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mmu

俺の女友達が最高に可愛い。2 ★★★★   



【俺の女友達が最高に可愛い。2】 あわむら赤光/mmu GA文庫

Amazon Kindle BOOK☆WALKER

バイト先の女友達も最高に可愛い!?
「お前、俺のこと好きだったの!?」
中村カイ、16歳。人生で初めて女の子から告白され、しかも相手は美少女――仲良くしていたバイトの後輩、アニメ大好き布袋琴吹さん!
青天の霹靂とも言えるこの事態にカイの頭は大混乱。琴吹は嫌いではないが「友達として好き」と「異性として好き」の境目はどこにある!?
一方、琴吹は果敢な猛アタックで、
「でしたら、まずはお試しデートで」
と、絶妙な提案を持ちかける。豆腐メンタルなはずの後輩の、懸命かつ健気なアピールをカイも無下にはできず、お試し交際してみることに。
そして始まる、人生初ガチデート。でもその場をジュンに見つかり――
ピュアフレンドラブコメ第2弾!!
おぅおぅおぅ、くっそ可愛いなあこの後輩ちゃん!
まずこの表紙絵が最高じゃないですか? これほど表情豊かでキャラクターが伝わってくる日常のワンシーンを切り取ったような表紙絵はなかなか見ないですよ。
お試しデートってラノベのラブコメではなかなか実行まで漕ぎ着けられないコンテンツなんだけれど、あっさり何の障害もなくデートまでたどり着けた上でちゃんとデートとして二人で一日中存分に楽しめた、という所に中村灰という少年のラブコメ主人公としての類を見ないポテンシャルを感じるのだ。
この子、一般的なラブコメ主人公と戦っているステージの種類が違う感じなんだよなあ。ラブコメ的環境や人間関係に対しての当事者意識というか視点が一般的なそれとどっか違うんですよね。自分の中のロジックというか。恋愛が面倒くさいという考え方自体は珍しくないと思うのだけれど、それを女の子と接する事が面倒くさいとイコールになっていない、或いは同世代の女性に対しての接し方が熟れていて意識の壁を持っていないというか。
よっぽどジュンに女の子との接し方を鍛えられたのか。いや、そもそもジュンとこういう関係になれた時点で女性への接し方が違うんですよね。決して相手を女として見ていないわけじゃなく、ちゃんと異性として認識している所なんぞも顕著だし、凄く尊重もしているし。馴れ馴れしいわけじゃないんだよなあ。
それは藤原怜奈との関係でも見られるところで、彼が女性と「友達」を出来る資質なのだろう。
でもこういう男の子って、女性の側からしても負担が少ないと言うか楽なんですよね。いや、楽どころか男に対して、というか他人に対して接するのに問題を抱えていたり色々と気を回したりしてエネルギーを使ってるタイプとか逆に圧を与えたりするタイプの女の子からすると、中村灰って子はちょっと特別感があるのかもしれない。
中でも布袋琴吹という娘にとってこのバイト先輩は、自分のクソザコメンタルに基づく結構面倒くさい言動を十全理解してくれた上でパーフェクトに対応してくれて、無理することなく自分の趣味とも相性良く、つまり何の負担も感じずひたすら楽しく一緒に過ごせる異性って、人生において一度出会えるか否か、というとんでもねー神物件に見えると思うんですよね。楽どころか、面倒くさい自分をあるがままありのまま見えてもニコニコと楽しそうに受け止めてくれる。そりゃあ、好きになるよねえ。
多分、琴吹という娘もカイとそんなに変わらないレベルで、恋愛とか面倒くさいと思うタイプだと思うんですよね。でも、そんな面倒くさい諸々が全く気にならなくなるのが、異性を好きになるという事。恋愛感情なのでしょう。面倒くさいことが、楽しくすらなるのが恋なのでしょう、夢中になるって事なのでしょう。
しかし、それはどうしたって琴吹からの一方通行に過ぎなかった。
多分、カイにとっての女友達が琴吹だけだったら、彼女と過ごす楽しさは恋愛を面倒に感じる思いを内包していても手放せないものだったでしょう。面倒を踏まえても恋人になる事に否はなかったんじゃないでしょうか。
でも、カイにはもうジュンが居た。ジュンと過ごす時間こそ彼にとって一番であり、何よりも優先される事だった。彼の人生にはもうジュンという存在が欠かせないものになってしまっていたのだ。
それを、布袋琴吹は知ってしまった。自分が彼と恋人となることを望んでも、カイは必ずジュンと友達として一緒にいる時間の方を選ぶだろうという事も、それが選べないのならジュンと一緒に居られなくなるのなら、自分と恋人になる事自体を断ってくるだろう事も。
琴吹はわかってしまうくらいには、このバイト先輩が自分を理解してくれるのと同じくらい、彼の事を理解していたが故の、懊悩の始まりであった。
懊悩の末に、琴吹はカイにジュンと過ごす時間よりも自分を選ぶメリットを、恋人になる事で得られるものの魅力を提示することで、体当たりの自己PRで訴えてくるのだけれど、それは相手にも自分にも1か0かを強いる強硬策だったんですね。否応のない選択の強制は、全部を得るか全部を失うかのハイリスクハイリターンで。同時に今のカイに対しては無謀の特攻でしかなかったのである。
それだけ、琴吹も切羽詰まってたんですね。クソザコメンタルからさらに余裕が失われてはそりゃあ玉砕必至をいい考えと、必殺の攻撃と思ってしまうかー。
カイはよく致命的になる前にインターセプトできたものである。いや、本来なら琴吹のそれは一線を越えたと言える段階だっただけに、カイは琴吹が自分から外そうとしたハシゴを捕まえて下ろしてあげたとも言えるんですよね。バッサリと切り落とすことも何も考えずに流される事もせずに収められたあたりは、やはりこの男ちょっとモノが違う部分があると思います。
それでも、クソザコメンタルにとって自分の暴走を気付かされるというのはダメージが大きいのは事実。なけなしの勇気を特攻に費やしてしまって、この気まずい状況をもう一度自分からなんとかする気力が琴吹にあるはずがなく、まあ動けなくなっちゃいますよね。
それに対して、速攻で連絡取ろうと自分から動いてるカイはほんとこいつ偉いです。でも、どれだけ連絡取ろうとしても全然反応なくてめげてしまうのも当然ちゃ当然なんですよね。
そこで諦めてしまうのか。このまま気まずいまま自然消滅してしまうのか。所詮はバイト先で一緒なだけの学校も違う年齢も違う者同士。そのバイト先でも指導役だった前までと違ってシフトもだいぶ重ならなくなっている現状、そのままズルズルと現状を続けていけば、お互い二度と前みたいな気安い関係には戻れなかったでしょう。
それでいいのか。それでなくなってしまってもいいのか。布袋琴吹と過ごす時間は、無くしたくないと思えるだけの楽しい時間だったのか、琴吹はなくしたくない大切な友達だったのか。
それをわからせ思い出させてくれるのが、背中を押してくれるのが、ここぞとばかりのジュンの親友ムーブなんですよねえ。
ただ一緒に居て楽しいだけじゃない、以心伝心ってのは遊びだけじゃなくほんとに真剣で必死な状況で心を重ねてくれること。その意味でも御屋川ジュンという少女は中村カイにとっての唯一無二なのだろう。
友情も恋も、タイミング次第で簡単に失われてしまうものでもある。ちょっとしたすれ違いで遠ざかってしまうものでもある。それを自分から離さないように

