霜島ケイ

あやかし同心捕物控 とんちんかん ★★★★   



【あやかし同心捕物控 とんちんかん】 霜島 けい  光文社時代小説文庫

Amazon
Kindle BOOK☆WALKER

盗人と疑われ、番屋につきだされてきた青物売りのお駒を放免してやった同心の柏木千太郎。跳ねっ返りで威勢はいいが、早くに両親を亡くし、十一で人買いに売られ苦労して生きてきた娘だ。そんなお駒を陰から見守っているらしき謎の男がいた―。その正体とは?(表題作)顔はないけど男前。のっぺら同心と仲間たちがあやかし騒ぎ解決に走る、妖怪捕物帖第三弾!


前の出版社でのシリーズは2巻までで止まっちゃったのですけれど、光文社から改めて再版されたのがこの「のっぺら坊」の同心柏木千太郎が活躍する【あやかし同心捕物控】でした。
でもそれって、同じ光文社から霜島先生が出されている【九十九字ふしぎ屋 商い中】との兼ね合いで再版しただけで、それでお終いだと思ってたんですよね。
まさか、新たに第三巻が出るとは。嬉しい……(しみじみ)

時代小説の醍醐味の一つに「人情物」があると思うのですけれど、本作はまさにその人情物の極みなんですよね。人情とはすなわち、人としての情け。他人への思いやり。これが、本作には目一杯詰まっている。情に厚いのは決してメインの登場人物たちだけではなくて、無名の人々もみんななんだかんだと優しいんですよ。
たとえば、第一話の主人公となるお駒。まだ十を幾ばくか過ぎたばかりの子供である彼女。人買いから逃げ出した子供に過ぎないこの子が、なんだかんだと長屋に暮らせて仕事も貰えて働いて生きていけているのって、様々な人たちがなにくれとなくこの身寄りのない娘を助けてくれたからなんですよね。住むところを世話してくれて、仕事も世話してくれて、と何の得もないのに手を尽くしてくれる情け深い人が幾人もいたわけだ。
お駒も、そんな情けに報いるために懸命に頑張るんだけれど、儘ならないのもまた人の世。人買いの追ってに追いかけられたり、見覚えのない金が手元に現れ盗人に間違われ、と苦労に苦労を重ねている。でも、そんな境遇に挫けることなく拗ねることなく、胸を張って真っ直ぐに生きてるんですよ、このお駒は。
もうメチャクチャいい子なのですよ。それも世間知らず故の苦労も知らない世の中の闇も知らないが故の気軽な善性ではなく、苦労に苦労を重ねた上でなおどっしりと揺るぎなく据え置いた貫目のある善性というべきか。まだ子供にも関わらず、お駒の言葉には人生の苦味を味わい尽くしたような悟りがあり、その上で人の善性を体現するかのようなセリフを誇るでもなくただただ自然と口ずさむのである。
イイ子を描くことはさして難しいことではないかもしれない。でも、倫理的にも当たり前のことを行い、口にすることでここまで「ああ、この娘は本当に良い子だ」としみじみと感じ入ってしまう、相変わらず霜島先生の人物描写たるや、尋常ではないと改めて思い知らされる次第である。
そんでもって、こういうホントにイイ子が、イイ子であるからこそきちんと報われることこそが、人情物の醍醐味なんですよね。それを主導するのが、我らがのっぺらぼうの千太郎とその一党。自分は盗みなんかしていない、と言い張るお駒を、お前は盗んでいない、と即座に信じて解き放つ千太郎、このシーンが好きでねえ。自分の潔白を、自分の在り方を、自分という人間そのものをこんな風に信じてくれることが、辛い思いを幾度もその身に、その心に刻んできたお駒にとってどれだけ嬉しいことだったか。
それからも、雨が続いて仕事が捗らずその日の食うものにも困っていた時に、さり気なく自分の子供の子守の世話なんかを頼んだりして、あれこれ世話を焼くわけですよ、千さんたら。
こういう、町の人達一人一人をよく見てくれる、見守ってくれる同心がいるわけですから、相手が人間じゃなくのっぺらぼうであろうと、そりゃ江戸の街の人々に慕われますわなあ。

第二話の憑き物のお話も、一度は途切れてしまった親子の縁、親子の情を人知れずつなぎ直す、そんなお話。本来なら既に潰えてしまったはずの絆であったものが、偶々最期を看取ったのが千太郎であったが故に、千太郎たちの尽力によって想いと願いを託して残すことが出来たというお話だったんですよね。本来ならもっと切なくも物悲しい話になりそうなところを、どこか心安らぐコメディチックなノリとテンポで描かれるのがまた良い味が出てるんですよね。暗い雰囲気などどこにもなく、どこか明るく脳天気に、しかししっとりと温かみの余韻を感じさせてくれる、思いやりをじっくり噛み締められる作品でありました。

しかし、正悟はまだぐだぐだしていて、おようさんとくっつけてないのか。じれったいというかなんというか。はやく所帯持ちなさいよ。

ぬり壁のむすめ 九十九字ふしぎ屋 商い中 ★★★☆  

ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社時代小説文庫)

【ぬり壁のむすめ 九十九字ふしぎ屋 商い中】 霜島けい 光文社時代小説文庫

Amazon
Kindle B☆W

あたしって、ついてない。三つ目の働き口をなくし、るいは途方に暮れていた。母を早くに亡くし、左官をしていた父もぽっくり逝き、天涯孤独の身だ。その死んだはずの父が困りものなのだが……。ふと入った路地で見つけた「働き手を求む」の貼り紙――。この世ならぬ者が見える少女が、ちょっと迷惑な父とともに、人助けならぬ亡者助けに奔走する! 痛快時代小説。
ぬり壁の娘って、ぬりかべがどうやって娘作るんだよ、なんて疑問はあらゆる存在が人化する昨今では疑問にもならなかったのだけれど、そもそもお父さん最初からぬりかべじゃなくて元々は人間だったのか。
てっきり、ぬりかべの娘だからバリア張れるシールド能力持ちかと思ったのに。まあ、人情妖怪奇譚のどこもバリアを必要とする部分はないのですけれど。
そんなぬりかべの娘のおるいさん。いわゆるチャキチャキの江戸っ子娘さんだなあ、この主人公。気風が良くて、物怖じせずに人情に厚いと。いわゆる「視える」体質の持ち主、どころか幽霊に触ることまで出来るってんだから大したものである。九十九字屋の旦那も驚いていた部分だけれど、これだけ幽世に近しい性質を持っているにも関わらず、陰らしい陰を全然持ってないですよね。幽霊の怖い部分を知らないわけじゃないのだけれど、その手の質の悪い怨霊の類には近づかない賢明さも持ち合わせている、はず。その手の怨霊に成りかけてた幽霊に、中途半端で鬱陶しいはっきりせい!と叱り飛ばしてるあたり、どうなんだろうと思わないでもないんだけれど。
でも自分もこれからの生活の見通し立ってなくて大変な時に、幽霊の話を腰据えて聞いてあげるあたり、どうしようもないくらい良い子なんだよなあ。
松吉の話のときもそうで、他人のために本気で怒ることの出来る人は優しい人なんですよね。悪しきを糾弾する快感のために他人の不幸を利用して怒る、という類いのものではない、本物の優しさ。
幽霊たちが、霊魂になってまで現世に引き留められていた未練が、彼女が話を聞いてくれて、感情移入してくれて、自分たちのために駆けずり回ってくれるのを目の当たりにしたとき、スゥッと晴れていくあの未練がなくなる、気持ちが晴れる、思い残すこと無く成仏できる、という心地を描く時の描写がなんとも好きでねえ。るいの方の、決してやってあげてる、という押し付けがましい思いではなく、自分がやりたいからやる、という気構えがまた気持ちが良いんですよ。九十九字屋のネコさんが一発で贔屓になってしまったのもむべなるかな。むしろ、あの店主の捻くれ具合がどうよ、という感じである。なんとなく、るいが勢いよく牽引してくれている雰囲気を一人で引きずり止めている感すらある感じですし。あの人当たりの悪さには相応のエピソードとか原因もあるのでしょうけれど。
にしても、壁から壁に自在に動き回れる親父殿、付きまとわれると鬱陶しいけれどどこにでも現れて守ってくれる、という意味では頼もしいなあ。鬱陶しいけれど。
こんな妖怪に成り果てた父親を、見捨てずになんとか一緒に暮らせないかと苦心するるいはほんと良い子です。親父、もっと娘を気遣えよー。

霜島ケイ作品感想

ひょうたん のっぺら巻之二 ★★★★   

ひょうたん のっぺら巻之二(仮) (廣済堂モノノケ文庫)

【ひょうたん のっぺら巻之二】 霜島ケイ 廣済堂モノノケ文庫

Amazon
Kindle B☆W

江戸の人々は言う、「江戸で人気ののっぺらぼう同心を見て驚くなんざ、とんだ江戸っ子の名折れよ」と。情に篤く正義感の強い柏木千太郎のことだ。しかし、江戸っ子たちにも、のっぺらぼうだからこそ気になることがある。柏木の旦那はどうやって飯を食べている?
―実は、腰から下げたひょうたんに、胃の代わりに食べさせるのだが、そのひょうたんがなくなったから一大事!他に使いようもないのに、いったい誰が盗んだのか。同僚の片桐正悟と下っ引きの伊助が江戸中を探し回り…。のっぺらぼう同心の心優しい捕物帳、大好評第二弾!

千さん、胃だけ外部端末なの!!? 昔、何かで見たのっぺらぼうは、食べるときだけ口の部分がぽっかり空洞が空いて、という感じだったので千太郎さんもその類いだと思っていただけに、携えているひょうたんに食べさせる、という発想はなかった! でも、それってなくしたら大変じゃないの!? と思ったら、案の定ひょうたんを誰かに取られてしまってさあ大変、という話に。
このひょうたん、千太郎さん自身が食べ物を入れないと千さんが食べた、ということにはならないのね。千さん、「あーん」という風に食べさせてもらえることは出来ないのかー。いやまあ、武士がそんな食べさせ方させてもらうというのはアリえないのだけれど、夫婦仲の良さと千さんの人柄を思うとないこともないような気がしないでもないので、微妙に勿体無い。
この「ひょうたん」がまたじんわりと心温まる人情はなしでねえ。人間とあやかしは違う存在でありながら、この江戸では寄り添うようにして一緒の時間、一緒に空間で生きていることを実感させてくれる話でもありました。ひょうたんを無くして食事を取れなくなって弱っていく千さんを心配して奔走するのは、人間の同心である正悟と伊助。話を聞きつけた江戸の人たちも、これがそうじゃないかとみんなしてひょうたんを持ち寄ってきてくれて、それこそ山になるくらいひょうたんが集まってくるんですね。そして、ひょうたんを盗んだ天邪鬼の子も、イタズラで盗んだのではなく、彼なりに必死の思いで食べ物を食べるひょうたんを盗ってきたわけで、その理由がまた泣けるのですよ。彼の行く末も含めて、人と妖怪の変わらぬ優しさが染み入る話でした。

一方で続く「丑の刻参り」は逆に人と妖怪、双方の怨念が渦巻く、それこそおどろおどろしい怪談になっているわけですが、それに一人の町娘の、自身の許嫁である岡っ引き見習いの伊助への複雑な思いが本物の愛情へと変わっていく恋物語にもなっていて、にんともかんとも(笑
元々幼馴染同士でもある二人であるが故に、成り行きというか自然の流れでそのうち夫婦になることも受け入れてはいるのだけれど、お互いよく知るもの同士であるが故に熱量みたいなものは存在しなかったんですよね。それが、この恐ろしい事件に巻き込まれたことで自分がどれほどこの幼馴染を心の拠り所にしていたか、そして相手が見栄っ張りで頑固者な自分の内面をちゃんと理解してくれていたことがわかって、その上で彼が体を張って自分を守ってくれることや岡っ引きの仕事や千さんを助けることをどれほど誇りに思って大事にしているか、彼の大切なものを飲み込むことが出来て、彼に対する想いがはっきりと形になり、熱が灯るのである。
いい話、なんですよ。
対比として、あやかしを産む怨念へとすら変わってしまう恐ろしい情念と対決する話でもあるだけに、なおさらに引き立つんですねえ。相変わらず、伊助が千太郎のこと好きすぎて、嫁さんとなる由良も色々大変だなあとも思うですがw

