身代わり伯爵

身代わり伯爵の婚前旅行 2.狙われた花嫁3   

身代わり伯爵の婚前旅行  II狙われた花嫁 (角川ビーンズ文庫)

【身代わり伯爵の婚前旅行 2.狙われた花嫁】  清家未森/ねぎしきょうこ 角川ビーンズ文庫

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アルテマリス入りした途端に誘拐!?そんな手荒い歓迎を受けたミレーユは、首謀者ジークから花嫁の介添え人である、薔薇の乙女の大役を任せられることに。ところが、シアラン国宝・蒼の宝石が盗まれる。ミレーユは、大公の婚約者としてお姫様ぶりっこ生活を送りながら、リヒャルトに秘密で潜入調査に乗り出す!!だが、時を同じくして、花嫁を狙った陰謀も動いていて!?国を超えた筋肉バトルも開催!?『婚前旅行編』第2弾。

やっと、やっとアルテマリスに帰って来たミレーユ。やあ、リヒャルトを追いかけてシアラン公国に向かった時には、これだけ長い間帰れない事になるとは思わなかったもんなあ。しかも、まさかのシアラン大公の婚約者としての帰還である。ミレーユを知っている人たちにとっては、一体何がどうしてこうなった、って感じでしょうねえ。しかも、あの活発が過ぎて暴走気味のハチャメチャ娘が、いっちょ前に色気を醸しだすようになった上に、周りの目も憚らずにリヒャルトとイチャイチャ時空を形成する始末。あのジークが唖然としてしまうくらいだから、変わりも変わったり、だろう。ミレーユはぶっちゃけ、何処に居てもあんまり変わらないのだけれど、リヒャルトがシアランに居る時よりもどうもリラックスしている節があって、その分余計にミレーユにベタベタしてるんですよね。お陰で近年稀に見るイチャイチャ度で、好い加減自重しろw まあ、立場や責任のあるシアラン公国と違って、一騎士として過ごしていたここアルテマリスでは、今尚同輩として接してくれる仲間もおり、家族同然に扱ってくれるアルテマリス王族の皆も居てくれるわけで、そりゃあシアランよりもだいぶ気楽なんだろう。エドゥアルトがなぜかまだ来てないので、ミレーユパパの御目付けがない、というのも自重しきれていない原因の1つか。

そういや、ジャック団長がまたエライ人に懸想してしまって。あんた、死にたいのかおい。って、団長ってば相手の素性気づいていないのか!? ミレーユ・ママその人を連れに行ったんじゃなかったんかい。気づいていてメロメロになっているのなら、それはそれで質が悪いぞw ただまあ、団長の失恋は決定的とは言っても、なぜここで団長のいつもの悪い癖の相手がミレーユ・ママだったのか、というのは注意しておくべきなのでしょう。もしかしたら、ミレーユとリヒャルトに先駆けて、ミレーユの両親の件が片付くフラグかもしれないな。

さて、アルテマリスに帰ってきた事によって、セシリア様関連もひとつの区切りがついたかな。ようやく、兄と妹として接することの出来たリヒャルトとセシリアの二人のひとときに、心もほんわか。異母姉のアノ人とも、どこまで真実を知っているのかわからないけれど、姉妹の契りを結ぶことに選って昔と同じような関係を取り戻すことが出来たわけで。でも、セシリアは今更元の身分を明かすことはやっぱりできないのか。まあ今の身分のままの方が、フレッドとはうまく行きそうだけれど。さすがに、ベルンハルト公爵家の子息二人共をシアラン公国家の人間と結婚させるというのはややも問題視されかねないですしね。セシリアがアルテマリス王家の王女という身分のままなら、まだ丸くおさまるでしょうし。
そのフレッドだけれど、彼のリディエンヌ様への思慕って本物だったの!? てっきり、フリなんだと思ってた。ジークとリディエンヌの結婚が正式に執り行われる傍らで、らしくなく黄昏るフレッドの姿に愕然。いやいや、似合わないから似合わないから。と言う事は、彼のセシリアへの感情って本当に忠誠心の方が多めのそれだったのかしら。うむむ、これはセシリア、思ってたよりも苦労するのかも。まあ彼女は彼女で今回の一件を通じて覚悟完了したみたいだけれど。頑張れ、お姫様。ミレーユよりも遥かに先行き大変そう、というのも妙な話ですけれど。

表紙は相変わらず男装短髪のミレーユですけれど、作中挿絵の彼女は仄かに色気が匂い立つような、実に女性らしい女性として描かれていて、改めて見違えたなあ、と実感させられました。過労で倒れたあとでリヒャに看病してもらうシーンの挿絵なんか、もうねえ……あきまへんあきまへん。歯が溶けるw