そうしてカイと琴吹は気まずい関係を解消でき、元の位置まで戻った上でコスプレという趣味を通じてより親密に打ち解けた友達として仕切り直し、また琴吹はジュンと本気で遊ぶことで友達として縛られずに楽しく過ごすのが今の自分にもぴったり合うものだと認めて、ジュンと遊ぶのはカイと一緒に過ごすのと同じくらい楽しいと受け入れることになる。

そこから、布袋琴吹という娘が本当は何を考えて動いてたかは描かれていない。ただ行動だけが描かれる。友達として、カイと再スタートした琴吹。でも、彼女の本心はどこにあるのだろう。
きっと、好きという気持ちはなくなっていないだろう。あの感情はなくなるものではない。封じ込められるものでもない。ならば戦略転換か? 強攻が文字通り自爆特攻になりかけたのを反省し、友達という立場からの浸透戦術で徐々に自分の存在をカイに刻み込んでいく方針に転換したのだろうか。
友達として、まずカイにとってのジュンを上回る。それは、カイとジュンの様子を見て自分もあんなふうに先輩となりたい、とベッドの中で悶え転がった琴吹の様子を思い返せば、決してなくはないと思うんですよね。
でも、恋人はまだ無理で友達のままがより楽しいというのも嘘じゃなく、本心でもあると思うんですよね。今の自分では、カイの恋人にはなれない。なれるところまで、彼の心の居場所にたどり着いていない。
でも、琴吹が現状の友達関係を維持していくだけのつもりじゃないのは、ラストシーンからも伺える。友達という枠組みのまま、実際のカイと自分の友達関係の内実をどんどんと更新していくつもりなんじゃないだろうか。先へ先へと進んでいくつもりではなかろうか。
閾値を超えるのを虎視眈々と待つ、という風に。
でも、ジュンとカイの関係はその閾値を最初からぶっ千切ってる関係でもあるんですよね。既にもう、望めばどこまでもいけるだけの到達してしまった関係の深度でもある。だから、二人は現状維持で満足していて、友達という関係に対する固定観念やジュン兄の王子先生がマメに設置する制止ラインの範疇で収まっているとも言える。時々、無意識に友達関係というレベルを振り切った行為をナチュラルにしてしまっているけれど、友達という関係の標準点は早々変わらなかったと思う。
でもむしろ、琴吹がぐいぐいと友達のまま友達ならこれも普通、という行為を先に進めていってしまうなら、この友達の標準が変わっていく。ジュンとの関係もじゃあ友達なんだからこれくらいしてもいいよね、という具合に心理ハードルがなくなっていく可能性は否めない。
既に膝枕とか恋人もかくやという行為を平然としてる二人に琴吹が負けずに追いすがった場合、ジュンとのそれがほんとなんでもありになりそうじゃないですか。
琴吹との友達関係強化は呼び水、或いは火に注ぐ油、既に通常と全く異なるレベルの違う友達関係がこれも自分たちのような友達同士ならありというバイアスになるんじゃないか。
ジュンとカイの友達関係の、さらなる起爆剤として刺激とか対抗意識によるエスカレートではなく、友達同士ならこれくらい当たり前という意識の基準範囲の通常からの逸脱、つまり二人にとっての自然がもっともっと深い所に行ってしまうのを期待してしまうのだ。
まあそうなると、琴吹ちゃんも同様にとんでもない深みに一緒にハマっていく事になるので、ほんとこれどうするんだ、という人間関係になってしまい兼ねない期待なのだけれど。
いやしかしこれほんとに、着地点どのあたりに見据えてるんでしょうね。はたして、友達を最後まで貫いて友達関係の新たな地平を切り開くのか、それとも恋愛は面倒という意識をぶち破るくらいの好きを芽生えさせて、やっぱり友達ではいられなかったというランディングにするのか。
いずれにしても、この子たちが本当に心から望んで喜べる結末が見れたらなあ、と思います。個人的には行き着く所まで逝ってしまったアブノーマルなまでの友達関係の成れの果てを見てみたいという歪んだ願望ガガガw




