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黒鋼の魔紋修復士

2015年9月読了ライトノベル系書籍からのお勧め  

月末発売のファミ通文庫、スニーカー文庫、コバルト文庫、HJ文庫、ビーンズ文庫などは来月送り。


読んだ本の数:37冊 うち漫画:10冊


好きな作家さんは、なるべくアンテナ立てておきたい。たまに、ライトノベル枠じゃないところから出してる時もありますしね。霜島ケイさんの【のっぺら】シリーズは、最近まで出ている事にまったく気づいてませんでしたし。
【はたらく魔王さま!】が、これだけ巻数重ねているにも関わらず、未だに自分にとっては新鮮なんですよね。面白いなあ。


★★★★★(五ツ星) 1冊

はたらく魔王さま! 13】 和ヶ原聡司/ 029 電撃文庫


【はたらく魔王さま! 13】 和ヶ原聡司/ 029 電撃文庫

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日常だって平坦で代わり映えのない日々ばかりじゃない。刻一刻と環境は変わり、人間関係は変化していく。この作品のリアルな生活感は、そんな日常における変化や機微もきっちり取り込んで描き切っているのがすごい。



★★★★☆彡(四ツ星Dash) 3冊

うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。2】 CHIROLU/景 HJ NOVELS
のっぺら あやかし同心捕物控え】 霜島ケイ 廣済堂モノノケ文庫
黒鋼の魔紋修復士<ヒエラ・グリフィコス> 13】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

【うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。2】 CHIROLU/景 HJ NOVELS

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そろそろラティナ可愛い教が創始されても不思議ではないくらいにラティナ可愛い! 


【のっぺら あやかし同心捕物控え】 霜島ケイ 廣済堂モノノケ文庫

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のっぺらぼうの腕利き同心が、あやかしが普通に生活している江戸の街で大活躍。笑って泣けてじんわりと温まれる、素晴らしい人情モノでありました。


【黒鋼の魔紋修復士<ヒエラ・グリフィコス> 13】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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壮大なラブロマンスも無事に完結。よくこの二人が恋仲になったもんだ、と最初期の二人の凄まじい険悪さを思い出す度に、感慨深くなります。


★★★★(四ツ星) 14冊

路地裏バトルプリンセス 3】 空上タツタ/平つくね GA文庫
魔剣の軍師と虹の兵団(アルクス・レギオン) 3】 壱日千次/おりょう MF文庫J
魔法少女育成計画 ACES】 遠藤浅蜊/マルイノ このライトノベルがすごい!文庫
再び始まる反救世譚(エスカトラ) 2】 上智一麻/nauribon MF文庫J
D9 聖櫃の悪魔操者 3】 上野遊/ここのか 電撃文庫
彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ】 竹井10日/ CUTEG 講談社ラノベ文庫
七日の喰い神】 カミツキレイニー/ nauribon ガガガ文庫
この素晴らしい世界に祝福を! 7】 暁なつめ/三嶋くろね 角川スニーカー文庫
絶対城先輩の妖怪学講座 七】 峰守ひろかず/水口十 メディアワークス文庫
かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫


【路地裏バトルプリンセス 3】 空上タツタ/平つくね GA文庫

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【魔剣の軍師と虹の兵団(アルクス・レギオン) 3】 壱日千次/おりょう MF文庫J

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【魔法少女育成計画 ACES】 遠藤浅蜊/マルイノ このライトノベルがすごい!文庫

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【再び始まる反救世譚(エスカトラ) 2】 上智一麻/nauribon MF文庫J

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【D9 聖櫃の悪魔操者 3】 上野遊/ここのか 電撃文庫

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【彼女がフラグをおられたら ここは修学旅行生に任せて、早く枕投げに行くのよ】 竹井10日/ CUTEG 講談社ラノベ文庫

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【七日の喰い神】 カミツキレイニー/ nauribon ガガガ文庫

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【この素晴らしい世界に祝福を! 7】 暁なつめ/三嶋くろね 角川スニーカー文庫

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【絶対城先輩の妖怪学講座 七】 峰守ひろかず/水口十 メディアワークス文庫

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【かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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今月のピックアップ・キャラクター

丁田小町 (路地裏バトルプリンセス)
鈴木梨香 (はたらく魔王さま!)
ルガイア (天壌穿つ神魔の剣)
トリスタン (魔剣の軍師と虹の兵団)
ラティナ (うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。)
柏木千太郎 (のっぺら あやかし同心捕物控え)
メルヴィーユ (D9 聖櫃の悪魔操者)
忍者林瑠璃 (彼女がフラグをおられたら)
神楽・ブレードフィールド (彼女がフラグをおられたら)
ラティメリア (七日の喰い神)
ララティーナ (この素晴らしい世界に祝福を!)
ベッチーナ (黒鋼の魔紋修復士<ヒエラ・グリフィコス>)
絶対城阿頼耶 (絶対城先輩の妖怪学講座)
湯ノ山礼音 (絶対城先輩の妖怪学講座)
 (かくりよの宿飯)



以下に、読書メーター読録と一言感想。

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黒鋼の魔紋修復士<ヒエラ・グリフィコス> 134   

黒鋼の魔紋修復士13 (ファミ通文庫)

【黒鋼の魔紋修復士<ヒエラ・グリフィコス> 13】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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ディヤウスとしての己の出自を知った上で、その手でメルディエトを葬ったディー。彼の苦悩を包み込むかのように、ヴァレリアはディーと結ばれる。一方その頃、カリンと決着をつけたいと願うダンテと、ついにルオーマに直接攻撃をかける用意を整えたルキウスとオルヴィエトはユールローグを出立する。それぞれの相手を迎え撃つべく、カリンが、シャキーラが、そしてディーとヴァレリアが最後の戦いに臨む!大人気ファンタジーアクション、堂々最終巻!!

結ばれちゃってたんかーー! しまった、あそこから勢いで雪崩れ込んでしまってたのか。若いなあ。いや、ディーといえど身内を手に掛けた衝撃を受け止めるのに、ヴァレリアの愛情を肉の感触として必要としたのは仕方ない事なのか。元々覚悟を決めていたディーだけれど、家族だったルキウスとオルヴィエトに対するのに今回まったく動揺しませんでしたからね。その意味では、ディーにとっての至上をヴァレリアに揺るぎなく固定するのに、これは必要なプロセスだったのかも。
いやしかし、今に至ってなお、ディミタールとヴァレリアがこんなに情熱的なラブロマンスへと揺蕩う関係になるとは信じがたい結果ですよねえ。
第一巻を読んだ時の感想で自分、こんな風に書いてるんですよ。
ここから、二人に恋愛感情が芽生えるとか、まるで想像できんな!! あり得んよな!! あり得んだけに、見たくはなるんですけどね。想像できないだけに、そうなっていく時の過程がまた面白そうなんですよねえ。
まあ現段階ではやっぱり無いよなあ、というレベルの断絶が二人の間には横たわっているのですけれど。いやあ、無いよなあ。

ここから、あれだけどうしようもないくらい険悪だった段階から、本当にロマンスに至ったんだから本当にすごいですよ。それも、安易に一足飛びにではなく、一つ一つ積み重ね、徐々にお互いへの認識を変えながら、ですからね。まさに、険悪な仲から家族も国も敵に回しても構わないというほどの深い愛を抱くまでの過程を、余すことなくじっくり丹念に描き切って見せたのだから、感嘆の吐息をつかざるをえません。
その代わりと言っては何なのですけれど、一番可哀想だったのはやはりルキウスでしたね。彼自身、何も悪くはなかったのに、兄弟同然だったディミとたもとを分かつことになり、覚醒してしまうことで元の人格も殆ど変わってしまって、敵という立場に置かれてしまったわけですしね。
彼の真面目でちょっと苦労性で優しくて、イザーク王子に振り回されながらもテキパキと有能に仕事をこなしていくキャラクターは好きだったので、やはり可哀想だったなあ、と思ってしまうところであります。尤も、彼の性格からしてそんな運命ですら、割りきってしまった後となると粛々と受け入れてそうなのですが。いかんせん、彼には欲というものが良くも悪くも薄かったんだろうなあ。せめて、ティアルの想いに答えて忘れ形見を残してくれただけでも、良かったのか。

