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bun150

いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。1 ★★★☆  



【いっつも塩対応な幼なじみだけど、俺に片想いしているのがバレバレでかわいい。1】  六升六郎太/ bun150 HJ文庫

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こうちゃんのこと 大・大・大好きだけどバレてないから問題ないよね

《今日こそ、こうちゃんに告白するんだから! 》

特にモテる訳でもない男子高校生・二武幸太(にたけこうた)に、いきなり聞こえてきた声。
それは、いつも彼にそっけない態度をとる幼なじみ・夢見ヶ崎綾乃の心の声だった!
綾乃が自分にベタ惚れなんて全く知らなかった幸太だが――。

《本当はこうちゃんの方から話しかけてほしかった……。》

いきなり筒抜けになった綾乃の片想いに彼女を意識しだす幸太。
しかしそこで「心の声」の意外な副作用が見つかって――!?

タイトルぅ!! 足りない、このタイトルだと肝心の部分が抜けてるんですけど!
バレバレなのは決して態度が実はわかりやすい、とかではなくあらすじにもある通り、サトリさながらに異性の声が聞こえるようになってしまったため、なんですね。
それだけなら、表向きとは裏腹に幼馴染が本音では自分のこと好きで好きでたまらなくて、そんな素直になれない彼女が可愛くて仕方ない、という聞こえてくる心の声をうまく活用してすれ違いのないようにちゃんと相手の本当の意を汲んでひたすらイチャイチャしてダダ甘なラブコメをやりましょう、てなりそうなものなんですけど……。
ここに、詐欺よろしく契約書の隅っこに見えないような小さな文字で書き記してあるが如く、大事な続きが……。

但し、告白されれば死にます。逆に異性からの好感度が下がりすぎても死にます。学校から転校退学しても死にます。無関係の人に知られても死にます。

死にます!

……無理ゲーだぁーー!!

異性の心の声が聞こえるようになった代償がこれである。
ちなみにこの能力、主人公の幸太くんがたまたま見かけた交通事故に遭いそうになった猫をとっさに命懸けで救った恩賞として、猫の姫神様がくれた神様アイテムによって付与された能力である。
いや別にそんなつもりじゃなかったので要りませんて、と固辞してる幸太に強引に与えたものである。
……幸太、何にも全然一つの悪くないやん!!
なんでこの子、こんな酷いを通り越したえげつない目にあってるの!? 恩を仇で返すどころじゃないよこれ!?
まだこれ、猫神様に悪意があった邪神とかなら納得もいこうというものなのですが、猫姫様も詐欺紛いの宣伝に騙されて購入したもの、という酷いオチ。いやこれでまだ猫姫さまが罪悪感から一生懸命この呪いを解くために奔走してくれるならいいのですけど、このくそ神様、あっさり飽きて知らん顔しだすわ、説明書の解読サボってるの怒ったら逆ギレするわ、ちょっとガチで殺意湧いてくるんですけど。むしろこの呪いをかけてきた嫉妬の神様とやらよりも、猫姫さまのほうに怒りが煮立ってきたんですけど。幸太がなにか悪い子とした報いでえらい目あってるならともかく、善いことをした上に望んでもいないのにあんたが強引に押し付けてきたもので彼、こんなえらい目にあってるのに、その態度はなんだーー!!
幸太くん、メチャクチャ良い奴なので、余計に腹が立ってきてしまいました。もう、幸太が助けた猫の白夜を変わりの猫神さまに昇神させて、この駄猫は放逐してしまえればいいのに。

んでそう、幸太めっちゃいいヤツなんですよ。
いきなりわけのわからん理由で自分の命がやばい、という状態になりながらこの子自分のことばかり考えずに、むしろ心の声を通じて知ってしまった幼馴染や親友の境遇に心痛め、心配し、彼女らが傷つかないように一生懸命立ち回るのである。
……このヒロインたちが、また色んな意味で「やべえ」娘らなので、幸太の配慮を全力で明後日の方向にぶん投げて自爆していってしまうのですが。
気持ちが、気遣いが、配慮が、心配りが、これっぽっちも通じねえーー!!
幸太、心の声が聞こえているから本来ならその場に応じた最的確の行動や言葉選び、選択肢を選んでいるはずなのです。実際、幸太の行動はこっちから見ても最も無事に着地させようとしている行き届いたものだと判断できるものばかりでした。幸太がんばった、ほぼ無茶振り同然の反応を要求されていた場面にも関わらず、超頑張って配慮した。気遣った!
 
それらを全部地面にぶちまけて台無しにしていくスタイルの幼馴染の綾乃とクラスメイトのみずき。
こ、こいつらわー
特に綾乃の方は本性が完全にストーカーな上に妄念にとりつかれた変態という、ヒロインとしてそれもうアウトなんじゃないですか? というあれな心の声を垂れ流しにしちゃってるんですよね。
幸太、よくドン引きしてそのままズリズリと後ろにさがっていってフェイドアウトしちゃわないよなあ、と感心してしまうほどの変質者っぷりですし。
この幸太くん、決して呪いの制約があるから仕方なく綾乃に付き合っている、という事は一切ないんですよね。ここまでやべえ妄念を常時浴びせられている上に、色々とやべえ彼女の妄想手帳の中身までばっちり見ちゃったにも関わらず、むしろ気を遣ってあげるところとか、この子聖人じゃないだろうか。義務感や親切心といったよそ行きの心配りでもなく、本当に綾乃に親身になって彼女に心寄せてるんですよね。幼い頃に、綾乃に妹ともども兄妹が一番苦しかった時に心救われた、人生そのものを救われた事を今でも恩として大事に抱え込んでいるし、アレな内面はともかくとして小説家の母と真剣に向き合い、自分の夢と掛け合わせてひた走っている綾乃の事を本気で尊敬もしてるんですよね、彼。
だから綾乃が家庭環境のこともあって追い詰められた時に奔走しているとき、幸太は自分の命の危機に関しては殆ど考えていないんですよ。あんまり入れ込んで彼女のこと助けてしまうと、余計に惚れ込まれて告白されてしまう危険性は、致命的なほど高かったにも関わらず、その危険性を無視して綾乃の苦難を取り払おうと走り回るのである、この子は。
そりゃ、惚れられるよ。めちゃくちゃ良い奴であると同時に、イイ男なんだから。
綾乃はそんな彼にずっと一途だったわけですから、男見る目はありますよ。まあ、男を見る目云々の前に、自分のその性癖というか人間性というか、妄想に殉じて生きてるようなネチャネチャした性質、なんとか治した方が良かろうに。もう手遅れっぽいけれど。もう駄目だわ、この娘。
残念ながら、幸太くん器が大きすぎて、こんなヤバいのですらあっさりと受け入れてしまいそうなのがなんともはや。
いや、呪いのおかげで受け入れられなくなってる現状なのですが。

しかしこの呪いって……言っていいのかな? 愛の告白を「されたら」死ぬって言うのなら……ねえ?
これは抜け道、あるのかな?