侯爵令嬢の借金執事 許嫁になったお嬢様との同居生活がはじまりました ★★★   



【侯爵令嬢の借金執事 許嫁になったお嬢様との同居生活がはじまりました】  七野りく/mmu 角川スニーカー文庫

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Kindle BOOK☆WALKER

父の作った膨大な額の借金、さらに祖父と先代侯爵の遺した誓約

『子供達を結婚させ、一族となろう!』

により、侯爵令嬢エミリアの執事兼、許嫁となったジャック。
対するエミリアは――「い、言っとくけど、貴方の許嫁になったつもりはないからっ!」
「! そうだよな! 破談になるよう頑張ろうな!」「……バカ」

しかし、言葉とは裏腹に片時もジャックの側を離れようとせず、帝国魔導学院にジャックを入学させ、
自分を頼るように仕向けるが――金はないけど器用なジャックは一人で何でもこなしてしまう!
(少しは私の気持ちも考えなさいよ……!)

『公女殿下の家庭教師』著者、新シリーズ始動!
ツンデレお嬢様×借金執事、甘々なお屋敷同居生活スタート!

うん? うん? これ執事になった、という事になっているけれど、執事らしい事一切していないように見えるんだけど。仕事をしていない以前に、態度姿勢言葉遣いも主君令嬢に仕えるバトラーのものじゃないんですよね。
ただこれ、ジャックのせいじゃなくて侯爵家が名目だけ執事にして常にエミリアと一緒に居るための理由をこじつけたせいなので、ジャックは執事として教育を受けたわけでもなく執事としての仕事を教示されたわけでもなく、上下関係皆無の態度もむしろ侯爵家側からそのように、と促された向きもあるので、繰り返しになるますけどジャックが全然執事していないのはジャック自身になんの責もないのです。
でもジャックが全然執事していないのもまた事実! これタイトル詐欺じゃないの?
そもそも、婚約者として引き入れたい侯爵家が彼を執事にする必要性って、皆無なんですよね。ストーリー展開ゆえの必然ではなく、主人公を執事にしたいから、という設定ありきな事になってるんじゃないだろうか。
そもそも、ジャックの扱いが完全に間違えている気がするんですよね。彼は辺境出身の貧乏貴族の子息なので、貴族の子女らしい所は殆どなくて野生児じみた野趣があり快活で後腐れないスッキリとした性格をしていて、背の低さを気にしている可愛らしいところもあり、言ってみれば好漢なんですよ。非常に気のいい気持ちの良い好人物だと言えます。
この子には、誠心誠意真心をもって話せば大概のことは聞いてくれると思うんですよね。変に借金で首輪をつけて、執事なんて役職で無理やり一緒に居させる、なんて真似はむしろ遠回りになってるんですよね。実際、侯爵家の意図もエミリアの真意もジャックは見事に勘違いしてしまって、相手のことを思ってなるべく距離を置こう、と最初の段階で心がけようとしてしまっているわけですし。
彼への対応としては悪手にしか見えないんですよねえ。
エミリアの態度も問題である。ツンデレはいいんだけれど、なんでこの娘ってジャックにツンツンしてるんだろう。素直になれない性格だから? 昔のこと覚えていなかったのを拗ねているから? あれだけ好き好きオーラだしてベタベタしてるのに、無理やりツンツンしているように見えるんですよね。そういうキャラだから? そういう設定だから? うーん、エミリアという娘さんのキャラとして積み上げられたものは、あのジャックを好きで一生懸命好意を伝えようとしているところ、可愛くあろうとしているところであるように見えるんですよね。でも、ツンツンしているのは無理やり接続された属性に見えてしまって、話の流れそのものや作品の雰囲気を阻害してしまっている気がします。実にもったいない。
それに、彼女のツンってエミリアを嫌な子に見せてしまってると思うんですよね。彼女のヒロインとしての魅力につながっていないどころか邪魔しているようにすら見えてしまう。おまけに独りよがりで自己完結して、結局ジャックばかり見ているようでなんにも見えていなかったようになってしまっているし。
これ、全部ジャックが察して汲んでくれたから良い方に転がっただけで、ジャックの姉ちゃんが借金返済するから弟返せ、と言ってきた段階で借金ネタは大失敗だったのが露呈しているし、エミリアの現状をちゃんとジャックに伝えていれば、婚約者問題もここまで拗れなかっただろうしなあ。
殆どジャックの好人物っぷりに救われてるんですよね、これ。
ネイもあれ、なんでジャックとマジになって戦ってたんだろう。あそこで彼が本気になる理由が本当にさっぱりわからないんですけど。ジャックとの決闘、八百長の出来レースだと話が盛り上がらないから? さすがにあそこでネイが頑張ってしまう理由がわからなくて、首を傾げてしまいました。自分の恋路的にもまったく勝つ理由なかったのに。
なんか、全体的に最初に用意した設定やプロットに強引に寄せることで、自然なストーリー展開やキャラクターの感情の動き方に違和感を催してしまうような作りになってしまっていた気がします。
個々のキャラクターの描き方や、掛け合いの溌剌さ、好きな気持ちが目一杯に籠もった甘酸っぱい言動など、見るべき所はたくさんあっただけに、ちょっと残念な部分が目立ってしまった気がします。
あとあれ、自分はどうも相手に聞こえない小声でブツブツ本音をつぶやく会話はあんまり好きじゃないたみたいです。単にこの作品でのそうした手法の扱い方が好みじゃないだけかもしれませんが。

七野りく作品感想

俺の女友達が最高に可愛い。 ★★★★☆   



【俺の女友達が最高に可愛い。】 あわむら赤光/mmu GA文庫

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Kindle BOOK☆WALKER

多趣味を全力で楽しむ男子高校生中村カイには「無二の親友」がいる。
御屋川ジュン――学年一の美少女とも名高い、クラスメイトである。
高校入学時に知り合った二人だが、趣味ピッタリ相性バッチリ!
ゲームに漫画トーク、アニソンカラオケ、楽しすぎていくらでも一緒に遊んでいられるし、むしろ時間足りなすぎ。
「ジュン、マリカ弱え。プレイが雑」
「そゆって私の生足チラ見する奴ぅ」
「嘘乙――ってパンツめくれとる!?」
「隙ありカイ! やった勝った!!」
「こんなん認めねええええええええ」
恋愛は一瞬、友情は一生? カノジョじゃないからひたすら可愛い&ずっと楽しい!
友情イチャイチャ満載ピュアフレンド・ラブコメ!!

