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Memoriae

Babel II 魔法大国からの断罪 ★★★★☆   



【Babel II 魔法大国からの断罪】 古宮 九時/ 森沢 晴行 電撃の新文芸

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魔法大国ファルサスへ到着。しかしそこで知る衝撃の真実とは――。

幾度となく命の危険に遭いながらも、雫のひたむきな前向き思考と魔法士エリクの機転によって切り抜けてきた長い旅路。カンデラ城での禁呪事件を経た後も、行く先々で何故か騒動に巻き込まれながら、遂に二人は当初の目的地であった魔法大国ファルサスへと到着する。
日本帰還への糸口を求めて、ファルサス王ラルスとの謁見が実現するが……。

「──立ち去るがよい、外部者よ」

雫の存在を“ありえない異質”と断じ、冷徹な意志を持って王剣を突きつけるラルス。処断を逃れるため、自分が人間であることを証明するために雫が取った行動とは。そしてファルサス城の中で知ることになる、エリクの過去とは。
やがて解明されていく世界の謎。異なる世界の言語を教え合う中で少しずつ降り積もっていった違和感は、衝撃的な事実として雫たちの前に立ち現れる。

それ、その人!! リースフェンを迎えに来た人ーー!! イラスト付くとあからさますぎてちょっと笑ってしまった。これ、現在進行系でのみ電撃の新文芸から出ている古宮さんの作品を追いかけている人はどういう反応になるんだろう。ちょっと気になるなあ。
というわけで、ついにファルサス編に突入であります。その前にリースフェンというどこぞのお姫様みたいな逃亡者と遭遇したり、偽装結婚の替え玉にされそうになったり、と相応のでっかいトラブルには巻き込まれているのですが。いや、結構な頻度で巻き込まれてますよね。自分から首突っ込んでいるわけでもないのに。
とは言え、一つ一つはまったく関係ないような事件に見えるのだけれど、これが「言葉」にまつわる物語であるという根底でしっかりと繋がってもいるんですね。偽装結婚の話では、この世界の大陸の成り立ちにまつわる神話に基づいた結婚式が行われるのだけれど、その神話の内容、特に花嫁を迎えるエピソードに関しては、ラストで明らかになった言葉にまつわる認識の齟齬。雫の住んでいた地球と、この世界における言語についての成り立ち? いや発端? そもそも根本的に違う部分について発覚するのだけれど、神話で確かにそれを示唆するような内容が含まれているんですよね。
それはそれとして、偽装結婚の事件の当事者となる人たちについても言葉が重要な意味を持っていました。言葉によって傷つけられ、言葉によって満たされる。伝わらないと思い込んで言葉を費やさなかったことは、彼らに決定的な断絶と孤独をもたらし、でも最後の最後に彼と彼女はもう一度、今度こそは本当に伝え合うことが出来た。心重なることが出来た。それが、悲劇の後の終幕でしかなかったとしても。破滅は時として美しい。それが幸福に満たされての破滅なら、なおさらに。
ただ、雫には似合わない。
この娘はいつだって直球勝負だもんなあ。直球というのも違うか。無神経にズカズカ踏み込んだりとかしないわりに、理不尽さには憤るし背を向けて逃げたりしない。行きずりで出会ったばかりのリースフェンの境遇に怒り、彼女の自由を取り上げようとするものに向かっていったあれは、勇気とか正義感とかじゃあないんですよね。なんだろう、これを負けず嫌いとでも言うのだろうか。それとも正しい怒り? いずれにしても、彼女には譲れないものがあるし、それを踏みにじろうとするものには徹底的に反抗する。エリクは雫を頑固と評するけれど、頑固どころじゃないですよね。硬骨漢か! 
ただそれが権力者だったりしても、譲らないんですよね、この娘は。
ファルサス王ラルスに突然言いがかりめいた見に覚えのない理由で断罪されようとした時、エリクに身を挺して逃されて、それで一目散に一旦王城から飛び出しておきながらそのままの勢いで戻ってきて、アレですよ。
いやそれはおかしい。一般人は絶対、そこまで出来ないから。そんな一線を持っていないから。
でもそれは体を張ったとはいえ、会話を交わそうとしない相手に対して言葉を届かせる手段ではあったんですよね。無理やりグリグリと押し付けて飲み込ませるようなやり方でも、此方の言葉を聞かず一方的に自分だけが理解する理由で相手の意思を無視して結果を押し付けようとする行為に対して、ただ反抗するのではなく、それは間違いだと突きつける行為。
エリク、怒るよそれ。
でも、結果としてラルスと一応とはいえ交渉可能になった。いびってイジメてくるけれど、言葉は交わせるようになった。言葉をちゃんと聞いてくれるようになった。
そういう状態になっておきながら、わざわざラルスの土俵に乗って言葉以外のところで張り合って彼のイビりに真正面から付き合って、負けるかおらー、ってやってたのはやっぱり負けず嫌いなんじゃないのかな。
ともあれ、この娘は、雫はとにかく言葉を惜しむことだけはしない。自分だけで溜め込まずに、ちゃんとコミュニケーションを取ろうとする。思えば、異世界に飛ばされて身一つで見知らぬ土地に放り出され、そうでもなんやかんやと辺境の街で生活基盤を築き上げてしまったのも、彼女のそういう意思疎通を惜しまないところだったのだろう。
エリクは、その辺決してうまい方ではないと思うんですよね。でも、自分からなかなか見せようという能動性に欠けるだけで、問われれば問われた以上を返してくるし、押せばそれなり以上に押し返してくる。待ってたら、あんまり反応してくれなくなるけれど、そうじゃなかったら、この人はきちんと以上に対応してくれる、考えてくれて、慮ってくれて、実行してくれる。
その意味では雫とは相性ピッタリなんだろうなあ。
そして、彼の……エリクの過去は。ファルサスで彼が得てしまった喪失は、意思疎通の齟齬と欠如に基づいてしまっている。かの人の正体を思えば、最初からこれは行き場のない物語だったのかもしれないけれど、行き着く所はそこ以外になったのかもしれないけれど。
それでも、エリクにとっては清算の済んでいない傷だったのだ。でも、それを雫に話したことでなにかほどけたものはあったのかもしれない。自分のことを話すことは、許すことに繋がるのだろうか。
いずれにしても、伝える、という事の意味の深さをこの物語は常に意識しているように思える。