空手バカ異世界 2 ★★★  



【空手バカ異世界 2】 輝井 永澄/bun150 富士見ファンタジア文庫

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空手でオークマフィアを壊滅、まるごと門下生にしてしまい異世界中の注目を集めた主人公!そんな彼の空手道は激しさを増すばかりで…。学院都市の平穏を守るため暗殺者と暗闇の決闘、異世界の狭間では武術を扱う古竜と拳をぶつけ合い、肉体派大賢者の超魔術には身ひとつで真っ向勝負!―そして、かつてこの世界を救った転移者と再び相まみえる時、空手家は己の限界を超えた更なる昇華を見せる…!「裏技ではだめなんだ。人の力でなければ…生身の人の、可能性でなければ世界は救えない」―これは、神の手と呼ばれる空手バカの真実の物語。

女騎士のエンディさんは、触手に絡まれるわスライムに飲まれて服溶かされるわ、とちゃんとノルマを達成するあたり、正しき女騎士の鑑ですねえ。

空手を信じろ!
名もなき空手家は、常にそう皆を鼓舞して強敵に立ち向かっていく。彼が掲げるのは決して彼個人の武勇ではない。空手という彼の戦う術(すべ)をこそ信じろと謳うのだ。
それは単なる空手至上主義なのか、とも思ったのだけれど違うんですよね。彼は空手を特殊な力ではなく、誰しもが強くなるための手段だと断じている。二本の足を持って立てば、誰もが学べ、誰もが強くなれる手段だと。
それは、ズルではない只人の力。選ばれしものの特別な力ではない、誰もが持っている可能性の発露。だから神の手(ディバインゲート・ハンド)と呼ばれた空手家は、その先頭を走っているかもしれないけれど、誰にも追随できない唯一無二の存在ではない。物語において、皆が空手を学び、武術を学ぼうと拳を握り、努力を始めている。
ウィルマ姫が最初に空手を学び始めたときは、そこに意味があるのかと首を傾げたものだけれど、それは確かに意味があったのだ。空手を学ぶということは、自分もまた強くなろうとして、特別な誰かに任せきりにせず、何もかも預けたりせず、自分もちゃんと背負おうという気概であり意志の発露だったのだろう。
勇者ジャヴィドが戦いの果てにすべてを喪い絶望したのは、彼がただ一人で走り続けた者だったからだろう。誰も彼を追いかけようとせず、勇者にすべて任せきり見送るばかりだった。その痛切な後悔こそが、ウィルマ姫に拳を握らせたのだろう。
物語の終わりで、人も亜人種も変わらず空手を学び、努力を積み重ねる姿はまさに、先頭を走る「神の手」を追いかけるようだった。誰もが等しく努力に数だけ強くなれる可能性、それこそまさに希望というものなのだろう。
空手とは過去から先人たちが積み重ねてきた叡智であり、歴史である。空手の強さは個人の強さではなく、人の積み重ねてきたものの強さだった。そして、空手は過去に留まらず、新しき戦いとの出会いによってさらに進化していく。この異世界で空手家が戦ってきたファンタジー武術家たちとの試合は、空手をさらに進化させていく。いや、この異世界に来る前ですら、現代に現出したボクシングなどの近代格闘術との交戦経験によって、空手は常に進化し続けていた。その結晶を、この異世界で空手家は示し続け、ファンタジー武術の理合を取り入れたさらなる進化を見せつける。

この主人公に名前はない。ただ神の手という異名で呼ばれるただの空手家という存在だ。彼にも過去があり、地球での人間関係もあったが、それもどちらかというと人のものというよりも空手家という在り方に拠るものだった。ならば、彼はもはや空手という概念の擬人化のようなものだったのだろう。
そうして、空手とはなにか。ただの格闘術でも強さの形でもない、それをこの異世界という現実世界では決して相まみえることのない異形の存在たちとの戦いを通じて、突き詰めていく。昇華していく、その概念を哲学を浮き彫りにしていく。そのための物語だったような気がする。
ストーリーというよりも思想を精査し、磨きあげていく、そんな作品だった。

それはそれとして、古代竜が使う竜の巨体、尻尾、翼、ブレスを技に昇華した武術を、古竜武術と呼ぶのはちょっとズルいw でもかっこいいw




ウィッチクラフトアカデミア 2.この世の果てを目指す魔女 ★★★☆  



【ウィッチクラフトアカデミア 2.この世の果てを目指す魔女】 逢空万太/bun150 LINE文庫エッジ

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グリゼルダとのレースを経て学院内で一目置かれるようになったティノだったが、あの時のように上手く飛ぶことが出来ていなかった。
悩む中で、ティノはレッタが毎夜こっそりと学院を抜け出し、命を賭けて運河の直上を高速で飛ぶ水上飛箒に臨んでいることを知る。
その飛箒を見て心が躍り、一緒に水上を飛びたいと思うティノだったが、レッタが求めるのは、最高速の世界だけで……。
それでも諦めることなく、ティノは無理矢理レッタとの勝負に挑む!
取り巻く少女たちとの関係も加速する、ウィッチレースバトル第二弾!!

ティノくんがお姉様方に弄り倒される際に見せる反応がかわいくてかわいくて、もはや自分もお姉ちゃんになりたい! 不思議と、ティノくんになってイジられたいとは思わないのはなぜだろう。ベタベタひっつかれて、羨ましいスキンシップ受けているのだけれど。それにもまして、ティノくんが可愛すぎるのが悪いのだ。このグループの場合、ティノくんだけが愛でられるのではなく、マルタちゃん様が同じようにイジられ役なので、偏重にならずうまいこと分散されているのがいいのだろうけれど。
でもティノくん、純真でひたむきでお姉様方にいじられるとアワアワと顔を真っ赤にして慌ててばかり、という初々しい子なのだけれどでも大人しいとか引っ込み思案とはかけ離れた積極的な子なんですよね。
孤高の氷の女王だったグリゼルダに空気読まずにグイグイと接触していき絡み倒して、ついにレースまで仕掛けたようにかなりズケズケと相手の領域に踏み込んでいく子でもある。
そもそも、女だけの領域だった魔女の箒レースという舞台に男の子ながら気にせず飛び込んできたように、いっそ図々しいくらいの図太さがある。
今回も、直線レースに命賭けているレッタの領域に、この子は遠慮なく踏み込んでいく。一度は敢然と拒絶されたのにも関わらず、だ。
思えばこの物語の登場人物、ヒロインたちはティノくんにものすごく好意的である一方で、それぞれが魔女になるという目標を持つに至った根源については、そこに誰も踏み込むことも触れることも拒否している。箒レースそのものを憎み根絶しようとしていたグリゼルダも、スピードの向こう側を覗こうとしているレッタも、出自を誤魔化しているマルタちゃん様も、そして何もかもを曖昧に誤魔化しているウルスラにしても。全員だ。
きっと遠慮していたら、彼女たちの「本当」には絶対に届かないのだろう。とは言え、ティノくんが彼女たちが一人で大切に抱えている部分にズケズケと踏み込んでいくのは決して彼女たちのためではない。
ティノくんが、彼女たちの「本当」と一緒に飛びたい。彼女たちが見ている「領域」を自分も見てみたい、感じてみたい、という自分勝手なまでの欲求に基づくものだ。その行いはいっそ傲慢、とすら言って良いのかも知れない。
しかし一方で、ティノくんの飛行は決して一緒に飛ぶ人が大切に自分だけで抱えているものを奪い去ってしまうものではない。横取りして持っていってしまうものではない。
一緒に飛ぶことで、ティノくんは彼女たちが一人で飛んでいるのでは決して見られなかった領域へと連れて行く。お互いを高め合って、引っ張り合って、見たことのなかった景色へと届かせてくれるのだ。だから、彼女たちはティノくんの飛行に魅せられる。
それはきっと、光で、希望なのだ。