前巻でミレーユを助けてくれた謎の少年の正体は結局この巻では明かされないままの上、以前の記憶封印の魔術の伏線まで出てきて、また不穏な空気が流れだしていますけれど、それより何より、そろそろリヒャの理性が限界に近いっぽいので、早く結婚させてやれよ、と思う今日この頃でした(笑

シリーズ感想

身代わり伯爵の婚前旅行 1.すれ違いの蜜月4   

身代わり伯爵の婚前旅行  Iすれ違いの蜜月 (角川ビーンズ文庫)

【身代わり伯爵の婚前旅行 1.すれ違いの蜜月】 清家未森/ねぎしきょうこ 角川ビーンズ文庫

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婚約式を終え、アルテマリスに里帰りすることになったミレーユとリヒャルト。婚前旅行と大はしゃぎのミレーユだけど、道中何者かに襲われ、リヒャルトが怪我を負ってしまい!? 2人の行く末は前途多難!! 新章開幕!
何者かの襲撃を受けて婚前旅行どころじゃないよ!! という話になると思ったら、むしろ久々に二人きりになれて普段よりもイチャイチャしてまさに婚前旅行!! って、どこが糖分控えめですか。本気で普段よりも加糖状態だよ、これ! 通常運行ですら稀に見る糖分過多状態なのに、参ったねえ。
普段邪魔してくるうるさ型とも離れ、それぞれの仕事や立場に追われる事もなく、リヒャが怪我をしたとは言えゆっくりと二人だけの時間を作り、お互い忙しさもあって離れていた時間も多い分、もう一度お互いの気持ちを確かめ合う事が出来たご様子で。まさにこれ、結婚を前にした婚前旅行ですよ。
考えてみれば、二人がちゃんと相思相愛になってからこれだけ二人きりで居たのって初めてなんじゃないかな。シアラン大公妃としてやっていく覚悟を決めてから、一生懸命花嫁修業や大公妃としての勉強を頑張ってきたミレーユだけれど、なんていうんだろうね……アルテマリスに居た頃、リヒャへの気持ちの正体をまだ自覚していなかった頃に比べて、二人きりで居ても芯が通った感じがするんですよね。ただ恋心にフワフワしているのではなく、というよりも恋人として一緒にいたい、というのじゃなくて、ちゃんと奥さんとしてリヒャルトと添い遂げるのだというどっしりとした自負を伴っているのである。リヒャルトというただの男を愛するのは当然なんですけど、彼は同時にシアラン公なんですよね。彼はその地位に戻るために多くの苦難を乗り越えてきて、公国を立て直すのだという使命に全霊をかけている。リヒャルトとシアラン大公はイコールによって結ばれ離れがたいものなのです。だからこそ、リヒャルトを愛するミレーユは、ただ一人の男を愛する無邪気な娘で留まる事など考えもせず、彼を愛するがゆえに、シアラン大公を大公妃として支え、守るのだという意識を自然と自身に根付かせていくのです。このへん、ミレーユってむちゃくちゃ健気で献身的なんだよなあ。この娘が凄いのは、影から支えるなんて大人しい真似はせず、自分が前に出てって彼の盾になる事も辞さない心持ちでいるところなのですが。この娘って奥さんとしての献身を、内助の功じゃなくて用心棒か何かだと思っている節があるのが面白いw
とはいえ、この娘がエラいのは、何度も言っていると思うけれど、ヒトの話を聞かずに勝手な行動に出ることを絶対にしないところなんですよね。それだけリヒャへの信頼が絶大なんだろうけれど、彼に言われたことは絶対に守るんですよ。ミレーユ当人は良かれと思って彼の言う事とは違う行動を取るべきなんじゃないかと悩みはするんですが、最終的に自分の手前勝手な判断よりもちゃんとリヒャや周りの人の言うことを聞くのです。このあたりは、その他の少女系レーベルの女性ヒロインとは決定的に違うところだよなあ。おかげで、リヒャとミレーユって婚約して以来、すれ違いや誤解による行き違い、離れ離れにはぐれてしまったり、ということが全然ないんですよ。今回の婚前旅行での襲撃事件ではついに二人が引き裂かれるのかと思ったら、結局離れることなく最後まで一緒にイましたしねえ。
お陰で読んでるこっちもストレスたまらないし、二人がどれだけイチャイチャしていても、それに相応しいだけの絶対の信頼と愛情をかわしあっているのを何度も示されているから、安心してニヤニヤできるのでありがたいです。

