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Laruha

かくりよの宿飯 七 あやかしお宿の勝負めし出します。 ★★★★   



【かくりよの宿飯 七 あやかしお宿の勝負めし出します。】 友麻碧/ Laruha  富士見L文庫

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あやかしの営む老舗宿・天神屋で食事処を切り盛りする葵。秋祭りでの営業も盛況のうちに終わり、隠世の中心・妖都へ出張の大旦那様を見送った。ところがその帰りを待つ葵たちの前に、天神屋を目の敵にする大物あやかし・雷獣が現れて、不吉な宣言を下す。鬼神の大旦那はもう戻らない、この雷獣が新たな大旦那となるのだ、と―。天神屋史上最大の危機!銀次たち従業員は団結して動き出す。そして葵も大旦那様を捜すため、妖都へ向かう宙船ツアーの屋台で料理を振る舞うことになり…!?
そうかー、ちょうどアニメ化決まった頃だったのか、この巻出たの。なんやかんやと間があいて随分と積んでしまった。
大旦那様が行方不明になって、今までになく元気なくなってしまう葵。これまでどんなピンチに陥ってもめげずに前向きだった彼女。この隠世に突然事情もわからず連れてこられた時だって、奮起して頑張っていたのに。こんなに不安そうに心細そうにしている落ち着かない葵は見たことがなかったので、随分と読んでるこちらも心揺さぶられてしまった。
いつの間にかこんなにも、大旦那様の存在は彼女にとって重く大きくなっていたのだなあ、と実感してしまう。天神屋自体も大混乱に陥るかと思ったら、そこは白夜さんが取りまとめて方針を示し、それを若旦那の銀次さんが取り回して、他の幹部たちもどんとそれを腰を据えて受けて、と意外なほど混乱なく大旦那不在の状況に対処しはじめたのはちょっとした驚きでした。いや、それだけ幹部連中は頼もしい人揃いだったということでしょうし、個々の持っていた不安要素は何だかんだとこれまでのエピソードで解消されていた、とも言えるのでしょうね。それでも大旦那不在が長く続けばどうなるかわからないものの、当面は落ち着いて凌げそうとなり天神屋そのものの経営には気を回さず、葵の不調の回復に集中できることに……。
結局、葵は自分が大旦那さまを助けることに、天神屋に危機に何が出来るのか。大旦那の帰る場所を守れるのか。料理を作るしかできない自分が、果たして何の役に立てるのか。料理を作っているだけでいいのだろうか、という疑問が湧いてきてしまう時点で地に足がつかなくなってるんですね。

そう、果たして葵が料理を作ることにどういう意義があるのか。家庭料理の延長でしかない彼女の料理が、何をもたらしてくれるのか。それを葵自身が改めて見つめ直す機会だったように思います。
そのための、同じ人間で妖怪に嫁ぎ幸せに暮らす律子さんの元で過ごす日々であり、拒食しつづける幼い王子竹千代への、ご飯を食べることの素敵さを伝えるメッセージであり、かつての大旦那の同志であり伝統を掲げる菓子職人のザクロとの邂逅だったのでしょう。
これまでになく、痛烈に葵の料理の意義を否定するザクロの言葉に葵があまり動揺せずに済んだのは、竹千代の言葉もあったのでしょうけれど、この子の言葉が思い出させてくれたこれまで葵がこの隠世でどのように料理を提供し、どんな妖怪たちにそれを食べてもらい、どんな風に喜んできてもらえたかをちゃんと受け止めていたからなのでしょう。
敵対と言っていいほどバチバチ争っていた折尾屋が、今となっては葵が向こうに行って色々とやらかしたお陰で、今はこうして中央とガチンコでやりあおうかという状況になってもドンと構えて味方になってくれていう、という時点で葵のやってきたことの意義は示されていたとも言えるわけですしね。
もう、葵は自分が料理を作りそれを食べてもらうことへのスタンスを、これまでの経験体験から固めることが出来ていた。今回の一件はそれを改めて見直し、自覚を自信を持って成し続けるために必要なプロセスだったのでしょう。
まだ大旦那様は戻れないし、その正体を暴かれることで大変なことになるという危機は続いているものの、葵の覚悟さえ決まっていればあとは何とでもなりそうなだけに、一山越えたと言えるのでしょう。
何より、大旦那様不在でも白夜さんが頼もしすぎるからなあ。妖王さまにも真っ向から意見できるという謎の存在だった白夜さんの過去も明らかになった回でしたけれど、既婚者だったというのが発覚して大混乱に陥るみんなの姿に苦笑である。でも、その奥さんが天神屋に務める前に亡くなってるとはいえ人間の女性だった、というのはちょっとした驚きでもありました。なるほど、異種婚の実践者であり肯定者でもあったのか、白夜さん。それだけに葵を見る目は厳しくもあり、優しくもあったのか。
次はまた妖都を一旦離れて、天神屋で特に仲の良かった一人である春日が嫁いだ北の地に協力を求めて訪れることに。となると、今度は北方の寒冷地や雪国の料理が出てくるのかしら。

シリーズ感想

新宿もののけ図書館利用案内 ★★★☆   



【新宿もののけ図書館利用案内】 峰守 ひろかず/Laruha  メゾン文庫

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気弱な司書の再就職先は妖怪専用図書館!?

