの辺りでわかるんですよね。どうしても最初から商品として創りだされた作品というのは、早々に読む人に食いつかせる釣り餌となる派手な、そうでなくても特徴的な何らかのイベントをどうしても盛り込まないといけない、みたいなんですよね。そうでなくても、一巻でひと通りの起承転結はつけないといけないし、見せ場となる盛り上げどころを設けないといけない。物語だって、最初なんだからバーンと打ち上げて動かさないといけない。
ところが、ネット小説だと何の制約もなく自分の好きに書いていいモノですから、そりゃもう好みによっては微に入り細に穿つまでとことん丁寧に描写し続ける人だっているわけだ。これ、下手を打つとダラダラ話も進まずどうしようもなくなるモノや、延々状況描写ばかり続いて物語として成立してないようなのも出てくるんだけれど、時として丁寧であり細かいところまで行き届いた描写であるからこそ、特に派手な展開でなく地味に石をコツコツ積み上げていくような話であっても、やたら面白くなる事があるんですなあ。これは、ネット小説だからこその特色なんでしょう。少なくとも、最初から売り物として書かれた作品に、この手の進行の遅さを垣間見ることの出来るモノはちょっと覚えがない。
本作なんか、もう延々と訓練ばかりで一度実地訓練で初陣は経験するものの、曰くのある敵と交戦するわけでも強大な世界を揺るがすようなバケモノと戦うわけでもなく、単にその辺のやや手強めのザコ敵と偶々ぶち上がるだけ、というくらいで、全くと言っていいくらい派手な展開はない。皆無。訓練の内容も、地道の一言。いやでもこれが、なかなか訓練過程としては実直なもので、訓練教官もいかついオッサンなんだけれど、変に若い姉ちゃんじゃない分、言動や考え方に威厳や重みがあって、頼りがいのある尊敬できる先生って感じなんですよね。その教育方針も、よくよく考えられていて、訓練生への声のかけ方、扱い方一つに至るまで考慮を重ねられたもので、地味ながらこれを読んでいるのが意外なほど面白かったのです。
メインとなる博孝と恭介のコンビが二人共お調子者のムードメーカーで、終始明るく作品の雰囲気を盛り上げてくれていたのも、読みやすかった要因なのでしょう。同時に、二人共お調子者でお馬鹿でありながら、しかし考えなしのバカではなくて、むしろ思慮深く賢明な人物で決して人間関係にしても訓練過程に関しても、停滞させたり無意味に場を混乱させたりしないんですよね。だから、彼らの明るさに引っ張られ、彼らの賢明さにスムーズに背を押され、地味ながらも飽きもせず物語の丁寧な描かれ方を楽しむことが出来たわけです。
特に博孝は、能力が発現しないにも関わらず、めげることなく頑張り続ける努力家でひたむきな面もあり、頼もしいリーダーとしての資質も開花させていくのですけれど、やっぱり徹底してお調子者のスチャラカなノリを崩さないので、主人公として実に好感持てる奴なんですよね。この子は、好きだわあ。
本格的に物語が動き出すのは、恐らく次巻以降となるのでしょうけれど、これだけ地道に基礎となり土台となる部分を建築されると、そりゃあやっぱり先々どれだけ面白くなるかは、自然と期待してしまいます。まあ問題は、やはりスロースターターという事になるんでしょうね。

生ポアニキ  3   

生ポアニキ (オーバーラップ文庫)

【生ポアニキ】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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鍛えろ……筋肉は裏切らない!

半不登校で孤独な生活を送る木村ユースケは、カウンセラーの勧めで新たに設けられた『恋愛生活保護』を申請した。
これで相性の良い自分好みの女の子が現れて、幸せになれる…はずだったのだが、約束の日、家に来たのは女の子ではなく、一糸まとわぬマッチョな爛▲縫瓩世辰!
一方で本来現れるはずの鳳来寺(ほうらいじ)ユリは転校生として現れるも、ユースケの好みとはことごとく違う。
家に住み着いたアニキ、ユースケを拒絶する転校生(ユリ)、そして秘密を抱えて近づくクラスメイト・松笠(まつかさ)アザミ…。
謎が謎を呼び、アニキの汗がほ とばしる! 果たしてユースケに恋人は出来るのか! ?
全ての答えは筋トレの先にある!
少年少女と一人のマッチョが織りなす健全なる物語。
ハイテンション・マッスル・ラブコメここに交付! !
マッチョ! マッチョ! 
一つの食卓を引きこもり少年と美少女と裸のマッチョと囲む生活。勿論、料理を作ってくれるのはアニキだぜ?
……これが美味そうなのが悔しいです。アットホームな雰囲気なのが狂気です。裸エプロンのマッチョがにこやかにマッスルポーズを決めている横で、健康的で美味しいご飯を綺麗な女の子とパクツク構図は、ベン・トーのそれを上回るカオスなのだけれど、アサウラさんのメシウマ描写はどんな状況でも関係なしだね。色んな意味ですごすぎる。
いや、正直あの白粉花さんご推薦ということで、もっとイケない感じの汗が飛び散り交じり合うような、サイトー刑事が括約筋で活躍するような話なのかと、戦々恐々ちょっとワクワクしていたのだけれど、意外に真っ当なノンケなストーリーで安心するやら何とやら。これをノンケで真っ当と感じる時点でちょっとヤバいのかもしれないけれど、ぶっちゃけ白粉花先生が手掛けるアレ以外は流石にウケツケませんから。
逆に言うと、白粉花先生の刑事サイトーシリーズはガチムチなのに本気で面白そうなのが、マジで怖いです。……怖いもの見たさ! という微妙な期待が、この作品に対してハラハラしてしまう要因だったのですが。
とはいえ、ノンケとはいえ本作のヒロインの一人がアニキである事は疑いようのない事実。その出会いはまさに運命。箱詰めで送られてくるアニキ。箱をあけると、そこには全裸のアニキが。アニキと筋トレが、少年の生き様を変貌させる。これこそ、まさにボーイ・ミーツ・マッチョ。筋肉は嘘をつかず裏切らないというのなら、筋肉の塊であるマッチョなアニキも嘘をつかず、裏切らないということ。そのマッチョなアニキの親身で愛情の篭った共同生活が、ぶよぶよに弛緩し腐り果てようとした少年の身と心に筋肉の繊維を通す、という真っ当な成長物語。
とはいえ、アニキだけではやはり潤いがかけるので、肌的にはつやつやするかもしれないけれど、メンタル的にはいけない方向へ突き進んでしまうかもしれないので、そこはそれ、ちゃんと女の子という潤いも。
このままじゃいけないのだと、今までの自分を変えるために自分で選び取った一歩。『恋愛生活保護』という選択は、ユースケにとってもユリにとっても、傷つき乾き途方に暮れたままどうしようもなかった二人にとって、すがりつく最後の希望であると同時に、勇気を以って掴みとった彼らの前進なのである。それは果たして、うまくいくものだったのかは、今となってはわからないけれど、ここに「アニキ」という要素が加わった事で、彼と彼女は最初の一歩を最後の一歩とすることなく、当初はわけのわからないままアニキに引っ張られ、煽られ、押されてのことだったかもしれないけれど、前へ前へと進んでいくのである。
自分を変えようとする行為と、それを芽生えさせ維持する意思は、やはり偉大だ。そして、見た目にもその成果が覿面にわかる筋トレは、その中でも一際輝いてる。筋肉が輝いてるんだよ!!