でも、そんなティノくんを最初から導き抱きしめ応援し続けているウルスラが、一番そんなティノくんの特性に反するような闇を垣間見せているのは、不気味であり得体の知れなさをますます増幅點せてるんですよね。
ティノくんが一番なついているのはそのウルスラなのですけれど、マルタちゃん様もグリゼルダもウルスラが一番何を考えているかわからなくて不気味で怖い、と心から感じているのがなんとも先の展開めがけて「溜め」ている感あるなあ。

しかし、グリゼルダはその素っ気なさは変わらないものの、冷たく固い態度のまますごく勇気出してティノくんと関わろうとしてきてくれるの、なんとまあ可愛らしいことで。まさに氷系ツンデレの雪解けである。ポンポンと噴火しながらツンデレしている火山系ツンデレなマルタちゃん様との対比的にもよい感じで。

さて、こうなると次の当番回はそのマルタちゃん様か。彼女に関しては今回、その出自の秘密らしいものがチラリと語られていたし、バックグラウンドも見えてきたのでキャラ的にも一番あたりこそきついものの一番優しいだろう好ましい娘でもあるので楽しみ楽しみ。

逢空万太作品感想

ウィッチクラフトアカデミア 〜ティノと箒と魔女たちの学院〜 ★★★★   



【ウィッチクラフトアカデミア 〜ティノと箒と魔女たちの学院〜】 逢空万太/bun150 LINE文庫エッジ

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「ぼくは、ウィッチクラフトが好きです」

ブルームという箒状の道具に跨って飛行する競技、通称"ウイッチクラフト"は、世界的に有名な競技である。競技者は"魔女"と呼ばれ、そのほぼすべてが女性。しかし主人公、ティノ・アレッタは男子にも関わらず、子供の頃に見た魔女に憧れ、魔女を養成する女生徒ばかりの学院、"アウティスタ飛箒学院"に入学を果たす。そこでティノと親しくなる少女たちもいれば、上手く飛ぶことが出来ないティノに、出て行って欲しいと願う少女たちもいて……。

「ティノくん、君が強く望めば、きっとブルームは応えてくれるはずだよ」

退学をかけた定期選抜試験。同じ部屋で暮らすことになった少女ウルスラや、クラスメイトたちの応援を背中に受けながら、ティノは《氷の女王(リリティア)》とも呼ばれる天才少女、グリゼルダとのレースに臨む!

人気作家、逢空万太が描く、宙(そら)を駆ける少年少女たちの物語、ここに開幕!!

女性が殆どの魔女の中で希少な男なのに箒を飛ばせる少年ティノ。希少ではあっても皆無ではなく、過去にも男のウイッチクラフト競技者が居た、という実績があるのはティノに不必要な特異性を持たせないという意味でも良い背景なのかも。彼の特殊さというのは、男だからというのとはまた違うものでしたからね。
しかし、現在は男の競技者は不在。そしてウイッチクラフトを学ぶ学校は全員女子。そんな中に男一人だけ、というのは当然ウハウハなはずなのですけれど、なにしろティノくん、まだちびっ子なんですよね、なにで周りはみんなお姉さん。というわけで、これはショタっ子がお姉さまたちにキャッキャとっ可愛がられる話なのですー、とはまあそう簡単にもいかないわけで。
まだまだ男社会な世界の中で、唯一女性だけのテリトリーだったウイッチクラフトに男がズケズケと入ってきたら、そりゃあ面白くないですわなあ。なので、ティノくんが可愛がられて人気者、とはいかないのですけれど、それでも構ってくれる娘たちはいるわけで、その中でも特別なのが同室となるウルスラであり、ティノくんにちょっかいをかけてくるマルタの二人なのであります。
学院に初めて訪れる前に偶然出会うことになったウルスラ。寮では同室となり、お姉さんを気取りながら全面的にティノくんを応援してくれる味方となってくれる女性なのですが……この娘がまた実質メインヒロインという立ち位置にも関わらず、メインヒロインとは思えない得体の知れない側面を話が進むにつれて見せてくるのである。
これは氷の女王(リリティア)という異名を持ち他の追随を許さないトップの成績を残しながら周りと一切交流しようとせず孤高を保っている少女グリゼルダが、その頑なな姿勢とは裏腹に接しているうちにかなりわかりやすいオモテウラのない性格をしているのがわかってくるのと対比されるように、ウルスラの方がニコニコと笑っている顔の裏側で何を考えているのかわからない底知れない不気味さを滲ませてくるあたり、ヒロイン衆の立ち位置というか位置関係もなかなか油断ならない構成になってたのがまた面白い。ウルスラは一応ティノくんの味方であるというのは最初から一貫して変わっていないとは思うのですけれど、それを加味しても謎めいたキャラクターになっていて非常に興味深い。
そんなウルスラとは裏腹に、登場当初は徹底してマウント取りに来て、ティノくんを下僕扱いするマルタちゃん様の方はというと、その言動にポンコツっぷり、短慮や忙しなさをもろに露呈しながらも、全力でティノくんを気遣い、庇ってくれて、フルスロットルで味方になってくれてるイイ子だったんですよね。ご主人様を気取って偉そうにしようとしてるのはこちらも一貫して変わらないんですけどね、そんなはた迷惑な態度を加味してなお、ティノくんを想っての行動がわかり易すぎてもうたまらんくらい可愛らしいのである。考えなしのようで、実際はかなり頭脳派で聡明でもあり、ウルスラの事を一番に危険視しだしたのも彼女なんですよね。ともあれ、ティノくんにとって絶対的な味方となって、甘やかさずに実際はめっちゃ世話焼いてくれそうなのがこのマルタちゃんなのである。