新宿・舟町の住宅街にひっそりと佇む深夜営業の「新宿本姫図書館」。
本を返す時には必ず別の本を添えなければならないという奇妙なルールがあるこの館には、
人間でないものばかりが訪れる――。
人間の身でありながら、訳あって本姫図書館で働くことになった末花詞織。生真面目な館長代理の牛込山伏町カイルとともに、今夜も化け猫や化け狐などの新宿妖怪を相手に奮闘するが!?
気弱な司書と新米館長代理が紡ぐ、優しいもののけ図書館物語。

そう言えば、最近は図書館に行ってないなあ。自前の積本が1000冊超えちゃってるんで、図書館に行く暇があるならそれを崩さないと、となってしまって随分と足が遠のいている。それでも、そのときは既にバーコードで貸出の記録はとっていたし、パソコンで検索も出来ましたけどね。
本の裏付けに貸出カードを挟んで、という形式はさすがに30年前くらいでも既になくなりはじめてたやり方だったんじゃないかなあ。学校の図書館なんかは、当時はそんな形式でしたけどね。
さて、峰守ひろかずさんの妖怪もの、ご覧の通り今度は私設図書館と新宿という土地が舞台となっております。登場する妖怪たちは、知名度のある有名な妖怪とは少し違っていて新宿限定のローカルな妖怪伝説・伝承からの出演になっていて、いやそんな狭い地域の中にこれだけ様々な妖怪の伝承が残ってるの? と、驚くくらいに多士済々な逸話があるんですねえ。もちろん、長々としたお話が残っている妖怪ばかりではなく、ほんの一文だけの正体も具体的な姿形能力も不明なあやふやな存在も居たりするのですが、いやさ妖怪というものは実に面白いものだと改めて思わされるものでした。妖怪学なる学問大系が出てくるのもよくわかる深度と密度であります。
しかして本編のメインとなるカイルくん。彼がまたいいんですよ。
峰守さんって、絶対城先輩もそうでしたけれど他の方が書いたら愛想とか愛嬌とか欠片もないキャラになるだろう
クールでスタイリッシュだったり堅物で生真面目だったりする青年を、ものすごく可愛らしく書くのが本当に上手い! イケメンのシュッとした青年が可愛いって、変に思えるかもしれませんけれど、この人が書くと固い部分が素晴らしく愛らしい感じになるんですよね、不思議!
カイルくんはまさにその権化という感じで、なんていうんだろう……まんまですけれど、「真面目な猫」ってなんかそれだけで可愛げの塊みたいじゃありません?w
内気で気弱なヒロインである詞織さん、他人に意見なんてするの以ての外、という引っ込み思案な女性で前職の図書館司書として働いていたときも、騒いでいる客に注意も出来ず理不尽な理由で契約解除の通達をしてきた上司に対しても文句も言えず、という感じの人だったのに、カイルくんに対しては最初は当然どういう人柄の人なのかもわからず、カイルくんも気を使って遠慮したり気を回しすぎて婉曲になったりとお互い距離感のとり方に悩んでいたところなんですけれど、馴染んでくるにつれてむしろ詞織さんの方が、カイルくんの行動や決断を促したり、背中を押してあげたり、引っ張ったり、とイニシアティブを取る場面が多く見受けられるようになるんですよね。
もちろん、彼女も妖怪相手の図書館業務に勤しむことで成長や見識を得たり、というのはあるんですけれど、何よりカイルくんの人柄がついつい気弱な詞織さんをして、手を差し伸べてあげたと思わせたり、彼の頑張りを支えてあげたい、助けてあげたいと思わせられるようなキャラなんですよ。
なんかもう、可愛いのよ。
妖怪で化け猫なので、詞織よりもずっと年上なのかと思ったら、何気に実年齢年下だったりするのも結構ズルいなあ、と思うところで。いやそりゃ、猫としては大変長寿であらせられますけども!?
それでカイルくんは頼りないのかというと、そんなことは全然なく、いざというときは男らしいですし、詞織が滅入ってしまった時には懸命にフォローして言葉を尽くして支えてくれるんですよね。いやもうメッチャいい男やないですか。
各話も、どこか人情物らしい風情が漂っていて、本を借りたまま返さない化け猫の話とか、狸と狐の落語話なんか、非常に味わい深く楽しいものでした。せっかくなら、本姫さまちょいとだけの顔見せ出演じゃなく、もっとあのギャップをいかしてガッツリ出番確保してくれればよかったのに。
相変わらず読後感が清々しくほんのりと温かい、良い一作でありました。

峰守ひろかず作品感想

かくりよの宿飯 六 あやかしお宿に新米入ります。 ★★★★   

かくりよの宿飯 六 あやかしお宿に新米入ります。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 六 あやかしお宿に新米入ります。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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あやかしの棲まう“隠世”の老舗宿「天神屋」に秋が訪れる―。ライバル宿「折尾屋」に攫われていた葵は、困難の末に完成した料理で、南の地の呪いを晴らした。凱旋する彼女を待っていたのは、「天神屋」の仲間との温かくも大忙しの毎日!新作お土産を考えたり、秋祭りの準備を進めながら、食事処「夕がお」を再開していく。そんな時、葵は大旦那様から果樹園デートに誘われた。いつものお誘いと変わらないはずが、「折尾屋」での一件を経た葵は、大旦那様のことをもっと知りたいと思う自分に気づいて…?