しかし、千太郎の母親でも有る妖狐の艶さんが実に頼もしい。格好の良い女の人の代表みたいな感じで、千太郎の親父さんとの若い頃世代の話なんかもみたくなるくらい、この両親も魅力的なんですよねえ。

1巻感想

のっぺら あやかし同心捕物控え 4   

のっぺら-あやかし同心捕物控え- (廣済堂モノノケ文庫)

【のっぺら あやかし同心捕物控え】 霜島ケイ 廣済堂モノノケ文庫

Amazon
Kindle B☆W
南町奉行所定町廻り同心、柏木千太郎はのっぺらぼうで顔がない、れっきとしたあやかしだ。だからといって江戸っ子はいちいち驚かない。そんな千太郎の元に「ある娘が拐かされそうなので男を捕まえてくれ」と、話の筋が通っていそうで通っていない奇妙な依頼が。依頼人は赤い珊瑚の玉簪をした婀娜っぽい美人だったがどうにもおかしい。下っ引きの伊助、同僚の片桐正悟とともに調べ始めると…。江戸の町を颯爽と歩く、顔も気性も「さっぱり」としたのっぺらぼう同心が不思議事件を解決する、心優しい捕物帳!
あらすじを読まないでそのまま本編突入したので、てっきりあやかし関連の事件ばかり巻き込まれる同心のお話かと思い込んでいたのです。まさか主人公の八丁堀その人が妖怪とは想像だにしていなかったんで、いきなり出てきた主人公がおもいっきり「のっぺらぼう」だったのには、度肝抜かれたさ! ひっくり返ったわ! しかも、正体全然隠してないし! 全江戸に知れ渡ってるし! 
ものがのっぺらぼうだけあって、千太郎こと千さんには目も鼻も口もなく、口がないのでこの人、全然しゃべらないんですよね。でも、一言も口を利かないにも関わらず、千さんって恐ろしく雄弁で感情豊かなのである。いや、言葉無しで語るべき表情すらないので、顔を見りゃわかるってなもんじゃないんだけれど、なんでかわかるんだよねえ。ジェスチャーか? ジェスチャーなのか? わりと愉快な性格していて、小物な上司をからかって遊んでたり、江戸っ子らしい粋なところを見せてくれたり、とこれがまたいい男なのである。江戸市中でも評判の頼りになる同心で、「男は顔じゃあない」とそのいい男っぷりを噂されている人物、ならぬあやかしなのであります。
いやあ、もうさすがは霜島ケイさん、というべきか。まったく頭になかったところからザクザクとつきこんでくるあやかし譚でありました。人間の世界と幽世の、相容れぬところと寄り添うところの境界線を人情味たっぷりに描くことに関しては、これまで書かれた様々な作品の中でも共通していたものでありますけれど、まさか江戸時代の時代小説で、こうも面白おかしく、じんわりと染み入るような人情モノのあやかし物語を書いてくれるとは。
しかし、こののっぺらぼうの旦那、既に奥さんと娘さんまで居るのだから大したものである。いや、この奥さんが千さんに惚れて添い遂げるまでのエピソードがまた笑えて楽しいんですけどね。奥さんの顔の好みがある意味すごすぎるww
へのへのもへじのエピソードとかでは、千さんの娘小春への溺愛っぷりが物凄いことになっていて、家族仲の良さは羨ましいほど。のっぺらぼうとか関係ない良い家族ですなあ。

短編集の三話構成。第一話こそ、いわゆる仇討話の変則型となるのですが、二話目の「ばらばら」なんか、女性のバラバラにされた肢体が発見されて、という凄惨な始まりのわりに随分とほっこりとした、全然血生臭くない、愉快でありつつも誠実な人間の心根の健やかさにじんわりと温かくなる良い話でしたし、三話目なんかは女性が苦手で堅物だけれど本当にイイ男な、千太郎の同僚の同心片桐正悟の淡い恋物語だったりと、読んでいて思わずニコニコと相好を崩してしまっている心地良いエピソードばかりで、いやあ堪能させていただきました。事件もそれぞれ、ひねりが聞いていてなかなか先が読めない紆余曲折っぷりが本当に面白かった。

筆談という形で結構色々喋ってくれる千さんだけれど、やはり表情がない分ふとした瞬間何考えてるかわからない時はあるんですよね。それを長年の付き合いで真っ直ぐな性根の片桐正悟や、何となく千さんの気持ちを感じ取れる下っ引の伊助が代わり、と言っちゃあなんですけれど、いつも一緒になって頭を悩ませ、時には千さんの想いを組んで動いてくれる。逆に千さんは何も言わず、何も語らず、影に日向に彼らを助け、気遣い、いつも必要な時、居て欲しい時にそこにいる。なんか、凄くいい関係なんですよねえ。
うん、笑って泣けてじんわりと温まれる、素晴らしい人情モノでありました。これはオススメ。

霜島ケイ作品感想

封殺鬼 数え唄うたうもの4   

封殺鬼 数え唄うたうもの (ルルル文庫)

【封殺鬼 数え唄うたうもの】 霜島ケイ/カズキヨネ ルルル文庫

Amazon

『本家』の二人の鬼・聖と弓生が使役の任から解放されて半年。相変わらず新宿で拝み屋をやっている野坂三吾のもとにある日、仕事の依頼が舞い込む。依頼主は女子大生、高階結衣。大学の探検サークルに所属している学生がつぎつぎに不審な死を遂げているので、助けてほしいという。三吾は二人とともに、調査を開始した。
事の起こりはサークルのメンバー九人が、『埋蔵金探し』と称して瀬戸内海にある恵比子(えびす)島の禁忌を破ったことだった。島の岬には七体の地蔵が並んでいて、その場所に近づいた者は、祟りを受け島に伝わる唄の通りの死を迎えるという。この島は潮の流れの関係で昔から水死体が流れ着くことが多く、地蔵はそれを供養するためのもの――だがなぜ、それが祟るのか。
謎を解明する過程で、三吾と二人の鬼は、島のもうひとつの言い伝えを知るが…!?

『薄桜鬼』などで大人気のカズキヨネを新イラストレーターに迎え、大人気シリーズの現代編新作がいよいよ登場!!
封殺鬼シリーズ、続行だけでも嬉しいのに、まさかの現代編。そう、近年続いていた戦前を舞台にした桐子編は、いうなればスピンオフであって封殺鬼の本編は元々この現代を舞台にした時代の話だったんですよね。その本編も星神編の終結と共に聖と弓生が本家の使役から解き放たれ、自由を得るとともに幕引きと相成っていたわけですけれど、あれから何年ですか? 七年? 八年ですか。2005年にシリーズ完結となったので、もうそんなになるのか。それだけ久々の現代編、しかも時系列を遡るのではなく、終わった後の続きですよ。続いてくれるんだ、と思うとうれしくて仕方がない。
残念ながら、封殺鬼シリーズを出版していたキャンパス文庫は現在潰れてしまって、現在シリーズを入手するのは極めて難しい状況で、新装版も確か何巻か出したあとは音沙汰なくなってしまっているのですが、この作品はホントに素晴らしい傑作なので、是非手に入れる機会があれば手を出してもらいたいものです。というか、新装版改めて出しましょうよw 
さて、もう現代は随分と久しぶりで、聖と弓生はというと桐子様に構いっ放しの親ばか状態でしたから、こっちに戻るにもブランクは大丈夫なのか、と心配する余地もなく、懐かしい三吾や佐穂子たちとのどこかのほほんとしたやりとりは相変わらずで、ブランクなんか全然感じませんでしたよ。暴走する聖にマイペースな弓生、そんな二人に振り回される苦労人の三吾。この構図はやっぱり変わらんのだなあ。そこに佐穂子や成樹が加わって、ワイワイと賑やかに鍋パーティーしている姿には、ほっこりすると同時に安堵感も湧き上がります。一時期から、風雲急を告げる展開の連続にみんな色々と切羽詰まり追い詰められて、こんな風に和やかに過ごせる時間はいつの間にかなくなっていましたからね。改めてこうして騒げるというのは、それだけちゃんと平和が取り戻せて、それぞれの関係にも決着がついて憂いがなくなった、ということなのですから。特に、聖と弓生を取り巻く重苦しい環境が、先のシリーズ関係である程度綺麗に払拭された事も大きいのでしょう。弓生がこれだけリラックスしていられるのって、桐子が鬼使いであった頃を含めても、清明の時代からホントに数えるほどしかなかったでしょうし。まだ佐穂子が、微妙に聖のこと気にしている風だけれど、この二人の関係もある程度決着ついているので、今更ごちゃごちゃもめるほどでもないですし。ってか、あの男前なちびっ子の千冬が出てこないかとちと期待したのですが、さすがに今回は出番なかったか。どちらかというと、今回は三吾がメインで佐穂子はサポート役でしたもんね。
というわけで、今回は桐子さまみたいにラブコメしてくれるキャラがいないもので、もっぱら内容の方は島を訪れた大学生たちを様々な方法で殺して回る怪異の真相を探るミステリー形式。このベールに包まれた怪異の真実をフィールドワークなどでコツコツと探り当てていく形式は、まさに封殺鬼シリーズ本編の主軸と言ってもイイ方策だったので、これもまた懐かしいやら面白いやら。
序盤は、岬にある7つの地蔵や、順番に殺されていく被害者たちなど、あからさまに「七人ミサキ」を連想させる展開だったのですが、何気に一筋縄ではいかなかったりするのがこの作品。いや、普通に七人ミサキじゃないの? と思ってて、なんでプロである三吾たちが言及しないのかと首を傾げていたら、どうやら早々にその可能性は排除していたようで、途中でさっさと七人ミサキじゃないと断言されてしまいました、参った。
やっぱり、この怪異との対決を絡めた謎解きは面白いなあ。一つ間違えれば陰惨極まりない鬱な話になろうというものなんですけれど、そういう時、聖がいい意味で空気を読まずに重苦しい空気を吹き飛ばしてくれるので、救われる思いです。それに、結末も古いものも新しいものの、残された想いも今を生きている人の想いも否定せず、柔らかく包み込むような優しい終わり方で、思わず和やかな余韻に浸ってしまうものでした。
三吾も佐穂子も、いい加減ぶらぶら出来ずにそろそろ御景、秋川本家を継がなきゃいけない時期に来ていますけれど、こんな風に聖や弓生が使役ではなく、友人として見守っていてくれるなら、滞りなくうまくやってけるんじゃないかなあ。神島達彦も、いい意味で食えなくなっているようですし……戦隊物の陰陽セブン、いいのか? 吹っ切れた後の達彦のキャラが、微妙に怪しくなってきてないだろうか、これ。聖と波長合ってなきゃいいんだけれど。やっぱり、色的にはブラックなんだろうかw
あと、聖さん、御師さんはそろそろ許してあげてください。あんたのノリについていけるほど、もう若くないんですから。どれだけご老人の血圧あげたら気が済むんだw 緊急の連絡かと慌てて電話口に駆けつけて、出てきた話が陰陽セブンとか、罰ゲームにも程があるだろう。中央のえらい人なんですよ、その人w

ある意味、再スタートという感じのきりの良いお話で、これは改めて続編期待出来るんでしょうか。期待したいですねえ。

封殺鬼 クダンノ如シ(下)4   

封殺鬼 クダンノ如シ 下 (ルルル文庫)

【封殺鬼 クダンノ如シ(下)】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon

闇の陰陽師・桐子編完結! 志郎との恋は?