ついに、リヒャを連れて地元の下町に訪れたミレーユ。ロイはもう、自業自得だw ツンデレは本命じゃないと概ねこうなるという無残な見本になってしまったなあ。にしても、婚約者を連れて帰ってきたミレーユへの地元の人達の反応が酷いw まあ、パン屋でおてんばやってたころは、女とも思えない豪傑っぷりを見せてたわけで、今の可愛らしいミレーユはまさに別人みたいなもんだもんなあ。イラストの方も、最初の頃のようなボーイッシュな雰囲気から今回のなんか見てると、わりとコミカルな表情のシーンばかりなのにどこか艶っぽさを感じる佇まいになってるんですよね、ミレーユ。イラストでも、しっかりと恋する乙女を通り越して人妻らしいラインがにじみ出てきたとでも言うんでしょうか♪

牢獄に入っていながら未だに伯爵が蠢動してて不気味な限り。無害かと思われたフィデリオがやっぱり不気味な動きをしているのがどうにも不安。この人、悪意もなさそうだし、ミレーユに対してもリヒャに対しても好意的な感情しか持ってなさそうなんだけれど、何を考えているかわからなくて気持ち悪いんですよね。単純に叛乱を企てているわけじゃないようなんだが……単に騙されてるだけ?
ともあれ、久々に舞台はアルテマリス。懐かしい面々との再会が楽しみだ。そうか、今度は兄貴の影武者じゃなくて、正式にシアラン大公の婚約者として登城することになるのか。

シリーズ感想

身代わり伯爵の花嫁修業 3.禁断の恋の手記3   

身代わり伯爵の花嫁修業  III 禁断の恋の手記 (角川ビーンズ文庫)

【身代わり伯爵の花嫁修業 3.禁断の恋の手記】 清家未森/ねぎしきょうこ 角川ビーンズ文庫

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体力勝負で花嫁修業を乗り切ろうとするミレーユについに最後の試験が出された!! それは禁断の恋が綴られたベストセラー手記の作者を探すこと。何とこの手記はミレーユへの恋心を綴ったものでーー!?
やばいなあ、そろそろ自分も塩が欲しくなってきたぞ。いや、むしろインシュリンが必要なんじゃないか? 血糖値とか気にしなきゃいけない年齢になってきてるわけだし。
というわけで、ミレーユとリヒャルトのイチャイチャは留まるところを知らず、リヒャルトそろそろ死ぬんじゃね? こんな可愛らしくて無防備に懐いて甘えてくる婚約者を前にして、お預け状態のリヒャ。最近、過去の悪夢に苛まれて眠れなかったのは、葬送の儀が迫っているからという表向きの理由の他に、どうにもミレーユとスキンシップ禁止というエディパパのお達しに対するストレスがあったようにしか思えない。というか、あれはもう禁断症状でしょう。お陰で、ミレーユに粉掛けてきそうな相手への嫉妬やら防衛反応がえらい事になってるぞw
エディパパも、そろそろお婿をイジメてやるなよー、と思ってたら、ようやく我慢してくれた。よく頑張った、よく我慢した、よく空気読んだぞ、パパっ。だいたい、パパからしたらリヒャだって息子みたいなもので、むしろ本当の息子のフレッドよりも可愛がってたくらいなんだから、もっと祝福してやらんとねえ。パパからしたら、ミレーユの結婚相手としてリヒャが最高だったんだから、未練がまし過ぎたわけです、今までが。まあ、リヒャが真面目にパパの言う事聞きすぎたというのもあったんでしょうけどね。パパさんの反応見てると、そこまで頑なに言った事守ってると思ってなかったみたいだし。
何れにしても、パパよく頑張った。我慢した。褒めて遣わす(笑

今回、何やら不穏な話も出ていたので、もうちょっと修羅場っぽくなるのかと思ってたら、フィデリオには特に思惑はなかったのか。これは、未だに男装でミシェルを名乗ってウロウロしているミレーユが悪いっちゃ悪い気がする。その誤解の御蔭で、ミレーユとリヒャの仲もさらに深まったわけで……って、これ以上深くなるてどんな深みにハマってるんだよと思わなくもないが(苦笑
しかし、ミレーユはやっぱり昔と比べると結構変わってるんだな。お転婆で頭よりも体力勝負って所は一緒のような気もするけれど、久々に逢った親友のシャルロットの目から見ると、びっくりするくらい見違えるように女らしくなっているという。色気なんて欠片もなかった昔と比べると、そりゃあ今のミレーユは「恋してます」というオーラをキラキラ輝かせてるもんなあ。シアラン編に入ってから逢ってないアルテマリス王国の人たちと再会したら、相当驚かれるんじゃないだろうか。次回から里帰り編らしいし、再会パートは楽しみだな。