こうしてみると、色んな所で家族仲が深まったり、カップルうまく行ったりとわりと全体的にハッピーエンドなんですよね。
ついに全身鎧ガチャピンクから姿を現し、その容姿をイラスト化してくれたベッチーナ。以前、イザーク王子がその中身を覗いて驚いてたのって、そういうことだったの! イザーク王子も一目惚れだったの!? なるほど、それで自分以外顔見せないようにもっかい鎧の中に押し込めてたのね。
まさか、この世界でも有数の美少女だったとは。イラストの方も本当に可愛く描いてくれていて、嬉しい限り。まさに玉の輿で、ちゃんと正式にイザーク王子との婚約にまでこぎつけるに至るとは思わなかった。でも、頑張ってたもんねえ。
一番驚いたのは、カリンの好きな人でしたが。ちゃんと他に好きな人が居る、と言っていたけれど、まさかねえ。そう、好きな人が居るのに、自分に対して因縁を晴らそうとするダンテとちゃんとケリをつけに行ってあげるあたり、あれは優しいというよりもカリン男前って言うべきなんでしょうねえ。
いやしかし、まさかあの人だったとは。言われてみると、カリンの登場時からあれこれと絡んでいるので、そ、そうだったのかー、と思ってしまうんですけれど。でも、恋愛感情があると知ってるのと知らないのとでは、あれらの接触、見ても全然意味の捉え方変わっちゃいますよねえ。
ラムピトーもクロチルドも、順調に思いを遂げれそうですし、最大の問題は先送りとなり子孫にお任せとなっちゃいましたけれど、そこまで面倒は見きれんですし、概ねハッピーエンドだったんじゃないでしょうか。
長いシリーズでしたが、それに見合う濃厚で読み応えのあるストーリーで、大満足。次回作も既に準備済みということで、実に楽しみです。

シリーズ感想

黒鋼の魔紋修復士 12 4   

黒鋼の魔紋修復士12 (ファミ通文庫)

【黒鋼の魔紋修復士 12】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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教えてやろう。“ディヤウス”として生まれた意味を。

オルヴィエトの命により、各国の拠点破壊と神巫襲撃を続けるユールローグ一派。
それに合わせるかのように、ディーはかねてより自分を苦しめる悪夢の真実に気づき始める。
予断を許さない状況の中、ディー、ヴァレリアを含めたアーマッド首脳陣を招集した国王とシャキーラは、
ついに神聖同盟とレドゥントラの、本当の歴史について語り出す。
一方、虚無に囚われ圧倒的な力で殺戮を続けるルキウスにも変化が訪れ――。
真実、歴史、そして宿命が翻弄する第12巻!


なるほど、なるほど、そういう事だったのか。今までずっと謎だったオルヴィエトたちの目的とその動機が、アーマッドを始めとする国々が継承していた秘密や神巫の成り立ちとともに明らかになったことで、これまで意図がわからなかったり、意味が捉えられなかった出来事や言動がほぼ明快になったんじゃないだろうか、これ。ルキウスがどうしてあんな風になってしまったのか。なぜ、ディーが母親から殺されそうになったのか、についても明確な答えが。これは、どちらが悪とかそう単純な話ではないんだけれど、過去においては人間たちが、今においてはオルヴィエトたちが、様々なものを踏みにじってるんですよね。これで、ディヤウスとやらがまったく情を持たない存在だったとしたらもうちょっと割り切れるんだろうけれど、人間の持つ感情や価値観とは異なる理を持って動くのだといいながら、オルヴィエトにしてもメドウにしてもディーに対してちゃんと情らしいものを持っているだけに、決別せざるを得ない状況にやるせなさを感じてしまう。シャキーラとオルヴィエトにしても、本当にその間になんの友情もないままだったのか。その突き放せない、割り切れない繋がりこそが、この先のルキウスの対決に憂鬱さを抱かせる。ルキウス当人は元々すごく良いやつだったし、ディーとの友情や親愛は本物だったのに、その身の上やディヤウスに覚醒したことで立ち位置や価値観が変わってしまったが故に敵対することになってしまったけれど、彼個人には悪いところは何もなかったもんなあ。それでも、まだ本当に別人になってしまったのなら、人格から変わってしまったのなら割り切れるかもしれないけれど、ディヤウスになったからといって人としてのすべてが失われてしまうのかというと、オルヴィエトたちが緩やかながらそうと言い切れない態度をとっていることからしても、決して絆は全部切れてしまったわけではないのだろう。それが辛い。もう二人共、殺しあうことを覚悟し確信しているからこそ、尚更に。
もう、ディーは選んじゃってるしね。
人として、すべてを賭して守るべき、手放せないものをもう見出してしまっている。ヴァレリアとの関係、もっとラブラブになるかと思ってたんだけれど、嬉野さんのラブストーリーって意外とこう……愛が重たいのよね。【戦争妖精】の常葉さんとの恋愛や先生と叔父さんのそれもそうだったけれど、恋だの愛だのに浮かれている余裕がなくて、切実であり切羽詰まっていてそれ故に必死なんですよね。だからこそ、力強いとも言えるのですけれど。
素朴な正義感の持ち主で、国の事情や理不尽さによる不誠実さ、間違ったことに対して嫌悪を抱くような濁を飲むのが苦手であるヴァレリアが、ディーが傷つくと感じたら自ら手を血で汚すことを厭わないような、あの覚悟ですらない必死な想い。ヘヴィーな愛ですよ。
ヴァレリアって、もっと頭軽くて脳天気でふわふわしていたのをディーにメタクソに叱られ嫌味言われて怒られて、涙目でグギギギと悔しがっているのが当たり前だった娘さんだったのに。恋に恋するような女の子だったのに。
いざ本当に愛する人が出来てしまったら、ここまで女っぷりをあげてくるとは。もう、少女じゃないですね。神巫としての自覚や成長も著しかったけれど、ソレ以上に女として幾つも階段をかけあがってしまった。それが眩しくて、少し悲しい。
まだまだ二人して傷つくことが多く待ってイそうなんだけれど、なんとか二人には幸せになってもらいたい。切実にそう思う。
カップルというと、ベッチーナやクロチルドなど、わりとうまくいきそうな組み合わせがいるのに対して、カリンあたりはどうなんだろう。あとがきで、彼女には好きな人が居る、と明言されているんだけれど……。まーちゃん枠がこの作品にも存在するのにはびっくりしましたけれど。シリルとのあれは、読んでて変な声が出てしまった。クロチルドといい、けっこうイイ趣味してる人たちがいるものです。

