G1

第43回ジャパンカップ G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)


魔王降臨!!


レース展望でも思わず書いちゃったけれど、イクイノックス……もう「魔王」と呼んでいいんじゃないだろうか。
それくらい、絶望的な強さだ。

前回の天皇賞は超ハイペースについていって最後にさらに突き放す、という訳のわからない展開で先行した有力馬の大半は何がなんだかわからないうちに壊乱していったというとんでもないレースでしたが。
今回は文字通りの真っ向勝負、正面切っての力勝負。掛かってこいとばかりの位置取りから、影すら踏ませず突き放した横綱相撲。文字通りの敵無し―無敵。圧巻も圧巻、他馬にとっては何をしても届かない、どうやっても抗えない、まさに魔王を前にしたような心境だったのではないでしょうか。
イクイノックス自身は大人しいくらいの馬らしいですけどね、でも速いという以上にただただ強い、無人の野を征くがごときその単騎独行は、さながら魔の王が如し。
もう断言できます。JRA史上歴代でもっとも強い馬です。現在世界最強。レベルが違い桁が違い次元が違います。ルメールのあんなコメント、はじめて聞いたよ。思わず泣いちゃってたし、インタビューでも言葉を探して探して出てこなくて言葉を無くしていました。

挑戦者リバティアイランドは、もうこれは彼女が出来うる最大限の競馬をしたと思います。しっかりとイクイノックスの後ろにつけて、マークして、追い出して。ただ、ただ、イクイノックスの方が強かった。ゴーサインを出した後のダッシュがもう桁違いだった。
並み居る強豪馬を押しのけて、歴戦の古馬も牡馬も蹴散らして2着に入った時点でこのご令嬢の強さは本物であり、歴史的な名牝となるでしょう。でも、前にはイクイノックスが居た。
同じ時代に藤井聡太がいた将棋界の棋士たちも、こんな思いをしてるんでしょうかね。
にしても、ここまでの差がリバティとつくとは思わなかった。あまりにも強すぎる。

3着にはスターズオンアース。正直、蹄の不具合がどれほど回復しているのか、調教もしっかり追いきれてるとは思えず、レースに走れるくらいには仕上げてきたとしても万全とは言えないだろうなあ。しかも外枠17番発走。不利が多く重なっていたと思うのですけれど、それでも3着に入ってきた地上の星。なかなか本調子で走れる機会がない馬ですけれど、やはり二冠達成した時のあの脚は本物です。枠順次第ではリバティと着順変わってもおかしくなかったくらいですよ、これ。
4着にはドウデュース。一度叩いて、鞍上の戸崎さんも緊急乗り替わりじゃなくてしっかりと馬の事を把握して、と天皇賞秋よりだいぶ条件上積みできたと思うのですけれど、しっかり結果も出してきました。それでも、ダービーの時とはこれだけ差がついちゃったかあ。
5着にはタイトルホルダー。府中はこの馬には苦しいかな、と思っていましたし大逃げして先に行っちゃったパンくんの代わりに実質タイホがレースを引っ張ったようなものだったのですが、真後ろにピタリとイクイノックスがついていましたからね。このプレッシャーはいかばかりだったか。パンくんが1000メートル57秒台を出してましたけれど、タイホはおそらく平均ペース。もう少しハイペースの消耗戦を仕掛けても、と思わないでもありません。イクイノックスにはどうにもならんかったと思いますけれど、他の馬に対してはもう少し制圧出来たんじゃないかなあ。パンくんがあれだけ逃げてる中で難しいとは思いますけどね。それに、ズルズル行くかと思う所で根性見せ続けてくれましたからね。よく頑張った。有馬記念が本番でしょう。

パンくんはやっぱりさすがに400メートルほど長かったw さすがに2000メートルでも速すぎ!という超ウルトラハイペースで逃げたら、ただでさえ距離長めなのに持たないよなあ。ゴール際の粘り腰が出る場面ではありませんでした。12着。
ダノンベルーガが6着でヴェラアズールが7着ですか。ベルーガはなんというか、そうだろうなあという着順にいつもすんなり入るなあ。ヴェラアズールは最近の中では頑張った。
ちょっと心配なのがプボくんことディープボンド。合わないレースでは有りましたけれど、中団前めの6番手あたりにちゃんと付けてたのに、ズルズルと10着になってしまったのは負けすぎだなあ。
チェスナットコートはブービーでしたが無事完走。長い競争生活お疲れ様でした。

さて、上がり最速はイクイノックスの33.5。とドウデュースやベルーガ、アズールらよりも早くてぶっちぎり。イクイノックスの真後ろにつけてたリバティですら33.9ですよ。あのリバティをしてこの時計なのに……。しかも、ゴール前でルメール後ろ振り返る余裕ありましたから全力じゃないんですよね。世界レコード決着だった天皇賞秋の時はさすがにイクイノックスも検量前に帰ってくるとき鬼気迫る雰囲気出してましたけれど、今回は余裕そうだったもんなあ。
今回で報奨金も含めて8億円近くゲット。賞金加算し、20億円ホースに。これで海外ドバイ含めてG1レースを6連勝。そして走るたびにまだまだ強くなっている、未だ4歳。まだ4歳なんですよ、この子。次走どうするのか、これで今年は終了なのかそれとも有馬に出てゼンノロブロイ以来の秋古馬三冠制覇を目指してくれるのかわかりませんけれど、いずれにしてももう歴史に残るどころじゃない歴史的名馬の証明を刻みつけ焼き付けてくれた、レース前の期待に応えてくれた凄まじい大レースでありました。








第43回ジャパンカップ G1 レース展望  


さあ、ごっついレースがはじまるぞ!

古今様々な劇的なレースが行われたジャパンカップですが、近年一番盛り上がったのは当時8冠だったアーモンドアイのラストレースにその年の牡馬・牝馬の三冠馬となったコントレイルとデアリングタクトが挑んだ2020年のジャパンカップでしょう。あれは戦前から一体このレースはどうなってしまうんだ、と武者震いが止まらないほどの期待に対して、そのレース自体が期待を上回るようなとんでもないレースになって、凄まじく盛り上がったものでした。

そして今回はそれに匹敵するような対決が成就したわけです。
JRA史上最強とすら言われ始めている【魔王】イクイノックス。
それに対して牡馬クラシックに出走していても三冠馬になったんじゃないか、と言われる底知れない強さでライバルを蹴散らしてきた【怪物令嬢】リバティアイランド。
そんな主役二頭に挑みかかるは、
イクイノックスの同世代ライバルにしてダービー馬・ドウデュース。
かつてただ先頭を走り先頭でゴールするという無敵の走りでレースそのものを制圧した支配者(ドミネーター)。怪我明けの復活を狙うタイトルホルダー。
地上の星と謳われた閃光のオークス馬。疾駆する流れ星スターズオンアース。
希代の逃げ馬にして現役獲得賞金王、世界のパンサラッサ。

他にも去年のジャパンカップ覇者であるヴェラアズール。消耗戦なら任せろのディープボンド。イクイノックス世代の雄であるダノンベルーガと役者は揃いました。
また今回は日本のG1でははじめて女性騎手が三人騎乗するというレースになってまして。
藤田菜七子騎乗のウインエアフォルク。ホリー・ドイル騎手のヴェラアズール。そして唯一の海外参戦馬となったイレジンのマリー・ヴェロン騎手と、この三名三騎が参戦します。
ヴェロン騎手、ちょっと尋常じゃないくらい美人なんですけど。いやマジでビビった。

今回は当初、出走馬がなかなか集まらなかった事もあってか、地方から参戦表明する馬がけっこう出て話題になったんですよね。結局出走するは2頭になったのですがそのうちの一頭が見覚えあるぞ!?
チェスナットコート、チェスナットコートじゃないか! オールカマーにも出てたんですけど、そうかーこれが引退レースになるのか。重賞勝ちこそありませんでしたけれど、ステイヤーレースの常連としていつも頑張って走っていたのを思い出します。最後の舞台をJRAの芝レース。G1の大舞台で、という事で最後まで無事に、あわよくばより上を目指して頑張って欲しいです。

さあ、世紀の一戦が始まりますぞ。


第40回マイルチャンピオンシップ G1 レース回顧  

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 京都競馬場1,600メートル(芝・右 外)


な、な、な、ナミュールだぁぁぁ!!!

すまん、正直すまんかった藤岡くん。ムーアからの乗り替わりで完全にもう目がないと思っちゃったよ。4コーナーから直線でのコーナリングに位置取り、お見事でした。
ナミュールに関しては若い頃の一度走ると一気にガレてしまう、体重落としてなかなかしっかりと調教できなかった時期を超えて最近ほんと身体がしっかりしてきてたんですよね。その有り余る才能をようやく発揮できる身体が出来てきていた。
富士ステークスでその結実は成っていたわけですし、勝つべくして勝つ下地は十分に出来ていたわけだ。京都の馬場も合う方の感じでしたしね。
鞍上にムーアを迎えたのも、陣営としては必勝の意気だったんでしょうなあ。それが大外枠に、ムーア落馬からの乗り替わり。ナミュールの追い込みの脚質からして外枠自体は良い方向に捉えることも出来ましたけれど、それも騎手の腕前あってのことですから。
それをまあ、見事に藤岡くんがやってくれました。お見逸れしました。正直すまんかった。にしても、やっぱりナミュール、あの切れ味が炸裂するとやっぱりとんでもない脚ですわ。このカミソリの切れ味がG1の舞台でお披露目されるときを、みんなどれだけ待ち続けたか。この娘の才能に魅入られつづけた人が2歳の頃からどれだけいたかを思うと、ついにナミュールがG1戴冠した事実が感慨深いです。おめでとうございます。
藤岡くんも、G1はジョーカプチーノ以来になるんですか。うわー、ほんとに久々じゃないですか。

2着にはうちの馬群を切り裂いて伸びてきたソウルラッシュ。いや正直この子は決め手勝負になると辛いだろうから前目で勝負して押し切る競馬するのかな、と思ったら想像以上に切り込んできましたよ。正直ソウルラッシュのイメージを塗り替える走りでした。鞍上モレイラの上手さもありましたけれど、強さの手応えを感じさせてくれるレースでした。ってかナミュールの激走がなかったら堂々の勝利だったのに、惜しかった。
3着はジャスティンカフェ。直線入ってからまだ後方にいたのは加速に時間のかかるこの馬らしいというべきか。でもトップスピードに入った途端に馬群突っ切って前を行くソウルラッシュに襲いかかった時は一瞬勝ったかと思うくらいの勢いでした。でも、そこで脚が止まっちゃったんですよね。加速に時間かかるのにそれほど持続性については難儀なのかしら。乗り方非常に難しいぞこれ。

4着はエルトンバローズ。ジワジワと最後まで伸びたものの、途中まで同じ位置にいたジャスティンカフェに置いていかれちゃったんですよね。外回った分もあるだろうけれど。けっこう息入れられないハイペースだっただけに、中団の前目に位置していたのも影響あったのかしら。前に居た馬は軒並み壊滅しましたからね。
人気のセリフォスも、道中順調じゃなかったというかどうも力入っちゃってたらしいんですよね。今回人気の馬実力馬はみんな後ろの方に行っちゃったもんだから、ピタリと後ろにつけて走れる馬がいなかったというのもあるかもしれないけれど。外外回ってしまったのもイタかったか。肝心の勝負どころで脚が残っていませんでした。調教はいけてるみたいだったんだけどなー、夏負けして期間空いた影響やっぱりあったんでしょうか。
一番人気のシュネルはもうゲート内で騒いでて、スタートでも出遅れ。最後方からになってしまった上に馬も落ち着いてなかったんで、これはもうアカンかった。
同じく最後方近くからの競馬となったダノンザキッドはまだスムーズに行った分、溜めが効きましたね。直線での伸びは素晴らしいものが有りました。とはいえ、さすがにちょっと後ろ過ぎたか。普段は前目か中団くらいからの競馬する馬ですもんね。追い込みでぶった斬る脚があるかというと……。


次代を担うかと目していたエルトンバローズとセリフォスが届かずと沈み、名人シュネルは本領を発揮できず、未完の実力馬のまま最上位には手が届かないもどかしさに苦しんでいたナミュールとソウルラッシュがワンツーを飾るという、色んな意味で趣深いレースとなりました。
いやでも、ナミュールはこれ5歳になりますけれど来年順調に行くならまだまだ勝てるぞ。まさにこれからが本番だ。

第48回エリザベス女王杯 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)牝(指定) 定量 京都競馬場2,200メートル(芝・右 外)

新星ブレイディヴェーグ、わずか五戦目重賞未勝利G1初出走で女王座戴冠!!
ほぼこれは完勝と言っていいんじゃないでしょうか。着差以上の強さを感じました。これまでの4戦はすべて上がり最速。
3歳の初冬に5戦目。クラシックに一度も出られなかったということからも順調な道のりではなかった事は見て取れます。走れば凄まじい脚を必ず使ってくれるのですけれど、その度に軽度ながらも骨折してしまうという足元の弱さ。それを丁寧にケアしてここまで持ってきた陣営の努力に頭がさがります。
ポテンシャルは見ての通り。この世代の女子はリバティアイランドが全部持っていきましたけれど、秋華賞で唯一リバティに迫ったマスクドリーヴァ。その豪脚をローズSで上回ったのがこのブレイディヴェーグでした。スタートで出遅れ、道中は前を塞がれ、それでも最速の脚でぶっ飛んできた彼女。不利なくレース出来ていれば、勝ち負けには十分なったでしょう。いずれにしても、このエリ女でその怪物性は見事に証明してくれました。将来順調に成長していけば同じロードカナロア産駒のG1・9勝馬アーモンドアイにも匹敵する才能があると、鞍上ルメールは即答しました。マスクドリーヴァと並んで、同世代でリバティに挑む資格を有するのは、このブレイディヴェーグ。オランダ語で広い道。ブロードウェイの語源ともなったというその名を以て名女優の道を歩み始めたのではないでしょうか。

今回はかつてジェンティルドンナとヴェルシーナという女傑二人が決戦を繰り広げたこの舞台で、同じ枠番でその娘たちであるジェラルディーナとディヴィーナが激突する、なんていう血統の戦いでもある競馬の歴史を象徴するような対決もあり、見どころの多いレースでもありましたが外枠には厳しい内枠決着になりました。
ラップ見るとなんか3コーナーの坂のあがりらへんでいきなりペース一旦上がってるんですよね。全体を見るとスローペースなんだけれど、ここで脚を使わされて外から回してくる馬にとってはつらい展開になってしまった。普通京都のスローペースだと外有利の瞬発力勝負になる傾向なんだが。
うちのハーパー川田の後ろにスタート出遅れながらもピタリとつけたルメールの、相変わらずのウマさである。2着もそのさらに後ろにつけたルージュエヴァイユでしたからね。
道中ポジションを取れずにここぞという所で道を見つけられずに追い出すタイミングを封じられてたライラックは猛追したもののキレが最後まで持たずにハーパーに届かずの4着。道中のロスが多すぎたよなあ。スムーズにいったらハーパーは余裕で躱せたんじゃないだろうか。今回は力もついてチャンスだっただけになかなかもったいない結果でした、ライラック。今日は弟のアドミラルシップが新馬戦で圧倒的一番人気やジェラルディーナの妹であるエヴァンジェリーナを下して勝っただけにお姉ちゃんも、という勢いだったのですが、残念。
レースを引っ張ったアートハウス、ローゼライト、ゴールドエクリプスは力尽きて失速。
ジェラルディーナはスタートで盛大に出遅れてしまい、ペースも遅く展開向かず外を回らされ、と不利満載でありながらも5着まで持ってきたのは、さすが去年の女王というところでしょうか。
外外外を回ってきたサリエラはゴール前一番いい脚で突っ込んできたものの、わずかクビ差ジェラルに届かず6着。もうちょい距離あったらなあ、という走りでした。ジェラルディーナと合わせる形で追いかけてきたディヴィーナはジェラルと同じ脚色になってしまい距離もしんどかったのかな、サリエラにも躱されて7着。このあたりの子たちは展開ちょっとしんどかったかな、というあたりで上位との差はあまり感じられず。
ブレイディヴェーグの完勝とも見えたレースでしたけれど、それ以外はけっこう拮抗したバチバチと火花飛び散る良いレースでありました。


第168回天皇賞(秋) G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場2,000メートル(芝・左)

…………(白目

これでも自分、長いこと競馬見てきたつもりだし、天皇賞・秋だって随分見てきたつもりですよ。
アーモンドアイを見た。キタサンブラックも見た。レコード持ってたトーセンジョーダンも見たし、ブエナビスタも見た。カンパニー、ウォッカ、ダイワメジャー、ゼンノロブロイ、シンボリクリスエス。テイエムオペラオー、スペシャルウィーク、エアグルーヴ、ハブルガムフェロー、ネーハイシーザー、ヤマニンゼファー。色々見てきたつもりだけれど。
いや、天皇賞・秋に限らず、これはもう今まで見てきた馬の中で一番強い、と言ってもいいんじゃないかと、今そんな気分ですわ。ディープでもオルフェでも、ここまでは思わなかった。

イクイノックスは今まで見てきた競走馬の中で、一番強い。
こんな恐れ知らずの文言を、言わずにはいられないほどに、凄いレースでした。1:55.2ってなんだよ!? アタマおかしいんじゃないの!?