ただ、少しだけ物足りなかった点を指摘するなら……アサウラさんのメシウマ描写的に健康志向のローカロリー料理がほとんどだったので、脂っぽいギトギトしてカロリー高そうなものが食べたか……じゃなくて、読みたかった!! 幾ら素晴らしくて素敵でもアニキばかりだとうるおいが欠けてしまうように、どれだけ美味しそうでも健康的な料理だけじゃなく、たまには唐揚げとかカツ丼とかカップ麺とかもないと、やっぱり物足りなさが……。読んだ時の空腹感がやっぱり違うんですよね……。って、本に、読み物に、ライトノベルに何を望んでいるのか謎じゃ、とか言われそうだけれど、アサウラ作品についてはこれ、逃れられない業ですからっ。

アサウラ作品

デスニードラウンド ラウンド3 4   

デスニードラウンド ラウンド3 (オーバーラップ文庫)

【デスニードラウンド ラウンド3】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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悪夢と絶望の国DNRで壮絶なサバイバルゲームが始まる!

ある日、組合から松倉チームに妙な依頼が入る。
尋常ではない高額なギャラの仕事とは『デスニードラウンド(DNR)』というテーマパークで夜な夜な行われている『何か』の調査だった。
一般客に紛れてDNRへ来たユリ達は招待を受けたとある園内のレストランへと足を運ぶ。
そこはDNRの真のゲストだけが訪れることを許された、秘密の会員制クラブだった。
そこでユリ達は知る。DNRの真実と仕組まれた狂気のシステム、そして閉園後の禁断のイベントを。
迫り来る、楽しげな音楽と笑顔に包まれた電飾で彩られたパレード、DNRの人気マスコットキャラクター達……。 「悪夢と絶望の国へようこそ! 幸福な死を君に――ハピデス! ! 」
悪夢に占められた夜に、未来を求めて足掻く者達のサバイバルゲームが始まる!
この作品を著してのち、アサウラ氏は浦安の路上で、衆人環視の中、名を記すのも憚られる怪物に貪り食われて果てたと伝えられる……なんて風にして消息不明になりそうですね!!
これが絶筆とならないことを祈るばかりです。もしくは、これ以降のアサウラさん名義の作品はもう中身が入れ替わった別人の作品として覚悟して捉えるべきか。
まあ、飯食う描写を見れば別人か否かは一目瞭然なんですけどね。こればっかりは真似できめえ。

というわけで、真打ち『デスニードラウンド(DNR)』である。悪夢と絶望の国へようこそ。これ、裏のコンセプトかと思ったら、堂々とこの悪夢と絶望の国で売り出してるのか! ハピデスの由来と言い、悪趣味の度合いが色々とぶっちぎり過ぎてて、読んでるこっちまで戦々恐々Deathよ。むしろ、マンハントを観覧している上流階級の連中は悪徳としてはわかりやすい分、怒りや嫌悪は感じても怖いとか気持ち悪いとかは感じないのですけれど、このデスニードラウンドの在り方、根底にはびこる悪意には理解できない邪悪さへのおぞましさ、吐き気のするような気色の悪さをねじ込まれるようで、ちょっとたまらんかった。これに比べたら、1巻や2巻の怪物たちはまだよっぽどマシだったのが知れる。というよりも、そもそもアレらの元凶がこのデスニードラウンドだったわけですから、当然の話なのか。でも、遊びに来るゲストを愚弄しきった、この人間そのものを蔑むかのような遊園地の在リようは、ゲスの極みもいいところでした。
だからこそ、ユリと美鳳の女の子同士の友情や、松倉さんたちの思いやりが余計に身に染みるんですよね。特に松倉さんたちは、ユリの扱い変わりましたよね。ユリがそれだけひたむきに頑張り、松倉さんたちに認めさせたのもあるんだろうけれど、最初のラウンドで心身ともに疲弊しきったユリを、ちゃんと精神面から庇護してくれたことといい、最後まで見捨てずに仲間として戦ってくれたことといい、なんかすごく嬉しかったです。松倉さんたち、何だかんだと怖い人たちだし、非情に酷薄に徹する事もできる人たちなんだろうけれど、自分の作った料理を美味しそうに食べてもらうと嬉しそうにしたり、信義を守り、プライドを掲げ、懐いてくるものを無視しない優しさがあり、怒りを共有してくれる。それはとても人間らしい在りようで、この狂って壊れて人間として破綻した思想がはびこる世界では、すごく安心させてくれるんですよ。何より、美味しそうに飯を食う様は、他の何よりも人間味に溢れている、その意味ではこの一連の物語の最大の鍵は、最初から最後まで「ごはんを食べるシーン」だったのかもしれません。
この第三巻でも、なんとユリの作ったお味噌汁がまた、美味しそうなんだ! それぞれがユリの出したそのままではなく、アレンジして食べるんだけれど、あのガッツリとしたおかず感と来たら、もう読んでるだけでよだれが垂れてくる。思い出しただけでも垂れてくる。あれにおにぎりつけて食べたら、どんなに幸せになれるだろう。
うんうん、何がハピデスだ。幸せってのはそんな戯けたもんじゃないんですよ。飯を食え! 飯を食え!!