シリーズ感想

黒鋼の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 11 4   

黒鋼の魔紋修復士11 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 11】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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カリン、シャキーラを一蹴しアーマッドを去ったオルヴィエトとルキウス。重鎮であったリヒテルナッハ家の罪を問う声は大きく、連座としてディーも獄中の身となってしまう。誰よりも信頼していたふたりを失い捨て鉢になるディーだが、彼の下を訪れたカリンから、同盟各国で起こる破壊活動にルキウスが加担していること、さらに自分への恩赦のため、ヴァレリアがイサークと婚約するという噂を知らされる。気持ちの揺らぐディーは決死の行動に出るが…!
えええっ!! ええんかい! 別にかまへんかったんかいっ! 衝撃の事実すぎて、変な笑いが。ちょ、この設定ってわりと重要というか、揺るぎないものだと思い込んでいただけに、シャキーラさんのあまりといえばあまりのぶっちゃけに、ひっくり返ってしもうたわ!
これ、絶対ディーとヴァレリアに教えたらいかんですわ。今のこの二人にこんな事実を教えてしまったら、歯止めがなくなるぞ。この男ならやる。今の此奴なら、躊躇いなくやる!!
しかしもう、嬉野さんの書く主人公というのは、前作の【彼女は戦争妖精】の伊織くんといい、マジ凄いわ。ライトノベルの主人公で、これほど女の扱いというものに対して容赦ないやつ、他に居ないよ。始まった時はさ、ディーとヴァレリアが、ラブロマンスに至るなんて有り得ねえ! と、喚いてしまうくらい二人の仲って最悪だったんですけれど、だからこそ嬉野さんならこの二人の恋愛、書くだろうなあと感じたんですよね。その予想というか直感を、思わず「やっぱり無いんじゃね?」と否定してしまいたくなるほど、二人の断絶は凄まじかったんですけどね。あれだけ容赦なく、ヒロインこき下ろす主人公とかw
でもでも、このあり得ないからこそやってくれたら面白くなるに違いない、と感じたのは間違いじゃありませんでした。最初の断絶が大きければ大きいほど、相手を認め、受け入れ、それがロマンスへと発展した時の激烈さ、濃厚さたるや、生半可なもんじゃありませんぜ?
だいたいあのディミタールが、普通にデレるとお思いか。あの男が、恋する男の子なんて可愛い顔見せるもんですか。デレたらデレたで、凄まじい獰猛さであるこの男。デレ方が人喰い狼みたいな獰猛さって、どういう主人公だよ。ヴァレリアが自分を助けるためにイサークと婚約するという噂を聞いた後のディーのとった行動を目の当たりにした時は、もう呆気にとられてしまいましたがな。あの冷徹と言っていいくらい冷静で、クレバーだった男があれですよ、これですよ。完全に理性焼かれてるし。頭おかしくなってるし。メーター振り切るにしても、ぶっちぎりすぎである。でも、こういう獰猛さはやっぱりカッコイイのよ。若いなあ、いいなあ。あれでディミタール、思いっきりテンパってるんですよね。テンパったら襲い掛かってくるって、獣か!!

しかし、シャキーラ様も思い切った手をとったもんだ。前回いい所なかったのを大いに挽回してくれた。さすがにここで国内でグダグダやってたら、致命的な事になりそうでしたもんね。イサーク王子の小細工といい、国王陛下の一刀両断の喝破といい、色々と煮詰まり行き詰まりかけてた雰囲気に、風穴があけられたような気分でしたよ。淀んでいた空気が吹き払われましたなあ。
同時に、これ王子とベッチーナのフラグが確定したような。イサーク王子とヴァレリアの婚約話、こうしてみるといろんな方向に影響力及ぼしてたのね。
でも、こうなるとルキウスの方がちょっとかわいそうになってきた。あんな状態になってるとはなあ。危なっかしいどころじゃないですよ。

シリーズ感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 104   

黒鋼の魔紋修復士10 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 10】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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可哀相なディミタール。あの子には、過酷な運命が待っているでしょう――。

ダンテ逃亡の件でディルマに向かったカリンたち。
一方シャキーラの元を訪れたディーは、ヴァレリアではなく自分の紋章官にならないかと誘われる。
自身に下される危険な任務、そして、いまだ御しきれない左腕の暴走がヴァレリアを巻き込むことを懸念し思い悩むディーだが、
そんな折、ルオーマの中枢である魔法院から火の手が上がる。
その紅蓮の炎は、アーマッドに突如の訣別と大いなる混迷をもたらす戦いの合図だった――。
逃れられない宿命、第10巻登場!
ええええ!? これは、激震も激震。巻数も二桁に至ったところで、思いもよらぬ裏切りがディミタールを待っていたわけだけれど、こればっかりは幾らなんでも予想がつかなさすぎる。
今にして思えば、と振り返ってみることで伏線ともいうべき動向は幾つもあったんだろうけれど、そのどれもが後になって照らしあわせてみたらそうだった、というような事ばかりで、当時としては不審に思うこともなかった出来事や傾向に過ぎなかったんですよね。
そもそも、伏線だって事にすら気づいていなかった。最大の違和であったろう、オリヴィエがかつて神巫の候補者をいきなり降りて、結婚してしまったというのも彼女なりの事情があったんだろう、としか作中の人物の殆ども読者である自分も深く考えていなかったわけだし。その彼女なりの事情が、まさかこんな所でルキウスやディミを巻き込んで動き始めるなんて、想像もしていなかった。イサーク王子が、魔法院から徐々に権限を剥がそうとしていたのも、決して魔法院に何か怪しい動きがあったり、逆に魔法院が謀略を仕掛けられているというわけではなく、単なるイサーク王子の政治的バランス感覚の賜物であって、ルキウスやオリヴィエも特に反発している風でもなかったので、それらの件についても一切特別視してなかったんだよなあ。
そもそも、オリヴィエからして怪しい動きは微塵も見えなかったんだし。それどころか、ディミの家族として彼が捧げる献身に値する親愛を彼に寄せていたものだから、彼女に対して何らかの不審感を抱く、なんてことは本当に事ここに至るまでなかったんですよね。まあ、彼女のディミへの親愛は決して嘘ではなさそうなので、騙していた訳ではないのだけれど。
実際問題として、もしディミがヴァレリアの紋章官にならず、彼女と一緒に幾つもの事件を解決していくという「時間」がなかったとしたら、家族以外に何のしがらみもこだわりも持たない彼は、そのままオリヴィエたちと行動を共にすることを迷わなかったんだろうし。
すべては、ディミタールとヴァレリアが出会ってしまったことが運命だったのか。
いやしかし、前回でヴァレリアとディミ、二人共にお互いに対して火が付いてしまっていたのかもしれないけれど、今回の一件は否応なくお互いの気持を決定的なものにしてしまった。消えない炎になってしまった。二人共に平静で居られない激震の状況の中で、さらにヴァレリアの生命が掛かった選択の中で、ディミは何を選び、何を捨てるかの選択を強いられ、そして選んだわけだ。誰が一番大切なのかを、誤魔化しようのない決断として選んでしまったのだ。もう、これは燃え上がるしかない。
元々、内向的とは正反対の、苛烈なほど性格をした男である。正直、決断を下してしまった後の高まりすぎたテンションのせいだろうけれど、それでもあの生存本能を奮い立たせた結果の、強烈なまでの「この女は俺のものだ」という独占欲には滾らされた。この作者の主人公は、前作もそうだったけれど、この上なく冷静で強かで理性的にも関わらず、いざとなると女性に対して凄まじいまでに肉食系なのが、何とも頼もしい。

しかし、事は起こってしまったとはいえ、何が起こっているのか、オリヴィエが何を目的にしているのか、なぜあのルキウスが苦悩しながらも諾々と母に従ったのか。まだ何も明らかにされていないので、果たして何が起ころうとしているのかもわからないんですよね。尤も、世界を揺るがすであろう大事件の発生とは裏腹に、潔いくらいに主人公とヒロインはお互いを請い求める展開になりそうですけれど。濃厚と言ってイイ情熱的なラブストーリーですよ、これ。
1巻では絶対に有り得なさそうだった展開へと、見事に突入してきたなあ……。素晴らしい。

シリーズ感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 83   

黒鋼の魔紋修復士8 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 8】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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あの女を馬鹿にしていいのはおれだけだ。
圧倒的な力を見せたギャラリナを逃がしたとはいえ、アーマッド一行は見事ロマリックの叛乱を鎮圧した。しかし妙に冷たいディーの態度の変化に、ヴァレリアはもやもやした思いを募らせる。そんな折、ビトーの神巫ソルグンナが亡命を望みアーマッドに逃げ込んでくる。
国家間の信頼維持のためソルグンナを返還したい首脳陣の意向に反し、臆病な彼女を助けたいと考えるヴァレリアだが、その気持ちがディーと決定的な溝を生んでしまい……!
謀略疾る第8巻!