去年もパンサラッサが1000メートル57.4という快速も快速でかっ飛ばしましたけれど、今年はジャックドールが57.6という数字で逃げました。でも、去年ってかっ飛ばしたのはパンサラッサだけで、他の馬はむしろ超スローペースだったわけです。
ところが今年はジャックドールにみんなついていったために、全体的に超ハイペースになった。1000メートルのタイム聞いた時はびっくりしましたもんね。ジャックドール、そんな無理してかっ飛ばしている感じではなかったですから。ジャックとしてはハイペースで後続を削り落としていくスピードスターの走りを狙ったのでしょうしそれが唯一の勝ち目ではあったのでしょうけれど、それにしてもペースが速すぎたのでしょう。直線入ったところで粘るもなにもなく失速。これについていっていた先行馬たちも軒並み脚があがってしまった。ドウデュースですらついていけなくなって失速してしまいましたからね。
ドウデュースは大事な相棒である武豊が5レース後に馬から降りたところで足を蹴られるアクシデントがあり、まさかの乗り替わり。今の武豊にとって一番大事と言って良いドウデュースの晴れの舞台でこんなことになってしまうなんて。本人もオーナーもどれだけショックだったかわかりませんけれど、乗り代わった戸崎騎手は決して悪い競馬したわけじゃないんですよ。前に行ったイクイノックスの真後ろにつけられたのはベストの位置取りだったんじゃないでしょうか。
ただ展開があまりにも先行に対してキツすぎるものだったのと、今のイクイノックスがあまりにも凄すぎたのがどうしようもない問題でした。
他の逃げ先行馬が軒並み壊滅して脱落していく中で、逃げてるジャックからさほど離れていない3番手につけていたイクイノックスだけ耐えるどころじゃなくてむしろ逆にどんどんと伸びていくって、ほんと何度見ても意味わかんないんですけど!?
この展開であがり34.2って意味わかんないんですけど!?
ラップタイムこれですよ?

12.4 - 11.0 - 11.5 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.4 - 11.6 - 11.4 - 11.7
最初以外全部11秒台って、これまったく息入れるところなかったですよね。去年のパンくんみたいに後続ぶん離してたら息入れるタイミングもあったでしょうけれど、このペースで後ろ離されずずっとプレッシャー掛けられてたらそりゃジャックも溺れるわ。
番手につけていたガイアフォースが5着まで残ったの、むしろよく頑張ったと言えるんじゃないでしょうか。
……いやだから、イクイノックスだけわけわからんのですよ。なんだこれなんだこれ?
2着のジャスティンパレスと3着のプレグノーシスは両馬ともスタート出遅れてしまって離れた後方からの競馬になった馬。このハイペースの流れからなんとか逃れて足を溜められた、という事なのでしょう。にもかかわらず、イクイノックスには全然追いつけなかった。イクイノックスの鞍上ルメール、もう正面でスクリーンチラ見してセーフティーを確認してからは無理追いしてないんですよね。まあ後方突き放すときも鞭何発か入れてゴーサイン出しただけで飛び出したので、そこまで叩いてないですし。
凄いなあ。凄いなんてもんじゃないわ。

今日は令和がはじまって以来はじめての天皇陛下皇后陛下をお迎えしての天覧競馬。その天覧競馬で両陛下に競馬史上でも歴史に残るであろう素晴らしいレースをご覧いただけたことは、幸い以外のなにものでもありません。陛下にええもん見てもらえたなあ。

これ秋華賞でのリバティアイランドのあまりの強さに、ジャパンカップでも古馬たちと互角以上に渡り合える、というか本命もあり得るんじゃないか、と思っていましたけれど。
ちょっとこれは、無理やろ。相手があまりにも悪いわ。

いやー、ものすごいものを見さしてもらいました。世界の超一流馬たちを相手にもせずに蹴散らしたドバイシーマみたいな競馬を、何度も見れるとは思わんですよ。こんな競馬、ありえるんや……。




第84回菊花賞 G1 レース回顧  

3歳 オープン (国際)牡・牝(指定) 馬齢 京都競馬場3,000メートル(芝・右 外)

ルメールマジック炸裂ぅぅ!! これ、これこれこれ。マジかー。うはははは、これは凄いわルメール。マジかよ。
大外17番ドゥレッツァ。京都3000メートルとなると、スタートしてすぐにカーブに入ってしまうためにやっぱり圧倒的に外枠不利だったんですよ。
ルメールの勝利者インタビューを聞く限りではスタートの飛び出しの勢いが良かったんでそのまま逃げる事にした、と最初からの作戦じゃなかったと言ってるんですけれど、それでもスタートダッシュの良さを活かして一気に内に寄せてそのまま勢いを殺さず先頭に躍り出るわけです。
ドゥレッツァ、別に逃げ馬じゃないんですよね。むしろ仕掛けやや遅めでゴール前で捉えるような競馬をしている。って、前走も前前走も完全に勝ちに入った馬差し切ってるんで無茶苦茶強い競馬してるんだよなあ。ともあれ、前を捕まえに行く競馬主体で自分が主導権握って走る競馬は初めてだったはず。
既に逃げの体勢に入っていたパクスオトマニカを躱してさらにぐんぐんと前に行ってしまう勢いは3000メートルにしては勢い良すぎと思ったし、実際に最初の1000メートルは1:00:4と2000メートルとかの中距離戦レベルの速さで、これは速すぎて前持たないんじゃないか!?
と思ったんですよね。しかも、もう向正面に入ったところで先頭をパクスオトマニカに譲ってジリジリと下がってっちゃうんですよ、ドゥレッツァ。あれ? もうバテちゃった? 一瞬思ったんですよね。ところがある一定のところまで下がった所でピタリと止まり坂をあがって下りだしたところで他の先頭集団と一緒に前にいたパクスオトマニカとリビアングラスを捕まえに行ったんですよ、ドゥレッツァ。

タスティエーラやソールオリエンスまだ後ろのほうか。どの時点で進出してくるんだ?とそっちの方に意識持ってかれてたんで、ふと見たらまたドゥレッツァが先頭捕まえに行っているのに気づいて……もうそりゃもう戦慄しましたわな。
ルメール、中間完全に溜めやがった!!
あとで確認したら中間の1000メートル64秒台最後の1000メートルが58.6。
つまり60.4ー64.1ー58.6という思いっきり中間で緩んだレースになってるんですよね。
これあれですよ。98年のセイウンスカイ横山典さんさながらの変幻自在の菊花賞の再来ですよ。
もうこれ、中距離の後傾レースみたいなもんで、これは後ろからの差し届かせるの至難ですわ。無理。ってか上がり最速ドゥレッツァ当馬じゃないか。これは勝てんわー。むしろ、しっかりと伸びてきて2着に入ったタスティエーラと、抜群の手応えながらも最後緩んだのはあれ距離かなあ、やっぱり。でも3着確保したソールオリエンス。この皐月賞馬とダービー馬の強さは本物ですわ。
それを踏まえた上で、その二頭相手に完勝したドゥレッツァはちょっととんでもないです。それ以上に、このレース展開を作り出したルメールがすごすぎました。やっぱりルメールやばいですわ、やばい。

この菊花賞。出走馬のお父さんたちがちょうど同じレースの舞台で切磋琢磨していたライバルたち。キタサンブラックの息子がソールオリエンス。サトノダイヤモンドの息子がサトノグランツ。タスティエーラの子がサトノクラウン。そしてドゥラメンテの子がドゥレッツァと、丁度この父親世代がアニメ・ウマ娘プリティーダービーの3期の主役を担っているのも相まって、実質アニメ三期実写版とか言われたりもしていたのですが。
まさかそんなレースでウマ娘のアニメの第一期の菊花賞セイウンスカイを再演するような展開になるとは、ってかこんなレース展開想像できるかーー。
まあウンスはあれずっと先頭で逃げてたわけで、一度馬群に引っ込んでまた抜けてくるという今回のドゥレッツァみたいなとんでもねーレースはしてなかったけど。あ、でもこういうレース見たことあるぞ。ノリさんやったことあるだろ、これ。どっかの競馬動画で見たような記憶が。カンテレ競馬だったっけか。
いずれにしても、これは故障で菊花賞に出られなかった父ドゥラメンテに捧げるがごとき勝利じゃないですか。それは以前にタイトルホルダーが叶えてるじゃないか、と言われる向きもあるかもしれませんけれど。でもさー、当時せめぎ合った好敵手たちの息子同士が揃って一緒に走って、そして勝ったというのにまた違う価値と感動があると思うんですよねえ。
ああ、ここにセントライト記念を勝ったレーベンスティール(リアルスティール産駒)が居たら完璧だったんですけどねえ。いや、これからいくらでも機会はあるさ! くははは、なんて楽しみな世代なんだ。牝馬にあのリバティアイランドというとてつもない怪物少女がいるために、どうしても牡馬の方は今年の前の方は有象無象感があって存在感が足りてない雰囲気あったけれど、もうそんな事全然ないよ。強い子らが揃って、ライバルとしてぶつかり合い競い合う形がしっかりと浮かび上がってきた。これからがホントに楽しみですわ。

1着ドゥレッツァは未勝利戦からこれで5連勝。初の重賞挑戦がこの菊花賞であり、それを勝利。しかも過去に二回しかいない17番枠での勝利である。しかも逃げでの勝利。どれだけ常識を打ち破っての勝利か。しゅごい。
2着タスティエーラ。ディープインパクト記念弥生賞1着、皐月賞2着、ダービー1着。そして菊花賞2着。もうこの馬の強さに文句つける人はいないでしょう。この一頭でサトノクラウンの種牡馬の価値を爆上げさせてますよもう。今回は鞍上のモレイラもやっぱり上手かった。直線入るところでポッカリと前開いたもんなあ。
3着はソールオリエンス。展開は向かなかったし外外を回らされるという距離的不利もあり、元々距離に不安のあったところがモロに出てしまった感のある脚の止まり方でしたね。
でも3着。止まって3着である。位置取り次第でタスティエーラともう少し良い勝負になったんじゃないでしょうか。中距離ならやはり無類の強さを見せてくれそう。
4着には、番手に位置しながら最後まで粘ったリビアングラスが滑り込む。9番人気ながら素晴らしい激走でした。逃げたパクスオトマニカが最下位に沈んだことを考えれば、相当に走ったんじゃないでしょうか。元々調教は抜群で出走馬の中でも出来は最上位近くだったみたいですし、これはすぐに重賞くらいは取れそうじゃないですか?
5着のサヴォーナはちと行き足がつかなかったのか。本当ならもっと前で競馬したかったみたい。でも直線早めで前につけていて今出来る競馬は出来たんじゃないでしょうか。池添騎手もベテラン味出てきたねえ。神戸新聞杯2着も実力でしたね、これは。

さて3番人気で皐月賞馬・ダービー馬に並んで三強を形成していたサトノグランツは、まさかの良いところなしの11着。出走馬の中でもステイヤー適性は一番高いと距離不安のなかった馬のはずなんだけれど。仕掛けどころで全然動こうとしてなかったね、グランツくん。先週までもう悪魔的といっていいくらいの騎乗技術を見せていた川田がほんと良いところなくて。今の充実っぷりなら長距離になると全然だめ、まったくダメという評判を軽々と払拭してしまうんじゃないか、と疑ってもいなかったのだけれど、これだけ惨憺たる有様になってしまうとなあ。
川田騎手はほんとレースのスタートからゴールまで他馬を含めた馬の動きを想定して立てるプランニングがもう凄まじいと言っていいくらいの精度なんだけれど、逆に言うとそのプラン通りにお手馬が動いてくれないと途端にダメになる傾向があるんですよねえ。その馬に言うことを聞かせる技術は年々磨き上げられていってるんだけど、気性が荒かったり長距離で馬に気分良く走らせないといけないパターンだと思わぬ脆さを垣間見せる。今の川田だとそこも克服していくかな、と思ってたんだけれど……。
まあグランツの場合、それ以前に後傾の流れに全然ついていけなかったというのが大きいみたいだけど。神戸新聞杯で前に離されずについていけただけに、流れについていけないパターンはないと思ってたんだけどなあ。前走レコード勝ちの反動があったのか、メンタルになにかあったのか。
このまま沈んでしまうような馬ではないと思うので、来年立て直してきてほしいところです。

いやーそれにしても見ごたえのある菊花賞でした。すごかったなあ、すごかった。



第28回秋華賞 G1 レース回顧   

3歳 オープン (国際)牝(指定) 馬齢 京都競馬場2,000メートル(芝・右)


ハーパー・ルメールのジョッキーカメラから見たリバティアイランドのあまりの凄さに変な笑い声が漏れてしまった。
いやなんだよ、あれ。よくある表現だけど、載せてるエンジンがF1と軽自動車くらい違うんじゃないか、というくらいの勢いで4コーナーであっという間にスルスルと外からはるか彼方に飛んでいくリバティアイランド。
こりゃモノが違いますわ。

オークスでは1.4倍だったリバティアイランドですが、あの度肝を抜くような勝ち方を見せられたらそれ以上の人気を集めるだろうってのはわかっていましたし、リバティお嬢ってば夏に一回り成長してさらにスケールアップしてるんだもんなあ。プラス10キロは成長分。見るからに馬体が大きくなって、明らかに強さを増しているのがわかる体つき。調教ももうわけわからん勢いの出来栄え。
というのが重なって、ついには1.1倍ですよ、1.1倍。久々に見たよ1.1倍。
歴代の三冠牝馬たちを上回る単勝支持率67・3%。
これはほんと、川田がよほど下手を打つかしないと負ける姿が想像できない。そして今の川田騎手は気性悪くて言う事聞かない馬じゃなければ、操縦性良ければまずしくじらないレースプランニングしてきますからねえ。

そんなリバティアイランドに立ち向かった面々。
2番人気は、オークスで2着とリバティお嬢の次に入選したハーパー。とはいえ、オークスでもう完膚なきまでに負けての2着ですからね。そして倍率12.9倍。いやこれ2番人気の倍率じゃないでしょ。5とか6番人気くらいの倍率だぞ、普通。
3番人気。リバティと未だ対戦がない、つまり勝負付が済んでいない新興勢力筆頭であったマスクドディーバ。仮面の歌姫である。春はクラシックにまであがれなかった馬なのだけれど、夏に特別レースを勝ち、そして秋の前哨戦であるローズSにてレコードで勝ったのですが、これが衝撃的なタイムで。1800芝で1:43.0。これ、世界レコードである。
速い馬だからといって決して勝てるとは限らないのですけれど、それでも速い馬が弱いわけがなく。
4番人気はリバティを桜花賞でギリギリまで追い詰めた馬、コナコースト。
5番人気はクイーンSで本格化の兆しを見せ、春から一回り確実に強さを増したドゥーラ。
他にキタサンブラック産駒の刺客ヒップホップソウルに、今日みたいな渋った馬場の紫苑Sで勝利したモリアーナ。唯一リバティお嬢に黒星をつけたラヴェルなどが揃いました。
揃いましたけれど……うん、やっぱり太刀打ち出来なかったですね。こりゃあかんわ。