と、肝心のサブタイトルにもなっている禁断の恋の手記。これの真相にはちょっとびっくり。度々、ミレーユと比べられていたサラだけど、そんなに似てるのかなあと前々から首をかしげてたんだが……いやいやいや、サラさんってそういう人だったの。そりゃあ容姿云々全然似てなくても、そっくりって言われるのもわかるわ。貴族の女子としては破天荒すぎる。ミレーユは下街で育ったから分からなくもないんだが、よくぞまあシアランみたいな堅苦しそうな所でそんな風に育ったもんだ。色んな若者から焦がれた目で見られていたのも当然だったのかもなあ。眩しいよ、サラという人は。
今回の一件を通じて、僅かなりともわだかまっていたものがスッキリと晴れて、シアランの宮廷内の問題は概ね拭き払えたのかな。ルド様というとんでもないアレもありましたけどw
まだ、伯爵と偽王が牢の中で不気味な存在感を示してるけど、今のところは何が出来るというわけでもなさそうだし。里帰り出来る環境は整ったのでしょうかね。

シリーズ作品感想

身代わり伯爵の告白  

身代わり伯爵の告白 (角川ビーンズ文庫 64-10)

【身代わり伯爵の告白】 清家未森/ねぎししょうこ 角川ビーンズ文庫

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兄貴の身代わりに男装して王宮に出仕していたのも、今となっては随分と昔の話に思えてくる。ミレーユがミレーユ本人として王宮に出入りするようになってからは、身代わり〜のタイトルも名前だけみたいになったのかなと思ってたけれど、よくよく読んでると細かくあっちゃこっちゃでちゃんといろんな人やら役割の「身代わり」をやってたりするんですよね、ミレーユ。作者さんが律儀なのか、タイトルに縛られているのか。
なんにせよ、今回はとうとう兄のフレッドが化けていたミレーユ姫に、フレッドが行方不明になってしまったために、当のミレーユ本人がミレーユ姫の身代わりとしてミレーユ姫として振舞う事に……わけがわからんわい!!(w
フレッドがミレーユの恰好をしてシアラン王宮で思いっきり変人な振る舞いをしていたために、本人であるミレーユが仕方なく兄の演じていたミレーユを演じる羽目になって、へこむやらブチ切れるやら、大変なことになってて、わりとシリアスな状況にも関わらず、笑った笑った。
後々、リヒャルトの妻としてシアラン公国の后妃となるかもしれないのに、シアランの人たちにこんな変人として認識されてしまったら、あとあと偉い事になるだろうに(苦笑
フレッドは一度は痛い目にあった方がいいんじゃないだろうか。結局敵情を探るために捕まったのはいいけど、あまりに行き当たりばったりじゃないの。自分がいなくなってしまったら、ミレーユ姫が行方不明扱いになって随分な騒ぎになっただろうに。たまたまミレーユが潜入してこなければ、どうなっていた事か。さらに挙句、ミレーユが敵中に取り残される羽目になっちゃうわけだし。
お兄ちゃん、シスコンはいいけど状況ひっかき回して逆にミレーユの足引っ張っちゃってるような気もしないでもないぞw

今回は最後までミレーユとリヒャルトは顔を合わす事もできないままなのだけれど、逆にその分お互いの恋心は燃え上がってしまっているようで。相手が目の前に居ないと、余計にその人の事を考えてしまうというのもあるんでしょう、ミレーユがリヒャルトとの今までの想い出を反芻するうちに、彼がどれだけ自分の事を想いやり、気遣い、大切にしていたのかを気付いてあげられたのは、思わずよくやったと褒めてやりたくなった。この子の鈍感度合いはヒドイもんだったからなあ。リヒャって、わりと強めに自分の好意を自己主張している方だったんだけど、完全にスルーしていたもんなあ。リヒャルトが自分の事を前々から好きだったと知った以上、それに照らし合わせて彼のこれまで行状を振り返ったら、そりゃあミレーユでもわかるか。
リヒャルトと結婚する事になるかもしれないという事実に、今までは現実感がなく戸惑いを感じている様子だったミレーユも、いつの間にか自然と彼と結婚することを前提に思考が回っている事に、ニヤニヤ。これで、顔を合わせたら合わせたで、結婚がリアルに目の前に感じられてパニックになるんだろうな、と予想出来てしまい、ニヤニヤ。
だったんだけど、また最後にえらい展開になっちゃったからなあ。少女モノの恋愛モノだと、これってかなり定番ですよねえ。あんまり引っ張らないで欲しい所だけど。この二人、ちゃんと両想いになってからまともに落ち着いて二人だけで過ごしてないもんなあ。お互い、身を潜めて敵中に潜入している立場だし、逢うのも隙を見ての逢瀬で僅かな間だけ。そりゃあ、燃え上がる一方だろうけど、ここまで燃え上がりっぱなしで行くとこまで行っちゃうと、落ち着いた時が大変だろうに(苦笑