ティノくんは大変素直で純真な子なので、ウルスラの得体の知れない部分とかは気づきもしないし、マルタちゃんのマウントポディションにもはいはいと笑顔で付き合って、と実に年上のお姉さま方に可愛がられやすい性格をしているのだけれど、まだ幼いからなのか元々メンタルリソースが足りないのか、一つのことが気になるとほかが途端に疎かになってしまう傾向があるんですよね。
グリゼルダの信念と自分のウィッチクラフト愛が相容れぬものとして食い違ってしまっている事を知ってしまった時、自分を心配してくれているお姉さま方への対応が上の空になるわ、肝心の授業も集中力を欠いて疎かになってしまうわ、同時に複数のことに気が回らないにしてもあれは結構酷い有様だったんですよね。ちょっと気になることがあるだけで、外に影響が出てしまうというのは選手となるには結構致命的な欠点なんじゃないだろうか。その代わり、集中する一点が肝心のウィッチクラフトに向かった時の爆発力が半端なくなる、ということなのかも知れないけど。

メインとなる箒での飛行競技。このラストでのレースでの盛り上がりは、大変に熱いものでスポーツものに相応しい熱量を持つものでした。いやあ、テンションあがるあがる。競争ものに相応しいスピード感もありましたし、作品としていちばん大事な肝の部分であるウィッチクラフトがこれだけ盛り上がるものなら、今後の展開にも不安はないのではないでしょうか。
しかし、ティノくんの抱えていた不具合、本来なら先生が気がついて修正してくれて然るべきなんじゃないのだろうか。そう言えば練習なんかを監督はしても一人ひとり個別に指導とかもしている様子ないし、先生とはいっても単なる管理者なんだろうか。結構、退学の基準厳しいし生徒の自己責任になってるんでしょうかね。プロを輩出するための学校と考えるならありえる話なのかもしれませんが、結構厳しいなあ。

逢空万太作品感想

空手バカ異世界 ★★★☆   



【空手バカ異世界】 輝井 永澄/bun150  富士見ファンタジア文庫

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4トントラックとの立ち合いの中、異世界に転移した主人公。己の拳―空手の強さを追求するため、女神から与えられる裏技も全て断り、戦いの旋風巻き起こる血染めの戦場に挑む。ミノタウロス、イフリート、ゴブリンたちとの百人組手も身ひとつで完全に圧倒!ギルドの一流冒険者も投げ出す難解な依頼も空手ならば解決は容易!さらには、空手道に魅了された王女・ウィルマを始めとする弟子入り志願者も続々現れ…異世界に空手旋風が巻き起こる!圧倒的話題のWEB作品が加筆修正を経て、ついに書籍化!!―これは、神の手と呼ばれる空手バカの真実の物語。第3回カクヨムWeb小説コンテスト特別賞。

待って、待って。このイフリートや飛竜をすら諸共せずに倒してしまう空手家を、異世界送りにした四トントラックってどんな四トントラックなんですかね!? そんじょそこらの並のトラックではとてもではないけど太刀打ちできないと思うのですけれど。いったいどれだけ凄腕のトラック野郎だったのか。幾人もの勇者候補を轢き潰してきた歴戦の事故車だったとでもいうのか。
そこのところは非常に興味を唆られるところでありますが、異世界に転移したのは空手家の主人公のみ。剣と魔法のファンタジー世界で、実戦空手という素手無手ステゴロの格闘技という見慣れぬ戦法で引っ掻き回し暴れまわる、そんなミスマッチを味わいとした作品かと思っていたのですが。
うん、当初はそんな感じだったんですよね。パワーモンスターの代表のようなミノタウロスと殴り合ったり、重装騎士とタイマンしたり。ドラゴンライダーも、いきなり空飛んでる相手ですけれどアリでしょう。炎の魔人イフリートもまた、実にファンタジーらしい相手じゃないですか。
しかし、およよ?となってきたのが第二章に入ってから。タイトルも「風雲 異類格闘編」と来たもんだ。相手となるのは、魔法を補助として相手の自由を崩し投げを打つ、人呼んで古流エルフ魔法柔術、なる柔の使い手が現れてからである。
なんか、こっちでも格闘術の人たちが出てきたーー!?
なるほど、ファンタジー格闘術である。魔法を利用し、或いは亜人特有の身体的特徴を利用した普通の人類では起こしえない技を駆使した達人たちとの攻防。
敵マフィアの首領の館へと白昼堂々と乗り込んで、次々と現れる強敵たちをその拳一つで打倒していく。これってスパルタンXとかブルース・リーの死亡遊戯のノリじゃないですか!?

本作はただ空手という超絶的な力を奮って悪漢たちを叩きのめしていく、という痛快アクションという側面だけではなく、武道と暴力という切っては切れない両者の関係について真剣に向き合った物語とも言える。空手家が転移した異世界は魔王の脅威こそ去ったものの、亜人が強く差別されていて格差と抑圧に亜人たちは鬱屈を溜め込んでいる、ある種の人種間問題が膨らみきった風船のように危うい状況に陥っている段階なのである。ヒロインである王女も、亜人の母から生まれたこともあって世間からは白眼視されているという微妙な立ち位置の少女でありますし。父王は、この問題に真摯に解決に挑んでいる好漢なんですけどね。
そんな凶暴な反発心を滾らせて爆発寸前になっている中に、空手家は「空手」という理性によってコントールされた武力を以って、無秩序に堕ちようとしている「暴力」の萌芽の中に切り込んでいくのである。
面白いのはこの主人公、名前一切呼ばれないんですよね。名前のない主人公。そして、決め台詞は「空手を信じろ」であって、空手を振るう自分を信じろ、とかそういう言葉は一切出てこない。
もうこれ、この主人公って「空手」の擬人化なんじゃないかしら。ある意味清々しいほどの空手そのものである。