ユリは、この地獄を乗り越える過程で、ついに精神的な一線を越えてしまったようで、名実ともに松倉一味と同等になってしまいましたが、あれだけ美味しそうに飯を食えている間は何の心配もなさそうです。私も、松倉さんの作った豚の角煮食べたい! 角煮って最近食べてないけど、あれって至宝ですよね。角煮食いたい、角煮食いたい。角煮食いたい……角煮……。

ラストラウンドは、とにかく一から十、頭の天辺から足の先まで悪が詰まった邪悪にしておぞましいゴミクズばかりが敵だったものですから、それをぶっ飛ばす展開は痛快のヒトコトでした。特に、いつもの四人組だけじゃなく、松倉さんの知り合いや美鳳の家族まで集まっての総力戦ですからね。それも悲愴な復讐戦ではなく、お祭り騒ぎのどんちゃん騒ぎ。この人ら、揃いも揃って不死身すぎるw
その中でも特に、なんで死なないんだ? という不死身っぷりを見せつけていたのが大野でしたけれど。このポンコツ、なんであれだけ巻き込まれてて死なないどころかろくに怪我もしないんだ?
このDTくんって、わりと頭の中が【ベン・トー】の佐藤みたいですよね。あの訳の分からない不死身っぷりもそうですけれど、突然キメ顔で何の感銘も与えないセリフを語りだして、自分ではイケてると思い込んでるあたりとか。ナチュラルに変態のところとか。うん、キャラのパターンがやっぱり佐藤タイプだ、この人。多分、この人の一人称だと分けのわからないくらい長々と地の文で色々と垂れ流してるんだろうなあ。
残念ながら、こちらでは致命的にモテなさそうだけれど。

ともあれ、作者の人生そのものを紐なしバンジージャンプさせるかのような、際どいところを攻めきったシリーズもこれにて完結。なんちゅうか、読んでるこっちも精神が磨り減りつつ高揚させられた挙句に空きっ腹を抱えさせられるという、いろいろな意味で難儀で面白い名作でした。これでもかというくらいやりきった!!

1巻 2巻感想

デスニードラウンド ラウンド24   

デスニードラウンド ラウンド2 (オーバーラップ文庫)

【デスニードラウンド ラウンド2】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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女子高生傭兵VS警視庁
マスコットキャラクターを撃つ!

借金返済のために女子高生傭兵を続けるユリの前に、台湾から美鳳という狙撃手がやってくる。同年代だった美鳳とユリは自然と仲良くなっていき、いつしかユリの学校の先輩・宇佐美玲奈も一緒に遊ぶ関係になっていった。
そんなある夜、ユリの携帯に宇佐美から1本の電話が入る。
「ユリ…お願い、助けて。あ、あたし、殺される」
そして銃声と、甲高い子供のような人ならぬ声。はたしてユリは大切な人を守る事ができるのか…?
泥だらけの逃走、迎撃、そして事態は群馬県へ。現実を生き抜くためにユリが撃つ、今度の敵は――警察だ!
何が正義かわからない? 簡単だよ、美味しいご飯こそこの世の揺るがぬ正義ってもんだ。

という訳で、台湾から美鳳ちゃんという美少女成分も多分に加味され、殺伐とした世界の中にもほんのりと少女臭が香しくなってきました。なんか、あらすじだけ見ると宇佐美先輩が美鳳に狙われ、今度は仲良くなった少女同士で殺し合いか、と暗澹たる気持ちにもなったものですけれど、幸いにしてそんなえげつない展開にはならず、普通に美鳳ちゃん、いい子でした。何しろ、1巻が善性をおもいっきり踏みにじるようなひどい展開だったからなあ。思わず疑ってしまうのも仕方ないじゃないですか。そんな正義や善意よりもただただ生き残る、生き抜く選択をしてしまったユリは、あの体験を通じてメンタル的にスレちゃうんじゃ、と心配もしていたのですが、今回はひたすら大切な友達のために奮起し、銃把を握りしめ、血反吐を吐きながらも諦めずに走り回る、という情厚き行動に出て、少なからずホッとしました。色んな物を生き延びるために捨ててしまったユリですけれど、正義よりも倫理よりも大事な人間としての部分は、頑として譲らずにいてくれたわけですから。
ただ、そうなると情に流されずビジネスライクに徹する松倉さんとは、どうしても咬み合わない部分が出てきてしまう。たびたび、味方でも必要とあれば見捨てる人、と言及されてきた人ですしね。冷酷だったり非情だったりするのではなく、恐ろしく現実的であるからこそ、ソロバン勘定は譲らないというだけで、決して冷たい人ではないというのは伝わってくるのですけれど、だからこそこの理詰めの人を動かすのは難しい。実際に、宇佐美先輩に助けを請われて飛び出していってしまったユリに対して、松倉さんは一切手助けしようとせず、ユリは単独で宇佐美先輩を守っての逃避行を敢行するはめになってしまいます。
ここ、本シリーズ通じてのポイントだったんですよね。如何に、松倉さんが主義主張をかえることなくユリを助けに行く展開になるか。単に助けに行くだけじゃあ、ちょっと問題もあったんです。ただ条件が整ってユリを助けに行くだけの理が積み上がった、というだけじゃあ本当の意味でユリが松倉のチームに入ったことにならず、まだ身内になりきらない冷たい関係のままだったと思うんですよね。金と理の他に、松倉チームの面々がそれぞれに、自分の中のユリを助けたいと思う理由が必要だった。この点、武島と大野については情が移っていたから最初からハードルは低かったんだけれど、やっぱり松倉さんが問題だったんですよね。この松倉さんが、果たして損得以外でユリを助けてやりたい、なんて思うだけの何かが果たして見つかるんだろうか、と。
この滅茶苦茶高かったハードルを、本作は見事に飛び越えてくれました。
いやあ、松倉がユリを助けたいと思うだけの理由を見つけてしまったシーンは、思わず喝采をあげて頷いてしまいましたね。あれほど松倉さんがユリを必要と思う理由として納得できるモノはありませんでしたよ。松倉さんのキャラを曲げないまま、あそこまでストンと腑に落ちる理由を出してくるとは、ある意味痛快ですらありました。