ペース的にはかなりスロー。1000メートル時点で1分1秒9。この時点でも遅いのだけれど、そこからさらに200メートル12秒台が続き、ようやく加速しだすのが残り600。完全によーいドンの競馬になっちゃってたところで、リバティ川田が4コーナーであっさり外に出しゴーサイン。この加速に他馬はまったくついていけず。いや、中段以降の馬たち、まったくリバティの外に回って蓋をしようという挙動がなかったんだよなあ。ってかあの位置取りだとピピオラ以外はどうこうするの難しいか。中盤までソレイユヴィータの武さんが上手いこと外側前目につけてたけれど、あのペースだとちんたらリバティの横につけてたら手遅れになっちゃうし、前進させていくのは当然でしょう。でも後ろのピピオラがそれ以降もずっとスペース詰めてこないもんだからぽっかりとルートが空いてしまい、リバティ川田は容易に外に出てしかも大して膨らまない位置のままグイグイとあがって、この時点でほぼ終戦。
マスクドディーバが激走して大外から追い込み、最終的に一馬身まで詰めましたけれど、リバティもうノーステッキだし、これ残り100メートルあたりから川田騎手もうあんまり無理させないようにして流しに入ってましたからね。着差以上の差がありました。
それでも、あそこから追い込んできたマスクドディーバは、前走の世界レコードが伊達じゃない事を示してくれましたけれど……それでもこれ、同世代牝馬に太刀打ちできる馬いないわ。
3着はハーパー。4着にドゥーラ。二頭とも良く伸びはしたんですけれど、ギアが入るのがあまりにも遅すぎましたわね。ルメール、4コーナーで外側をリバティがすっ飛んでいくのを横に見つけて、慌てて追い出したようにも見えるんだけれど、どうなんだろう。いやまあ、あんな勢いであっという間にはるか先に走っていったら、焦るわなあ。ドゥーラも4コーナーではリバティの隣にいたはずなのに、直線入ったときにはもう3,4馬身かもっとか。いつの間にか先にいましたからね。なんだあの加速力はほんと。

もう何もかもが脱帽の圧勝劇でした。マジでこれはイクイノックスと真っ向からぶつかりあえるレベルですわ。3歳牝馬でここまで隙のない完成された強さの馬はちょっと見たことないです。今までも破格に強い馬は何頭もいましたけれど、多少は紛れがあったし気性や戦法に偏りがあったりしましたけれど、リバティはなんかもうとにかく完璧ですわ。すごい。




第57回スプリンターズステークス G1 レース回顧   


3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 中山競馬場1,200メートル(芝・右 外)

1.ナムラクレア   浜中俊 牝4  2.9(1番人気)
2.テイエムスパーダ  富田暁 牝4  38.0(10番人気)
3.ピクシーナイト  戸崎圭太 牡5  16.0(7番人気)
4.ナランフレグ   丸田恭介 牡7  46.3(13番人気)
5.ウインマーベル  松山弘平 牡4  17.3(8番人気)
6.ママコチャ    川田 将雅 牝4  4.9(3番人気)
7.オールアットワンス  石川 裕紀人 牝5  36.8(9番人気)
8.メイケイエール   池添 謙一 牝5  12.4(5番人気)
9.アグリ      横山 典弘 牡4  4.8(2番人気)
10.マッドクール  坂井 瑠星 牡4  14.0(6番人気)
11.ジュビリーヘッド 北村 友一 牡6  135.7(15番人気)
12.ドルチェモア   西村 淳也 牡3  149.8(16番人気)
13.ジャスパークローネ 団野 大成 牡4  11.7(4番人気)
14.エイシンスポッター 角田 大河 牡4  51.6(14番人気)
15.キミワクイーン   横山 武史 牝4  44.2(11番人気)
16.モズメイメイ    武 豊 牝3  44.7(12番人気)


秋のスプリント王決定戦。今年も良いメンバーが揃いました。
G1まであと一歩までの所まで来ながらどうしてもどうしても手が届かなかったナムラクレア。前走キーンランドカップを勝って挑む今回はまさに満を持しての挑戦。実績実力調子ともに十分で、1番人気を堂々と担っての内枠一番。
それに挑むは、セントウルS2着に破れたものの、上がり32.4の豪脚で逃げたテイエムスパーダを追い詰めたアグリ。
これまでマイル戦線を中心に戦ってきたものの、前走の北九州記念2着でスプリントの適性を見せ、いざG1の舞台の上位人気へと躍り出たソダシの妹ママコチャ。
圧倒的な快速の逃げで夏のスプリント重賞を連勝。サマースプリントチャンピオンに輝いたジャスパークローネ。
ついにレース中のコントロールに目処がついた才女メイケイエール。ここまでが上位人気5頭でした。
ナムラクレアはねえ。もう誰しもが認める現役スプリンターの筆頭なんですけど、どうしてもG1だけ勝てない。G1だけどうしても届かない。完全にその実力はあるにも関わらず。
それが今回も顕著に出てしまったスプリンターズステークスでした。

スタートはモズメイメイ相変わらず抜群にうまく大外ながらポーンと一頭飛び出たものの、すぐさまジャスパークローネとテイエムスパーダというこの夏を暴れ回った逃げ馬たちが先頭に躍り出てレースを引っ張ってくれました。
マッドクールが四番目。彼も番手につけるのが常道なので予定通りだったでしょう。
苦しかったのがやっぱりナムラクレア。逃げ馬三頭にマッドクールがずらりと前に並んだこともあって、クレアとしては早めに外側に出して前が塞がる状態を避けたかったにも関わらず、バックストレッチから3コーナーに掛けてはママコチャ川田が外から強烈に寄せてきて外に出させてくれない。
外回りコースと内回りコースの合流点となる直線部分でポーンとクレアをモズメイメイの後ろに弾き飛ばしてスルスルと前に行ってしまうママコチャ川田。この時点で浜中くん一手後手に回らされてるんですよね。おまけに、そのママコチャが居た位置に今度はメイケイエールが入ってくる。4コーナーで再びクレアを締めて外に出させない。4コーナーでのこの二頭を見ると激しくせめぎ合っているのが良く見える。
以前はメイケイエールをコントロールしようとするのに精一杯でそれ以外何にも手が回らなかった事を考えると、メイケイエールにこれだけの仕事させてる池添さん、よくまあここまで制御できるようにしましたわ。
メイメイはそろそろ限界で落ちてくる兆候を見せはじめ、内はまだジャスパー、スパーダ、マッドクールがひしめいていて、ここを縫って前に強引にひねり出すほどのパワーや器用さはクレアには無い。おまけにママコチャもメイメイが下がりだした位置にスルッと入りましたからね。
もうクレアとしては下がってくるメイメイを避けつつメイケイエールの押して押して隙間をこじ開けるしかない。空いた途端にねじ込んで前を開けたと見るやゴーサイン。ここで一気に加速しだすナムラクレアはもう流石の馬なんですけれど、この時点で既にママコチャは2馬身以上先行。この差があまりに決定的でした。
内側にはジッと脚をためていたマッドクール。ジャスパーもほぼベストな競馬してましたね。この3頭は会心の競馬だったでしょう。川田はなー、こいつほんとに上手いよなあ。スタートからゴールまで他馬の位置取り考えながらほぼ全体をコントロールしてプラン通りにゴールまで馬を持ってってる。
マッドクールの坂井くんも悔しかっただろうな、これ。あと一歩。思う通りに競馬出来たと思うんだけれど、本当にあと一歩。このゴール板際の強さは経験なんでしょうかね。この日の前のレースでも田口寛太くん相手に川田ってば完全に躱されたと思ったのにゴール板で丁度鼻先前に出してやがったしなあ。
ナムラクレアは猛追してジャスパーは躱したものの、ママコチャとマッドクールの勝負には割って入れず。これは浜中くん、悔しいわ。でもじゃあどうしたら勝ててたのか、と言われるとわからん。最内引き当ててしまった時点でやれることは少なかったしなあ。難しい、G1はほんと難しい。

勝ったママコチャは、川田テン乗りなんですよね。正直、この子はG1取るレベルだと全然思っていなかったんですよね。堅実だけれど下積み長く叩き上げ、まだようやく重賞で勝ち負けできるようになったくらいだと。
ただ前回の北九州記念で本格化とスプリンターの適性が垣間見えたことで、この大舞台での主役候補に駆け上がってきたわけですけれど、その一発目で勝利に届くとはほんと思ってなかったなあ。重賞初制覇がG1勝利となりました。

姉のソダシが妹ママコチャのG1勝利の報が届いたあと、突然ですが引退を発表。年末のマイルCSや香港を待たずして現役を退くことになりました。理由が脚部不安だそうですから年齢も年齢でどうせ今年一杯だったでしょうし、これは仕方ない納得の判断でしたが、妹の戴冠と同時というのは後は任せた、というバトンを渡すような形での退場で、なんか感慨深いですねえ。

ママコチャ1着、2着にマッドクール。3着にナムラクレア。4着が粘ったジャスパークローネ。んで5着にはメイケイエールが入ってます。エールちゃんも頑張った。やっぱり飛びの大きさは短距離、それに中山という舞台あんまり合わないと思うんだけれど、それでもこの位置だもんなあ。
この子にもなんとかG1の美酒を味わってほしいんだけれど、エールちゃんもいい歳になってきたからなあ。
今回はスパーダがあんまりジャスパーと競り合いを仕掛けずに流れが落ち着いてしまった事もあり、後方からの追い込み組はちょっと勝負になりませんでした。差し筆頭のアグリもこれは無理でしたね、7着。
往年の王者ピクシーナイトは香港での落馬事故に巻き込まれて以降、未だ精彩を欠いたまま。精神面の問題はやっぱり難しいんでしょうかね。











2023年 凱旋門賞 G1  


パリロンシャン競馬場(フランス)3歳以上 牡・牝 2,400メートル(芝・右)


ふおおおお!! スルーセブンシーズ四着ぅぅ! いや、4着だったけれど、これ近年で一番ワクワクドキドキさせられたゴール板前でしたよ。

今年は参戦馬が牝5歳のスルーセブンシーズただ一頭。唯一の重賞勝利が中山牝馬S(G3)と、お世辞にも日本の競馬界のトップホースとは言えない馬でした。
クラシックはオークスが9着(9番人気)。秋華賞が11着(7番人気)と目立った成績はあげられず、4歳時は3勝クラスをウロウロ。5歳になってようやく3勝クラスを勝ち、続いて中山牝馬ステークスで重賞初制覇というG1戦線にようやく参戦の資格をもぎ取った、というくらいの日本には何十頭もいる馬の一頭に過ぎませんでした。
勝った中山牝馬Sも正直強い馬全然居ないレースでしたからね。
ところが、彼女が一躍脚光を浴びることになったのが、次の宝塚記念。ここでドバイで世界最強と言ってもいい走りを見せこの宝塚記念でもその強さを証明するような勝利を飾ったイクイノックスを相手に、唯一クビ差まで迫る勢いの差し脚を見せたのがスルーセブンシーズだったのです。

とはいえその後、いきなりの凱旋門賞参戦プランをぶちあげたスルーセブンシーズ陣営には戸惑いを隠せなかったのも事実です。幾らイクイノックス相手に好走したと言ってもそれ以外に実績らしい実績を残していない中で、日本馬がことごとく返り討ちにあっている凱旋門賞を走るのはさすがに無謀がすぎるんじゃないかと。
しかし、今年に関しては凱旋門賞に参戦する日本の馬が唯一彼女だけだったこと。逆に陣営も日本の看板を背負うようなプレッシャーもなく走れるだろう事。日本の馬場での実績が通用しないロンシャン競馬場では、むしろ変に実績がある馬よりも彼女みたいなのがヒョイッと勝ってしまう事だってあるんじゃないか、なんて気軽な期待が凱旋門賞本番が迫るに連れて盛り上がってきたんですよね。
負けて元々、思いっきりやんなしゃいってなもんで。
何より彼女スルーセブンシーズは、海外という舞台で無類の強さを誇るステイゴールド系。凱旋門賞に一番近づいた馬であるオルフェーブルの小さなお兄ちゃんドリームジャーニーの子である。
一発やらかしてくれても全然不思議じゃない気配はあったんですよね。

今年のロンシャンは折からの快晴もあって久々の良馬場の凱旋門賞となりました。最近は雨ばっかりでズブズブの馬場ばっかりでしたからね。これだけ良い条件で走れたの久々だったんじゃないですか。
そんな中、スタートしたスルーセブンシーズはいつもどおりの後方待機。鞍上ルメールはロンシャンだからといつもと戦法を変えることなくいつも通りのやり方でこのレースに挑んだのでした。
とはいえ馬への当たりが日本などよりよほど強く、プレッシャーをガンガンかけてくる海外である。ほぼ最後方で内ラチ沿い押し込まれたスルーセブンシーズは、これ前どん詰まりだし厳しいだろうなあ、という道中でありました。
実際、この位置取りは最終コーナーを回ってフォルスストレートに差し掛かっても変わらずとうとう直線に入っても抜け出せず。ああ、今年は一番うしろの方をぐるっと付いて回ってくるので終わる凱旋門賞かー、と完全にあきらめムードになったその時でした。
馬群がバラけた残り300メートル地点あたりで、突然スルーセブンシーズの赤い帽子が最後方あがりからグググっと周囲のスピードとは全然違う勢いで前へと動き出し、残り200メートル地点あたりから馬群を縫うようにして一気に差し脚爆発。周囲を置き去りにして先頭争いの尻尾に食らいついていったのである。
とはいえ、一足先に集団から抜け出してゴール前の叩きあいに入っていた二頭エースインパクトとウエストオーバーに追いつくには少々遅きに失していて、大外ぶん回してぶっ飛んできたオネストも居て、ゴール板を通過した時は4着。とはいえ、クビ差縋ってきたハーツクライ産駒にして英セントレジャーを勝って緊急参戦してきたコンテニュアスより後ろは馬群けっこう離してましたから、善戦以上に強さを見せてくれた4着でした。

いやでもマジで、凱旋門賞で日本の馬があんな後方から差してきたの、初めてみたかもしれない。
これまで上位に入った馬たちってだいたいフォルスストレートでは先頭集団にいて食らいついていくか、早め先頭に立って後続の追撃を凌ごうとしていたか、でしたからね。
早め前につく、が凱旋門賞で好走する鉄則みたいなものがあり、ロンシャンの深い芝では後ろからぶっ刺すようなキレ味は発揮できない、というのが当たり前みたいになってましたから。実際、後方待機した馬たちは見せ場らしい見せ場もなく大敗していたのが常ですから。
そんな中で、あれだけ最後方に位置して、直線に入ってもまだ後ろにいたのに残り僅かとなってからものすごい脚で突っ込んできたスルーセブンシーズ。結果4着と言えど、今までにないドキドキした興奮を味わわせてくれましたよ。

スルーセブンシーズでこれだけ好走出来てたんだから、イクイノックスやドウデュースが参戦していたらもっとイイ結果が見られたかもしれない、なんて事を言う人も居てるみたいですけれど、それはちょっとこのスルーセブンシーズを見縊りすぎてるんじゃなかろうか。
この娘、ものすごい名牝になるんじゃない? 現時点で、もうG3勝ち馬ってな格じゃないでしょう。
日本現役最強馬イクイノックスにクビ差迫ったというのはフロックでもなんでもない。凱旋門賞で後方からぶっ刺して4着食いついた馬だよ。強いよ、この娘。文句なしに強い。
日本に帰ってきたとき、果たしてどれほどの走りを見せてくれるのか、めちゃくちゃ楽しみなんですけど!?
凱旋門賞を走ったことで本来の走りができなくなった馬、というのも昨今珍しくないのですけれど、スルーセブンシーズはあれだけイイ走り見せたんだからそれに該当しないと思いたい。
いやあ、あわよくば勝ちもあるかも、なんて妄想してましたけどさ。勝てなかったにしても、なんか思ってた以上に地に足がついた強い走りを見せてもらって期待を上回ってくれたんじゃないでしょうか。負けたとは言え、なんかすごく満足感のある今年の凱旋門賞でした。









第64回宝塚記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 阪神競馬場 2,200メートル(芝・右)

ああーー、疲れた。今日は湿度が高かったせいか、なんかやたらとしんどかった。つかれたー。
阪神競馬場もほぼ満杯。チケットは今日は予約制だったのかな。それでも全部完売したそうで。人もめちゃくちゃ多かったみたいですね。確実に桜花賞や大阪杯よりも多かったと思います。
それだけ、誰もがイクイノックスを見に来ていたのか。

前走ドバイシーマで化け物じみた勝ち方をしてG1三連勝を飾ったイクイノックス。世代最強、現役最強、そして世界最強の看板を背負い満を持して出走した春のグランプリ。名実ともに一番人気。倍率は1.3倍と、かつてのディープインパクトやビワハヤヒデ、オグリキャップに続くオッズを叩き出してきました。
初の関西遠征でしたが、かなり早くから栗東入りして準備を整えていたみたいで、馬体重も前回から変動なしに止め、調教の様子も抜群も抜群。最高の仕上がりを見せていました。