聖や弓生とともに怪異の根源である穂積関係の周辺事情を探る桐子。やがて彼女は穂積妙子に「寄生」しているものの正体が祟り神であり、このままでは妙子の生命力が喰らい尽くされるということを知る。桐子は祟り神を祓い落とすため、穂積逸人によって閉じ込められている塔から彼女を連れ出すことにした! ついにクライマックスを迎える神島桐子編。桐子と 志郎の恋にもようやく決着が!?
ルルル文庫に場所を移して描かれてきた神島桐子を主人公とするお話はこれが最後、なんて言われて納得できるカー! と思ってたんですよ、最初は。またまた〜、そうは言いつつまだ続きは出るんでしょ? と思ってた。少なくとも、神島桐子と武見志郎の物語がほんとうの意味で決着する、あの封殺鬼シリーズ本編にてわずかに触れられていた二人の話の顛末、そこまでは描かれるものだと思っていたのでした。
描いて欲しいと思っていた。
でも、それを願っていた私の気持ちとは、決して単純にそのシーンを目の当たりにしたかった訳じゃなかったんだ、というのを今回の話を読んで気付かされたのでした。
私はただ、桐子と志郎の、二人の気持ちを知りたかったのでした。どんな想いで志郎があんな選択をして、桐子がどうしてあんな態度を取る事を選んだのかを、ただただ知りたかったのだという事に気付かされたのです。その想いは、ルルル文庫にて神島桐子という少女の成長を目の当たりにするにつれて募ってきたものなのでしょう。桐子がこんなにも純粋に恋をして、そこらへんの年頃の乙女のように胸を高鳴らせ、芳醇な感性を育んでいくのを見るにつれて、疑問が募っていたのでしょう。このシリーズでの変遷を見るまで、私は神島桐子という人物はもっと冷徹なほど理性的で、情は厚くてもそれを表に出すことをしない色々な意味で徹底した人物なのだろうと思い込んでいましたから。齢十歳の時に、お家騒動の渦中で非情な決断し、自分は二度と泣かないと誓った少女。その頑ななまでに強くあろうとする姿は荼吉尼と呼ばれるに相応しく、後の封殺鬼シリーズの本編で畏怖しか抱けないような凄まじい存在感で若者たちを圧倒した、神島の元当主として姿を現した桐子婆さんと直結して見えたものでした。あの頑なな幼女は、そのまま強大にして伝説の、神島家に隆盛をもたらした稀代の当主へと変わらずに成っていったんだろうな、と思っていたのです。そんな神島桐子のイメージと、あの連れ添いとなった男との顛末で見せた態度は、決して違和感なく、ああ彼女ならそうして不思議はないなあ、と受け止めていたのでした。
でも……神島桐子は思っているような恐ろしい人物でもゆるぎもブレもしないひたすらに冷徹な女でもありませんでした。ルルル文庫に移ってからの、桐子を主人公にしたシリーズが始まった当初の私の混乱と悶絶っぷりを御覧ください。そりゃもう、ガラガラと桐子のイメージは崩れていきましたとも。そして、武見志郎との出会いと交流、そして育まれていく温かな恋心、真っ白な乙女の心情。まるで普通の女の子と変わりない、しかし神島の当主として誇り高く強く在り続ける桐子の姿を見るにつけて、建前に隠れない、ちゃんと男と女として心通わせる恋を育む二人を見て……疑問は募っていたのでしょうね。
以前のイメージなら違和感のなかった、二人の結末に対する桐子の態度。でも、本当の桐子は昔のイメージとは全然違っていて、だったらこの桐子は、桐子を想う青年・志郎は、あの事件の時、本当はどんな想いを抱いていたのだろう。どんな思いで、その時を迎えたのだろうと。
多分それを……二人の本当の気持ちを、知りたかったのだと思います。
そして、実際にその顛末は描かれることはなくても、二人の心情はここで描かれました。

「どうすれば、俺は君の役に立てる?」
「何かあった時のために、私のそばにいて私を守れ」
「わかった」
 わずかの躊躇もなく、志郎は応じた。
(中略)
「俺は、君を守ろう」


「泣かないからな。絶対に、おまえのためになんか泣かない」
 強い声で、きっぱりと。
「万が一だか何だか知らないが、そんなことがあったら思い切り罵倒してやる。けして許さない」
もう二度と泣かないと誓った少女が泣いた夜。彼女がその決意を綻ばせたのは多分、この一度だけ。この優しい青年の胸の中でだけ、少女は当主である事を止められたのだ。
けして許さない、その一言に篭められた桐子の気持ちを思いめぐらすたびに、涙が出てくる。
……武見志郎には言いたいことが山ほどできた。多分、聖も弓生も同じ気持だろう。貴方は約束を守り誓いを果たしたつもりなのかもしれないけれど、この子が貴方にして欲しかったのはそういう事じゃなかったはずなのだ。この子は情が厚い分、一途である分、根に持ち続けるぞ。多分、平成の今の世に至ってもまだ許していないに違いない。神島桐子は、決して前言を翻さないのだから。それができたのは、貴方の前でだけだったのだから。そんな意地っ張りさが哀しくて微笑ましくて、余計に有言を実行させてしまった志郎に憤りともどかしさと、男としての羨みを抱いてしまう。

答えは得た。疑問は晴れ、万感だけがここにある。ならば、一番幸せだったこの時期を最後にして、過去を閉じるがよろしかろう。
孤高で孤独だった幼い少女は、親代わりの人を得て、損得抜きの親友を得て、信頼出来る部下を得て、本当の恋を知り、愛に包まれ、幸せを得ていたのだと、その事実を得た時点で十分です。
神島桐子は幸せだった。幸せになった。それで、十分です。その事実があれば、十分です。
それでも、だからこそ……思いを馳せるたびに泣いてしまうんだろうなあ……。

重ね重ね、聖と弓生が封殺鬼シリーズ本編にて、あれほどまでに神島にこだわり続けた理由が身に沁みた。彼らにとっても、この時代は本当に幸せな時代だったんだろうなあ。
納戸にこもってしまった桐子さま、ほんに可愛いものでした。清香は、最後までいい友達になってくれたなあ。この子は、長い人生の先の先まで桐子の味方で、親友で居てくれたに違いない。宇和島のミカさんは、色々な意味で無敵でした。神島でこの人に勝てる人いないんじゃないだろうか。

……語りたいことは尽きず、万感交到るばかりではありますが、一先ずはここに頁を閉じたいと思います。
本当に、素晴らしい過去編でした。
願うならば、再びこの【封殺鬼】のシリーズを何らかの形で続けていただけたら、と想うばかりです。
出来たら、短くてもいいので現代編。秋川佐穂子や御景三吾にもう一度出会いたいなあ。也さん絵の佐穂子とか、めっちゃ見たいですよ〜。

霜島ケイ作品感想

封殺鬼 クダンノ如シ(中)4   

封殺鬼 クダンノ如シ 中 (ルルル文庫)

【封殺鬼 クダンノ如シ(中)】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon

鬼を使役する少女が女学院の怪異に迫る!

帝華女学院に潜む闇。その鍵を握ると思われる穂積妙子が、ついに桐子たちの前に姿を現した。しかし普通の少女にしか見えない彼女は、自分がなぜ魔性と呼ばれるのかを知らないという。桐子と清香が学院内で調査を続ける一方で、学院の外では弓生と聖が動いていた。それぞれが得た情報を重ねあわせた時、隠れていた真実が見えてくる――。桐子と清香、そして妙子の恋心にも要注目な第二弾!
おいおいおいおい、ついに桐子が「男なんて!!」なんて年頃の女の子みたいな事を言い出しましたよ!! マジかー。つい先日まで普通の若い女性らしい感性どころか、一般的な価値観からも遠ざかった浮世離れした闇の担い手だったのに。
なんか、視点が弓生や聖と同じく完全に保護者ポディションにハマってしまって、桐子の一挙手一投足にハラハラドキドキしてしまっている自分が居て、なんだかおもはがゆい。これが親心というものか。宇和島夫婦みたいにどっしり構えられたらいいんだろうけれど、こればかりは年季の差だなあ。って、弓生と聖は千年来生きてるから年季で言うなら誰にも負けないはずなんだがなあ、なんでああも腰が定まらないんだか。桐子が、なんで長生きしている連中ほど成長しないんだ、と愚痴るのもあの二人などを見ていると、しみじみと納得してしまうばかりだ。
さても、時代は昭和の動乱期。この頃の都市部の庶民の生活風景や、新たに出回り始めた新商品など、興味深い時代風俗の話も散りばめてあって、そんな観点からも実に楽しませて貰っている。バスクリンって、こんな戦前の昔に登場してたんだ。てっきり、戦後も戦後。自宅に風呂が普通に常備される時代に入ってからの商品だと思っていた。
そんな物品豊かな都市部と違い、田舎や農村部は貧困が進み、都市部との格差が大きく広がっていたのもまた事実。そうした過酷な生活状況は、華やかなはずの帝華女学院にも反映されていて、異能の力を求められてこの学園に集められた女子には、実家が困窮を極めている者も少なくなく、支給される奨学金を細々と実家に送り続けている子も珍しくないという。この時代、口減らしのために子を奉公に出すどころか、遊郭まがいの場所に身売り同然に流される事も多々あったわけで、女学生にして貰えて奨学金まで貰えるという帝華女学院はマシな境遇どころじゃない、非常に恵まれた場所なのでしょう。たとえ、強大な魔の存在の気配に怯えながらも、逃げられない理由が彼女たちにはあったわけだ。
時代の歪みが、こんな場所にも形を変えて跳ね返ってきている。
軍国主義が徐々にはびこり、5・15事件の勃発も相まって、破滅の気配が暗雲よろしく中、それでも少女たちにとって十代のその次代は青春の時代でもあったのでした。三人女がよれば姦しい、なんて事は言わずもがなですが、何故か予言を為す怪異「件」を巡るはずの一連の自体は、何故か非常に入り組んだ三組の男女の恋模様の話へとスライドしていたわけで……どうしてこうなった? まるで少女小説のような展開じゃないか!! いやこれ、ルルル文庫なんですけどね! カグヤのあの桐子と志郎への不可解な態度の謎は、そういう事だったのか。これは、カグヤ本人が自分はちゃんと当主になれないんだ、みたいな事を言い出してくれたお陰で、ようやく「あれ?」と思えたぐらいで、それまでは端から疑問を抱いてなかったんですよね。まったく疑っていなかった。そういうことだったのか。そりゃあ、清香も曖昧な態度を取るわさ。と、思ったら清香もそういうことだったの!? 
この先、数々の難事が待ち構えている桐子にとって、同性の気のおけない親友がいる、いないはとても大きな違いがあると思うんですよ。裏の大家、神島家の当主として闇を仕切っていかなければならない桐子は、必ず孤独を強いられることになります。その彼女に、思い出としての友人ではなく、立場を超えて繋がる何十年にも渡って続く友誼があるかないかは、本当に大きな違いだと思うのです。だからこそ、清香との関係は大事にしてほしい。桐子の初めてにしておそらく最後の学園生活が、哀しい断絶で終わらないことを願うばかりです。
なんか、桐子については心配してばっかりだなあ。ある程度、彼女を待っている顛末を既に知っているからなんでしょうけれど。
ともあれ、早く志郎は態度をハッキリさせて、桐子の不安を拭ってほしいものです。最近、温厚で物静かなはずの柳の精さんが、あまりに昼行灯な志郎に若干キレ気味なのが心臓に悪いんですよ。そのうち、本気で枝とかで首とか絞めてきそうでw


霜島ケイ作品感想

封殺鬼 クダンノ如シ(上)4   

封殺鬼 クダンノ如シ 上 (ルルル文庫)

【封殺鬼 クダンノ如シ(上)】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon

闇の陰陽師少女と千年を生きる鬼達の物語!