しかし、ユリって松倉チームの面々からは実戦能力については随分と低く、というかあんまり役に立ってないみたいに言われてるけれど、今回殆ど独力でPくんの追撃から一般人の宇佐美先輩を抱えたまま逃げ切ったんだから、生存能力については結構なもんだよなあ。ここぞという時の危機回避能力、突発的な判断力は今回見てる限りでもなかなかのものだったんじゃないかと。前回のロナウドに比べて、今回のPくんは怪物性ではかなり劣るんですが……いや、これロナウドがヤバすぎたんですよね。あんな不条理で滅茶苦茶な怪物が居てたまるか。デビュー戦の相手としては破格もいいところです。あれと比べるほうが間違っていて、P君も十分バケモノなんですが……警察もなんだってこんなあからさまにヤバイもん運用してるんだ。これで正式にはP君シリーズ、ファミリーとして一通り祖父母両親に恋人、と一家族まとめて運用しているあたり、表向きと実態の凄まじいギャップのグロテスクさは、ドン引きものです。よくまあこんなん考えるよなあ。
ともあれ、暴走するP君の追撃から辛うじて逃げ続けるユリは、よっぽどロナウドとの戦いが経験値になってたんでしょう。あんまり普通の任務には役に立ってなかったみたいですけれど、土壇場の度胸やらどうしようもない相手とどう立ち向かうか、についてはそこそこ一端になってたんじゃないかと。面白いことに、今回ゲストの美鳳ちゃんが腕前こそピカ一なものの、実戦については殆どバージンというある意味ユリよりも未熟なところのある子だったのも、今回ユリが頼もしいなあ、と思えた要因だったんじゃないでしょうか。孤立無援でほんと、折れずめげず頑張ったよなあ、ユリは。
そのユリが守ろうとした宇佐美先輩が、実はろくでもない人でした、なんてこともなく、日常生活で借金抱えて他の生徒達からも距離を置かれている中で、一人ユリに積極的にかまってくれた人となり通りの、芯からイイ人だった、というのもユリのガンバレた原動力なのでしょう。今回、美鳳ちゃんも宇佐美先輩もちゃんとイイ人で良かったですよ。これで、実はひとでなしでした、庇った意味ありませんでした、助けてしまったのが間違いでした、なんてなると本格的にめげますもんね。
少女二人が寄り添っての逃亡劇、というと同じアサウラさんの【バニラ】を容易に連想できて、懐かしかったです。まあ、あれは本当に二人きりの世界すべてを敵に回して暴れまわる話でしたから、同じB級アクション風味でも随分と種類は違ってくるのですけれど。

そして、今回もほんとにご飯、美味しそうでした。【ベン・トー】って、実のところ「お弁当」がメインであって本当の調理した料理、というのはあんまり出てこない、出てこれないんですけれど、こっちには松倉さんという生粋の料理好きが居てくれるので、こう、ほかほかで熱々のできたてのご飯が出てくるわけですよ。「お弁当」でさえ、あれだけ美味しそうなのに、この作りたての御飯のまた、美味しそうなこと美味しそうなこと。それを、ユリがまた実に美味しそうに食べるんだわ。やっぱり、飯が美味そう、という描写力についてはこの作者は頭一つ二つ抜けてます。これを体験してしまってると、ライトノベルで料理モノが出てきても、生半可なものではぴくりとも琴線に触れそうもありません、ハードル上がるなあ。
……焼きサンマの美味しそうなこと……うはあ。そして、ラストのお握りのっ、お握りの……。やっぱりお弁当も最高です!! くぅぅぅ……お腹すいた。松倉さん、ウインナーきちんとたこさんに切るんだ。この人、男の料理的な大雑把とは程遠い細やかさだよなあ。

1巻感想

デスニードラウンド ラウンド 15   

デスニードラウンド ラウンド1 (オーバーラップ文庫)

【デスニードラウンド ラウンド 1】 アサウラ/赤井てら オーバーラップ文庫

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女子高生傭兵ユリの初仕事は人気キャラクターの襲撃! ?