白米! 白米! 白米!! ちょっともう初っ端の白いご飯は反則だよっ! 本日は「夕がお」が繁盛して残り物もなく、残ったのは白いご飯だけ、というところに従業員のみんなが終業して、クタクタになってご飯食べに来るんだけれど、あるのはお米だけだから、みんなおかず無しで色んな御飯のお供で白米を掻き込むことになるんですけれど……これが反則級に美味そうなんだ。白飯最高!! そうだよ、日本人は白米さえあればわりと何とかなるんだよっ。ってか、飯テロ小説で真っ向から白ご飯、という棍棒を振り回してくるとかアリですか!? いやもう、どの御飯のお供も何倍もお代わりできそうなくらい美味そうで美味そうで、それだけでももう一杯一杯のところにトドメに新鮮な卵を使った卵ごはん! 卵かけご飯!! 卵かけご飯に肉味噌!! これもう非人道兵器じゃね!? 何気に作中のみんなのテンションも変な具合に高くなってたし。御飯美味え!
ええ、もちろんあとで卵かけご飯いただきましたよ? 自分は出汁醤油派。さらにふりかけを加えるタイプ。うへへ、マジ最高っすよ。
しばらく、あっちゃこっちゃに出張して忙しかったというかトラブルに巻き込まれることも多かった葵だけれど、ようやく落ち着いて「天神屋」で過ごす日々。落ち着いた、というには相変わらず賑やかすぎる日常なのだけれど、目下のトラブルや差し迫ったイベントや葵に突きつけられる課題、といった緊急のあれこれが無い分、落ち着いているのだろう。ってか、これだけ何事もなく、人間関係トラブルもなく、天神屋でもちゃんと居場所が出来てゆっくり「夕がお」の経営に勤しんだり、大旦那さまとお出かけしたり、と余裕をもって過ごせたのって初めてなんじゃなかろうか。
まあ、デートしに行った先でまたぞろ捕まってみたり、あれやこれやとトラブルには見舞われるけれど、これくらいなら何事もなかった、と言ってもいいくらいだし。
そうなってくると、改めて大旦那さまとの距離感なんかに思いを馳せる時間の余裕なんかも出てくるわけで、「折尾屋」に出張状態になっている時に随分と大旦那さまには助けられ、というかお茶目で気安い顔を見せてくれたお陰で、こっちに戻っていてもかつてよりもグッと心の距離感近くなってるんですよね。むしろ、大旦那様当人の方が、そんな葵の変化に気がついていなくて無理に距離をとろうとしてしまっているくらい。葵としてももどかしいってわけじゃないんだけれど、むしろもっと彼のことを知りたい、身近に感じたいと思い始めている時期だけに、以前のようにグイグイキてくれた方がこの際嬉しかったのかも。まあ、来られたら来られたでのけぞってしまうのが彼女かもしれないのだけれど。そう考えると、絶妙な引きかたをしてるのかもしれないなあ。
ただ、以前よりも接しやすくなったと葵が感じているのは彼女だけの感覚だけではないようで、他の店の面々も大旦那様の態度に、以前よりも柔らかいもの、子供っぽい生気みたいなものを感じてる様子なんですよね。
店の面々の結束は、確かに以前よりもずっと高まっているのが、大旦那様の変化や従業員たちから淀みや悩みが取り払われたことによって、より強く感じられるようになっているのが、今の天神屋だったわけです。
だから、そこに新たな新米、新キャラ投入も全然大丈夫かなあ……と、サブタイトルからもワクワクして見てたら……新キャラ登場どころか、むしろ退場じゃないかーー!! 厳密にはアイちゃん、クラスチェンジしてキャラ再誕、ってことになるのかもしれないけれど、新キャラとはいえないし。ってか、アイちゃんちゃんと表紙絵に出てるじゃん!
じゃなくて、それどころじゃなくて、ちょっとちょっと、何気に一番潤滑油的な人がぁ!?
ぐぬぬ、いや、決してこれ悪いことじゃなくて、円満退社というか寿退社というか、祝福される退場であるのでしょうけれど、しかし大事な友だちだっただけに寂しいなあ。
なんだかんだと、女子会というか、天神屋の女の子たちの友達関係もいい感じに熟してきて、男抜きでも彼女たちのワイワイ飯食ってる様子だけで楽しめるくらい、良い友達関係を築けてきていただけに、やっぱり寂しい。その分、ようやくお涼姉さんが本気になってくれそうですけれど。
いやもう、ラストの展開からして、葵を中心に天神屋が結束しなければならないにしても、柱となるべき人がもう一人は欲しかっただけに、このタイミングが大事だったのかなあ。葵としても、拠り所が必要な状況になってしまいましたし。
落ち着いて、葵の御飯を堪能するという……いや、実際食べられないので、この美味しそうな料理描写を指を咥えて眺めるという恍惚なのか苦行なのかわからないテンションに耽溺してたら、ラストに急展開ですからね。
紛うことなき天神屋最大の危機!! 大ピンチだぁ!