だからこそ、尚更に。ラストで明らかになった言葉にまつわる雫とこの世界の齟齬の大きさ、認識そのものをひっくり返すような事実にはドキドキしてしまう。心揺さぶられてしまう。言葉で意思を疎通する、という事そのものが、自分の中から生み出してきたものではなく、誰か大きな存在によって手を加えられてきたのではないか、という疑問のその恐ろしさに。
そもそも、生得言語なんて雫や、彼女の側に属する読み手にとっては発想すらないものですもんね。気づくわけがない。雫にとって、最初意味がわからなかったのも当然であるし、彼女と誰よりも言葉を交わし、彼女から異世界の言語を習ってきたエリクですら全く気付かなかったのも無理はない。
そんな両者の齟齬を暴くことになった、今子どもたちの間で流行りだしているという言語障害の病。それが病気ではない、という事実を理解できるのは雫と彼女との齟齬を正確に認識したエリクだけ。果たして、今この世界に何が起ころうとしているのか。ものすごく得体のしれない方向から忍び寄ってきた不気味な世界そのものを揺るがそうとしている変容に、これからどうなるのか。雫とエリクはどうするのか、と思った所でさらなる急展開である。
ああ、電撃文庫版ではここで打ち止めになっちゃったんですよね。ここまでやっておいてからに、そこで打ち止めって。いや、こうしてちゃんとカットなしでの再スタートを行ってくれたわけですから、むしろありがたいというべきなのか。
今度こそついに、ついに本作の真ヒロイン、というか雫にとってのヒロイン?の登場ですよ。もう顔見せはしてるけど。ある意味、ラルスのイビリは予行演習みたいなものですからな。王様相手だろうと一歩も退かずに張り合ってみせた雫である。耐性はついてるついてる、うんうん。



Babel I 少女は言葉の旅に出る ★★★★☆  



【Babel I 少女は言葉の旅に出る】 古宮 九時/森沢 晴行 電撃の新文芸

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現代日本から突如異世界に迷い込んでしまった女子大生の水瀬雫。剣と魔法が常識の世界の辺境に降り立ってしまい途方に暮れる彼女だったが、魔法文字を研究する風変わりな魔法士の青年・エリクと偶然出会う。