多額の借金を持つ女子高生のユリは返済のために、銃を持ち、己の命をリスクに晒す……そんな危険な傭兵稼業に手を出した。
彼女は合法・非合法を問わず危険な仕事を請け負う「死に損ない」ばかりの松倉チームで仕事を始めるが、なぜか連れて行かれたのは都内のバーガーショップ。
「こ、これ、ヤバくないですか! ? 超ヤバイですよね! ?」
ユリの初仕事は、なんとバーガーショップのマスコットキャラクターを襲撃することだった…!
不可思議な仕事依頼をきっかけに、銃弾と血と笑い声が飛び交う常軌を逸した夜が始まる──ユリは未来を切り開くために戦い抜けるのか! ?
らんらんる〜。
美味しい美味しいと涙を浮かべながらご飯を食べるんですよ、このユリちゃん。かき揚げ丼をですね、一生懸命かきこみながら。美味しい美味しいって。
きっと、それで十分だったんです。この娘が、死にたくないと、生きたいと、何としてでも生きていたいと願うことを、全肯定するには。彼女がそう願ったことによって、どんな酷い有様になったとしても、この娘が生きたいんだと生にしがみついて足掻くのを、あんな風に泣いてご飯を食べてる姿を見せられたら、否定なんて出来ないですよ。
食べるってことは生きることで、生きる意志そのものなんだと、色んな物をズタズタにされながらも、それだけは揺るがない真実として信じることが出来る。多分、松倉さんも食べることに対する観念は一緒なのだろうと思う。だからこそ、あの人は料理にあれだけ拘って、仲間たちにも全力で美味しいものを食べさせようと振舞っているのではないでしょうか。美味しいご飯を食べたいという本能は、何よりも生存本能に直結しているのですから。業界一死ににくいとされる傭兵集団のリーダーとして、彼はそれを実践しているように思う。

【ベン・トー】シリーズで長らく一世を風靡し続けているアサウラさんですが、あのシリーズを出す以前のこの人はというと、そりゃあもう女の子とガンパウダーとこの世の理不尽をごった煮にしたような、いっそ凄まじいと言っていいくらいグロテスクに美しい破滅の物語を描いた人でもありました。【バニラ A sweet partner】は今なお屈指の百合ガンアクション犯罪小説として異彩を放ち続けています。あれから6年。【ベン・トー】という異色作で培われた異能と偏執的なまでの描写力と変態的な発想力をこれでもかとつぎ込まれた本作は、もはや怪作などという言葉では括りきれないほどの狂気の産物としてこの世に産み落とされてしまいました。
ここまでハッチャケてしまったものを世に出したオーバーラップ文庫という存在には、レーベル創設から戦慄させられた次第です。初っ端から無茶やりすぎだよ!!(笑
いやあもう、凄かった。何が凄かったって、何から何まで凄かった。ほとんどアウトに近いアウトなネタの数々に、その狂気の産物たるネタの数々を笑い飛ばす冗談のネタにせず、マジなダークサイドに突き飛ばした挙句に悪趣味なくらいにグッチャグッチャの奈落の底に叩き落とすという救いの無さ。なんでこれで読んでて鬱に入らないか不思議なくらいの酷い顛末の数々。
はっきり言ってこの話、滅茶苦茶重いです。ヘヴィーどころじゃありません。ユリの境遇からして悲惨極まるグロテスクさ。正義もなけりゃ救いもない。だからといって、その救いの無さを真面目に受け取るには、あんまりにもネタがふざけすぎていて、いやもうよくこんなふざけたネタでこんなシリアスでダークな話を展開できるもんだと感心する他ありませんよ。どうやったらこんなん両立、というかブレンド出来るんだ?
松倉さんたち、ユリの同僚になった傭兵たちは腕利きである上に、イイ人たちです。何だかんだと新人のユリのことを気遣って親身に面倒見てくれて、ちゃんと仲間として扱ってくれてましたしね。
でも、仲間にとっては良い人でも、そこはそれ、合法から外れた非合法のアンダーグラウンドで死を撒き散らすプロの傭兵でもあるのです、彼らは。そこに倫理など存在しないし、良心なんて存在しません。生き残るためにはなんでもします。それこそ、なんでもです。
正直、主人公サイドがそこまでやるか、ということまでやらかしてくれて、あのシーンはさすがに絶句して固まってしまいました。
感心したのは、ユリという娘が凄かったのは、ある意味ここからだったかもしれません。
あの出来事に一番ショックを受けていたのはこの娘だったでしょうに、そこからこの娘、一切生き残るのに無駄なことはしてないんですよね。行動のみならず、心理面においてすら松倉たちに不信や拒絶を抱いていないのです。ただただ生き残るのに必死になって、涙を流して悲しみながらも全部飲み下して受け入れて、絶望すらも置き去りにして、ただただ無様なほどに足掻いてむしゃぶりついて生きることに執着し続けるのです。
生々しいまでに剥き出しの、生への執着。
でも、それをどうして否定できるでしょう。美味しい美味しいと泣いてご飯を食べてたこの娘が、生きたいと鼻水垂らしてしがみつくのを、どうして拒否できるでしょう。
死にたくなけりゃ、頑張って死に物狂いで生きるしか無い。全部眠って忘れて夢や希望を竈にくべて燃料にして、辛い現実を生きるのだ。
生きてりゃ美味しいご飯を食べれるのだから。

大野君の八艘飛びの回想のくだりは、腹を抱えて爆笑してしまった。やっぱりこの人、ベン・トーでもそうだったけれど、過去回想のエピソードに関しては尋常じゃないくらい笑えるよなあ。
 

12月2日

左高例
(カレヤマ文庫)
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芥見下々
(ジャンプコミックス)
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近藤憲一
(ジャンプコミックス)
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末永裕樹/馬上鷹将
(ジャンプコミックス)
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鈴木小波
(ジャンプコミックス)
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yatoyato
(ジャンプコミックス)
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三条陸/芝田優作
(ジャンプコミックス)
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天望良一
(ジャンプコミックス)
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猗笠怜司
(ジャンプコミックス)
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かっぴー/nifuni
(ジャンプコミックス)
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かっぴー/nifuni
(ジャンプコミックス)
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山崎将
(ジャンプコミックス)
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榊健滋
(ジャンプコミックス)
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三浦糀
(ジャンプコミックス)
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ソウイチロウ
(ジャンプコミックス)
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飛田ニキイチ/ELDEN RING(株式会社フロム・ソフトウェア)
(ヒューコミックス)
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松本渚/久部緑郎
(ヒューコミックス)
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成瀬乙彦
(ヒューコミックス)
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浅倉秋成/大沢形画
(角川コミックス・エース)
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長岡太一
(角川コミックス・エース)
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鹿島初
(角川コミックス・エース)
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12月1日