ライラック       牝4 M.デムーロ 158.9(13番人気)
カラテ         牡7 菅原明良 180.2(15番人気)
ダノンザキッド    牡5 北村友一 35.1(8番人気)
ボッケリーニ     牡7 浜中俊  28.3(6番人気)
イクイノックス     牡4 C.ルメール 1.3(1番人気)
スルーセブンシーズ 牝5 池添謙一 55.7(10番人気)
プラダリア       牡4 菱田裕二 262.5(16番人気)
ヴェラアズール    牡6 松山弘平 42.1(9番人気)
ジャスティンパレス  牡4 鮫島克駿 8.5(2番人気)
ディープボンド     牡6 和田竜二 16.6(5番人気)
ジェラルディーナ   牝5 武豊   13.8(3番人気)
アスクビクターモア  牡4 横山武史 14.3(4番人気)
ジオグリフ       牡4 岩田望来 83.1(11番人気)
ブレークアップ     牡5 川田将雅 113.4(12番人気)
ユニコーンライオン  牡7 坂井瑠星 176.0(14番人気)
モズベッロ       牡7 角田大河 480.4(17番人気)
ドゥラエレーデ     牡3 幸英明  30.2(7番人気)

他に一桁台の人気は前走天皇賞・春を勝ったジャスティンパレスの8.5倍だけ。パレスは馬の充実っぷりが本格化の様相をていしていて、完成の域に達しようというレベルでしたからね。このメンツでも2番人気にあげられたのもよくわかります。有馬記念ではイクイノックスに太刀打ちできませんでしたが、イクイノックスの3歳秋の覚醒に遅れ馳せながらも、自身もここで結実しての再戦でしたからね。気合も入っていたかと思います。
珍しいところでは、3歳馬としてはいつ以来になるのか。ドゥラエレーデが参戦。斤量が53キロとずば抜けて低いこともあってか、一定の人気は得ていましたね。ただ、ここで勝ち負けになると考えていた人がどれだけいたか。
相手としては、やはり女王ジェラルディーナ。同世代対決として菊花賞馬のアスクビクターモア。
調教で素晴らしい出来栄えを見せていた閃光一線のヴェラアズール。そして重賞を好走し続けている充実一途のボッケリーニ。このあたりがなんとか対抗できるか、というイメージだったですね。
まあ少なくとも、スルーセブンシーズはまったくの眼中外でありました。

今日の馬場は、先週とはちと様相が変わっていました。中間、雨の影響はなかったはずで実際良馬場だったのですけれど、土日で急速に馬場が痛み、今週の芝レース映像見てもらうとわかるのですけれど凄まじい土埃があがってるんですよね。とかく、ゆるい馬場でどうにも足元に負担のかかるパワーのいる馬場だったように見えました。
そのせいか、どの芝レースも前残りで後ろが差そうにも脚が残っていないケースが散見されたんですよね。先週と比べると上がり時計もやたら掛かってますし。
意外と荒れているわりに内を走った先行馬がそのまま残るケースが続く。
これはもちろん実際に乗っている騎手たちもわかっていたでしょうから、この宝塚記念も相当に前掛かりになったっぽいんですよね。
前半600メートルで34.0秒。1000メートルで58.9秒はこの馬場では相当に早かったと思います。この時点で相当消耗する事になっていたでしょうから、よっぽどタフでスタミナがないと、前に居た馬は残れなかったんでしょうね。
実際、先行集団に居て勝負できたのは、ディープボンドだけでした。よくまあ、この流れで5着入りましたよ。或いは、これこそ出走できなかったタイトルホルダーにばっちりハマるレースだったような感じもあるだけに、もったいないよなあ。
結果、上位にあがった馬は2コーナーで最後方に固まっていた集団。勝ったイクイノックスは最後方から2番手。2着のスルーセブンシーズは文字通りの一番うしろでしたからね。
これはなかなか、今日一日のレース展開の傾向を踏まえると興味深いことになりました。
恐るべきはルメール騎手であり、イクイノックスでしょうね。いやだって、前走イクイノックスってドバイシーマを単走でぶっ千切って独走して勝っちゃったんですよ? 大逃げで後ろを寄せ付けないまま勝っちゃったんです。それが次のこのレースでは最後方からの競馬ですよ。ほんまに、どこからでも競馬できるじゃないですか、この子。逃げから追い込みから変幻自在に戦法を駆使したと言えば、マヤノトップガンが有名ですけれど、イクイノックスは彼を上回る雄大な自在性を感じさせてくれます。
そして、この展開を見越し、イクイノックスの能力を信じて後ろから大外ぶん回したルメールですよ。3.4コーナー中間で武さんがジェラルディーナをあげていった際に一緒についていかずに、ジャスティンパレスを見る形で4コーナーに差し掛かるところでまくりあげてってるんですよね。
ただこれ、ジョッキーカメラのルメさんの映像を見ていると、レース後に反応遅かったからお外に出した、って言ってるので、意図した仕掛けのタイミングではなかったのかもしれません。
実際、パレスの外を回らされてかなり大外回らされてますし。結構ゴール前、思ったよりも突き放せずに際どい着差になってましたからね。上がり34.8はイクイノックスでもなかなかしんどかったという数値なんじゃないでしょうか。
2着のスルーセブンシーズは……これ、池添くん痛恨だったなあ。残り300メートルのところでジオグリフとジャスティンパレスの間を突こうとして、その隙間がジオグリフが前のジェラルディーナを躱しに掛かろうとして外に流れてきた煽りをくってなくなっちゃったんですよね。パレスを弾き飛ばそうにも丁度パレスの外にはイクイノックスが馬体合わせて抜きに掛かっている最中で、これはこじ開けるのは不可能だった。ほんの一瞬のタイミングの差。あとワンテンポ早く前に入れていたらジオグリフ寄ってこられなかったんでしょうけれど、そのタイミングの差で進路が塞がれて一度大きく後退しちゃうんですよね。ところが、そこからセブンシーズ内側に空いていたルートに切り込み、再度加速。残り200メートルからとんでもねー脚を見せて、内の先行集団も、外のジオグリフ、ジェラルディーナ、ジャスティンパレスもまとめてぶち抜いて、イクイノックスに迫ったんですよ。
これ、不利がなかったらイクイノックスと勝ち負けになってたぞ。一頭だけ脚色全然違ったもんなあ。
これは池添くん、悔しかろう。
セブンシーズは前走中山牝馬Sでようやく初重賞制覇したような遅咲きの牝馬。ただ、なんでかこの馬、凱旋門賞に登録してるんですよね。それだけ陣営、この馬の能力に信頼を置いていたということなのか。父は宝塚と有馬で無類の強さを誇ったドリームジャーニーというまさに血のサダメを感じさせるような血統。この馬もイクイノックスと同じく栗東に滞在してじっくり仕上げてきたようで、追い切りの評価もダイブ高かったんですよね。さらに当日もあの細江純子さんがこの馬に注目していたようで、出来はほんとに良かったみたいです。
これだけの結果を見せてくれると、今後のレースも楽しみですよね。今回4着だったジェラルディーナ相手に女王の座を争うことが出来るか否か。
3着にはジャスティンパレスが。ずっと長距離路線を走ってきた馬だけに、2200という中距離はどういう結果を出せるか注目もしていたのですけれど、その答えは十分に見せてくれたんじゃないでしょうか。
5着にはディープボンド。良く走ったんですけどねえ。うん、能力は発揮していると思うんだが、勝てんなあ。この子が勝てるレースって、なんなんでしょうね。G1馬なれるだけの力はあるはずなんだが……といわれ続けてここまで来ちゃったなあ。
ボッケリーニは、最内から勝負に掛かりましたけれど、馬込みでスムーズに行かなかったり、やはり内は荒れていたというのもあるんでしょう。最後の脚の切れが外からまくってきた馬とちょっと差が出来てしまいましたね。7着。
8着はヴェラアズール。今日の馬場だと、ヴェラアズールの切れ味は発揮しにくかったかなあ。
アスクビクターモアはもう今日に関しては展開がどうしようもなかった、と。向かなかったですね。にしても、もうちょっと見せ場は欲しいところではありますけれど。


さても、イクイノックスが1.3倍という圧倒的人気に応えて勝利。現役最強を名実ともに証明した形です。秋はどの路線に行くのでしょうか。ドウデュースとの再戦がどこかであるのか。色々と楽しみの募る宝塚記念でありました。





第73回農林水産省賞典 安田記念 G1 レース回顧   

3歳以上 オープン (国際)(指定) 定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


1.ナランフレグ    牡7 58.0 丸田 147.1 (16人気) 「高松宮記念」
2.メイケイエール  牝5 56.0 池添 37.0 (12人気) 「京王杯SC」「セントウルS」
3.ジャックドール   牡5 58.0 武豊 8.0 (5人気) 「大阪杯」「札幌記念」
4.セリフォス     牡4 58.0 レーン 5.8 (3人気) 「マイルCS」「富士S」
5.ソダシ        牝5 56.0 川田 5.5 (2人気) 「ヴィクトリアM」「桜花賞」
6.ダノンスコーピオン牡4 58.0 Mデム 67.1 (14人気) 「NHKマイル」「アーリントンC」
7.ガイアフォース   牡4 58.0 西村淳 19.0 (8人気) 「セントライト記念」
8.ドルチェモア    牡3 54.0 坂井 166.9 (17人気) 「朝日杯FS」「サウジRC」
9.シャンパンカラー  牡3 54.0 内田博 35.5 (11人気) 「NHKマイル」
10.ソウルラッシュ   牡5 58.0 松山 10.8 (6人気) 「マイラーズC」
11.イルーシヴパンサー牡5 58.0 岩田望 11.7 (7人気) 「スポ京都金杯」「東京新聞杯」
12.ナミュール      牝4 56.0 横山武 29.9 (9人気) 「チューリップ賞」
13. レッドモンレーヴ   牡4 58.0 横山和 31.9 (10人気) 「京王杯SC」
14. シュネルマイスター 牡5 58.0 ルメー 4.2 (1人気) 「NHKマイル」「マイラーズC」
15. マテンロウオリオン 牡4 58.0 横山典 145.9 (15人気) 「シンザン記念」
16. カフェファラオ    牡6 58.0 浜中 226.1 (18人気) 「フェブラリーS」
17. ウインカーネリアン 牡6 58.0 三浦 54.8 (13人気) 「東京新聞杯」「関屋記念」
18.ソングライン     牝5 56.0 戸崎圭 7.4 (4人気) 「ヴィクトリアM」「安田記念」


まあ凄いメンバーの揃った安田記念でした。現役のトップマイラーたちは全部揃ってたんじゃないでしょうか。そこにスプリント界の雄に中距離界のスピードスター達も揃い踏み。
全18頭中10頭がG1ウイナーという化け物が揃い、G1馬ではない面々も重賞を総ナメして勝っていたり、G12着の常連、クラシックの主役の一角など錚々たるメンバーばかり。
現役マイラー最強決定戦と呼ぶに相応しいレースとなりました。

1番人気は前走マイラーズCを完勝して復活の名のりをあげたシュネルマイスター。引退したグランアレグリアの跡を継ぎ、去年は現役最強マイラーの看板を掲げながらもどうしても勝てなかったシュネルが、前走でついに復活。ルメールの手腕も合わせて、人気一番手となるのも当然だったかと。
2番人気はマイルにおいては馬券圏内を外した事なしのソダシ。純白のアイドルから純白の女王へと去年のヴィクトリアマイルの勝利で戴冠なったかと思われたものの、それ以降は強敵たちに勝利を阻まれ、ついには前走相棒である吉田隼人騎手が降板となり、今回は川田騎手が上に乗ることに。
3番人気が去年秋のマイルチャンピオンシップを勝利し、シュネルと牡馬最強マイラーの座を奪い合うことになったセリフォス。次のドバイターフで一敗地に塗れてしまいましたが、あれは1800。主戦場たるマイルとなれば、その脚は錆びついてはおりません。
4番人気にソングライン。去年の安田記念の覇者であり、それ以降はもたついたものの再びマイルでの戦いとなったヴィクトリアマイルでは凄まじい脚で女王ソダシを下して勝利。ただ、ヴィクトリアマイルと安田記念の中2週での連勝はあのアーモンドアイやグランアレグリアですら無理だった偉業。遡ってもウオッカの名前があるだけの難行。さらに大外枠ということで、4番人気と相成ったのでしょう。
5番人気にはついに悲願のG1を大阪杯でゲットした中距離界のスピードスター・ジャックドール。その快速をもって他馬を寄せ付けない逃亡劇を見せるジャックドールなら、マイルのスピードも克服できるはず。その意気をもって初のマイル挑戦の舞台をこの安田記念に選んだ陣営の強気やいかに。


レースは逃げ馬のジャックドールではなく、ウインカーネリアン三浦皇成が大外から果敢に攻めて先頭に。カーネリアンも東京新聞杯で逃げて勝っているだけに、勝負に出ましたね。
ジャックドール武豊はここは無理せず2番手に。ジャックドールは無理して逃げなくても大丈夫なあたり柔軟性のある脚質なんですよね。普段の中距離と違ってマイルという距離もあって自分で牽引せずに抜け出すタイミングを見計らう事にしたのかもしれません。
3番手にはソダシ。川田としては、まずソダシという馬の教科書通りの位置だったでしょう。
意外だったのがメイケイエール。スタートちと遅れたのも相まって行き足つかず。向正面の3コーナー手前あたりで前進してましたけれど、いつもの前進気勢はなかった感じですね。折り合っていたというよりも、あんまり元気なかったように見えたなあ。……池添さんのコメント見ても、やっぱり馬のやる気が削がれてる感じでしたね。調教からなんかスムーズじゃなかったもんなあ。
セリフォスは内枠4番からの競馬としては、ここがベストポジションだったでしょうね。レーン得意の内から掬う展開を鑑みたら、ここが最高でしたでしょう。実際、スルスルと内から躱し躱しで伸びてきて、最後にきっちりジャックドールを躱してゴールの展開でしたからね。
……外から強襲してきたソングラインが凄すぎましたわ。残り400からの脚がとんでもなかった。前に追いつき、後ろには追いつかせない、ソングラインの脚色と位置取りがピッタリと合ったベストレースでした。この切れ味を見せられたら、前はちょっと粘りきれんわ。
シュネルマイスターはソングラインを上回りかねない凄まじい追い込みをかけてきているんですけれど、如何せんタイミングがワンテンポ遅かった。位置取りも少し後ろ過ぎましたね。
ルメさんはもう少し展開が流れてたら、と言ってましたけれど、決して前半遅いわけではなかったですからね。ジャックドールも武さんも早々止まらんですよ。

というわけで、1着ソングライン。安田記念連覇にウオッカ以来となるのか? ヴィクトリアマイルから安田記念を連勝で、名実ともに春のマイル女王に。並み居るマイルの王者たちを蹴散らしての統一王座ですからね、これは価値ある一勝です。
2着にはセリフォス。Dレーン会心のレースだったと思いますが、これはソングラインの役者が上でした。ただ質実剛健なこの終いのゴール際の強さは本物ですわ。早々負けませんよ、この馬も。
そして旧王者の面目躍如というべき鬼脚で並み居る馬たちを躱して躱して、3着に飛び込んできたシュネルマイスター。
そして長距離からマイル路線に路線変更してから走りに迫力を感じさせるようになったガイアフォースがシュネルに食らいついてあがってきての4着。
そして一瞬、勝利のフラッグが眼前をちらつくまでにいい勝負をしてみせたジャックドールが5着。ちょっと上位四頭の脚のキレが尋常でなさすぎました。相手が悪かった。でも、これならマイルでも全然行けますよ。進路が広がった感があります。

ソダシはマイル戦では珍しく掲示板を外しての7着。どちらかというとパワー型のソダシにとって、この切れ味勝負はちょっと舞台が悪かったんじゃないでしょうか。テン乗りの川田くんもなあ。川田騎手、間違いなくべらぼうに上手いんですが、偶にその巧さと合わない馬っているんですよね。ソダシもどちらかというと個性強い方ですし、この騎手とは相性良くなかったんじゃないかな、なんて思ったり。乗り方としては注文通りだったんだろうけど。
ソダシは名物厩務員の今浪さんが、このレースを最後に定年退職。ゴールドシップなど個性派な馬たちの面倒を見てきた名厩務員さんでした。お疲れ様でした。



第90回東京優駿 日本ダービー G1 レース回顧  

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

入線後、大差の最下位でゴールしたスキルヴィングが1コーナーで倒れたまま動かなくなってしまって。心房細動なんでしょうか。ルメールが心配そうに撫でていたんですが。
続報が入ってこないのですけれど、どうやらスタンドから見えないように幕張られて馬運車に載せられたようで、これなー、幕張られちゃうケースはもうアカン場合が殆どなんですよね。厳しいかもしれない。