シリーズ感想

かくりよの宿飯 五 あやかしお宿に美味い肴あります。 ★★★★☆  

かくりよの宿飯 五 あやかしお宿に美味い肴あります。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 五 あやかしお宿に美味い肴あります。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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“隠世”の老舗宿「天神屋」で食事処を切り盛りする女子大生の葵。銀次とともに、南の地のライバル宿「折尾屋」に攫われた彼女だが、持ち前の負けん気と料理の腕で、逞しく居場所を作っていた。銀次と乱丸の行く末を心配する磯姫の想いを継ぎ、「海宝の肴」の担当を買って出た葵。早速献立の考案や食材集めに奮闘する彼女と銀次の元に、「天神屋」から思わぬ助っ人(?)がやってきた!懐かしくも頼もしい仲間に励まされ、準備も順調に進んでいたのだが、呪われし南の地には、それを快く思わない存在がいて…。
これはあかんわー! 飯テロ飯テロ!! これまで兎に角読んでるだけで激烈に腹が減ってくるほどの美味そうな食事シーンを書くと言えば【ベン・トー】シリーズのアサウラさんがぶっちぎりで抜けてたんだけれど、本作完全に並んだね。完全に匹敵してしまったね。なにもうこの読んでるだけで涎ダラダラ垂れてきそうな、ガチでお腹鳴ってしまう感覚!? めっちゃくちゃ美味しそうなのよ、美味しそうなのよ。食べたい食べたい食べたいッ!!
甘口のお酒片手に齧るジュージュー焼いた分厚いベーコン!! 
焼きたてサクサクの甘夏ジャムパイ!!
高級牛肉のステーキにガーリックバターライス!! 肉焼いた鉄板で炒めたご飯よ、エキスが充填されまくってるのよ!?
カリっと揚げた生湯葉包。プリプリの海老にチーズが包んであって、生湯葉の食感も絶妙でうははは、食いてぇ。そしてあのローストビーフサンドの美味そうなこと。
とびっきりはあのきのこの串焼きとヤマメ乗せご飯ですよ。串の上からベーコンのエキスや焼きトマトの汁、溶けたチーズがとろとろと重なってきのこに被さって。やばいやばい、これはまじやばい。
おまけに、ヤマメですよ。一度焼いたところからさらにご飯に乗せて炊いたので、骨まで一緒に食べれるという贅沢使用。炊いている間に染み込んだヤマメのエキスで膨らんだ、醤油としょうがで炊き込んだご飯に、スダチをふりかけたヤマメの身をほぐして混ぜ込んで食べるこの御飯のヤバイことヤバイこと。いやもう、やべえよこれ!!
そんでそんで、サクサクのカツをフワフワと出汁卵でとじたカツ丼! カツ丼!! カツ丼!! あのじっくりと煮込んだ玉ねぎの風味がまた、最高なんですよねこれ。
トドメが、海坊主のために用意されたメニューですがな。これがねー、また全部美味そうなんですわー。エビマヨ!!! エビマヨよ! 個人的にはブリの照り焼きが良かったんだけれど、しかしエビマヨ! マヨネーズも手作りなんだけれど、これがマジヤバイ!! 海老が海老でまたこれプリップリなんですよ。もう想像しただけで、噛んだ時の歯ごたえとか、そこから溢れ出してくるエキスとか、それがコク旨なマヨネーズと合わさったときの味とか、考えただけで意識飛びそうッ。
でもって、甘夏ジャム絡めの鶏もも肉の唐揚げって、なにーー!? それなにーー!! ホワーーッ! おまけに紫蘇巻のアジフライ、チーズ入りとか、最高じゃないですか。
メインの「真鯛ときのこのクリーム煮」「豚モツの赤味噌煮込み」「すき焼き風肉豆腐」とか、最狂ですよ。もうこれどれ来ても、というか全部行けますよ!? 和風カレーキッシュも、これがもうもうっ、どうするよ、どうするよこれ!? これにもチーズが大活躍してるんですよね。チーズ働きすぎじゃないですか!? とろとろすぎませんか!? こうして振り返ってみると、意外と食材に関しては流用してるんですよね。きのこやベーコンなんかもそうだし。そういう、食材の工夫が小料理屋のそれらしくて、また家庭料理の延長のようで、いいんですよねえ。肉豆腐、牛肉のエキスが染み込んだお豆腐、くぅぅぅ、味覚の想像力が爆発しそうだ。
あのココナッツミルクのアイスモナカ(揚げ白玉入り)なんかも、デザートいいなあ。デザート美味しそうだなあ。
なんかひたすら料理がいかに美味しそうかというところばかり語ってしましたが、だって我慢できないんだもんよ! こんな、こんな美味しそうなものをパクパクと美味しそうに食べやがって。この、お預け感。テレビのグルメ番組でも料理漫画でもこんな風に空腹感にのたうち回るようなことはないんですけどね。ひたすら食べられない凄まじく美味しい料理が目の前を流れていくのを指を咥えて眺めているしかない絶望感、ガチで気が遠くなりそうでした。文字で書かれた料理は食べられないんだよ!! 食べられないくせに事細かに解説くれながら美味しそうにたべやがってーーっ! 泣くぞ!!

……一旦、夕食を食べて落ち着きました。白米バンザイ!

さて、肝心の物語の方は折尾屋編クライマックス。これ、表紙絵は海坊主からの視点というイメージになるんでしょうなあ。折尾屋で酷い扱いを受けてどうなるかと心配した葵ですけれど、みるみると折尾屋の従業員たちにも心開かせてしまい、ほんとタフな娘さんやでぇ。
でも、決して全然堪えていなかった、というわけではなく、こういう厳しい環境だったからこそ余計に絶対的な味方である銀次と、大事な時にはいつも見守ってくれていた大旦那様の存在感が増した章でもありました。特に大旦那様は天神屋に居る時は逆にちょっと距離を感じていただけに、離れて逆に親しみと安心感を感じさせる存在になるとは展開の妙でありました。
あと、今回ケモノ系の妖怪がたくさん居たせいか、弱ると妖力が減衰して人型を維持できずにチビケモモードになるの、あれ反則でしたよ。どれだけ普段イキッてても、あんなちびっ子くてメンコイ姿になったらかわいくて仕方ないじゃないですか。特に反則だったのが乱丸ですがな。なに、豆柴って! あれだけ強面張ってても、豆柴なんかになられたらもう受け入れるしかないじゃないですか。銀次のチビ狐モードとセットになったときの絵面の可愛らしさと言ったら、まあもう。
葵も結構酷い扱い乱丸にされたはずなんですが、豆柴相手じゃ怒れねえ。
いずれにせよ、乱丸も銀次との関係やこの海坊主を迎える儀式に懸ける意気込みや因縁を思えば、自分を傷つけるほどに張り詰めていたのもわかるだけに、兄弟同然に育ちながらたもとをわかった乱丸と銀次の二人が、長年のスレ違いからお互いの苦しさや信念を理解し受け入れ、ついに和解へと至ったシーンにはやっぱり良かったなあ、とじんわり滲むものもあり……。
なんちゅうか、弟とのことや過去の後悔、今の生き方、相容れぬライバル店との対立。これまで受け入れられずにはねつけていたものが、すっと内側に入ってしまう瞬間、というのがあるんですなあ。それらを受け入れられるだけの器が広がったと。人間、いや妖怪なんですが、人間的に一回り大きくなることが乱丸にしても銀次にしても、この一連の出来事を通じて叶ったわけで。また、間違いばかりじゃなかったんですよね、これまで彼らが歩んだ道、というのも。すれ違いや回り道はあったとしても、二人とも信じて進んできたこの道は間違っていなかった、ということでもあり、その結果を導いてくれたのは葵の存在だったとしても、彼らの生き方は祝福されるべきなんでしょうね。いや、そうあり続けたからこそ、葵もまた磯姫の遺志を引き継いで鎹になれたのでしょう。
葵自身も、今回は試練でした。
これまでついぞ出くわさなかった、本物の悪意で人間である自分を害しようという妖怪との遭遇。自分の根幹となっていた料理を奪われそうになる危機。そして、彼女の在り方の根源にあるトラウマに秘められた、謎の妖怪の真実への追求。どれも一人じゃ頑張れない案件でしたが、彼女が繋いできた縁が天神屋の妖怪たちにしても、新しくこの折尾屋で仲良くなった面々にしても、こぞって手を差し伸べてくれた展開は、雷獣の悪意を以って示した妖怪と人間の関係の現実を完全に吹き飛ばすもので、この娘こそ間違いのない真っ直ぐな道を歩んでるんだなあ、と安心するやら嬉しくなるやら。
特に、折尾屋では天神屋の料理長とは違う、同じ立場で一緒に切磋琢磨できる料理人である鶴童子の双子が、銀次でも大旦那さまでも出来ない同じ料理人としての立ち位置から、葵の心と挟持を支えて背中を押してくれましたらねえ。あの二人は本当に良い役回りでした。表紙絵でもわりと目立った場所を確保しているのも納得。
そして、クライマックスの海坊主を迎える儀式。これがまた、事前の話からは予想だに展開に転がっていくのですが、これがまた胸を温かくさせるようなお話になってくれまして。そうそう、葵の供する料理というのはこんな澄まして畏まったコース料理風なんかじゃなくて、あくまで家庭料理、小料理屋的なものであり、ただ美味しいだけじゃない、一緒に食べ一緒の時間を過ごす、というのを大事にしているというのはこれまでの数々の料理・食事シーンからも明らかだったわけで、ハプニングによるものとは言えあくまで葵らしさを貫けて、温かい気持ちをみんなに分け広められた最高の饗宴でありました。
明らかになったかと思われた、葵の過去も引き続き謎が謎を呼ぶ展開、というかさらに隠された秘密があったことが浮き彫りになってきて、天神屋に戻ってもそうそう落ち着くことはなさそうですが、それがまた楽しみ楽しみ。