イサーク王子、黒いなあ。確かにこの人、政治的に有効なら手段は選ばないだけの冷酷さは垣間見せていたけれど、いくら有効とはいえあそこまでの事をやらせるほどとは思わなかった。ただ、効果を考えると凄まじいんですよね。この一手で政治的劣勢が一気に覆ったどころか、その相手の政治的な立場すら足元から崩してしまったわけですから。正直、今回の対局者は誰が見てもやり手で隙の見えない辣腕の政治家であり謀略家だったと思うのですけれど、乱暴な手とはいえイサーク王子はこれを完全に上回ったと言えますね。
やはりプレイヤーとしては、イサーク王子という人は逸材ですわ。ただ、この人が本当に黒いな、と思ったのはこの一手をわざわざディミタールにやらせた所でしょう。彼に汚れ仕事を押し付けたことで、国内の政局に対しても色々と杭を打つ形になってるもんなあ。
ディミタールとしては、ヴァレリアをこうした権力の闇からは遠ざけたいところなんだろうけれど、なんにも知らないお馬鹿だと、いつ知らずに地雷を踏んでしまうかわからないし、しかし段々と現実の汚さを知るようになると、無邪気に憧れていた部分にも黒いものが蔓延っている事が理解できるようになってしまうわけで、気づく余地が増えていってしまうという事でもある。そして、このヴァレリアという娘は、そうした闇に対して自分の信じた正義を主張しちゃう娘でもあるんですね。お馬鹿のままでも賢くなっても、結局危なっかしいことには変わりないという二律背反。この娘の場合は、賢くなることは正義に妥協を強いる事とは異なっちゃってるからなあ。それに、ヴァレリアの正義って、大仰なものじゃなくてほんとに素朴で人間としての基本的な部分に根ざすものなんですよね。だからこそ、政治的判断という現実が往々にしてこうした正義を踏みにじるものだと理解し実践している人種から、ヴァレリアは……だからこそ、好まれている部分があるんですよね。何も知らず知ろうとせず、ただ善意を振りかざす者は蔑まれるけれど、ヴァレリアみたいにちゃんと勉強して現実の冷たさを思い知った上で、しかし芯を曲げない人というのは結構好意的に見られるんですよね。もちろん、苦言を呈し、皮肉で蹴飛ばし、現実を思い知らせて踏みにじったりするんだけれど、この作品でも彼女に対して本当に冷ややかに接する人って殆ど居ないんですよね。
とはいえ、まだまだヴァレリアは世間知らずで政治力学を本当の意味で理解しているとは言いがたい小娘で、だからこそ今回は今までで一番致命的な事をやらかしてしまうわけです。今まではわからないからこそ身の程を弁えて余計なことに首はツッコんでも、ディミくんにお伺いは立ててましたしね。
うーん、だとすると今回の暴走は変に距離を置こうとしたディミくんにも責任があるとも言えるんですよね。果たしていつも通りだったら、ヴァレリアもディミくんに事前に一言相談してたような気もするし。
……いったいこれ、いつの間にこんなラブロマンスになったんだ?
よほど前回のロマリックの内乱での絶体絶命の危機が障ったんだろうか。ヴァレリアのディミタールへの感情は、もっと迷いが絡んでたと思うんだけれど、今回の様子見てたら自覚は無いにしろ、少なくとも無自覚の上では完全に定まっちゃってるじゃないか。一方で、ディミタールの方も彼は彼でかなり変なことになってるし。
もし、ヴァレリアからの一方的な感情だったらば、ディーもあそこまで露骨に距離置こうとはしなかったと思うんですよね。いくらなんでもあからさまな上に露骨すぎて彼にしては下手を打ちすぎてますもん。前回、ヴァレリアが傷つけられてブチ切れていたのは、やっぱりそういう事だったのか。今回の台詞なんか見てたら、それ以上に、こう、独占欲みたいなもんが根ざしてるもんなあ。
まさか、本当にここまでロマンスになってくるとはなあ。1巻の時は、あまりの仲の悪さに果たしてこれ、恋愛感情芽生えるんだろうか、と本気で首をひねったものですけれど……。

シリーズ感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 73   

黒鋼の魔紋修復士7 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 7】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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ボクは知りたい。“神"と“魔"、そして“魔紋"のはじまりを。

昏睡状態のヴァレリアを逃がすことには成功したものの、敵の手に落ちてしまったディー。
彼を連れ出したギャラリナは、それぞれの魔紋、そして神話について、不可思議な議論を求めてくる。
一方、街道が封鎖されたことにより混乱に気づいたアーマッド首脳陣は、
ガリード卿率いる軍の出陣に加え、ロマリックの魔法士に対抗するためカリンの同道を決定する。
“辺境伯"の野心が暴かれた敵地で、ヴァレリアとディーを待つ命運とは――!?
絶体絶命の第7巻!
ギャラリナさん、情に厚いのか冷酷なのか判断しづらいなあ。個人的にはあの弟をあの段階まで見捨てなかったのは十分情に厚いと思うところなんですけど。はっきり言ってアレ、使うにしてもメリットよりもあれが仕出かすトラブルとか損害を考えるとデメリットの方がどう考えても多いんですよね。姉弟だからって、決して姉を大事にしているとか愛しているという素振りもなく、本心では利用価値のある相手くらいにしか思ってないことも明白だし。それを、あそこまで見過ごしてあげたうえに、何度も忠告を繰り返してなお、それを徹底的に無視されて好き勝手やられたんだから、そりゃ切り捨てて当然です。切り捨てられて当然です。もっと早く切り捨てておけよ、とイライラしてくるくらいに、あのファティフという輩は最悪でした。もう此処まで存在がムカつく敵も珍しいですよ。こういう奴こそ、ディミタールの口撃でメッタメタに切り刻んでくれないと。結構ズタボロに言い返せずに顔を真赤にするほどネチネチ切って捨ててくれてましたけれど、それでも物足りないと思ってしまうくらいですから、ホントに最悪でしたよこのファティフは。
まあそれでも、思い上がったこの自信過剰野郎を真っ向から叩き潰してくれたディミタールはホント頼もしいったらありゃしません。捕まってどうなるかと思いましたけれど、彼のクレバーさは虜囚の身でも全く陰りを見せず。捕えられた相手がファティフなだけに何をされるかわからず、相当にハラハラさせられましたけれど。まあ一番生きた心地がしなかったのは、ファティフのおぞましさを身をもって体験したヴァレリアでしたのでしょうけれど。離れ離れになって初めて、というわけでもないんだろうけれど、こうしたディミタールが危ない、という形で別れ別れになったケースは初めてだったはずで、そうなって見て改めて今のディーとヴァレリアの関係みたいなものが透けて見えてきた気がします。ってか、この二人の関係っていつの間にか当初から随分変わったよなあ。それだけヴァレリアの成長というか、心構えが見違えてきたんだろうけれど、ヴァレリアを傷つけたファティフに対してディーがあれだけ憤怒してみせたのは、決して仕事上の都合だけではないはず。いや、怒ってた、あれは怒ってたから。一方のヴァレリアも、捕まったディーの心配の仕方を見るとねえ……あながち、ピンクの妄想も下衆の勘ぐりじゃないんじゃないかね。
正直言って、ヴァレリアとディーは性格的に合わないし、ぶっちゃけ相性悪いと思います。喧嘩や言い争いは絶えないでしょうし、喧嘩するほど仲がいい、などと言うにはディーの口の悪さはアレすぎますし。この二人が甘い雰囲気になるなんて、今もって想像だに出来ないんだけれど、嬉野さんって意外とビターテイストだったり、渋目の恋愛を書いちゃう人なので、ディーとヴァレリアの行く末については色々と期待しちゃうなあ。
うん、改めて見てもヴァレリアって面白い娘ですよね。聖人君子でも何でもない短気な娘なのに、普通の人でもまともに付き合えないようなディーに対して、逃げず避けずずるもせず、真っ向から言われたことに対してなんぼのもんじゃ、と向き合うわけですから。あのカリンが、マジでヴァレリア不慮の方に顔色をなさしめていたことからもわかるように、意外と人望があるというか、他人を寄せ付けないタイプの人間に対して案外受け入れられてるんですよね。カリンさま、本気でヴァレリアのこと友達だと思ってたんだ。結構今回、友達のピンチに果断に動きまくってた気がします、カリンさま。

さて、状況が動いているようでハッキリと今まで先が見えてきていなかったこの作品ですけれど、ギャラリナが残した示唆は、この作品の最終的な目標というか、倒すべき敵の姿がようやく見えてきた気もしますし、果たして相手はそんな超常の相手なのか。それより、国と国との質の悪い駆け引きの合間に、ヴァレリアたちが突っ込まされ続ける展開が続くんじゃないか、とも思えますし……いや、やっぱり何も見えてないじゃんw

嬉野秋彦作品感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 63   

黒鋼の魔紋修復士6 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グリフィコス) 6】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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“紋章魔法"VS“邪術"! 緊迫の第6巻登場!