「――お願いします、私を助けてください」
「いいよ。でも代わりに一つお願いがある。
僕に、君の国の文字を教えてくれ」

日本に帰還する術を探すため、魔法大国ファルサスを目指す旅に出る二人。その旅路は、不条理で不可思議な謎に満ちていて。――そうして、運命は回りだした。
これは、言葉にまつわる物語。二人の旅立ちによって胎動をはじめたばかりの、世界の希望と変革の物語。


以前、電撃文庫から出た【Babel ―異世界禁呪と緑の少女―】と【BabelII ‐剣の王と崩れゆく言葉‐】の二巻。残念ながらこの二巻で打ち切りになってしまったシリーズの、これリブート版なんですよね。
ちなみに、前の感想がこれ。




この物語の核心ともなる「言葉」に纏わる謎は、シリーズ全般を通して徐々に明らかになっていき、そのクライマックスで劇的にすべてをひっくり返してくれる構成になっているんですね。だからこそ、まだ前フリの段階で打ち切られて終わってしまった時にはぐったりと打ちのめされて突っ伏してしまったものですが。
こうして改めて新文芸の方で再スタートしてくれるとは。同じ世界観でもある【Unnamed Memory】シリーズが好調というのもあったのでしょうけれど、うれしい限りでした。
ちなみに、本作は【Unnamed Memory】シリーズが展開している時代の300年後という事になっているそうです。ファルサス、今やなんか魔法大国になってますし。
ともあれ、リブート版という事で内容自体はまだ前回までと同じところですし、再読♪くらいのつもりで読んでたんですけど、読んでたんですけど、読んでたんですけど……。
んんん? なんか、読んでも読んでも終わらないというか、もう既に文庫一冊分くらい軽く過ぎてるはずなのにまだ終わらないけど、文庫版の第二巻ではファルサスに着いてるはずなのに全く到着する様子が見えないのに、まだまだ話が終わらないぞー!?
というか、なんか前と中身の分量がぜんぜん違うーー!?
と気づいた時には数時間が経っていました。違う、エピソードの密度が全然違うー。
後書き見たら、なんか文庫版では半分削ってましたー、とか仰ってるし。おいおいおい、どんだけ削られてたんだ文庫版。一応ウェブ版も文庫版を読むよりも随分と前に全部読んでいたんですけどね、そう言えばなんか文庫版読んだ時、昔読んだときよりもだいぶサクっと各エピソード終わっちゃった気がするなあ、とは思った記憶があるんですよね。
ウェブ版は確か最初から最後までほぼほぼ纏めて読んだんで該当箇所がどれだけの分量だったのかなんて具体的にはわからなかったものですから、ブラッシュアップしてスリム化したのかなあ、とは思っていたのですけれど、半分削って再構成してたって多くないですかねそれ!?