異世界最強トラック召喚、いすゞ・エルフ ★★★☆   



【異世界最強トラック召喚、いすゞ・エルフ】 八薙 玉造/bun150  ダッシュエックス文庫

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それなりにコミュ症で異世界に憧れる女の子、ナギはある日、本当に異世界に迷い込む。
「異世界だここ! やったー!」
ナギは国の興亡すら左右する最強の召喚魔法を身につけていた。その力は襲い来る竜を一蹴する!
トラック召喚。いすゞの小型トラック――ELFを喚び出す力。
「なんか思ってたエルフと違う!? これじゃない!?」
愕然とするナギだが、ネコミミ美少女勇者アラシとの出会いを経て、(トラック召喚で無双するとかじゃない)理想の生活を目指し、トラックで異世界を奔走する!
いすゞ自動車容認! トラック召喚ファンタジー! のんびり幕を開けました。
これはズルいですよ! もうタイトル見た瞬間に笑っちゃったじゃないですか。異世界ファンタジーと言えばエルフ! エルフと言えば、あの耳が尖っていて不老長寿で神秘的な森の妖精種族。日本でもっとも有名なファンタジー種族といえるでしょう。
しかし、業界が異なればまた事情も異なってくるもの。エルフと言えば、自動車業界運送業界で言うならば、微塵の疑いもなく「いすゞエルフ」との答えが返ってくる、それくらい有名で巷に溢れている小型トラック、それがいすゞ・エルフ!
いやマジでちらっとでも調べてみると、2トンクラスのトラックって半端ない比率でエルフが占めてますよ?
でもさすがに、ヘッドライトを照らすとビームとなってドラゴンを吹き飛ばすようなエルフトラックは見たことがありませんが。
異世界最強の召喚術が、まさかのトラック召喚ということになっている世界に招かれてしまった少女ナギ。別にトラックにもいすゞエルフにも縁があるわけでもないのに、トラック召喚士になってしまった内気な少女が主人公なのですが……トラック召喚士という語感だけで笑う。トラック運転手の亜種にしか聞こえないw
そして、付与されたこの世界のスキルにあたるクラフト呼ばれる技能「エルフの知識(トラック)」によって語られるいすゞエルフの様々な薀蓄! かつて、ここまで小型トラックの歴史とスペックと能力が語り尽くされたライトノベルがあっただろうか、というくらいに力説されるいすゞエルフ! これを読めば、いかなる人も「いすゞエルフのD-COREってすげえ」とため息をつくだろうくらいにやたらと推されるいすゞエルフのクリーンテクノロジーの粋が集められた環境に優しい排気量を極限まで抑えたエンジン「D-CORE」。
いや、ほんとにやたらと強調されてるんですよ、「D-CORE」w
そして、唐突に習得しているクラフト「準中型自動車免許」。……最近の異世界ファンタジーだと自動車免許もチートで習得できるのか、それは凄いな、それは羨ましいな。教習所にも行かず、飛び込みで運転免許試験場で試験を受けずとも、私有地で運転を練習しなくても取得できるんだから、さすがチート。ってか、女子高生なのに「準中型自動車免許」を持ってるのって、フィクション含めてもあらゆる媒体でこのナギちゃんだけだろうな、うん。ちなみにこの準中型自動車免許って、普通自動車免許を先に取得していなくても、18歳から取れるようで。最近、色々と自動車免許制度は細かく変わっちゃってるんだよなあ。自分らの頃は普通自動車免許とったら4トントラックくらいまでは乗れたんだけれど。大型免許もだいぶ簡単に取れたんだけどねー。
ちなみに、エルフタイプの2トントラックは自分も乗ったことがありますが、下手すると普通乗用車よりも乗りやすい場合がありますよ。車体の長さと後方確認の難しさ、という難点もありますけど、ミラーは見やすいですし、何気にトラックとかダンプって普通車よりも曲がりやすいので。
ってか、エルフの歴史語りを聞いてたらこのいすゞエルフって初代は1950年代に登場してるって話じゃないですか!?
ちょっと待って? そんな昔からいすゞエルフって存在してたの!? 本邦においてエルフが周知されだしたのって、1970年代に出た「指輪物語」あたりからですし、本格的に認知が広がったのは1988年の【ロードス島戦記】シリーズのヒロインであったディードリットがきっかけだった、というのは有力な説であります。
でも、それでも指輪物語でいすゞエルフよりも20年。本格的に知名度が広がるディードリットとなると30年もあとの登場となるわけですよ。
ということは、もしかしてこの作品にも登場する1959年に登場した初代モデルのいすゞエルフこそ、日本最古のエルフとなるんじゃないですか!?

日本最古のエルフ!!

すげえぜ、いすゞ。あの時代にどこからエルフなんて単語持ってきたんだろう。
と、D-COREぱねえっぜ!など、エルフに関して随分と詳しくなってしまいましたが、物語の方はというと……実のところトラックの扱いには結構難渋してたんじゃないだろうか、これ。
いやさ、いきなりトラックで敵集団のど真ん中に突っ込んで、引きまくってやるぜー、的なことはいすゞさまから許可受けて名前出して書いちゃっている以上それはアウトな展開ですし、だからといってじゃあトラックで何するのさー、となると……。
いやさ、実のところトラックの本懐であるところの運送運輸や後ろに架する荷台部分も冷凍やら色々と特殊なものもあるので、それを取っ替え引っ替えして使ったら面白いやりようはあったようにも思うのだけれど、何しろトラック最強(物理)な世界だっただけにトラックを実際にどう扱ったらいいか出し所使い所が難しい状況になってしまってたところはあると思うんですよね。
肝心のトラック召喚士となってしまったナギが、そのあんぽんたんなスキルを縦横無尽に使ってしまうアーパーな娘だったら、色んな意味でシッチャカメッチャカに出来たんだろうけど、この娘からしてちと引っ込み思案であると同時にトラック召喚ってなんなのさー、というネガティブなツッコミを入れるのに忙しいタイプだったので、トラック召喚というネタをなんでもありのやりたい放題やり倒せる武器として振り回せなかったんですよねえ。おかげで、小ネタや掛け合いのキレに関しては、実績のある作家さんらしく面白さがついてまわっていたのですが、大きな物語としての面白さに関してははっちゃけが足りなかったかな、と感じる部分もありました。
その分、中盤から登場人物が主人公含めて全員女の子、というところをいかしたように、やたらと百合百合しい女の子同士の友情モノ、かなり女の子同士でイチャイチャしてるようなキュンキュンしてるような展開になっていたのは、これはこれでご馳走さまでした!

八薙 玉造作品感想

多分僕が勇者だけど彼女が怖いから黙っていようと思う ★★★   



【多分僕が勇者だけど彼女が怖いから黙っていようと思う】 花果 唯/bun150  ファミ通文庫

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「貴方こそ勇者様です!」王都から来た聖女はそう決めつけてくるし、聖剣を名乗る棒きれの声も聞こえてくる。けど僕は単なる村人で、僕のことを常に気遣ってくれるけど魔王より怖い幼馴染みのアリアと幸せになるのが人生の目標なのだ。それなのに聖女と聖剣は強引な手段で僕を勇者にしようとするし、神託を聞きつけた魔物まで村に押し寄せてきて―!?幼馴染みのために勇者になりたくない少年は幸せを掴めるのか!?希代のファンタジーラブコメ開幕!