シリーズ感想



かくりよの宿飯 四 あやかしお宿から攫われました。 ★★★★   

かくりよの宿飯 四 あやかしお宿から攫われました。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 四 あやかしお宿から攫われました。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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あやかしの棲まう“隠世”の老舗宿「天神屋」で食事処を切り盛りする女子大生の葵。突然やって来て銀次を連れて行こうとするライバル宿「折尾屋」の旦那頭・乱丸に楯突いた結果、彼女は南の地に攫われてしまう。こそっとついてきたチビの力を借り、地下牢から脱走しようとする葵だったが、その前に乱丸はじめ「折尾屋」のあやかしたちが立ちはだかり―。銀次と一緒に「天神屋」に帰るため、四面楚歌の状況を打破すべく葵が考えた秘策とは…ゴーヤチャンプルー!?

くあぁぁぁ! なんという飯テロ!!

いやもうこれヤバイでしょう。出てくる料理がどれもこれも美味しそうで美味しそうで、お腹すきますわー! 読んだの夕食を食べたあとだったというのに、なんだか食い足りない気分になってしまってお茶漬け作って食っちゃいましたわいな。巻を重ねるごとに、料理の描写が鮮やかになってきてるんですよね。これに関しては【ベン・トー】シリーズのアサウラさんに匹敵してきたかも。あちらと違うのは、葵が作る料理がちょっとレベルの高い家庭料理というところでしょうか。なかなか気楽に食べられそうにないんですよね。小料理屋とか行かないと難しいんじゃないだろうか。いや、ちゃんと家でも作れるくらいの品なんだろうけれど、素材の新鮮さとか料理の手際なんか見てるとねえ。
それにしても、思い返しただけでもよだれが垂れてくる。あのプリプリっとしたイカしゅうまい。タコのゴーヤーチャンプルとか、ガーリック風味とふんわりと絡ませたとき卵がまたいいんだ、美味しそうなんだ。エビ頭の出汁でとったお味噌汁までついて、これが朝ごはんなんだぜ。
そして、タルタルソースがたっぷり掛かった、これまた新鮮な牡蠣をふんだんに使ったカキフライ! カキフライ! いや、実のところ自分牡蠣系は苦手なんだけれど……苦手なんだけれど、これは食べたい。レモンがたっぷり掛かってるんですよ。たまらん。
子供の頃は苦手だった茄子も、この歳になるとすっかり大好物になってしまって、揚浸しなんかすごい好きなのですけれど、この串焼きにした焼きナスも素晴らしい香味で、うんうん。なにより、鶏ですよ。手羽先を、おおこんなに大胆に使っちゃって。煮るんですよ。お酢と醤油と砂糖で煮込んで、茹で卵と大根も仕込んで。あのホロホロと肉が崩れ落ちるまで柔らかくなった手羽先の美味しそうなこと。卵と大根だってしっかり味が染みこんでて、ごはん、白いごはんをよこせーー!!!
あと、ブリの漬け丼とか、ニラ玉みぞれスープとか、そしてがめ煮と九州北部では呼ばれるらしい筑前煮。どれもこれも、もうたまらんくらい美味しそうで、どうしよう、どうしてくれる!!