追記:心不全で死亡の報道があがっていました。キタサン産駒の有望株として青葉賞を制してこれからが嘱望された馬でしたが、残念です。


スタートから17番のドゥラエレーデ。ホープフルSを勝って、どこからアラブ首長国連邦のUAEダービーに行くという異色のローテを辿ってこのダービーに乗り込んできた子なんですが、いきなりスタートで躓いて騎手の坂井瑠星落馬、という衝撃のスタート。スタート時の映像見たら躓いたどころじゃない、殆ど前のめりにこけちゃってるような状態で、これは坂井くんも落馬は避けられなかったでしょう。
放馬したドゥラエレーデは基本、後ろの方でついてきていただけなので、まあ最後方近くを走っていたショウナンバシットやトップナイフ、サトノグランツあたりは迷惑だったかもしれないけれど、直接これら後ろの方の馬以外の他馬に影響はなかったと思うのですけれど、直接的に影響がなかっただけで放馬した馬が居るという事で騎手たちに心理的な影響があったのか、かなり流れが落ち着いちゃったんですよね。
1000メートルのラップタイムこそ60秒ちょいと平均ペースに見えるんですけれど、これ先頭のパクスオトマニカがかなり後続の馬群を離しての時計でしたし、さらにここからパクスが後続突き放すんだけれどパクスがスピードアップしたんじゃなくて、後方がペース遅いんですよ。
見ててもこれ、3000メートル以上のレースだろうかというくらい馬がトロトロと走っている、というか流しているように見えたので、相当だったんじゃないだろうか。
ラップタイム出ましたね。
12.6 - 10.7 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.4 - 12.8 - 12.4 - 11.9 - 11.6 - 11.9 - 11.8


ちなみにこっちが先週の同じコース同じ距離で行われたオークスのラップね。
12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

1000メートル超えてから速度あがって息入れる余裕もなく削り倒したラップのオークスに対して、ダービーの方は明らかに超スローペースからのヨーイドンになっている。
差しが猛威を振るう日本ダービーですけれど、今日は前が止まらない馬場と放送でも語っていた馬場状況だった上で、直線での切れ味勝負となってしまいました。こうなると、早めに前に加速つけて躍り出た馬が強い。
タスティエーラである。
皐月賞では完璧な競馬を見せながら、ソールオリエンスの脅威の脚に差し切られて悔しい思いをしたタスティエーラ。ほんと陣営は悔しかったんでしょうね。仕上げの気合の入れ方にしても、ここでリヴェンジかましたる、という熱量を感じさせるものがありました。
ソールとのライバル関係としても最高の位置にいた馬なんですよね。個人的にもソールに対抗する馬はこの子が一番手、と思っていただけに、迫るソールをクビ差押さえてゴール際粘りきったタスティエーラには手に汗握り燃えました!
にしても、ゴール前の攻防は熱かったですよね。一旦抜け出してそのまま突き放すかに思えたタスティエーラに、抜かれながらも最後まで食い下がるホウオウビスケッツ。
そして、後方から一斉に追いすがってくるソールオリエンス、内からベラジオオペラ。ソールの横にピタリと付いて離さずに追い込んでくるハーツコンチェルト。そして残り200メートルから加速してぶっ飛んできたノッキングポイント。
この攻防はほんと熱かったです。

タスティエーラはお見事という他ない押し切り勝ち。4コーナーで加速してトップスピードに乗りそのまま振り切り押し切った競馬は地の力を感じさせる強さでした。
2着のソールオリエンスはギアチェンジのタイミングが遅かった感じですね。タスティエーラのすぐ後ろにつけていたのが、彼の内側から外側に位置取りを変えているうちに突き放されてしまった。そこからワンテンポ遅れて加速しだすんですけれど、残り200あって躱せなかったのは切れ負けかなあ。それでもあそこまで迫ったのはさすがというべきか。
3着は内のベラジオオペラと外のハーツコンチェルト、テレビではわからなかったですね。ベラジオオペラの方が前かと思ったくらいでしたが、ハーツが前に出ていましたか。ハナ差!
ハーツはソールが外に位置変えてきた時に併せ馬の形になり、そのまま一緒に駆け上がってきました。引っ張られたというのもあるんでしょうけれど、それが出来る根性と脚があったからこその青葉賞2着の実績だったのでしょう。
ベラジオオペラは惜しかった。直線入った時に一番後方に居たのがこの馬でしたが、直線中盤に入るくらいでは既にソールやハーツの前に居たんですよね。脚色ではタスティエーラに一番迫る勢いでしたから、すごい足でした。しかし如何せんロングスパート過ぎたのか最後の最後で勢いが薄れてしまって。それでも止まらずに3着争いまで食い込んでるんですから大したものです。残り100メートルから50メートルあたりの勢いは、鞍上の横山和生ちょっと夢見れたかもしれませんね。あそこだけ見たら届く!と一瞬思いましたし。文句なしの出走馬中上がり最速でありました。
逆に直線残り半分辺りからギューンと加速してきたのがノッキングポイント。ゴール前の脚色ではこの馬が一番勢いすごかったです。調教の様子も抜群だったみたいで、上位に食い込めるだけのものはありましたね。……毎日杯2着で1800はちょっと短い。2400のダービーなら距離も伸びて合ってくるんじゃ、という話もありましたけれど、もしかしてもっと伸びた方がいいのか? いや、スローペースが色んな意味で合致したとも取れるし。モーリス産駒だしなあ。でもお母さんのチェッキーノはフローラSやオークスで2着と長いところ苦にしなかった馬ですし。いずれにしても中長距離向きという事なんだろうか。秋もちょっと気にしておこう。

3番人気のファントムシーフは8着に沈む。このペースで位置取り中団ではどうにもならなかったですね。5番人気9着のシャザーン、良馬場での一変を期待された10着フリームファクシ、そしてサトノグランツ11着とこのあたりも後方からの競馬となってしまい、どうにもならず。

ともあれこの世代の頂点に立ったのはタスティエーラ。ソールオリエンスとは火花散るライバルとしてこれからも大いにレースを湧かせてくれそうで、楽しみです。
タスティエーラ、サトノクラウン産駒としても孝行息子というか躍進ですよね。まさかクラウンの産駒からダービー馬が出るとは思わんかった。種付け料かなり安かったんじゃないの?

あと、今回は上位馬の馬名が音楽関係多いの特徴的でしたね。勝ったタスティエーラはイタリア語でキーボード。3着のハーツコンチェルトは協奏曲。4着のベラジオオペラは名前の通り歌劇。朝日を包む音楽の祭典となりました。





第84回優駿牝馬 オークス G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牝(指定)定量 東京競馬場2,400メートル(芝・左)

ヘッヘッヘ、ウヘヘヘヘ。変な笑いしか出てこんわい。

まー桜花賞もとんでもないレースに度肝を抜かれましたけれど、今回も今回でちょっとわけわからんですわ。高校野球の甲子園大会に現役バリバリのメジャーリーガーが混ざってるような感じ?
ちょっと他の馬とはあまりにも桁が違います。決して周りのレベルが低いわけではないと思うのですけれど。これ、ダービー行っても勝てたと言われても、おかしくはないよなあ。

というわけで、圧倒的一番人気のリバティアイランド。まあ文句のつけようのない圧勝でした。正直、1.4倍は付きすぎて美味しかったんじゃないでしょうか。1.2倍くらいまではついてもおかしくなかったのでは、と。
2番人気のハーパーで8.8倍。3番人気のコナコーストでもう10.6倍と10倍台超えてましたから圧倒的人気は人気だったんですけどね。

ともかく、桜花賞で明らかに前残りのレース展開で最高峰から差し切るというアタマのおかしいレースをやってのけたリバティアイランドに、果たしてこのオークスで他の馬たちはどうやって立ち向かうか、というレース前の状況でした。
とはいえ、むしろ桜花賞よりこの東京左回り2400の距離コースの方がリバティアイランド向きだったんですよね。
オークスの傾向として、逃げて勝った馬はいない。馬券圏内もいなかったんじゃないかな。とにかく先行不利。そして、過去に上がり最速で勝つ経験があるくらいの脚、最低33秒台で勝ち負けの勝負やってるくらいじゃないと勝負にならんよ、という過去データが揃ってるレース。
しかしまー、リバティのあの脚考えたら、リバティより後ろからレースしてこれを差し切るイメージ全く湧かない。だからリバティの前で勝負しないと、と考えると先行不利のレース形態からして、どう考えてもあのリバティの脚に追いつかれないイメージが湧かない。
どないせいっちゅうんねんw
川田くんとしては、とにかく道中は揉まれて囲まれて消耗しない。前を塞がれないように立ち回り。直線でとにかく前を開ける。それだけ注意していれば、あとは行くよーと合図するだけで、はーい、とばかりに翔んでいってくれますからね。
リバティは現状、若干馬込み、周囲囲まれるの嫌がる傾向があるみたいなので、その点は川田くんも気を遣っていたと思います。道中の位置取りを見ていたらほぼこれ文句なしの100点でしょう。内側ラチ沿いまで行かず2頭分か3頭分くらい開けてたのかな。それでいて、外側からもレミージュがピタリと若干前目につけてましたけれど、馬群がギューッと詰まってぎゅうぎゅうになるような展開とは程遠いゆったりとスペースのある展開になっていましたからね。このあたり、ジョッキーカメラなんか見てもわかるんじゃないでしょうか。他のレースのジョッキーカメラだと、前も横もぶつかるんじゃないの?というくらい車間距離ないレースしてますもんね。それに比べたら、ほんとゆったり空間でした。
若干、道中で掛かっている様子が見えてあれ?と思ったのですが、桜花賞ではなかなか馬が前に行かないところがあったリバティとしては、むしろこれくらい前進気勢があったくらいの方が良かったみたいですね、川田からしたら。ほんとにスタミナの問題は全然なかったのでしょう。

12.3 - 10.5 - 12.3 - 12.6 - 12.3 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 12.0 - 11.6 - 11.5

ラップタイムがこれですね。最初の1000メートルはまあまあ余裕あり目。それでも1分ジャストか。2400メートルのレースとしては平均か若干早め。ただこっからペースが早くなって次の1000メートル全部12.0のラップでまとまってるんですよね。こっから息入れる余裕のない前傾のレース展開になっている。これは前に居る馬辛いですよ。殆どの馬が上がり35秒台以上掛かっているのも無理カラン。これで前居て勝てるのって、タイトルホルダーレベルでないと無理じゃないでしょうか。
2着のハーパーでようやく34.8。彼女の数字で上がり3位。
そんな中で、なんでか中団前目。6番手につけておきながら、なんでか34.0出して後ろぶっちぎった馬がいるんですけど。しかも、最後まで川田、馬に気を抜かせずに追いつつももちろん全力でしごいているわけじゃないからまだ余裕あり、の状態で34.0です。
……わけがわからないよ。
辛うじてこの上がりに匹敵する脚を見せたのは、3着に食い込んだ15番人気のドゥーラの34.1。とはいえ、これ最後方近くでずっと脚を溜めた上での差しでしたからね。
いやいや、でも最後方近くから大外で他の馬軒並みちぎって3着入ってたんだから、チューリップ賞で1番人気だったのは伊達じゃないのを見せつけてくれたんですけどね、ドゥーラも。なんでこの馬15番人気だったのか、それも訳わからないんだけど。チューリップ、桜花賞と二桁着順だったのはこの馬にとって展開がまったく向かないレースやっちゃったからで、実力や出来栄えの良さ考えたらこの人気は大変美味しい思いをした人も多かったんじゃないでしょうか。
ハマればこんなもんですよ。逆に言うと、展開に左右されてしまう馬でもあるわけで。
そういうの一切関係なくぶっちぎるリバティの凄みが余計に伝わってくるわけですが。
斎藤くんはドゥーラにとって一番いいレースしたと思います。

2着のハーパー。ルメールとしてはこれが精一杯だっただろうなあ。桜花賞2着だったコナコーストを抑えてこの馬が二番手評価されただけのものはちゃんと見せて発揮してくれたんじゃないでしょうか。
4着は1番ラヴェル。逃げたライトクオンタム、そして番手のキミノナハマリアがブービー・最下位に沈んだように、前に行った馬は地獄を見る展開になった中で積極果敢に攻めて攻めて直線粘り込んだラヴェル、そして坂井くんはまさに勝ちに行ったレースでお見事でしたよ、よく頑張った。アルテミスSでリバティに勝ったのもフロックじゃないですよ。まだきっと重賞勝てます。
5着のシンリョクカも、ハーパーと同じくリバティに狙いをすまして、のレースだったのですが、ハーパーとの着順差はあっちが12番。シンリョクカが大外枠という枠順の差でしょうかね。

桜花賞2着のコナコーストは、スタートのゲート開いた直後に隣の馬が寄ってきた煽りをくってスタートに失敗。後方グループに追いやられてしまった事でもうどうしようもなくなっちゃいましたね。コナとしては、桜花賞みたくリバティの前で勝負したかったでしょうし。それが、こんな後ろに置かれちゃどうにもならんですわ。それでも7着来てることを評価するべきところでしょうね、先々。
桜花賞3着。エフフォーリアの妹という事でも期待されたペリファーニアですけれど、やっぱりこの娘はマイル向きっぽいですねえ。馬体の出来栄えもうなんかミッチミチで素晴らしかったんですけれど、性格的にも能力的にも如何せん2400は長かったみたいですなあ。
4番人気。フローラSを勝ったゴルシ産駒のゴールデンハインド。前走は逃げて勝っただけにこのレースでもゴールデンハインドがハナを切るんじゃないか、という展開予測がなされていたんですが意外にも控えてリバティの前となる5番手でのレースになりました。まあオークスの傾向考えたらあんまり逃げたくないというのもわかりますし、ゴールデンハインドも別に逃げ馬というほどこれまでのレースもいつも逃げてた訳じゃなかったですしね。ただレース後コメント見ると、鞍上の菅原くん、この娘逃げた方がいいタイプなのかも、と感じたようで。鞍上がコロコロと変わっている馬だけに、そのあたりの馬の傾向を陣営が掌握しきれていなかったのかもしれませんね。今後逃げたときのレースの様子は注目しておくべきかも。

まあ何はともあれ、リバティリバティリバティ以外のなにものでもないレースでありました。翔ぶが如くの走りっぷりはまさに自由の翼。天馬だなあ。
正直こんなん秋華賞負けるイメージないんですけど。現段階で間違いなくブエナビスタやアーモンドアイに匹敵するだろう器だと思います。歴史的名馬が今、現在進行系で誕生し続けてますよ、






第18回ヴィクトリアマイル G1 レース回顧  

4歳以上オープン(国際)牝(指定)定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


雨ザバーーっと降ってきて大雨の中のレースとなりましたけど、降り出したの直前で10レースではまだ殆ど降ってなかったんですよね。
日中も時々パラパラと小雨があった程度ですので馬場の方はほとんど緩んでいなかったと思われます。

うん、凄いレースでした。ソダシ、強いわ。むちゃくちゃ強いわ。二番手につけてこのラップタイム

12.1 - 11.0 - 11.1 - 12.0 - 12.3 - 11.3 - 11.0 - 11.4


これで走っておきながら、ラスト33.6で走られたら、中団より後ろ走ってた馬追いつけないですよ。
それを33.2で内から差し切ったソングラインが凄すぎますて。さすが、安田記念でシュネルマイスターを競り落とした牝馬だけありますわ。
正直あの直線、ソダシがまったく落ちていく様子が見えないどころかど迫力の前進力でドドドドドと前へ前へと突き進んでいく姿は絶望的ですらあったんですよ。見ててうわああああああ!でしたよ。
それを内からジリジリと伸びてきたソングラインが、そのままジリジリジリジリと距離詰めていって並んで並んで最後に最後にジワリと前に出る、あの粘り腰というか競り落とす強さがもうたまらんかった。
いや、そのソングラインを最後の最後まで抜かせないソダシがまた、なんだこいつ!?って感じで負けて強し、強し、強し、だったんですよねえ。
この二頭のど迫力の競り合いでした。
スターズオンアース、いつもの後方からではなく前目の先頭集団に取り付いて、そこからソダシに狙い定めて躱しにかかるの、作戦としては完璧だったと思うんですが、追えども追えども距離が縮まらないの、あれほんと絶望的だったよなあ。ソダシの内側にいたの、外に切り替えたのは馬場の走りやすさを鑑みてなんだろうか。明らかにルメール、外に持ち出したように見えたんだけど。

ソダシ、今回は去年のマイルチャンピオンシップから随分と間隔あきましたし、調子も臨戦態勢とは言い難いものがありました。鞍上も相棒の吉田隼人騎手からレーン騎手に乗り替わり。止めに大外16番枠でしたからね。人気が3番人気に落ち着いてしまったのも無理からぬ状況だったと思います。
にも関わらず、このパフォーマンス。やっぱヤバいですわ、この真っ白ちゃん。