今回はついに第5師団の面々にもミレーユの正体バレ。団長含め殆どのやつ、本気でミレーユが女だとわかってなかったのね。そりゃ、女にもてんわw


身代わり伯爵の失恋4   

身代わり伯爵の失恋 (角川ビーンズ文庫)

【身代わり伯爵の失恋】 清家未森/ねぎししょうこ ビーンズ文庫

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走り出したら止まらなさすぎにもほどがあるわーーーーっ!
なんかねー、ミレーユ見てたらあれ思い出した。チョロQ。ゼンマイが切れるまで、絶対に止まらない突進性。壁にぶちあたっても、すぐさま方向を変えて全力疾走。一瞬たりとも止まらねえぜ! という落ち着きのなさ。
止まったら死ぬのか、おまえさんは。

もうね、こうなってくるとリヒャーがかわいそうになってきたわ(笑
あれだけ危険だからと必死に遠ざけよう遠ざけようとしてた時には、あのわけのわからないすさまじいまでの行動力で、逃げても逃げても追いかけてくるし、追い払おうとしても無茶苦茶な手段でかかわってくるし、あげくにおらおらてめえらあたしのリヒャルトになにしやがんだー、とばかりに敵対勢力に喧嘩売るし。腹の減ったオオカミさんの前にあたしを食べてーとばかりにお腹見せて横たわる兎さんみたいに、無自覚にデレまくるしで、とまあ、子犬が足元でじゃれつく、とは程遠い、なんか大型犬か、むしろトラみたいな巨大な猛獣が圧し掛かってくるような勢いで追いかけてきていたのが、いざリヒャルトが切れて開き直って、もうたまらん好きですだー! と本気で告白してどんなお馬鹿でも疑いの余地がないほど気持ちを伝え切り、もう離さない遠ざけない何があろうとも一緒にいてください! と受け止め抱きしめようとした途端……今度は全力疾走で逃げだされたこの唖然茫然の境地。
もうなんか、笑えてきたわい!!
リヒャルトからすれば、「なんでーっ!?」だよなあ、これは。
ミレーユからすると、その行動原理はリヒャルトのため、という一点で一貫しているし、今回ようやく自分のリヒャルトへの想いが恋によるものだと自覚したにも関わらず、自分の想いは脇に置き、とにかくリヒャルトの助けになりたい、とする健気さは、実に女の子らしいかわいらしさにあふれていると思うんだけど……この娘の場合、その女の子らしさの発露が、「うおおおおおお!」という擬音だか雄叫びだかが聞こえてきそうな勢いでの全力疾走、暴発的な行動力に転化してしまってるのが、もうたまらんのよねえ、色々な意味で。
何気に彼女なりによく考え、それなりに真っ当なロジックのもとで行動しているだけにたちが悪い。なんか、考えてたら暴走というより、単純にスピード違反と一時停止違反なだけな気もしてきた。……いやいや、やっぱり暴走じゃないか、それは(w
もういっそ首に縄をつけるか、檻にでも入れてしまったらどうだ、とすら思うんだけど、そうなればなったで当たり前のように縄引きちぎるわ、檻破るわしそうで、全然安心できなさそうだなあ。
リヒャルトも、難儀な娘に惚れたもんだ。正直このロケット娘をどう捕まえておけるのか、想像もできん。両想いであることを認め合ったらうまくいくと思い込んでいただけに、止まらないミレーユの爆走にこっちも唖然茫然だったよ。いいから、ちょっとでいいからその場に立ちどまって云うこと聞いてくれー(苦笑

ギルバートの正体も明らかになり、シアラン宮廷陰謀劇も一気にリヒャルト側によって打開を迎えるかと思ったけど、着々とリヒャーが足場を固めて包囲網を構築していく一方で、相変わらずの偽王の不気味さと、ウォルター伯爵の狂気があらわとなり、一筋縄ではいかない様子。というより、真相が明らかになるにつれて、単純だった構図が混迷を深めてきた感があるよなあ。ミレーユの行動は、その混迷の霧を吹き飛ばすことになるのか、それともより事態を混乱させる方向に向かうのか。
どちらにせよ、リヒャルトの苦労は続くわけだ。ばかだなあこいつ、遠慮なんかしてないで、もう押し倒してしまえばよかったのに。我慢できないできないと言いつつ、意思決定を彼女のほうに預けるからそうなる。ミレーユに対抗するには、同じくらいの勢いで押して押して押しまくるしかないだろう?w
彼の攻勢は、並みのヒロインならひっくり返って後頭部打ってしまいかねない十分な勢い、積極性、問答無用さでしたけど、それでもなお、一瞬たりとも止まらないミレーユには足りなかったということだな。
どれだけだよ、いったい(苦笑