週五で家に遊びに来るって、小学生か! という入り浸りっぷりで、一緒に過ごしている時間も密度も桁違いだ。これだけ家に居たらそりゃ家族とも顔を合わせるし、今となっては気軽に晩御飯も一緒に食べていく。
でも友達。恋人じゃなくて友達。ジュンが来るのは一緒に遊ぶため。一緒に遊ぶのが楽しいから、一緒に過ごすのが楽しいから、一緒にいるだけで好きだからじゃない。でも、それは好きじゃない、という意味でもないんですよね。
友達関係と恋人関係の違いってなに? と、改めて改まって考えてみるとさてはっきりと明確な定義付はできるだろうか。
恋愛感情のある無し? でも、好き同士でだって恋人にならなかったら、それは友達のままだ。それは恋人という関係に進展しない前段階とも言えるし、新しい関係に踏み込めずに足踏みしている、とも捉えられる。そんな状態のままのラブコメなんて山ほどある。
でももし、その友達関係に……親友という関係に満たされていたのなら、敢えて恋人になる必要はあるのだろうか。
恋人になる、というのは一種の専属契約だ。お互いを最優先するという約束であり、付き合うという形を整える事で周囲にも専有を宣言するもの、と言っていい。その代わり、恋人という関係を成り立たせるために、幾つもの体裁や義務が生じることになる。もちろん、その範囲は各カップル次第で多大な制約下におかれる恋人関係もあれば、野放図なくらいお互い自由である恋人関係もあるだろう。
でも、カイとジュンにとっては恋人関係になることによって生じるであろう様々な縛りや付き合い、しがらみは自分たちにとっては不必要、と捉えたのだろう。だから、彼らは恋人になる必要性を感じていない。親友同士でいい、と思っているのだ。
恋人じゃなくて友達だと、出来ない事も多いだろう、と人はいうだろう。でもそうかしら?
それは、固定観念じゃないのか?
所詮、お付き合いなんてのは書面で契約したわけじゃないただの口約束だ。うん、口約束でも法的義務が生じる場合はあるけどね、でも明確な恋人同士でないとやっちゃいけないこと、その胸に生じさせ通じあわせてはいけない思い、なんてのは「無い!」んですよね。
だからお互いに対する同意と信頼があれば、彼氏彼女という枠組みに入ってこそ育むべき、なんて思われているあれこれだって、別になんら行っても構わないし、不誠実でも不埒でもないのである。

カイとジュンも、友達という関係に拘りつつも友達という関係によって連想されるだろう形式には何ら拘ってないし、縛られても居ない。好きという感情の大きさだって、友達という枠に連想される枠に押し込めようとしていない。大好き、という感情をまったく憚っていないし、異性であることをことさら意識しないように、なんて無駄な真似は一切していない。好きだし、異性として意識しているし、時にはエッチな気分になるけれど、そこにお互い親友同士という絶対的な信頼があることでそんな感情を一方通行ではなく、共有できている。
でも、これってお互いの感情の量や深さがちょうど釣り合っているから、とも言えるわけで危ういバランスの上にある事は忘れてはいけない。そんなあやふやな釣り合いへの不安から、恋人という枠組みの中に自分たちを収めて安定させよう、具体的に関係を明確化することによって……そうして恋人という状態を維持しようとお互い努力することを義務化することで安定化を図ろう、というのが恋人になるという事の大きな効果の一つなのだろう。
そうした安定性が、行き過ぎた親友関係には存在しない、とも言える。
繰り返し、になるのかな。カイとジュンを見ていると、二人はお互いを友達であり親友であり、恋人じゃないしなろうと思わない、と明言しているけれど、二人の間にあるのは友情でしか無い、なんて言い方は一切していない。恋人という枠組みに自分たちを押し込まないようにしようとして、逆に親友という枠組みに自分たちを押し込んでしまう、という窮屈な真似はしていないんですよね。
変に親友という言葉から連想される固定観念の枠組みの中に自分たちを押し込めてしまうと、それはそれで無理を生じさせて関係を破綻させてしまう、という無意識の回避が生じているのかもしれない。
お陰で、彼らの関係はなにものにも縛られていない。自由だ。なんの枠組みも柵にも囚われないまま、思いっきり羽根を伸ばして寄り添い合っている。
周りの人たちは、彼らのそんな特別な関係を把握しきれず、自分たちの理解できるところにはめ込めて捉えようとしているけれど、それじゃあきっとカイとジュンの関係はわからないだろう。
プリンス先生は、感覚的に理解したのかもしれないね。もしかしたら、二人の関係の発展性についても。だから、自分たち夫婦関係を取り戻して、その素晴らしさを証明してやりたい、と感じたんじゃないだろうか。
うん、そうなんですよね。ジュンとカイの友達関係って、そこが終着点じゃないんですよ。決して行き止まりの関係じゃない。彼らは友達のまま、親友のままどこまでも行ける。恋人という建前の関係性を取り込まないだけで、彼らの内側は自由で広大だ。友情も好きも否定しないまま肯定されて内包されている。だから、そのままどこまでも行けるのだ。
知っているか? 男と女は、恋人にならなくても「結婚」できるんだぜ?
友達のまま、好きになってもいいじゃない。親友だからこそできるエッチもあるだろう。そして、一生に二人と居ない掛け替えのない親友同士だからこそ、結婚という形で人生のパートナーになることだって可能なのだ。
もっとも、結婚には恋人どころじゃない義務や成さねばならないしがらみが生じる。結婚までしてしまう覚悟があるのなら、なんで恋人にならなかったのだ、とも思うだろうけれど。
うん、彼氏彼女になるどころじゃない重さが生じるからこそ、人生を共にするという覚悟を証明するからこそ、軽々に離れられなくなる本物の契約だからこそ、無二の関係に相応しいという体もあるんじゃなかろうか。
……いささか先走ってしまったけれど、ジュンとカイの間にある親友という関係は決して行き詰まったものでも停滞したものでもない、どこまでも一緒に進んでいけるだけの掛け替えのない自由のもとにあるものだ、という認識は定かにしておきたい。
ああ、素晴らしきかな、異性の親友。たった一人の生涯の友。