勝ったソングラインはサウジ遠征で大敗。海外輸送はあかんかったのか調子崩しちゃってたんですかね。そこからじっくり立て直して、仕上げもばっちり決まってたみたいですし。実力を発揮するとやっぱり強いですわ。東京コースであのあとになるほど伸びてくるストライドが見事に決まった素晴らしいレースでした。安田記念でもそうでしたけれど、東京マイルだとゴール分かってるみたいに丁度ゴール前でぐいっと先頭に出る競馬、まさにソングラインの競馬でしたねえ。

3着はスターズオンアース。なるほど、ルメールのコメントからするとマイルのスピードだとマイラーというスペシャリスト相手ではキレ味勝負には持ち込めなかったみたいですね。実績見ても、実はマイルで勝ったのって桜花賞だけなのか。5戦して1勝だと確かに。長い距離でのあの猛烈な末脚を鑑みれば、マイルは短いのかなあ。3着入っているように生半可な相手なら問題にならないにしても。

4着にはディヴィーナがブービー人気の15番人気ながら、出走馬中最速の上がり33.1を見せて4着入線。ヴィクトリアマイル連覇の母ヴィルシーナの娘として期待されつつも、重賞の壁に盛大に跳ね返されまくりだったのですが、ここで一発いい競馬してみせましたね。調教でもかなりよい仕上がりだったみたいですし、実力はあるんだ。一つは重賞取ってほしいなあ。


5着にはサウンドビバーチェ。前走阪神牝馬Sで初重賞を勝った勢いでこのレースにも挑みましたけれど、道中もスターズの外らへんで悪い位置ではなかったと思うのですが、直線入ったところで思いの外もたついてるんですよね。内のスターズ、外のルージュスティリアとコーナーでは並んでいた二頭に置いていかれる形になっている。ここでズルズルと下がっていくのかと思ったら、残り200メートルあたりから盛り返して、ルージュスティリアを差し替えして5着に粘り込んでるんですよね。
松山くんは走りにくそうにしていたとコメントしていますし、色々と噛み合わなかったのかな。

6着はロータスランド。良く逃げて最後の直線も踏ん張りましたけれど、最後力尽きました。1600での重賞勝ちもありますしマイルもこなせますけれど、やはり主戦場はスプリントか1400なんかな。

7着は2番人気のナミュール。位置的にも後方での競馬でしたので、今日の展開だとちょっと無理ですよねえ。ただ、だいぶ不利などもあったみたいで。
パトロールビデオを見直すと、ああスタートしてちょっとした後のソダシが内に寄せてきたときか。ナミュールが一番あおり食ってますね。



このあと、ソングラインとソダシは安田記念で再び激突、と順当にいけばそうなりそうですね。安田記念ではシュネルマイスターにセリフォスというマイルの雄たちも参戦しますし、またぞろ激戦を目の当たりにできそうです。楽しみ。


JRA公式のレース動画、トラッキングが標準装備になっとる!? NHKマイルCまでは別動画だったのに!


カメラずっと下向いてて一生懸命走ってるスターズしか見えんw ただ足元がよく見えるだけに隣の馬は内ラチとの近さが改めて実感できる。内ラチと当たりそうでほんと怖いよ!!
そして、雨の中でソダシ、光り輝いてるんですけど。ソダシだけ発光してない!? ソダシ眩しいんだけど!




第28回NHKマイルカップ G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 東京競馬場1,600メートル(芝・左)


雨だーーー!! 

前日からの雨模様もあって全国大荒れ。それでも、豪雨な京都や全面馬場グチャグチャっぽかった新潟と比べると、稍重の東京はまだ本格的な雨雲が掛かりきっていなくてマシだったやもしれない。
それでも、十分降ってたよね。

というわけで難解なレースでした。大本命がおらず、一番人気が本当に締め切りギリギリまでくるくると変わる大混戦。締め切り1分か2分前までエエヤンが1番人気だったのに、あとで見たらカルロヴェローチェに変わってたもんなあ。
それ以前に、もう十数分前まではオオバンブルマイが一番人気だったぞ!?

前走ジュニアCを圧勝したクルゼイロドスルが熱発で出走取消となり、全17頭でのレースとなりましたNHKマイルカップ。
クルゼイロドスルは実際、人気はどれぐらいだったんだろう。4ヶ月ぶりという事もありましたし、名前はちらほら聞こえてましたけれど、1番人気を争うほどでは……なかったですよね?

本来ならまず本命になりそうだった朝日杯FSの勝ち馬。一番人気で勝った唯一のG1馬であるドルチェモアですが、これが前哨戦のニュージーランドトロフィーで7着と予想外の大負け。一叩きして一変、という要素もあったんでしょうけれど、やはり前回負けすぎなんじゃないか、という所で4番手に人気を落としました。
6倍前後で激しく人気が入れ替わったのが、
アーリントンカップを重馬場で勝った武豊騎手のオオバンブルマイ。
NZTを稍重で勝ったエエヤン、戸崎圭太。
そして重馬場のファルコンSで2着に入ったカルロヴェローチェ。ダミアンレーン。
この3頭だったのですね。見事に前走みんなあんまり良くない馬場で良い成績出してたんですねえ。

ファルコンSを勝ったタマモブラックタイが12番人気だったのはちょっと意外でしたけれど。8番人気での勝利がフロックだと思われたのか、10キロ減が嫌われたのか、そもそもどちらかというと短距離向きで1600はちと長いんじゃ、と捉えられたのか。
まあ雨適正ある馬けっこう居たと思うんですけれど、その中でも陣営が雨はプラスと明言するほど荒れ馬場が得意だったのはタマブラでしょうね。
実際、直線では一度一番前に出て、おおおっ!?と一瞬これ勝つ!? タマモ冠久々にG1勝つ!? と盛り上がったのですが、残り200あたりでズルズルと力尽きたように急に失速。
やっぱり1400までの子だったんだろうか。いやー、でも確かに見せ場作りましたよ。惜しかったなあ。あとでコメントみたら鞍上の幸さんが距離長かったと決めつけない方がいい、と言ってますねえ。

というわけで、勝ったのは内田博幸騎手鞍上のシャンパンカラー……シャンパンカラー!? ウチパク!?
これは流石に流石に予想外。人気も9番人気と伏兵も伏兵。鞍上のウチパクは2018年のフェブラリーステークス以来のG1勝利。ここ数年、勝鞍もだいぶ減りましたし、G1どころか重賞でもあまり騎乗機会なくなってましたからね。歳も武さんと1年違いで50の大台とっくに乗っちゃってますから、さすがにもう……と、思ってたんですけどね!
いやー、にしてもシャンパンカラーか。調教での様子はお世辞にも良くなかったみたいなんだが、成績見るなら東京コースは2戦2勝。前走NZTでは3着。父は今一番流行りのドゥラメンテ、とまあネタは揃ってはいたんですよねえ。
にしても道中どこにいたんだ? 後方集団? そうかー、これ今回のレースは前が潰れての差し馬のためのレースになったんですねえ。

ハロンタイム 12.4 - 10.6 - 11.3 - 12.0 - 12.1 - 12.0 - 11.5 - 11.9


前半600メートル34.3はこの馬場だとまあ前のめり、結構早かったと思いますわ。そのあと息入れようとはしてるはずなんですが、緩んで12.0ですからね。いや、緩んでないよこれ。先行集団に居た馬は軒並み潰れたんじゃないですか? 先行集団後方、中団あたりにつけていたダノンタッチダウンとカルロヴェローチェ、この2頭だけですね。掲示板まで残れたのは。
それでもダノンは18番枠がやっぱり響いてコーナーでは外々回らされただけに、川田でも4着に持ってくるのが精一杯。というか、最後までじわじわと伸びていたんだから強いですよ。
カルロも道中かなり行きたがってたのが見えたんですが、レーン騎手はほんとなだめるの上手いですよね。2頭とも良馬場ならもうちょっと弾けたんだろうけど。
このレース、馬場の悪さに比してやたらとどの馬も抑えが行きたがって折り合いがあわずに消耗してマトモにレースならなかったみたいで、ある意味ぐっと我慢できた馬が最後バチンと伸びて勝ち負けになったみたいなんですよね。
シャンパンカラー然り。2着のウンブライル然り。
ウンブライルはこれ8番人気が完全に過小評価になっちゃってましたね。NZTでも2着に入っているわけですし。阪神ジュベナイルフィリーズでは3番人気。次のクイーンCでも1番人気になったほどの馬です。ただその2レースは気性の面で折り合いがあわずマトモなレースにならなかったのですけれど、ブリンカー着用がよっぽど効果てきめんだったんだなあ、これ。前走NZTでそれが示されていたのでしょうけれど。しかし、ウンブライルでG12着かー。今年の3歳牝馬はそれだけLEVEL高いと見ておいた方がいいなあ。
3着にはオオバンブルマイ。武さんが一瞬勝ったかと思った、とコメントしてますけれど、確かにゴール直前まで手応え抜群で前のシャンパンカラー抜きそうな気配だったんですよね。それが残り100メートルくらいから手応えが抜けていって脚色が同じになってしまったのは、勿体なかった。
コメントの「スムーズ過ぎたことで最後は一杯になってしまった」ってどういう意味合いなんだろう。
エエヤンは折り合いを欠いてイイ所なし。成長著しい感じあっただけに、まあ気合い入りすぎたかなあ。
ドルチェモアは、まあ前で競馬する馬ですからね。前が潰れる競馬になってしまった以上、展開も馬場も向きませんでしたね。かと言って今回は度外視、というには負けすぎだしなあ。

なにはともあれ、ウチパク久々の勝利の美酒。ピンクカメオ道悪の内田、ピンクカメオの大波乱再びでしたなあ。おめっでとうございます♪





第167回天皇賞(春) G1 レース回顧   

4歳以上オープン(国際)(指定)定量 京都競馬場3,200メートル(芝・右 外)


ううううう、タイホー。タイトルホルダーくん、競走中止。古馬の中では一推しの子だけにショック。
ショック大きすぎて、昨日はあれからずっと意気消沈してしまってなんとなく何もやる気になれずに一日が終わってしまったです。
今のところ怪我も大したことがないみたいで、具体的な症状はまだわからないですけれど、少なくともいきなり命に別状があるものではなさそうなのが不幸中の幸いでした。下馬したあとの歩いている様子見て大丈夫そうかも、とは思ったんですけどね。
話題にもなっていますが、確かにレース前にテレビでアンカツさんが横山和騎手が妙に入念にほぐしてるけどどうなのかな、と言及してましたし、細江純子さんもパドックでちょっと違和感を感じてるみたいだったんですよね。聞いた話ではグリーンチャンネルのパドック解説でもちょっと変みたいに言われてたみたいなので、見てわかる人はみんなわかるくらい歩様に違和感があったみたいですね。
海外では歩様に異常が少しでも見られたら強制除外、ってこれはドバイでしたっけ。香港でしたっけ。結構厳し目なのに比べて、日本はJRA側から出走アウトとか言うの聞いた事ないですからねえ。
圧倒的一番人気という事もありましたし、走る前に除外とは行かなかったのかもしれません。横山和くんもどこかおかしくなったら即止めるつもりだったんでしょうね、これ。大事になる前に止めたのは良判断だったと思います。
このレースは頑張って先頭切ってタイホの頭を抑えてみせたアフリカンゴールドも道中、心房細動を起こして脱落。さらに代わりに先頭に立ったタイトルホルダーまで脱落という波乱も波乱のレースとなってしまい、ペースで鑑みるとかなり乱れた事になってたんじゃないでしょうか。
入線後、トーセンカンビーナも浅屈腱不全断裂と大怪我になってしまいましたし。これ、ウインバリアシオンが競争能力喪失してしまった怪我ですよね。カンビーナももう7歳だし、復帰は難しいかもしれませんね。
タイホの真後ろにつけていたアスクビクターモアは一番煽りを食ってしまいましたね。外に逃げるスペースもなく、下がってくるタイホに押される形で後退。まさかタイホがこんな形で後退するとは想像もしていなかったでしょうから。本来なら、タイホが先頭千切るのについていって、最後に躱すみたいなプランニングしてたんじゃないかな、というのがレース後コメントからも伺えます。
ディアスティマやヒュミドールあたりも不利食らったのかな、このあたりで。
予想外というなら、ディープボンドも先行陣が早々に壊滅してしまったために、まさかの4コーナーから直線に入るところで早々に先頭に立ってしまうことに。この展開なら仕方ない、変に抑えても遅れちゃいますしね。ただ、こっからぐんぐんと後続を突き放していくような脚は彼には乏しいんだよなあ。和田さんのコメントでも目標がなくなっちゃったと言ってるんですよね。追いかける方が闘争心発揮するタイプなのかな。でも頑張った。早々にジャスティンパレスに抜かれてしまうものの、その後もしぶとく踏ん張り続けて3年連続の春天2着。惜しいよなあ。ほんと、G1までもうちょっとなんだけどなあ。
そして勝ったのは、ルメールのジャスティンパレス。1枠1番なのに、2周目の1コーナーでルメール、スススっと馬を外側に持ち出してるんですよね。これ見たとき、うひゃーっと思わず呟きましたよ。ルメちゃん、4コーナーの下りで仕掛けるつもりだこれ、と思って。
改装によって以前よりもコーナーの角度がゆるくなり馬群がバラけなくなったのは先週のマイラーズカップで各所で語られていますけれど、一番実感しているのは実際に走っている騎手の人たちでしょう。早速ルメール、新京都競馬場のコース仕様のレースしてきたぞ、と。そして、今の京都なら外ラインを走っても届く、という自信がジャスティンパレスの出来栄えに対してあったのでしょう。
前走の阪神大賞典の時点でジャスティンパレス、馬体重が16キロアップして馬格がめちゃくちゃデカくなった! なんか馬が全然去年と違うぞ!? これとてつもなく成長しているぞ、と。
レースっぷりも明らかに馬の強さが別格になっていて、ディープボンド、ボルドグフーシュを実力でねじ伏せてるんですよね。
今回も増えた馬体重は結局増減なしで来て、増えた分は全部成長分でしたと言わんばかりの迫力。
ルメールの騎乗に100%応えるまったく強い勝ち方でした。3歳時はクラシック完走はしたものの、どうあっても主役にはなれないその他大勢の一頭に過ぎなかったのですけれど、本当に見違えました。今の彼なら、イクイノックスを筆頭とした最強世代に主役の一人として名乗りをあげるに相応しい力があるでしょう。すごいですね、年を跨いでこれだけ馬が見違えるってのは。

3着には後方から唯一捲ってきたシルヴァーソニック。彼も去年の落馬で変に目立ってしまいましたけれど、その休養明けからの連勝はついにその才能が開花したのを示すような強い勝ち方でしたけれど、それを証明するような気合の入った3着入線でした。
ブレークアップも頑張ったんだけど、ちょっと距離のある4着。前の三頭とはちと実力差がまだありそう。
ボルドグフーシュもこれは離されちゃいましたね。3000で2着2回してるようにスタミナが足りないわけじゃないんだろうけど、バテちゃったみたいですね。2400〜2500あたりでどういう走りするのか見てみたいところ。

競走中止やトーセンカンビーナが入線後に大怪我発覚と過酷なレースになってしまいましたけど、とにもかくにもみんな命を失わずに帰ってこれたことだけは幸いでした。
この日は、京都競馬場のライスシャワー碑にとんでもなく長い行列が出来ていたというのが話題になっていましたけれど、無事を願う人々に応えてくれたライスの加護があったのかもしれませんね。




第83回皐月賞 G1 レース回顧  

3歳オープン(国際)牡・牝(指定)定量 中山競馬場2,000メートル(芝・右)

残り200メートルからのソールオリエンスの脚がヤバいなんてもんじゃなかった。
先週の桜花賞リバティアイランドも衝撃的でしたけど、今回も凄かったなあこれは。

今年の皐月賞は大本命不在の混戦模様。飛び抜けた一頭がいなかった上に朝日杯フューチュリティステークスのドルチェモア。ホープフルステークスのドゥラエレーデという2歳G1を制した二頭が出走しないという事もあって、とかく混迷を深めていました。

有力馬はおおよそ五頭。
共同通信杯を制した【怪盗】ファントムシーフ。
ここまで走ったレースは京成杯を含む僅か2戦。しかしその2戦を鮮烈すぎる勝利で駆け抜けてきたソールオリエンス。
重馬場の中山を周囲を押しのけて突破していった重戦車ベラジオオペラ。
ディープインパクト最後の星であるオープンファイアを下して颯爽ときさらぎ賞を勝ちこの皐月のチケットをもぎ取った天馬フリームファクシ。
ディープインパクト記念弥生賞の勝利でサトノクラウン産駒として初の重賞制覇を飾ったタスティエーラ。