時は昭和初期。陰陽道の影の部分を受け継ぐ神島家の当主桐子は、見合い話から逃げるため東京の女学院に通うことに。しかし軍が絡んでいると見られるそこには、精神に変調を来す生徒が出るという穏やかでない噂が流れていた。自らが使役する二人の鬼、聖と弓生の協力を得ながら噂の真相を探る桐子。どうやら学院の敷地内の塔に潜む何者かが鍵を握っているようだった――。そして桐子の恋に進展!?全三巻刊行開始!
もう、桐子があまりにも幸せそうで、なんだか泣けてくるんです。てっきり、桐子と志郎の恋物語って幸せのピークは前回の【帝都万葉】だと思い込んでいました。だって、あんなにも初々しく恋のときめきに陶酔し、幸せそうに今の時間を楽しんでいる桐子の、それ以上なんて想像も出来なかったんですよ。ところが、さらに桐子を取り巻く環境は彼女に得難い幸福を味わわせていくのである。あの桐子が、女学校に通って、しかも友達が、同性の友人が、親友が出来るなんてこと信じられますか?
本当に、普通の年頃の女の子みたいじゃないですか。みたいじゃなくて、そのものじゃないですか。宇和島の奥さんが感無量となるのも当然ですよ。桐子が、友達を家に連れてくる。それも謀り事や政治的駆け引きのためなんかじゃなく、これからの事について相談するつもりであったとしても、本当にただ友達を家に呼んでお茶会をする、なんてことを、あの桐子がすることになるなんて。
初めての同世代の友達とのやり取りに戸惑い、照れたり拗ねてみたり。そして、周囲に女の影を匂わせる志郎に嫉妬したり、落ち込んだり。
荼枳尼と呼ばれ、忌み嫌われた、恐れ畏怖された闇の当主が。本当に、普通の女の子のように振舞ってるんです。恋に胸を高鳴らせ、頬を染め、ツンデレをかまして、好きな男に構って欲しい素振りを見せているんです。
こんなにも微笑ましく、甘やかで、いとおしく、幸福感を分けて貰っているかのようなホワホワとした温かさに包まれながら……どうしてこんなに泣けてくるんだろう。胸が押しつぶされそうなほど苦しいんだろう。

もうね、桐子が幸せであればあるほど、よかったねと思うと同時にそれが失われた時のことを思ってしまうのです。幸せであれば幸せであるほど、そこから突き落とされた時の痛みを思い描いてしまい、泣きそうになってしまうのです。いつか来る幸福の揺り返しがとても怖い。闇に属するものの宿命が彼女に降り掛かる時が恐ろしくて仕方がない。
今となってみると、どうして聖と弓生があれほど神島の家にこだわっていたのか、よく理解できる。千年生きた彼らにとっても、この時代は黄金だったんでしょう。掛け替えのない思い出だったのでしょう。その要であった桐子から受け継がれたものを、どうしてこの二人が見捨てられようか。

思いを馳せれば馳せるほど辛くなってくるので、今はただ少女・桐子の幸せな時間だけを見つめていたい。
いつの間にか桐子にベタ惚れな志郎には笑ってしまったけれど。もう事細かなところまで桐子のことよく見てるじゃないか、この男。そのくせ、肝心な所では昼行灯で。不器用な二人のやり取りを毎回自分のたもとで見せつけられる「柳の精」の心労にはいたく同情いたします。そりゃ、柳も呆れるわw

前回登場した竹取の一族。彼女らはのちのちも深く関わるキーパーソンになるとは思っていましたけれど、まさかこういう形で桐子の懐の内に飛び込んでくるとはなあ。ってか、あんたたち、桐子のこと好きすぎだろうw 可愛い可愛いって、そりゃ桐子可愛いけどさ。聖と弓生が過保護だろうってくらいに構ってしまうくらい可愛いけどさ!! 彼女たちも闇側に属する一族だけに、重い宿命を抱えている節があるけれど、それでも桐子の味方で
いて欲しいなあ。最初、周りに誰もいなかった桐子にも、聖と弓生が付き、志郎という人が傍に現れ、宇和島夫婦という親代わりが出来、そして今、損得抜きの友達が出来、と裏表なく味方になってくれる人がこんなにも沢山できたことは、本当に感慨深いです。そこに、最後に登場したあの娘もまた、加わってくれればいいのだけれど。悲劇で終わってほしくはないなあ。
この「クダンノ如シ」は上中下の全三巻構成で、中巻は来月連続刊行とのこと。下巻はいつだよ! なんて野暮な事は言わずに素直に中巻が即座に続くことをよろこびたいと思います。

しかし、桐子さんや、あんた女学校にはその学校の制服を着て通い、帰宅後はいつもの黒のセーラー服に着替えるって、どういう了見なんだ!? セーラー服は普段着なんですか。どういう拘りなんだ、それw

シリーズ感想

封殺鬼 帝都万葉4   

封殺鬼 帝都万葉 (ルルル文庫)

【封殺鬼 帝都万葉】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon

「鵺」の事件から1年。東京で邪気に憑かれる者が続出し、桐子とふたりの鬼が調査を開始する。志郎が知り合いから譲り受けた黒い気配をまとう簪が、事件解明の鍵になるかもしれない。簪にまつわる因縁をたどる桐子たちの前に、謎の虚無僧が出現して…。待望のシリーズ最新刊。桐子と志郎の関係にも、ついに変化が訪れる!?
来た、来ましたよ、鵺子ドリ鳴イタの続編。続きを見てみたいと思いつつも、逆に続きを見るのが怖いという気持ちがあったシリーズですが、いざ読めるとなるとやはり嬉しい。鵺子ドリ鳴イタのラストに二人が結婚するという記述があったので、もしかしたらあそこで話を締める事もあるのではと勘ぐっていたんですけどね。どうやら、桐子と志郎の物語、最後まで書き切るつもりの御様子。ならば、最後まで見守るしかあるまいて。
今回の話は闇の世界のそのまた奥底を除くようなダークなお話とは少し違って、この世に未練を残した幽霊も絡んでの、桐子に恋とはなんぞや、異性を想い焦がれるとはなんぞやと教授するかのような、ちょっとポップなラブコメモード。暗く切ない幽幻の空気感を自在に扱う作家として印象の強い霜島さんですが、これでノリの良い、惚けたコメディタッチの話も抜群に上手い人なんですよね。古いけど【琥珀のティトラ】シリーズなんか明るく突っ走る作品で好きだったなあ。
と、話を戻して今回はこれまでの桐子の物語の中では頭ひとつ抜けて穏やかで、淡い人の想いが優しく交錯するお話でした。お陰で桐子も神島当主として、闇の秩序を司る長としての振る舞いに終始する事もなく、自然と年頃の女の子としての顔がこれまでよりも前面に出ていたような気がします……って、これまでよりもって、これまでなんかそんな少女の顔なんか滅多に表に出てこなかったのに、凄く変わったな、桐子。彼女がそういう顔を見せるのって、本当に心を許した僅かな人の前だけだったのに。それも、彼女自身が意図して緩めて垣間見えるのではなく、もはや金型のように固まった神島当主としての在り方の隙間から、一瞬零れ落ちる、とでも言うかのような僅かなものだったのに。
桐子が、普通の女の子みたいだ。
その事実が、結構な勢いでショックだった。
それ以上に、桐子と志郎がこんなにも当たり前の情熱で恋心を育んでいた事がショックだった。自分、二人の関係ってもっと熟成して落ち着いた愛情によって成立していくものなのだと思い込んでたんですよね。こんなにも熱に浮かされたような、初々しくも情熱的な想いが交錯しているなんて。桐子はもっと恋愛に対してはクールだと思ってたし、志郎だって、あんな浮世離れして俗世から乖離してるような執着心とは程遠い性格をしてたのに。
桐子も、志郎も、そんなにお互いの事、好きだったのか。当たり前の恋人のように、相手に夢中だったのか。
……ヤバいなあ。
二人のやりとりって、もう傍から見てるだけでホッペタが緩みっぱなしで、甘甘の糖分過多で、ニヤニヤしっぱなしなんですが、だからこそ……泣きそうになってくる。
多分、恐らく、きっと、昭和6年、今この時こそが、桐子と志郎にとって思い返すだけで幸せで胸が一杯になる思い出で成り立った、最良の時間だったのだろう。
異界のお堀で逢瀬し、猫叉と戯れ、志郎を引っ張りまわして資生堂パーラーでアイスを頬張り、銀ブラを楽しみ、可笑しな幽霊の願いを叶えるために帝都中を連れ立って歩きまわる。立場も柵も介在せず、想いの綱引きもまだ生まれていない、ただ手を繋ぐだけのような心だけが浮き立つ時間。人を好きになるという今を噛み締めるだけで良かった時間。
折しも志郎が予感しているように、きっと今この時が二人にとって何の憂いもなく満ち満ちて居られた時間だったのだろう。
まったく、この二人がこんなにも当たり前に強く恋しあっていた事に、こんなにショックを受けるとは思わなかった。
未来で、桐子が吐く事になるあの言葉の重み、痛みが全然違って見えてくるじゃないか。どんな思いで、彼女があの言葉を呟いたのか、想像するだけで泣きそうになってくる。
ああ、聖と弓生はもう千年も、こんな光景を見続けてきたのか。二人の抱える孤独と絶望が、今さらのように実感できた気がする。いや、この二人が生きた長い人生の中でも、桐子と志郎のように親しんだ人たちは殆ど居なかったようだから、その痛みは想像するに余りある。封殺鬼シリーズで、病床にあって特に目立った活躍のなかった隆仁がどこか特別な扱われ方をしていたのは、聖たちが神島から離れること無くあの人にこだわり続けた理由がようやくわかった気がする。

と、ついつい悄然としてしまうのはこちらの勝手で、繰り返しますが今回のお話は最後まで明るいです。勿論、伝奇小説らしいおどろおどろしい話も、関東大震災の地獄とその後処理の話などで触れられていますが、音吉姐さんと嘉助のおっちゃんという幽霊二人組が、お前ら幽霊のくせに存在感ありすぎ! という明るいキャラクターで、相変わらず脳天気な聖と合わせて今回の話の明るさを支えてくれてました。二人とも、死んだ理由からしてアレだもんなあ(苦笑
幽霊の恋の未練というと、随分とドロドロとした話になりそうでしたけど、音吉姐さんの抱えていた未練は幽霊としては場違いなほどに粋なもので、その解決は爽やかで清涼感のある清々しいものでしたし。恋を知らない桐子の良い相談役として、明後日の方向に行ってしまいそうな桐子をきちんと正しい恋する女の子の道へと導いてくれたことからも、ある意味半端ない重要なキャラだったのかも。桐子には聖や弓生のような兄貴分の保護者は居ても、また母替わりとなってくれる人は居ても、同性の年上の姉的な人ってこれまで皆無でしたからね。一期一会とは言え、桐子には良い影響になったんじゃないでしょうか。

ああ、やっぱり無茶苦茶可愛いなあ、桐子様。先々の切なさなど吹っ飛ばすくらいに、今の桐子様は可愛らしい。最後の志郎とのやりとりの時の彼女など、仕草の隅々まで反則レベルである。
巻末の掌編【夢見月】も、素敵極まってます。もう、でたらめにかわいいなあっ!


霜島ケイ作品感想

カラクリ荘の異人たち 4.春に来るあやかし4   

カラクリ荘の異人たち 4 ~春来るあやかし~ (GA文庫)

【カラクリ荘の異人たち 4.春に来るあやかし】 霜島ケイ/ミギー GA文庫

Amazon
 bk1
「幽霊を見たことがある?」と、クラスの、それほど親しくもない男子に問われた太一は「ある」と答えた。

 なにしろカラクリ荘に来てからというもの、幽霊どころか妖したちの絡む色々な事件に巻き込まれてきたのである――が、そこがうまく説明できない。
 そもそも人との距離がうまく掴めない太一にとって、彼がなぜそんな話を自分にしてきたのか皆目見当もつかないのだった。
 だが、理由を訊けぬままに別れた後、自分でも不思議に思うほど、その事が気にかかってしまう。
 以前の自分であればそんな事はなかった。なのに――なぜ!?

 賽河原町に春風が吹き、少年の心にも、小さな春が訪れる……。
 ハートフルご町内妖怪奇談第4巻!!
ああ、表紙絵の太一が笑ってるよ。後ろで手を振っている采奈の太陽みたいな満面の笑顔も素敵なんだけれど、過去の母親との出来事から感情が欠落したかのように無感情だったあの太一の変化を見守ってきた読者としては、彼がついに笑えるようになったことそれ自体が途方もなく嬉しい。
人の世界に関心を失い、幽冥へと外れかけていたあの少年が、彼岸と此岸の狭間とも言うべきカラクリ荘で暮らすようになってから体験した様々な出来事や事件が、固まってしまっていた彼の心を揺り動かし、カラクリ荘の大人たちが時に厳しく時に諭すように教えてくれる幽冥との付き合い方が、徐々に太一の心を解きほぐしていったのであるが、それ以上に太一を人の世界に引き止めていたのは、采奈の存在であることは疑いないかと思います。
多分、カラクリ荘の人たちだけだったなら、太一はちゃんと人間の世界には戻れなかったんじゃないかなあ。空栗荘の人たちは太一が人の世からハズレてしまわないよう気を配り、温かく見守っていてくれてはいたものの、彼らは人間でありながらあやかしの世界に半分脚を突っ込んでいるような人たちですからね。ある意味、人間の世界よりもあやかしの世界の方により重心を置いているような人たちですし。彼らは無論、確固として人としての意識を持ち、自分が人間であるという確信と自覚を以て立ち、その上であやかしの世界に踏み込んでいる人たちだからいいのですけれど、太一がもし彼らとしか付き合わなかったらやはり人の世界には関心を失ってしまい、幽冥へと取り込まれてしまっていたんじゃないでしょうか。
そんな太一を、人間の世界の側から一人で捕まえ引っ張り、踏み外さないようにしがみついていたのが采奈だったように思います。この太陽が酔っ払ったような元気爆発の、でも健気で一途で決め細やかな気配りが行き届いているお嬢さん、読んでくれりゃあ一発で分からされるでしょうが、当代随一のイイ女です。この娘の考え方の温かさときたら、この子が一生懸命飛び跳ねている姿を見ているだけで、心があったまってくるくらい。
こんなイイ娘さんが一途に好いてくれているというだけで、世間の皆さんはその相手に一目おいてしまうんじゃないでしょうか。実際、人付き合いを避けて学校でも他人と距離を置いている太一が、クラスメイトから必要以上に悪感情を抱かれていなかったのは、采奈本人は全然違うふうに考えているようですが、多分采奈が一生懸命太一に構っていたからなんじゃないかなあ、と思うんですよね。
太一も、采奈を邪険に扱わず、人との付き合い方が分からないから困惑混じりだけれど、それでも訥々とではあるけれど、まとわりつく采奈に対して誠実に対応していましたしね。
それでも、本当に一人きりで孤立していたら、異分子扱いされていたのではないでしょうか。