タイトルでは彼女が怖いから、とネガティブというか受動的というか、受け身な物言いになっていますけれど、実際は仕方なく黙っているのではなく、アリアへの愛故に積極的に勇者であることに背を向けているんですね、この主人公であるルーク。
アリアの方もやたらルークへの当たりが強くて攻撃的なのですけれど、ルークを好きなことは彼自身にも周りにも全然隠していなくて、ぶっちゃけ相思相愛なのですよ、この二人。
アリアのあのやたらとルークにキツイ物言いをする部分や独占欲が強いところに苦手意識を持つ方も多いというのもまあわかるところではあるんですけれど、個人的には好き好きオーラを積極的にぶつけて甘えたところもよく見せてくれるので、あんまり気にならなかったり。何しろ、肝心のルークがアリアのその態度を含めて好きで好きでたまらない、というのをこちらも隠しもせずにばらまいてますからね。馬に蹴られるってなものです。
そもそも、あのアリアの当たりの強さはルークが両親を突然失ったあとの無気力状態を叱咤するのにはじめた……いや、元からわりとあんなんだったのかもしれませんが、特に強まったのはそれが原因だったはず。そこで優しく慰める、とならないところがアリアたる所以なのでしょうし、ルークが立ち直ったあともそうした態度を緩めることができないあたりの不器用さは、ある意味惨憺たるものなのかもしれませんが、アリアがあのルークへのきつさを緩められないのはそれだけ不安が解消されなかったからなのかもしれません。薄々、ルークの特異性にはアリア、気づいていたみたいですし、あの独占欲もそうなんですけれど、ルークが自分の元から突然消え去ってしまう気配というのをずっと感じていたようにも思えるのです。そこで優しくベタベタ甘えることができずに、拘束力を高めてしまうあたりが、アリアたる所以なのでしょうけれど。
聖女さまに悪女呼ばわりされても致し方ない部分はあるんだなあ。
しかし、ルークにとってはそれでいいのであるからして、余計なお世話なんですよね。
ルークの、世界なんてどうでもいいから、自分が守りたいのはこの村と何よりアリアであるからあとは知らん、という断固とした姿勢であり、一つの覚悟であるそれは、そりゃ世界を憂う騎士さまなどからしたら言語道断なんでしょうけれど……。
勇者としての使命とか強き者の義務とか、そんなの村人からすれば知らんがな、てなもんですよね。
村から出たこともないただの村人だったルークにとっては、世界とはすなわち住んでいる村のことで、それ以外の外の世界のことを大局的見地から考えろ、と言ってもなかなか難しいことのはず。何しろ、幾らでも情報が入手できて自分の住んでいる土地以外のこともなんでも知ることの出来る、そして幾らでも入ってくる現代と違って、外との行き来などたまに来る行商人くらいの僻地の村ってのは情報的に隔絶されていて、魔王だのなんだの言われてもそりゃピンと来ないと思うんですよね。
その意味では、ルークは自分でも言っている通り正しくただの村人なのである。そんな彼が外の世界よりも村と愛する人をそばで護り続けたい、とその身に宿った力の使い方としてそう考えるのも、決して無理からぬことなんですよね。
小賢しい奸智を用いて、自分とアリアを引き離そうとする外から来た聖女だの騎士だのと言う連中の物言いに耳を傾けるいわれはどこにもありませんし。
価値観の多くが異なっているために、聖女さまの勧誘とか甘言とか、ルークの琴線に触れることが全然なかっただけになおさらに。彼女、自分の価値観や好意を押し付けてそれを喜ばれると思っていたようなので、そのへんは仕方ないかと。まあ彼女だって上流階級どころか都会の人間とは異なる村人の、しかも頑なな向きのあるルークの考え方を想像せよ、というのも難しかったのでしょうが。
その意味では騎士様のほうが、ズバッと鋭い指摘を投げかけてルークを心を刺してきているのですが、あそこでブレないあたり、アリアへの愛情の重さはなにげにアリアからの歪なくらいの愛情の重さと釣り合ってる、という意味でもお似合いではあるんですなあ。
図らずもあのまま酷い形でアリアとルークを引き離していた場合、ルークって勇者として世界を救うどころか逆に恨んでえらいことしでかしそうな一面もありそうな気がしますしw
なので、やたらとポンコツ気配を醸し出していた聖剣が意外にも柔軟な考え方で間を取り持ってくれたのは幸いだったのではないでしょうか。こいつが一番聞く耳持たなさそうに思えたのに、伊達に何人もの勇者の手を渡ってきたわけではなかったのな。
まあどれだけルークが世界よりもアリアを優先したい、と言っても魔王を放っておいたらいずれは自分たちが住んでいる村にも魔王軍の災厄が襲いかかってくるのですから、関係ないなんて言ってられないのも確かなんですよね。遅いか早いかの違いでしか無いし、遅かったらそれは致命的になってアリアや村を守るという覚悟すら台無しにしてしまいかねない。
とはいえ、聖女様はやり方がほんと下手くそというか相手側の事情を鑑みないやり方だったので、その辺はルークの気持ちもわかるんですよね。
一番ほっこりさせられたのは、やはりアリアの弟であるロイでした。大好きな義兄ちゃんがほんとは凄い人なのに、誰もそれを知らず誰にも認めて貰えないのが悔しくて、だからルーク兄ちゃんにはちゃんと勇者になってみんなにその凄さを知ってほしい、認めてもらいたい、とむちゃをしてしまう姿は、大事な家族を正しく評価して欲しい、という幼いながらもほんとにルークを大好きで大切に思ってることが伝わってきて、そりゃルークも心温かくなるよなあ。彼にとっても、大事なものがアリアだけではなく、アリアを含めた彼女の家族、ひいては自分の家族となる人たち、というのが再認識されるエピソードでもあり、何気に物語の重要な要となるエッセンスでもあると思うんですよね、ここ。
とりあえず、アリアはメシマズに関してはルークに甘えずにもうちょい改善に必死になるべきだと思うぞ。

F級討伐屋の死にスキル 「死ね」と言ってはいけない理由は? ★★★   

F級討伐屋の死にスキル 「死ね」と言ってはいけない理由は? (ファミ通文庫)

【F級討伐屋の死にスキル 「死ね」と言ってはいけない理由は?】 黒九いな/ bun150  ファミ通文庫

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その必殺は無意味!? 竜の棲まう世界での異能アクションファンタジー!