これ以外にも先週に引き続き、武豊・武幸四郎の兄弟コンビでクラシック制覇を狙うタッチウッド。
ホープフル2着を含む重賞3戦全2着と、着実に実績を重ねてきたトップナイフ。
2戦2勝で若駒Sを制し、父ゴールドシップと同じ荒れた中山の馬場を駆け抜けるマイネルラウレアなどなど。
どうにもまだ完成度は低く才能だけで走って才能だけで勝ってきたような、未だ未熟、或いは未だ底を見せていない面々が出揃った皐月賞。
混戦模様のクラシック初戦というのは、未だ図抜けた力を持つ馬がその正体を表していないか、或いはのちに競馬界を席巻する有数の名馬がうごめいているか、それともめぼしい実績を遺すことのない谷間の世代になってしまうのか。それは来年か2年後あたりを見ないと……コントレイル世代を振り返るともっとスパンを置いてみないとわからなかったりするのですけれど。
一応、記録として皐月賞前後では出走馬たちの印象はこんなだったんだよ、というのを書き残しておこう。

さてレースの方だが舞台設定から書いておくと、土曜日からの雨により馬場は重馬場。開催最終週ということもあり、馬場の内側の痛みは相当のものだった。なんでか京都競馬場開催分も2週分引き受けていたにも関わらず、あんまり荒れが酷くなくて内がガンガン伸びていた阪神競馬場とはまた全然違った舞台だったと言って良い。

レースを見ていると、スタートして早々に1枠1番のソールオリエンスに騎乗していた横山武くん、内の経済コースを放棄して早々に外側外側へと馬を持っていっているのがわかる。
彼に限らず、今回の皐月賞はみんな外側を走らせたいと思っていたみたいねえ。
そして逃げ宣言をしていたグラニットが宣言どおりに逃げたんだけれど、人気のベラジオオペラをはじめ結構な数の馬がグラニットを楽に逃げさせずに追いかけたんですよね。武さんのタッチウッドも掛かりを抑えきれずにグラニットに迫っていく。お陰でペースはどんどん上がり、雨の重馬場にも関わらず1000メートル通過時点で58.5を記録。中山競馬場だとよっぽどの良馬場でもこの時計早いのに、荒れた重馬場でこれですからね。あまりにも前傾すぎて、これは前が持つはずもなかった。最終的に先行勢は軒並み壊滅状態になってしまう。
タスティエーラは、これら先行勢をやや後ろで見る形で、馬場の良い外側ラインを通っている。面白いことに、タスティエーラの後ろがメタルスピード、その後ろがファントムシーフ、シャザーン、トップナイフ、そしてソールオリエンスとこの外の馬場の良いラインの境目の隊列に並んでいた馬がほぼ上位に来てるんですよね。内側走っていて上位に来たのはショウナンバシットだけだったんじゃないかな。
そして4コーナーから直線に入るところでタスティエーラ以下の隊列が一気に広がり、直線での追い込み勝負に。ただ、この形だと明らかに早すぎる先行に与しない外ライン隊列の一番前にいたタスティエーラが有利も有利。いわゆる短い中山の直線である。松山騎手会心だったんじゃないだろうか、これ。
直後のメタルスピードの脚色次第だったろうけど、彼はタスティエーラを追い抜くほどではなかった。
ファントムシーフは、向正面で靴が脱げたならぬ蹄鉄が外れてしまっていたらしく、ポディション的にもタスティエーラからは直線で3手ほど遅れてしまっている。そのあまりある能力でガンガン追い上げて3着まで来ているけれど、さすがに届きそうにはなかった。
先週のコナコースト並みに、松山くん勝ったと思ったんじゃないだろうか。
ところがである。
直線に入る所で明らかに遅れてしまっていたソールオリエンスが、いつの間にかいつの間にか、追ってきてるんですよね。いや、ギア入れるタイミングが他馬とくらべて明らかに遅かったでしょうに。
敢えて、なのか? 
残り200メートルのハロン棒を越えたところからの加速は、性格には残り150メートルあたりか。あそこから、カンテレの実況さんが翔んできた翔んできたと叫ぶように、見てわかるギアチェンジ、一気にグーンと伸びてくるんですよね。
上がり3F、ソールオリエンスと他馬とでは1秒近く違うのか。そりゃ、全然脚色違って見えますわ。それにおそらく、残り1ハロンの走破タイムはこれ別格のものになってるんじゃないだろうか。個別ラップわかんないけど。
それだけ横山武騎手、ソールの脚を信じて乗ったんでしょうね。彼の脚をフルに発揮できるレース運びを心がけた、その結果がこれだったのでしょう。人馬ともにお見事でした。
ソールオリエンスはラテン語で朝日、まさに太陽の子ってわけだ。先日引退したヴァンドギャルドの弟なんですねえ。海外を飛び回った兄貴でしたけど、弟はこのまま国内を蹂躙していけるのでしょうか。むしろ、まだまだこれからの馬っぽいからなあ。なんせまだ3戦目ですよ、これ。

タスティエーラはほんと残念でした。レース内容はパーフェクト。にも関わらず勝てないのが競馬の妙なんだよなあ。松山くんはこれは悔しかろうなあ。
ファントムシーフは負けて強し3着。これならダービーでもおそらく1番人気を争うことになるでしょう。
他の負けた馬たちも、まだまだ完成度低いだけにこれからの成長次第ではガラッと変わってくる馬も多いハズ。先行して負けた馬たちは今回は展開が合わず、でしたからね。大負けの着順見て人気下がるかもしれないけど、ベラジオオペラをはじめとしてこんなもんじゃなかろう。

ともあれ、クラシック三冠の1つ目皐月賞を制したのは横山武史騎手騎乗のソールオリエンス。鮮烈な勝ち名乗りでありました。
さあ、今年も歴史がはじまりましたよ。






今回もまたジョッキーカメラが公開されてますね。しかも勝ったソールオリエンスと、ルメールのファントムシーフの2頭出し。これ、今後も毎回G1ではやってくれるのかな。


第83回桜花賞 G1 レース回顧   

3歳オープン(国際)牝(指定)定量 阪神競馬場1,600メートル(芝・右 外)


…………ふぁー(呆気

いやもう、凄いわ。なにこれもう、すごいわ、バケモンだわ。
リバティアイランド、衝撃の最後方大外一気でした。
これ、コナコースト鮫島くん、会心の騎乗でしたよ。2番手追走でレースを掌握。ペースは前半34秒というタイトな時計ながらも次の400メートルで息を入れて1000メートルから再加速。これは後ろきついですよ。先頭のモズメイメイこそ撃沈しましたけれど、コナコーストは踏ん張りに踏ん張って34.5で最後走ってますからね、これは後ろ追いつかない。
完全に前残りのレース展開。

それでもコナコースト一度は苦しくなって、明らかに狙い定めたペリファーニアの方が脚色良く追撃してきたのに……これ、残り200メートルあたりで並んでないですか?
にも関わらず、抜かせない、抜かせない。拮抗した横並びの疾駆が100メートル近く続き、ついにゴール前でじわじわと再び距離を明けだして、クビ差ペリファーニアに差をつけてゴーーーール……と、思った瞬間、大外からぶっ飛んできたリバティーアイランドが一瞬にして抜き去っていく、この……これよ。

川田、マジかー。最初からあの位置につけるつもりだったのか、それともスタートのちょっと前にいかないダッシュで最後方近くに仕方なくつけたのかわかりませんけれど。インタビューだとリバティが選んだからとか言ってたけどさあ。いや、こうしてみるとその通りっちゃそのとおりなんだろうけどさあ!
……でも3番という内側でしたからね。下手に中段につけてしまうと直線で外に出せなくなる可能性がある以上、やっぱり敢えて後方3番手あたりにつけたのかもしれません。
直線、大外に持っていくつもりだったのは間違いないでしょう。阪神ジュベナイルフィリーズ見ても、邪魔の入らない外にさえ出しゃ絶対勝てるというという確信があったのでしょうからね。
にしても、あそこまで後方につけて、というのはよっぽど自信がないと無理ですよ。
実際、外に出すのに邪魔なリバティの外側を走っていたドゥーラがまくって前進していくまでじっと動かなかったですからね。障害がなくなった途端にスススっと外に出して大外ぶん回しですよ。
更に後ろに居たキタウイングとジューンオレンジがそのまま内ラチ沿いにいったものですから、直線に入った際リバティはほぼ最後方。前に他の17頭を見るという一番うしろの位置に。
もうこの時点で前止まらんぞという展開でしたし、いやこれは苦しいぞ!? と、その瞬間は思ったんですけどね。思ったんですけどね。
内回りとの合流地点あたりで「あ!! これ行ってまうぞ!?」と、なんかもう感覚的にわかる弾み方してやがったんですよね、リバティ。位置的にはまだ一番うしろの方から変わってないんですけど、明らかに違うんですよ。
ヤバいなんてもんじゃないですよ。もうリバティしか見てなかった。
最初34秒。1000メートル通過が57.6。このペースで最後34秒台前半近くで走った先行馬たちが、まとめて躱されるってどんなだよ。
それこそ、一昨年のソダシ並みに33秒台で走らんと無理だわなあ。
いや、どう考えても大外からまくれる展開じゃないって。なんだこれ?なんだこれ?
リバティがエグいのって、この脚を安定的に出せるっぽい所なんだよなあ。どんな展開だろうと必ずこの鬼脚で追い込んできそうなんだ。
こんなの、ブエナビスタしか見たこと無いよ。マジでそのレベルかもしれない。
コナコーストはもう運が悪かったとしか言いようがない。敗因は相手がリバティだった事としか言いようがないです。
3着のペリファーニアも、これ横山武史騎手文句ない騎乗でしたよ。位置取りといい追い出しのタイミングといい、文句ない。一度躱したかに見えたコナコーストを差しきれなかったのも、コナコーストを褒めるしかないですからね。……だからなんで勝ったのがコナコーストじゃないんだ!?

2番人気のライトクオンタムですが、どうも調教からあんまり良い話は聞こえてこなかったんですよね。本調子とは言えなかったんじゃないかな。道中の馬群で口を割って嫌がっていましたし、8着といい所なかったですね。
ドゥーラも出遅れから後方となり、前が止まらない展開もあってか14着。上がりの時計もあの位置からするとあんまり良くない。キタウイングの方がバシッと時計出してますねえ。

4着ハーパー、5着ドゥアイズ、6着シンリョクカあたりは実力通りに頑張ったかな、と。シンリョクカなんか良く伸びてたと思いますし。オークスでもこの3頭は距離も大丈夫そう。
7着のシングザットソングは逆にちょっと長かったのかもしれません。息切れしてたかなあ。

なにはともあれ、今年もクラシックに怪物爆誕。歴史に残るとんでもない名牝が現れてしまったかもしれませんよ。






あと、こんなんがJRA公式からあがってましたがな。

第67回大阪杯 G1 レース回顧   

4歳以上オープン(国際)(指定)定量 阪神競馬場2,000メートル(芝・右)


うわっはーー、これはもうジャックドールにとってベストレースだわ!
武豊の手腕が唸る真骨頂とも言えるレースでした。ジャックドールの本領ってものを最大限引き出したレース運びだったんじゃないでしょうか。
今現在、日本競馬界にはパンサラッサ、タイトルホルダー、ジャックドールという素晴らしい逃げ馬がいますけれど、彼らって全員まったく個性の違う逃げのスタイルなんですよね。逃げるというよりも主導権を握り続けるという意味での方向性は一緒なのですけれど。
その中でもジャックドールのそれは速さ。高速性を以てレースを制する逃げなのです。一人だけ大逃げしていく逃走劇としての孤独の速さじゃなくて、馬群全体をどんどんと加速させていき、速さについていけなくなったものを振り落としていく、みたいな。
その無尽蔵のスタミナで後続を振り落としていくタイトルホルダーとは、またちょっと違うタイプなんですよね。
でもその分、スピード管理がかなり難しいんじゃないだろうか。どこかで溜めを作るんじゃなくて、緩めずに一定の感覚で加速する必要がある。
他馬が捕まえに来るタイミングで同じように加速するというレース全体を掌握する感覚も必要でしょうし。
それらを今回、武豊は完璧に近い形でやってのけてるんですよね。ラップタイム見てくださいよ。うははは。いや、笑うしかないわ。ほぼほぼこれ、豊さんの予定通り想定通りにタイムだったんじゃないだろうか。
正直、こんなレースをしたジャックドールに迫ったダノンザキッドと、それ以上に後方から捲ってきやがったスターズオンアースがヤバいですわ。この子らも相当にキテますよ。
武豊の真後ろにピタリとつけて、ほぼパーフェクトなレースをした横山典さんのマテンロウレオがあの位置の4着でしたからね。この前3頭はちょっと格が違ったんじゃないでしょうか。

スターズはやっぱりスタートですね。自身の出もよろけて良くなかったんですけれど、出た直後にさらに寄ってきたポタジェとキラーアビリティに挟まれちゃって、位置取りが後ろになってしまった。そこまで悪影響があったとはいえないかもしれないけれど、もうちょっとだけ前に行きたかったかもしれない。
それでもここぞという時に馬群の隙間を縫ってスターズの脚をフルに発揮させる安定のルメール、ほんとルメール。いや、この展開で飛んでくるスターズの凄さですよ。
そして、ダノンザキッド。中山記念はなんだったんだろ、ほんとに。いや、川田が降りてからの充実っぷりを見るなら、やはり中山記念こそが度外視すべきだったんでしょうね。中山競馬場、キッドが嫌いで走らないというのはもしかしてマジなのか?
正直、今のダノンザキッドならもう一回G1取れそうなんだよなあ。ほんと、もう一回頑張ってほしいです。かといって川田騎手をもう一度乗せるのはやめてほしいな。あれ絶対相性悪いってw
ってか10番人気はこの馬見くびりすぎでしょう。

マテンロウレオは、横山典さんのコメントにつきます。いや凄いよね「負けただけだね。最高の競馬だった」ってセリフ。なんかもうカッコいいですよ。

5着はマリアエレーナかぁ。今回の出来を思えば、5着はちと不満ですらある。もっと行けたんじゃ、と思っちゃうよね。今回かなり密集したレースになって、内ラチ沿いに走った馬は前に出る隙間がなくなっちゃってたんですよねえ。
とはいえ、外回してたら全然追いつかなかったのはヴェルトライゼンデあたりを見るとねえ。

ジェラルディーナは距離もちと短かったというのもあるかもしれませんけれど、馬がまだパンとしてなかったというか気持ちがまだ入っていなかったというか。いずれにしても万全ではなかったみたいなんですよね。マリアエレーナのさらに後ろという位置取りもありましたし、6着は仕方ないか。

ヒシイグアスはもっと来ると思いましたけれど、あまりいいところなく7着。……日中、熱かったけれどさすがにそれは関係ないか。

まあ何にせよ、今回は豊さんがとかく他の馬の選択肢みたいなものを徹底的に潰していくような、それでいてジャックドールのスペックをフルに開放するような、実にパーフェクトなレースっぷりでした。
これで岡部さんの記録を塗り替える最年長騎手G1制覇。レジェンドがいつまで経っても終わらない!