アーマッド南部の大都市、ロマリックを訪問することになったヴァレリア。“神巫"の行幸という形式ゆえに、同行するのはごく少数の護衛と侍女に限られることを懸念したディーは、ルキウスに頼みティアルを一行に加える。アーマッドに併合されたという歴史のため、独立の気運が強いロマリック住民の視察、慰撫を目的として現地を訪れた一行だが、ロマリックと裏で通じるビゲロウの者たちの罠が、彼らを陥れようと待ち構えていた……!
あれ? これはディミタールは自分の判断ミスと思ってるようだけれど、あそこでヴァレリアが付いてくると言ってきたのを跳ね除けて宿に置いて行ってたら、これ最悪の事態になってたんじゃないかしら? ヴァレリア、完全に殺されてたでしょう。
結果としてディミタールがヴァレリアの責任感に絆されたのが正解だったわけですけれど、これは知らず知らずとはいえ相当に綱渡りのところを歩いていたんだなあ。こればっかりは、ロマリックとビゲロウがこれほど密接にコンタクトを取っていたと把握していなかったアーマッドの情報網にも問題があるのだけれど、ビゲロウの密偵の実行部隊の中に論理性の破綻した殺人鬼が混ざっていて、誰もコントロール出来ていなかったところまで予想していろ、というのはさすがに酷か。ただ、ディミタールが純粋な護衛官として専念出来ていたらもうちょっと何とかなったのかもしれないけれど、ディミって使い勝手が良いせいか、何かと諜報官紛いのことも任務として請け負っちゃってるので結構出先で二重三重の任務の重複が起こってるんですよね。彼、優秀ですから両方を並行してこなしてはいるんだけれど、思い返してみるとヴァレリアの側を離れるケースはわりとあったんですよね。ヴァレリアが度々自分から首を突っ込もうとしなければ、その頻度はもっと増していたかもしれない。
図らずもそのお陰でヴァレリアも政治や統治のウラ舞台について見識を深める事にもなり、ただのお飾りの神巫に留まらない成長を遂げており、ディミタールも当初と比べてヴァレリアについてはだいぶ認めてきている節もあるので、悪いことではなかったのかもしれないけれど、でも同じ人物にあれもこれもと仕事をやらせようというからには、どこぞで齟齬が出てくるもんなんだよなあ。こればっかりはその人が優秀であるとか有能であるというのは関係なく、その人が人数として一人である、というところが問題なのでどうしようもないんだが。
それにしても、あのオカマは久々に癇に障るというか、こいつは盛大にやっつけてくれないとストレスが溜まって仕方ない、という悪人だったなあ。いや、実際これほど任務実行にも支障が出る上に、外交関係や国家戦略まで台無しにしかねない無軌道で思慮に欠けた振る舞いをする人間を、好き放題やらせてしまっているという時点でこの姉のギャラリナもどうかと思う。この愚弟に愛情なんて感じていないようだし、一族も持て余しているみたいだから、現場指揮官の判断としてちゃんと処断しないのは、果たして甘さなのか何らかの思惑があるのか。正直、任務の邪魔ばかりされていい加減キレそうなもんなんだけどなあ。

そして、まさかの絶体絶命のピンチ。今回の行幸についてはさして危険もなし、と油断していたのでこのハードな展開は予想外だった。ディミがああなってしまった上に、ヴァレリアも人事不省となるとベッチーナ頼りになるんだけれど、ガチャピンクじゃとてもじゃないが頼りにならねえ!! あとはティアルさんがどこまで働けるか、というところだけれど、本職メイドのこの人じゃ事態を全面的に打開するのは厳しそうですし……ここはヴァレリアの復活と大活躍を期待するしか無いのか。というか、ティミ不在のここでしょう、ヴァレリアの見せ場は。頑張れ、女の子!

シリーズ感想

黒鋼の魔紋修復士 5 3   

黒鋼の魔紋修復士5 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 5】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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忌まわしき記憶にふりそそぐ、“永世神巫"の光――。大人気シリーズ第5巻!

アーマッドが誇る“筆頭神巫"シャキーラの里帰りのため、護衛に就く封印騎士団。その中には、紋章官になる前のディーの姿が――【永世神巫と落第騎士】
国王より、静養先から帰還する王妃アルムデーナの護衛を命じられたディーとヴァレリア。一方その裏では、ルキウス率いる“青の右手"にも密命が下され――【蜜月の終わり、雨の日に】
甲冑娘ベッチーナが抱える切ない事情――【花々の宴、夏の日に】
本編を結ぶ、重要な三編のエピソードで贈るシリーズ第5巻!

【永世神巫と落第騎士】
ディミタールがどうして封印騎士団を退団するはめになったかという大人の事情のお話。案の定頭が悪くて度し難いほど愚かな貴族の坊ちゃんが絡んでいたか。意外だったのは、ディミタールがもう少し冷酷な立ち振舞に徹するかと思っていたところをかなり甘い対処に甘んじていたところ。あっさり見捨てると思ったんだがなあ。いい意味で彼はドライだと思っていたので、生かしておいても害しかなさそうな連中は消極的に始末していてもおかしくないと考えたんだが。もっとも、それが彼の温情かどうかはわからない。むしろ、恩ある叔母や従兄弟の為に自重して危ない橋を渡らなかった、と見たいところだけれど。
しかし、こういうくだらない連中が蔓延ってたんじゃあ、イサーク王子があれこれ封印騎士団の改革に乗り出そうというのもよく分かる。役に立たないどころか害悪にしかならないものなあ。たとえ、貴族からの集金機関として割り切るにしても限度というものがあろう。その点、集金機能を保ったまま実践能力をもたせようというイサーク王子の目論見は非常に食えないなあ、と感心させられる。

【蜜月の終わり、雨の日に】
王妃を囮に、進行している陰謀を暴き出そうという国王陛下の謀の尖兵として働くことになったディミタールとヴァレリア。何だかんだと華やかな仕事よりも裏方仕事が多いヴァレリアである。それも、ディミタールという使いやすく潰しの効く駒があるからこそなんだろうけれど、きっちり役割を果たせるようになっているあたり、お飾り同然だった当初と比べてかなり使えるようになってきたな、巫女様。しかし、生々しい現実をきっちり把握できるようになってきたとはいえ、その素朴な正義感はいささかも陰っていないのは、ディミタールが口うるさく現実を教えながらも、変に穢れてしまわないように気を使っているからとも言える。何だかんだととても大事にされていることを、ヴァレリアもあれでちゃんとわかってるんですよね。わかっているからこそ、悔しいんだろうけれど。だからこそ、彼に認められたいんだろうな。

【花々の宴、夏の日に】
なんでよりにもよってガチャとイサーク王子にフラグ立ってるんだ!?(笑
いやいや、そのつながりはあまりにも予想外だった。だって、ガチャだぜ? 未だに誰も中身を見たことのないという鎧の小娘に、なんでイサーク王子とのフラグが立つと思うか。まあ、実際はあまりにも身分違いすぎてどうやったってくっつきようもなく、ガチャも自分の恋が夢物語だとわきまえているし、イサーク王子に至っては別にガチャをそういう目で見てすらいない。ただ、イサークが素の顔、油断したというか余裕のない顔を見せたのは本編含めてもガチャが絡んだこの話が初めてなだけに、恋愛感情は抜きにしても結構本気でガチャとの人間関係は大事に思っているフシが在るのがまた意外。何気に王妃さまがガチャを気に入っているだけに、本当にただの夢物語で終わるかどうかは、まだまだ予断を許さないかもしれない。