だがしかし、同時にそれはお互いの暗黙の了解のもとに成立している関係でもある。恋人という、彼氏彼女という、付き合っているという明確な約束、契約のもとに縛られていないということは、そうした契約によって「守られていない」無防備な関係とも言えるのだ。ファイアーウォールで守られていない、決して相手を束縛できないフリーの状態で親友だからといって、いや親友だからこそ相手の人間関係に勝手に口出しなんて出来ない。それが相手のためにならない悪い人間関係なら、友達として悪縁を切るために奮闘するのは大いにあることだろう。でも、祝福スべき新たな関係の成立を友達が自分の利己のために妨害することは、親友同士だからこそあってはならない。

ラストの展開は、まさに二人の関係の構造的惰弱性をクリティカルについてくる、実に唆る展開だった。
相手はぽっと出の雑魚などではない。ジュンに準じる密度と量の時間を共にし、カイの内面や心の動き、状態をよく理解し、その上で導くことまでしてくれている深いつながりを有する存在だ。
さあ、試される時である。ジュンとカイにとって、お互いの語る「親友」とはなんなのかを。


ちなみに、自分王子先生がちょっと好きになりすぎて、ヤバいです。この人、男としてちょっとかっこよすぎるでしょう! あとで明らかになる色々と駄目な部分すらも含めて、内面も外見もイケメンすぎる。ちと夫婦生活義務感とかが前に出てしまってギスギスしているみたいだけれど、カイとのコミュニケーションの中でどうも思う所あったようで、夫婦関係に本気になった様子が伺えるので、この人本気になったら、その情熱が傾けられたら夫婦関係劇的に改変されるんじゃないだろうか、という絶大な信頼が王子先生の人柄にはあるんですよねえ。
いやしかし、ジュンのお兄さんズがどうやら二人の関係の大きなハードルになっていくみたいだけど、ハードル超えたら凄え二人の応援派閥、肯定派になってくれそう。すでにあれ、ジュン抜きで「友達!」状態ですし。
すでにカイの家の方はジュンのこと晩ごはんどころか普通に泊めるのもオッケー状態なのを見ると、二人の家族周りは素晴らしく青信号なのが、何とも素敵すぎる。

いやもう、色んな意味で最高のラブコメ、ラブコメ? 女友達最高小説でした。
ほんと最高ッ、最高ッ!

あわむら赤光作品感想

魔王討伐すら出来る俺、異世界最強の賭博師になる ★★★   



【魔王討伐すら出来る俺、異世界最強の賭博師になる】 セツナセイ/mmu 角川スニーカー文庫

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残業続きのクズミはある日、カジノ大国へと召喚される。王女の説明によると異世界人は強力なスキルを得やすいらしいのだが―
「す、凄すぎます!クズミさんは世界を救う英雄になるに違いありません!」
魔王すら討伐出来る程の才能を備えている事が判明し、王宮中の期待を集める存在になってしまう。クズミを英雄にすべく世話役を買って出る王女、昼夜問わず誘惑してくるエルフの少女、更には勇者から直々にパーティーに参戦するよう勧誘され!?しかし、最前線に派遣されたくないクズミは最弱職“賭博師”を選択し、第2の人生はカジノで遊び尽くす事を決意する!最強の賭博師による空前の英雄譚!!