ともあれ、本作こそが原文に近いスタイルになっているということですか、なるほどー。

しかし、改めて見ると雫って自分でも気づいてますけど、一人で出歩くたびにトラブル巻き込まれますよね、この娘。別に彼女の不注意とかではなく、向こうからトラブル降ってくる不可抗力なんですけど、これだけ頻繁に巻き込まれたらそりゃエリクも目を離せなくなりますわ。安全なはずの町中ですら、容易に巻き込まれてますし。
かと言って過保護にべったりといつもくっついているわけでもないあたりがエリクのサッパリした所で。それなりに面倒見が良いからこそ、雫の旅についてきてくれているはずなんだけど、ベタベタしていない適度な距離感を保ち続けるのがこの青年の不思議な所なんですよね。他人に興味がない、と公言していて、雫に対しても異性を意識させる振る舞いをしないからこそ、二人で旅していて夜なんか一緒に眠ったり宿の部屋を同じにしていても、妙な雰囲気に一切ならないのですけれど。この距離感は独特だよなあ。
それでいて、雫を突き放しているわけではないんですよね。湖底の遺跡に引きずり込まれた時なんかは、走り回って助けに来てくれたわけですし。わりと身を挺して雫の安全を図ってくれたりしている。
この新文芸版になって、エリクの雫への興味というか関心? 彼女に対する思いやりの質感というものはより深く描かれているような気がします。ちょっとした彼女に対する反応や仕草、時折挟まれるエリク自身の感想などから、情動そのものが低温であまり動きを見せないこの青年の雫への「親身」がより伝わってくるような。
逆に、雫の方も突然異世界に放り出された中で、自分とずっと一緒に居てくれているエリクという青年への感謝の思いというのは、並々ならぬものがあるんですよね。それでいて、雫の方もあんまりベタベタしていないのも面白いところで、この旅の道連れ二人は不思議なほどさっぱりとした空気感で成り立っているように見えるのです。でも、一度どちらかが窮地に陥れば、絶対見捨てることなく危地へと飛び込んでいくんですよね。エリクも雫も、まともに戦う術も持っていない人間にも関わらず。
特に雫の方は掛け値なしにただの一般人で特別な能力なんて何一つ持たないのに。途中で一人ぼっちの所を拾って一緒に行くことになった使い魔のメアも、中級魔族とは言えそこまで強い力を持っているわけではありませんから、そんな便利な能力として扱えるものではありませんし。
それでも人づてを辿って協力を取り付け、また自分から渦中へと飛び込んでいく様子は何なんでしょうねこのバイタリティ。
雫自身、優秀で目立つ姉と妹に挟まれて、自己主張もあまり出来ずに姉妹にコンプレックスを抱いている何者でもなく何も持っていないつまらない人間だ、と自分を定義してしまっているのですけれど。
エリクが地味ってことはないでしょう、と若干呆れながら言っているように、絶対雫が自分で思い描いている雫と、傍から見た雫って違うんですよね。全然違うんですよね。こんな地味っ子がいるかー!! 異世界に突然身一つで放り出されて砂漠の真ん中で立ち往生、から速攻で生活基盤整えてしまったように、この娘ってなにげに適応能力が半端ないというかどんなところでも生きていけるようなバイタリティの塊みたいな所あるんですよね。これで凡人ってなら、彼女を目立たなくしてしまうほどの姉と妹ってどんだけの人物だったんだよ、と思ってしまう所なんですがまあ他人の庭の芝は青いってやつなのでしょう。

また、よく注意して読んでいるとエリクと雫が二人で文字や言葉について話しているときに、不可解な違和感が介在するんですよね。エリクは雫の旅についていく報酬の一つとして、雫から彼女の世界の言葉や文字を学ぶことを選んでいるのですけれど、その会話、意思の疎通に妙な「齟齬」が挟まるのです。まず最初に、雫が自分の名前をエリクに告げる所からそれははじまっているのですけれど、この齟齬こそが物語の根幹へと通じていくんですねえ。ってか雫はまだ全然気づいていないみたいですけれど、エリクは途中からその違和に気づきだしているのが面白いというか何というか。
異邦人、真に外から来た存在である雫にとって言葉こそ通じるものの、この世界には寄って立つものはなにもない。その宙ぶらりんの足元のおぼつかなさ、不安感、元の世界に戻れないのではないかという恐怖。どれだけバイタリティに溢れて闊達に過ごしていても、その奥底にはいつだって怖れがある。死地に近いさなかにエリクを助けに飛び込んでいったのだって、数少ないこの世界のよすがであるエリクの存在を、自分から手放すことが恐ろしくてたまらなかった、というのも彼女自身の性格や勇気以外の側面としてあった事でしょう。
そして、この巻のラストに遭遇した禁呪は、この世界の負の側面は彼女のことを異物として排除しようとしてきた。
元々、姉妹の狭間にあって自分の中に寄って立つものを見いだせなかった雫。家を出て一人暮らしを始めることで、姉妹から離れることで自己を確立しようとしていたという自己分析をするほどに、自分の立ち位置を見いだせなかった彼女。
自分の世界から放り出され、異世界でただ一人。そこでも彼女は未だ自分の居場所を見いだせず、大いなる意志は彼女を異質な棘と呼んでして排除しようとする。
それでも彼女は叫ぶのだ。自分はここに居る。

今、それを肯定するのはエリクひとり。雫にとって、放すことの出来ない日常で、自分を認めてくれる世界の代表、日常の象徴。そう思うと、雫にとってのエリクへの信頼というものの深みが、この旅で培われていった二人の関係が、どれほどさっぱりしているように見えても、見える範疇に収まらない深度を持つものなんだと、わかる気がする。
その意味でも、この新文芸版になってより確かに描かれたのって、この二人の関係になるのでしょうかね。