前巻のレンの痛烈な非難と彼との喧嘩も、この巻の太一の他人に対する複雑な情動、初めて生まれる他人への関心を見ていたら、太一を大きく成長させていたんだなあと納得させられる。
自分が感情を凍らせ、他人を遠ざけて、必死に押し殺していたもの。母親との出来事によって刻まれた心的外傷の正体。それと真っ向から向き合う勇気を、太一はこの空栗荘で暮らすようになってからの経験やいつの間にか積み上がっていた自分以外の存在との関係によって得ることが出来たんですねえ。
そして、人の世界に立ち戻ることが、そのままあやかしの世界から遠ざかることに繋がるわけではないのです。太一が幽冥へと落ちようとしていたのは、単に人間の世界から逃げ出そうとしていたから。別に、あやかしたちの世界が好きだったからじゃない。でも、采奈や鈴子さんたちのお陰で人間の世界をもう一度好きになりながら、太一は同時に茜たちいろんな事件や怪異を通じて知り合った妖怪たちや、妖怪たちと関わる人々の想いに触れることで、あやかしの世界も好きになっていってるんですよね。
妖怪と人間は決定的に違う存在であるけれども、それでもこれまでの長い歴史の中でそうだったようにこれからも近くて遠い隣人として付き合い続ける事が出来る。
人と訣別しようとする、なんども親切にしてくれたある妖怪に縋って泣きじゃくる太一の涙と、少年の純粋一途な想いにうたれる妖怪の姿が……。二つの存在は違うけれど、でも違う以上に同じような感情によって成り立っている存在なんだよ、と穏やかに語る空栗荘の大家さんの言葉がとても印象的でした。
季節はめぐり、新たな門出の季節である春がくる。笑顔で、あやかしの世界と現世の狭間である空栗荘から、行ってきますと学校に向かう太一の後ろ姿に、温かな幸福感が胸いっぱいに広がっていくのでありました。
素晴らしい完結巻でした。感無量です、はい。

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 54   

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈5〉 (ルルル文庫)

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 5】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon
 bk1

桐子婆さまの若かりし頃。時代の闇が世に影を落とし始めた昭和の初めを舞台とした封殺鬼シリーズの番外【鵺子ドリ鳴イタ】もこの五巻でついに完結。
僅か10歳で神島家の当主を継ぎながら、その際の継承者争いで兄を喪い、深く心に傷を負っていた桐子も、聖と弓生に支えられ、宇和島夫妻の親愛を受け、なにより志郎との出会いによって、一巻の時とは見違えるようにその在り方を変えたように見える。
他人を寄せ付けず、全部一人で抱え込もうとしていた彼女が、兄や従兄の裏切りとその死の影響で、他人を信じられず、なにより自分のために誰かが傷つくことを過剰な位に怖れていた彼女が、今回神島の当主として乙夜の儀式を破壊する際に家人たちに出した命令には随分と驚かされた。
確かに、あの命令は酷薄にすら見えるけど、家人たちを信じていないと決して出せないものなんですよね。以前の彼女なら、絶対に口にしなかった令なのです。なにより、乙夜に神島家の者たちが馬鹿にされた時には、敢然とそれを否定して見せ、その力を誇って見せている。
いつもどこか張り詰めて、いつかひび割れて壊れてしまいそうな危うさの上に立っていた桐子だけど、今の彼女は名実ともに当主として相応しい在り方を身に付けたんじゃないだろうか。
それと同時に、宇和島の奥方の前や、志郎の前では歳相応の子供らしい顔、我儘で気位の高い年頃の女の子らしい顔を素直に……ではないけれど、隠しきれないほどあからさまに見せるようになってきた。
当主としての桐子と14歳の少女としての桐子。その二つの顔が矛盾なく両立するようになってきて、以前の不安定さはもう見えなくなっている。
桐子の傷は、信頼できる人々との出会いによってようやく癒えたのかもしれない。彼女の奈落のようだった洞は、埋まったのかもしれない。
そういえば、前の巻での感想で悠久の時を生き続ける聖と弓生の絶対に届かない絆にこそ、あれほど二人に大切にされながら彼女の空隙が埋まらなかった理由があると書いたけれど、ここで彼女は彼女だけの絆を、ついに手に入れたんだろう。
自分の友達は君だけだ、と言われてこっそりと喜び、幽玄の狭間で捨てた想い出を取り戻してもらい、さらに未来の約束を交わして……。
志郎は今まで、どうにも桐子の扱いがそっけない向きがあったけど、あの桐子の洞を目の当たりにして怒ったあたりから、明確に態度が変わってきた。それでも、まだあまり彼女を女の子として見ている素振りは少なかったんだけど……此方もちょっと変わってきたのかも。
少なくとも、とても大切な存在だと明言するほどには。
この巻の末に、二人がやがて結婚することが明示されている。二人の行く末がどうなっていくのか、【封殺鬼】シリーズを読破した方ならご存知の事だろう。桐子が言ったというあのセリフ、シリーズを通読していた時には神島桐子という人物の峻厳さを示すエピソードとして捉えていたのだけれど、実際にこうして彼女の少女時代、そして志郎という人との絆の在り様を知ってしまうと、どれほどの想いを抱えてあの言葉を発したのか、胸が震えて仕方がない。

二人の物語はまだ始まったばかりなのだという。二人のその後、それこそ結婚に至るまでのエピソードなんかも読みたいのは言うまでもなく。できれば、もう一シリーズ桐子様で行って欲しいなあ。
それこそ、桐子さま一六歳! とかで。
と、云いつつ、本編の方の後日譚あたりでも大歓迎なのだけれど。最近、佐穂子分が足りないんだもんね。


にしても、あの人の正体については、もうまったく最後までまるで気がつかなかっただけに、あっと言わされた。それこそ、見た通りの人だと思っていただけに。言われて振り返ってみると、確かに伏線らしきものはそこかしこにあったんだけど、いやもうさっぱり気がつかなかった。やられたなあ。どうにも軍人だけが一方的に時代の闇に蠢く悪役にされて微妙に違和感感じてたんだけど、見事にひっくり返された。
そのうえで、その彼の口から語られることによって、どうしようもない時代の流れ、妖怪や怪異とは全く別の、不気味で如何ともしがたい人間の社会の蠢き、というものを示されたみたいで、この時代の名状しがたい重たい雰囲気がひしひしと伝わってきたように思う。


この巻は短編のCDドラマが付属していたのですけど…また沢城さんかい! この人、最近はほんとに売れっ子だなあ。まあ、それだけの実力者だと言うことなんでしょう。毎回驚かされっぱなしだし。
聖の人はかなりぴったし。弓生は思ってたより渋いなあ。
話的には桐子さまをもう存分に堪能できたので、大満足。まあ、志郎はああいう怒り方はしない変人だと思うんだけど。


そういえば、作中で本物の鵺が鳴いてたけど……いいのか、あれで?(爆笑
仮にもシリーズタイトル【鵺子ドリ鳴イタ】なのに。志郎も呑気というか、わざわざ本物連れてこなくてもよかろうに。いや、でも実際あれは腹立つ。あの鳴き声はイラッとくる。源頼政の鵺退治・新説だなw
しかし、この封殺鬼に出てくる妖怪たちって、けっこうコミカルというか、天然というか。一反木綿なんか、けっこうヒドイ扱いだぞ、あれ。幾ら文字が書けるからって手紙扱いって。挙句、洗濯してOKなのか、一反木綿w

カラクリ荘の異人たち 3.帰り花と忘れ音の時4   

カラクリ荘の異人たち 3 ~帰り花と忘れ音の時~ (GA文庫)

【カラクリ荘の異人たち 3.帰り花と忘れ音の時】 霜島ケイ/ミギー GA文庫

Amazon



君は家に帰るべきだと思う

 捜し物を見つけて欲しいと頼みにくるものや、身体が溶けてしまった雪女。あい変わらず、色々なことが巻き起こるカラクリ荘だったが、太一には別に悩みがあった。
 それは、正月休みに自宅へ帰るべきかどうか――である。
 自宅には、義母・鈴子がいて、会えばまたギクシャクすると思うと、どうも乗り気になれない。

 カラクリ荘の面々がそのまま過ごすと知った太一は、それならば自分も――と考えた。しかし意外にもレンからの反発にあってしまうのだった。珍しく大きく動揺し、怒りをレンにぶつけた太一だったが……。
 ご町内妖怪奇譚第3巻登場!


よくぞ言ってくれました、レンくん!!
いやもう、二巻からこっち、太一の自分の都合のよい方しか見ようとしないその無神経な姿勢には、ずっと腹立たしい思いをさせられていただけに、レンくんのズバッとした指摘には胸がすく思いでした。
いつかは誰かが言わなければならないことだったんでしょうけど、まさか彼がその役を自分から担うとはなあ。レンくんがその身に負った特別な体質からすると、生の感情をぶつけ合う行為は自傷行為そのものだというのに。
逆に言うと、他の空栗荘の面子はみんな年上すぎて、届かないお説教になってしまうのかもしれない。だからこそ、歳の近いレンでなければ届かなかったのか。まあ、他の連中浮世離れしてるからなあ。レンくんみたいな事はどうなっても言わない気もするしw

とはいえ、レンくんの指摘で分かったこともある。今まで、どうしてこんなに太一の在り方が腹立ってくるのかいまいち理解しきってなかったんですよね。それが、レンの言葉で当を得た。
他人とコミュニケーションを取るのが苦手な人、というのは決して珍しくないし、それだけでそのキャラの言動に腹立ってくるなんてことはまずないのですけど。太一の場合はね、相互理解を自分から拒絶している。自分にとって都合のいい、居心地のいい人の方だけ顔を向けて、それ以外からのアプローチは最初から理解する意思すらない。無関心ですらなく、完全無視なんですよね。出来なくてまごついたり、出来ないのに耐えられなくて逃げ出すことに腹は立たないんですよ。最初からやろうともせず、彼に関わろうとする人たちを、そもそも存在しないかのように完全に無視してそっぽを向くようなその態度が腹立ってたんだよなあ。しかも、当人は自分が無視しているという自覚もない。だから、罪悪感も何もない。そう、レンの言うようにそういう態度って、とてつもなく失礼なんですよね。彼に関わろうとする人たちに後ろ足で砂をかけているようなもの。
今、自分が居心地が良いと感じている空栗荘の人たちに対してすら、鈴子さんのクッキーの事件で、自分が無視している領域の方に彼らが寄ってしまうと、なぜ彼らがそう思ったのかを理解しようと考えもせず、その場に立ち止まったまま、彼らの方を異常であるかのように思って狼狽し出す。これって、自分に都合が悪くなれば、空栗荘の人たちですら自分の心から弾き出しかねない所が、太一にはあるという事なんですよね。
レンがこのままじゃいけない、と決意したのも、これは分かるなあ。現実と幽玄の境界である空栗荘ですら、太一がはじいてしまうなら、彼が人の世から完全に逃げ出してしまうのも時間の問題とすら考えられるわけですから。