嬉野秋彦作品感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 4 3   

黒鋼の魔紋修復士4 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 4】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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その牙は幼く、汚れなく。彼女こそ--“いつわりの神巫"

隠されていたディーの紋章魔法により辛くも危機を脱したヴァレリアたち一行は、ユールローグの手の者を追いハイデロータの都・オーリヤックへ向かう。一方、国王の命を受けたイサークも今回の内紛に乗り出していくことに。ハイデロータとの関係を優位に進めるため、イサークとともに仲裁役としてユールローグへ向かったヴァレリアたち一行だが、そこにはディ-と死闘を繰り広げたあの少女の姿が……! “神巫"の誇りを懸けた戦いが、いま幕を開ける!
えええ!? クロチルドってそうだったの!? 無能な王子に振り回されて、要らない苦労を強いてられている可哀想な子、と思っていたら、どうも自ら好んで苦労を買っていた模様。なんだ、ダメ男属性だったのか。なまじ出来る女だと、出来ない男の子を可愛く思ってしまうものなのか。
いやでも、シジュベールくん、イサーク王子と比べると頭の回転も遅いしプライドばかり高くて空回りしているし鈍くさいし、といいところ無しの無能王子に見えるんだけれど、実はヴァレリアたちが思っているほど無能じゃないんじゃないかな。少なくとも、クロチルドのサポートをキチンと受け入れて機能させているというだけでも完全な無能とは言いがたい。本当の無能は周りがどう頑張っても全部台無しにしてしまいますからね。その点、シジュベールは足りない所だらけだけれど、その足りない部分をクロチルドによって補えているし、目に見える形でクロチルドの足を引っ張るようなマネはしていない。結構頑張り屋な側面も見受けられるし、その頑張りが無能な働き者という無残な方向に向かっていないだけでも評価に値する。ハイデロータの王族貴族のレベルが総体的に低いことから見ても、シジュベールはそこそこイケてる方なんじゃないかな。そう考えると、クロチルドの男を見る目も趣味もそれほど悪くはない気がする。
だいたい、結果としてみると今回イサーク王子の方がやらかしちゃってるんですよね。彼がわざわざ独断でハイデロータとユールローグの内紛に首をツッコんだ理由を鑑みれば、むしろ彼がでしゃばったお陰でやぶ蛇になってしまってるんですよ。その口八丁手八丁に遠大な戦略眼や捻くれた謀才によってハイデロータとユールローグを引っ掻き回し、いいように振り回していいとこ取りをしたように見えるイサーク王子だけれど、最後に油揚げを掻っ攫ったのはとんだ間抜けを晒し続けていたシジュベールだった、というのが何とも面白い。
クロチルドの助言があったのかもしれないけれど、意外と抜け目なかったじゃないですか、シジュベール。正直、かなり見直した。

とまあ、国同士の影に日向にの激しい駆け引きが続く中、巫女であるヴァレリアやカリンたちは否応なくその渦中に取り込まれていく。巫女それ自体が政治的な象徴を担っている以上、戦力として以上に象徴として相応しい行動を取らなければならない、というものなんだけれど、大変なお仕事だなあと感心してしまう。その政治的な象徴に徹してもいいはずの巫女さんを、積極的に活用しまくるイサーク王子も王様もまあ強かな人たちである。まあ他の国の巫女たちも、見る限りは使えるだけ使い倒されているので、有能なものはそれだけ酷使される運命なのだろう。逆に言うと、これだけ良いように使い倒されているということは、ヴァレリアもそれだけ使える人材と認められているとも言えるんですよね。術だけはよく使えるけれど、実践力も見識も何もないだけの巫女さんだったらば、それこそお飾りにしか出来ない、というかお飾りにして安置しておかないと下手に失われてしまったら困ったことになりますからね。幾ら補佐につくディミタールが有能とはいえ、限界もあるでしょうから。
そのディミタールの嫌味と皮肉と罵倒と嘲りが入り混じったお小言も、ここ最近はめっきりなくなってしまいました。いくらディミタールの口が悪くても、無理やり粗をほじくりだして罵ってくるような人間ではないので、ちゃんとしてさえいれば何も言われないのです。実際、傍から見ててもヴァレリアは先立っての世間知らずなお嬢様が嘘みたいに、キチンとしだしていますし。まあ冒頭からこの子、向上心はたっぷりありましたし、ディーの悪口にもめげずナニクソと努力を欠かさない子でありましたから、この成長は当然といえば当然なのでしょうけれど、それでも大したものです。反発が少なくなりお互いを認める機会が増えてくるに連れて、ヴァレリアとディーの間にも段々ともにょもにょっとした空気が流れるようになってきましたし、これは進展も期待できる状況になってきたのかしら?
きな臭い国際情勢と合わせて、二人の関係にも要注目。

嬉野秋彦作品感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 33   

黒鋼の魔紋修復士3 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 3】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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クロチルド――ハイデロータに咲く、誇り高き“鋼鉄の白薔薇"