この王女さまってダメンズ属性だよなあ、きっと。自分がなんとかしてあげないと、という手がかかる相手にばかり気が行ってしまう女性なんだよ。でないと、ここまでどうしようもない男に惹かれてしまう、しかもこれまで何年も一緒に居た勇者さまには信頼はあってもなんかきっちり線引いたみたいにしていたのを見ると、あっこれ趣味が違ったんだと思わざるを得ない。
ただの世話好きが高じて云々となるタイプだったら、あの勇者くんもかなりブラックな環境で精神的に追い詰められている節もあったので、親身になってかまうパターンもあったと思うんだけど、彼はわりと自己完結しているタイプだけに、他者の介入をあんまり受け付けないんですよね。それにわかりやすくやらかすタイプでもないし。
それに比べてクズミときたら、片っ端から問題を起こしトラブルを招き牢屋に放り込まれひたすら手がかかり自分がなんとかしてあげないとこの人ダメになる! という強迫観念をわんさと与えてくれる輩だっただけに、まあダメンズ好きにはどストライクな人物なのではないだろうか。
それに、クズミって名前と違ってダメ人間ではあってもクズとは程遠い人間なんですよね。日頃の言動とは裏腹に、他者が理不尽な目にあっているのを見ると身銭を切ってでも助けようとするし、根本のところでよく知った相手のことは信じているところがある。
彼の人間性、現在の行状に行き着いた顛末も含めてすべては過去にその原因があるのだけれど、あれだけのことがあったら理不尽は許せんだろうなあ。彼の人生をへし折り、心をへし折り、ひらすら悔しい想いを噛み締めさせられた過去だったわけですから。
それだけの目にあいながら会社を辞めずに社畜化させられてた、というあたりに彼の心のへし折れっぷりを見ることが出来るのですが、もしかして辞めさせてくれない系の本当にヤバイ会社だったんだろうか。
でも召喚されてきたこっちの世界のカジノ大国もまあ相当ブラックな気もしますけどね。あれだけ盛んに外征して、召喚した勇者を酷使する一方で自国では戦争なんてなかったように前線と銃後を切り分けててカジノで儲けるわ、産業としてアングラも取り込んで国全体を活性化させてるわ、かなり国の構造がいびつになってる気がするんですよねえ。深く掘り下げずにかなり唐突さのあった勇者くんの暴走も、語られてる背景を鑑みるとかなりの闇を感じさせてくれるわけですし……。
そもそも11歳でギャンブル依存症になるような娘を輩出するような国はやっぱりブラック極まると思うぞ。

しかし、肝心の最強の賭博師ですけど、クズミってギャンブル強いのか弱いのかよくわからんなあ。普段の日課のカジノ通いでは別に対して勝っている様子もないのに、何故か肝心の勝負だけ強いような、でも圧倒的強者オーラらしきものはあんまり見えないし。社畜スキルを駆使したプレイヤースキルで勝ち筋を拾っているようだけれど、普段はそれ使ってないんだろうか。召喚された際に発現した恩寵だかは、使うと頭痛くなるからあんまり使いたくない、と主張していたのでわかるんだけれど。
まあもうちょい本筋であるギャンブル戦で緊張感というかハラハラさせてくれるような攻防があれば、魅せる作品として映えてくると思うんだけれど。

セプテムレックス 怠惰の七罪魔と王座戦争 ★★★☆   



【セプテムレックス 怠惰の七罪魔と王座戦争】 古宮 雅敬/mmu 富士見ファンタジア文庫

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次期魔王を決めるバトルロイヤル―“王座戦争”。その開催が迫る中、面倒くさがりの“怠惰”の“七罪魔”・ラグナルは、“王座戦争”の中止を画策していた。しかしそのやり方は、魔界の住人の命を人質に取ったり、お金で解決しようとしたりと手段を選ばないもので―逆に魔王に人質にとられてしまったメイドのメリィを救うため、個性的な“七罪魔”たちを説得し、バトルロイヤルを阻止できるか!?“戦わない”バトルファンタジー開戦!
人に歴史あり、これの場合は悪魔に歴史あり、か。王座を争うことになった七人の悪魔たち。そのうちの一人である「怠惰」のラグナルは魔王になるのも面倒くさく、しかしこの王座戦争、負けると礎として勝ち残った新魔王に命ごと吸収されてしまう。ちなみに、時間切れになると世代交代は果たされずに現魔王に参加者全員吸収されてしまう、と何気にえげつない状況だなあ。ともあれ、魔王になりたくないラグエルからすると、勝っても負けてもろくなことにならないので、なんとかルールのスキをつくことを考えるわけだ。
方法はあるものの、それには他の七罪魔たちの協力が必要でありそのために同盟を交わすために駆け回ることになる、怠惰なのに。
怠け者というのはだいたい二種類居て、目先の暇を優先してあとでえらいことになるのも構わず怠惰かますやつと、将来思う存分怠惰を貪るために必要ならばいくらでも勤勉になれるやつ。
得てして物語の主人公格となる怠惰は後者のパターンが多いので、渦中が描かれることになる物語の最中では、怠惰でありながらむしろ作中で一番勤勉だったりするんですよね、面白し。
面倒くさい面倒くさい言いながら、近い将来思う存分だらけるために、あとメリィを守るために頑張るラグエルくん。ただ彼の頑張る方向性というのは悪魔らしくなく、戦ってねじ伏せるのではなく交渉であったわけだけれど、実のところ早々うまくはいかないんですよね。単純に交渉で協力関係になれたのって、最初の暴食のヴァルくんだけだったんじゃないだろうか。彼はもう根っからの善人だったので、難しい交渉ではありませんでしたし。
以降は見事に交渉そのものは失敗し続けるのだけれど、七罪魔の全員相応に思うところがあり、過去に因縁が在り、現在に至るまでに歴史があり、それを踏まえて彼らなりに将来の展望というのを思い描いていたんですね。そこには拗れた関係や歪みなんかも生じてたりするのだけれど、ラグエルくん全体的な戦略とか色々と作戦は練っているものの、個人個人へのアプローチ自体はあんまり小細工せずにとりあえずアタックしてるんですよね。結構誠実に。
それだけが要因というわけではないのだろうけれど、面白いことに協力関係というか仲間になった悪魔が、次の七罪魔との対決に玉突きみたいに大きな影響を与えていくのである。その人が抱えている理想、劣等感、誤解や成長を七罪魔同士のいろんな組み合わせが色々と噛合い絡まり合って、凝り固まっていたものを解きほぐしていくのだ。
ラグエルが中心ではあるのだけれど、思わぬ人が思わぬところで決定的な役割を果たしたりとか、七人が七人それぞれの関係を築いていくのである。特にセラとナースは一度どうしようもいかないところまで至ってしまっただけに、あそこで自力で自分たちで立て直すとは思わなかっただけに、けっこう感じ入ってしまいましたし。
バラバラ以前に面識すらも乏しい同士もたくさん居た七罪魔なんですけれど、最後には見事なくらいに七人のチーム、仲間同士になっていたんですよね。信頼と絆によって結ばれた七人に。最初にあの様子を見てたら、とてもじゃないけれど想像できない構図でありました。ラグエルのやろうとした協力関係というのも、うまくいっても本来ならもっと冷めた利害関係だけの結びつきがせいぜいという風に見えましたしね。ちゃんと七人全員掘り下げた上でそれぞれの問題に解決を施したわけで、それもある意味みんな自力で自分を変えたり成長してみせたわけで、読み終えてみればなんとも清々しい気持ちにさせてもらえる、なんかこう「いい話だなあ」と感じさせてくれる作品でありました。
現魔王さまだけ、えらい敵役を押し付けられた気もしないでもないですが、ともあれ面白かったです。