大旦那様、あんたとんでもないのを嫁に捕まえてきましたね。うん、これはね、これなら餌付けもされるよ。飯で色々問題も解決できるよ。真心の篭った美味しい料理ほど、魂にドスンと来るものはない。舌から脳髄に魅了の電撃が流れ、頑なになっていたものもこわばって元の形に戻れなくなっていたものも、自然と解きほぐれてしまう。
美味しいごはんの偉大さよ。でも、ただ美味しいだけじゃあ足りないのだ。食べる人のことを一身に考えて、心を配り、考えに考え、その人が一番おいしく食べれるように作られたからこその美味しさであり、だからこそその美味しさの前に人は素直になってしまう。
大天狗の松葉さまがずっと抱え込んでいた後悔。息子である葉鳥さんとの不和も、お互い歩み寄ろうとしてこれまでの時間の蓄積とわだかまりがそれを妨げていたのを、二人の共通の思い出の料理が葵の手によって供され、思い出の中で定まらなかった真実が解き明かされるのですが、やっぱりこういう親子の情を沸き立たせる良い話は染み入るくらい好きなんだなあ。
個人的には乱丸や秀吉の乱暴な態度は幾らなんでも理不尽すぎて、どんな理由があり、儀式を成功させるためにどれほどの思いを重ねてきたのかが理解できてもなお、怒りは収まらず納得も出来ないのだけれど、不屈の思いで逃げず負けず、自分のできることに全力を注ぎ続ける葵のことは素直に応援してあげたい。本当に大した娘さんである。
しかし、今回は理不尽な扱いもありかなり精神的にも弱っていたっぽいのだけれど、ここぞというときにひょいっと現れてくれる大旦那様は、うんカッコ良かったよ。むしろ、天神屋に居る時はトップとしての立場が邪魔して気安く接してこれなかった分、魚屋に扮してひょいひょいと葵に会いに来た大旦那さまは、えらい親しみやすくて、それでいて弱っていた葵を自然と支えて勇気を与えてくれたせいか、好感度ガンガンあがってましたねえ。むしろ、天神屋に居た時よりも一緒に居る時間の密度も濃かったんじゃないでしょうか。あれで大旦那様、マメだし甲斐甲斐しいし手伝い上手だし、こうしてこっそり会いに来てる時のほうが距離感近いんだよなあ。
銀次さんを連れ戻すために折尾屋から逃げ出さずに踏ん張っている展開なだけに、銀次さんと急接近か、と思ったけれどむしろ忙しくて顔をなかなか見せられない銀次さんより、大旦那さまの方との距離が縮まるとはなかなかに予想外でした。花嫁呼ばわりから新妻呼びにまで発展していたにも関わらず、葵ももう否定しないどころかなんか満更でもなさそうな感じになってましたし。
いやあ、でも銀次さんも大旦那さまも、二人とも甲斐甲斐しいからどっちも旦那としては好物件なのよねえw

銀時が折尾屋に戻る原因となったある儀式。これにまつわる話の決着は次回に引き継がれたのだけれど、これまでの過程見ても殆ど全部葵が必要なものとか集めてしまっているんですよね。乱丸、偉そうにしているわりに何もできてないぞ。これは葵を連れてきた黄金童子さまの慧眼、というべきか。
ああ、記事書くのにちらちら読み返してるだけでまたお腹すいてきた。サバ、サバに煮付けとか食いたい。

シリーズ感想

かくりよの宿飯 三 あやかしお宿に好敵手きました。 ★★★★   

かくりよの宿飯 三 あやかしお宿に好敵手きました。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 三 あやかしお宿に好敵手きました。】 友麻碧/ Laruha 富士見L文庫

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あやかしの棲まう“隠世”の老舗宿・天神屋の離れに、ついに食事処「夕がお」を開店させた葵。トラブルはあったものの、食事が縁で打ち解けたあやかしたちの力を借り、ようやくお店も軌道に乗り始めた。そんなある日、仕事で大旦那様不在の天神屋に“招かざる客”がやってきた!天神屋のライバル宿・折尾屋の番頭だという天狗の葉鳥は、なんと元は天神屋の番頭で、しかも暁の師匠にあたるそうで…。さらには、かつてその折尾屋に在籍していたという銀次の様子もおかしくなってしまい!?
葵に雑用頼まれてめっちゃ喜ぶ大旦那様が可愛すぎるんですけれどw
むしろ、何もしなくてもいいから大人しく待ってなさい、と言われるとしょんぼりしてしまう始末。ちょっと、大旦那さまってこんな愛くるしいキャラでしたっけ? 手乗り河童に負けないくらいあざとい、超あざとい!
餌付けも段々浸透し、前回の冷戦状態にあった料理長とのトラブルも丸く収めたことで天神屋の従業員たちからも好意的に見られるようになった葵。内側のいざこざが収められたら、外からトラブルが降ってくるのが順当というわけで、ライバル店にして因縁深い折尾屋の幹部たちが客として乗り込んでくる……って、あらすじ読んでると厄介事を持ち込んできたトラブルメーカー、みたいな扱いされてるけれど、実際はクレイマーとかそんなんじゃなく、普通にお客として来てるだけだったんですよね。しかも、元天神屋の従業員だったという視点から色々と助言くれたりして……いい人じゃん!!
もう一人の折尾屋の湯守の時彦さんも、天神屋の湯守の静奈さんの育ての親で師匠、ということで二人の関係はややこしい事になってるものの、基本的にいい人だったしなあ。
これ見てると、折尾屋とのトラブルって概ね折尾屋の旦那の乱丸の私怨なんじゃないか、と思えてくる。いや、それだけならもっと簡単な話だったんだろうけれど、まさか折尾屋と天神屋の関係が単なるライバル競合店じゃなく……という展開には唸らされた。うん、これは拗れるわ。ただ、だからこそお互いの店での人員の行き来も多かったんでしょうけれど。静奈ちゃんも元は折尾屋で働いていたみたいですし。