身代わり伯爵の求婚4   

身代わり伯爵の求婚 (角川ビーンズ文庫)

【身代わり伯爵の求婚】 清家未森/ねぎしきょうこ ビーンズ文庫

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ちょ、ちょ、ちょっ!! うぉい、リヒャっち。リヒャルト君! あんたぁ、そりゃあちょっと違うだろう。あんたのそれ、ミレーユを守る覚悟を決めた、っつーよりもミレーユの可愛さに辛抱たまらんくなりました! という投げっぱなしじゃないのか!?
我慢しきれなくなるくらいなら、最初から遠ざけようとすなーー!!(笑
そりゃあさ、もう逢わないつもりで置いてきたら、こっちの国まで追いかけてくるわ、追い返そうとしたら勝手に手助けしようと奔走しはじめるわ。なんでそんなことするんですか、と問い詰めたら、意訳するところの「リヒャルト苛めるやつは私が許さねえもん!」ときた。
逢うたんびに、無自覚に無防備なセリフぽんぽん投げ付けられたら、そりゃあクラクラ、と来るのもわかる。男だもん。食べちゃいたくもんるわさな。
だいたいミレーユって、ほんとーに自覚ないんだけど、自覚ないくせに「どうかわたしをたべちゃってください」と言ってるとしか思えないこと口走るもんだから、相手の男からすりゃあ、頭おかしくなるのも仕方ないのよ。これで当人に自覚があって言ってるのなら、多少はこっちも理性というか正気を以って対応できるんだろうけど。ミレーユのあれは、凶悪だからなあ。しかも逃げても逃げても追ってくるし。あの行動力だけは、半端じゃねえ。
うん、じゃあ仕方ないよね。
……なんか、最終的にリヒャルト君を擁護する側に回ってしまいました。


まあでもね、兄ちゃん伯爵はやっぱり妹のこと、甘やかしすぎなんだと思うのよ。そりゃあ宮廷暮らしはミレーユには辛いだろうし、シアラン王国では周りは味方と言えない相手ばかりで苦労はするでしょう。
でも、そこは敢えて送り出してやらないと。むしろ、帰ってくるな、というぐらいの勢いで。
結局のところ、フレッドの方が妹離れ出来てないんでしょうけど。
フレッドの気持ちも分かるんですけどね。実際に、兄妹の両親は大貴族とパン屋という形で別れ別れで暮らしてきたという過去があるわけですしねえ。王宮はある意味魔窟。自国ならともかく、可愛い妹を、自分の手の出せない他国の王宮に送り出すのは、やっぱり不安になるんもしゃあないっちゃしゃあないわけで。
でも、政略結婚じゃなくて、惚れた相手といっしょなんだから、送りだせよ、ほんとに。

とはいえ、なーんか上手い逃げ道らしきものも見えてきたわけで。現シアラン公が本当にそうなら、リヒャルトも戻ってこれる道が見えてくるんだよなあ。……それはそれで、ミレーユに対して甘いとおもんだけど(苦笑

身代わり伯爵の潜入4   

身代わり伯爵の潜入 (角川ビーンズ文庫 64-6)