皇女の騎士 壊れた世界と姫君の楽園 ★★★★☆   

皇女の騎士 壊れた世界と姫君の楽園 (ファミ通文庫)

【皇女の騎士 壊れた世界と姫君の楽園】 やのゆい/mmu ファミ通文庫

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蛮族との戦の功績により、竜王国の騎士隊長へ成り上がった竜騎士アルス。将来を期待されていた彼だったが、ある日、空から飛来した謎の巨大軍船を駆る皇国によって国を滅ぼされ、流浪の身となってしまう。すべてを失ったアルスが唯一求めるのは、祖国や友を奪った皇女ハルノミヤの首。しかしその復讐の旅の最中、敵国の娘サファイアと出会い、なぜか旅館経営を手伝うことになり―。仕える国を失ったエリート騎士の再生ファンタジー、開幕!
面白かった! すんげえ面白かったよぉ。やのゆいさんと言えば、現代を舞台にしたポップでコメディちっくな青春譚をこれまで手がけてきて、そのどれもがどストライクだったのですけれど、波長が合うのかな。完全にジャンルの異なる今回の作品も、なんかもうべらぼうに好きだわこれ。
亡国の騎士の復讐譚としてはじまったかと思えば、主人公のアルスと、その旅路の中で出会ったサファイアとリョウという二人の少女たちが立つ舞台はそこからジェットコースターのように目まぐるしく変転していく。それこそ、世界観から二転三転していくのだからとんでもない。作品のジャンルそのものすらピョンピョン飛び跳ねていったんじゃないだろうか。最終的に到達した地点から最初のスタート地点を振り返ってみた時、その余りにも遠くなりはてた出発点の姿にめまいすら起こしそうになる。それでいて、実はどこにも行っていない。最初に辿り着いたところが終着点であって、そこに居続けるために、そこを護るために舞台も世界観もジャンルすらも飛び越えて、ソラを翔ける物語なんですよね、これ。
そして、これほど目まぐるしく取り巻く世界が激流に翻弄される中で、読んでいる読者側が位置を見失わなかったのは、まさに渦中にあって一番翻弄され続けた主人公のアルスが、それでもなお愚直に自分の生き方を貫き通していたからなのだろう。
どれほど立っている世界が有り様を変えていこうとも、アルスが基準点として毅然と立ち続けたからこそこの物語は一本芯の通った真っ直ぐな物語として成立しているのだ。
そして、このアルスの愚直さとは、頑なさや意固地とはまた全く別の在りようなんですよね。騎士でありながら戦うことしか知らないような不器用な人間ではなく結構なんでもこなせる器用な人間であり、凄まじい堅物で頑固者にも関わらず認めがたい真実も、受け入れがたい事実も、理解できない未知のことすらも柔軟に受け止めることの出来る柔らかさを持つ男なのだ。そんでもって誠実で、七歳の幼女相手にも子供だからと適当な相手をせず、子供リョウの聡明さを認めた上で一個の人格として丁寧に扱い、それでいて大人として保護者として子供が子供らしくいられるように守り育てる姿勢をみせているわけで。殆ど理想的な子供に対する接し方なんだよなあ、これ。
途中明らかになる真実によって、彼がそれまで見ていた世界そのものが崩壊し、かつて彼が仲間たちと抱いた野望・大望、純粋なる夢がすべて矮小化してしまい、価値観そのものがひっくり返り、世界観は未知のものへと変転し、縋っていた復讐の念ですら意味をなさないどころか行き場のないものになってしまった時、彼は二度と立ち上がれないのではないか、というほどに打ちのめされ……乗り越えるんですよね、この男は。
理不尽を飲み込み、自分の非力さを飲み込み、理解の追い付かない無茶苦茶さを飲み込み、その上で騎士としての在り方にすがるのではなく、改めて自分の騎士としての在り方を見出して、護るべきものを見つめ直し、復讐者としてではなく騎士として、幼子の養親として、大事な人たちの居場所となった旅館の親父として、戦い抜くことを選ぶのである。
復讐は何も産まない、なんて言葉の上っ面だけをさらった綺麗事を思うつもりはない。時として、復讐は正しい権利として機能し、果たすべきものとして成り立ち、次へと進むための必要な踏み台となるものだ。
それを認めた上でなお、復讐を止めた彼の決断は尊いものであると思うのだ。仲間たちの死に様を思えば、彼らの無念を思えば、それはどれほど辛い決断だっただろう。心引き裂かれそうなものだっただろう。それでも、彼の復讐が誰も救わないどころか破滅をもたらすものだと理解した時、いやそんな公のことだけではなく、私人としてもその渦巻く感情を飲み込んで折り合いをつけてみせたんですよね。
どこまでも人間らしい懊悩の果てに、のたうち回って苦しんで泣きわめいて自失し果てた末に、自らを奮い立たせて選んだ「それから」。
格好いいですわ。愚直なまでにオトコの生き様というやつですわ。騎士の鑑とはこういうのを言うんですわ、きっと。
そういう彼だからこそ、絶望のどん底に追い込まれていただろう少女たち。リョウも、そしてサファイアも、潰えたはずの未来の先に希望の光を見出すのである。新たな夢を得るのである。やっと手に入れた「居場所」を護るために、どこまでも飛べるだけの勇気を得たのである。