しかし、食事処「夕がお」ってお客さん相手のひっそりとした隠れ家みたいな売りとは別に、営業時間外は天神屋の従業員の憩いの場になってるんですねえ。みんな、仕事終わったあとにご飯食べに来て寛いでるしw
中には就業時間中にフラフラとつまみ食いしに来やる妖怪も居たりしますけど。客商売である以上、どうしたって気を張り詰めて緊張感を保ちながら働かなければいけないわけで、「夕がお」はそんな彼らの癒やしの場になって、葵の料理を食べてホッと強張っていた体や心がほどけて、息をつく様子を見ているのは、何ともほっこりしてしまう。
葵の料理も、単に美味しいんじゃなくて、すごく家庭的なあったかさがあるんですよねえ。食べる人のことを考えて作られてる。かと言って、家で出すような気を抜いたものではなく、すごく和風に凝ったアレンジがされていて、品が良くて同時に気安い。うーん、いやマジで美味そうなんだよなあ。これ一品一品に加えられたアレンジって生半可なものじゃなくて、本当に凝ってるんですよ。カレーにしても、かき氷にしても一手間も二手間も加えられていて、これがめちゃくちゃ美味そうなのだ。
飯テロである。
これ、現世の料理の知識が乏しいアヤカシたち、とか関係ないですよねえ。普通に、目の前に出されたらなんじゃこれ、美味しそう! ってなりますがな。
パン一つとっても、あんたパン屋さんか、と思うくらいにあれこれ仕込んでますし。
一方で、ついに葵がご相伴に預かることが叶った天神屋の目玉である料理長の懐石料理。これはこれで、素晴らしく美味しそうで美味しそうで。舌鼓を打って堪能しまくって悦に浸ってる葵の羨ましいこと羨ましいこと。
懐石って敷居も値段も高いんだけれど、こうしてみるとやっぱり美味しそうなんだよなあ。今まで食べたことのあるものも、何だかんだと美味しかったし。
でも、サンドイッチとか手軽に食べられる料理も美味しそうでねえ。豚の生姜焼きを挟んだBLTサンドとか! うう、美味しそう美味しそう。う、うどんナポリタンだと!? しかも、肉団子入り。色物にも思えるけれど、トマトから作った自作ケチャップを使ったそれは、やばい。すごくやばい。
この料理自体、こじれてしまっていた静奈と時彦の関係を繋ぎ直すために葵が下ごしらえしたオプションなんだけれど、それはそれとして美味しそうで美味しそうで。

お腹減った。

まあいい、大旦那さまを十分愛でられたので、大満足です。大旦那さまって、ちょっとだけ距離をあけたところから見守ってくれる存在みたいな感じが微妙にあったんですけれど、それはそれとしてあの構ってちゃんなところは可愛いなあ、と思うのですよ。
今のところ、男女の機微としては殆ど葵との間に生じてない気もするのですけれど。
むしろ、距離感としては若旦那である銀次との方がよっぽど近いなあ、と思っていたし、あの幼いころ葵を救ってくれたアヤカシの正体についても、それを匂わす伏線はどれも大旦那さまの影を感じないなあ、と勘ぐってはいたのですが……。
ラストの急展開を見ると、あれ? メインヒロインって銀次さんの方なの!?
今のところ、自分としてはどっちでもアリな感触なので、ここは流れに身を任せたい。場合によっては折尾屋と全面戦争になりかねない自体だけれど、今回の一件で折尾屋の中にも味方となってくれる人が出来たので、ある程度動きを取れる余地は作ってくれそうですから、あとは此処も葵の度胸次第になるのか。

シリーズ感想

かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。4   

かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 二 あやかしお宿で食事処はじめます。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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あやかしの棲まう“隠世”にある老舗宿・天神屋。女子大生の葵は、その大旦那である鬼神のもとへ、亡き祖父の作った借金のかたに嫁入りさせられそうになる。持ち前の負けん気から、あやかしたちの前で「借金は働いて返す」と宣言した葵。九尾の狐の銀次に助けられつつ、得意の家庭料理を武器に、ついに天神屋の離れに食事処「夕がお」を開店させた。だが、鬼門中の鬼門といわれるその場所は、一筋縄ではいかない。立地条件の悪さ、謎の営業妨害、そして予算削減など、「夕がお」の前途は困難ばかりで…!?
これは飯テロだなあ。読んでいてお腹が空いてしまう、というタイプじゃないんだけれど、「あっ、これは一口だけっでも摘みたい」と思わずヨダレが溜まってしまうタイプ、というべきでしょうか。
最近、食事描写や料理の描写が実に素晴らしい作品が散見されるわけですけれど、本作は食堂や凝った料理と違って、小料理屋の品が良いけれど気軽に箸をつけられる、まさに家庭料理の延長という風な料理なんですよね。でも、家のご飯に出てくる料理そのままではなくて、一品一品趣向が凝らされているのですけれど、それもほんのりと愛情篭った一手間、という感じがして、実に優しい風味なわけです。
なるほど、旅館の母屋から少し遠い離れの、静かな環境の中でトコトコとお湯が湧く音を聞きながら、じっくりと味わう手料理の数々。黙って静かに味わうもよし。連れ立ってきた相方と談笑しながら舌鼓を打つもよし。作中で、隠れ家みたいな雰囲気を味わえる店構え、なんて評価を受けているけれど、葵のひらいたお店はいっぱいのお客さんで満員になって大忙し、というよりも常連さんが落ち着いてくつろげる空間、というお店なんでしょうね。これなら、母屋の会席料理中心の高級感ある食事ときっちり住み分けできるんじゃないだろうか。
しかし、根性の据わった娘さんである。色々とへこたれても仕方ないような境遇に置かれても、負けん気が強くてくじけない。落ち込んでも引きずらない。前向きであっけらかんとして不敵に笑ってみせる、実に粋な姐さんである。こういう人って、他人へのアタリもキツかったりするのだけれど、彼女の場合打てば響く鐘のような溌剌とした部分と、包容力を感じさせるふんわりと包み込んでくれる柔らかさが相まってあるので、付き合えば付き合うほど好かれるタチなんでしょうね。気が強くもあるので、喧嘩を売られたら腕まくりして買う方なので、ナメられないですし。妖怪だろうと人だろうと区別なく、誑すタイプだ。亡き爺さんは、大いに好かれはすれども大いに嫌われもしたというので、その意味では葵の方が得なんだろうけれど。いや、純粋に彼女の場合は徳なんだろうなあ、これ。
そして、自立した女性でもある、と。今のところ嫁入りに反発しているのって、大旦那への反発じゃなくって借金の方に、というところなんですよね。見ている限りでは、大旦那個人に対しては懐いている、と言ってもいいんじゃないだろうか、というくらい屈託なく接している。大旦那からすると、自分と結婚したくない、と決然と言い放ちつつ、自分に対してはわりと気安く接してくるので、若干戸惑っているふしもある。好き嫌いに関しては暖簾に腕押し、というかあんまりこの娘、ちゃんと考えてないみたいだし。
キーワードは、幼いころに助けてくれた妖怪が誰か、というところなんだけれど、順当に大旦那さま、がその妖怪かと思ってたんだけれど、あんまりにも順当すぎてちょっと「あれ?」と思うようにもなってきたんですよね。銀次の反応が色々と怪しすぎて、一周回って怪しくないんじゃないかと思ってたんだけれど、さらにもう一周回ってやっぱり怪しくなってきたw