燦々SUN
(角川スニーカー文庫)
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すめらぎ ひよこ
(角川スニーカー文庫)
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明治 サブ
(角川スニーカー文庫)
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水鏡月 聖
(角川スニーカー文庫)
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花宮 拓夜
(角川スニーカー文庫)
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海山 蒼介
(角川スニーカー文庫)
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ナナシまる
(角川スニーカー文庫)
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はむばね
(角川スニーカー文庫)
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御宮 ゆう
(角川スニーカー文庫)
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鏑木 ハルカ
(角川スニーカー文庫)
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たすろう
(HJ文庫)
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空埜一樹
(HJ文庫)
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桟とび/依空まつり
(B's-LOG COMICS)
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槙島ギン/カンチェラーラ
(コロナ・コミックス)
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鳴原/軽井広
(コロナ・コミックス)
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七星郁斗/琴子
(コロナ・コミックス)
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北国良人/楢山幕府
(コロナ・コミックス)
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鈴華/香月美夜
(コロナ・コミックス)
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高瀬若弥/佐々木ラスト
(HJコミックス)
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渡辺つよし/北条新九郎
(HJコミックス)
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三本コヨリ
(FUZコミックス)
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ぎんもく
(FUZコミックス)
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11月30日

わるいおとこ
(ファミ通文庫)
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吉岡剛
(ファミ通文庫)
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吉岡剛
(ファミ通文庫)
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桜霧琥珀
(GCノベルズ)
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機織機
(GCノベルズ)
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力水
(モンスター文庫)
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11月29日

アトハ
(エンターブレイン)
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月汰元
(エンターブレイン)
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ながワサビ64
(エンターブレイン)
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11月28日

逢沢 大介
(エンターブレイン)
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11月26日

(宝島社)
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はまじあき
(まんがタイムKRコミックス)
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肉丸
(まんがタイムKRコミックス)
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MOTO
(まんがタイムKRコミックス)
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バニライタチ
(まんがタイムKRコミックス)
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芽々ノ圭/ほえ太郎
(電撃コミックスNEXT)
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綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
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友麻碧/夏西七
(Gファンタジーコミックス)
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水口鷹志
(角川コミックス・エース)
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肉丸/ジョーさん。
(角川コミックス・エース)
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さびしうろあき
(角川コミックス・エース)
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11月25日

Schuld
(オーバーラップ文庫)
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熊乃げん骨
(オーバーラップ文庫)
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岸本和葉
(オーバーラップ文庫)
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御堂ユラギ
(オーバーラップ文庫)
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白河勇人
(オーバーラップ文庫)
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不手折家
(オーバーラップノベルス)
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たまごかけキャンディー
(オーバーラップノベルス)
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日之影ソラ
(オーバーラップノベルスf)
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森下りんご
(オーバーラップノベルスf)
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ムラサキアマリ
(MF文庫J)
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鵜飼有志
(MF文庫J)
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黒鍵 繭
(MF文庫J)
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志瑞 祐
(MF文庫J)
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久追遥希
(MF文庫J)
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ぶんころり
(MF文庫J)
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ぶんころり
(KADOKAWA)
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理不尽な孫の手
(MFブックス)
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理不尽な孫の手
(MFブックス)
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七沢 またり
(MFブックス)
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北川 ニキタ
(MFブックス)
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yokuu
(MFブックス)
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巴里の黒猫
(MFブックス)
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埴輪星人
(MFブックス)
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ネコクロ
(ブレイブ文庫)
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レオナールD
(ブレイブ文庫)
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とーわ
(ダッシュエックス文庫)
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すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
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東條チカ/カルロ・ゼン
(角川コミックス・エース)
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池野雅博/ざっぽん
(角川コミックス・エース)
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坂野杏梨/逢沢大介
(角川コミックス・エース)
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いわさきまさかず/矢立肇
(角川コミックス・エース)
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谷和也/鈴木小波
(角川コミックス・エース)
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騎羽こうじ/瀬尾優梨
(角川コミックス・エース)
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ユリシロ/紙城境介
(角川コミックス・エース)
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犬塚惇平/ヤミザワ
(角川コミックス・エース)
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福井晴敏/大森倖三
(角川コミックス・エース)
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雪仁/かがちさく
(角川コミックス・エース)
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葦尾乱平/涼樹悠樹
(ガルドコミックス)
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舘津テト/白青虎猫
(ガルドコミックス)
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霜月なごみ/瀬戸夏樹
(ガルドコミックス)
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しゅにち/友橋かめつ
(ガルドコミックス)
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しろいはくと/大崎アイル
(ガルドコミックス)
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びび/五示正司
(ガルドコミックス)
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七浦なりな/桜あげは
(ガルドコミックス)
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ちさかあや/大志充
(電撃コミックスNEXT)
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日之影ソラ/みつなり都
(電撃コミックスNEXT)
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紺矢ユキオ
(電撃コミックスNEXT)
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後藤羽矢子/玖珂ツニヤ
(電撃コミックスNEXT)
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竹葉久美子
(電撃コミックスNEXT)
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Byte
(電撃コミックスNEXT)
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仲谷鳰
(電撃コミックスNEXT)
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月見だしお/Ceez
(電撃コミックスNEXT)
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ぷらぱ
(電撃コミックスNEXT)
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緋呂河とも/ながワサビ64
(電撃コミックスNEXT)
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高村資本/OKARI
(電撃コミックスNEXT)
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蛇野らい/槻影
(電撃コミックスNEXT)
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ハンバーガー
(電撃コミックスNEXT)
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朱月十話/ROHGUN
(電撃コミックスNEXT)
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理不尽な孫の手/日崖タケ
(ガンガンコミックスONLINE)
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渡航/佳月玲茅
(ビッグガンガンコミックス)
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松浦/大堀ユタカ
(ビッグガンガンコミックス)
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初鹿野創/椎名くろ
(ビッグガンガンコミックス)
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深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
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平坂読/さきだ咲紀
(ビッグガンガンコミックス)
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はっとりみつる
(ヤングガンガンコミックス)
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11月24日