ともなれば、より強烈にそのあたりが問われ突きつけられるだろうファルサス編は、さらに楽しみ。
ってか、ラストにチラッと登場した人物、【Unnamed Memory】が出版物として世に出た今となっては爆弾そのものなんじゃないですか、どっちの作品に対してもw

古宮九時・作品感想

Babel II ‐剣の王と崩れゆく言葉‐ ★★★★☆  

BabelII ‐剣の王と崩れゆく言葉‐ (電撃文庫)

【Babel II ‐剣の王と崩れゆく言葉‐】 古宮九時/森沢晴行 電撃文庫

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『――立ち去るがよい、外部者よ』
ついに辿り着いた、魔法大国ファルサス。しかし世界を害する“異物”と判ざれた雫は、非情にも王・ラルスに剣を向けられる。
ラルスと戦う決意をし、瀕死の重傷を負った雫の一方、エリクは過去を追憶する。自らが殺した、ある一人の少女のことを……。
そして“死者蘇生”の禁呪による事件で国中に暗雲が漂うなか、雫とエリク、二人の運命は分岐点を迎え――。
異世界の秘された“真相”が明らかになる、衝撃の第2巻!
おお、オスカーとリースヒェンの二人はここで遭遇してるんだったか。なんか意味深に登場してそのままさらっと通り過ぎていってしまったこの二人ですけれど、意味深なのも当然でそりゃもうものすげえウルトラ重要人物であるのですが、ここは通り過ぎていったその背を覚えておけばそれでいいのではないでしょうか。
というわけで、雫が元の世界に戻る手がかりを手に入れるため、目的地だった世界最大の魔法大国であるファルサスへようやく到着した雫とエリク。
ファルサスである……。【Babel】という作品はウェブサイトで連載されていた作品であると同時に、「Memories」という世界の中で繰り広げられる物語のうちの一片である、というのは一巻の感想記事でも触れたと思いますが、ファルサスという国はその一連の物語群の中でも始まりであり根幹でもある、とある物語の舞台となった国でもあるんですよね。作中でもファルサスの歴史を語る中でチラチラと触れられているものであり、そのファルサスに帰ってきたことが懐かしく、ここに彼らの姿がもう無いことが無性に寂しくもある。
今、このファルサスを支えている王族直系はわずかに二人。王ラルスと王妹レウティシア。この王様、初対面の印象最悪だよなあ、これ。いきなり尋ねてきた雫を「外部者」と呼んでぶっ殺しに掛かってきたわけですから。しかも、その理由ときたら雫には身に覚えのないもので、訳がわからないとしか言いようがない。ファルサス王家に伝わる使命として世界外存在である「外部者」を討滅すべし、というものがあったらしいのだけれど、どうもその「外部者」という存在は同じ異世界からの来訪者としても、雫には全く当てはまらないんですよね。明らかに勘違いか誤解なのであるが聞く耳持ってくれないし、もし間違っていても念のためにぶっ殺しておいた方が安全だよね、という雫からするとたまったもんじゃない理屈でぶんぶんアカーシアぶん回してくるもんだから、雫からするとなんやねんそれ!! と悲鳴よりも憤激の声をあげたくなるような状況なのである。
それでも、相手は一国の、しかも大陸有数の大国の王である。その王が危険であるから殺す、と声をあげてしまった以上、もはや雫の進退は極まってしまったと言っていい。エリクが身を挺して雫を逃してくれたものの、このまま逃げて果たしてどうなるのか。元の世界に戻る手がかりを求めてたどり着いたのがこのファルサスである。その手がかりに背を向けて逃げて、それもこの世界の縁となり、ずっと雫を助けてくれていたエリクを置き去りにして。