【身代わり伯爵の潜入】 清家未森/ねぎしきょうこ 角川ビーンズ文庫


意外と言えば意外だし、改めて指摘されてみるとそういえばそうだと思わされた。ミレーユって、特に特技らしい特技って持ってなかったんですね。
いや、これまで自分が読んできた少女系レーベルの女の子の主人公って、何かしらの特技や特殊能力を持ってたり、何でも人並み以上にこなせたりという人たちばっかりだったので、成り行きから騎士団で見習い騎士として働くことになったミレーユが、なんも出来ないのを見て、今更のように驚いてしまったり。
そういやこの子、パン屋の娘として育った庶民の子なんですよね。いつも元気爆発だったから、普通に剣とかも使えるように思いこんでたし、事務処理能力も高等教育受けてないから、全然ないも同然だったのか。
……でも、これって最初の時の、兄貴である伯爵の身代わりをさせようって時にある程度教育しとけって話ですよね。流血女神伝のカリエほど詰め込めとは言わないけど。
とはいえ、この手の女の子の長所は、やはり負けん気の強さだわなあ。前向きでへこたれず、へこまされたら逆に剥きになって奮起する。あきらめないし、屈しない。何もできないから、とそこで立ち止まらないのが偉い所。
特にこのミレーユは、猪突猛進なくらいの勢いで突っ走るから、誰にも止められない。
止められないのが分かっているなら、リヒャルトはあそこで覚悟を決めるべきなんだよな。こいつ、ミレーユのことわかってるようで全然わかってないですよ。どれだけ突き放したって、付きまとわれるんだから、それなら目に見える手元に置いておいた方が実際的にも安全じゃないのか? 放っておいたら何をしでかすか分からないのは、これまでも嫌というほど思い知らされているはずなのに。
結局は、自分が惚れた女は自分の手で守る、という決意と覚悟が足らんのですよ。ビビってるのですよ。そのくせこの野郎、手を出しやがって手を出しやがって(笑
こりゃもう、無自覚にあんな可愛いことwあの場面でほざくミレーユが悪いんですけど。だいたい、結婚までしていいとまで思い、危険な場所まで一人で追いかけてきていながら、未だに好きかどうかよくわからんなんてヒドイだろうが。
いやいや、そうでもないか。ひどいのはやっぱりリヒャルトの方ですよ。好きだ、という決定的で後戻りできない一言を言うことなく、ミレーユはリヒャルトに対して甘すぎる言葉や提案を投げかけてくれているというのに、それを突っぱねちゃうんだから。
ミレーユの復讐発言は正当だと、判決します。控訴は認めません。

今回は潜入編ということで、シアラン公国での内紛は次回からが本格的に動き出しそう。兄ちゃんの独り言からすると、ミレーユそのまま残るルートになるのかなあ。

身代わり伯爵の脱走5   

身代わり伯爵の脱走 (角川ビーンズ文庫 64-5)

【身代わり伯爵の脱走】 清家未森/ねぎししょうこ 角川ビーンズ文庫


ほんとにいい意味で立ち止まらない暴走娘ですね、このミレーユ嬢はッ。止まると死ぬのか? 死んでしまうのか?
前回のリヒャルトの思いがけぬ対応に、悶々と思い悩むミレーユなのですが……あんた、年頃の乙女なら悩むにしろ寝室に篭るとかしなさいよ。
三日三晩厨房に篭ってひたすら徹夜でビスケットを作り続けるとか、いやまあそれは百歩譲っていいとして、それでリヒャルトのことを考えながらついついビスケットを作ってしまっているというシチュならまだ納得……できんけど! ひたすら「無……無無無無」とか「ここにはあたしとビスケットだけ。あたしはビスケットが大好き。ビスケットしか目に入らない――――」とか。
悩め、せめて大人しく悩めよ! 
こんなに全力全開で現実逃避に暴走するお嬢は見たことないよ(笑

ミレーユの素性が内外に露見し、公人としてジーク皇太子に拘束された際も一瞬もじっとしておらず、自力で脱出しやがるし。しかもこっそりじゃなく、騎士団相手に正面突破(笑
落ち着け。おまえ、ほんと落ち着け。
貴族の令嬢らしからぬ乱行とか騎士団の人行ってますけどね、庶民の娘だってこんな無茶苦茶なのいませんから。庶民を誤解しないでください、庶民はもっと普通です、限りなく普通ですw
ジュリア母ちゃん、あんたどういう教育してきたんだほんとに。どう考えてもあんたの育て方の問題でしょうに、なに今更ショック受けてんだww

と、いつもにも増して暴走しているミレーユですが、物語の方は以前から不気味に胎動を続けていたシアラン公国関連の懸案が、ミレーユの婚姻問題から表に浮上してきて、一気にシリアス展開に。
てっきり、内外に存在が露呈しシアラン公との政略結婚が持ち上がったミレーユの婚姻問題が中心に物語が進行すると思ったのですが、これが思わぬ方向に。
そうか、ジークってばそんな構想を抱いていたわけか。実際、これってまったく問題らしい問題なく関係者にとってもいいことずくめで、素晴らしい政略のはずなんですが……リヒャルトはこれを拒絶してしまうわけです。
リヒャルトの過去を考えれば、こういう危うい決断をしてしまうのも無理からぬこととは思うのですが、もどかしいったらありゃしない。
ミレーユは、リヒャルトのことを完全に好きで、それを論理的明確さをもって自覚するまで首の皮一枚のところまで迫ってる状態。その上、リヒャルトが自分にとってどういう存在かわからないままでさえ、自分の身の危険を覚悟してまで後を追いかけるぐらいの意気がある。
もし、リヒャルトがあと一言、ほんの一言でいい、ミレーユが足踏みしている原因である勘違いを正しさえすれば、二人の関係を押し留める障害は一切なくなるというのに。
今のミレーユなら、シアラン公国がどんな危険な魔窟だろうと、リヒャルトへの気持ちがはっきりしたなら、彼のパートナーとして一片の怯みもなく殴り込んでいくぐらいの気概はあるだろうに。
ただ、リヒャルトはそうした危険な場所にミレーユを連れて行きたくないからこそ、寸でのところ自分の気持ちを抑えているわけですから、この首の皮一枚の擦れ違いは、ある意味現状での必然ともいえるわけで……もどかしいなあ!
結局さ、リヒャルトがどんなことからもミレーユは自分が守り通す! っていう覚悟さえあれば、全部解決することなんですよね。
男の覚悟が足らんのですよ、覚悟がww
そのくせこの野郎、寝てるミレーユに不埒な真似を、不埒な真似を(どんがらがっしゃーん