太一がね、本当に芯からそんな他人の想いや関心を無視して何も思わないような子なら、見ているこっちも腹なんか立たないのです。ただ、太一という子は、本来はとても優しく、他人の気持ちを尊重し、人の想いを慈しみ、誰かが困っているのを決して見過ごせない、自分以外の誰かのために頑張れるとても良い子だというのは、一巻から空栗荘に住まうようになってたびたび遭遇したモノの怪との事件を通じて、よく見えてくるんですよ。
そんな子が、今は人からの気持ちを蔑ろにし、溝にぶちまけるような在り様を、平然ととってしまっている。それが見ていて、無性にやるせなくて腹立たしかったんですよね。
だから、レンの指摘は本当にスカッとした。そして、その指摘を無視するのではなく、反発、怒りという形でも受け止め、自分の中に入れ込んだ太一の姿は、妙に嬉しかったなあ。

太一は、本当に恵まれていると思うんですよ。周りにいる人たちは、彼を見守り、彼を支え、転んだ時はそっと手を差し伸べてくれる、とても優しい人たち。彼らがいるからこそ、太一は一度踏み外してしまった段差を、ゆっくりとはあるけれど、もう一度自分の足で登りだすことが出来たんでしょうねえ。
今、恐る恐るではあるけれども、自分が顔をそむけ、耳をふさぎ、理解を拒み、無視してきた領域に、自分の足で踏みだそうとしている太一。
理解できないと最初から諦めていた他人の気持ちを、采菜や雪女との関わり合いを通じて、徐々に決して理解不能な自分とは縁のないものなんかではないことを知っていく、太一の姿が、うん、すっごく嬉しかったなあ。


しかし、義母の鈴子さん。今まで太一の記憶からしかその姿が見えてなかったんで、後妻らしいかなり気まじめで思い詰める卦のある陰ある女性かと思いこんでたんだが……しまった、忘れていた。これを書いていたのって、霜島ケイさんだったんだよな。
まさか、ここまでブッとんだ人だったとは(爆笑
太一くん、君、他人の事をよく見ていないにもほどがあるぞ。記憶の中にある鈴子さんと、当人とじゃ別人にも程があるだろうw
いや、でもよかった。太一に対して鈴子さん、もっと滅入った感情を抱いていると思い込んでいただけに、これはなんというか、想像以上に上手く行きそうじゃないか。
それにしても、お父さん。あなたの女性の趣味は、素晴らしすぎると思いますよ(苦笑

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 44   

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈4〉 (ルルル文庫)

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 4】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon


ああ、そうだったのか。以前から幾度か触れられてきた桐子の心の洞。埋まることのない空隙。
どうして、聖と弓生という存在が傍らにいながら、桐子の心の空隙が埋まらないのか不思議に思っていたんだけど、確かにこれは聖たちでは決して埋められないわなあ。切ない。
悠久の時を生き続ける鬼である聖と弓生にとって、一番大切なのはお互い通し。二人であったからこそ、この無限の時を生きてこられた。だからこそ、片割れがいなくなれば残されたもう一人は狂うしかない。
人間であり、百年も生きていないだろう桐子では、絶対に届かない絆。どれほど自分を大事に思っていてくれても、大切にしてくれても、それは彼らが相棒に抱くそれには決して敵わない。自分は選ばれない。
その天性の才ゆえに、わずか十歳のときに、愛する兄を殺し、従兄を殺してしまった桐子。ダキニの異名をとるほどにその冷酷さと凄まじいまでの力で恐れられる少女だろうと、まだ十四歳の女の子であることに違いはないのですよ。自分を、愛してくれる人を求める女の子でしかない。
だけど、彼女はそれを諦めてしまっている。優しかった兄の幻影を封じ込め、見ないふりをして諦観を身に宿し、神島当主としての自分に徹している。
確かに、洞だ。
そんなものを目の当たりにして、やはり志郎は傍観者を気取っていられるほど世捨て人ではなかったな。
常から穏やかな彼が本気で怒り、悲しみ、他人の心を土足で踏みにじる行為と知りながら、桐子の欺瞞を彼女に突きつけた彼は、もうぼんやりと事態を眺めていることを、許容し続けてはいられないだろう。
もっとも、彼女と<友達>になった段階で、そんな立場は遥か彼方のことなんだろうけど。

一方で、そんな使役でも部下という関係でもない志郎という男の存在は、桐子の心に多大な影響を与えつつあるように見える。
なんとなく、はじめの頃は頑なだった彼女の態度の中に、屈託のないものや十四歳の少女に相応しい言動が増えてきたように思うのは気のせいだろうか。
宇和島夫婦など、当主としてではなく桐子個人を心配し、心から尽くしてくれる相手が現れたことも大きいのだろうけど。
宇和島の奥さんなんか、桐子にとって母親みたいな感じすらあるのかも。全然敵わないって雰囲気だしね、あの桐子が。
そんで志郎といるときとか、志郎のことを考えてる時の桐子は、本当にとびっきり子供っぽい。これがあの桐子か、と思うくらいにw
あとがきで作者氏も、甘え我儘言える相手、なんて言ってるけどまったくそのとおりだわ。甘えてる甘えてる。接し方がまたぶっきらぼうで攻撃的だから気づきにくいけど、桐子からすれば立場を越えてこうして受け止めてくれる相手というのは、やっぱり初めてだからよくわからんのだろうなあ、接し方とか相手への感情とか。
志郎は志郎で、桐子の弱い部分とか目を見張るような強い部分を見つけるたびに、彼女のことが気にかかってきているようにも見える。まだ異性とかそういう風ではなく、放っておけない女の子、といった感じだけど。
でも、聖や弓生、宇和島たちでは決して立てない場所に、彼女が求めているものがある、と彼は知ってしまったわけで。
ああ、これがフラグ立ったってやつなのかしら(笑

今回の座布団は弓生さん。自爆した桐子はまあ自業自得として、乙女小説を朗読させられて悶えている桐子を見て、密かに楽しんでる弓生はけっこうひどいSだと思う。Mじゃなかったのか、こいつww


カラクリ荘の異人たち 2.お月さんいくつ、十三ななつ4   

カラクリ荘の異人たち 2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~ (GA文庫 し 3-2)

【カラクリ荘の異人たち 2.お月さんいくつ、十三ななつ】 霜島ケイ/ミギー GA文庫


表紙の花は、作中でも重要な役割を担うことになる彼岸花ですか。この花も、なんか見た目からして不可思議な花ですよね。この世のものから少し外れたもののように見えるのは、そういう逸話を知っているからそう見えるのか。

他人とのコミュニケーションってのは、ほとんどの人間に強いられることながら、決して誰でも簡単に出来ることではありません。
この作品の主人公である太一は、過去に両親に負わされたトラウマもあり、会話する相手の考えていることが理解できず、うまく会話できないという自覚があります。
会話はキャッチボール、という有名な言葉がありますけど、この子の場合は相手の球を上手く受けることも、相手のミットに投げ返すことも上手く出来ない、ということになるんでしょうね。
それはもう、仕方のないことなんだ、と太一は思っていて、半ば他人と付き合うことを諦めてしまっています。
それがね、そんな太一の姿勢が、読んでて何となく気に食わなかった。別に、コミュニケーションが上手くとれないってのは、仕方無いと思うんですよ。出来ないもんはできないし、そんな自分を受け入れるのも別に悪いこっちゃないと思う。
ただ、うーん、何て言うんだろう。上手くコミュニケーションをとれないことに関して、どこか自分は悪くない、みたいに思っているように見えたんですよね。いや、だからと言って自分以外の他人が悪いんだ、と言ってるわけではないし、心の声では自分が悪いみたいな事を言ってるんですけど。
でも、采菜の積極的で真摯なアプローチに対しての、あのどこか他人ごとな態度を見てるとね。君、それは結局君が他人と会話を交わすことに興味がなかったというだけなんじゃ、と。
空栗荘の人たちとはうまく会話できるのに、という独白。傍から見てる分には、別に空栗荘の人たちは、クラスメイト、特に采菜たちが話しかけてきた会話の内容とそれほどかけ離れたことを喋ってるようには見えないんですよね。なのに、なんで采菜との会話は上手く出来なくて、空栗荘の人たちとは楽に自分の言葉でしゃべれるのか。それは、単純に太一が空栗荘の人たちとちゃんと話をしたいと思ってるから、彼らが何を考えているのか、何を思って会話しているのか、それを太一が想像し、理解しようと頑張ってるから、普通に会話できるんじゃないかと、思ったんですよ。
なら、他の人と太一が普通にうまく会話できないのは? 最初から相手の喋ってる事を理解しようとしてないから、話そう、会話をかわそうという気がなかったからなんじゃないでしょうか。
聞く気がないのに、話す気がないのに、理解する気がないのに、わからない、理解できない、話せない、なんてため息をつくのは、なんか……腹が立ったんですよね。
なにさまだ、てめえ、と(笑

多分、現世と<あちら側>の境界を越えて、こちらに背を向けて<あちら側>に行ってしまう人々というのは、この太一みたいな人なんでしょう。
ただ、太一は空栗荘の人たちと出会い、あやかしたちと出逢うことで、人とかかわることに関心を持ち、過去のトラウマによって止まってしまっていた心に、脈動が生まれ始めているわけです。
冒頭では采菜と話していても、彼女が何を言いたいのか、何を伝えたいのかわからず、というか関心がなく、考える気もなく、わからないから謝って聞いてみよう、なんてことを思ってるわけですけど(それでも、わからないからいいや、と思わずに相手を理解しようという行動に出ようとしていること自体、彼が変わりつつあることを示しているわけですが)、その後、采菜の弟が怪異に巻き込まれる事件を通じて、采菜と行動を共にすることで、太一という少年が知りたい、話したい、理解したいと思う対象は、空栗荘の不思議な人たちだけではなく、くるくると表情の変わるクラスメイトの女の子にまで広がります。
自己に閉じこもっていた少年の世界が、こうして徐々に広がっていく。殻が融け、凍りついていた心が柔らかくなり、ゆっくりと起き上がっていくその姿は、どこか心があったかくなるんですよね。
この優しい子には、もっと世界が素晴らしくて暖かくて、優しいものなんだと知って欲しいと、切に思う。
その意味では、采菜という女の子の溌剌としてひたむきで真摯で一生懸命で、春の太陽みたいな優しくも眩しい心根は、太一少年の心を芽吹かせる何よりの光になりそうで、ほんとにイイ子なんだよなあ。
そして、そんな彼を見守る、空栗荘の大人たち。この人たちも出来た人間とは言い難いんだけど、迷子の子供を受け止めて手をつないで一緒に歩いてくれるには十分位に、子供に掛けるべき自分の言葉を持っている人たちで、素敵なんだよなあ。
特に古都子さん。
姉さんの本命がまさかあの人だったとは思わなかった。絶対、あいつら二人のどっちかか、誰にも関心なし、だと思ってたのに(笑

夕焼けの切ない記憶。
あの茜の色は、人にどうしようもないくらい懐古を抱かせ、胸を締め付ける。
この感覚を、感覚として伝えてくれるこの作者の独特の筆力は相変わらずで、なんとも感服させられる。願わくば、次は早めに、とお願いしたいところだけど。まあ、封殺鬼が優先でも全然かまわないんですけどねww

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 35   

封殺鬼鵺子ドリ鳴イタ 3 (3) (小学館ルルル文庫 し 2-5)

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 3】 霜島ケイ/也 ルルル文庫


すげえ、志郎すげえよ。あんたすげえ(爆笑
大した男だとは思ってたけど、凄い。あの桐子さまに「友達」と言わせるとは。「ありがとう」と言わせるとは! しかも無理やり(笑
ある意味、聖よりすごいかもしれん。
言ったあとで荒れ狂う桐子(14)が可愛くて仕方がない。荼吉尼の異名で恐れられた少女がこんな顔を見せるとは、色々と感慨深いなあ。
いやでも、無理矢理でもなんでも、桐子が思ってもないことを口にするわけがないので、あれは本心なんだろう。それだけに、八つ当たりしまくってるんだろうけど(笑
しかし、あの桐子がこれほどいいように振り回されるとは。聖相手にだって、もう少し体を為してるのに、志郎相手だとほんとに形無しだ。
これで、志郎が将来の桐子の旦那だと確定しているだけに、逆に分かっているがゆえの楽しみというべきか。この二人の関係は本当に面白い。ニヤニヤが止まらん。
あの釣り堀での一件以来、どうやら志郎は聖の頼みとは関係なく、桐子という少女に関心を抱いたみたいで。なるほど、幽明の境をフラフラと行き来する男にも関わらず、決して他人に無関心ではなく、すっと手を差し伸べてしまえる優しい男なんですねえ。その上、けっこうしたたかだし(笑
いや、本当にあの桐子を手玉に取ってしまえるんだから、凄いなあ。

「人食い」事件の方は、ついに敵の正体と目的が薄らと見えてきた。闇の闇。異端の外法か。この国の闇を憎み呪うもの。その発端は悲劇かもしれないけど、やってることは外道以外の何物でもない。やがて狂気に侵され暴走を始めるこの国の、もっとも深き闇の奥底に潜り込み、うごめく邪悪。
立ち向かう桐子は、ついに覚悟を決める。周りを遠ざけ孤独に生きるのではなく、周りを守り、責を負う当主としての覚悟を。
だが、それはやはり孤高の道。どれほど桐子のことを思おうと、聖も弓生も宇和島も、支えとはなれても、傍で寄り添うことはできない。上下ではなく、命じ命じられる関係ではなく、傍にいられる関係。聖は、それを志郎に期待したのか。
まだ14歳にすぎない桐子が抱える洞は深く底が見えない。その洞に気づいてしまった志郎は、もう彼女を無関心に見過ごすことはできない様子。その関心が、お節介がやがて彼女自身に惹かれていくことになるのか。
桐子もまた、この不思議な男に心惹かれていくのか。
結末が分かっているから面白くない、なんてことは一切ないのが人間関係の面白いところ。その変化の過程こそが興味の中心。
さあ、どうなるどうなる?