一巻感想

かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 3   

かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。 (富士見L文庫)

【かくりよの宿飯 あやかしお宿に嫁入りします。】 友麻碧/Laruha 富士見L文庫

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あやかしの棲まう“隠世”にある老舗宿「天神屋」。亡き祖父譲りの「あやかしを見る力」を持つ女子大生・葵は、得意の料理で野良あやかしを餌付けていた最中、突然「天神屋」の大旦那である鬼神に攫われてしまう。大旦那曰く、祖父が残した借金のかたとして、葵は大旦那に嫁入りしなくてはならないのだという。嫌がる葵は起死回生の策として、「天神屋」で働いて借金を返済すると宣言してしまうのだが…。その手にあるのは、料理の腕と負けん気だけ。あやかしお宿を舞台にした、葵の細腕繁盛記!

ペンネーム変わってますけれど、【僕の嫁の、物騒な嫁入り事情と大魔獣】や【メイデーア魔王転生記】の作者のかっぱ同盟さんです。今後はこっちのペンネームで行くってことなのかな。
定職につかずあっちゃこっちゃで女性関係や金銭関係のトラブルを起こして超問題児として知られていた亡くなったお爺さん、どうやら人間の俗世のみならず妖怪の間でも超問題児として名を馳せていたらしく、その悪名の轟っぷりたるや、思わず笑ってしまうほど。けれども、多くの人や妖怪に毛嫌いされる一方で、一方ならぬ情や恩義を感じている人や妖怪もおり、かの人物が一筋縄では行かなかったことが伺える。そんな祖父に育てられた葵は、当然祖父のような遊び人ではなく、むしろ堅実思考の地味娘……なんだけれど、この娘のメゲなさといい、大物妖怪にも物怖じしない肝の太さといい、何度も凹まされながらもそのまま沈んでいかないタフさといい、これはこれで相当な人物で、何だかんだとあの爺さんに似ている、と言われるのも無理からぬところがあるのでしょう。
さて、本作はいわゆる異種婚姻譚。しかも当人のあずかり知らぬところで勝手に結ばれた契約によって連れ去られてしまう、というパターンではあるものの、どうやら彼女の記憶にはないものの、鬼神と彼女には個人的な関係もある様子。とはいえそれはそれ、これはこれで、契約を遂行しない以上は甘い顔は出来ないよ、と突き放される中で自力で借金返済するために、あれこれ苦闘することになる葵。その過程で、鬼神が運営する旅籠「天神屋」の各部署で働く妖怪たちと衝突を繰り返しながら、段々と打ち解けていくという人誑しならぬ妖怪誑しのお話でもあるわけだ。妖怪にだってそれぞれ今まで生きてきた人生があり、苦労があり、先を望む夢がある。天神屋で働く妖怪たちにも事情や過去があり、はからずも葵はそんな彼ら彼女らの問題に首を突っ込んでいくことになるのである。とはいえ、必要以上におせっかい、というわけではなく、首を突っ込むと言っても自分からわざわざトラブルの中に踏み込んでいくほど酔狂ではないのだけれど、だからといって困っている妖怪、辛そうにしている娘らを無視して放ったらかしにしていられるほど無情ではいられないのだから、十分それで人情家じゃあないですか。押し付けがましくない、しかしそっと差し伸べられる優しさほどグッとくるものはござんせん。それに、温かくて美味しいごはんがついているなら尚更のこと。
餌付けとも言う。
情けは人の為ならず。そうして、あーだこーだと情をかけていれば打ち解けてくるものもあり、認められるものもあり、癖のある友情が成ってしまう場合もあり、つながりができれば居場所が出来てしまうものなのです。
そこから逃げ出すために頑張って、そこに居場所を作ってしまうあたりが矛盾でもあり、興でもあるのか。居場所に馴染んでしまえば、いつか離れがたくなってしまうだろうに。さて、それが仕組まれていたのだとしたら、それはそれで神算鬼謀というものなのでしょう。鬼の仕業か狐の仕業か、はてさて。

しかし、この妖怪の住まう現世から外れた隠世という世界、時の流れから取り残された古き時代の様子をそのまま残したような時代情緒あふれる場所かと思いきや、意外と現代の技術革新の概念も取り入れていて、和洋折衷ならぬ、平安時代と江戸時代と現代日本をハイブリッドしたような妙な雅さがあって、これはこれで面白い雰囲気の世界でした。電力やガスなんかのインフラがないのは当然なのですが、その代わりに妖力みたいなものを活用したコンロや冷蔵庫っぽいキッチン設備や電化製品まがいのものも普通にあったり、宿の運営も昨今のホテルや旅館のマニュアルを取り入れていたりと、この古いものと新しいものがカラフルに混ざった世界観は、個人的にはなんか凄いハマったというか気に入ってしまったというか、好きだなあこういうの。
続刊も決まったようで、若い女将さんの老舗旅館繁盛記がどうなるか、楽しみ楽しみ。

 
11月26日

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