とにかく、舞台はシアラン公国に。
むしろ、次の巻こそタイトルが【身代わり伯爵の殴り込み】になるんでなかろうかと期待するところでありますが。
今回、フレッド兄ちゃんがなんか本気で怒ってたっぽいのにはっきりとした動きが見えなかったのが逆に恐ろしいです。なにしでかすつもりだ、兄ちゃんww 兄ちゃん、やられたら仕返し三倍どころじゃ済まないタイプ
だしなあ。今からミレーユの政略結婚企てた身の程知らずの末路が可哀想なのですがw
今回意外だったのがヴィルフリート王子ですか。ミレーユがフレッドじゃなくフレッドの妹だと知って恋愛模様がどうなるかと思ってたら……ダメだこの王子。典型的イイ人だ(苦笑
場の勢いでリヒャルトを追いかけようとするミレーユを助けておいてからに、あとで自分が何やってるのか自覚してへこむあたり、真性のイイ人だww
大丈夫、あんたならきっといい人みつかるよー

身代わり伯爵の決闘4   

身代わり伯爵の決闘 (角川ビーンズ文庫 64-4)

【身代わり伯爵の決闘】 清家未森/ねぎしきょうこ 角川ビーンズ文庫


身代わり伯爵シリーズ、乗ってきましたねえ。これは面白い面白い。
ミレーユがフレッドの入れ替わりで男装してじゃなく、ミレーユとして王宮を出入りするようになってから、このシリーズは特に面白くなってきましたよ。
やっぱり、フレッドのふりをしてると窮屈な面があるんでしょうね。リディエンヌやセシリアといった、ミレーユの出自を知った上でちゃんと友達として接してくれる相手ができたことも、作品の幅が広がった要因に思います。やっぱり、女の子は女の子として動き回った方が溌剌としますもんね。それでなくても、ミレーユは市井の子で、活動的な性格してるわけですし。
今回も、シャルロットという、自分と似た境遇の貴族の娘と知り合うことで、女の子だけの劇団の座長に祭り上げられ、奔走することに。
女の子同士でわいわいやってるおかげで、ミレーユと二人きりになれず寂しそうなリヒャルトが、可愛そうというかいい気味といいますかw
そのせいか知らないですけど、今回はミレーユへのスキンシップがかなり激しかったような(苦笑
この男、物腰は控えめでミレーユへの接し方も丁寧で礼儀正しく穏やかなだけに、ポンといきなり素知らぬ顔でやらかすスキンシップが、けっこう強烈な衝撃なんですよね。ミレーユじゃないけど、ドキドキしてしまうw
というか、傍目にはイチャイチャしてるようにしか見えん。ミレーユパパが狂乱するのも無理はない。周りも、みんな後押ししてるしねえ。
でも、ミレーユは鈍チンだし、リヒャルトはミレーユが好きなのは間違いないとしても、それ以上踏み出すのに躊躇う問題を抱えているようだし、難儀なことだ。
ようやく、次あたりでリヒャルトの過去や素性に物語のスポットが当たりそうな勢いだけど……ミレーユも、明らかに無意識化ではリヒャルトのこと好きなんだから、そろそろ自覚してやってもいいんじゃないでしょうか。そろそろリヒャルトが可哀そうになってきたw
なまじ、リヒャルトに対してまったく拒否のそぶりもなく、スキンシップも照れながら嫌がってないし、かなり受け入れちゃってるだけに、肝心なところで笑顔で「???」とスルーされるところなんか……(涙

今回、シャルロットの恋も叶い、ツンデレなセシリア王女の想いもなんだかんだと届いてる感触の中、肝心のミレーユとリヒャルトに関してだけはなにやら前途多難な様相を呈してきているところがなんともはや。
そろそろ、恋を自覚したミレーユのパニックぶりをみたいところでありますw


 

12月1日


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