討伐屋になって二年。未だに最低のF級のジンは、ギルドで憐憫の目を向けられても、頑なに単独クエストを続けていたが、C級装備の美少女エインに「秘密をバラす」と脅され彼女とパーティーを組むことになってしまう。しかし、楽勝のクエストのはずが、D級の粘竜に繁殖対象として襲われ、エインはあっさり貞操の危機に! やむなくジンは“あの力”を発動させるのだが――。その"必殺"は無意味!? 最弱のスキルを持つ少年のアクションファンタジー!
これはお父ちゃん病むわなあ。人の死に方にも人間としての尊厳みたいなものがあって、それが踏みにじられるような死に方というのは誰だってしたくないし、見たくない。見ればそれだけで瑕になる。その意味では、このお父ちゃんが即座に発狂しなくて正気を保とうとしたのは深い愛情だったのだろう。でもだからこそ、より酷い惨劇と憎悪を招いてしまった、と言えるのだろうけれど。
主人公のジンの過去が壮絶すぎて、筆舌に尽くしがたい。若干おかしくなっているところはあるものの、ほぼ健全で善良な精神性を保っているのが不思議なほど、というか異常なくらいなんですよねえ。討伐屋稼業をはじめて以来、ずっと最低ランクのまま貧した生活を送っていたものの、何気に周りの人たちに虐げられたりバカにされたりすることなく、けっこう生暖かく見守れてたりと人の悪意に晒されるようなことが少なかったから、というのもあるのかもしれないけれど何よりも彼の心を支える出会いがあったからなのだろう。
尤も、そのかけがえのない出会いが今となっては彼を縛るトラウマとなり、新しい呪詛となっているのだけれど。その呪いに自ら殉じて、残った人生のすべてを叶うことのない願いに費やし、代償行為を以って返しきれない悪夢を清算し続けているのだけれど、彼の偉いところはその行為を一つの信念にまで昇華しているところなのでしょう。代償行為なんてのは、それこそ何も考えず何の想いも込めず自動的に、反射的に行うようなもので、そこに意思なんてなかなか籠もらないものだろうに。
茫洋として希薄に見えて、過去に囚われているように見えて、幻影ではなくちゃんと今、自分の目の前で助けを求めている人の声を聞いて、その姿をちゃんと見据えて、助けようとしている。代償行為ではあっても、過去に助けられなかったあの娘の代わりに、なんてその人を見ていないなんてことはしていない。あれだけ呪われながら、それは本当に偉いと思う。だからこそ、今は彼に向けられる好意や愛情に応えられないとしても、そのぬくもりを否定しないでほしい。彼がいつか報われることを願うばかりだ。
正直、彼のスキルはあまりにも凄惨すぎるし、その過去にまつわる因縁は不吉や不幸をとめどなく引き寄せてしまいそうで、彼と一緒に行動するのは大変だろうけれど、エインにはヒロインとして頑張ってほしい。そのトンチキさとポンコツさを伴う真っ直ぐな好意は確かに、彼の救いになってるから。

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 2 5   

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ (2) (角川スニーカー文庫)

【CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 2】 玩具堂/bun150 角川スニーカー文庫

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美遥との同居を始めて1週間。同じベッドで寝たりと毎日がドキドキなのに、今度は美遥が遊の学校に転校してきて!?幼馴染みの冬風も交えた三角関係で、クラス中が大騒ぎに。一方、ゲーセンデビューしたハルハは、不良っぽい女の子・神奈桜と仲良くなっていた。そんな時、魔法の世界ウィザーズ・グレイズで新たなハダリーズ事件が発生!!調査を依頼された遊だったが、そこで出会ったのはゲーム世界の“幽霊”となった神奈桜だった!?
ふへへへ……いかん、変な笑いが漏れてしまう。ぐふふふ、これよこれ、このガッツリとした手応え。行間にみっしり詰まった登場人物たちの感情、想いの密度の濃さ。複雑怪奇な人間関係、心理の錯綜。これだけ手応え、歯ごたえを感じさせてくれる、中身のボリュームたっぷりの作品は昨今やっぱり少ないので、こういうのの直撃をガツーンと食らうと、キタキタキターとテンション上がってしまいます。
いやなんですか、あの美遥の転校してきた直後の、教室における冬風との直接対決。学校の教室という場所を舞台にしたシーンとしては、思い浮かぶ限り三指に入る鮮烈な印象を残す名シーンですがな。
今回、この二巻は幼なじみの冬風が美遥に対抗して、これまで関わってこなかったCtGのゲームを初めて、そっちで密接に絡んでくるのかなあ、と思ってたんですよ。普通なら、そういう展開だったはず。ところが、一向に出てこない。冬風は現れない。冒頭に凄まじいインパクトを残す美遥との修羅場シーンを演出したあとは、ぷつりと音沙汰なくなってしまう。あれ? どうしたんだろう、と気にはしていても、本編は本編で人付き合いが決してうまくない美遥の、アップアップしながらも独特の立ち位置を確保していく転入生生活や、ハルハと仲良く(?)なった中学生神奈桜が絡む、新たなハダリーズ事件の緊迫した展開が続き、冬風の事にばかり意識を傾けては居られない充実ぶりを見せていて、今回は埋伏段階なのだろう、と頭の片隅の方に追いやっていたわけです。冬風の事を気にしなくても、というか気にならなくなるくらい、迫真の展開が続いていて盛り上がってたんですよね。だからこそ、だからこそ……。
この幼なじみ、すげえわ。
なんというか、ここまで一撃必殺の強キャラ幼馴染はなかなか見ない。本編通してみたら出番、登場シーン数としてはかなり少ないはずなのに、彼女が全部持ってった感すらある。なんという強烈極まる存在感!!
これは、単に読者であるこっちへの印象度という意味合いだけじゃないんですよね。ダイレクトに、主人公の遊への存在感であり、また冬風をライバル視している美遥の衝撃度でもあるのです。
美遥にとって、遊の存在というのは複雑怪奇で未だ定まらぬものです。ゲーム上では長らくパーティーを組み、結婚までしている仲間であり、人慣れない美遥にとっては数少ない身近な存在。しかし、現実世界では全く面識がなかったところに、突然ハルハというイレギュラーの存在によって同じ家で同居し、寝食を共にする事になった相手。家族という存在に、どうやら一筋縄でいかない懊悩を抱えている彼女が、初めて手に入れた「大切な家族」。多分、まだはっきりと彼のことを異性として好きだとかいう感情は持ちえていないはず。しかし、意識し気になる相手であり、ハルハを間に挟んだ家族であり仮の夫婦であり、ゲームの中ではなく現実でも信頼を寄せれる相手。今、一番身近な相手。今の美遥の目線は常に遊に向けられていて、手を伸ばせば触れられる位置で彼の内面も含めて、その形、在りようを捉えようと模索している。
ところが、その肝心の相手である遊は……生活を共にする、そして一緒にハルハを育てる自分を常に気にかけてくれてはいるものの、その心は自分の方には向けられていない。彼の心は、冬風の方に向けられている。一緒に生活し、夫婦同然の日々を過ごして、ハルハの為に一緒に現実でもゲームの中でも肩を寄せあって協力して、助けあって、頑張っているからこそ、美遥には遊にとって冬風の存在がどれほど大きいか伝わってくる。
美遥にとっての遊の存在が、いったい何者なのか定まっていないからこそ、その相手の心が自分ではない相手に奪われてしまっている、ということが彼女にとってどれほど焦燥させるのか。
面白い、本当に面白い。美遥という少女の冬風への対抗心、敵愾心、そして痛切な敗北感。今や家族同然でありながら、しかし実際には何者でもない自分と遊との関係のあやふやさの中に、自分なりの確かな足場を築きあげようとした時、自分と彼だけの領域だと思っていた場所ですら、全く彼女に敵わないのだと思い知らされた時のあのぶん殴られたかのような、美遥の衝撃が、敗北感が、悔しさが……たまらん、たまらんですよ!
もう一方の冬風の方も、決して多くない登場シーンの中に、これでもかと遊という幼馴染に対する深く激しい、しかし決して真っ直ぐではなくうねって曲がってドリルのように螺旋していて、グリグリえぐってくる想いが込められ、語られていて、もう歯ごたえぱねえってえの。
そして、そんな冬風に対応して、往還して、遊もまた冬風という幼馴染の存在が自分の中に焼き付いている様を、こいつはまた無自覚に垂れ流していてさあ……もうこの三角関係、たまらん、美味しすぎる。
ぶっちゃけ、この段階だとあまりにも遊と冬風という二人の関係に割って入る隙間が見当たらないんで、はるかに美遥がどうしようもないところにいる気がするんですけどね。あのラストシーン見せられるとなあ。冬風は、遊と母親の関係をずっと間近で見続けた上で、彼のトラウマから心の傷から全部承知しているわけですしねえ。
しかし、これが単純な三角関係なら、それこそ美遥に太刀打ちのしようはないのですけれど、ここにハルハという遊と美遥を親として慕う少女の存在があり、仮とはいえ家族として三人が成立している事実があり、亡き母親が作ったゲームが政府を巻き込み、ゲームの範疇を逸脱した新人類の創造という段階にまで踏み込んだ危険な領域にまで足を突っ込んでいて、一筋縄ではいかない状況にあるんですよね。美遥の内面や人格に深く関わるであろう彼女の家庭環境についてもまだ詳しく語られていませんし。
うん、何もかもまだ始まったばかりじゃないですか。ハルハと新キャラの桜の話も、若い親たちに負けず劣らず鮮烈で、ゲーム内での展開も前回よりもどんどんおもしろくなってきていて、ヤバいです、初っ端から終わりまで、終わってもなお次の展開に想いが馳せて、ワクワクが止まらない。