……って、今度は聖がっ!!

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 2  

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ 2 (小学館ルルル文庫 (ルし2-2))

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 2】 霜島ケイ/也 ルルル文庫


神島桐子十四歳!

すみません、なんか無性に大文字で叫びたくなってしまいました。
そんなニヤニヤがとまらない【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ】の第二巻。
今回の桐子を見てると、聖や弓生が彼女のことを過保護に扱ってるのもよくわかります。これほど手のかかる面倒な子は、放っておけないですもんねえ。
良きにつけ悪しきにつけ、本家の正統たちは当主に就くことで庇護を必要としなくなり、たとえそれまで親しくしていたとしても二人の鬼を遠ざけることになっていきます。
遠く平安の頃から、のちの桐子の息子として神島の当主になる隆仁も幼いころは二人に懐いていたにも関わらず、当主となるとともに二人と距離を置くことになります(それが彼ら二人との絆の喪失を意味するのでないことは、彼のその後の当主としての生き様と最期からも明らかなのですが)。
ですが、このシリーズの主人公である桐子は、当主の座に就いてからもう何年も経っているにも関わらず、身近に二人を置いている。いや、桐子本人はあっちいけ! と喚いているわけですけど(笑 でも本心からそう思ってるなら聖たちは言われずとも距離を置いていく人たちですし、結局のところ聖が偉そうに言う、あいつが寂しがるから傍にいるんやんか。という言葉こそが真実なんでしょうね。
まだ、この時点で桐子は二人の庇護を必要としている、本家の当主として足りていないところがある。
今回のあまりにも人との接し方の不器用さ、見方によっては実に可愛らしい周囲へのツンツン振りは、その辺を顕著に表わしているのではないかと。
もうね、どうしていいかわからなくて動揺して狼狽して周りに八つ当たりしてる桐子も、聖に拳骨で頭ゴツンとやられて叱られて激怒してる桐子もかわいくてかわいくて(ゴロゴロ
でも、同時にそれだけ今まで桐子の周りには信頼できる人がいなくて、自分を利害抜きに心配してくれる人たちに、そのひたむきな思いにどうこたえていいのかわからず戸惑うしかない彼女のこれまでの人生がどれほど陰惨なものだったかが胸に響いてくるのです。

愉快で温かく光のように周囲を輝かせる聖と、静かにそっと大切に見守ってくれる弓生。そんな二人に守られながらも心の虚ろな洞を消せずにいる桐子という少女が負ったもの。それがどれほど重く辛いものなのか。そんな武見志郎の言葉がジワリと沁みます。

それだけに、身内にも本心を見せようとしない頑なな少女の心の殻をわずかなりともフワリと引っ張り出してみせた志郎の存在は、これから桐子の中で大きなものになっていくに違いありません(断言
いいなあ、このカップル(笑 
いや、まだ友達か。しかも、志郎からの一方的なw 聖はめちゃくちゃなんだけど、やることなすことキッチリストライク突いてるんだよなあ。桐子に友達を作ったろう大作戦、成功してるじゃないですか(笑
幽世で二人きりで会っている時の桐子は、確かに神島の当主ではなく一人の少女でしかなったように思います。ああいう、自分の好奇心を表に出すような言動は、たとえ聖や弓生の前でも見せなかったように思います。
まあ、ただの少女の顔になっても、横暴で我儘でえらそうなのは変わりませんでしたけど(笑

この【鵺子ドリ鳴イタ】シリーズは次の三巻で終了らしいけど、なんとなく少女桐子の話はもう少し続くような気がします。ただの願望かも知れませんけど、私としたら志郎との関係を行き着くところまではっきりと読みたいです。読みたいです。読みたいのです!

どうやら神島桐子10歳の物語である前シリーズ【封殺鬼】の中編『花闇を抱きしもの』がルルル文庫で新装されるらしいですし、これからも【封殺鬼】シリーズは何らかの形で続いてほしいなあ。

カラクリ荘の異人たち 〜もしくは賽河原町奇談〜  

カラクリ荘の異人たち~もしくは賽河原町奇談~ [GA文庫] (GA文庫 し 3-1)

【カラクリ荘の異人たち 〜もしくは賽河原町奇談〜】 霜島ケイ/みぎー GA文庫


やっぱり、霜島ケイはこういうの書かせたら抜群に上手いなあ。ちょっと路地を逸れて裏道に入った先にあるような、隣の異世界。どこか親しみやすい、牧歌的な雰囲気を醸し出す妖怪たち。でも、人間とは決定的にナニカが違う物の怪という存在。そんな妖しい隣人たちの棲む世界と、人間の世界の境界に存在している空栗荘と、そこで暮らす住人たち。
ライトノベルでは、同じような立地条件にある作品としてすぐに思いつくのはMF文庫Jの【神様のお気に入り】シリーズですけど、あれが平成時代の匂いがすると表現するなら、此方は昭和のどこか懐かしい空気がします。古臭さはまったくないんだけど、するりと感傷に滑り込んでくるようなのんびりとした郷愁と、文明の放つ眩い光の奥にひたひたと凝っている陰のほの暗さみたいな雰囲気とか。
境界の向こう側の世界は、一読して脳裏に浮かんだのが水上悟史の短編集【ぴよぴよ】に出てきた妖怪の街。なんか、思い浮かんじゃって(笑

過去の出来事から、感情の一部が閉ざされてしまっている主人公の太一。無感動な人間な故か、紛れ込んでしまった妖怪の世界に驚きながらも順応してしまってる太一に、思わず和んでしまう。君君、困ってるのは分かるけど、普通そういう困り方はしないから(笑
でも、異世界である妖怪の世界にするりと馴染んでしまうその心の在り様は、逆に言えば人間としての自分に対する執着の薄さを示していることが、後々の話の展開から詳らかにされていく。太一は人間としてはどこか壊れた人間で、だからこそ容易に境界を越えてしまい、人の住む世界を捨てて向こう側から戻ってこれない、そんな危うさを秘めているわけだ。
そんな太一なんだけど、だからといって無感動な機械みたいな人間というわけじゃない。それどころか、交わした約束は忠実に守ろうとするし、向けられた信頼には、頑張って応えようとする。他の人間に関わるまいという姿勢なんだけど、構われると無下には出来ない優しさはあるし、なんだかんだと他人の親切を無視したり、無茶しているのを放っておけない面もある。
いい子なのだ、とても。
日常と非日常の狭間、人間とそれ以外の存在の住む世界の境界線上にある空栗荘には、そういう不思議な場所にあるだけあって、住んでいる人も個性的な人たちばかりで。そういう人たちに構われ、弄られ、関わっていく不思議で温かい日常を過ごすうちに、太一もそれまでの自分のままでいられなくなっていく、その過程が素晴らしいんですよねえ。
やっぱり、霜島さんの話は大好きですわ。どてらみたいな温かさとイイ匂いがします、うん。

封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 1  

封殺鬼鵺子ドリ鳴イタ 1 (1)

【封殺鬼 鵺子ドリ鳴イタ 1】 霜島ケイ/也 ルルル文庫

Amazon bk1

すみません、これ読んだとき悶死しそうになりました。
だって、だって。桐子さまがっ、あの桐子婆さまがっ!

今は亡き小学館キャンパス文庫の看板作品であり、先年見事に完結を果たした傑作伝奇小説【封殺鬼】の、予想もしていなかった復活新刊。
もう、正直これが新作と知ったときは泣きそうでした。読んでる最中はあまりの懐かしさと相変わらずの内容に、悶えまくりでしたけど。
封殺鬼ファンとして嬉しいのが、新たなレーベルで心機一転再開ということで、この新作が前作シリーズをまったく知らなくても入っていける話になっていることで。これを機会に封殺鬼を手に取ってくれる人、増えないかなあ……。
いや、問題は元々マイナーなレーベルな上に既に無くなってしまってるキャンパス文庫という前作シリーズの入手が非常に困難なんじゃないか、という点なのだけど。


舞台は現代だった前作から半世紀以上遡った昭和初期。主人公は相変わらずの弓生、聖のコンビに加えて、あの先々代神島家当主の神島桐子。
前作の中篇(といっても文庫本三冊分あったわけですが)【花闇を抱きしもの】で、彼女が齢十歳にして自分を利用しようとした身内、側近を粛清し神島家の当主に座ったエピソードから四年後の話になるわけですけど、この花闇の話は人間の怨念がドロドロしていて、桐子もまだ幼い身で、過酷すぎる顛末に痛々しいばかりだったのですが。
この十四歳になった桐子婆ちゃん、いいなあいいなあ!!(婆ちゃん言うな)
表面上はあの冷酷で感情の一切を表に出さない荼吉尼の異名を異名を欲しいままにした女帝そのものなんだけど、能天気な仮面ブレイカーの聖と相対した途端、癇癪持ちで意地っ張りで強情な14歳の少女の顔が曝け出されて……って、もうこの辺で読んでて自分の頭がどうにかなってしまったのかと。
だって、あの桐子様ですよ。前作読んでりゃ伝わるでしょうが、あの冷たく怖ろしい婆様だった人が、聖相手に声を荒げて怒鳴り散らすわ、豆をぶつけて追い回すわ、露骨にシカトここうとして失敗するわ、ブチ切れて沸いてる鉄瓶投げつけるわ。

「おまえなど、バカなケダモノ、略してバケモノで十分だ !  二度とこの私を『ちゃん』づけで呼んだら許さぬぞ! このうつけ鬼!」

あの桐子さまがですよ!!!
反則、もうこれ反則。ぶっちゃけありえない。
若い、若いよ、少女だよ。

クラクラです。

しかし、聖はいつの時代も聖だなあ。弓ちゃんも、時代的には前作より此方のほうが過去なんだけど、聖への対応がこっちのほうがなんか達観しちゃってるように見えるのは気のせいだろうか(苦笑
桐子への接し方も、前作では三家の次期当主たちと最後まで距離を置こうとしていたのに比べると、わりと親身だし。

相変わらず、幽玄と現実の境目を漂うような、薄ぼんやりとした暗がりのような作品の雰囲気は素晴らしく、時代背景が混沌とした昭和初期というのも相まって、この怪しさがたまらなく五臓六腑に染み渡ってくる。
でも、ふとそのまま暗闇の奥へ奥へと沈んでいってしまいそうなところを、聖の突き抜けたような明るさが太陽の風のように全部吹き飛ばしてくれるんですよね。聖が現れると、他の登場人物までふわりと明るい光を帯びていきます。お陰で、空気自体は暗いのに、話は何故か明るく楽しい、という不可思議極まりない作りになっている。
花闇だと、あんまり聖の明るさが発揮される機会がなかったので、本当に悲壮な話に終始していたのだけど、今回は聖に引き摺られて桐子の魅力が大爆発してますなあ。

恐らく、将来的に桐子の連れ添いになるのだろう新登場の武見志郎も、つかみ所の無いふわふわとした綿雲のような人物で、非常に魅力的。仮面は冷徹、本性は短気で横暴、という桐子とどういう関係になっていくのか、この第一巻では最後の方にようやく顔をあわせたところという段階なので、楽しみは次巻以降か。
歳の差も十歳以上というのは……(にやにや
しかし、志郎ってまんま、今で言うニートだなw