セリバ・ビラノバの件のねぎらいのため、国王ジェフレン一一世より王宮に招かれたヴァレリアとカリン。
その最中、同盟国ハイデロータから、新たに神巫として着任した彼女たちを正式に披露するよう催促の書状が届けられる。
アーマッドを目の敵に軍拡を推し進める相手の目論見を察しながらも、あえて二人を差し向けることにする国王とオルヴィエト。
イサーク率いる“封印騎士団"も共にした、この外遊の背後に潜む陰謀とは!?
混迷へ向かうシリーズ第3巻!
ヴァレリアとカリンのあの衣装については、やや露出過多な薄手の衣装、で全然納得できるんだけれど、このハイデロータの神巫用の服は完全に下着に軍服の上着だけ、にしか見えないっすねえ。しかもハイレグ仕様w
さて、そんなハイデロータですが、アーマッドとは同盟国にも関わらず、虎視眈々と同盟内での第一勢力を狙っている良からぬ野心に身をひたしている不穏な国であると同時に、内政の方も軍事優先で治安も悪化しているという、なかなか困ったちゃんの国なのでした。これが歴とした仮想敵国ならば堂々と警戒すればいいものの、なまじ同盟国であるだけに相応に気を遣わなければならないのがまた厄介な話なのである。時に、味方であるほうが面倒で鬱陶しくて邪魔な存在って、ありますよねえ、うんうん。まあウンザリするような厄介な味方に振り回される、ほどには我がアーマッドも素直でも純朴でもなく、むしろ一癖も二癖もある食わせ者が国王やイサーク王子、国の上層部に揃っているのは頼もしい限り。逆に、ハイデロータと来たら下は優秀でも頭にあたる人材は清々しいほどの無能揃いのようで、そういう無能集団の中では逆に優秀な人材というのは余計な苦労を背負ってしまうものらしい。表紙絵にもなっているハイデロータの神巫であり「疾風騎士団」の副団長であるクロチルドは、文句なしに優秀な逸材のようなのだけれど……まあ、無能王子に振り回され足を引っ張られ、とこれはこれで見ていてかわいそうになる苦労っぷりである。これでディミタールやイサーク王子みたいに「イイ性格」をしていたら、口八丁手八丁でハイデロータのバカ王子を操って自分のやりやすいようイイように出来るんだろうけれど、どうもこの子は堅物の生真面目ちゃんのようで……要らん苦労を背負っているご様子。もうちょっと強かさを身につければと思うところだけれど。もう一人のハイデロータの神巫の子も、ヴァレリアの方がまだだいぶマシだと思えるくらい、神巫としての自覚の足りない子のようで、足を引っ張ってますしねえ。
こうして見ると、ヴァレリアとディミタールは相性悪いように見えるけれども、これはこれで悪くない組み合わせだったのかもしれない。一巻当初と比べても、ディミタールがヴァレリアを容赦のない正論で打ちのめすシーンも減りましたし……いや、ホントにだいぶ関係穏やかになりましたよね!?
それというのも、ヴァレリアがあれだけてひどく罵倒されながらも、指摘された件についてはちゃんと律儀に次の機会には直すようにしてたからなんでしょうね。この子、確かに世間知らずで無知で考えは浅いし頭の回転も決して早くはないんだけれど、怠惰では決してないんですよ。むしろ勤勉で直向きであることは疑いようがない。普通、たとえ正論だったとはいえあそこまでディミタールに悪し様に言われりゃ不貞腐れそうなものだし、実際ヴァレリアもあの言い草には反発し怒り心頭で、そりゃもうギスギスしまくった関係になってたんだけれど、それでもディミタールの言い分が正しいことはちゃんと認めて、負けず嫌いもあったんだろうけれど指摘された不見識の部分を一生懸命補填しようと努力してるんですよ。
そうしたヴァレリアの努力と向上心、そして確かな成長はディミタールもちゃんと見ていて、自然とヴァレリアへの苦言も減ってきてるんですよね。いやあ、ディミタールがようやくヴァレリアを認めてくれだした日には、なんだか嬉しくなってしまいましたよ。この子への罵倒はそのまま読んでるこっちにもダイレクトで突き刺さるようなものばかりでしたしねえ。
そんなこんなで、ディミタールの辛辣な性格はヴァレリアを外敵から守る方へと比重が置かれ……こいつの性格のキツさって、敵に向かい出すと頼もしいってものじゃないですねえ。もう、ギッタンギッタンだもんなあ。
当初はこの二人が仲良くなるなんて姿、想像も尽きませんでしたけれど……現状でも恋愛関係になるなんて思いもよらない状態ですけれど、それでもなかなか相棒同士としては良い形になってきたんじゃないでしょうか。少なくとも、ヴァレリアはキツい事ばっかり言ってくるけれど間違った事は決して言わないディミタールに対して、そりゃもう苦手だし嫌いだし色々勘弁して欲しいという気持ちはあっても、信頼出来る相手、あれだけズタボロに貶されちゃあ繕うものも纏えなくて素で接する事のできる相手として、受け入れ出しているような雰囲気になってきているような気がします。なんか、こいつに認められたい! という気持ちになってきているような……。
それって、何だかんだと肯定的な関係なんですよね。わりと、ヴァレリアがころっと行く日は近いのかもしれない。
さて、物語の方はというと、ハイデロータの内紛にヴァレリアたちが巻き込まれた形になってきているのだけれど……ぶっちゃけ、アーマッドの立場からすると現状のハイデロータ政府よりも、反乱軍の支援した方が良い気がするなあ。裏でこう、上手いこと工作して。バカな相手のほうが対処しやすいとは言っても、制御不能なほどのバカになると、手に負えなくなりますしねえ。とは言え、優秀すぎても困りものなんですが。イサーク王子がそのへん、どうするつもりなのか、彼の次に打つ手がなかなか興味深いところである。

1巻 2巻感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 23   

黒鋼の魔紋修復士2 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 2】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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妖艶なる“氷のまなざし”――カリン・ルドベック出戦!
最低最悪の相性ながら、何とか初任務を成功させたヴァレリアとディー。その一件から“魔紋”を消す力の存在を知ったイサークは、ディーの愛剣ジャギエルカの開発者であるキケから、かつてともに“魔法工学”を研究していた人物の情報を入手する。そしてその者が滞在していたというビラノバへ、ヴァレリアたちに加え、もう一人の“神巫”カリンを派遣することに決めるのだが――!
正反対の二人の“神巫”が、“神聖同盟”を取り巻く暗雲に迫る第2巻!

あのヴァレリアの「〜〜だし」という語尾が思いの外頭悪そうな印象を付与するのに効果を発揮してるんだよなあ。何を喋っていても、この語尾のお陰で言葉が軽くなり、どれだけ一生懸命発言しようとも薄っぺらなイメージばかりが重ね塗りされていくのである。さり気ないけれど、この印象操作はなかなか見過ごせない。実際は中身の無い言葉しか語らなくても、喋り方が知的に見えるだけで何か意味深い言葉を発しているように見えてしまうように、ヴァレリアだってもっと普通のお嬢様っぽい喋り方だったりしたら、ディーにやり込められる姿にももう少し違和感やディーへの反感が付きまとったかもしれない。そう考えると、ヴァレリアのキャラクターというのは見事なくらいにバッサリ切られるための仕様にカスタマイズされている。

ヴァレリアって、ホントにあそこまでディーにギッタンギッタンに言われるほどどうしようもないアホの子じゃあないんですよ。そりゃ、認識は甘いし世間知らずだし察しは悪いし自分の立場がよくわかってないところは多々ありますが……なんか見てて身につまされるんだよなあ。人間誰でも、一を聞いて十を知る、なんて出来るわけじゃないんですよ。一から十まで全部聞いて、やっと半分解かるくらいが精々の人だってたくさんいるんです。自分とか! そんな、解って当然、事前に準備してて当然、それぐらい察して当然、みたいな顔しないでください。そりゃ、努力がたりないのは事実です。やるべきことを何もしてなかった、何をしていいのかもわかってなかったというのもその通り! 悪いのは自分であって、要求を満たせないのは自分であって、別に無理難題を言われているわけでもなく、自分のできる範囲のことをしっかりとやれ、と言われているのも当然わかるんです。能力的なものじゃなく、単純に心構え、心掛けの領分なんですよね。才能とか関係ない、仕事への姿勢や向き合い方の問題。
それがわかるからこそ、ヴァレリアだってキャンキャンと犬みたいに吠える事なく、ぐぬぬ、と悔しさと恥ずかしさを噛み締めてうつむくほかないんですよね。もう、その姿が身につまされて身につまされて……胃が、痛いです先生(笑
彼女をアホだの無能だのと軽蔑したり罵ったりするのは、モロに天に唾するような行為なので、とてもとてもw
むしろ、一緒になってディーのザクザクとナイフで切り刻むような辛辣な指摘の数々に、ヴァレリアと一緒になって涙目です。もう勘弁して下さいw
さらに、今回はカリンというヴァレリアと同期で同世代で同じ神巫という実にわかりやすい比較対象が居るために、どうして彼女にはできているのにお前は出来ないんだ? という強力極まりないボディーブローがこれでもかと叩きこまれて、完全にグロッキー状態。
よくまあ、ヴァレリアは心折れないよなあ。
むしろ、元々は普通のお嬢様なのに、あれだけ普通に隠密働きが出来るカリンのほうが変なんですよ、うんうん。などと、自分を慰めないヴァレリアはそれだけで偉いと思う。いや、この娘ホントに偉いですよ。確かに今は何にもできないし、自分のできる範囲のことすらちゃんとできていないんだけれど、そもそもこんな影働き、どころか現場や実戦とは縁のない世界で生きてきたヴァレリアには、何が自分にできる範囲のことで、意識を高く持つにしてもいったい何を意識すればいいのかもわからない。絶対的に知識と経験が足りていないわけです。でも、それを絶対に言い訳にはしないんですよね。出来ないことを当然と開き直らずに、この娘は恥ずかしいと思い、悔しいと唇を噛み締めてみる。勿論、滅茶苦茶バッサリと言ってくるディーのことはもうむかついて仕方ないんだけれど、言っている内容について反発したり拗ねて受け入れなかったりすることはしないんですよ。
確かに、今は「使えない奴」なのかもしれませんけれど、きっと「今は」にすぎないんでしょうね。時間は掛かるかも知れませんが、あれだけ自分を恥じる事のデキる子が、負けず嫌いでめげなくて反骨心にあふれた子が、いつまでも現状にとどまっているとは思えませんし。
ディーは、優しくしろとは言いませんけれど、いつかは認めてやってほしいなあ。
それに、本当にどうしようもない子だったとしたら、あのカリンが友達付き合いしてるわけないですもんねえ。一時は、ヴァレリアが一方的に友達だと思い込んでいるだけで、カリンは全然友達だとか思ってないんじゃないかと心配もしたのですが、ラスト近辺の様子を見ていると思いの外カリンの方もヴァレリアの事信頼している、というか親友として心を預けている節が伺えて、安心したというか肩の荷が降りたというか。いったいどれだけヴァレリアに共感だか肩入れしてるんだか(苦笑 だから、ヴァレリアは仕事は出来ない子かもしれないけれど、ちゃんと気配りも出来て勇気もあり決断力も身を賭す気力も、友を慮る優しさもある、いい子なんですよ。普通はそっちが強調されるんだけどなあ……嬉野さんの手にかかると、見事にメッタ打ち要員に(笑
なんかこう、カリンにしてもディーにしても、あの皇太子様にしてもみんな並外れて「デキる」人達ばっかりなだけに、ヴァレリアみたいな子はある意味癒しでもあるんですよねえ……別にヴァレリアみたいな子が正論で論破され辛辣にされて涙目になっているのが好きだとかそんなんじゃないんだからね♪
同じ出来ない人でも、今回の哀れな黒幕さんみたいな自意識ばっかり肥大してしまった人は、目を覆わんばかりの痛々しさばかりが募って、共感どころじゃないからなあ。あれこそはヤラレ役である。しかし、あの御仁への言い方を見てると、ディーって単に口が悪いだけじゃないのかとも思えてくる。いや、実際単純に口が悪いだけなんだろうけどw