ここで、逃げ出さずに思い切ってしまうのが、雫という少女のとんでもないというか、尋常ならざるところなんだよなあ。エリクは彼女を頑固と評しているけれど、これは頑固なんて領分で収まるもんじゃないでしょう。決して気が強いタイプでもないのに、ここぞという時の肝ノ据え方と負けん気の強さに関しては、雫はもうぶっ飛んでる。この退かない時は頑として相手がなんだろうと退かない、という彼女の不退転は後にラルス並かそれ以上にやばい人を虜にしてしまうのだけれど、まあそれはそれ。
自分の命を的にして、堂々と大国ファルサスの王ラルスに喧嘩を売る雫。力も何もない彼女が、たったひとりで王を自分と対等の舞台に引っ張り上げて勝負を挑むのである。これってある意味魔女裁判でもありながら、訴えた側にも間違っていた場合にはきっちり落とし前をつける事になる捨て身の大勝負なんですよね。無茶苦茶なんだけれど、無視は絶対に出来ないという。それでも、自分の死に様をチップにするんだから、とんでもない女である。
でも、これで一点ラルスが雫を認めたか、というと……いや、認めたと言えば認めたんだろうけれど、素直に認めずにずっと雫のことイビリ続けるあたり、ラルスって心底性格歪んでるというか、子供かっ! っちゅうところなんですよねえ。わりと笑い事では済まない真似もしてるし。そりゃ、レウティシア様も怒髪天つくわー。ただ、ラルスがいじめていた分、周りの視線が警戒よりも同情で占められたというのも確かな話で、この国に因縁があり、罪人ではないものの曰くを持ってファルサスを出ざるを得なかったエリクが連れてきた謎の少女、という立場の雫はもっと怪しまれても良かったんですよね。それを、ラルスが無茶苦茶したからこそ、可哀想にと受け入れられた面もあるんだよなあ。でもこの自分は面倒くさがりなのに、取扱が非常に面倒くさいキャラなシスコンサド王陛下、いやもう妙に憎みきれない小気味の良さがあるんだけれどやっぱり面倒くさいなっ!
ともあれ、このファルサスで頻発する禁呪に纏わる事件は、同じく禁呪に関わる事件によって大きな傷をココロに負ったエリクの過去に、雫は踏み入ることになるのだ。
反省しても後悔はしていない、とエリクに訴えかけた雫。その言葉は、長く長く後悔に沈み続けたエリクにどのように響いたのか。囚われた過去の残像にどこか雫を重ねていたエリクが、失った彼女と雫が似て非なる存在だと、いや全然違うだろうというキャラなのだと、飲み込む話であり認める話であり、きっと改めてほんとうの意味で雫と向き合うことが出来るようになった話でもあったのだろう。
その直後に、ラストのああ言う形になってしまうのだから、まあ皮肉な話なんだが。
また、この二巻は【Babel】というタイトルが急速に迫ってくる話でもあるんですよね。各国にここしばらくで急速に増え始めた言語障害を負った子どもたち。前からチラチラと話には出ていたものの、その障害をおったという子どもたちと初めて雫は対面することになるのですが、そこで雫は自分の常識にある言語と、この世界における言葉の在り方の決定的な違いに直面するのである。生得言語。エリクの口から語られるこの世界における言葉の有り様。雫とエリクの間に横たわっていた、言葉に関する大きな誤解、食い違い、すれ違い。
それはまた、雫に背筋を凍らせるような思いとともに違和を突きつけるのである。ナゼ、この世界の人間ではない雫が、この世界の言葉を理解でき、また喋ることが出来るのか。
それはこの世界の常識では決して不思議ではなく、だからこそ雫の、現世地球の常識では絶対に有り得ないこと。異世界人である雫にまで適合してしまう、言葉の統一。
そうまさに、ここから【Babel】の真実に、そしてその崩壊の萌芽に雫たちは直面していくのである。