神島家の家人である宇和島夫婦も、予想外にキャラ立ても良くって話や人間関係に食い込んできて、これは驚きでした。
なるほどなあ。こういう信頼できる側近を見つけることが出来たからこそ、桐子の時代の神島家は隆盛を高め、後々苦労していくわけか。

ともあれ、期待していたものの何倍も面白いものを出してきてくれました、帰って来た封殺鬼新シリーズ。この調子で、桐子の時代の話だけでなく、さらなる過去や、完結したけど現代のあの連中の話とかも書いてくれないかなあ、と期待を募らせつつ、まずはこれの続き、早く読みたいです。
いや、堪能した。
 

6月28日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月27日

浦上ユウ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫夜叉/亀小屋サト
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


たくま朋正/伊藤暖彦
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾村切人/ナフセ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


結城鹿介/髭乃慎士
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


幌田
(まんがタイムKRコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W

6月25日

十文字青
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鬼影スパナ
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


迷井豆腐
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


篠崎 芳
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


寺王
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


御鷹穂積
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


メグリくくる
(オーバーラップ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨川水海
(オーバーラップノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


江口 連
(オーバーラップノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


和島 逆
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM


KK
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨川透子
(オーバーラップノベルスf)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月24日

芝村 裕吏
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


志瑞祐
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


長月 達平
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


長月 達平
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


月見 秋水
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


三月みどり
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


花間燈
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


衣笠彰梧
(MF文庫J)
Amazon Kindle B☆W DMM


常世田健人
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ジルコ
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


疎陀陽
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


九十九弐式/すかいふぁーむ
(ダッシュエックス文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


甘岸久弥
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


yokuu
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天ノ瀬
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ラチム
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


櫻井 みこと
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


御手々 ぽんた
(MFブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


支援BIS
(KADOKAWA)
Kindle B☆W DMM


藤也卓巳
(あすかコミックスDX)
Amazon Kindle B☆W DMM


ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ひろやまひろし
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W


横田卓馬/伊瀬勝良
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ぶんころり/プレジ和尚
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


蛍幻飛鳥/志瑞祐
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


水無月すう
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


鈴見敦/八又ナガト
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


御宮ゆう/香澤陽平
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


人生負組
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


ZUN/水炊き
(角川単行本コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


神地あたる/白米良
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


黒杞よるの/雨川水海
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


村光/ベニガシラ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


七六/鬼影スパナ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天羽銀/迷井豆腐
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


白砂/麻希くるみ
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


木乃ひのき/雨川透子
(ガルドコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月23日

日向夏/ねこクラゲ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


押切蓮介
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小林湖底/りいちゅ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


深見真/真じろう
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


金田一蓮十郎
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐藤真登/三ツ谷亮
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


萱島雄太
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


優風
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗井茶
(ヤングガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月22日

浅草九十九/和ヶ原聡司
(MFコミックス アライブシリーズ) Amazon Kindle B☆W DMM


安里アサト/シンジョウタクヤ
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


中山幸
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


三ツ矢だいふく
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


内藤隆/榎宮祐
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


花鶏ハルノ/相川有
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


久真やすひさ
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


衣笠彰/紗々音シア
(MFコミックス アライブシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


フジカワユカ/理不尽な孫の手
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


藍屋球/アネコユサギ
(MFコミックス フラッパーシリーズ)
Amazon Kindle B☆W DMM


クマガエ/宮澤ひしを
(イブニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


カルロ・ゼン/石田点
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


泰三子
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


ハナツカシオリ
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


瀬下猛
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


NICOMICHIHIRO
(モーニングKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍵空とみやき
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


藤近小梅
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


田代哲也
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


柊裕一
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


村田真哉/速水時貞
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


都月景/いふじシンセン
(ガンガンコミックスJOKER)
Amazon Kindle B☆W DMM


殿ヶ谷美由記
(ガンガンコミックスpixiv)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月20日

風間レイ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ほのぼのる500
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


楢山幕府
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


リッキー
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


こりんさん
(GCN文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


武田すん
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


ペトス/橋本カヱ
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


千田大輔
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


Cuvie
(チャンピオンREDコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小坂泰之
(ヤングチャンピオン烈コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Kindle B☆W DMM

6月19日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月17日

上遠野浩平/カラスマタスク
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


野田サトル
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


二宮裕次
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


原泰久
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


双龍
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


深川可純/広報広聴課ゾンビ係
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


赤坂アカ/横槍メンゴ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


赤坂アカ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


中山敦支
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


光永康則/入鹿良光
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ソウマトウ
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


中村力斗/野澤ゆき子
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


峰浪りょう
(ヤングジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


畑健二郎
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山田鐘人/アベツカサ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


コトヤマ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


松江名俊
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


熊之股鍵次
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


栗山ミヅキ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


高橋留美子
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


草場道輝/高谷智裕
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


福井セイ
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


安西信行
(少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


新井隆広/青山剛昌
(少年サンデーコミックススペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM


日向夏/倉田三ノ路
(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


麻生羽呂/高田康太郎
(サンデーGXコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


池澤真/津留崎優
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山田 リツ
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


寺嶋裕二
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


三宮宏太/西田征史
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ヒロユキ
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


福留しゅん/天城望
(フロースコミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊吹有/葉山湊月
(フロースコミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


羊太郎
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三河 ごーすと
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


桜生 懐
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


陸奥 こはる
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


高橋 びすい
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


恵比須 清司
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三原 みつき
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


あボーン
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白井 ムク
(富士見ファンタジア文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾里けいし
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


カミツキレイニー
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊崎喬助
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


平坂 読
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猿渡かざみ
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


緒二葉
(ガガガ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


川上 稔
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


美浜ヨシヒコ
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


草薙 刃
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM


時田 唯
(電撃の新文芸)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月16日

樋口彰彦
(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


松岡健太
(マガジンエッジKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


さとうふみや/天樹征丸
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


あだちとか
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


和武はざの
(講談社コミックス月刊マガジン)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月15日

石田リンネ(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫田パナ(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐々木禎子(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


仲町鹿乃子(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


竹岡葉月(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


竹岡葉月(富士見L文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鍋敷(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


LA軍(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


天然水珈琲
(アース・スターノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


西尾維新(講談社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


葛城阿高(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


ぷにちゃん(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田ヒロ(ビーズログ文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


綾河ららら
(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


バッド(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


真安一(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


カヤ(サーガフォレスト)
Amazon Kindle B☆W


コイシ/緑黄色野菜
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


よこわけ/やしろ
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


わかば/白露雪音
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田山るすけ/たつきめいこ
(コロナ・コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月14日
ふか田さめたろう
(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


星奏なつめ(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


冬坂右折(GA文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白石定規(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


星崎崑(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


えぞぎんぎつね
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


三木なずな
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


カイシャイン36
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


よっしゃあっ!
(GAノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


6月13日


Amazon Kindle B☆W DMM

6月12日

Amazon Kindle B☆W DMM

6月10日

荒川弘
(ガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


天那光汰/梅津葉子
(ガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


おーしおゆたか
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫田ゆかり
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


リムコロ
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


冥茶/萩鵜アキ
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


浅野りん/ヤングエース編集部
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


春花あや
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


経験値/TYPE−MOON
(単行本コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐島勤/おだまさる
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


古宮九時/越水ナオキ
(電撃コミックスNEXT)
Amazon Kindle B☆W DMM


ベキオ/ていか小鳩
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


森田季節/シバユウスケ
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


顎木あくみ/みまわがお
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


加藤衣緒
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


竜騎士07/夏海ケイ
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


竜騎士07/刻夜セイゴ
(ビッグガンガンコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


飯島浩介/汐里
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


イノウエ
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


こじまたけし
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


白井もも吉
(サンデーうぇぶりSSC)
Amazon Kindle B☆W DMM


オジロマコト
(ビッグ コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


サンドロビッチ・ヤバ子/だろめおん
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


田村由美
(フラワーCアルファ)
Amazon Kindle B☆W DMM


もこやま仁
(裏少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


影崎由那/川獺右端
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


相模映/吉田杏
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


となりける/shiryu
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ユンボ/風楼
(アース・スターコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


秋乃かかし/裂田
(アース・スターコミックス)
Amazon


東崎惟子(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三雲岳斗(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


三雲岳斗(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


和ヶ原聡司(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


白金透(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鎌池和馬/冬川基
(電撃文庫)
Amazon B☆W


佐島勤(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


二月公(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


鏡遊(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


真代屋秀晃(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


周藤蓮(電撃文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


瀧岡 くるじ
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


小田 ヒロ
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


壁首領大公
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


七夕 さとり
(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


KK(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM


うみ(カドカワBOOKS)
Amazon Kindle B☆W DMM

ふか田 さめたろう
(宝島社)
Amazon Kindle B☆W DMM


魔石の硬さ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ニシキギ・カエデ
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


地雷酒(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


サンボン
(TOブックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


蒼月海里(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


椹野道流(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


森見登美彦/原案:上田誠
(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


桑原水菜(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


仁木英之(角川文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月9日

石塚千尋
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


荒川弘/田中芳樹
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


奈良一平
(講談社コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


小玉有起
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


横田卓馬
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


高田裕三
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


長谷川三時/七烏未奏
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


ヤスダスズヒト
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


村上よしゆき/茨木野
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


K9/小林裕和/支援BIS
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


冬葉つがる
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


樋野友行/瀬戸メグル
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


刀坂アキラ/加茂セイ
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


光永康則
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


西田拓矢/海空りく
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


松琴エア/はにゅう
(シリウスKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


原口鳳汰/カラユミ
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


山本やみー/門馬司
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


一二三
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


がしたに/MITA
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


うかみ
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


エターナル14歳/御子柴奈々
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


桜野みねね
(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


森野きこり
(BLADEコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM

6月8日

かみはら(早川書房)
Amazon Kindle B☆W DMM


西尾維新(講談社)
Amazon Kindle B☆W DMM


ちんねん/能一ニェ
(BRIDGE COMICS)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐藤二葉
(星海社COMICS)
Amazon Kindle B☆W DMM


山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


稲葉光史/山本崇一朗
(ゲッサン少年サンデーコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月7日

泉光
(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


TNSK
(アフタヌーンKC)
Amazon Kindle B☆W DMM


水瀬るるう
(まんがタイムコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


琴子/TCB
(ガンガンコミックスONLINE)
Amazon Kindle B☆W DMM


枢呂紅/優月祥
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨後一陽/とちぼり木
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


西島ふみかる/白縫餡
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


雨沢もっけ
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


ふか田さめたろう/松元こみかん
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


えぞぎんぎつね/春夏冬アタル
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


リキタケ/三木なずな
(ガンガンコミックスUP!)
Amazon Kindle B☆W DMM


琴子
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


猫子
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


平成オワリ
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


榛名丼
(SQEXノベル)
Amazon Kindle B☆W DMM


蝉川夏哉
(宝島社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM


貴戸湊太
(宝島社文庫)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月6日

智弘カイ/カズタカ
(KCデラックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ippatu
(ヤンマガKCスペシャル)
Amazon Kindle B☆W DMM

6月5日

Kindle B☆W DMM

6月3日

いつきみずほ
(ドラゴンノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


夢・風魔
(ドラゴンノベルス)
Amazon Kindle B☆W DMM


Amazon Kindle B☆W DMM


矢吹健太朗
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


助野嘉昭
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


ONE/村田雄介
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


松井優征
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


伊科田海
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


権平ひつじ
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


鏡貴也/山本ヤマト
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


水あさと
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


篠原健太
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


針川智也
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


時田時雨
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


猗笠怜司
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐々木尚
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


賀来ゆうじ
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


末永裕樹/馬上鷹将
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


大須賀玄
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


バブル製作委員会/肘原えるぼ
(ジャンプコミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


三部けい
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


長岡太一
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


佐茂すけ/竹村優希
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


関崎俊三
(角川コミックス・エース)
Amazon Kindle B☆W DMM


封宝/富樫聖夜
(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


此匙/浜千鳥
(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


神栖みか/シロヒ
(フロース コミック)
Amazon Kindle B☆W DMM


武シノブ/江本マシメサ
(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


柳矢真呂/ぷにちゃん
(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


深山キリ/もり
(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM


さーもにずむ
(PASH!コミックス)
Amazon Kindle B☆W DMM

Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索