甲田 学人
(メディアワークス文庫)
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冬馬倫
(メディアワークス文庫)
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紅玉 いづき
(メディアワークス文庫)
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久川 航璃
(メディアワークス文庫)
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11月22日

伊織ハル
(4コマKINGSぱれっとコミックス)
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カワバタヨシヒロ/羊太郎
(MFコミックス アライブシリーズ)
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La-na/南野海風
(MFコミックス アライブシリーズ)
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春野友矢
(MFコミックス アライブシリーズ)
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木城ゆきと
(KCデラックス)
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石黒正数/講談社
(KCデラックス)
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石黒正数
(アフタヌーンKC)
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皆川亮二
(アフタヌーンKC)
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山口つばさ
(アフタヌーンKC)
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藤田和日郎
(モーニング KC)
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榎本あかまる
(モーニング KC)
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田素弘
(モーニング KC)
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三原和人
(モーニング KC)
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栗田 あぐり
(モーニング KC)
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鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
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田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
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11月21日

二上圭
(GCN文庫)
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11月19日

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ほのぼのる500
(TOブックス)
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佐々木鏡石
(TOブックス)
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弁当箱
(TOブックス)
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龍流
(TOブックス)
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11月18日

羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
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理不尽な孫の手
(富士見ファンタジア文庫)
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いつきみずほ
(富士見ファンタジア文庫)
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阪田 咲話
(富士見ファンタジア文庫)
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七野 りく
(富士見ファンタジア文庫)
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日の原 裕光
(富士見ファンタジア文庫)
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戸塚 陸
(富士見ファンタジア文庫)
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七野 りく
(富士見ファンタジア文庫)
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水沢 夢
(ガガガ文庫)
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持崎湯葉
(ガガガ文庫)
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昏式龍也
(ガガガ文庫)
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猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
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shiryu
(ガガガ文庫)
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Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
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千明太郎
(チャンピオンREDコミックス)
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眞邊明人/藤村緋二
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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カルロ・ゼン/フクダイクミ
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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福地翼
(少年サンデーコミックス)
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田中モトユキ
(少年サンデーコミックス)
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ねこぐち
(少年サンデーコミックス)
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11月17日

西尾維新/大暮維人
(KCデラックス)
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西尾維新/大暮維人
(講談社コミックス)
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山本崇一朗
(KCデラックス)
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久世蘭
(講談社コミックス)
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ヒロユキ
(講談社コミックス)
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木南ユカ
(講談社コミックス)
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裏那圭/晏童秀吉
(講談社コミックス)
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稲葉みのり
(ヤングジャンプコミックス)
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二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
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椎橋寛
(ヤングジャンプコミックス)
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すかいふぁーむ/ぺんたごん
(ヤングジャンプコミックス)
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三都慎司
(ヤングジャンプコミックス)
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戸塚たくす/西出ケンゴロー
(ヤングジャンプコミックス)
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日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
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麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
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池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
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田尾典丈
(電撃の新文芸)
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福留しゅん/天城望
(フロース コミック)
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廣本シヲリ/しきみ彰
(フロース コミック)
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11月16日

村枝賢一/石ノ森章太郎
(KCデラックス)
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古川五勢
(KCデラックス)
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小村あゆみ
(マガジンエッジKC)
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伊藤京介
(マガジンエッジKC)
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sigama
(マガジンエッジKC)
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片瀬茶柴/城平京
(講談社コミックス月刊マガジン)
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森下真
(講談社コミックス月刊マガジン)
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ひととせひるね
(講談社コミックス月刊マガジン)
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関口太郎
(講談社コミックス月刊マガジン
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加藤元浩
(講談社コミックス月刊マガジン)
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周藤蓮
(ハヤカワ文庫JA)
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逆井 卓馬
(星海社FICTIONS)
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11月15日

友麻碧
(富士見L文庫)
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しきみ 彰
(富士見L文庫)
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友麻 碧
(講談社タイガ)
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西尾 維新
(講談社文庫)
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夏原 エヰジ
(講談社文庫)
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水辺チカ/友麻碧
(KCx)
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勝木光/香月美夜
(コロナ・コミックス)
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蕗野冬/ほのぼのる500
(コロナ・コミックス)
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香守衿花/もちだもちこ
(コロナ・コミックス)
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東里桐子/ラチム
(コロナ・コミックス)
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墨天業/久宝忠
(コロナ・コミックス)
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螢子/あてきち
(コロナ・コミックス)
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11月12日

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大森藤ノ
(GA文庫)
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伊尾微
(GA文庫)
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ジャジャ丸
(GA文庫)
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11月11日

漆原玖/門司柿家
(アース・スター コミックス)
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成家慎一郎/ナハァト
(アース・スター コミックス)
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金井千咲貴
(ガンガンコミックス)
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顎木あくみ/高坂りと
(ガンガンコミックスONLINE)
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鉢谷くじら
(ガンガンコミックスONLINE)
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万野みずき/野営地
(ガンガンコミックスONLINE)
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山内泰延
(ガンガンコミックスONLINE)
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長岡マキ子/カルパッチョ野山
(ガンガンコミックスONLINE)
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竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
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11月10日