というところで、あとがきのニュアンスが非常に怪しいっちゅうか、次の巻が出ないんじゃないかと思ってしまうようなニュアンスで、うえええと悲鳴をあげてしまったんですけれど。
待って待って待って、こっからが面白いのに。作中最強コンビとなる言って過言じゃない雫と姫様の出会いが待ってるのに。あのとびっきりにヤバイ、オルティア姫を雫が落としてしまうところが一番面白いのに。
どうか、あの感動のラストまで書籍を以て読ませて欲しいと願うばかりです。

1巻感想

Babel ―異世界禁呪と緑の少女― ★★★★☆  

Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)

【Babel ―異世界禁呪と緑の少女―】 古宮九時/森沢晴行 電撃文庫

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『小説とかドラマって不思議だと思わない? 異世界でも言葉が通じるなんて』
ごく平凡な女子大生・水瀬雫は、砂漠に立ち尽くしていた。不思議な本を拾った彼女は気づけば"異世界"にいたのだ。
唯一の幸運は「言葉が通じる」こと。
魔法文字を研究する魔法士の青年・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る雫。しかし大陸は二つの奇病――子供の言語障害と謎の長雨による疾患で混乱を極めていて……。
自分に自信が持てない女子大生と、孤独な魔法士。出会うはずのない二人の旅の先、そこには異世界を変革する秘された物語が待ち受けていた。
「言語」と「人間」を描く、感動のファンタジー登場!
ああ、そうか。一番最初の、シズクという名前をエリクに名乗った時点でもう齟齬は描かれていたんだ。あのやりとりこそが、この物語の根幹を揺るがすキーワードになるとは、まったく想像もしてなかったもんなあ。
というわけで、ウェブ版は既読済み。いやもうこれ大好きでねえ。元は作者が藤村由紀名義で書かれているファンタジー小説「Memoriae」、【Babel】は同じ世界観を舞台とするMemoriaeの中の一作品だったわけです。特に【Babel】はこの「言葉」という主題の扱い方と、シズクの波乱万丈な異世界紀行に、エンディングへと至る物語の流れの美しさとか、ラストが凄い好きでねえ。本作を書籍版として読めるというのは、実に嬉しい限りなんですよ、しかも森沢さんの絵付きで。これが雫かー、シズクかー!
この雫という娘は本当に何の特別な力も持たない等身大の娘さんにも関わらず、異世界に飛ばされただけじゃなく、その異世界の中ですらあちらこちらと世界中を旅してまわり、また波乱万丈と言っていいくらいの様々な境遇へと放り込まれるのである。むしろ、何の特別な力もないからこそ自分の意志の元に一貫した立場を保てずに、他者の思惑や偶然の出来事に翻弄され、意図せず立ち回りを強いられてしまう。
と、ここからが水瀬雫という娘の凄いところで、彼女はたとえ強いられた境遇であっても決して立ち止まらないんですね。理不尽の中に置かれても決して前に進むのをやめない。元の現世に居た頃から、個性的で優秀な姉と妹に挟まれ、劣等感と自信のなさに苛まれながらも、雫ってそれを理由にして立ち止まっている様子は一切ないんですよね。大学進学を期に、姉妹から離れて一人暮らしを始めた、というのも逃げという消極さよりも現状でどうにもならない境遇を足掻いて抜けだそう、固定化されかけていたものを刷新しようという積極性に端を発している感じなんですよね。
まず、異世界の砂漠の只中に放り出された時に、開き直って歩き始めたように、この子は蹲って動かなくなるということを絶対にしないのである。意志も責任も放り出さず、常に彼女は自分自身で決断し続けるのである。理性と理知を行動力でコーティングしたような彼女のそんな特質を、恐らく一番正しく評価していたのは彼女の姉と妹なんだろうけれど、それを面と向かってちゃんと彼女に告げてあげたのって、多分エリクが初めてなんだろうなあ。
ぶっちゃけ、この雫をして比べて地味という枠に押し込んでしまう彼女の姉と妹って、どんだけだよ、と思わないでもないのですけれど。バイタリティの塊だもんなあ。感情的に豊かであっても派手ではなく、さっぱりとして理性的なのが地味めに見えてしまったのかなあ。
まあ雫に関しての見解については、後々に妹ちゃんから語られた妹から見た姉、という視点でのそれに随分と頷かされたものでしたが。なるほどなあ、と。人間、自分については案外見えてないものなのである。だからこそ、自己評価と実際の齟齬とをきちんと修正してくれる周りの人というのは大切であり、そういう人と出会えるというのは運命的なものなのでしょう。それはエリクにとっても、感情的じゃないわりとサラッとした物言いで、確信を突くというかバッサリ有り体に自分の在り方について表現されるというのは、新鮮だったんじゃないでしょうか。