ブンブンと振り回され、吹き飛ぶような嵐のごとき展開に翻弄され、しかしそれがあまりにも痛快で、痛切で、見ている景色がどんどん後ろに吹っ飛んでいき、速度があがり、スケールが加速度的に広がって、いつしか宇宙の彼方まで。そして、いつでもあの小さな、ちょっと改装して大きくなった旅館に戻ってこれるとんでもなくでっかいものとこじんまりと掌に乗るようなものを併存させたような、しっちゃかめっちゃかで愚直なまでに一本筋の通った、実に楽しく切なく、そして何より面白い、面白い!お話でした。
けっこう、これ一巻で話片付いちゃってるのですけれど、ここから続くのであればそれはそれでどうなるのか想像つかない部分があってワクワクするんだよなあ。出ませんかね?

やのゆい作品感想

セブンキャストのひきこもり魔術王 ★★★☆   

セブンキャストのひきこもり魔術王 (ファンタジア文庫)

【セブンキャストのひきこもり魔術王】 岬かつみ/ mmu 富士見ファンタジア文庫

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魔術が概念化し、物理法則を凌駕した新生魔法世界。ここ魔都には魔術結社『七詠唱』が最強の名の下に君臨していた―。
「ひたすらだらだら暮らしてえ…」
魔術学園に通う学生ブランは、魔術で造った分身に出席を代行させる不登校児。ただ、転校生の王女デュセルには、ひきこもり気質同士のせいか妙になつかれていて!?しかし、デュセルの正体は戦闘に特化する敵国の国家魔術師だった―「そんな、あたしより高位の魔術師なんて」「相手が悪かったな―俺が『七詠唱』の魔術王だ」七つの分身を遠隔操作で使役して、世界の秩序を覆せ!?在宅こそ最強―門外不出の新世紀魔術バトルファンタジー!!
分身体の連中、全員本当に本人なのか。例外は姉ちゃんだけで、それ以外は自律していても固有の魂を持ってたり意思を持ってたりはしないわけね。一見すると教授や魔女なんかはまったく別人に見えるのだけれど、あくまでキャラは立っていても中身は同一なのか。これは思い切った設定だなあ。書いているとどうしても、個体の違いによって考えること感じることの違いを出したくなるだろうに。特に、自分とまったく同じ容姿年齢で自分の代わりに学校に通わせている分身体「スケアクロウ」なんて、コピーロボットじゃないけれど本体とは別の魂を持たせて勝手に動かしたくなりそうなもんじゃないですか。本体とはまた別にヒロインに恋してしまって、とか。
七人の中では圧倒的にワイズマン教授の個性や存在感が際立っていて、老練知的なナイスミドルなせいか言動もいちいち粋なんですよね。この人とか、本当に中身独立してないんだろうか。

新生魔法世界という、既存の現実世界がひっくり返ってできた世界観、これ自体も面白いのだけれど、特に素晴らしいのが高位の女性魔術師はブラをしない、ノーブラがフォーマルという設定ですね。魔力によってオパーイを保護しているので、ブラで固定せずとも型くずれしなくて窮屈な思いをせずに済むので、ノーブラが基本、みんなノーブラ。たゆんたゆん。
もはや、この時点で家に引きこもっているなんて真理として間違っている気がするんだが。街へ出て、ガン見せよ。分身体に憑依して五感を共有できる、という力があるからか横着してるみたいだけれど、とりあえず学校には行こうよ。せっかく、ノーブラの女学生がたくさんいるのにー、と思ってたら、デュセルのオパーイに惹かれてあっさり生身で学校に行きだす引きこもり魔術王……あかん、この主人公チョロい。
だがしかし、ヒロインのデュセルの方も凄まじいチョロさで、学校に現れた時に最初に出会った際に同じ引きこもりボッチ属性のシンパシーゆえか、意気投合してしまってお互い初友達同士になってしまったが最後、インプリンティングされた生まれたての小鳥のように、ブランに懐きまくるデュセル姫。
ふたりともボッチすぎて、人間関係の距離感の取り方が思いっきり破綻してる!!
合衆国の国家魔術師にして学園生徒会長のステラ先輩も、出来る先輩と見せかけて中身相当ポンコツ!! 際立ったお人好しな上に思い込みが激しいタイプとか、チョロすぎるデュセルの方もだけれど、ステラも国家の趨勢を背負ったエージェントとしては、全然駄目なタイプなんじゃないだろうか。向いてないよ、全然向いてないよ! 単に魔術士としては最強クラスのちからを持っているからと言って、仕事には適正があるよね。その意味では、セブンキャストとして七種の様々なスタイルの魔術士を分身体として運用するブランは、力押しから小技に謀略戦と何でもござれ、でさすが一介のエージェントとは違うということか。

引きこもりこそ魔術の最強理論、と胸を張っている割に、ひょいひょい自分本人も前線に出張ってしまうあたり、自分で思っているよりも腰は重くないしフットワーク軽いし怠惰よりも勤勉さが隠しきれてないよなあ、ブランくん。
結局、デュセルに会いに毎日外に出るようになってしまっているあたり、人付き合いが面倒なタイプじゃなくて、単に慣れてなかっただけなんだろう。さっそくイチャイチャしやがって、おのれw

岬かつみ作品感想
 
1月25日

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1月21日

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1月20日

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1月18日

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1月17日

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1月14日

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1月12日

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1月10日

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1月4日

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12月28日

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12月27日

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12月26日

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