第53回高松宮記念 G1 レース回顧   

4歳以上オープン(国際)(指定)定量 中京競馬場1,200メートル(芝・左)

去年も重馬場でしたけれど、今年は折からの雨もあって更に馬場がひどかった。不良馬場。
先行した面々は軒並み壊滅。前半3Fで35.5だからかなり遅いんだけれど、このペースでもしんどい馬場だったのね。
その中で唯一進出して見せたのがアグリでした。4連勝で阪急杯を制して一気に重賞ウィナーに。1400メイン。或いはむしろマイルタイプなのかな。戦歴的には1400〜1600を中心に戦ってきたみたいだけど、かなり調子も良かったみたいですしね。
直線も粘ったのですが、後方から上がってきたファストフォースとナムラクレアに挟まれた際に、ファストフォースが斜行して進路を塞がれてしまい、急ブレーキをかけさせられてしまいました。これがなかったら4着争いまでは出来たかもしれません。いずれにしても、良馬場で見たかった馬でしたね。

勝ったのは12番人気のファストフォース。父ロードカナロア。母父サクラバクシンオーという本邦におけるスプリンターの極地を行く血統じゃないですか。
正直、前走シルクロードSでは2着来ていますし、7歳とはいえ調教での出来も相当良かったみたいですし、なんで12番人気だったんだ? という人気の陥穽をいく馬でした。実際、G1ではいい所なかったですけれど、CBC賞を勝っていますし、重賞も何度も馬券に絡んでいて近走でも掲示板にも乗ってまっし終わった馬という感じでもなかったですし。マジでなんでこんなに人気なかったんだろう。
まあそれを言うと今回は実力伯仲というべきか。どの馬に関しても、なんでこの馬こんなに人気ないんだろう、と言えてしまう似たような戦歴の持ち主なので、ほんと陥穽にハマった感じだったんだあこれ。
団野大成くんはこれが初G1。今年が5年目ですか。活躍しつつももうちょっと、もうちょっとという感じだったんで、これを機に勇躍してほしいものです。最後の直線、斜行してしまって折角の勝利者インタビューでも喜びを爆発させる訳にもいかず反省しきりといった感じだったのはなんともはや。今度はスッキリ勝ちましょう。

2着はナムラクレア。脚色では正直ファストフォースより良く見えて、残り100くらいで一気に差し切るかとすら思えたのですが、ファストフォースがもう一回グッと伸びて脚色が同じくらいになってしまい、そのまま2着入線。これは位置取りと外を回した分でしたか。浜中くんはベストと言っていいレースをしたと思いますが。クレアもほんと、G1まであと一歩、毎回あと一歩なんだよなあ。

3着はこれまた13番人気のトラベストゥーラ……じゃないや、トゥラヴェスーラだ。この子も年季の長い8歳馬。腕白小僧は健在ですか。
今回に関してはしぶとく最内に徹した丹内騎手のファインプレーでもあったのでしょう。不良でぐちゃぐちゃの馬場でしたけど、意外と最内に関してはこの日みんな芝レースは外外走ってたので案外と荒れ切っていなかったのかもしれません。


1番人気だったメイケイエールは12着、まー道中前塞がれちゃったのが一番大きかったのかな。池添騎手いわく、馬場もこういうグチャグチャのは走法とも合わなかったみたいで。気性の問題もあるんでしょうけれど、G1となるとそれ以外にも運のない要素が絡んできてしまう事が大きく、いやーなかなか難しいですねえ。


復活のピクシーナイトは、やっぱり長期休養明けでは馬がまだピリッとしていなかったかしら。雨の中というのも、復帰第一戦としては厳しかった。

個人的にはナランフレグがスタート出遅れたにも関わらず、馬群縫って4着まで駆け上がってくれたの、嬉しかったですね。ここ2戦は大負けしてしまいましたけど、まだまだ行けますよ。


2023 ドバイワールドカップ(G1) 2,000メートル (ダート)  

最多の8頭が参戦したドバイの大トリ、ワールドカップ。

去年のジャパンカップの覇者ヴェラアズール。
ダート転向で覚醒した現ダート界の中距離王者ウシュバテソーロ
フェブラリーステークス2連覇の実績を持ち、そしてサウジカップでも3着で古豪健在を示したカフェファラオ。
JBCクラシック、チャンピオンズカップで連続2着。サウジカップで5着と確実に走るダートの雄クラウンプライド。
22年クラシック世代の皐月賞馬であり、サウジカップで4着に入りダート適正も証明したジオグリフ。
長い下積み時代から3連勝でチャンピオンズカップを勝って一気にG1馬へと駆け上ったジュンライトボルト。
ジュンライトボルトやウシュバテソーロに敗退したものの、近年長らくダート界の覇者として君臨してきた復権目指すケーオーテインズ。
そしてサウジカップでど派手に逃げ勝ち、世界を冠する逃げ馬となった世界のパンサラッサ!

海外馬の方はサウジカップでパンサラッサと争ったカントリーグラマー。
そしてG1勝ちこそ無いもののこのメイダン競馬場のG2を連勝で乗り込んできたアルジールス。
この2頭が海外ブックメーカーでも人気を分け合ってたみたいです。


レースはパンサラッサが大外枠から一気に先頭に出ようとしたものの……これちと出遅れ気味になりましたね。その上で外から内に切れ込んでいく形で脚を使ってしまったので、いつもみたいに後続を突き放せず。この時点でパンくん、ちょっと怪しかったです。
そもそも、今回のドバイのダートって、サウジのダートとは全然質が違ったんじゃないですかね。
結果を見ると、日本馬でもダート走ってきた馬が上位に入っていて、ジオグリフやヴェラアズールなど芝馬は全然見どころないままで終わってしまっていましたし。
サウジのダートでは無理なく走れていたのと比べると、差が顕著に出ていたような気がします。
パンサラッサも、もう直線に入る前に馬群に沈んでしまったのを見ると、あれ最初に脚を使いすぎたり、強引に競りかけられていたにしても失速が早すぎる。ダートの重さでスタミナ消費したというのもあるんじゃないだろうか。

代わりに勇躍したのがダート馬達。そして特筆スべきこそ勝ったウシュバテソーロでしょう。
いや、強かった。後方からあの脚はすごい。一気に前を抜き去ってほぼ3馬身差。完勝と言っていいでしょう。
これでダート転向後7戦して6勝。5連勝でG1も三連勝。文句なしに、現ダート最強馬となりました。
ドバイワールドカップを勝ったのは、あの東日本大震災の年のヴィクトワールピサ以来の12年ぶり。あの時は馬場がダートじゃなかったから、ダートではこれが初めて。日本の騎手がまたがっての勝利もまた初めて。ほんと、ステゴの血統は海外レース強いよなあ。
オルフェーブル産駒はこれで今年もG1ゲット。ってかダートでの産駒がこれ強いのなんの。今度、JRAではダート競争が各種強化されていく中で、種牡馬としてのオルフェーブルの人気はこれまたあがってくる事間違いなしでしょう。てかもう既にあがってるのか。

他の日本馬は4着にウシュバテソーロよりも後方から一生懸命追いかけてきたテーオーケインズが。まだまだこの馬も終わってないですよね。
そこから結構離されましたけれど、クラウンプライドが5着に入線。クラウンプライドはいつも先頭か前目で競馬してきたんですけれど、今回は控えての競馬となってしまったのですが、思いの外溜めて差しての競馬が出来たみたいで、今後レースに挑むにあたっても幅が出来たんじゃないでしょうか。

1番人気のカントリーグラマーは7着。メイダンのダートに慣れたアルジールスが着実に2着に入っているのを見ると、今年はサウジとやっぱりダートの感触違ったのかなあ。
去年はこのメイダンでこのレース、カントリーグラマーが制しているんですけどね。

パンサラッサは10着。ジオグリフ、カフェファラオ、ヴェラアズールが11着〜13着とまあいい所なしで。とかく馬場が合わなかったみたいですね。ジオとヴェラはやっぱり芝走ろうよ。
ジュンライトボルトは砂が喉に入っちゃったとコメントで、息しづらかったらそりゃ馬もしんどい。ポディションも包まれて苦しかったからなあ。

ウシュバはこれ、夢が広がりますね。この勝ち方ならまだまだどんどんどこでも勝てそうじゃないですか。


2023 ドバイシーマクラシック(G1)2,410メートル (芝)  

日本から参戦はご存知、3歳にして天皇賞・秋と有馬記念を勝利して現役最強の名乗りをあげたイクイノックス。
前走、香港ヴァーズで初G1を取った女傑ウインマリリン。
そして去年このドバイシーマを勝ったダービー馬シャフリヤール。

対する海外馬はブリーダーズカップターフなどG13つを含む5連勝中のレベルスロマンス。
アイルランドダービー馬で凱旋門でも6着に入っているウエストオーバーあたりが強豪でした。

レースの方は……杉本清アナじゃないですけれど、これもう言葉はいらないでしょう。



イクイノックス、化け物?
逃げたのは作戦だったでしょうか。いずれにしても、騎手が促して先頭にという感じでもなく、スッとそのまま先頭に立った感じなんですよね。
あとはもう……なんだ。なんだこれ。うん、イクイノックス競馬してないでしょ、これ。本当にただ走ってただけ。それも全力? 鞭入れてないよ? 一頭だけ違うジャンルで競馬してるような。最後もう流してましたし。それでコースレコード1秒近く縮められてたみたいです。
いやこれは、もう、なんだ。なんだこれ?


2023 ドバイターフ(G1)1,800メートル (芝)  

ドゥデュースが出走予定だったレースです。

他の日本馬は去年マイルチャンピオンシップを制したセリフォス。
22年クラシック世代の雄ダノンベルーガ。
そして最近はもう日本で走るより海外転戦してる方が多いヴァンドギャルド。この3頭でした。
事前ではドゥデュースが圧倒的一番人気だったみたいですけれど、彼が回避したことでセリフォス一番人気に。海外オッズ含めてね。
でもこれ実績的にはドバイターフ2連覇中のロードノースの方が格上だったんじゃなかろうか。去年は各地のG1で掲示板内に入っていて、今年も前走のG3で勝ってますからね。調子自体も悪くなかったはず。彼がだいたい2番人気ですね。これが最後となる世界の名手デットーリのラストランでもありました。
レースの方は……これ、ダノンベルーガのモレイラ、ポディション取りうまく行かなかったですね。最初から予定よりも後ろになってそこで押し込められちゃいましたし、直線で外に出して前があくまで不利もあったみたいだし。前が開けてからの猛追が凄まじく、一気に他馬をごぼう抜きして2着まで食い込んだのを見ると、惜しいの一言でした。
勝ったのはロードノース。これでドバイターフ三連覇。いやすごい。デットーリも有終の美を飾りました。
セリフォスは最後脚が止まってしまって5着。これまでマイルでしか走ったことなかったから、200メートル延長が響いたのかな。
ヴァンドギャルドは最下位でした。直線で躓いたかバランスを崩したので鞍上が無理させなかったみたいですね。



2023 ドバイゴールデンシャヒーン(G1)1,200メートル (ダート)  


夜中もそもそと起き出して見てましたよドバイワールドカップ。
アラブ首長国連邦ドバイのメイダン競馬場。日本馬は27頭が招待を受けて出走予定だったのですが、ドゥデュースが残念ながら直前で足元に違和感が見つかり出走回避となってしまいました。どうも主催側からの診断での事だったのかな。まあ大事を取って、という事みたいです。あとで問題なしという判断が出ていたので取り敢えずは良かったかな、と。
ただドゥデュース史上最高の出来栄え、って感じだっただけに残念無念ではありましたね。



最高は5着のリメイク。以下6着にレッドルゼル。10着にレモンポップ。12着にジャスティンという結果でした。
レモンポップは日本のオッズだけじゃなく、海外の各種投票でも一番人気だったみたいなんですけれど。レモンポップって1400のスペシャリストで、それが距離延長して1600のフェブラリーステークスでもその強さを発揮してくれたのですが、逆に距離短縮となる1200のスプリントはちと辛かったみたいですね。何気に1200は初めてでしたし。
フェブラリーステークスから一ヶ月という短期間に海外に出てレースという間隔的にもちょっと厳しかったのかもしれません。今まで連対を外した事がなかったように、こんなに大敗する馬じゃありませんからね。去年から使い詰めというのもありましたし、しばらくゆっくりと体を休めてまた頑張ってほしいですね。
レッドルゼルは2年連続ゴールデンシャヒーン2着で、3回目の今年こそという意気込みだったのですけれど、6着。ビッグタイトルには後少し届かない子だなあ。JBCスプリントは取っているけれど。

第40回フェブラリーステークス G1 レース回顧  

4歳以上オープン(国際)(指定)定量 東京競馬場1,600メートル(ダート・左)


ウイニングチケットが亡くなりましたね。つい先日まで元気そうなポヤポヤした姿を見せていただけに、残念ですが大往生でした。
また福永祐一騎手が今週でJRAのレース騎乗は終了して来週海外での騎乗が残っていますが、実質引退。調教師へと転身することになります。ワグネリアンで念願のダービーを取り、またコントレイルという三冠馬と出会ったことで、騎手としての目標を全部達成できたんでしょうね。調教師試験の勉強とか色々あったんでしょう、ここ数年は以前ほどバリバリとした強烈なまでの勝とうという意欲が薄れてるなあ、という感触と実際騎乗数減ってるところがあったのですけれど、調教師試験に受かったあとの今年は、引退決まっているのが不思議なくらいガンガン勝ってましたからねえ。体力的にもまだまだ全盛期を引っ張れそうで勿体ないというか残念なのですが、新たな目標は調教師として、という事で頑張ってほしいものです。
一方で、福永より年長の、ってか貴方より上の騎手どれだけいるの? ヨシトミさんと小牧太さんくらいじゃないの? という年齢の熊沢重文騎手が大怪我から復帰して一年ぶりの騎乗。ってか熊沢さんが障害じゃなくて平地乗ってるの本当に久々に見ましたわ。現役、まだまだ頑張ってください。

さて前フリが長くなってしまいましたが、レースです。今年最初のG1レース。ダートマイルのフェブラリーステークス。
これを制したのが、前走根岸ステークスを制したレモンポップでした。ダート1400では無類の強さを誇るレモンポップでしたが、距離延長となる1600ではどうか、とも言われてたんですけれど、根岸ステークスの勝ち方見てたらあと200増えたくらいでどーってことないでしょう、って強さだったんですよね。
むしろ心配だったのは中2週というローテーション。2着に破れてしまった武蔵野Sの際は中1週で精彩を欠いていたという部分もあったみたいですし、実際今回も根岸ステークスのダメージが抜けきれてないんじゃないか、という疑惑もあったんですよね。
これまで鞍上を担ってきた戸崎騎手が、4歳の有力馬ドライスタウトの方に乗り替わり、なんて事もありましたしね。
しかし実際にレースに行ってみれば……うん、文句なしの完勝でした。先行押し切り。新たに相棒となった坂井瑠星くんが、他の有力馬を制して堂々と競馬を運び、直線でゆうゆうと突き放してのまー強い勝ち方で。自分乗ってただけでした、って坂井くんそれは謙遜だよ。
距離はなんの問題もありませんでしたね。
かつてないくらい究極の好仕上げしてきたというレッドルゼルが猛追してきましたけれど、追いつけず。この状態のレッドルゼルを寄せ付けなかったというだけでも、ほんま強いですわ。
今年の最初のG1勝利騎手となったのが坂井瑠星という若い子というのもまたいいですなあ。今年も順調に勝ち星を重ねてますし、その上で重賞G1も取れているとなったらさらに飛躍も期待できるでしょう。
また調教師のタナパクこと田中浩康師はこれが初G1。てか前回の根岸ステークスも初重賞だったのか。騎手から調教師に転身してもうすぐ丸5年。ようやく苦労が実って良かったです。

2着は上記したように、川田騎手騎乗のレッドルゼル。これだけ仕上げて勝てなかったのは悔しかろうなあ。次はドバイらしいのでそこで悔しさを晴らして初G1を獲ってほしいですけれど、しかしここがピークであと下り坂になっちゃうんじゃないか、と心配でもある。

3着にはメイショウハリオ。ハリオ、スタート直後にものすげえつんのめって、浜中くんがかなり危ない形で落ちそうになってたんですよ。いや、よく踏ん張ったよ浜中くん。しかし、そのアクシデントで馬群から相当遅れてしまって、5,6馬身は離されちゃったんですよね。そこから改めて馬追って加速しなきゃならないハンデもありましたし、もうこの時点でハリオ終わっちゃったと思った、多分見てた誰もが思ったと思うのですけれど、最終直線までになんとか馬群最後方に追いついた、かと思ったらそこから外ぶん回してまくるまくる。浜中くん、決して無理追いはしていなかったですけれど、それでも馬がぐんぐんと飛ばして追っかけてくれて、馬群まとめて抜き去っての3着入線。
これ、最初のアクシデントがなかったらレモンポップと勝ち負けなってたんじゃないの? と思わせてくれる走りっぷりでした。去年帝王賞勝ったの、伊達じゃありませんでしたね。

地方から参戦のスピーディキックは6着。4歳牝馬でこれだけ走れれば立派でしょう。牝馬限定戦、と言わずとも今後伸びていけば混合戦でもチャンス大いにあるんじゃないだろうか。
海外から参戦のシャールズスパイトは、さすがに日本のダートは合わなかったと見るべきですね。BCマイル2着の実績がありましたけど、あれは芝だしなあ。そうでなくても向こうのダートは土だけに、こっちのガチ砂の深い馬場はやっぱり難しかったか。



 

11月27日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月25日

Amazon Kindle B☆W

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月24日

Amazon Kindle B☆W


11月22日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月21日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月20日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月19日

Amazon Kindle B☆W


11月17日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月16日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月15日

Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月14日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月13日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月10日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W



Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月9日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon


Amazon


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月8日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月7日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月6日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月4日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

11月2日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


11月1日

Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W

10月30日


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Amazon Kindle B☆W


Categories
最新コメント

Archives
記事検索
タグ絞り込み検索