天野こずえ
(BLADEコミックス)
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川原 礫
(電撃文庫)
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佐島 勤
(電撃文庫)
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二丸修一
(電撃文庫)
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白金 透
(電撃文庫)
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東崎惟子
(電撃文庫)
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ひたき
(電撃文庫)
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鏡 遊
(電撃文庫)
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赤月ヤモリ
(電撃文庫)
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榊 一郎/木尾寿久(Elephante Ltd.)
(電撃文庫)
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岩田洋季
(電撃文庫)
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午鳥志季
(電撃文庫)
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烏丸 紫明
(カドカワBOOKS)
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巻村 螢
(カドカワBOOKS)
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ジャジャ丸
(カドカワBOOKS)
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壁首領大公
(カドカワBOOKS)
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神無月 紅
(カドカワBOOKS)
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古宮九時
(DREノベルス)
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わんた
(DREノベルス)
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小鳩子鈴
(DREノベルス)
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ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
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ほのぼのる500
(TOブックス)
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内河弘児
(TOブックス)
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(TOブックス)
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あfろ
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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うちのまいこ
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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まめ猫
(まんがタイムKR フォワードコミックス)
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秋月壱葉/望月麻衣
(アクションコミックス)
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クール教信者
(アクションコミックス)
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碓井ツカサ
(サンデーうぇぶりコミックス)
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しょたん
(サンデーうぇぶりコミックス)
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野田宏/ふくしま正保
(ビッグコミックス)
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野田宏/若松卓宏
(ビッグコミックス)
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千月さかき/姫乃タカ
(角川コミックス・エース)
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斯波浅人/浅名ゆうな
(角川コミックス・エース)
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otakumi/ベキオ
(角川コミックス・エース)
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天海雪乃/タンバ
(角川コミックス・エース)
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岡叶/夏目純白
(角川コミックス・エース)
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由伊大輔/高橋びすい
(角川コミックス・エース)
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吾嬬竜孝/西崎義展
(角川コミックス・エース)
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吾嬬竜孝/西崎義展
(角川コミックス・エース)
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Crosis/松尾葉月
(角川コミックス・エース)
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内河弘児/よしまつめつ
(ヤングチャンピオン・コミックス)
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11月9日

さばねこ/ちゃつふさ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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渡真仁/三嶋くろね
(ドラゴンコミックスエイジ)
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カタセミナミ/千月さかき
(ドラゴンコミックスエイジ)
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MIGCHIP
(ドラゴンコミックスエイジ)
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天原/masha
(ドラゴンコミックスエイジ)
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車王
(ドラゴンコミックスエイジ)
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荒木佑輔/メソポ・たみあ
(ドラゴンコミックスエイジ)
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石沢庸介/謙虚なサークル
(KCデラックス)
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横田卓馬
(シリウスKC)
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塀流通留/藤井ふじこ
(シリウスKC)
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内々けやき/あし
(シリウスKC)
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福田直叶/むらさきゆきや
(シリウスKC)
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冬葉つがる
(シリウスKC)
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志瑞祐/青桐良
(シリウスKC)
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松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
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西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
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カジカ航/伏瀬
(シリウスKC)
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真島ヒロ/上田敦夫
(講談社コミックス)
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藤栄道彦
(バンチコミックス)
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11月8日

安部真弘
(少年チャンピオン・コミックス)
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蛙田アメコ/冬野なべ
(少年チャンピオン・コミックス)
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11月7日

雨隠ギド
(アフタヌーンKC)
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妃羅/山田リューセイ
(ガンガンコミックスUP!)
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鳥羽徹/栗元健太郎
(ガンガンコミックスUP!)
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裕夢/ボブキャ
(ガンガンコミックスUP!)
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こゆびた べる
(ガンガンコミックスUP!)
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えぞぎんぎつね/阿倍野ちゃこ
(ガンガンコミックスUP!)
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風来山/沖野真歩
(ガンガンコミックスUP!)
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相崎壁際/四季ムツコ
(ガンガンコミックスUP!)
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平成オワリ
(SQEXノベル)
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美袋和仁
(SQEXノベル)
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11月5日

雨堤 俊次
(宝島社文庫)
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山本 巧次
(宝島社文庫)
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ヒロサキ/冬馬倫
(フロース コミック)
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冨月一乃/雨宮れん
(フロース コミック)
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11月4日

尾田栄一郎
(ジャンプコミックス)
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冨樫義博
(ジャンプコミックス)
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矢吹健太朗
(ジャンプコミックス)
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加藤和恵
(ジャンプコミックス)
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権平ひつじ
(ジャンプコミックス)
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松井優征
(ジャンプコミックス)
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鈴木祐斗
(ジャンプコミックス)
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辺天使/津田穂波
(ジャンプコミックス)
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伊藤砂務
(ジャンプコミックス)
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天野明
(ジャンプコミックス)
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ちると
(ジャンプコミックス)
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横山左
(ジャンプコミックス)
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松本直也
(ジャンプコミックス)
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稲岡和佐
(ジャンプコミックス)
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静脈/依田瑞稀
(ジャンプコミックス)
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岩田雪花/青木裕
(ジャンプコミックス)
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伊科田海
(ジャンプコミックス)
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河本ほむら/羽田豊隆
(ジャンプコミックス)
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ONE/村田雄介
(ジャンプコミックス)
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マポロ3号
(ジャンプコミックス)
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篠原健太
(ジャンプコミックス)
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近本大/新川権兵衛
(角川コミックス・エース)
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路生よる/藤堂流風
(角川コミックス・エース)
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三上康明/田中インサイダー
(角川コミックス・エース)
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藤本ケンシ/井出圭亮
(ヤンマガKCスペシャル)
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山田恵庸
(ヤンマガKCスペシャル)
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岡本倫
(ヤンマガKCスペシャル)
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植野メグル
(ヤンマガKCスペシャル)
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新井春巻
(ヤンマガKCスペシャル)
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ARATA/まきしま鈴木
(PASH!コミックス)
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せるげい/くまなの
(PASH!コミックス)
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航島カズト/タンサン
(PASH!コミックス)
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渡 琉兎
(ドラゴンノベルス)
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葵すもも
(ドラゴンノベルス)
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綾村 実草
(ドラゴンノベルス)
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並木 陽
(星海社FICTIONS)
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