で、肝心のヴァレリアとディミタールの関係だけれど……なんか、さらに仲悪くなってないか?w
カリンの方も、相棒で従姉妹の魔紋修復士の人と微妙に仲良くないというか、ギスギスまではしてないけれどえらくサバサバとして距離置いた関係なんですよね。こいつら、こんなんばっかしかよ(苦笑

一巻感想

黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 13   

黒鋼の魔紋修復士1 (ファミ通文庫)

【黒鋼(くろ)の魔紋修復士(ヒエラ・グラフィコス) 1】 嬉野秋彦/ミユキルリア ファミ通文庫

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純潔乙女に刻まれた"魔紋"の力、見せてあげる――!

"神聖同盟【リガ・サントゥレアール】"に12人しかいない、憧れの"神巫【ドミナス】"に任命された少女ヴァレリア。しかしその美しい肌に刻まれた"魔紋【ヒエラティカ】"を委ねる紋章官【ヒエラ・グラフィコス】は、よりにもよって男、かつ超性格の悪い少年ディミタールだった。純潔の肌を男にさらす乙女心と、各々の立場から対立してしまうふたりだが、そんな彼らに初仕事となる任務が与えられる。それが"贖いの主"たる神、レドゥントラを巡る壮絶な争いへ続くとも知らず……。妖艶な"紋章魔法【ヒエラ・マレフィカ】"が世界を彩るファンタジーアクション
気が強くて気位が高くてプライドの塊みたいな女の子が、正論で言葉攻めにされて悔しいっ、でも言い返せないっ! と涙目でへこまされるドS仕様のお話です……いやいや。でも、概ね間違ってないぞw 天才だろうと偉かろうが現場を知らない新人は勝手がわからず右往左往するばかりで、現実が伴わない判断は経験者であり先達であり指導役であるパートナーにバッサリ切り捨てられ、こき下ろされ、叱られ呆れられ見下げられ、と可愛いは正義、という真理は一切通じない、ある意味当たり前の光景が繰り広げられる。
まあ、ヒロインにここまで甘い顔を見せない主人公を描くのは、この嬉野さんくらいだよなあ。
でも、散々その現実を伴わない言動をこき下ろされてしまうヴァレリアですけれど、決して彼女が無能でも我儘でもないんですよね。単に世間知らずでやや無鉄砲であるだけで、とにかく経験が伴っていないだけで当人に悪意があるわけでもない。これまで神巫【ドミナス】になるためにひたすら頑張ってきた、という箱入りな身の上なのですから、現場について何も知らない、というのは当たり前なのです。言うなれば、今回の任務はそうした世間知らず、経験不足を補うための経験値を得るための新人研修の色合いが濃いものだったといえるのでしょう。このヴァレリアって娘、ディミタールに悪し様に罵られても、その内容が正論ならば内心で呪詛をまき散らしてても、無意味な反発を表に出して抵抗したりはしないんですよね。ちゃんと納得はするんです。プライドも身分も高いだろうに、その点は非常に偉かったと思います。ディーの言いようってホントに腹立つ言い方するし、カチンと来る態度なんですよね。それを大方こらえただけでも、充分偉いと思う。
それでも自身の性格心情を裏切る判断は蹴飛ばすあたり、結果として状況を悪化させてしまったとはいえ、自分の中に譲らない一線を持っている、というのは大事な事なんじゃないでしょうか。
一方で、護衛対象であり身分も上の神巫【ドミナス】に対して、辛辣過ぎるくらいの接し方をしているディーですけれど、彼は彼で非常にプロ意識が高く、彼は一貫して彼女の身を守り、神巫【ドミナス】としての立場を守れるように、任務も無事達成できるように、と立ちまわってるんですよね。その為ならば、自分の身を犠牲にする事を一切鑑みていないくらいに。もっとも、最初はヴァレリアという少女個人には一切関心がなく、あくまで神巫【ドミナス】という肩書きに対するプロ意識だったようですけれど。むしろ、ヴァレリア個人に感情移入することなくあそこまで仕事に徹せられるというところが、凄いプロらしいといえるんでしょうが。
それでも、ヴァレリアにしてもディーにしても、一緒に行動しているうちに、それぞれが自分の立ち場や役割に対して非常に高い意識を以て、献身的なほどに向き合い熟そうとしているのだと認め合うようになっていきます。まあ、感情としては気に食わない、大ッキライ、ムカツク、死ね、むしろ殺す、というくらいに仲の悪さは折り紙つきと言っていいほどに、むしろ最初より高まっていたような気もしないでもないですけどw
認め合うことと、好きになることってまた違う話なんですよねw
ここから、二人に恋愛感情が芽生えるとか、まるで想像できんな!! あり得んよな!! あり得んだけに、見たくはなるんですけどね。想像できないだけに、そうなっていく時の過程がまた面白そうなんですよねえ。
まあ現段階ではやっぱり無いよなあ、というレベルの断絶が二人の間には横たわっているのですけれど。いやあ、無いよなあ。
 
12月1日

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(HJ文庫)
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(HJ文庫)
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(HJ文庫)
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(HJコミックス)
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(HJコミックス)
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11月30日

(GCノベルズ)
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(GCノベルズ)
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11月29日

(ヒーロー文庫)
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(ヒーロー文庫)
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(ファミ通文庫)
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(エンターブレイン)
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11月28日

(Mノベルス)
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(Mノベルス)
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(Mノベルス)
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(Mノベルス)
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11月27日

(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(電撃コミックスNEXT)
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(アクションコミックス)
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11月26日

(エンターブレイン)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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11月25日

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(ガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(コロナ・コミックス)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップノベルス)
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(オーバーラップノベルスf)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(MFブックス)
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(MFブックス)
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(MFブックス)
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(KADOKAWA)
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11月22日

(MFC)
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(MFC)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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(モーニング KC)
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(モーニング KC)
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(モーニング KC)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスpixiv)
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11月20日

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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(GCN文庫)
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11月19日

(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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11月18日

(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガブックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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11月17日

(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(講談社コミックス)
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(講談社コミックス)
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(フロース コミック)
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11月16日

(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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11月15日

(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(Gファンタジーコミックス)
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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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11月6日

(角川書店単行本)
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(SQEXノベル)
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11月5日

エンターブレイン
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(ドラゴンノベルス)
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(PASH!コミックス)
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(フロース コミック)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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