これは、久々に面白さに悶絶しながら楽しめる傑作の予感!!

1巻感想

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─4   

CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ (角川スニーカー文庫)

【CtG ─ゼロから育てる電脳少女─ 】 玩具堂/bun150 角川スニーカー文庫

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VRMMOゲーム「CtG」で、春日井遊は初対面のミーファと気楽に“結婚”する。でも娘のハルハが生まれて、まさかの子育てスタート!?しかも
「きたよ、おとーさん!」
「く、釘宮です」
なんと現実世界にも、実物のハルハとミーファの中の人・釘宮美遥が登場!実はハルハは秘密の計画で創られた“新しい人類”だったのだ!!遊と美遥は、現実とゲームの両方で、人類の未来に関わる(?)壮大な少女育成に巻き込まれて!?

これはガチ修羅場の予感!!
あらすじだけ見てると、ネットゲームで知り合った女の子とリアルで生活するようになって一緒に子育て、とまあ緩い感じのラブコメみたいに見えるんだけれど、そこはそれ【子ひつじは迷わない】の玩具堂さんである。コミカルでありながら、その心理描写はさながら「なだらかに斬る」という風な切れ味の青春小説の雄。とてもじゃないけれど、頭を空っぽにしてドタバタラブコメを楽しむ、なんて気楽に構えては居られない。
相変わらず、語らずしてその内なる心を表現する、という手練手管は健在で、釘宮美遥と春日井遊の急接近に動揺する小槌冬風と、遊と冬風の微妙な気持ちの交感に気づいていき複雑な心境を募らせていく美遥の、この想いの醸成が実に素晴らしいんですよね。
遊のVRMMOゲーム「CtG」との関係も一筋縄では行かなくて、この主人公は唐突に訪れてしまった家庭の大きな変化に、未だ適応出来ないまま必死に決着をつけようと足掻いているさなかで、今回の一件に遭遇してしまった訳ですが……彼自身が思っている自分のことと、冬風から見た彼の母親への感情から今の状態に至る様々な事情の認識の差異。これは冬風との今の距離感にも繋がっていて、実は遊は冬風に対して……という感情の向きも含めて、この二人の間だけでも話を作れるに十分なくらいに絡み合っているところに、さらに複雑な家庭の事情を背景に持つ美遥が、本来ありえないベクトルからこの二人の間に割り込んでくる事になるわけです。美遥は最初、割り込んでいたという事実認識すらない状態からはじまったお陰で、ハルハの件も含めて心情的にシッチャカメッチャカに引っ掻き回されることにもなるんですが……いやあ、この三人のまだ何も始まっていないが故にこれ以上無くこんがらがってしまった三角関係が、もう素晴らしいの何の。
と、ここにVRMMOゲーム「CtG」が深く深く絡んでくるんですよね。ハルハの存在の重要性は此処にある。遊にとって「CtG」はもはや逃れられない因果であり、そこに秘められた自分との因縁を解き明かさなくては前にも後ろにも進めない。そこに、ハルハという「娘」の存在によって、美遥との関係ももはや精算出来ないものになっている。いずれにせよ、「CtG」は間違いなくこの青春劇の要となっているわけです。国家が絡む陰謀も、そのヘヴィーさに拍車を駆けているわけですが、冬風もまた遊と「CtG」の関わりの深さと重さを知るからこそ、今までそれを忌避し、そして今自分から飛び込まざるを得なくなっているわけで……。
面白い……。
ぶっちゃけ、ゲーム内でのバトルは程々程度の味付けでいいと思うので、それ以上に濃厚に少年少女たちの気持ちのぶつけあいにスポットを当ててほしいなあ。やっぱり、この玩具堂さんはこの辺りの機微にこそ、その図抜けた筆力を発揮する人だと思うので。

 
12月2日

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11月28日

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11月27日

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(カドカワBOOKS)
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(TOブックス)
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11月9日

(ドラゴンコミックスエイジ)
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(角川コミックス・エース)
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(KCデラックス)
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(シリウスKC)
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(講談社コミックス)
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11月6日

(角川書店単行本)
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(SQEXノベル)
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11月5日

エンターブレイン
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(ドラゴンノベルス)
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(PASH!コミックス)
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(フロース コミック)
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(アフタヌーンKC)
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(ヤンマガKCスペシャル)
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