本作の主題の一つに、言葉というものがあります。いや、まさに主題そのものでしょう。それこそ、タイトルが「Babel」。統一言語とその崩壊の神話であるバベルの塔から取られたものであるからして。
雫がどうして、異世界に迷い込みながらその世界の言葉を理解できるのか。そもそも、この世界の言語の概念と、雫の世界である地球の言語の概念とが食い違っていることからはじまって、この世界の根底に横たわっている謎そのものに踏み込んでいくストーリー。言葉というキーワードがすさまじいまでに重要になってくるのであります。
一方で、本作の舞台となる「大陸」は「Babel」という物語すらもが、大きな歴史の流れの一端に過ぎない「クロニクル」であります。作中でちらりと触れられているファルサスという国の成り立ちや、かの国に存在する精霊、それをもたらした魔女の話など、様々な歴史と物語に彩られ、積み重ねられた世界なんですよね。
つまるところ、この世界は「水瀬雫」のために準備され用意された世界ではないのです。雫という主人公を起点にして生まれた物語世界ではないんですね。水瀬雫は、長く長く続いてきて、そしてこれからも続いていく世界の中の、物語の中の、本当の意味での異邦人なのであります。これって、異世界転移系の物語の中ではやっぱりかなり珍しい構図なんですよね。小野不由美の【十二国記】の中嶋陽子なんかはそれに該当するのか。それだけに、雫が迷い込み、エリクと共にあっちこっちを歩きまわり、飛び回り、転がり込む世界の大地には、国々の風俗には、そこで暮らす人々の生きる姿には、積み重ねられた年月という揺るぎのない強度があり、厚みがあり、通り過ぎるだけの目に映る風景に膨大な背景が感じられるのである。雫の目に映る異世界は、確かにそこにある世界で、過去から存在する世界で、これからもずっと続いていく、世界なのだ。
そんな踏みしめる感触の有る世界を、雫は旅していくのだ。翻弄されながら、生きているのだ。迷い込んだ先で、彼女はその世界の人々と交流しながら、生きていく。
それが、書籍版となり、今まさに始まったこのシリーズ最初の一冊からも、ひしひしと感じることができる。指先で触れるように、匂いを胸いっぱい吸い込むように、日差しや風を体中で浴びるように、感じることが出来たのだ。
それが、何とも嬉しくて、くすぐったくて、心地良い。

あぁ今、自分、異世界を舞台にしたファンタジーを読んでいる。

さあこれが、【Babel】の開幕だ。

 
12月2日

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12月1日

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11月29日

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11月27日

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(アクションコミックス)
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11月26日

(エンターブレイン)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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11月25日

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(ガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ビッグガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ヤングガンガンコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(ガルドコミックス)
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(コロナ・コミックス)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(MF文庫J)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップ文庫)
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(オーバーラップノベルス)
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(オーバーラップノベルスf)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(ダッシュエックス文庫)
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(MFブックス)
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(KADOKAWA)
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11月22日

(MFC)
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(MFC)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(MFコミックス フラッパーシリーズ)
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(モーニング KC)
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(モーニング KC)
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(モーニング KC)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスJOKER)
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(ガンガンコミックスpixiv)
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11月20日

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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(富士見ファンタジア文庫)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(TOブックス)
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(GCN文庫)
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11月19日

(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(ヤングジャンプコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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(サンデーGXコミックス)
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11月18日

(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガ文庫)
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(ガガガブックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(少年サンデーコミックス)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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(ヤングチャンピオン烈コミックス)
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11月17日

(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(電撃の新文芸)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(星海社FICTIONS)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(KCデラックス)
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(アフタヌーンKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(マガジンエッジKC)
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(講談社コミックス)
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(講談社コミックス)
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(フロース コミック)
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11月16日

(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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(アース・スターノベル)
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11月15日

(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(富士見L文庫)
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(Gファンタジーコミックス)
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11月12日

(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(GA文庫)
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(宝島社)
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(星海社COMICS)
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(ゲッサン少年サンデーコミックス)
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(サンデーうぇぶりSSC)
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(ビッグコミックス)
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(アース・スター コミックス)
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(メテオCOMICS)
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11月11日

(裏少年サンデーコミックス)
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(アクションコミックス(月刊アクション))
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11月10日

(BLADEコミックス)
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(BLADEコミックス)
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(MFコミックス アライブシリーズ)
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(電撃文庫)
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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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11月6日

(角川書店単行本)
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(SQEXノベル)
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11月5日

エンターブレイン
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(ドラゴンノベルス)
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(フロース コミック)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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